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後半 : 組織・運営など
2.組織・職員 2. 組織・職員 組織図 本研究所は、5 研究部門 (4 研究部門および 1 客員部門)、ジオスペース研究センター、 ならびに技術部と研究所事務部から構成されている。2004 年 4 月に設置されたジオスペー ス研究センターは、共同観測情報センターと観測所を統合したもので、現在はマネジメン ト部、プロジェクト推進部、4 観測所で構成されている。 所 長 副所長 研究部門 ジオスペース研究センター 技術部 研究所事務部* 経理課 総務課 鹿児島観 測所 富士観測所 陸別観測所 母子里観測所 プロジェ クト推進部 マネジメント部 大気環境変動予測 客(員 ) 総合解析 太陽圏環 境 電磁気圏環境 大気圏環境 *研究所事務部は、太陽地球環境研究所、環境医学研究所、エコトピア科学研究所の統合事務部。 60 2.組織・職員 職員名簿 ▲ 2006 年 4 月 2 日−2007 年 4 月 1 日 転出・退職 ○ 2006 年 4 月 2 日−2007 年 4 月 1 日 転入・採用 * 分室 (豊川地区) 勤務 (2007 年 4 月 1 日より、助教授を准教授、助手を助教に職名変更) 所 長 副所長 藤井 良一 小島 正宜 研究部門 第 1 部門 大気圏環境 教 授 松見 豊 准教授 長濵 亮 助 手 高橋けんし▲ 第 2 部門 電磁気圏環境 教 授 小川 忠彦* 教 授 藤井 良一 准教授 塩川 和夫* 准教授 野澤 悟徳 助 教 助 手 助 教 大塚 雄一* 小川 泰信▲ 大山伸一郎○ 第 3 部門 太陽圏環境 教 授 小島 正宜 教 授 伊藤 好孝 准教授 松原 豊 准教授 増田 公明 准教授 助 教 助 教 徳丸 﨏 住 准教授 助 教 助 教 関 華奈子 家田 章正 三好 由純 教 授 水野 第 4 部門 総合解析 教 授 上出 洋介▲ 教 授 菊池 崇 准教授 増田 智 智生 宗利 隆志 貴宏 ジオスペース研究センター センター長 教 授 (兼) 教 授 准教授 准教授 小島 正宜 荻野 瀧樹 阿部 文雄 西谷 望 母子里観測所 所 長 教 授 (兼) 松見 豊 富士観測所 所 長 教 授 (兼) 小島 正宜 助 教 助 教 助 教 藤木 謙一 前澤 裕之 梅田 隆行 教 授 (兼) 水野 亮 鹿児島観測所 所 長 教 授 (兼) 小川 忠彦 陸別観測所 所 長 61 2.組織・職員 研究所事務部 事務部長 総務課長 総務課長 経理課長 横田 圭介 社本 好由▲ 松岡真一郎○ 井沢 文雄 総務課 専門員 河合 泰和 第一庶務掛 掛 長 掛 長 横江 基博▲ 平松 利朗○ 主 研究支援掛 掛 長 梶浦有一郎 事務職員 事務職員 川原 弘美▲ 山浦 裕子○ 第二庶務掛 第三庶務掛 (環境医学研究所 担当) (エコトピア科学研究所 担当) 事務職員 事務職員 白木 孝浩▲ 小林 健士○ 専門技術職員 技術職員 技術職員 技術職員 技術職員 池神 丸山 児島 山本 濱口 任 早瀬みどり 経理課 専門職員 向井 廣* 第一経理掛 掛 長 掛 長 主 任 島倉 俊一▲ 犬飼 幹緒○ 中澤 一夫 第二経理掛 第三経理掛 (環境医学研究所 担当) (エコトピア科学研究所 担当) 全学技術センター (太陽地球環境研究所) 技術長 先任専門技術職員 鳥山 加藤 哲司* 泰男* 技術班長 技術班長 技術班長 専門技術職員 専門技術職員 丸山 織戸 山田 日高 瀬良 一夫 賢▲ 良実 耕一▲(鹿児島観測所) 正幸▲(母子里観測所) 62 優司 (母子里観測所) 益史 康介* 優佳* 佳之○* 2.組織・職員 技術補佐員等 大気圏環境部門 電磁気圏環境部門 総合解析部門 総合解析部門 長谷 正博▲* 佐藤 貢* 門脇 優香▲* 秋山 友紀○ ジオスペース研究センター 陸別観測所 共通 母子里観測所 塚本 隆啓○ 花野 和生▲ 浅野かよ子* 瀬良 正幸○ 事務補佐員等 (2007 年 4 月 1 日現在) 所 属 人数 研究部門 9 ジオスペース研究センター 3 観測所 事務部 (太陽地球環境研究所担当) 備 考 (うち 2*) 2 (鹿児島 2) 5 (うち 2*) 招聘客員研究員 氏 名 Kroehl, H. Shue, J.-H. Kofman, W. Zhou, X. Y. Labitzke, K. Buchert, S. Moen, J. 所 属・役 職 在 米国応用物理研究所・主任研究員 (アメリカ) 国立中央大学・助教授 (台湾) グルノーブル惑星学研究所・所長 (フランス) カリフォルニア工科大学・研究員 (アメリカ) ベルリン自由大学・名誉教授 (ド イツ) スウェーデン宇宙物理研究所・上 級研究員 (スウェーデン) オスロ大学・教授 (ノルウェー) 任 期 間 2006 年 2 月 1 日− 2006 年 5 月 31 日 2006 年 7 月 1 日− 2006 年 9 月 16 日 2006 年 7 月 16 日− 2006 年 12 月 15 日 2006 年 8 月 21 日− 2006 年 10 月 31 日 2006 年 10 月 1 日− 2006 年 12 月 16 日 2007 年 1 月 20 日− 2007 年 4 月 22 日 2007 年 3 月 26 日− 2007 年 6 月 16 日 招聘教員 氏 名 所 属・役 職 在 渡邉 堯 茨城大学・名誉教授 2006 年 6 月 1 日− 2007 年 3 月 31 日 五家 建夫 宇宙航空研究開発機構・招聘研究員 2006 年 11 月 1 日− 2007 年 3 月 31 日 森岡 昭 東北大学・教授 2006 年 11 月 1 日− 2007 年 3 月 31 日 村田 健史 愛媛大学・助教授 2006 年 11 月 1 日− 2007 年 3 月 31 日 63 任 期 間 2.組織・職員 非常勤講師 氏 名 今村 隆史 福西 浩 所 属・役 職 在 国立環境研究所・大気圏環境研究 領域長 東北大学大学院理学研究科・教授 2006 年 4 月 10 日− 2007 年 3 月 31 日 2006 年 4 月 10 日−2007 年 3 月 31 日 特任教授 氏 村木 名 綏 着 2006 年 4 月 1 日 任 日 着 2006 年 4 月 1 日 2006 年 8 月 1 日 任 日 研究機関研究員 氏 井上 小泉 名 諭 宜子 研究員 氏 成川 堀 名 正広 智昭 着 任 日 2005 年 4 月 1 日 (2007 年 4 月 30 日まで) 2007 年 4 月 1 日 協力研究員 氏 名 朴 京善 着 任 日 2006 年 4 月 1 日 ( 2006 年 8 月 31 日まで) 渡邉 恭子 2006 年 4 月 1 日 ( 2006 年 4 月 11 日まで) 日本学術振興会特別研究員 氏 津川 横山 鈴木 新堀 片岡 江波 栗原 毛受 名 卓也 竜宏 臣 淳樹 龍峰 進一 純一 弘彰 着 2005 年 4 月 1 日 2005 年 4 月 1 日 2005 年 4 月 1 日 2006 年 4 月 1 日 2006 年 4 月 1 日 2007 年 4 月 1 日 2007 年 4 月 1 日 2007 年 4 月 1 日 任 日 (2008 年 3 月 31 日まで) (2008 年 3 月 31 日まで) (2007 年 3 月 31 日まで) (2009 年 3 月 31 日まで) (2007 年 3 月 31 日まで) (2010 年 3 月 31 日まで) (2010 年 3 月 31 日まで) (2009 年 3 月 31 日まで) 64 任 期 間 3.運営 3. 運 営 全国共同利用の研究所として円滑な運営を行うため、本研究所には、所長の諮問機関と して運営協議会が置かれている。この他、研究所内の各種所内委員会とともに、全国の関 連研究機関の研究者を構成員として、共同利用/共同研究体制等について議論する共同利 用委員会および共同利用専門委員会が設けられている。 運営機構図 共同利用所内委員会 教育委員会 予算委員会 整備委員会 所 長 教 授 会 副所長 技術部運営委員会 出版編集委員会 計算機委員会 図書運営委員会 運営協議会 広報委員会 所内各種委員会 大気圏専門委員会 電磁気圏専門委員会 共同利用委員会 太陽圏専門委員会 総合解析専門委員会 ジオスペース研究センター運営委員会 総合観測委員会 65 3.運営 運営協議会 研究所の共同利用計画および共同利用に関する運営の大綱について、研究所長の諮問に 応じて審議する。運営協議会は、 (1) 研究所長 (2) 大学院理学研究科・大学院工学研究科・大学院環境学研究科の教授各 1 名 (3) 研究所の教授若干名 (4) 本学以外の学識経験者若干名 (5) その他本学教員で研究所長が必要と認めた者 から成る (2004 年 4 月改正)。 運 営 協 議 員 (2006 年 度 ) 森岡 昭 笹野 泰弘 佐藤 夏雄 寺澤 敏夫 鈴木洋一郎 津田 敏隆 湯元 清文 小杉 健郎 櫻井 隆 佐藤 修二 河野 明廣 河合 崇欣 藤井 良一 松見 豊 小川 忠彦 伊藤 好孝 上出 洋介 小島 正宜 荻野 瀧樹 東北大学大学院理学研究科教授 国立環境研究所地球環境研究センター長 国立極地研究所副所長 東京工業大学大学院理工学研究科教授 東京大学宇宙線研究所長 京都大学生存圏研究所副所長 九州大学宙空環境研究センター長 宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部研究総主幹 (2006 年 11 月 26 日まで) 国立天文台副台長 (2007 年 3 月 1 日から) 名古屋大学大学院理学研究科教授 名古屋大学大学院工学研究科教授 名古屋大学大学院環境学研究科教授 名古屋大学太陽地球環境研究所長 名古屋大学太陽地球環境研究所教授 名古屋大学太陽地球環境研究所教授 名古屋大学太陽地球環境研究所教授 名古屋大学太陽地球環境研究所教授 名古屋大学太陽地球環境研究所教授 名古屋大学太陽地球環境研究所教授 66 3.運営 共同利用委員会 本委員会は、共同利用の実施に関する事項について審議する。構成は、研究所内外の研 究者約 20 名をもって組織 (共同利用委員会内規) し、 (1) 所内委員のうち 8 名は、研究所の 4 研究部門から各 2 名を研究所が選出、その他の所 内委員若干名は、委員の構成を考慮して、研究所が選出する。 (2) 所外委員のうち 4 名は、4 つの専門委員会 (共同利用委員会専門委員会細則) の委員長 を兼ね、その他の所外委員若干名については、委員の構成を考慮して、改選前の共同 利用委員会が選出する。委員長は研究所長が委員の中から命ずる。また、共同利用委 員会に、所内委員の中から選出される幹事を置く。 共 同 利 用 委 員 会 委 員 (2006 年 度 ) 所外委員 小川英夫 丸山 隆 宗像一起 河野英昭 北 和之 所内委員 中川朋子 山本 衛 高橋幸弘 柴田一成 藤本正樹 小島正宜◎ 徳丸宗利○ 松見 豊 水野 亮 塩川和夫 野澤悟徳 松原 豊 関華奈子 家田章正 荻野瀧樹 ◎委員長 ○幹事 共同利用専門委員会 本委員会は、共同利用の実施に関する専門的事項について調査/審議を行う。 (1) 共同利用専門委員会は、大気圏専門委員会・電磁気圏専門委員会・太陽圏専門委員会・ 総合解析専門委員会の 4 専門委員会で構成される。その他に、ジオスペース研究セン ターの円滑な運営を図るため、ジオスペース研究センター運営委員会を置く。 (2) 各専門委員会は、研究所内外の研究者約 10 名により組織される。 (3) 所内委員は、研究所が選出する。 (4) 所外委員の選出方法は、各専門委員会にて決める。 (5) 各専門委員会委員長は、委員の互選により所外専門委員の中から選出し、共同利用委 員会の所外委員も務める。 (6) 各専門委員会に幹事を置く。幹事は所内委員より選出される。 67 3.運営 共 同 利 用 専 門 委 員 会 委 員 (2006 年 度 ) 専門委員会名 所外委員 所内委員 大気圏専門委員会 小川英夫◎ 北 和之 笠井康子 村田 功 小池 真 梶井克純 松見 豊○ 水野 亮 高橋けんし 電磁気圏専門委員会 丸山 山本 隆◎ 衛 高橋幸弘 前田佐和子 塩川和夫○ 小川忠彦 太陽圏専門委員会 宗像一起◎ 秋岡眞樹 星野真弘 中川朋子 柴田祥一 花岡庸一郎 大山真満 永田伸一 徳丸宗利○ 小島正宜 伊藤好孝 松原 豊 総合解析専門委員会 河野英昭◎ 能勢正仁 篠原 育 横山央明 海老原祐輔 品川裕之 関華奈子○ 菊池 崇 増田 智 長濵智生 野澤悟徳 大塚雄一 家田章正 荻野瀧樹 ◎委員長 ○幹事 ジオスペース研 究 センター運 営 委 員 会 本委員会は、研究プロジェクトの企画及び推進などセンターの運営に関する事項につい て審議する。運営委員会は、 (1) センター長 (2) センターの大学教員若干名 (3) 太陽地球環境研究所の大学教員若干名 (4) 本学以外の学識経験者若干名 (5) その他センター長が必要と認めた者 をもって構成する。委員長は、センター長をもって充て、幹事は研究所の運営委員の中か ら委員長が指名する。 68 3.運営 ジオスペース研 究 センター運 営 委 員 会 委 員 (2006 年 度 ) 所外委員 柴田一成 星野真弘 中村正人 佐藤夏雄 今村隆史 所内委員 小寺邦彦 小島正宜◎ 荻野瀧樹○ 松見 豊 塩川和夫 徳丸宗利 増田公明 増田 智 阿部文雄 西谷 望 ◎委員長 ○ 幹事 総合観測委員会 本委員会は、ジオスペース研究センターのプロジェクトと連携して総合観測事業の計画 及び実施に関する企画・調査及び審議を行う。委員会は、 (1) センターの大学教員若干名 (2) 太陽地球環境研究所の大学教員若干名 (3) 本学の大学教員若干名 (4) 本学以外の学識経験者若干名 (5) その他委員会が必要と認めた者 からなる委員 10 名程度をもって組織し、委員長と幹事を置く。委員長は委員のうちから互 選し、幹事はセンター委員のうちから委員長が指名する。 総 合 観 測 委 員 会 委 員 (2006 年 度 ) 所外委員 宗像一起◎ 麻生武彦 巻田和男 所内委員 津田敏隆 湯元清文 西谷 望○ 前澤裕之 塩川和夫 ◎委員長 ○幹事 69 小島正宜 徳丸宗利 増田公明 4.共同利用 4.共同利用 共同研究 大学その他の研究機関に所属する研究者と当研究所の研究者とが協力して、共同研究を 行っている。 「共同研究」の提案は毎年公募し、共同利用専門委員会および共同利用委員会 の審査により採否を決定する。 採択された共同研究一覧 (2006 年度) 代 表 者 研究機関・職* 研 究 課 題 大気圏関係 小川 英夫 大阪府立大理学系研究 科・教授 ミリ波による大気オゾン等微量成分に関する精密 観測法の開発 水野 範和 名大理学研究科・助手 ミリ波サブミリ波用 RF90°ハイブリット等の高精 度微細加工技術の開拓 笠井 康子 情報通信研究機構第三研 究部門・主任研究員 ミリ波ラジオメータとサブミリ波衛星による H218O 観測バリデーション 村田 功 東北大環境科学研究科・ 助教授 フーリエ変換型分光計による大気微量成分変動の 観測 平原 靖大 名大環境学研究科・助教授 中間赤外線領域における大気分子の発光分光観測 中根 英昭 国立環境研究所・グルー プ長 陸別ミリ波分光計のキャリブレーションの高精度 化に関する研究 入交 芳久 情報通信研究機構第三研 究部門・主任研究員 大気中微量成分観測用超伝導 THz 帯受信機の開発 中島 英彰 国立環境研究所・総合研 究官 ILAS-Ⅱと地上分光観測を用いたオゾン層変動メカ ニズムの解明に関する研究 水谷 耕平 情報通信研究機構第三研 究部門・研究マネージャー エーロゾル、雲の鉛直分布構造に関する観測研究 廣川 淳 北大地球環境科学研究 院・助教授 大気成分と液体粒子との不均一反応の実験研究 北 和之 茨城大理学部・助教授 LED を用いた窒素酸化物光分解コンバーターの開発 皆巳 幸也 石川県立大生物資源環境 学部・講師 富士山の山体を通過する大気の鉛直混合と変質の 観測 鈴木 勝久 横浜国立大教育人間科学 部・教授 FTIR 分光法による対流圏・成層圏微量成分の長期 変動観測 渋谷 一彦 東京工業大理工学研究 科・教授 レーザー分光法による大気中微量成分のキャラク タリゼーション 今村 隆史 国立環境研究所・領域長 植物起源炭化水素からの二次有機エアロゾル生成 70 4.