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附 属 資 料 沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因

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附 属 資 料 沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
附 属 資 料
沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
昔、日本本土が大陸と陸続きのころには、すでに沖縄は島として成立していた。そして複雑な地史的変遷や気候等の相
互作用によって特有の生物自然を形成してきた。このようなことから、一般的に、沖縄の生物は固有種等の貴重種が多い
とされている。反面、きわめて脆い面を兼ね備えているというのも事実である。沖縄県は、他の都道府県と異なり、多く
の島々から成り立つ島嶼県である。沖縄の島々は本州島や九州島と比較して明らかに小さいのである。したがって、島の
環境の劣悪化(要因として破壊、汚染、外来種など)をもろに受けるのである。このような意味で小さい島嶼からなる沖
縄においては本土とは異なる視点で生物自然を見なければならない。
おおざっぱに言うと、島が小さいので生物の生存を脅かすいろいろな要因による影響が出やすいのである。ある意味で
は沖縄で起きている悪影響は、いずれ本土でも起こるかもしれない。このような意味では沖縄は日本の縮図といえそう
だ。実際、沖縄では環境の劣悪化による結末としてリュウキュウアユが絶滅した。このように絶滅は具体的に起こりえる
ものであり、二度と同じ過ちを冒してはならない。ここでは、絶滅につながる諸要因について別の視点から記し、次に外
来種およびその問題点等について述べる。
.悪影響を及ぼす要因について
1.野生生物を絶滅させる方法
レッドデータブックではあるが、あえてこのような項目を設けてみた。逆にみるとわかりやすいからである。ここであ
げる野生生物を絶滅させる方法はすべて人が関わるものである。まず、各方法(要因)をあげ、次にこれらを具体的例に
あてはめてみる。
2.絶滅させる4つの方法
採取:生物に対して行われる直接的な作用。ペットや鑑賞用の目的で営利的に採集されることが多い。個体群の小
さいのや世代交代の遅い種類は、この作用によっていとも簡単に絶滅する場合もある。
事故:車や罠などによる事故死等直接的な作用。自動車による動物の交通事故死は増加が著しい。転落した側溝か
ら上がれなくなり死亡する事例もある。
開発(無秩序な開発):物理的に生息地の環境を変えてしまう間接的な作用。それが、生息地の撹乱や消失をおこ
し、その結果として動物の生存に影響を及ぼす。
外来種:外来種によって在来種が駆逐される間接的な作用。捕食、生存競争等による駆逐。遺伝子の攪乱。疾病等
が持ち込まれることが考えられる。
表1.野生生物を絶滅させる方法
方法(要因)
採取
事故
開発
外来種
事例
効果(影響)
営利的採取等
除去
交通事故、側溝転落等
事故死
森林の消失・赤土汚染
生息環境の消失・劣悪化
外来種の導入
在来種の駆逐等
3.絶滅させる具体例
レッドデータブックカテゴリーの上位ほど絶滅させるのはたやすい。ヤンバルテナガコガネ(絶滅危惧 A)などは採
取による方法でも簡単に絶滅するだろう。キクザトサワヘビ(絶滅危惧 A)やリュウキュウヤマガメ(絶滅危惧 B)
も同様であるが、それに開発等による生息環境の消失や劣化が加わると絶滅を早くする。それに外来種が加わると生きも
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沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
のによっては致命的になることもある。イリオモテヤマネコ(絶滅危惧 A類)、ヤンバルクイナ(絶滅危惧 A類)、ノ
グチゲラ(絶滅危惧 A類)などたやすく絶滅させることができそうなものが沖縄には多い。植物は動物と異なり移動で
きないので採取による影響は大きく、動物と同様にカテゴリーの上位ほど絶滅は容易である。
イリオモテヤマネコについて、もう少し具体的に書いてみよう。イリオモテヤマネコは西表島だけに生息するネコ科の
動物である。個体数は100頭前後と言われている。これは絶滅させるのにはそれほど苦労しない数字かもしれない。ある
程度の数まで個体数が減少すると、あとは何もしなくても絶滅するからだ。ヤマネコは西表島山地の生息密度は低く、低
平地の密度は高いという調査結果が得られている。それで、低平地の森林等が減ると住める個体数も減少するのは明か
で、絶滅させる場合は効果的である。また、低平地には道路が施されており、舗装された道路を自動車が高速で通過す
る。森林域を通過する道路では、ヤマネコの交通事故死が多い。全体的な個体数が少ないヤマネコではこのような交通事
故も絶滅に一役買う。次に外来種による疾病の持ち込みである。具体的にはイエネコからのFIV(feline immunodeficiency
