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平成28年度一般会計事業計画
平成28年度一般会計事業計画 我が国経済は、輸出や生産に弱い動きがあるものの、政府の経済政策の効果等に よる企業収益や雇用・所得環境の改善等を背景に、緩やかな回復基調が続いてきま した。先行きについては、中国を始めとするアジア新興国・資源国の経済の下振れ リスクや金融資本市場の変動が懸念される中、不透明な状況が継続しています。 2015/16年度の世界の穀物の生産は、史上最高を記録した前年度並みの水 準が見込まれる一方、消費量は生産量をわずかに下回り、期末在庫率は前年度を上 回ることが見込まれています。大豆の生産量も史上最高となり、史上最高となる消 費量を上回る見込みです。このようなことから、小麦、トウモロコシ、大豆等の国 際価格は、2012年の高値から大きく値を下げていますが、2006年の高騰前 に比べれば、依然として1.5倍程度の水準で推移しています。 このような状況の中で、食品産業界にあっては、消費者の節約志向が根強い市場 環境の下で、販売競争が強まり、依然として、厳しい経営環境に直面しています。 昨年10月、TPP交渉が大筋合意に至りました。TPPを始めEPA/FTA 交渉に関しては、食品産業界にとって「原料と製品の国境措置の整合性」の確保が 基本であることを一貫して政府に申し上げてきましたが、大筋合意によれば、加工 食品について関税の撤廃や大幅削減を行うこととされるなど、食品産業界への影響 が想定されます。政府においては、業界の実情を早急に把握し、必要な対策を講じ ることを要望します。 消費税の軽減税率制度については、酒類及び外食を除く飲食料品を対象に、29 年4月から導入することが決定されました。従来から、軽減税率制度を導入される 場合には、すべての飲食料品を対象とすることが望ましいこと、区分経理等につい ては、簡素で、できる限り追加の事務負担が軽減されるよう配慮することを要請し てきました。軽減税率制度の実施に当たっては、混乱が生じないよう、経理システ ム等の円滑な移行、事業者の事務負担の軽減、「外税表示方式」の恒久措置化が求 められます。 消費者行政の分野では、食品表示法が昨年4月、5年間の経過期間をもって施行 されましたが、具体的な食品表示の項目や方法について規定された食品表示基準が 1 直前に公布されるなど、事業者をはじめ関係者への具体的説明がいまだ十分とは言 えません。政府においては、関係者への丁寧な説明を徹底するとともに、関係者の 意見を十分踏まえ、食品表示法の円滑な実施の確保に万全を期すよう、引き続き要 請していきます。 このような状況の中で、加工食品の原料原産地表示については、「総合的なTP P関連政策大綱」において「実行可能性を確保しつつ、拡大に向けて検討する」と されています。当センターは、食品表示の議論に際し法制定の議論当初から一貫し て、「消費者、事業者双方にとって分かり易いこと」、「表示の実行可能性」及び「国 際基準との整合性」が確保され、実態に即し、バランスの取れたものとする必要が あるという立場から意見を述べてきました。過去の議論を十分踏まえ、慎重な対応 が求められます。 食品安全の分野では、厚生労働省において、欧米等先進国をはじめとした諸外国 におけるHACCPに基づく衛生管理の制度化が進んでいる状況を踏まえ、我が国 においてもHACCPの制度化を進め、異物混入や食中毒の防止など食品の安全性 の向上を図る方針が示されました。当センターは、従来から中小事業者におけるH ACCPによる食品の安全・衛生管理の普及促進に努めてきましたが、中小企業の 実態を踏まえた実効性のある施策の実施に向け、厚生労働省、農林水産省と連携し て取り組んでいきます。 このほか、我が国食品産業界は、少子高齢化社会における新たなニーズへの対応 と海外展開、容器包装リサイクルや食品ロスの削減と地球環境問題など多くの課題 に直面しています。 このような状況の中で、当センターとしましては、本年度も、経営の改善を進め つつ経営資源の効率的活用に努め、食品産業界における唯一の中核的・業種横断的 団体として、食品産業が直面する諸課題について、食品産業界の意見を取りまとめ、 農林水産省を始め関係府省・関係機関のご理解・ご支援もいただき、その解決に努 力することとし、次の諸事業を的確かつ効率的に実施していきます。 (一般勘定) 補助事業 2 1 海外投資啓発・人材育成支援 海外展開を行おうとする日系食品関連産業の事業者に対し、アジアをはじめと した海外における食品の規制や制度(食品安全、表示等)、海外進出に向けた知 識・ノウハウなどを修得する研修を実施し、海外進出を担う人材の育成を図りま す。 2 食品の品質管理体制強化対策事業 (1)HACCP、衛生管理・品質管理に関する普及啓発、調査・分析等の実施 HACCPの前提となる高度化基盤整備及び一般的衛生管理の情報、輸出国・ 地域が取引条件として求める衛生・品質管理基準等に関する情報並びにこれらの 導入に資する情報(HACCP導入等に係る情報、マネジメント体制等に係る情 報を含む。)の調査・分析を行うとともに、普及・啓発資料(中小零細事業者に も理解しやすい平易な内容の資料等)の配布、ホームページ(HACCP関連デ ータベース)の活用等による情報提供を行います。 (2)研修会等の開催 ①一般的衛生管理徹底&HACCP導入研修会 食品製造事業者等に対して、第一段階である高度化基盤整備(HACCPの 導入の前提となる一般的衛生管理を含む。)の研修会と第二段階であるHACC Pの導入に必要な知識の習得を目的とした研修会を組み合わせて一つの研修会 として効率的に実施します。 ②食品安全セミナー HACCPを始めとした食品安全に係る食品製造事業者等の取組みを消費者 に伝えるため、製造現場での体験を含めた消費者セミナー等を開催し、食品安全 に係る消費者の理解の促進を図ります。 3 栄養改善ビジネスモデルの構築に必要な情報の収集・提供、助言等 海外の栄養不良の人々(主に途上国の貧困層)をターゲットにした我が国食品 企業等による栄養改善の国際展開を推進するため、現地調査、企業セミナー・相 談会、パートナー発掘イベント、優良事例等アピール活動の実施企業へのアンケ ート調査、Webページによる情報提供を実施します。 4 国産農林水産物・食品への理解増進事業 国産農林水産物の需要創出に向け、国産農林水産物・食品の高付加価値化を図 るため、国産品利用のための事業者マッチング、地域ブランドの再構築、ビッグ データ利活用セミナーを実施する事業について、地方食品産業協議会、商工会議 3 所、農協等を対象に公募し、これらの事業に助成します。 5 消費税軽減税率対応窓口相談事業 消費税軽減税率制度を円滑に実施するため、事務手続きや方法等についての講 習会を実施するとともに、相談窓口を設置します。 自主事業 6 「食品関連団体等連絡協議会」等の開催 食品産業関連の行政情報等を会員団体・企業へ適時適切に提供し、意見交換を 行うため、農林水産省、消費者庁、食品安全委員会、厚生労働省、経済産業省、 環境省、公正取引委員会等行政機関の協力を得て、隔月、「食品関連団体等連絡 協議会」を開催します。 また、必要に応じ、業種別団体等を対象に説明会、意見交換会等を開催します。 7 広報・出版事業 (1)月刊広報誌「明日の食品産業」を編集・発行し、関連情報の正確な提供に努 めるとともに、ホームページにより情報提供の速報性と公開性を確保します。 また、「食品産業統計年報」に加え、必要な見直しを行いつつ各種マニュアル 等を刊行するとともに、「食品企業の事故対応マニュアル作成のための手引き」 (28年改定版)の販売の強化に努めます。 さらに、Eメール等を通じ、会員への迅速な情報提供に努めます。 (2)報道関係者に食品産業をめぐる最新の状況を説明し、食品企業に対する理解 の促進を図るため、「報道関係者連絡会」を開催します(一般紙・業界紙対象に 1回、食品専門紙に限定して2回)。 8 情報収集提供・提言事業 (1)環境委員会 食品産業に係わる環境問題(容器包装リサイクル、食品ロスの削減・食品リ サイクル、地球温暖化防止対策)について、食品産業界や消費者への情報提供 に努めるとともに、行政等への意見表明・提案を適時適切に行うため、会員食 品企業の環境担当責任者等で構成する環境委員会を開催します。 また、環境ニュース等をメール・ファックスで配信し、会員への迅速な情報 提供に努めます。 特に本年度は、COP21を受けた地球温暖化対策に係わる情報収集、情報 4 発信に努めるほか、次の分野に重点を置いて活動します。 ① 容器包装リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(28年 3月)に基づく施策展開への対応 25年9月から28年3月までの間にわたり、産業構造審議会 容器包装リ サイクルワーキンググループ(経済産業省)と中央環境審議会 容器包装の3 R推進に関する小委員会(環境省)の合同会合が17回開催され、改正容器包 装リサイクル法の施行状況の点検を行うとともに、今後の容器包装リサイクル 制度の在り方について審議が行われました。