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東京理科大学 グローバルサイエンスキャンパス通信 「そのとき」「その場

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東京理科大学 グローバルサイエンスキャンパス通信 「そのとき」「その場
東京理科大学
グローバルサイエンスキャンパス通信
7
VOL.
2 0 1 6 .1 2
G l o b a l
S c i e n c e
C a m p u s
N e w s
海外研修プログラムの報告
「そのとき」
「その場」
で起こることがらに、
互いに知恵と力を出し合って対応する
「創造の現場」
がある
科学教育研究科科学教育専攻 教授
グローバルサイエンスキャンパス教育実施委員会委員
北原 和夫
基本的な考え方
緒にサイエンスに関わる共同作業を行うというのが基本的
「グローバルサイエンスキャンパス」
(以下GSCと略記)の
な考え方です。最初はそれぞれ2名ずつ4名で一つのチーム
海外研修プログラムは、GSCに参加している日本の高校生た
となり、一緒に作業をします。その後は一対一の2名のチーム
ちが、ドイツの高校生たちと共に学び、共に研究を行う経験
となります。日本側は男子6名、女子4名、ドイツ側は男子4
を通して、将来世界の科学技術を担う人材へ飛躍する一歩を
名、女子6名でしたので、それぞれのチームは、男女同数、国籍
踏み出す契機となることを目指すものです。
も同数となり、まさに多様性の中での学びとなります。ドイツ
このプログラムは、ドイツの中等学校の理数教育推進のセ
ンターであるキール大学ライプニッツ科学教育研究所(IPN
と略記)との共同プロジェクトとして、2015年から始まりま
した。ドイツの生徒10名と日本の生徒10名とが5日間、一
側の高校生は、ドイツ国内の科学コンテストに出場したこと
のある生徒たちの中から選ばれました。
研修の概要
第1日(8月29日) 生徒10名と本学職員4名は成田を発
ち同日午後ハンブルグに定刻に到着しました。ところが同行
職員の手荷物が届かないというハプニングがありました。空
港まで迎えに来てくれたIPNの職員が適切かつ迅速に対応し
てくださったので、キールのホテルに夕刻9時に到着するこ
とができました。ホテルで待っていたドイツの生徒たちは夕
食を済ませていて、日本のチームは用意されていたお弁当を
食べて早々に就寝。
第2日(8月30日) 朝9時にドイツの生徒たちと一緒にホ
テルを出てIPNに到着。本学の山本副学長も来られ、IPN所
長の歓迎挨拶の後、日独2人ずつのチームに分かれて、スパ
ゲッティを使った簡単な確率の実験から始まりました。この
日、地方紙「キール新聞」の取材があり、この実験の様子が翌
日の新聞に「数学と物理に燃えている生徒たち」という見出
しで、写真入りの記事として掲載されました。午 後は哺 乳 類
の頭骨を調 べてその動 物の 名前を当てるクイズ。チームで
C
O
N
T
E
N
T
●海外研修プログラムの報告
●全国受講生研究発表会
●海外研修プログラムに参加して
●全国受講生研究発表会に参加して
●海外研修プログラム事後活動
●受賞報告
●OGとしてGSCに携わって
●基礎コース
(入門編)
プログラムの報告
●合宿(9/18∼9/19実施)に参加して
S
●「分野別科目 化学」講義(10/2実施)を受講して
●科学オリンピックシンポジウム(10/16実施)
に参加して
●MOLECULAR FRONTIERS
SYMPOSIUM 2016に参加して
●発展コース受講生の研究室紹介
※「グローバルサイエンスキャンパス」
(GSC)
は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の委託事業です。
討論して結論を出すものです。その後、キール市内の巡検とし
て、市の中心部をドイツの生徒と一緒に歩き、キールの歴史