virus:猫エイズ)感染があげられている。その効果は知られていないが、もし致命的になるとしたら、人が何もしなくて
も絶滅する、ということになる。さらにもう一つ、外来種による餌動物の減少である。ヤマネコはキシノウエトカゲを主
に食べているという調査報告がある。外来種のイタチによるキシノウエトカゲの減少は間接的にヤマネコの生存を脅かす
ことになる。このヤマネコの絶滅のシナリオには 事故、 開発、 外来種の方法が含まれているが、ここに示したのは
方法の一部でまだ他にもあるかもしれない。
オキナワキノボリトカゲ(絶滅危惧 類)は、以前は一般的にみられることからカテゴリーの中には入らないと思われ
ていた。その後、営利的な採取によって激減したことから、カテゴリーに入るようになった。しかし、もしこれにグリー
ンアノール等の外来種が定着し広がるとすると最終的には絶滅という可能性も出てくる。この場合の方法は 採取、 外
来種という組み合わせが含まれている。
準絶滅危惧はどうだろうか。オキナワトカゲは各地に方言があることも含め、本来一般的にみられる種類であったが外
来種のマングースによって沖縄島各地からの目撃例がなくなりつつある。まさに、カテゴリーの下位、またはそれに含ま
れてなくても外来種等のなんらかの理由により激減、そして絶滅の危機が増大するという好例といえよう。ここの方法は
外来種によるものである。
このように野生生物を絶滅させるには、上記の 採取、 事故、 開発、 外来種による方法をうまく使えば可能であ
る。やんばるのリュウキュウアユが絶滅したように、絶滅は実際に起こりえるもので、場合によっては簡単にできるかも
しれない。
.外来種について
この本は絶滅のおそれがある種の現状を把握し、野生生物およびその生育・生育地の保護対策を講じる基礎資料として
作成するものである。昨今の外来種の問題は、今回のレッドデータブックの各分野に出てきており、この本でも避けては
通れない問題になっている。このような中で、今回からレッドデータブックにこの外来種の項目ができた。これは前回の
レッドデータブックとは大きく異なるところである。
1.外来種とは
外来種について、日本生態学会編『外来種ハンドブック』(2002)では次のように定義されている。外来種(alien species)とは、過去あるいは現在の自然分布域外に導入(人為によって直接的・間接的に自然分布域外に移動させること)
された種、亜種、あるいはそれ以下の分類群を指し、生存し繁殖することができるあらゆる器官、配偶子、種子、卵、無
性的繁殖子を含むものをいう。また、外来種のうち、その導入もしくは拡散が生物多様性を脅かすものを侵略的外来種と
いう。また、外来種はその起源によって、国外外来種と国内外来種に分けられる。
一方、従来環境省でも使われていた「移入種」については、生態学では個体群の自然分布拡大の場合にも用いられるこ
とから、人為による分布拡大を明確にするため「外来種」にしたこと。また、「帰化種」については人間社会における帰
化という概念との混乱をさけるために用いないことが『外来種ハンドブック』に記されている。環境省も平成16年6月2日
に公布された「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」にみられるように「外来種」に移行するこ
とから、本書でも「外来種」を用いることにし、『外来種ハンドブック』の定義を用いることにした。
2.連れてこられた生物
外来種は、人為的に直接的・間接的に自然分布域外に移動させられた種をいうが、国外から導入された種(国外外来
種)だけではなく、国内でも非分布域に導入された種(国内外来種)も同じ外来種とされる。四方を海に囲まれた沖縄県
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沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
は、同じ県内でも、また近い島嶼間において非分布域に導入された種は県内外来として呼ぶことも必要だろう。
例えば沖縄島に持ち込まれた(逃げ出した)台湾に分布するタイワンハブは沖縄島の外来種(国外外来種)
、同じく沖
縄島に持ち込まれた(逃げ出した)八重山諸島に分布するサキシマハブは沖縄島の外来種(国内外来種〈県内外来種〉
)
ということになる。タイワンハブとサキシマハブは国外、国内の違いはあるがどれも深刻な問題を引き起こしている。自
然界では、人間社会上の国外・国内の区別よりは分布域と非分布域という意味で国内外の区別なく問題を引き起こすこと
になる。このような意味で島嶼県の沖縄は外来種の問題は特に重要といわざるをえない。
外来種のなかには、非分布域に導入されても適合できずに、または在来種に駆逐されて消滅するのもいる。もし、定着
したとしても生物多様性等への影響がみられないのもある。ところが、外来種のなかには導入先で無視できない影響(外
来種問題)を引き起こすものがある。これを「侵略的外来種」と呼んでいる。本書では特にこの侵略的外来種が対象と
なっている。
表2.外来種と関連した用語
名
称
説
明
外来種
(移入種)
alien species
自然分布域外に人為を介して移動させられた種。 国外から導入された国外外来種と国
