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Winter
広島市こども療育センター 心療部
2012
Winter
巻
頭
言
行事あれこれ
◆わたしの大切な友人たち/心療部長 岡田 隆介
◆ 午後プロのグループ紹介
◆ 園祭り ① ② ③
◆ スポーツレク
巻 頭
言
心療部長(精神科医師)
岡田
隆介
わたしの大切な友人たち
Aさんはクラシック音楽が大好きです。オーケストラが奏でる音の向
こうに、限りない世界が広がるそうです。Bくんは、大音響のライブハ
ウスでロックに酔います。ボーカルの歌詞は聞き取れないのに、意味が
共感できるみたいです。Cくんは映画好きです。ミュージカル・演劇・
新喜劇にも足を運びます。Dさんは、純文学からミステリーまで週に何
冊も読破します。本屋で何時間でも過ごせる特技もあります。Eくんは
絵が大好きで、著名な美術館にはすべて行きました。近年はアブストラ
クトに凝っていて、日によって違うイメージが膨らむのがたまらないと
言います。
AさんEくんみたいな友達は希ですが、Cくんタイプはたくさんいま
す。BくんDさんみたいなのは、ちょうどその中間くらいでしょう。た
ぶん世間でも、Cくんタイプを真ん中に正規分布をなしているのではな
いでしょうか。
仲間内では、AさんEくんは異才の希少人、BくんDさんはヒトクセ
ある通人、Cくんは間口の広い普通人ということになっています。お気
づきでしょうが、Aさんは耳からの、Eさんは目からの情報でイメージ
を膨らませることができます。BくんDさんは、言葉や文字から世界を
広げます。そしてCくんは、目と耳の両方から同時に大量の情報を受け
取っても疲れない人です。
同じ国のほぼ同じ時代に生まれたのに、このように情報の受け取り方
は千差万別です。彼らを「面白い変人たち」と呼ぶか個性のスペクトラ
ムと呼ぶかはともかく、みんな違っていてそこがいい仲間です。
わたしの立ち位置ですか?さて・・。
1
れこれ
あ
事
行
午後プロのグループ紹介
アクティブグループ
イラストグループ
アクティブグループでは、園庭を主
イラストグループでは、本や図鑑を
な活動場所として、バスケットボール
やサッカー、ドッヂボールなど、毎回
見ながら好きな絵を描き、和やかな雰
囲気の中で作業をしています。毎年園
で作るカレンダーのイラストもグルー
様々なスポーツに挑戦し、心地よい汗
を流しています。
プで描いています。
最近ではみんなで見本を見ず、自分
男女を問わず、運動を楽しむ、積極
的にカラダを動かすことを目的とした
の記憶を頼りに一つのお題を描く、
「思い出して描いてみよう」ということ
グループです。
もやっています。
みんなの力作は1
Fの廊下に貼って
あるのでぜひぜひ
見てください。
音楽グループ
ダンスグループ
ダンスグループは、こどもたちの希
音楽グループ
望で今年から始まりました。
活動内容は、職員とこどもで話し合
では、ピアノ、
キーボード、ア
いで決めています。園祭りまでは、「S
TEPS」の伊藤先生の振付けで発表に向
コーディオン、
エレキギター、
けて取り組みました。すごく難しい振
付けで、本当に出来るのか不安でした
ベース、ドラムな
ど、こどもたちがそれぞれ好きな楽器を
が、休憩時間も使って練習した結果、
園祭りでは、すばらしいダンスに仕上
選び、挑戦しています。みんなで演奏し
たい曲を話し合って決め、日々練習して
がりました。園祭り後
は、水曜日は基本のス
います。難しい所もありますが、メンバー
同士で教え合いながら頑張っています。
テップ練習、木曜日は
筋力トレーニングと、
練習の成果は園まつりや誕生日会で発表
し、みんなから大きな拍手をもらうぐら
みんな真剣に、次回の
発表機会に向けて取り組んでいます。
い、素敵な演奏が出来るようになってい
ます。
2
れこれ
あ
事
行
園祭り①
指導員
七竹
真吾
11月12日(土)に、愛育園祭りがありました。天気予報では、週
末は雨。ドキドキしながら本番を待ちましたが、前日・当日ともに
雨は降らず、絶好の園祭り日よりになりました。
午前中の食堂でのステージ発表では、音楽グループ、バンド、歌、