を学びました。
第3日(8月31日) キール大学内の植物園等の施設見学の
後、磁石の実験、熱冷却の実験、いずれも日独一対一の2人の
チーム。その後、分子の多形についての講義。夕方、キール大
学の近くのピザハウスで夕食。
第4日(9月1日) IPN前で集合写真の後、本学理学部第一
部化学科渡辺 准教授の量子論の講義。翌日のDESY研究所
での実験に備えて基礎知識の学び。午後、キール市近郊のラ
ボエという海岸にバスで出かけましたが、到着直後、猛烈な雨。
しばらくして晴れたところで、海洋博物館の見学。その後は海
岸で自由行動。ラボエは保養地のようなところですが、戦没者
記念の塔や第二次世界大戦で使われた潜水艦の展示など、
軍港としての歴史を想起させるところでもありました。その後、
キールの街まで1時間ほど船に乗り、海岸の風景を楽しみま
した。
第5日(9月2日) ホテルを8時半に発ち、10時半にハンブ
ルクのDESY研究所に到着。13時半まで、量子力学の形成
期の有名な実験を経験できる施設で、日独1名ずつのチーム
で実 験 を行 いました。この施 設のスタッフの 親 切な 対応に
よって日独の共同作業が佳境となったところで昼食。午後の
後半はDESY研究所の施設を見学。17時から食堂で「フェア
ウェル」の食事。日独の高校生がそれぞれお土産の交換等を
してドイツの生徒たちと別れ、バスでハンブルグのホテルに
到着。
第6日(9月3日)
朝8時にホテルを出て、ハンブルグの街
を通って空港に。ガイドがハンブルグの歴史と文化について
丁寧に説明をしてくれました。ハンブルグ空港からヘルシン
キ経由で翌9月4日に帰国。
まとめ:グローバル科学技術人材育成のために
日独の高校生が同数で共に過ごし、課題に挑戦した5日間
を振り返ると、初日の時点と最終日の「フェアウェル」とでは、
協働の仕方、コミュニケーションの仕方が格段に向上すると
いう大きな変化が見られました。このプログラムが、新しい世
界を見に行くことでもなく、日頃の学習と研究の成果を発表
するために行くのでもなく、むしろ「そのとき」
「その場」で起
こることがらに、言語・背景の異なる同世代の人たちと互い
に知恵を出し合い、力を出し合って対応していくという「創造
の現場」であるということを参加した生徒たちは理解したの
です。グローバル世界において求められる科学技術人材とは
何かをこの海外研修に参加した生徒たちは感得したと思い
ますし、それが我々の意図したところでもあります。
このプログラムはIPNのStefan Petersen(シュテファン・
ペーターゼン)
博士と職員たちの全面的な協力で実施するこ
とができました。
研修プログラムの企画・実施の中での相互の
意見交換が、
我々にとっても大きな学びとなりました。
次年度
以降もより良い日独のプログラムができればと考えています。
海外研修プログラムに参加して
自分の考えを
伝えようと積極的に
S T U D E N T ' S
V O I C E
世界を感じる機会を
与えてくれた
網田 朱莉
鈴木 崇郁
私立豊島岡女子学園高等学校 2年
千葉市立稲毛高等学校 2年
今回、キールでの海外研修に参加してさまざまな貴重な経
今回のプログラムは、私に様々な見聞を与えてくれて、そして普段より
験を積むことができました。
も物事を客観的に考えさせてくれる機会を与えてくれました。現地の高
課されるすべての課題が日本では見たことがない、非常に
校生とペアで同じ問題に英語で取り組んだ事により、もっと英語を勉強
魅力的かつ一筋縄ではいかないもので私の知的探求心が大
しなければいけないと感じたり、ドイツの高校生の問題に対して疑問が
いに刺激されました。
生じたら直ぐに質問するという姿勢は、これからの日本、また私達が見
また講義やペアワークは勿論、日常会話をも全て英語を用
習わなければいけない事だなと世界を感じる機会を与えてくれました。
いるという環境に置かれたことで、拙くともなんとかしてドイ
また、ドイツと日本の食生活などの様々な違いについても理解す