共同利用 梶井 克純 首都大東京都市環境学 部・教授 オゾンおよびその前駆体の対流圏濃度変動観測 柴崎 和夫 國學院大文学部・教授 オゾン層化学に関わる微量成分分布の研究 伊藤 雅彦 愛知学院大教養部・講師 大気エアロゾル中の微量有機物の研究 古賀 聖治 産業技術総合研究所・主 任研究員 対流圏エアロゾル粒子の粒径分布変動の研究 川崎 昌博 京大地球環境学堂・教授 大気エアロゾル計測へのレーザーキャビティーリ ングダウン法の応用 東大環境安全研究センタ ー・助教授 新しいレーザー分光法による大気中のラジカル反 応の解明 戸野倉賢一 電磁気圏関係 小寺 邦彦 名大環境学研究科・COE 特任教授 成層圏力学過程を通した太陽活動の気候の影響 大矢 浩代 千葉大工学部・助手 トウィーク法による夜間中低緯度帯 D 領域電離圏擾 乱の研究 服部 克巳 千葉大海洋バイオシステ ム研究センター・助教授 ULF 磁場データの信号弁別 島倉 信 千葉大自然科学研究科・ 教授 磁気圏波動の方位測定に関する研究 細川 敬祐 電気通信大情報通信工学 科・助手 レーダー・光学観測の比較によるポーラーパッチの 空間構造解析 中村 卓司 京大生存圏研究所・助教 授 TIMED 衛星と地上光学・レーダー観測による MLT 領域大気構造の研究 早川 正士 電気通信大電気通信学 部・教授 トリンピ現象の発生機構の解明 湯元 清文 九大宙空環境研究センタ ー・センター長 環太平洋地磁気観測網を用いたグローバルな電磁 場擾乱の発生・伝播の解析研究 齊藤 昭則 京大理学研究科・助手 OMTI と GPS 受信機網及び MU レーダーによる日 本上空電離圏変動の研究 元場 哲郎 名大環境学研究科・研究 員 (COE) イオノグラムと EISCAT を用いた電離圏長期トレ ンド解析 巻田 和男 拓殖大工学部・教授 磁気異常帯における超高層大気環境の調査 藤原 均 東北大理学研究科・助手 極域熱圏/電離圏へのエネルギー流入と変動のモ デリング 坂野井 健 東北大理学研究科・助手 オーロラ微細構造のれいめい−地上レーダー同時 観測 前田佐和子 京都女子大現代社会学 部・教授 極冠帯・極光帯の電離大気と中性大気温度の分布と 加熱機構 平原 立教大理学部・助教授 れいめい衛星と地上光学・レーダー網を用いたオー ロラ粒子・発光現象の研究 聖文 71 4.共同利用 太陽圏関係 袴田 和幸 中部大工学部・教授 IPS 観測から推定した太陽風速度とコロナ磁場三次 元構造の長周期変動 斎藤 尚生 東北大・名誉教授 NEWS 法則の太陽地球環境研究への応用 三澤 浩昭 東北大理学研究科・助教授 木星放射線帯長期変動の観測研究 宗像 一起 信州大理学部・教授 宇宙線モジュレーション観測による CME 磁場構造 の研究 総合解析関係 島田 延枝 宇宙航空研究開発機構宇 宙科学本部・共同研究員 宇宙空間における無衝突衝撃波のマクロな動的振 る舞いと非定常性がプラズマ粒子ダイナミクスに 与える影響 中井 仁 大阪府立茨木工科高等学 校・教諭 磁気圏尾部大規模プラズマ対流の研究 宮下 幸長 宇宙航空研究開発機構宇 宙科学本部・プロジェク ト研究員 ストームとサブストームの関係の研究 橋本久美子 吉備国際大政策マネジメ ント学部・助教授 電離圏対流とプロトン、電子オーロラ発光の相関特 性に関する研究 小野 東北大理学研究科・教授 あけぼの衛星電磁場・粒子観測データを用いた放射 線帯形成過程の研究 海老原祐輔 情報・システム研究機構 国立極地研究所・助手 低高度衛星を用いた磁気圏イオン・電子のダイナミ クスに関する研究 浅村 和史 宇宙航空研究開発機構宇 宙科学本部・助手 れいめい衛星による粒子観測を用いた高高度電離 圏プラズマ構造に関する研究 横山 央明 東大理学系研究科・助教授 太陽フレアにおける粒子加速現象の研究 浅井 歩 自然科学研究機構国立天 文台野辺山太陽電波観測 所・上級研究員 フレアループ上空の非熱的放射源の解析 下条 圭美 自然科学研究機構国立天 文台野辺山太陽電波観測 所・主任研究員 プロミネンス放出現象による太陽長期活動の研究 森岡 昭 東北大理学研究科・教授 マイクロタイプⅢ型太陽電波バーストと宇宙天気 土屋 史紀 東北大理学研究科・助手 放射線帯内帯粒子のダイナミックス 國武 学 情報通信研究機構第三研 究部門・主任研究員 リアルタイム KRM 計算の宇宙天気予報への応用に 関する研究 田口 聡 電気通信大電気通信学 部・助教授 リモートセンシング観測とモデリングに基づくカ スプリコネクション領域の特性 野澤 恵 茨城大理学部・講師 CIP-MOCCT 法によるリコネクション 村田 健史 愛媛大総合情報メディア センター・助教授 分散データベース・3 次元可視化・バーチャルリアリ ティーによるバーチャル地球磁気圏システム 高幸 72 4.共同利用 計算機利用共同研究 品川 裕之 情報通信研究機構第三研 究部門・主任研究員 熱圏−電離圏−磁気圏相互作用のモデリング 藤本 桂三 情報通信研究機構第三研 究部門・特別研究員 磁気再結合現象の 3 次元的描像に関する理論的研究 三好 勉信 九大理学研究院・助教授 大気大循環モデルによる中間圏・熱圏大気大循環の 数値実験 野澤 恵 茨城大理学部・講師 CIP-MOCCT 法によるリコネクションのシミュレーション B. –H. Ahn キュンプック大・教授 IMF の変化に対する地磁気擾乱指数の応答 K. W. Min 韓国科学技術院・教授 夜側上部電離圏のモデリング 鵜飼 愛媛大工学部・教授 磁気リコネクションの計算機シミュレーション N. Pogorelov カリフォルニア大地球惑星 物理研究所・上級研究科学者 太陽風と磁化した恒星間物質の相互作用の多流体 モデリング 鷲見 治一 カリフォルニア大地球惑星 物理研究所・上級研究科学者 太陽圏の MHD シミュレーション 林 啓志 スタンフォード大ハンセ ン実験物理学部・研究員 IPS 観測データを用いた太陽風 MHD シミュレーシ ョン 坂井 純一 富山大工学部・教授 コロナ質量放出の発生機構及び粒子加速の研究 チュンナム国立大宇宙物 理学部・助教授 太陽風の不連続面通過に対する磁気圏の応答 正行 Y. Yi 天野 孝伸 東大理学系研究科・大学 院生 衝撃波における高エネルギー粒子加速の Vlasov・ 粒子シミュレーション 寺田 直樹 情報通信研究機構第三研 究部門・研究員 (JST) グローバルハイブリッドシミュレーションを用い た地球惑星電磁圏の研究 篠原 育 宇宙航空研究開発機構宇 宙科学研究本部・助教授 磁気リコネクションの運動論スケールから MHD スケールまでの発達 中田 裕之 千葉大自然科学研究科・ 助手 極域電離層 3 次元ポテンシャル分布の数値計算 D. -Y. Lee チュンブック国立大・助教 授 太陽風の条件変化に対応する相対論的電子損失の 数値計算 田中 高史 九大理学研究院・教授 サブストームの MHD シミュレーション 藤田 茂 気象大・助教授 磁気圏電離圏 MHD シミュレーションの評価 C. H. Jaroschek 東大理学系研究科・特別 研究員 (JSPS) 相対論的磁気リコネクションにおけるσ問題 星野 真弘 東大理学系研究科・教授 輻射損失を考慮した相対論的磁気リコネクション 藤原 均 東北大理学研究科・助手 熱圏大気のエネルギー・力学過程の研究 田沼 俊一 フルーエント・アジアパシフィ ック (株) 技術部・エンジニア 太陽フレアにおけるリコネクションジェット内部 衝撃波と粒子加速 堀之内 武 京大生存圏研究所・助手 積雲対流起源の大気重力波の MLT 領域までのシミ ュレーション A. T. Y. Lui ジョン・ホプキンス大応用 物理研究所・主任研究員 薄い電流シートにおけるキネテック不安定の粒子 シミュレーション 73 4.共同利用 R. J. Walker カリフォルニア大地球惑 星物理研究所・主任研究員 惑星磁気圏のグローバル MHD シミュレーション 山崎 了 広島大理学研究科・助手 衝撃波静止系シミュレーションコードを用いた無 衝突衝撃波の研究 町田 忍 京大理学研究科・教授 惑星磁気圏における粒子加速の包括的研究 蔡 東生 筑波大システム情報工学 研究科・助教授 3 次元完全電磁コードによる宇宙気象シミュレー ション 大澤 幸治 名大理学研究科・教授 宇宙プラズマにおける粒子加速と加熱 松本 洋介 名大環境学研究科・研究 員 (COE) K-H 不安定を介した低緯度磁気圏境界面のプラズ マ輸送の解明 朴 京善 名大 STE 研・協力研究員 太陽風と地球磁気圏との相互作用のグローバル MHD シミュレーション 横山 竜宏 名大 STE 研・学振特別研 究員 中・低緯度域における中性−電離大気結合過程の研究 梅田 隆行 名大 STE 研・助手 流体−運輸論マルチスケールコードによるジオス ペースの研究 井上 諭 名大 STE 研・研究機関研 究員 太陽コロナにおける、非線形フォースフリー場の再 構築と安定性解析 荻野 瀧樹 名大 STE 研・教授 太陽風磁気圏相互作用のシミュレーション 荻野 瀧樹 名大 STE 研・教授 磁気圏プラズマ環境の計算機実験 データベース作成共同研究 加藤 千尋 信州大理学部・助手 宇宙線ミューオン観測ネットワークデータのデー タベース化 湯元 清文 九大宙空環境研究センタ ー・センター長 MAGDAS/CPMN/EMN データのデータベース化 飯島 雅英 東北大理学研究科・助教授 プラズマ圏プラズマ密度データベース 渡邊 堯 茨城大理学部・名誉教授 宇宙線 WDC データベース 村田 健史 愛媛大総合情報メディア センター・助教授 地上オーロラ観測および KRM モデルの 3 次元デー タベース化と可視化 櫻井 隆 自然科学研究機構国立天 文台・教授 太陽の周期活動・長期変動データベース 塩川 和夫 名大 STE 研・助教授 超高層大気イメージングシステムデータベースの アーカイブ 塩川 和夫 名大 STE 研・助教授 210 度地磁気データベースのアーカイブ 野澤 悟徳 名大 STE 研・助教授 EISCAT データベース 華奈子 名大 STE 研・助教授 地 上 - 衛 星 観 測 比 較 研 究 の た め の FAST 及 び GEOTAIL 衛星 QL プロットデータベースの作成 西谷 望 名大 STE 研・助教授 HF レーダーデータベース 長濵 智生 名大 STE 研・助教授 地上分光観測による大気組成変動のデータベース 関 *研究機関名・職名は 2006 年 4 月 1 日現在のもの 74 4.共同利用 研究集会 「研究集会」は毎年公募し、共同利用専門委員会および共同利用委員会の審査を経て、 採否が決定される。 共同研究集会一覧 (2006年度) *国際シンポジウム等 研究集会名 代 表 者 開 催 日 開催場所 2006 年 STE シミュレーション研究会 松清 修一 第 12 回 SGEPSS 波動分科会 羽田 亨 シンポジウム−太陽地球環境の現 家森 俊彦 6 月 7−8 日 九州大学 6月9日 九州大学 8 月 28−30 日 京都府立ゼミナール 状と将来) ハウス STE 研究連絡会現象報告会と現象 田中 高史 9 月 13−15 日 情報通信研究機構 河野 英昭 9 月 13−15 日 情報通信研究機構 中間圏・熱圏・電離圏研究会 藤原 均 9 月 25−26 日 豊川市民プラザ 地上−れいめい同時観測研究集会 坂野井 健 9 月 25−26 日 豊川市民プラザ 第3回 阿部 琢己 9 月 26 日 豊川市民プラザ 田口 聡 9 月 26−27 日 豊川市民プラザ 超高層発光現象に関する研究小集会 山本 真行 10 月 22 日 兵庫県立美術館 ジオスペース探査に向けたプラズ 平原 聖文 11 月 1−3 日 立教大学 草野 完也 11 月 14−17 日 海洋研究開発機構地球 解析ワークショップ 第 2 回ジオスペース環境科学研究 会 電離圏起源重イオンのダ イナミクス研究会 リモートセンシングによる極域電 離圏・磁気圏プラズマの動態の 解明 マ粒子観測の技術革新と国際協 調* CAWSES International Workshop on Space Weather シミュレータセンター Modeling (CSWM)* 磁気圏−電離圏複合系における対 橋本久美子 11 月 20−21 日 流に関する研究会 加計学園国際学術交 流センター 世界資料センター (WDC) 会議 渡邉 堯 11 月 28 日 京都大学 宇宙地球系情報科学研究会 村田 健史 11 月 28−29 日 京都大学 地球科学データの収集と公開に関 能勢 正仁 11 月 28−29 日 京都大学 する研究集会 75 4.共同利用 2007 年 第 17 回大気化学シンポジウム 近藤 豊 1 月 10−12 日 豊川市民プラザ 将来構想座談会 5 藤本 正樹 1 月 17−19 日 伊良湖ガーデンホテル ミリ波・サブミリ波受信技術に関 小川 英夫 1 月 17−19 日 大阪府立大学 長谷部信行 1 月 29−31 日 名古屋大学 宗像 一起 1 月 29−31 日 名古屋大学 平成 18 年度太陽圏シンポジウム 中川 朋子 1 月 29−31 日 名古屋大学 太陽高分解能観測と宇宙天気研究 北井礼三郎 2 月 19−20 日 情報通信研究機構 中緯度短波レーダー研究会 西谷 望 2 月 19 日 名古屋大学 磁気嵐シミュレータ検討会 吉川 顕正 2 月 23−24 日 名古屋大学 CAWSES/IHY Workshop (CAWSES 津田 敏隆 3 月 14−16 日 名古屋大学 湯元 清文 3 月 14−16 日 名古屋大学 増田 智 3 月 14−16 日 名古屋大学 田中 高史 3 月 28 日 情報通信研究機構 するワークショップ* 惑星間空間中の高エネルギー粒子 成分の起源と粒子加速・伝播機構 太陽地球環境と宇宙線モジュレー ション の新展開 2007 ワークショップ) CAWSES/IHY Workshop (IHY, CAWSES 等の地上観測研究会) CAWSES/IHY Workshop (CAWSES International Space Weather Symposium) STE 研究連絡会現象報告会と現象 解析ワークショップ 76 4.共同利用 共同利用機器等 観 測 機 器/データ処理装置 大気組成分可視分光器 (母子里、陸別) 大気組成赤外干渉分光計 (母子里、陸別) 大気中不均一反応解析システム (豊川) 超高層大気イメージングシステム (豊川) 327 MHz 電波望遠鏡 (富士、木曽) 太陽中性子望遠鏡 (東大宇宙線研 乗鞍観測所内) 多方向宇宙線ミューオン望遠鏡 (名古屋) 3 次元画像処理装置 (名古屋) ジオスペース電波計測システム短波ドップラーレーダー装置 担当教員名 長濵 長濵 松見 塩川 小島 松原 阿部 荻野 西谷 智生 智生 豊 和夫 正宜 豊 文雄 瀧樹 望 ソフトウェア/データベース 担当教員名 大気組成赤外観測データ (母子里、陸別) 二酸化窒素・オゾン観測データ (母子里、陸別) EISCAT レーダーデータベース (ロングイアビン、トロムソ、キルナ、 ソダンキレ) オーロラ全天カメラデータ (カナダ、アラスカ、シベリア) 210°地磁気観測データ (母子里、陸別、鹿児島、海外観測点) 超高層大気イメージングシステムデータ VLF/LF 電磁波観測データ (母子里、鹿児島) イメージングリオメータ観測データ (ニーオルスン、ブラジル) 惑星間空間シンチレーションデータ 太陽風速度データ 宇宙線強度データベース グローバル電場/電流モデリング 電離層等価電流系マッピング 磁気圏 MHD シミュレーション 太陽フレアデータベース (Yohkoh 衛星) 磁気圏総合解析データベース (FAST 衛星他) MOA データベース 長濵 智生 長濵 智生 藤井 良一/野澤 悟徳 塩川 和夫 塩川 和夫 小川 忠彦/塩川 小川 忠彦 小川 忠彦 小島 正宜 小島 正宜 阿部 文雄 上出 洋介 菊池 崇 荻野 瀧樹 増田 智 関 華奈子 阿部 文雄 共同利用に供する施設等 和夫 担当教員名 太陽地球環境情報処理システム (分散処理型ワークステーションシステム) 荻野 瀧樹/阿部 文雄 母子里観測所 陸別観測所 木曽観測施設 富士観測所 鹿児島観測所 松見 水野 小島 小島 小川 豊 亮 正宜 正宜 忠彦 国際共同利用に供する施設等 担当教員名 増田 GEDAS (太陽地球環境データ解析システム) 77 智 4.