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Ⅴ.健康応援メッセージ

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Ⅴ.健康応援メッセージ
Ⅴ.健康応援メッセージ
出雲市長と出雲市健康増進計画策定委員会の 23 名の委員から寄せられた、健康づ
くりや地域活動、食生活や運動、子育てや介護予防などへの思いを「健康応援メッ
セージ」としてまとめ、紹介します。
氏
名
タ
イ
ト
ル
出雲市長
西尾 理弘
健康増進は「運動と食生活から」
青木
精吉
80 歳で挑戦する健康管理
吾郷
昭夫
たかがジョギング
芦澤
隆夫
ストレス社会?
今若
晴樹
子育てボランティアから子育て中のお父さんへ
岡田
隆
齋藤
茂子
齋藤
誠
塩飽
邦憲
角
昭
されどジョギング
"自己管理意識"の大切さ
~日頃から、自然に仲間づくりができたら・・。~
メインテナンスで 8020!
私のダイエット作戦
~私のガン克服体験~「走る気力が私の抗がん剤」
高塚
ヨシミ
私たちの健康なまちづくり
瀧川
和子
私の健康あれこれ
立石
清子
私のボランティア活動
田中
尊久
私のかかわる「ふれあいサロン」について
内藤
富代
私のくらしから思うこと
成相
教専
趣味と実益を兼ねて
野津
秀美
外食栄養成分表示をご存じですか?
原
隆夫
楽しく健康を創る会
平賀
瑞雄
健康づくりを楽しみたい
藤井
哲眞
子どもと一緒に「子育て・親育ち」
森山
和子
地域の子育て応援団として
森山
千代美
いいウンチしていますか?
森脇
正子
ボランティア活動と私
米原
ゆきみ
地域で生きる-私のスローライフ
出かけない人へのメッセージ
敬称略
61
健康増進は「運動と食生活から」
出雲市長 西尾理弘
メタボリックシンドロームをはじめとする生活習慣病の予防には、「運動と食生
活」が最も大切なテーマです。
朝夕にジョギングやウォーキングをする人をたくさん見かけるようになりました。
ご夫婦や親子で歩く姿もあります。楽しく、みんなで続けることが大切です。
私も朝のジョギングを長く続けています。9 号バイパスが新しくなり、この周辺を
毎朝 3 キロ走っていますが、さわやかな汗をかいた後の爽快感は格別です。
これからの市民の健康づくりには、「健やかな生活習慣は、たいへん気持ちいい。
爽快だ」ということを実感しながら、従来の悪しき生活習慣を打破し、自ら「行動変
容」していく、そういう機運を盛り上げていくことが重要であると考えています。
また、地域で運動やスポーツを行うグループがあれば、それが地域の活性化にもつ
ながります。みんなで集まって、楽しくスポーツをするうちに、幅広い人間関係の基
礎ができ、地域の生活課題にも自然と目が向くようになってきます。出雲市では、以
前から小学校や中学校の体育館を地域に開放してきました。地区によっては、多くの
グループが毎晩のように体育館を利用して、空いた日がないところもあるようです。
是非、ご自分にあった運動を見つけて、健康づくりのため、長く続けていただきたい
と思います。
そして、もう一つの課題が、食生活です。食事は、昔から「腹八分目」と言います
が、バランスよく適量をいただくのが一番です。テレビでは、大食いタレントとかが
活躍する番組がありますが、あれは良くありません。イベントとしては面白いとして
も、食に感謝する食育の考え方や健康のためには良くないでしょう。
ところで、食品の中では、豆が身体にいいと思っています。大豆、小豆、黒豆、イ
ンゲン、そら豆、うずら豆などいろいろあります。豆を取り替え調理の工夫によって、
あきずに食べることができます。
いずれにしても、「食」は、人の生命と健康を維持する根源をなすものと言えます。
私たち一人ひとりが、自然の恵みである食と食に関わる人々に感謝の念を深め、様々
な食に関する知識と選択する力を学び実践することによって、自らの健康を守り、人
生を心豊かに生きていくことが何より大切であると考えています。
80 歳で挑戦する健康管理
青木 精吉
女性の寿命は 85.81 歳と世界第 1 位。男性は 79.00 歳で今回初めて世界第 2 位とい
う輝かしい日本人の寿命。今後もこの寿命は延びて、やがて日本の三大疾病が解決さ
れると女性にして 93.01 歳、男性では 87.31 歳になると報道されています。
私は昭和 57 年に公務員を退職し、その後関係機関の配慮により、約 10 年間第二次
勤務を終え、現在、満 82 歳の老体であります。しかし、お蔭様で 20 年ほど前に椎間
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板ヘルニアで 1 ヶ月ほど入院したのみで、他に病気の経験はありません。今回、出雲
市役所健康増進課の要請もあり、たいした内容でもありませんが、私の健康法の一端
を紹介してみたいと思います。
その課題を紹介しますと
(1)常に健康を意識し、規則正しい生活を心掛けること。
(2)TV体操を 1 日の出発点として、正しいリズムと健康チェックを実行する。
(3)毎日 1 本の牛乳(200cc)を健康食として取り入れ、健康維持につとめること。
(4)雨の日は実行し難いが、1 日の最終コースとしてのウォーキングの実施
等が私の 1 日の活動行程であります。極めて安易な計画でありますが、いざ実行とい
うことになると困難が伴ってきます。これには家族、特に妻の協力が極めて重要な役
割を創出することになります。さてそれでは、今あげた項目について若干の説明を加
えておきたいと存じます。
先ず 1 日の始まりはTV体操から始まります。朝 6 時 30 分から約 10 分間の体操で
すが、兎角ルーズになりがちであり、この時間を守ることが 1 日の始まりであります。
体操をやっていると、その時の体の調子でその日の調子が伺えます。今はこの時間を
終えないと 1 日が始まりません。大変大事な 1 日のスタートになります。規則正しい
1 日もここから始まることになります。お勤めの方々にも、この時間帯であればそう
むずかしい問題ではないと思いますがどうでしょう。
第 2 に私が行っているのは上質な牛乳の飲用です。200cc の牛乳は誰も口にする飲
物ですが、毎日飲用することに意義があります。これを口にする時に、健康の有難さ
を実感することができます。
第 3 に実行することはウォーキングです。ウォーキングを計画し実行してから 30
年になります。始めは早朝ウォーキングを実行していましたが、ある友人からの忠告
で夕方に切り替え、30 分~40 分の歩行であります。雨の日以外は、都合のつく限り
実行しています。
以上が私の健康法、1 日の日課であります。自然に構築された日課ですが、今では
こうしたささやかな行動が私の命を救っているように思っています。要は根気よく長
く継続することだと思います。今でも椎間板ヘルニアの再発防止のため、月 2 回くら