ツの高校生に自分の考えを伝えようと積極的になることがで
る事ができ、私にとってとても良い経験となりました。
きました。
今回のプログラムは私にとって何が必要か、というものを如実に
今回の体験を活かして圧倒的な理数力を身に付け、同時に
教えてくれました。自分自身初めての海外で色々拙い部分もありまし
文化・言語を超えて世界の研究員ともコミュニケーションを
たが、GSCの友人や引率の先生方に支えてもらい成し遂げることが
とることができるグローバルな人材になりたいと思いました。
できました。ありがとうございます。
●海外研修プログラム日程概要
日 程
1日目
8月29日
(月)
2∼4日目
8月30日
(火)∼
9月1日(木)
5日目
9月2日(金)
6日目
9月3日(土)
7日目
9月4日(日)
海外研修プログラム事後活動
事 項
備 考
日本出発(ヘルシンキ、ハンブルク経由)
ドイツ(キール)到着
宿泊
キール市内のホテル
午前 実験セッション、理論セッション
宿泊
午 後 キール大学巡検(研究施設、植物園 等)
キール市内のホテル
キール市内、郊外巡検
移動(キール→ハンブルク)
実験アクティビティー(ハンブルクDESY研究所)
夕方 Farewell Dinner(日本とドイツの高校生)
ドイツ(ハンブルク)出発(ヘルシンキ経由)
海外研修プログラム実施後に受講生の事後 活動と
して、9月19日(月・祝)の 基 礎コース(入 門 編)合 宿 時
に報告会を実施しました。発表準備として、個人ワーク
を行い、個人の振り返りにもとづいて全員で共有・議論
を行ったうえで報告会資料の作成を行いました。
また、海外研修プログラムでお世話になったドイツ・
宿泊
ハンブルク市内のホテル
ラ イプ ニッツ 科 学 教 育 研 究 所 のStefan Petersen
(シュテファン・ペーターゼン)博士の 来日にあわせ、
10月16日(日)に発展コース受講生向けに特別プログ
宿泊
機内泊
ラムを実施し、海外研修プログラムの振り返り、意見交
換を行いました。
日本到着
「Science Connects」
日独間はもちろん、日本の生徒同士でも、
その通りになったことを実感
理学部第一部化学科 准教授
グローバルサイエンスキャンパス教育実施委員会委員
渡辺 量朗
私はドイツで6年近く研究生活を送った経験があり、前回に続き引
10名の生徒のうち7名が代表として一緒に壇上に立ち、クイズも交え
率者として参加しました。
た楽しいプレゼンを行いました。息の合った進行の様子に、強い結束
プログラムは朝から晩まで授業に実験に巡検にと密度が高く、英
が見て取れました。その見違えるような成長ぶりに、引率者一同、大き
語でコミュニケーションを行い、時にはドイツ人高校 生の助けを借
な喜びを感じました。
りてドイツ語 の課 題にもチャレンジします。密度 が 高い分、自由時
今回の海外研修プログラムのテーマは「Science Connects」でし
間はあまりなかったため、朝や夜にみんなで散歩や買物に繰り出し
たが、日独間はもちろん、日本の生徒同士でも、まさにその通りになっ
ました。
たことを実感できました。次回もますます充実した楽しい海外研修に
参加したのはみな選りすぐりの優秀な生徒たちです。でもやはり若
なるよう、準備を進めていきたいと思っています。
者、現地ではおみやげ購入に熱中しすぎ
たり忘れ物をしたりして、引率 者として
は気をもむこともありました。しかし今
回も無事に日程をこなすことができ、
何よりでした。
帰国後に実 施した基 礎コース受講
生向けの報告会では、寝食を共にした
OGとしてG SCに携わって
C O L L E G E
S T U D E N T ' S
V O I C E
私は、昨年まで2年間GSCに参加し、今年、理工
感じています。
学部工業化学科に入学しました。
現在はOGとしてGSCに携わっていますが、英
大学の講義は内容も高校の時より難しく進度
