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日本料理に対するバンコクの若者の意識

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日本料理に対するバンコクの若者の意識
目次
1.序論
2. 日本料理とタイ料理
2.1 日本料理の特徴
2.2 タイ料理の特徴
2.3 比較
3. 日本料理に対する意識の調査
3.1
調査の目的
3.2
調査の結果及び分析
4. 結論
5.まとめ
1.序論
ここ数年タイは、若者のファッションやアニメなどの様々な日本の影響を受けている。
日本料理もその一つである。日本料理が人気があるようになってきているのにつれ、日本
料理のレストランはたくさん開店した。バンコクにある日本料理は値段が安いとはいえな
いし、しかも、濃い味のするタイ料理に対し、日本料理は味が薄い。とはいうものの、現
在タイの若者の中で日本料理が大人気となっている。
そういう差があるのに、一体どんな理由で日本料理がブームになっているのか。タイの
若者は日本料理に対してどのように考えているのか。
そこで、本稿では日本料理に対するバンコクの若者の意見を検証し、それを参考にして
日本料理が大人気となっている理由を分析する。
まず、日本料理とタイ料理の特徴を紹介する。そして、アンケートで日本料理に対する
若者の意識を調べた結果の分析と料理の特徴の資料に基づいて、若者の考えやブームにな
っている原因を考察する。
2.日本料理とタイ料理
2.1
日本料理の特徴
「味の語り部」によると、日本の食文化は、中国や朝鮮半島の影響を受けてきたが、一
方では独自の食文化が生まれたという。つまり、日本は周りの国々から食文化を導入して
きたというものの、そのまま活用したわけではなく、それを工夫し独自性を持っている日
本の料理を作ったのである。さて、
「日本料理である」ためには何が必要とされるかをいろ
いろな文献に基づいて紹介しよう。
z
季節感
これについては酒肴処
やかたの「日本料理の歴史と成り立ち」で述べていることを次
ぎのように整理してみた。
日本料理から季節感をなくすと、ほとんど魅力のない食べ物になってしまう。そして、
料理の中で季節感を出すには「旬のもの」や「走りのもの」を使い、料理人としては特に
お吸い物に重点を置く。つまりお吸い物の椀のふたを取れば、すぐにその時の季節が分か
るようにするのは料理人が忘れてはいけないことである。具体的な例と言えば、吸い物の
吸い地の上に季節のおいしい柚子を入れることだ。それはお吸い物で季節を伝えようとし
たのである。
「日本料理の歴史」(History of Japanese Cuisine)によると、日本料理は四季の変化が
どこよりもはっきり感じられる。しかも、日本人はテーブルの上の季節の変化と同様に変
わる季節を見ることを楽しみ、「旬」のものを食べるのも好きだ。旬のものは例えば、春の
たけのこ、まぐろ及びニシン、初夏のかつお、秋の松茸及び栗などである。旬のものを食
べるのは体にいいといわれている。
以上のように、日本の食文化ははっきり変化する季節に親密な関係があることと、日本
料理には季節感が不可欠だということが考えられる。しかも、季節感の方が味より大切に
されているようである。したがって、季節感、つまり「季節の味」を大切にするために、
できるだけ調味を少なくするのではないだろうか。その結果、日本料理は薄い味のする料
理となっている。
z
自然感と調和
「日本料理の歴史」(History of Japanese Cuisine)によると、日本料理といえば、
「自
然」と「調和」というのがもっとも適切な説明だという。いかなる日本料理を作っても、
自然の風味を失ってはならない。そして、材料は1皿の中ででも他の皿とでも調和してい
なければならない。要するに、自然、環境、及び食べる人との調和は日本料理に欠かせな
い。
そして、「味の語り部」は「炒飯より銀シャリ、麻婆豆腐よりも、湯豆腐や冷や奴の旨さ
を知る日本人の味覚は、日本料理の基本になるものだ。」と言っている。
