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NEC - 日本工業出版

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NEC - 日本工業出版
‐
試験 。検査 ・
2005
'
ISSll ・
3■
診断 ・寿命予測の専門誌
Vo110 No.12
Inspection Engineering
‐
猥笙鰈
NEC三 栄株 式会社
http:〃
www.necsan― ei.co.jp/
日本 上 │
資料請求No 00B
ノラント″
″
力15
■あら″る麺 τ
燿男腸硯編Fて
活躍するパyraaグ ー留 方 方
日日
1日
'1111111 11義苺鷺艤圏爾麟圏閣田日
111:11't
拗
籐詢保全伯膚鷺物彫糊た清誕露り :ンテ ンタ
国産非冷却マイクロボロメータを採用し、高画質と低価格
を実現しました。
●温 度 分 解 能
●フレームタイム
●温度計測範囲
●検 出 素 子
け
0 . 0 8 ℃以下 ( s I N 改
善時)
1/60秒
‐
20∼300℃
非冷却 マイクロボロメータ
でも“
でも濯
する″
―/●ラクンドモデル
豊富なオプションで、研究開発から品質管理 の現場
あらゆる用途 に対応 します。
善時)
●温 度 分 解 能 10.05℃以下 (s/N改
●フレームタイム :1/30秒
20∼ 500℃
●温度計測範囲 :…
●検 出 素 子 :非 冷却 マイクロボロメータ
燿努嗣競彰週事で威力を発揮 する高速 ・
高感度 ′:
顕微鏡セットを使用すると、10μ mの 空 間分解能 で
微小物の計測が可能 になります。(ォプション)
黒体炉にて)
●温 度 分 解 能 : 0 , 0 2 5 ℃以下 ( 3 0 ℃
●フレームタイム :1/120秒
40∼900℃
●温度計測範囲 :‐
●検 出 素 子 :インジウムアンチモン
弊社ホームペ ー ジで製 品を詳しくこ紹介していま魂
日本アビオニクス株式会社
http:〃www.avio.co.ipノ
電子装置営業本部 TVS営 業部 〒 105‐0003東 京都港区西新橋 3…20‐l TEL(03)5401‐ 7378
名古屋支店 丁EL(052)951‐ 2926 大 阪支店 TEL(06)6304‐ 7361 福 岡支店 TEL(092)411-7371
UCM2000超
音波探知装置による築 10年 のコンク
リー ト洞 道 の版 厚探 知 例 を図 1に 示 す 。共振 振 動 数
500kHz、 探触子径 75mmを 用いた2探 触子計測の広帯
域受信波をそのまま表示したものである。
版厚反射波 (縦波)の起生 (カー ソル位置)が450mm
の版厚相当位置に確認できる。ところで、現場計測で図
1の様な受信波を得るのは極めて稀である。 コ ンクリ
ー ト構造物 は、外部環境 によつては下記 、 、
① ② ③の理
由で大きく経年劣化する。
図1.現 場計測での広帯域受信波の一例
① コンクリー ト表面 に生するヘ ア ークラック、ひび又は
割ね
② コンクリー ト表面層からのセメント質の消失
③ コンクリー ト内部に生する微細な無数の割ね
図2は 、作成後5年 を経過 した鉄筋 コンクリー トモデ
ル (冷 暖 房 状 況 下 の 室 内 に置 か れ て い た 。)で の
300mm版 厚の探知結果を図 1の 場合と同様 に示した
ものである。カー ソルA位 置が版厚反射波起生相当時
刻である。
探触子位置を若干 (1 0mm∼20mm)移 動させた場合
の受信波を比較表示している。前記①∼③が原因し、探
知妨害波 が大きく生 じ、版厚反射波が妨害波の 中に埋
もれる様子を端的に示している。以上を整理すると、
図2.一般鉄筋コンクリートにおける広帯域受信波
(使用探触子40o,500kHz)
1)現 場 計測 で得 られ る広帯域 受信波 で版厚探 知 を
行つても、図 1の ク
ロく版厚を探知できるのは、極めて
運の良い場合に限られる。
Ⅱ)一般的現場計測では、ほとんど図2に 示す如き広帯
域受信波を得ることになる。
図3.fD値理論に基づきリアルタイムに抽出された
狭帯域成分波 (図2の受信波の分析波)
さて 、弊社 の巨視 的探 知拡張理 論 によれ ば、各探知対象 にその反 射波 の相 対強度 が大 きくなる振動数 (fD値)が 存
在 する。 こ の理論 を適用 して 自動 特 定 され たfD値で狭 帯域 成 分波 を抽 出す ることで 、図 2の 受信 波 か ら図3の 版
厚反 射波 形 が得 られ る。 ま た 、この 解析 は探触 子 の移 動毎 にリアル タイム にそ の結 果 を表 示 できる。 カ ーソル A
位 置 の大 きな振 幅 の波 は、探触 子 位 置 の異 なる (1 0mln∼
20mm)緑 /黄 波 であり位 相 が同 一 で ある。波 前 方 の 妨害
波 には、位相 ずれ が生 じているのを 確認願 いたい 。
以上、fD値 理論を用いた波形 分析で一般的鉄筋 コンクリートの版厚を明確 に抽 出しか つ リアル
タイムに測定できることを示 した。
UCM2000の
レンタルを始 めました !!
アイレック技建株式会社 営業開発部
TttL(03)3845‐
8184 FAX(03)3845‐
8119
〒160‐0023東 京都新宿区西新宿3‐17-7丁 OKビ ル9F
株式会社 エッチアンドビーシステム
TEL(03)3377‐ 3031 FAX(03)3377‐
3032
HOME‐ PAGE httpプ /www.hbsystem.com
資料請求No 002
Vol.10 No.12
CONTENTS
1朗号検査技術
59鬱
腐食環境 セ ンサ に よる
鋼構造物 の診断技術
・
/ 川 崎重 工 業 大 J B 賀津雄 梅 田
L 野 善 彦 ・海老原竜 司 ・岩崎
川重 テ ク ノサ ー ビス 高 島
9。ケール 光診断手法の開発
/ 日 立製作所 竹 澤 由 高
フェーズ ドアレイ法 による
礁
ゎ。
欠陥検出技術
/ イ f 川島検査計測 芝 田 三 郎
●脆化について考える④
―
6鱈焼戻 し脆化
/ 旭 化 成 エ ン ジ エ ア リ ング 今 中 拓
28ぅ
瓦礫内探査用センサユニット
(探査ボール)の開発・
/ 大 阪大学大学 院 井 上 健 司
新井 健 生
●建築
26う
伝統木造建築の耐震性に学ぶ
五重塔の振動観測を巡って
/ 京 都 大学 西 澤 英 和 ・西 川 英 佑
66。
大 型 構 造 物 の 形 状検 査
システム「
三蔵」
/ 福 山 大学 服 部
聡 人 顕
勇
礁。日視検査 の 自動化技術
一
参27`製 品 ガイド」
赤外線 サ ーモグ ラフィ
●掲 載 会 社
エイリイ エ ンジニアリンク
NEC三 栄
ケン オ ー トメー ション
コー ンズ ドッ ドウェル
レイテ ック ジ ャバン
セキテクノ トロン
チノー
日本アビオニクス
日本イングス トリアル
日本 レーザー
三菱電機
進
●食 品
′
機
機。
食中毒菌をまとめて検査する畜肉
由来食中毒菌の多重検出法の開発
/食 品総合研究所 川 崎
晋
●航空宇宙
曇
卜大型無人飛行船 の定点
滞 空飛行
/ 宇 宙航 空研究 開発 機構 中 舘 正 顧
■
‐
■
■
‐ ⊂憎 ぼ │
資料請求No 004
・
半導Iホ電子:1晶著を高精度検査!
0日
〒113-0034東
立建機ファインテック株式会社
ー
レ3F TEL.03(5688)5428 FAX.03(5688)5429
京都文京区湯島3-19-11イ ト ピア湯島ビリ
機
:勿
斃
謳夏
翫
:『 ちび太 <ん 』& 広
帯域垂 直探触子
一
轟
一
一
一
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鉤
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麟
勉ぷ茫夢蒻
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臨摯
0人 ≪‐
│ら
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超41ヽ
型探触子
‐
〕箕 」号欝 鰯 鰹 脇 守 鶴 鑢 鷲 F
■◆お客様のご要望にどこよりも敏速に対応出来るよう試作 。研究 。開発を心掛けてお―
ります:
_◆ 各種特殊探触子は検査目的により振動子数を lch∼ 数 10c hまでにすることが司台gです。
設計 ・製作させていただいております。
◆今あ使いの装置に、全ての条件で対応できるよう│こ
◆現在あ使いの探触子にご不満のある方は、どのようなことでも結構ですのでご相談下さい。
│¬‐
ml
触子
国動鰊場用1探
株式会社 検 査技 術 研 究所
〒2 1 0 - 0 8 2 6 川崎 市 川崎 E X I 塩
浜21719
:044-277-0120
T E L : 0 4 4 - 2 7 7 - 0 1 2 1 F Aく
〉
K GK.corn
ホームベーブ開設 ◆http://www.PROBE―
資料請求N0 006
● プロ ー ブのこと であ 困 りの方 は
ぜひ私 どもに、 ご本
目談下 さい。
●特殊仕様の探触 子 も
短納期 にて製作 い た します。
エ ″ OF瞑
ス満 猛 ″ なιロ
0
0 内 蔵 メモ リー 32MBと
併用。
0動
0
コンノゞク トフラツシ ュカ ー ドの鹿用 で
メモ リー容量大幅 υP ′
コンパ クトフラッシュカー ド
画 記 録 方 式を選 択 可 能 。
M PEGlで 3段 階 、M PEG2(DVDと
2段 階 。
● 2GBの カー ドにMPEG2方
画記録が可能 。
検査 に "θ
V本 )と静止画記録
高解像映像 (470丁
ー
液晶モニタ 付きコントローラー による
カメラ操作、画像管理
カメラヘッドは100mm,140mの
2 種 類交換可能
同 方 式 )で
式 で2時 間 以上 の 動
O作 業中、USBケ ーブルをPCに 繋げばリアルタ
イムで動作確認ができ、瞬時に静止画をPCの
メモリーにキャプチャーすることが可能。
温 度 讐 昔 ″ ″ しだ ゴ
0温
度 センサ ー は組み込み式 、セットアップ不 要。
使用温 度 上 限に近 づくとブザ ー 音
とともに黄色表示、さらに使用温度
上限を超えると赤色表示に。
И71励
瞭ヨ膨財壁
司陛P∼鯰ズハ′
◆ 東 京 本 社 〒 1 1 4 - 0 0 2 3 東京都北区滝野川5 - 5 - 5 T E L : 0 3 - 5 9 0 7 - 5 6 7 0 F A X : 0 3 - 3 5 7 6 - 8 1 5 0
◆ 大阪営業所 〒 5 5 0 - 0 0 1 5 大阪市西区南堀江1 - 2 2 - 3 T E L : 0 6 - 4 3 9 1 - 3 3 8 7 F A X : 0 6 - 6 5 3 6 - 0 3 0 2
URL:www.eVerestvit.cojp
E― Mail:[email protected]
資料請求No 007
目視検査 の 自動化技術 …111
目視検 査 の 自動化 技術
画像処理 の産 業応用 について
中京大学 青 木 公 也 l
◆ はじめに
ー
計算機 ・記憶媒体 におけるハ ド ・ソフ トの
発達 は 目覚 しい。そ れ に伴 って 、大量 の情報 を
高速 に処理す る必 要 がある画像処理技術 の実用
化 が進 んで い る。基本的 な画像処理手法 は各種
画像処理 ボ ー ドに実装 され、現場 で 要求 され る
てい るが、中で も画像処理技術 の産業応用 に関
心 を持 つてい る。本稿 では、各種 目視検査 の 自
動化 を目的 とした産学連携 のプロジェク トに参
学」としての画像処理
画 させていただい た際、「
技術 を現場 に適用するのに考慮 して きた コンセ
プ トや注意点 についてまとめる。 また、実際に
取 り組 んだ目視検査 の 自動化事例 について紹介
高速性 を満 た して い る。PCの 性 能 向 上 とあ い
まって、ある検査対象 に複数 の画像処理手法 を
す る。
段 階的 に適用す る等 、単純 な検査 で あれ ば人間
よ り遥 か に高 速 か つ 精密 な検 査 が可 能 とな っ
た。 またハ ー ドの低価格化 に伴 い 、比較的生産
◆ 画像処理 による自動化 のメ リッ ト
規模 の小 さい現場 にお いて も導入が可能 となっ
て い る。
しか し、必ず しも目視検査 の 自動化 は容易 で
ない。検 出対象が明瞭 で 、画像処理 の基 本技法
だ けで 自動化 が達成で きる場合 で も、そ の ロ ジ
ックや 、入力系 ・照明 には対 象 に応 じた調整 ・
一
設計が必要 である。 方、計算機 の性能向上 に
よ り、計算量 ・時 間の面 で 問題 で あ つた、 よ り
複雑 で 高度 な画像 処理 ア ル ゴ リズ ムの適用 が 、
研 究段 階 に留 まらず現場 で も可能 となった。そ
うす る と、熟練 した検査員 に しか行 えない よ う
な高度 な 目視検査 (例えば、 ム ラやボケ像 の抽
出、官能検査等)の 自動化 へ の 要望 も高 まって
くる。
は大学 で 画像処理 ・認識 の研究 に従事 し
筆者 は大学で画像処理
目視検査 に限 らず、 自動化 は人件費等 コス ト
一
面 での メ リッ トが第 にあ るが 、以下では検査
の 質的 な メリッ トについ て まとめる。
●再現性 :同 じ画像 を同 じア ル ゴ リズムで処
理 した結果 は 同 じ。
●定量性 :例 えば、検 出 したキ ズの長 さや方
向 を定量 的 に計測 で きる。
●処 理 速 度 :検 査 対 象 ・項 目が単純 で あれ
ば、人間 を凌 ぐス ピー ドで検査 が可能。
●デ ー タの保存性 :検 査事例 が 自動 的 に蓄積
され、生産工 程 や検査 にフイー ドバ ックす
ることが 容易。
●継続性 :特 に熟練 を要す る検査 にお い て、
検査 員間 では困難 な技術 の継承 が確実 であ
る。
以上 は画像処理 に限 らず、人間 と比 較 しての計
検査技術 2∞512.1
ゆ│…目視検査の自動化技術
算 機 の 「疲 れ な い 」、 「飽 きな い 」、 「
忘 れ な い」
といった特長に由来する。
「
画像歪」、「
位置決 め」、「
解像度」等 の要求 を
コン
トラス トが高 く、歪がな く、検査領
行 う。
域の位置決 めが されてお り、解像度が高 いほ う
◆ 画像処理 系 か らみた システム体系
第 1 図 に画 像 処 理検 査 シス テムの 体 系 を示
す。大 きく 「
観測系」、「
画像処理系」、「出力系」
に分 ける ことがで きる。 各処 理 系 につい て まと
め る。
●観 浪1 系 : 処 理対 象 は現 実 の 検 査 対 象 で あ
り、視覚 セ ンサ、照 明、 ワー クの位 置決 め
がキズの検出 は容易 となる。観浪1系にお いては、
画像処理系 の要求に対 して、照明や位置決 め装
置、視覚 セ ンサ を選定 。設置 。調整する。観測
系 では、可能 な限 り画像処理系 の要求 に応 え、
「
見やす い」画像 を撮像す ることが使命 となる。
ただ し、一般 に 「
見やす い」画像 の撮像 は コス
トがか さみ融通性が低 いため、画像処理系 に対
してソフ ト的な解決 を要求す る場合 もある。
等 を担 う。
●画像処理系 : 処 理対 象 は画像情報 で あ り、
画像処理系か ら出力系 に対 しては、「
検出 レ
ベ ル」、「
検査速度」、「
検査項 目」、「
判定基準」
入出力、画像処理 アル ゴ リズム を担 う。
●出力系 : 処 理対 象 は判定情報 で あ り、検査
結果 の 出力 ・管理、検査結果 の生 産工程 ヘ
等 についてお伺 い をたて、それ らを満 たす画像
処理 アル ゴ リズム を構築す る必 要がある。例 え
の フイー ドバ ック等 を担 う。
当然 、各処理系 の相互 関係 が重 要 となる。筆者
は主 に画像処理 アル ゴ リズムの研究 に従事 して
ば、入力画像中のキズの有無 のみが半1定で きれ
ば良い場合 と、キズの位置 と形状、長 さ ・面積
等 の定量 デー タが必要な場合 とでは、アル ゴ リ
い るため 、 ここで は画像処理系か らみたシス テ
ズムは変 わって くる。
以上 、重要なのは 「
画像処理で出来る こと ・
ム体系 につい て述 べ る。
例 えば、 ワー ク上のキズ を撮像 し、画像処理
出来ないこと」、「
画像処理 でやるべ きこと」 を
見極 めることである。
に よって 自動検 出す る状 況 を考 える。画像処理
系 にお い てキズ を 自動検 出す ることは、単 にワ
ー ク全 体 の画像情報か らキ ズの画像 的特徴
(濃
度、形状 、分布 、位置等) を 有す る領域 を検 出
す ることであ る。画像処理系 の構築 にお い ては、
画像処理 アル ゴ リズムの策定 。改良 ・開発 を行
う。そ の際、観浪1 系に対 して 「コン トラス ト」、
◆ 検査の質を見極める
各処理系 にお い て 、対象や要求項 目に由来す
る構築 の難度 を見極 め る必 要があ る。観察系 で
は検査対象 を画像化す るが 、対象が 2次 元 的 キ
ズで あ るか 、 または内部欠陥や 3次 元的キ ズ で
あるか によって撮像系 の構築難度 は異 なる。 出
す り合せ
力系 では検査項 目を明確化す る必 要があ る。 キ
ズ検 出につい て 、そ の有無 だ けが確認 で きれば
よい のか 、 キズの分布 ・サ イズ ・種類 (原因)
を特定す る必 要があ るのかで 、画像処理系 へ の
要求が異 なる。 さらに、それは観察系 へ の要求
につ なが る。
画像処理系
画像処理 アル ゴ リズムの策定 ・改良 ・開発
第 1図 検 査 システムの構成
2 検 査技術 2CX15 12.
また、現状 の 目視検査 レベ ルの 明確化 も必要
であ る。比較的明瞭 なキ ズの検査 で あれば、画
像処理難度 も低 く、 自動化 も容易 で あ り、 自動
目視検査の 自動化技術…じ)
化 の効果 も目に見えて高 い。 この場合 は、画像
処理 ボー ドに実装 された基本画像処理 の組 み合
0濃 淡補 正
●ノイズ 除去
●鮮鋭化
●その他
わせだけで、効率的に画像処理系 を構築で きる
可能性がある。逆 に、熟練 した検査員 が凝視 し、
ようや く検出で きる レベ ルのキズ検出や、 ム ラ
●背景 トレン ド除去
0そ の他
や輝 きといつた感覚的な検査 (官能検査)の 自
動化 は、画像処理 の難度が高 く、複雑 で高度 な
画像処理 ア ルゴ リズムが必 要 となる場合 が 多
い。
領域 ・形状抽 出,認 識
以上、 各処理系 にお い て検査 の 質 を見 極 める
が高度 になる こ とも否 め ない。 しか し、観 測系
の不備 や出力系 の過度 な要求 によって画像処理
アル ゴ リズムが 複雑 になって しまうことは避 け
0画 像計測
専檬 C 墾 ス ・
ヽキ
必要がある。熟練検査員が行 う感覚的 な目視検
査 の 自動化 にお い ては、画像処理 アル ゴ リズム
●二値化
●ラベ リング
●その他
0 プ ロダクションル ー ル
0 ニ ユー ラルネットワー ク
●その他
な けれ ばな らない。
◆ 画像処理の流れ
第 2図 は一般 的な画像処理系 での処理 の流 れ
で あ る。入力画像 に対 して、濃淡補正や ノ イズ
除去、鮮鋭化や検査領域 の特定 (位置 ・回転補
正 )等 の前処理 を行 う。 これは、観測系 では対
処 しきれ なか った問題 を画像処理系 で請 け負 っ
た ともい える。 さらに一般 的 には、 しきい値処
理 に よ って キズ の特 徴 を有 す る 画 素 を検 出す
る。次 に、画素 の塊 としてキズ領域 を認識す る。
これ には、領域 統合 や ラベ リ ング処理が適用 さ
れ る。 ここ までで、入力画像 中 の キ ズの有無 、
第 2図 画 像処理 ・認識 の流れ
◆ 画像処理バラメータの決定
しきい値 をは じめ 、画像処理 には様 々 なパ ラ
ー
メ タが存在す る。 パ ラメー タのチ ュー ニ ング
が適切 で あれ ば、そ の画像処理検査 システ ムは
良好 に機能す る。 しか し、観測系の撮像条件 に
よっては、パ ラメ ー タの融通性 を考慮 す る必 要
出力系 の 要求 によつては、 さらに、キズ の形
状 ・サ イズ等 を計測す る。出力系 の高 い レベ ル
があ る。例 えば、入力画像 全体 の輝度 レベ ルや
キ ズが存在 した場合 の輝度変化 が常 に一 定 であ
れば 、実験 的 に決定 された固定 パ ラメー タが使
の 要求 の一 つ として 、 キズ種類 (要因)の 判定
が必要 な場合は、 さらにパ ター ン認識 の処理 を
用 で きる。 しか し、照明変動等や キ ズの状態 に
よって それ らが 一 定 で ない場合 は、パ ラメー タ
行 う。例 えば、計測 されたキ ズの形状 。濃淡 ・
位置 ・サ イズ等 の特徴 をなん らかの識別器 に入
を動 的 に決定 す る ア ル ゴ リズ ム が必 要 となる
ー
(第 2図 における 「●パ ラメ タ調整」)。
力 し種類判別 を行 う。基本的 な画像処理手法 に
つい ては、画像処理 の教科書等 を参照 して い た
キズの形状 や分 布 によつて不 良品判定す る場
合 は、現状 での検査員 のル ー ル をアル ゴ リズム
だ きた い。
化す る必 要 があ る。 しか し、 これは容易 ではな
個数が半J定で きる。
検査技術 2CX15.12 3
“│…目視検査の自動化技術
く、特 に官能検査 では困難 で ある。画像処理技
術者が事例毎 にパ ラメー タチ ュー ニ ングす るこ
に着 目す る必 要があ る。
さらに この事例 では、検 出後 の 欠陥像 の種類
とは現実的 で ない。そ こで 、各種画像処理 のパ
ラメー タを 自動学習す るアル ゴ リズムが必 要 と
を判別 した。 目視検査 の 自動化 にお い て、 キ ズ
種類 を判別す るには、一般 に検査員 の判定事例
をデ ー タベ ー ス化す る必要がある。検査員が種
なる。 後述 の半導体 内部 のボ ンデ ィ ングワイヤ
“
"を
検査 では、作業員 による 検査見本
用意す
類判別す る際、 どの様 な特 徴 に基 づい て判断 し
る ことによって解決 した。具体的 には、検査 ア
プ リケ ー シ ョンを用 い て検査員 に目視 検査 を実
て い るか を調査 し、識別器 を構築す る。例 えば、
プ ロ ダクシ ョンル ー ルや ニ ュ ー ラル ネ ッ トワー
施 させ 、そ の検 出 ・測定事例 か ら必要 なパ ラメ
ー タを 自動抽 出 した。
クに検査員 の知識 を反映 させ る。本研 究 では階
層型 の ニ ュ ー ラルネ ッ トヮー クを適用 し、 5種
以上 、画像処理系 にお い ては、画像処理 アル
ゴ リズム 自体 だ け でな く、使用す るパ ラメ ー タ
の決定 。学習方法 が重 要 となる。 パ ラメ ー タを
類 の欠陥種類 の判別 を実現 した。
自動決定 で きなければ、 日視検査 の真 の 自動化
は達成 されない。
◆ 溶接部非破壊検査の 自動化例 0)②
鋼溶接 部 X線 検査画像 か らの欠 陥 。キ ズ像 の
検 出 は 、同種 の 欠陥 で あ つて も多様 な形状 を示
(a)Original image
す こと、欠陥像 の境界が曖味 で ある ことな どか
ら、難度 の高 い画像処理問題 とされて い る。第
3図 (a)に
透過画像及 び そ の輝度分布 グラフの 一
.
、一一∽●0一●︻ ︶
例 を示す。欠陥像 の 目視 による検 出には熟練 を
要す る。背景画像 の輝度分布が山形 であるのは、
溶接余盛 りの ためであ り、正常 な分布 で あ る。
溶接 中に気泡や不純物、亀 裂等 が存在す る場合
は黒 い影 となって撮像 される。 一般的 に、画像
中の低輝度領域 を抽 出す るには しきい値処理 が
用 い られ る。 しか し、背 景 に大域 的な輝度分布
(b)BackgrOund imagc
が存 在す る場合 は対象 だ けで な く、対象 と同程
で 第 3図 (b)に
示す よ うに、輝度分布 の大域 的 な
トレ ン ドか らなる背景画像 を生成 し、それ を原
謝静鱚露
度以下 の低輝度領域 も抽 出 されて しま う。そ こ
画像 か ら差 し引 くことによ り、欠陥像 のみ を検
以上の差 分
出す る手法 を提案 した。 第 3図 (C)が
結果 である。
濃淡画像 か らの キ ズ検 出 の 問題 にお い て は 、
この例 の よ うに抽 出対象 と背景 との 画像 的特徴
4 検 査技術 2∞512
X
(C)Subtraction imagc
第 3 図 背 景差分 による欠 陥像検 出
目視検査 の 自動化技術 …椰)
◆ 外観 ・内部検査の組み合わせ③
X線 透過試験等 の 内部検査 で は、検査対象 の
外観 における凹凸の像 と内部 の 欠陥が重畳 され
て撮像 され る。 一 方、製品 の外観検 査 で は 2次
元画像 に留 まらず、 3次 元情報 の利用 も進 んで
い る。 3次 元情報 を利用 した検査 としては、製
品表面 の起伏や キズの深 さ検査 、立体 的 に組 み
つ け られた部品 ・配線 の高 さ方向 の検査等 があ
る。 ここで は、 3次 元画像 による検査 とX線 透
過試験 に よる 内部 検査 を統 合 した例 を紹 介 す
には溝 をつ くる。 上面 方向 か らのみ のX 線 透過
試験 では、撮像画像 中の像 が表面 の起伏 に起 因
す るか 、内部 の 欠陥 による もの なのか を判別す
る ことがで きな い。 第 4 図 ( C ) バb ) のX 線 透過画
像 で あるが、 この画像 か ら穴像が最下段 で 、溝
は最 上 段 で あ る こ との判 断 はで きな い 。 また、
穴 の半分 は表面 の溝 と重 な ってい るため 、濃度
が高 い。本研 究 では、透過 像 か ら表面 の起伏 に
よる像 を除去す る手法 を提案 した。 まず、表面
の 3 次 元形状 を計測 し、そ の結果 か らx 線 透過
る。
画像 を推定す る。そ れ と、実際 の透過画像 とを
比較す る ことによつて 、表面 の 凹凸、表面 キ ズ 、
第 4図 に画像処理 アル ゴ リズムの検討 に用 い
たサ ンプル を示す。第 4図 (a)に
示す通 り、薄板
内部欠陥 を区別す る。第 5 図 に第 4 図 のサ ンプ
ル を用 いた実験結果 を示す。板厚 とX 線 透過量
3枚 を重 ね 、最下段 の板 に穴 を配置 し、最上段
の 関係 は予 め求 めてお き、表面 の距離画像 か ら
これ を実際
透過画像 を生成す る ( 第 5 図 ( a ) ) 。
の透過画像 ( 第 5 図 ( b 》か ら差分処理す ること
Contrast indicator
Gap(width:10mm)
Holc(Φ 8)
によ り、内部欠陥 のみ を検 出す る。
以 上 の アル ゴ リズ ム は 溶接 部検査 だ け で な
く、他 の 製 品検 査 に も応 用 で きる。 例 え ば
C A D デ ー タの あ る工 業製 品 の場 合 は 、そ れ と
透過画像 を比 較す るこ とによ り、内部欠陥 を検
出す ることがで きる。
Aligned rcgion
(a)Constmction of specimcn
(a)Estimate X― ray imagc
bascd on Rangc lmagc
(b)X― ray image
(b)Appearancc image
(C)X― ray image
第 4 図 実 験サ ンプル例
(C)Subtraction image(intemal holes)
第 5図 距 離画像 を利用 した内部像 の検 出例
検査技術 2005.12 5
に)…目視検査の自動化技術
◆ 不明瞭な対象領域検出への
挑戦 0
OHginal
stage l
Stagc 2
Stage 3
Rcsult
は じめ に述 べ た通 り、計算機 の
性 能向上 に伴 って 、 よ り高度 で複
雑 な画像処理 アル ゴ リズムの実務
的 な適用が可 能 となって きた。 ま
た 、 自動化達成 が 未 だ 困難 な 目視
検査 レベ ルに対 しては、その よ う
な高度 な画像処理 アル ゴ リズムが
必 要 であ る と考 え られ る。 ここで
(C)
は、不 明瞭 なキ ズ領域 の境界線 を
検 出 した例 を紹介す る。
第 6図 に結果 の例 を示す。対象
は ここ までの事例 と同様 、溶接部
欠陥 で あ る。 いず れ にせ よ、背景
に輝度 ム ラが存在 し、かつ対象領
域 の コ ン トラス トが 低 く、そ の境
界線 も曖 味 で あ る とい った事例 は
他 に も多 く存在す る。筆者 はこの よ うな不 明瞭
領域 に対 して、ト ップダウ ン的 に形状 を探索す
るアル ゴ リズム を提案 した。
人 間 は対象 が この よ うに不 明瞭 であ って も、
第 6図 不 明瞭像の輪郭線決定
Stage l:楕円による存在範囲(位置 。大 きさ 。角度)の探索
OθOOθ
滑 らかな 曲線 によって形状 を決定 して い る。そ
こで 本研 究 で は 、様 々 な形状 を次 々 に生 成 し、
原 画像 に 当 て はめ て い き、 画像 情 報 的 に最 も
“
"形
欠陥像 ら しい
状 を探索 す る。探索 を効率
的 に行 うため 、遺伝 的 アル ゴ リズム とその 階層
的適用 を図 つた。具体 的 には、第 7図 に示す よ
うに、 まず楕 円形 の長短軸長 さ、中心座 標 、方
向 を変化 させ、欠 陥像 の位置 ・範囲 ・方向 を探
索 す る (Stage l)。
次 に、その楕 円形 に 中心 か
ら放射状 の線分 を設 定 し、線 分 上 の頂点位置 を
変化 させ る。そ れ らを接続 した際 にで きる様 々
な形状 の多角形 によって、欠陥 の大 まかな形状
を特 定す る (stage 2)。
最後 に、得 られた多角
形 の辺 を細 分化 し、形状 の変形 を行 う(Stage 3)。
第 6図 に示す通 り、不明瞭 な欠 陥像領域 を検 出
す ることが可 能 で ある。
6 検 査技術 2∞5.12
Stage 2:多角形 による大 まかな形状の探索
9倉つもム
Stage 3:輪 郭線凹凸 の変形 による詳細探索
D60ba
第 7図 不 明瞭領域 の階層的探索
目視検査の自動化技術…口)
◆ 半導体集積回路内部 のボンデ イング
ワイヤ検査の自動化例 0
以上の溶接部欠陥像 は、検 出難度が高 い キズ
の例 であ つた。最後 に、検 出 自体 は比 較的容易
であるが 、多量 に検 出す る必 要 があ り、 か つ定
量的 な検査項 目が要求 された例 として、半導 体
集積 回路 内部 のボ ンデ イ ングワイヤ検査 の事例
出 ・認識す る必要がある。単 にキ ズ を検 出す る
ー
場合 は画素単位 の ラス タデ タとして求 めれば
よい。 しか し、 ワイヤの伸展方向や ワイヤ間 の
距離 の変化等 を定量 的 に計測す るには、 ワイヤ
ー
像 をベ クタデ タとして求 める必 要 があ る。本
研 究 で は大 き く分 け て 2段 階 の 処 理 を適 用 し
た。
を紹介す る。
まず、画像 中か ら黒線要素 を検 出す る。 ワイ
ヤ の画像 的特徴 は、局所的 な輝度 の落 ち込みで
一
第 8図 に検査画像 の 例 を示す。本研究 で対
ー
象 と したワー クは単層 の半導体 パ ッケ ジで あ
あ る。そ こで 、局所 的領域 における代表輝度値
を求め、それ との差 分処 理 を行 う。第 二段 階 で
り、検査 に用 い る画像 は上面 か らのX線 透過画
像 である。検査 は画像 中のボ ンデ ィ ングワイヤ
は、 ワイヤの端点 を検 出 し、 ワイヤ の伸展方向
を対 象 とし、 ワイヤの流 れや 変形、切断、 ワイ
ヤ 間距離 な どの検査項 目があ る。 ワイヤ の変形
や切 断等 は主 に樹脂封止時 に発生 し、 ワイヤ の
一
細線化 に伴 って最 も品質管理すべ き項 目の つ
で ある。
画像処理 的に は、画像 中か ら多数 の 曲線 を検
を検 出す る。具体 的 には、検 出 したワイヤ端点
を起点 に線分 を振 り、先 の差分画像 を基 にワイ
一
ヤ の伸展方向 を検 出す る。そ の線分 の もう 方
の端点 を起点 に同様 の探索 を繰 り返す ことによ
り、 ワイヤ曲線 を線分集合 として検 出 した。各
線分 の検 出角度 ・距離 よ り、 ワイヤ の蛇行 、変
形 、 ワイヤ間距離 を定量的 に計測で きる。第 9
画像 か らワイヤ を検 出 した結果
図 に第 8図 (b)の
を示す。 また、第10図に ワイヤの変形 ・切 断 を
検 出 した例 を示す。
ワイヤ検 出 の際 の線分 に よる探索 回数 や、端
点検 出に用 いる しきい値 は、検査員 に よる検 出
事例 か ら 自動学習 され る。具体 的 には、新 たな
ワー クを検査す るに先立 って、作業員 に良品サ
ンプル画像 中か らワイヤ の端点 をマ ウス クリッ
クに よつて 目視検査 させ る。 その情報 を基 に、
パ ラメ ー タを 自動 決 定 す る シス テ ム を提 案 し
た。
(a)Inputimage(640×
480pixcl)
( b ) c l o s e u p ( 4 ( Ю ×1 4 5 p i x c l )
第 8 図 ボ ンデ イ ングワ イヤ 検査 画像例
一
: WirC inspcction line
第 9 図 ワ イヤ検出結果
ち
ヽ
星
暑
ttttV 2005.12.