内間で非分布域に導入された国内外来種がある。本書では沖縄県内島嶼間における非分
布域に導入されたのを便宜的に県内外来種とした。
侵略的外来種
invasive alien species
外来種のなかで、導入先において無視できない影響(外来種問題)を引き起こすもの。
帰化種
established species
外来生物のうち移動先で自然繁殖を行い、定着に成功したものに使うことがある。植物
でよく使われていた。本書では使用しない。
村上・鷲谷(2
0
0
2)
、中井・布谷(2
0
0
3)を改変
3.意図的と非意図的
外来種は、人が媒介し持ち込まれるということが大きな前提となる。それでは沖縄の外来種はどのようにして持ち込ま
れたのだろうか。
持ち込みについては、人がある目的を持って持ち込んだもの(意図的導入)と人の意志にかかわらず偶然に持ち込まれ
たもの(非意図的導入)というように二分することができる。前者の意図的に導入されたものについては、さらに意図的
に野外に放されたもの(意図的放逐)と逃げ出したものなどの非意図的に野外に放されたもの(非意図的放逐)とに分け
ることができる。後者の非意図的に導入されたものは結果的には非意図的に野外に放されたことになる。ここでは動物に
おける具体例を以下に記す。意図的放逐は〈●〉、非意図的放逐は〈○〉の記号で示した。
意図的導入
a有害動物駆除
・ネズミ類やハブ類の駆除:●ジャワマングース、●ニホンイタチなど
・農害虫の駆除:●ニホンキジ、●オオヒキガエル、●ミヤコヒキガエル
・蚊の幼虫駆除:●カダヤシ(タップミノー)
b食料
・●スッポン、●○ウシガエル、●ティラピア類、●アフリカマイマイ、●○スクミリンゴガイ(ジャンボタニ
シ)
cペット
・○インコ類、○グリーンアノール、○インドクジャク
dその他
・展示:○サキシマスジオ、○タイワンスジオ、○サキシマハブ、○タイワンハブ、○タイコブラ
・教材:●ヌマガエル(多良間島・与那国島)
・狩猟:●ニホンキジ
・釣り:●○オオクチバス(ブラックバス)
非意図的導入
a物資に紛れてきた
・農作物や観葉植物:オガサワラヤモリ、キノボリヤモリ、キムネクロナガハムシ、タイワンカブトムシ
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沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
・生活物資:マツノゴマダラカミキリ(マツノザイセンチュウ)、ハイイロゴケグモなど
・軍事物資:シロアゴガエル、バナナセセリなど
表3.外来種の意図的、非意図的導入と関連した用語
名
称
意図的導入
intentional introduction
説
明
外来種を人為によって自然分布域外に意図的に移動し、放逐すること。
意図的放逐
intentional release
(意図的に導入した)外来種を意図的に放すこと。
非意図的放逐
unintentional release
(意図的に導入した)外来種を非意図的に放すこと。
非意図的導入
unintentional introduction
導入のうち意図的ではないもの。
.外来種問題
日本生態学会編『外来種ハンドブック』
(2002)では、外来種が生態系、生物多様性、人の健康・生命および生産活動
などにもたらす望ましくない影響やそれによって生起する問題を「外来種問題」と称している(村上・鷲谷,2
002)。本
書でも、外来種がもたらすこのような諸問題を「外来種問題」とした。ここでは、沖縄の動物を中心にした事例(当山,
1997)に新しい情報を加えて記す。
1.在来動物の危機
土着の動物を在来動物と呼んでいる。これは人間が住み着くずっと以前からその地域にすんでいる動物のこと。いわ
ば、先住民。というよりは先住動物といえようか。前述の固有種だけではなく、足元の小さい虫や目に見えない小動物ま
でも、昔からすんでいる先住民なのである。これらの在来種が外来種に駆逐され、または駆逐されつつあるのが現実とし
て認められる。外来種は在来種に深刻な影響を与えている。
2.弱い者から食べる?
外来種の動物が在来種の動物を食べる。ネズミ類の駆除のために移入されたジャワマングースやニホンイタチではある
が、彼らにハブ類の駆除も期待したようだ。しかし、移入されたところではネズミ類だけではなく、トカゲ類や他の動物
も食べているようでその地域に動物相に大きな影響を与えていそうだ。反面、ハブが極端に減ったという話は聞かない。
やはり、危険はさけているのだろうか。
沖縄島北部ではヤンバルクイナなどの貴重動物への影響が心配されている。確かに、ヤンバルクイナは大きくてすばし
こい。しかし、その雛は小さくて逃げるのも遅い。マングースに見つかったらひとたまりもないだろうというのは十分予
想される。どのような動物でも子どもは弱い。しかし、外来種の動物も生きていくために一生懸命なのだ。
3.生存競争
外来種の動物はしたたかなものが多い。特に問題となるのが侵略的外来種だ。その動物にとっては未知の新天地で繁殖
することができるのだから、生活力が旺盛でなければならないだろう。反面、在来動物はのんびりしているように見え