その結果を踏まえ、28年3月、 同制度の現状と課題を整理し、その対応策を提言する報告書が取りまとめられ ました。今後は、この報告書に基づき、新たな施策が展開されることとなりま す。 本年度は、こうした施策の展開に対し、再商品化費用の過半を負担する食品 産業の立場から、関係団体等と連携して、行政への意見表明・提案等を行い、 意見の反映に努めるとともに、環境配慮設計の促進と普及啓発に努めます。 ② 食品リサイクル制度と食品ロス削減への対応 食品製造事業者等から処分委託を受けた食品廃棄物が、産業廃棄物業者に より、食品として不正転売された事案を受け、28年3月、環境省による再発 防止策の検討が始まりました。この中で、排出事業者に係る対策(食品廃棄物 の転売防止対策の強化)が打ち出されることとなりました。この動きに対し、 食品廃棄物の排出実態を踏まえ、食品製造事業者の実行可能性に配慮し、過度 な規制とならないよう、環境省、農林水産省等との意見交換、要請等を適時適 切に進めます。 また、食品ロス削減(食品廃棄物の発生抑制)については、商慣行の見直し を始めフードチェーン全体での取組や、消費者と連携した取り組みが進んでい ます。こうした動きに対応して、適切な情報提供に努めるとともに、消費者団 体等関係団体等との意見交換等を進めます。 (2)食品産業コーデックス対策委員会 食品産業界へのコーデックス(食品の国際規格)に関する情報提供及び行政 との意見交換を円滑に行うため、食品企業のコーデックス担当責任者等で構成 する食品産業コーデックス対策委員会を適時適切に開催します。 (3)食品表示制度をめぐる動きへの対応 ①食品表示法の円滑な運用 食品表示法に基づく新たな食品表示制度への移行については、加工食品およ び添加物について原則として5年間の経過措置期間が設けられていることか 5 ら、32年4月1日に完全に移行することとなっており、当センターでは、新 しい表示制度に基づく適切な表示に向け、消費者庁、農林水産省の担当者等へ の質問や意見交換を行い、その結果を踏まえ、食品業界における情報の共有化 に努めます。 ②食品表示の今後の課題 1)食品表示については、第三次消費者基本計画(27年3月24日閣議決定) において、「インターネット販売等における食品表示、加工食品の原料原産 地表示、食品添加物表示、遺伝子組み換え表示の在り方などの個別課題につ いて順次実態を踏まえた検討を行う」とされています。 これらの検討に当たっては、①消費者にとっての分かり易さ、②事業者の 実行可能性、③国際基準との整合性に配慮した、バランスの取れたものとな ることを基本に、食品産業の立場から意見交換や要請を適時適切に行ってい きます。 2)加工食品の原料原産地表示の在り方については、さらに「総合的なTPP 関連政策大綱」(27年11月25日閣議決定)において、「実行可能性を確 保しつつ、拡大に向けた検討を行う」とされました。このような経緯を踏ま え、消費者庁と農林水産省の共催で「加工食品の原料原産地表示制度に関す る検討会」を開催し、今後の対応方策について幅広く検討を行うこととされ ました。また、自民党農林水産業骨太方針策定プロジェクトチームにおいて 検討が進められています。 当センターからは、政府の検討会に企画調査部長が参画しており、食品業 界として必要な意見を述べる等適切に対応するとともに、「食品表示対策委 員会」を開催する等により、情報の共有化を図り、食品業界として組織的な 対応に努めていきます。 (4)軽減税率制度への対応 消費税の軽減税率制度については、酒類及び外食を除く飲食料品を対象に、2 9年4月から導入することが決定されました。従来から、軽減税率制度を導入さ れる場合には、すべての飲食料品を対象とすることが望ましいこと、区分経理等 については、簡素で、できる限り追加の事務負担が軽減されるよう配慮すること を要請してきました。 軽減税率制度の実施に当たっては、混乱が生じないよう、5の「消費税軽減 税率対応窓口相談事業」により特に中小事業者に対する制度の周知に努めると ともに、経理システム等の円滑な移行への配慮、事業者の事務負担の軽減、「外 税表示方式」の恒久措置化を求め、財務省、農林水産省等に引き続き働きかけ 6 ていきます。 (5)29年度税制改正要望 自由民主党の税制改正要望団体として、農林水産省の指導をいただきつつ、 適切に対応していきます。 (6)TPP及びその他のEPA/FTAへの対応 昨年10月、TPP交渉が大筋合意に至りました。TPPを始めEPA/F TA交渉に関しては、食品産業界にとって「原料と製品の国境措置の整合性」 の確保が基本であることを一貫して政府に申し入れてきましたが、大筋合意に よれば、加工食品について関税の撤廃や大幅削減を行うこととされるなど、食 品産業界への影響が想定されます。このため、政府与党に対し、業界の実情を 早急に把握し、必要な対策を講じることを要請しています。 その他のEPA/FTAについても、協定が締結された場合の食品製造業に 及ぼす影響等について、検討等を行い、考え方を整理し、食品産業界における 情報の共有化を図るほか、政府与党に対する意見表明等を適時適切に行ってい きます。 (7)HACCP導入の促進 食品安全の分野では、厚生労働省において、欧米等先進国をはじめとした諸 外国におけるHACCPに基づく衛生管理の制度化が進んでいる状況を踏ま え、我が国においてもHACCPの制度化を進め、異物混入や食中毒の防止な ど食品の安全性の向上を図る方針が示されました。引き続き2の「食品の品質 管理体制強化対策事業」により、中小事業者におけるHACCPによる食品の 安全・衛生管理の普及促進に努めるとともに、中小零細企業の実態を踏まえた 実効性のある施策の実施に向け、厚生労働省、農林水産省と連携して取り組ん でいきます。 (8)食品産業における取引慣行の実態調査 大規模小売業者と納入業者との取引慣行の改善を図るため、協賛金要請、セ ンターフィ負担、従業員派遣要請等について、食品製造企業を対象に実態調査 を実施します(平成7年からほぼ毎年実施)。その結果を報告書に取りまとめ、 関係行政機関、関係団体等に改善要請を行います。 (9)食品事故情報告知ネット 食品企業が告知した社告等の製品事故情報を収集・整理・分析し、ホームペ 7 ージ(食品事故情報告知ネット)を通じて、これらの情報を迅速に提供するほ か、食品企業から直接、告知情報を受け付け、同ネットに掲載することにより、 食品企業による同種・同類の事故発生の未然防止と消費者の信頼の向上を図り ます。 7 展示会・セミナー事業 (1)こだわり食品フェア 地域の食材、製法、伝統、風土等にこだわった地域食品などその食品固有の 特性を持った新製品等について、当該食品メーカーの一層の業容拡大を図るた め、バイヤーとの商談の場や情報収集・提供の場として、「第12回こだわり 食品フェア」を、29年2月15日~17日、幕張メッセにおいて開催します。 なお、「FOOD TABLE ㏌ JAPAN 2017」の名称のもとに、 「スーパーマー ケット・トレードショー」等との合同開催となります。 (2)フードセーフティジャパン・フードファクトリージャパン フードチェーンを一貫した食品の安全・安心を確保するため、公益社団法人 日本食品衛生協会との共催で、関連設備・技術・システムが一堂に会する総合 展「フードセーフティジャパン2016」(本年度で7回目)と情報提供の場 としての「フードセーフティセミナー」に加え、HACCP義務化を見据え食 品工場の改善を提案する「フードファクトリー2016」(本年度で 2 回目) と食品工場セミナーを、9月28日~30日、東京ビッグサイトにおいて同時 開催します。 8 表彰事業 食品産業の発展等に功績のあった企業、団体及び個人を対象として表彰を 行う「食品産業優良企業等表彰」(本年度で38回目)及び地域で生産され る農林水産物を利用した地域色豊かな優れた食品等を対象として表彰を行う 「優良ふるさと食品中央コンクール」(本年度で29回目)を、地方食品産 業協議会、業種別全国団体、都道府県等の協力を得て、農林水産省の後援の 下に、実施します。 9 「本場の本物」ブランド推進事業 地域において伝統的に培われた「本場」の製法で、地域特有の食材などの厳選 原料を用いて「本物」の味を作り続ける「本場の本物」ブランド(17年度から 認定を始め、28年2月末現在46品目)の審査・認定を行い、当該食品の普及 8 等を進めることにより、日本各地の豊かな食文化を守り育てます。 