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平成21年新潟市交通事故概況(PDF:1336KB)
平成21年 新 潟 市 交通事故概況 ござれや阿賀橋開通式(平成21年9月30日) 1 新潟市の交通事故発生状況 新潟市では,平成21年中の1年間で4,216件の交通事故が発生し,これにより5,164人が負傷し,24 人の尊い命が奪われました。 交通事故発生件数を区毎に見ると,概ね区の人口比率に近い分布になりますが,中央区では人や車の 流れが集中していることなどから人口比率を上回る交通事故が発生しています。 市内の交通事故発生状況(平成21年) 全市状況 発生件数:4,216件 死 者 数:24人 負傷者数:5,164人 1,318件 746件 中央区 死者:4人 負傷者:876人 東 区 681件 死者:2人 負傷者:1,584人 西 区 396件 死者:1人 負傷者:843人 290件 北 区 死者:2人 負傷者:360人 江南区 死者:4人 負傷者:507人 308件 269件 西蒲区 死者:4人 負傷者:359人 208件 秋葉区 南 区 死者:3人 負傷者:262人 死者:4人 負傷者:373人 ■交通事故発生件数の推移 新潟市内で発生する交通事故は,平成17年まで増加傾向にありましたが,平成18年から減少に転じ ています。平成21年は,発生件数,負傷者数は4年連続で減少していますが,死者数は前年に比べて 増加しています。 5年間の交通事故発生状況推移 新潟市 新潟県 全 国 件 数 死者数 負傷者 件 数 死者数 負傷者 件 数 死者数 負傷者 H17 6,155 41 7,636 14,948 187 18,784 933,828 6,871 1,156,633 H18 5,605 33 6,916 13,903 161 17,402 886,864 6,352 1,098,199 H19 5,249 23 6,553 12,791 158 15,903 832,454 5,744 1,034,445 H20 4,662 21 5,767 11,750 124 14,630 766,147 5,155 945,504 H21 4,216 24 5,164 10,589 113 12,989 736,688 4,914 910,115 増減率 -9.6% 14.3% -10.5% -9.9% -8.9% -11.2% -3.8% -4.7% -3.7% 2 交通事故発生場所と事故類型 交通事故にはさまざまな形がありますが,追突 事故と出合頭衝突事故は,発生件数の面で2大事 故であり,この2種類だけで2,794件と,事故全 体の約3分の2にも相当します。 また,場所別では交差点及びその付近で発生す る事故が最も多くなっています。 場所別交通事故発生件数 交差点 交差点付近 2,183件 単路 1,735件 カーブ屈折 75件 橋・トンネル 38件 その他 交差点は,道路全体からみればほんの一部分に 185件 500 0 すぎませんが,市内の交通事故の51.8%が集中し ており,最も注意が必要な場所です。 ごく基本的なことですが,運転の際は,前方確 認を怠らず,一時停止が必要な場所ではしっかり と停止して安全確認を徹底することが大切です。 1,000 1,500 2,000 2,500 主な事故類型 その他 792件 18.8% 歩行横断中 262件 6.2% 追突 1,506件 総事故発生件数 35.7% 右左折時 の衝突 368件 8.7% 4,216件 出合頭衝突 1,288件 30.6% 3 運転者の年齢と起こしやすい事故 市内の交通事故を相手方別に分類すると,車輌相互の事故が85.5%と圧倒的に多く,次いで車輌と 歩行者の事故が9.8%,車輌単独の事故が4.7%となっています。なお車輌には自転車も含みます。 交通事故のほとんどを占める車輌相互の事故について,事故の主な原因となった第1当事者の年代別 に事故類型を分析すると,年代によって起こ 事故の相手方 しやすい事故に特徴があることが分かります。 大きな特徴として,65歳以上の高齢運転者 車輌単独 4.7% は,全体平均と比較して追突事故が少なく、 車輌と歩行者 9.8% 出合頭衝突事故が多いという傾向があります。 この理由としては,高齢運転者が,車間距 離に余裕を持って慎重に運転している一方で, 車輌相互 85.5% 交差点などでの安全確認が充分でないという ことが考えられます。 