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見る/開く - 佐賀大学機関リポジトリ

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見る/開く - 佐賀大学機関リポジトリ
中学部研究報告
中学部教育構造図
教育自標
I
[
教育内容
I
[
指 導 形 態 お よ び そ れ に 伴 う 諸 条 件
指導体制
生徒一人一人に応じた自立的生活 1
1(1)の目標について
1
1 項目①身辺処理
をめざして
-身じたく
(
1
)B
常生活に必要な力
1
1
食事
-衛生
(
2
) 生活の掘を広げ主体的に生き 1
1
排地
る力
1
1 項目②健慶と安全
-保健
(
3
) 集間生活や社会生活に必要な 1
1
体
力
1
1
性教育
項目③家事技能
(
4
) 健康でねばり強い身体と心
1
1
・食事 ・調理
-掃除 ・洗濯
(
5
) 手つだいや仕事に積櫨的に取 1
1
片付け
1
1(
2
) の自標について
り組む力
項目③読み書き・金銭・時間
を育てる。
1
1
・生活のきまり
-言葉づかい
・暦
・自然や生き物
項目⑤余暇(レクリェーション)
・歌 ・楽器 ・絵画
・1
) トミック
・鑑賞
.ボールゲーム
・共同製作
・各行事
項呂⑤コミュニケーション
(
3
) の日標について
項詔⑦移動
・登下校
.公共の乗り物利用
.旅行
一
出
一
一
揖
一
一
の
一
一
要
一
指
一
連
一
li芸
項、自③社会性
-集団生活と自分の役割
.社会への興味関心
-社会資源の利用
(
4
) の目標について
項目①身体と心
-集昌行動
・遊び
・体力・耐性・調整力
・運動能力
・友達
(
5
) の目標について
項目@作業技能
・調理
・園芸
.{fiつぶし・縫工
.校外作業
項目(立作業態度
・継続 ・報告
-集中
項目⑫情緒の安定
-行動管理
主
十
比
指
導
形
脊
b
E
、
校
/ゴニ
に
領
域
教
科
を
習
音5
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且
十
ら
集
習
グループ
基
礎
グループ
す
且d
戸
与
O
O
O
O
O
O
O
朝・帰りの会
基本的生活習慣
日常生活の
指
掃
除
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舌 動
係
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生 活 単 フ
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メ
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謂
理
せ
盟芸(環境美化)
作業学習
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缶 つ ぶ
し
縫
工
指
導
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支 外 作 業
領域開指導
生徒会活動
特別活動
苦
日
口
五
教
国
課題別学習
寸
九
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手
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妻
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3
目
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朝 の 運 動
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同
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体
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体
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総合的な学習の時間
ブ
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与
8:
3
0
8:
4
0
9:2
5
生活単元学習
、
、
、、
1
0
:5
5
、、
、
、
、
、、
、
、、
1
1:5
0 課題関学習
1
3
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0 、、
、、、、、生徒会活動
1
3
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0
クラフキ
、、
、、
、、
、
更衣・帰りの会
6
掃
O
O
O
O
O
2
~
I
個別の指導計醤j作 成
.2年生次ミーティング
.3年生次ミーテイング
.ケーススタデイ
.S-M社会生活能力検査
.田中ピネ一知能検査
.その他の諸検査
.学期便り
の連絡帳
-指導要録
・個人ファイル
』、
王
外
伝
衣
集団指導
朝の会
動
美
体
楽
持f
宵
体
三臼
主
己
美
育
楽
指
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回 世 世 田 冊
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)
六
園芸
つ
外
(職
ぶ
作
し
業
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手
逢
説理
美化)
エ
ι
昼休み
更衣・帰りの会
課題民学習
課題別学習
更衣・帰りの会
衣
1
5
:3
0
I
個別の教育支援計画j作 成
・生活シナリオを盛り込んだ偲~Ij
木
t
苦
。中学部教育総覧作成 年罰反省
-中学部教育全般
・行事年間計画
-進路指導年間計冨
.保護者会年謂計画
.交流学習年間計彊
・各指導形態、のねらいと条件
。単元計画単完反省
。指導案
。教材教具の作成
。学部便り
除
作業学習
更
埼りの会
1
4
:3
0
~
.1年生次ミーテイング
8
衣
A
Z
3
Z
、
除
(保護者との連携)
個 ~IJ 指導
作業学習
給食
{計商----[評価}
1
ーー由直
ライフ
更
1
5
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0
下校時間
運
覇
1
0
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0
10:10 、
、
1
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朝
指導過程
---------[実践]¥ ¥
O
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吏
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2
O
O
O
O
O
O
O
i¥¥
l学饗計画指導者担当制 i
O
オt
火
1学級体制
数
1
1
中学部逓時程表
月
{
立
捧礎グループ制1 1
ティームティーチン外
※道徳、自立活動は全領域で指導している。
総合的な学習の時間は、校外学習、現場・校内実習の一部でも実施している。
平成 1
7年度
/
1
単
間
衣
帰りの会
1
3
:3
0
1
4
:3
0
1
5
:3
0
」削開聞司ーーーー"
- 7
1
~
7
2-
1 教青構造
(
1
) 教嘗毘標
小学部及び小学校で培われた生活自立の基本的な態度や習慣をより一層確立し、より充実
した集団生活への適正、能力を高め、職業生活や家庭生活に必要な基本的な知識・技能・態度
を養う。
中学部の教育は、中学部卒業後の生活の姿を見据え、「生徒の今をどう捉え、どのような将
来の自立的生活をめざすのか、そのためにどのような力を養えばよいのか jを考えておく必要
がある。そのために、中学部入学前の生徒の姿と生活環境(家庭・学校・地域)を的確に把握
するとともに、青年期(1 3 歳 ~15歳)が将来の生活に向けての移行期間であり準備期間である
ことを自覚して、一人一人の生徒に焦点を当て、調和のとれた心身の発達と日常生活の行動が
確実にできるようになることをめざしていかなければならないと考える
O
そこで、上記の中学部教育目標から、具体的に「中学部教育目標の 5つの柱j として以下の
ように定めている。
生徒一人一人に応、じた自立的生活をめざして
①
B常生活に必要な力
②
生活の舗を広 i
ず主体的に生きる力
③
必要な力
集罰生活や社会生活に i
④
鍵康でねばり強い身体と心
⑤
手つだいや仕事に積極的に取り組む力
を育てる O
この教育目標の達成に向けて、生徒一人一人の生活する力を伸ばすための日々の実践を大事
にしたい。そして、その積み重ねが将来の社会生活につながっていくことを信じて教育実践を
進めたい。
(
2
) 教育内容
中学部教育自標の 5つの柱に基づきながら、生徒一人一人の実態やニーズ、社会情勢や地域
の特性等を考憲して 1
2項呂を枠組みとし、教育内容を設定している
一人一人のニーズに応じて指導要素を抽出し、
O
その教育内容から、生徒
1
r
菌加の指導計蘭 Jを作成し、実践している。
(
3
) 指導形態及びそれに伴う諸条件
ア指導形態
中学部では、生徒の実態に応じて総合的な発達をねらい、日常生活の指導、生活単元学習、
7
3-
作業学習の領域・教科を合わせた指導を中心に行い、生徒の生活経験を広げていく意味にお
いて多様な取り組みをしている。
例えば、生活単元学習は、「今、自分が持っている力 j を最大限に発揮して生活経験を広
げ、さらに、これからよりよい生活を送るために必要な力(生活力)を高める活動に意欲的
・主体的に取り組むことをねらいとしており、その時季の生活にテーマを定め、年間を通し
て計画している。それによって生徒は年開を通した見通しをもって、意欲的に充実した学校
生活を送っている。
作業学曹の中に位置づけている諦理・麗芸・缶つぶし・縫工・校外作業は、働く力や生活
する力を高めるために、職業生活や家庭生活に必要な基本的な知識・技能・態度を身につけ
ること、すすんで社会生活に参加していく能力を養うこと、働くことへの輿味と関心を持ち
家庭生活への広がりをめざすことをねらいとしている。
教科別の指導の課題別学習では、
1圏別の指導計酉Jにおける僧別課題(短期白探)の達
成に向けて、国語・数学を中心に自立活動の内容も盛り込みながら学習している。課題別学
曹は、これまで基礎グループでの指導を中心としていたが、昨年度から課題が共通する他の
グループのメンバーとも一緒に学習を展開することで内容の広がりや充実をめざしている O
平成 1
4年度から実施された新学習指導要領に盛り込まれた総合的な学習の時関のねらい
が、中学部のライフの取り組みのねらいと一致する点も多いため、総合的な学習の時間の中
にも位寵づけて実践している。
これらの学習については、前年定末に行った「中学部教育の評価 j をもとに「各指導形態
のねらいと条件 J(年間計匿を含む)を年度始めに作成し、これを「中学部教育総覧j として
まとめ、 1年間の中学部教育の骨格としている。
イ
指導体制
平成 1
7年度の中学部は、 1
6名を lつの集聞として捉え、集団の中でお互いに関わりを広げ
ていける l学級体制と同時に、より儲を重視する 7つの基礎グループ制や学習計画指導者担
制をとっている。そして、課題別学習は、基礎グループを中心としながらも他のグループ
とも連携している O また、他のそれぞれの指導の場に正、じても、ティームティーチングで臨
み、指導者間の共通理解を図りながら日々の指導を行っている O
ウ指導過程
一人一人の生活づくりを進めるために、「個別の指導計画 Jを作成し、家庭と連携して指
導を行い、生徒一人一人の確かな変容をめざしている O また、毎時期の指導案を作成し、各
指導場面に対応、している O
74
2 研究テーマ
一人一人の豊かな社会生活への移行をめざして
-移行にかかわる個別のニーズに志じたネットワークの充実一
3 テーマ設定の理由
中学部では、生徒一人一人が豊かな生活を送るための「個別の指導計画 j に基づく個別のニー
ズに応、じた教育支援の在り方を探ってきた。また、生徒が自ら生活する力をのばしていくことを
重視し、学習の場を学校内だけでなく地域社会へと広げる取り組みを行ってきた。
研究においては、第 V期より f
個別の指導計蘭 J作成とそれに基づく取り組みを開始し、随時
見直しを進めた。
個別のニーズに応じた教育の方針を探っていくために、 l年生次. 2年生次. 3年生次ミーテ
イングを設定し、すべての生徒について、 l年に l屈ずつ保護者や本人・学校・関係機関が一堂
に会して話し合い、現在の課題や生徒の将来復などの共通理解や役訴の確認を行った。すべての
年次にミーテイングを設けることによって、学年によって途切れる指導ではなく 3年間にわたる
円屈別の指導計闇j に基づく教育支援を考え、生徒を中心として、保護者・学校・関係機関の連
携を図ることができた。
また、「個別の指導計画 Jにおける目標の達成を目指して、各指導形態において教育内容や指
導体制の工夫を行ってきた。第 V期においては、現場実習を導入し、高等部進学や卒業後の生活
を念頭においた教育支援を探ってきた。さらに、第 V
I期よりライフの時間において、生徒の将来
や現在の生活がより豊かなものになるような教育内容や教育支援を考え、毎年工夫しながら実践
を進めてきた。
前の第祖期研究では「個別のニーズに応じた教育支援の在り方ーライフの時間を中心に Jを
テーマとして研究を進めた。個別のニーズに応じた教育支援の在り方をライフの時開における実
践を通して考えた。実践においては、家躍と協働しながら邑標設定や評価を行った。また、内容
や指導に様々な工夫を凝らし、職員聞の連携を図った。社会資源の活用も活発に行った。
以上のように実践硫究を積み重ねを経て、学部の中では、第 V
I期研究以降学部の中で全体研究
テーマに挙げられてきた「社会生活への移行をすすめる j ための中学部の役割は何かということ
の検討を深める必要があるのではないか、という意見が出てきた。それは、これまでの研究の積
み重ねを経て、学部における移行にかかわる偲加のニーズの捉え方や移行にかかわる鋼別のニー
ズに応じた教育支援の在り方を再整理する段階にきたということであると考えられる。
平成 1
7年度より策定を義務づけられた「個別の教育支援計調Jも視野に入れて、豊かな社会生
活への移行とはどのようなことであるのか、また、それを実現するための教育支援とはどのよう
な支援なのかを探っていかなければならない。移行にかかわる個別のニーズに対花、できているか
-7
5-
という視点で、各指導形態における日々の教育実践を見直す必要も挙げられた O また、教育課程
上の学校職員による直接的な支援だけでなく、各関係機関や他校との連携を図ることやそのため
のシステム作りが特別支援教育に携わる学校全体に課されており、本研究においてもこれまでの
家庭や関係機関との協働を充実させることが諜題になると捉えた。
以上のようなことから今期研究のテーマを「一人一人の豊かな社会生活への移行をめざして一
移行についての個別のニーズに応じたネットワークの充実 J と設定し、実践研究を進めること
とした。
今期研究では、教育構造を踏まえつつ、
1菌別の指導計画 j の充実とネットワークの構築にお
いて、検討を進めている。中学部では、この 2つの柱について、実践を通じて一人一人の豊かな
社会生活への移行をめざした教育支援の在り方を探っていきたい。
※ライフ:将来の自立的な社会生活に向けて必要な知識・技能を校内及び地域社会の中で獲
得し、広く活用できるようになることを目的とした、教育活動である。中学部に
おいて、名称の変更を経ながら平成 9年度から取り組まれており、教育内容は、
個加の指導
買い物・調理・家事技能・余暇活動のスキルや知識の習得である o 1
計画 j に基づいて活動内容を設定していくこと、個に応じた支援の在り方を十分
に工夫すること、成功体験を績み重ねることができるようにすることが条件とし
て挙げられている。平成 1
4年度から、時開割上で火曜日の午前中に確保し継続的
に取り組んでいる。
4 研究の内容
r
偲別の指導計闘 Jの充実
(
1
)
ア 移行にかかわる個別のニーズに応じた「値民の教膏支援計画 j と f
髄別の指導計画 Jの
検討
イ 値踏のニーズに応じた教昔内容・指導体制の晃麗し
(
2
) ネットワークの構築
ア
学校内・学校間・関係機関との連携の充実
イ 個別のニーズに応じた支援を進めるためのネットワークの充実
5 研究の方法
(
1
)
r
偲耳目の指導計間 j の充実
「イ盟別の指導計画 j の充実についての検討を進めるにあたっては、まず、中学部における移
行の捉え方の整理と、移行にかかわる個別のニーズに応じた支援の在り方について考えていき
- 76
r
たい。「個別の指導計画 j と 1
rf!!別の教育支援計画 j の関係性を整理しながら、様式や作成の
臓の工夫をしたい。その「個別の指導計画Jの活発な運用をめざし、惜別のニーズに花、じた
手j
教育内容や指導体制の在り方について検討を深めたいと考える。
ア 移行にかかわる個別のニーズに応じた「偲躍の教育支援計蕗 j と f
値完j
Iの指導計罷 Jの
検討
(
7
) 中学部段暗における移仔や移行にかかわる支援についての検討を行う
(
イ
)
O
r
個別の教育支援計画Jと 1
r
菌加の指導計額Jの関係性を整理し、「個別の指導計画 J
の様式や「個別の教育支援計画 Jr
個別の指導計麗j の作成手 買の検討を行う
)
1
O
(
ウ
) 家庭と協働して行う「儲別の指導計画j の作成における取り組みや、目標達成をめざ
した取り組みを、事例としてまとめる。
イ 倍前のニーズ!こ応じた教育内容・指導体制の見直し
(
7
) 個別のニーズに応じた支援内容について、各指導形態での検討を行う。
(
イ
) 課題別学習の進め方と実践事例についてまとめる。
(
2
) ネットワークの構築
今期研究では、入学、進級、卒業など中学部における生徒一人一人のスムーズな移行を確立
するためのネットワークの充実を留っていきたい。生徒にかかわる学校内、学校問、関係機関
の連携を深めることにより、生徒の現在及び将来のスムーズな社会生活への移行を進め、さら
に、保護者との協鱒も含めたネットワークの充実を図り、 f
菌加のニーズに応じた教育支援の在
り方を探っていきたい。
ア 学校内、学校簡、関係機関との連携の充実
(
7
) 入学、進級、卒業に伴う移行にかかわる連携の充実を図る。
(
イ
) 移行にかかわる取り組みについて事例としてまとめる。
イ 個別のニーズに応じた支援を進めるためのネットワークの充実
(
7
) 学校内の連携を図り関係機関や家庭と協働して、現在の学校での生活や地域での生活
をより充実させるための取り組みを行い、事例としてまとめる。
-7
7-
6 研究報告
(
1
)
r
個別の指導計画 j の充実
ア 移行にかかわる個別のニーズに芯じた「館別の教青支援計画 Jと「個別の指導計画 Jの
検討
(
1
) 中学部設階における移行や移行にかかわる支援についての検討を行う。
前の第四期研究において、移行について以下のようにまとめられた。
学校教育期潤 1
2年間における「移行j は、学校卒業後のみをさすのではなく、学部内の学年進級、
他校聞からの入学はもちろんのこと、卒菌先から小学部、小学部から中学部、中学部から高等部、高等
部から進路先へと、縦に連続していく各段階も含む。さらに、この各段階において、学校で達成された
成果が家患や地域社会での実践へつながり、現在の生活が広がっていくことも、「社会生活への移行 j
の一部と捉える。
このような移行の捉え方をふまえ、中学部段暗においての移行と中学部職員が行うべき
支援とはどういった支援であるのか、学部で検討を重ね、大きく 4つの柱にまとめた。
に伴う移倍
4
重 量 護 霊 』
本校小学部
陸
出身小学校
中 -1 中学部における移行と移行にかかわる支援
78 -
表
中学部における移行
中-1 中学部における移行と移行にかかわる支援
│
中学部職員が行うべき支援
小学校や本校小学部からの│食中学部入学の事前準備をしやすいように、小学部に在籍している段階におい
入掌に伴う務仔
て、中学部における生活の流れや教育内容などを知らせる。
・小学部 5年生時の「個別の教育支援計麗J作成ミーティングへの参加
大新しい学習の場となる中学部での生活を生徒にとって有意義なものとするた
めに、出身小学校や本校小学部における教育支援や様々な情報を引き継ぐ。
・出身校訪問、小中連絡会、移行支援情報意見交換会(出身校ヘ赴いての懇談
や本校小学部職員との懇談)
r
イ個別の教管支援計廼J 個別の指導計画j個人ファイルなどの引き継ぎ
i
1年生から 2年生、 2年生 食生徒が中学部において進級する際に、次の学年での生活を生徒にとって有意
から 3年生の中学部内にお i 義なものとするために、現在行つている教育支援や様々な情報を引き絞くぐぐ、梢、
ける
│卜.学部会や自々の打ち合わせによる職員関の情報交換
進級!と伴う務符
卜 沼 郡 の 教 育 支 援 計 麗J 個別の指導計画j個人ファイルなどの引き継ぎ
r
中学部から本校高等部への!大生徒の中学部卒業後の進路先としての本校高等部や関係機関での生活を生徒
入学、関係機関の利用など i にとって有意義なものとするために必要となる力を、現段階から身に付ける
中学部
i ことができるように指導、支援する。
卒業に伴う移行
ト現場実習
.