る。たとえ、外来種と在来種との間に食う食われる等の物理的な力関係が無いとしても、すみかや食糧などで競合し、さ
らに繁殖力などで外来種が優位になると在来種は衰退するはめになってしまう。食う食われるの関係、および生存競争に
ついて淡水魚類のカダヤシ、グッピー、ティラピア類等の事例が知られている。
4.遺伝子の撹乱
私たちの身のまわりの生物は、その存在自体に意味がある。そして気の遠くなるような歴史がある。地球が誕生し、生
命体が生まれ、繁栄衰退を繰り返しながら、進化していった生き物たち。生き物たちにはその歴史が刻まれている。
例えば、八重山と台湾のセマルハコガメについて考えてみよう。セマルハコガメは、八重山と台湾の間では亜種の関係
にある。これは、陸続きだった八重山と台湾とが海によって隔てられ、同一であったセマルハコガメが隔離されることに
よってそれぞれの歴史が刻み込まれていったという見方ができる。だから、石垣島にいるセマルハコガメは石垣島の歴史
が、西表島にいるのには西表島の歴史が刻まれているということにある。それで、沖縄島に持ち込まれ、野生化したセマ
ルハコガメは、台湾、石垣島、西表島産のどちらかはわからない。それを機械的に石垣島に放すと大変なことになる。つ
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沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
まり、放した個体が他の島産であったとすると、石垣島の個体と交雑してしまい、何万、何十万年もかけて生物体内に刻
まれてきた歴史(遺伝子)が撹乱されてしまう、ということになるのだ。沖縄県が多くの島々から成り立っている以上そ
の懸念はいつも付きまとう。これはきわめて深刻である。それに気づかないのもまた深刻だ。
5.人間への危害
考えられない話ではあるが、沖縄島の南部にはサキシマハブがすみついている。八重山から持ち込まれたものが逃げ出
したものといわれている。サキシマハブはハブより毒性が弱いので安心と思いきや、もし暗がりでハブらしきものにかま
れたらそれがハブかサキシマハブか分からないというのは困る。種類によって治療方法が異なるからだ。ところが、事態
はもっと深刻。ハブとサキシマハブとが交雑したのが見つかっているからだ。毒性は相当強いらしい。交雑すると毒性も
変わってしまう。これまでの、治療方法(血清)が使えなくなる可能性もある。同じく、名護市の国道58号線の西部では
タイワンハブが繁殖している。これも分布を拡大しつつあり、もし58号線を超して西部の山々まで広がると手がつけられ
なくなる。
他に、沖縄島でタイコブラが複数個体見つかっていること、毒性は弱いがアカオビゴケグモ等の事例がある。これらは
人間に直接的に危害を加えるような動物であるが、前者は持ち込まれ(意図的)逃げ出した(非意図的)もの、後者は紛
れ込んで入ってきた(非意図的)ものである。深刻な被害をもたらす毒蛇等については、早急な対処が望まれる。
6.産業への影響
食用のために導入した動物が、結果的には産業へ被害をもたらしてしまった。アフリカマイマイやスクミリンゴガイが
そうである。アフリカマイマイは農作物、スクミリンゴガイは稲やイグサなどを食害する。それに気がついて、駆逐を始
めるのだが、なかなか元に戻すことはできない。ダンプの荷台一杯にアフリカマイマイを乗せて処分する光景等、以前は
相当数見られたが最近では少なくなった。
昆虫には農作物へ害を及ぼすのが多い。沖縄から本土へ持ち出すことができない農作物が設定されているのもそのせい
だ。沖縄に紛れ込んで侵入した害虫が産業に大きな影を落としている。動物を持ち込んだり、持ち出したりする危険性の
身近な事例といえるかもしれない。
7.予測できない事態
動物等の持ち込みは、予測できないことを引き起こす危険がある。その一例が病原菌、寄生虫であろう。例えば西表に
逃げ出した新たな哺乳類からイリオモテヤマネコに病原菌や寄生虫が感染し、ヤマネコが絶滅または絶滅の危機に直面す
るというストーリがあげられる。ヤマネコはもともと個体数が少ないといわれているので、新たな感染症はきわめて深刻
な影響を及ぼすことが予想される。
マングースやイタチの移入も在来動物への影響等、当時としてはあまり予想していなかった(または深刻に考えていな
かった)ことと思われる。結果が出てからでは手遅れにもなりかねないので、移入は慎重にしなければならないが、でき
るだけ避けたいものである。
8.だれが自然の掟を破ったのか
持ち込んだものが、逃げ出してしまった。または逃がした。なにも起こらなければ良いのだが、これが後々深刻な問題
へ発展することもある。確かに、移入によって役立っているというプラスの事例もあるが、マイナスの事例が目に付いて
しまう。移入前の慎重な調査等も無く、無計画に移入されたと思われる面、移入後の不十分な管理等が指摘される。他
に、もう一つの問題として無責任があげられる。
無責任の例として、野犬と野猫があげられよう。野犬や野猫は、元々飼い主がいたはずである。沖縄島北部のやんばる
に野犬や野猫が多いという新聞記事をよく見る。やんばる以外から犬や猫を捨てに来るらしい。捨てられた犬や猫は生き
るために一生懸命である。ヤンバルクイナの雛も彼らが生きていくために犠牲になっていることが予想される。
