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幼稚園における小学校との連携に 幼稚園における小学校との連携に

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幼稚園における小学校との連携に 幼稚園における小学校との連携に
幼稚園における小学校との連携につながる
幼稚園における小学校との連携につながる具体的実践例
つながる具体的実践例
幼児教育は人間形成の基礎を培う場として『学ぶ意欲を育む』前段階としての土台作りをす
る必要がある。本実践は幼稚園に遊びに来る小学生の意欲を活用し小学校との連携を意識しな
がら、無理なく保育活動に取り入れた実践例である。
(幼稚園)
1 実践のポイント
(1)小学生の意欲を活用する。
※こうした申し入れを『小学生ボランティア』と称している。
学校の臨時休業日を利用し、
「幼稚園に遊びにいきたい」と申し出てくる子どもたちに対して視点
を変え対応。
◆ただ遊びに来るのではなく、何か目的をもって来園してもらってはどうか?
◆園児にとって小学校への不安を解消し、入学に期待をもてる様な活動の場にしたい。
(2)教育活動の一環としての位置づけ。
小学生を紹介しているところ
①小学生の希望や幼稚園側の願いを組み入れた指導計画の作成。
ア.A さんの希望⇒小学校で練習してい
るメロディオンを披露したい。
イ.B さんの希望⇒得意な跳び箱を披露
したい。
<幼児の反応>
・「小学生ってすごい!」
「かっこいい」
<教師の見取り>
・小学生への憧れが芽生えている。
・小学生に憧れることでそれをモデルとして頑張る気持ちが
育まれるのではないか?
②幼児の発達の特性や実態を考慮した、指導計画の作成。
児童の希望
(その他)
~発表~
・縄跳び
・鉄棒
・リコーダー
・教科書朗読
教師側の計画(その他)
~保育の展開に生かす~
・楽器の興味
⇒発表会の活動へつなげる
・小学校の持ち物
・学校の授業の話
・給食の話
⇒小学校への期待を持たせる
ア.担任の希望⇒小学校生活に漠然と不安がある子もいる。
小学校入学に期待を持って欲しい。
イ.指導計画の立案
・小学校生活を知る。
・幼稚園と小学校の違いを知る。
・入学をイメージし小学生になることに期待する。
小学校の教科書を幼児に見せるCさん
2 具体的な実践例(発達段階に応じて)
具体的な実践例(発達段階に応じて)
ねらい:小学校、小学生を知る。
●小学校ってどんなところかな?
『C 子お姉さんのいる学校に散歩に出か
けよう!!』
導
入
ねらい:就学に期待を持つ。
●体育の授業で跳び箱をしている。
『(Bさんの来園で興味をもつ。)跳び箱
の勉強ってどんな風にしているかな?』
園外保育『小学校授業見学
園外保育『小学校訪問
~跳び箱の勉強の様子を見てみよう!~』
~C子お姉さんのいる小学校へ行ってみよう!~』
○10:00~(徒歩で園を)出発する。
○10:15~小学校着。体育館へ。
○10:20~体育の授業を見学。
(縄跳び、跳び箱)
○9:15~(徒歩で園を)出発する。
○10:10~小学校着。C子さんのクラスへ。
○10:20~授業の様子を見学。
展
開
◆緊張した様子。Cさんが発
表する様子を真剣に見る。
◆縄跳びや跳び箱をする様
子を感激してみている。
◆授業の楽しい雰囲気に笑
みが出る幼児たち。
○10:50~一緒に跳び箱をとぶ。
○10:50~校内全体を見学。
◆小学生のお兄さんお姉さん
に指導や援助を受ける。
◆初めて見る場所に興奮。
(パソコン室、校長室など)
○11:00~授業終了。
○11:30~帰園。
○11:40~空き教室で弁当を食べる。
○13:00~帰園。
(○活動の流れ◆幼児の姿)
~感想~
(○活動の流れ◆幼児の姿)
~感想~
●(学校が)大きい。高い。楽しそう。お兄さ
んお姉さんが大きい。怖い。
●また行ってみたい。楽しかった。
●他の(ボランティアの)お兄さんお姉さんの
学校にも行きたい。
◆小学生が跳んでいる
8 段の跳び箱に挑戦。
ま
と
め
●高い跳び箱をとべてすごい。かっこよかった。
●片付けも自分達でやっていた。今度からやっ
てみたい。
●やさしく教えてくれた。嬉しかった。
●お兄さんお姉さんに手紙を書きたい。
3 成果と課題
(1)継続しやすく無理なく実施できる活動例となった。
「幼稚園に遊びに来たい」児童の思いに教
育的意図を組み込み、柔軟に保育活動に取り入れたことが良かった。
(2) 小学生ボランティアの取組から小学校訪問へ発展したことで、更に充実した活動になった。
ボランティア児童の様子や成長などについて小学校教諭と話をする機会ができ、小学校との
連携を深めるきっかけにすることができた。また、再訪問を希望したり、手紙を送るなど幼
児の主体的な活動へとつながってきている。今後も小学校との連携を視野に入れ、教師側と
幼児側の思いや願いを柔軟に活用していくことが重要である。
(3)協力的に受入れをしてくれた小学校が多く大変有難かった。小学校側もアイディアも加え更
に楽しい活動に展開された事例もあった。しかし学校で受入れを快諾していても学級側に上
手く伝わっていない等‥相互の交流が難しい場合もあった。学校や教師間の連携や事前の打
合せの方法が今後の課題である。
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