このように、「自然の味」と「調和」は日本料理の主要なことであることが分かる。「自
然感と調和」は「季節感」に関わるようだ。つまり、自然の味と環境との調和を保つこと
ができなければ、季節感を十分に味わうことができないと思う。それゆえに、この2つ日
本料理の特徴は相対する関係にあると言っていいだろう。
2.2
z
タイ料理の特徴
4つの味
「タイ料理ってどんなもの?」によると、タイ料理の味は辛味、酸味、甘味、塩味で構
成されているという。辛味はタイの唐辛子・プリックにより、酸味はマナオなどの柑橘類
の果汁、甘味は砂糖やココナツミルク、塩味はナンプラーによる味だ。さらに、パクチー
(香菜)、バイマクルート(コブミカンの葉)、レモングラスなどの生のハーブを多く用い
る。
また「タイの台所」によれば、辛さや酸味、ハーブの香りなどは単なる料理のアクセン
トではなく、料理の味の一つとして大きな役割を担い、しかもそれぞれの味が完全に融合
した料理であるということだ。
要するに、調和している4つの味はタイ料理の基本である。
z
地域差
「アジアフーズのタイの味」と「タイ料理ってどんなもの?」はタイ料理の地域差につ
いて次ぎのように説明している。
タイはカンボジア、ラオス、ミャンマー、マレーシア、4つの国に囲まれていて、それ
ぞれの国の食文化はタイ各地の地方料理に反映されている。まず、中部はバンコクを中心
として華僑が持ち込んだ中国料理の影響を強く受けている。例えば、麺類や炒め物などで
ある。さらに、伝統的な宮廷料理も連綿と受け継がれている。北部には脂っぽく、肉や内
臓を使った料理が多い。そして、東北部の料理は辛いか塩辛いといわれ、ラオスの食文化
とほとんど違いがない。最後に南部は海に囲まれているため、海産物を用いた料理が多く、
しかも、マレー料理の影響が強いようだ。例えば、サテなどである。
以上のように、隣接する各国に食文化の影響を与えられたタイの地域別の食文化はタイ
料理の1つの特徴であることが分かる。
2.3
比較
これまで述べてきたタイ料理の特徴を日本料理の特徴と比べ、表で示す。
表Ⅰ日本料理とタイ料理
日本料理
タイ料理
季節感
ない
自然感
4つの味
日本料理は季節感を大切にするので、季節の味を味わえるよう料理の自然の味を保つこ
とが必要である。一方、タイ料理には季節感というのがないとあって、4つの味付けにす
ることができると言える。料理の特徴(表Ⅰ)から考えてみると、日本料理は料理の味と
ともに季節の味を味わえることを大切にするのに対し、タイ料理は調味の方を大切にする
と結論付けられる。
3.日本料理に対する意識の調査
3.1
調査の目的
バンコクの若者は日本料理が好きかどうか、日本料理に対してどのように考えているか、
どんな理由で日本料理がバンコクの若者の中でブームになっているかについて調査を行っ
た。本調査は女子119名、男子101名、全員220名のチュラー大生を対象にし、ア
ンケートという形で調査を行った。回答してもらったアンケートはある項目が無効である
ことがあるため、有効である項目のみを選びパーセントとして計算する。アンケートの内
容は以下の九つの質問で、質問2、4、5、7は複数回答可の質問である。
質問1
日本料理が好きか。タイ料理より好きか。どこが一番好きか。
質問2
好きなメニューは何か。
質問3
日本料理といえば、何(日本料理の名前)を思いつくか。
質問4
日本料理に対して、どんなイメージを持っているか。
質問5
どんな理由で日本料理を食べるか。
質問6
月に何回ぐらい日本料理を食べるか。
質問7
一番よく行っているレストランはどこか。どんな理由でそこにするか。
質問8
一人一回食べるときどれぐらいお金を使うか。
質問9
3ヶ月以上日本に行ったことがあるか。あるとしたら、日本にある日本料理と
タイにあるのとは一番違ったところは何と思うか。
3.2
調査の結果及び分析
以下調査の結果をまとめ、項目によって円グラフか棒グラフで結果を示す。
質問1
日本料理が好きかどうか。タイ料理より好きか。どこが一番好きか。
図1 日本料理がすきか
