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〈美容皮膚科に関するアンケート集計結果報告〉

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〈美容皮膚科に関するアンケート集計結果報告〉
トピックス1
〈美容皮膚科に関するアンケート集計結果報告〉
はじめに
現在の国民皆保険制度は、高齢化社会の急速な進行により高齢者の医療費が増大し、その存続が
危ぶまれるほど厳しい状況に直面しています。そこで、国は保険医療費削減政策の一環として、セルフ・
メディケーションを推進しています。皮膚科はセルフ・メディケーションの対象となる疾患が多く、
例えば市販薬が適用できる水虫や虫刺されで皮膚科を受診する患者は確実に減少しているようです。
このような状況下にある皮膚科にとって、美容皮膚科は今後の新たな領域になります。そのため、多くの皮膚
科医が美容皮膚科に高い関心を持たれ、学会で美容皮膚科領域の報告会場はいつも盛況になることからも
このことがうかがえます。
このような状況にある美容皮膚科治療の現状を調査することを目的として、昨年5月と8月に開催
された第102回 日本皮膚科学会総会、第21回 日本美容皮膚科学会にて、当社の企業展示ブースを来訪
された先生方に対するアンケート調査を行い、その集計結果の概要を紹介いたします。
【アンケート質問項目】
323名の医師に、以下の美容皮膚科領域に関する質問に答えてもらいました。
<美容皮膚科施術について>
Q.美容皮膚科領域での施術経験がおありですか?
⃝
ご経験・ご興味のある施術は何ですか?
⃝
施術前・中・後に先生が患者さんに推奨している化粧品はありますか?
注)施術項目はあらかじめアンケートに記載しており、先生にチェックを入れていただく方式をとりました。
結果
【回答者の背景】
回答者のプロフィールを見ると、所属は大学病院が41%と最も多く、次いで医院33%、その他病院が
26%となっていました。性別では女性が69%、年代別では30代が36%ともっとも多く、続いて20代、40代、
50代と続きましたが(表1)、所属を医院に限定すると、40代の割合が45%でもっとも多くなっていました。
診療科は皮膚科(皮膚科と形成外科、皮膚科と整形外科といった複数科担当医師も含む)が95%で、皮膚科
以外には美容皮膚科、美容外科、内科、小児科などがありました。
所
属
大学病院
41%
医院
33%
その他病院
26%
性 男性
31%
別 女性
69%
年
令
表1.回答者(323名)の背景
20代
27%
30代
36%
40代
22%
50代
10%
60代以上
不明
施術経験
あり
3%
2%
なし
51%
所属別の実施経験者の割合
大学病院
46%
病院
46%
医院
62%
49%
表2.施術経験の有無と所属別の実施経験
−7−
【施術経験の割合】
美容皮膚科領域の施術経験があると答えた医師は51%と、約半数でした。所属別に見ると、経験ありの
割合は医院で62%ともっとも高く、大学病院とその他病院では46%となっていました(表2)
。
【施術経験の内容】
施術経験ありと回答した165名について、その施術内容をみると、最も多いのはケミカルピーリング
(以下PCと略)で、続いてハイドロキノン外用、レーザー治療、トラネキサム酸内服の順となっていま
した(図1)。男女別でみると、女性はほぼこの順番なのですが、男性医師はレーザー治療をCPに匹敵
するほど盛んに行っており、加えてレチノイン酸やイオン導入の数が少ないことから、男性医師は外科的
治療が得意であることがうかがえました。
図1.施術経験のある手法(複数回答)
図2.医院での施術経験のある手法(複数回答)
また施設別で見てみると、大学病院、その他病院は全体とほぼ同じ傾向でしたが、医院ではイオン導入や
レチノイン酸もレーザー治療に匹敵するほど多く行なわれていました(図2)。
【興味のある施術】
興味のある施術(今後してみたい)に
ついてみると、レチノイン酸がもっとも
多く、次いでCPとなっています。CPは経験
の割合も高く興味も高いことから、汎用
手法になりつつある施術といえそうです
(図3)。
注目すべきは、施術経験があまり高くな
かったヒアルロン酸注入、コラーゲン注入、
ボツリヌス毒素注入への興味が高いこと
です。これらはシワやたるみなどの皮膚
若返り治療(Skin Rejuvenation)として、
今後発展していくものと思われます。
図3.興味のある施術:経験との対比(複数回答)
−8−
【施術前・中・後にすすめる商品】
施術経験ありと答えた165名のうち、施術前に化粧品の使用を「すすめる」と答えた医師はわずか18%
でした。これに対し、施術中・施術後に「すすめる」と答えた医師は30%でした。施術前に比べて施術
中・施術後の割合が高かったものの、美容皮膚科施術とスキンケアとをトータルで考える医師はまだ
まだ少ないと思われます。
商品でみると、単に敏感肌用というよりも、ホームピーリング用やピーリング後のお手入れ用など、
美容皮膚科に関連した機能を明確に打出した商品が推奨されていることがわかりました。
【最後に】
アンケート回答者323名のうち、約半数の医師が美容皮膚科領域での施術経験があると回答しており、
美容皮膚科領域での施術はかなり浸透してきていると思われます。施術内容では、特にCPが施術経験者の
71%が経験ありと答え、興味も最も高かったことから、汎用手法になりつつある施術であるといえます。
最近は女性誌でも美容皮膚科関連記事が盛んに掲載されていることからも、20∼30代の女性医師が
これからの美容皮膚科領域を牽引していくのではないかと思われます。
今回、学会展示で初めてのアンケート調査を先生方にお願いいたしましたが、ご協力いただきました先生
方にお礼申し上げます。弊社では今後も、先生方との出会いの場を有効に活用させていただき、医療現場
の情報収集とそのフィードバックを実施してまいりますので、何卒ご協力のほどお願い申し上げます。
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