r
惜別の教育支援計画 Jf
r
周期の指導計酉j に基づく自々の支謹
食生徒の中学部卒業後の進路先としての本校高等部や関係機関での生活を生徒
にとって有意義なものとするために、中学部で行っている教育支援や様々な
情報を引き継ぐ。
-移行支援ミーテイング、中高連絡会、移行支援情報意見交換会(本校高等部
職員との懇談)
r
-「個別の教育支援計画 J 個別の指導計菌j摺人ファイルなどの引き継ぎ
現在の関係機関や各サーピ!大生徒が今持っている力で、社会生活の中で楽しみの幅を広げ、活動できる場
スの利用、社会資源の活用│ を増やしていくように支援する。
など現在の
r
│・「個別の教育支援計iOOJ 個別の指導計画Jに基づく E々の指導、支援
社舎牛活の広がりに│・地域のサーピスや支援費制度等の利用(保護者や関係機関との連携)
伴う務符
女家庭と協働し現在の社会生活を広げていく中で、生捷の支掻に有効な情報を
家庭、学校、各支援者や関係機関と共有する。
f個別の教育支援計画 Jr
個別の指導計箇 j個人ファイルなどの引き継ぎ
以上のように、中学部段階における、移行にかかわる儒別のニーズに応える支援が挙げ
られると考えた。このような支援を行うためには、その時々の担当だけが支援に当たって
Qd
司
i
も効果が得られない。家庭、学校問、学校内、関係機関とさまざまに連携を取りながら、
一絡に支援にあたっていかなくてはならないと考える。
r
個別の教育支援計画 Jと
(
イ
)
f
錨部の指導許菌」の関係性を整理し、 f
個別の指導計画 J
の様式や f
個躍の教育支援計酉 J r
錨別の指導許菌 j の作成手I
}
盟の検討を行う。
「個別の教育支援計画Jの作成手順の検討をする。
①
「個別の教育支援計画j の作成にあたっては、本校の全体研究に沿って行ってきた。
その中で中学部では、特に移行にかかわる倍別のニーズの中の「連携を希望する関係機
関と利用したい社会資源Jの把握を的確に行うことを重視した。まず l年次は、地域に
おける擁設や匝体、サーピス等の中から、生徒が利用する可能性が高いと思われるもの
をピックアップして、利用したい時期や理由を書き込むことができる把握表を作成し、
それを利用して保護者との懇談を仔った。懇談で話を進めるための資料として、関係機
関のホームページをプリントしたものやパンフレットを冊子にして用意した。懇談は生
徒の実態や、屠住地域などを考癒し、担当グループによっては合同懇談の形にしたとこ
ろもあった。
資料
H1
6
年度 f
連携を希望する関係機関と利用したい社会資源Jの把握表
中一
H16年度中学露関克
遠鏡をとりたい関係後際・今後利用したい技会資藷の怒盤
│中学認
i
年
j
生後氏名│
│男・女
i
2
.今後利用したい校舎資翠(公共サ ピス、一怠サービス‘容量主手段・・・何でも}
m
1.今後建揮をとりたい限額揖隠(優先麟盤をつけて}
関E
車極関名 i
内科
ポ 7 ンティア
タクシー( )
その飽の交謹後関{
絡会福詮セン安
穏怒恕{翌量栂良原]
内野
特定探
療育課
教脅センタ
:内特
障害者緩察
センタ
!
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i
杯
I;~れい,.ゆ人支(蜘援センシタ
l
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援朗セ日ン舎一遁f
蹄総
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ジャスコ( )
モラージュ( )
その飽のお詰(
均
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マクドナルド( )
ロ 1テ リ ア ( )
その銭円 7 7ー ス ト ブ ー ド 出 {
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後 I
W
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内約
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.
ジョイ 7 1
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その飽のレストラン(
内
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春日置
その抽テ イサ
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主クラブ等)
a若宮摘待藍覇軍
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多
電車( )
住官市健機運勉セシタ
(
ブ ル) ( )
市立f!I!き銭( )
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県営プール( )
市立体育館( )
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その飽の公共援関(
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コンサート( )
その能的余曜露設
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l
l
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カラオケ( )
ーお弁当毒事宅d/.サーピス( )
コインランドリー( )
その龍の一位サーピス
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句作
(
モスパーガー( )
ボウリング( )
クリーニング( )
理署菩錠( I
構健協医者( )
役買笠置学臨
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3
勾
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かっぽくらぷ
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そ町勉貧民・綬の
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l
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宮
守
子
送迎サピス
内
苦
手
その勉
L目
白
山
ー
「連携を希望する関係機関と利用したい社会資源Jの把握表を用いて、ニーズ把握のた
めの懇談を行った後に、学部で話し合いを持った。
-8
0-
-保護者によりそれぞれの情報量に差があり、それによってニーズも違ってくるようだ。
(情報量が多ければ、ニーズがはっきりしており、今後の方向性も考えやすい。)
・保護者と一緒にニーズを掘り起こして行くにも、職員の情報不足の面が強い。職員間の情報交換
や研修が必要で、はないだろうか。
-情報を得る機会を持つという点では、合同懇談の形はよかった。
.
r
現在利用しているもの j と「今後利用したいもの Jの区別が表の中に表しにくい。ニーズの把
握のための表について改善が必要。
-保護者のグループホームへの関心が高いようだった。
・進路について本人保護者が納得して選べるように、相談に正、じることも、移行にかかわる支援の
lっと言えるだろう。
懇談をもとに、把握表を作成し、集計を行った。集計し
生徒一人一人について
にしたものを基に、学部で
100さんの移行にかかわるニーズに対して、学校はどのような支
援ができるのか。 j ということを話合った。学部で方向性を定め、それぞれの担当が実践
を進めるようにした。
表
中 -2
r
連携を希望する関係機関と利用したい社会資源j の学部一覧
2年次研究では「個別の教育支援計雷j の実際の作成に入った。その中で中学部におい
ては、この「連携を希望する関係機関と利用したい社会資源Jの把握を、
1
1
1f!1別の教育支
援計雷j 作成のための情報技集として捉えた。把握表について昨年度の反省や「個別の教
育支援計画Jとの関係をふまえ犠式を工夫し、取り上げる関係機関やサービス等を精選し、
懇談を行った。
i
ー
o
o
l年生の懇談を 6月に行い、 2、 3年生については 7月初めの例年の学期末懇談の際に
含めて話し合うこととした。
資料
中一 2
H1
7年度「連携を希望する関係機関と利用したい社会資源」の把握表
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3
表
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1
菌加の教育支設計画jの作成に当たっては、まずは中学部 l年生の時点で什器別の教
育支援計画j作成ミーティングを行うこととなった。これまでに各学部において話し合い
やミーテイングが行われてきたという研究の経緯があるため、ミーテイングの持ち方は各
学部によって工夫されてきた。これまで中学部では 1年生次ミーテイングにおいては、「将
来像Jゃ「長期自標jの討議を中心とした「個別の指導計画j作成の話し合いを仔ってき
f
1
間関の教育支援計甑J作成ミーティングにおいて
た。そのため平成 1
7年度から行われる
は、「イ菌別の教育支譲計爵j と「個別の指導計画jの 2つの作成に当たることになるため、
2つの計画について協議を深めることができるように会順を工夫した O
(1)開会(ミーテイングの意義撮影許可)
r
(2) 個別の教育支援計画」について
①生徒の実態
②将来像の想定(板書)
③長期毘擦の想定と[ネットワーク Jの 確 認 ③ 助 雷
r
(3) 個別の指導計画j の作成
①現在の学校や家庭での取り組み、検討したい事項の提案
(4)助言(会をまとめて) (5) 閉会
-8
2-
②助言を含めた協議
平成 1
7年震は、「連携を希望する関係機関と科吊したい社会資源jの把握のための懇談
とミーテイングを、
1
r
国別の教育支援計調j作成の柱とし、取り組んだ。平成 1
7年度にお
ける「個別の教育支援計画j作成手JiI買を以下のように考え、進めている段階である
f
個別の教育支援計画 J作成手I
J
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表 中 一 3 H17
年産
平 成1
71'手度
月
中学部における
f
個 別 の 教 育 支 援 計 函j作 成 手 緩
作成ミーティング実施学年(l年生)の
4月 保護者会で
O
f
個別の教育支援計闘 j 作成主主務
f
個別の教育支援計額j と r
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濁別の指導計麹 j の説明
6汚 移行にかかわる綴刻のニーズ抱鐙の懇談
f
遼携を希鼓する関係俊男喜と利用したい社会資潔のま自主霊褒j や前年度 i
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F
I
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磁J(案)を利用して、「個別の教育支援計図J(案)の作成
f
個別の教育文援,H
7月 学部における 1年生の「個別の教育支援討議iJ (案)の検討と修正(れ成ミーテイング l
こI
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Jけて)
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を行う)
8
f
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関別の教育支援計隠j 作成ミーティングを経ての、修iE
学部における
9月
f
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I
の教育支援計画j の検討と移iE
保護者会において「個 ~U の教育支援百十露 J ri覇 ~IJ の数符支援計溺 J (案)の確認と i
理係機泌への送付
への希~、連携の取り:む等についての潟資(保護者会に不参加だった家庭へは郵送する)
主事、創校長の確認
I
OY
l 保護者会において保護者の綾終確認
墨付や迷絡
1
0月 コーデイネーターを窓口とした、関係機関へのi
l
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3月 変更点があった場合は 朱をききで訂正
月
作成ミーティング未災施学年
(
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個別の指事計画 j の説明
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境末億人懇談においての開き絞り
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函J(索)を利用して、 r
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Jの教育支援話題J(家)の作成
f
倒日J
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8月 学部における「個別の教育支援計爾J(索)の検討と修正
9月 保護者会において「飼別の教育支援計爾Jri磁~Ijの教育支援計溺 J (案)の確認と関係機関への送付
への希望、迷携の取り方等についての議査
({星護者会に不参加だった家庭へは郵送する)
1
0月 保護者会において保護者の最終確認
1
0月 コーデイネーターを窓口とした、関係機関への送付や巡絡
1
1月
3Y
l
変更点があった滋合は
朱設きで訂正
以上のように、平成 1
7年度研究においては、移行にかかわる個別のニーズ把握から什菌
別の教育支援計麗J作成まで進めてきたが、その中で以下のような反省点が挙がった。
-移行にかかわるニーズの把撞のために「連携を希望する関係機関と利用したい社会資源Jの抱謹表
を利用したが、この表で把握できるのは、どこと連携を取りたいのか、利用したいのか、という
r
1
毘
別の移行にかかわるニーズ j の一部分でしかない。将来どんな生活を送って欲しいのか、将来像を
詳しく捉えていかなくては、「移行にかかわる個別のニーズ j を提握することにはならない。
-今年は、ニーズ把握のための懇談の時間をとったが、 B々の業務や学校に出向いていただく保護者
の負担を考えると、懇談以外にもニーズ把握の方法を考えていくべきではないだろうか。
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o
o
平成 1
7年度は、円毘別の教育支援計画 j作成の初年度であったという点から、ニーズの
把撞を、懇談などの開き取りなど白紙の状態から行ったが、来年度は今年度の見蓋しから
始まるものと考える。また上記の反省を暗まえ、全体における作成手続きに基づき平成 1
8
年度の
f
1
圏加の教育支援計画J作成手 }
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夏を考えた。
表 中 -4
平成 18年度
月
H18
年産
「個別の教育支援計商 J作成手1頃案
中学部における f
値別の教脊支援計菌j 作成手i
l
慎(菜)
作成ミーティング実施学年c1年生)