図2 タイ料理より好きか
はい
23%
どちらでもな
い
26%
嫌い
6%
好き
68%
いいえ
77%
図1のように、日本料理が嫌いと言った人は10%に満たないのに対し、日本料理が好
きな人は最も多くほぼ70%となっている。そして、図2を見てみると、タイ料理より好
きだと言った人は25%に過ぎない。よく考えてみれば、このグループの人は薄い味の方
が好きではないだろうか。したがって、濃い味のするタイ料理より薄い味のする日本料理
の方が好きだという回答も出ている。
このように、日本料理が好きな人は多いが、タイ料理の方が口に合うことが分かった。
図3 一番好きなところ
80%
72%
70%
66%
60%
50%
女性
男性
40%
30%
20%
12% 14%
12%
15%
10%
4%
5%
0%
味
かざり
材料
その他
日本料理の一番好きなところについては図3を見てみよう。男女とも味が一番好きで、
60%を超え、かざり、材料、その他の総計よりはるかに多く2倍程度となっている。そ
して、味が一番好きな女性は男性よりわずかに多いが、かざり、材料、その他が一番好き
なのは男性より少ない。
「かざり」と「材料」が好きな人数は総計でも、男女別でも同じぐ
らいである。その他については、健康のためなどという回答である。
以上のように、日本料理の味が何よりも人気があるのが分かる。
質問2
好きなメニューは何か。
図4 一番好きなメニュー
25%
22%
20%
15%
15%
11% 11%
10%
6%
5%
7%
7%
5%
5%
4%
3%
1%
2%
1%
0%
A
注
A:焼肉
焼きそば
B
B:カレーライス
H:ラーメン
C
D
E
F
C:お寿司
I:天ぷら
G
H
I
J
D:カツどん
J:しょうゆ・塩焼き魚
K
L
M
E:たこ焼き
K:刺身
N
F:お好み焼き
L:すきやき
G:
M:うな丼
N:その他
若者の好きなタイで食べられるメニューを調べ、1位として最も多く選ばれたメニュー
を図4にまとめた。結果を見ると、お寿司が一番で、それに次ぎ刺身が2番目、天ぷらと
しょうゆ・塩焼き魚が3番目に多く選ばれた。残りのメニューは10%に満たない。ここ
では、1番目のお寿司と2番目の刺身に注目したい。タイ料理は味が濃いので、これらの
メニューの中で一番濃い味のカレーライスはもっとも多く選ばれるのではないかと思った。
ところが、あまり味のないお寿司と刺身が多く選ばれているのに対し、カレーライスはわ
ずか5%しか選ばれなかったという結果が出た。しかも、タイ料理には生で食べるメニュ
ーがめったにないが、「生物が含まれている」というのはたくさん選ばれたお寿司と刺身の
共通点である。このことから、タイ人はタイ料理と違った特徴を持っているメニューが好
きで、必ずしも生物が食べられなく、濃い味のする料理が好きなわけではないことが考え
られる。
質問3
日本料理といえば、何(日本料理の名前)を思いつくか。
図5 日本料理として代表的なメニュー
60%
54%
50%
40%
30%
20%
20%
10%
8%
7%
おにぎり
天ぷら
4%
7%
0%
お寿司
刺身
ラーメン
その他
タイ料理といえば外国人はトムヤムクンを思いつくはずだが、図5によると、日本料理
といえばお寿司を思いつく人は、もっとも多く約50%に達している。刺身が2番目に続
いた。おにぎり、天ぷら、そして、すきやきなどのその他は同じく、10%を下回ってい
る。ラーメンは4%と一番少なく思いつくメニューとなっている。というのは、タイにも
華僑が持ち込んだ「クイティアオ」や「バミー」などという麺類があるからではないだろ
うか。
以上のことから、日本料理として代表的なメニューはお寿司で、一番好きなメニューと
同じであることが分かる。
質問4
日本料理に対して、どんなイメージを持っているか。
図6 日本料理に対するイメージ
35%
29%
30%
25%
32%
30%
31%
27%
25%
20%
女性
男性
15%
9%
10%
5% 6%
5%
6%
そ
の
他
値
段
が
高
い
高
級
見
た