共同利用 共 同 利 用 に関 する出 版 研究集会報告書等出版 標 題 発行年月日 平成 18 年度 STE シミュレーション研究会 2006 年 10 月 第 17 回大気化学シンポジウム講演集録 2007 年 1 月 平成 18 年度太陽圏シンポジウム・研究集会集録 2007 年 3 月 第 2 回磁気圏−電離圏複合系における対流に関する研究会 2007 年 3 月 第 7 回「ミリ波テラヘルツ波領域における低雑音受信機開発に関する 2007 年 3 月 ワークショップ」集録 シンポジウム−太陽地球環境研究の現状と将来 2007 年 3 月 (公開) (webにて公開http://www-step.kugi.kyoto-u.ac.jp/wakate/ss2006/ss2006proc.pdf) データ集等出版 標 題 発行年月日 CAWSES Space Weather International Collaborative Research Database in 2007 年 3 月 Japan Data Catalog・Reference Manual CAWSES 宇宙天気国際協同研究データベース データカタログ・利 2007 年 3 月 用マニュアル 2007 年 3 月 World Data Centers in Japan STE研 究 連 絡 会 本連絡会は、太陽−地球間で発生した最新の現象を重点的に設定して、人工衛星や地上 から観測される太陽、太陽風、宇宙線、地磁気、電離層、電波放射などのデータを紹介し、 シミュレーション・モデリングの結果と比較検討している。主として独立行政法人情報通 信研究機構と協力して開催されている。 研 究 集 会 名 開 催 日 開 催 場 所 STE 現象報告会 (STE 研究連絡会) 2006 年 9 月 13 日 情報通信研究機構 STE 現象報告会 (STE 研究連絡会) 2007 年 3 月 28 日 情報通信研究機構 78 4.共同利用 CAWSES 宇 宙 天 気 国 際 協 同 研 究 データベース 国際学術連合会議−太陽地球系物理学・科学委員会 (ICSU-SCOSTEP) は、S-RAMP 国際 協同研究 (1998−2002 年) の成果を受けて、21 世紀最初の国際協同研究計画として太陽地 球システムの宇宙天気と宇宙気候を調べる Climate And Weather of the Sun-Earth System (CAWSES) 国際協同研究 (2004−2008 年) を実施することを決めた。その CAWSES 国際協 同研究を推進するために、前年度に引き続き 2006 年度も我が国が積極的に参加するための 全国共同研究の基盤となる日本発の「CAWSES 宇宙天気国際協同研究データベース」を日 本学術振興会の支援を受けて作成し、「CAWSES 宇宙天気国際協同研究データベース:デー タカタログ・利用マニュアル(和文、英文)」を作成すると共に、そのデータベースの一部 を CD-ROM と DVD-ROM として編集して国内外の共同研究者に配布した。 標 題 発行年月日 CAWSES 宇宙天気国際協同研究データベース:データカタログ・利用マニュ 2007 年 3 月 アル (和文) CAWSES Space Weather International Collaborative Research Database in Japan: 2007 年 3 月 Data Catalog・Reference Manual (English) CAWSES 宇宙天気国際協同研究データベース CD-ROM と DVD-ROM (8 枚) 79 2007 年 3 月 5.国際交流 5.国際交流 本研究所の目的とする研究分野の性質上、 国際交流の充実を図ることは必須の要素である。 国際協力事業による国際共同観測をはじめ、研究者レベルでの共同研究、外国人研究者との 人的交流にも重点を置いている。 5.1 学 術 交 流 協 定 機 関 名 国 名 インドネシア国立航空宇宙庁 協定締結日 インドネシア 1988 年 5 月 31 日 ニュージーランド 1989 年 7 月 26 日 アメリカ 1990 年 7 月 16 日 ノルウェー 1990 年11 月23 日 ボリビア 1992 年 2 月 20 日 ニュージーランド 1992 年 12 月 7 日 アメリカ 1992 年12 月15 日 アメリカ 1993 年 1 月 5 日 スウェーデン 1993 年 3 月 25 日 ノルウェー 2003 年4 月2 日 Indonesian National Institute of Aeronautics and Space ニュージーランド国立水圏大気圏研究所 National Institute of Water and Atmospheric Research アラスカ大学地球物理研究所 Geophysical Institute, University of Alaska Fairbanks オスロ大学物理学教室 Department of Physics, University of Oslo ラパス・サンアンドレス大学理学部附属チャカルタヤ宇 宙線研究所 Chacaltaya Cosmic Ray Observatory, Faculty of Sciences, Universidad Mayor de San Andres, La Paz オークランド大学地球物理研究センター Centre for Geophysical Research, University of Auckland 米国海洋大気局宇宙空間環境研究所 Space Environment Center, National Oceanic and Atmospheric Administration 米国海洋大気局地球物理データセンター National Geophysical Data Center, National Oceanic and Atmospheric Administration スウェーデン宇宙物理研究所 Swedish Institute of Space Physics トロムソ大学理学部 (1993 年10 月8 日) Faculty of Science, University of Tromsø 80 5.国際交流 フィンランド気象研究所地球物理部門 フィンランド 1994 年10 月21 日 アメリカ 1994 年10 月24 日 アメリカ 1994 年10 月24 日 アルメニア 1996 年10 月18 日 ブラジル 1997 年 3 月 5 日 アメリカ 1997 年12 月22 日 ニュージーランド 1998 年 7 月 30 日 中国 2001 年 2 月 20 日 インド 2001 年10 月24 日 中国 2005 年11 月11 日 Department of Geophysics, Finnish Meteorological Institute マサチューセッツ工科大学ヘイスタック研究所 Haystack Observatory, Massachusetts Institute of Technology ミシガン大学宇宙物理研究所 Space Physics Research Laboratory, University of Michigan エレバン物理研究所 Yerevan Physics Institute ブラジル国立宇宙科学研究所 National Institute of Space Research カリフォルニア大学サン・ディエゴ校天体物理及び宇宙 科学研究センター Center for Astrophysics and Space Sciences, University of California at San Diego カンタベリー大学理学部 Faculty of Science, University of Canterbury 中国科学院高能物理研究所 Institute of High Energy Physics, Chinese Academy of Science インド科学技術省地磁気研究所 Indian Institute of Geomagnetism of the Department of Science and Technology 中国極地研究所 Polar Research Institute of China 81 5.国際交流 5.2 国 際 共 同 研 究 本研究所が参加している国際共同研究 (2006 年度) 国際協力事業 研 究 課 題 相 手 側 の 国 (機 関 ) 等 CAWSES (Climate and Weather of the Sun-Earth SCOSTEP System) 短波レーダーによる極域電磁気圏の研究 アメリカ、イギリス、フランス、南アフリカ、オ ーストラリア、カナダ、イタリア 太陽風磁気圏電離圏熱圏結合の宇宙天気研究 韓国 国際共同研究 研 究 課 題 相 手 側 の 国 (機 関 ) 等 南極域におけるオゾンホールの研究および南 ニュージーランド (NIWA) 北両半球の大気環境の比較研究 代替フロン化合物の大気中の反応に関する研究 アメリカ (フォード中央研究所) 大気素反応過程に関する研究 イギリス (ブリストル大学) キャビティリングダウン法の大気計測への応用 アメリカ (アラスカ大学地球物理研究所) 大気中の重要な化学反応の解明 オーストラリア (オーストラリア国立大学) チリ・アタカマにおける大気微量分子の観測的 チリ (チリ大学) 研究 中緯度熱圏大気波動の南北共役点観測 アメリカ (コーネル大学)、オーストラリア (IPS 210°地磁気ネットワーク観測研究 Radio and Space Service) インドネシア (LAPAN)、オーストラリア (IPS Radio and Space Service)、ロシア (IKFIA) 赤道大気エネルギーによる熱圏変動の研究 インドネシア (LAPAN) カナダ北極域におけるオーロラ・超高層大気の アメリカ (カリフォルニア大学)、カナダ (カルガ 高感度光学観測 リー大学) 中間圏界面温度のグローバル観測 アメリカ (ユタ州立大学)、ブラジル (INPE)、インドネ シア (LAPAN) EISCAT レーダーを主に用いた北極域超高層大 ノルウェー (トロムソ大学)、EISCAT 科学協会 気の研究 EISCAT レーダー共同研究 EISCAT 科学協会 惑星間空間シンチレーション・ネットワークに イギリス (EISCAT グループ)、インド (タタ基礎 よる惑星間空間擾乱の研究 科学研究所)、メキシコ (地球物理研究所) 太陽圏トモグラフィー法を用いた太陽風 3 次元 アメリカ (UCSD/CASS) 構造とダイナミックスの研究 82 5.国際交流 マイクロレンズ効果を利用した新天体の探索 ニュージーランド (オークランド大学、カンタベ リー大学、ビクトリア大学、マッセー大学)、ア メリカ (ノートルダム大学) 太陽中性子の研究 ボリビア (サンアンドレス大学)、アルメニア (エ レバン物理研究所)、中国 (中国科学院高能物理 研究所)、スイス (ベルン大学)、アメリカ (ハワ イ大学/国立天文台)、メキシコ (メキシコ国立 自治大学) LHC 加速器を用いた高エネルギー宇宙線相互 イタリア (フィレンツェ大学、カタニア大学)、フラ 作用の研究 ンス (エコールポリテクニク)、スイス (欧州合同原子 核研究機関)、スペイン (バレンシア大学)、アメリカ (ローレンスバークレー国立研究所) 巨大水チェレンコフ検出器を用いた宇宙ニュ アメリカ (ボストン大学、ブルックヘブン国立研究 ートリノの研究 所、UCI、デューク大学、ジョージ・メイソン大学、 ハワイ大学、 インディアナ大学、 ロスアラモス研究所、 ニューヨーク州立大学、メリーランド大学、ワシント ン大学)、韓国 (チョンナム大学、ソウル大学、スン キュンカン大学)、中国 (ティンハ大学)、ポーランド (ワルシャワ大学) 極域電離圏ダイナミックス アメリカ (NOAA/NGDC, NCAR)、韓国 (キュンプッ ク大学) 太陽地球環境データ表示システム アメリカ (NOAA, ミシガン大学) 磁気圏モデリング アメリカ (PPPL) 宇宙天気予報 アメリカ (NOAA/SEC) 太陽風−磁気圏相互作用モデリング アメリカ (UCLA/IGPP) 83 5.国際交流 5.3 研 究 者 の交 流 国外からの来訪者 (2006 年 4 月以降) 短期来訪者 氏 名 所 属 国 名 Kharchenko, V. Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics アメリカ Fittschen, C. Universite des Sciences et Technologies de Lille フランス Shallcross, D. University of Bristol イギリス Loock, P. Queen’s University at Kingston カナダ Dore, O. University of Toronto カナダ Capdeville, J. Collège de France フランス Cheng, C. National Space Organization INPE ブラジル Gonzalez, W. 台湾 外 国 人 来 訪 者 による講 演 *外国人客員教授・助教授 講 演 者 所 属 国 名 開 催 期 日 Kharchenko, V. Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics アメリカ 2006 年 4 月 20 日 Fittschen, C. Universite des Sciences et Technologies フランス 6 月 10 日 de Lille Shue, J.-H. * National Central University 台湾 7月5日 Kofman, W. * Laboratoire de Planetologie de Grenoble フランス 8月7日 Zhou, X. Y. * California Institute of Technology アメリカ 9月8日 Shallcross, D. University of Bristol イギリス 9 月 25 日 Dore, O. University of Toronto カナダ 10 月 5 日 Zhou, X. Y. * California Institute of Technology アメリカ 10 月 12 日 Labitzke, K. * Free University of Berlin ドイツ 10 月 23 日 Labitzke, K. * Free University of Berlin ドイツ 12 月 6 日 Buchert, S. * Swedish Institute of Space physics スウェーデン 2007 年 2 月 16 日 外国人客員教授・助教授による英語でのセミナー、講義・・・・2006 年度中に合計 7 回実施 教 員 の海 外 派 遣 (2006 年 度 ) 外国出張者 延べ 92 名 84 5.国際交流 <略称> CASS: Center for Astrophysics & Space Sciences EISCAT: European Incoherent Scatter Radar IGPP: Institute of Geophysics and Planetary Physics IKFIA: Institut Kosmo Fizicheskih Issledovanii i Aeronomii INPE Instituto Nacional de Pesquisas Espaciais IPS: Ionospheric Prediction Service LAPAN: Lembaga Panerbangan Dan Antariska Nasional NCAR: National Center for Atmospheric Research NGDC: National Geophysical Data Center NIWA: National Institute of Water and Atmosphere NOAA: National Oceanic and Atmospheric Administration PPPL: Princeton University Plasma Physics Laboratory SCOSTEP: Scientific Committee on Solar Terrestrial Physics SEC: Space Environment Center UCI: University of California, Irvine UCLA: University of California, Los Angeles UCSD: University of California, San Diego 85 6.教育活動 6. 教育活動 本研究所では、大学院・学部教育により、将来の太陽地球系科学を担う若手研究者の育 成を行っている。 