ミーティングをしない学年
(2、 3年生)
4月 本校小学部からの入学外の生徒について f
個別
の教育支援計画j 作成にかかわるま関資害事の記入
依頼(f逮擦を希撃する関係機関と利用したい社
会資源の把握表 j を利用した新たな爾変惑の検
討)
4月 保護者会 f
鈎jJ
J
l
の教育支援計函J と
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闘
j
J
J
l
の指導計額j の説明
5月 f
個別の教育支援計額J (案)の作成(小学部で
6月 作成した r
1
罰jJlJの教育支援計筒 j や溺資惑の利
用) 保護者との協鱗
7月 学部における f個別の教育支援計ieIJ (案)の検
言すと修正(作成ミーティングに向けて)
7月
l学期米{随入懇談においての開き取
りや「連携を希望する鑓係機関と利
用したい社会資源j把握表を利用し、
前年度作成した r
1
濁別の教脊支援計
函 j の見渡し 保護者との協働
r
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窓
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J
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の教育支援計画j 作成ミーティング実施
8月
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Iの教育支援計図 j 作成ミーティングを緩
ての、修正
億jJ
J
l
の教育支援計函J (皇室)の
8月 学部における f
検討と修正
学部における f
館別の教育支援計溜J
の検討と修正
領jJ
J
l
の教育支援計霊むの篠認と隠係機関への送付への希望、連携
9月 保護者会において f
の取り方等についての調査
(保護者会に不参加だった家庭へは郵送する)
9月 主率、富J
I
校長の在意認
1
0刃 保護者会において保護者の最終確認
1
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月 コーディネーターを窓口とした、関係機関への送付や連絡
1
1月
3月 変更点があった場合は朱議きで言Tl
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②
「個別の指導計甑j の様式や作成手I
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援を検討する。
平成 1
7年度より「個別の教育支援計画 j を作成することを受けて、
f
1
盟加の指導計画 j
の様式の見宜しをする必要性が生じてきた。よって、平成 1
6年度の 1年次研究において新
様式を作成し、続いて平成 1
7年度の 2年次において試行した o
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日の教育支援計躍Jと
「鏑別の指導計菌Jの意義や利用について混同しないように、内容については重複を避け
るように工夫した。
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「個別の指導計画jの様式の検討を経て、
表 中 -5
2年次の作成段階になって課題として挙が
ったのが、作成手}
I
夏の整理についてであっ
た。「個別の指導計画j の、『どの部分を j
f
いつ j r
どのような手続きで』というこ
とを、これまでの作成手順を振り返りなが
ら改めて検討した。
③
「儒加の教育支援計画j と f
個別の指導
計画j の関係性を整理する。
6年度に立ち上げ平成 1
7年度に実路
平成 1
となった「個別の教育支援計茜j であるが、
本校において「偲到の教育支援計画 jを「障
害のある児童生徒が現在及び将来にわたっ
て豊かな社会生活を送ることができるよう
に、教育、福祉、医療、労働等関係機関が
連携、協働して、一人一人のニーズに志じ
て、幼児期(就学前)から成人期(学校卒
H18
年度「個尉の指導許麗 j 作成手 1頃案
Fhd
n
δ
業後)まで一貫した適切な支援を行うための作成、実施、評倍等を含む計画であり道具(ツ
ール)である。 Jと捉えている O
本校において「個加の指導計画 Jを、「児童生徒の学校、家躍や地域社会を含めた現在
及び将来の自立的生活をめざし、児童期、青年期 13歳 ~15 歳、青年期 16 歳 ~18 歳の各時期
における、一人一人の特性や個別のニーズをふまえ、教育課程や教育内容との関連を図り
ながら、課題(目標)を設定し、実施、評舗を行うことを目的としている。」と捉えている。
中学部研究においてもこれらの研究の積み重ねをふまえ、中学部における「個別の教育
支援計商j と「倍別の指導計画j の関係性の整理が必要であると考えた。
まず、「個別の教育支援計龍j を、支援者がどんな立場(役割)であっても、生徒がど
の年齢段階であっても、生徒の支援を考える際に立ち戻るべき、基本計画と捉えた O また、
関係機関や地域との連携のツールとして利用できるものであると考えた O その基本計額を
ふまえつつ、中学部段階での学校や家庭、地域での支援を詳しく示し、日々の実践の計画
一実施一評価を表すものが「個別の指導計語 Jであると考える。
実際の記入事項については、「個別の教育支援計画 j における
自標及び支援の方向性j は、「個別の指導計画 Jでは
r
2自立的生活に向けた
r
3指導の方針(長期目標 Hの中
に関連して示される。この中で特に中学部段階としての長期目標や l年をスパンとした今
年の目標も含めて書くこととした。「個別の教育支援計画 Jにおける
わる実態及び支援内容j については、
f
1
閤別の指導計彊 j では
r
3教育支援にかか
r
1生徒の実態の(1)配
憲すべき事項j として表し、特に l年開の指導の方針や個別課題を立てていく中で特に留
意すべきことを精選して挙げることとした。また、個別課題に挙げられる事項は、「個別
の教育支援計画j の支援内容を踏まえたものでなくてはならないと考える。
(
ウ
) 家庭と読儲して行う「個別の指導計菌 jの作成における取り組みや、詔標達成をめざし
た取り組みを、事例としてまとめる。
{実践事例 1]
A生徒の f
留別の指導計画 J作成についての取り組み
1 生徒の実態
A生 徒 中 l 自開症
A生徒は、地域の小学校から本校中学部に入学してきた。 2人元弟の長男で、母親と祖母の 4
人暮らしである。母親が家業の大黒柱でもある O 家の中では弟と一緒になって遊ぶことは少ない。
自分の部震でゲームをしたり好きな本を集めて読書したり、本の絵を見て模写するしたるするこ
とが多く、テレビも好きな番組をよく見ている。学校でもほとんど l人で過ごしていることが多
い。しかし、家族とレストランで食事をしたり、買い物に行くことは好きである。家での手伝い
のご褒美としてお金を貯め好きな物を買っている O また、母親と一緒に書道を習っており、漢字
の読み書きや計算、英語なども得意で学習意欲が身についている
O
しかし、 l人で行動するとい
pb
o
o
う経験が少ないため自信が持てない。新しいことに取り組む場合には非常に不安がって、十分に
力を発撞することが難しい。同時に、自分の気持ちを上手く表すことができず、苦手な事に対し
ても我慢をするため、嫌な経験を積み重ねてしまう。そのため積極的に生活ができない面がある O
2 入学!こあたっての準備
資 料 中 -4 顕き取り表
(
1
) 出身校訪問における実態調査
とね汁
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本校入学前の支援にあたっては、 3月に A生徒の在学小学
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叩ずτ"て拍τ殺す ~n"'. lI'l
校に訪問し、実際どのように学校生活を送っているかの実態
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観察を行った。観察や懇談の資料として中高連絡会用に高等
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部で作成された聞き取り表を使用することとした o 決して静
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かな環境とは言えない中でも、小学校の担任の先生が工夫し
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ミリ刊抑..¥
ながら支援にあたられていることが窺えた。また、 A生徒の
生活状況では、対人恐怖症や本人にとって充分とはいえない
環境から不登校になり自宅学習から、 S相談センターのフリ
ースクールに通うなど、 A生徒にとって多難な学校生活を送‘
っている様子などを聞くことができた。その A生徒を本校中
z
学部に安心して通学する為の課題となるものをいくつか把握す
ることができた。まず最初の課題として入学式当日をどのように迎えるかが挙げられた。
(
2
) 入学にあたっての誤査警による実態確認
A生徒の学校生活での支援体制や具体的な行動については、多岐にわたって記入しであった
が、詳細な情報を得るまでには歪らなかった。これについては、今後実態を徐々に把握してい
くことで支譲の方向性が見出されることとした。
資料
中一 5 保護者希望調査
(
3
) 保護者希望調査を慕にした個見守のニーズの把握
入学後に支援の方向性を見い出すためにもまず、保護者希
望調査で意見を開き実際にどのように取り組んでいくか保護
者の意見を開くことにした。調査表の各項目には、保護者の
A生徒に対する療育的な事や教育的な事が豊富に語られてい
た。これを基にして、家庭訪問を実施する事になるが、この
内容については A生徒を理解した上で今の状況から項目全部
を受け入れる事は A生徒に対して過度の負担を生じる内容さ
えもあるので、保護者と綿密な話し合いと計画の必要性が感
じ取られた。
保護者欄認を
生捷氏名{鰯鰯瀦)
ウ
t
口O
r
個別の指導計画 j に基づく支援
3
(
1
) A生徒の支援の方向性
以上のような A生徒の実態や個別のニーズを把握する取り組みを進めながら、 A生徒への支
援の方向性について以下のように考え、日々の実援を進めていくこととした。
ア 学校生活において、日々安定し落ち着いて生活する事が必要であり、そのためにも本人
に合わせた物理的構造化やスケジュールの活用をおこなう。
イ 将来の社会参加に向けて生活能力の向上をめざし、学習意欲、勤労意欲が身に付くよう
に支援する。
ア、イのような支援の方向性を基に、「個別の指導計酷j の作成に取り組んだ。
中 -6 スケジュール
資料
(
2
)
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個別の指導計蕗 j を基にした学校での敢り組み
盟校斗票集務緩懇欝今日一白均史コール
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した。その結果、保護者の方からも下校後のストレスがなく落ち
着いているということであった。また、 7月には家庭と学校そし
も
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先の見通しをもつことで落ち着いて不安なく学校生活が送れる
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て関係機関が一堂に会して、
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指導計画 j に基づく支援についてのミーティングを行った。
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個別の指導計画 j を基にした家庭で支援
学校生活に安心感と落ち着きをあらわし A生徒の表情も豊か資料
で、日々安定した生活を送ることができていた。 6丹中伺に保
中-7 お家の約東衰
緩鶴星雲時間
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護者が S相談センターと相談し、家庭の生活がさらに安定した
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ものとなるように「お家の約束表 j を作成した。作成にあたっ
ては、家でのスケジュールを明確にし、お手伝いをする事によ
ってご褒美にお小遣いを貰い貯金して女子きなものを買うという
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目標的なものが明確にされていた。このことで、 A生徒は学校
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と家庭での共通した支援のもとでストレスの少ない l学期を送
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る事ができたと考える。
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5 今後に向けて
1学期は以上のような取り組みを行うことによって、日々安定した生活ができた。しかし、 A
生徒は過去の経験から運動会に対し大きなストレスを感じ、さらには 2学期の学習会般でも集団
での活動が難しくなった。このような生徒の変化をふまえ、
f
1
国別の指導計画jを大幅に見直し、
A生徒の心の安定を第ーとして個別の活動の場を確保して日々の指導を行っている。保護者や関
係機関との連携をさらに密にしながら、支援を行っていきたい。
n
δ
o
o
{実接事例 2]
B生徒が集中して取り組める造形活動
1 生徒の実態
E生 徒 中 1 告関症
B生徒は、集団での場所や大きな声や物音がする騒がしい環境が苦手であり、教室で他の生徒
たちと一緒に活動することが困難である。本人の支援方法について、保護者と相談し本人が毎日
の学校生活を落ち着いて過ごせるように、音楽室の一角に活動場所を設け、学校での活動拠点と
している。スケジュールについては、支援者がトランジッションエリアに提示する写真や線画に
よるスケジュールカードを見て次の行動を理解し、活動している。保護者との連絡や相談を行い、
家庭で取られている手だてに近い形で支援を行うことで、本人は安心して行動し、毎日の生活を
安定して送っている O
B生徒は、動作が機敏で手先が器用である
O
細かい作業も本人が理解することであれば、丁寧
に行うことができる。造形的な作業については、はさみや絵筆なと守の道具を使った作業に対して
関心を示さないので、現在のところ行っていないが、本人は色紙を小さくちぎることが好きなの
で、それを生かした作品づくりに取り組むこととした。
2 今年度の「個別の指導計甑 Jの作成
B生徒は、他の養護学校の小学部を卒業し、本校中学部に新入生として入学した。本人にとっ
ては、'慣れ親しんだ学校生活の環境が大きく変わり、見知らぬ場所で生活することで大きな不安
を感じたと思われる。新しい学校生活への移行については、保護者との相談や前担当教諭との情
報交換、本校中学部での話し合いを通して、本人にとってできる限り良い環境を作ることから始
めた O また、関係機関による学校巡屈相談の折に専門家の助言を頂き、参考にすることで日々、
改善を図っている。
f
f
霞加の指導計画 j にあたっては、家庭調査票や家庭訪問をはじめ、本人の
