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“あらカン”
2011年3月25日 情報提供資料 改めて考える “あらカン” 為替編⑦ 為替ヘッジと投資信託 今回の東北地方太平洋沖地震において、被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。 一日も早く復興されますことを、心よりお祈り申し上げます。 <ヘッジ取引> 「HEDGE」(ヘッジ)には「(損失・危険などに対する)防 止策」という意味があります。一般に「ヘッジ取引」とは、 保有している資産の価格が上下するリスクを減少させる 取引のことを指します。主に価格が下落し損失を被るこ とを防ぐため利用されています。株式(現物)を保有して いる時、株式の先物を売る取引が典型的な例です。 為替では、米国債を購入した日本人が、先物為替で「米 ドル売り円買い」を行い「円高」「米ドル安」をヘッジする 取引が典型的な例です。外貨建て資産に投資する投資 信託で「(為替)ヘッジあり」コースがある商品は一般的 にこの仕組みが利用されています。 ただし為替の価格は通貨と通貨の相対比較であるため、 「ヘッジ」の仕方は上記だけではありません。時に「円 高」のみ、「米ドル安」のみのように片側の通貨のリスク のみをヘッジすることがあります。例えば、豪国債を購 入した日本人が、先物為替で「米ドル売り円買い」を行 い「円高」のみをヘッジする取引です。この場合「豪ドル 安」のリスクは残り、さらに「米ドル高」のリスクが新たに 発生します。 <「通貨選択型」の投資信託> ここ数年数多く設定されている、いわゆる「通貨選択型」 と呼ばれる投資信託は「片側の通貨のみをヘッジする 取引」を利用しているケースが多いようです。典型的な 例は、米ドル建ての資産へ投資を行う一方、「円高」のリ スクはそのままに「米ドル安」のみをヘッジするものです。 <為替ヘッジ取引の例> <為替ヘッジの典型的な例> 米国債を購入 円 米ドル 売 買 「円高」のリスク ヘッジとして米ドル売り円買いの先物為替締結 円 ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特 定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。 ■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確 性・完全性を保証するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通 し・コメントは、作成日現在のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があ ります。■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来 の運用成果等を約束するものではありません。■当資料内のいかなる内容も、将来 の市場環境の変動等を保証するものではありません。 「円高」「米ドル安」 とも為替リスクは 無くなる 米ドル 買 売 「円安」のリスク 「米ドル高」のリスク <片側の通貨のみを為替ヘッジする例> 豪国債を購入 円 売 「円高」のリスクは 豪ドル 無くなるが 買 「円高」のリスク 「豪ドル安」のリスク 「豪ドル安」のリスク ヘッジとして米ドル売り円買いの先物為替締結 円 買 米ドル 「米ドル高」のリスク は残る 売 「円安」のリスク 「米ドル高」のリスク <「通貨選択型」投資信託の典型的な例> 米ドル建て新興国国債を購入 「米ドル安」のリスクは 円 無くなるが 売 米ドル 買 「円高」のリスク 例えば豪ドルコースでは「米ドル売り豪ドル買い」の先物 為替取引を行います。結果として「米ドル」のリスクは ヘッジできますが、「円高」に加えて「豪ドル安」のリスク が残ります。ブラジルレアルコースでは「米ドル売りレア ル買い」のNDF取引を行う結果、「円高」「レアル安」のリ スクが残ります。「為替ヘッジ取引」を活用していますが、 「為替リスク」は無くならない点、注意が必要です。 「米ドル安」のリスク 「米ドル安」のリスク 「円高」のリスク ヘッジとして米ドル売りレアル買いのNDF締結 レアル 買 米ドル 売 「レアル安」のリスク 「レアル安」のリスク は残る 「米ドル高」のリスク *上記はイメージ図です。 大和住銀投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第353号 加入協会 (社)投資信託協会 、(社)日本証券投資顧問業協会