7
螂│…目視検査 の 自動化技術
<参 考文献>
(1)青 木公也 ・吉田祐樹 ・菅泰雄 :“背景差分法および領域
拡張法によるX線 フィルム中の不明瞭溶接欠陥像の抽出"、
日本機械学会論文集、65巻634号C編 、pp 401-407(1999)
(2)青 木公也 ・菅泰雄 ・肥後正史 ・田中晴久 :“X線 フイル
ム中の溶接欠陥像 の特徴抽出 とニュー ラルネッ トワー ク
"、
によるその種類判別
日本機械学会論文集、66巻643号C
:Meandc五ng wie
(a)McandcHng wircs
(b)Dctection of mcandeHng wirc
(C)Break wircs
-0-:Brcak scctiOn
編、pp 347-353(20∞
)
(3)青 木公也 ・菅泰雄 ・末守良一 :“距離画像 とX線 画像 の
融合による内部欠陥像 の検出 (第一報)"、精密工学会誌、
66え
52号 、pp 292-297 (2000)
“) 青 木公也 ・菅泰雄 : “
G A を 適用 した画像処理によるx 線
フイルム中の溶接欠陥像の形状検出" 、 日本機械学会論文
集、6 6 巻6 4 4 号C 編、p p 3 1 0 - 3 1 7 ( 2 剛
)
( 5 ) 青 木公也 ・金子豊久 ・杉浦史晃 ・野 々山明男 ・玉木清
英 ・宇田良美 : “画像処理による半導体集積回路内部ボ ン
ディングワイヤ検査" 、精密工学会誌、7 0 巻2 号 、p p 2 3 0 235 (2004)
( d ) Dctection of brcak wircs
第 1 0 図 ワ イヤの 変形 ・切 断 の 検 出例
青 木 公 也 ( 昭和4 8 年 3 月 2 6 日生 。兵庫 県 出身)
中京大学 情 報科学部 情 報科学科 講 師
〒4 7 0 - 0 3 9 3 愛知県豊 田市貝津 町床 立 1 0 1
TEL:0565-46-6646 FAX:0565-46-1299
◆ おわりに
E―
ma‖ :kaoki@sccs Chukyo u acjp
<過 去 の執筆実績 >
以上 、筆者が企業 との共同研 究 に参画 して き
た経験 を基 に、画像処理系 か らみた検査 システ
ムの構築 における注意点 をまとめてみた。また、
後半 は画像処理事例 を紹介 した。 ペ ー ジ数 の 関
係上 、説明不足 の点 が 多 々あるが ご容赦 い ただ
きた い。各事例 に興味 を持 たれた ら、ぜ ひ参考
文献 を ご参照 い ただ きたい。
今後 も、画像処理研 究 を通 して微 力 なが ら社
会 に貢献 で きる よ う精進 した い。
――― ●
日本 非破壊検査協 会 「
非破壊検査」、 日本工業 出版
「
画像 ラボ」、そ の他 関係学 会論文誌
<主 たる業務歴 及 び資格 >
平成 7年 、慶応大学理工学部機械 科卒。平成 12年、
慶応 大学大学 院後期 博 士 課程 修 了。平 成 12年 、豊橋
技術 科学 大学情 報 工 学系助 手。平 成 16年 よ り中京 大
学情 報科 学部 講 師。画像処 理 の 産業応用 、 ロ ボ ッ ト
ビ ジ ョンに関す る研 究 に従事 。精 密 工 学 会 、電子 情
報通信 学会、 日本 機械学 会各会員。
工 学博士
優 良技 術 図書 案 内
●ユ ビキタス時代 のバイオメ トリクスセキ ュ リテ ィ
瀬戸洋 一編著 A5判
200頁
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l販売課 まで 販 売直通 03(3944)8001 FAX 03(3944)0389
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8
検 査 技 術 2005.12
ケーブル光診断手法の開発…11)
CLS
1342‐
9825/05/Y500/論文/」
ケー プル光診断手法 の開発
い日立製作所 竹 澤 由 高 I
◆ はじめに
た結果、熱 と放射線 の複合劣化 ケ ー ブルに対 し
て 、化学構造 が 変化す る劣化試験体 には 2 波 長
電気機器や産業機械 、各種 プラ ン ト設備等 を
長期 間使用す る と、そ の 中で使 われて い る絶縁
間 の 反射吸光度差 で 、高次構造 ( 結晶化 度等 )
が変化す る劣化試験体 には偏光解消度か ら劣化
η
らの手法 を
診 断 で きる見通 しを得 て( 6 X、それ
材料 や潤滑油 を始 め とす る各種 の有機材料 は内
部 か ら発 生す る熱 を受 け、進行速度 の大小 はあ
るが徐 々 に濃色化 して い く。空気 中で運 転 され
て い た場合、 この濃色化 の原 因 は有機材料 の熱
酸化 に伴 う光吸収 の増大 が主である(lt熱酸化 に
組合 せ た診断装置 を開発 した( 8 X 9 ) 。
本稿 では上記 の光診断法 の概要 と、原子力用
低圧 ケ ー ブル診断技術 につい て解説す る。
Om)
よる濃色化 は0.01wt.%未満 の微量 の構造変化 で
も顕著 に起 こるため(2X3)、
材料 の諸特性 (機械 的、
◆ 光 診 断法 の 寿 命 予測 の基 本 的考 え方
電気的特性等)が ほ とん ど変化 して い ない状態
で も感度 良 く観渡1できる。多 くの有機材料 の熱
主体 となるのは熱劣化反応なので、 アレニ ウ
ス則 に基 い た光診断法 の寿命予浪1の考え方 を以
下 に説明す る。熱劣化 による有機材料 の諸特性
酸化反応 は化学反応速度論 に従 うため、熱酸化
の程度 を色相変化か ら定量的 に捕 えればそ の材
料 の熱劣化 の進行度や熱履歴、残存寿命等 を化
学反応速度論 を用 い て推定可能 となる。 この基
本 的考 え方 に基 づ き、有機材料 の劣化度 を簡便
に非破壊 で診断 ・保守点検 す るための手法 とし
て 、光 セ ンサ を用 い た光診断法 を確 立 したにX5t
有機材料 の劣化 は熱劣化 ばか りで な く、放射
線照射 によつて さらに進行す る。原子カ プラ ン
トでは低 圧 ケ ー ブ ルが種 々の機器 に数 多 く使用
されて い るが 、保全管理 の効率化 のため 、 ケ ー
ブ ルの経年変化 による絶縁劣化 を非破壊 的 に簡
便 に評価 で きる診 断技 術 の確 立 が望 まれ て い
た。そ こで 、上記 の光診断法 の適用検討 を進 め
Pの 変化 が化学構造 の変化量xに起因す る と仮
定す れば、
P=f(x)
…
。
(1)
とな る。化学構 造 の 変化 は化 学 反応速 度論 に従
うの で 、時 間 t に 対 して( 2 ) 式の 関係 が あ る。
dx//dt=a・ cxp(― △E//RT)・ g(x)
・
・
・
(2)
ここで 、a は頻度 因子 、△E は 反応 の活性化 エ ネ
ルギ ー 、R は 気体定数、T は 劣化 の絶対温度 、g
( x ) は 熱劣化反 応 を表す関数 である。
をt
t = 0 のときx = 0 、t = t のときx = x と して、( 2 ) 式
で積分す る と、
X11/g(D texp(―
ldx=a・
3)
dtく̈
五 AE/Rつ
氏
検査技術 2KX15.12 9
ゆ)…ケーブル光診断手法の開発
が 得 られ る。( 3 ) 式の 右辺 の 積 分項 は 、時 間 の 単
位 を有す るので換算時間 (劣化度)と 呼 ばれる。
teXp(―
&=θ
勇 俎/Rつ
・
・
。
(4)
よ りθはx の 関数 で あ り、( 1 ) 式
よ り任意
(4)式
(3)、
の特性 P もx の 関数 なので、P を 測定す ればθを求
め ることがで きる。従 つて 、様 々 な温度条件 で
熱劣化 を行 って特性値 があ る値 まで低下 した と
き、θもまたあ る一 定値 となる。即 ち、異 なる
温度条件 下 で 熱劣化 が生 じて も、θが 等 しけれ
ば 同 じ熱劣化程度 で ある こ とを意 味す る。
写真 1 装 置外観
次 に、 有機材料 の 寿命点 t O での換 算 時 間 を先
とす れ ば 、時 間t での 実測 か ら求 め た換算 時 間
θとの差 △θが 余寿 命 に相 当 し、( 5 ) 式
で 表 され
る。
teXp(―
―
=θ
=氏
=θ
△
θ
出//Rつ
砒
。
・・。
(5)
( 5 ) 式よ り、時 間t 以降 の温度条件が定 まれば、
余寿命 の 時間△t を求 めることがで きる。
◆ 光診断法の概要
電気機器 の絶縁材料 は、光 を透 過 しない不透
写真 2 コ イル表面上のプローブ先端部
明素材 ( 顔料 や充填材 を含 む もの 、結晶性 の も
の ) が 圧倒 的 に多 く、反射光方式診断 ( 2 波 長
間 の反射吸光度差 をパ ラメ ー タとした診断) の
表 的 な市販光源波長 と して は6 3 5 n m 、6 6 0 n m 、
方 が透 過光方式診断 ( 単位光路長当 た りの光吸
収損失 をパ ラメ ー タとした診断) よ りも適用分
670nm、 780nm、 830nm、 850nm、 950nm等 が知
られて い る。近赤外光 を用 い たのは濃色材料 に
野 は広 い 。そ こで 、以下 の概 要説明 では反射光
方式 の光診断法 を中心 に述べ る。
写真 1 に 光診 断 に用 いる光 フ ァイバ ー セ ンサ
対 して も測光 を可 能 にす るためであ り、 2波 長
と携帯型診断装置 の外観 、写真 2 に 低 圧 モ ー タ
のステ ー タコ イル表面 上 に設置 したプ ロー ブ先
端部 の拡大写真 を示す。光源 には近 赤外 2 波 長
の 半導体 レー ザ ( L D ) ま たは発 光 ダイオ ー ド
測光 を行 うのは材料表面 の 凸凹 の影響 を低減す
るためで ある。 2種 の波長光 は照射用 バ ン ドル
ファイバ ー途 中 で ミキシ ングされるので、 同一
場所 に照 射 され る。 デ ー タ処理 はノー ト型 パ ソ
コン上で行 う。 なお、装 置 の総重量 はパ ソ コン
を含 め2.5kg程度 で 、充電電池駆動型 な ので停
( L E D ) を 、光 フ ァイバ ー ケ ー ブル には多成分
ガラス フ ァイバ ー素線 を束ね たバ ン ドル ファイ
バ ー を使用 して い る。光源波長 と しては材料 の
電時 の′
点検 に も使用可能である。
パ
診断 ラメー タとなる 2波 長 (λl、λ2:λ l<
光吸収特性 か ら任意 の 2 波 長 を選 べ ば よい。代
る。 まず、基 準面 となるアル ミナ 白板上 で 2波
10 検 査技術 2∞512
λ2)間 の 反射吸 光度差 は以 下 の 手順 で 汲1定す
ケー ブル光診断手法 の 開発 …0)
長 そ れぞ れの ベ ー ス 反射光強度 I 。
( n w ) を 測定
する。次 に、涸J 定す る試料 上 で 2 波 長 それぞれ
の反射光強度 I ( n w ) を 同様 に して測 定す る。 こ
の とき、 反射吸 光度 A R ` 2 波 長 間 の 反射吸 光
で与 え られる。
度差△A R は それぞれ( 6 ) 式
、( 7 ) 式
AR= 1°
g(1/10)
・
。
。
(6)
△AR=AR、 λl AR、λ
2
・
・
。
(7)
光診 断法 では、熱劣化 に伴 う有機絶縁材料 の
着色 (化学構造 の変化)を 2波 長 間の反射吸光
度差 の変化 と して検知す る。 この着色 は熱酸化
劣化反応 によって材料 内部 に新 たな架橋構造が
形成 されて共役 構造 が広が つた結果、紫外域 に
吸収 ピー クを有す る電 子遷移吸収 のすそが可視
域 に まで 影響 した こ とに起 因す る(1ヽ特 に光 源
として近赤外光 を用 い る と、肉眼 では判別 しに
本診断技術 は疲労 、破壊等 が劣化 の主 因で ない
化学構造 の変化 を伴 う劣化 に対 しては原理的 に
は有効 であ り、物理的欠陥 が発生 す る前 か ら劣
化 の程度 を非破壊 的 に診断で きる こ とが特徴 で
ある。 また、光 セ ンサ のプ ロー ブ部 を変更す る
こ とによって様 々 な機器 に対応 で きる。
◆ ケー ブル光診断手法の開発
次 に、原子力用低圧 ケ ー ブル劣化診断用 の簡
易 な携帯型診断装置 を開発 した内容 につい て説
明す る。
ケ ー ブルに用 い られて い る樹脂材料 の劣化形
態 を第 1 図 に示す。前節 までの 2 波 長診断方式
くい黒ず んだ変化 まで検知で きる。架橋構造が
は熱劣化 の よ うに化学構造 の変化 を伴 う劣化 に
対 しては適用可能であるが、放射線劣化 の よう
形成 される と材料 の寿命 と密接 な関係がある弾
な高次 構造 ( 結品化度等) が 変化す る劣化 に対
性率 が増大 して材料 は岡l直になるため 、機器 の
して は偏 光解 消度 を評価 す る手 法 が 有効 で あ
る。そ こで 、ケ ー ブル光診断用 の装置 としては
振動等 によって 内部 にクラ ックが発生 しやす く
なる。物理 的な欠陥であ るクラ ックが発生 した
後 は従来 の電気 的試験等 で も劣化 を検 出で きる
が 、本診断 はこの よ うな クラ ックが発生す る前
の段 階 か ら有機 絶縁材料 の熱劣化 の程度 を上 記
の化学構造 の変化 として非破壊 的 に診断 で きる
ことを特徴 としている。
熱劣化診断 を行 うため には、診断 のデ ー タベ
ース となる熱劣化度 と反射吸光度差 との相関曲
線 (これ を診断 マス ター カー ブ と呼 ぶ )を 事前
にモデル試料 を用 いて実験室的 に作成 してお く
上 記 2 手 法 を組合せ た もの を開発 した。さらに、
診断用 プ ロー ブ としては、細 くて丸 い ケ ー ブル
表面 に照射 した反 射光 を測定す るので 、表面 に
ー
計測 の 間、安定 して設置可能 な特 殊 なプ ロ ブ
が必 要 とされる。そ こで 、写真 3 に 示す プ ロー
ブに特徴 を有す るケ ー ブル劣化診断用 の携帯型
光診断装置 を開発 した。図中右 にケ ー ブル固定
状態外観 を示 したが、光 プ ロー ブを確実 にケ ー
ブ ル表面 に固定 で きる よ うプ ロー ブ先端 を円弧
形 に し、 フ ックを設 け た構造 とした。受発光器
必要があ る。 最低 3種 以上 の適切 な温度条件下
は 2 波 長診断用 ( 顔料 の影響 を避 け るため に波
で加速劣化試験 を行 い 、反射吸光度差 の経時変
化 を測 定す る。浪1定数 は多 い ほ ど良 い。得 られ
長 4 0 5 n m 、 1 , 3 1 0 n m の2 波 長 を使 用 ) と 偏 光診
た結果 を基 にア レニ ウス プ ロ ッ トを行 って熱劣
化 の見 かけの活性化 エ ネル ギ ー を算 出す る。次
断用 ( 波長6 7 0 n m の 1 波 長) の 3 光 源 を共 に内
蔵 して い る。 さらに、 2 波 長診断用 プ ロー ブ と
偏光診断用偏光 フ イル タ入 リプ ロー ブを交換 し
い でに)式を用 い てそれぞれの加 熱時 間tを換 算
て使用す る構成 としている。 2 波 長診断 では波
時 間θに変換 し、重 ね合 わせ を行 う こ とで 診 断
マ ス ター カー ブが 得 られる。 この よ うな診断 マ
長4 0 5 n m と 1 , 3 1 0 n m 間の反射吸光度差 を算 出 し
て化学構造変化用 の マス ター カー ブ上での劣化
ス ター カ ー ブを使用材料毎 に作成 して用 い れば
診断 を実施 し、偏光 解消度 は光 プ ロー ブに偏光
フイル タを設置 して偏光角9 0 °と0 °の吸光度 比
余寿命診断が可能 となる。
検査技術 2005.12 11
に,…ケ ー ブル光診断手法の開発
弾性率変化
( 従来法)
劣化 の形態
( 1 ) 酸化
(I)
化学構造 の
変化
_⇒
0)架
橋
樹脂 材 料 の劣化
0分
郷
ρ 懇
酸
化
初期
×
ン
ま
、
裏≦
橋
_め
初期
架
_____
初期
分
光損失変化
( 光診断法)
( 2 波 長) 偏光解消度
×
○
○
○
×
○
○
×
○
×
○
○
×
○
×
×
○
○
×
○
解
解
(1) 結 晶 ・非 晶
(2)擬 集 結晶部 非晶部
(Ⅱ)
高次 構 造 の
変化
ン
Ё
墨
]放
三
二
[Ξ
垂
憂
∃
初期 : 結 品化度 ( 低) 劣 化 : 結 晶化度 ( 大)
凝集な し
凝
集あ り
∞
い) 酉己向
配向
〃
ラ ンダム
来
従
法1露
堡
[:法
曇
□湖□
接
法正
播電
伝誘
波波
音周
超低
に
)専 デ
笙
編発翻静 吟 τ
筵》
分離評価不可
一般的評価手法 :引張 り伸び特性】
【
光診断法 :
( I ) と ( Ⅱ) の
分離評価可能
第 1図 低 圧 ケー ブル用樹 脂材料 の劣化形態
2波 長診断用光 プ ロー ブ
偏光子
2波 長診断用光 プ ロー ブを接続 した携帯型光診断装置
偏光診断用光 プ ロー ブ
写真 3 携 帯型光診断装置の外観写真
12 検 査技術 2CX15 12
ケーブル光診断手法の開発…6)
を算 出 して高次構造変化用 のマス ター カー ブ上
て異 な る こ とを定量 的 に診 断 で きる こ とが 特徴
での劣化診断 を実施す る。
であ る。
放射線照射 した試験体 を用 いて 2波 長 間 の反
射吸光度 差 と偏光解消度 の検討 を行 い 、従来 の
ー
以上、 2 波 長診断 と偏光診断 をプ ロ ブ交換
で行 える原子力用低 圧 ケ ー ブル劣化診断装置 を
評価指標 で あ る引張伸 び との相 関 を評価 した。
開発 した。
3種 の条件 (966、377、69Gy/h)で 室温放射線
照射試験 を実施 した試験 体 を用 い 、開発 した劣
◆その他の応用
化診断装置 を用 い て 2波 長間 の 反射吸光度差及
び偏 光解消度 の 測定 を行 った 。引張伸 びはJIS
C3005に準 じて試験 した。試験結果 の 一例 とし
て 、放射線劣化 した種 々のケ ー ブ ルの 内、難燃
CPN(エ チ レンプ ロ ピレン絶縁)ケ ー ブルの測
定結果 を第 2図 に示す。 2波 長 間 の反射吸光度
差 と引張伸 び との 間 には概 ね相 関関係 が あ り、
難燃 CPNは 化学構造 の変化 を伴 い劣化 して い る
こ とを確 認 で きた。 また、難燃CCV(架 橋 ポ
リエ チ レン絶縁)ケ ー ブルでは反射吸光度差 に
変化 が ほ とん どな く、偏光解消度 と伸 び とに相
関関係 が得 られた ことか ら、化学構造 の変化 よ
りも高次構造 の変化 の割合 が大 きい と推測 され
た。 この よ うに劣化 の メカニ ズムが材料 に よつ
光診断法 は機器稼動時 の平均使用温度 や熱履
一
歴 を推定す ることも可能 で ある。そ の 例 とし
て回転機 ロ ー タ部材 の 平均 使用温度 ( 熱履 歴)
の推定事例 0 に つ いて 説明す る。光診断 に よる
熱履 歴推定 は、第 3 図 の手順 に従 ってモデル試
料 の加速劣化試験 か ら化学反応速度論 を用 いて
ー ー
作成 した材料 固有 の診断 マス タ カ ブを用 い
て 、実機材料 の測光値 と運 転 ( 使用) 時 間 t ( h )
の 値 か ら、( 8 ) 式を用 いて平均使 用 温度 T ( ℃ )
を推定す る ものである。
(8)
T=△E//R//(lnt-lnθ
) -273
¨ 。
ー
ここで 、△E は劣化 の活性化 エ ネルギ 、R は 気
ー ー
体 定数 、θは測光値 か らマス タ カ ブ よ り読
難燃CPN低 圧 ケー ブルの 2波 長診断結果
ケ ー ブル (CPN、 CVV)
+ ︲
I T
Eg 〓´
78ヾ罵︺瀾樫ポぎ撫区
︹
。放射線照射劣化条件
放 射 線 :γ線
:室 温
温
度
ー
試験体 2種 :難燃CPN低 圧 ケ ブル
難燃CCV低 圧 ケー ブル
B
線 源 か らの距離 : A < B < C
100
照射線 率
A:966Gy/h
B:377Gy/h
C: 69Gy/h
200
300
400
%〕
イ
申び 〔
ー
CPN:エ テレンプロピレン絶縁 ∼ クロロプレンシ ス
ース
∼
ニ
エ
ビ
ルシ
レン絶縁
チ
ポリ
CCV:架 橋
第 2図 室 温放射線照射 した試験体での検証
検査技術 2CIC15 12 13
に)…ケー ブル光診断手法 の 開発
手順 1
手順 2
実機材料 の評価
→ 反射吸光度差測定
(運転時間tの把握)
光 ファイバセンサ
反射吸 光度 差 の 変化 を関数化
△A R = f ( θ)
ー
( マス タ カ ー ブの作 成 )
第 3図 熱 履歴推定の手順
︹
p︺眠鴫 ミ肝口憔
)
0
0 8
。
︲ 別 1
9
2
︲
R(lnt-lnθ
換 算 l l l 間′
( 劣化 度 に相 当 )
Q α
-273
8 餌
0
△E
T=
ぼ
くく︺躙樫択さ憮区
︹
↓
手順 4 平 均使用温度T〔
℃〕の推定
.
イ
a︺岬盤ポぎ探区
︹
手順 3 換 算時間θの読取
θ=fl(△AR)
mm〕
距離 〔
第 4図 回 転機 ロータの温度分布推定例
み取 った換算時間 ( 劣化度 に相 当) で ある。熱
履歴推定 に使用す る 2 波 長 の選択 も特 に制限 さ
れ る こ とはな く任 意 の 2 波 長 を選 べ ば よいが 、
日視 でわかる よ うな色相変化の材料 に対 しては
学構造 の変化 、高次構造の変化 を分 離 して評価
可能 となる等 、益 々の発展が期待 される。
可視光 に近 い 2 波 長 を、黒色化 して い る材料 に
対 して は 近赤外 長波 長域 の 2 波 長 が適 して い
る。
第 4 図 に上 記手順 に従 つて負荷 の異 なる実機
回転機 ロー タの表面温度分布 を推定 した事例 を
示す。 この事例 では表面 に塗布 された赤色の仕
上 げ ワニ ス をモデル試料 に用 い て マス ター カー
ブ を作 成 した 。 なお 、光 源 波 長 に は6 7 0 n m 、
8 5 0 n m の 単色光源 を用 い た。吸気側 か ら排気側
に向 って温度分布 の差が観測 され、負荷 の大小
も明確 に観測 されて い る。
◆おわりに
光診断法 は有機材料 ( ガラス繊 維や無機 フイ
ラを有す る強化 プラステ ックス材料 も含 む) の
劣化 の進行度 を非破壊 で評価 で きる簡便 な手法
である。異常診断 には不 向 きであるが劣化評価
の傾 向管理 に適 してお り、 メ ンテナ ンス時 の消
耗部材 の交換 時期 の 明確化等 、使 い方 に よって
は有効 なツー ル にな り得 る と考 え られる。 さら
に 2 波 長診断 と偏光診断 を組合 せ れば材料 の化
14 検 査技術 2005.12.
< 参 考 文献 >
(1)Y Takezawa,S.Tanno,N Takctani,S Ohara,and H Asano:
“
J Appl.Polym Sci",4210,p2811(1991)
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( 2 ) 小 池康 博 : “高 分子 の 光物性
共立 出版 ( 1 9 9 4 ) .
0 井 手 文 雄 : “オプ トエ レク トロニ クス と高分子 材 料 " 、 共
立 出版 ( 1 9 9 5 )
に) 竹 沢 ・伊 藤 ・下 寺 ・宮 : “電 気 学 会論 文 誌 A " 、 1 1 ズ8 ) ,
p846 (1997)
(5) Y.Takczawa,Y.Itoh,M Shimodera,and H Miya:“
IEEE
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( 6 ) 片 桐 ・竹 澤 ・庄 司 ・大 高 ・竹 内 : “平 成 1 4 年電 気 学 会全
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(7)H.shOJi,J Katagi五,Y Takezawa,K.Ootaka,and C Takeuchi:
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(9) Y.Takczawa,J Katagiri,and H ShOji:“
2004 1EEE
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(CEIDP)",p290,Bouldcr,Colorado,Octobcr(2∝
4)
"、
00 小 沢丈 夫 :“マ テ リアル ライ フ
6[4]、p171(1994)
OD T W Dakini“
AIEE Trans,67,P H3(1948).
l 1 2 1 竹澤 ・丸 山 ・角 田 : “平 成 1 2 年 電 気 学 会 全 国 大 会 " 、
p712(2000)
(筆者紹介 はp78参 照)
フェーズ ドアレイ法による欠陥検出技術…(1)
1342‐9825/05解 500ノ言
CLS
衡文/」
フェーズ ドアレイ法による欠陥検出技術
メー ターの検討
!1島
l 芝 日]三 :良
検査計測l■
石り
51
◆ フェー ズ ドア レイ法の概要
◆ はじめに
近年、構造材 の新 しい検査手法 として フェ
ー
ズ ドア レイ (UltrasOnic phased Array)法
が注 目
一
されて きて い る。 般 的 には、医学 の面 で 内科
的 な体 内 の健康管理や胎児 の監 視 な どに超 音波
エ コー診 断装置が広 く用 い られて い ることが 良
く知 られて い る。
ここで紹介す るフェー ズ ドア レイ法 は、そ も
そ も医学 の方面 で進歩 した技術 が工 業面 に応用
された もので あ り、非破壊検査 としては電子走
査 と称呼 して い た ころ を加 える と歴 史 は古 い 。
最近 では、デ ー タ処理技術 の発展 に伴 って機能
も進歩 しフェー ズ ドア レイ装置 と して国内外 の
装置 が出 回 り始 めた。 フェー ズ ドア レイ法 の大
きなメ リッ トは、多数 の振動子 を電 子 的 に走査
して任意 の方向へ 広角 に ビー ム を伝搬 させ るこ
とがで きる ことや、任意の位置 に焦 点 を結 ぶ こ
とが 可能 とな り測定精度が向上で きる ことにあ
り、 さらに、試験 体 にプ ロー ブを置 くだけで 内
部 を画像 で見 ることがで きることも特徴 の
一つ
で あ る。
本報 では、 フェーズ ドア レイ法 の概要及 び こ
れ まで の研 究 成 果 で 明 らか とな った こ とに加
え、適用す る場合 の留意点及 び検証結果 も合 わ
せ て報告す る。
ー
( 1 ) パ ルス反射法 とフェ ズ ドア レイ法
パ ルス 反射法 ( J I S 法) と フェ ー ズ ドア レイ
法 との走査 の違 い を第 1 図 ( 次頁) に 示す。 パ
ルス反射法 では 1 個 又 は 2 個 の振動子 を持 つ探
触子 をx 及 びY 方 向 へ 機械 的 に矩形 走査 して 2
次元 の 欠陥 イメー ジを描写す るの に対 し、 フェ
ー ズ ドア レイ法 ではY 方 向 は電子 的 に走査 され
て い るため 、X 方 向 の機械 的 な走査 だけでチ ヤ
ンネル数 の範囲 で 欠陥 イ メー ジを描 くことが 可
能 となる。 また、振動子毎 の励振時間 を コン ト
ロー ルす ることによ リビー ムの伝搬方向 だけで
な く、任意 の位置 に焦点域 を変 える ことがで き
るのが 大 きな特徴 であ る。代表的 な ビー ムの走
一
査例 とその利点 を第 2 図 ( 次頁) に 示す が、
般 に リニ アスキ ヤ ンや セ クタス キ ヤ ン及 びD D F
(Dynamic Depth Focusing)が 多 く用 い られ る。
ー
(2)フ ェー ズ ドア レイ法の欠陥 イメ ジ
第 3図 にフェ ーズ ドア レイ法 での斜角法 の 欠
陥 イメ ー ジ を示 して い るが、通常 の 自動 UT装
ー
置 と同様 に、試験体 に対 し断面視 のBイ メ ジ、
ー
平面視 のCイ メ ー ジ及 び側 断面視 のDイ メ ジ
の 3方 向 に対す る全 波形 を加算 した画像が得 ら
れる。 さらに、64ch分の振動子毎 の全 波形 を取
り込 んで い るため 各振動子 の加算 しないB、 C、
Dイ メ ー ジを振動子毎 に画像 を描画す るこ とも
¨フェーズ ドアレイ法による欠陥検出技術
レ)・
♂
.
ロノ
プ
111♂
ブの機械走査 │
ビー ムの電子走査
イメー ジエ リア
プロー ブの 1軸 走査
フェー ズ ドア レイ法
1つ の振動子 をxY軸 方向へ走査 (矩形走査)
することによ りきずイメージを描写すること
がで きる。
チ ャ ンネル ( 6 4 c h ) を
有す るプ ロー ブを 1 方 向
へ走査するだけで きず イメー ジを描 写す るこ
とがで きる。
第 1図 パ ルス反射法 とフェー ズ ドア レー法
::] ] l:il] i15)
T 1111!II!:│!三
二́
音波波面
―
‐
全振動子の励振時間を同じ
にしたときの超音波波面
各振動子 の励振時間を順次変
化 させた ときの超音波波面
各振動子の励振時間を凹状に変化
させたときの超音波波
各振動子 の励振時間を凸状 に変化
させた ときの超音波波面
任意の深 さへ線焦点を結ぶ
ことが可能
任意の角度ヘ ビームを伝搬 させ
線焦点 を結ぶ ことが可能
面扇形状に広範囲の監視が可能
任意 の深 さに点焦点 を結ぶ こと
で焦点域 での高精度計測が可能
【リニアスキャン】
斜角 リニ アスキャン】
【
セクタスキヤン】
【
第 2図 フ ェー ズ ドア レイ法 における代表的 な ビーム走査
16 検 査技術 2∞512
DDF(Dynemic Depth Focusing)】
【
フェー ズ ドア レイ法 による欠陥検 出技術
…61
cHlか らの 距 離
Bイ メ ー ジ (断面 図 )
/
ェ ーズ ドア レイプローブ
64CH
引
十 叫単
Dイ メ ー ジ (側断面 図 )
―
:走 査方向
cイ メー ジ(投影図)
cHlか
らの 距 離
ー
第 3図 フ ェーズ ドァレ 法の概要
2、3、4、 5の 6種 類)を 裏 面 に加工 した平板試
験体 (35t、65t)を 用 い 、 以下の仕様 に よ り走
ー
査 ピッチ (デ タ採取 ピ ッチ)を 変 えて検 出性
を検討 した結果 を第 4図 に示す。
周 波 数 :5MHz(振 動子寸法27×lmm)
可能である。
◆ 試験結 果
1 . 垂 直法
同時励振数 :32ch
ビー ムの走査 :垂 直DDF(焦 点範囲5∼65mm)
( 1 ) 欠 陥検出性 及び寸法計 測
│111"│
■│ │
│
轟
:鼈,
1
=一
E
像
>
一”一
64ch「―‐
欲隕 霞
1、
底面から高さ1 5 m mの平底穴 (直径φO.5、
│■●│
,ml
′
(
ヽ
ン
ホ
5o
100
匡 X走査距離 〔
mm〕
走査 ピッチ05mm
第4図
走査 ピ ツチ l m m
走査 ピッチ2mm
走査 ピツチの違 い による平底穴 の寸法測定結果 (651)
検査技術 200512 17
…フェーズ ドアレイ法 による欠陥検出技術
ИI・
X 方 向
上 下
Y 方 向
︹日日 ︺ ︵ 筈 く ヽ 尋 詰 Ю “ 里 ヽ ヽ ハ ト 2 X I H ヽ
― y}
α
/
メ
/
/
mm〕
実寸法 〔
第 5 図 平 底穴の直径寸法測定結果
いずれの走査ピッチもφ
O.5は
不鮮明であつたが
l以
上は
ること
鮮明に検出す
ができた。走査
φ
ピ ッチ をo . 5 、1 及び2 m m と したが通 常 の 画像 で
DDFと セ クタスキ ャ ンによ り欠陥の検 出性及 び
分解 能 につい て検討 した結 果 を第 6図 に示す。
図 中にス リッ トの加 工 位置 を示 して い るが、 こ
は際立 った優位性 は認 め られなか った。しか し、
ピッチ を細 か くす る とメモ リ及 び走査 時間 の増
れ らは実機部材 に発生 した き裂 をモ デル化 した
大 となる こ と と、 2 m m ピ ツチで は拡 大表 示 す
Bと cが lommと した。
DDF及 びセ クタスキ ャ ンと もス リッ トの端部
る と指示模様 の輪郭が若干粗 くなる こと等 を考
慮 し本試験 ではl m m ピ ッチが 妥当 と考 えた。
平底穴 の探傷画像 か ら青色 の輪郭 を読 み取 り
指示長 さにつ い て没1 定精度 を検討 した結果 を第
5 図 に示 す。 指示模様 は、Y 方 向 の寸法 が ほぼ
1 対 1 で 計測 されて い るの に対 し、X 方 向 はか
な りの過大 に計 測 された。 これは、x 方 向 は振
動子寸法が2 7 m m と 大 き く音場 も広 範 囲であ る
ためで あ り、Y 方 向 は同時励振 数 を3 2 c h とした
D D F の 焦点効果 による もので ある。
( 2 ) 欠 陥の分解能
板厚 1 0 0 t の平板 に表面 か ら5 0 m m 以 降 に長 さ
5 m m の 放 電 ス リ ッ トを 3 箇 所 ( A 、 B 、 C ) 付
与 した試 験 体 を用 い 、 周 波 数 を l o M H z と し
18 検 査技術 2KX15.12.
ものであ り、各 ス リッ トの 間隔 はAと Bが 2mm、
はほぼ 同等 に検 出 されたが 、B及 びCの 下端 部
の検 出性 は低 か った。 いずれ の走査 ともス リッ
トの面反射 は得 られず、画像 ではあたか も単独
の欠陥が数個内在 して い る との半り断 となる可能
性が示唆 され る。 これは、面 にあた った ビー ム
は底面方向へ 反射 されるためで あ り超音波 の直
進性 に よる。Aと Bと で は 間隔 を2mmと して い
る力わ DF及 びセ クタスキ ャ ンと も明確 に分 離す
ることがで きた。DDFと セ クタスキ ャ ン とでは、
描写 には際立 つ 差 は見 られないが 、指示 の大 き
さや分解能 の面で若干 セクタス キ ャ ンの方が優
位 と見 られた。
フェー ズ ドア レイ法 による欠陥検 出技術 …b)
アレイプロープ
DDF法 (焦点40∼ 90)
ス リ ノ ト加 I : 位置
セ ク タスキ ャ ン
第 6図
スリッ トの検 出結果
2 . 斜 角法
( 1 ) モ ー ドの違い
板厚 2 5 t の裏 面 に深 さ4 m m の ノ ッチ を加工 し
た試験体 に対 し周波数5 M H z に よ り縦波 と横 波
との検 出性 について検討 した結果 を第 7 図 に示
す。縦波 及 び横波 ともいず れの ノ ッチ も鮮明 に
ー
検 出 で きた ものの 、縦波 の方 が 開 口部 エ コ と
端部 エ コー とを明確 に分離 し容易 に高 さ計測 が
ー
可能 で あ るの に対 し、横波 は 開口部 エ コ の指
ー
示模様 がか な り大 きいため端部 エ コ の分離性
は低 い。 これは第 8図 に示す よ うに、開田部 エ
コ ー と端部 エ コ ー との差 が 19dBも あ り端部 エ
コー を明確 に描写 される
まで感度 を上 げなけ れば
な らない こ とに よる指示
模様 の増大 となったため
である。 一 方、縦波 は 開
田部で のモ ー ド変換 のた
め 開口部 エ コー高 さは低
下 し、端部 エ コー との差
が小 さ くな り (本試験 で
は8dB)、 感 度 を上 げ な
くて も開口部 エ コー と端
部 エ コー とが分 離 して明
確 に描写 で きる ためであ
る。 よって、板厚方向 の
横波
縦波
ー
ー
ー
ー
開口部エコ 高さと端部エコ 高さとの差は8dB 開田部エコ 高さと端部エコ 高さとの差は19dB
による端部 エ コーの検出性
第 7図 モ ー ドの違 しヽ
欠陥寸法計測 は縦波 の方
が 優位 である ことが認 め
られ る。
検査技術 21Xp5.12 19
¨フェーズ ドアレイ法による欠陥検出技術
161・
開口部 エ コー高 さの レベ ル
角 が 大 きい ほ ど欠陥指示 は大 き
く、特 に70°は屈 折 角 が大 きい
ため 開口部 エ コー と端部 エ コー
︹
ゞ︺ 約忙 1 月可
一
一
冨 0︺ 約担 ︱ 同H
―
中に示 して い る よ うに見掛 けの
プ ロ ー ブ寸法が小 さ くなるため
と、屈折 角 が大 きい ほ ど開口部
エ コー と端部 エ コー との 時間差
が小 さ くなるため近接 した画像
■ :端 部 エ コー高 さ
m
との分離性 は低 い 。 これは、図
になることな どが考 え られる。
(3)寸 法測定限界
―
%
縦波
モー ド
横波
指向角=70λ
/D
λ:波 長、D:振 動子直径
第 8図 モ ー ドの違 い における端部 エ コー高 さ (板厚25t、ノッチ高 さ4mm)
板 厚 25tの裏 面 に ノ ッチ を加
工 し た 試 験 体 に 対 し周 波 数
5 M H z の 縦波 に よ り板厚 方 向 の
寸法計測限界 につい て検討 した
結 果 を第 1 0 図に示 す。 評価 は 、
(21屈 折角
の試験条件 で屈折角 の違 い による検
上述(1)項
出性 を検討 した結果 を第 9図 に示す。 いずれ の
屈折 角 で も4mmノ ッチ は検 出 され たが 、屈 折
ビーム表示幅
ビー ム 表示 幅
屈折角4 5 °
第 9図
20 検 査技術 21Xp_512
ビー ム表示幅
屈折角60°
屈折角の違いによるノッチ高 さ計測結果 (板厚25tの直交走査)
フェーズ ドア レイ法 による欠陥検 出技術 …け)
ノッチ高 さ30
ノッチ高 さ4.0
鵞
一
¨
屈折角7 0 °
屈折角6 0 °
屈折角4 5 °
直交走査)
第 1 0 図 屈 折角 の違 い によるノ ンチ高 さ計測限界 ( 但し5 M H z 、 板厚2 5 t の
開先面 の融合不良
切断部 、
C イ メー ジ
f
i鰤
34
1 ■
●簾
Bイ メー ジの監視範囲
⇔
拡大
切断位置 128mm
上端
UPA
切断結果
下端
高さ
( 端部 エ コー法)
支持長 さ
(検出 レベ ル20%)
6
27(RT結 果)
2
第11図 溶 接試験体の探傷結果及 び検証
検査技術 2∞512.21
・フェーズ ドア レイ法 による欠 陥検 出技術
は│ …
画像上 で 開口部 エ コー と端部 エ コー とが 分離 で
き、 しか もピー クの位置が読 み取 れるか ど うか
で決定 した。 そ の結果、各屈折角 の測定可能 な
◆おわりに
最小 ノ ッチ高 さは、屈折角45°ではlmm、 60°が
3mm、 70°が4mmで あ り、45°が 最 もイヽさい ノ
査法 と しての有効性 を確認 す る こ とが で きた。
しか し、 フェーズ ドア レイ法が オ ー ソライズ さ
ッチ を分 離 して読 み取 ることがで き優位性が確
れ、様 々 な機種 に適用 されるにはク リヤ しなけ
ればな らな い こと も多 い。今後 、通常 のパ ルス
認 された。
(3)検 出性の検証例
板厚38tの平板 をv開 先 で 溶接 し人為的 に 6個
(a∼e)の 欠陥 (ブ ロ ホ ー ル 、融合不 良等 )を
内在 させ た全 長250mmの 試験体 を用 い 、 以 下
の試験条件で検 出性 を検討 した。
モ ー ド :縦 波
本試験 では、 フェー ズ ドア レイ法 の概 要 と検
反射 法 (JIS法)と の検 出性 の 違 い につ い て重
要視 され議論 される と考 える。
今 回、溶接試験片 に付与 した欠 陥 の うち、特
に 、表面近傍 の 一 つ の 欠陥 (ルー ト融合不 良)
を選定 しマ ク ロ的 に検討 し報告 した。その他 の
欠陥 につい ては現在調査 中である。
周波数 :5MHz
同時励振数 :32ch(寸 法振動子 1×27、 ビッチ
0.25)
ー
ビ ムの走査方法 :セ クタスキ ャ ン (セ クタ
範囲0°∼90°の板厚全域 を監 視)
基準感度 :RB-4 No.2試 験体 の横穴80%
探傷感度 :基 準感度 +24dB
検 出 レベ ル :探 傷感度 の20%以 上
探傷 及 び検 証結果 の代 表例 を第 11図 (前頁)
に示す。図 には、欠 陥C、 D及 びdを 紙面右側 か
ら見 たBイ メ ー ジ と、欠陥dの 切 断結 果 を示 し
て い る。 いずれ の欠陥 も検 出 で きてお り、欠陥
<参 考文献 >
(1)平 沢 ・他 :“鋼溶接 部探傷用256chフェーズ ドア レイuT
装置の開発 :“平成 9年 度秋季大会講演概要集"(1997)
(2)ブ ラ コニエ :“超音波 フェー ズ ドァ レイよる新技法 の確
"、“
"(1998)
立
平成 10年度秋季大会講演概要集
ー
。
(3)古 村 他 :“多機 能 フェ ズ ドァ レイ探傷技術 の 開発 "
検査技術Vd 7 No8(2∞ 2)
に)後 河内 :“フェー ズ ドア レイuT装 置 「
PALJ・ 検査技術
Vo18 No 3(2CX13)
(5)古 川 ・他 :“Phascd Array超
音 波探触子音場 の数値 シ ミ
ュ レー シ ョン"、“第 12回超 音波 に よる非破壊 評価 シ ンポ
"(2CX15)
ジュー ム講演論文集
aが 不鮮明 で あ つた他 は鮮明 な検 出性 で あ つた。
図 中 の 表 に欠陥 d(表 面 か ら2mmに 付与 した ル
ー ト溶込み不 良)に つい ての
検証結果 を示 して
い るが 、指 示長 さは27mmを 34mmに 、欠陥高
さは8mmを 5.4mmに 過小計測 された。 ここで 、
欠陥高 さは端部 エ コー法 で計測 したに もかかわ
らず過小評価 された。 これは、上下端部 エ コー
を正確 に検 出 されて い ない ためであるが 、
特 に、
上 端部 エ コ ー は上 端部 が 表 面 か ら2mmの 位 置
で あ るため9o°までセ クタスキ ャ ン して も十分
芝 田三 郎 (昭和19年1月28日生 ・山形県出身)
石川島検査計測閉
検査事業 技 術部
〒235-8501 横浜市磯子区新 中原町1
TEL :045-759-2163 FAX:045-759-2146
な端 部 か らの反射が得 られ ない ことが 要因 と考
E―mail:[email protected] Cojp
え られる。この よ うな表面近傍欠陥 に対 しては、
< 過 去 の 執 筆 実績 >
横 波 法 に よる1.0スキ ップの探 傷 が 有効 と考 え
られる。
22 検 査技術 2∞512.