語プログラムの講義や実際に手に動かして行う講
が早いですが、GSCの講義で学んだことがたくさ
義が増え、私が受講していた時よりも学びたい気
んあるので、
スムーズに理解することが出来てい
持ちを大きくさせるような内容になってきている
ます。GSCで部分的に学んだことが大学での講
と感じています。英語プログラムのディスカッショ
義に繋がりすごく役立っていると実感しています。
ンなどは普段学校では触れることのないもので、
発展コースまで受講したことによって将来は研究
GSCの内容がよりよくなっていることを嬉しく感
職に就きたいという気持ちがより大きくなってい
じる反面、
自分の頃にもあったらよかったなと羨ま
私が受講していた時よりも
学びたい気持ちを大きくさせる内容に るので、大学での講義はより興味をもって取り組
しく思います。
亀井 ありさ
むことができ、毎週実験ができることを楽しみな
今後は、GSCで学んだことを生かし、大学でよ
がら化学を学べています。2年間GSCに参加し
り多くの化学の知識を身につけ、研究者を目指し
たことは私にとって大変貴重な経験だったと強く
たいと思います。
東京理科大学 理工学部 工業化学科 1年
Global Science Campus News
全国受講生研究発表会
平成28年9月18日(日)∼19日(月・祝)に国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主催する全国受講生研究発表会が一橋大学一
橋講堂(東京都千代田区)で開催され、グローバルサイエンスキャンパス実施校の受講生が集まり、ポスター発表、アカデミックセミナーが
行われました。
本学から3名の受講生がポスター発表を行い、1名が優秀賞を受賞しました。
全国受講生研究発表会に参加して
S T U D E N T ' S
自分の研究内容を
知ってもらいたい
横田 優輝
私立城西大学付属川越高等学校 2年
V O I C E
全国受講生研究発表会に参加して、
さらに、全国の研究に興味のある人達
私は改めて、
自分の研究内容を人に知っ
と話をすることができ、彼らの研究に対
てもらうことの楽しさを確認することが
する熱意が伝わってきました。私も大学
できました。特にポスター発表では、周
入学後は、今回の発表会で得た事を活
りの人達の完成度の高さや、大学の先
用し、様々な学会などに参加し、自分の
生方の質問に対して、完璧に対応してい
やっている研究内容を興味のない人達
る発表を見ることができ、
とても良い勉
にも知ってもらいたいと思いました。
強になりました。
受賞報告 「第12回全国物理コンテスト
物理チャレンジ2016 銅賞受賞!」
∼22日
(月)
に実施され、本学から3名の
第12回全国物理コンテストは、理論試験と (金)
実験レポートによる予選(第1次チャレンジ・応
受講生が参加しました。
その中で発展コース
募 者1851名)の 選 抜を経 た 約100名 が 第2
受講生で海外研修にも参加した越田勇気君
が銅賞を受賞し、第48回国際物理オリンピック
チャレンジに進み、合宿形式での全国大会が
実施されます。
(IPhO2017)
インドネシア大会の日本代表候補
今年度は、本学野田キャンパスで8月19日
受賞が決まった直後は、夏休みの間にこの物
に選ばれました。
代表候補の生徒に会い、自分が周りの生徒より
理チャレンジに向けて勉強していたので、銅賞を
も持っているものが少ないことを痛感しました。
獲得することができ、国際物理オリンピックの代
これから代表が決まる3月までは長いですが、
表候補に選ばれ、
とてもうれしかったです。
しか
せっかく手にできたチャンスなので、最後まで頑
し、9月17日∼19日に開催された秋合宿で同じ
張ろうと思います。
越田 勇気
私立海城高等学校 2年
Global Science Campus News
基礎コース
(入門編)
プログラムの報告
平成28年7月17日(日)に開始した基礎コース(入門編)の講義は、将来育成講座、情報倫理・研究倫