シガーボックスの発表がありました。みんな緊張しながらも、これ
までの練習の成果を精一杯出せたと思います。進行は、実行委員が
行いました。大勢の人前にも関わらず堂々と進行していました。
昼休憩の時間から模擬店がスタートしました。こどもたちは、から
あげ・やきそばなどの屋台でお腹を満たし、バザー・手芸クラブのコー
ナー、イラストグループの作品、体験活動で創作した貼り絵などを楽
しんでいました。こどもたちは、祭りを十分に楽しんだと思います。
午後のステージ発表は園庭で行いました。アクティブグループのバス
ケット3 on 3、職員のファッション対決、曲あてクイズなどで、会場の雰囲気は温まりました。ダン
スグループ、ダンス活動の発表もありました。メンバーは、休憩時間を使って
練習してきた成果を発揮し、素晴らしいダンスを披露しました。次に、職員出
し物のダンスがありました。職員は園児に負けじと頑張りましたが、会場は大
きな笑いで包まれました。最後は、食堂で二葉中学校の分級映画の上映があり
ました。分級生が、休憩時間を使って撮影に取り組んだ成果が見られ、素晴ら
しい作品に仕上がっていました。
こどもたちは、園祭りの発表に向けて事前の取り組みを大変頑張りました。
コツコツ努力を重ね、多くの人の前で発表したことは、かけがえのない経験になっ
たと思います。「やればできるんだ」という自信を手にすることもでき、少し成長できたと思います。
大変なこともあったと思いますが、来年以降の園祭りでも、感動や達成感を味わい、自信を深め、連
帯感を生む取り組みや発表ができることを願います。
今年は、OBの方が、からあげの屋台を開いて下さりました。また、ご自身の体験やメッセージも伝
えて下さいました。前日準備からお手伝いいただいた姿は心温まり、退
園後の今も愛育園のことを思って下さっていることが伝わりました。そ
の他、多くの保護者の方にもご協力いただき、おかげさまで、無事に愛
育園祭りを終えることができました。
こども、職員一同感謝の気持ちでいっぱいです。
3
れこれ
あ
事
行
園祭り②
ダンス発表に向けて
指導員
出本
曜子
5月末、“ダンスをやってみませんか”との呼びかけで、メンバー
が集まりました。それから約半年間、ジャズダンススタジオSTEPSの伊
藤英里先生のご指導の下、祭りに向けて取り組みがスタートしました。
最初は、簡単なステップにも足をもつらせ、振りを覚えることにも苦
労していたこどもたちの姿を見ながら、どんな仕上がりになるのか?
園祭りまで続くのか?伊藤先生から新しく出される振りや移動構成を
見る度に、「みんなにこのレベルは…。無理…。」と、私自身不安ば
かりでした。
しかし、こどもたちは伊藤先生に憧れ、月1回の先生のレッスンを何よりも心待ちにしていま
した。レッスンでは、毎回、一番始めに前回のレッスンをどの程度習得しているかの確認があり
ます。そのため、みんな、習った振りは次回のレッスンまでに、必ず完璧に踊れるように自主練
習、個人練習に励んでいました。
伊藤先生に確認していただいた後、「よく練習してきたね。」と、褒めてもらえることが、こ
どもたちの最大のモチベーションでした。褒めていただいた直後のみんなの表情が、一瞬にして
ほころんでいたのを、私は忘れられません。
さて。あっという間に園祭り本番の日。出番直前に、「気合いを入れよう!」と、こどもたち
の言葉で円陣が組まれました。『みんなで作ってきた作品を、みんなで発表する』ことを、私は
大切にし、こどもたちに言い続けてきました。円陣ができた時、こどもたち自身はちゃんと理解
して意識していたこと、みんなで本番を迎えられたことを私は嬉しく思いました。
本番は完璧でした。緊張して動きも小さくなるのだろう…。と、心配したのですが、実にいきい
きと、のびのびと踊っていました。音に合わせ、人と動きを合わせて堂々と発表する姿は、逞し
くそして輝いていました。そして何よりもこどもたちの集中力のすごさに驚きました。練習では
なかなか上手く行かなかった大きな移動が完璧でした。皆の気持ちが一つになった発表ができま
した。
こどもたちは半年間、作品づくり、発表に向けて気持ちを切らすこ
となくコツコツと本当によく頑張りました。こどもたちのすごさに感