橋 梁 と基 礎 ( 1 9 9 9 . 4 ) 、石 川 島播 磨 技 報 ( 1 9 9 8 、
Vol.30、No 2)
探査ボール」の開発…11)
瓦礫内探査用センサユニツト「
探査ボール」の開発
瓦礫内探費用 センサユニ ツト「
大阪大学大学院 丼 上 健 司 。新丼 健 生 l
p卜 はじめに
地震 、 テ ロ、列車事故 な どによる災害現場 で
ー
行 われる レスキ ュ 作業 では、で きるだけ速 く
瓦礫 内 の被 災者 を発見す る こ とが重 要 であ る。
しか し現状で は、救助者 が瓦礫 の狭 い隙間 に入
れないため 、被 災者が発す る声や音 な どを手が
か りに発見す る しかな く、迅速 な探索 は難 しい。
また、現場 は火災発生、 ガス漏れ、建物 の崩壊
とい った二次災害 の恐 れがあ り、救助者 に とつ
て も危険 で あ る。以上 の理 由 か ら、瓦礫 の狭 い
隙間 に入 り込み、内部 を迅速 に探索す るため の
実用 的 な機器が求 め られて い る。 この ような背
・
景 の も と、 日本 では 、阪神 淡路大震災 を契機
大都
として平成 14年度か ら文 部科学省 による 「
ー
市大震災軽減化 特別 プ ロ ジェク ト」 が ス タ ト
ー
一
した。そ の 中の テ ーマ 「レスキ ユ ロボ ツ ト
等次世代 防災基盤技術 の 開発」 で は、様 々 な被
ー ー
災者探索 用 の レスキ ュ ツ ルや ロボ ッ トが研
(1ヽ
究 開発 されて いる
瓦礫 内 を探索す る機器 には、小型 、軽量 、少
ー
消費 エ ネ ル ギ 、安価 、対地適 応性 、耐引火性 、
操作 の容易 さが求 め られる。 これ に対 し、移動
な どの探索用 セ ンサ と無線機 を詰 め込 んだ小型
セ ンサ ユ ニ ツ ト 「探査 ボ ー ル」 を提 案 して い
に)。大量 の探査 ボ ー ル を瓦礫 中 に投入す る
る(2卜
ー
と、 ボ ー ルは落下 しなが らボ ル 同士 や瓦礫 と
の衝 突 を繰 り返 し、瓦礫 内 に分散配置 され る。
搭載 セ ンサ に よ り内部 を観測 す る。
各 ボ ー ルは 、
そ の情報 を救助者 が外部 の安全 な場所 でモ ニ タ
ーす る こ とで 、瓦礫 内 の迅速 な探索 を実現す る。
ー に)は、 2つ の探索用無線 カ
開発 した探査 ボ ル
メラ、照明用LED、 外部通信 用無線機 、電池 、
ー
一
電子 回路 を 体化 したモ ジ ュ ルを、透明 の球
形外殻 内 に包み込 む構造 を して い る。 このモ ジ
ュ ー ル全体 を小型 モ ー タに よ り外殻内 で 回転 さ
せ 、 ボ ー ル全周 囲 の映像 を撮影す る。外殻 に取
ー
り付 け た土星の輪 の よ うな リ ングは 、 ボ ルの
転 が りを抑 える と と もに不規則 な衝突 を引 き起
こ し、瓦礫 内 のボ ー ルの散 らば りを大 き くす る
ー
効 果 を持 つ 。本稿 で は、探査 ボ ルの概 要 と、
ー
開発 した探査 ボ ルについ て紹介 す る。
〕レ 探査ボールとは
機構 を持 つ ロボ ツ トは、大型 で重量 もあ り、単
価 が 高 くな って しまう。 また、操作 に技術が必
は じめ に、想定す る探索範囲 は、木造 日本家
屋 1 軒 分 1 0 0 m 2 ( 1 0 m × 1 0 m ) と す る。地震 に
(5)の
ー
う
よる木造建物 の被 害 状況 の パ タ ン分類
要 といつた問題 もある。
そ こで我 々は、移動機構 を搭載 せ ず、 カメラ
ち、対 象 とす るの は、第 1 図 に示 す D 4 ( 壁 面
は重 度 の崩壊。内部 空間 の欠損。構 造要素 は連
検査技術 2CX15.12 23
0)…瓦礫内探査用セ ンサユニ ッ ト「
探査 ボール」の開発
きる距離 に制限がある。ケー ブル付
きのクロー ラ式移動 ロボ ッ トは、能
動移動が可能で比較的安価 に作れる
ものの、移動速度が遅 い、サイズが
大 きい、侵入 で きる距離 に制限があ
(a)D4:内
部崩壊
るといった問題点がある。
探査 ボールは、 カメラなどの探索
用 セ ンサ と無線機 を搭載 した移
動機構 を持 たない小型 のセ ンサ
ユニ ッ トである。探査 ボール に
よる瓦礫内探索の手順 は、以下
の ようになる (第2図 )。
(b)D5:部 分的、又は完全崩壊
第 1図 地 震による木造建物の被害状況のパ ター ン
結 を失 う) と D 5 ( 完 全 また は ほ とん ど崩壊 )
① 救 助者 は、瓦礫 の隙間や窓か
ら大量 の探査 ボールを内部 に投
入する。ボールは落下 しなが らボ
ール同士や瓦礫 との衝突 を
繰り
返 し、
瓦礫内に分散配置 される。
② 各 ボールは、搭載 セ ンサによ
に分類 され る家屋 で あ る。D 4 で は 、外 見 上 外
り内部 を観測する。
③ 救 助者は、 ボールか ら無線送信 されたセ
壁 が残 ってい る ものの 、内部 は梁が落下 して い
ンサ情報 を外部 の安全 な場 所 でモ ニ ター
た り家具 が倒 れて い た りな ど、崩壊 して い る。
外壁 が残 つているため 窓か ら内部 は覗 くことが
で きるが、 こ う した梁や家具 の下 ・裏 は見 るこ
とがで きない。 また、二次災 害 の恐 れか ら、侵
入 す るの は非 常 に危 険 で あ る 。D 5 に な る と、
崩壊 して しまった部分 は覗 くこと も困難で、侵
し、被災者 を発見す る。
④ 被 災者 を発見 したボ ー ルの信号 を用 い
て、救助者は瓦礫 を取 り除 きなが らボール
に近づいてい き、被災者 までたど り着 く。
⑤ 瓦 礫 を取 り除 いてい く過程で、救助 者 は
ボール を回収す る。回収 されたボールは再
入 は危険 で ある とともに、空 間が狭 い ため不可
能である。 いず れの場合 にお い て も、窓や家屋
の 隙間か ら見 えない ところに被害者が存在 して
い る可 能性 があ るため 、そ う した場所 を探索 で
きる機器が必要 となる。
現在用 い られ ている機器 と しては 、棒状 カメ
ラ ( 棒の先端 にカメラを付 けた もの) や ファイ
バ ース コー プがあ る。 どち らも救助者が操作 し
て あ る程 度 カメ ラの位 置 や 向 きを変 え られ る
が 、前者 は直線状 の 空 間 に しか 挿入 で きな い 、
後者 は屈 曲 した空 間に挿入す るの に熟練 を要す
る といっ た問題があ る。 また、 どち らも挿入 で
24 検 査技術 2CX15 12
コマ ン ド/セ ンサ情報
(無線通信)
第 2図 探 査 ボ ール とは
外部 モ ニ タ
探査ボール」の開発…6)
瓦礫内探査用センサユニ ツト「
利用 される。
が容易 とい う利′
点を持 つ 。 また、瓦礫 の奥 まで
侵入 で きる。 さらに、大量 にば ら撒 くことで 能
画角360dcg
透明な外殻
ガヽ
この よ うに、探査 ボ ー ルは移動機構 を搭載 しな
い ため 、小型、軽 量、少消費 エ ネルギ ー 、操作
小型無線 カメラ×2
動移動 で きない欠点 を補 い、瓦礫 内 の迅速 な探
索 を可能 にす る。
当然 なが ら、探査 ボ ー ルだ けで瓦礫 内部すべ
て を探索す る ことはで きず、救助者や レスキュ
ー ロボ ッ トが探索す る領域 も存在す る。 三 者 が
照明用LED :
協調す る ことで 、瓦礫 内探索 に要す る総時 間 を
短縮 で きる と考 え られる。
360deg回転
第 3 図 探 査 ボー ルの構造
いレ 探査ボールの構造
(1)全 周囲撮影可能 なカ メラ
ー
探査 ボ ー ルは、搭載 セ ンサ を用 い てボ ル周
一
囲 を観測 し、被 災者 を発 見す る。 般 に、カ メ
ラ、 マ イク、赤外線 セ ンサ、C02セ ンサ は 、瓦
礫 内 の 被 災 者探 索 に有 効 で あ る とい われ て い
る。 この うち、被災者 の有無 を救助者が セ ンサ
情報 を見 て判断す るな ら、 カメラは欠かせ ない
であろ う。 ボ ー ルは移動機構 を備 えて い ないた
め 、落 ちて静止 した後 は動 くこ とがで きな い 。
瓦礫 内 のボ ー ルは、狭 い 隙間 に陥 る もの、斜面
に静止す る もの 、転が り落 ちて地面 に到達す る
もの な ど様 々な状況が考 え られる。 よって 、 ボ
ー ルは瓦礫 内 に一様 に分散 され る とは限 らな い
ため 、1つ のボ ー ルは全周囲 を観測 で きる よう
にす るべ きであ る。
以上の ことか ら、第 3図 に示す ボ ー ルの構造
を考 えた。90度 の 画角 を持 つ小型 の無線 カメラ
で 、 カメラの横 には照明用LEDを 固定 し、 カメ
一
ラの撮影方向 を照 射 す る。内部機器 を 体化 し
た こ とで コンパ ク トにな り、配線 コー ド類 の絡
みが な く、360度回転可能 であ る。
ー
(2)瓦 礫 内 の 分散 を高 めるボ ル形状
ー
移動機構 を持 たな い探査 ボ ルの瓦礫 内 での
ー
広 が りは、 ボ ー ル 同士や瓦礫 との衝突、ボ ル
の転 が りに よつて起 こる。そ こで 、瓦礫 内 での
ボ ー ルの分散 を高 めるため、球形 の外殻 に土星
の輪 の よ うな リ ングを取 り付 け た構造 を採用 し
た (第 3図 )。 まず 、完 全 な球 とは異 な り、 ボ
ー ルが衝突す る際 の リ ングの 向 きに よつて転 が
る方向 が ラ ンダム に変化 し、衝突後 の広 が りが
期待 され る。 また、完全 な球 の よ うに どこまで
も転 が らず、斜 面 に留 まる こ とがで きるため、
瓦礫 内 での垂 直方向 の分散 も期待 で きる (第 4
2つ を45度傾 け て上 下 に配 置 し、外部通信用無
一
線機 、電池、電子 回路 、 モ ー タを 体化 したモ
ジ ュ ー ル と固定す る。 このモ ジュ ー ルを透明 の
球形外殻 内 に包み込 む。 モ ー タの 回転軸 は外殻
に固定 されてお り、 モ ー タを回す と外殻 に対 し
てモ ジ ュー ル全体が 回転 し、 カメラによ り全周
囲 を撮影す る ことがで きる。瓦礫 内 は暗闇なの
第 4図 瓦 礫 内の分散 を
検査技術 2∞512 25
瓦礫内探査用センサユニット「
ИI …
探査ボールJ の開発
図)。 この効果 は リ ン グの大 きさによって 変化
す るため 、異 なる幅 の リ ングを持 つ ボ ー ル を瓦
す べ てのボ ー ルか らのセ ンサ情 報 を外部 コンピ
ュ ー タに集 め ることがで きる。
礫 内 に投 入すれば、ボ ー ルの分散 を大 き くす る
ことがで きる。外殻 には耐衝撃性 の あるプラス
チ ックを用 い、落下 の際 の瓦礫 やボ ー ル同士 の
ロト 開発した探査ボール
衝突 か ら内部 を保護す る。
ところで 、異 なる形状 のボ ー ル を用意す るこ
とは、柔軟性 や製作 コス トの面 で好 ま しくない。
開発 した探査 ボ ー ルでは、内部機器 を一 体化 し
たモ ジ ュ ー ル を外殻 で挟 み込 む構造 を とってお
製作 した探査 ボ ー ルを写真 1に 示す。球 の直
径 は8 0 m m 、 リ ン グ幅 8 m m 、 外 殻 の厚 さ2mm、
総重量 1 9 0 g である。
り、外殻 は交換可能 で ある。 そ こで 、 コス トの
高 いモ ジュー ル を共通 に し、 リング幅 の違 う外
殻 を複 数用意 して、瓦礫 の状態や用途 によって
取 り替 える。安価 な外殻 を大量生 産すれ ば よい
ので、 コス トの 面 で も優れて い る。
(3)ボ ール の識 別 とセンサ情 報 の取 得
セ ンサ情報 をモ ニ ターす る夕ヽ部 コンピュ ー タ
は、瓦礫 内 の 多量 のボ ー ル を識 別 し、各 ボ ー ル
か らセ ンサ情報 を受信 で きる必要がある。我 々
は、 100m2程度 の 木造 日本家屋 を探索範 囲 と し
て想定 して い る。 ボ ー ルは投 入後 、衝突 しなが
ら各 々違 うル ー トで瓦礫 内 に侵入す る。 ボ ー ル
が通 つた道 は外部 とつ なが ってお り、 これが ボ
ー ル と外音6の通信 ル ー トになる。この状況 では、
各 ボ ー ル と外部 の 1対 1通 信 が可 能 で ある。
各 ボ ー ル には、あ らか じめIDを 割 り振 つて
お く。無線周波数 はす べ てのボ ー ルで共通 にす
る。夕ヽ部 コンピュ ー タは、対象 とす るボ ー ルの
IDを す べ ての ボ ー ル に対 して ブ ロ ー ドキ ャス
トす る。 各 ボ ー ルはIDを 受信 し、 割 り振 られ
たIDと 一 致す るか を調 べ る。IDが 一 致 して い
れば、ボ ー ルは無線 カメラと照明用LEDを オ ン
に し、 カメラの映像 を外部 に送信す る。外部 コ
ンピュ ー タは、 モ ー タの 回転方向や回転 ・停止
を制御 す る信号 も送信 し、 この信号 に従 って対
象 ボ ー ルは カメラを回転 させ る。 カメラ以外 の
セ ンサが搭載 されて い る場合 で も、同様 の方法
で特 定 の ボ ー ルか らセ ンサ情 報 を取得 で きる。
す べ て の ボ ー ル のIDを 順 に送信 して い け ば 、
26 検 査技術 2∞512
写真 1 開 発 した探査 ボ ール
ボールには以下のものが内蔵されている。
① 探 索用小型無線 カメラ2 個 : T h e M e
( R F S y s t e m ) 、周 波 数 1 . 2 G H z
② 照 明用赤外線L E D 3 個 ( 各カメラにつ
ピー
き) : S L R 9 3 1 A 、放射強度4 5 0 m W / s r 、
ク発 光波長9 4 5 n m
③ カ メラ回転用DCモ ータ:消費電力0.17W、
減速比 1 / 2 9 7
④ 無 線受信機 :TT-01(サ ー キ ッ トデザ イ
ン社)、周波数429MHz、8bit
⑤ ニ ッケル水素電池 :3.6V
外殻 の材質には耐衝撃性 のあるポ リカーボネ
ー トを用 い た。 リングを持 つ透明な半球外殻同
士で一体化 したモジュール を挟 み込み、 リング
部分 をネジ止め して固定 してい る。電子回路 は
集積化 されてい ないため、さらに小型化する こ
探査ボール」の開発…6)
瓦礫内探査用センサユニット「
とは可 能 で あろ う。
受信 機 の8bitのうち、6bitをID用 と各 セ ンサ
制御用 、 lbitをID一 致信号 の ラ ツチ用 、残 りの
lbitをセ ンサ全体 のOn/Off制
御 に用 い る。 各
セ ンサ制御 用 の6bitは 、 2つ の カ メ ラのOn/
Offに 各 lbit、モ ー タの正 回転On/off・ 逆 回転
の缶 が鮮 明 に見 えるのは、缶 を箱 の 中に置 いて
い るため、L E D の 光 が箱 の 内壁 で反射 して缶 を
ー
照 らして いるか らである。探査 ボ ルで探索 し
よ う として い る瓦礫 内 は、 この状態 に近 い と考
え られる。
On/Offに lbitずつ の計 4bitを使用 して い る。
瓦礫 内 は暗 い ため 、探査 ボ ー ルには照明用 と
ロト おわりに
してLEDを 内蔵 して い る。そ こで 、窓 のない部
屋 (広 さ3.5m× 5.5m、 高 さ3.2m)で 、 カメラ映
像 の確認試験 を行 つた。 ボ ー ル と人 ・物体 との
本稿 では 、大量 に投入す ることで迅速 に瓦礫
探査 ボ ー ル」
内探索 を行 う小 型 セ ンサ ユニ ッ ト「
距離 は約 1.Omと した。 写真 2(a)、(b)は、それぞ
れ 部屋 の 照 明 (36W蛍 光灯 6本 )が Onの 時 と
Offの時の カメラ画像 である。(b)の左写真 か ら、
暗間中で も人 を視認す る ことがで きる。右写真
と、全周 囲 を撮影 可能 な小型無線 カメラを内蔵
したボ ー ル を紹介 した。開発 したボ ー ルは試作
段 階 で 、実用 に供す るには更 なる小型化や耐久
性 の 向上が必要 であろ う。今後 の課題 としては、
ー
家屋 モ デ ル を用 いてボ ルの投入
実物大 のFll壊
ば ら撒 き実験 を行 い 、大 きさの異 なる リ ングに
よる分散 の効果 を検証す ること、 ボ ー ル周 囲 の
状況把握や被 災者 との応 答 のため にマ イクや ス
ピー カを内蔵す ることな どがあ げ られる。
謝辞】
【
本研究 は文部科学省大都市大震災軽 減化特別
プ ロ ジェク トの一 環 として 、国際 レスキュー シ
ス テ ム研 究機構 、防災科研 との協力 の下 にな さ
れた ものである。
(a)部 屋 の照明あ り
<参 考文献 >
(1)http:〃www rcscucSyStCm org/
(2)井 上 ・山本 ・前 ・新井 :“瓦礫内 を分散探査す るセ ンサ
ユニ ッ ト 「
探査 ボ ー ル」 の 開発 (第 1報 )"、 ロボテ イク
ス ・メカ トロニ クス講演会2∞3講演論文集、2CX13
(3)山 本 ・井上 ・田窪 ・新井 :“瓦礫 内探索用 セ ンサユ ニ ッ
"、
ト「
第 10回ロボテ イクスシンポ ジ
探査 ボー ル」 の設計
2fll15.
ア予稿集、pp 429-434、
僻)井 上 ・山本 ・田窪 。新井 :“瓦礫 内 を分散探査す るセ ン
サユ ニ ッ ト 「
探査 ボ ー ル」 の 開発 (第 5報 )"、 ロボテ イ
演論文集、2∞5
クス ・メカ トロニ クス講演会2CX15講
(5)岡 田 ・高井 :“地震時建物崩壊 に伴 う死者発 生 記述 モデ
ルの構 築 フ レー ム ワー ク(1)建 物分類 と破壊 パ ター ンお
"、
よび建 物単体 の被害尺度関数 東濃地震科学研究所報告 、
( b ) 部 屋の照明な し
写真 2 暗 間中でのカメラ映像
pp.12-23、1999.
(筆者紹介はP78参照)
検査技術 211C15.12 27
11)…
伝 統木造建築 の耐震性 に学ぶ ―五重塔 の振動観測 を巡 って
1342‐9825/05解 500/論 文/」
CLS
伝続木造建築の耐震性に学ぶ
五重塔の振動観測を巡つて
京都大学 西 澤 英 和 ・西川 英 佑 I
"卜 はじめに一兵庫県南部地震振り返つて
固め、更に金物 で補強 ことは現代木造の耐震工
法 の金科玉条であるが、 この ような手法は明治
最近、伝統木造建築 の耐震性 についての研究
が盛んである。
以 降、地震 の ない西洋の本造建築から取 り入れ
震度 7を 記録 した平成 7年 兵庫県南部地震。
この直下型地震 による建物被害は全壊住宅 10万
5千、半壊 14万4千。死者6千4百余名。その殆 ど
用 なかった手法である。
は木造家屋 の倒壊 による圧死 とい う。 こうして
わが国の本造家屋 はその耐震性について根本的
震 の実 に 3倍 。速度 は約 150カイ ンで 、神戸 の
2倍 ― 入カエ ネルギは4倍 に達 した。 だが、木
な見直 しを迫 られることになった。
造家屋 の被害 は神戸 の激甚 さに比べ ると驚 くほ
どほど軽微 であ った。その理由の 1つ に、この
ところで、 この激震で も殆 ど被害 を受けなか
つた木造建築 も多かった。なかで も目立 ったの
は、寺社仏 閣 を初め とする 「
伝統木造」建築で
ある。 もちろん、大被害 を受けた もの もあ った
が、詳細 に調べ ると、長年修理 されずに屋根や
柱 な どが腐朽損傷 したまま放置 されてい た り、
無理 な改造 を加えられるなど本 来の実力が発揮
で きなかったものが殆 どであ った。
震災直後 には、「
伝統木造」 は瓦屋根が重 い、
土壁が弱 い、あ るいは骨組 みに耐震性がない と
までいわれた ものであ る。 だが、今深刻に受け
とめ られているのは、大被害 を出 したのは 「
伝
統木造」 ではな く、実は 「
現代木造」だ った と
い う事実である。神戸 は大戦末期 の大空襲で焦
た ものにす ぎず、 日本 の伝統木造建築では元来
因みに、昨年秋、中越 を強 い直下型地震が襲
つた。その最大加速 度 は約2,500ガル ー神戸地
地方 には伝統木造 の技術が今 も根付 いてい るこ
とが指摘 されているようだ。
こうして、今千年以上 の歴史 の 中で培 われて
きた伝 統木造 の英知 を今 一度謙虚 に学 びつつ 、
現代木造 のあ り方その もの を見直そう とい う機
運が芽生え始 めたようである。
ロト 五重塔の振動観測について
五重 塔 や三重塔 、多宝塔 な どの木造層塔 は将
に 日本建築の精華 といえる。 なぜ法 隆寺五重塔
や薬 師寺東塔 な どが 地震 国 日本 で千年以上の風
雪 に耐 えて きたのか ? そ の耐震性 の謎 を科学的
土 と化 し、戦後 の基準 に準拠 した 「
現代木造」
で復興 されて きたか らである。 コンクリー ト基
泰斗大森房吉博士 はすで に今 か ら百年前 の 明治
礎 に土 台 を固定 し、筋交 いや火打 ちで骨組 みを
4 0 年代 に、法 隆寺五重塔 の振動観 測 を実施。更
28 検 査技術 200512
に探 ろ う とす る試み は実 は随分古 い。地震学 の
…
一
伝統木造建築の耐震性 に学ぶ 五重塔の振動観測を巡 つて ゆ)
に博士 は大 正期 を通 じて東寺、 日光 、浅草 な ど
の五重 塔 に大森式変位型地震計 を設置、そ の性
一
状 を明 らか に した。 方、昭和 6年 頃 には、末
広恭 二 、石本己 四雄 博 士 は世 界 で始 めて加速度
型地震計 を開発。 この装置 は米国 で急速 に普及
し、初期 の地震観測 に威力 を発揮 した こ とは周
知 の通 りである。
文化財建造物 の保存修理 へ の振動観測手法 の
初期 の応 用事例 として 、昭和 30年代初頭 、京都
大学 の棚橋諒博 士が行 った 国宝姫路城 の現地観
測 が知 られて い るが 、五重塔 に関 しては昭和40
年代 に 日本大学 の 山辺博士 らが系統 的な観測 を
行 な っている。当時 は まだ測定装置 も大型でデ
ー タ処理 も楽で はなか ったが 、最近 は観測機器
写真 1 西 塔
の高性能化 によ り、特 に兵庫県南部 地震以降文
である。
化財建造物 の現地観測 が 数多 く実施 される よ う
外 か ら見 える建物 (塔身 と呼 ぶ こ とにす る)
は 3段 の層 を積 み重 ねた よ うに作 られて いて 、
になった。
伝 統 的 な木造 建 築 は深 い 基礎 を設 け な い の
で 、地盤 の 揺 れ の 性 状 を反 映 しやす く、 また
RC造 な どに比 べ る と しなやか なため、振 動観
測が容易 である。 また小 さな起振装置や入力 で
容易 に揺す る ことがで きる こと も研究上 のメ リ
ッ トとい える。
この よ うな観点 か ら世 界遺産 の奈良薬 師寺 で
の現地測定 につい て紹介す る。
ロト 薬師寺東塔 ・西塔の振動観測
各層 を囲続 して構造的 に固め る よ うに裳階が付
いている。
塔 身 の 中央 に心柱 と呼 ばれ る柱 が、塔 身 か ら
ほぼ独 立 して建 っていて、塔身 とは頂部 で接 して
いるだけであ る。心柱 は建物頂部 を突 き抜 け、そ
の部分 には相輪 と呼 ばれる金物 が被 さつて い る。
3.実 験概要
(1)観 測機材 ・機構 .
建物 の 内部 は簡単 な床 と梯子 があるだけでそ
の 中で機材 を持 ち運 び設置 を行 な うため には機
1.研 究背景
この観浪]は多質′
点の振動観測 を行 な うことで
材 が小型で軽 い こ とが望 まれ る。 また常時微動
の よ うな微小振幅 ・低周波数 の振動 か ら地震応
答 の よ うな大加速度 ・高周波数 の振動 まで広 い
塔 の振動特性 を把握 し、そ の耐震性 を検 討す る
ことが 目的 で あ る。薬 師寺 には1300年前 の創建
測定領域 が 求 め られる。
今 回 は主 に常時微動 ・風 の吹 いている時 の振
当初 の姿 を残す東 塔 と30年ほ ど前 に再建 された
ほぼ 同形式 の西塔 (写真 1)が 建 ってい る。 こ
動 ・簡単 な加振 を した時 の振動 を対 象 に観測 を
行 つた。観測す る建物 の振動 は、平均振幅 が常
風 の吹 い て い る時 。
時微動 で約 1∼2010 3kine、
周波数が ど
加振 を した時で約 10∼20010 3kine、
こでは主 に西塔 で行 った振動観測 とそれ に基 づ
く地震応答解析 につい て紹介す る。
2.建 物 の構造形式
建物 の大 きさは建物頂部 に突 出す る部分 を含
めた総高が33m、 一 層 目の 一 辺が約 10mの 規模
の場合 も約0.8∼6Hzで ある。
第 1表 、写真 2∼ 5に 挙 げた観測機材 を建物
内 で 第 1図 の よ うに配線 し観測 を行 った。
検査技術 2CX15.12 29
0)…伝統木造建築の耐震性 に学ぶ ―五重塔 の振動観測を巡つて
第 1表 観 測機材一覧
形状
A/D変
測定周波数 レンジ
台数
速度 計a
25cm× 15cm× 20cm
水平6台 上下3台 増幅器9ch
速度計b
7cm× 7cm× 2∝ m
水平28台 上下4台 増幅器29ch
約 lHz∼ (lHz以 下は補正 をかけた)
加速度計
6cm× 6cm× 10cm
4 台 増 幅 器4 c h
約 lHz∼ (lHz以 下は補正 をかけた)
換機 。デ ー タロガー
約0 2 H z ∼
2台 (収録チ ャ ンネル32ch、16ch)
写真 5 増 幅器 デ ー タロガー
写真 2 速 度計(a)
小型加速度計
写真 3 速 度計(b)
第 1図 測 定機構
(2)観 測機 器 の設置 位置
機材 の設置位置 を第 2図 に示す。塔 身 には並
進振動 ・捩 れ振動 を観測す るため各階 のの 四周
に水平動速度計 を設置 した。 また塔 身 の 曲げ振
動 を観測す るため に各階 の対辺 に上下動 の速度
計 を設置 し、階の傾 きを観沢1した。心柱 には写
真 4の よ うに設置台 を ロー プで縛 りつ けそ の台
写真 4 加 速度計
30 検 査技術 2∞5.12.
…
一
伝統木造建築の耐震性に学ぶ 五重塔の振動観測を巡 つて “)
lcv.7
lev.6
1ev.6
1ev.5
1ev 5
lev 4
lev
写真 6 振
り子
lcv K
一
第2図
lcv.G
機材 の設置位置
"レ 実験結果
1.振 り子加振 による西塔 の応答
に小型加速度計 を設置 した。
(3)観 測パター ン
第 3図 は西塔 で振 り子加振 を行 なった ときの
塔 身 三層 目 (lev6)の振動波形 であ る。上 図が
2003年3月 ∼6月 にかけて以下 の よ うな 2パ タ
ー ンで観測 を行 った。
速度波形 で 、下図がその波形 を積分 して求めた
変位波形 で ある。 また加振 して い る時 の各層 の
① 加 振実験 。強風時観測
両塔 の 地盤 と基壇 (K、 G)の 直行方 向、塔
行方向 に水平 動速度計 を設 置 し、各塔で振 り子
による加振実験 を行 な った後 、風 の強 い 日に両
塔 同時観没1を行 な った。
002
日一
〓︺出製
︹
身 (2、 4、 6)の 四周 、心柱 (S2、S6)の 直
003
0.01
0
-001
-002
② 常 時微動観没1
各塔 の 地盤 と基壇 (K、 G)の 直行 方 向、塔
-003さ
身 (1∼ 6)の 四周 、心柱 (Sl∼S7)の 直行
方向 に水平 動速度計 を、塔 身 (2、 4、 6)の
0
(4)加 振方法
Eo
︹
︺週黙
対辺 に上下動速度計 を、何 回か に分 けて設置 し
常時微動観測 を行 った。
-0005
建物 の 中 に簡単 に持 ち運 べ る加振 装 置 と し
て 、写真 6の よ うな振 り子 を用意 した。振 り子
は85kgの重 りを約 2mの ロー プの先 に付 け た も
ので、振幅40cmで揺 らした。
-001
0
5
10
15
sccond〕
時間 〔
第 3図
加振時の塔身三層目の振動波形
検査技術 2CX15 12.31
6)…伝統木造建築の耐震性 に学ぶ ―五重塔の振動観測 を巡って
秒 間 の平均振幅 を比較す る と塔 身三層 目 (lev6)
で約 2倍 、心柱 上 部 (levs6)で約 4倍 東塔 が
三層 目
(加振位置)
大 きい ことが分 かる。
3.塔 身 の並 進 。曲 げ振動 と心柱 の振動 の 固
二層 目
有振動 モ ー ド
第 6図 の よ うに西塔 の常時微動観測 の観測波
形 の速度 スペ ク トルか らは塔 身水平動 ・塔 身上
下動 ・心柱水平動 ともに 4次 までの ピー クが判
一層 目
0.00
003
読 で きる。 スペ ク トルか ら各固有振動数 にお け
る塔 身 ・心柱 の振動 モ ー ドを作成 した。 第 7図
は塔 身 。心柱 の 1次 か ら4次 までのモ ー ドで あ
005
る。黒 い太線が塔 身、灰色 の線が′
さ柱 を表 して
い る。
4.塔 身 の捩 れ振 動 の 固有振動 モ ー ド
mm〕
変位 〔
第 4図 加 振時の応答振幅
常時微動観測 の観測結果 につい て、塔 身各 階
変位波形 の振幅 の大 きさを第 4図 に示 してある。
振 り子加振 に よって建物 が振動 して い る様子 が
の 対辺 で 観浪1した水 平動 の 速 度 波形 の 差 を と
り、スペ ク トル を求 め る と第 8図 の よ うにな る。
第 5図 とは異 なる 3次 までの ピー クが判読 で き
速度計 によって把握 で きる ことが 分 か る。
2.強 風時の両塔 同時観測 の速 度波形比較
る。 これは塔 身 の捩 じれ振 動 の 固有振動数 で あ
り、 このスペ ク トルの値 を各層 の観測点 の対辺
第 5図 は風 の 強 か った2003年5月31日 に両塔
同時 で観測 を行 った 時 の観測速度波形 で あ る。
距離 で 除 して捩 れ角 とし、第 9図 に示す よ うに
捩 れ角 で表す捩 れ振動 モ ー ドを作成 した。
図 の右 上 に100秒間 の平均振幅 を示す。両塔 100
o
C
︹
東塔 0 09KINE
西塔 0 04KINE
塔身三層 目
言
°
錮 -03
-06
25
30
secOnd〕
時間 〔
0.6
10
12
20
︱ ︱
︱
︱可
一絆
一
0 3
昌一
“︺ 燃 増
︹
東塔 0 16KINE
西塔 0.04KINE
0.3
25
30
secOnd〕
時間 〔
第 5 図 強 風時の両塔の速度波形
32 検 査技術 2∞512
…
―
伝統木造建築の耐震性 に学ぶ 五重塔 の振動観測 を巡つて “)
2 次 モー ド
2 3Hz
1次 モ ー ド
1 3Hz
塔身水平動
崚
LCX15卜
1004
1 ∞3
l oo2
l KXll
0
ー
第 9図 西 塔 の捩 れ角モ ド図
o o008
o ooo6
lcv
o oKlk14
-lcv
6
Dレ カ学モデルによる振動解析
2
o o002
1 . 塔 身 。心柱振動 モデル
・
「
実 験結果3 . 」で得 た塔 身 心柱 の振動特性
0
0 ⅨИ
O∞3
相輪 2
o Kx12
□
0∞ 1
06
123456
第 6図
西塔 の 常 時微 動 観測 の 速 度 スペ ク トル
相輪 1
ka 蛇
三層 目裳階
二層 目
1次モー ド
lHz
2次 モ ー ド
15Hz
3次 モ ー ド
2 4Hz
心柱 5
三層 目
4次 モー ド
3 7Hz
k5
心柱 4
k4
心柱 3
二層 目裳階
k3
一層 目
k2
心柱 2
一層 目裳階
k]
心柱 1
卜信ヾF
を も とに第 1 0 図の よ うな力学 モデル を作成 し西
塔 の力学特性 を検討 す る。
o o05
V〆
第10図 塔 身 ・心柱振動 モデル
ー
第 7図 西 塔 の振動モ ド図
塔身 は各層 を裳階の高 さで 2個 に分け、 6質
・
点 の振動 モデルを作 り、各質点 をせん断バ ネ
・
回転バ ネでつ ないでいる。心柱 相輪 もそれぞ
れ 5質 点、 2質 点 に分割 したモデル とした。心
kinc〕
〔
柱 は塔身頂部 で塔身 とピン接合、足元 で基壇 と
ピン接合 とした。
各質点 の質量 は重量計算 によつて求め、観測
した固有振動数 ・振動 モ‐ ドに近 い振動特性 を
O CX13
0002
0001
0
0
第8図
123456
西塔 の 各層対辺 の速度 の差 のスペ ク
持 つ ようにモ デルの各質点 をつ な ぐバ ネの岡1性
を設定 した。
検査技術 2∞512 33
け│…
伝統木造建築の耐震性に学ぶ―五重塔の振動観測を巡って
2.地 震応答解析
06
このモデル を使 って建物 の耐震性 を検討す る
ため に地 震時 の建物 の揺 れ を再現 してみた。阪
神 淡路 大 震 災 の 時 に観測 され た地 震動 に対 し
て 、作成 した塔 身 ・心柱 モデルが どの よ うに揺
れるか を解析 した。
、
、
、
、
心柱 1 ′
し
柱 2 ′し
柱 3 ′と
柱 4 ′し
柱 5相 輪 1相 輪 2
(この解析 では微動 にお ける振動特性が振 動
第1 3 図 西 塔の心柱 ・相輪 の最大応答曲率
の振 幅 が大 き くな って も保 持す る と仮定 して い
ヽ
る。 また、解析結果 か らは塔 身 と′
亡
柱 が衝突す
ることが予想 されるが この解析 ではそ の衝突 に
よる影響 を無 視 した。)
〕卜 おわりに
解析結果 によって得 られた塔 身三層 目 (三層
日)と 相輪頂部 (相輪 2)の 地震時の揺 れ を第
多数 の振動計 を設 置す ることで 、精度高 く木
11図 、第 12図 に示 す 。最 大 で 塔 身 三 層 目が約
造建造物 の特性 を把握す るこ とが 出来 る ことな
0.7m、相 輪頂部 が約 1.7m揺れ る と予想 され る。
また心柱 。相輪が もっ とも大 き く変形 した とき
どを簡単 に紹介 した。研究室 では この よ うなデ
ー タを もとに 々の
個
建物 の強度性状 やその変化
の 曲率 を第 11図に示 す。第 13図か ら地震時 には
を精確 に評価 で きる よ うにす るため 、 モ デ ル試
相輪 にかか る負担 が 大 きい こ とが 予想 され る。
験 や数値計算 な どを進め つつ ある。
これは記録 に残 る東塔 の地震被害が相 輪 の破損
で ある ことと も関連性がある と考 え られる。
ところで 、なぜ 今頃古 い文化財 にわ ざわ ざ最
新 の観測機器 を設置す るのか と疑間 に思 われる
か もしれない が 、実 は米国 の カ リフォル ニ ア州
な どでは歴 史建造物 へ の複数 の地震計 の設置が
義務付 け られて い る ことは案外知 られて い ない
よ うだ。
地震の 多発す るカ リフォル ニ アでは、 ロス ア
ンゼルス な どの大都会 を中心 に高密度 の地震観
測網が整備 され、F E M A ( 連
sccond〕
時間 〔
第1 1 図 西 塔 の塔身三層 目 ( 三層 目) の応答変位
邦危機管理局) や
そ の傘下 のE Q E な どに直結 されて 、地震後 の 緊
急対応 に大 きな威力 を発 揮 して い る。 この 際、
歴 史的建造物 ( 文化財建造物) は 一種 の公共資
産 とみ な されて い るので 、公 的 な要 請 の 元 に、
地震計 が 多数設置 され る よ うにな った ら しい 。
日︺週黙
︹
そ こ には、価値 の高 い歴史的建 造物 の損傷 をい
ち早 く把握す る とともに、 これ を取 り巻 く周辺
地域 の地震 の 強 さや被 害推定 のための観測点 と
-1
して歴 史的建造物 を積極 的 に危機管理 に活用す
-26
る とい う合理 的な理念 が感 じられる。
sccond〕
時間 〔
第12図 西 塔 の相輪頂部 (相輪 2)の 応答変位
34 検 査技術 2CX15 12
民 間建築 に観測点 を設 け よ うとして も、設置
の 同意 は実際上難 しい。 また都市改造 の激 しい
伝統木造建築 の耐震性 に学 ぶ
今 日、折 角設置 して も何時建 て替 え られるか不
安 が残 る。 これ に対 し、国宝や重要文化 財 は将
来 にわた つて環境 とともに保全 され るように国
や 自治体 が 手 立 て を講 じるため、永年観測 には
もって こい である。 また、公的資 金 の導入 も可
ー
能 で 、 デ タ公 開 につい て も制約 が 少 ない。
要す るに米国 と同様 、地震国 日本 の危機管 理
―五重塔 の振動観測 を巡 って…螂│
<参 考文献 >
(1)浅 野清 :“薬師寺東塔 に関す る調査報告書 、法相宗大本
"、
19814
山薬 師寺
(2)奈 良県教育委 員会文化財保存 課 :“薬 師寺東塔及 び南 門
"、
1952H
修 理工事報告書
に文 化 財 建 造 物 を生 かす べ きだ とい うの が 、
我 々の主張であ る。そ のため 、 まず手始 め に国
世界遺 産
として保存 の責任 を世界 に宣 言 した 「
建造物」 を手始め に小型高性能 の 多点観 測 シス
テ ム を構築すべ きだ と思 う。 この 際、台風 や落
雷 、火災 な ども考慮 して 、気圧 、風 向、風 速 、
ー
雨量、更 に温 湿度 セ ンサ な どの気 象観 測や カ
メラな ども付加す ればいいだろ う。文化財建造
物 で は最小 限 の 電気 設備 しか な い場 合 も多 い 。
そ のため 、太陽電池 や燃料電池 な どの信頼性 の
ー
高 い機器 とともに、高性能 のデ タ通信 な どイ
ンフ ラの整備活用 も重要 となろ う。
これが 済 め ば、次 は約4,000棟とい われ る 国
ー
宝や重要文化財 にネ ッ トワ クを広 げ る。そ し
て更 に、現在進 め られて い る町屋 や民家 な ど庶
登録有形文
民 の歴 史的建造 物 が 多数 を占め る 「
化財」 ― ドイツで は既 に100万棟 に達 して い る
が、わが国 では当面 10万棟 を目標 に進め た ら良
い と思 う。
もし大災害が起 これば、歴史的建造物 に高密
度 に設置 された観測網 を様 々なサ イ トに接続 し
て 、NPOを 含 めて直 ちに状況 を把握 して緊急対
応 をとる と共 に、文化財 の どこに どの ようは損
があるか をい ち早 く検知 し、 さらには被災地 域
の復 旧計 画 の 策定 な どに応用 す れ ば どうだ ろ
つ。
一
計測 や検査技術 の進歩 を 部 の産業分野 に閉
じ込 めてお くのは勿体無 い 。今後 は進 んだセ ン
サ ー技術 を広 く文化財 の世界 に も拡大 し、それ
を通 じて、 日本が世界 に誇 る歴史的建造物 の保
全 と国 土 の セ キ ユ リテ イに貢献 す べ きだ と思
筆者紹介】
【
・
西 澤 英 和 ( 昭和 2 6 年8 月3 1 日生 大 阪府 出身)
京都大学
工 学研 究科 建 築学専攻
講師
ー
〒6 1 5 8 5 4 0 京 都 府西京 区京大桂 C ク ラス タ
TEL :075-383-2950 FAX:075-383-2950
E―mJl:sc8h nszw@asahi― net orjp
<主 なる業務歴及 び資格 >
・
X線 応 力解析 ・X線 材 料強 度学 磁 気 応力測定 法
一
に関す る研 究 を基礎 の つ と しなが ら、鉄骨構造学
や耐震工学 に関す る研 究 を展 開。最近 は保 存 工学 や
文化財修復構 造学 に力 を注 ぐ。
<過 去 の執筆 実績 >
B A S I C による建築構造計算 :
地震 とマ ンシ ヨン ( 筑摩新書)
(学芸 出版社 )、
。
西 川 英 佑 (昭和 54年8月5日生 東京都 出身)
東京 工 業大学 大学 院
理工学研 究科 (学生博士課程 )
〒152-0033 東京都 目黒 区大岡山2-12-1
TEL :090-8347-0082
E―mail:[email protected]
<主 なる業務歴 及 び 資格 >
京都 大学 工 学部建築学 科 を卒業後 、同大学 院 を終
了 し今年 よ り東京 工業大学大学 院理工学研 究科 の博
士課程 に入学。修士研 究 で は今 回取 り扱 った薬 師寺
二重塔 の振動観測 に基 づ く研 究 を行 った。
う。
検査技術 2KX15 12 35
大型III造
11)…
三蔵」
物 の形状検査 システム 「
1342‐9825/0,γ 500/ヨ命文/」
CLS
大型構造物の形状検査システム 「
三蔵」
デ ィジタル写真 を使 った精密 3次 元計測
福山大学 lFttБ
自I
進
ロト はじめに
橋 梁 ブ ロ ックや船舶 ブ ロ ックな どの大型構造
物 の形状 を精密 に計測す る方法 は比較的限 られ
て い る。 また方法があ って も時間 の制約、 コス
で 、生産性が悪 く、現場 です ぐ計測結果 を得 る
こ とはで きなか った。 199o年代 にデ イジ タルカ
メ ラが実用 にな り状況が 一 変 した。著者 らが 開
発 した写真計 測 システム 「三 蔵」 も 「
sTARS」
を使 った座 標計測技術 を製品化 して い る。 この
と同 じ計 測原理 で あ るが 、定型業務 であれ ば 、
5m四 方程度 の橋 梁 ブ ロ ックの 形状 を準備 を含
め 1時 間 のオー ダー で計測 で きる。計測精度 は
撮 影条件 で変 わるが 、典型 的 には10mの 距離 に
技術 は決 して万能ではないが、 これ まで実 現 困
対 してo.4mm程 度 の 3次 元精度が 得 られる。 国
難 で あ った要求 の多 くを満 たす技術 である。特
内で は この種 のデ イジタル写真計測 シス テ ム を
論文 レベ ルか ら開発 して い るのは著者 らの グル
ー プだ け で あ るが
、 国際 的 には 「
STARS」 の
トの制 約 で実行 で きず、 簡便 な方法 で代替 して
い るこ とも多 い。著者 らはデ ィジタル写真計測
徴 は簡便 、安価 で 、そ の割 には高精度 であるこ
と、大量 の点 を比 較的短時間に計測す るの に向
い て い ることで ある。 この解説文ではデ イジタ
ル写真計測 システム 「
三蔵」 の 開発経過、 シス
テ ムの概 要、 い くつ かの適用 事例 につい て報告
す る( l X 2 X 5 t
Dレ ディジタル写真計測の
三蔵」の開発
背景と「
写真測量 は地図 を作 るため に開発 された技術
で あ るが 、1 9 8 0 年代 に入 って アメ リカのB r o w n
博士 のグル ー プが写真測量 を使 った精密工 業計
s T A R S 3 」 を開発 した。それ まで
浪1 シス テム 「
の工 業用 のステ レオ写真計測 とは一線 を画す格
段 に高 い精度 を実現す る技術 で あ ったが 、当時
は フ イルムベ ー スの大型 カメラ を使 っていたの
36 検 査技術 200512
デ イジタル写真版 である 「
vsTARS」 をは じめ 、
50システムほ どが作 られている。
この技術 が 国内 であ ま り知 られ な い理 由 は、
デ イジ タル写 真計 測 法 が 「
計 測機」 で は な く
「
計測術 」 で あ る点 にあ る。す なわち単純 に角
度 や距離 を測 って座標 を出す のではな く、 ター
ゲ ッテ ィ ング、撮影 、処理法の全体が 一 つ の シ
ス テ ム であ り、本来 の計測精度 を出す には適切
な教育 ・
訓練 の サ ポ ー ト、機材 の供給 、 ソフ ト
ウェアを含 めた機器 の メンテナ ンスが 欠 かせ な
い。 「三 蔵」 は幅広 い対 象 に対処 す るため 、汎
用の システムに作 って あるが、 要求 に応 じて次
の 3つ の形態 を提供す る。
① 計 測者が出向く計浪1サービス
② 教 育サポー トを付けた汎用システムの販
・
・
・
三蔵」
0)
大型構造物の形状検査システム「
じた ター ゲ ッ トを準備 して い る。
冗
③ 特定の対象 に特化 した計測 システムのカ
ス
タマ イズ
Dレ 計測システムの概要
( 1 ) シ ステ ム構成
ー
「三 蔵」 は6 0 0 万画 素 のデ イジ タル 眼 レフカ
メラ、 ス トロ ボ、P C 、 対象 に貼 る ター ゲ ツ ト、
基準尺 か らなるシステムである。計測対象 に高
い計測精度 が い らなければ、 ス トロボや ターゲ
写真計測 では対象 の形状 が決 まるのみで、 ス
ケ ー ルが決 まらない。そ のため最低 1本 の基準
尺 を対 象 空間に置 かねばな らない。基準尺 はイ
ンバ ー板 の両端 に レ トロ ター ゲ ツ トを貼 って い
ー
る。写真 2に さまざまな大 きさの タ ゲ ッ トと
スケ ー ルの例 を示 した。左端 の ター ゲ ッ トは直
ー
径 5mmで あ る。現実 には タ ゲ ツ トも計測対象
ー
に応 じて さまざまな形状 の もの 、 た とえばテ
プ型や両面型、読取 コー ド付 きの ものな どが必
要 になる。
ッ トは不要 であるが 、計測点 を画像上 で速 くか
つ誤 りな く番号付 け るために も、 ター ゲテ イン
一
グが望 ま しい。 カメラは市販 品 の 眼 レフカメ
ラを改造 して、撮影距離無限大 で レンズ を固定
して い る。写真 1 は ス トロ ボ を付 け た カメ ラ
( N I K O N D 1 0 0 ) で あ る。
写真 2 タ ーゲ ツ トと基準尺
( 2 ) 計 測 の原理 と特徴
写真計測 の原理 を第 1 図 に示す。計測対象 に
ター ゲ ッ トを貼 り、 い ろいろ な位 置 か ら対象 を
写真 1 カ メラとス トロボ
ー
対象 に レ トロ ター ゲ ッ ト( 再帰 タ ゲ ツ ト) を
貼 って、絞 りを絞 リス トロボ撮 影す る。 レ トロ
ターゲ ッ トは、光が来 る方向 に強 い反射光 を返
す ター ゲ ツ トであ り、計測 の 良否 を左右す る。
入射 角 度 と ともに反射 率 は 落 ち るが 、 「三 蔵」
の ター ゲ ツ トは7 0 度の 入射角 に対 して6 0 % の 反
射率 を維持す る。計測対象 の大 きさや形状 に応
撮影す る と、それぞれ の点 が複数の写真 に写 る。
この位置的関係 か らター ゲ ツ トの座標 ( X , Y , Z )
を求 め る。 この と きもち ろん カメラの撮影位置
) カ メラの 向 きもすべ て不明 である。
(X。
,Y。
,Z。
カメ ラの向 きはた とえばX 、Y 、Z 座 標軸周 りの
3 つ の 回転角 で表 わ される。各 カメラの撮影位
ー
置 と向 きを表す 6 個 のパ ラメ タを外部標定要
素 とい う。
ー ゲ ッ トの 画 像 点
カメラの撮影点 ( X 。
) 、ター ゲ
, Y 。, Z 。
(xl,yl)、
理 想 的 な カ メ ラで は タ
検査技術 2KX15.12 37
0)…大型構造物の形状検査システム「
三蔵」
こに注がれてい る。この ために使 っているのが 、
(Xり
'y.)