いリハビリに行っていますが、他にはあまり医師にお世話になった経験がありません。
健康である幸せをかみしめて、今日も与えられた役割の消化のために努力したいと思
います。
たかがジョギング されどジョギング
吾郷 昭夫
1979 年、第1回一畑薬師マラソンの募集があったのを機会に私は家の周りでジョ
ギングを始めたのです。その当時はまだジョギングをする人は珍しく隠れるようにし
て走っていました。石段登りの苦しみはゴールした瞬間に吹っ飛び、達成感と充実感
で喜びがわき上がり、以降ジョギングが病みつきになりました。一畑マラソンは以降
も欠かさず出場しています。1981 年には初フルマラソンに挑戦し、35 キロ付近から
の苦しみは想像を絶し、二度とマラソンはやるまいと思いながらもやっとの思いで
ゴールした途端、感激で目から汗が出て止まりませんでした。1983 年はホノルルマ
ラソンに出場し、ジョギングは楽しむ事だと実感しました。ある人は言います「お金
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まで出してまで苦しいことをやって何が楽しい?」と。これが楽しいのです。3,000
円で 4 時間も 5 時間も楽しめる遊びってざらにはないですよ。
走り始めた当初はたくさん走れば記録は伸びるし順位は上がる。おもしろいから
またまた走る。すると膝や腰の故障で鍼灸師や整形へ通う始末。1~2 ヶ月の休養後
また走り出すの繰り返しでした。健康のために始めたジョギングが医者通いでは本末
転倒です。
それで私はジョギングの達人を目指そうと決意したのです。相撲の極意は「心技
体」といわれますがジョギングもまさに心技体の達成こそ達人になれるのです。
「心」は走れる事への感謝の気持ち。苦しさにめげない気持ち。継続する強い意志と
休養する勇気を兼ね備える気持ち。「技」はまさに走りのテクニックです。昔、速く
走るには「ももを高く上げる」や「地面をしっかり蹴って前に進む」と教わった覚え
がありませんか。これは間違った従来の指導法です。最近では股関節を意識した走法
が注目されています。末續選手や為末選手のランニングフォームはまさにこれです。
昔の飛脚の「なんば走り」が原型とも言われています。「体」は走れる体を作ること
です。規則正しい食事と栄養のバランスそして腹八分を心がけています。具体的には
股関節の動きを良くするための筋肉を作ることです。それは腸腰筋(足を持ち上げる
ときに使う筋肉)やハムストリングや大殿筋(引き上げた脚を振り戻すために働く)
を鍛えます。そして故障しない体を作っていきます。
このようにたかがジョギングでもなかなか奥が深いものです。私は一日 300kcal 消
費の運動量を目標にしています。一般に一日の運動量としては 200kcal 消費が推奨さ
れています。これはジョギングで約 20 分、ウオーキングでは約 1 時間が相当します。
一日に 2~3 回に分けて行っても効果は変わらないようです。お腹周りが気になる方
には少し数字の話をしますが、体の脂肪は 1g で約 7kcal に相当しますから、20 分
ジョギングで約 30g、一ヶ月で 1kg 弱の余分な脂肪が燃える計算になります。一年続
けるとなんと 10kg の減量も夢ではありません。ただし、缶ビール1本 100kcal、ご
飯一杯が 200kcal に相当しますからくれぐれも飲み過ぎ、食べ過ぎには要注意です。
だけどやっぱり走った後のビールは最高! だからジョギングが止められません。
ストレス社会?
芦澤 隆夫
ストレスとは広辞苑では(医)の項目で「種々の外部刺激が負担として働くとき、
心身に生ずる機能的変化。ストレスの原因となる要素は、寒暑・騒音・化学物質など
物理化学的なもの、飢餓・感染・過労・睡眠不足など生物化学的なもの、精神緊張・
不安・恐怖・興奮など社会的なものなど多様である」とされている。
最近の子はストレス社会に生きているために様々な症状が起きることが多くなった
との指摘がある。いわゆる「こころの問題」である。はたしてそうなのだろうか。昔
の日本であれば貧しい中で生きてくことのストレスがあったはずだ。すなわち広辞苑
でいうところの物理化学的、生物化学的な要因によるストレスである。その当時も社
会的要因のストレスもあったはずだが、それ以外の要因のストレスの方が生きていく
上では大きな問題であるので、社会的な要因をストレスと感じる暇がなかったのだろ
う。現在のストレスとはほとんど、精神緊張をはじめとする社会的な要素によるスト
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レスのみをストレスとしてとらえるようになった。生存するためのストレスがなく
なった幸せな状態ともいえる。ストレスを起こす要素は明らかに減っている。残った
のが社会的な要素である。
ただ社会的な要素に対しては個々の感受性の差が激しい。子どもたちはストレスか
ら逃れることはできない。オギャーと生まれた瞬間からストレスは始まる。徐々にス
トレスを与え、それに対応できる人間を育てていかなければならない。やはり生まれ
てからの家庭教育がそのスタートであり、個々に対応できるのは親しかいない。それ
を学校教育や社会教育で補完していかなければならない。
小児科医として子どもを診ていると、確かに社会的要因によるストレスが原因と思
える例は増えてきている。必死に、又無意味に子どもから全てのストレスの原因にな
ることを取り除こうとしている大人(親)も増えてきている。社会的な要素によるス
トレスのない社会などありえないのに。物理化学的、生物化学的な要素もある程度与
え、社会的な要素も徐々に経験させ、しかもストレス発散のすべを知り、現在に生き
ることの幸せを理解できる子どもたちを育てていくことが必要である。
子育てボランティアから子育て中のお父さんへ
今若 晴樹
7 才の双子(男・女)と今年生まれた次女の 3 人を育てながら、子育てボランティ
アとして、いろいろな親子と関わっています。
保育士や看護師、栄養士、保健師といった子育て関係者が持っている資格などまっ
たく持たず、会社勤めの“普通の父親”の僕がその活動しているのは、子育てがおも
しろいから。ただそれだけの理由です。
いろいろな家族・親子がいるなかで、これから必要とされるのは、お父さんの力だ
と感じます。
お父さんが元気なら家族も元気。お父さんが楽しいなら家族みんな楽しい。喜びも
悲しみもお父さんが中心になって家族の“健康”を守ってゆく。
家族の健康というととかく食生活が思い浮かびますが、心も健康になるためにはお
父さんの存在は欠かせないと思っています。
わが子の日常を書いた文章を『いずも子育て支援センターだより』に掲載しました。
その中のひとつを抜粋して掲載します。
まちの至るところで子供と遊ぶお父さんの姿を見かける世の中になれば、今より
もっと明るく健康になれるのではないでしょうか。
言葉の発達
