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LIFE in KENYA!

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LIFE in KENYA!
LIFE IN KENYA
しまねっこ海を渡る!
LIFE in
KENYA!
しまねっこ海を
渡る!編
2015年 3月 1日
※『コーヒー農家にて』(エチオピア国内イルガチェフェ村)
特集
“アフリカ大陸にしまねっこ!”
島根のみなさん、お元気ですか。
青年海外協力隊・村落開発普及員としてケニアに赴任
し、1 年7か月が経過しました。
今回は、しまねっこを連れて各国を旅した様子をお送りし
ます。
夜空から星々が消え去り、遥か地平線が明るくなりはじ
めました。
5,895m の高地、自分の呼吸音と足音、ウェアの布がこ
すれる音しかない静寂の中、すんだ空気を切り裂くように
オレンジ色の朝日がさしてきます。アフリカの夜明けです。
特集1『しまねっこのゆる旅』
①タンザニア:キリマンジャロ国立公園
ケニアの南、タンザニアにあるアフリカ最高峰キリマンジャロ
山に登ってきました。
特集1 しまねっこのゆる旅
キリマンジャロは 5,895m あり富士山より 2,119m も
高い山です。山の麓はキリマンジャロコーヒーの産地が広
がる森林地帯、標高が高くなるにつれ木々が低くなり、
眼下にはアフリカの広大な景色が広がります。
しまねっこを連れて、タンザニア、エチオピア及びケニア国内を
旅してきました。 タンザニアではキリマンジャロを登り、エチオ
ピアではコーヒーの原産地を訪ね、ケニアではお米の産地に
行ってきました。
私が登ったのは、乾季の真っただ中、一年でも最も気温
が低くなる 8 月。全行程は、6 泊 7 日の“レモショルート”
いくつかある登山ルートのうち、一番長く景色が良いと言
われるルートです。
5日目の山頂直下、バラフキャンプサイトでは雪が降り、
翌日の山頂アタックは真っ暗な中積雪 15cm、気温マイ
ナス 10℃、約 7 時間かけて高度 1,200m を登ります。
元気を出すため、みんなで歌を歌いながら登りましたが、
酸素濃度が低く息も絶え絶えになり、真っ暗な急斜面を
ヘッドライトを頼りに慎重に登りました。
同じく山頂を目指す、他のグループのヘッドランプの明かり、
麓の町の明かりと星々の瞬き。そうするうちに、少しづつ
※荷物を運ぶポーター
特集2 こんなところに島根県民 in ケニア
ケニアの首都ナイロビで、孤児院兼職業訓練所を運営する
島根県民、菊本照子さんに会いました。
2
LIFE IN KENYA! しまねっこ海を渡る!
※山頂付近にある巨大な氷河(上)、キャンプサイトには
世界中から来た登山隊のテントが並びます(下)。
②エチオピア:コーヒー好きにとっての聖地エチオピア
のイルガチェフェ村コーヒー精製所(上)、ボンガ村コー
ヒー原生林の森(下)に行ってきました。
※ボンガ村でコーヒーセレモニーを体験してきました。各家
庭で収穫したコーヒーを脱穀から焙煎まで全ての工程を
見せ、もてなしていただきました。
③ケニア:ムエア稲作地帯 ケニアでは、日本の支
援により何十年も前から稲作が行われています。ムエ
アの町は稲作がもたらす収入のおかげでケニア一貧
困率が低いそうです。
※広大な田園地帯には、水路が張り巡らされケニア
山の雪解け水が隅々にまで行き届きます。
特集2『ナイロビで島根県民にあいました。』
JICA から稲作の専門家が派遣され、長年にわたって
栽培指導が行われています。米食文化も根付いてき
ており、ケニア各地の食料品店でもムエア産の米が販
売されています。
菊本照子さん。島根県江津市出身で、ケニアにかれこ
お米の種類は長粒米。でも農業試験場ではこっそりコ
シヒカリが栽培されています。
ニ・チルドレンズ・ホーム”を運営されています。
上:収獲間近の稲と水路
近年はホームの運営に助成金をあてにせず、自ら収入
下:手作業による収穫
源を獲得しようとあれこれ試行錯誤を重ねておられる様
れ約30年。
首都ナイロビの郊外で孤児院兼職業訓練所“マトマイ
ttp://ameblo.jp/scckenya/
子。そうする2年前についに大ヒット商品を作りだされま
した。それが、フェルトアニマル。その可愛らしい配色と表
情に各所から問い合わせが殺到するほどの人気商品に
なったそうです。
昨年7月東京で開催された国際ビジネス女性会議の
場では、安倍総理が菊本さんの活動についてアフリカで
がんばる日本人女性として触れられるなど、まさかこんな
ところで、こんなすごい島根県民に出会うとは夢にも思
いませんでした。
フェルトアニマル制作中のママたち:大人気の商品
を作り、生活費を稼ぐ喜びでみんな生き生きとしてい
ます。
菊本さん(左):約 30
年前、いまマトマイニチ
ルドレンズホームがある
土地は、全くの更地だっ
たそうです。土地を購入
し宿舎を建設し、畑を
作り木を植えることで少
しづつ少しづつ、施設を
充実させて来られまし
た。
青年海外協力隊 平成 25 年度 1 次隊
ケニア 村落開発普及員
永瀬 光
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