10 全国食品産業協議会連合会(仮称)活動支援事業 各都道府県単位で活動する地方食品産業協議会(43団体、略称「食産協」) の全国会長会議(代表幹事:水垣 宏隆 (一社)兵庫県食品産業協会相談役)およ び全国事務担当者会議の事務局を務めるとともに、地方食品産業協議会ニュース の配信等により、行政情報の提供と食産協活動に関する情報交換を推進するほか、 連携してセミナー活動等を行ってきました。 昨年度は、27年2月に開催された全国事務担当者会議において提案された、 今後の食産協活動の強化を図るための「全国食品産業協議会連合会(以下「全国 連合会」という。)構想」について、各食産協において検討するとともに、27 年9月、全国事務担当者会議を開催し、検討を進めた。これらの結果を踏まえ、 28年3月18日、食産協全国会長会議において、議情報提供・情報交換の強化 はもとより、地方の食品産業が抱える課題とその解決に向け、全国的な要請・提 言活動を行うための組織として、全国連合会を設立することについて賛同が得ら れた。 本年度は、可能な限り多くの食産協が参加することを前提に、先ずは、準備が 整った食産協を会員として、28年6月ないし7月、全国連合会を立ち上げると ともに、全国連合会の事務局を務めてまいります。 11 栄養改善事業支援プラットフォームの活動 政府(内閣官房、農林水産省等)は、28年8月前後に「栄養改善事業の国際 展開推進に係る官民連携組織(栄養改善事業支援プラットフォーム)」を立ち上 げるため、昨年10月、当センター、JICA 及び味の素(株)の職員から成る「栄 養改善事業支援プラットフォーム準備作業グループ」を設置しました。当センタ ーは、専務理事と海外室長を参加させるとともに、会議室の提供、連絡調整など 庶務を担当してきました。 当センターは、3の「栄養改善ビジネスモデルの構築に必要な情報の収集・提 供、助言等」の事業を活用しつつ、プラットフォーム設立後は、JICAと共同 してプラットフォームの運営を担当する予定です。 12 在外公館による食品企業支援 農林水産省に対し、在外公館における食品産業関連情報の収集・発信を強化す るとともに、現地での日系企業が在外公館の食品産業担当官との情報交換、相談 が円滑に行えるよう措置していただきたいと要請していたところ、昨年12月、 外務省は、農林水産物の輸出促進や我が国食品産業の海外展開支援等に向けた取 9 組みをさらに促進するため、食品産業分野を担当する日本企業支援担当官(食産 業担当)を58の在外公館(アジア15、大洋州2、北米4、中南米4、欧州2 8、中東3、アフリカ2)に設置したことを公表しました。 本年度は、農林水産省を通じて、日本企業支援担当官(食産業担当)へ食品産 業界としての要望を適時適切に伝えるとともに、当該担当官制度の食品企業への 周知に努めることとしています。 13 損害保険代理業務 食品産業PL共済に関連する損害保険及びリコール保険等の代理業務を実施 し、会員企業等に対し、食品産業PL共済とリコール保険のワンストップサービ スの円滑な提供に努めます。 東京海上日動火災保険会社(株)を引受保険会社とする団体保険である「リコ ール保険」については、会員間に着実に浸透し、加入者数は260社を超えま したが、本年度も業種別団体会員や地方食品産業協議会会員等を対象として、 ダイレクトメールや対面販売に加え、同保険会社の有力代理店網の活用を積極 的に行い、加入者数300社に向け推進活動を展開します。 14 事務局受託事業 会員企業の関係者により構成される次の組織の事務局を受託し、それらの活動 を支援します。 (1)食品企業広報会 会員食品企業32社の広報担当者による情報交換の場として活動します。 (2)新食品会 会員企業36社の新食品(新技術、新素材を用いて製造された食品等)関係 担当者による情報交換、行政との意見交換の場として活動します。 (3)食品研究所長会 会員食品企業等68社・10団体の研究組織の長等による食品産業技術研究 関連情報の交換、食品産業技術研究施策についての意見交換、国の研究機関等 との技術的交流の場として活動します。 (日中食品産業交流基金勘定) 15 日中食品産業交流事業 中国の食品産業訪日団に対する招請状の発給等の業務を行います。 10 (大豆基金勘定) 16 大豆加工食品生産・流通・消費拡大事業 (社)大豆供給安定協会(平成24年3月31日解散)からの寄付金に基づき、 大豆加工食品に関する消費拡大や消費者啓発のためのイベント・セミナー等に助 成します。 17 その他 上記のほか、今後、国が公募を行う事業(企画提案型)のうち、当センターと して取り組むことが適当なものについては、積極的に応募します。 11