大学院教育 極めて学際性の高い本研究所の立場から、理学研究科および工学研究科の 2 つの研究科で 大学院教育を実施している。理学研究科では、素粒子宇宙物理学専攻 (宇宙地球物理系) を担 当し、工学研究科では、電気工学情報システム専攻の大学院学生の一部を受け入れている。 なお、大学院において、太陽地球環境の勉学を志す入学志望者に対し、大学院担当教員 の現在の研究テーマとその内容をまとめた小冊子「大学院案内」により大学院教育・研究 の内容の周知を図っている。 太 陽 地 球 環 境 研 究 所 で指 導 を受 けている大 学 院 学 生 の数 * 2007 年 2002 年度 2003 年度 2004 年度 2005 年度 2006 年度 4 月 1 日現在 2007 年度* 博士前期課程 1 13 16 8 18 10 12 博士前期課程 2 11 13 16 10 18 10 博士後期課程 1 3 5 2 6 2 7 博士後期課程 2 4 3 5 1 6 2 博士後期課程 3 4 4 6 6 2 6 36 41 37 41 38 37 博士前期課程 1 2 3 4 1 1 3 博士前期課程 2 2 2 3 4 1 1 博士後期課程 1 0 0 2 0 0 0 博士後期課程 2 0 0 0 2 0 0 博士後期課程 3 0 0 0 0 2 0 計 4 5 9 7 4 4 外国人研究生 0 0 0 0 1 1 国内研究生 0 0 0 0 0 0 40 46 46 48 43 42 4 0 3 3 4 − − − − 理学研究科 計 工学研究科 学生総数 学位 (課程博士) 取得者数 上記年度入学者の学位取得率 67/67 /3 年以内取得率 (%) 60/60 86 75/75 6.教育活動 理 学 研 究 科 素 粒 子 宇 宙 物 理 学 専 攻 宇 宙 地 球 物 理 系 (2006 年 度 ) 研究分野/教員名 研 究 分 野 太陽地球系物理学 教 授 小島 正宜 伊藤 好孝 太陽地球相関理学 上出 洋介 藤井 良一 菊池 崇 太陽地球系化学 松見 水野 助 教 授 松原 豊 阿部 文雄 増田 公明 徳丸 宗利 関 華奈子 増田 智 野澤 悟徳 塩川 和夫 豊 亮 助 手 﨏 隆志 藤木 謙一 住 貴宏 小川 泰信 家田 章正 大山伸一郎 高橋けんし 工 学 研 究 科 電 子 情 報 システム専 攻 (2006 年 度 ) 研究分野/教員名 研 究 分 野 電気工学分野 (宇宙情報処理) 教 授 荻野 瀧樹 助 教 授 長濵 智生 電気工学分野 (宇宙電磁観測) 小川 西谷 忠彦 望 助 前澤 梅田 大塚 三好 手 裕之 隆行 雄一 由純 非 常 勤 講 師 (2006 年 度 ) 氏 名 今村 隆史 福西 浩 所 属 ・ 職 (授 業 科 目 ) 集中講義実施期間 国立環境研究所大気圏環境研究領域長 (対流圏の科学) 2006 年 11 月 27−28 日 東北大学大学院理学研究科教授 (雷活動による大気 圏・電離圏・磁気圏結合) 2006 年 7 月 31 日− 8月1日 学 部 教 育 への協 力 本研究所教員は、次のように、名古屋大学の 4 年一貫教育に協力し、全学共通科目を担 当する他、理工系学部からの要請により、講義・演習・実験・ゼミナールを担当している。 また、国内外の研究生の教育指導も行っている。 担 当 科 目 (2006 年 度 ) 学 部 全学共通 理学部 工学部 科 目 宇宙科学 (理系教養科目) 物理実験学/物理学実験/物理学実験 I/物理学実験Ⅱ/物理学概論Ⅰ/物理学概 論Ⅱ/物理学特別実験/宇宙物理学Ⅲ 電気磁気学及び演習/電気回路論及び演習/電磁波工学/電気電子数学及び演習 その他 の大 学 での教 育 東京工業大学、豊橋技術科学大学、東京大学、東北大学 87 6.教育活動 国 際 共 同 研 究 への学 生 参 加 数 *論文は 2006 年 4 月 1 日から 2007 年 3 月 31 日までに出版されたもの 研 究 課 題 相 手 側 の 国 (機 関 ) 等 参加 学生を含む 学生数 論文数 韓国 1 3 アメリカ (フォード中央研究所) 1 4 チリ(チリ大学) 2 0 アメリカ (コーネル大学)、オーストラ リア (IPS Radio and Space Service) 1 1 210°地磁気ネットワーク観測研究 インドネシア (LAPAN)、オーストラリア (IPS Radio and Space Service)、 ロシア (IKFIA) 1 1 赤道大気エネルギーによる熱圏変動 インドネシア (LAPAN) 2 2 アメリカ (カリフォルニア大学)、カナダ (カルガリー大学) 2 2 中間圏界面温度のグローバル観測 アメリカ( ユタ州立大学)、ブラジル (INPE)、インドネシア (LAPAN) 1 1 EISCAT レーダーを主に用いた北極域 ノルウェー (トロムソ大学)、EISCAT 科 学協会 4 6 EISCAT レーダー共同研究 EISCAT 科学協会 4 6 惑星間空間シンチレーション・ネット イギリス (EISCAT グループ)、インド (タタ基礎科学研究所)、メキシコ (地 球物理研究所) 1 1 アメリカ (UCSD/ CASS) 2 1 ニュージーランド (オークランド大学、カン タベリー大学、ビクトリア大学、マッセー大 学)、アメリカ (ノートルダム大学) 5 0 ボリビア (サンアンドレス大学)、アルメ 1 1 太陽風磁気圏電離圏熱圏結合の宇宙 天気研究 代替フロン化合物の大気中の反応に 関する研究 チリ・アタカマにおける大気微量分子 の観測的研究 中緯度熱圏大気波動の南北共役点観 測 の研究 カナダ北極域におけるオーロラ・超高 層大気の高感度光学観測 超高層大気の研究 ワークによる惑星間空間擾乱の研 究 太陽圏トモグラフィー法を用いた太陽 風 3 次元構造とダイナミックスの研究 マイクロレンズ効果を利用した新天 体の探索 太陽中性子の研究 ニア (エレバン物理研究所)、中国 (中国 科学院高能物理研究所)、スイス (ベルン 大学)、アメリカ (ハワイ大学/国立天文 台)、メキシコ (メキシコ国立自治大学) 88 6.教育活動 LHC 加速器を用いた高エネルギー宇 宙線相互作用の研究 イタリア (フィレンツェ大学、カタニア大 4 1 2 3 学)、フランス (エコールポリテクニク)、 スイス (欧州合同原子核研究機関)、スペイ ン (バレンシア大学)、アメリカ (ローレン スバークレー国立研究所) 巨大水チェレンコフ検出器を用いた 宇宙ニュートリノの研究 アメリカ (ボストン大学、ブルックヘブン 国立研究所、UCI、デューク大学、ジョー ジ・メイソン大学、ハワイ大学、インディ アナ大学、ロスアラモス研究所、ニューヨ ーク州立大学、メリーランド大学、ワシン トン大学)、韓国 (チョンナム大学、ソウル 大学、スンキュンカン大学)、中国 (ティン ハ大学)、ポーランド (ワルシャワ大学) 極域電離圏ダイナミックス アメリカ (NOAA/NGDC, NCAR)、韓国 (キュンプック大学) 2 2 太陽地球環境データ表示システム アメリカ (NOAA, ミシガン大学) 2 0 宇宙天気予報 アメリカ (NOAA/SEC) 2 1 太陽風−磁気圏相互作用モデリング アメリカ (UCLA/IGPP) 2 3 42 39 合計 (延べ数) 学会・研究会等への学生参加状況 海外で開催された研究集会への参加 研 究 集 会 名 開 催 国 開 催 期 日 参加 支援した 学生数 学生数 2006 年 2006 CEDAR Workshop ア メリカ 6 月 19− 23 日 2 2 Geospace Environment Modeling 2006 Summer Workshop ア メリカ 6 月 25− 30 日 1 1 Asia Oceania Geosciences 2006 Society Third Annual Meeting シンガポール 7 月 10−14 日 1 0 36th COSPAR Scientific Assembly 中国 7 月 16−23 日 6 3 Western Pacific Geophysics Meeting 中国 7 月 24−27 日 1 1 Auroral Physics Colloquium to Commemorate 10 years in Orbit for the FAST Satellite ア メリカ 8 月 20−24 日 1 1 89 6.教育活動 SSGRR (Scuola Superiore G. Reiss Romoli) イ タリア 9 月 9−18 日 1 0 AGU 2006 Fall Meeting ア メリカ 12 月 11−15 日 6 6 2007 年 2007 Gravitational Microlensing Workshop 韓国 1 月 15−17 日 1 1 Joint LHC Machine-Experiments Workshop on the Luminosity Monitoring and Measurements ス イス 1 月 26 日 2 1 pre-THEMIS-launch Science Meeting ア メリカ 2 月 13−14 日 1 1 8th International School/Symposium for Space Simulations ア メリカ 2 月 25−3 月 3 日 3 3 26 20 合計 国内で開催された学会への参加 研 究 集 会 名 開 催 場 所 開 催 期 日 参加 支援した 学生数 学生数 2006 年 日本地球惑星科学連合 2006 年大会 幕張メッセ国際会議場 5 月 14−18 日 19 7 日本気象学会 2006 年度春季大会 つくば国際会議場 5 月 21−24 日 2 0 日本天文学会 2006 年秋季年会 九州国際大学 9 月 19−21 日 2 2 第 47 回大気環境学会年会 東京大学 9 月 20−22 日 1 1 日本物理学会 2006 年秋季大会 奈良女子大学 9 月 20−23 日 9 9 第 120 回地球電磁気・地球惑星圏学 会総会および講演会 相模原市産業会館 11 月 4−7 日 17 13 2007 年 日本物理学会 2007 年春季大会 首都大学東京 3 月 25−28 日 5 0 日本天文学会 2007 年春季年会 東海大学 3 月 28−30 日 3 1 58 33 参加 支援した 学生数 学生数 合 計 国内で開催された研究会等への参加 研 究 集 会 名 開 催 場 所 開 催 期 日 2006 年 STE シミュレーション研究会 九州大学 6 月 7−8 日 1 1 第 22 回化学反応討論会 分子科学研究所 6 月 7−9 日 3 3 第 12 回大気化学討論会 山形県蔵王 6 月 14−16 日 1 1 第 30 回極域宙空圏シンポジウム 国立極地研究所 8 月 3−4 日 3 0 90 6.教育活動 シンポジウム−太陽地球環境の現 状と将来 京都府立ゼミナールハ ウス 8 月 28−30 日 2 0 STE 研究連絡会現象報告会と現象 解析ワークショップ 情報通信研究機構 9 月 13−15 日 2 2 特定領域研究「赤道大気上下結合」 平成 18 年度公開ワークショップ 京都大学 9 月 14−15 日 1 1 分子構造総合討論会 2006 グランシップ静岡 9 月 20−23 日 1 1 中間圏・熱圏・電離圏研究会 豊川市民プラザ 9 月 25−26 日 3 0 地上れいめい同時観測研究集会 豊川市民プラザ 9 月 25−26 日 2 1 ジオスペース探査に向けたプラズマ 粒子観測の技術革新と国際協調 立 教大学 11 月 1−3 日 3 3 CAWSES International Workshop on Space Weather Modeling (CSWM) 海洋研究開発機構地球 11 月 14−17 日 2 2 磁気圏−電離圏複合系における対 流に関する研究会 加計学園国際学術交流 センター 11 月 20−21 日 2 2 特定領域研究「太陽系外惑星科学 の展開」 東京大学 12 月 11−13 日 1 0 JST/CREST・NICT 合同シミュレー ション研究会 統計数理研究所 12 月 25−26 日 2 0 シミュレータセンター 2007 年 第 17 回大気化学シンポジウム 豊川市民プラザ 1 月 10−12 日 8 0 on 名古屋大学 1 月 15−16 日 2 2 第 19 回名古屋大学タンデトロン加 速器質量分析計シンポジウム 名古屋大学 1 月 17 日 1 0 将来構想座談会 5 伊良湖ガーデンホテル 1 月 17−19 日 2 2 ミリ波・サブミリ波受信技術に関す るワークショップ 大阪府立大学 1 月 17−19 日 2 0 CAWSES/IHY workshop 名古屋大学 3 月 14−16 日 5 0 京都大学 3 月 20−23 日 1 1 情報通信研究機構 3 月 28 日 2 2 52 24 International Symposium Radiometric Dating Studies International Symposium Coupling Processes in Equatorial Atmosphere on the STE 研究連絡会現象報告会と現象 解析ワークショップ 合 計 91 6.教育活動 フィールドワーク学生参加状況 国外 国 名 チリ 場 所 参 加 学 生 数 実施期日 県 名 1 2006 年 7 月 1 2006 年 8 月 1 2006 年 9 月 1 2006 年 10 月 1 2006 年 11 月 1 2006 年 12 月 1 2007 年 2 月 2 2007 年 2−3 月 1 母子里 2006 年 10 月 1 イサカ 2006 年 6 月 1 東京都 三鷹市 2006 年 4 月 1 ロサンゼルス 2006 年 12 月 1 神奈川県 大和市 2006 年 4 月 1 カナダ アサバスカ 2006 年 12 月 2 滋賀県 信楽町 2006 年 6 月 3 インドネシア コトタバン 2007 年 3 月 1 2006 年 8 月 4 イタリア フィレンツェ 2006 年 8 月 1 2007 年 2 月 1 スイス CERN 2006 年 8 月 2 岐阜県 2006 年 5 月 1 2007 年 1 月 2 2006 年 6 月 1 2006 年 4 月 1 2006 年 8 月 5 2006 年 5 月 1 2006 年 9 月 5 2006 年 6 月 1 2006 年 10 月 1 2006 年 8 月 2 2006 年 4 月 1 2006 年 9 月 3 2006 年 5 月 2 2006 年 11 月 2 2006 年 6 月 2 2007 年 1 月 1 2006 年 7 月 3 2007 年 2 月 1 2006 年 8 月 3 2006 年 9 月 2 2006 年 10 月 2 2006 年 11 月 4 2006 年 12 月 1 2007 年 1 月 1 2007 年 2 月 2 2007 年 2 月 4 アメリカ ニュージーランド マウント・ジョン 1 北海道 2006 年 10−11 月 8 カ国/9 カ所 10 回 乗鞍 神岡 千葉県 合計 陸別町 実施期日 1 トロムソ 2006 年 8−10 月 場 所 参 加 学 生 数 2006 年 6 月 ノルウェー アタカマ 国内 28* 合計 名 千葉市 8ヵ所 28 回 57* 名 *延 べ 人 数 92 7.研究関連活動 7. 研究関連活動 計 算 機 ・通 信 ネットワーク 豊川回線と計算機システムの更新を 2005 年度に実施し、 豊川回線は、 2005 年 5 月に 15 Mbps から 300 Mbps へ 20 倍増強されて高速・大量のデータ転送が可能であったが、研究所の部門 が豊川から名古屋へ移動したことに伴い、 2006 年 5 月に 100 Mbps へと回線速度を遅くした。 計算機システムは、12 月に合計 50 TB の RAID ディスクで構成されるファイルサーバ、クラ スタータイプの CPU サーバ、最新の Sun ワークステーションなどで構成され、記憶容量、 処理能力とも大幅に向上した。また、研究所の東山移転に伴い、豊川に設置する予定だった 機器の多くは、移転先の共同教育研究施設 1 号館に設置されて稼動している。これらの計算 機・ネットワークは、観測データ解析やシミュレーション、論文作成、データベース作成、 ホームページ作成などの他、日常的なメールなどあらゆる研究活動に利用されている。 また、2004 年度には、新しいインターネット接続のテレビ会議システム (豊川−東山) が 導入されて、遠隔講義・テレビ会議に利用されている。