目
が
い
い
味
が
い
い
0%
図6を見ると、「見た目がいい」と思っている男性は32%ともっとも多いので、男性は
日本料理に対し、「見た目がいい」というイメージを持っていることが分かる。しかし、女
性では「値段が高い」がもっとも高く、2番目の「見た目がいい」よりわずか1%多いだ
けである。この2つのイメージは差が少ないので、女性は日本料理の値段が高いが、見た
目がいいと思っていると結論付けられる。男性では「値段が高い」が3番目となっている。
なぜ「値段が高い」と思っている男性(27%)は女性(31%)ほど多くないか考えて
みると、男性は女性よりたくさん食べるからではないだろうか。したがって、同じ値段で
食べるときには男性の方はたくさん食べられるので、より少なく食べる女性ほど高いと思
わないはずである。「味がいい」というイメージは、男性では2番目、女性では3番目であ
る。そして、
「高級」と「その他」は男性では同じく6%となっているが、女性では「高級」
が5%、
「その他」の方が多く約10%である。
「その他」については様々な回答があるが、
「脂肪分が多くない」や「栄養価が高い」などという健康的なイメージは男女双方に一番
多い回答である。
以上述べたように、日本料理に対し、男女とも「見た目がいい」というイメージを持っ
ているが、女性は「値段が高い」ということを男性より強く感じている。
質問5
どんな理由で日本料理を食べるか。
図7 食べる理由
31%32%
20%19%
15%
12%
女性
男性
15%
13%
5%
6%
3% 3%
高
くな
見
い
た
目
レ
が
ス
い
トラ
い
ン
の
雰
囲
気
人
気
が
あ
る
格
好
が
い
い
3%
4%
そ
の
他
10% 9%
き
れ
い
お
い
し
い
35%
30%
25%
20%
15%
10%
5%
0%
若者たちはどんな理由で日本料理を食べるのかについては、それぞれの理由を図7にま
とめた。トップは「おいしい」という理由で、約30%の男女が回答した。「きれい」と言
った男女は約20%で2番目に続いた。そして、3番目に多くなっているのは「見た目が
いい」と言った男性と「レストランの雰囲気」と答えた女性だ。
「高くない」、
「人気がある」、
「その他」、
「格好がいい」という理由が4から7までの順に続いた。
「その他」については、
女性は50%で「カロリーが低い」や「脂肪分が多くない」などという理由を答えた。こ
のように、男女ともきれいでおいしいという理由で日本料理を食べるが、女性は「レスト
ランの雰囲気」、男性は「見た目がいい」ということも考えることが明らかになった。
質問6
月に何回ぐらい日本料理を食べるか。
図8 月に何回ぐらい食べるか
毎日
0%
4-5回程度
14%
1回-1回以下
51%
2-3回程度
35%
図8のように、若者は51%で月に1回ぐらい、49%で月に2回以上日本料理を食べ
る。しかし、毎日日本料理を食べるという回答はない。したがって、日本料理はバンコク
の若者の日常的な料理ではないとみなすことができるだろう。
質問7
一番よく行っているレストランはどこか。どんな理由でそこにするか。
図9 一番よく行っているレストラン
8番らーめん
14%
図10 富士にする理由
その他
5%
その他
8%
値段
20%
おいし
6%
禅
11%
富士
64%
料理の味
31%
有名
11%
近くにある
30%
図9のように「富士」は若者の一番よく行っているレストランとなっている。なぜ「富
士」が一番人気があるのかは図10を見てみよう。「料理の味」と「近くにある」の回答数
がほぼ同じで30%となっており、合わせて60%に及んでいる。「近くにある」という理
由については、10支店の「おいし」などの他のレストランに対し、
「富士」はバンコクに
全部で20支店ある。そのため、行くのに便利なのではないだろうか。したがって、「近く
にある」という回答が多く出ていることが考えられる。「その他」については「友達がよく
行く」という理由が一番多い。以上のように、富士が人気のあるというのは近くて、味が