双子も生まれたての頃は泣いて親にメッセージを送っていた。少しずつ成長し片言
を喋り始めた。「まんま」や「まま」。ママは聞いたけど、パパと言った記憶は僕には
ない。
一言喋っただけで夫婦して喜んでいた時期を過ぎ、6 歳になった双子はあらゆる言
葉をあやつり、自身の思いを伝えるようになってきた。中には、「どこでそんな言葉
を覚えたんだ?」と問い詰めたくなるときもある。
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双子は寝る前になると、背中が痒くなる。「おとうさん、せなかかいて。」布団の上
に、僕が真ん中で双子は両端、川の字になって寝転がって双子の背中をかくのは体勢
が非常に難しい。肩の辺りに引きつりを感じながらも、眠る前の子どもに文句を言っ
ても仕方ないから、一生懸命、二人の背中を掻いていると、「もうちょっと、うえ!」
「すこし、みぎ」僕に背中を向けて指図してくる。注文どおり移動したつもりでも、
ポイントが違ったりすると、「いきすぎ!」などと細かい。
家族で食事をする段になり、おかずができた、ご飯も炊けた、さあ後は、箸を出す
だけ。少し手伝ってもらおうと、双子に声をかけてみた。「みんなの箸を出しておい
て。」ちょうどテレビに夢中になっていた二人から戻ってきた返事は、「じぶんでだし
て」。
夕食が終わり、風呂に入る前。幼稚園の先生みたいに、「○○するおともだち、手
を上げて~。」すると、子ども達も元気に、「ハ~イ!」と手を上げる。あれと同じ調
子で僕もやってみた。疲れていたけど、できるだけ元気良く。「お父さんとお風呂入
る人!」二人は僕を見て、「し~ん。」と言った。無視の一歩手前の表現だろうか。空
に向ってまっすぐ伸ばした手がやけに空しかった。
今年の冬に双子が腸感冒に同時にかかった。幼稚園は 5 日間欠席し、親も仕事を休
まなければならない。夫婦交代で休みを取り、さらに運悪く、子どもが治りかけたら
妻に腸感冒が移った。逃げ場のない悪循環のなか、何日間かかけて家族全員ようやく
完治した。息子は僕と同じで“病は気から”のタイプ。ちょっと無理もあったが、快
気祝いと称してみんなで外食に行った。
行きの車中、双子に看病中のことを話した。双子が寝ているときも、うんちやゲ
ロが出たから、おかあさんは寝ずに看病したこと、食事は食べやすいものにした事、
仕事を夫婦交代で休んだことなど、夫婦の疲労困憊ぶりを笑い話風に二人に聞かせた。
後部座席に座っていた二人は、聞いているのかいないのか、話している最中はわか
らなかったが、話し終わった後、息子がぼそっとつぶやいた。
「ありがとう。」
言葉の持つ重みを感じさせられた。シンプルにして的を射た発言に不覚にも目頭
が熱くなった。
子ども達が言葉を覚えるって言うのも悪くない。
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〝自己管理意識″の大切さ
岡田 隆
喫煙者の私が、健康増進計画策定委員会の委員に加え、応援メッセージなどおこが
ましいですが、自身の反省を込めてひとこと。
先頃、厚生労働省から、2006 年の日本人の平均寿命が、男女ともに過去最高を更
新したと発表された。女性は、85.81 歳で長寿世界一。男性は、79.00 歳で世界第2
位。前年に比べ、女性は 0.29 歳、男性は 0.44 歳それぞれ延びている。厚生労働省の
分析では、①ガン②心臓病③脳卒中の三大死因の予防と治療成績が向上したため―と
している。
出雲商工会佐田支所では、町内事業所で就労している従業員の方達の健康維持管理
をはかるため、二十数年前から産業保健活動に取り組み、事業所が共同して健康診断
を実施し産業医の指導を受けている。第一段階の目標として健診システムを確立して
受診率 100 パーセントをめざした。第二段階では、健診内容の充実と指導体制の確立。
第三段階として、就労者の主体的活動を促すため参加型システムの確率をはかってき
た。この間、休肝指導や分煙禁煙指導、肥満防止教室、高脂血症予防教室など数々の
取り組みをおこなってきた。二十数年の取り組みで、事業主はもとより就労者一人一
人が、自分の健康管理は自分で管理する自己管理意識が定着し、節酒・禁煙ムードも
高まってきた。喫煙者の私から申し上げるのも気がひけるが、飲酒を控えたり煙草を
吸わない人が増えることは、産業保健活動に携わる者として喜ばしいかぎりで、医療
技術の進歩とあいまって男女健康長寿世界一も夢ではないと考える。
私自身、自分で管理することが実行されていないことを深く反省し、人様に節酒禁
煙を勧めるには、自分から率先して実践すべきと理解はしているつもりである・・・。
~日頃から、自然に仲間づくりができたら・・。~
齋藤 茂子
タイの国では、次の7つの項目を生活の質の向上(Quality of life)の目標として
ヘルスプロモーション活動が行われています。1)十分な食べ物があること、2)自
分の土地をもつこと、3)パートナーをもつこと、4)経済的基盤、5)自分の家を
もつこと、6)病気になった時、高齢になった時にケアをしてくれる、きょうだいや
子どもをもつこと、7)寿命がくるまで家族とともに過ごすこと、以上の 7 項目です。
この国の文化や歴史を垣間見ることができます。日本では核家族化の中で、これほど
までに家族の存在が認識されなくなっているように思います。家族のことをかなり重
んじているようにも思えますが、病気になったら、なった時という、これまでの日本
の医療の原点を探られる思いもします。
また、タイでは、健康に良いとされることは地域のグループによって自主的に実践
活動が行われており、例えば、運動する集団をいつでも公園で見かけることができる
そうです。
WHO(世界保健機構)が宣言しているヘルスプロモーション活動は、地域保健活動
にあてはめて、「住民が自らの健康を主体的に考え、その問題を自ら解決し、健康を
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実現できるようにしていくこと」ともいわれています。生命、生活、人生という 3 つ
のライフをより充実させていくためには、自分のことではあっても誰かと一緒に取り
組んでいることが強みとなって継続につながると思います。
日常生活の中で、できるところから仲間づくりに努め、改めて取り組むというより
は、地域で自然にやっていることが健康づくりにつながり、かつ生きがいと隣り合わ
せで生活ができていると実感できることが大切ではないかなと思いながら、私は仕事
をしています。例えば、疲れている学生を見かけたら声をかけて卓球をしたり、中断
しやすいウオーキングは夫婦で声をかけ合ったり、一緒にウエストを測ったりなどな
ど・・・。中でも一番大切な事は何でも聞いてくれる人の存在でしょうね。日頃思っ
ていること、考えていることを聞いてくれる人がいることは自分の健康にとって一番
だと痛感しています。
メインテナンスで 8020!
