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パワーポイント資料(PDF形式:3841KB)
遺伝子の多様性
種の多様性
生物多様性の階層性
遺伝子・種・生態系・景観
ミクロからマクロなレベルの多様性
生態系の多様性
景観の多様性
美しい水
美しい空気
多様性
生態系の
食べ物と
エネルギー
生物多様性が生み出す景観の多様性が
様々な社会と文化と芸術を生み出してきた
Deforestation
森林破壊
Habitat fragmentation
生息地の分断化
Invasive alien species
外来種の侵入
生物多様性を脅かす要因
The Threat against Biodiversity
有害化学物質
廃棄物
気候変動・温暖化
Chemical pollution
Waste matter
Climate change
WHY ARE ALIEN SPECIES PRODUCED !?
なぜ外来種は生み出されるのか?
外来種・移入種 Alien Species
人間の手によって本来の生息地から違う土地へ
移動させられた生物種
侵入種 Invasive Alien Species
外来種・移入種のうち、移動先の新天地に
おいて定着・繁殖に成功した生物種
オオクチバス
Micropterus salmoides
1925年 食用目的で導入
(神奈川県芦ノ湖)
戦後のスポーツフィッシング
ブームで日本全国に放流
メダカ
オイカワ
ヨシノボリ
ジャワマングース
Herpestes javanicus
1910年 沖縄本島に導入
1979年 奄美大島に導入
わずか数十匹から10,000匹に
増加。
アライグマ捕獲状況(1990-94)
狩猟および有害駆除
有害駆除のみ
狩猟のみ
なし
アライグマの野生化によって生じる問題
農業被害
○トウモロコシ、メロン、スイカ、
イチゴなど農作物の食害
○養殖場の魚の食害
○牧草ロールパックの破壊
○乳牛の乳首を噛み切る
人畜共通感染症
○アライグマ回虫
○狂犬病
○鳥インフルエンザ
在来種との競合
○キタキツネやエゾタヌキの減少
○アオサギコロニーの営巣放棄
侵入生物の地球規模での分布拡大
地球上どこへ行っても同じ生物だらけ
遺伝子・種・生態系・・・
様々なレベルでの生物多様性の崩壊
日本からアメリカに侵入し蔓延しつつある雑草クズ
The annual number of animals imported alive into JAPAN
日本における生きている動物の輸入数(財務省統計)
WTO
農産物の輸入自由化
ヒラタクワガタのミトコンドリアDNA変異解析事業
520万年
アジア地域ヒラタクワガタのmtDNA-CO遺伝子系統樹
ヒラタクワガタの
分布拡大推定図
外国産と日本産のヒラタクワガタ亜種間交雑実験
日本産ヒラタクワガタ
スマトラヒラタクワガタ
Great F1 hybrid has grown up!!
クワガタムシ・コネクション
外貨(円)獲得のためのクワガタムシ乱獲
南のジャングルが懐かしい・・・
森林破壊
農林業の放棄
熱帯雨林の荒廃・地場産業の衰退
外国産のクワガタムシにも故郷がある。
今、その故郷も壊されている。
国際貿易が増えることで、
いろいろな外来種がモノにくっついて入ってきやすくなる
カビ類
クモ類
ダニ類
アリ類
軟体動物
多くの外来生物が人間の物質移送に便乗して世界旅行を楽しんでいる・・?
アルゼンチンアリの防除
特定外来生物アルゼンチンアリ
1993年広島県で初の侵入確認
○南米原産
○高い増殖力
○スーパーコロニー
○生態系被害
在来アリ類の駆逐・在来昆虫類の捕食
○健康被害
人家侵入による不快感・恐怖感
アルゼンチンアリの世界的分布
1927
1905
1980
1900
1940
1926
1970
1882 1923
1965
1995
1891
1907
1993
1940
1949
1938
1946
1974
1987
1901
1951
1941
1939
1950
1910
1990
Native
( Suarez et al. 2001)
日本におけるアルゼンチンアリの分布
京都府
兵庫県
2009
1999
岐阜県
広島県
東京都
2007
1993
2010
山口県
神奈川県
2001
2007
徳島県
愛知県 静岡県
2010 大阪府 2006 2009
2007
試験フィールド
東京港
フィプロニルによるコロニー毒性
5∼10m間隔
今後の侵入警戒を必要とする猛毒外来アリ
重篤な健康リスク
アメリカにおける事例
– 年間8万人の被害(内、約100人が死亡)
世界の発展と侵略的外来種
資源消費国に
転じるアジア
Fire Ant
2005
1930
2005
Solenopsis invicta
2001
2001
資源輸出国に
転じる南米
カエルツボカビ上陸!!