学校での様子を保護者に毎日伝え、意見を交わすなかで、学校での様子、家庭での様子について
互いの認識を深め、棺談しながら作成した。保護者は、本人が安心で、きる環境で落ち着いて学校
生活を送るとともに、将来像として、自宅から作業所に通い、安定した生活を送ること、そのた
めに身辺自立や家事技能など日常生活に必要な力を伸ばすことを希望している。
3
r
館別の指導計薗J における巨標
指導の方針(長期目標
一部分)
・一定時間集中して作業に取り組む。作業を一定時間、継続できるようになる。
個別課題(短期目標一部分)
-教師と一緒に勉強をする。
-のり、はさみ、ホチキス等を使用する O
・一定の時間、与えられた作業に対して集中して取り組む。
- 89 -
4
r
先生と勉強Jでの取り組み
B生徒は、音楽室の一部を学校生活の拠点、としているが、大勢の生徒の声や楽器の大きな音が
苦手であるので、他の生徒が音楽室を利用する時間辻、他の場所へ移動して活動する必要がある。
その際は、自常生活訓練棟ひまわりの家(以下、ひまわりの家)を使用している O ひまわりの家
にある和室は、本人にとって落ち着ける場所であり、リラックスして活動ができるので、そこで
の活動に造形活動を取り入れ、スケジュールに示している
O
(
1) 目標
作業場所(ひまわりの家の和室)と音楽室開の移動をスム…ズに行う。
ア
イ 作業場所(ひまわりの家の和室)で、落ち着いて活動する O
作業内容を理解する。
ウ
エ作業に集中して一定の時間、取り組む。
(
2
) 活動内容
司何時晴-
-削船側聞
ωω
・・ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー~
造形活動
- - - “ 帰 開 側 御 伽 附 句 " ー ー 句 -- - _.略物鴨働側-- 即 時 句 " ・ ー - - - - - - ー ー ー 再 時 側 副 叫 情 ー ー ー
2
3
2
鉛筆立て作り
2
〈材
料〉
丈夫な紙筒、名画用紙、模様や色の付いた布や包装材、接着剤
〈道
具〉
はさみ、ヘラ
2
2
3
2
2
2
』
く制作手順〉
a 紙筒を 15cmほどの長さに切り、鉛筆立て本体を作る。(支援者)
b 摸様や色の付いた布や包装材を適度な大きさに切っておく
C
o
(支援者)
色商用紙を手で小さくちぎる。 (B生徒)
d 接着剤を紙筒の表面に塗る。(支援者)
2
2
e 色麗用紙やいろいろな素材を紙簡の表面に貼る。 (
B生徒)
:f 紙簡をいろいろな素材で錨り付けて完成とする。
ー・・・ 幽 幽 齢 叩 叩 輪 切 -6
悶
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2
2
2
3
3
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(
3
) 支援の方法
ア
制作に集中できる場所を確保する。
イ
B生徒が素材を選んで鮎り付ける作業に集中するように、材料の加工を事前に行ってお
く
。
ウ
素材の貼り付けについては、あらかじめ鉛筆立て本体に接着剤を塗り広げておき、貼り
付けやすいようにしておく。
エ
B生徒が、作業の量と時間に見通しを持つために、貼り付ける素材の分量を限定する。
オ B生徒が作業に集中できる時間を l自の作業とし、次の作業との間に休憩と他の活動を
組み入れる。
-9
0-
(
4
) 活動の様子から
作業場所(ひまわりの家)への移動についてはスケジ、ユールカードで示している。本人が気
に入っている場所なので、積極的に移動し、制作に用いる道具の持ち運びもきちんと行うこと
ができた。ひまわりの家の和室内では、造形活動以外の活動に対しても落ち着きがあり、作品
制作の作業内容については、動作の手本を見せることで、理解し作業することができた。
今屈の造形活動では、 B生徒が 1回の作業に集中できる時
間を 5分間程度と予想していたが、初めての作業では 1
5分間
程継続して作業することができた。その後の活動については、
1@]につき 5分間程度の作業とし、休憩や他の活動をはさん
で数回活動することにした。 B生徒は、紙を小さくちぎった
ものに手で触れることが好きである
O
本人にとっては、気持
ちが落ち着く作業であるので、制作中の作業としても落ち着
色画用紙を貼り付ける
いて集中することができた O ちぎった色画用紙や他の素材を
貼り付ける作業については自分で接着剤を塗って貼ることが
難しいので、支援者があらかじめ接着剤を塗り広げておくこ
とで素材の貼り付けがしやすくなり、 B生徒は貼る作業に対
しでも関心を持つことができたのではないかと思われる。
こ姑り付ける
鉛筆立て本体 i
5 今後に舟けて
B生徒が作業に臨むにあたっては、道具の使用技能や同じ作
業に対する継続力が必要だと思われる。今後も、本人が関心を
示す作業内容と負拒にならないような時開設定を考え、少しず
つ活動の幅を広げていきたいと考えている。また、保護者は B
生徒の活動の様子を写真で見て、本人がとてもリラックスした
表情をしているようだという感想を持たれた。今後も B生徒が
集中して取り組むことができる活動内容や環境を工夫していく
時に、こういった造形的な活動が、本人の関心や活動意欲を高
め、将来的に、本人が楽しむことのできる余曜活動の 1つとし
て役立っていくことをめざし、支援を続けていきたい。
完成した鉛筆立て
1i
Qd
イ 個別のニーズに応じた教育内容・指導体制の見直し
(
ア
) 個別のニーズに応じた支援内容!こついて、各指導形態での検討を行う。
これまで中学部では「傭別の指導計酷 j に基づいた指導の在り方を探り、現場実習やラ
イフの取り組みを行ってきた。また、各指導形態においても一人一人の実態に応じた支援
の在り方を探ってきた。本研究では、さらに偲別のニーズに応じた教育支援の在り方につ
いて検討し、各指導形態での授業の工夫の必要が挙げられた O 現在、それぞれ実践を通し
てネ食言すを深めているところである。
①
生活単元学習について
f
f
l
国別の指導計画 j に基づく継続的な取り組みを充実させたいということから、生活
単元学習の内容について検討を行った。まず、校外学習も含めてそれぞれの単元の内容
を精選し編成し直した。単元期間中であっても、月曜日の単元学習の時間での取り扱い
を中心とし、火曜日以降のライフや選択教科や作業の時間を確保するようにした。内容
については、生活単元学習の時間に、生徒の持つ力を活かし、見通しを持ってできるよ
うに工夫した。また、ニーズに応じて個別での活動も取り入れた。そのような検討を経
5年度までの 1
0単元から、平成 1
6年度、 1
7年度は 7単元に精選した。
て、平成 1
表 中 -6
単元年間計画一覧
平成 1
5年度
①「新しい学部・新しい仲間 j
4/9~ 4/18
6年度・平成 1
7年度
平成 1
①「新しい学部・新しい仲間 j
4/8~
4/30 ・ 4/6~5/6
②「出かけよう、町へj
4/21~
5/9
③「宿泊学習 J
5/19~ 5/30
④「夏、プール j
6/23~ 7/18
⑤「運動会J
9/1~9/17
⑤「修学旅行 j
9/22~10/ 3
⑤「お祭りをしよう J
9/22~10/ 3
⑦
f
収穫祭J
10/6~ll/ 7
②「夏、プール J
6/21~ 7/20・6/23~ 7/19
③「運動会j
9/1~ 9/14・9/1~ 9/20
④「修学旅行J
9/22~10/12
・ 9 /21~10/
7
④「宿泊学習 J
9/22~10/12
・ 9
/21~10/ 7
⑤「収穫祭j
10/18~ 1l/ 8 ・ 10/17~ 1l/
-9
2-
4
③「年の暮れとお正月 j
12/1~ 1/16
③「学習発表会J
⑤「学習発表会j
1/24~ 2/15・1/23~ 2/19
1/19~ 2/21
⑦「卒業と進級j
⑮「卒業と進級j
2/24~ 3/19
2/25~ 3/18・2/24~ 3/20
単元数は減少しているが、生活単元学習で計匿されていた学習内容については、校外
学習やグループ別活動の時間の中で、より生徒の個々のニーズに応じた形で取り組める
ように工夫した。実際に「出かけよう、町へj の単元における学習内容について、以下
の表のような検討を経て、校外学習やグループ間活動の中で確保するようにした。
表
守学習内容
中一 7
r
出かけよう、前へ j 単元の変容
学部での考察・検討
平成 1
6
年度・ 1
7
年度における実施
スケートに行こう 初めてのパスを使つてのお出かけ 生活単元学習「新しい学部・新し
なので、校外学習として確保すべ い仲関 j へ編入させ、校外学習と
き学習内容である。
郵便局へ行こう
して実施する O
生徒一人一人にニーズがあるのか ニーズのある生徒についてはグル
を検討した上で、必要な生徒のみ 一プ活動で実施する。
の活動とした方がよい。
職場見学に行こう 現場実習や校外作業に繋げる学習 進路指導の一環とし、 3年生にお
となるので重要だが、これも生徒 いて実施する O
のニーズに合わせる方がよい。
映画に行こう
余蝦活動として有意義な学習だが、 生徒一人一人のニーズに応じて、
生徒のニーズに正、じた学習内容に 映醤・ボウリング・カラオケから
なるよう工夫するべきである。
の選択とする O 単元に含めない校
│外学習とする。
以上のような生活単元学習
の精選や内容の検討を行った
ことから、課題知学習やグル
ープ別学習、ライフの時間を
定期的に確保することができ、
「個別の指導計商jの自標達成に
f
収穫祭 J もちつき
向けて継続的に取り組むことが
「学習発表会j ダンス
Qd
つd
できた。また、定型の時間割の期間を確保できたので、生徒にも 1週間の流れが分かりや
すく、見通しをもって自主的に行動する姿が見られた。しかし、保護者からは、校外学習
や宿泊学習を多く取り入れてほしいなどの意見も出た。集罰で 1つの活動に取り組むこ
との教育効果についても見寵し、今後も生活単元学習についての検討を重ねていきたい。
教科(音楽・美街・体育)の授業について
②
平成 1
5年度までは、生徒の実態をふまえた上での職員間の話し合いで、どの生徒がど
の教科を履修するのかを決定していた。平成 1
6年度より音楽・美術・体育の 3教科から
本人と保護者が 2つを選択し、教師がグルーピングを行つこととした。選択制にしたこ
とにより、生徒が好きな活動に集中して取り組むことができるよつになった。これは将
来の余暇活動につながるものと考える。学習内容についても、将来の余暇活動につなが
るように工夫した。体育については、 l年次研究においては生徒の実態に合わせ、地域
でも楽しむことができるエアロピクスを取り上げた。 2年次研究においては、 1人でも
集団でも楽しめ、家庭で簡単に準舗のできる風蛤バレーや風船バドミントンに取り組ん
だ。ボールを使ったルールのあるゲームやトランポリン、縄挑びなどの調整力をつける
ような運動は、報の運動やクラブの時間において生徒の実態に応じてグルーピングを行
い活動を確保した。音楽については、歌唱しやすい唱歌とともに、テレピなどでよく耳
にするアニメソングや歌謡曲も取り入れるようにした。集団でのレクレーション活動や
カラオケなどの余暇活動につながることを期待している。美術では、身の罰りにある素
材を姑り絵等の材料に使うことを中心に授業を進めている。身近な物を使うことによっ
て、将来の余暇として造形活動を楽しむ i
緊に、自分 1人で、あるいは家族などの支援者
と一緒に材料を用意することができるようになると考える。
③
作業学習の授業について
.調理
l学期はカレー、 2学期は豚汁、 3学期はグラタンの調理に繰り返し取り組み、 1
人で 4人分程度の料理を完成させることができるように定着を囲っている。手}!I葉カー
ドに沿って作業することを徹底することで、高等部での作業や将来の働く生活につな
げていくとともに、生徒の実態やニーズに応じて、家瑳での「お手伝い j として確立
I
翼の工夫をしている。
することができるように、手}
-瞳芸
学部の畑で主に収穫祭で販売する野菜作りを中心としている。季第によって作業内
容が変化し、実際の作業内容も多岐にわたる。生徒の実態に応じては、見通しをもち、
落ち着いて作業に取り組むことができるように、毎回堆把運びゃ草取りを作業スケジ
ュールや手順カードなどを利用して取り組むようにしている。
- 94 -
-缶つぶし
缶つぶし作業は、缶を倉産から出す→補助具を使って並べる→洗う→つぶす→袋に
7年度から、 l
入れるという一連の流れを繰り返し仔う作業である。本研究 2年自の 1
サイクル作業を終えたら、生徒に応じて報酬を用意することにした。これは、報酬を
楽しみとして、繰り返し行う作業にも一定時間取り組むことができるようになること
をめざしたものである。繰り返しの作業を長い時間できるようになることは、 3年生
における現場実習や高等部での作業につながるものと考える。
-縫工
高等部における作業でも重視されている「決められた作業時間の中で一定の作業量
を行う j ことをめざして、「縫う作業 j にこだわらず、生徒の実態に合わせて、ステ
ンシルやビーズ通しなどの作業にも取り組んでいる。また、意欲をもって作業に取り
組むことができるように、製品を収穫祭や学習発表会の折に販売するようにしている O
-校外作業
市立体育館へ徒歩で移動し、清掃業の方の指導のもと、倍加に決められた場所を清
揮する活動を行っている
O
学校以外の場所で、学校で培ったものを実践に移すよい機会
と捉える。中学部という時期に 1人で持ち場を任され社会で働くということは、生徒
に緊張感と責任感を感じさせるものと考える。挨拶や報告などの態度菌や、補劫具を
利用し手j
願書に従った作業を社会資源の中で行うなどの職業技能の面から、高等部に
つながる将来の社会参加に向けての教育活動となっている。平成 1
6年度より個別のニ
ーズに応じて、 2年生からも校外作業を行うようになった。
教科や作業における生徒一人一人の目標は、学期ごとにそれぞれの指導形態の担当が短
期目標として示している。また、学期末の評価も各指導形態の担当が行う。この短期目標
や評儲を、基礎グループ担当が「個別の指導計醤Jの傭別諜題(鐙期目標)に記入するよ
うにしている。各指導形態の担当は基礎グループ担当と話し合いを持ち、一人一人の生徒
の実態や「個別の指導許闇j における指導の方針について確認した上で、短期目標を立て
るようにしている。しかし、時間が取れず十分に話し合いを深められない場合も多い。今
後は、移行にかかわる個別のニーズも念頭に鷺きながら、日国別の指導計画 j に基づく各
指導形態における目標設定→実践→評価の流れについて、学部の中でさらに検討を深めて
いかなければならない。
(
イ
) 課題別学翠の進め方と実践事例についてまとめる
①
課題別学習の進め方の検討
課題別学習については、基礎グループ担当が「個別の指導計画j における偲別課題(短
期目標)に設定し、目標達成に向けて基礎グループ担当が援業を行ってきた。基礎グルー
whd
Qd
プ姐当が目標設定から授業、評倍まで一貫して行うので、
r
1
f
Q
1
7
.
JU
の指導計画 j と連動した
教育活動ができやすかったと考える。今回の研究では、目標達成のためにさらに効果的な
学曹の進め方について話し合い、生徒のニーズに合わせた学習内容別のグループ学理にも
取り組むこととした。実践を進めるにあたっては、課題別学習内容調査によってまず生徒
一人一人が 1学期間で学習する内容を表に作成し、課題関学習内容一覧として学部全体に
の一覧表にまとめ、学部職員が情報を共有できるようにした。それを基に効果的な学習グ
ループと指導体制を展開していくことを目的としている。課題民学習の指導を進めるにあ
たっては、基礎グループ担当と学習グループ担当との連絡を綿密に行い、
r
1
毘
7
.