いいからだということが分かる。
質問8
一人一回食べるときどれぐらいお金を使うか。
図11 一人一回食べるときの料金
301バーツ以上
15%
50-100バーツ
5%
201-300バー
ツ
22%
101-200バー
ツ
58%
図11を見ると、一人一回約100バーツで日本料理を食べる人は約60%と最も多い。
200バーツぐらいで食べる人は2番目に続き、22%、301バーツ以上は15%とな
っている。一人一回100バーツぐらいは高いと思われるのかについては図6を参考にす
る。一人一回101-200バーツを払う回答が過半数となっているが、日本料理が「値
段が高い」というイメージを持っている人数は半分に満たない。このことから、一人一回
100バーツぐらいは高いと思わないと言っていいだろう。
質問9
3ヶ月以上日本に行ったことがあるか。あるとしたら、日本にある日本料理とタ
イにあるのとは一番違ったところは何と思うか。
3ヶ月以上日本に行ったことがあると回答したのが14人いた。「味」が一番違っている
ところだと思っているのがもっとも多く11人となっている。というのは、タイにある日
本料理はタイの材料を使うことがあるのに対し、日本で作られた日本料理は日本の材料を
使うし、調味料などもそろえているから、味が違うはずである。そして、値段、メニュー
の多様性、きれいさがもっとも違っていると答えたのがそれぞれ1人いる。したがって、
日本に行ったことがある人は日本にある日本料理の方がおいしいと思っていることが分か
る。
4.結論
以上のように、若者は約7割で日本料理の味が好きだが、タイ料理ほど好きではないこ
とが明らかになった。一番好きなメニューはお寿司と刺身であることから、タイ人は生物
でも食べられて、濃い味のする料理に限らなく薄い味のする料理でも好きなことが分かっ
た。日本料理といえば、タイ人はお寿司を思いつくことが分かり、要するに、日本料理と
して代表的なメニューと一番好きなメニューは同じである。男女とも日本料理は見た目が
いいと思っているが、男性より少なく食べるからか女性は「値段が高い」ということを強
く感じている。そして、若者は月に1回から5回まで日本料理を食べるので、日本料理が
日常的な料理ではないと思っていることが分かった。男女ともきれいでおいしいという理
由で日本料理を食べる。
「おいしい」というのは4つの味がするタイ料理と違い、タイ料理
であまり味わえなく調和している自然の味を味わえるのが、若者の気にいっているかもし
れない。そして、「きれい」というのが理由となっているのは若者が健康のことも考えてい
るのではないか。さらに、女性は「レストランの雰囲気」
、男性は「見た目がいい」という
ことも考えて日本料理を食べるのは日本の雰囲気に触れたいからだろう。最後に、一人一
回200バーツ以内払う若者は約6割であるが、日本料理の値段が高いと思っている人は
5割を超えないので、日本料理を食べるのは高くないと思っていることが分かった。要す
るに、「味」
、
「健康」、「日本の雰囲気」、「高くない値段」は日本料理をブームにさせる秘密
とみなすことができるのではないか。
5.まとめ
本稿では日本料理に対する若者の考えとブームになっている理由を考察してきた。その
結果、バンコクの若者は日本料理が好きなことと、味、健康、日本の雰囲気、値段を理由
に日本料理が大人気となっていることが明らかになった。しかし、資料が少ないため日本
料理の特徴については十分検討することができなかった。そして、最初は全体のタイの若
者の意識を調べたかったが、時間などの都合で本稿ではバンコクのチュラー大生にしか調
査を行われなかった。タイの若者全体の意識はバンコクの若者のみの意識と違うのではな
いか。今後は「日本料理に対するタイの若者の意識」を課題にして、調査を行いたい。
アンケート
性別:
男
女
学年:
a.1年生
b.2年生
c.3年生
d.4年生
----------------------------------------------------------------------------a,b,c,d いずれかに○をお付けください。