標定用 のデバ イス 「
鳥居」 である。写真 3に 示
ー
す ように′
鳥居 はタ ゲ ッ トを′
鳥居状 に規則的に
貼 った板 である。 これを対象空間に置 いて写 し
こみ 、DLT(2)と
呼 ばれる標定法 を使 って、撮影
点 の座標 とカメラの方向を計算する。鳥居 を使
わない他 の標定法 もときどきは必要であるが頻
度 は少ない。
第 1図 計 測原理
ッ トの対 象空 間点 ( x , Y , Z ) が 一 つ の 直線状
にあ る。 この 条件 を共線条件 と呼 ぶ( 1 ヽわれわ
れが 自信 を持 って計測 で きるのは、 ター ゲ ッ ト
の画像座標 だ け で ある として 、すべ ての対象点
の空 間座標お よびすべ ての カメラの外部標定要
素 を未知 パ ラメー タと して、共線条件 か ら観測
式 を立て最小 二乗法 でパ ラメー タを求 める。
わ れ われ は計 測用 に設計 した カメ ラで は な
写真 3 標 定用 デバ イス 「
鳥居J
く、市販 のデ イジタルカメラ を使 ってい る。 こ
の 種 の カメ ラは 幾何 的 な構 造 が わか って い な
い。 そ こで カメラの 内部構造 を表す パ ラメー タ
点深度 を深 くし、撮影時 に画像 を 2 値 化 して画
( 内部標 定要素) も す べ て未知 と して観 測式 に
素 ご との応 答 の違 い を弱 めるためで あ る。実験
組 み込 んで しまうことで精度 を上 げて い る。
写真計測 では ターゲ ッ トの数 が少 ない と精度
が 落 ちる。た とえば数点 の計測 であれば、精密
セ オ ドライ トや トー タルステ ー シ ョンを使 うほ
うが能率 も精度 もよい。写真計測が力 を発揮す
に よれ ば 画像座標 の 計測精度 は1 / 2 0 画 素程度
であ り、適切 な計測条件 の と き、 ター ゲ ッ トの
計測精度 はおおむ ね
●( 撮影距離) / ( レ ンズ の焦点距離) * ( 1 / 2 0
るのは大量 の点 を計測す る と きであ る。
で求 め られ る。す なわち 1 画 素 1 レm 、 2 1 1 m m レ
共線条件式 は強 い非線形 で あるので 、調整 計
撮 影 で絞 りを絞 ってス トロボをた くのは、焦
画素 の大 きさ)
ンズの カメラで5 , 0 0 0 m m の距離 か ら撮影す る と
算 も繰 り返 し解法で解 かねばな らな い。 このた
め計算 の最初 には上 記 のすべ てのパ ラメ ー タの
0 . 1 2 m m 程度 の計測精度が期待 で きる。
近似値 が必 要 である。実 は この近似値 をい か に
能率 よ く、 また間違 い な く求め るかが最 も重要
対象が 2 次 元的であ って 、全画像 に同 じ鳥居
が写 って い れば標定 は簡単 で ある。 しか し対象
な点であ って 、 ソフ トウェ アの5 0 % の 努力 は そ
が立 体 の場合 は画像 を接続す る処理が必 要 にな
38
布ヽヱ
蜃夕
支η
庁 200512
( 3 ) 計 測の手順
・
・
三蔵」・
И)
大型構造物 の形状検査 システ ム 「
、↓ ↓
ヽ
ふ/
鶴\
前
る。 この ときの計測 の流 れを写真 4の 車 の模 型
「ポ ル シ ェ 」 の 計 測 に した が つ て 示 そ う。
1,500mh×600mm× 500mmの 模型 に直径5mmの
ターゲ ッ ト約 1,000点を貼 って い る。現実 の車
の計測 では計測点 の密度 はこの10倍を要求 され
るだろう。
ヽ
→
イ
―
←
立面図
第 2 図 撮 影 の形態
ポルシェ」
写真 4 模 型の車 「
標定 のため に車 の フ ロン トガラスの部分 に 1
枚 、周囲 に 4枚 の鳥居 を配置 して い る。第 2図
の ように最初標定 の ス ター トのため に、 2枚 の
画像 を正面 か ら撮 影 した (点線 の 矢 印)。 それ
か ら周囲 8方 向 か ら高 さを 3段 階変 えて、各位
置 で 2枚 ず つ カメラを撮影軸 の周 りに90度ず つ
回転 して撮影 した。 これは内部標定要素 を精度
よ く決定す るためである。写真 5に 撮影画像 の
写真 5 撮 影画像の例 :明 る く表示 している
1枚 を示す。
最初 の 2枚 の画像 で 画像 上の点 を全点手動 で
同定 して番号 をつ ける。 この 2枚 の画像 を最小
二 乗法 で調整計算 して ター ゲ ッ トの 空間座標 と
カメラの外部標定 要素 を求 め る。 これで対象空
間 に相似 の空 間がで きる。 この空 間 をモデル と
呼 ぶ。
3枚 日以降 の 画像 を順次 モデルに接続 して い
ー
く。画像 の接続 では タ ゲ ッ トの像 の番号付 け
が大 きな問題 である。理想 的 な画像 では真 っ暗
な背景 に多 くの ター ゲ ツ トが星 の ように ドツ ト
と して写 つている。 このため どの ドッ トが どの
ター ゲ ッ トの像 であるか を、同定す るのは容易
ではない。 たつた一 組 の ター ゲ ッ ト像 の番号 を
互 い に付 け間違 っただけで調整計算 は容易 に発
散す る。 ポルシ ェの計測 では周囲 に置 いた鳥居
を使 って順次接続 してい る。点 の同定 のため に
エ ピポ ー ラ幾何 、前方交 会、後方交 会、 コー ド
をつ け た ター ゲ ツ トの技法 を組 み合 わせ て い る
が 、詳細 を語 る余裕 は な い の で、参 考文 献(1)
ー
(2)を
参 照 された い 。第 3図 に三蔵 での タ ゲ ッ
ト像 の番号付 けの画面 を示 した。
検査技術 2∞512.39
も│…大型構造物の形状検査システム「
三蔵」
7●・
F,レ識 定 衰 黒 オ フシ珀 ∼ レ
…
轟卜り曲閂哩閻鯰警i彎
鯰
第 3図 タ ーゲ ッ トの番号付 けの画面
全画像 を接続 した後 、最小 二 乗法 です べ ての
パ ラメー タを求 める。第 4 図 に計測結果 の 3 次
標 の平均精度は5睦mで あ った。
元表示 を示 した。 直線 はカメラか らの光線 を再
現 して い る。 この計測 では ター ゲ ッ トの空 間座
いレ 適用事例
い くつ かの計測現場 での適用事 例 を簡単 に紹
介す る。
(1)コ ンク リー ト梁の変形測 定 ④
写真計測が最 も容易 にか つ効果的 に使 える例
で あ る。2,000mm× 126mm× 230mmの 鉄筋 コン
ク リー ト梁 の 載荷 試験 で 、5mmタ ー ゲ ッ トを
前面 と側面 に貼 り、加重 を載荷 して コンク リー
ト梁 の変形 を調 べ た。空 間座標 の計測精度 は約
10麟mで ある。写 真 6に 実験 の様子 を示 し、 第
5図 に求 めた ター ゲ ッ トの変位 の様子 を図示 し
た。連続 的な時間で計測す るには 、複数の カメ
第 4図 ポ ルシェの計測結果の 3次 元表示
40 検 査技術 200512
ラを使 うが、精度 は 1台 の カメラで計測す る場
合 に比 べ る とや や落 ちる。
・
・
三蔵」・
に)
大型構造物 の形状検査 システム 「
一
一 一 、 “′ ”
一
単
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// 一
ヽ ‘
・ 1 ′ノ
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カ
絆
■■1
一
ヽヽ■1■1●■夕 ■イ︲,
釈
ンクリー ト梁 の 曲げ試験
︲
︻
﹂ 竹 幣 ■ 由だ洋 ド 一
︰ ︱︱
︱ 置︱暉出 い
ハ
井尋ん﹁′ 一
写真 6 コ
卜梁 の変位 の図示
( 2 ) プ ラン トの リバ ー スエ ン ジエ ア リン グ
プラ ン ト設備 を保 守す るため リバ ース エ ンジ
エ ア リ ン グが要求 され る。配管 な どの取 り付 け
位置 は通常変位 ・変形 して い る。あるいは新 し
く取 り替 え られる。 したが って更新す る配 管 は
最初 の設計 とは形状が異 なる。 そ こで現状 の取
り付 け部 の形状 を 3 次 元計測 して、形 と位置 が
ー
合 う部品 を製造す る。第 6 図 は コンプ レッサ
の フラ ンジ周囲 の形状 を計測 して い る。実験 の
ため新 しい配管 を計浪1 した。第 7 図 は ター ゲ ツ
"イ ル 識 菫 装 示 寸Fシ》 へ │lf
尚巡りなポ菫鯰炒驚凩鶉
第 6図 フ ランジの計測
検査技術 2CX15 12
け)一大型構造物 の形状検査 システム 「三蔵J
トー タルステ ー シ ョンで計測するか、代表点 問
の距離 を測 つて い る。 これ だけでは十分ではな
い ので 、仮組み を行 ってボル ト穴 の位置 な どの
精度 を確認 して い る。写真 計測 ではブ ロ ックの
3 次 元計測が短 時 間 でで き、仮組 み工 程 を省略
す るこ とがで きる。写真 7 に イメ ー ジ画像 を示
した。
卜の空 間座標 に円 を当 てはめて フランジの外形
と中心座標 を求 めている。 ボル ト穴 にあ う ター
写真 7 橋 梁 ボ ックスの検査
ゲ ッ トを作 ってお け ばボル ト穴 の位置が直接求
め られる。
(3)橋 梁 ブ ロ ックの加工精 度検査
おそ ら く最 も需要が 多 い計測対象 で ある。橋
梁 ブ ロ ックや船舶 ブ ロ ックの加 工 精度 を検査す
るには、現在比較的少数の代 表的な点 の座標 を
( 4 ) 斜 面法面の変位の検知
土 木 工 事 では情報化施 工 の 要求 が 強 い。 これ
は工 事現場 の環境 を常時観測 し、結果 を施 工 に
フ イー ドバ ック させ、適切 な処置 を施 して、事
=一一●■沸辟
42 検 査技術 21X1512
ンネル入 り回の変位監視
¨
響聖
轟駆盤
写真 8 ト
・
・
三蔵」・
は│
大型構造物 の形状検査 システム 「
Displacemcnt quantity compaing with the flcst rneasurcmcnt
︹日 日 ︺ 〓 0日 09 ■ 増∩
Targct No
第 8 図 変 位 検 知 の 実験 結 果
故 を防 ぐ とともに工 事 の進捗 に役 立てる もので
あ る。土 木計浪1 の対象 は多 い が、ト ンネルの 内
空変位 、斜面法面 、岩盤 な どの変位 を監視す る
用途 が あ る。 これ らの監 視 は施 工 時 だ けで な く
保守管理 の面 で も重要であ る。 写真 8 は 幅4 0 m
高 さ2 0 m の トンネル 入 り口で法面 の変位 を監視
を用 い た精密 工 業計 測
"、
電子 情 報 通信 学 会論 文誌 、
Vol J84-D―
I I、No 7、 pp 1299-1309、July2001
一 ・井 本 治孝 : “コー ドつ き ター ゲ ッ ト
( 2 ) 服 部 進 ・秋 本圭
"、
電子 情 報 通信 学 会論 文
を使 った工 業画像 計 測 の 自動 化
II、No 9、 pp 2012 2019、Sep2001
志、Vol J84-D―
言
(3)Brown D C :“ STARS― a Tum Key System for Closc Rangc
Photogrammctry",Intcrnational Archivcs of Photogramctry,
Vo1 24,No.5/1,pp 68-89,1982
一 : “画像 計 測 法 を用 い たR C 柱 の 変
内 克 之 ・秋 本 圭
"、
土 木 学 会 第 5 8 回 年次 学術 講演 会講 演概 要
形特 性 の 測定
した計測 の画面 である。画像 は無理 に明 る く表
ー
示 して い る。第 8 図 は1 0 枚の タ ゲ ツ トを順 次
“) 宮
5 m m 、 1 0 m m 、 2 0 m m だ け故意 に動 か してみて、
5 箇 所 か ら2 0 枚を撮影 し、 ター ゲ ツ トの変位 を
検知 で きる ことを示 した実験結果 である。正 し
"
(5)井 本治孝 ・太箸孝善 :“大型構造物 の三次元計測技術
2CX13
検査技術 、Vd.8、 No3、 pp 21-25、
く変位量が再現 されて い る。
2CIC13
集 、V - 4 1 5 、 p p 8 2 9 - 8 3 0 、
筆者紹介】
【
服 部 進 ヨ(
(町
昭和2 5 年4 月2 6 日生 ・京都府出身)
ロト おわりに
もし十分 な コン タク トを取 れ る環境 であれ
ば、「
三蔵」 の貸与 の相談 に応 じるので、
有限会社画像計浪1 研究所
http■
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日
三rメ ‐
学 工 学部
福 山大学
教授
- 0 2 9 2 福山市学 園町1 丁目三蔵
T729-0292
1084-936-211l
TEL :084」
FAX :084-936-0080
u.acjp
E―
mail:hat
1:[email protected]―
く主 なる業
rる業務歴 及 び資格 >
、学 、
、東京大学 助手 と して、測量学 お よび写
岡山大学
iの
の
真測量学 研 究 に従事 。 1989年福 山大学 工 学部情報
に連絡 されたい。
自科 で
で教鞭 を とる。現教授 。米 国写真測量 リ
処理 工 学科
ンシ
モ ー トセ
`ン
シ ング学会 タルバ ー トエ イブラム記念賞
<参 考文献 >
995年)。2003年有 限会社 画像計 測研 究所 設
受賞 (1995年
立。現在
二同社
同社代 表取締役 を兼務 。
www gazokcisoku co jp/の
「
画像計測
著者 らの論文 はhttp:〃
の論文 と講座」 か らダウ ンロー ドで きる。
(1)秋 本圭 一 ・服部進 ・井本治孝 :“デ イジタル画像計測法
く過去
民の執
執筆実績 >
地図作
成、
1成
、写真計 測 に関す る論 文多数
検査技術 200512 43
(1)…
食 中毒菌 をまとめて検査する畜 肉由来食 中毒菌 の多重検 出法の 開発
13429825705洋
500/ヨ
CLS
命文/」
食中毒菌をまとめて検萱する
畜肉出来食中毒菌の多重検出法の開発
0食 品総合研究所 り│1崎 晋
I
D卜 は じめに一検査法の開発の背景
近年 、病原性 大腸 菌 0157の 集 団感 染 をは じ
め 、食品衛生や モ ラル を無視 して 明 らか に利潤
の 追 求 を行 った こ とに よる集 団食 中毒 事 故 な
ど、度重 なる食 中毒事例が多発 して い る。消費
泳動 な しで蛍光増加 を検 出す ることによ り、結
果 を判定 で きるシス テム を組 み 込 んだ ものυ)も
出現 して い る。
しか しなが ら、 これだ けPcR法 につい て研 究
開発 が なされて い るに も関わ らず 、食品製造分
者 の 食 に対す る不安 は増大す るばか りであ り、
野で食 中毒検査 にPCRを 導入 して い る とい う話
は なかなか 聞 か ない。 この よ うに遺伝子検査 法
そ の よ うな背景 の 中、食品製造企 業 は製造現場
が普及 しない理 由 は以 下 の点 が考 え られる。
での従業員 モ ラルの徹底や 自主衛生管理基準の
強化 を図ることによ り、 よ リー 層 の食 中毒 リス
クか らの安全 性 を確保 せ ねばな らない状況 にあ
(1)検 出に必 要 な コス トが高 す ぎる
遺伝子検査 に必要 な コス トは正 直高 い。現在
る。
の ところ、通常 のキ ッ トの価格 と して 1検 体 1
種 の食 中毒菌 を検 出す るの に約 1,ooo円程度 が
しか し、食 中毒菌 を検 出す るため に従 来法 を
い
用 る と、培養 のステ ップが 各 々の工 程毎 に必
必要である。検査 を外注す ることと比較す る と
安価 とい う考 え方 もあるか もしれないが、一般
要 とす るため 、少 な くとも4か ら 7日 とい う多
大 なる時 間 と労力 を必 要 とす る。 この よ うに従
の 自主衛生検査 には高価す ぎる。 また、PcR反
応 に必 要 なサ ー マルサ イクラー とい う温度制御
来法 では、結果 を得 るための時 間が長す ぎるた
装置 も価 格 は下が りつつ あるが、未 だ高価 で あ
め食 品製造現場 にお ける検査法 として適応 で き
る。
ない。それゆえ、食品製造現場 に適応 で きる高
感度 な食 中毒菌 の検 出手法 の確立が望 まれて い
た。
現在 、食 中毒菌 の迅速検査手法 と して、遺 伝
子手法 が注 目され て い る。 中 で もPCR法 (1)に
よ
る検 出法 は高 い特異性 と感度 を持 つ こ とか ら、
(2)前 処 理 で あ るDNA抽 出法 が 実際 の 食 品
で適応 で きるか不明 である
PCRに
よ る 検 出 を行 う に は サ ン プ ル か ら
DNAを 抽 出 しなけれ ば な らな い 。サ ンプルが
菌体 そ の ものな らば問題 は少 ないが 、食品か ら
検査法 として早 くか ら期待 され 開発が進 んで き
の場合 では食品成分 に含 まれる多 くのPCR反 応
阻害物 質 を除去 し、か つ 効 率 よ くDNAを 抽 出
た。そ の結果、す で に様 々 な食 中毒菌検 出キ ッ
しな けれ ば な らな い 。現 在 まで 多 くのDNA抽
トな どが販売 される よ うにな り、最近で は電気
出キ ッ トが販売 されて い るが 、実際 の食 品成分
44 検 査技術 2KX15.12.
…
食中毒菌 をまとめて検査する畜肉由来食中毒菌の多重検出法の開発 9)
が混在 して いる 中か ら抽 出で きる とい うキ ッ ト
は 少 な い 。食 品 は 多種 多様 な上 、 そ れぞ れ の
出法 につ い て可 能 か 否 か を考慮 しなけ
ればな らな い。 しか し、実際 にその よ うな検討
DNA抽
を して い る報告 は少 ない。
(3)操 作 が困難 である 。技術 的 な問題
ることが知 られてお り、 わが 国 にお い て もそ の
微 生物制御 が問題 となって い る。
これ ら3菌 種 の食 中毒菌 は食品製造業界 にお
いて恐 れ られて い なが らも、その検査 は専 門性
を必要 とし、多大 な労力 と数 日 とい う時 間を要
ー
す るため、簡易 。迅速 で効率 よいス クリ ニ ン
グ手法 の確 立が求め られて い た。 これ らの病原
確 か にPCRに よる検 出法 は従来 の培養法 よ り
も専 門的知識や操作 は少 な くて済 むが、決 して
菌 は食 肉製品 をは じめ とす る多 くの食 品 にお い
誰 にで もで きる とい うほ ど簡単 な もので もな
い。実際、 ピペ ツ ト操作 や遠心 操作 な どの トレ
ー ニ ン グは必 要 であ る し、1.5cmく らいの微 少
て 「
陰性 (25g中に含 まれない)」であ る ことが
求 め られてい る。 これ らの検査 を公定法 で行 う
場合、それぞれの病原菌 に対 して異なつた培地
なPCR反 応管や反応機器 を取 り扱 う ことを考 え
を用 い なければならず、 さらに技術的お よび専
門的知識 が要求 され、結果 の判定 に少 な くとも
る と、や は り初心者 に とつては操作性 に問題 が
ある とい う点 は否 め ない 。検 出には、電気泳動
を必 要 とし、電気泳動結果 を得 るためには電気
泳動後 のゲルをエ チ ジウム ブ ロマ イ ドな どの発
が ん性物 質 によ り染色 しなけれ ばな らない点 も
問題 として残 って い る。 もち ろんPCR反 応 の基
本原理や微 生物学 的基礎知識 も必 要 とされる。
上 記 の 問題 点 が 残 ってい るが 、本研 究 で は
PCRに よる食 中毒菌検査 をよ り食 品製造現場 に
近 い もの にす ることを主 眼 と して、実際 の 食肉
か ら主 要 な畜 肉由来食 中毒菌 3菌 種 (サルモ ネ
ラ、病原性大腸菌0157、 リス テ リア ・モ ノサ
イ トゲネス)を 同時 に検 出す る手法 お よびプ ロ
ぃず れ の食
トコー ル を開発 す る こ とに した(3)。
中毒菌 も畜 肉か らよ く検 出 され 、死 亡例 も存 在
す る。サ ルモ ネラは食 中毒 の事例 が 多 く報告 さ
れてお り、 わが 国 にお いて も発生件数 は高 く急
性 胃腸炎 を引 き起 こす ことで 知 られて い る。 病
原性 大腸菌 0157は 、発 生件 数 は少 な い もの の
少数 の菌量 で感染 が成立 し、その病原性 は重 篤
4日 以上 の時間 と労力 を必要 とする。 もし、1
本 のPCR反 応管 で同時 に3種 類 の菌 を検出で き
るプロ トコールを提供 で きるならば、検出 コス
トは単純 に考 えて1/3に なるだろうし (PCR反
ー
応 で最 も高価 なのは、TaqDNAポ リメラ ゼ と
い う耐熱性酵素 とPCRの ライセ ンス料 である)、
操作 や労力 も1/3に 削減 で きる。 また、前述 し
たように食品製造現場 に適応で きるようなプ ロ
トコール も存在 していない。 この点 を解決すべ
く、著者 らは 3菌 種 についての同時検出法 の開
発 を試 みることに した。
ロト 検査法の概要
ー
本研究 で 開発 したプ ロ トコ ルを従来法 と比
較す る と第 1 図 の ようになる。左側 には従来法
一
の流 れ、右側 は 開発 プ ロ トコー ルを示 した。
般 に食 品検査 で は 、2 5 g 中に食 中毒菌 が 存在 す
るか否 かが問題 となる。従来では食 中毒菌 3 菌
性 かつ 死亡率 が 高 い ため、恐 れ られて い る。 リ
ス テ リア ・モ ノサ イ トゲネス につい て も、欧米
種 を検 出す るため に、それぞれ の専用培 地 を用
いて培養 しなければな らな い 。 サ ンプル2 5 g を
にお い て乳製品 をは じめ様 々 な畜 肉製品 な ど広
範囲 に汚染 が広 が って い る と言 われて いる。特
専用 の増菌培地 に入れ 1 昼 夜培養 し、そ の後培
養液 l m L を 選択増菌培 地 に入 れ、 さらに 1 昼 夜
eat食品の ように加 熱 しな いで そ の
にReady―to―
培養す る。 この培養液 1 白 金 耳 を選択平板培地
ー
に塗抹 し 1 昼 夜培養 、疑 わ しい集落 ( コロニ )
まま食べ る調理済 み食品 を中心 に食品 の汚染が
知 られて い る。本菌 については低温 で も増殖す
が得 られた場合、生化学性状試験 を行 う。 さら
検査技術 2∞5.12 45
じ)…食中毒菌をまとめて検査する畜肉由来食中毒菌の多重検出法の開発
サ ンプ リ ング
従来法
!
︱
︱
← ハ同 Y ←
︱
!
︱ ︱ 十
一
︱
︱
ウ0
一
電気泳動
(<2時 間)
lll
確定試験
(<6時 間)
田囲
←
簡易DNA抽 出
(<2時 間)
亀 亀 亀
11十
生化学性状試験
(>24時 間)
l
選択培地
(24時間)
△固△□△固
︰
選択増菌培養
( 2 4 時間)
\
︱
前培養
( > 2 4 時間)
/↓
助レ叫
LJs′
」
コ→
Ξ ″
Sαtt Lお
0157-― ■●
′
. 0157
第 1図 本 法 と従来法 との検 出 スキ ー ムの比較
に、血 清型 による確認試験 を行 う。 これ を 3菌
択 培地等 を必 要 とせ ず、一 種類 の培地で共通 し
種 それぞれ につい て行 わねばな らない。しか も、
検 出に は最低 4∼ 7日 の時 間が必要 であ る。 ま
て前培 養 を行 え る。 また 、 D N A の 抽 出 もそ れ
ぞれの菌種毎 に行 うのでは な く、 まとめて一括
た、 これ らの連 続 した操作 には専 門技術 的 な訓
れゆえ、製造現場 において品質管理部の労力 は
で行 える。検 出系 もマル チ プ レックスP c R 反 応
に よ リー 本 の 反応系 に よ り検 出が可能 となる。
この よ うに、使用培地の削減や培養の継続 のた
多大 な もの となっている。確 か に使用す る器具
や試薬 は安価 で 済 むが 、連続 して 4日 以上 の労
めの 労 力 、D N A 抽 出 に必 要 な時 間、P C R 反 応
に必要 な試薬 の削減 な ど、 これ らの食 中毒菌 を
働力 や時 間 を必 要 とす る点 は、対 コス ト効果 を
考慮す る と問題 で ある。
一 方、本 プ ロ トコー ルでは
、1種 の増菌 培地
で共通 に 3菌 種 を増 菌 させ、前 培養 の後、そ の
検 出す るの に必 要 な労力 と時 間 を大幅 に削減 で
練 を必要 とし、結果の判定 に熟練 を要す る。そ
菌液 lmlか らDNA抽 出 を行 う。 この抽 出DNA溶
液 をPcR反 応 に用 い る。PcR反 応 にお い て 、 も
し標 的 の 食 中毒 菌 のDNAが 存在 す れ ば 、PcR
増幅 が行 われ電気 泳動 でのバ ン ドと して検 出で
きる。本 プ ロ トコー ル では、それぞれ専用の選
46 検 査技術 2∞5.12.
きる もの と思 われる。
い卜 特徴
本研究 におい て、PcR法 にて 3菌 種 を同時検
出するためには以 下の 3点 について解決 しなけ
ればならないであろ うと仮定 し、 これ らについ
て検討 を行 った。
…
食中毒菌 をまとめて検査する畜肉由来食中毒菌の多重検出法の開発 に)
PCRの 検 出閾値 に24時間の前培養 で到達す る と
3 菌 種 が同様 かつ迅速 に増殖可能 な培地
い う予備 的結果 が得 られた。
の開発
(2)有 機 溶媒 を用 いない簡易 な手法 で、かつ
3菌 種 か ら共通 して効率 良 くDNAを 抽 出
食 中毒菌 を効率 よ く見 つ け るため には、そ の
前培養 をい か に短 くで きるかが 1 つ の 問題点 で
で きる手法 の 開発
あ った。特 に今 回 の 目的 にお いては、食 中毒菌
各 々が 同等 に増殖可能でP C R の 検 出感度 まで効
サ ンプルか らDNAを 抽 出す る場 合 にお い て
は、 一般 にフェノー ル ・ク ロロホ ルム とい った
率 よ く増殖 で きる培地が必要 であ つた。培地 に
食 中毒菌 3 菌 種 を 1 細 胞接種 した際 の増殖 曲線
有機溶媒 を用 い る方法 が主流 で あ る。 しか しな
が ら、実際 の食 品製造現場 に導入す るため には、
を第 2 図 に示す。通常 良 く用 い られる前培養用
で、サ ルモ
培 地T S B ( T r i p t i c a s e S o y B r o t h )は
・
い
ネ ラ 病 原性 大腸 菌 0 1 5 7 に お て は 良好 な増
DNA抽 出法 を簡易化 し、有機 溶媒 を必 要 とせ
ず か つ操作 も簡便 な手法が求 め られ る。本研 究
にて、簡易 なDNA抽 出法 と して挙 げ られ る手
法 を数種取 り上 げ て比 較実験 を試みた。 そ の結
殖 を示 し、2 4 時間の培養で十分P C R 検 出 に必要
な感度 にまで達 した。 しか しなが ら、 リステ リ
ア ・モ ノサ イ トゲ ネス につい ては2 4 時間 の培養
果 を第 3図 に示す。最 も簡便 な手法 として知 ら
で はP C R の 検 出感度 に到達 しなか っ
た。それゆえ、2 4 時間の前 培養 にお
B。1法
L
度 m
濃W
菌F
C
いて 、 これ ら3 菌 種 がP C R に お ける
ルカリ処理法
ア
106105104103102
10610'104103102
GuSCN法
菌―
溶
106105104103102
検 出感度 に達す る よ うな培地 を検討
す る必要があ った。本研究 にお い て、
い くつ もの前培 養用培 地 を検討 し、
最 終 的 にN o 1 7 培 地 ( オ リジナ ルの
自家調製培地) を用 い ることに した。
この よ うに 3 者 を同様 に増菌 で きる
培 地 を開発す ることがで き、理論上 、
増進産物
官
會
官
103cFU//PCR
102cFU//PCR
10°
CFU//PCR
第 3図 リ ステ リア ・モ ノサ イ トゲネスにお ける簡易DNA抽 出法 の
比較検討結果
(b)No_17 mcdium
10
9
︺轟国期
宙■き﹄o”一
8
7
6
5
4
PCRの
検 出 閾値
2
1
0
10
20
30
h〕
培養時間 〔
0さ
10
20
30
40
h〕
培養時間 〔
: 畜肉由来菌株 4種 混合
ι
1 0157:H7,◇
ο
:E cο
tidis,▲
: L.“れ
● :S.Ente●
りめg`rtes,■
第 2図 培 養条件 の検討
検査技術 2∞512 47
6)…食中毒菌 をまとめて検査する畜肉由来食中毒菌の多重検出法の開発
口蝦拠国 ∞
く
いい︻︵︶+LヽミS∽
いつ 〇 十 三 蜀
ジ ン イ ソチ オ シアネ ー トに よるD N A 抽 出 を行
口 ヽ 国十 .
ミ況
トロ ピ ツク塩 に よる溶菌法 にお い て も変化 しな
か つた。唯 一 、溶菌酵素 で処理 したの ちグアニ
´
t C いい︼○
い ては十分 な感度 が 得 られなか った。 この結果
はグアニ ジンイソチ オシアネー トを用 い た カオ
ぐ C 湧0
用 い る) 、 アル カ リ溶菌法 で はサ ルモ ネラ ・病
原性 大腸 菌0 1 5 7 に お い て は 良好 な感度 を示 し
た ものの 、 リステ リア ・モ ノサ イ トゲネス につ
ぐ C ミ ぬ
.
OZ
れるボイル法 ( 菌液 の 入 ったチュ ー ブを煮沸液
に 5 分 つ けて急冷 し、その上 澄 み をP c R 反 応 に
S Enteritidis→
L“ ο″οcy"g´″′s_→
E.coli 0157:H7-→
第 4 図 2 0 0 f g ( およそ 1 細 胞/ P C R チ ユーブ) の D N A 量 を
供 した場合のマルチプレックスP c R 反応 の結果
う方法 のみ が十分 な検 出感度 を有 した。本法 に
よるD N A 抽 出法 な らば、遠心 操 作 お よび試薬
を加 え上澄み を移す等 の操作 を繰 り返す だ けで
実行 で き、必 要 な機器 も遠心機 と微少遠心管 だ
点各 々の問題点 を克服す るこ とで 、 3菌 種 の高
感度 な同時検 出手法 を確 立で きた ことが、本法
けで 済 む。 高価 なD N A 抽 出 キ ッ トを用 い ず 、
十分D N A を 抽 出 ・検 出で き、 しか も操 作 も比
の特徴 である。
較的簡便 で ある手法 をここで構築 で きた。
D卜 適用
( 3 ) 3 菌 種 同時 にP C R 反 応 が 可能 な反応 系
の確立
本研究 は畜 肉由来食 中毒菌 の検 出のため 、食
これ まで単 一 の菌 を高感度 に捉 えるP C R 検 出
手法 は数多 く研究 。発表 されて い るが 、複数 の
肉 を用 いて検 出で きなければ意味が無 い。 ここ
では、実際 に食肉 を用 い たモデルケ ー ス お よび
菌種 を捉 える報告 は少 ない。特 に今 回 の よ うに
実際 につい て述 べ る。
畜 肉由来食 中毒菌 として代表 される 3 菌 種 を同
まず始 め に豚挽 き肉 をNo.17培地で 1昼 夜培
時 に 1 本 のP c R 反 応管で高感度 に捉 える もの は
無 か った。今 回、反応系 を組 み立 てるにあた り、
養 した液 (お よそ 108細胞/mLの 雑 菌 が 存 在 )
lmLに 標 的菌 を各 々103∼10-1細
胞接種 した菌液
多 くの参考論文 か ら特異性 が 示 されて い るP c R
プライマ ー を選 出 し、それ らの組 み合 わせ によ
か らの 回収試験 を試みた。そ の結果 (第 5図 )、
い ずれ もloo細胞 が 菌液 中 に存在 して い ればlo8
り3 菌 種 同時 にP C R 反 応が可能 な反応系 を確 立
細胞/mLの 雑菌 の存在 下 にお い て もPCR反 応 が
行 われ バ ン ドと して検 出 で きる こ とが 示 され
す ることに した。至適 化 を行 った結果、 3 菌 種
のD N A が おのおの2 0 0 f g ( およそ 1 細 胞 に相 当)
入 った場合、第 4 図 の よ うにP C R 反 応が行 われ
バ ン ドが検 出で きる系 を確 立 した。
P C R 反 応 に よる食 中毒 菌 の 検 出
にお い て 、P c R 反 応 系 につ い て 述
べ られ て い る もの は 多大 に発 表 さ
た。次 に、鶏挽 肉に直接標 的菌 を各 々102∼10-1
細胞接種 し、No.17培地 で24時 間培養後 、培 養
E cο″0157:H7
S Enteritidis
1が 105 104 103 102 107 106 105 104 103 102
ι ″ο″οcy=og′″′S
106 10S 104 103 102
れ て い るが 、病 原微 生 物 の 前培 養
やD N A 抽 出法 の至 適 化 を含 め て 食
品 に適応 で きる手 法 と して検 討 し
た もの は まれで あ る。前 述 した 3
48 検 査技術 2CX15 12.