齋藤 誠
歯や口の健康を保つことは、食事をするためだけでなく、会話を楽しむなど、豊か
な人生を送るための基礎の一つとなるものです。このことは、失った歯の数が少なく、
よく噛めている高齢者は生活の質が高く活動的で、運動能力に優れ、目や耳の老化も
進んでいないといったことや、要介護者への十分な歯磨きや歯科治療が肺炎の減少や
日常生活の活動性を改善するといった、統計分析が明らかにしています。このような
研究結果から、80 歳になっても自分の歯を 20 本以上保ってよく噛める力を維持し、
健やかで楽しい生活をおくろうという「8020(ハチマルニイマル)運動」が提唱され
ていることをご存知の方も多いことと思います。
歯を失う原因の双璧は、ムシ歯と歯周病です。どちらも成人の 85%以上がかかっ
ていますが、正しい情報に基づく生活習慣の維持で予防できる病気でもあります。
8020 達成を目指して、地域行政、学校、職場は連携し継続して、ムシ歯と歯周病の
実態把握と、予防に必要な正しい情報の市民への提供とをする職務を担っています。
生活習慣病としての性格が強いムシ歯と歯周病ですから、自己管理と家庭内管理が予
防の中心です。
子どものムシ歯予防では、おやつは時間を決めて日に 2 回までとし、砂糖の量も
多くならないようにするなどのシュガーコントロールの習慣が大切です。もちろん、
歯磨きが必要です。小さい子どもには親の仕上げ磨きの習慣が大切です。また、子ど
もといっしょに家族全員の歯磨きも習慣にしましょう。歯磨きには、是非、フッ素入
り歯磨剤を使いましょう。フッ素のムシ歯予防効果は大きく期待されています。フッ
素は、子どもの歯から高齢者の歯にまで効果的です。フッ素は、家庭でも、集団でも、
歯科医療機関でも使用できます。
50 歳以降では平均して 2 年に 1 本の歯が失われており、 成人では、ムシ歯の予防
に加えて歯周病の予防が歯を失わないために欠かせません。病状が進行してからでな
いと自覚症状が現れない歯周病を悪化させるものとして、タバコ、歯と歯の間を磨く
歯ブラシ(歯間ブラシ)の未使用、歯磨き回数が少ない、痛くならないと歯科受診し
ないことなどがあげられます。自動車に法定点検があるように、毎食毎食使う歯と口
にも定期検診が必要です。特に歯周病の悪化防止に必要な歯石除去は歯科医療機関で
ないとできません。自動車が動くことは当たり前のように日々過ごしていますが、突
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然動かなくなることはあります。バッテリー?オイル?ラジエター?エンジンベル
ト?点検をしておけばレッカー車を呼ぶこともありません。自動車は買い替えればい
いかもしれませんが、買い替えのできない歯ですから、メインテナンスが重要です。
平成 17 年度の島根県の 80 歳の平均残存歯数は 11.5 本で、目標としていた 8 本を
上回り、確実に 8020 に近づきつつあります。現在の子どもと大人が家族ぐるみで、
歯と口のメインテナンスを習慣にして 8020 を達成しましょう。
私のダイエット作戦
塩飽 邦憲
2007 年 5 月にヨーロッパ出張から帰ったら、体重 72.5 kg(BMI25、腹囲 92cm)に
太っていたのにショックを受け、本格的にダイエットを行うことにしました。私は、
血圧、血糖、血中脂質は正常ですのでメタボリックシンドロームには当てはまりませ
んが、ちょっと太る(2-3 kg)と脂肪肝炎で肝機能検査が悪化する内臓肥満の体質です。
これまでにも、食糧難の時期にナイジェリアに国際協力事業団専門家として赴任し
た時、天神町の官舎から医大までを歩いて通勤し、いずれも体重を 5 kg 落としまし
たが 1 年後には元に戻っていました。子ども達が独り立ちして、夫婦二人暮らしにな
り、気持ちにも余裕ができたこの機会に、肥満から脱出しようと思い立った次第です。
運動については 3 年前から「ゆうプラザ」に週 2 回程度通って、水泳と水中歩行をし
ていますので、過食に気をつけることにしました。出張時に食べ過ぎない(朝食バイ
キングと昼食の弁当を避ける)、出張の時に水着とウォーキングシューズを持参しな
るべく身体を動かす、家では週末以外は飲酒せず、間食を減らすことにしました。
ダイエットを始めて 2 か月は出張もなく、上記の目標を忠実に守り 4 kg 体重が減
りました。7 月末から中国出張や盆休み、週末以外にも 350 ml のビールを飲むよう
になり、一進一退の状態が続き、ダイエットも夏休みでした。やや涼しくなってきた
ので、もう 3 kg 減らそうと頑張っているところです。自覚症状がないときに身体に
よいことをするには、気持ちと時間に余裕のあるときに始めること、家族や友人の支
えが大切です。「ゆうプラザ」が閉鎖していた時期にはプールを求めて、市外まで足
を伸ばしました。健康増進施設が身近にあることのありがたさを痛感しています。
kg
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~私のガン克服体験~「走る気力が私の抗がん剤」
角 昭
1.走ることとの出会い
私が 38 歳の時に胃がんの疑いありとのことで開腹した時には、妻子のためには死
んだ方が良いのではと真剣に考えたり、とにかく、肉体的にも精神的にも憂鬱であり、
極端に言えば「無気力人間」の誕生であった。
ところが 41 歳のある日、当時 60 歳の女性が喘息を克服するためにジョギングを
始めたところ喘息も完治し、ついには日本新記録との新聞記事に大感激し、「よし、
これだ」と思い、ジョギングに挑戦した。
そして、順調に走り続けていた 54 歳の時に今度は、はっきりと大腸ガンと宣告さ
れ二度目の手術を行い、挫折しそうになったが、なぜか今度は、「生きたい、病に勝
ちたい」との重いが強くジョギングがいつのまにか生活の一部として定着した。
2.苦しいのになぜ走るのか
いろんな人から「老人会入りを迎えてまでも、汗タラタラ・・・息ハアハ
ア・・・しかもお金を払ってまでもなぜ走るのか」と聞かれるがまったくそのとおり
である。
答えは至って簡単・・・「走ることに魅せられたからである」
○ 走るところに人があり、心がある
○ 走るところに自然があり、歴史がある。
即ち、走るという生活環境の中で「自分なりのひらめき」を感じ土地柄を知り、人
柄を知る、そして一歩一歩の素晴らしさと生きる気力の大事さを教えてくれると信じ
ているからである。
3.いつまで走るのか
大腸ガンの時には、職場や近所や友人の間では、「今度こそ角はだめらしい」との
風評が立ち、普段めったに会わない人までもたくさん見舞いに来ていただきました。
あの時は正直なところ「走ることも生きることもいよいよ終わりなのか」と本気で考
えました。今こうして元気で走れることに感謝しています。走ることが決してすべて
の人に健康な行動だとは言いませんが、少なくとも、私は走る事で得た気力・体力が
病魔を追いやったと信じています。
私は抗がん剤の服用 3 年という医者の指示にも係らず「私の抗がん剤は走る気力で
す」と言って 1 年でやめました。
胃切除の時は、年齢も若く不安感でいっぱいであり、妻に八つあたりするなど心ま
で病んだのは事実でした。
昔から「病は気から」といいますが、まさにそのとおりだと実感しています。
皆さんもいろいろな病気体験があるでしょうが、なにごとも他人のせいにしないで
「強く生き抜く」という前向きの姿勢で対決してほしいと思います。
6 月に隠岐の島 100 キロウルトラマラソンを 14 時間かけて完走しましたが、これか
らも命ある限り一歩一歩を着実に走り続け、走る事に酔いしれたいと考えています。
そして、この走る気力を家族のため、地域のためにつなげられればと心ひそかに願っ
ているこのごろです。
70
私たちの健康なまちづくり
高塚 ヨシミ
私の住んでいる町は、出雲市の東に位置し、斐伊川沿いに面した細長い町です。田
畑の真前に私たちの家は建ち並び、のどかなところです。高齢化が進み、畑で野菜を
作り自家用にしている人、高齢者でも栽培できるアスパラガスを中心に作って、地域
の特性をいかしている人もいます。
そんななかで、JAいずもやすらぎ会のメンバーは、地区社会福祉協議会支援事業
の助成をいただき、75 歳以上の高齢者を対象に、ふれあいサロン交流事業B型サロ
ンを、町内 8 会場にて、地区福祉委員、民生委員の応援をいただき、仲間作りとして
行っています。
健康で、元気で、自分のことができる毎日が過ごせるよう、食べること、寝ること、
体を動かすこと、一人ぼっちにならず友達をつくることを心がけています。手足を動
かす筋力体操、声を出して歌う、笑う、話をする、時には、温泉へ出かけ気分転換を
し、保健師、看護師の助言をいただき、血圧測定、健康についての話を聞く、体を動
かすことを習って実行しているところです。番茶でせんべいの茶口、おしゃべりもひ
とときの楽しみにしています。
年に 4 回B型サロンを行い、うち 1 回は地区全体に声がけをし、利用者 90 人、ヘ
ルパー40 人のメンバーで大合同会を催し大変喜ばれています。やすらぎ会活動のこ
とをもっと知ってもらい、地区全員の参加で開催できるように、気長にやっていくつ
もりで頑張っているところです。
私の健康あれこれ
瀧川 和子