理、安全教育7コマ、分野融合型科目(数学情報系、理科系)12コマ、分野別科目10コマ、英語プログラ
ム5コマ、全34コマを11月6日(日)まで10回の講義(1泊2日の合宿を含む)で行いました。
11月13日(日)からは、受講生の希望分野(数学・情報・物理・化学・生物)に分かれ、基礎コース(応用
編)のプログラムが始まります。
て
「分野別科目 化学」講義(10/2実施)を受講し
合宿(9/18〜9/19実施)に参加して
発展コースの選抜に
挑戦するきっかけに
今までかけていた
「なぜ?」
という質問に対しての
ブレーキが薄れた
小野 歩美
ジャフレイ太雅
私立田園調布学園高等部 2年
東京国際フランス学園 1年
私は合宿に参加することで、マイコンを使ったLED(発光
分野別科目(化学)
「化学のココロ」を受講して、周りの世界について
ダイオード)の様々なプログラミングや発展コース受講生と
の見方が変わりました。どんな現象もミクロサイズと目に見えるサイ
の交流、野田キャンパスの散策など、普段できない様々な体
験をすることができました。特に発展コースの受講生から話
を聞けたことは、来年発展コースの選抜に挑戦することを決
めた大きなきっかけとなりました。また、基礎コース受講生と
ズの両方を知ることによって現象の正体に近づくことを知りました。
「なぜ?」という子供の時からよく考え続ける質問は、中高生になって
からは深く追及はしないようにしていました。しかし、GSCを受講し、
「高校の先」にある科学の世界を知るようになってからは、講義の後
もより友好を深めることもできたので、とてもよい経験にな
に、今までかけていた「なぜ?」という質問に対してのブレーキが 薄
りました。
れ、今まで以上に思考を深めることができるようになりました。
て
科学オリンピックシンポジウム(10/16実施)に参加し
「失うものは何もない」
挑戦する思いを
強くする
五味 真奈美
私立清泉女学院高等学校 2年
V O I C E
今回のシンポジウムで、
「失うものは
ならず、様々なことに挑戦する思いを強
何もない」という言葉を聞いてとても勇
くす る き っか け に な りまし た。ま た、
気づけられました。この言葉は科学オリ
GSCの友 達とそれぞ れ 興 味 のある分
ンピックに挑 戦することについてメダ
野について語り合ったことも貴重な経
リストの方々がおっしゃっていたこと
験となり、改めて GSC に参加できて良
ですが、私にとってはオリンピックのみ
かったな、と思いました。
MOLECULAR FRONTIERS
SYMPOSIUM 2016
に参加して
平成28年10月9日
(日)
、
10日
(月・祝)
に本学主催の
「MOLECULAR
FRONTIERS SYMPOSIUM 2016」が神楽坂キャンパスで開催さ
れました。
このシンポジウムは世界各国からノーベル賞受賞者を含む著名な科
学者を招待し、
高校生を対象として最先端の分子科学に関する講演を
行うもので、
日本では初めて開催されました。
講演、
パネルディスカッ
ション等はすべて英語で行われ、
日本のノーベル賞受賞者である天野
浩先生
(2014年ノーベル物理学賞)
や野依良治先生
(2001年ノーベ
ル化学賞)
をはじめ、
海外からもAda Yonath先生
(2009年ノーベル
化学賞)
などの著名な研究者が二日間にかけて講演を行いました。
国際性の付与の観点から、受講生にも本シンポジウムへの参加を
促し、受講生10名が参加しました。
S T U D E N T ' S
て
MOLECULAR FRONTIERS SYMPOSIUM2016に参加し
研究における幅広い分野での
知見の重要性を実感
後藤 万里奈
東京都立西高等学校 2年
MOLECULAR FRONTIERS SYMPOSIUM2016は、刺 激
的でした。世界中の最先端の研究についての英語でのプレゼン
テーション、そして企業の方々や全国から集まった優秀な高校生