さらに、2000 年度から 2003 年度ま での 3 年計画で遂行したギガネットプロジェクト「ジオスペース環境情報の高度化ネットワ ーク利用に関する研究」の発展として、情報通信研究機構 (NICT) の JGNII プロジェクトに 継続的に参加し、2004 年度から 2008 年度までの 5 年計画で「高速ネットワーク利用による ジオスペース環境情報の共有化と相互利用」を名古屋大学、京都大学、愛媛大学、九州大学、 NICT の 5 機関が連携した共同研究として遂行した。その JGNII の高速回線は共同教育研究 棟 1 号館まで 2006 年に延長接続されて、3 次元動画の遠隔操作などの高速ネットワークのテ ストを開始した。 100 Mbps 共同教育研究施設 1 号館 2005 年度に更新された本研究所の分散型計算機システムとネットワークの構成。 93 7.研究関連活動 会 議 ・研 究 会 等 の開 催 本研究所は、さまざまな国内外の会議や研究会を企画し、その主催あるいは共催を務めて いる。以下のものは、それらの内の主なものである。このほかにも、各種の会議において、 組織委員やプログラム委員の委託を受けている。 中間圏・熱圏・電離圏研究会 ポスドクや助手、講師といった比較的若い年齢層の研究者が企画・運営の中心となり、中間 圏・熱圏・電離圏の水平結合に関する最新の話題や基本事項について議論された。また、現在 進行中のプロジェクト・研究計画に関する講演があったほか、近年の電離圏研究の話題の一つ である「地震に関連した電離圏現象」が報告された。関連する研究集会との連携もはかられ、 「地上・れいめい同時観測研究集会」 「リモートセンシングによる極域電離圏・磁気圏プラズ マの動態」 「電離圏起源重イオンのダイナミクスに関する研究集会」も同日及び連続する日に 隣接会場で開催された。50 名を越える参加者があり、一部の参加者は隣り合った会議室を自 由に行き来するなど、本集会が幅広い情報交換の場として機能したものと思われる。 主催 太陽地球環境研究所、情報通信研究機構 開催日 2006 年 9 月 25−26 日 開催場所 豊川市民プラザ 第 17 回大気化学シンポジウム 地球大気対流圏および成層圏の化学・力学過程についての観測・室内実験・モデリング・ データ解析などによる研究結果を、口頭ならびにポスター発表により議論した。発表件数 は、口頭が 38 件、ポスターが 67 件の計 105 件であった。参加数は一般 94 名、学生 41 名 であった。従来の大気化学関係の発表に加えて、中国大陸、沖縄、大都市など様々な場所 における大気エアロゾルの分析の発表が数多くなされ、大気エアロゾルが環境に与える影 響に注目した研究がこれまで以上に多いのが特徴的であった。 主催 太陽地球環境研究所、大気化学研究会 開催日 2007 年 1 月 10−12 日 開催場所 豊川市民プラザ 合同研究会「太陽地球環境と宇宙線モジュレーション/惑星間空間中の高エネルギー粒子成 分の起源と粒子加速・伝播機構/太陽圏シンポジウム」 太陽圏シンポジウムは、太陽圏研究における最前線の話題に焦点をあてて毎年名古屋大学 で開催してきている。今年度は、2006 年打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」の初期観測 結果と、 「ひので」観測を用いた共同研究の計画などが報告・議論された。また、複数の研 究コミュニティにわたって実施されている太陽圏研究の相互交流を促進する観点から、太陽 圏シンポジウムは「太陽地球環境と宇宙線モジュレーション」研究会および「惑星間空間中 の高エネルギー粒子成分の起源と粒子加速・伝搬機構」研究会と合同で開催している。これ ら2つの研究会では、主に高エネルギー粒子観測による研究結果および計画が報告された。 合同研究会を通じて 42 件の講演があり、参加者は 68 名であった。 主催 太陽地球環境研究所 開催日 2007 年 1 月 29−31 日 開催場所 名古屋大学グリーンサロン東山 94 7.研究関連活動 中緯度短波レーダー研究会 北海道に SuperDARN レーダーを設置した場合に可能なサイエンステーマを議論するこ とを目的として、2003 年度に始まった当研究会は今年で 4 回目となり、計 27 名の研究者 が参加した。2006 年 11 月に北海道-陸別 HF レーダーが完成して稼働を開始したため、今 回の研究会では実際の観測データを用いた議論が活発に行われた。また、今後短波レーダ ー計画を進める上での課題、特に運用体制についても充実した議論を行うことができた。 主催 太陽地球環境研究所 開催日 2007 年 2 月 19 日 開催場所 名古屋大学野依記念学術交流館会議室 CAWSES/IHY workshop 2004 年から 2008 年にかけて実施される SCOSTEP の国際プロジェクト CAWSES の 4 つ の大テーマをすべてカバーする会議を例年通り開催した。今年度は、IHY (International Heliophysical Year)関係の研究集会と合同開催し、I*Y 特別セッションを設けた。また、本 研究集会の企画として、太陽地球環境研究所の上出教授による退職記念講演「地球磁場変 動で宇宙空間を診る」を行った。講演者は約 60 名、参加者は約 100 名であった。 主催 日本学術会議国際対応分科会、名古屋大学太陽地球環境研究所、京都大学 学術創成研究費「宇宙天気予報の基礎研究」 、名古屋大学 21 世紀 COE プロ グラム「太陽・地球・生命圏 相互作用系の変動学」 開催日 2007 年 3 月 14−16 日 開催場所 名古屋大学野依記念学術交流館 出版 Newsletter No. 44 Newsletter No. 45 Newsletter No. 46 2006 年 6 月 2006 年 11 月 2007 年 3 月 (Web にて公開。http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/ste-www1/doc/news_book_j.html) 95 8.委員会 8. 委員会 学内委員会 本研究所の教員は、名古屋大学内で次の学内委員会の委員として、それぞれの委員会の扱 う重要事項の審議/討論に参加している。 委 員 会 等 の 名 称 部局長会 (情報公開委員会を含む) 全学技術支援委員会技術職員問題 WG 教育研究評議会 全学技術支援委員会技術専門員等選考 WG 男女共同参画推進委員会 全学技術支援委員会検討 WG 全学技術センター運営委員会 名古屋大学交通安全会代議員 全学技術支援委員会 NICE・ネットワーク連絡会連絡員 エコトピア科学研究所運営協議会 全学計画評価担当者会議 原子力委員会 施設マネジメント委員会 附属図書館商議員会 研究助成員会 図書館システム検討委員会 国際交流委員会 大学文書資料室運営委員会 国際関係施設委員会 博物館運営委員会 全学教育企画委員会 安全保障委員会 環境安全衛生管理室運営委員会 総合保健体育科学センター運営委員会 自然災害等対策検討ワーキンググループ SCS 情報メディア教育センター棟子局運営委員会 ホームカミングディ部局代表者 学外委員会活動 本研究所の教員が委員等の委嘱を受けている学外委員会 (2006 年度) 機関/組織名 宇宙航空研究開発機構 委員会/役職等の名称 宇宙理学委員会委員/宇宙科学運営協議会運営協議委員/は やぶさ後継機評価委員会委員 情報通信研究機構 次世代高度ネットワーク推進会議・国際共同研究推進部会 海洋研究開発機構 地球観測システム構築推進プラン「地上からの分光法による対 流圏中のガス・エアロゾル同時立体観測網の構築」研究運営委 員会委員 96 8.委員会 京都大学生存圏研究所 運営委員会委員/赤道大気レーダー全国・国際共同利用専門委 員会委員/MU レーダー全国・国際共同利用専門委員会委員/ 電波科学計算機実験全国・国際共同利用専門委員会 国立極地研究所 運営会議委員/非干渉散乱レーダ委員会委員/総合研究委員 会委員 国立天文台 太陽・天体プラズマ専門委員会委員/電波専門委員会委員/電 波専門委員会電波天文周波数小委員会委員/研究交流委員会 委員/理科年表編集委員会委員 東京大学宇宙線研究所 共同利用研究査定委員会委員/共同利用研究実施専門委員会 委員 大阪大学核物理研究センター 研究計画検討専門委員会委員 航空保安無線システム協会 MSAS 技術評価委員会委員 日本地球惑星科学連合 国際委員会委員 地球電磁気・地球惑星圏学会 評議員/運営委員 日本天文学会 天文月報編集委員/早川基金選考委員/研究奨励賞選考委員会 委員長 大気化学研究会 事務局長 International Association of 副会長 Geomagnetism and Aeronomy International Astronomical Union 第 49 委員会組織委員 Scientific Committee on Solar- CAWSES Science Steering Group / Adherent ( 日 本 代 表 ) / Terrestrial Physics CAWSES WG4.3 委員/Bureau Member (COSPAR からの代表) HPF 推進協議会 正会員 文部科学省 科学技術・学術審議会専門委員 (学術分科会)/科学技術・学 術審議会専門委員 (資源調査分科会)/南極地域統合推進本部 外部評価委員会委員 日本学術振興会 科学研究費委員会専門委員/特別研究員等審査会専門委員・国 際事業委員会書面審査委員 日本学術会議 地球電磁気学研究連絡委員会/電波科学研究連絡委員会 G 分 科会委員/電波科学研究連絡委員会 H 分科会委員/環境理学 研究連絡委員会委員/地球電磁気・超高層大気データ問題検討 小委員会委員/地球惑星科学委員会国際対応分科会 IUGG 小 委員会委員/地球惑星科学委員会国際対応分科会 SCOSTEP 小 委員会委員/地球惑星科学委員会国際対応分科会 COSPAR 小 委員会委員/地球惑星科学委員会国際対応分科会 IASC 小委員 会委員/地球惑星科学委員会国際対応分科会国際極年 2007-2008 小委員会委員/地球惑星科学委員会国際対応分科会 STPP 小委員会委員/地球惑星科学委員会国際対応分科会 97 8.委員会 IAGA 小委員会委員/地球惑星科学委員会国際対応分科会 eGY 小委員会委員/地球惑星科学委員会 IGBP・WCRP 合同分 科会(環境学委員会) IGAC 小委員会委員/電気電子工学委員会 URSI 分科会電波天文学小委員会委員/電気電子工学委員会 URSI 分科会プラズマ波動小委員会委員/連携会員 Committee on Space Research Vice-chair of the COSPAR subcommission C1 (The Earth’s Upper Atmosphere and Ionosphere)/Panel on Radiation Belt Environment Modeling 委員 American Geophysical Union 日本地域諮問委員会 EISCAT Scientific Association 評議会/科学諮問委員会 (SAC) Super Dual Auroral Radar Network Executive Council Space Weather Advisory Board Space Science Reviews 編集幹事 この他に NASA,NSF,宇宙航空研究開発機構などの研究提案書のレフェリー、各種専門 誌のレフェリーの委託を受けている。 98 9.社会との連携 9. 社会との連携 本研究所の発足以来、公開講座、研究所の一般公開・公開講演などを通して社会との連携 を図っている。 一般講演会 一般市民に研究所の研究活動を広く理解してもらうことを目的とし、名古屋市科学館と名 古屋大学 21 世紀 COE プログラム「太陽・地球・生命圏相互作用系の変動学」の共催で、一 般講演会を行った。7 月 30 日 (日) 13:00−17:00、名古屋市科学館 B2 階サイエンスホール において「オーロラの科学 オーロラ発生の謎にせまる」と題して実施した。 この講演会には、6 歳から 90 歳までの幅広い年齢層で、約 270 名の参加者があった。4 名 の講演者が各 40 分の講演を行い、最新の研究成果などについて、クイズ形式をとったり、映 像を使って解説するほか、オーロラの美しい写真や映像、音などの紹介、また、最近問題に なっている地球温暖化などと研究との関連にもふれるなど、様々な角度から太陽から地球環 境に至るまで、分かりやすく説明をした。4 名の講演の後、質問・総合討論の時間を設定し、 参加者からの質問に答えたが、長い講演の後にもかかわらず、専門的なものから、基本的で はあるがとても興味深いものまで、たくさんの質問が寄せられた。時間内に紹介できなかっ た分については、名古屋大学 21 世紀 COE プログラム「太陽・地球・生命圏相互作用系の変 動学」のホームページ上で、後日回答をして対応した。 質問・総合討論の時間。各講演者が舞台上に並び、会場から寄せられた熱心な内容の質 問に答えた。 99 9.社会との連携 講演会「オーロラの科学 オーロラの発生の謎にせまる」 1.太陽 「オーロラのふるさと」 2.磁気圏 「オーロラを起こす」 3.超高層大気 「神秘の光オーロラ」 4.中層大気 「地球環境への影響」 増田 智 助教授 三好 由純 助手 藤井 良一 教授 長濵 智生 助教授 東 山 宇 宙 線 研 究 室 の一 般 公 開 ・講 演 会 名古屋大学大学祭開催時には、本研究所東山宇宙線研究室を公開している。2006 年度は、 6 月 4 日 (日) に開催され、松原豊助教授による「宇宙線とその起源」の講演の後、所内見学 が行われ、次のような企画を行った。 霧箱・放電箱による宇宙線の飛跡の観察と説明、宇宙線望遠鏡見学と説明、 放射性炭素取り扱い現場とその意義の説明 観 測 所 の一 般 公 開 ・講 演 会 毎年 8 月には、木曽観測施設の太陽風観測装置 (電波望遠鏡) の公開が、東京大学大学院 理学系研究科の木曽観測所 (光学望遠鏡) と共催して行っている。 2006 年度は 8 月 12 日 (土) に開催し、小島正宜教授による一般講演「見えない宇宙を地上から見る」も行なった。 研究所見学 団 体 名 相模原市商工会議所役員 日 付 人 数 2006 年 10 月 28 日 15 広報活動 当研究所の広報事業では、「高度な知的財産を社会貢献に」をモットーに、研究所の施設 が置かれている自治体の協力を得ながら、研究成果を地域に還元する努力をしてきた。 文部科学省が 2002 年度より創設した地域貢献特別支援事業は、 大学と自治体がパートナー シップを持ち、地域連携/貢献の組織的取り組みを推進するものである。本研究所は、研究 所の分室がある豊川市や附属観測施設を置く北海道陸別町などを対象とした「研究所および 附属観測施設と地域社会の交流」事業に選定された。この事業は、2005 年度から総長裁量経 費のもとに運営されている。 100 9.社会との連携 「個性豊かな自治体のニーズに応える」、「国民の自然科学への関心を喚起する」を目標 に、一般への啓蒙活動、啓蒙用冊子・ビデオ・DVD の制作、小・中・高校生への教育活動な どをこれまでに行ってきた。また、2003 年 3 月に陸別町との間に発足した社会連携連絡協議 会は、本研究所から広報委員長、附属観測所長、陸別町側から町長、助役、教育委員長、り くべつ宇宙地球科学館長がメンバーになっており、定期的に会議を開催している。名古屋大 学本部の研究協力・国際部社会連携課からも責任者が随時出席し、 大学としての地域貢献に対 する取り組みを伝えている。 2006 年度には次の活動を通して、地域社会への研究成果の還元や貢献を行った。 シンポジウム、イベントの開催 「スーパーサイエンスハイスクール in 陸別」を陸別町と共催 陸別小学校、陸別中学校において「出前授業」を陸別町と共催 カナダ政府等が主催の「オーロライベント」(講演会、二胡演奏等で構成) に協力 陸別町が主催の「しばれフェスティバル」に参加 啓蒙用冊子の制作 冊子「放射線帯 50 のなぜ」 、 「電波 50 のなぜ」 コミック「極地ってなんだ!?」 、 「超高層大気ってなんだ!?」 、 What is Global Warming?! (英語版)、 What are Cosmic Rays?! (英語版) (Web にて公開。http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/ste-www1/doc/outreach_j.html) 101 10.