私自身の健康法は何か?と振り返ってみますと、家庭・環境・運動・食事・人間関
係等々多様なものに左右されながら、時には過労から右目が見えなくなったり、足の
故障で入院を余儀なくしたり、「よそもののくせに・・」と言われる心無い人の言葉
に傷つき、悲しくて精神的に落ち込んだり、また、共感できる友人との出会いやいち
ばん理解してくれる家族の支えによって心の健康を取り戻し、それと共に身体もおの
ずと健康になり、地域活動や価値観を共有できる人たちとのボランティア活動などを
楽しめるようになったこと等を紹介しながら、家族にありがとうと感謝の気持ちを伝
えます。
現在は、母と共に暮らす日々を幸せに思いながらの自宅介護等々に携わりながら、
家族生活のなかでは、毎日の食事に心をくだき、小家族ではありますが、三世代家族
の趣向も考えながら新鮮な食材での手作りをモットーにしています。
振り返ってみますと、身体と心の健康について様々な事柄が浮かんできます。
4人兄弟の長女(一番上)として大阪府吹田市で生まれ育ち、勉強のほかに何かス
ポーツを・・・という教育方針のもと、弟たちとも活発に遊び、体が柔らかいからと
誘われるままに体操競技をするようになり、その後スキーや山歩きにも興味をもち、
健康そのものの日々を送っていました。
縁あって出雲で家庭をもつようになり、先ず言葉の壁から始まってカルチャー
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ショックの連続でした。子育てをしながら環境の変化に対応できず戸惑い、弱弱しく
消え入りそうになっていく自分をどうすることもできず、ただただ暗い日々を過ごし
たこともありました。その間、「どうしてこんなに病気ばかりするのだろうか?」と
嫌になるほど病気ばかりしていました。
子どもの成長と共に外にでる機会も多くなり、出雲での生活にも慣れて空が明るく
思えるようになりました。それまでは、冬が近づくと鉛色の雲が低く重く垂れ下がり、
押し潰されるように感じ、どこかへ逃避したいと思う日々を過ごしたこともありまし
た。
このように、私の心にも少しずつ明るい気持ちが持てるようになり、それと同時に
身体も健康を取り戻したように元気がでてきました。
現在、健康に恵まれてボランティア活動に励んでいますが、毎日の食事に心を砕く
ことはもとより、いかされていることを喜びとして、これからも皆さんと共に生涯、
実践活動を続けていきたいと願っています。
私のボランティア活動
立石 清子
小さな善意で始めた献血。人のために少しでも役に立ちたいと献血車に乗り始めて
から 33 回目になっていた。
血液の成分表を見て、自分の健康状態が把握できるからだ。あまり体に異状を感じ
ていないと病院にも行かない。そんな私を守るのは血液検査だ。次回も貧血なく献血
ができるよう頑張ろう。どんなに忙しい時でも、自分はもとより家族の健康を守るの
は我が家では私の役目である。四季折々の家庭菜園で採れた新鮮な野菜を使い、調理
し、食卓を囲む。家族が毎日元気で暮らすことが私の生きがいでもある。
これまでに、平田市食生活改善推進員の第 1 期生として受講して新たなる勉強が始
まり、再教育を受けながら、地域別に活動してきた。減塩運動、骨粗しょう症予防に
スキムミルクを使いながら各イベント、文化祭に試食、試飲を重ね、レシピと口頭で
広げながら一人でも多く偏りのない食事やおやつを自らの手で作っていただくよう進
めてまいりました。平成 13 年からヘルスボランティアと名は変わりましたが、活動
することは全く同じです。
今「 食育」と言 う言葉を声 を大にして 進める時が きました。 今こそ食の ボラン
ティアが一生懸命頑張ってきたことが役に立つときです。
人間生きる為に、いかに新鮮で無農薬、有機栽培のものをバランスよくとるかにあ
ると思います。家庭で作った料理を家族で楽しい会話の中で食してこそ明日への新し
いエネルギーになると思います。
行政の立場からも、若いお父さんお母さんたちが家庭料理の大切さ、そして作る喜
びを知るためのクッキング教室を増やしてほしいと思います。食をとおして子供との
ふれあいスキンシップをしながら、心豊かな日々を過ごしていただきたいと思います。
そのためには、親子で料理を作ったり、野菜を作ったり体験する場をたくさんつくり、
多くの命をいただきながら私たちが生きていることも教えてあげたい。
お金さえあれば何でも買える社会、便利さの先にはいかに危険も多いことか。食品
添加物の恐ろしさ、体に悪い食品も数知れないほどの世の中。健全な育成について、
皆がもっともっと勉強しなければなりません。
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私たち食のボランティアは、長年の体験より得た知識をもっと皆さんと共に健康に
ついて学んでいかねばなりません。
栄養はよすぎる程。でも体を動かすのは苦手の人も多い。贅肉をつけ、メタボリッ
クといわれ、悩む人も多いこの頃です。
私たち食のボランティアも「食育」についてボランティアとして応援していかねば
と思いつつ・・・。
私のかかわる「ふれあいサロン」について
田中 尊久
私の住む湖陵町では、12 地区でそれぞれ原則毎月 2 回、年 20 回以上、ミニデイ
サービスという名称で、各地区の公民館等を利用して、その地区の老人に、楽しみな
がら交流を深め、なおかつ元気に長生きをモットーに、サロンを開設しております。
私の地区は、平成 9 年 6 月に、福祉ボランティアグループ「あじさいの会」として、
給食サービス、レクレーション、友愛訪問、研修会、懇談会などを目的とするデイ
ホームを開設。以来 10 年間、社協のご支援ご指導のもとで今日まで続いております。
今年度からは、出雲市統一名称「ふれあいサロン」となりましたが、我々はつい慣れ
親しんだ「ミニデイ」という言葉で、従来どおりの内容、即ち健康に行動するサロン
として、介護、転倒、認知症等防止体操、腹式呼吸練習、食事前嚥下運動などの老人
向け体操をはじめ、ゲーム、歌、銭太鼓等のメニューを手を変え品を変えで、都度
行っています。その他に、健康相談及びチェック、認知症や口腔ケア等の講義を受け
たり、交通安全、悪徳商法について勉強など、そのときどきの世の中の動きを反映し
たものを取りあげ話題としております。しかしなんといっても喜ばれるのは給食だと
思います。少人数では出来ないメニューや老人向けの調理を心がけ、出来るだけ季節
感をもり、そのうえ珍しさも加味して、手作りをしております。
また、春と秋は遠足に出かけ、主として観光バスを利用し、昼食をはさんで 4~5
時間気分転換を心がけております。その他では、七夕飾り、ミニ生花、クリスマス
パーティなどの行事を行います。他の地区では、子供会と一緒になって冬はとんどさ
ん、夏はそうめん流しなどを楽しんだり、誕生日を迎えた人に、本人の写真付きの
バースデイカードを作ったり、保育園児と定期的交流を持ったり、お寺めぐりやハン
ドベル演奏をしたりと、様々な行事をやっております。
以上のことが続いている原因は、同地区、同年代の老人の方々の、健康でありたい、
情報を共有したい、毎回変わる食事を楽しみたい等にあると思います。また、それを
支える我々は、その思いに応えるため、担当する協力員は前もって相談し対応するわ
けですが、そのボランティア精神があってこそであり、私のいる地区は、そのような
人が多く住んでいると誇ってもいいではないでしょうか。
(年々補助金が減るなか、この形態をいつまで続けられるかわかりませんし、協力員
も高齢化が進み、人材不足も近々起きるかもわかりません。出来るだけ現状維持を
願っております。)
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私のくらしから思うこと 出かけない人へのメッセージ
内藤 富代
私は、退職して約 10 年が過ぎました。その間、1 年は退職後の後始末と休養をし、
次の年からは自分の好きなことを中心に活動してきたように思います。
内容は、自分が生まれ育ち、勤めてきた町について、もっとくわしく知りたいと思
い公民館の「ふるさと探訪講座」に入りました。平成 12、3 年は、主に公民館での講
師の話を聞いたり、話し合うことがほとんどでした。14 年からは私がお世話をする
ことになり、探訪だから訪ねて歩こうと、あれこれ計画し、月 1 回の活動を続けてい
ます。今年 9 月には大社にあった梵鐘を見学に福岡県に出かけることにしています。
また、体力づくりでは、役場健康福祉課が計画された「健康運動教室」、「健康食教
室」に参加し、その後約 20 名で「うらら会」を立ち上げました。これは、毎月 1 回
活動し、調理とスポーツを交互に行っています。70 歳前後の者ばかりですが、楽し
みに活動しています。
その他「元気を食べる会」、「軽スポーツを楽しむ会」、「荒木ヨーガの会」など、月
1~2回の活動にも参加しています。個人的には、「ゆうプラザ」で暇なときに歩い
ていますし、まめなウォーカーにもなっています。町内でおこなわれるウォークにも
欠かさず出て、歩いています。
以上のように、家にじっとしていません。外へ出て人とかかわっていくことが、健
康を保つ秘訣だと考えていますが・・・。みなさん、外へ出ようではありません
か!!