今、世界中で両生類が減っている?
IUCN
Amphibian Global Assessment
世界の両生類:5,743種
2,469種(43%)の生息数が減少している
1,856種(32%)が絶滅に瀕している
そのうち122種が1980年代以降に絶滅危機に陥った
新興感染症カエルツボカビ
真菌の1種
世界では
オレが起源だと
噂されてるけど…?
アフリカツメガエル
両生類特有の感染症
両生類の皮膚に寄生し、
大量発生することにより
生理機能障害をもたらす
カエルツボカビの世界的分布
アジア地域では未確認だった
そして日本でも・・・
輸入ペットカエルから
カエルツボカビ発見される!
(2006年12月)
国立環境研究所
日本全国カエルツボカビDNA検査
DNA 抽出
綿棒でカエル体表面
をぬぐう(Swab)
国立環境研 Standard方式
(Goka.et al. 2001)
Lysis Buffer + Protenase K
50℃120min
95℃20min
DNA 溶液
PCR法により
カエルツボカビの
DNAを増幅する
500
400
300
200
100
カエルツボカビDNA
1
N
2
N
3
N
4
N
N
6
5
N
P
7
N
N
8
PC
9
NC
10
M
11
12
カエルツボカビITS-DNAの塩基長変異
500
400
300
Slow
II
Long
200
Middle
II
Middle
Fast
II
Short
100
A
C
41
これより先、カエルツボカビのDNAハプロタイプは
アルファベットあるいは数字で表記します。。
カエルツボカビITS-DNA系統樹
日本で発見された
カエルツボカビ 50 type
日本のカエルツボカビのほうが
海外のカエルツボカビより
遺伝的多様性が圧倒的に高い!
海外で報告されている
カエルツボカビ 17 type
Goka et al. 2009 Molecular Ecology
カエルツボカビ調査でわかったこと・・
○日本のカエルツボカビには高い多様性が存在する
○日本のカエルツボカビの一部には固有性がある
○日本の両生類においてカエルツボカビ症による大量死は未確認
○感染実験でも感染するも発症は認められず(抵抗性がある?)
○カエルツボカビの起源は日本(アジア)にある!?
ばら撒いたのは生物学者?
Tropical rain 熱帯雨林
起源
寄生生物の多様性の危機とPandemic
The crisis of biodiversity in pathogens and pandemic as consequence
○近年の新興感染症Emerging Diseasesの感染爆発Pandemicの背
景には生物多様性の崩壊がある。
The collapse of biodiversity has caused the pandemic of emerging diseases in these days
○野生生物と病原体の間には永きにわたる宿主-寄生生物共進
化関係が存在する。
Wildlife and pathogen have constructed host-parasite relationships through a long co-evolution
○生物多様性は病原体微生物のゆりかごでもある。(Daszak, 2006)
Biodiversity is a cradle for pathogenic micrio-organisms
○野生生物の生息地の破壊と生物移送が、共進化の歴史を崩壊
させ、病原体微生物は新たな住処を求めて宿主転換Host switchを
繰り返している。
Natural habitat destruction and transportation of wild-life have caused collapse of history of
Co-evolution between host and parasite.
日本人とクワガタムシ
日本人と生物多様性
なぜ、日本人だけがこんなに
クワガタ好きなのか??
クワガタムシは江戸時代から
昆虫のヒーローだった。
増山雪斎
1754-1819
日本の里山文化
森
川
資源再利用(リサイクル)型
生活様式
田んぼ
池
クワガタムシの幼虫が朽ち木を食べて土に返し
次の新しい木を育み、森を豊かに維持する。
山の守り神
日本人は、地震や津波、台風、野生動物など、
自然の脅威に常にさらされて、生きてきた。
だから、自然環境や野生生物に逆らうのではなく、
自然や生物を敬い、大切にして、
共生する生活を進化させてきた。
森が切られ、山が削られ、今、クワガタは減っている
農業構造改善に伴う集約的農業の推進が里山を破壊した。
リサイクルは不可能となり、工場的農業生産には多量の
化学肥料・化学農薬の投与が必要になった。
農業は崩壊し、日本は資源消費国家となった。
そこにはかつての生物多様性は存在しない。。。
外来種が増えた
在来種が住めなくなって・・・
日本のクワガタも減って・・・
外国のクワガタムシを輸入した
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クワガタムシが語る生物多様性
五箇公一 著
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