第 5図 畜 肉混在系 (一般生菌数31× 108cFU/mL含 む)で の感度実験結果
…
食中毒菌 をまとめて検査す る畜肉由来食中毒菌の多重検出法の開発 に}
液l m L を 用 い て溶菌酵素 ・グアニ ジ ンイソチ オ
シア ネ ー トに よるD N A 抽 出 を試 み て 本 P C R 検
出 に供 した ところ、 これ にお いて も1 0 0 細胞 が
サ ンプ ル2 5 g 中に存在 して い れ ば本 プ ロ トコー
ルで検 出 で きる ( 第 1 表 ) こ とを明 らか に した。
ここ まで のモデルケ ー スでの実験 にお いて、本
プ ロ トコー ルでの検 出法 は食 肉混在下 にお い て
も十分 な感度 を保証 で きる ことが示唆 された。
ー
最後 に、公定 法 と本 プ ロ トコ ル と並 行 して
一
行 った場合、そ の結果 が 致す るかを比較 した。
結果、 い ず れの菌種 も公定法 と同等 、 もしくは
検 出率 が上 回 る結果 ( 第 2 表 ) が 得 られた。以
上の結果、本 プ ロ トコー ルは畜 肉由来食 中毒菌
を実際 の 畜肉サ ンプルか ら一括 で検 出可能 なプ
ロ トコー ルにな りうる と考 え られた。
第 1表 豚 挽 肉におけ る標的菌の回J又実験結果
35℃、一晩培養後の多重検 出法の判定
接種菌数
CFU/25g〕
〔
″
Ljsた′
″0″OCッ=Og`″̀S
一
一
+ + +
一
十 十 +
十 + 十
rccP
Saル"ο″′Jあ
Entc五tidis
jc力
Esc力ι′
jα
co′j
0157:H7
+:陽
性、 一 :陰 性
第 2 表 小 売店 で購入 した鶏肉3 8 検体 について、
公定法 と本法 との比較 結果
菌種
公定法
本法
′
α spp
″ο″ιι
Sα′
10検体
10検体
ι7 J a
J ∫′
jg`″
ιS
″0″00ッ′
13検体
18検体
0検体
0検体
ι
J
Esc力`′ichia cο
0157 :H7
ス クリー ニ ングに導入す ることに よ り、標 的 の
食中毒菌 の有無 が微 生 物試験 の事前 に確 認 で き
るため、非検 出 であるサ ンプルは検査 を除外す
る こ とがで き、検査 の労力 を軽減で きる と考 え
られる。 また、 これ ら食 中毒菌 は発症菌数 が比
較的少 な い と考 え られるため、食 中毒が発 生 し
た際 には拡大 。再発 防止策 を講 じる ことが望 ま
れ る。その ような場合 にお いて も、簡易 な 1 次
ス クリー ニ ング法 の 開発 は重 要 である。
( 2 ) 食 品製造 にお ける遺伝子手法導入 の 具体
化
これ までPCR法 に よる検 出法 につい て議論 さ
れて きたが、食 品へ の応 用例 として検討 されて
きたケ ー スは少 ない。そ の理 由 として最 も問題
ー
であ るのは、「
果 た して、 このプ ロ トコ ルは、
個 々の食 品 にお い て 、 どんな もので も使 えるの
か ?」 とい う問 い になかなか答 え られて い ない
小生 は理 解 して い る。
現状 があ るか らである と、
ー
本 プ ロ トコ ルではそ の 中で も難 しい と思 われ
る食 肉 について検討 を行 い 、全 ての食品 につい
て検討 を行 ったわ けではない が、我 々の予備 的
・
検討 としてすで に、畜 肉 だけで な く魚介類 牛
一
乳 ・野菜 な ど 部 を試験 してお り、良好 な結果
を得 て い る ところである。
(3)生 菌 を検 出する ことによる食糧 の効率的
矛」
用
本 プ ロ トコー ルで は理 論 上 、25g中 に生菌 が
1細 胞存在す れば検 出 で きる こととなる。従 っ
て 、 もし本 プ ロ トコー ルにて標 的菌が検 出 され
た場合 、加熱 な どの処理 を行 つて標的菌 を殺 せ
ば食品 として活用で きる こととなる。本法 で は
前培養 を行 っているため、PCR法 にて食 中毒菌
の生 菌 を捕 らえて い る とも言 える。従 つて 、加
熱食 品な どか らの検 出 に も応用 は広 が る とも考
本手法 の 開発 に よ り、以下 の点 が改善 される
え られ る。
( 1 ) 検 査業務 の簡易化
冒頭 に述 べ たが、食 中毒菌 の検査 には多大 な
もちろん、理論 上、標 的 の死細胞D N A が 2 5 g
胞分存在 した場 合検 出 され て しま
中2 5 0 , 0 0 0 細
う ( 本プ ロ トコー ルで は2 5 g の検 体 を最 初 に液
労力 を必 要 とす る。 しか しなが ら、本法 を 1 次
釈 し、そ の培養液 l m L を 抽 出効
体培地 で1 / 1 0 希
と考 え られる。
検査技術 2CX15 12 49
け}…食中毒菌をまとめて検査する畜肉由来食中毒菌の多重検出法の開発
率 1 / 1 0 o O の 抽 出法 で検 出す るため ) と も考 え
られるが 、事実上 どんな殺菌工程 を行 って い よ
うと、2 5 0 , 0 0 0 細胞 分 の 食 中毒 菌 が製造工 程 中
存在 して い ることを示 した とい うことは、そ の
製造管理 を見直す必要性が 問 われ るであろ う。
ロト 今後の展開
るが 、 いず れ定量 的な情報 まで得 られる よ うな
改善“) も将来必 要 とされて くるであ ろ う。 筆者
らの手法が食品製造 業界 の衛生管理や食 中毒未
然防止 の ツー ル と して何 らかのお役 に立 つ こと
がで きれば幸 いで ある。
<参 考 文 献 >
(1)saiki R K,Scharf S,Faloona F.,Mullis K B,Horn G.T,
この よ うに著者 らは実 際 の 食 肉 を用 い て2 5 g
Erlich H A,and Arnheim N I Scicncc 230, 1350-1354
(1985)
中に標 的菌が 1 細 胞存在 した場合 で も検 出 で き
るプ ロ トコー ル を確 立 した。現在 、著者 らは畜
(2)Kawasaki.S,Kimura B,and Fujli T :J Food Hyg Soc
肉以外 の食品 にお い て適応 で きる可能性 につい
(3)Kawasaki.S,Horikoshi N.,Okada.Y.,Takcshita K,
ての検討 や、 また、電気泳動 を行 わな くて も直
接P C R 反 応管 の 蛍光増加 を読 み取 ることで検 出
で きるシステムの構築 を検討 してお り、 これ ら
Japan 42,3339(2001)
Sameshima T,and Kawamoto S :J.Food Prot 68,551-556
(2005)
(4)Kimura B,Kawasaki S,Nakano H,and FuJil.T :Appl
En宙 ron MicЮ bio1 67,206-216(2KX11)
を含 めて現在 、特許出願 中お よびキ ッ ト化 を目
指 して い る ところで ある。本 稿 では本技術 の基
本 的な成果 につい て述 べ たが 、今後、発展 させ
たシステムについ て報告 して い く予定である。
ロト おわりに
著者 らは実 際 の食 品 を用 い て標 的菌 をまとめ
てす ばや く検 出で き、かつ 初心者で も行 い やす
い プ ロ トコー ル を示す よ う努力 して きた。 しか
し、遺伝子手法 は便利 で ある とい うこと と同時
筆者紹介】
【
川崎 晋
⑩ 食 品総合研 究所
に、遺伝手法 といえ ども完璧ではない こ とも認
企画調整部 食 品衛生対策 チ ー ム
識 しておかな くてはな らない。例 えば、病原性
の 菌 が 見 つ か って も、 そ の 菌 の 由来 や 表現 形
質 ・遺伝 子 型 な どにつ い ての 情 報 は得 られ な
研 究員
〒305-8642 茨 城県 つ くば市 観音台2-1-12
い。 また、実 際 に実験 をお こな うにあた り、基
本原理 の基礎 的知識や コン タ ミネ ー シ ョン防止
のため技術 的支援 な どある程度 の トレーニ ング
は必要である。 また、 コス トも理 論的 に1/3に
した とは言 え、 さらに低 コス ト化 を要求 されて
い ることには 間違 い ない。 しか しなが ら本法 は
ス ク リーニ ングとい う意味 にお い て絶大 な威力
を発揮 す るだろ う。 また、実際 の食 品製造現場
では標 的菌が存在す るか否 かが 問題 とされてい
50 検 査技術 2005.12
TEL :029-838-8067
FAX:029-838-7996
E―
mail:[email protected]
<主 なる業務歴 及 び資格 >
2001年3月 東 京水 産大 学食 品生産学専 攻博士 課程
修 了 (水産学博 士 )。 2001年8月 帥 食 品総 合研 究所
食 品衛生対策チ ー ム に所属 、現在 に至 る。食 品中か
らの微 生物迅速 検知手法 の 開発 に携 わ ってい る。
2005年5月 に 日本 防菌 防徽学会 よ り論文賞受 賞。
ちなみ に高等 学校教諭 (理科)専 修免許取得。
<過 去 の執筆 実績 >
J.Food Prot 68,551-556 (2005)
J . F o o d P r o t 6 7 , 2 7 6 7 - 2 7 7 1 ( 2ど
004)な
大型無人飛行船 の定点滞空飛行 …(1)
CLS
1342‐9825/05/Y500′ ヨ
命文/」
大型無人飛行船 の定点滞空飛行
成 層 圏 プラ ッ トフ ォ
ー ム飛 行船 の 実現 に 向 けて
(独
)宇宙航空研究開発機構 中 舘 正 顧 I
Dレ はじめに
ロト 定点滞空試験機とは
定点滞空試験機 は全長が約68mの 大型無人飛
近年 、2 0 k m 程 度 の 成層 圏高度 に滞空 す る成
ー
― で あ り、 この飛行試 験 の 目的 は二 つ あ る。
層 圏 プラ ッ トフ オ ム ( s P F : S t r a t o s p h e r i c P l a t行船
大型飛行船 の製造技術 や、浮 力 。熱制御 、飛行
f o r l n ) が注 目を浴 びてお り、各国 で構想 や研 究
制御 、追跡管制等 の安全 な運用 に関る技術 を実
開発 プ ロ ジ ェ ク トが立 ち上が っている。S P F は 、
ー
証す ること、及び、飛行船 をプラ ッ トフ オ ム
人工 衛 星 に比 べ 大 幅 に低 い 高 度 に滞 空 す るの
として 、地球環境 ・交通観測 と通信 ・放送 ミッ
で 、通信 ・放送 に用 い る場合 は電波 の減衰 が 少
シ ョン試験 を実 施す る こ と、であ る。 開発 は 、
な くて済 む、観測 に用 い る場合 は よ り高解像度
のデ ー タが 得 られ る、搭載量 が 大 きくで きる等
宇宙航空研 究 開発機構JAXA(開
の メ リッ トがあるのが特長 であ る。
宙技 術研 究所 NAL)が
ー
我 が 国 に於 ける成層圏 プラ ッ トフォ ムの研
機構 NICT(開
始 当時航空宇
機体 を、情報 通信研 究
始 当時 、通信 ・放送機 構 TAO)
究 開発 は、搭載能力 の観点 で有望 な飛行船 を想
が追跡管制系統 を担 当 した。地球環境 ・交通観
定 し、平成 1 0 年度 に文部科学省 ( 当時科学技術
庁) と 総務省 ( 当時郵 政省) の 連携 プ ロ ジェク
測 ミッシ ョン機器 はJAXA(開
トと して 開始 された。平成 1 2 年度 には、故小 渕
元首相 の提 唱す る 「ミレニ ア ム プ ロ ジ ェ ク ト」
と して、実用機 に必 要 な技術 の 実証 を 目的 に、
無動力 で 成層 圏高度 に滞空す る成層圏滞空試験
と
4 k m で 風 に抗 して 定 点滞空 す る
機 ( l X 2 )、高度
、 二 つの 無 人試験機 の 開発
定点滞空試験機 ( 3 ) の
が 開始 された。
本稿 で は、平成 1 6 年の春 ∼秋季、北海道大樹
実験場 に於 い て実施 された、定点滞空試験機 の
飛行試験 につい て 、計測 に関連 した話題 を交 え
て紹介す る。
始 当時宇宙 開発
ー
事業団NASDA地 球観測利用研究 セ ンタ )が 、
通信 ・放送 ミッシ ョン機 器 はNICT(開 始 当時
通信総合研 究所 CRLと TAO)が 開発 を担当 した。
(1)機 体 の概要
定点滞 空試験機 の技術課題 は、大 きくは、次
の 4項 に集約 され る。
① 軽 量 ・高強度な大型船体構造の設計 ・製
造 ・品質保証
② 船 体形状 を保持 し、船体構造の健全性 を
保証する、船体内外差圧制御
③ 手 放 し飛行 を可能にする自動操縦、及び
定点滞空の誘導制御
④ 将 来のSPFを見越 した、航空機用エンジ
検査技術 2∞512 51
υ)一
大型無人飛行船の定点滞空飛行
ン とは特性 の異 なる電 動 モ ー ター駆動 の推
( 方向舵 ) を 有す る上 下 2 枚 の垂 直尾 翼 と、後
進装 置
これ らの技術課題 を解決 した定′
空試 験機
点i帯
縁 に舵 ( 昇降舵) を 有す る左右 2 枚 の水平尾翼
を、船体前部 には、地上係留用の ノー ズ ・コー
ン とノーズ ・コー ンの荷重 を1 合
体 に伝 えるノー
。
ズ バ テ ンを装 備す る。船体下部 には、船体 上
部 に被 せ られた外音6 カテナ リー ・カー テ ンか ら
は、第 1図 に示す よ うな飛行船 で あ り、空気 よ
り軽 いヘ リウムが充填 された船 体 に働 く浮力 に
よつて 浮揚 す る。 内部 に硬 い構造体 を持 たず 、
船体 は膜材 のみで構成 され、内部圧力 を外部 よ
り若干高め にす ることよ り、船体形状 を保持す
る軟式飛行船 であ り、最近国内で も運用 されて
い るツ ェ ッペ リ ンNTの よ うに船体 内部 に補 強
複数 の ロー プを介 して、機器 を搭載す るための
外部 コンパ ー トメ ン トと称す る細長 い ゴ ン ドラ
用 の骨 を持 つ 半硬式飛行船 とは構造様式 が異 な
八
る。大 きさは、有ノ
、
予船 と比 べ る と、ツ ェ ッ
飛イ
が 懸 吊 され て お り、 そ の 左 右 に は そ れ ぞ れ
3 0 k W の 電動 モ ー ター で 駆動 され る ダク トで 囲
われた推進用 プ ロペ ラが 、下部 には離着陸 と地
上 運用 に用 い る脚 が装備 され る。 プ ロペ ラは 、
ペ リ ンNTの 75mよ り全長 は若干小 さい が 、船体
機体 へ の取 り付 け軸 回 りに、上方及 び下方 に回
の容積 は 3割 程度大 きい。無人 の飛行船 と比 べ
転 が可 能 となって お り、浮 力制御 を補助 す る。
る と、国内で運用 されて い る最大 の無人飛行船
更 に、回転数 または ビ ッチ角 を左右 プ ロペ ラで
変 える ことによ り、 ヨー ( 機首 の左右 ) 制 御 を
補助す る。 モ ー ター等 に電力 を供 給す る電源 シ
ス テムは、ヘ リコプ タ等 に搭載 されるター ボ シ
が全 長 17mで あるか ら、大幅 に大 きい機体 であ
る こ とが 分 か る。船 体 の 後 部 には 、後縁 に舵
ヘ リウム排気バルブ
Sバ ン ドア ンテ ナ
外部カテナリー カーテン
ヤフ ト ・エ ンジ ン ( 出力9 0 k V A の ロー ルス 。ロ
イス2 5 0 - C 2 0 W ) で 駆動 され る交流発 電機 で構
成 され、故障時 に備 えた 同構成 のバ ックア ップ
リップ パ ネル
系 も備 えて い る。
一
テ “
船体 は、 ポ リア リ レー ト系 のベ ク トラ ン とい
う高強度繊維 に、 エバ ー ル ( マヨネー ズゃケチ
ヤップの容器 に用 い られる樹脂) と い うヘ リウ
ン
ヾ
チ
ノ
S
Sバ ンドアンテナ
衝突防止燈
ド 一
一
ダクト付 きプロペ
ナ
テ
ン ,
︲
.
,
ア ︲︲
コーン
ノーズ・
水 バ ラスト タンク
ム を通 さない フ ィルムを 1 層 と、耐損耗性 の高
い ポ リウ レタンを内外表面 に各 1 層 積層 した厚
さ0 . 2 m m の ハ イテ ク膜材製 で あ る。船体 内部 に
は、第 2 図 に示す よ うに、底面 を船 体 と共有す
る大容積 のバ ロ ネ ッ ト ( 空気嚢) を 3 個 配置 し
てお り、それぞれ に、 ブ ロ ア/ バ ル ブ ・ユニ ッ
トを 1 ∼ 2 基 装備 す る。各 ユ ニ ッ トは、空気吸
込 ブ ロ ア、空気排気 バ ルブ等 で構成 され、バ ロ
ネ ッ トを膨 張 ・収縮 させ る ことによ り、船 体 内
外差圧 を限界 内 に維持す る とと もに浮力 と前後
の バ ラ ンス調整が可能 となっている。 また 、船
バロネット用プロア/ バ ルブ・
ユニット
第 1 図 定 点滞空試験機 の概 要・
52 検 査技術 2∞512
体上部 には、浮力 を減少 させ るヘ リウムツト
気バ
ル ブ と緊急降下時 に船 体前方上部 を引 き裂 くリ
ップパ ネルが装備 されて い る。
大型無人飛行船 の定点滞空飛行
…6 )
行 が可 能 にな っている。飛行制御計算機 による
制御 を介 さず直接舵面等 を作 動 させ る遠 隔操縦
モ ー ド、更 に操縦性 を増大 させ た半 自動操縦 モ
ー ドも備 えてお り、離着陸及 び実験場近傍 の飛
ー
行 は遠 隔操縦 または半 自動操縦 モ ドが 中心 、
ー
それ よ り遠 いエ リアで の飛行 は 自動操縦 モ ド
が 中心 の運用 を想定 した。
第 2図 定 点滞空試験機の内部
なお、定点滞空試験機 は 、設計 ・製造 につい
て航 空法が適用 され な い無人 の 航空機 で あ る。
しか しなが ら、機体 が有人飛行船 並 み に大 きい
とい う こ とで 国土交通省航 空局 と協議 を重 ね 、
最終的 に同法 が適用 される こ とにな り、有 人飛
行船 に準 じた耐空性基準 に基 づ き設計 ・製造 さ
れた。第 1表 に、定点滞空試験機 の要 目 を示す。
0
第 1表 定 点滞空試験機要目
全長
684m
最大直径
17 5rn
細長比
全高
全幅
船体容積
ペ イ ロー ド
4
21.lm
17 5rn
10,660m3
地上設備 を含 む追跡管制 システムは、風 に弱
い成層圏飛行船用 に計画 された ものであ り、風
ー
・
観測 ・予測 システム、飛行 運用 シ ミュ レ タ、
・
追跡管制設備 で構成 され る。風観測 予測 シス
テ ム は、運用時 に風 や気象 の影響 を大 きく受 け
る本試験機 の安全 な運用 のため に、専用 の気象
レー ダ等 の観汲1装置 と気象予測装置 を持 ち、実
験場周辺飛行 空域 の気象状況 を観測す る ととも
に、気 象庁 か らの数値予報 デ ー タも参照 して独
●)。
自の 局地気象 モ デ ル に よ り気象 を予 測 す る
ー
飛行 ・運用 シ ミュ レ タは、写真 1に 示す よ う
に、操 縦者 が操 縦 を入力す る遠 隔操縦装置 と、
操縦者 に飛行情報 を与 える表示装置 を持 ち、試
験機 の飛行 を模擬す る ことによ り、操縦訓練 や
試験 の リハ ーサ ルに使用 す る。 また、実際 の飛
行 に際 して も、操縦者 は 同 じ操縦装置 を用 い 、
同 じ表示装置 を見 て操縦す る。 表示 装置 には、
試験機 か ら見 た外界 の画像 を表示 されるが、 こ
の外界画像 は、搭載 カメラの情報 ではな く、複
合航法装置 の位置 ・姿勢角情報 と実験場周辺 の
地 形 情 報 か ら コ ン ピュ ー タで生 成 され たCGI
400kg
ネット質量
最大速度 (最大耐風能力)
15m/s@4km
(2)シ ステムの概要
本飛行試験機 は、GPSと 慣性航法装置 で構成
される複合航法装置 を搭載 してお り、機体 の位
置、速度、加 速度、姿勢角、角速度 が計測で き
る。飛行制御計算機 も搭載 してお り、航法装置
と組 み合 わせ ることに よ り、 自動操縦 による飛
写真 1 遠 隔操縦装置 と表示装置
検査技術 200512.53
に│ …大型無人飛行船の定点滞空飛行
(Computer Gcnerated lmagery)で
ある ところに
が
特徴 あ る。追跡管制設備 は 、Sバ ン ド(2.6GHz
帯)を 用 い たテ レメ トリ ・コマ ン ド送受信装置
速 が算出 で きるので 、 これ らの情報 を表示装置
にヘ ッ ドア ップ表示す ることによ り、飛 行 が風
と運用 に必要 な各種端末 で構成 され、機体 の操
能 としている。
の影響 を大 き く受 ける試験 機 の安全 な運 用 を可
縦 や制 御 に必 要 な147チヤ ンネルの指令 を機体
にア ップ リ ン クす る 、 また600チ ャ ンネ ルの機
体側 デ ー タを地上 にダウ ン リ ンク し実時間でモ
ニ ター可能 になって い る。更 に、無線周波数 の
冗長性 を確保す るため に、37チ ャ ンネルの指令
を機体 にア ップ リ ンク し、61チ ャ ンネルの デ ー
タを地上 にダウ ン リ ンクす る、独立 したuHF/
VHFの 非常系 も備 える。
飛行船 に とって 、翼 に働 く揚力 で飛行す る航
空機 ほ どシ ビアでは ないが、空 気 に対す る飛行
速度や、飛行 の 方向 の情報 は非常 に重要である。
極低速 か ら最大速度 の範囲 で精度 の よい デ ー タ
写真 2 超 音波風速計ADS(AI Data System)(い
を取得す る必 要 が ある本試験機 は、通常 の航空
機用 ピ トー管 の よ うに圧力 で計測す る速度計測
シス テ ム で は 低 速 域 で 精 度 が 低 下 す るの で 、
D卜
定点滞空飛行試験
JAXA所 有 の 実験用航空機 で使用実績 の あ る超
音波風速計 をADS(AI Data Systcm)と して採
用 した。写真 2に 示す よ うに、外部 コンパ ー ト
メ ン トの先端 にブ ー ム を介 して取 り付 け られて
お り、直交す る 3軸 方向 に配 置 された超音 波 の
発信部 と受信部 か らなる 3対 のセ ンサ ーで構成
され、 3軸 方向 の空気 に対す る速度 の計測が可
能 であ る(5)。
更 に、本試験機 はADSか らの情報
と、複合航法装置の対地速度情報 か ら風 向 と風
2 ヶ 月半 に亘 る、機体 と追跡管制系 、 ミッシ
ョン機器 の噛 み あわせ地上 試験 を経 て、定点滞
空試験 機 は第 3 図 に示す よ うに、航空局 の飛行
許可 に基 づ く三 つ の段 階 で 8 フ ライ ト、総計 1 3
時間5 0 分の飛行 を実施 した。飛行許可 はす べ て
有視界気 象状態 の昼 間飛行 のみで あ り、第 一段
階 は ロー プによる拘束 の あ るテザ ー飛行 に限定
され 、1 フ ライ トを実施 した。第 二段 階 は高度
第 3図 地 上試験 、飛行試験 日程 中
54 検 査技術 2∞512
大型無 人飛行船 の定点滞空飛行
…6)
2 , 0 0 0 乱( 6 1 0 m ) 、実験場 か ら半径 5 k m 以 内 の 空
域 に限定 され、 4 フ ライ トを実施 した。 第 二段
空 を実施 し、デジ タル放送実験 、及 び、電波発
信源 を推定 し電波 監視や遭難者救 助 に用 い る こ
階 は、高度 は1 5 , 0 0 0 ■( 4 , 5 7 2 m ) ま で 、空域 は
ー
帯広空港 へ の進入及 び到 着 ル トと干渉 しない
とを目的 とした、無線局位置推定実験 に も成功
ー
した。光 に よる広帯 域 回線 で ネ ッ トワ ク化す
るため の基礎技術習得 を目的 とした、光 リ ンク
範 囲 で北 方 と東方 に約5 k m 拡 大 され、 中高度 、
高高度 で ミッシ ヨン試験 3 フ ライ ト ( 中高度到
達試験 、高高度到達試験 、定点滞 空試験) を 実
施 した。
中高度到達試 験 ( 写真 3 ) は 、地球観測 ミッ
シ ョン試験 を実施す る と共 に、2 k m の 高度 に到
達す ることを目標 に実施 した。試験機 は約9 0 0 m
と2 k m の 高度 で 自動操縦 による定点滞空飛行 を
機能実験 に も トライ したが、機体側 か ら発 せ ら
ー
)の 捕
れ る細 い ビー コン光線 ( ビ ム幅約 0 . 5 °
ー
捉 には至 らなか つた。そ の後 、半 自動操縦 モ
ドで上昇 し、風 下 に吹 き戻 され つつ4 k m の 高度
に到達 した。総飛行 時 間 は 3 時 間 1 5 分、到達高
度 は約4 , 0 0 0 m 、最大速度 は約 1 3 m / s であ つた。
実施 し、広画角熱赤外線 マル チバ ン ドセ ンサ に
よる地 表面 温度観測、広画角可視 。近赤外線 マ
ルチ バ ン ドセ ンサ に よる植生及 び大気観測 に成
功 した。 また、実験場近傍 の道路 上空 に於 いて
抵抗 を計測す るための減速試験 を実施 し、並行
して実施 した高分解能 セ ンサ に よる交通観測 に
も成功 した( 0 。更 に、方 向舵 、昇 降舵 に対す る
操舵応答 につい て も試験 を実施 した。総飛行時
間 は2 時 間4 9 分、到達高度 は約2 , 0 0 0 m 、最大速
⑬
写真 4 高 高度到達試験
度 は約 1 3 m / s であ った。
定点滞 空試験 (写真 5)は 、 デ ジ タル放送 、
無線局位置推定 実験、及 び光 リ ンク機能実 験 の
再 トライのため に実施 した。4kmで 自動操縦 に
ー
よる定点滞空 に成功 した後、半 自動操縦 モ ド
に切 り換 え、光追尾 ア ンテナ を設置 した管制棟
“
写真 3 中 高度到達試験
・
高高度到達試 験 ( 写真 4 ) は 、通信 放送 ミ
ッシ ョン試験 を実施す る と共 に、最終 日標高度
の4 k m に 到達す る こ とを目標 に実施 した。4 k m
では性 能 を超 える風が吹 い て いたので 、 まず は
若干低 い3 , 6 0 0 m の高度 で 自動操縦 による定点滞
写真 5 定 点滞空試験
°
`│…
大型無人飛行船の定点滞空飛行
屋上 の直上 で操縦者 による精密定点滞空 を実施
し、両 定点滞空 に於 い て、 ビー コン光線 の捕捉
定点滞空試験
飛行 デ ー タ
に成 功 した( η
。総飛行 時 間 は 3 時 間4 9 分 、到達
高度 は約4 , 0 0 0 m 、最大速度 は約 1 3 m / s であ った。
ロト 試験結果
が ら、最終飛行 の飛行後点検 に於 い て、外部 カ
テナ リー ・カー テ ン端部 ロー プ取付 け部付近 に
電& ︺出欄せ窯
(1)構 造系
船体 エ ンベ ロ ー プ 、 バ ロ ネ ッ ト、尾 翼表面 、
外部 カテ ナ リー ・カー テ ンの膜材構造 は、全飛
行 を通 じて損傷 が な く健全 で あ った。 しか しな
小 さな裂 け 目が発見 された。原 因 と しては、地
上運用 に於 い て 、外部 コンパ ー トメン トを押 し
引 き して船体 を旋 回 させ て格納庫 内に搬入す る
60
120
180
min〕
時間 〔
第 4 図 熱 浮力制御結果い
際 に過大 な荷重 がかか った可能性が 高 い と考 え
られる。
紫外線等 による膜材 の劣化 モニ ター のた め船
体 上 部 に設置 して い た膜材見本 につい て 、飛行
試験終盤 にクー ポ ン試験 を実施 した。強度 は劣
化前 の85%以 上 と、継続運用可 能 な レベ ル であ
った。ノー ズ ・コー ン、ノー ズ ・バ テ ン、尾翼、
外部 コンパ ー トメ ン トについ て 、構造上 の 問題
は発生 しなかった。
(2)熱 浮力制御系
( 3 ) 飛 行誘導制御系
パ イ ロ ッ トコメ ン トに基 づ き制御 ゲ イ ンを調
整す ることによ り、半 自動操縦 モ ー ドに於 け る
姿勢、方位角及 び速度制御 は有効 に機能 し、顕
著 な追随不 良やオ ーバ ー シュ ー トは見 られなか
つ た。半 自動操縦 モ ー ドで は、半径3 0 m 内 に滞
空する精密定点 滞空 が実施 で き、光通 信 リンク
機 能実験 の成功 につ なが った。
浮力 は、地 上か らの指令 で 、空気吸込 みブ ロ
アを作動 させ てバ ロ ネ ッ ト内 に吸気 す る こ と、
バ ル ブを作動 させ てバ ロネ ッ ト内 の空気 を排気
す るこ と、必要 に応 じて、 ヘ リウムや水 バ ラス
トを放 出す ることによ り制御 される。船体 内圧
(船体 内部圧力 と外気圧 の 差圧)は 、手動制御
中 を除 き、 自動調圧 され る よ うにな ってい る。
飛行 中 の船体 内圧 は 、高度 、温度 、温度勾 配、
速度 、上昇/降 下率 、姿勢、 日照 等、大半 の飛
行状態 で制御 目標範 囲 に維持 された (第 4図 )。
目標範 囲 を超 えたのは、手動 で ヘ リウム を放 出
した際 だ け であ り、それ も、構 造限界 の範囲内
であ り問題 ない(鋤
。
56 検 査技″f 200512.
-4KXl
-lC10
第 5図
0
1∞
2∞
3∞
411Kl
飛行 管 制棟 上 空 で の 精密 定 点 滞空 ・
大型無人飛行船 の定点滞空飛行
…け)
自動操縦 による定点滞空時 の高度制御 は、制
御 目標 に対 し±5 0 m に 制御 され、上昇 、降下 、
ー ー
高度保持飛行 で顕著 な追随不 良や オ バ シ ユ
ー トもな く有効 に機能 した。 自動操縦 モ ー ドに
於 け る誘導 も有効 に機能 し、事前 にプ ロ グラム
の効 きは大幅 に低下す る。 更 に、空気 に比べ 熱
せ られ易 い ヘ リウ ムが充填 され て い るため に、
された通過 目標点 を辿 って飛行 した。
風 が強 い条件 での上 昇 は、通過 目標点 を、上
一
辺 と下辺 が 予測風 の風 向 きに 致す る4 k m × 2
∼2 . 5 1 m の8 の 字 の 四隅 に配置す ることによ り、
ヒー トとい う、飛行船 に とって好 ま しくない状
態 になる。従 って 、風 が弱 い場合 の本試験機 は、
上辺 と下辺 に沿 って風上 に機首 を向け、 ゆ っ く
りと前進 または風下 に大 き く流 される ことな く
上昇 で きる よ うに配慮 した ( 第 6 図 ) 。風 が 強
す ぎて通過 目標点 に到達 で きず計画 された飛行
経路 か ら外 れそ うになって も、通過 目標点 を次
の点 に先送 りす ることによ り、容易 に次 の通過
目標 点 に向か う飛行経路 に戻 す こ とがで きた。
ー
定点滞 空試験機 は、耐風 ヘ デ イ ング ・モ ドと、
ー
ー
地点 ヘ デ イ ング ・モ ドの二 つ のモ ドの定点
ー
滞空 に成功 した。耐風 ヘ デ イ ング 。モ ドは風
が強 い場合 のモ ー ドであ り、定点滞空 目標点 の
飛行船 は 日射 を受 け て飛行す る際 には、周 りの
空気 に比 べ 船体 内部 の ヘ リウムの温度が高 くな
ー ー
り、浮力増加 、船体 内圧 の上 昇 に至 るス パ
舵 の効 く速度 で旋 回飛行す る ことによ り船体 を
ー
ー
冷 や して、 ス パ ー ヒ トを抑制 して いる。地
ー
ー
点 ヘ デ イ ング ・モ ドでは、大半 のケ スで 目
標点 か ら500m内 に制御 された (第 7図 )。 しか
しなが ら、風 が両 モ ー ドの しきい値付近 の とき
には風下 に流 される傾 向 があ り、設計要求 の半
ー
径 1,000m内を僅 か に逸脱 したケ ス もあ るが、
そ の後 の シ ミュ レー シ ヨンで制御 ゲ イ ンのチ ュ
ー ニ ングによ り容易 に改善で きる ことを確認 し
た(9ヽ
定点滞空ポイント
両側 に仮想通過 目標点 を設定 し、試験機 は、風
に向 か って横滑 りしなが ら、 2 点 間 を左右 に飛
行 し、定 点滞 空 目標 点 か ら3 0 0 m 内 に制御 され
た。 一 方 、地点 ヘ デ イング ・モ ー ドは風が弱 い
場合 のモ ー ドで あ る。舵面 に作用す る空気力 は
飛行速度 の 自乗 に比例す るので、低速 域 では舵
空試験、高度約4,OIXlm)(中 高度到達試験、高度9∞m)
(定点i帯
椰
第 7 図 定 点滞空航跡比較
( 4 ) 空 力系
通常 の航空機 の場合、筆者 の知 る限 り、飛行
中 の 抵抗 を直接 的 に計 浪1 す る こ とは 困難 で あ
る。飛行船 の場合 も直接 的な計測 はで きない が、
減速法 とい う古典的手法 が知 られて い る。定点
ー
滞空飛行試験 に於 いては、パ ワ オフで水平直
線減速 を実施す ることによ り、試験機 の抵抗 を
実測 した。減速率 か ら求めた船体容積 の2 / 3 乗
第 6図 飛 行航跡 (定点滞空試験)Ⅲ
に基 づ く抵抗係 数 は0 . 0 4 4 と、推算値 の0 . 0 4 5 と
ほぼ一致す る結果 が 得 られた ( 第 8 図 ) ⑩。
検査技術 2∞512 57
は,…大型無人飛行船の定点滞空飛行
成層 圏 プラ ッ トフォー ムは、通信や放送 の イ
ン フラが十分 整 備 され てい な い 国や地域 に こ
020
018
︹Ogヽこ 燃錮腋女\ 一
016
014
そ 、大 きく期待 されてい るシステムで ある。整
012
備 されて い る国 に於 い て も地域 間格差 は存在す
010
るので 、実現 されれば、小型 ア ンテナ を窓辺 に
置 くだけで 「どこで もブロー ドバン ド」が可能
にな り、更に、地球環境 。交通観測や通信 ・放
0.08
006
0.04
送 に限 ることな く、用途 は大 き く拡大す ること
が期待 される魅 力 的な シス テ ムである。近 い将
002
0
0
20
40
60
来 の実現 に向けて研 究 を継続 して い きた い。
時間 〔
秒〕
第8図
。
減速試験による抵抗計預J結果・
(5)運 用
追跡管制 システムは、
風観測 ・予測 システム、
・
ー
飛行 運用 シ ミュ レ タ、追跡管制設備 を統合
運用す ることによ り実飛行 で有効 に機能 し、将
来 の成層 圏飛行船 に向け たプ ロ トタイプに な り
得 ることが確認 された。
各飛行 の約36時 間前 には、風観測 ・予測 シス
テ ム による予測風 を組 み込 み 、試験 の リハ ーサ
ル を兼 ねて 、試験計画 に即 した全 手順 につい て
飛行 ・運用 シ ミュ レー タによるシ ミュ レー シ ョ
ンを実施 した。各 シ ミュ レー シ ョンは示唆す る
ところ大であ り、飛行安全 に寄与 した。
ロト おわりに
定点滞空飛行試験 は成功裡 に終了 し、飛行船
の製造技術 や、浮 力 ・熱制御 、飛行制御 、追跡
管制等 の安全 な運用 に関 る技術 を実証す ること
がで きた。地 球環境 ・交通観測 と通信 ・放送 に
つい てす べ ての ミッシ ョン試験 を実施す ること
もで きた。 また、平成 1 5 年の 8 月 に実施 された
成層 圏滞空飛行試験が 、無動力 なが ら1 6 . 4 k m の
成層圏高度 までの上 昇 ・滞空 に成功 し、大 型飛
行 船 の膜 構造 製造 技術 、成層 圏 高度 に至 る 浮
力 ・熱制御 につい て も見通 しが得 られた。
58 検 査技術 2∞512
< 参 考文献>
(1)Nakadate,M:“
Rescarch and Dcvc10pment Activities on
StratOsphcric Platfonln Airship in Japan Updated",3rd lndonesi
Ahitude Platfonn System(HAPS)2002 1ntemational cOnference,
Yogyakarta,IndOncsia,OctOber 2-3,2002
0 佐 々修 一 ・吉田弘 ・大橋 一夫 ・宮崎崇夫 :“成層圏滞空試験
"、
機 の飛行試験概要
第 5回 成層 圏プラ ッ トフォー ムワー クシ
ヨップ前刷集、pp 123 128(2005)
“)中 舘正顧 :“定点滞空試験機の飛行試験概要"、第 5回 成層圏
プラッ トフォームワー クショップ前刷集、pp 129 136(2CX15)
(4)大 橋 一夫 :“SPF追 跡管制 システムの研究開発の成果 ″、第 5
回成層 圏 プラ ッ トフ ォー ム ワー クシ ョップ前刷 集 、pp 23-30
(21X15)
(5)矢 澤健司 ・奥山政広 :“飛行船 における超 音波風速計 "、 日本
航空宇宙学会第36期年会講演会議演集、pp 101-102(2CX15)
(6)岡 村吉彦 ・松山浩子 ・笠原希仁 ・吉田重臣 丹 下義夫 :“SPF
地球観測 システムの研究 開発 の成果 "、 第 5回 成層圏 プラ ッ ト
フォームワー クショップ前刷集、PP 41‐
48(2005)
(7)中 村陽三 九 山正晃 本 田仁 森 下洋治 ・鈴木幹雄 ・三浦
龍 :“定点滞空試験機 を使 った通信 ・放送実験 の概要"、第 5回
成層 圏 プラ ッ トフ ォー ム ワー クシ ョップ前刷集、pp 199-206
(2∞5)_
(8)原 田賢哉 :“成層圏及び定点滞空試験機の浮力制御 "、第 5回
成層 圏 プラ ッ トフ ォー ム ワー クシ ョップ前刷集、pp 137-142
(2fX15)
( 9 ) 河 野敬 : “定点滞空試験機の飛行誘導制御 " 、第 5 回 成層圏プ
ラッ トフォームヮー クショップ前刷集、p p 1 4 3 - 1 5 0 ( 2 C X 1 5 ) .