長年の運転経験などから「この交差点はい つも車が来ない」などと思い込むことのない 第1当事者の年代別事故類型 3.1% 全体 41.8% ※ 10.2% 9.2% 3,604件 35.7% 2.7% 65歳以上 12.9% 11.9% 512件 47.3% 25.2% 3.1% 16∼64歳 45.1% 33.3% 9.9% 8.6% 3,040件 3.8% 26件 96.2% 15歳以下 0 20 凡例: 正面衝突 40 追突 60 出合頭 80 右左折時 100 その他 ※年齢不明26件を含む よう,充分左右を確認してから発進すること が大切です。 逆に16歳~ 64歳の年代では追突事故が多 く,車間距離や前方への注意に欠ける漫然運 転が多くなっていることが考えられます。 また,15歳以下のこどもが第1当事者にな る事故の総数は多くありませんが,すべて自 転車乗車時の出合頭衝突です。 4 高齢者の交通事故 全事故に占める高齢者の事故の割合 交通事故全体は減少傾向にありますが, 21年 高齢運転者の増加などに伴い,交通事故全 総発生件数 6,155 5,605 5,249 4,662 4,216 体に占める高齢者事故の比率が増加する傾 高齢者の事故 1,317 1,313 1,296 1,245 1,131 向にあります。 17年 18年 19年 20年 高齢者事故の割合 21.4% 23.4% 24.7% 26.7% 26.8% 100% 50 80% 40 60% 30 40% 20 20% 10 0 0% 17年 18年 19年 20年 21年 件に1件の割合を超えており,今後こうし た傾向がますます強くなっていくことが懸 交通事故死者に占める高齢者の割合 60 平成21年ではこの比率が26.8%と,約4 念されます。 また,高齢者の事故は被害が大きくなり 65歳 以上 やすい特徴があり,とりわけ事故死者数に 65歳 未満 きな問題になっています。 おいては高齢者が過半数を占めており,大 高齢者 の割合 5 死亡事故 交通事故で最も重大な結果である死亡事故は, 死亡事故の概要 平成21年中24件発生しました。亡くなられた ( )内は高齢者数 24人のうち,14人(58.3%)が65歳以上の高 齢者,10人(41.7%)が16歳~ 64歳にあたり, 15歳以下の子どもに死者はありませんでした。 死亡事故で最も多いのが,歩行者が道路横断 中に車にはねられる事故であり,こうした事故 その他 8人 (4 人) 死者 24人 で全体の約3割にあたる8人が亡くなりました。 歩行 横断中 歩行中 11 人 8人 (5人) (7 人) また,このうち5人が高齢者でした。 歩行者の道路横断時の事故では,特に横断す る人にとって左方向から走ってくる車輌への注 意が必要です。左方向から来る車輌は横断する 人から見て遠い方の車線を走っており,横断し 始めてからこの車線を渡りきるまでにある程度 出合頭 衝突 4人 (3 人) その他 3人 (2 人) 正面衝突 1人 ※正面衝突・出合頭衝突には車と車のほか車と自転車の 事故も含まれています。 の時間を要するためです。 また,歩行横断中の事故で亡くなった方の多くが高齢者であることは,体の衰えなどにより自分で思 うほど素早く道路を渡ることができないなど,意識と実際の格差も事故の一因になっている可能性が考 えられます。 次に多いのが,出合頭衝突となり,車と車で2人,車と自転車で2人亡くなっています。その他の中 では,車の自損事故で4人亡くなっており,漫然運転によるものが原因として考えられます。 6 交通事故を起こさないために・あわないために 交通事故は,被害者自身だけにとどまらず,加害者,そして双方の家族など,周囲の大勢の人を不幸 にします。また,加害者,被害者の人数から単純に計算すると,毎年市民の100人に1人以上が交通事 故に巻き込まれていることになり,誰の身にも起こりうる身近な問題といえます。 悲惨な事故を防ぎ,不幸に悲しむ人をこれ以上出さないよう,道路を利用する全ての人が交通ルール を守るとともに,それぞれの立場で互いに尊重しあって相手を守る気持ちを持つことで,安心で安全な 交通環境をつくっていかなければなりません。 ● 運転者のみなさんへ ■交差点ではしっかり止まることが大原則です。 違反別事故発生件数 交差点などにおける出合頭衝突事故は,衝撃が大 その他 527件 安全不確認 ハンドル・ 12.5% 1,333件 ブレーキ 31.6% 操作不適 9.0% 379件 計 4,216件 8.9% 動静不注視 100.0% 376件 9.3% きく被害も大きくなりやすい事故形態で,発生件数 は全事故の約3割にも及びます。 