たちとの関わりは、どれも私の好奇心をかきたてるものでした。
MF2016を経て、改めて研究における幅広い分野での知見の重
要性を実感しました。分野融合を重んじる理科大GSCの受講生
になれた喜びをかみしめています。これからも前向きに活動を楽
しんで、学べることを最大限学んでいきたいです。
Global Science Campus News
発展コース受講生の研究室紹介
平成27年度基礎コースを修了した受講生のうち二次選抜試験に合格した
15名が、
「発展コース」の受講生として、学内の研究室においてそれぞれの研
究課題に取り組んでいます。研究室で行っている受講生の活動を紹介します。
研究推進機構 総合研究院 光触媒研究推進拠点 寺島研究室
酸化チタン膜の
性能評価ができ
かけがえのない経験に
柳原 幸哉
の性能の評価ができるため、研究の中で不可欠となるデータを取らせ
て頂いています。さらに大学生、大学院生と共に研究を行っているの
で、疑問点や機械の操作方法も簡単に分かり、研究をスムーズに行う
横浜市立
横浜サイエンスフロンティア高等学校 2年
TA
私は寺島研究室で、酸化チタンから作られる光触媒について研究し
ています。
この研究室では、高校で行うことができない酸化チタン膜
考え、提案、考察する姿は
まさに研究者そのもの
ことができています。
ここでの研究は将来の自分にとって、かけがえの
ない経験になると思います。
TA
忘れた知識について
もう一度勉強できる点が
とても有益でした
安達 隆尋
聶 子綱(ショウ シコウ)
東京理科大学 理工学研究科
工業化学専攻 修士課程 1年
東京理科大学 理工学部
工業化学科 4年
柳原君の積極的な研究態度は私自身も見習うところがありま
半年間TAをやりました。一番感じたのは自分がきちんと理解し
す。自らやりたい実験を考え、提案し、得られた結果からどのような
ていないと人には教えられないということです。
また、自分の研究
現象が起こっているかを考察する姿はまさに研究者そのものだと
であまり用いることがなく、忘れた知識についてもう一度勉強でき
思います。
る点で、自分にとってとても有益なことだと思います。
工学部電気工学科 浜本研究室
ハイレベルな
課題解決の感動を
味わえる
松本 馨輝
千葉県立柏高等学校 2年
TA
課題解決できたときの
喜びを感じてほしい
梅澤 雄司
東京理科大学 工学研究科
電気工学専攻 修士課程 2年
私は近年発達しているデジタル技術、その中でもAR技術に興
松 本 君には、研 究 課 題 の 模 索とそ の 解決 法 の 提 案 を自由に
味を持ち、遠距離でも認識可能な歩行者誘導技術の開発を行っ
行ってもらい、私はそれを実現するために技 術的なサポートを
ています。研究はほぼ週1回のペースで行っており、今まで触れた
行っています。この活動を通して、決められた課題をただこなす
ことのない画像処理やグラフィックスのライブラリを扱うので、
のではなく、
「自分の力で新たな課題を発見し解決する力」を身に
毎回が驚きと発見の連続です。また、私は自校でも研究を行って
つけてもらえればと考えています。全力で課題解決に取り組み、
いますが、高校ではできないハイレベルな課題解決の感動を味
最終的に、自分で発見した研究課題を解決できたときの大きな喜
わえることが、このプログラムの楽しさだと考えています。
びを感じてもらえれば幸いです。
●お問い合わせ先
東京理科大学
大学企画部学事課理数教育推進室
グローバルサイエンスキャンパス事務局
〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3(1号館4階)
TEL:03-5228-7329 FAX:03-5228-7330
e-mail : [email protected]
URL http://www.tus.ac.jp/gsc/
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