奉仕活動は、民生委員やリハビリボランティアなどしています。体の不自由な人の
手助けをしていますが、頑張っておられる様子を見て、私は逆にエネルギーをもらっ
ています。何でもしてあげるのではなく、できないところを手伝ってあげるという感
じでつき合っています。
何はともあれ、活動が長く続くことは自分の好きなことであまり負担にならないこ
とが一番だと思います。例えば、折り紙ボランティアなど、自分も楽しんで、他へも
教えてあげられるようなものはどうでしょうか。
みなさん、毎日休日の身になった私たち、我が健康であることが第一です。体力づ
くりにはげみ、あとは少しでも何らかの役に立てれば・・・と思われる人も多いので
はないでしょうか。
外に出て、親しい友をつくり、いっしょに何らかのサークルに参加してみましょう。
一人では何もできなくても、何人かよれば色々なことが出来、楽しくなるのではない
でしょうか。
自分も楽しみ、他へのお手伝いが出来れば最高だと思います。
“楽しく 仲よく 助け合い”を合言葉に活動しようではありませんか。がんばり
ましょう。
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趣味と実益を兼ねて
成相 教専
一昨年より滝に魅せられ、県内を始めとして滝の写真を撮り歩いている。
父の影響で高校生の時には撮影から現像、焼付けまで我が家の狭い暗室を使いなが
ら楽しんでいた。その後長い中断を挟んで 2000 年から再度カメラを持ち出して花や
風景、夕陽を中心に撮影しだした。これはデジカメの急速な普及によるところが大き
い。それこそ休みを利用して県内はもとより県外まで花を求めて走り回っていた。
それが一昨年の夏に 1 枚の滝の写真をインターネットで見つけ、その写真の素晴ら
しさや勇壮な滝の姿に魅了され、休みを利用しながら県内を走り回っている。
滝はもちろん山奥にあり行ける所までは車で行くのだが、そこから近くて数分、遠
い所では 30 分も歩かなければ目指す滝に到達しない。この間両肩にはカメラが 2~3
台、レンズが 5 本も入ったリュックを背負い、時には道とはいえないような所を滝に
逢いたいがために一生懸命に歩いている。
歩くことが大の苦手であった私だが、滝に逢いたい、写真を撮りたいという一心で
今まででは考えられないような距離を歩くことが出来るようになった。
また苦労をして歩いたおかげで、勇壮な滝に出会えるし、マイナスイオンを一杯に
吸いながらその姿をカメラに収めることが出来る。滝に出会えた瞬間、その時には歩
いた道のりはいくら険しいものであっても、それに勝る感激を味わうことが出来る。
まさにこの時が喜びに浸れる瞬間である。
歩くことにより身体の健康作りを行い、滝に巡り合えたことにより心の健康作り。
素晴らしい環境を身近に感じながら、まさに一石二鳥の健康作りに励んでいる。
ただ、この所自然環境を満喫しながら心身共にゆっくりと楽しい時間を過ごすこと
が少なくなりつつある。折角のリフレッシュにもなるこうした滝紀行を出来るだけ時
間を作りながら行い、趣味と実益を兼ねた健康作りに励もうと考えているところであ
る。
外食栄養成分表示をご存じですか?