ジオスペース研究センター 10. ジオスペース研究センター ジオスペース研究センターは、従来の共同観測情報センターおよび各観測所を統合して 2004 年 4 月に発足しており、太陽から地球大気までのエネルギー・物質の輸送・循環過程に 関する系統的解明を目指して、太陽地球環境に関する定常的事業と領域横断的な重点共同研 究プロジェクトの企画・推進を行っている。ジオスペース研究センターは、プロジェクトの 企画・統括を行うマネジメント部と、プロジェクト研究の実践・支援を担うプロジェクト推 進部、そして分野横断的な観測協力が機動的に実施できるように一元的に編成された観測所 群から構成される。研究推進に不可欠な太陽地球環境の観測は、研究所本部 (名古屋) 、研 究所分室 (豊川) の他、北海道の母子里観測所・陸別観測所、富士山麓の富士観測所、南九 州の鹿児島観測所および長野県の菅平観測施設、木曽観測施設で行われている。 センターの定常的事業としては、2005 年度に引き続き、太陽地球環境研究に関わる諸分野 で得られた観測結果を継続的かつ組織的に収集してデータベースを構築し、全国の共同利用 研究者に提供することにより共同研究を支援・推進してきた。 1.データベースシステム開発 新たに、研究所および関連分野の諸情報にアクセスするための窓口となる「ポータル」構 築の検討を行い、サーバを立ち上げて運用を開始した。このポータル構築は、これまで蓄積 してきた PC-UNIX の技術の集大成と言えるもので、将来本格的なシステムの導入を行う準 備段階として、オープンソースの技術を活用している。現在、継続的に試験的運用を行って いる。このシステムは、従来のホームページと異なり、複数の人により容易に更新しうるも のである。今後、この技術を活用してさまざまな研究情報の発信を行うとともに、愛媛大学 で開発中の STARS などのネットワークデータベースと連携して、関連分野のデータベース への容易なアクセスにも活用することを継続的にテストした。 2.データベース作成 2006 年度のデータベース作成共同研究は以下の 12 課題が運営委員会で審査の上承認され、 実施された。(http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/kyoudou/database.html) (1) 宇宙線ミューオン観測ネットワークデータのデータベース化 (信州大学) (2) MAGDAS/CPMN/EMN データのデータベース化 (九州大学) (3) プラズマ圏プラズマ密度データベース (東北大学) (4) 宇宙線 WDC データベース (茨城大学) (5) 地上オーロラ観測および KRM モデルの 3 次元データベース化と可視化 (愛媛大学) (6) 太陽の周期活動・長期変動データベース (国立天文台) (7) 超高層大気イメージングシステムデータベースのアーカイブ (太陽地球環境研究所) 102 10. ジオスペース研究センター (8) 210 度地磁気データベースのアーカイブ(太陽地球環境研究所) (9) EISCAT データベース (太陽地球環境研究所) (10) 地上-衛星観測比較研究のための FAST 及び GEOTAIL 衛星 QL プロットデータベースの 作成 (太陽地球環境研究所) (11) HF レーダーデータベース (太陽地球環境研究所) (12) 地上分光観測による大気組成変動のデータベース (太陽地球環境研究所) 一方で、太陽地球環境研究所が新たに建設した SuperDARN レーダー (北海道-陸別短波レ ーダー) が 2006 年 11 月より稼働を始めており、研究所オリジナルなレーダーのデータベー スも共同利用の形式で公開を始めた。(http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/web1/hokkaido/gif/) 3.研究会・会合 太陽地球システムの宇宙天気と宇宙気候を調べる Climate And Weather of the Sun-Earth System (CAWSES 国際協同研究、2004−2008 年) を国内の拠点として推進するために、 「CAWSES/IHY ワークショップ」(2007 年 3 月 14−16 日) に対して支援を行った。 4.計算機利用共同研究と国際協同研究の支援 名古屋大学情報連携基盤センターのスーパーコンピュータを利用した太陽地球系科学に関 するモデリング・シミュレーションの計算機利用共同研究課題 37 件が運営委員会で承認され、 2005 年 3 月から稼動している情報連携基盤センターのスカラー並列型スーパーコンピュータ Fujitsu PRIMEPOWER HPC2500/1536 を用いた共同研究が精力的に実施された。 本センターは、国際共同研究のデータベース作成や会議開催および環境整備の支援をして きた。2006 年度は、CAWSES 宇宙天気国際協同研究を推進するための全国共同研究の基盤と なる日本発の「CAWSES 宇宙天気国際協同研究データベース」の作成を日本学術振興会の支 援と関係研究機関の協力を受けて作成した。 プロジェクト センターでは、2004 年度から 5 カ年計画で 3 つの課題を設定し、以下のとおり領域横断的 共同研究プロジェクトを推進した。 プロジェクト1「CME の素過程の研究」 プロジェクト 1 では、謎となっている CME のグローバルな特性を解明するため次の研究 課題を実施した。 103 10.ジオスペース研究センター (1) 宇宙線モジュレーションと IPS による CME の密度・速度・磁場構造の調査 信州大学・宗像教授のグループが実施している宇宙線モジュレーションの国際ネットワ ーク観測から CME の大規模磁場構造を推定することができる。この能力を強化するために、 我々は平成 17 年度より観測ネットワークの改良を行ってきた。今年度は、新たに開発した 装置を海外の観測点に設置することで、ほぼ全天を高い時間分解能で観測できる汎世界的 観測システムを完成させた。また、取得した宇宙線データをリアルタイムで表示・配信す るデータベースシステムの開発も完了した。これまでに取得した宇宙線データと IPS 観測 データの比較から、いくつかの CME イベントで磁場に沿って高密度領域が分布しているこ とが分かった。 (2) 大型高感度の IPS 観測専用アンテナの開発 IPS による CME の観測精度を向上させるには、アンテナの高感度化が不可欠である。我々は、 昨年度より豊川観測所に IPS 観測専用の大型アンテナ (ジオスペース電波計測システム UHF シ リンドリカルアンテナ) の開発を行っている。今年度は、アンテナ構造体が完成した。 (3) SMEI による撮像データと IPS 観測データによる CME の 3 次元構造の解析 UCSD・ジャクソン教授のグループは、Solar Mass Ejection Imager (SMEI) の撮像データか ら CME の 3 次元構造の決定を行っている。我々は、2003 年 10 月 28 日の CME イベントに ついて IPS 観測からループ状の高密度構造を同定した。その結果と SMEI の観測結果を比較 したところ両者にはよい相関があることが分かった。 プロジェクト2「人工衛星ー地上共同観測によるジオスペース研究の新展開」 (1) カナダでの光学観測機器の維持・整備 2005 年 1 月および 9 月にカナダ・レゾリュートベイとアサバスカに設置された全天カメラ、 掃天分光フォトメータ、誘導型磁力計は順調に観測を続けている。レゾリュートベイは、2006 年 10 月に全天カメラのノイズ対策を施して 2006 年度冬季の自動観測を開始した。また、12 月にはアサバスカの機器の校正を行った。これらのデータは、新たにカナダ観測のホームペー ジを開設して公開している (http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/canada/)。 (2) サブオーロラ帯孤立オーロラの地上−衛星観測 アサバスカ上空で観測された孤立オーロラアークと Pc1 地磁気脈動が 1 対 1 対応すること を新たに見いだした。これは、電磁的なイオンサイクロトロン波動 (EMIC 波動=観測され た強い Pc1 脈動) が、磁気赤道付近でプロトンのピッチ角散乱を起こして粒子を電離圏まで 降り込ませ、観測されたオーロラを引き起こしていることを示唆している。 (3) 極冠域パッチ現象の観測 極冠域パッチ現象は、太陽に照らされた昼間側の電離圏の密度の高いプラズマが、何らか の原因でちぎれ、極冠域のプラズマ対流にのって、夜側まで運ばれて来る現象である。パッ チの動きから求めた対流速度のベクトルと、太陽風中の惑星間空間磁場 (IMF) の By, Bz 成分 が非常によい相関を持っていることが明らかになった。さらに、この相関の時間差から、太 104 10. ジオスペース研究センター 陽風の影響が極冠域まで及んでくる時間を推定することができ、この時間差は IMF の Bz と By で異なることが初めて示された。 (4) れいめい衛星との共同観測 2005 年 8 月に打ち上げられたれいめい衛星は、当初の想定寿命は 3 ヶ月であったが、2007 年 3 月現在も順調に運用されており、機器に問題が無い限り、今後も運用が続けられる予定 である。2006 年 12 月に、れいめい衛星が上空を通過する時間帯前後に EISCAT レーダーに よる極域電離圏の特別観測を行った。さらに 2006 年 3 月からは、カナダ・アサバスカ観測点 の上空をれいめい衛星が通過する時間を計算し、共同観測を継続的に行っている。 (5) 内部磁気圏を探査する小型衛星 ERG の検討 内部磁気圏衛星を探査する衛星 Energization and Radiation in Geospace (ERG) の必要性は、これま でプロジェクト 2 のメンバーが中心となって、国内外で訴え、その内容を検討してきた。2006 年 度は、これまでの検討結果をふまえて、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 宇宙科学本部の小型衛星 に関するワーキンググループの公募の提案書を作成し、2006 年 12 月に、正式に ERG ワーキング グループとして承認された。また、2006 年度に開催された AOGS (シンガポール)、COSPAR/WPGM (北京)、AGU (サンフランシスコ)、THEMIS 衛星打ち上げ前会議 (フロリダ) などの国際会議にお いて、海外の関連する衛星計画 (RBSP, ORBITALS, THEMIS) との国際協力体制を議論した。 (6) 北海道-陸別短波レーダーの観測開始 2005−2006 年度の特別研究経費により建設を行っていた北海道-陸別短波レーダーは、 2006 年 11 月に完成し、試験観測を経て 12 月より本格的な稼働を開始した。磁気嵐に伴うイオン ドリフトや、伝搬性電離圏擾乱が観測されている。 (7) ベアアイランド流星レーダーの設置 プロジェクト 2 として、2006 年 12 月に北欧ベアアイランドに流星レーダーを設置した。 この流星レーダーと、中間圏の観測を行っている TIMED 衛星 TIDI で得られる風速データや SABER による温度の高度プロファイルを比較していく。さらに、経度や緯度の異なる他の流 星レーダーと連携し、下部熱圏/中間圏の大気波動の解明を進めていく予定である。 (8) ブラジル・チリにおける放射線帯粒子観測 2007 年 2 月中旬からブラジル南部観測所で高感度カメラによる電離圏の大気光観測を行い、 その後サンパウロ大学の生物系グループと紫外線観測を共同研究するための打ち合わせを行っ た。引き続き 3 月初旬にチリのコンセプシオンにおいてイメージングリオメータの受信機を交換、 プンタアレナスで観測機器の保守作業を行い、これらの観測点における自動観測を継続した。 (9) 研究会等の開催 2007 年 1 月 17−19 日に、愛知県の伊良湖において、 「宇宙プラズマ/太陽系環境研究の将 来構想座談会 5 ∼地球磁気圏地上−衛星観測共同研究の深化に向けて∼」と題した研究集会 を行った。また、2007 年 3 月 14−16 日に行われた CAWSES/IHY シンポジウムにおいて、プ ロジェクト 2 のこれまで 3 年間の成果を紹介した。 105 10.ジオスペース研究センター プロジェクト3 「太陽活動の地球環境への影響に関する研究」 2006 年度は特別教育研究経費により、「大気変動−太陽活動相関観測装置」を整備した。主 な導入装置は、ミリ波大気分子観測装置、メタン・CO2分光観測装置、放射性炭素試料調製装 置である。これらの装置の立ち上げ、調整を行いながら、以下の 3 つの分担課題を実施した。 (1) 過去の太陽活動とその地球環境への影響 太陽活動の影響を受ける銀河宇宙線が地球大気で生成する放射性炭素を過去に遡って測定す ることにより、太陽活動の変遷を調べることができる。特に過去の太陽活動の周期性を調べるた めに、これまでマウンダーやシュペーラー極小期及び太陽活動通常期における年輪中の放射性炭 素濃度の高精度測定を行い、マウンダー極小期で太陽活動変動の周期が 11 年ではなく 14 年であ ったことを見いだした。今年度はこれに加えて、紀元前4世紀の太陽活動極小期と見られる年代 の樹木試料 (宮崎産クスノキ、樹齢約 300 年) を入手し、加速器質量分析計を用いてその年輪中 の放射性炭素濃度の測定を開始した。予備的な結果によれば、この時代の太陽活動は 11 年では なく 14−15 年程度の周期で変動していた可能性が高く、マウンダー極小期と同様の傾向である。 今後はこの結果をさらに確認し、周期が延びていないシュペーラー極小期について検証を行う。 (2) 大気中微量成分への太陽活動の影響 陸別観測所のフーリエ変換型赤外分光 (FTIR) 計 により得られた、1995年5月から2005年3 月まで10年間 (807日分) の太陽光吸収スペクトルから、O3とHNO3のカラム全量と高度分布の 解析を行った。その結果、O3混合比は光化学反応の影響を受けやすい高度域で太陽活動の極大 に向けて、徐々に増加する傾向が見られた。GCMによるモデル計算等よりも大きな増加率が 得られており、今後さらに解析精度を高めてモデルとの定量的な比較を検討する必要がある。 チリ共和国アタカマ高地における200 GHz帯の水蒸気同位体比観測は、高度4800 mにおけ るインフラ整備が完了し、定常的な観測が実行できる体制を整えた。高度50 km−60 kmでは、 H2OおよびH218Oともに9月初めから12月末の4ヶ月の観測期間の間にほぼ一定で推移してい るのに対し、高度40 kmではH218Oは∼4%/月程度の増加傾向、一方H2Oは∼0.9%程度の減少 傾向を示しているのが大きな特徴である。この時間変化は南半球亜熱帯から中緯度帯にかけ て春から夏にかけての特徴的な傾向を表すものと考えられる。 200 GHz帯の観測に対して、緯度帯や地域による違いなど全球的な変動を明らかにするた めに、平地における通常の水蒸気H2O観測用の 22 GHz帯常温準ミリ波放射計の開発を進めて いる。試作器を製作して雑音に対する受信器の最適化を行い、試験観測で 22 GHz帯の水蒸気 スペクトルの取得に成功した。 オゾンの短期変動は長期変動に対するモジュレーションとして、長期トレンドを抽出する 上で考慮すべき重要なファクターである。国立環境研究所陸別成層圏総合観測室 (名古屋大 学陸別観測所と同一場所) に設置されたミリ波分光計によるオゾンスペクトルデータおよび 札幌高層気象台のドブソン分光計によるオゾンカラム全量データを用い、 オゾンの7日以内の 短周期変動と力学的な輸送効果の相関について解析を行った。その結果、7日以下のオゾンの 短期変動量の8割程度が力学的な輸送過程によって起きていると考えられることを重回帰解 析から明かにした。 また、 オゾン変動に影響を与える力学的輸送過程は高度によって異なり、 高度20 kmでは鉛直置換が主要因であるのに対し、高度26 kmでは鉛直置換と水平移流が同程 106 10. ジオスペース研究センター 度の寄与をしていることが明かになった。本年度の解析を通して、短期変動の効果を効率的 にかつ定量的に抽出する手法を新たに提案した。 (3) 太陽活動が地球環境に与える影響の素過程の解明 太陽活動変動の顕著な現れである太陽紫外線の強度変動が大気組成に与える影響を解明す るために、ラボ実験により反応素過程を明らかにし、モデル計算に反映させることを目的とし ている。