0 0 奥 山政広 ・中舘正顧 : “飛行船 の性能試験 " 、 日本航空宇宙学
会第3 6 期年会議演会講演集、p p 1 0 3 - 1 0 5 ( 2 K X 1 5 )
【
筆者紹介】
中舘 正 顧
(独
)宇宙航空研 究 開発機構
航 空 プ ロ グラム グル ー プ
無 人機 ・未来型航空機 チ ー ム
研 究領域 リ
〒181-klC115 京都
東 三鷹市大沢6-13-1
TEL:0422-40_3719 FAX:0422-40-3493
E―
m江1:nakadate.masaaki@jaxaJp
・
・
腐食環境 センサによる鋼構造物の診断技術 11}
腐食環境 センサによる鋼構造物の診断技術
ll16重
工業輸 大 垣賀津雄
り
海老原竜司
ー
1腫テクノサ ビスい 高 島 顕
サ
梅田 聡 ・上野
岩崎 勇 人
善彦
Dレ はじめに
この よ うな状況 の 中で 、金属 の変色 ( 状態変
化) を 利用す ることで鋼構造物 の腐食要因 を容
鋼構造物 の腐食劣化 は、供用時 間 の経過 とと
もに発生頻度 が上 昇す る。鋼橋 上 部構造 の場合、
易 に特定す る、腐食環境 セ ンサ を開発 した。 こ
の腐食環境 セ ンサ の原理 お よび基礎研究 の 内容
につ い て紹介 す る。 また全 国 の橋 梁 へ 適用 し、
機能向上対策以外 の損傷 が原 因 で 架替 え となる
( 1 ) 。 腐食環境 因子 の推定 と腐食環境 の定量化 を試み
もの の 約 半 数 は 、鋼材 の腐 食 が 原 因 であ る
た。本文 は、 この ような腐食環境 に関す る新 し
鋼部材 の 塗替 えは腐食 が深刻化 してか らの事後
い診断技術 の 開発 内容 を報告す る もの である。
寸応 となって い るのが現状 で あ り、 このた
保全 文
め、橋梁 の構造機能 が 満足 で きな くな つて い る
もの もあ る。 この よ うな腐食事 例が増加す る中
で、 維持管 理 の 重要性 が広 く認識 され は じめ、
効率的 な予防保全 のため に も、供用 中 の鋼構造
物 に対す る腐食劣化予測 を行 い 、L C C 評 価 を含
(2L
めた最適 な防食方法 が求め られて い る
大気 中 に置 かれた鋼構造物 の腐 食 の原 因 は 、
大気 中 に含 まれ る水分 ( 結露 、雨水 ) 、飛 来塩
分、大気汚 染物質、風 、温度 な どの複合 された
Dレ 腐食環境センサの特徴
(1)腐 食 環境 セ ンサの構造
大気腐食 にて変色 しやす い数種類 の純金属板
(30×30mm)を 、非電導板 に埋 め込 んだ セ ンサ
ー
を開発 した (第 1図 参照)。 この ベ ス裏面 は
マ グネ ッ ト式 になってお り、鋼構造物 のあ らゆ
る部位 で 簡単 に設置 ・回収 を行 う ことが可 能 な
もので あ り、気象 因子 の単独
分析 では腐食劣化 との関連解
非伝導板 保護 フイルム
■‐ 1 1 │: ││ 二
明 に限 界 が あ る と考 え られ
る。 また、合理的 な防食設計
を行 うため に も、付着塩分量
や硫黄酸化物、温度 ・湿度 な
どの腐食 ・環境 因子 と腐食状
態 (形態 、部位 、速度)と の
関係 を明 らか にす る必 要 があ
る とされて い る。X4)。
銅 (Cu)
ー
第 1図 腐 食環境 セ ンサ
検査技術 2∞5.12.59
ゆ│ …腐食環境 セ ンサ による銅構造物の診 断技術
構造 である。本腐食環境 セ ンサは通常 の大気環
境下 で変色 しやす い金属 (マグネシウム、銀、
アル ミニ ウム、銅、鉄)を 用 い た もので あ り、
TYPE―Aと 称 してい る“ヽ また、鉄 ― クロム濃度
の異なる 5種 類 の溶射金属 を鋼表面に施 し、そ
の錆 の進行状況か ら腐食速度 を推定す るTYPE―
Bの 開発 も行 っている(0。
(2)鋼 構造物における腐 食環境の分析 と評価
手順
この腐食環境 セ ンサ を用 いた、鋼構造物の腐
D卜 各種性能確認試験
(1)各 種促 進腐食試 験
各種純金属 の腐 食 による変色状況 のデ ー タベ
ース を
構築す るため 、 セ ンサ材料 としての汎用
性 、入手性 を考慮 してlo種類 の金 属試験片 を用
い て各種腐食試験 を実 施 し、そ の状態変化 を分
析 した。
<試 験金属 >
鉄 、 マ グ ネシウム、 アル ミニ ウム、亜 鉛 メ ッ
食環境 の分析 と評価 の手順 は、次 の通 りである
キ鋼 、 ニ ッケル 、 スズ 、鉛 、銅 、銀、 ス テ ン
(第2図 参照)。
レス鋼
① 現 地で測定
<試 験方法>
鋼構造物の測 定対象部位 にセ ンサ を設置 し
① 大 気暴露試験
② 恒 温恒湿試験
95%RH)
③ 塩 水噴霧試験
(5%NaCl水溶液噴霧、35℃)
④ 複 合サイクル試験
て、現地に 1∼ 数 ケ月間放置 してお く。 この間
に外界環境 の要因に よ リセ ンサ金属 の腐食が進
行す る。
② 分 析 ・評価
セ ンサを回収 し、金属表面 の変色状態 を測色
計 により定量化 し、各種腐食試験 による基準 デ
ー タとの照合 を う。 これによ
行
り、腐食要因の
。
。
特定 腐食環境 の定量化 腐食速度 の推定 を行
う。
セ ンサ設 置
︰ウ
1∼ 3ヶ 月間放置
l︶
セ ンサ回収
I︶
︱︶
変色状況等定量化
腐食要因の特定
腐食環境 の定量化
腐食速度の推定
第 2図 分 析 と評価手順
(塩水噴霧2hr+60℃乾燥4hr+50℃-95%
RH湿 潤2hrのサイクル試験)
⑤ 亜 硫酸ガス腐食試験
(1,00oppm s02ヽ40℃)
各種腐食試験はJIS規
〔
格 により実施 した。
〕
各試験 における主な着目因子は、① は大気環
境、② は水分、③④ は塩分、⑤ はso2ガスであ
る。
腐食試験 の結果、金属表面の観 察結果 を第 1
表 に、試験片 の状況 を第 2 表 に示す。
第 1 表 、第 2 表 に示す とお り、各 金属 の外観
状態 は、その腐食環境試験 の種類 によ り大 き く
異 なるこ とがわ かる。 また、 ここでは紙面 の都
合 によ り省略す るが 、 これ らの腐食環境試験 に
つ い ては、時間 の経過 とともに表面 の変化状況
を調査 してデ ー タ化 している( η
。
( 2 ) 定 量化方法
第 3 図 に示 す とお り、明 度 L * 、 色相 と彩 度
で す る手法
を示す色度a * 、b * の 表色 系( 8 X 9 )評価
を検討 し、各種 セ ンサ金 属 の変色 を定量 的 に数
値化 して 表現 す る こ とを試 み た 。計 測 条件 :
60 検 査技術 2∞5.12.
…
腐食環境 センサによる鋼構造物 の診断技術 131
第 1表 金 属 の腐食試験結果 (変色外観状態)
① 大 気暴露
② 恒 温恒湿
③ 塩 水噴霧
lCXl日
④ 複 合サ イクル
1loサイクル
⑤ 亜 硫酸 ガス
2日
全面茶色錆
全面黒 く変化
45日
14日
薄茶色
薄茶色 の点錆
全面黒 く、
茶色錆厚 い
マ グネシウム Mg
やや白く変化
やや黒 つぼ く変化
全面 白錆 の塊
素地が黒 く、
白錆多い
やや黒っぼ く、
自錆発生
アル ミニ ウム A l
(変化無 し)
(変化無 し)
白錆発 生
白錆 の点錆発生
やや 白錆発生
やや白 く変化
(変化無 し)
白錆多 い
白錆 と素地 の
茶色錆 が混在
白錆発生
(変化無 し)
(変化無 し)
点錆傾向あ り
点錆傾向あ り
全体黒 く、
点錆発生
(変化無 し)
やや黄色 く変化
やや黄色 く
点錆発 生
やや黄色 く変化
(変化無 し)
Pb
(変化無 し)
やや黒 つぼ く変化
全面黒 く、
薄 く白錆発生
全体黒 く変化
銅
Cu
やや薄い茶色
茶色
赤黒色
白っぼ く茶色
銀
Ag
(変化無 し)
鉄
Fe
亜鉛
Zn
ニ ッケ ル
Ni
ス ズ
ステ ンレス鋼 SUS304
(変化無 し)
全面黒 く、
自錆発 生
茶色
薄黄茶色に変化
(変化無 し)
(変化無 し)
(変化無 し)
(変化無 し)
点錆発生
第 2表 金 属の腐食試験結果
一
一
全面腐食試験 の試験片表面 における 定部分 を同 面積 (30×30mm)で 撮影 したものである。
「
照明受光光学系 は拡散照明方式、SCI(d/8)、
10°
、D65光 源」 で分光測色計 を用 いた。試験
前初期状 態 と試験 後 の 状 態 でそ れぞれL * a * b *
を計測 した。腐食 による金属 の色変化 を、適切
検査技術 2CX15.12 61
に)…腐食環境 センサによる鋼構造物の診断技術
色相 と彩度
明度 L 、色相 と彩度 a ・
、b ・
計測条件 = 「照明受光光学系…拡散照明方式、SCI(d/8)、 10°
、D65光 源」
第 3図 色 立体 (明度、色相および彩度)
第 3表 腐 食試験前後での各金属の色差△E*ab
腐食試験
試
験時間
550時
間
-1
恒
温恒湿 70% 1週 間
②
② -2 恒 温恒湿 70%1ケ 月
③ 恒 温恒湿 1∞% 14日
Mg
① 塩 水噴霧
⑤ 亜 硫酸ガス
⑥ 紫 外線
Al
別の色系統
著しく異なる
273
別の色系統
273
43.3
1日
180時
Ag
間
Cu
Fe
別の色系統
別の色系統
著しく異なる
別の色系統
別の色系統
別の色系統
別の色系統
別の色系統
別の色系統
別の色系統
著しく異なる
別の色系統
著しく異なる
別の色系統
別の色系統
著しく異なる
別の色系統 386
別の色系統
別の色系統
著しく異なる
別の色系統
別の色系統
に数値化することができた。 この結果から算出
<測
*)2+(△
した色差△E * a b ( = │ ( 工
a * ) 2 + (b△
*)21崚
) ①
lヶ 月
を第 3 表 に示す。
②
3ケ 月
〕レ 適用性確認試験
③ 降 雪地域のみ無降雪時期の lヶ 月
<測 定箇所>
(1)橋 梁 への腐食環境センサの適用
外
第 4図 に示す とお り、全国各地 の18箇所 の鋼
橋 に腐食環境 センサ を設置 し、
試適用 を行 った。
ー
また、各橋梁 においてガ ゼ法 による飛来塩分
量 の測定 も合 わせ て実施 した。
62 検 査技術 2∞5.12.
定期間>
第 4図 に示す各地。橋梁毎 に 3箇 所 (桁腹板
面、下 フランジ下面、橋 体内側 の横桁)。
(2)腐
食因子の特定 への試み
測 定期間① と③ にお ける lヶ 月間のデー タ全
体
を、前述 のL*a*b*表色系 の観点 で整理分析
した 。 この 結 果 よ り、銅 ( C u ) のa * 、b * も 飛 来
腐食環境 セ ンサ による銅構造物 の診断技術
…6 )
ら、全 国各地 の環境特性 や設置位置
によ り、明確 な差異 を検 出す るこ と
がで きた。 また、塩分や水分 の 因子
に対 して顕著 な色変化 を示す マ グネ
L
シウ ム (Mg)は 、色度 の 変化 量 の 4●
は小 さい ものの 、測定前 の初期状態
か らある一 定方 向へ の色変化 が生 じ
て い る こ とが わか る。銀 (Ag)に 関
しては、a*はほ とん ど変化 せ ずb*が
大 きな変化 を示す ことがわかる。塩
水 、S02ガ ス `水分 な どの因子 に敏
感 な銅 (Cu)の a*、b*は 、初期 状態
か ら増 大 す る 方 向 へ 変化 す る もの
と、逆 に減少す る方向へ 変化す る も
第 4図 腐 食環境 セ ンサ 適用銅橋 の位置
の とがあ り、明 らか に環境 因子 や部
位条件 による違 い を検 出 して い る も
塩分量 と相関がある ことが わか つた。
回収 した セ ンサの各 金属 におけるの計測結果
一
の 例 を第 5 図 ∼第 7 図 に示す。 これ らの図か
●
30
奪
25
。
15
2
00
02
0.4
0.6
10
08
1.2
:.
鶴
Pr.
10
0
Fl.
5
14
0
12 14 16 18
0246
第 5図 マ グネシウム (Mg)
覆
●
ち 20
4
・
苺
四
35
● ●
6
ー
各種促進 試験 デ タ、設置環境 の雰囲気 、 お
よびセ ンサ設 置 面等 条件 を考 慮 す る こ とに よ
り、本測定値 か ら腐食 因子 の特定 が可能 にな る。
40
・
ち
麟
苺 ∫壺苺
8
′﹄
・
10
中
ゞ
。 ¨
12
の と考 え られる。
色 度 a * 、b *
第 7図 銅 (Cu)色
度a*、b*
40
35
ロト おわりに
30
25
・
.・
Jな 彎 1慮
Ь 20
15
・
10
この腐食環境 セ ンサ を用 い た腐食 ・環境 因子
の特定法 は、以下 の よ うな特徴 を有す る。
鬱
・
・
穐 彗
liぎ
l♂
5
0
-2 -1
0
1
2
3
第 6図 銀 (Ag)色
4
5
6
度 a * 、b *
7
8
① 長 期 間を要す る鋼材 の暴露試験 に対 し、
数 ケ月の短時間で腐食状況 を簡易 に知る こ
とがで きる。
星
lttaF 2005 12
tた
63
に│…腐食環境センサによる鋼構造物 の診断技術
② 複 数金属の分析評価から、複合的な要因
で生 じる腐食も一度に推定することが可能
となる。
③ 腐 食度合 いの定量化手法 は、L*a*b*表
色系を尺度として確立することがで きた。
④ 全 国の現地鋼橋へ適用 したところ、地域
や設置部位により明確な差異を検出するこ
とがで きた。
⑤ 従 来の測定機器での気象因子単独分析は
高費用であるが、本センサを用いるとコス
トダウンを図 ることがで きる。
本 セ ンサの 開発研 究 にお い て 、長岡技術科 学
大学 の 岩崎英治助教授 に ご指導 を頂 きま した。
ここに、感謝致 します 。
<参 考文献 >
(1)土 木学会 :鋼 橋 における劣化現象 と損傷 の評価 、1996.
(2)日 本銅構造協会 :銅 橋 のLCC評 価 と防食設計 、2∞2
(3)渡 辺 ・森 ・藤原 ・安波 ・森 ・長井 :“鋼橋 の 防食設計 と
"、
LCC評 価
橋梁 と基礎 、2KX14 2、
pp.46-51
“)伊 藤 ・金 ・大 田 ・貝沼 :“鋼材 の腐食耐久性評価 の ため
の 環 境 促 進 実 験 に 関 す る 基 礎 研 究 "、 構 造 工 学 論 文 集
Vo1 49A、pp 697-706、
2003.
(5)川 口 。大垣 ・高島 。梅 田 ・上 野 ・阿部 ・岩崎 :“金属 の
変色 を利用 した鋼 構造物 の腐食 因子特 定 に関す る研 究 "、
土木学会第59回年次学術講演会、2004.9
(6)海 老原 ・梅 田 ・上野 ・大垣 ・高 島 ・岩崎 :“腐 食環境 セ
ンサ (Type―
B)の 開発 と腐 食速度 の推 定 "、土木学会第60回
年次学術講演会、2KX15.9、
( 投稿 中)
(7)大 垣 ・梅 田 ・上野 ・岩崎 ・高島 ・海老原 :“各種耐候性
試験 における腐食環境 セ ンサ ー の色差定量化 に関す る研
"、
土木学会第60回年次学術講演 会、20059、 (投稿 中).
究
(8)阿 部 ・川口 ・大垣 。梅 田 ・上野 ・高 島 ・岩崎 :“腐食環
境 セ ンサ ー を用 い た腐 食環境 の 定量化 と鋼橋 へ の適用 "、
土木学会第59回年次学術講演会、2KX14 9
(9)L*a*b*表色系 :国 際照明委員会 (CIE)1976規格化、JIs
(JIS Z 8729)
筆者紹介】
【
大 垣 賀 津 雄 (昭和 36年 1月 2日 生 。大阪府 出身)
川崎重工 業船 鉄 構 ビジネスセ ンター
技術 総括 部 橋 梁 ・水 門技術部
〒105-6116 東京都港 区浜松 町2-4-1
TEL:03-3435-2257 FAX:03-3578-1573
E―mail:ohgaki_kazuocokhi.cojp
<主 たる資格 >
技術士 (建設部 門、総 合技術監理部 門)
工 学博士 、溶接 施 工 管理技術者 1級
梅田 聡
川崎重工業伽 鉄 構 ビジネスセ ンター
技術総括 部 工 事部 (技術 )
〒6750180 兵 庫 県加古 郡播 磨 町新 島8
TEL:0794-35-2102 FAX:0794-35-2152
E mail:umedヒ a@khi Cojp
<主 たる資格 >
技術士 (建設部 門、総合技術監理 部 門)
上野善彦
川崎重工業的 鉄 構 ビジネスセ ンター
技術 総括部 工 事部 (技術 )
〒675-0180 兵 庫県加古郡播 磨 町新 島8
TEL:0794-35-2102 FAX:0794-35-2152
E―
mail:ueno―
k cc@khi Cojp
64 検 査技術 2Cll15 1 2
海老 原竜 司
川崎重工業帥 鉄 構 ビジ ネスセ ンター
技術総括部 工 事 部 (技術 )
〒105-6116 東京都港 区浜松 町2-4-l WTc
TEL:03-3435-2257 FAX:03-3578-1573
E―
mail:cbihara―
[email protected]
岩崎勇人
川崎重工業帥 技 術研 究所
材料研 究部 構 造材料 グル ー プ
〒673-8666 兵庫県 明石市 川崎 町 1-1
TEL:078-921-1630 FAX:078-921-1628
E―mail:iwasaki_hズのati.khi.cojp
高島 顕
川重 テ クノサ ー ビス的
材料技術部 神 戸技術課
〒650-8670 神戸市 中央 区東川崎 町3-1-1
川崎重工業い 神戸 工 場 内
TEL:078-682-5475 FAX:078-682-5571
E―
mail:[email protected] cojp
焼戻 し脆化…(1)
CLS
1342‐
9825/05解500/論文/」
焼戻 し脆化
l 今 中 拓
成 エンジエア リングl■
旭fヒ
一
l
◆はじめに
ー
焼戻 し脆化 の特長 は シヤル ピ 衝撃試験後 の
破面 に見 られ る。焼戻 し脆化 を起 した試験片 で
焼戻 し脆化 は、低合金鋼 を3 0 0 ℃∼6 0 0 ℃の範
囲 で保持又 は徐冷す ることによつて破壊靭性 が
は、第 1図 に示 した よ うに粒界破面 を呈す る。
第 2図 は周期律表 に示 され た各 々の元素 が鋼
損 われ る現 象 で 、鋼 中 に含 まれ る不 純物 原子
( P i 、S b 、S n 、A s 等 ) の 粒界偏析 に よる粒 界脆
中 に存在 した場合 の偏析特性 を示 した ものであ
るが 、 これか ら分 かる よ うに第 Ⅳb族 、第 Vb族
化現象 である。
及 び第 とⅥb族 に属 す る元 素 にその特長 が見 ら
れ る。
、
、
︲
上端平坦部
一
FATT
温
度
―一 一 ―
継Ⅸ︶︹
a l午 ミくH挙ぎC墾C邸経
︵
0
2 。 0
6
︲
ヽ
︵
輝長︶︹
ゞ︺朦峰ヽ岨輩
(延性破面)
(擬壁界開破 面)
第 1図 観 察 され る破面の特徴
検査技術 2∞5.12 65
0)…焼戻 し脆化
Ⅱ2
■ V a 42
Ⅷ
の 製造技術 の進歩 の切掛 け となったのは、単機
N71
I
Li
0
Rヒ
Y
Cs
La
Fr
Fe Co日 ■Cl
伽
Tc
Ru Rh Pd
EC
Rc
Ds II Pt
V
Zr
Hf
ra
W
Ъ
Pa
Ll
F
壊事故 で ある。
CI
A】
K
容量 の大型化 に先 駆的役割 を果 た した米国 にお
い て、大型化 の初期 に発 生 した一連 の ロー タ破
Kr
1954年か ら1956年にか け て 、米国 にお い て タ
ー ビンロー タ 1基 と
発電機 ロー タ 3基 が脆性破
壊 を起 こす事故が発 生 した (第 1表 )。表 か ら
I
Tl
Pb
At
分 かる よ うに、破 壊 の起点部 には水素性 白点や
■脆化元素
密集非金属介在物が存在 して い た ことが 指摘 さ
れて い るが 、材料 の破壊 に対す る抵抗 を示す靭
性 を表 す靭性 ―脆性破 面遷 移温度 (Ductile=
圏 脆化元素 と共偏析する元素
国 脆化元素の偏析 を捉進す る元素
囲 脆化元素の偏析 を抑制する元素
爾 粒界の強度を上げる元素
Brittle Transition Temperaturs,DBTr)が 、υ 、ず
第 2図 周 期律表 と脆化に関係する元素
れ もloo℃以上で靭性 の低 さが 目立 ち、脆性破
◆焼戻し脆化は、
何故問題となってきたか?
焼戻 し脆 化 は、1世 紀 以上 も昔 か ら問題 にな
っている装置材料 の製作 中及 び使用 中に生 じる
靭性劣化現 象 で あ る。主 に発電用蒸気 ター ビン
や石油精製用圧力容器材料 につ きまとって きた。
(1)蒸 気 ター ビン軸及 びター ビン発電 機軸 の
破壊事故 。)
高 速 回転体 で あ る ロ ー タに要 求 され る特 性
壊感受性が高かった こ とが分 かる。
その後、 1969年に英国の コル ダーホール型原
子力発電所Hinkly Point_Aの
ター ビンロータが破
壊 してい る。 これはデ ィス クキー溝底 に発生 し
た微小亀裂が破壊の起点 とな り、且 つ、 ロー タ
材 の脆性破壊抵抗が低かったことと相侯 って、脆
性破壊が起 こった もの と考 えられている。 これ
らの脆性低下は焼戻 し脆化による ものであった。
◆ 石 油 精 製 用 リア ク タ ー の 破 壊 事 例 0
は、全断面 に亘 り無欠陥、且 つ 、力学特性 の均
一性 が担保 され ること び
及 、熱疲 労、 ク リー プ
等 の高温強度 と使用温度 での材 質劣化及 び脆性
1974年 3月 、 高 温 高 圧 水 素 サ ー ビス 用 の
2.25Cr-lMo鋼製 リアクターが、転用 のため に補
破壊 に対す る感受性 が重視 され る。現在 では ロ
ー タ製造技術 の
飛躍的 な進歩 によって、 この よ
うな要求 は満 た される よ うになっているが 、 こ
修溶接作業 中に脆性破 壊 を起 こ した。破壊 の起
点 は、 ビー ムサポ ー トベ デ ス タル部 に存在 して
い た深 さ約25mm、 長 さ50mmの 割 れである。
第 1表 米 国における ロー タの破壊事故調査結果
ロ ー タ名
降 伏
点
(り mm2)
抗 張
力
(kg/mm2)
使 用 期 間
破壊 時の応力
平 均 応 力 (kg/mm2)
、
中′
し
子L円 周 方 向 (kg/mml)
破壊時 の材料温度 (℃)
破 壊 起 点
シャル ビーv破 面遷移温度 (℃)
Arlzona
3.5%Ni― Mo―V
53
70
未使 用
17.1
358
27
水 素性 白点
149
ヽ
(a)中 ′
し
孔なし、中実 ロー タ中心線の応力 (2) 推 定
66 検 査技術 2∞512
Croby
Pittsburg
Ridgeland
2.5%Ni― Mo―V
25%Ni MO― V
52
70
2年
2.5%Ni― Mo―V
60
77
4 カ月
62
84
3 ヶ月
262
437
71
補 修 ね じ部 の ゴ ー ス ト
110
155
16.9(a)
29
密集非 金属 介在物
101
16.5
337
88
水 素性 白点
121-135(b)
焼戻 し脆化 …に)
この割 れの成 因 は、 ペ デス タルの リアクター
内面溶接部 における、 ステ ンレス溶接金属 の シ
グマ相 による脆化 と水素脆化 とに よつて発 生 し
た溶接部 での亀裂進展 による もの と考 え られて
いる。破壊 の起点部周辺材料 の室温 における破
mm 3あ つた
壊靭性値 は 、使用 開始前 に700kg・
ものが 、400kgo mm :に低下 してお り、 この 原
因 は焼戻 し脆化 による もので あ った。この場合、
ビー ムサ ポ ー ト部 の亀裂 の存在 を事 前 に非破壊
検査 で検 出 されなか った ことが 間接 的な原 因 と
して指摘 されて い る。
これ らの事故例 の詳細 な調査 か ら、材料 が使
用 中 に焼戻 し脆化 を起 こ して、破壊靭性値 の低
下 を もた ら した ことが事故 の原 因 で あ るこ とが
明 らか にされた。 これ らの事故 を契機 として焼
戻 し脆化 に関す る研究 が精 力的 に行 われ 、今 日
に至 ってい る。我 国 で は1969年以 降、多 くの研
究が な され 、結 晶粒界 へ の不純物原子 の偏析 と
の 関連 で検討 されて い る●X4L
焼戻 し脆性 に起 因す る脆 性破壊 は、不純物 の
そ の報告 では可逆性 と同時 に特定脆化温度 域が
存在す る ことを示唆 して い る。
14)旧 オー ステナイ ト粒界破壊
1900∼1920年にかけての焼戻 し脆化 につい て
の議論 を経 て 、脆化後 の破壊 は旧オ ー ステ ナイ
ト結 晶粒界 を伝播 す る粒界破壊 であ る とい う コ
ンセ ンサ スが得 られて い る(7、そ の後、1975年、
大谷 らい)は焼戻 し脆 化材 の破面経路 につい ての
詳細 な研 究 か ら以下 の結論 を導 いている。
① 脆 化後 の破壊 は、網 目状 に分布 した大傾
角粒界 を選択的 に伝 わって起 こる。破面 は
旧オーステナイ ト粒界 とは限 らず、低炭素
鋼 では等軸 フェライ ト粒界 となる こともあ
る。
ー
② 調 質鋼 で、脆化後旧 オ ステナイ ト粒界
破壊 が生 じ易 いの は、旧オーステナイ ト粒
界が最 も粗 い大傾角粒界 であるために、 こ
こでの破壊 が最小 のエ ネルギーで済 む こと
15)遷 移温度の上昇
粒界偏析 による靭 性値 の低下 と、割 れの存在 の
2条 件 が 揃 つた と きに起 こる可 能性 が高 い の
よって 、又、 1946
Vider9)に
1994年、Jolivetと
0に よつて 、焼戻 し脆化 の特徴 は
年 、Hollsmon。
で 、装置 の安全性 を考 える とき、現在 の処 、非
衝撃試験 における脆性 ―靭性遷移温度 (DBTT)
の上 昇 であ り、脆化感受性 は遷 移温度 を用 い て
破壊検査 による割 れ検 出能力 には限 界 があるこ
とか ら、材料 の靭性値 を低下 させ る焼戻 し脆化
現象 を予 知す ること及 び脆 化現象 を抑止す る こ
とが材料 開発 に とって重 要 な課題 となる。
議論可能 な ことが 示 された。それ まで は特定温
度 (通常 室温)で の衝撃試験 に よる衝撃吸収 エ
ネ ル ギ ーEの 比 (水冷材 のE/徐 冷材 のE)が
◆焼戻し脆化研究の歴史的展望
Vヽう
Temper Embrittlement Suseeptibility Ratioと
名称 で用 い られて い た。
(1)焼 戻 し脆化の研究史上重要な事項
① 現 象 の起源
Howeに よる と1883年頃、既 に英国の鍛冶屋
が この現象 を経験的 に知 つていた。
0命 名
1 9 1 7 年D i c k i n s o n がこ の 現 象 に T e m p e r
い う名称 を付与 した(5ゝ
Embrittlementと
13)可塑性について
16)脆 化元素の同定
〕
は名 目上 同一成分 の鋼 で
1956年、Balaivaら。
あ って も高純度鋼 は脆化 しない こ とを初 めて報
告 して い る。 この現象 の発見 に よって、脆化 に
寄与 す る元 素 が 特定 で きる よ うにな る と共 に、
合金元素 の影響 が定量的 に検討可能 になった。
StcvenとBala市allaは
、脆化感受性 の低 い高純
に、種 々の元素 を
度0.2%C-3%Ni-0.8%Cr鋼
添加 し脆化 へ の影響 を調 べ 、第 3図 の結果 を得
よつて報告 されてい る(6)。 た。
1919年にGreauesに
に)…焼戻 し脆化
240
200
1
1
針司l︰^
町︱留1 0
Ob い寸 いく ∽∝国 ∞つ﹁“甲F︻
く ︵∽つ 〇“mH
﹄ S Q︼ ︶ ヽく
280
010
WEIGHT〔
0.15
%〕
ATOM〔 %〕
第 3 図 L o w の 手法でプ ロ ッ トしたs t c v c nBと
a t t i v adの
ata。
種々の元素の脆化傾向を示す。0 2 ∼0 3 % C 、 3 % N i 、0 . 8 % C r 鋼
を
450℃ 、168h夕
ιl里。
第 2表 Stcp Cooling処理条件一覧表
1
1
F.C
同上
F.C
FC
FC.
同上
FC
FC
96
F.C.
600
0
FC
AC
室温
●GE.Group
で ロ ー タ材
Cr Mo―V
(Nl‐
鋼 ) はよ く使
用 され る
O Bruscatoが
21ム
C■lMo
鋼 で用 い た
条件 (ただ し
°
7(Ю Fよ り
AC)
68 検 査技術 2005.12
F.C.
F.C.
l
10°
F/h
56t/h)
AC
F.C.
10°
F/h
56gE
同上
F.C
FC
同上
同上
FC
FC
同上
同上
FC
F.C
AC
A.C
FC
10()
同上
0
l
F.C
■ 5
468
0
2
︲
市
﹁
町
875
FC
524
5°
F/h
28t/h
保持
時間
(h)
FC.
1,000
975
CALTEX卿
却度
冷速
保持
時間
(h)
却度
冷速
保持
時間
(h)
1
10°
F/h
5 6 窃E
F.C.
SOCAL
SOCAL Nol
Stcp Cooling・
SCの
却度
冷速
FC.
1,075
l
η
3。
却度
冷速
1
冷却
速度
焙印0
1
鵬印0
593
却度
冷速
1 , 1 ∞
℃
G.E.
SOCAL#1。 つ SOCAL●
( 標準 型 ) い
却度
冷速
°
F
保持 品度匿
時間 冷却
(h) 速度
焙嘲ω
保持温度
LuRensの
麟印ω
G,E"
1〔
X〕
100
llXl
同上
F.C.
F.C
A.C
AC
AC
0
AC
●名称はrci⑬
による
OBHK仕 様書
(C F Braun
Shdl仕
向)、
様書の条件
に同じ
。当社が現在
採用してい
る標準条件
焼戻 し脆化…修)
レ) ス テ ップクー リング
が0 . 2 % C - 1 % M n - 1 % C r 鋼
1 9 5 6 年P a w e r s0。
19)合金元素 の効果
焼戻 し脆化感受性 が成分系 によつて異 なる こ
の
焼戻 し脆化 の研究 で脆化処理 として、等温処理
F ( 5 7 9 ∼ 3 7 1 ℃) 間 をステ
700°
と共 に、1 , 0 7 5 ∼
ップ状 に冷却す る徐冷処理 を初めて実施 し、徐
持時 の最大脆化温
冷 に よる脆 化量 は、 1 , 0 0 0 h 保
度 で の 脆 化 量 にほぼ等 しい こ とを報告 して い
F毎
F 間 を、2 5 °
700°
る。 この 時 の徐 冷 は1 , 0 7 5 ∼
とは前述 した ところか ら明 らかなように、古 く
か ら知 られていたが、脆化元素 との関連 におい
て系統 的 に研究 を行 ったのはLowで ある①。彼
元素が共存す る場合、合金元
等 は、同量 のIFL化
素 の種類 によつて、脆化量 が第 4図 のように著
しく異なることを見出 してい る。
に24hr保持 しなが ら冷却
す る方法 (延べ 処理 日数
18)粒 界偏析
Cr鋼
は 、脆 化 させ たN l ―
則
l141
1956年 、Arkharovら
獅
組合 せ に関す る根拠 も理
論 的 な もので はない 。
硼
く、 また、温度、時間の
0
0
4
これ らの方法 の出典 は
必 ず しも明 らか で は な
。
0
5
て いる。
御
ては第 2表 (前頁)に 示
す各種 の方法 が発 表 され
製ポヽヽ かl へヽ 、ヽK
︹
p︺燃嘔■K 掏ヽR口経螢ヽ
16日)で あ つたが 、そ の
後保持温度 、時 間 につい
の粒界破 面 に1 : 1 硝 酸 を
滴下 し、得 た溶液 を化学
分析 す る よい う方法 で 、
Pが 粒界 に濃化 して い る
と言 う直接 の証拠 を初め
Purc
NiCr Cr
Ni
NiCr Cr
Nl
NiCr Cr
鋼 の種類
Sb、P、及びAsを含有す る鋼の
第 4図 Low et alの
結果。400∼800wtppmの
焼戻 し脆化傾向を示す。
て得 てい る。但 しこの実
験 では脆化前 の試料 の分
析 は行 っていない。
り
が類似 の 方法 で
そ の 後 、 1967年Restainoら。
NiC̈r鋼中のSb粒界偏析 を検 出 して い る。
現在 で はAuger電 子分光分析 そ の他 の表面微
量元素分析技術 な どの物理的手法 が発達 し、 こ
の方面 での情報 は質量共 に飛躍的 に向上 して い
る。 しか し脆化処理前 の試料 が粒界破壊 を生 じ
難 い ことか ら、粒界偏析 が 脆化処 理 中 に どの様
に起 こるのか につい ての知見 は少 ない。
00米 国 におけるCr‐Mo鋼 の焼戻 し脆化の研
究
Ni―
焼戻 し脆化 に関する研究 の殆 どは中炭素―
Cr鋼 を対象 とした ものであ る。圧力容器用Cr_
MO鋼 (2り4Ci lMo鋼 )に 焼戻 し脆化が認 め ら
れたのは1968年である。
① SOCALの 研究0
では1968年、圧力容
Standard Oil Califomia社
Cr-lMO鋼 が焼
器用材料 の溶接施工試験 中 に21ム
検査技術 2tX15.12.69
b)…焼戻 し脆化
戻 し脆化 を生 じるこ とを見 出 し、以 後 この テ ー
マが研究課題 として取 り上 げ られた。
1 9 7 3 年までの研究成果か らス テ ップクー リ ン
グに よる脆化量 は9 o o °
F ( 4 8 2 ℃ ) で の最大脆化
量 の7 0 % に 相 当す る。 この結果 よ り、1 9 7 3 年に
同社 の使用す る圧 力容器 では
。
VTr40+1.5△vTr40≦100°
F(38℃ )
¨
(1)
の 条件 を満 たす 材料 を用 い る こ とが 使 用基準 と
して定 め られ た 。
② Lukens社 の研究
1968年 ∼ 1969年 にか け て21ムCr-lMO鋼 につい
ての研究報告が技 術 資料 と して発 表 されて い る
0他 、 1973年 にその他 の圧
力容器用鋼 も含 め た
。
9。
い
結果 が 報告 されて る
01)米 国におけるその他の研究 とその集録
Bruacatoのは21ムCr-lMO鋼 サ ブマ ー ジアー ク溶
接金属 のス テ ップ処理後 の シャル ピー衝撃 エ ネ
ル ギ ーが (si+Mn)含 有量 と次式 で 示 され る脆
化指数 又によって整理 され 、 これ らの値 が小 さ
い程 、脆化後大 きい衝撃 エ ネ ル ギ ーが確保 され
るこ とを示 して い る。
10P+5Sb+4Sn+As
X=
100
(ppm)
このXは 所謂Bruscatoの
脆化指数 と呼 ばれる も
ので、式中の各脆化元素 の係数 は第 4図 に示 し
たLowの 結果 か ら、cr鋼の場合 の各脆化元素
(ほぼ等量 の合有量 と考 えて)に よる脆化量の
比 として求め られてい る。
以上の歴 史的展望か ら現在 までに得 られてい
る焼戻 し脆化 の現象面 での特徴 は以下 のように
纏め られる。
① 低 合金鋼 を325℃か ら575℃の温度範囲に
保持又はその温度 範囲を徐冷 した ときに生
じる。
② 脆 化現象 は、 シャル ピー衝撃試験 の破面
遷移温度の上昇 として顕著 に現れる。具体
的には注 目する温度での衝撃吸収エ ネルギ
ーが低下する。又、延
性域 での吸収 エ ネル
ー
ギ が低 くなる場合 もある。
70 検 査技術 2005.12
③ 加 速脆化処理 によっては強度、 ミクロ組
織 には殆 ど変化は見 られないが、長時間実
稼働 した装置材料 (又は長時間脆化処理材)
では、強度及び ミクロ組織 に変化が認め ら
れるようになる。 このこ とは焼戻 し脆化 と
ミクロ組織 の変化 による材料強度 の低下に
対する別 々の機構が働 いてい ることを意味
する。
④ 脆 化処理後の破壊様 式 は、主 として旧オ
ーステナイ ト粒界 に った
沿
粒界破壊が支配
的 で あ る。
⑤ 隣 (P)、ア ンチモ ン (sb)、錫 (sn)、砒素
(As)な どの不純物 を含 む低合金鋼 の場合、
脆化感受性が高 く、モ リブデ ン (MO)や タ
ングステ ン (w)な どの合金元素 を適量添
加すると感受性が低 くなる。
⑥ 脆 化後 の粒界 に特別 な析 出物は観察 され
ないが、破面 には隣 (P)、ア ンチモ ン (sb)
等 の不純物元 素 の顕著な偏析が確 かめ られ
て い る。
⑦ 脆 化処理後、再び600℃以上の温度 に加
熱すると靭性 は回復する可逆性がある。
これ らの知見か ら、焼戻 し脆化 は特定不純物
元素 の 旧オーステナイ ト結晶粒界へ の偏析 に伴
つて生 じる脆化 であると言える。
◆焼戻 し脆化現象と不純物元素
(1)燐 の粒 界偏析の実験 的検討
以 下 典 型 的 な圧 力 容 器 鋼 材 の 1つ で あ る
2.25Cr‐
l MO鋼 につい て焼戻 し脆 化 の金属学的側
面 を系統 的 に検討 した結果 を示す。
実験室的 に焼 戻 し脆 化 を評価す る場合 、以下
の よ うに して行 う。貝「ち、
実験溶解炉 で材料 (試料)を 溶製 し、実際 の
装置用材 料 に適用す る熱処理 と同様 の処理 を施
こ し実験 に供す る。長時間稼働 中に蒙 る熱履歴
に相 当す る熱処理 と して第 5図 に示す加速脆化
処理 を行 い、脆化処理 前 の材料特性 と比 較 して
焼戻 し脆化…け│
59313
538℃
525℃
●5 6 ℃/ h r
・2 8 ℃ハr
●
lhr 15hr 24hr
60hr
125hr
ー
第 5 図 加 速脆化処理 ( ステ ツプク リ ング) の
熱処理 パ ター ン
0001
脆化 による材質劣化 を評価す る。劣化度 ( 焼戻
ー
し脆化感受性) の 評価 は、 シヤル ピ 衝撃試験
に よる延 性 一脆性 遷移温度 ( D B T T ) の 変化量
0・1
001
P濃 度
第 6図 Siと Pの焼戻 し感受性 に及 ぼす影響
によつて行 う。
性 一脆性 遷移温 度 の 変化 (△vTrE)と P含 有量
との 関係 をプ ロ ッ トして い る。 この 図 か らSi量
の増加 に よ りPの 焼戻 し脆化感受性 が高 くな っ
て い るこ と及 びP量 が0.002wt%以 下 になる と焼
戻 しIFL化が起 こらない ことが分か る。
シャル ピー衝撃試験後 の破面 の様子 を観察す
る と、そ の破面 は第 1図 に示す ように延性破面、
擬 へ き開破面、粒界破面 よ りな っている。 この
内、粒界破面 の 占め る割合 (粒界破面率)は 第
7図 に見 られる よ うに、材料 (試験片)に 固有
の遷移温度 で最大値 を示す。 この最大粒界破面
率 と脆化感受性 (△vTrE:力 日速脆化処理 に よる
シャル ピー衝撃値 の遷移温度 ←TrE)の 変化 量、)
0
2
lMo鋼 の焼戻 し脆化感受性 を示 した もの
2.25Cr‐
で あ る。 シ ヤ ル ピー衝 撃試 験 に よ り求 め た延
0
4
の共存効果 で以下 これ らについ て概説す る。
第 6図 はSi含 有 量 とP含 有 量 を変 化 させ た
0
6
は考慮 す る必 要 が な くな って きて い る。 ここで
の課題 は燐 に よる粒界脆化機構 と合金元素Siと
。
8
有量 はtracc∼数 ppm以 下 まで低 減 されてお り、
これ らの不純物元素 による焼戻 し脆化 につい て
10(〕
︹
ゞ︺冊口軽味累
として問題視 されて きたア ンチモ ン (Sb)、 錫
(Sn)、 砒 素 (As)な どの不 純物元素 の鋼 中合
¨
日︺
黎︺翠掛起 ︱コヘ ■ヽ
︹
最近 の鋼材 では各種転 炉溶製技術 の進歩 に よ
り、前述 した よ うな焼戻 し感受性 を高 める元素
150
200
250
300
350
400
450
K〕
試験温度 〔
第 7図
粒界破面率及びシヤルピー衝撃値
には第 8図 に示す よ うに 1対 1の 対 応関係があ
り、粒界破面率、即 ち粒界破壊 の し易 さと焼戻
し脆化感受性 との 間 に強 い相関関係 が存在す る。
粒 界 へ の 不 純 物 元 素 の偏 析 量 を調 べ るため
に、加速脆化処 理後 の試験片 をオ ー ジ ェ電子分
光装置 によ りそ の破面 につい て元素分析 を行 つ
た。第 9図 は代表 的な オ ー ジ ェスペ ク トルを示
して いる。第 10図は燐 (P)を、o.ol%及 び0.02%
を含 む試験片 の粒界破面 のオ ー ジ ェ分析結果 を
示す。 この 図 よ り、P量 が 同 じで もSi量に よ りP
の粒界偏析量 が異 な りSiの存在 に よ りPの 粒界
偏析 が助長 され る ことが分 か る。
検査技術 2∞512.71
螂)…焼戻 し脆化
O
。
〓
.
P
P
〓
〓
一
一
︹
ゞ︺絆口謬峠早
ASE
20
30
40
50
60
70
80
△VTrF〔℃〕
第 8図 粒 界破面率と焼戻 し脆化感受性 との関係
0 0.