JU
の指導計
画Jに基づいた目標を共通理解するょっにした。また、評価についても授業後の連絡を客、
に行い、
r
1
国別の指導計画Jの評価にかえっていくようにした
O
学期中
偲}J
J
Iの指
i自標設定
導計雷
授業実践
諜題}J
J
I
学
習の流れ
議
寸f
礎的レープ担
学習効果の高い
図
中一 2 課題別学習の進め方
資料
中 -8 課 題 別 学 習 内 容 調 査
( )学期
認定塁別学 i
守内容認 1
.
f
一一号量@ゑJ 立ご士立。
,;"10000
課題別学醤
トランプ
ロロロロ
にU
Qd
資料
②
中 -9 平 成 1
7
年度 1学期課題J.l
J
I学習内容調査一覧
諜題別学習における事例
{実践事例 3]
C生徒がグループ学習を通して学ぶ適拐なコミュニケーション
一みんなと英語で遊ぼうー
生徒の実態
C生 徒 中 2 知的障害
中学部から本校へ入学。文字による 1Bのスケジ、ユールを見て自分で行動することができ、身
辺自立が確立している。朝の運動では指導者とタイムを競いながら走ったり、昼休みも外でサッ
カーをしたりするなど体を動かすことが好きである。また、新しいことに興味を持ち挑戦しよう
という意欲もある。
厨囲に認められたいという気持ちが非常に強く、勝負に強いこだわりがある。日頃の学校生活
においても、「勝つ Jことに対する執着心が強く、負けると分かると自信を失い、物事を途中で
止めたりいじけたりする場面がよく見られる。コミュニケーションについても人の話を最後まで
開かなかったり、自上の人に対して適切な言葉遣いができなかったりすることが多い。自分の不
快な気持ちを不適切な態度で表すことがあり、感情をコントロールすることが難しいと患われる。
C生徒が、社会生活において適切な人間関係を築くためには、適切なコミュニケーション能力
を身に付けることが当面の課題であると考えられる。
以上のことから個別の指導計画において以下のような芭擦を立てて日々の指導に取り組んで、い
る
。
指導の方針(今年の尽擦)
-話をよく照く。
・分からないことは尋ねる。
-自分の気持ちを適切な言葉で伝える等のコミュニケーションのカを伸ばす。
- 97
個別課題(短期目標)
-勝ち負けにこだわらず友人達と楽しみながら英語のグループ学習をする。
.ゲーム等に負けてもいらいらせずに最後まで参加をする。
・大人の話を落ち着いて最後まで聞き、分からないときは尋ねる 0
.元気よく笑顔で自分からあいさつをする。
-活動の最後に自分の!惑怒を言葉で表現する。
2 課題別学習での取り組み
(
1
) 課題設定
課題別学習においては、グループでの活動を設定し、上記のような目標達成に向けて取り組
んでいる。メンバーは主に、 3年生男子 2名と C生徒である。グループ学習では、英語を行っ
た。担当者の専門が英語で、教材の提示がし易いことや生徒も日常生活の中でもよく耳にする
機会も多く、新しいことが好きな C生徒が興味を持って取り組むのではないかと考えた。
(
2
) 活動の実諜
グループでの英語学習の中で、あいさつ・ゲーム・歌・ダンス・外国の文北に親しむ活動に
取り組んだ。元気よくあいさつをすることや、友達にも笑顔であいさつをすることを意識させ、
最初と最後のあいさつを徹鼠させることにした。毎時間繰り返すことによって、最初は無表情
だった生徒が抵抗なく元気よくあいさつするようになった。勝ち負けよりも友達と仲良く楽し
むことや、ルールを守って参加をすることを重視し、 C生徒が親しみやすいように動物やキャ
ラクタ一等を題材にしてピンゴゲームやカードゲームを仔った。 C生徒が授業に輿味を持って
取り組んだことで、教師の発音をよく開いて真似をしたり、ゲームを楽しむために順番を意識
したりする場面がよく見られるよつになった O また、友達と楽しく歌ったり、体を動かしたり
しながら楽しめるよう CDやピデオを使い、歌やダンスも取り
入れ、ハロウインやクリスマスなど外国の文化に親しむ活動に
も取り組んだ。参加した生徒たちは、写真や実物を利用し、制
作的な活動を取り入れたことに興味を持ち、それぞれの得意分
野で楽しみ方を見つけたように感じられた。
最初は、生徒たちに少しでも英語を好きになってほしい、箆
ゲームを取り入れて
単な会話もできるようになってほしいという願いがあったが、
「英語にふれる、気軽に楽しむ j ということを第一歩とし、 C
生徒のコミュニケーション能力の育成に焦点をあてて実践する
ことにした。その結果、 3年生の 2人は、指導者が話す英語の
指示を覚え、友達の順番の時に、 f
y
o
u
rt
u
r
n
. (君の番だよ )J
と促し、 f
G
o
o
dj
o
b
. (いいぞ、よくやった )J と励ましてくれた。
制作活動
Qd
。
。
その中で C生徒も、謝るときに r
S
o
r
r
y (ごめん )
J と言ったり、朝や帰りに英語であいさつを
したりする場面が見られた。
3 今後に向けて
C生徒は、当初は勝ち負けを気にしすぎる自己中心的な言動がよく見られたが、少しずつ自分
を抑える場面や前向きな様子も見られるようになった。
I
J[番を守り、友達の発表を最後まで開けるようになってい
まず、ゲームの中で発表するときは J
った。また、間違えてもいじけずに言い寵しをし、活動に最後まで参加できるようになった。耕
作の場面では、好きな絵を熱心に描いたり、自分から楽しみを見つけるなど、前向きな態度で参
加するようになった。また、生徒たちの活動の様子を基礎グループ担当の職員に知らせることで、
1月の収穫
頑張ったところを複数の教師に褒めてもらうことも生徒たちの励みになったと思う。 1
祭では、教育実習で共に活動した教生達に対して、熊れながら立{良檎し、素直にお札のあいさつ
をして自分の気持ちを表すことができた。
課題別学習をはじめとして、さまざまな場面の中で、以前に比べ相手の
話をよく開き、自分の思いを言葉で表現しようとする前向きな姿が少しず
つ見られるようになったことは、 C生徒が崩酉とのコミュニケーションを
持つことに、自信を得た成果ではないかと感じている。 C生徒が素直な態
度で、自分なりにコミュニケーションをとろうとすることで、 C生徒への
崩器の理解が深まり、 C生徒の活躍できる場が広がっていくことにつなが
ると考える。今後も、 C生徒が様々な活動の中で成功体験を重ね、自信を
持てるような場面を工夫し、本人のコミュニケーション能力が向上するよ
C生徒の奮いた手紙
う、励まし、見守っていきたい。
]活動の場の広がりをめざして、。生徒が安心して学習できる課題別グループ学習
【実践事例 4
の取り組み
1 生徒の実態
D生 徒 中 3 自閉症
D生捷は、自間症で、特定の人、申高い声や j
立き声、騒昔、人ごみなどが苦手である。苦手な
音を避けるため、常時デジタルオーデイオを携帯し、音楽を聴いている。小学部高学年嘆から個
別の活動が増え、中学部では個別の部屋を確保し、ここを拠点に、毎日、文字のスケジ、ユールに
従って、自分のベースで課題に取り組んでいる。学校全体での行事や、学部全体での行事、音楽
・美術などの教科、課題別学習では、他の生徒と同じ時間帯に集匝に入って学習することをでき
るだけ避けてきた。学部内外で共通理解を国り、連絡を取り合いながら時間を調整するなど、本
人が安心して生活できるよう周囲の状況に配慮している。
一方で、大人や気に入った友達との遊びゃ対話は大好きであり、人なつっこく話しかけ、相手
-9
9-
の反花、を楽しむ様子が見られる。しかし、音声では言葉の意味の理解が難しく、不適切な言葉を
発し、興奮するなど、混乱を招きやすい。そのため、できるだけ言葉かけはせず、問いかけにも
答えないようにして、パニックにならないようにしたり、適切な言動に転化できるよう文字で指
示をしたりするようにしている
O
初めての事に対しては、不安が大きいが、回数を重ねることで克践できることかどうかを見き
わめながら支援している。お絵かきをしたり、音楽を聴いたり、食事やおやつが大貯きで、これ
らを B標に課題に取り組むことができる。
2 3年生になってからの様子
平成 1
6年度の終わり頃から、中学部の教室と離れた音楽室に個別のスペースを取り生活してい
る。それまでは、他の生徒の声が開こえ、全体の動きが感じられる教室の一角であった。本来、
菌加のスペースから出ず、誰とも顔を合わせ
お出かけや人と接することが好きな本人にとって、 f
ず 1日中過ごした Eは、いらいらしている様子も見られるようになった。できるだけ、散歩など
外出したり、学習内容によって、場所を変えて行ったりするようにした。
6月の現場実習では、市役所で書類の処分作業に取り組んだ。個別の部屋を準鏡していただき、
静かな環境を確保することで落ち着いて作業をすることができた。作業後には大好きな外食をし
た。また、職員の方と少人数での会食の機会をつくっていただき、話をしたり、歌を歌ったりと
楽しいひとときを過ごすこともできた。実警が終わってからもしばらく気持ちが高揚していた。
以前に比べ、家庭で週末などに人込みの多い大型底などにつれていっても、目的があれば一定
の時間過ごせるようになってきている。また、場面に合ったコミュニケーションが取れる場面も
少しずつ増えてきた。
1
0丹の修学旅行では、本人のペースに合わせ、場の状況や時間に記慮することで、他の 3年生
とともに閉じ行程で過ごし、賑やかなテーマパークで 1日を過ごすこともできた。
このような状況から、偲別のスペースでの生活の安定を図るとともに、できるだけ気の合う友達
との交流の時間を設定し、活動の広がりを図りたいと考えた。これまでも、作業等の場面で少人数
の活動はしているが、さらにその枠を広げていきたい。
音楽の授業も今年度は個別学習だけでなく、メンバー講成に配患をし、器楽以外の、歌やダン
スの活動には一緒に参加することを試みた結果、楽しん
で学習する姿が見られた。他の生徒と楽しい関わりをも
つことは、保護者の希望でもあり、本人の将来の仕事や
余暇活動の幡を広げることにもつながると考え、ライフ
や課題別学習の時間にもできるだけ少人数グループでの
学濯を取り入れる事とした。個別の指導許酉の学校の個
別課題(短期目標)では、「気の合う友達とカラオケや
カルタなどのゲームを楽しむ jことを目標に入れている O
-1
0
0
苦楽でダンスを踊る D生徒
3 諜題別学留での取り組みについて
少人数で楽しめるゲームを取り入れた学習をと考え、保護者との話し合いで、カルタを行
うことにした。
第 l段暗として、ときどき一緒に活動をしている関じグループの男子生徒、穏やかな性格
の男子生徒 2名と音楽室で絵カード取りゲームをした。 l回目は、事前に友だちと一諸に活
動することを知らせていたので、スムーズに参加できた。絵カードは、 D生徒が好きな料理
のカードで、科理名を言うと簡単に見つけることができた。しかし、初めてのことで不安そ
うな表情であったため、 l回のゲームで切り上げた。 2由自も同じ状況で行うと、 l回目よ
り慣れた様子で 21mゲームをした。しかし、だんだんゲームが白熱してくると他の 2人のカ
ードを取る手の動きや音が大きくなり、こわがる様子が見られた。
そこで、本来のカルタを行った第 2段階は、文字がスムーズに読め、静かにゲームができ
ると思われる女子生徒 l名との活動を設定した。以前にライフのカラオケの活動で楽しく過
ごした経験があり、安心感があったのか、前田のような不安げな様子はあまり見られなかっ
た。ゲームのやりかたが分かると、スムーズに行うことができた。終始静かにゲームが進み、
自分がとったカードをきちんと数え、再度並べることも相手の様子を見ながら、一緒にでき
た
。 2鹿目、 3回目と同じ活動を設定するうちに、スケジ、ユールにこの活動が入っていると、
その生徒の名前を言い、楽しみにするようになった。
また、 2人でカードを取り合うことはなく、お互い
に分かっていても、相手の様子をうかがい、ゆずり
あうような場面がよく見られるようになった。
勝ち負けについては、相手の女子生徒は理解して
いるが、それにこだわらず、むしろ D生徒を賞賛し
てくれるので、なごやかに、一緒にカードを取ると
カルタをしている様子
いう活動そのものを楽しんでいる様子であった。
4 今後の謀題
D生徒は、現在でも l人で余暇活動を楽しむことができる O しかし、修学旅行で、 2泊 3日を
3年生の生徒と一緒に過ごした時のうれしそうな姿を見ると、安心して一緒に過ごせる人が l人
でも増えることで、 D生徒の世界が広がり、喜びの多い生活になると考える。
将来の仕事や余暇活動の場をできるだけ広げていくために、これ以上苦手な人を作らないよう
環境に配癒しながら、友だちといろいろな場面で楽しく過ごした経験を増やしていくことが大切
だと考える。初めてのことについては特に、時間や場所、人数、そのときの本人の状態によって、
無理のないよう活動を設定していきたい。
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2
) ネットワークの構築
ア
学校内、学技問、関係機関との連携の充実
(
7
)
入学、進級、卒業にともなう移行にかかわる連携の充実を罷る。
生徒が学校関での移行・学年間での移行・社会生活への移行を、スムーズに有っていく
一
一
ための、支援者間の引き継ぎ会や移行のためのミーテイングについて、これまで、行ってき
たミーテイングや引き継ぎ会も含めて、
1年 の ス パ ン で 整 理 し た 。 今 期 研 究 に お い て は 、
新たに出身校訪問や関係機関との移行支援ミーテイングや小中連絡会を設けた。また、そ
れぞれの引き継ぎ会やミーテイングについて整理している段階である。
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(入学・卒禁にあたって、必
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出身校訪問で他校からの生徒について'情報を得るのと同様に、本校小学部の児叢に
ついても情報を鐸ることは、新しい学習の場となる中学部で、適切な支援を行ってい
く上で重要であると考えた。これまでも職員間での情報交換や、小学部における評価
-102-
ミーティングへの参加が行われてきたが、中学部での生活を見据えた情報交換を行
い、また中学部職員全員が共通理解しやすいように小中連絡会を行うこととした。中
学部の学習につながるような小学部の取り組みや児童の様子、具体的な支援方法など
について開き取ることができた。
〈移行支援情報意見交換会(入学にあたって) )
新しい年度が始まり担当も決定した時点で、新担当と!日坦当による移行のための移
行支援情報意見交換会を行った。出身校訪関や小中連絡会では十分に開くことができ
なかった細かい支援についての引き継ぎを、以前便っていたスケジ、ユールやコミュニ
ケーションカードなど具体物を確認しながら、行うことができた。この移行支援情報
意見交換会は、 4月の入学式前と、担当の希望があれば 5月の連休明けにも行った。
4月の入学前の移行支援情報意見交換会では、支援の引き継ぎとともに、生徒が入学
式に落ち着いて参加するための支援を新旧担当が共に考えることができた O 入学式は
スムーズに新学期をスタートさせるきっかけともなるので、重要な話し合いとなっ
た
。 5月の移行支援情報意見交換会では、約 1カ月の中学部での生活を経た段階で出
てきた新担当の疑問や悩みを中心に、話し合いを進めることができた。
②
中学部卒業に伴う移行にかかわる支援
(2年生次ミーテイング(現場実習!こ向けて) )
第V
I期より 2年生次ミーティングを行ってきた。このミーテイングでは、 3年生の 6
月に行う現場実曹に向けて、実習の職種・実習先についてや、実習で必要となる力と、
偶別の指導計彊 Jに基づく支援の在り方)につ
それをどのように身に付けていくか( I
いて、関係機関の助言を受けながら、本人や保護者とともに話し合った。作業スキルの
みならず、生活スキルや余暇の過ごし方などについても話し合い、実習期開中だけでは
なく中学部卒業後の生活も念頭に置きながら、検討を深めることができた O
(3年生次ミーティング(現場実習を終えて) )
3年生の現場実習を終えてすぐに、現場実習の評価を含めた 3年生次ミーテイングを
行ってきた。現場実菅で明らかになった課題を詰まえて、進路先となる高等部や関係機