野津 秀美
近年、外食をする機会が増えています。そんな中で消費者の中から「料理の栄養
成分を知りたい」という声が増えています。このようなニーズに答えて、飲食店のメ
ニューにエネルギー(カロリー)や塩分などの表示をしたり、栄養情報やヘルシーメ
ニューの提供などをしているお店があります。病気のために食事制限が必要な方、健
康管理のために食べ過ぎに注意している方にとってはこんなお店があると大変助かり
ますね。安心して外食が楽しめると思います。
出雲圏域健康長寿しまね推進会議(事務局:出雲保健所)では、平成 11 年度から
このようなお店を「健康づくり応援店」として圏域内のお店に呼びかけ、協力してい
ただけるお店を募っており、平成 19 年 7 月現在で 41 店舗(出雲市、斐川町内)あり
ます。希望のあったお店に、私たち地域活動栄養士が外食栄養成分表示相談員として
の研修を受けて出かけて行き、お店のメニューの栄養価を計算します。この調査に基
づきメニューに載せるデータが決定され、お店に表示されるわけです。
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この事業が始まった当初は、表示をすると「エネルギーが多すぎる」とか、「塩分
が多い」などと思われてマイナスイメージになり、お客さんが減るのではというお店
の不安が先に立ち、なかなか協力してもらえるお店が増えなかったようです。
しかし最近の健康ブームの中、表示がしてあるお店は、健康志向のお店ととらえ
られて評判が高くなるなどお店の方もメリットを感じておられるようになりました。
カロリーが少々多くても消費者の方が「どのくらい残したら良いか」とか「全部食べ
たら次の食事を少し軽めにして調整しよう」と考える参考になります。また塩分が多
くなりがちなそばとかうどんのメニューでもかけつゆを自分で調整してかけたり、だ
し汁を全部吸わずに半分残すなどの工夫をすることができます。更に、「うす味協力
店」に登録されているお店では、お客さんが「薄味にしてください」と注文すれば、
普段の味付けを薄くしてくれます。
残念なことにこの事業のことを知らない方が多いようです。平成 18 年度の島根県
の調査結果では、調査対象者の 2 割程度の方しかご存じありませんでした。多くの方
に知っていただいて、活用していただくと表示を希望されるお店も増えていきます。
自分の健康を自分で守るためには、地域でこのような環境が整えられていくことが大
切と思います。最近ではスーパーのお総菜や仕出し弁当にも表示が必要ではないかと
いう声も事務局に寄せられており、更に充実していくのではないかと思われます。
なお、登録されているお店のことなど詳しいことをお知りになりたい方は、事務
局である出雲保健所(電話 0853-21-8785)へお問い合わせください。
楽しく健康を創る会
原 隆夫
私たちは目標を掲げ、毎月2回、会合を重ねてまいりました。4 年が終了しようと
しています。最初は 20 名くらいでしたが、現在は 50 名ぐらいの大きな集合体に発展
し、皆がんばっています。会員の年齢は 60 歳から 70 歳くらいですので、老人会とか
の集まりだといわれていますが、そんなことはひとつもなく、皆のパワーはだれにも
負けないと思っています。軽運動を通じて心身ともに生き生きとした前向きな人生を
過ごしたく、皆がんばっています。
会員は女性が多く、男性は 3、4 名です。「今日は孫が都会から帰ってくるからお
休みいたします。」「今日はおじいさんが老人ホームから帰ってくるのでお休みいたし
ます。」「今日は主人が車で会場まで送ってくれました。」とか、ほほえましい話です。
私たち「楽しく健康を創る会」は、今後も軽運動を通じて心身ともに生き生きと
した高齢者づくりをめざし、地域活動への参加、福祉活動への寄与を目的に活動して
いきたいと思います。
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健康づくりを楽しみたい
平賀 瑞雄
出雲市は約 10 年前に、国の健康日本 21 計画に先駆けて世代ごとや健康課題ごと
のプロジェクトをまとめた「健康文化都市いずもプラン 21」を策定し活動を展開さ
れてきました。平均寿命も伸び、様々な健康指標や行動面、環境面で改善された成果
は大きいと思います。出来ていないところや新たに生じてきた問題に目が向きがちで
すが、得られた成果を皆で確認しあうことが自信となり次の取り組みへの活力になる
と思います。
このたび新たな健康増進計画がつくられ、ライフステージごとに目標達成のため
の具体的な行動が盛り込まれました。それぞれの項目について家庭や地域、関係機関
の中で既に出来ている部分、すぐに取り組める部分、準備や工夫が必要な部分と分け
て整理し話し合いを重ねることにより健康づくりの取り組みがさらに進むことを期待
しています。
わが身を振り返ると、運動については駅から保健所まで自転車に乗り、昼休憩に
は保健所の周囲を 20 分ほど歩くように努めています。万歩計のメーターはなかなか
増えてくれませんが、新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んで軽く汗ばむ心地よさ。貴
重なストレス解消策でもあります。職場では卓球大会など様々な運動をする機会があ
りますが、こちらは残念ながらマイペースでの参加。食生活については食事バランス
ガイドを意識しながら食べていますが、食事作りは今ひとつ。後片付けの手伝いをが
んばっています。
健康づくりのための食生活指針が改定されていますが、15 年ほど前に 1 日 30 品目
を目標にとの項目がありました。当時食卓でその話をしていたら、子供が「自分は大
丈夫。ご飯にふりかけ 30 をかけているから」と言い家族で大笑いしたことがありま
す。30 品目にとらわれすぎるとの反省で指針から削除されましたが、楽しい思い出
の一つです。
経済や社会構造の変化により新たな問題も生じ、全体的にゆとりが少なくなった
印象がありますが、笑いながら楽しく健康づくりに取り組みたいものです。
子どもと一緒に「子育て・親育ち」
藤井 哲眞
保育所へ通う男の子を持ち、子育て真っ最中の私にとって子どもを抜きにして日々
の暮らしは考えられません。子育ての中、親として躾など「子どもに何かする」と
いった姿勢で子どもに接している中、生活リズムは子どもに引っ張られながらいいリ
ズムができているのかなあと感じています。
ここのところ、子どもの生活に対して大切なこととして「早寝早起き、朝ごはん」
ということが大きく言われるようになってきました。昔から言われてきたことなのか
もしれませんが、子育ての中この言葉を再認識させてもらっています。子どもに「早
寝早起き、朝ごはん」を言うのにあわせて、子どもに引っ張られる形で家族が「早寝
早起き、朝ごはん」の生活になり、元気に一日のスタートを切れるようになりました。
もちろん仕事などでいつもそうだとは言い切れませんが、子どもの生活リズムがみん
なの生活リズムとなり、比較的規則正しいリズムが保たれているように思います。
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また、自分自身の運動不足も気になるところですが、子どもと一緒に遊ぶことで幾
分解消されていると思います。わたしの子どもは思いっきり体を動かすことが好きで、
外で遊びたがります。幸い出雲の地は自然がたくさんあり、山や川など自然と触れ合
いながら体を動かすことができます。私も子どものころは外で遊ぶことが大好きだっ
たので、子どもと一緒に楽しんでいます。もしかすると「子どものために」と思って
していることを、何よりも自分自身が楽しんでいるのかもしれません。子どもも一緒
に楽しんでくれるのでうれしいかぎりです。
こうしてみると「子どもに何かする」という姿勢でいると思っていたら、子どもの
おかげで楽しく元気に生活できているようです。もちろん子育てですのでいつも何時
も楽しいとはいきませんが、たいへんなところも子育ての喜びと感じられるようであ
りたいと思います。
5歳の子どもには5歳の親(親として5年生)、3歳の子どもには3歳の親といわ
れるように、私も親として子どもに育てられ、子どもと一緒に伸びていけたらと思い
ます。時には失敗もあるだろうけど、それも含めて親育ち。子どもと一緒に、そして
子どもに引っ張られて、肩肘張らずに「子育て・親育ち」を楽しみたいと思います。
地域の子育て応援団として
森山 和子
湖陵町は自然豊かで子育て環境に恵まれています。子どもを産むならこの島根で
…育てるならこの湖陵で…と思っています。しかし、核家族化が進み、仕事、家事、
育児に多忙でゆったりとした子育てが難しくなっています。また、子育て家庭におい
ては育児不安や負担感の増大、地域における子育て力の低下などを背景として「子育
て支援」の重要性が益々高まっています。今後子育て支援を推進していくためには、
地域あげて世代育成支援、男女共同参画の視点を含めた環境づくりが求められます。
私は、湖陵地区社協主催の子育てサロンのアドバイザーをしています。家庭で子
育てをしている親さんとその子どもが対象ですが、多くはお母さんが来られます。こ
のサロンは子育ての悩み相談をしたり、自分たちでお茶を入れ、おしゃべりをしたり
して情報交換をすることによるストレス発散の場となっています。
サロンにはアドバイザー(3 人)のほかにサポーター(20 人)がいて子どもを看
たり、遊んだりする役をしています。ですからお母さんたちは安心して、おしゃべり
に没頭できます。サポーターは民生委員や高齢者クラブの人たちで構成され、男性女
性、また年齢も色々なので話の内容も豊かで、すてきな世代間交流が出来ます。
子どもの減少により、子ども同士交流できる機会の減少、過保護化などにより、
子どもの社会性が育ちにくくなるなど、子ども自身の健やかな成長への影響が懸念さ
れます。そういった意味において、このサロンは親にとっても子どもにとっても幅広
い交流の場としては最高です。時には、激しく喧嘩もします。だからこそ親も子も育
つわけです。2 時間近く遊んで帰るわけですが、表情は明るく足取りも軽やかに帰っ
ていかれる姿を見て、私たちスタッフもこれで当分楽しい子育てが出来そうだとうれ
しくなります。
これからは特に地域の子育て応援は必要だと思います。若いお母さんたちが「子
育てが楽しくてそれが生き甲斐だ」と思えるよう、私は出来る限り応援を続けて行き
たいと思います。
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いいウンチしてますか?