動しました。週5日も練習したこどももいます。ダンスに取り組んだ
期間、私からは、こどもたちに「練習をやりなさい。」と言うことな
く、「大丈夫?できている?」の問いかけに、「(練習)やっておく。」
と、こどもたち自身のモチベーションで取り組めていました。10人
全てのこどもたちの力を伊藤先生に引き出してもらいました。本当に
感謝の気持ちでいっぱいです。
続けることが大きな力になること、やり続けたからこそ体験できる『達成感』を、メンバー全
員が体験できました。感動と感謝のダンス発表でした。
4
れこれ
あ
事
行
園まつり③
ダンス発表を終えて
メンバーの感想
Y君;ダンスが苦手で本番には出たくなかったけど、伊藤先生に丁寧に教えて
いただき頑張ることができた。
H君;本番では緊張したけど、練習の成果を発揮できたと思う。
Sさん;ダンスの楽しさがわかった。良い体験ができた。
Nさん;伊藤先生の振付け&ご指導のおかげで、最後まで楽しむことができた。
本番も緊張せずに楽しくできた。
Iさん;園の先生に「本当に頑張ったね。」と、言ってもらえたのがとても嬉
しかった。
Bさん;高校に入ってもダンスを続けたい。筋トレを頑張っていく。
Nさん;園祭りは上手く踊れた。「こんなの無理。」と、思うことも多かった
けど、伊藤先生のおかげで最後までやることができた。
Kさん;緊張して動けなくなると思ったけど、練習通り思いっきり動けた。
N君;苦しいこともできるようになった。
T君;失敗せずに本番を終われた。
5
れこれ
あ
事
行
スポーツレク
卓球大会
指導員
前田
滋
10月10日は体育の日。今年のスポーツレクは「卓球大会」です!この大会のため、9月からの
スポーツ活動で基礎練習に励んだり、自由時間にもデイルームにある卓球台を使ってたくさん練習を
してきました。
当日は、心身障害者福祉センターの広い体育館にて男女に分かれ競技し
ました。それぞれ4つのブロックに分かれ予選リーグを戦い、上位2名が
決勝トーナメントに進み、3位以下は敗者トーナメントにまわります。本
格的です!
この大会には職員も参加しました。大人も子どももガチンコ勝負!普段
ではそうそう拝めない真剣な表情、一球一球への張りつめた緊張感を味わ
うことが出来ました。決勝戦では、強烈なスマッシュが打ち込まれたり、
それを見事にカットで返球したりとハイレベルな戦いで、みんな固唾をの
んで見守りました。
またラリー大会では、くじで決まったペアでラリーがどれだけ続くか競いました。相手が打ち返し
やすいよう、優しい返球をしていました。相手を気遣う様子が見られとてもよかったと思います。長
時間の大会になりましたが、みんな集中を切らさずよく頑張っていました。最後の片付けやモップが
けも丁寧におこない、競技だけでなくマナーもとてもよく、素晴らしい大会であったと思います。
最後になりましたが、たくさんの声援をおくってくださいました保護者
の皆様、景品など用意してくださいました保護者会の皆様、おかげで楽し
い大会を開くことが出来ました。どうもありがとうございました。
さあ、来年のスポーツレクリエーション、次回は何になるかな?
みなさんお楽しみに!
1∼3月
行事予定
2月
節分祭
3月
雛茶会
6
3月
お楽しみ会
スポーツレクや園まつりでは、保護者の方、ボランティアの方、センターの方などに助けていただき、愛育
園はたくさんの方々に支えてられていることを実感しました。本当にありがとうございました。
日々、生活を共にする人とだけでなく、他にもたくさんの人と目に見えない繋がりがあり、お互いに支え、
支えられているように思います。昨年の世相を表す漢字に『絆』が選ばれましたが、その絆を大事にしていき
たいと改めて思います。
広島市こども療育センター心療部
愛育園
〒732−0052
広島県広島市東区光町二丁目15番55号
(082)263−0683(代)
aiiku@h sfj.city.hiroshima.jp
http://www.hsfj.city.hiroshima.jp/0202010500kodomoaiikutop.html
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