2006 年度は、真空紫外レーザーシステムを用いて高感度に励起酸素原子O(1S) を検出 するシステムを開発した。このレーザーシステムを用いたラボ実験により、オゾンO3の紫外 193−220 nmの波長域での光分解過程を解明し、種々の波長におけるオゾンO3の光分解で生成 するO(1S) の量子収率を決定した。さらに成層圏・熱圏におけるO(1S) の反応過程を調べた。 成層圏においてオゾン量に大きな影響を与えるOHラジカルの生成過程において、O(1S) + H2O の反応過程の寄与が従来から考えられているO(1D) + H2O反応過程に較べて無視できない量で あることを明らかにした。下部熱圏から観測される 557.7 nmの夜光はO(1S) からの発光である が、下部熱圏におけるO(1S) の生成過程に対するO3の光分解過程の寄与をモデル計算により見 積もった。これらは、成層圏・中間圏・熱圏下部で起こっているオゾンや窒素酸化物の化学過 程を明らかにする上で重要なデータである。とくに太陽光変動が大きい波長領域での光分解過 程を調べており、太陽光変動が大気に及ぼす影響の解明に不可欠なものである。 母子里観測所 母子里観測所は北緯 44 度の北海道中央部に位置している。冬季には、最低気温が −30 度 近くになる寒冷地であり、また、豪雪地域でもある。 1. 大気圏環境に関する研究 母子里観測所は人口密集地域から離れているので、地域的な大気汚染の影響を受けること が比較的少なく、大気観測に適している。また、山間地ではないので、広い範囲の対流圏成 分を計測する衛星の検証データを得るのに適している。地上からの分光計測や気球による計 測により成層圏ならびに対流圏の微量化学成分の観測を行っている。 地球規模の大気環境問題の一つに成層圏オゾン破壊の問題がある。世界的に成層圏オゾン 減少が近年観測されているが、日本国内では北海道でオゾン減少が最も顕著にあらわれてい る。それゆえ、母子里観測所において成層圏オゾンならびにオゾン破壊関連物質の長期的な 観測を行うことは重要である。中緯度オゾンの変動の原因を研究するために 1996 年 3 月、 0.0019 cm−1の波数分解能を持つFTIR計を母子里観測所に設置した。オゾンの全量の他、オゾ ンの化学に直接関係した重要な成層圏化学成分である塩化水素 (HCl)、硝酸塩素 (ClONO2)、 硝酸 (HNO3)、フッ化水素 (HF) を、設置以来現在まで持続的に高精度で観測している。ま た、地上設置型の可視分光器を用いた成層圏二酸化窒素とオゾンの気柱全量の観測を、1991 年 3 月から行っている。ここでの赤外および可視分光観測は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) 107 10.ジオスペース研究センター の組織する大気組成変化検出ネットワーク (NDACC) の一部として実施されている。 FTIR計を用いて、対流圏の重要な化学成分の連続観測も行っている。一酸化炭素 (CO)、 エタン (C2H6)、シアン化水素 (HCN) などを計測しており、これらの成分の季節変動やアジ ア大陸でのバイオマス燃焼の影響を研究している。首都大学東京と共同で地上のオゾン、一 酸化炭素および炭化水素の濃度を測定しており、 長期間のデータについて比較検討している。 さらに、母子里観測所のFTIR計を用いて、地球温暖化の温室効果気体である二酸化炭素 (CO2) およびメタン (CH4) の計測を行うために、装置の改造と調整を行った。この測定により、温室 効果気体の世界的な分布の計測を行うために 2008 年打ち上げられる予定のGOSAT衛星 (JAXA) およびOCO衛星 (NASA) の検証に必要なデータが得られる。 2.電磁気圏環境に関する研究 電磁気圏環境を観測するための中緯度の観測点として、L=1.6 に位置する母子里観測所は 全国共同利用されている。広大な観測用地を持つため、人工の電磁気雑音や光の干渉が少な く、電磁気圏環境の観測に適している。 (1) 電波観測 内部磁気圏内の電磁環境を探査する目的で、低緯度ELF/VLF電磁放射の観測を定常的に実施し ている。約 5000 m2の面積のループアンテナが観測庁舎から約 7 km離れた山間部の谷間に展張さ れ、アンテナで受信された極微弱な信号が、光ファイバーケーブルによって観測所まで導かれる。 信号波形は毎時 50−52 分にMini Disk (MD) に記録されていたが、2006 年 6 月に現地にA/D変換 ボードを内蔵したWindowsパソコンを導入し、30 分に1回、2 分ずつ、20 kHzで波形をディジタ ル記録している。また、0.8, 1.5, 5.0, 8.0 kHzの信号強度のディジタル記録は引き続き継続してい る。母子里観測所と鹿児島観測所で同時観測されたトウィーク空電の分散特性の精密解析から、 低緯度域における電離圏D層下部の反射高度 (等価電子密度) を求めることができる。2003− 2006 年の磁気嵐に伴うD層高度の変動に関して、千葉大学と共同で解析を進めている。 母子里観測所。 108 10. ジオスペース研究センター (2) 磁場観測 (フラックスゲート型、インダクション型) 母子里観測所における磁場観測は 1989 年から継続し、210 度磁気子午面に沿った磁場多点 観測網のキー観測点として、1 分値データプロットをホームページで公開しており (http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/mm210/)、年平均 2000 件程度のアクセスがある。高時間分解 能 (1 秒値) データに関しても、リクエストに応じてデータを公開している。2006 年度は、6 件の請求を直接受け、データを個別に提供した。 (3) 低緯度オーロラ全天カメラ記録 (高感度 5 波長モノクロ TV、可視光 TV、分光フォトメータ ) 庁舎裏側の鉄塔の上と庁舎壁面に光学観測機器が設置されており、低緯度オーロラの定常 観測を行っている。2006 年度は太陽活動極小期に伴い、大きな磁気嵐は発生しなかったため、 母子里観測所では低緯度オーロラは観測されなかった。 陸別観測所 陸別観測所は北緯 43.5 度、東経 143.8 度の北海道道東のほぼ中央部に位置している。晴天率が 高い上、降水量 (年平均 688 mm)・降雪量 (年平均 145 mm) ともに少なく、風速も年間を通して 弱い (平均 1.6 m/s) ため、オーロラ・大気の観測に最適の場所である。本観測所では、電波・赤 外線・可視光等の観測装置を用いた成層圏オゾン層破壊に関連する大気微量成分の総合的観測、 高感度全天カメラやフォトメータ等を用いた低緯度オーロラの定常的な観測や酸素原子や OH 分子の大気夜光観測に基づいた中間圏大気重力波の伝播特性の研究が継続的に行われている。 本観測所は、1997 年 10 月、陸別町の「りくべつ宇宙地球科学館」の 2 階の一部を国立環 境研究所と共同で借り受け、陸別総合観測室として本格的な観測をスタートさせた。1989 年、 地元の天文観測グループが赤いオーロラの写真撮影に成功したことに端を発し、1992 年にオ ーロラ観測装置を現地に持ち込んでテスト的な観測を始めたのが本観測所の前身となってい 陸別観測所 (左) と北海道-陸別短波レーダー (右)。 109 10.ジオスペース研究センター る。最終的には、本研究所と国立環境研究所の他に情報通信研究機構や東北工業大学、横浜 国立大学なども加わり、省庁や大学の枠を超えて 10 台の測定装置が広さ約 1200 平米の部屋 で共同研究を展開している。2003 年 4 月からは、学内措置により陸別総合観測室から陸別観 測所に格上げされた。この観測所は母子里観測所とともに世界的な観測ネットワークである NDSC の拠点にもなっており、赤外線分光および可視分光の観測データが同ネットワークの データベースに提供されている。また、本観測所から約 15 km 北西のポントマム地区に新た に大型短波レーダー(北海道-陸別短波レーダー) を設置し、2006 年 12 月より継続的な観測を 開始した。これは、世界で 2 番目の中緯度 SuperDARN でかつアジア領域で初めての SuperDARN レーダーである。 1.成層圏オゾンに関連する大気微量成分の研究 FTIR計、可視分光計、ミリ波分光放射計等を用い、国立環境研究所と共同で我が国の北域にお ける中層大気の組成変動の総合的なモニタリング観測を進めている。FTIR計は、太陽光を背景と した吸収スペクトル線の測定から、オゾンの他にもHCl や対流圏のCO などの季節変動を高精度 で観測している。また、可視分光計は薄明時の太陽光の散乱光強度から二酸化窒素 (NO2) とオゾ ンの全量を求めている。また国立環境研究所と共同で進めているミリ波分光放射計による観測で は、大気中オゾンからの放射スペクトルを測定し、オゾンの高度別混合比を知ることができる。 2006 年度は、FTIR計を用いた 1995 年 5 月から 2005 年 3 月まで 10 年の間の 807 日分の太 陽光吸収スペクトルから、O3とHNO3のカラム全量と高度分布の解析を行った。O3とHNO3の カラム全量は、共に春季に極大、秋季に極小となる明瞭な季節変動を示し、長期トレンドで は、平均値に対してO3で(−0.07±0.12) %/年、HNO3で (0.32±0.18) %/年と有意な増加や減少 傾向は見られなかった。また、高度別の解析では、高度 14 kmと 20 kmではO3とHNO3共にカ ラム全量と同様の季節変動、長期トレンドを示す一方、26 kmと 32 kmでは振る舞いが異なる ことが明かになった。これは、低高度ではブリューワ・ドブソン循環による南北輸送の効果 が強く影響し、高高度では光化学反応の影響を受けやすいためと考えられる。 また、 1999年11月から2004年12月までに取得した国立環境研究所のミリ波オゾンデータから、 周期が 1 週間以下の短期オゾン変動と温位および渦位の相関から、オゾンの短期変動に対する力 学的過程の影響を調べ、短期変動の 8 割程度が力学的過程によるものであることを明かにした。 2.光学・磁場・電波観測による熱圏・電離圏・中間圏変動の研究 本観測所では、高感度全天カメラ、掃天フォトメータ、分光温度フォトメータ、フラック スゲート磁力計による低緯度オーロラ、大気夜光変動の定常観測を行っており、観測データ をホームページで公開している。 2006 年度は、太陽活動極小期に伴い、大きな磁気嵐は発生しなかったため、陸別観測所で は低緯度オーロラは観測されなかった。2004 年度から観測を開始した大気光分光温度フォト メータの 3 年分のデータを解析し、中間圏温度の季節変動の初期結果を得ている。また、2006 110 10. ジオスペース研究センター 年 3 月より、日本や世界のいくつかの点から出されている LF 帯標準電波の観測を東北大学 と共同で開始した。この標準電波の強度・位相の変動を測定することにより、電離圏 D 層の 電子密度変動を調べることができる。 2006 年 11 月 よ り 本 観 測 を 開 始 し た ポ ン ト マ ム 地 区 の 北 海 道 - 陸 別 短 波 レ ー ダ ー (SuperDARN Hokkaido radar) では、観測開始後数ヶ月間でサブオーロラ帯イオンドリフトや 伝搬性電離圏擾乱等、さまざまな興味深い現象が観測されている。なお、サマリーデータは ホームページで随時公開している。 観測データのホームページは以下のとおり。 光学観測データ:http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/omti/index.html 磁場観測データ:http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/mm210/index.html 大型短波レーダー:http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/hokkaido 主な観測装置は次のとおりである。 観 測 機 器 担 当 機 関 成層圏オゾン関連 赤外線フーリエ変換型分光計 太陽地球環境研究所 可視分光計 太陽地球環境研究所 ミリ波放射分光計 国立環境研究所 レーザーレーダー (355 nm) 国立環境研究所 レーザーレーダー (532 nm) 国立環境研究所、東北工業大学 ブリューワ分光光度計 国立環境研究所 オーロラ・大気光・電離圏関連 高感度全天 CCD カメラ 太陽地球環境研究所 2 波長掃天分光観測器 太陽地球環境研究所 3 波長固定型分光測光器 太陽地球環境研究所 分光温度フォトメータ 太陽地球環境研究所 フラックスゲート磁力計 太陽地球環境研究所 LF 標準電波受信機 東北大学、太陽地球環境研究所 HF レーダー (ポントマム地区) 太陽地球環境研究所 富 士 観 測 所 、菅 平 観 測 施 設 、木 曽 観 測 施 設 天体電波源の惑星間空間シンチレーションを利用して太陽風を観測する施設は、豊川 (分 室)、富士観測所、菅平観測施設および木曽観測施設の 4 地点に配置された電波望遠鏡群によ り構成されている。これらの施設の内、富士観測所は、標高 1015 m の富士山裾野の樹海と 牧草地に囲まれた電波環境に恵まれた中に在る。 観測所は 1978 年に太陽風観測を目的に設置 111 10.ジオスペース研究センター 豊川に建設中の新電波望遠鏡。 され、太陽風観測のための 4 観測点システムの要の役を果たしている。各観測点には、非対 称シリンドリカルパラボラアンテナが設置され、 冬季を除き 1 年中 24 時間連続で太陽風を観 測している。アンテナの制御を含め、全ての観測は完全自動化され、豊川より遠隔制御・監 視されている。観測所庁舎は、電波シールド室、実験室、宿泊兼居室からなり太陽風以外の 観測にも共同利用できる。富士観測所および木曽観測施設のアンテナは、木星電波などの観 測に共同利用されている。 惑星間空間シンチレーション観測用の新電波望遠鏡 (ジオスペース電波計測システム UHF シリンドリカルパラボラアンテナ) の建設が豊川キャンパス内にて開始された。新電波望遠 鏡は,子午面トランシット型の固定シリンドリカルパラボラアンテナで、南北長 10600 cm 東 西有効開口幅 1895 cm×2 を有し、327 MHz の周波数で観測を行うことができる。 鹿児島観測所 九州南端の桜島火山の近くに位置する本観測所では、下表に掲げるように、研究所独 自の観測以外に、他大学と協力して各種の電波観測機器などによる観測を実施し、地磁 気擾乱、電離圏擾乱、超高層大気擾乱などの研究を行うとともに、取得データを提供し ている。2007 年 1 月以降は無人観測体制に移行した。 1.ELF/VLF 空電および 40 kHz 標準電波の観測 ELF/VLF 帯空電 (0.8, 1.5, 5.0, 8.0 kHz) の観測と 40 kHz 標準電波の強度・位相の観測は、 2006 年度も順調に継続した。空電の信号波形は、従来は毎時 50−52 分のデータが MD に記 録されていたが、2007 年 2 月に A/D 変換ボードを内蔵した Windows パソコンを導入し、30 分毎に 2 分間の波形を 20 kHz サンプリングでディジタル記録するように変更した。また、ア 112 10. ジオスペース研究センター ナログテープに記録されていた 1976 年以降の 30 年分の ELF/VLF 帯空電の波形をディジタル 化するプロジェクトを 2007 年 2 月に開始した。 鹿児島観測所と母子里観測所で観測されたト イーク空電の分散特性の精密解析から、低緯度域における電離圏 D 層下部の反射高度 (等価 電子密度) を求めることができる。2003−2006 年の磁気嵐に伴う D 層高度の変動に関して、 千葉大学と共同で解析を進めている。 2.磁場観測 (フラックスゲート型、インダクション型) 鹿児島観測所における磁場観測は 1989 年から継続し、210 度磁気子午面に沿った磁場多点 観測網のキー観測点として、1 分値データプロットをホームページで公開している (http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/mm210/)。高時間分解能 (1 秒値) データに関しては、2006 年 度は 6 件のデータリクエストが国内外からあり、データを提供した。 3.大気光観測 鹿児島県佐多の鹿児島大学演習林内に高感度大気光全天カメラ装置を設置し、2000 年 7 月 から夜間大気光の観測を開始した。