また,交通事故を原因となった交通違反別に分類 すると,安全不確認や一時不停止など,出合頭衝突 を招きやすいものが多くなっています。 一時停止が必要な場所では,きちんと停止し,安 28.7% 一時不停止・ 信号無視 392件 全をしっかり確認してから発進するという大原則を 改めて徹底しましょう。 前方不注意 1,209件 ■重大な犯罪・飲酒運転の根絶に向けて 飲酒運転の厳罰化や社会的規範の高まり等により年々減少していますが、依然として悲惨な事故が後 を絶たない状況にあります。 飲酒運転による交通事故は、新潟市において昨年1年間で49件発生し、4人が死亡、63人が負傷(う ち重傷12人)し、前年と比べ件数・負傷者数とも減少していますが、死者数は2名から4名と倍増し ました。 年代別・時間帯別で見ると、20 ~ 30代の若い人や、朝夕の時間帯に発生が多くなっています。 二日酔いでの運転や自転車の飲酒運転も違反となり、近年はアルコール依存症に伴う飲酒運転という 問題も生じています。 飲酒運転は重大事故に直結する悪質・危険な犯罪であることを認識して、「飲酒運転は絶対にしない、 させない」という強い信念を持ち、飲酒運転の根絶に対する意識向上を図りましょう。 年代別・時間帯別の飲酒事故発生件数 年代 時間 1時~ 4時~ 7時~ 3時 6時 9時 10 代 1 20 代 3(1) 30 代 2 10 時~ 12 時 13 時~ 15 時 3 6(1) 2(1) 1 1 60 代 22 時~ 24 時 1 2(1) 15(3) 2 3 12(1) 1 3 1 5 4 1 2 7 2 1 1 80 代 1 7(1) 合計 3 1 70 代 合計 19 時~ 21 時 1 40 代 50 代 16 時~ 18 時 3 10(2) 1 1 0 3 6 2 11 8 7(1) 49(4) ( )内は死亡事故 ● 歩行者・自転車利用者のみなさんへ ■急な飛び出し、車の直前・直後の横断はやめましょう 歩行者や自転車利用者の事故は,多くが道路横断中に起きています。道路を横断するときは左右をしっ かり見て安全を確認しましょう。 また、道路を横断するときはできる限り横断歩道を渡りましょう。 ■夜光反射材をつけましょう。運転者に自分を「見せる」工夫も大事です。 夕方,暗くなり始める時間帯は,最も事故が起こりやすくなります。明るい色の服装で,運転者から 自分が見えやすいように工夫することも大事です。 特に,服や持ち物に夜光反射材をつけることは大変効果があります。 7 交通事故防止に向けた新潟市の取り組み ● 交通安全教室の実施 交通事故を防止するためには,事故を起こさないことはも ちろんですが,事故に巻き込まれないよう,自分の身を自分 で守ることも大変重要です。 市では,子どもや高齢者を主な対象として,歩行時や自転 車乗車時などのルール・マナーについて広く知ってもらうた め,市の交通安全指導員などによる交通安全教室を実施して います。 交通安全教室のお申し込みは,各区役所総務課安心安全係 で随時受付けています。 ● 交通安全運動,交通事故防止運動の実施 市では,市内各警察署や交通安全協会,交通安全母の会など の交通安全関係団体と幅広く連携し,春・秋の全国交通安全運 動,夏・冬の新潟県交通事故防止運動の期間にあわせ,さまざ まな行事を行っています。 行事は各区役所が中心となり,街頭指導所設置による運転者 への注意喚起や,高齢者世帯を訪問して反射材を配布するなど し,広く市民のみなさんに交通安全を呼びかけています。 ● そ の 他 上記のほか,交通安全功労者を表彰する交通安全大会の開催や,交通安全団体の育成及び活動支援, 街頭指導者を育成する研修会の開催など,さまざまな取り組みを行っています。 ○作成 新潟市 市民生活部 コミュニティ支援課 安心・安全推進室 〒951-8550 新潟市中央区学校町通一番町602番地1 TEL025-226-1113 ○各区交通安全担当部署と連絡先電話番号(各区役所総務課安心安全係) 北 区(025-387-1115) 東 区(025-250-2720) 中央区(025-223-7064) 江南区(025-382-4526) 秋葉区(0250-25-5470) 南 区(025-372-6431) 西 区(025-264-7120) 西蒲区(0256-72-8143)