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平成21年度墨田区普通会計決算(PDF:294KB)
平成 21 年度 墨田区普通会計決算について 平成 21 年度墨田区普通会計決算の結果がまとまりましたので、お知らせします。 21 年度決算収支の状況 ○ 平成 21 年度普通会計決算は、歳入総額 1,042 億 8,731 万 2 千円、 歳出総額 1,002 億 6,516 万 8 千円となりました。 ○ 決算規模は、前年度に比べて歳入で 7.9%(約 76 億円)の増、歳出で 9.4%(約 86 億円)の増となり、歳入・歳出ともに増となりました。 ○ 決算収支は、形式収支で 40 億 2,214 万 4 千円の黒字となり、形式収支から翌 年度に繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は、前年度から 8.1%(約 3 億円) 減少し 38 億 2,939 万 8 千円の黒字となりました。 ○ 当該年度だけの実質的な収支を把握するための指標である実質単年度収支は、 9 億 6,295 万 9 千円となり、6 年連続の黒字となりました。 【平成 21 年度の決算収支等】 平成 21 年度 104,287,312 100,265,168 4,022,144 192,746 3,829,398 平成 20 年度 96,646,142 91,650,893 4,995,249 829,826 4,165,423 △336,025 987,067 △1,323,092 ‐ G 2,131,984 1,128,564 1,003,420 88.9 繰上償還金 H 積立金取崩し額 I 実質単年度収支 (F+G+H-I) - 833,000 962,959 - 1,034,300 1,081,331 ‐ △201,300 △118,372 ‐ △19.5 ‐ 区 歳入総額 歳出総額 形式収支 分 A B C=A-B 翌年度に繰り越すべき財源 D E=C-D F 実質収支 単年度収支 (実質収支-前年度実質収支) 積立金 増減額 増減率(%) 7,641,170 7.9 8,614,275 9.4 △973,105 △19.5 △637,080 △76.8 △336,025 △8.1 (単位:千円) 【実質収支の推移】 平成 16 年度 平成 17 年度 平成 18 年度 平成 19 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 2,037,977 2,860,994 3,962,484 3,178,356 4,165,423 3,829,398 (単位:千円) *普通会計 決算統計上の会計で、各地方自治体間の相互比較や時系列比較が可能となるよう、総務省で定 める基準により、公営事業会計以外の会計を統合して一つの会計としてまとめたもので、本区に おいては一般会計から公営企業会計(介護サービス事業)及び介護保険事業会計(介護サービス 事業勘定)を控除した額となります。なお、本区の公営事業会計には、上記以外に国民健康保険 事業会計、老人保健医療事業会計、介護保険事業会計(保険事業勘定)、後期高齢者医療事業会 計があります。 - 87 - 2 平成 21 年度決算の特徴 (1) 歳入 ○ 一般財源は、前年度比で 7.3%(約 48 億円)の減少となりました。 ● 区の基幹的な歳入である特別区税は、0.8%(約 2 億円)の増となり、6 年連 続の増収となりましたが、小幅な増に留まったため、歳入全体に占める割合は 19.9%で前年度に比べ 1.4 ポイント減少しました。 ● 特別区交付金は、11.8%の減(約 48 億円)で、歳入全体に占める割合は 34.5%となり、7.7 ポイントの減となったものの、本区の歳入のうち最も大き な割合を占めています。 ● 各種交付金については、地方消費税交付金が 6.5%(約 2 億円)の増となっ たものの、利子割交付金が、20.5%(約 1 億円)の減となりました。 ○ 特定財源は、40.9%(約 124 億円)の大幅な増加となりました。 ● 国庫支出金は、生活保護費の増や定額給付金、国の緊急経済対策に伴う臨時 交付金などにより、64.6%(約 90 億円)の大幅増となりました。 ● 都支出金は、生活保護費の増や都市計画交付金の増、緊急雇用創出事業費の 増などにより 14.5%(約 7 億円)の増となりました。 ● 繰入金は、基金繰入金、特別会計からの繰入金ともに増となり、91.5%(約 19 億円)の大幅増となりました。 ● 特別区債は、曳舟地区再開発事業の事業進捗による増、住宅市街地総合整備 事業への起債等により 43.3%(約 6 億円)の増となりました。 ○ 以上の結果、一般財源が歳入全体に占める割合は、58.9%となり、前年度に比 べ 9.6 ポイント減少しました。 