かわいそうだからといって、飼っている動物をむやみに近くの川や森林に逃がすことはひかえなければならない。川や
森林にも在来の動物が生活しているので、そこに外来の動物が入り込むと生存競争、遺伝子の攪乱等の不測の事態が起こ
りかねない。
飼育する以上は最後まで面倒をみるべきある。また、もし持ち込む場合は責任をもって徹底した管理をするべきであ
る。動物たちには、それぞれのすみ場所(地域)がある。それは永い地球の歴史の中で決められた自然界の掟。ところ
が、その掟を人間が破った。人間が動物を移動させたのである。
9.外来種問題について
以上、これまで述べてきたように、外来種問題は、 在来種の駆逐(捕食、生存競争)、 遺伝子の攪乱、 人への危
害、 産業への影響、 疾病の媒介、等があげられる。しかし、まだ重要な問題がある。例えば外来種によってヤンバル
クイナが絶滅した場合を考えてみよう。観光産業等への経済的な損失だけではなく、沖縄県民はアイデンティティ(誇
り)の一つを失うことになる。これは失ったあとに気づくかもしれないが、きわめて深刻な外来種問題といえよう。
477
沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
表4.外来種の問題点(実際に起こりえる可能性のあるのも含める)
在来種への影響
在来種の駆逐
・在来種を食べてしまう(直接的)〈例:ニホンイタチ、ジャワマングースなど〉
・在来種と餌やすみかが競合し生活基盤を奪ってしまう(間接的)
〈例:グッピー、カダヤシ、ティラピア類など〉
・在来種へ疾病や寄生虫を媒介する(間接的)
〈例:イエネコからのFIV感染、マツノゴマダラカミキリからのマツノザイセンチュウの感染〉
遺伝子の攪乱
〈例:沖縄島のセマルハコガメ、沖縄島のサキシマハブなど〉
人への危害
・人を襲う(直接的)
〈例:沖縄島のタイコブラ、沖縄島のサキシマハブなど〉
・人への疾病や寄生虫を媒介する(間接的)
〈例:ジャワマングースによる狂犬病感染拡大〉
・産業への影響(間接的)
〈例:アフリカマイマイ、スクミリンゴガイなど〉
当山(1
9
9
7)を改変
1
0.外来の植物は
これまで外来の動物を中心に述べてきたが、植物の場合はどうだろうか。我々の身のまわりには動物に比較して多くの
外来種がはびこっているはずだが目立たないし、または気がつかない。これは植物が動かないということもあるかもしれ
ないが、生態系や人間社会への影響が目立たないので意識されないのかもしれない。
動物の家畜と同様に植物にも農作物(例:サトウキビ、サツマイモなど)、園芸等(例:ブーゲンビリア、モクマオウ
など)の目的で導入されたのがあり、相当数の種類が身のまわりに存在する。また、明治以前に入ってきた外来植物は在
来種と間違えるほど地域に適合したのもある(例:モウソウチクなど)。
外来の植物は、動物のようには目立たない静かなエイリアンである。前に述べたような在来種の駆逐、遺伝子の攪乱、
産業への影響等の外来種問題が存在することを認識しなければならない。
.まとめ
これまでの流れをみると、20世紀前半(戦前)は狩猟及び天然記念物に関連する法律で不法な採取や密猟等から生物を
守ることができた。ある意味ではのどかな時代だったかもしれない。20世紀後半(戦後)は機械化がすすみ大規模な開発
が各地で行なわれた。生息地の滅失等により野生生物の危機的な状況が浮き彫りになるなかでは前記の法律や条令による
対応は限界を超えてしまった。自然保護思想の高まりは、環境庁の発足等にみるように環境保護行政へ反映されるように
なった。ちょうどそのころにレッドデータブックの作製がはじまり、沖縄県でも最初の本ができた。その後、レッドデー
タブックの見直しと同時に世界基準のカテゴリーにするための改訂を行うことになる。ところが、20世紀後半から燻って
いた外来種の問題は21世紀になるときわめて深刻な問題として浮上してきた。採取を第一、開発を第二としたら、外来種
は第三の波として押し寄せてきたのである。在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因という事を考えた場合、21世紀はこ
のような意味で「外来種」が大きなキーワードとなろう。
文献
村上興生・鷲谷いずみ,2002.1.外来種と外来種問題. 外来種ハンドブック”,日本生態学会編,地人書館,3―4.
中井克樹・布谷知夫,2003.第1章 導入編 身近にいる外来生物. 外来生物”
,中井克樹・中島経夫・Andrew Rossiter
編,滋賀県立琵琶湖博物館,8―27.
中井克樹・中島経夫・Andrew Rossiter編,2003.外来生物.滋賀県立琵琶湖博物館,160p.
日本生態学会編,2002.外来種ハンドブック.地人書館,390p.
沖縄県立博物館編,2004.企画展自然界のエイリアン−海をこえてもちこまれた動物たち.沖縄県立博物館,22p.
嵩原建二・当山昌直・小浜継雄・幸地良仁・知念盛俊・比嘉ヨシ子,1
997.沖縄の帰化動物─海をこえてきた動物たち
─.沖縄出版,235p.
当山昌直,1997.帰化動物について.沖縄の帰化動物─海をこえてきた動物たち─,沖縄出版,4―11.