森山 千代美
私は現在 4 人の子供を持つ母親であり、子育て中なので、社会との関わりを持つ活
動や団体グループとしての行動は特にしていませんが、日常生活の中で、感じたこと
や気がついたことなどをお伝えできればいいなと思っています。
テーマとして「健康な行動」とありますが、ここ数年の世の中の健康事情を考えて
みると、豊かになっている日本の情勢とは裏腹に、大人も子供も様々な立場において
もろく、弱くなっている気がします。それは、時代の流れのせいと言ってしまえばそ
れまでですが、子供の低体力化、根気不足、キレやすい子、ゲームに夢中になる子供
が増加していたり、様々な問題が現実起こっています。子供の友達関係をみても、
ゲームをする、しないで、友達になる仲間に入れる、入れないになっているというの
も大人の私が考えてもおかしい話だな・・・と思ってしまうのですが、単純に考えて
みて、その子たちの親はどう考えているんだろう・・・と思った時に、どこかで親も
黙認してみて見ぬふりをしているところではないでしょうか。
事実、親でも抑えられないでいる家庭もあると思います。そう考えてみると子育
てってとても重要な役割を示していると思うのです。
乳幼児の頃からの生活習慣がその後の子どもの成長に大きく関わってくることはい
うまでもありません。今子育て中のお母さんでも、ファッショナブルできれいにして
いる人を多く見かけるようになりました。それはある意味でステキだと思うところも
ありますが、反面、自分の子供に対して一生懸命になっているのかな・・・と思いま
す。ちゃんと見ているのかな?!と。子供の生活習慣が乱れてしまう大きな理由は、
親の生活習慣が最も大きく影響しているといわれています。親がガマンしないで子供
の生活習慣がキチンとするはずがありません。今現在、我が家もまさに子供たちと毎
日格闘しているわけですが・・・。
すぐには結果が出てこないのも子育てです。でもあきらめないで、今、しっかり向
き合っていけばきっと親子の絆は深まってくるんじゃないかと思います。
うまくまとまりませんでしたが、最後に言いたいのは、健康な行動は、健康な体と
精神でなければ成り立たないということです。食べれば当然便や尿が排泄されます。
よいウンチが出ると、朝も快調になって、イライラや疲れも少なくなり、体全体が元
気になる気がしますよね。ですから、一番大切なことは、よく食べ、よく動き、よく
眠るという、ごく基本的な食習慣がどこまで守られているかということだと思います。
難しく考えずに、まずは規則正しい生活を始めてみてください。今からでも遅くは
ありません。一緒に子育ても見つめ直していきませんか?
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ボランティア活動と私
森脇 正子
「お母さんと赤ちゃんのつどい」を平成 10 年に始めて 9 年、108 回目を迎えまし
た。元気に生まれた赤ちゃんたちがどのように育っていくのか見とどけたい、お母さ
んたちの育児の相談役になれるように、お母さんの友達つくりに一役になうことが出
来ればと思いつきました。
毎月第 3 土曜日の午後 2 時から 4 時までの間、概ね 1 歳前後までの乳児をお連れの
方なら地域を問わず、どなたでも参加可能です。最初は自宅で行っていましたが、次
第に人数が多くなり、社会福祉協議会の一室をお借りしたときもありましたが、今年
度からは多伎保育園の遊戯室を使わせていただいています。スタッフも主任児童委員、
在宅の保健師、助産師さんと多くの方の協力を得ました。今は子育て支援センターの
保育士さんに協力していただいています。
自由な参加ですので、小さい児は生後 2 ヶ月くらいから来ています。先ず身体の計
測を行い、順調に発育しているか、お母さんといっしょに確認します。そして、母乳
育児に関すること、離乳食の話、児の夜泣きなどなど話題はつきません。お母さん同
士も困りごと、悩みごとを話し合い、他の人も同じなのだと少し気持ちが楽になるよ
うです。わずか 2 時間ですが、児といっしょに遊ぶことによって関わりの様子が見え
てきます。それぞれ個人差はありますが、健康であれば 1 歳くらいになるとどの子も
同じようなことが出来るようになるものだと感心しています。
人が健康な生活を全うできるには、先ず赤ちゃんのときから適切な健康管理、母親
を取り巻く家族のあたたかい愛と和が基本と考え、そのような環境を保てるよう心が
けて支援しています。
私も赤ちゃんや若いお母さんたちと関わりながら、元気の源をもらっています。加
齢とともに健康のありがたさがよくわかります。今日までたいした病気をすることも
なく、自分のしたいことができるのは、親が丈夫に生み育ててくれたおかげと感謝し
ています。
これからも、ひとりひとりの人との出会いを大切に、健康な生活の基礎づくりのお
手伝いをほどよく頑張りたいと思っています。
地域で生きる―私のスローライフ
米原 ゆきみ
ある新聞記事の中に次のような文章を見つけました。「自らの心と体を健やかにし、
家族や地域でも健全な関係を保ち、人生を豊かに過ごしたい。」 私が日頃思ってい
る健康的な生き方ではないかと思います。
私は子供が幼い時から地域活動(ボランティア)にかかわってきました。環境問題や
人権、福祉、男女共同参画等々学びながら、ボランティアをしてきました。
心がけていた事は、広い視野を持つと共に身近に眼を向ける事、そして自分の立場
で、自分の言葉で意見を言うことです。それは、時として出雲人らしからぬかもしれ
ませんが、誰もが人として人間らしく生きる為、そして他に思いを馳せる事が出来る
為に大切な事ではないでしょうか。
毎日老犬と散歩しながら、出会う人(犬)に必ず挨拶するようにしています。不思議
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なもので、犬が一緒だからコミュニケーションがうまくいくんでしょうね。「ワンワ
ン」と言っていた赤ちゃんが高校生となり、「お帰り」「帰りました」と言葉をかわし
ます。子供から大人まで沢山の友人が出来ました。
不審者はいないかと眼を光らす事も大事かと思いますが、お互いに声を掛け合う事
で、今薄れてきたと言われる地域力が少しずつ付いていく気がします。
夕焼けを見ながら畑仕事をし、花を育て、時には温泉に行き、肩ひじ張らず前向き
に笑顔で暮らしたいと思っています。残りの人生、健康に留意しながら出来る範囲の
ボランティアを生きがいに、お金ではなく心でつながる関係を大切にしていきたいも
のです。
そして、私が最後を迎える時には、少しだけ家族に面倒をみてもらっても良いかな
と思っています。それは自分が義父母の看取りをした深く充実した日々の体験がある
からです。人として誰もが命を考える大切な経験は、それからの人生に、又次の代に
伝えるためにも必要だと思うからです。
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