10
燃興﹄0 ﹁峠興
0
O P=002
● P=001
―
P=002
06/07′
83 4T1201
焼戻 しの まま
S i 0 6 % 、P 0 0 2 %
S i 濃度 〔
wt%〕
第1 0 図 粒 界破面上のP 濃度 と含有S i 量の関係 と計算機
シミュ レー ションの関係
第 H図 はPの 粒 界偏析量 と粒 界破面率 との 関
係 を示 した もので あるが 、 ここ に も両 者 の 間 に
強 い相 関関係が存在 して い る。 尚、図中に破線
で示 した結果 は、別 の溶製材 を用 い た実験 か ら
280
350
420
490
560
得 られた ものである。
前述 した よ うに焼戻 し脆化 処理 によってオ ー
ジェスペ ク トルは変化 をす る。 このスペ ク トル
KINETIC ENERGY,EV
を第 9図 に しめす よ うにパ ラメー タ化 (AESパ
ラメー タ)し 、 このAESパ ラメ ー タと偏析量 と
の 関係 を求めた のが 第 12図で ある。横軸 に示 し
たPの 偏析量 は、Fc‐
703e Vのピー クで規格化 し
た値 である。図中に矢 印 で示 したFe3PはFe3P粉
末か ら得 たAESパ ラメー タで ある。 オ ー ジェス
ペ ク トルの形状 か ら判 断す る と、脆化処理 によ
り2.25Cr-lMoの粒 界 に偏析 したPは 、その結合
70
140
210
280 350 420
490
560 630
71X2
KINETIC ENERGY,EV
第 9図 粒 界破面の代表的なオージェスペ ク トル
72 検 査技術 200512.
状態がFe3P様になってい る と考 え られる。分子
動力学 シ ミュ レー シ ョンに よる とFe―
P系 にお い
て は 、Fe3Pク ラス タ ー 間 に挟 まれ たFe原 子 や
Fe3Pを構成す るFe原子 に顕著 な非結合 軌道 の形
焼戻 し脆化 …19)
I P / / 1 F c1×
02
ー
第1 1 図 最 大粒界破面率 とP の オー ジェス ピク トルの ピ ク値 の関係
成が見 られ、Fe3Pクラス ター の周囲 で結合 が 非
常 に弱 くな ってい ることが示 され、 この ことが
●
△
口
0
0
︱ ヽ∼ ストく ヘ ー 知 H、 ︱ 、
0m5
必 がゎ8
∼‘
・
Pの 偏析 に よる粒界脆化 の原 因 と考 え られる。
Si%
以上の結果 は、粒界破面率 と脆 化 の度合 を表
0.01
0.01
す遷 移温度 の 変化 (△
vTrE)と の 関係 か ら、焼
戻 し脆化感受性 はPの 粒界偏析 に よ り説 明可能
001
001
002
な ことを示唆 して い る。
粒界偏析の熱力学的検討
Pの 平衡状態 にお け る粒 界偏析 は、熱力学 的
O Pの
に検討 が可 能 である。粒界偏析 の熱力学的 な検
討 を最初 に行 つたのはMcLcan23でぁ る。彼 は
① 偏 析 は粒界面 の 1原 子層 に局限 される
② 偏 析原子間同志 の間 には相互作用 はない
とい う仮定 の元 に溶 質元素 の平衡状態 での偏析
量 を求める式 を導出 した。
粒界面 におけるi原子 の 占有率Xiφはバルク濃
一
0
3
I P / / 1 F1c0×
2
ー
第12図 オ ージェピー クパ ラナー タとPのオ ジェスペ ク トル
の ピー ク値 の 関係
度 ( 材料全体に含まれる量) X P の関数として
以下の式 で記述 で きる。
=
X iφ
GP)
XPeXp(△
GP)
[1-XP+XPexp(△
・
・
・
(3)
検査技術 21X1512.73
(10…
焼戻 し脆化
ここでX P ≪1 であれば
XiBexp(△
Gρ
)
・
・
・
(4)
1φ= [1+XPexp(△
GP)
△
GPをi原
式(3X4)の
子の偏析エネルギーと呼ぶ。
即ち、△GPが大きい粒界でのi原子の偏析が大
となる。
実用材 料 にお け る不純 物 元 素 の粒 界偏 析 に
は、そ の元素 の偏析 エ ネル ギ ー のみ な らず、鋼
中の他 の元素 との相互作用が影響す る。 この効
果 をモ デ ル化 したのがG u t t m a n n ②
で 、彼 のモ デ
ルは共偏析 ( c o _ s e g r e g a t i o nデル
) モ と呼 ばれて
い る。G u ■m a n n のモデルを 3 元 系 に拡 張 したの
がM c M a h O n 2 0 であ り、著者 らは多元系 へ の拡張
を行 ったの。
共偏析 モデルの基本的 な考 え方 は以 下 の通 り
で ある。
粒界を1つ の相 (phase)φ
と見倣 し、この相
とバルクの相 (母相)が 熱力学的に平衡である
と考える。即ち、粒界相 φの化学ポテ ンシャル
μ〆と母相の化学ポテンシャルμPは粒界相と母
相界面での連続性を考慮する、即ちμ/とμPが
等 し くな る。
μi =φμ
F
・・。
(5)
ここで化学 ポテ ンシャルは、合金系 において
i成分 の見掛 けの 自由エ ネル ギ ー に相 当す る も
ので、互 い に平衡す る相中の各成分 の化学 ポテ
ンシャルが等 しいこ とが平衡 の条件 であ る。
成分Mi(i=2,n)の粒界濃度Xfは マ トリクック
ス中の (j=2,n)の
で記述
濃度関数 として(6)式
唱
鉄
p」
マ=漢 i`P/11・
ン
ω
洲
で きる。
ここで △G i ( i = 1 , n ) は元素M i の 偏析 エ ネ ル ギ ー
△GPとi原子 とi原子の相互作用母係数 ξijの関
数 として(7)の
式で記述できる。
―X j B )
△G i = △G P ―R T [ 署 ξ」( X i φ
―ξ φ
―
ji(為 XjB)]
・
・
。
(7)
相互作用母係 数 烏i は1 原子 とj 原子 の結合 エ ネ
74 検 査技術 2CX15 12
ル ギ ー を示す もので 、 これが正 の ときは引力が
作用 し、負 の ときは反撥作用 を示す。(6)式、(7)
式 に よれ ば 、粒 界 でのPの 偏析 量 は 、P量 の 合
有量 が 多 くなるに伴 い大 き くなるが、他 の合金
元素 との相互作用 に よ り偏析 が さらに促進 され
た り、抑制 された りす ることが 分かる。
以上 の検討 に基 づ い て21ムCr‐
lMO鋼 に対 して
温度963Kに お け るFe―
Mo―Si‐
Cr―
P5元 素 の平衡
ー
粒界偏析 の シ ミュ レ シ ョンを、以下の 3つ の
場合 につい て実施 した。
ケ ー ス 1:MOと Pの 相互作用 を仮定 した場合②
ケ ー ス 2:MOと Pの 雄後作用母系数 と して、
溶鋼 と同一 の値 を仮定 した場合
ケ ー ス 3:原 子 間 の相互作用 を無 視 した場合
デル に対 応 す
(site competitionモ
の
る )
ケ ー ス 1、 2に つい て はsiとPと の相互作用
と して反 撥 相 互 作 用 を仮 定 し、相 互 作 用係 数
l化さ
ま
(α
) の値を0 からl o 5 c a 1 / mでo変
J = R Tfξ
せ て シ ミュ レー シ ョンを行 った。
Pの 粒界偏析 に及 ぼすSiの影響 に注 目 した シ
ミユ レー シ ョン結果 を第 10図にプ ロ ッ トし、 ォ
ー ジェ分光分析結果
(粒界 上 のP量 )と 比較 して
ー
示す。 ケ ス 1の MOと Pと の強 い相互作用 を仮
定 した場合、粒界が殆 どMoと Pと で 占め られる
とい う非現実 的 な結 果 となる。Fe―
Mo―P合 金系
において もMOと Pの 共偏析 を否定す る実験結果
が 示 されてお り20、本 シミュレー シ ョン結果 もこ
れ を支持 してい る。又、ケース 3の site competi―
tiOnモデルではPの 粒界偏析量 はsi量の増加 に よ
り微 減 し、オ ー ジェ分析結果 と一 致 しない。
Moと Pに つい て溶鋼 中 と同 じよ うな弱 い相互
作用 を仮定 した シ ミュ レー シ ョン (ケー ス 2)
の場合 、SiとPの 相互作用 を表すα 変化 させ
lを
て シ ミュ レー シ ョン を行 う と α 絶対値 が大
Jの
き くなるに伴 ってPの 偏析量 に及 ぼすSiの影響
が 顕著 になる。SiとPの 間 に α
l=-7× 104ca1/mol
とい う強 い反撥相互作用 を仮定すれ ば第 15図に
示 した よ うに実験値 とよ く一 致 し、Siの存在 に
焼戻 し脆化 …lHI
よるPの 粒 界偏析 と焼戻 し脆化 の加速性 が説 明
焼 戻 し材
される。
Si=0 05wt%
P=0 02wt%
更 に鋼 中のSi含有 量 に よつて析 出炭化物 の形
態 が 変化す る。 第 13図 はSi=0.05%と Si=0.60%
S
物 が微細 に分散 して い る。高 Si鋼につい ては針
状 炭化 物 が認 め られ な い 。 この 針状 炭化 物 は
0 0
0 0
0
10
の試料 の炭化物 の電顕像 を示す。低 Si鋼の場合 、
粒状 の 炭化物 の他 にマ トリックス 中 に針状炭化
8
薇
園
興
ヽ
MO_Hchな 炭化物 で電 子線 回析 に よ りM2C型 の
結 晶構造 である こ とが確認 されて いる。第 14図
6
ヽ●
5
C
ξ
1×
。
2
●●
。
′
め られない。第 14図 は粒界、粒 内 を問わず、無
作為 に炭化物 を定量分析 し、炭化物 中 のMo量
0「
`
3
。
“
”
¨
¨
啜
m
は針状 炭化物 と粒 状 炭 化物 のSTEM― EDX分 析
結果 を示 して い る。針状 炭化物 につ い てはPの
スペ ク トルが観察 され るが、粒状炭化物 で は認
・
●
4
とP量 との 関係 を示 した もので あ るが 、 この 図
よ りMo含 有量 の高 い針状炭化物 にPが 濃化 して
5
ヶ
0
1
15
50
100
at%〕
炭化物中のMo濃度 〔
いることが 示 されて い る。
第14図 炭 化物中のP濃度 とMo濃度との関係
前述 した よ う に、SiとPと の 反撥 相 互 作 用 に
nccdlc―likc prccipitatcs
EDS analysis
、 3´ 1'(3,
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S「IiC)ヽ
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' ・' ■
' や ●4 8 '
第13図 炭 化物形態 に及 ぼす含有Si量の影響
検査技術 2CX15 12 75
…焼戻 し脆 化
(1カ
起 因す る粒 界 へ のPの 偏 析 を明 らか に したが 、
そ の効果以外 に、鋼 中に含 まれるSi量の 多少 に
粒界偏析 ひいては 、焼戻 し脆 化 に影響 を与 える
ことに注 目す る必 要 がある。
0 モ デルの他 へ の適 用例
.
.
0 0
燃興●C﹁旧督味興
よって析 出す る炭化物が異 な り、且 つ 、特定 の
炭 化物 或 いは そ の 炭化物 近傍 へ のPの 濃度 が、
ain=-70,00ma1/m。 1
△Qハ
びp・
θ
焼戻 し脆化感受性 を表す パ ラメ ー タとしてJ_
ファクターが圧 力容器用材料 の選定基準 と して
0
工 学的 に用 い れ られている、J_ファクター は
1CX1
2CX1
300
J = ( S i + M n ) × ( P + s n ) ×1 0 4 %
J=(Si■
Mn)(P+Sn)× 104%
第 1 5 図 J ‐フ ァク ター と粒 界破 面上 のP 量 の 関係
で 記 され る。 ここでJ―
フ ァクター とPの 粒 界偏
の予測値 との 関係 につい て検討 し、J―
ファ
析 Xiφ
ー
クタ の金属学的意味 につ い て考 える。
とJとの 関係 を示 した ものであ る
第 15図はXiφ
を熱力学 的 な観点 か ら見 直す とP の 粒 界偏析 の
関係 で よ く説明 で きる ことが分 か る。
が 、Jとxiφ
との 間 に強 い 相 関 が あ り、鋼 中のP
◆粒界偏析のKineJcs
含有量 にかかわ らず 1本 の 曲線 で表 される。 こ
の こ とか ら、J_ファク ター にはSiとPと の 間 の
強 い反撥相互作用が経験的 に取 り入れ られて い
粒界へ の不純物元素 の偏析 のKineticsは
M cLcan
の
によって与 え られている 。
た と考 え られる。 この よ うに経験 的 に得 られた
パ ラメ ー タとして使用 されて きたJ_ファクター
cgЫをt時間後 の結晶粒界 での不純物原子 の濃
l―
e Xp[柳
卜 0(眈 闘
器
ユ
1
. 1 1∞
0
0
.
0 1 恩0
/ 全
卿
I
Φ
Dl漿
l C a 1 / m め劇
i卜
=C∞/Ci
α
● T.Imarnura,S Sato
0
0
4
5
275t/α ・
d
第16図 粒 界に偏析するP量のkhctcs
76 検 査技術 2CX15 12.
m仏
焼戻 し脆化 …(13)
を使 用 開始後無 限大 の時 間が経過 した
度、C g b ∞
ときの粒界 での不純物原子 の平衡濃 度、C i : 粒
一
/Ci、
内 での平均濃度 、 定 と仮定す る、α= C g b ∞
D : 不 純 物原子 の 拡散 定 数 、t : 時 間、d = : 結
晶粒 界 の厚 さ とす る と、温度T で の粒 界 上の 不
る一層 の理解 と、非破壊検 査技術 の 開発 は当然
の ことで あ るが、相補 的な手法 であ る計算機 シ
ミュ レー シ ヨン技術 の 適用 が未経験 の 空 間的、
時 間的領 域 に起 こる脆化現象 を予測す る上で重
要 である と思われる。
純物 原子 の 濃度 はt = 0 での粒 界 上 の 濃度 をc g b O
とす る と
< 参 考 文献 >
Fracture'' cd by
(1) S Yukawa,D Timo and P Rubio:“
斗 山
れ
d2cん
¨
器
で与 え られる。
cは t=oにお け る不純物原子 の粒界 上 の濃 度
である。
第 16図は種 々の低合 金銅 につい て得 られて い
る粒 界破 面上 のP濃 度 を(8)式の理 論 曲線 と同時
に示 した もの である。 か な りの精度 で粒 界 上の
Pの 偏析濃度 を記述 で きる こ とが分 か る。 ここ
でPの拡散係数 としてD=0.01exp(―
Q /RT)cm2/s、
い
て いる。
d=10
7cmを
用
Q=45,000ca1/mol、
H Leibowitz,5(1969)p65
(2)J.Watanabc et al,1976,Elcvated Tempereturc Dcsibn
SympOSium (1976)p7,ASME
"、
1 9 7 6 年2 月 、鉄 鋼 基
( 3 ) “鋼 中微 量 元 素 の 偏 析 と粒 界脆 化
礎 共 同研 究 会 、微 量元 素偏析 部 会
"(最
( 4 ) “粒 界 の 偏 析 と鋼 の 諸 性 質
近 の 資 料 、研 究 報 告 、
4月、鉄鋼基礎共同研究会、微量元素偏析部会
1979年
(5)L H S Dickenson:“
12(1917∼
C Engineess,
Prac lnstifute of Automot市
18)p342.
(6)R.H.Grcaves,JIS I ICЮ
(1919)P342
(7)C.J McMaohn Jr:Tcmper Embrittlcment in Stccl,ASRM
STP 407(1968)p■
27
(8)H Ohtani and C J MCMahon Jr:Acta met,23(1975)
以上 の結 果 は、Dlを操業条件 か ら計算 し、そ
れ に相 当す る粒 界 上 のP濃 度 を見積 る と、第 9
p377
(9)H Jal市 ctand G_Vidal:Rcvuc dc Mct,41(1944)p378
推定 が可能 で あ ることを
図 と第 11図か ら△
vTrsの
意味 して い る。
以上述 べ て きた よ うに熱力学 的な検討 は、装
0⇒ K BalaJva ct al:Naturc 178(1956)P433.
置材料 の使用 中劣化現象 を予測す る有力 な手段
とな り得 る言 える。
101 J.H Hollomon i Trans ASM,36(1946)P473
02 W Stevcn and K BdttiVa:JISI,193(1956)p141
031 A E Powcrs:Trans A S M.,48(1956)p148
041 V I Arkharou ct al i Fizika Metallov i Meta1lovcdenia,2
(1956)p57
0' P.A Restaino and C J MCMahOn Jr:Trans ASM.,60(1967)
p699
00 J.R.Low Jr,et al:Trans,AIME,242(1968)P■
◆ おわりに
O SOCAL社
4.
内資 料
00 R A Swift:Luckens No RDR 69-23 Dcc 1969
焼戻 し脆化 の歴 史 は古 い 。然 しなが ら、現実
に稼働 して いるプ ラ ン トにお いては、焼戻 し脆
化 に よる脆化現象 は依然 として潜在 的 な課題 と
ー
して存在 して い る。本報 では この歴史的 なテ
マ につい て著者 の理解 して い る処 を記 した。
現在 の処 、鋼 の焼戻 し脆化 を非破壊 的 に検 出
す る技術 は確 立 されて い ない。焼戻 し脆化 は鋼
中 に含 まれる不純物元素 が粒界 に偏析す ること
によつて破壊靭性が低下す る現象 で あ ることは
間違 いのない処 である。 これ に対処 し、 プラ ン
トの安全性 を担保す るには、焼戻 し脆化 に対す
09 RASwi■
andJ A.Gulya:Welding J,52(1973)2,p57S.
20 R Bniscato:WClding J,49(1970)4,p148S
"1994年
1 0 月号 、P 8 2 .
1 0 今 中 : “浴接 技術
"、
・
39(1991)p63
2 0 斉 藤 今 中 : “工 業材 料
231 D McLcan:Grain Boundary in MCtals Clarcndon Prcss,
Oxfoed,1957
10 M Guttmann:Script Mctall,10(1976)339
クO C J McMahon Jr and L Marchut:J Vac,SCi,Tech,15
(1978)450
0 S Suzuki,A.Abiko and H.Komura:mater,SCi Eng,60
(1983)L17X
2つ G.C.Gould:ASTH STP 407(1968)59
2 0 勝 亦 。他 : 鉄 と鋼 、6 3 ( 1 9 7 7 ) 9 、 A 1 5 5
( 筆者紹介 はp 7 8 参照)
検査技術 2CX15 12 77
今 中拓 ―
旭化成エ ンジニ アリングlal
次世代 メンテナ ンス技術研究所
竹 澤 由高
立製 作所 日 立研 究所
lal日
電子材料研究部 高 機 能高分子 ユ ニ ッ トリー ダ
主任研 究員
〒319-1292 茨城県 日立市大 みか 町7-1‐
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TEL :03-5462-4607 FAX:03-5462-4622
< 主 なる業務歴 及 び資格 >
E―
m江1:[email protected]―.cO」
p
l日立製
1987年慶大理工大学院 (修士)終 了。同年l■
作所 日立研究所入社。耐熱 プラスチ ック光 ファイバの
研究開発後、絶縁材料 の劣化診断技術、高熱伝導エ ポ
キシ樹脂等 の開発 に従事。1993年工学博±。1994年電
気学会全国大会優秀論文発表賞、1998年電気学会論文
賞。2002年電機工 業技術功績者表彰進歩賞受賞。
井上健 司
大阪大学大学院
基礎工学研究科 システム創成専攻
助教授
〒560-8531 大阪府豊 中市待兼山町1-3
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mail:inoueosys.es.osaka―
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新井健 生
大阪大学大学院
基礎工学研究科 システム創成専攻
教授
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が誤 つてお りま した。正 しく下記に掲載すると共に、関係各社様 に深 くお詫び申 し上げ ます。
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住所 変更 〕 (纂覆奮看呈瑯議楚冒極9年1駄)
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■解説
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掲載予定報文は編集部の都合で変更になる事があります。〕
〔
乱丁、落丁本は、ご面倒ですが当社までご送付 ください。
送料当社負担にてお取 り替えいた します。
編 集
■本誌編集委員
編集委員長
委 員
旭化成エンジニアリングい
石川島検査計測m
菱電湘南エレクトロニクス卸
大成建設帥
ク 三 菱化学エンジニアリング柳
″ 高 圧ガス保安協会
ク 東 京 ガスい
編 集 顧 問 リト
破壊検査m
■本誌企画委員
テュフ ラインランド ジャパンい
オリンパス伽
オリンパスNDTい
い検査技術研究所
GEイ ンスペクション・
テクノロジーズ・
ジャパン輸
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検 査技術編集委員会
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TEL 03(3944)1181《
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年間購読料 。年1 2 冊1 9 , o o O 円( 税込)
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植村 努
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岡 賢 冶
小山亜弥子
阿南 陸 章
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佐藤 之 敬
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高橋 弘 幸
田中 丈 之
中田 正 明
本田 泰 輔
松山 豊
丸山 文 夫
森谷 茂 樹
湯山 茂 徳
渡辺 隆
木下 康 司
浜崎 義 一
・本誌に掲載する著作物の複製権 ・
上映権 ・
翻訳権 。
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信権(送信可能化権を含む)は日本工業出版株式会社力深 有します。
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<い 日本著作出版権管理 システム委託出版物>
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本誌の無断複写は著作権法上での例外 を除き禁 じられてい ます。
霙容更 日本 工 業 出版株 式会社
本
識拓
一
寛郵宏麒織暉款妃
醸神洋概願鞭林則知仲
2006年 1月 号 予 定 目次
都営三田線
「
ー
日本エスケイエフ(株)は2005年10月21日(金)コンラッド汐留 (東京)にてテクニカルプレスデ を開催 した。
ベアリング事業 で世界ト
現在関連会社を含めると世界 13レ
ップシェアであるSKFは 1907年スウェーデンにおいて設立され、
国に営業 ・
製造拠点を持 つ 。
① ベアリングとユニット② シール ③ メカトロニクス ④ サービス ⑤ 潤滑 システム
ジョンストン氏、日本 エスケイエフ代表取締役
の5つがSKFの プラットフォームであり、当日は社長兼最高経営責任者のトム・
機器展示やプレゼンテーションも行われた。
浅野義樹氏を始め9人による講演が行われた。同会場 において、
トム ・
ジ∃ンストン
SKFグ ル■プに0い │て
SkFグ ループ01日本における戦略
浅 野義樹
SKF― 風カエネルギーにおける原動カ
ステファン ・
カール ソン
世界の鉄道産業へSKFか らの提案
ジョン ・スキラー
SKFI最1新システム
1工作機械向1ナ
藤原 誠
■´
る先進のステ│ア
'イワイヤーソリユ■シヨン
オフハイウiイにお1す
スベン・
ゴスバーグ
印刷機械におけるISkF最新技術
金子 弘治
高負荷 アプリケ Tシ ョンヘ のSKFハ イテクソリュ…ション
レド・バ ブリル
ジェラフ
日本・
台湾マ■ケ│'卜
におけるSKFエアー
ロ│=―
ンジンサービスとサポート
ジョンストン氏
(左)社長兼最高責任者 ト ム・
エス
エフ
ケイ
(株)代 表取締役 浅 野義樹 氏
(右)日本
同会場での機器展示
SKFグ ル ープ につ いての お問 い合 わせ
開演 内容 。
ング
日本エスケイエフl■
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〒1 0 5 0̈ 0 1 2 東 京都港 区芝 大門 1 ‐
1
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●無線 LANに よる上位 コンピュー タとの連携が可能。
●点検指示 ・実績収集が効率的に行 える。
0設 備管理 システム (uNIVEAM)と の連携 によ り、ル ー ト点検 のほか、現場 で上位 CPUに 保管 された
実績
デ ー タを参照 し、現在 の機器の状態 を精密 に判定 で出来 る。
○高機 能 な携帯型 診断器 。
●モ ー タ/回 転機 の診 断 に、 これ 1台 で す べ て対応 。振動 は もち ろん、温度 ・電圧 ・電流 も計測。
●オ シロス コ ー プ 、デ ー タ ロガ ーの機能 も搭載 。
○ タ ッチパ ネル によ リビジ ュアル に操作 出来 る。
○上位 コン ピュ ー タとの接続 に よ リル ー ト点検 が 出来 る。
■測定項 目
振動 ・音響 ・電流電圧 ・温度 ・五感
■ その他 の新機 能
FF「分析 ・オ シロス コ ー プ ・バ ランシング ・デ ー タ ロガ ー
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温度 湿度 を制御す る恒温恒湿試験機構 を加 えた付加価値 の高 い、新 しい環境試験装置。紫外線 、赤外線 を含
めた太陽に近似 した特性 の光源 を使用す るので、 日射条件の設定 によ り、より屋外での使用環境 に近 い設定 の
高度な試験が可能になった。
今回の発売 は 5機 種 で、試験対象物 に合わせ、内容量の大 きさの異 なるチ ャ ンバ ーを用意。乗用車が入 る大容
量 か ら、素材や部品用の小型 の もの まで、対象物 に合わせた装置選定 と、温 度、湿度、風量、可視光域 と赤外
線 ・紫外線 な ど 日射 の 条件 は要望 に合 わせ た製作 が可 能 。
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光照射環境試験 装 置 は 、 自動車 や太陽電池 をは じめ と した、 さま ざまな
製 品 の 品質信頼性 試験 や実験 な どに用 い ることが出来 る。
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ときは中止することがあります。掲載申 し込み〆切は毎月月末、内容訂正変更
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資料請求No 012
検査機器 ・装置取扱い会社一覧
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資料請求L 015
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検査機器 ・装置取扱い会社一覧
P(5)
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資料請求間 016
検査機器 ・装置取扱い会社一覧
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★
★
P(8)
★
★
★
マー クテツク的
★
l■
l町田製作所
検査機器 ・装置取扱い会社一覧
P(9)
(社名 :50音 順)
嘗
[f設
③理学電機
サー ビスセンター
〒2 1 0 - 0 8 0 2 川崎市川崎区大 師駅前 1 ‐
1-2
httpソ
フ
Www ngakusc cO.ip
TEL 044-270-5761 ・ 06-6305-4771(大 阪)
FAX 044-270‐5764
:][豊
菱電湘南
エ レク トロニ クス輸
〒247-0065 神 奈川県鎌倉市上 町屋 214
httpソ
フ
Www rsec coip
[email protected]
TEL 0467-45-341l FAX 0467-44-7517
i影
涸鏃響鞣翻驚
流れがもた らす材料劣化現象/知 っておきたい流れが配管 ・機器 に及ぼす影響
工□―ジョンーコロージョン入 門
編 著 : 松 村 昌 信 ・儀 本 良 則 ・矢 吹 彰 広
A-4判 230頁
2005年 3月 末
定 価 ¥ 2 , 3 0 0 円 十 税 ( 送料 別 )
配管機器内の流れは流体の種類とその状態、形状運転状況等により様々な流れの状態が形成されます。それらの
流れ
が時として配管機器に致命的なダメージを与えることもあります。このような状況を起 こさないよ
うにするために流
れがもたらす材料劣化、流れが配管、機器にどのような影響を与えるかを知っておくことが重要で
す。
本書は問題解決のために体系的に解説された初めての解説書です。
第 1章 エ ロー ジョンーコロー ジョン概論//第2章 コ ロー ジョン(腐食)工学の基礎/第 3章 い わゅるエ ロー
ジ
ョンーコロー ジ ョン/第 4章 外 力 を受けた金属材料の挙動/第 5章 キ ャビテー ション エ ロー
ジ ョン/
ー
ー
第 6章 固 体粒子衝突エ ロ ジ ョン/第 7章 コ ロ ジ ョンとエロー ジ ョンの重畳
■お申し込みは当社ホームページまたは下記販売課まで
日本工 業出版株式会社 販 売課 〒 113-8610 東
京都文京区本駒込6-3-26
TEL:03‐ 3944‐8001 FAX:o3‐
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3944_6826
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ハVww.nikko_pb.cojp
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mail:sale@nikko_pb.co.ip
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検査機器 ・装置取扱い会社一覧
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l理学電機
サー ビスセンター
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菱電湘南
エレク トロニクスl■
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料 典間
掲 特 掲
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年間5 5 , 6 5 0 円 1 年 単位一括支払
検査技術』毎号 1 部進呈
掲載参加会社 には 『
掲載開始号 より1 年間が単位で、その後変更の申 し入れがない場合 1 年 間の自動更新となります。
載 期
更新の 2 ∼ 3 ヶ 月前に当社 より継続、内容変更、継続中止のご案内を送付いたします。
但 し、契約期間中でも読者に不利益 を及ぼす等の事態があるときは中止することがあります。
■掲載 申込締切 毎月2 0 日、内容訂正 ・変更も同日です。
載
ー
■ ベ ンダ ー ズ リス トは 日本 工業 出版 ホ ー ムペ ジに も掲載 してお ります。
ー
ー
ペ
m a i l アドレス をお知 らせ下 さい。
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御社
日本工業 出版 ホ ー ムベ ー ジ : h t t p ゾ/ w w w . n ! k k o …p b . c o . i p
■お問い合せ■ 日 本工業出版い 編 集部ベンダー係
〒1 1 3 ‐
8 6 1 0 東 京都文京区本駒込 6 - 3 - 2 6 T E L . 0 3 - 3 914148‐1
E‐
ma‖ : vendor(pnikkO‐
pb.co.,p FAX03-3944-6826
資料請求L 021
‐
産学宣
:黒
曇
麟1鷹
摯
│1癬
●本ページお問しヽ
合わせ先 コラボ産学官事務局 TELO(
日立大学法人福丼大学
地方から産 学官連携を演出する大学
◆研究内容 (概要)
ポリウレタンフォームは、自動車のシー ト材料、
家電製品や建
材用断熱材などに利用され、大量 に製造 されていますが、これま
で リサイ クルする方法がな く、廃棄物 はほぼ 1000/0焼却や埋め
立て処 分 にされてきま した。しか し、どのような材料も リサイク
ル し、持続可能な資源循環型社会をつ くってい くことは21世 紀
の最重要課題の 1つ です。また、我が国でも循環型社会形成推進
基本法とこれに関連する各種物品 リサイクル法が制定され、材料
資源を循環させる社会システムの構築が求め られてきています。
本技術は、このよ うに リサイクル が最も困難な高分子材 料の
1つ であるポ リウ レタンフォー ムを中心 と したポ リウレタン材
料を リサイクルする技術です。この技術では、化学分解を行 って
・
原料分子 に戻せる、いわ ゆる 化学 (ケミカル)リサイクル性 ・
を、
このよ うなポ リウ レタン材料 に付与することによって リサイク
ルを可能に しま した。まず、使用する前のポ リウレタンフォー ム
の分 子構造 中にあ らか じめ分解 性の アセター ル基 を導入 し、使
用後、酸の作用 によ り原料のポ リオールが再生 リサイクル でき
るポ リウレタン材料を開発 しま した。
また、将来的には、リサイクルが 困難であ ったゴム 繊維 プラ
スチ ックなど他の高分子 にも リサイクル性 を付カロしてい くこと
◆考 え られ る用途 (技術利用例 )
自動車のシー ト材料や家電製品、建材用断熱材などポリウレ
タンフォームを使用 している業界で利用可能です。こ使用のあ
らゆる原料ポリオールに対 して適用できます。
●橋本 保 (福丼大学工学部材料開発工学科)/主 な専門分野 :高
分子合成化学など
→卜
繭憫
回 →爾鼈‖
ポリオーリ
レの
原料
ポ リウレタンの
原
料
自動車用シート材料
冷蔵庫断熱材
断熱用建材 な ど
ケミカメ
レリサイクル
を目指 しています。
1鍮
籐藝鶯轍纏軸縮鱗鱗,黎
締機霧巖鋳1軸
欲 機購議鍮織糠爾鐘購轟鑽機辮朦義織補│ま
津
:1曇
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ま
:1細
│1憫
◆ 研 究 内 容 (概要 )
現在、め つき技術はナノのオー ダーでの制御が可能とな つてき
ま した。このよ うな技術をうま く用 いれば、効率のよい各種電極
を作ることな どが可能とな り、エネルギー産業で重要な技術となつ
ていきます。
本研究 では、数十ミクロンオー ダー 以下の大 きさの 微粒子材
料の表面 に、形態をナ ノメ ー トルオ ー ダー で制御 しため っき皮
膜を作製する技術の開発を行 つてい ます。これまでに、水素吸蔵
合金をは じめ、水酸化 ニ ッケル、PttFE(ポ リテ トラフルオロエ
チレン)など多数の微粒子表面に電解または無電解めっきを行い、
微粒子表面 に金 属複合皮膜あるいは金 属樹脂複合 皮膜を作製す
るプロセスを確立 してきま した。このよ うに表面 に複合皮膜 を
作 り出す ことによ り、微粒子単体では不 可能であ つた機能性 を
付加することができます。この技術のキ ー ポイン トは、複数種の
サイズおよび表面エネルギーの異なる粒子をいかに均― に分散 し、
め っき反応場 にコンスタン トに供給するかにあ りますが、我々
の研究 グル ー プでは界 面活性剤を用いた分 散技術について、め っ
きプロセスヘ の適合性を含めて膨大な情 報の貯蓄を行 つて きて
います。
また、作製された複合め つき皮膜つき微粒子材料は、成形 フロ
セスを経て高出力ニ ッケル水素 電池や新型 高分子固体電解質形
燃料電池材料と して利用 しています。
◆考えられる用途(技術利用例)
この技 術 によ り生み出された微粒子 は、効率の よいニ ッケル
水素 電池用の新型正 極 ・
負極 や固体高分 子形燃料 電池用の易成
形性電極 に利用できます。また、撥水性や摺動性を必 要 とする微
細な部材 についての表面処理方法 と しても応用が可能です。
●高島正之 (福井大学地域共 同研究センター )、米沢 晋 (福丼大
学工学部材料開発工学科)/主 な専門分野 :無機材料化学、無機フッ
素化学など
産 学 官 連 携 だ より
●本 ペ ー ジお問い合わせ先 コラボ産学 官事務局 TEL 03 5696‐
1●構紳本響││
9425 FAX 03=3877ヽ
1207
鬱
レカウンタを
オンラインパーテイクリ
用いた摺動面劣化診断
ー
液体中に含まれる粒子の大きさと個数をオンラインで計測できるパ
ティクルカウンタを開発した。潤滑下の摩耗状態の診断などに利用で
き、また各種液中に適用可能なため環境調査機器としても利用できる。
ー
次世代分子 アクチユエ タの
‐
‐
エネルギ 変換機構
ー
ー
次世代 のアクチュエ タとして期待される分子アクチユエ タの具体
ー
化として 、分子構造 とパフォ マンスの相関を解明 しながら、実際的
オ料の開発を行つている。
な仕様に耐え得る高性能な本
ポリマ ー微粒子合成 のための
乳化重合 のtll御
ポリマー微粒子分散液の調製方法の 1 つである乳化重合の重合反応機
ー
構について研究し、重合反応速度や生成 するポリマ 微粒子の大きさ
ー
する。
て最適な製造方法を設計
制御し
マ
の平均分子量を予測
やポリ
電子線グラフト反応を用 いる
繊維 :フイルム の機能化
フイルムシール法」を開発し、
電子線照射によるグラフト重合のための 「
繊維の高機能化 (親水化 、超撥水化など)繊 維表面で無機物 との複合
化、PP繊 維などと八イドロキシアパタイトとの複合化を行つている。
超臨界流体を用いる
繊維 :高分子の機能加=
繊維や高分子の機能加工は、処理コストが大きい。超臨界二酸化炭素
を用いる加 工技術を利用すれば、材料 のより高性能で新規 な機能化
ー
加工が、低環境負荷かつ省エネルギ 的に行うことが可能となる。
金属
超撥水性 フシ素樹脂 …
複含めつき皮膜の作製
PTFE微 粒子とNiとの複合めっきプロセスのノウ八ウを畜積し、様々
な形状の基板 に部分を選択 した超撥水めっきを行つている。金やスズ
など複合めっきの困難な金属へのフッ素樹脂複合表面も作製している。
ホウ素セラミックス燒結装置
炭fヒ
2 4 G H Z 、 出力 2 5 k W で 連続動作するジヤイロトロンを用いたセラミッ
クス燒結装置である。2 , 1 0 0 ℃ にまで至る高温燒結 を可能にし、高品
質のセラミックスを開発することが可能である。
:議
電
饉=大 学法人振井大学
・
地域共同構究センタ■ ■│ ■
■
・
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‐
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歳場塊:J夕
編
億
1慶
勢
糞
舞や
UIR=│ltipl//Ww"│lr・
ollte111К
Ч
III191,││‐
■
教育地域科学
福丼大学 は、
工学部の3学 部と
部 、医学部、
それぞれに大学院 を擁 し、こ
の ほか に遠赤外領域 開発研
ー
究 センター や高 エ ネル ギ
ー
医学研究センタ など全国的
にも特徴ある施設を中心に学
内 11教 育研究施設 を設けて
います。これ らの学部 施設
産学官連携
すべ てにおいて、
を積極的に推進 しています。
平成 16年 度 には大学全体
で 196件 の共同研究 受託研
全教員の約25%
究を実施 し、
が共 同研究 に携わり、特 に工
学部だ けに着 目すると約 45
%の 教員が共同研究を実施し
ているという全国的にみても
産学 官連携 に特徴 の ある大
学のひとつとなっています。
この ように共同研究 産学
官連携に慣れた教員を多く要
していますので、多くの分野
での対応が可能です 。地域共
同研究センター までお気軽に
技術相談 をお問い合わ せ下
○第 1日 目 12月 8日 (本)
産学連携成功事例説明会」
13:30∼ 「
JSTの 依託開発事 業を中心に依託開発 に成功した中小 企業
から、どのようなプロセスを経て産学連携による開発に成功した
のかをうかがい、これを参考に平成 18年 度の 」STに よる依託
開発事業公募 に中小企業の皆様方 とコラボ産学官会員大学 との
連携による応募を目指し開催 します。
1700∼
懇 親会&新 技術説明会 のプレ顔合わせ
さい。
○第 1日 目 12月 9日 (金)
コラボ産学官会員大学による新技術説明会」
10:00∼ 「
」STで ライセンス可能 な課題 (特許)を 対象に、その発明者
が自らの技術 について企業の皆様 に正確に理解してもらい技術
移転の促進 に資することを目的に説明 します。また、大学などの
研究機関が主体となつた研究成果の社会還元活動 (技術移転)を 、
」STが 積極的に支援する活動として、コラボ産学官と連携 し、コ
ラボ産学官会員大学 で創出された研究成果 を対象として、ライ
センス可能な特許による新技術説明会 を開催いたします。
こ覧ください。
/ wwW CO abosgkcom/を
※詳細はコラボ産学官のサイトhttpツ
日立大学法人群馬大学
工学部 ・医学部融合 により生み 出される医薬 ・
材料 ・
情報等の研 究成果 の技術 移転を進 めています !
1 静欄 機 齢 転 職 輛
◆ 研 究 内 容 (概要 )
癌などの光治療 に用いる光増感色素の開発では、光吸収波長の
長波長化 吸収係数の増加 活性酸素の増感効率の 向上 癌細胞
への親和性の 向上などが課題 とな つてい る。本発明では、これ ら
の課題を克服する一重頂酸素発生斉」
を含む癌治療薬を提供する。
本発明によ って含ヶイ素置換基 を導入 した化合 物 は、一重頂
酸素を効率よ く発生させる ことができる。発生させた 一重頂酸
素 によ り細胞 を破壊することがで きるため、本発明の 一重頂発
生剤 を適用することので きる疾患 と して、一 重頂酸素 に起因す
る細胞破壊 によつて治療され うるものであれば特に制限されな
いが、癌、移植片対宿主疾患、移植片拒絶、自
己免疫疾患およびT細 胞仲介性免疫アレルギー、
議
◆ 考 え られ る用 途 (技術 利 用 例 )
癌などの患者 に一重頂酸素を発生 しうる化
合物 (増感色素)を
投与 し、適当な波長の 光を照射 して一 重頂酸素 を発生 させるこ
とで、悪性細胞 を破壊 して疾患 を治療 する光 線力学療法が知 ら
れている。本発明は、癌などの光線力学療法に用いることのでき
る一重頂酸素発生剤を提供する。
●堀内宏明 (群馬大学工学研究科助手)、平塚浩士 (群馬大学工 学
部教授)、久新荘 ―郎 (群馬大学工学研究科助教授)、松本英之 (群
馬大学工学研究科教授)ほか
細菌の感染症、ウイルス感染、加齢性黄斑変性、
にきびなどが例示される。
この化 合物 は600∼ 800nmの
可視光で
も励起 して 一 重頂酸素を発生する ことがで
一
きる。そのため、人体 へ の浸透距離の長 くな
る波長の光を用いることで、体内深部 におい
ても一 重頂酸素 を発生させる ことができる
という利点も有 している。
SiMe3
テ トラフ ェニル ボル フ ィリンに トリメチル シ リル基 を導入 すると光増感効 率が向上 する。
1銀:卜機:議
職鏑体│
◆研究内容(概要)
自己免疫疾患や脳腫瘍な どのさまざまな 疾患の標的にな って
いるオ リゴデン ドロサイ トは、中枢神経系組織実質内に存在する
細胞の一種であ り、神経細胞の機能維持に極めて重要な役目を担つ
ている。O ig2は オ リゴデン ドロサイ トの発生 分化を制御する
転写因子で、ヒ ト01ig2は オ リゴデン ドロサイ トとオ リゴデン ド
ログリオーマの両者に特異的に発現することが見 出されている。
本発明の抗 ヒ ト01ig2抗 体は、ヒ ト01ig2を 特異的に認識 し、
ヒ ト由来の組織標本 において、オ リゴデン ドロサイ トおよびォ
リゴデン ドログ リオ ー マの核 を特異的に認識する。さ らに本発
明の抗 ヒ トOlig2抗 体 は、生体組織中およびin vitroに
おける
O ig2の 分布や発現量を検出するのに有効であ り、免疫組織染色
試薬、免疫化学試薬、医薬な らびに診断薬 と して有用である。
◆ 考 え られ る用 途 (技術 利 用 例 )
抗 ヒ ト01g2抗 体を提供 し、それを有効成分と して含むことを
特徴 とする免疫組織染色試薬、免疫化学試薬、医薬な らびに診断
薬を提供する。
●横尾英明 (群馬大学医学部助手)、儀田浩二 (群馬大学医学部技
術職員)、中里洋一 (群馬大学医学部教授 )
組 織染色 の例
A : ヒ トォ リゴデ ン ドロ グ リオ ー マ
C I マ ウス大脳 白質
B
D
ヒ ト大脳皮 質
ラ ッ ト大脳 白質
5
2
携 9
4
9
6
連 5
.