執筆者:当山昌直
478
沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
日本の侵略的外来種ワースト100:
http : //www003.upp.so―net.ne.jp/consecol/alien_web/alien_japan_worst.html(Update 2004/5/14)
から転載した。
日本の侵略的外来種ワースト100
村上興正・鷲谷いづみ
生物多様性保全のために有効な外来種対策を実施するにあたっては、外来種の中でも生態系や人間活動への影響が特に大
きい「侵略的外来種」を優先的に取り扱う必要がある。本リストは、その一助とすることも念頭に置きながら、
「侵略的
外来種」への社会的関心を喚起するために作成した仮のリストである。
選定にあたっては、まず、本ハンドブックの編集委員から、それぞれが編集において分担した分類群の範囲で特に影響が
大きいと考えられる 「侵略的外来種」 を今回作成した外来種リストに掲載されている種 (対象によっては種以外の分
類群も含む) から候補として挙げていただいた。その際、すでに日本で大きな影響が認められている種だけではなく、
外国で大きな影響が知られているもの、生態的な特性から考えて大きな影響が予測できるものを候補としていただいた。
分類群によっては執筆者の見解なども参考にしつつ、各編集委員は、
「必ず選定すべきもの」と「選定することが望まし
いもの」の二つのランクに分けて候補種を選定した。それらの合計がおよそ1
20種となったが、それらの中から、最終的
には監修者の判断で仮のワースト100を決めさせていただいた。編集委員が候補とした「必ず選定すべき種」はほぼすべ
てワースト 100に含まれている。
今後は、影響の大きさを科学的に評価・考量し、また、100種という枠にとらわれることなく、侵略的外来種、さらには
その中でも特に対策を優先すべきものを決定することが望まれる。
日本の侵略的外来種ワースト100
和
哺乳類
鳥類
爬虫類
両生類
名
学
名
アライグマ
Procyon lotor
イノブタ
Sus scrofa
カイウサギ
Oryctolagus cuniculus
タイワンザル
Macaca cyclopis
チョウセンイタチ
Mustela sibirica
ニホンイタチ
Mustela itasti
ヌートリア
Myocastor coypus
ノネコ
Felis catus
ジャワマングース
Herpestes javanicus
ヤギ
Capra hircus
ガビチョウ
Garrulax canorus
コウライキジ
Phasianus colchicus karpowi
シロガシラ
Pycnonotus sinensis
ソウシチョウ
Leiothrix lutea
ドバト
Columba livia
カミツキガメ
Chelydra serpentina
グリーンアノール
Anolis carolinensis
タイワンスジオ
Elaphe taeniura friesi
ミシシッピアカミミガメ
Trachemys scripta elegans
ウシガエル
Rana catesbeiana
オオヒキガエル
Bufo marinus
シロアゴガエル
Polypedates leucomystax
つづく
479
沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
日本の侵略的外来種ワースト100(つづき)
和
魚類
昆虫類
昆虫以外の節足動物
軟体動物
名
学
名
オオクチバス
Micropterus salmoides
カダヤシ
Gambusia affinis
コクチバス
Micropterus dolomieu
ソウギョ
Ctenopharyngodon idellus
タイリクバラタナゴ
Rhodeus ocellatus ocellatus
ニジマス
Oncorhynchus mykiss
ブラウントラウト
Salmo trutta
ブルーギル
Lepomis macrochirus
アメリカシロヒトリ
Hyphantria cunea
アリモドキゾウムシ
Cylas formicarius
アルゼンチンアリ
Linepithema humile
アルファルファタコゾウムシ
Hypera postica
イエシロアリ
Coptotermes formosanus
イネミズゾウムシ
Lissorhoptrus oryzophilus
イモゾウムシ
Euscepes postfasciatus
インゲンテントウ
Epilachna varivestis
ウリミバエ
Bactrocera cucurbitae
オンシツコナジラミ
Trialeurodes vaporariorum
カンシャコバネナガカメムシ
Caverelius saccharivorus
カンショオサゾウムシ
Rhabdoscelus obscurus
シルバーリーフコナジラミ
Bemisia argentifolii
セイヨウオオマルハナバチ
Bombus terrestris
チャバネゴキブリ
Blattella germanica
トマトハモグリバエ
Liriomyza sativae
ネッタイシマカ
Aedes aegypti
ヒロヘリアオイラガ
Parasa lepida
マメハモグリバエ
Liriomyza trifolii
ミカンキイロアザミウマ
Frankliniella occidentalis
ミナミキイロアザミウマ
Thrips palmi
ヤノネカイガラムシ
Unaspis yanonensis
アメリカザリガニ
Procambarus clarkii
ウチダザリガニ
Pacifastacus leniusculus trowbridgii
セアカゴケグモ
Latrodectus hasseltii
チチュウカイミドリガニ
Carcinus aestuarii
トマトサビダニ
Aculops lycopersici
アフリカマイマイ
Achatina(Lissachatina)fulica
カワヒバリガイ
Limnoperna fortunei
コウロエンカワヒバリガイ
Xenostrobus securis
サカマキガイ
Physa acuta
シナハマグリ
Meretrix petechialis
スクミリンゴガイ
Pomacea canaliculata
チャコウラナメクジ
Lehmannia valentiana
つづく
480
沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
日本の侵略的外来種ワースト100(つづき)
和
軟体動物軟体動物
名
学
名
ムラサキイガイ
Mytilus galloprovincialis
ヤマヒタチオビガイ
Euglandina rosea
その他の無脊椎動物
カサネカンザシ
Hydroides elegans
維管束植物
アカギ
Bischofia javanica
アレチウリ
Sicyos angulatus
イタチハギ
Amorpha fruticosa
イチビ
Abutilon theophrasti
オオアレチノギク
Conyza sumatrensis
オオアワダチソウ
Solidago gigantea
オオオナモミ
Xanthium canadense
オオカナダモ
Egeria densa
オオキンケイギク
Coreopsis lanceolata
オオフサモ
Myriophyllum brasiliense
オオブタクサ
Ambrosia trifida
オニウシノケグサ
Festuca arundinacea
外来種タンポポ種群
Taraxacum spp.