2003 年 9 月にコンテナハウスを設置して、屋外にあった 観測装置類を収納したことにより、より安定した観測が可能になった。2003 年 12 月、コン テナハウス内に新たに分光温度フォトメータを設置し、中間圏界面付近の大気温度、中間圏・ 熱圏の大気光強度の定常観測を開始した。2005 年 9 月から 2006 年1月にかけて、インドネ シアで稼働している同種の分光温度フォトメータの修理のため、佐多のフォトメータとの入 れ替え実験を行ったが、2006 年1月からは再び定常観測を開始した。現在では、電話回線に よるネットワークを通して、豊川と鹿児島観測所から佐多観測点の機器のデータを準リアル タイムで取得できる。これらのデータはホームページ (http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/omti/) で公開されている。 鹿児島観測所。 113 10.ジオスペース研究センター 4.火山噴火モニター テレビや音波測定器を用いて桜島火山噴火の監視を行ってきたが、 2007 年 1 月に終了した。 また、本観測所は近隣大学などの臨時観測拠点としても利用されている。 鹿児島観測所での観測 観 測 項 目 超高層大気環境 (佐多) 観 測 機 器 共同研究体制 大気光全天カメラ 分光温度フォトメータ 地球電磁気環境 フラックスゲート磁力計 誘導磁力計 桜島火山噴火と電磁環境 ELF/VLF 帯空電観測器 千葉大学工学部 40 kHz 標準電波受信機 千葉大学工学部 桜島噴火 TV モニター 鹿児島大学理学部 114 11.資料 11. 資 料 沿 革 1985 (昭和 60) 年 10 月 学術会議 STP 専門委員会 STP センター作業委員会で、名古屋大学空電 研究所の STP 全国共同利用研究所への改組の要請がとりまとめられた。 1987 (昭和 62) 年 3 月 STP 専門委員会で、空電研究所改組案が検討された。 1987 (昭和 62) 年 4 月 学術会議地球電磁気研究連絡委員会で、改組案が検討された。 1987 (昭和 62) 年 6 月 名古屋大学評議会は、空電研究所を太陽地球系科学に関する共同利用 型研究所への改組に向けて、同大学学長を委員長とする「空電研究所 改組検討委員会」の設置を承認した。 1988 (昭和 63) 年 1 月 共同利用型研究所構想への、理学部附属宇宙線望遠鏡研究施設の参加 が改組検討委員会で決定された。 1988 (昭和 63) 年 7 月 第 3 部門および太陽電波世界資料解析センターが国立天文台へ移管さ れた。 1989 (平成元) 年 6 月 名古屋大学評議会は、空電研究所を改組して太陽地球環境研究所を設 置することで、平成 2 年度概算要求を行う決定をした。 1990 (平成 2) 年 6 月 空電研究所と理学部附属宇宙線望遠鏡研究施設とを廃止・統合して、 名古屋大学太陽地球環境研究所 (全国共同利用) が発足。 1995 (平成 7) 年 4 月 共同観測情報センターが発足。 1997 (平成 9) 年 10 月 陸別総合観測室が発足。 2001 (平成 13) 年 4 月 名古屋大学大学院環境学研究科設立のため大気圏環境部門の一部を 割愛。 2003 (平成 15) 年 4 月 陸別総合観測室が陸別観測所に昇格。 2004 (平成 16) 年 4 月 国立大学法人名古屋大学が発足。 共同観測情報センターを改組してジオスペース研究センターを設置。 2006 (平成 18) 年 3 月 太陽地球環境研究所が、東山キャンパスに統合移転。一部の部門を除 いて、共同教育研究施設 1 号館 (旧核融合研跡地) へ移転。豊川地区 は分室となる。 2006 (平成 18) 年 4 月 佐久島観測所を廃止。 2006 (平成 18) 年 10 月 太陽地球環境研究所、環境医学研究所、エコトピア科学研究所の事務 組織を統合した研究所事務部が発足。 115 11.資料 蔵 書 太陽地球環境研究所の蔵書数は次表の通りである。これらの蔵書は豊川・東山の図書室に あり、国内・国外の研究機関からの寄贈書も含まれる。各蔵書には整理番号が付けられ、共 同利用者等による検索が容易にできるシステムとなっている。 太陽地球環境研究所の図書・雑誌 (2007 年 3 月現在) 図 書 洋 書 和 書 合 計 9,748 冊 2,605 冊 12,353 冊 和雑誌 合 計 雑 誌 洋雑誌 131 種 26 種 157 種 土 地 ・建 物 地区・名称 土地 (m2) 建物 (m2) 所在地・電話 東山地区 大気化学実験室 名古屋市千種区不老町 (共同教育研究施設内) 名古屋市千種区不老町 名古屋市千種区不老町 (共同教育研究施設内) (052) 747-6303 愛知県豊川市穂ノ原 3-13 (0533) 86-3154 378 北海道雨竜郡幌加内町 字母子里北西 3 (01653) 8-2345 81 (81) 49.6 北海道足寄郡陸別町宇遠別 (01562) 7-8103 北海道足寄郡陸別町字ポント マム78-1、78-5、129-1、129-4 (01562) 7-8103 13,203 (469) 292 鹿児島県垂水市本城 字下本城 3860 の 1 (0994) 32-0730 20,162 (16,662) 174 山梨県南都留富士河口湖町 富士ケ嶺 1347 の 2 (0555) 89-2148 − 2,256 − 1,440 − 117 187,817 (36) 7,737 113,640 (3,106) − (052) 789-4330 (052) 789-5802 豊川地区 分室 北海道地区 母子里観測所 陸別観測所 (24,580) 鹿児島地区 鹿児島観測所 山梨地区 富士観測所 116 11.資料 長野地区 長野県小県郡真田町菅平 (0268) 74-2496 大字長字菅平 1223 電気通信大学菅平宇宙電波観測所内 菅平観測施設 3,300 (3,300) 33 (33) 木曽観測施設 6,240 (6,240) 66 長野県木曽郡上松町 大字小川字才児山 (0264) 52-4294 信楽観測点 − − 滋賀県甲賀市信楽町神山 京都大学生存圏研究所 信楽 MU 観測所内 (0748) 82-3211 岐阜地区 乗鞍観測点 − − 岐阜県高山市 (090) 7721-5674 丹生川町岩井谷乗鞍岳 東京大学宇宙線研究所附属乗鞍観測所内 344,362 (54,393) 12,623.6 (114) 滋賀地区 計 ( ) 内は借入分 科 学 研 究 費 補 助 金 応 募 および採 択 状 況 2006 年度応募件数 (採択は 2007 年度) 新規 研究種目の区分 2006年度採択件数 (申請は 2005 年度) 継 続 審査区分 教 員 P D R A 特別推進研究 0 0 0 学 振 研 究 員 − 特別領域研究 (公募研究を設 計画研究 2 0 0 一般 1 0 海外学術調査 0 一般 教 員 P D R A 1 0 0 学 振 研 究 員 − − 0 0 0 0 − 1 0 0 0 − 0 8 0 0 − 海外学術調査 4 0 0 一般 2 0 企画調査 0 若手研究 (A) 教 員 P D R A 1 0 0 学 振 研 究 員 − − 1 0 0 − 0 − 1 0 0 − 0 0 − 0 0 0 − 5 0 0 − 8 0 0 − − 3 0 0 − 4 0 0 − 0 − 1 0 0 − 1 0 0 − 0 0 − 0 0 0 − 0 0 0 − 1 0 0 − 0 0 0 − 0 0 0 − 若手研究 (B) 2 2 1 − 4 0 0 − 5 0 0 − 萌芽研究 8 0 0 − 1 0 0 − 3 0 0 − 特別研究促進費 0 0 0 − 1 0 0 − 1 0 0 − − − 3 − − − 3 − − − 5 3 16 0 0 3 25 0 0 5 定していない研究領域) 基盤研究 (A) 基盤研究 (B) 基盤研究 (C) 特別研究員奨励費 − 小計 28 2 合計 1 53 117 30 11.資料 科研費補助金の応募資格を有する教職員数 (2006 年 10 月 1 日現在) 36 名 職 名 教 授 助教授 講 師 助 手 PD RA 合 計 人 数 9 10 0 10 3 4 36 研究費 本研究所で行われている研究・観測に対し、2006 年度は以下の科学研究費補助金と企業・ 財団などからの財政的援助を受けた。 科学研究費補助金 科学研究費 種 目 研 究 題 目 交付金額 (円) 特別推進研究 マイクロレンズ効果を利用した新天体の探索 特定領域研究 赤道大気エネルギーによる熱圏変動の研究 6,900,000 基盤研究 (A) 海外 MOAⅡ1.8 m 望遠鏡によるマイクロレンズ事象の探索 4,940,000 基盤研究 (B) 一般 準ミリ波水蒸気分光放射計による中層大気水蒸気・オゾンの 観測的研究 8,060,000 磁気圏加速電子との相互作用による大気微量分子の組成変動 機構の観測的研究 7,930,000 大型水チェレンコフ装置による超高エネルギー大気及び宇宙 ニュートリノの研究 5,900,000 基盤研究 (B) 一般 マイクロレンズ追尾観測ネットワークによる新天体の探索 4,500,000 基盤研究 (B) 一般 太陽風加速、新たな疑問解明のための更なる観測的制約の研究 3,700,000 基盤研究 (B) 一般 レーダー観測とシミュレーションによる北極域下部熱圏−中 間圏結合の解明 3,600,000 基盤研究 (B) 一般 惑星間空間における CME の 3 次元構造の研究 3,200,000 基礎基盤 (B) 一般 磁気圏−電離圏結合における電離圏の能動的役割の研究 2,500,000 基盤研究 (B) 海外 シベリア域から日本におけるジオスペース環境変動の衛星− 地上共同観測 8,710,000 チリ共和国アタカマにおける成層圏・中間圏の水蒸気同位体 およびオゾンの観測的研究 6,370,000 EISCAT レーダーを主に用いた磁気圏・電離圏・熱圏・中間 圏結合の総合的研究 4,940,000 カナダ北極域におけるオーロラ・超高層大気の高感度光学観 測 2,300,000 地球温暖化にかかわる大気微量分子の反応過程の研究 1,900,000 基盤研究 (B) 一般 基盤研究 (B) 一般 基盤研究 (B) 海外 基盤研究 (B) 海外 基盤研究 (B) 海外 基盤研究 (C) 一般 118 39,000,000 11.資料 若手研究 (B) 多点衛星観測データ解析に基づいた磁気嵐時環電流の発達と 消失に関する研究 2,700,000 LHCf 実験を用いた電磁カスケードシャワー中の LPM 効果の 実証 2,600,000 若手研究 (B) 対流圏における揮発性有機化合物の変質過程の解明 1,200,000 若手研究 (B) 衛星観測と地磁気逆計算法によるオーロラ爆発開始条件の解明 900,000 若手研究 (B) 磁気嵐時の放射線帯外帯消失における波動粒子相互作用の評価 900,000 萌芽研究 対流圏 OH ラジカルの非破壊定常観測のための THz 帯へテロ ダイン HEB 検出器の開発 1,500,000 「見えない」低エネルギー大気ニュートリノ検出と太陽活動 との相関研究 1,300,000 萌芽研究 GPS 受信機網を用いた地震起源の電離圏変動に関する研究 1,300,000 特別研究員奨励費 磁気嵐に伴う磁気圏−電離圏内におけるプラズマ攪乱の発生 と発達過程の研究 1,200,000 地磁気擾乱時における中緯度電離圏へのエネルギー輸送機構 の研究 1,100,000 中・低緯度電離圏イレギュラリティと中性−電離大気上下結 合の観測的・理論的研究 1,100,000 太陽コロナガス噴出に対する地球電磁圏応答の高時間分解能 研究 1,100,000 若手研究 (B) 萌芽研究 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費 全天大気光イメージャーを用いた中間圏重力波の研究 学術創成研究費 (分担:京都大学) 宇宙天気予報の基礎研究 (リアルタイム観測と宇宙天気図モ デリング) 17,800,000 学術創成研究費 (分担:京都大学) 宇宙天気予報の基礎研究 (惑星間シンチレーション観測によ る太陽風モデルの構築) 4,372,000 特別研究促進費 重力マイクロレンズによる太陽系外惑星検出アラートシステ ムの構築 2,000,000 900,000 研究成果公開促進費 種 目 研究成果データベース 研 究 題 目 CAWSES 宇宙天気国際協同研究デ−タベース 交付金額 (円) 16,000,000 受託研究 研究依頼者 受託研究事項 受託収入金(円) 科学技術振興機構 光イオン化質量分析法による微粒子・微量成分計測 科学技術振興機構 可搬型超伝導ミリ波大気分子測定装置の開発 1,040,000 国立環境研究所 平成 18 年度オゾン層破壊の長期変動要因の解析と将来予測 に関する研究 2,850,000 平成 18 年度地上 FTIR 装置を用いた観測及び高精度高度分 布導出に関する研究 1,500,000 国立環境研究所 119 21,905,000 11.資料 国立環境研究所 平成 18 年度陸別ミリ波オゾン放射計によるオゾン高度分布 観測の精度評価管理及びオゾン時間変動解析に関する研究 1,500,000 情報・システム研究 ジオスペースバーチャル研究所/バーチャルオーガニゼー 機構 ション構築の基礎研究 5,000,000 共同研究 研究委託者 (株) 西村製作所 研 究 題 目 研究経費 (円) 天文観測用大型モザイク CCD カメラの性能向上のための基 礎試験 3,916,000 (株) アルバック 広帯域音響光学型分光計を用いた超伝導電波検出器の開発 3,420,000 国立極地研究所 高感度光学観測機器による電離圏・熱圏・中間圏ダイナミク スの研究 200,000 国立極地研究所 SuperDARN レーダーによる高・中緯度電離圏ダイナミクスの研究 184,000 国立極地研究所 光学−EISCAT 観測によるオーロラアークに伴う磁気圏−電 離圏結合の研究 150,000 国立極地研究所 レーダーおよび光学観測機器を用いた極域下部熱圏・中間圏の研究 142,000 国立極地研究所 小型ミリ波放射計による極域中間圏の組成変動観測 135,450 奨学寄付金 寄附名称 寄附の目的 放送文化基金 寄付金額 (円) 宇宙放射線による放送衛星機器異常の調査・研究 2,200,000 第17 回山下太郎学術 「レーザー応用による大気環境化学反応の実験的研究」に対する助 研究奨励賞 成金 1,000,000 その他 研究種目等 研究課題等 金 額 (円 ) 新エネルギー・産業 紫色半導体レーザーを用いる二酸化窒素測定装置の開発研究 技術総合開発機構 2,925,000 リーダーシップ経 費 重 点 配 分 研 究 課 題 研究題目 CME の大規模構造形成過程の研究 研究代表者 研究分担 自己負担額 リーダーシップ経費 増田 所内 2 名 所外 2 名 790,000 300,000 所内 5 名 所外 2 名 5,000,000 500,000 1,900,000 900,000 智 ジオスペースシミュレータ構築のため のマルチスケールコードの開発 梅田 隆行 ジオスペース研究センター・プロジェ クト 2「人工衛星−地上共同観測によ るジオスペース研究の新展開」− 海 外観測に関連した共同研究 塩川 和夫 120 所内 4 名 所外 5 名 11.資料 ジオスペース研究センター・プロジェ クト 2「人工衛星−地上共同観測による ジオスペース研究の新展開」−EISCAT に関連した国際共同研究 塩川 和夫 宇宙線観測ネットワーク統合システ ムの構築 徳丸 宗利 LHCf 実験検出器の設置作業:超高エ ネルギー宇宙線と大気との反応素過程 の検証実験のための検出器設置 伊藤 好孝 所内 6 名 所外 7 名 低緯度における電離圏イレギュラリ ティのレーダー観測 大塚 雄一 所内 1 名 所外 1 名 121 所内 4 名 所外 7 名 所内 0 名 所外 4 名 2,200,000 500,000 1,100,000 800,000 15,900,000 480,000 650,000 250,000 ԘᲣሶ㉿᷹ⷰᚲ ԙ㒽᷹ⷰᚲ Ԛ⩲ᐔ᷹ⷰᣉ⸳ Ԙ ԛᧁᦥ᷹ⷰᣉ⸳ ԙԙ Ԝን჻᷹ⷰᚲ ԝ㣮ఽፉ᷹ⷰᚲ ⎇ⓥᚲᧄㇱ㧔ฬฎደ㧕 Ԛ ԛ ԛ Ԝ ⼾Ꮉಽቶ㧔⼾Ꮉ 㧕 ԝ ᐕ⊒ⴕ ✬㓸⊒ⴕ ฬฎደᄢቇᄥ㓁ⅣႺ⎇ⓥᚲ ޥฬฎደᏒජ⒳ਇ⠧↸ 6'. ઍ (#: 㪿㫋㫋㫇㪑㪆㪆㫎㫎㫎㪅㫊㫋㪼㫃㪸㪹㪅㫅㪸㪾㫆㫐㪸㪄㫌㪅㪸㪺㪅㫁㫇㪆 ⼾Ꮉಽቶ ⼾ޥᎹᏒⓄࡁේ 6'. 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