関への移行をスムーズに進めるための支援についてについて話し合い、学校、家定、関
係機関がどのように役割分担して、連携しながら支援にあたっていくか検討することが
できた。
〈中高連絡会〉
高等部の取り組みとして中高連絡会が行われている。本校高等部進学予定の 3年生の
生徒について、中学部 3年生担当と高等部職員との情報交換が行われてきた。高等部よ
り事前に質問事項などを開き、限られた時間の中でも中学部で引き継ぐべき支援内容を
整理しておくことによって、有意義な情報交換が行われたと考える O 高等部で個別のニ
ぺu
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ーズに対応、する支援をしていくために必要となる、中学部における一人一人の支援につ
いての情報を引き継ぐことができた。
〈移行支援ミーティング〉
平成 1
7年 1月に、本校卒業後高等部には進学せず、関係機関への通所が決まっている
生徒について移行支援ミーテイングを行った O このミーティングには保護者や担当職
員、中学部主事、進路主事やコーデイネーターと移任先となる関係機関の担当者が同席
して話し合いを進めた。これまで関係機関等へ移仔した生徒について担当者関の引き継
ぎは行われてきたが、ミーテインク事の形で、行ったのは初めての試みだった O 中学部にお
いて生徒のスムーズな移行をめざして取り組んできた支援の評価を行い、進路先である
関係機関の説明を探護者とともに開いたり、卒業をはさんで次年度が始まるまでの支援
と始まってからの支援に関する計画の確認を行ったりした。
〈移行支援構報意見交換金(卒業と高等部進学にあたって) )
中学部を卒業し高等部に進学した生徒についても、 4月の入学式前に高等部新記当と
中学部│日担当による移行のための意見情報交換会を行った。中高連絡会では十分に伝え
ることのできなかった細かい支援について、実際にスケジ、ユールや宿題なと~tj、前使って
いた具体物を紹介しながら、引き継ぎを行うことができた。
(
イ
) 移行にかかわる敢り組みについて事例としてまとめる。
【実践事例 5]
高等部へのスムーズな移行をめざして現場実習に取り組んだ芝生徒
1 生徒の実態
E生 徒 中 3 自開症
E生徒は、知的障害を併せ持っている自関症で、帯音障害のために明瞭に話すことが難しい。
漢字の読み書き等は得意であり、これまでの経験から詩句の理解も強い。家庭では文字のみによ
る縦型固定式のスケジュールであるが、新しい行事や新しい物事については写真で知らせる方が
伝わりやすいので、学校では文字だけのスケジ、ユールに頼らずに、写真と文字を併用したスケジ
ュールを使っている。簡単な内容ならば、指導者と互いに筆談で話すこともできる。 5枚ほどの
コミュニケーションカードを穫っているが、回避のためのコミュニケーションカードを追加し、
苦しいとき困ったときにその場から離れることを練習している。人の声が多すぎたり、かん高い
声などは苦手である O 湿度が高く高温という所は不快に感じ苦手で、あり、長時間の立ち仕事は未
経験であった。
C Dを聴くことを楽しみにしており、休憩の時間に聴くようにしている。学校では、指導者が
ホワイトボードに示した時間(数)をタイマーにセットした後、 C Dやピデオのエリアへ行き、
ヘッドホンをして身体を揺らしながら聴いている。学校、家庭ともに、何かが終わったら C Dや
お楽しみがあるというスケジ、ユールの組み立てである。 C Dを聴く時間が終われば、スケジュー
ルの場所で今後の活動を確認した後に、次の場所へ行き、作業や課題を始めており、自立的な生
-104-
活を送っている。学校生活や家庭生活と関様に、現場実習においても、作業と休憩を繰り返しな
がら混乱なく働くことができるかが課題であった。
2 Cセンターでの現場実習に拘けての準舗
まず、 2年生次ミーテイングにおいて、以下のことを確認した 0
1
. 2趨閤の校内実習中の様子
0校内実習は空き缶つぶしに取り組み、全体的に了寧な取り組みだっ t
:
.o 白々の作業終了時には、道具
の後片づけや雑巾掛けまできちんとできた。
O作業習では、特性から自の前にあるものは全部終えてしまおうとする。
O休憩場所を変更する場面があったが、指導者と筆談で対応できた。
0家庭での様子はスケジュールで落ち着いて過ごし、保護者として由ったことはなかった O
2. 今後の課題
。行動のほとんど全てがルーティンで入っており、決まった行動パターンで生活しているために変更が
きついのではと心配な面もある。
3
. 指導の方向性
O変更に対しては混乱が予想され、このままでは危険性も感じるので、スケジュール変更の練習を少し
ずつ入れていく。
4
. 具体的な指導内容
。構造化を使って、途中で終了することの学習もこれから行う。そのためには、状況作りとルールが必
要である O 輪作り等の王子易な作業で時間を包切って一旦終わった後、向じ作業を再開することを課題
別学習等で行う。
このミーティングの確認事項を受けて支援方法を工夫した課題別学官や校外作業等の 3年生に
おける取り組みが、 E生徒が現場実習に取り組むことのできる力となったと思われる O
保護者は、高等部卒業後は E生徒が自宅から交通機関を乗り継いで作業所まで通勤(JRと市
営パスの利用)することを希望されている。 l時間かけて母親の送迎で通学する E生徒にとっ
て、この実習においては自宅から実習先への完全に l人で通勤という形はとらず、いつもと同じ
ように母親による金賀市までの送迎という形は残し、佐賀訳パスセンターから 1人で通勤すると
いう形を取った。 E生徒にとって、パスセンターからパスを利用することを、ライフの授業で数
回経験していた。通勤するにあたって、パスの中で CDを聴くこと、車内でポシェットから使用
目的毎に小分けされたお金の入った袋の中からパス代を用意すること、パスから誇りて歩くこと
も、全て通勤中はめくり式スケジュールを使うこととした。
事前見学は、一緒に実習に臨む同級生と行った。学校で使用しているスケジュールを Cセンタ
ーの休憩室に準備し、事訴見学を行った。スケジュールの場所が分かり、 Cセンターの様子を知
ることができた E生徒は、安心した様子で、バス停へ向かいパスを乗り継いで学校へ庚ることが
できた。
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3 現場実習中の ξ 生徒の様子
E生徒が 2週間通勤した Cセンターは、佐賀市開辺に学校給食を中心に弁当や仕出しを製造配
給を行っている会社である。
JR佐賀駅に隣接した佐賀駅パスセンターから市営パスで 20分と徒
歩 5分ほどの所である。 E生徒の仕事内容は、弁当箱の洗浄、残飯と弁当箱の分別の主に 2つで
あった。大きな水槽に洗剤を含んだぬるま湯が貯められて、大量の弁当箱が漬けられている。次
から次にトラックが到着すると、回収された弁当箱の山が下ろされる。水槽に漬けられた弁当箱
lつ lつを素早く丁寧に洗い終えても、次の弁当箱が大量に水槽に漬けられ、洗浄の作業が始ま
り、区切りの見通しがつきにくい。また、水槽から立ち上る湯気で蒸し暑い職場環境であった。
実習は 6月中旬で真夏抵どではないが 1分が 5分にも感じられるほどだった。
中学部の現場実習は、指導者がジョブコーチとなり常時指導を行った。職場の指示を生徒たち
に分かりやすく伝える役割と言葉によるコミュニケーションが難しい E生徒が言いたいことを代
弁し職場の方々に伝える方法を探し出す役割があった。障害見者理解を進める立場から、生徒た
ちの良さを職場の方々に伝えより良い人間関係を築くことも大切であると考えた。
Cセンターの実習が始まり、事前見学の時と同様に学校で使用しているスケジ、ユールを Cセン
ターの休憩室に置かせていただいた。実習初日は、 3
0分間の作業時間と 1
5分の休憩を繰り返しで
ストレスを貯めないように心がけた。
2週自になると作業時間も伸び5
0分間の作業と 1
5分の休憩で無理なく行うことができた。指導
者がタイマーで数を示し、 E生徒は自分のタイマーに同じ数を入力する方法を取った。休憩の時
も同様である。学校で、使っているいつものスケジ、ユールがあれば、場所が変わっても休憩が 1人
でできたことは大きな成果であった O また、自の前の弁当箱を洗い終えたら終了という知らせ方
ではなく、カウントダウンしていくタイマーの数で作業の終わりが近づくことが理解できたこと
も成果の 1つで、休憩を楽しみに洗浄の仕事を続けることができた E生徒であった。これまで中
学部でタイマーを使った活動や休憩を続けてきた結果であると考えられる C 学校で見せる様子と
変わらず、椅子に座り身体を前後に揺らしながら、 C Dを楽しんで
いた。
蒸し暑さにストレスを感じていても、言葉によるコミュニケーシ
ヨンが難しいためにそのことを言葉で表現できないことを心配をし
て臨んだ実習であったが、職場の方々の配患が有り難かった。そっ
とスポットクーラーを向けて下さったり高風機の優しい嵐を向けて
弁当箱洗浄中の E生徒
下さったりした。そのような職場の方々の配慮、があったから洗浄の暑い仕事場で黙々と集中しで
できたのだと思う。また、休憩室では、 C Dを聴き入る E生徒の座る貯掛け椅子がきしむ音も受
け入れてくださったり、お茶やお菓子を下さったりと、生徒を本当に可愛がっていただいた O
実習最終臼、すべての作業が終わり更衣を済ませた後、食堂に集合した。保護者も、お札の挨
拶に来られていた。前もって保護者が渡されていたものであるが、 Cセンターの課長さんから給
料袋が渡された。実習を終えた充実感が 2名の表憤から感じ寂れた。
-106-
4
3年生次ミーテイングにおける高等部への移行に向けての検討
3年生次ミーテイングには、 E生徒、母親、中学部職員、進路指導主事、 Cセンターの方、職
業センター職業カウンセラーの参加があった。常時指導を行った職員が実習中の様子を話した
後、母親より実習中の車内(パスセンター
自宅)での様子、家震での操子、もらった給料をど
う使ったか等を話された。母の送迎中は、表情が良く落ち着きがあったということだ、った。家庭
では、埼宅後すぐにお風呂を済ますようにスケジュールをいつもとは変えたことで、ゆっくりす
る時間が十分に確保できたこと、いつもと変わらずお手伝いも続けていたこと、休みの日は祖父
の庭いじりの手伝いもしていたこと等も話された。家庭では、 2週間実習をやり遂げるためにス
トレスを貯めずゆったりできるよう母親として配慮されたことが伝わってきた O
Cセンターの課長さんから最終日に渡された給料は、翌 E早速、母親が E生徒と一緒に財布に
移し替えて、大好きな童謡の CDをレコード庖へ買いに行かれたということだ。 E生徒の喜びが
伝わってきた。がんばった結果が給料となり、お楽しみに使うという経験から、働いた結果が形
となり喜びとして彼の心に深く刻まれていることだろう
O
Cセンターから参加していただいた方には、作業中の頑張りと休憩室でリラックスした様子、
出勤時退勤時のゆっくり大きな声で挨拶していたことなど話していただいた。職業センター職業
カウンセラーと進路指導主事からは、高等部での生活や将来に向けて必要なことやこれから身に
つけて欲しいスキルについても助言を頂き、職業態度についてや現在取り組んでいるカードコミ
ュニケーションスキルをこのまま伸ばしていくようにと伺うことカfできた。
5 今後の課題
中学部の基本方針として、生徒たちにとって、大きな環境
の変化となる現場実曹においては、極力、内面の混乱は避け
て、現場実習を乗り切った達成惑が残るようにすることであ
った。この実習を終えて 3年生次ミーテイングを行い、その
中で高等部に向けて必要なスキルを確認しようという指導観
を中学部全職員が持って臨んだからこそ、無理のない実習が
出勤中の E生捷たち
できたのではないかと感じている O
今後の将来に向けての課題は、作業所などで働く時などに
発音が不明瞭で言いたいことを怯えきれずにストレスを貯め
てしまうことで、人関関係で大きなトラブルにならないよう
にするためには、どうするかということであった。田避のコ
ミュニケーションスキルを周りの大人に対して誰にでも伝え
ることができるようにすることが重要である。具体的には、
朝の会や帰りの会の場面で人の数が増え周りに苦手な生徒が
いたり苦手な声が開こえたりするときに、コミュニケーショ
-107-
E生f
走のコミュニケーションカード
ンカード「この場を離れていいですかj を使うことを生活
の中で今後仕組んでいくという方向性が見えてきた。
支援者が E 生徒のスケジュールの組み立てる際は、 40~
50分の単調な作業と 10~15分の休憩、を繰り返し仕事と休憩
をバランス良く配分することで、ストレスを貯めずに生活
ができることが現場実習によって見えてきた。 E生徒が自
らの意志で休憩、や匝避ができるようにコミュニケーション
CDで休憩中の正生経たち、布壁
!こスケジュー jレ
カードを使う力を伸ばしていく指導方法については、次の
ライフステージを支援する高等部職員へ確実に伝えていく
ために具体的な資料をどのように残していくかが今後の課題である。
{実践事例 6]
F生徒の卒業後の進路先に向けた移行支援
1 小学部から中学部、中学部での進級に関わる移行支援
6年度の卒業生である O 時害についての診断名は、知的発達障害だけであるが、小学部時
平成 1
代に、過度の対人恐怖症、特に少年から成年までの男性に対して、過敏なほどの恐怖を感じるよ
うになり、ついには他の児童とも一緒に学習することが困難になった。そこで学校生活全般的に
個別化を留りかっ揖当についても女性を必ず記霞する必要があったということなど、特性に対し
て多大な配患をし、指導にあたる必要があった。
中学部進学の際には、特に新しい環境へのスムーズな移行を目的に、担当を女性にしたり、個
を準備し、学習への参加についても個別化を留ったりするなどの教育支援を徹定的に叡り組ん
だ。その結果、中学部 I年生では、落ち着いた学校生活を過ごすことができた。しかし、諸事情
により、 2年生では男性職員が担当することになった。そこで、引き継ぎ事項を中心に 1年生で
の安定した生活を崩さないように徹底した教育支援に取り組んだ。そのため、落ち着いた毎日を
送ることができた。
2
2年生後半から 3年生への移行支援
2年生の 2丹に行われた 2年生次ミーティングにおいて、次年度に予定されている現場実習に
ついて話し合った。家庭では、 S成人支援センターを中学部卒業後の進路先として考えていた。
通常 3年生時に行う現場実智は、学校で身につけた身辺自立や対人関係のスキルが学校外でも発
揮できるかを試し、そこでの成果と課題を明確にし、次の学習の参考にしていくように捉えてい
る。そのため、実際に希望する進路先ではない場所での実習というケースもある O そこで、 F生
徒に関しては、 2年生次ミーテイングにおいて、家庭、学校、 S成人支援センターで次のことを
確認した。
体験実習としての側面も持ちつつ、進路希望先への移行支援計画を見据えた取り組みと明
確に位置づける。
-108-
そのことを踏まえて、現場実習に向けて、それぞれがどのような課題を持って、指導あるいは
支援を進めていくのかについて話し合った。
学校、家庭においては相互に連携して、週間スケジ、ユールの導入と定着を具体的な課題に設定
することになった。また現場実習直前には、 S成人支援センターのスタッフと部屋の構造化等に
ついて数回の打ち合わせを行い、学校としては実習中は巡匝指導を行うことで確認した。
3年生時の担当を決める際、卒業年度に遭遇する様々な環境の変化(現場実習や修学旅行、卒
業式)を控え、他の部分での変化をできるだけ少なくしたいということを学部内さらに関係機関
との関で確認し、引き続き担当をさせていただくことになった。
3 3年生での実接
①
年度当初 (4月)
3年生としての l年間の移行に関わる百標を、進路先に対して安心感を抱くことと、卒業後
さらに自立して生活する部分を広げることに設定して、実践に取り組んだ。
そこで、今まで以上に安心して生活することを前提に、活動の構造化を図り、課題のステッ
プアップを考えることができるように、これまで使用していた個室を移動し、広くて外からの
音をほぼ完全に遮断できる音楽室の一部を慣室として利用するようにした。
現場実習前 (
5f
i
.