カモガヤ
Dactylis glomerata
キショウブ
Iris pseudoacorus
コカナダモ
Elodea nuttallii
シナダレスズメガヤ
Eragrostis curvula
セイタカアワダチソウ
Solidago altissima
タチアワユキセンダングサ
Bidens pilosa
ネバリノギク
Aster novae―angliae
ハリエンジュ
Robinia pseudo―acacia
ハルザキヤマガラシ
Barbarea vulgaris
ハルジオン
Erigeron philadelphics
ヒメジョオン
Stenactis annuus
ボタンウキクサ
Pistia stratiotes
ホテイアオイ
Eichhornia crassipes
維管束植物以外の植物
イチイヅタ
Caulerpa taxifolia
寄生生物
アライグマカイチュウ
Baylisascaris procyonis
エキノコックス
Echinococcus spp.
ジャガイモシストセンチュウ
Globodera rostochiensis
ネコ免疫不全ウイルス
Feline immunodeficiency virus
マツノザイセンチュウ
Bursaphelenchus xylophilus
ミツバチヘギイタダニ
Varroa destructor
出典:日本生態学会編,村上興正・鷲谷いづみ監修,2002.外来種ハンドブック.地人書館,東京都,390pp.
481
沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
世界の侵略的外来種ワースト100:
http : //www003.upp.so―net.ne.jp/consecol/alien_web/alien_world_worst.html(Update 2004/5/14)
から転載した。
世界の侵略的外来種ワースト100
村上興正・鷲谷いづみ
2000年、国際自然保護連合(IUCN)の種の保全委員会(SSC)は、「世界の侵略的外来種ワースト100(「100 of the
World’s Worst Invasive Alien Species」)を発表した。このリストは、SSC にある侵入種専門家グループ(ISSG)によって
取りまとめられたものである。100種は、(1)生物の多様性および人間活動に対する深刻な影響、
(2)生物学的侵入の重
要な典型事例、の二つの規準によって選ばれているが、たくさんの事例を紹介するために、一つの属からは一つの種だけ
が選ばれている。日本では在来種の種もあり、日本にそのまま適用すると問題が生じる種もあると思われるが、参考のた
めに掲載しておくものである。
この100種を、「日本の侵略的外来種ワースト100」と同じ分類方法、掲載順序で整理したのが下記のリストである。日本
のものと対比すると、同じ種が数多く取り上げられていることがわかる。なお、学名は、http : //issg.appfa.auckland.ac.nz
/database/welcome/(100 OF THE WORST)からの転載、和名は日本自然保護協会のホームページ http : //www.nacsj.or.jp
/ を参考にしながら、本書の編集委員にチェックしていただいて変更を加えた。
世界の侵略的外来種ワースト1
0
0
和
哺乳類
鳥類
爬虫類
両生類
魚類
名
学
アカギツネ
Vulpes vulpes
アカシカ
Cervus elaphus
アナウサギ
Oryctolagus cuniculus
イエネコ
Felis catus
オコジョ
Mustela erminea
カニクイザル
Macasa fascicularis
クマネズミ
Rattus rattus
ジャワマングース
Herpestes javanicus
トウブハイイロリス
Sciurus carolinensis
ヌートリア
Myocastor coypus
ハツカネズミ
Mus musculus
フクロギツネ
Trichosurus vulpecula
ヤギ
Capra hircus
ヨーロッパイノシシ
Sus scrofa
インドハッカ
Acridotheres trisitis
シリアカヒヨドリ
Pycnonotus cafer
ホシムクドリ
Sturnus vulgaris
アカミミガメ
Trachemys scripta
ミナミオオガシラ
Boiga irregularis
ウシガエル
Rana catesbeiana
オオヒキガエル
Bufo marinus
コキコヤスガエル
Eleutherodactylus coqui
名
ウォーキングキャットフィッシュ(ヒレナマズの1種) Clarias batrachus
オオクチバス
Micropterus salmoides
カダヤシ
Gambusia affinis
カワスズメ
Oreochromis mossambicus
つづく
482
沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
世界の侵略的外来種ワースト1
0
0(つづき)
和
昆虫類
名
学
コイ
Cyprinus carpio
ナイルパーチ
Lates niloticus
ニジマス
Oncorhynchus mykiss
ブラウントラウト
Salmo trutta
アシナガキアリ
Anoplolepis gracilipes