3
L
E
官 T
だ より
産 学
●本 ペ ー ジお問 い合わせ先 コラボ産 学 富事務局
FAX 03‐
3 8 7 7 ‐1 2 0 フ
カ ーボンナノ材料の製造方法
及び運心溶融紡糸装置
ポリマ ー ブレンドであるコアシェル粒子が相分離を起こさない温度条
ー
ー
件で遠心溶融紡糸を行うことにより、カー ボンナノチュ ブやカ ボ
ー
ー
ンナノフアイバ などのカ ボンナノ材料を効率良く製造できる。
シリルエチエル基を有する
トリフェニ レン化含物及び
その製造方法
シリルエチニル基をもつ新規トリフェニレン化合物を提供する。耐熱性
耐光性が高く、有機溶媒に可溶であり加工性が高い。さらに蛍光やリ
ン光を発するため、有機 E L 素 子の光学材料として有用である。
シリコンカーバイド系多孔質体
及びその製造方法
炭化ケイ素が有する高い耐熱温度、優れた熱伝導性と電気伝導性 、化
学的安定性などの特性を備 えるとともに、高い比表面積を有するシリ
コンカー バイド系多孔質体およびその製造方法 を提供する。
2‐フリ
レオロアデノシンによる
殺クリプトスポリジウム作用
下痢起因原虫の 一種である腸管内規制原虫のクリフトスポリジウムに
抗する作用を持つ治療薬または予防薬を提供する。
アシアロGMlの 免疫学的測定キット
並びに抗アシアロGMl抗 体の
免疫学的測定キット
試料中のアシアロGMlや 抗アシアロGMl抗 体を高感度、高精度 、短
時間で測定検査する際の診断基準を統一する可能なアシアロGMlの
免疫学的測定キットならびに抗アシアロGMl抗 体の免疫学的測定キット。
血糖値測定装置及び方法
グルコース濃度の特性波長が紫外域の 2 つ の波長に存在し、この 2 つ
の波長の相対強度がグルコース濃度と相関を持つ点に着目することで、
精度良く血糖値を測定可能な血糖値測定装置を提供する。
オゾンガス含有製氷方法
及び装置
簡便なプロセスで生 成されたオゾンガスを氷 に含有させた機能氷を
提供する。鮮度保存用生鮮食品、冷凍 冷蔵保存食品、上水道冷水の
浄化 殺菌 脱臭、医薬 医療品の保冷などに極めて有効である。
日立大学法人 群儒大学
研 究 ・知 的 財 産 戦 略 本 部 研 究 ・知 的 財 産 戦 略 室
1
〒376-8515群 馬県桐生市天神町 1-5‐
10277-30-1178
TEL:0277‐ 30-1174 FA×
URL:http://www ttp gunma― u acip
mal inp‐admin@eng gunma― u ac,p
E―
本学は、
首都圏北部の総合
研究所 、企 業 、金融機 関など
大学として、
産学官の連携、
共
同研究等を活発に推進してい
幅広く多くの組織と連携を進
めるとともに、コラボ産学宮
ます。文部科学省の知的財産
本部整備事業 モデル で設置
に参画 し、
今後も首都圏企業
された研究 知的財産戦略本
部と地域共同研究センターが
密接に連携 し、民 間企業など
との共 同 受託研 究の推進 、
知的財産の情報提供、
技術移
転などの活動を進めています。
また、「
地域に貢献する大学」
として、地域の科学技術の振
興および産業の発展に貢献す
るとともに、
県と協力して様々
なイベ ントを開催するなど地
域密着型の活動も推進してい
ます。さらに、首都 圏北部の
に対する八ブ拠点として、
様々
な機会 を設 け積極 的 に活動
を行つていきます。
11月 18日 ・19日 に東 京都 江戸川 区で開催 〇
02005年
●コラボ産学官 ×デジタル八リウッド 「コラボ☆ボスター展」
コラボ倶楽部Jの ためのアーリーアメリカン&ク リスマ
交流空間 「
ス、ときめきフェアをテーマに様々な場面でのポスターを展示。お気
に入り作品&デ ザイナーとのマッチングも開催。中小企業 商店のた
めのポスターデザインも提供します。
●コラボ産学官参加大学とデジタル 八リウッド大学&デ ジタル八
リウッドによる産学官連携相談 &進 学相談
●講演会 「コンテンツ業界、クリエイターを目指す君 へ 」
・Boy Meets App e∼個人の可能性
・日本のロボットアニメに見る日本のコンテンツ産業とアニメーショ
ンの歴史
・T系 中小企業の起こし方と営業 ∼ 科学者からCGク リエイター 、そ
して社長 へ ∼ (仮)
イブ
●インタ ー ネットラジオ RAD10365ラ
軽快な音楽番組 RAD10 365が コラボ産学官やときめきフェアの
様子 、大学Q&Aな ど、デジ八り大学や他の大学からの生情報もお届け│
インター ネットがつながればどこでも聴けます ♪
□主催 :デ ジタルハリウッド大学安楽研究室
□協力 :コ ラボ産学官、RAD10 365、 」ST
□会場 :コ ラボ産学官プラザ in TOKY0
(都営新宿線船堀駅南□徒歩3分 、東京都江戸川区船堀3524)
第 7回 産業ときめきフェア in EDOGAWA
(タワーホール船堀 :船堀駅北日前、東京都江戸川区船堀411)
/www co abosgkcom/を こ覧くださしヽ
。
※詳細はコラボ産学官のサイトhttp′
産 学 富 連 携 だ よ―
り
先 コラボ産 学官事務局 TEL 03 5696‐
9425 FAX 03 38フ
フ ]207
動画や音声等で恐怖刺激を呈示する恐怖症治療 中の患者の、恐怖反応
が低減されていないシー ンを検出し、その箇所を自動的に再呈示する
ことによって、効率的なエクスポージャーを実施可自
副こした発明である。
スボンジ状白金ナノシー トを
力=ボ ンに担持せしめてなる
白金一 カー ボン複合体
燃料電池および各種電極触媒、ガス拡散電極の性能向上において、自
金をナノサイズレベ ルで形状制御しカーボンに担持させる事によって
過電圧が大幅に低減でき、活性が飛躍的に向上し、使用白金を低減する。
球状力覚呈示装置
計算機上に構築された仮想世界のカ モーメントや遠隔地にあるロボッ
トが感 じるカ モーメントを操作者に呈示するデバイスとして操作性、
作業効率性に優れた球状力覚呈示装置。
ラジオによる
音声ガイダンスシステム
周波数変調 ( F M ) の 同一搬送周波数域でのマスキング効果を利用し、
日の前の静止する展示物、または移 動する展示物から発信される内
容を、通常の F M ラ ジオにて混信することなく聞くことができる。
ビナフテル基をもつ
化合物を含む液 晶組成物
特異なねじれ構造を誘起する光学活性のビナフチル基をネマチック液
晶材料へ 添加することによって、特にO C B モ ー ドの液品ディスプレー
において、スプレイーベ ント転移を加速することが可能。
グラム陰性菌及びグラム陽性菌等
に対 し抗菌活性を星する機能性
イソプレノイド
グラニオール、シトラール、フアルネソール、グラニルクロライド、グラ
ン酸、酢酸グラニル等のイソプレノイド類と特定のヒト病原菌、または
植物病原菌との抗菌活性を示す新規な組合せを提供。
Ⅳ型アレルギー反応抑制剤
藍から抽出された物質、トリプタントリンがアトピー性皮膚炎等に有効
であることは知られているが、Ⅳ型アレルギーすなわち金属アレルギー
又はゴムアレルギー等にも有効であることを見 出し本発明となつた。
ニンニク産地識別方法
諸外国から安価なニンニクが大量に輸入されている今 日、高品質な国
内産ニンニクとの簡易な識別法が期待されている。本識別法は、感染
しているウイルスの遺伝子の地理的変異に基 づいて行う。
手術台等に簡 単に取り付けることができ、必要に応じて、高さや方向
を適 時調節 して患 者の身体の一 部を牽引しつつ、手術又は検査など
を行うことができる牽引装置。
二
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コ ラボ産学 官のサポー ト体制
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菫朧国困E豊 霊議奎躍=題 覇扇騒富硼 │ ● 長崎大学 0人 分大学 │
量本学:岬 響鸞 ‐ 3蹴 1維 鎌 瓢 機:
i儡鵞 .醸鰤 1甲 琴:
シーズ ニーズマッチングイベント、進学説明会、中国視察など会員 (入
会 入居)大学 機関、支援機関とのコラボレーション企画も多数開催中。
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※本製品ガイドは編集部のアンケートにより '■ ●■■
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パル ス式赤外線非破壊検査装 置
/欄 エイリイ 。エンジエアリング
非破壊検査の常識が変 わる !
米国TWI社 が開発 したアル ゴ リズム によ り、複合材料、金属
材料、 セ ラ ミックな どの 内部欠陥の検 出能力が飛躍的に向上 し
ました。 他 の方式 では困難 とされていた複合材料の検査 にも有
効です。 航空宇宙産業、自動車産業、電力産業等 で 開発、製造、
維持整備の各段 階を通 じて幅広 く活用 され、安全性 の向上、生
産性 の向上 に寄与 しています。 広 い面積 を迅速、安全 に検査 し、
クラ ック、衝撃損傷、水分混入、剥離、接 着不良、腐食、 コー
ティング不良等 の検出に効果 を発揮 してい ます。
諸方式の比較 (航空機用 ハ ネカム標準試験 片 )
エコーサーモ
エ
ックス線
超
音波スキャン
問 い合 わせ先/ T E L : 042-983-1739 (試 験機 器 営 業 部 )
∪R L : http://_.alae.co.lp
関連図書紹介 「
赤外線サーモグラフィによる
設備診断 0非破壊評価ハンドブック」 /1111日
本非破壊検査協会
本書は、 日本非破壊検査協会に設置された 「
赤外線サーモグラフイを用いた非破壊評価特別
研究委員会」においてここ数年研究を進めてきた成果を中心にサーモグラフイ法の原理か ら最
先端の応用まで分か りやす く解説 したものである。サーモ グラフイを非破壊検査の道具 として
これから使って見 ようと思っているビギナーか ら、これを用 いてすでに第一線で活躍 されてい
る研究者 ・専門技術者 まで広い範囲の方々に気軽に、 また楽 しく理解出来るように涸J定例 ・応
用例が多 く示 されている。
第 1章 赤 外線サーモグラフイの基礎
第 2章 赤 外線計測機器
第 3章 赤 外線計測の方法
第 4章 赤 外線サーモグラフイによる非破壊試験
第 5章 広 がる応用分野
第 6章 熱 弾性応力測定
第 7章 最 新応用 と今後の課題
監修/寺 田 博 之 ・阪上 隆 英
定価 :7,000円(会員価格6,311kl円
)(送 料別)
問 い合 わ せ先 / T E L : 0 3 ‐ 5 8 2 1 ‐
5102
資料請求No
…
赤外線サーモグラフイ (21
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サーモグラフィ装置 サ ーモトレ サ 丁H91 00Pro
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/NEC三
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0 5 2 6 ( 国内営業部)
問 い合 わせ先/ T E L : 0 4 2 ‐ 5 2 2 ‐
el.co.ip
URL:http://www.necsan―
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サ ー モ グラ フ ィ装置 サ ー モ トレ サ 丁 H7800 /NEC三 栄lal
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見やすい位置に固定可能。
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管唇視画像 ・熱画像同時記録機能搭載
●可動式35型 カラー液晶モニ タ
。内蔵 メモリに1,0∞
画像記録可能
●わか りやすい日本語操作画面
0防 塵 ・防滴構造 (IP54適合)
0レ ーザポインタ搭載
・
初
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写
打鮪撃
胤動し
●フレーム時間 11/60秒
5 2 6 ( 国内営業部)
問い合わせ先/ 丁E L : 0 4 2 - 5 2 20‐
URL:http://WWw.necsan‐ei.co.ip
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サ ー モ グラ フ ィ装置 サ ー モ トレ サ TH6200 /NEC三
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ログラムを利用 しパ ソコンでも確認できる。
■特徴
0レ ーザポインタで測定個所の確認が可能
●防塵 ・防末構造 (IP54適
合)
●米国L申 請不要
O USBイ ンタフェース
●可動式 カラー液品モニ タ
・
)
:橋 度測定範囲 :-20℃ ∼2Ю℃ (高温 レンジ付 加 ℃∼ 1,lXXl℃
●最小検知温度差 :01℃ (Typ)at30℃
●測定精度 :±2%ま たは、 ■2℃
0フ レーム時間 :1/∞秒
0 5 2 6 ( 国内営 業部 )
522‐
問 い合 わせ先/ T E L 1 0 4 2 ‐
U R L : h t t p : / / w w w . n e c s ea in .―c o . i p
資料請求No
GI…赤外線サーモグラフィ
高速赤外線カメラシステム SILVER 450M/ヶ ン。オートメーシ ン
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付
属
問 い 合 わせ先 / 丁 E L : 0 4 5 - 2 9 0 - 0 4 3 2 ( 営 業部 )
URL:http://www.kenautomation.com
赤外線応力画像解析 システム Altair L1 /ヶ ン。オートメーションい
gi[[]埒
翁木£ヽ「緻17盪
■特長
●冷 去口
赤タト
線 カメ ラ、温 度分解能20mK以 上。lo,∞0枚 の画像積算時
01mK以 上。
●ステア リ ングクー ラー による電子冷却。
●さまざまな加 振条件 に対応。
問 い合 わせ先/ 丁 E L : 0 4 5 ‐2 9 0 ‐
0 4 3 2 ( 営 業部 )
URL:http.11、ww.kenautomalon com
冷 去口
赤外線 カ メラ 」ADE/EMERALD
/ケ ン 。オー トメーションlal
高分解能 な冷却 二 次元赤外線 セ ンサ ー を内蔵 した赤外線 カメラ。画素数
320×240の 7万 画素の」ADEシ リー ズ (観測波長域 は短波長、中波長、長波
長 の 3つ の領域が選択可能)と 640×480の30万 画素 (観測波長域 は中波長、
長波長の 2つ の領域が選択可能)が ある。
温度分解 能20∼35mK以 上。温度校正用の基準黒体 を内蔵 し画素のば らつ き
を自動補正。
赤外線 カメラの撮影条件 は外部PCか ら遠隔操作 で設定可能。画像 は14bits
の デ ジ タル お よび ァ ナ ロ グの 同時 出力 。 温 度 画 像解 析 用 ソ フ トウエ ア
Sapphre」 により各種温度解析 アプ リケー ションに対応。
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■特長
0 3Cl万
画素 の高分解能。
o高
分解能 な冷却赤外線 カメラ。
●ステア リングクー ラーによる電子冷却。 0温 度分解 能20∼35mK以 上。
●赤外線 カメラは外部PCか らの遠隔操作。●温度画像解析用 ソフ トウエ ア。
問 い合 わせ先/ 丁 E L : 0 4 5 ‐2 9 0 ‐
0 4 3 2 ( 営 業部 )
URL:http、1ヽww.kenautomation.com
資料請求N0 030
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赤外線サーモグラフイ “│
赤外線 カメラ ア ルゴス3
/コ ーンズ ドッドウェルm
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0 英 国e 2 v テクノロジー社製、検 査 ・診断 ・環境管理 ・保全安全 セキユリ
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■仕様
外径寸法
脆軸雛畑衝
量 源 間様 塵撃
重 使 運環 防 耐
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益
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で
器腸 言螢 : 芳 果散 と水深 l m 短 時間の水漬 けに耐える
約 2 m の 高 さか らの衝撃に耐える
9 971(第 二営業本部特機営業部)
問 い合 わせ先/T tt L:03-5774‐
/TEL:06-6532‐ 1017(第 二営業本部 大阪営業部)
dodwell.co.lp
URL:http://wwW COrnes―
携帯 型 非 接触温度計 MXシ
リー ズ
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イテック◆ジヤバン0
それぞれ近接用 もあり
機種 モデル l MX2/MX4P/MX6 ※
MXシ リーズは、ハ イスペ ツクを誇るレイテ ツクの携帯型非接触温度計の中で も、
い
レン
最高品質のプ ロ仕様モデルとして、非常に高い評価 を受けてい ます。幅広 温度
を実現。
で正確
な温度計測
の
で
も、安全
い
中
モデルで、厳
し
現場環境
ジと豊富な機種
21X12年
にはデジカメ機能を搭載 したフオトテンプMX6も 発売されました。
-50∼ 500℃/測 定精度 :読み値の ■075%
■仕様 汲1定温度範囲 :-30∼ "0℃ 又は
又は ■075℃ のいずれか大 きい値 (25℃)/応 答速度 :2"ミ リ秒 (95%応答)/多 彩
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なファンクシヨンキー/測 定エ リアがわか りやす い、3点 レ ザ照準/専 用 ソフ トウ
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触式 プロープや他の接
タの
編集/接
分析
表示
ェア DataTemp MX"で 測温デ
触式温度計 との組合せで、表面 。中心温度 を同時に計測 (4PおよびMX6)
■用途 ア ー ク溶接、パス間温度の管理 /工 場設備 メンテナンス
/物 流倉庫内の温度検品 (冷凍 ・冷蔵倉庫な どに最適)
業部)
問 い合 わせ先/ T t t L : 0 3 - 5 7 3 3 - 6 0 6 5 ( 営
い
ww.raytekiapan
cO.ip
URL:httpノン
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携帯 型 熱 画像 装置 丁 i30
/レ イテック 。ジヤバン0
蒲涎
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覺晰ぎ釉徘11聾
ガンスタイル
8KXlgの
■用途 : 予防保守
業部)
問い合わせ先/ T E L : 0 3 ‐5 7 3 3 - 6 0 6 5 ( 営
URL:http://www raytettapan cO jp
資料請求No 031
GI…赤外線サーモグラフ イ
高速赤外線 カメラ Phoen破 ―
Md
/セ キテクノ トロン閉
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雉 翡 :計
検出器
波長感度範囲
温度分解能
フレーム レー ト
シャッタース ピー ド
出力
レンズ
スナ ップ シ ョッ ト型I n S b 3 2 0 2×5 6
3-5μ m
002℃以下
120Hz(320× 256)
1 0 , K X l o H z上以 ( 6 4 ×2 )
1 0 μs ∼ 1 6 m s
デ ジタル : 1 4 ビ ッ トR S 4 4 2
アナ ロ グ : N T S C 、 S _ V i d e o
13mm、 25mm、 50mm、 100mm、 500mm等
問 い合 わせ先/ T E L : 0 3 - 3 8 2 0 - 1 7 1 2
URL:http://www.seknech.cO.ip
超小型赤外線 カメラ A10
/セ キテクノ トロンlla
高
胃
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信 ギ
が難1鱚群
波長感度範囲 :7.5∼ 13 5μ
m
温度分解能 :o o85℃ 以下
ー
ー
フレ ム レ ト :30Hz
出力
:デ
ジタル :14ビ ッ ト (オプション)
アナログ :RS‐170A
レンズ
:1lmm、
18mm、 30mm等
消費電力
:15W nominal
問 い合わせ先/ 丁E L : 0 3 - 3 8 2 01‐
712
URL:http://www sek:tech.co.jp
近 赤 外 線 カ メ ラ ALPHA― NIR
/セ キテ クノ トロン閉
近 赤外 線 カメ ラA L P H A ― N I R は 、波 長 感 度範 囲が 0 9 ∼ 1 7 μ
mの
InGaAsを 2次 元素子 (320×256)で搭載 した、画期的なカメラです。画像
ー
デ タの応答性 も十分で、光通信導波路撮影な どに適 してい ます。ほか、
さまざまなアプ リケ ー シ ョンで、従来見 られなか った この波長範囲の画
像取得に威力 を発揮 します。画像解析 ソフ トゥェアも付属 です。
検 出器
:InGaAs 320×
256
波長感度範 囲
9∼ 17μm
:α
シヤ ッター ス ピー ド :25μs∼ 33.3ms
フ レー ム レー ト :30Hz
出力
ジタル :12ビ ッ ト
:デ
レンズマ ウ ン ト icマ
寸法
重量
ウン ト
高 さ53× 幅64× 奥行95[mm]
350g
問 い合 わ せ先 / T E L : 0 3 ‐ 3 8 2 0 ‐
1712
URL:httpょ
、ww.sekitechoco.jp
資料請求No 032
…
赤外線サーモグラフイ り
携帯用 小形熱画像 カ メラ CPA-2200
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を考慮 したサ ー モ グラフ イです。
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報部)
問い合わせ先/ 丁 E L : 0 3 ‐3 9 5 6 - 2 4 4 9 ( 広
URL:http://wWw.chino.co.jp/
像
画
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形
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[装
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波長 (75∼13nlm)採用 ⑤ Fie Wire(IEEE 1394a)標準装備
■仕様
レンジ
温度llll定
、 レンジ 3:0∼ 畑 ℃
レンジ 11-10∼ 55℃、 レンジ 21-40∼ 12Kl℃
℃ または3∞∼ 2,0∞℃
ォプシ ョン :3m∼ 1,5∞
たは ■2℃
温度分解能/精 度 :o08℃ (30℃黒体炉において)/=2%ま
・
インター フェイス :NTSCビ デオ出力 USBヽ 班EE‐1394a
:AC電 源お よびバ ツテリ
電源
バ ッテリ ・液晶モニ タ)
:100X1211×2mmm/1 4kg(含
寸法/重 量
2 4 4 9 ( 広 報部 )
問 い合 わせ先/ 丁 匡L : 0 3 ‐3 9 5 6 ‐
URL:http://wwW.Chino.co.ip/
固定 形熱画像 計測装置 CPA‐L
/1alチ ノー
2449(広 報部 )
3956‐
問い合わせ先/TEL: 03‐
URL:
資料請求No 033
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CO.lp/
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赤外線サーモグラフィHnady tthermo ttVs-200/日 ニ
本アビオ クスllAl
ハ ンディサーモ TVs_200は 、保守保全 の現場 での
用途に最適なハ ンデ
イタイプの赤外線サ ーモグラフィです。電力設備、工場のプラン トなどの
異常診断に威力 を発揮 します。赤外線 セ ンサ には、非冷却二次元セ ンサ を
採用 していますので、メンテナ ンス も容易 で、 ランニ ングコス トも低減す
ることが 出来 ます。 また、従来 のサ ーモグラフィと比べ て、小型軽量化 を
実現 してお りますので、現場での使用にも最適です。
0最 小温度分解能 Oo8℃ 以下 (画質改善時)
●重量 約 1.6kg
●現場での計測で威力を発揮する可視 カメラや各 レンズ
種
、計測用 ソフ
トウェアなどオプションも充実 しています。
問い合わせ先/丁EL:03‐5401-7378(電子機器営業本部lVS営業部)
URL:http://www.avio.co.jp/
赤外線サ ーモ グラフィNeotthermo ttvs_700
/日 本アビオニクスm
囃鼈 鼈 GMmと
0 高 感度 ・高画質
: 饒」
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乱
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雲
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問 い合 わせ先/TEL 1 03-5401-7378(電
子機器営業本部TVS営 業部)
URL:httpノ A″ww avlo.cO.lp/
赤外線サ ーモ グラフ ィ丁VS-8500シ リー ズ
/日 本アビオニクス閉
01/120秒 の高速 フ レー ム タイム
00025℃ の温度分解 能
●同期画像取込
問い合わせ先/丁EL:03‐5401-7378(電子機器営業本部TVS営業部)
URL:http7,"ww.avio.co.jp/
資料請求No 034
…
赤外線サ ーモグラフイ 18)
1線カ メラ Therma CAM SC3000
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/日 本 イングス トリアル帥
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■仕様
oオ プ シ ョン レ ンズ :引3°X44°、10°×7ず 、38°×"°、66°×50°、53°×40°
問 い合わせ先/TEL:03-3271‐ 3502(営 業部)
ThermoVision A10
/日 本 インダス トリアル欄
ー
世界最小赤外線 カメラ、RS232Cコ ン トロ ル可能、簡易温度表示機能
(オプション)。
ー タをPCに 取 り込めます。
IEEE1394使用時には14bitデ
日本国内用防爆ケース用意できます。
■仕様
0測 定視野角
0測 定波長域
●赤外線検 出器
●出力
O NETD
●外寸
●重量
×1 1 °
X19°
×3 0 °
、1 5 °
( レンズ交換 に よる)
、2 5 °
40°
7 5 ∼ 1 3 5 ミク ロ ン
ー
非冷去ロマ イク ロボ ロメ タ
RS‐170 30Hz
85mK以 下
2 1 3 m m ( D ) ( レ ンズ含 まず)
1 3 4 m m l ■l ×1 . 4 4 m m ( H ) ×
ンズ
120g(レ
含 まず)
問 い合 わせ先/TEL 1 03‐3271‐3502(営 業部)
ThermaoVision A20、
A40
/日 本インダス トリアルm
ー
1394の
設置型赤外線 カメラ、Ethemetで コン トロ ル可能、研究用 にはIEEE‐
ー
ー
ー
ー
カメラ単体のみで温度解析可
カス
(A40)、
ェ
ス
オ
トフオ
ンタ
フ
用意、
イ
利用 によりPCで 温度解析可能、IEED1394
電」暑事亀:の
ぢ
薪ヽこあド
■仕様
0測 定視野角
19°×14°(AЮ )、 24°X18° (A401
0測 定波長域
75∼ 13ミ ク ロ ン
0赤 外線検出器
●出力
A a l レンズ別
m(D)
157o■
●外寸
75rrlm10×8Cl― (H)×
ルЮレンズ' U
9 2 m m m × 1 ∞m m ( H ) ×″ m m ( D )
0重 量
0 8 k g : A D レ ンズ別
ン
0測 温 レンジ
翌野むだらおそ 勢 ション∼鰤 ℃
- 4 0 ℃∼鰤 ℃ オ プシ ヨン∼" ∞ ℃
叫 13941
E:猛鶴、
3ξ
篤認
織み
” Ю
A A
問 い合わせ先/丁 EL:03‐ 3271-3502(営 業部)
資料請求驚 035
0'…赤外線サーモグラフィ
高性能携 帯型熱画像装置 Va百 ocAMシ
蠍
嗜凩 : 鶉
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リー ズ /ぃ 日本レーザー
露り
当判
鶏
「
問い合わせ先/ T E L : 0 3 - 5 2 8 5 ‐
0 8 6 2 ( 応用 システム部)
URL:httpt′
www.lapanlaser.jp/
′
式低波 長帯熱画像装置
冷 去「
VariottHERM head/m日
本レーザー
渫li』
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■使用例
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鱗 儡 (非
協 81茅鋼 91鶏 ℃まで可静
視野角 :14°X14° (標準 レンズ)
空 間分解能 :10mrad(標 準 レンズ)
ダイナ ミック レンジ :16ビ ッ ト
問い合わせ先/ T E L : 0 3 - 5 2 8 5 - 0 8 6 2 (用
応システム部)
∪RL:httpl′
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www iapanlaser.jp/
高性能据付型熱画像装置 Va百oCAM head シリーズ /ぃ 日本レーザー
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資料請求N。
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赤外線サ ーモグラフイ 110)
三菱赤 外線 カ メラ lR…M700
/三 菱電機m
41万画素の高画質が用途 を広げる、最先端 コンパク ト赤外線 カメラ。
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■ 用途
監視、火山監視、
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●その他 :検 査計測
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9 1 3 2 ( 情 報 通 信 デ バ イ ス営 業 部 )
問 い合 わ せ 先 / 丁 E L : 0 3 ‐ 3 2 1 8 ‐
三菱 サ ーマル イ メー ジャ IR…SCl
/三 菱電機い
非冷却が実現す る、小型 ・軽量。
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標準価格105万
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屋外型ハウジング
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『暦天監視 : 発 電所 、 プ ラ ン ト、 コ ンビナ ー ト、空港 な ど、重 要施 設
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問 い 合 わ せ先 / 丁 E L : 0 3 - 3 2 1 8 - 9 1 3 2 ( 情
資料請求No 037
幅
品
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する前方安全
報 通 信 デ バ イ ス営 業 部 )
プ62dB、④ラインPRF 3.5kHz。 価格:標準タイ
、
各種特徴を持ったアレイ
ビ1"互 円墜 材■ィフト
体触子とP9除 く)弊社では標準的アレイの他、
探触子を販売しています:①超広帯域②2mm高 さと薄 い③250℃までの高温対応④曲面振動子 SN角
(嵩
;661儡
×0.8mmピッチ128chと大面積⑦非球面、
等角入射③二次元XY曲 面アレイ探触子など
嬉 ネあ穣肩濃観 縞認
リニア及びセクタ走査用のアレイ探触子を作ってしヽ
ます。通常の平面アレイの他以下の仕様範囲で製造できます。特に曲面アレイは、
弊社ホームページ
からダウンロードするフリー・
ライセンス・
ソフト
にて設計したものを製造でき、
ニューラ型、
高いSNを誇ります。形式:ア
リニア型、
二次元とその振動子面を曲面
としたものチャンネル数:16∼
256、
振動子 周波数:1∼
10MHz、振動子ピッチЮ4∼3nu1 05,0.8及
び1 5mmが
二次元は0 8mm以
標準、
振動子幅3∼llXl
⊃、
mm分解能:1∼
3波佃 的に応じて設定)ケースサイズ通常型、
扁平型 15M厖 て力ln高
さ程度)温度範囲:常温用、
12∝)、
中温(5Cl∼
高温 (120∼
2rC)
弊社 では各種 の非球面探触子群を製造しています。その振動
子やディレーの形状 は、弊社ホームページからダウンロードする
フリー・
ライセンス・
ソフトで設計できます。
①
る探触子回転式超音波探傷の
だ暮警♂7減 辞認;)孫 鏃
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音
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②
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で
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総
饒
③材料中に一点フォーカス
する非球面振動子型探触子。
④パイプのどの点でも同じ入射角(等角入射)の非球面振動子型探触子など。
振動子の素材の選定範囲が広いので、多用な特性の探触子を製作できます。
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纏
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USBを通してPC画 面で観測できます。小さな部品、
表面実装部品はハンダ付け済みです。続 成品もあります。)自ら組み立てる事に依って、
原理を
身に付けられます。概略仕様:ア
ンプ帯域 01∼30MM氏 電気ノイズとo.1∼
l10M比タイプ、送信回路:高速アバランシェタイプ狛Ⅳbs又 はΠ弧双Ⅳ
ー
、
タイス フィ
ルタ ■0設定、
じ
わ.5d等オプション:3Cle∼ lMル 低 周波帯域アンプ、
感度ステソ
低インピーダンス高出力型送信 1900D、バースト
送信
二次 元 (3D)対応 の超音波シミュレーション・
ソフト
コンクリートや骨など複雑
wave3000pro。
な内部構造物のシミュレーションを高速で3次元 シミュレーションをします。豊富な材料ライブラ
りに依 って、買 ったその日から役立 ちます 。二 次 元 の
Wave2000proが 機能が追加され、
V2と なりました。二次
元では下 の様 なシミュレーション計算が秒単位以下 で、
速さは実証済み。超音波モードにより色分けされたR F の
A スコープ波形も計算表示 。地震波、
生物分野
にも広く応用されています。(右図 :材料ライブラリの一部)ライセン
ス期間は1年で、
価格は安くなって、
購入しやすくなりました。また、
学校向けには、
安価なアカデミック版もあります。
秘 茂 `/:正 菟誘 黒I飩
落了
濫 蹴
単位で完了します。有限要素法より早く&正 確です。非破
壊ばかりでなく医療など各分野に応用されています。この
新バージョンはベース価格を低く抑え、
極一般 のコイルのシ
ミ
ュレーションはできます。特殊なコイルや形状、
計算を追加モジュールとしています。
資料請求M 038
世界初超広帯域ステップ関数送信技術。低域下限 は 2kHzと可聴域 。
800kHzの
本体帯域幅 :2KHz∼5MHzの 2500倍 探触子帯域幅例 ISLN00576:2kHz∼
考
lm
機脩蝋 山呻 鋼ら
発泡プラスチィックの検査等
検査、
で動作 。SU錫
言儀城鶴混5条 盆 撃金額 簑職書 聖留 館
機 能付高輝
口調整 、自動感度 、自動電源 かソトオフ。自動 バ ックライト
可能 。低価格 。濃1定範 囲 1∼250mm。 分解能 0.01mm(100mm未 │
一寸 、
板厚 などの寸法を測りたい時 に。
ポケットに入れて、
ー
● フレキシブルなSUS製 鎧を着たケ ブルです。
ー
耐ノイズ
● sUSに拠るシールド効果とGNDイ ンピ ダンスの低下で、
15∼
36dB向上
)。自動探傷器 など外
特性が格段 に向上 (実績値
来電気ノイズを嫌う場合 に有効。
EMO大 の5
UHF、BNC、LEMO小 、
● コネクターは マイクロドット、
種の組み合わせを指定できます。
● ケーブル長は4m標 準。準標準6m。特注 にて0.2∼10m。
製広帯域用セラミック振動子K81/K83材 世界各国の広帯域探触子に使われています
●米国Keralnos社
P鶴 成ダンパ
W完 成ダンパ 、
パ
R死 粉、
グ
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)材 W粉 、
(バッ
●ダ
PEEK等
● ディレー&ウ エツジ材 高密度ポリスチレン、
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温度範
この接触媒質 1本を持って行けば大半事足ります。氷点下45℃から400℃超えまでと、
現場で緊急を要する場合 に、
エミッション用。
アコーステイック・
超音波探傷、
囲が非常に広い接触媒質です。超音波肉厚測定、
です。
PyrOgd 100(4Mcp●
、
Pyrogd 60(550kcp●
、
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L&25(156kcp●
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-17∼
-45∼
で
の
ま
315℃ 範囲 使え す。
探傷 には
427Cの範囲で、
● 肉厚測定には
温度範囲が少し狭くなります。)
など走査する場合 は、
で
の
探傷
す。
の
は定点計測
場合
に:(以
温度範囲
下
その他
-23∼121℃
ル
ULTRAGELLI1
80kcps、
の
し
た
状接触媒質
性能 汎用グ
安全で安定
1.27年以上広く使われてきた、
4∼3がC
度4Mcps以上、
2広 い温度範囲で安定して横波を伝 えるShearGell粘
&融 ゞ雪響インピーダンスにMRaylう のHIGHZ HV 6ッ
ー
肖罫ょね峯T身 占1ま 1湯ξご53満 l兼 4グレ 餞 18∼“3℃
ルの検査に使われる、
洗浄後の残留が紫外線
4ス ペースシャト
s(:1llk群
虫媒質SON0900 4髪
から使われて来た、
高温用接角
5.1997年
群聡鑑毛)3Mcps(常温)
C超 えの超高温用接触媒質SON0950(310∼ 51∝ ) 露
6.50ぴ
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有限会社 アイ ・エス ・工Jレ7:き
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資料請求M 0 3 9
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物
ンテ・ンス″Dχ 潟 磁
プラン トエ ンジエ アのための専門誌
編集方針 と特色
本誌は装置工学の黎 明期、昭和 3 4 年 に創 刊、以
来、石油、石油化学、原子力、化学工業な ど装置工
業の エ ンジエ ア リング に関する斯界を代 表する専門
技術雑誌 として定 評をいただ いてお ります。
配管 を機器 と機器、装 置 と装置を単 につな ぐと云
うことでな く、それ を構成する す べ ての機器、材料、
シス テム等 につ いてそ の技術 的背景、 コス ト、法規、
設計、施工、検査、安全 、メンテナ ンス と多角 的な
検討 を行 い、プラ ン ト全体 と して とらえる、プラン
トエ ンジエ ア リング誌です。
●創刊年月 日 : 1 9 5 9 年 ( 昭和3 4 年 ) 1 1 月 1 日
●発 行 日 : 毎月1 日発行
●発 行 部 数 :18,000部
●判型 ・総頁 :B5判 ・148頁
:2,OoO円
●定
価
(本体 1,905円送料別)
●年 間購読料 :14冊 〈
増刊号2冊含 )
24,Ooo円(税・
送料込)
のお 申 し込みは
◎ 日■工業出版
0339448001
大 阪 営 業 所 〒5 4 1 - 0 0 4 6 大阪市 中央区平野町 1 - 6 - 8 - 7 0 5
TEL 06(6202)8218 FAX 06(6202)8287
本 社 〒113-8610東 京都文京区本駒込6-3-26日 本工業出版ビル
TEL 03(3901181(代 ) FAX o3(3944)6826
h t t p w: w″w n k k o p b c O j p / e :mian‖
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資料請求M 040
携帯 型熱 画像装 置
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已祠
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鶉絋隋録絣付 ーモグラフ蜻絣詭
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次世代サ
わずか800g、
漑鶯
颯鼈鰤膨囃
鰈囃
高額 であつた熱画像測 定機器 が、汎用 品として登場 しました。
に潜む異常 を早期に検知 。
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究極 の コストパ フオ マンスで、より広範囲にわたる定期検 査を実現し、設備
生産ラインを確実に安定稼動 に導 く次世代 メンテナンスの新標準機 です 。
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1藤1票1攣1
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点検箇所を撮像
パソコンにダウンロード
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報告書を作成
モデル
C 田 1 目 D L 業 界初 の普及 型
凛 測定温度範囲- 1 0 ∼2 5 0 ℃
疇 誰にでも使 い易 いシンプル設計
暉 トリガを 「引く→ はなす 」だけの簡単操作
罐 最大 で1 0 0 枚の熱画像 を保存& 自 動管理
罐 熱画像 とともに温 度測 定値も表示
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鰺 初心者 ∼プロ仕様 に対応する測定 3 モ ド
饉 分析用多機 能 ソフトウェア付属
鷹 軽量8 0 0 g のビストル型
饉 バッテリー駆動時間は5 時間以上
Fluke Ti30にブランド変更されました。
※サーモビュー Ti30は 、
ソフトウェア などの標 準 アクセサ リを
す べ て含 めて …
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輸 入 販 売 元 : レ イ テ ック ジ ヤ バ ン株 式 会 社
861
14‐
l T E L 0 3 - 5 2 8 50 ・
〒1 6 9 0‐6 5 1 東京都新宿区西 早稲田2 ‐
JAL―輩 癬 /藩
甲 ]鷲:憾
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熱拝 『
0攀 職
本
社
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1纂ダ
マルチチャンネル型自動超音波探傷装置
ビsr口どx
ボータブルフェイズドアレイ超音波探傷装置
EttL 3
フルデジタル渦流探傷器
EDD10 EDW
超音波漏れ試験器
フルデジタル超音波探傷映像化装置
SDT■ 70
S゛ S―win
lNDESと は
INTEGRATED NoN‐ DESTRUCTiVE EvALUAT!ON SYSTEM
I総含非破壊評価 システム l
丸棒用総合非破壊評価システム
単に一 つの 検査方法に固執することなく、より良い検査方法を選び、
単独又は総合化 した非破壊検査。
日本クラウトクレーマ ーが提案する総合非破壊の愛称です。
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大阪事業所 〒5 7 8 0 9 1 2 大 阪 府 東 大 阪 市 角 田 1 - 9 ‐
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営業者5 T E L ( 0 7 2 9 ) 6 5 ‐6 2 3 1 ( イ
t) FAX(0729)62‐ 6236
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〒1 5 1 0 0 6 3 東 京 都 渋 谷 区 富 ヶ谷 2 - 3 4 - 1 フ
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社
東京事業所 〒171‐
0021東 京都豊島区西池袋513‐
13東都自動車ビル4F
営業部 T E L ( 0 3 ) 3 9 8 7 - 8 7 1 1 ( 代) F A X ( 0 3 ) 3 9 8 7 - 8 7 1 5
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