l
か
ら 6丹前半)
②
遇間スケジ、ュールを使うようになって 3カ月が経過した O 週末に次選の学習予定をカードに
して記入し、 1臼 lつの活動として許 5枚を袋に入れて渡した。母親が家庭にある月曜から金
曜までの週間スケジ、ユールに入れ替えるといっ形で実践した。 1週間の流れが分かるようにな
り
、
f
明日は 00
するよ j と言って、より一層見通しを持って生活するようになった。
5月下旬、 S成人支援センターと実習前最初の打ち合わせをした O センターでの部屋の構造
化やトイレの使い方、地の利用者との時間差を利用したスケジ、ユールの組み方など具体的な生
活支援の流れについて実習先スタッフが整理し、担任が提案を加えながら、アイデイアを固め
ていった。そして実習直前の週末に再度、構造化された部屋やスケジュールなどを見せていた
だきながら、その時期の F生徒の状態などを考麗し、修正点や確認事項について具体的に打ち
合わせた。実習先では全てが初めての活動になるので、まず担当のスタッフは女性が望ましい
ということと、作業内容の中に、学校で得意にしている裁縫を含めてほしいということを要望
した。
また、 F生徒にとって、 S成人支援センターは学校から家に帰るときに寄る場所だという認
識があり、長期休業でもないのに、学校に行く時間にセンターに行くことは理解しにくいこと
であり、ましてや靭から午後まで過ごすということはさらに難しいことであると思われた。そ
のため、これまでの週間スケジ、ユールと合わせて、より長い期開の見通しを持つことができる
ように、月開の予定表を作成した。 S成人支援センターに行って作業をし、 2週爵後学校に行
-109-
って勉強するということを月間の予定表で理解してもらうようにした。未知の体験なので納得
はしていなかったが、混乱はなかったようだった。週間スケジュールは実習先スタッフから F
生徒に週末に渡してもらうようにした。
③
現場実習期間
他の利用者はほとんど全て男性であったため、実習先に通勤する時間と退勤する時間を工夫
し、対面することがないようにした。また、卒業後もその時間帯で利用できるようにした。実
習における最大の目的は、 S成人支援センターが安全で安心できて不都合がない場所だという
ことを F生徒に認識してもらうことだ、った。このことは S成人支援センターと学校と家庭で十
分に確認したことでもあった。最初の 2日間はとても不安そうな表情をしながら通退勤をして
いたそうだが、 3日目からは不安そうな表情はなくなり、学校に行くときと同じような表情で
実習に取り組んだそうだ。このような情報は、毎日家庭や S成人支援センターとメールや電話
で共有するようにした。そのことで特別トラブルもなく、家鹿から S成人支援センターへの要
望があった際には、学校を通して伝えるようにした。スケジ、ユールの流れも学校での組み方に
準じて設定していただき、 F生徒にとっても無理のない内容だった。また、実習終盤に、 S成
人支援センターと卒業までと卒業してからの移行支援計画について打ち合わせた。
④
現場実習後 (6月後半から 12月)
実習が務わった翌週に、この取り組みを通しての成果と実習後に取り組む必要がある課題に
ついて、 2年生次ミーテイングと開様のメンバー構成で、 3年生次ミーティングを行った。
成果としては、実習での最大の目的は達成できたことが確認できた。また以後取り組む必要
がある課題としては、トイレ(大使)の自立、スケジ、ユールの自立、作業内容の充実、体力と
肥満防止のための運動メニューの開発が確認できた。
トイレについては、個室を出る必要があったので、スケジ、ユールに組み込み、実習先での担
I
買を文
当と一緒に行くようにした。特に大便の際には、扉内傑に拭き取りの流れについて、手}
字で示すようにした。紙は家庭でも使用しているウエットティッシュを使用した O ウエットテ
ィッシュを 5枚、所定の場所に置くように示し、 F生徒はそこから 1枚ず、つ取って、 1枚につ
}
震で指導した。またトイレというプライベートな場面での関
き 5回拭き取って捨てるという手I
わりなので、トイレには誰も他には入ってこないように見張りとして立ち会うことはするが、
本人とは対面しない形で、手}
I
棄を番号で読み上げる方法で、関わるようにした。実習終盤は、
番号を読み上げなくても、大使の際にも自立的に拭き取りができるようになった。
スケジュールの自立については、リマインダーの書き方を工夫し、リマインダーの数も増や
した。また、タイマーや時計を使った時詞による活動の構造化を徹寂的に図るようにした。
作業内容の充実に向けでは、パソコンを使った作業に取り組むようにした。画像の名前を変
えて、記憶メディアに保存していくという活動を設定した。ローマ字入力はゲームを通して学
-110-
習しており、蘭鎮の名前を変更する活動はすぐにできるようになった。
運動メニューについては、遇に 1、 2田健別指導で 1時間のサイクリングを行った。自転車
0分
のハンドル操作、交通ルールの理解、ブレーキングともしっかりと身に付けており、片道 3
の道のりを往復した。 3
0分かけて
JRの列車を見に行き、帰ってくるという活動にした。週に
数回サイクリングに取り組んだことで、月 1自の身体測定で体重の増加が見られなくなった。
逆に減るといった効果も見られるようになった。
⑤
移行のためのミーテイング(1月)
1月下旬に行った。これは進路先の意向を優先した形で時期を設定した。進路先となる S成
人支援センターは次年度のスタッフや年間計画がある程度固まった時期に具体的な支援につい
ての確認と今後の自程の提案をしたいということだ、った。学校としては、ある程度成果が出た
時期でもあったし、家庭としても卒業、そして S成人支援センターでの生活に向けて具体的に
どのように行動していったらよいかということを確認したい時期でもあった。
さらにこのミーティングで、 S成人支援センターがどこまでの支援が可能なのかを知ってお
いてほしい、また、家庭としては S成人支援センターに何を求めているのかを家庭と確認しあ
いたいということだった O そのことは、家庭と S成人支援センターだけではなく、学校が立会
いの下で行われたという事実が必要になるということだった。あとで「これは伝えられていな
いj とか f
話が違う j とかということがないようにするためだ。
ミーティングには、学校からは寵接 F生徒の指導を担当した教諭、学部の進路指導部員、学
部主事、進路指導主事、特別支援教育コーデイネーター、そして家庭からは保護者、進路先か
らは S成人支援センター所長が参加し、一堂に会した。
内容は、学校からは、現場実習を経て取り組んできた課題の評価をコメントした。進路先か
らは、次年度のスタッフの状況や場所などの物理的な状況の説明並びに年間を通した大まかな
活動の結介、家庭からは、その時期に知りたいこと、確認したいことをそれぞれ出していただ
いた。そして、卒業をはさんで次年度が始まるまでと始まってからの支援に関する行動計画の
確認を行った。
⑥
卒業式まで (2月から 3月前半)
卒業したら学校にはもう来ないということをどういう形で理解してもらうかについて家庭と
話し合った。これまでは長期休業が終わると学校に行くという流れだったので、今回は 2カ月
分の月間スケジュールを渡すようにした。 3丹の卒業式までは学校、卒業したら家で生活し
て
、 4月某日からは S成人支援センターに通って、後はず、っと S成人支援センターで裁縫をす
るということを月間スケジュールにして伝えた O 学校はないということだけは理解したという
ことだった。
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宅
i
ー
i
守
⑦
卒業後から S成人支援センター初日まで (3月中旬から 4月中旬まで)
移行のためのミーティングを経て、 3月下旬に F生徒が利用する予定になっている戸建を訪
問した。 個室とトイレや他の活動をするスペースについての構造化及び活動内容のアイデイア
をセンターのスタッフと一諸に出し合った O それらをもとに講造化されたスペースなどを確認
するため、 4月前半に再度訪関した。そこでは、スケジュールの内容やパーテーションの高さ
など 1つ lつ細かく見ていきながら、修正の最終確認を行った。
⑧
卒業生進路先訪問
8月に、 S成人支援センターのセンター長から F生徒の様子を聞かせてもらった。今は青年
期にふさわしく、運動に作業に毎 E汗をいっぱいかきながら取り組んで、おり、とてもよい状態、
だということだった。
S成人支援センターにて、同じ時期に母親を交えての ITPミーティングを行ったというこ
とだ、った。その中では、近い将来、グループホームでの自立的な生活を希望しているというこ
とが話題になり、そのための移行支援を計蘭していくことを話し合ったということだ、った。
4 まとめ
今回の移行支援は、あくまで学校から作業所の小さいステップでの取切組みであった O 本来で
あれば、関係機関と学校、家魔が、作業所の先にある「地域社会の中での自立的な生活に向けた
移行支援計画j を考える必要があったということをこの実践から学ばせていただいた。
イ
個別のニーズに応乙た支援を進めるためのネットワークの充実
(
7
) 学校内の連携を語り関係機関や家庭と協働して、現在の学校での生活や地竣での生活をよ
り充実させるための取り組みを行い、事例としてまとめる。
]
〔実践事例 7
G生徒が中学部において安定した学校生活を送っていくため!こ様々な連携を図
った取り組み
1 生徒の実態と 6月までの様子
G生 徒 中 1 自閉症
本生徒は、市内の小学校の特殊学級から入学した生徒である
O
入学してからは iスケジ、ュール
カードを持って活動の場所まで仔きポケットに入れて活動し、活動が終わったらスケジ、ユールボ、
ードに庚り次のカードを取って活動に進むというスケジ、ユール指導を中心に仔ってきた。スケジ
ュールの意味を理解しだんだんとスケジ、ユールに沿っての活動ができていたが、カードを持って
行かなかったり、所定のポケットに入れなかったりするなど、不十分な萌があった。 4月後半か
ら自分のしたいことを遮られたり、修正されたりすると、たたく、物を投げるなどの他害行動を
起こした。また、理由のよく分からないかんしゃくを起こしたり、突発的に叩くことがあった。
可
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山
つ守i
5月後半からは I震かんしゃくを起こすと、長いときには 2
0分くらい物を投げたりつかみかかっ
たりするようになり、カームダウンエリアとして用意したボールの部屋で落ち着いても、次の活
動に誘うとまた再発するようになり、次の活動に戻るのにたいへん時間を要するようになった。
家庭でもかんしゃくを起こすようになり、詞時に睡眠のリズムも整わなくなったため早急な対応
が必要となった。
2 学校内での連携
(
1) 学部内での連携
G生徒は大人の男性と体を使ったダイナミックな遊びを好む。また、女性である担当がスケ
ジ、ュールなど指導的な面を請け負い、他の職員を甘える対象にした方が、 G生徒にとって分か
りやすいと思われることから、中学部の男性職員に G生徒とかかわって遊んでもらうようにし
た。特に絵食の時鰐には、学部主事に隣に盛ってもらいゆっくりともたれかかったりするよう
にした。 G生徒は、小学校時代から舗食やこだわりから給食をほとんど食べずに過ごしてきて
おり、本中学部においても同様だが、ゆっくり大好きな先生と一緒に過ごせる時開と G生徒は
認識し、スケジュールボードに示した給食のカードを見るとうれしそうに笑って、きちんと移
動できるようになった。また、締りの会前の少しの空き時間などに、男性の職員が教室に待機
するようにし、 G生捷が岳分の滞り支震が経わったら、一緒に遊べるような体制を作った。こ
れまでは、 G生徒にとって何をしていいか分からない時間を作らないようにと、一人遊びのス
ケジ、ユールを組んでいた。しかし、これが G生徒にはスケジュールを消化しなければならない
という圧迫感を与えており、帰りの時間にかんしゃくを起こすことが多かった O 自分の好きな
ことをしてよい空白の時間を用意し、身体接触をして遊べるようにしたことから、だんだんと
着替え→帰りの準錆→遊び→帰りの会→下校までの流れがスムーズに進むようになってきた。
(
2
) 学校内での連携
G生徒の保護者の話から、佐賀市に引っ越しをされてから、特に相談機関を利用していない
ということや中学部入学に伴う情緒の乱れの大きさから、病院受診を合む専問機関の受診を勧
めることとなった。まず本校の養護教諭に栴談した。担当と学校での様子について話し合いを
した上で、保護者との懇談を行い、保護者と本人が瓦怪療センターに受診するにあたっての、
校医との連絡調整をお願いした。また、服薬した後の状態などについての担当への助言や G生
徒のついての事例研究会への参加をお願いした。
3 関係機関との連携
(
1
) A罷部 (H医療センター)との連携
受診をするにあたって、養護教諭からの助雷もあり、学校での様子を詳しく書いたレポート
を作成して、連絡に利用した。また、教師の主観ではなく、より客観的な資料を崩意できるよ
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うに、 G生徒の記録を毎自取ることにした。この記録を受診
資料
の際に A医師に見て頂くように保護者にお願いした。 6月末
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中-11 観察記録様式
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の最初の受診の時から、夕食後に 1錠の報薬を行うようにな
った。服薬後は、突発的なかんしゃくや他害はあるもののパ
ニックの状態が l、 2分で収まるようになり、次の活動にス
ムーズに戻ることができるようになった。現時点では、担当
が直譲 A亙師との懇談を行うことがまだできていないので、
今後機会を設けていきたいと考える O
(
2
) B心理療法士 (H罷穣センター)との連携
①
f
倍別の教育支援計器 j 作成ミーテイング
大きなかんしゃくやパニックは 7月に入ってほとんどなくなってきたが、 4月の中学部入学
にあたって情緒が大きく乱れたことの原閣を探り、職員の支援の在り方を根本から見直してい
く必要があった。 7月の「個別の教育支援計調 j作成ミーティングでは、医療の面ですでに連
携を図った日藍療センターの、 B先生に助言者として来ていただくこととした。今後の療育に
関してのサポートを長期のスパンでお願いできるものと期待した。作成ミーテイングでは、 l
f
1
国別の教育支援計画 j や「倍加の指導計画 j の
学期の経過や現在の様子などの報告の後に、
支援の方向性や長期目標について討議した。その中で、 B先生には多角的な視点から専門的な
助言をいただくことができた。
-これまでの日常の繰り返しの中で培われた、 G君の頭のやのスケジュールを自に見える形にし、大
人が介入できるようにするためにも、スケジュール指導は大切になる。スケジ‘ュール指導を行う際
には、できるだけ本人の好きな活動を取り入れ、納得できるようにしていくことが大切。
-かんしゃくを起こした時に、落ち着けるようにカームダウンエリアを用意しておくこと
0
・休憩などは、自分で好きな活動を選択できるようにしておく方がよい。
-拒否のコミュニケーションができるように指導することは大切だが、まずは G君にとって嫌な場面
を作らないこと。理由が特定できないストレスがかかっているようなら、カームダウンの時間を頻
繁に取り入れて、ストレスがたまらないように工夫する。
-食に関しては、悪いイメージをもたせない方がよい。給食に関しては 1学期のようにゆっくり過ご
す時間としていてもよい。家庭では、好きな時間に食べるのではなく、時間は決めた方がよい。
これを受けて、休憩のチョイスボードを用意したり、係の仕事などの後にはごほうびを準備
し、これも選べるようにした。日常のスケジュールはこれまでの半日を lつのボードで一気に
示すのではなく、次々とこなしていかなければならないという焦りを感じないようにボードの
長さを半分にしカードを 5、 6枚ずつ示すようにし、活動の聞には休憩を入れるようにした。
品
1ム
τ
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2学期に入ってからは、 G生徒が大好きな運動会の練習に入ったこともあってか、 1学期以上
に落ち着いて生活できるようになった。特に、理由の分からないかんしゃくが少なくなり、 l
つ lつの行動への職員の対正、の仕方が分かりやすくなった。
レストルーム
②
休憩チョイスボード
休憩のチョイス
資料 中ー 1
2 拡大事例研究会レジュメ
拡大事併研究会
2学期からは生活も落ち着き、スケジ、ユールに沿っ
た生活ができるようになったが、嫌なことがあるとそ
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、 H医療センターの B先生に、学校での生活の様子
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に助言をいただいた。