名
アノフェレス・クァドリマクラタス(ハマダラカの1種) Anopheles quadrimaculatus
アルゼンチンアリ
Linepithema humile
イエシロアリ
Coptotermes formosanus
キオビクロスズメバチ
Vespula vulgaris
キナラ・カプレッシ(オオアブラムシの1種) Cinara cupressi
昆虫以外の節足動物
軟体動物
その他の無脊椎動物
コカミアリ
Wasmannia auropunctata
タバココナジラミ
Bemisia tabaci
ツヤオオズアリ
Pheidole megacephala
ツヤハダゴマダラカミキリ
Anoplophora glabripennis
マイマイガ
Lymantria dispar
ヒアリ
Solenopsis invicta
ヒトスジシマカ
Aedes albopictus
ヒメアカカツオブシムシ
Trogoderma granarium
チュウゴクモクズガニ
Eriocheir sinensis
ミドリガニ
Carcinus maenas
アフリカマイマイ
Achatina fulica
カワホトトギスガイ
Dreissena polymorpha
スクミリンゴガイ
Pomacea canaliculata
ヌマコダキガイ
Potamocorbula amurensis
ムラサキイガイ
Mytilus galloprovincialis
ヤマヒタチオビガイ
Euglandina rosea
キヒトデ
Asterias amurensis
セルコパジス・ペンゴイ(オオメミジンコ科の1種) Cercopagis pengoi
ニューギニアヤリガタリクウズムシ
Platydemus manokwari
ムネミオプシス・レイディ(ツノクラゲの1種) Mnemiopsis leidyi
維管束植物
アカキナノキ
Cinchona pubescens
アメリカクサノボタン
Clidemia hirta
アルディシア・エリプティカ(ヤブコウジ属の1種) Ardisia elliptica
イタドリ
Polygonum cuspidatum
エゾミソハギ
Lythrum salicaria
オプンティア・ストリクタ(ウチワサボテン属の1種) Opuntia stricta
カエンボク
Spathodea campanulata
カユプテ
Melaleuca quinquenervia
キバナシュクシャ
Hedychium gardnerianum
キミノヒマラヤキイチゴ
Rubus ellipticus
ギンネム
Leucaena leucocephala
クズ
Pueraria lobata
つづく
483
沖縄県の在来の生物に対して悪影響を及ぼす要因
世界の侵略的外来種ワースト1
0
0(つづき)
和
維管束植物以外の植物
寄生生物
名
学
名
クロモラエナ・オドラタ (キク科の1種)
Chromolaena odorata
サンショウモドキ
Schinus terebinthifolius
ストロベリーグアバ
Psidium cattleianum
スパルティナ・アングリカ(イネ科の1種)
Spartina anglica
セクロピア
Cecropia pletata
タマリクス・ラモシッシマ(ギョリュウ属の1種)
Tamarix ramosissima
ダンチク
Arundo donax
チガヤ (アランアラン)
Imperata cylindrica
ハギクソウ
Euphorbia esula
ハリエニシダ
Ulex europaeus
フランスカイガンショウ
Pinus pinaster
プロソピス・グランドゥロサ(イネ科の1種)
Prosopis glandulosa
ホザキサルノオ
Hiptage benghalensis
ホテイアオイ
Eichhornia crassipes
ミカニア・ミクランサ(キク科の1種)
Mikania micrantha
ミコニア・カルヴェセンス(ノボタン科の1種)
Miconia calvescens
ミツバハマグルマ
Wedelia trilobata
ミモザ・ピグラ(オジギソウ属の1種)
Mimosa pigra
ミリカ・ファヤ(ヤマモモ属の1種)
Myrica faya
モリシマアカシア
Acacia mearnsii
ランタナ
Lantana camara
リグストルム・ロブストゥム(イボタノキ属の1種)
Ligustrum robustrum
イチイヅタ
Caulerpa taxifolia
ワカメ
Undaria pinnatifida
アファノマイセス病
Aphanomyces astaci
カエルの表皮に寄生するツボカビの1種
Batrachochytrium dendrobatidis
カビの1種の感染によるニレの疾病
Ophiostoma ulmi
牛疫ウイルス
Rinderpest virus
クリ胴枯れ病
Cryphonectria parasitica
鳥マラリア
Plasmodium relictum
パイナップルの疾病
Phytophthora cinnamomi
バナナ萎縮病ウイルス
Banana bunchy top virus
出典:日本生態学会編,村上興正・鷲谷いづみ監修,2002.外来種ハンドブック.地人書館,東京都,390pp.
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