1.日本料理が好きですか。
a.好き
b.嫌い
c.どちらでもない
(1.1と1.2は1に a と答えた人のみ)
1.1
タイ料理より好きですか。
1.2
日本料理のどこが一番好きですか。
a.味
b.かざり
はい
c.材料
いいえ
d.その他(________)
2.好きなメニューは何ですか。次のメニューを選んで好きな順に3位まで数字を書いて
ください。
__焼肉
__カレーライス
__お寿司
__カツどん
__たこ焼き
__お好み焼き
__焼きそば
__ラーメン
__天ぷら
__しょうゆ・塩焼き魚
__刺身
__すきやき
__うな丼
__その他(_____)
3.タイ料理といえば、外国人はトムヤムクンを思いつくはずですが、日本料理といえば、
あなたは何を思いつきますか。(日本料理の名前を書いてください)_____________
4.日本料理に対して、どんなイメージを持っていますか。(複数回答可)
a.味がいい
b.見た目がいい
c.高級
d.値段が高い
e.その他(____)
5.どんな理由で日本料理を食べますか。(好きな順に3位まで数字を書いてください)
__おいしい
__きれい
ランの雰囲気
__人気がある
__高くない
__見た目がいい
__格好がいい
__レスト
__その他(_______)
6.月に何回ぐらい日本料理を食べますか。
a.毎日
b.4-5回程度
c.2-3回程度
d.1回-1回以下
7.一番よく行っているレストランはどこですか。
a.富士
b.禅
c.おいし
d.8番ラーメン
e.その他(_________)
どんな理由でそのレストランにしますか。
(複数回答可)
a.料理の味
b.近くある
c.有名
d.値段
e.その他(_______)
8.一人一回食べるときどれぐらいお金を使いますか。
a.50-100バーツ
b.101-200バーツ
c.201-300バーツ
d.301バーツ以上
9.3ヶ月以上日本に行ったことがありますか。
はい
いいえ
(「はい」と答えた人のみ)日本にある日本料理とタイにあるのとはどう違うと思います
か。一番違ったところだと思っているのを選んでください。
a.値段
b.味
c.かざり
d.メニューの多様性
ご協力ありがとうございました
e.その他(_______)
参考文献
www.ipnet.city.nerima.tokyo.jp/yakata/hr05.htm (Last accessed 20 January 2004)
www.ipnet.city.nerima.tokyo.jp/yakata/hr06.htm (Last accessed 20 January 2004)
http://asiarecipe.com/japeathistory.html
(Last accessed 27 January 2004)
http://kenmkt.diaryland.com/011113_16.html (Last accessed 27 January 2004)
www2.justnet.ne.jp/~carter/GRDOCTL.HTM (Last accessed 30 January 2004)
http://www.joi.co.jp/thai/what_thai_cook/index.html
(Last accessed 30 January 2004)
www1.neweb.ne.jp/wa/asiafoods/aroy04.htm (Last accessed 30 January 2004)
www1.neweb.ne.jp/wa/asiafoods/aroy03.htm
(Last accessed 30 January 2004)
www1.neweb.ne.jp/wa/asiafoods/recipe47.htm (Last accessed 3 February 2004)
平野正章(1978)『食の文化考』東京書籍
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