【歳入決算の前年度比較】 (単位:千円) - 88 - (2) 歳出の状況(性質別) ○ 義務的経費は前年度比で 4.0%(約 19 億円)増加したものの、歳出全体に占 める割合は、前年度を 2.5 ポイント減の 48.8%となり 13 年ぶりに 50%を下回り ました。 ● 人件費は、職員給が 4.2%(約 6 億円)減少しましたが、退職手当が 4.2% (約 1 億円)増加したことにより、2.3%(約 5 億円)の減となりました。歳出 総額に占める割合は、前年度を 2.4 ポイント下回る 20.4%となりました。 ● 扶助費は、生活保護費の増及び公設保育園指定管理委託の増などにより 11.9%(約 26 億円)の増加となりました。 ● 公債費は、6.7%(約 3 億円)の減となり、平成 12 年度から 10 年連続の減 少となりました。 ○ 投資的経費は、13.0%(約 12 億円)の増となりました。これは、総合体育館 整備事業や曳舟駅前東地区再開発事業の進捗等によるものです。 ○ その他の経費は、15.6%(約 55 億円)の増となりました。 ● 物件費は、学校ICT化推進経費やがん検診経費の増等により、5.2%(約 8 億円)の増となりました。 ● 補助費等は定額給付金給付費の影響により 65.5%(約 38 億円)の増となり ました。 ● 積立金は、財政調整基金や公共施設整備基金への積立が大きく増加したこと により、50.3%(約 12 億円)の増となりました。 【性質別歳出決算の前年度比較】 (単位:千円) - 89 - (3)歳出の状況(目的別) ○ 本区における目的別歳出で最も大きなものは民生費で、全体の 45.8%を 占めています。 主な増減の特徴は以下のとおりです。 ● 民生費は、前年度比で 6.0%(約 26 億円)の増となりました。これは、生 活保護費や公設保育園指定管理委託経費及び障害者自立支援給付事業費の増 等によるものです。 ● 土木費は、14.7%(約 13 億円)の増となりました。これは、曳舟地区市 街地整備事業や京成押上線連続立体化事業、北十間川等整備事業の進捗など によるものです。 ● 教育費は、2.6%(約 3 億円)の減となりました。これは、総合体育館管理 運営費や学校ICT化推進事業費の増があったものの、隅田小学校改築事業 費や学校校舎等耐震改修経費の減等によるものです。 【目的別歳出決算の前年度比較】 (単位:千円) - 90 - 3 財政指標 (1) 経常収支比率 ○ 財政の弾力性を示す指標である経常収支比率は、前年度より 6.4 ポイント上回 り、90.2%となりました。 分子となる経常経費充当一般財源等は、人件費、維持補修費及び公債費充当額 が減少したものの、扶助費及び補助費等充当額が増となったこと等により、0.4% (約 2 億円)増加しました。しかし、分母となる経常一般財源等が、特別区税、地 方消費税交付金の増にもかかわらず、特別区交付金の大幅な減により 6.8%(約 44 億円)減少したため前年度より 6.4 ポイント上回りました。 経常収支比率の適正水準は 70~80%と言われていますが、本区は 23 区平均を上 回る数値となっていることからも、依然として弾力性に乏しい財政構造であるとい えます。 【経常収支比率の推移】 *経常収支比率(%)= 経 常 経 費 充 当 一 般 財 源 等 ×100 経常一般財源等+減税補てん債+臨時財政対策債 経常的な支出は経常的な収入をもって充て、その剰余が大きければ、それだけ行政需要の変化に 柔軟に対応できることから、この比率は財政構造の弾力性を示す指標として用いられます。 - 91 - (2) 公債費比率 ○ 公債費に係る財政負担の大きさを示す公債費比率は 5.5%となり、前年度を 0.1 ポイント下回りました。 これは、分子となる公債費充当一般財源等が 3.5%(約 1 億円)の減となったが、 分母となる標準財政規模も 2.6%(約 17 億円)の減となったことによるものです。 公債費比率は年々減少しており、現状では、23 区平均とほぼ同様の数値にまで 改善されています。 【公債費比率の推移】 *公債費比率(%)=公債費充当一般財源等 - 災害復旧費等に係る基準財政需要額 × 100 標準財政規模(臨時財政対策債発行可能額を含む)-災害復旧費等に係る基準財政需要額 財政構造の弾力性を判断する指標の一つで、この比率の高さが財政硬直化の程度を示すことか ら、起債計画の調整の目安となります。 *標準財政規模 一般財源ベースで地方自治体の標準的な財政規模を示す数値で、各種財政指標を算出するにあ たり、基礎数値として用いられます。 本区の平成 21 年度数値は、65,755,191 千円です(平成 20 年度は 67,476,298 千円)。 なお、平成 20 年度から標準財政規模に臨時財政対策債権発行可能額を含めて表示しています。 - 92 - (3) 実質収支比率 ○ 標準財政規模に対する実質収支額の割合を示す実質収支比率は 5.8%となり、 前年度を 0.4 ポイント下回りました。 これは、分子となる実質収支額が 8.1%(約 3 億円)の減となったが、分母とな る標準財政規模が 2.6%(約 17 億円)の減となったことによるものです。 【実質収支比率の推移】 ×100 *実質収支比率(%)=実 質 収 支 標準財政規模 形式収支が単なる歳入歳出の差額を表すのに対し、実質収支は当該年度に発生した債務 を履行済みとした場合の実質的な財政収支(純剰余または純損失)をいいます。 実質収支に示される赤字・黒字は、財政運営の状況を判断する重要なポイントですが、 黒字が多ければ多いほど財政運営が良好であるとはいえません。財政運営上どの程度の実 質収支(黒字)が適度であるかは各地方自治体の財政規模等により異なりますが、概ね実 質収支比率で 3~5%といわれています。 - 93 - 4 特別区債現在高・積立金現在高 (1)特別区債現在高 特別区債現在高は、前年度比 4.3%(約 12 億円)の減で平成 10 年度以降 12 年連続の減少となりました。 種類別では、一般単独事業債が 5.5%(約 4 億円)の減、都貸付金が 17.0% (約 6 億円)の減、減税補てん債等が 10.7%(約 9 億円)の減となっています。 一方、小中学校の耐震補強工事の進捗により学校教育施設等整備事業債が 3.9% (約 1 億円)の増となったほか、曳舟駅前地区市街地再開発事業の進捗により その他の区分で増となっています。 ○ 【特別区債現在高の内訳:普通会計債】 (単位:千円) ※ 普通会計債以外には、介護施設整備のために発行した特別区債の現在高が 3,220,136 千円あります。 (2)積立金現在高 ○ 積立金現在高については、前年度比 14.9%(約 23 億円)の増となり、6 年 連続の増加となりました。 これは、財政調整基金が 24.1%(約 13 億円)の増及び公共施設整備基金等 その他特定目的基金が 12.0%(約 11 億円)の増となったことによります。 【積立金の状況】 (単位:千円) ※ 上記のほか、介護保険制度の運営のために設置した基金の現在高が 1,326,618 千円あります。 - 94 - 平成21年度 墨田区財政健全化判断比率の状況について 自治体の財政状況を把握し破綻を防ぐことを目的として、「地方公共団体の財政の健全化 に関する法律」(以下「財政健全化法」という。)が平成 19 年 6 月に公布されました。この法律 によって、「実質赤字比率」、「連結実質赤字比率」、「実質公債費比率」、「将来負担比率」の 4つの健全化判断比率を公表することになっています。 本区の 21 年度決算では、これらの比率がすべて国の定める健全化基準をいずれも下回っ ており、区の財政は健全な状態であることを示しています。 ■平成 21 年度決算に基づく健全化判断比率 (単位:%) 区分 墨田区 実質赤字比率 - 連結実質赤字比率 - 実質公債費比率 将来負担比率 国の定める基準 早期健全化基準 財政再生基準 11.25 20.00 16.25 40.00 2.3 25.0 35.0 - 350.0 1 実質赤字比率 一般会計における赤字額(歳出に対する歳入の不足額)を標準的な一般財源の規模を あらわす標準財政規模の額で除したものです。なお、財政健全化法では、一般会計等と なっていますが、本区の場合は「等」に該当する特別会計がないため、一般会計と同一と なります。 本区の一般会計の実質収支は 38 億円の黒字でしたので、「-」で表示しています。 2 連結実質赤字比率 一般会計や特別会計を含むすべての会計の赤字額と黒字額を合算して、地方公共団 体全体の赤字額を標準財政規模の額で除したものです。 本区の全会計(一般会計、国民健康保険特別会計、老人保健医療特別会計、介護保 険特別会計、後期高齢者医療特別会計)の実質収支は 50 億円の黒字でしたので、「-」 で表示しています。 3 実質公債費比率 一般会計が負担する起債の元利償還金や元利償還金に準じる額の合計額を標準財政 規模で除した額の3年間の平均の比率です。 本区の実質公債費比率は、19 年度 3.7%、20 年度 1.9%、21 年度 1.5%の平均で 2.3%となります。 4 将来負担比率 特別区債の現在高や退職手当負担見込額など一般会計が将来負担すべき実質的な 負債の額を標準財政規模で除したものです。 本区の将来負担額は、特別区債の残高や退職手当負担見込額などが 638 億円ありま すが、将来負担額から控除することができる基金残高や地方交付税上の基準財政需要 額算入見込額などが 766 億円あり、将来負担額に対して充当可能額が上回るため、将来 負担比率は「-」で表示しています。 - 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