-人をたたく時に、表情を変えない様子が見られた。他害というよりためし行動である場合が考えられる。
・嫌なことを「イヤ j と示す、拒否のコミュニケーションスキルを伸ばしていかなければならないが、どう
いう方法にするかは、さらに観察と支援者の協議が必要。
.1度失敗した経験をすると、それが後にも影響するようなので、初めての活動はレベルを下げて、成功体
験を積ませることが大切。
4 今後の課題
G生徒が中学部に入学するにあたっては、出身校訪問や移行支援情報交換会などを行ったが、
G生徒に情緒の乱れが見られたことは、これらの移行支援で得た靖報をうまく活用できなかった
ためと考える。この反容を G生徒の進級や卒業に伴う移行の際の支援に活かしていきたい。現在
は拡大事例研で受けた助言を参考にしながら、 G生徒への教育支援を仔っているところである O
1
0月半ばからはかんしゃくや他害がほとんどなくなった。落ち着いた状況になって来たので、今
後は将来の G生徒の自立をめざして、生きる力を新たに身に付けていくため、学習を進めていく
段階にきたと考える。学校と保護者の協舗を中心に、関係機関への連携をさらに進めながら、 G
生徒へのよりよい支援を探っていきたい。
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守
【実銭事例 8]
H生徒と保護者を支援するネットワーク
1 生徒の実態
日生徒は、中学部の 3年生である。小児神経症による行動障害・てんかん・知的障害を併せ持
ち、その特性からくる適切な行動統制、感情のコントロールの困難さを有している。薬や環境の調
整が上手くいっているときは、表情も明るく楽しくやりとりができるし、楽しく会話をすること
ができる。好きな人や物に対しては、執着が強く執掲について時ったり、世話を焼きたがる
O
し
かし、身体が大きく力も強く、 H生徒はその加減や適切な関わり方ができず相手に苦痛を与えて
しまうことがある。好ましくない行為やいたずらに対する大人の反応を楽しむ傾向がある o
Oはいけません。
10
J1
口口をやめなさい。 Jの否定的な言語での指導はマイナスの結果を招き、
不適切な行動をより助長させてしまう
O
小学部中学年にかけて、てんかん発作や身体の成長に相
まって殴る、蹴る、つばを吐くといった他害行動が頻発し、生活のルーティン化ができずに学習
活動ができない時があった。当時、母親の同意を得るのにかなり時間を要したが、薬投与にて粗
暴行為の抑制を図れるようになり、同時に大人の日々の対応などの環境も整えていった。その後
は行動面・精神面共に安定していき、穏やかで楽しみを持つことができる生活が送れていた。
中学部への進学に伴い移行支援が上手く行かずに大きく崩れて行き、精神状態も悪くなった。
他害行動が目立つようになり、学習活動にみんなと一緒に参加することができなくなった。偲別
の対応、を余儀なくされた。向様に家庭でも荒れる頻度が増し、 f
手親に対しても食べ物等の要求が
多くなり、執持さを増し、ひどいときは母親が家を出るという対処法を取られた O
2 学校における H生誕の支援
学校でも飽機関との連携を題り、学校巡囲相談を仰ぎ、支援の方法や対処の仕方などに助言を
環き、日々の指導に生かして行った。 2年生になり担任が替わり、母常の生活を整えることに学
部をあげて取り組んで行った。スケジ、ユールを目安に 1日の生活をゆったりとした流れで送り、
精神的な安定に心がけた。また、学部の協力があるにしろ担荘 1人が H生徒の問題行動に当たる
には限界があると思い、職員会議や研修の場で全職員に向けて H生徒についての指導方法を共通
理解することを試みた。まずは職員間のネットワーク作りを手始めにして、呂的の共有化を進め
ていった。内容は、
f
できるだけ他害的な行動などの好ましくない経験をさせない o J というこ
とを目的に、関わり方としては、
「イ也害の状況が発生しようとする時、そのターゲットになった
人(児童生徒や職員)をその場から離れるように異なる状況場面を示し、誘導する o
Jと共通理
解した。
スケジ、ュールの指導では、午前、午後に主な活動を lつ(缶つぶし作業、モッフ。を使つての措
i
按)それが終われば、好きなこと(ブランコや調理など)を計画した。朝の運動も l日の流れの
中に入れて繰り返し実施した。時間帝や場所を考産して刺激を少なくするために混雑する場所や
騒がしい音などをさけ、穏やかにゆったりと生活が送れるように努めた。
結果、 2学期の半ばには他害行動はほとんどみられなくなり、朝の運動、朝の会、生活単元
i
句
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学習にもみんなと共に活動する場面が数多く見られるようになった。本人と母親の表情がとても
よくなったことが一番の成果である。
3 ミーティングにおける関係機関との連携
平 成1
6年 1
2月 1
5日 に 本 校 会 議 室 に お い て 2年 生 次 ミ ー テ ィ ン グ が 実 施 さ れ た 。 こ の ミ ー テ イ ン
グでは、 3年 生 の 6月 に 行 う 現 場 実 習 に 向 け て 専 門 機 関 、 家 庭 、 学 校 が 一 堂 に 会 し 、 話 し 合 い が
行われたO
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2年 生 次 ミ ー テ ィ ン グ の 要 約
2年生になってからの支援内容について
2
-属国の方が整えてやることが必要。全校で呂的の共有化を図りながら実施。
(担任)
-最近、自転車に乗り出している。ルールを守って、良い経験を積んでいる 0
(学部職員)
年生時と比べて変わってきた 2年生時の実態
(担任)
・みんなと一緒に学校行事等に参加することができるようになった。
-指示・注意が通じる。場麗の変える手だ、てが良かったと思う。作業学習は衝立なしで作業できている。
落 ち 着 い て 作 業 が で き て い る 。 ( 学 部 事 業 員 )
・何でも自分でしたがる。私が自分でするよ、お母さん来なくていいよと言う。夕食までの簡に間食の要
求がしつこく。待てないこと、 ・ ・ 等 。 ( 保 護 者 )
3 現場実習時に必要な支援内容について
-現場実習は、校内での実習でもいいかな、と思っている。
(担任)
・受け入れてもらえるならば・. (S作業所)希望かな。
(保護者)
-早めに連絡し、相談をしてもらえれば、受け入れないと言うことはない。実習のリスクが考えられる。
実 習 が 混 乱 を 招 く こ と が あ る か も 。 ( 専 門 機 関 )
・実習が安心できるか、意味があるか?混乱するかも。もし行くことになった場合のセッションと l週間
や月間のスケジュー jレなどの手だてが必要だと思う。
(進路主事)
-今日の話し合いで、実習について、これからスタートして行ってもいいと思う。自分だけ実習に行かな
いことになった時に本人がどう感じ取るのか。(学部職員)
・行先や場所の意味合いを理解させる。予告をして「お仕事に行くよ。
J
担
怪)
-私自身、進路をどう決めていいのか、分からない。
(保護者)
.6月までにどちらにしても、進路を決定しておいたほうがよい。
(進賂主事)
ミーテイングの結論として、実習先の決定までには至らなかったが、実醤期間は、託生徒のベ
ースに合わせて進めていくことの共通理解が図られたO
平 成1
7
年 6月 2
2日 に は 、 本 人 、 保 護 者 、 関 係 機 関 ( 実 習 先 ) 、 学 校 が 一 堂 に 会 し 現 場 実 翌 後 に
その評価と進路先(高等部や関係機関)への移行をスムーズ進めることを目的とした
ーティングが開かれた。
3年生次ミ
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3年生次ミーティングの要約
1 現場実欝中の支援内容
-常時、担当がマンツーマンで支援した。
(担任)
-実習の場所を提供できた。協力できるとこが場所でした。
(専門機関)
-週間スケジ、ユールの活用について
家では、カレンダーに記入して代用している。本人用として使って
いる。確認をよくしている。薬の量を調整している O
・タイマーをワークや調理の場面で使えるのは有効である。
(保護者)
(担年)
2 現場実習中の H並徒の接子
.1B のスケジ、ユール(朝の会~ワーク~褒美~自転車~ジ、ユースを買う~公閤(ブランコ)~お弁当
~自転車 ~S 作業所~調理~帰りの会)
(担任)
.M播祉施設を土、包にショートステイで利用する。実習終了後、言葉のやりとりで綾子暖爆した C メ ガ
ネ が 壊 れ た 。 ( 保 護 者 )
・実習の 2週間を落ち着いてできた。現場実習ができてよかった。
学校でも、実習先でも、どの環境でも
取り組めた。今の生活を大切に。休憩を 4
0分過ごせることはすごいと感じた O 実習での収穣である。
(学部職員)
3 今後の課題(実習先の S作業所からを中心に)
-雪葉のやり取りや援し方が難しいかな。関わり方の引継ぎを上手くできれば移行もスムーズになる O
(学部職員)
・役に立つ項自は、余暇時間が見つけられたことが収穫ですよ。スケジ、ユール実施については O K。変買
の方策を見つける必要がある。施設ではスケジュールの変更もありえる。タイマーを活動で使えるのは
有効である。言葉のやり取りは、一貫性を持たせたい。自立的に 1人でできる活動が必要である。マン
ツーマンの支援は現状では難しい。自転車等の活動で支援者を l人つけるのは現実的に難しい。支援の
少ない自立的な活動を 1つでも多くあるとよい。具体的に書面や VTR等での記録として残すこと。移
行 の 引 き 継 ぎ 資 料 と し て 活 用 し た い 。 ( 実 習 先 )
現場実習の評価については、実習を 2週間やり通せたことが収穫だと関係機関からあげられ
た。実習先(専門機関)からは現在の課題及び将来像から 1人で過ごすためのスキル習得及び移
行の引き継ぎ資料の必要性が挙げられた。
ヰ
家庭支援としての関係機関の利用
家庭では、母親と過ごす時間がほとんどである。家庭という限られた空間では、家族の中でも
母親は時間や場所を共有することが多い。 2人っきりになるため、不適切な行動の対象となる O
小学部高学年時の対応策としては、過剰に不適切な状態が続けば、別の部屋に行くか、家の外に
出ることで対処された。学校が休みの日は、福祉施設・相談機関等でのレスパイト、デイサーピ
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τi
。
。
スなどを利用された。土 E利用は、家族(特に母親)の休
資料
中 -13 M撞祉施設での記録
養や負担軽減になる。問題点は、学校や他機関でできる
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2
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年1
仰
手刷
作業や余暇活動が家庭では成立しないのである。だか
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間伊開時間
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16:30
16:30
抱当者!
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経 理 時 の 状 毘 ・ 慎 か り 金 等I
ら、家庭内で過ごす時の支援が閤難である。適切な対応
鎗
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餐
情 緒
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糞り金ー
辞世
その他
策が見つからない。結論として、平 Bの母親のレスパイ
トが難しい。医療機関を交えたミーテイングの際に、母
親の負担軽減のために、
主
峰]チキンライス・スープ,サラダ・みかん:完全
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関係機関の科用があげら
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福祉施設等の学校以外の
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くつろいでゆっくりと過ごされていました.
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動
の
状
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問題を抱えたままであ
M福祉挺設で笑顔の H生碇
る
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5 今後に向 1
1て
現在では、体重の増加による把満傾向の問題点は残るが、法療機関との連携により投薬の調整
等が上手く仔き、精神的な状態も安定してきている。土日の揺祉機関のショートステイ等の利用
により母親の精神的、肉体的な負担が軽減されてきた。平日の家庭のなかでもお互いにゆったり
とした生活が送れるようになってきた。学校では、全職員の共通理解のもと、生活全般が落ち着
き、みんなと一緒の活動への参加も可能になった。これからも心身の状態に倖う、医療機関との
密接な連携、さらに自常生活における環境の調整は不可欠である O 不適切な行動の可能性がある
時の対処方法や日頃の対花、の具体例をデータとして蓄積し、移行の引継資料として活用したい。
また、家庭でも l人で過ごすことのできる活動や持関をを増やしていきたい。中学部卒業から次
のステージにかけてのスムーズな移行をめざして、今後 lつでも多く創り出して行き、各学年の
ミーテイングで関係機関が一堂に会して話し合った H生徒の将来像に近づくようにして仔きた
し
ミ
。
7 まとめと今後の課題
今期研究では、
「個別の教育支援計画j や
f
i
周期の指導計額j の取り組みを進めながら、中学
部における移行にかかわる支援の在り方について、実践を通して検討を重ねた。まず、課題別学
習の時間を始めとする、各指導形態における日々の教育実践の見誼しを行った。また、学校内、
学校問、関係機関との連携を家庭との協働をベースとして進めてきた。
しかし、移行にかかわる留別のニーズについての検討がさらに必要だ、ったとの反省も挙げられ
た。今期研究成果と課題については以下に示す通りである。
-119-
〈成果〉
・中学部における移行と、中学部の移行にかかわる支援について整理することができた。
I
買を整
「個別の教育支援計画 Jの作成手順について、全体研究をふまえて、中学部での作成手 }
理することができた。
「個別の教育支援計酉Jと「姻別の指導計画Jの関係性を整理し、
f
1
毘
5
JU
の指導計画 j の様式
や作成手}
I
買を整理することができた。
-課題別学習の進め方について整理することができた。
-学校内、学校問、関係機関との連携の進め方を整理することができた O
・スムーズな移行をめざしたネットワークの充実や日々の教育支援について、実践を通して検討
を深;めること治宝できた。
〈諜題〉
・移行にかかわる倍別のニーズとは何かを明らかにし、移行にかかわる鋼別のニーズに基づく一
人一人の移行支援の進め方について検討していきたい。
「個別の教育支援計画j の作成と有効な利用について、実践をふまえながらさらに検討を深め
ていきたい。
f
1
菌加の指導計睡j の操式や作成手I
}
頭の工夫をさらに進めていきたい。
「個別の指導計画j の邑標設定一実施一評価において、さらに家庭や関係機関と連携を取りな
がら進めていきたい。
-移行を見据えた支援の在り方について、各指導形態において実践をふまえながらさらに検討を
深めていきたい。
-中学部の教育課程の中で、集関を高める活動と一人一人の力を伸ばす活動を有機的に関連させ
ながら、移行にかかわる倍別のニーズに応じた中学部における生活作りを、さらに検討してい
きたい。
〔 文 献 第 2章中学部〕
1)佐賀大学文化教育学部前属養護学校(19
9
8
)訴究紀要 9集
2
)佐賀大学文化教育学部附属養護学校 (
2
0
0
0
)研究紀要 1
0集
3
)佐賀大学文化教育学部附属養護学校 (
2
0
0
2
)研究紀要 1
1集
4
)佐賀大学文化教育学部附属養護学校 (
2
0
0
4
)研究紀要 1
2集
5
)文部省 (
1
9
9
9
)富学校,聾学校及び養護学校学習指導要領
6
)文部省 (
2
0
0
0
)盲学校,聾学校及び養護学校学習指導要領解説一各教科,道徳及び特別活動編7
)文部省(19
9
9
)官学校,聾学校及び養護学校学習指導要領一自立活動編一
8
)ジアース教育新社 (
2
0
0
4
) 盲・聾・養護学校における「偲別の教育支援計 @J
f
全国特殊学校校長会 中間まとめ j ピ、ジ、ユアル版
-120-
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