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使用上の注意改訂のお知らせ

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使用上の注意改訂のお知らせ
- 医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読み下さい。-
使用上の注意改訂のお知らせ
2009 年 9 月 28 日
生物由来製品
処方せん医薬品
この度、標記製品の「使用上の注意」を改訂致しました。
今後のご使用に際しましては、以下の内容をご参照下さいますようお願い申し上げます。
なお、改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまでに、日数を要する場合がございますので、ご了承下
さいますようお願い申し上げます。
【改訂内容】
改 訂 後(下線部:改訂箇所)
改 訂 前
■ 禁忌(次の患者には投与しないこと)
(1) 本剤の成分又はヘパリン,他の低分子量ヘパリンに
対し過敏症の既往歴のある患者
(2)
(省略)
■ 禁忌(次の患者には投与しないこと)
(1) 本剤の成分に対し過敏症状又は過敏症の既往歴の
ある患者
(2)
(省略)
■使用上の注意
3.副作用
■使用上の注意
3.副作用
(1)重大な副作用
1)~3)
(省略)
4)ショック,アナフィラキシー様症状
ショック,アナフィラキシー様症状があらわれるこ
とがあるので,観察を十分に行い,血圧低下,呼吸
困難,蕁麻疹,嘔吐等の異常が認められた場合には
投与を中止し,適切な処置を行うこと.
(1)重大な副作用
1)~3)
(省略)
4)ショック
ショックがあらわれることがあるので,観察を十分
に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,
適切な処置を行うこと.
(2)重大な副作用(類薬)
(省略)
(2)重大な副作用(類薬)
(省略)
【改訂理由】
1. 「禁忌」 の項(厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡による改訂)
ヘパリン製剤又は他の低分子量ヘパリン製剤でアナフィラキシーショックを発現し、その後本剤を
使用して、同様にアナフィラキシーショックを発現した症例が報告されたことから、「禁忌」の過
敏症の項に、ヘパリン及び他の低分子量ヘパリンを追記致しました。症例概要を次頁に掲載致しま
した。
- 1 -
【改訂理由】
2. 「重大な副作用」 の項(自主改訂)
アナフィラキシー様症状の症例が集積されたことから、
「ショック」の項に、
「アナフィラキシー様
症状」を追記致しました。また、「ショック、アナフィラキシー様症状」の発現時にみられる症状
として「血圧低下、呼吸困難、蕁麻疹、嘔吐等」を追記致しました。
【症例概要】
患者
性・ 使用理由
年齢 (合併症)
血液透析
(慢性腎
不全)
(糸球体
腎炎)
副作用
一日投与量
投与期間
経過及び処置
2000~3000
国際単位
33 日間
(6 回)
アナフィラキシーショック
投与約 3 年前
慢性腎不全発症、他院においてヘパリンナトリ
ウムにて血液透析開始。
投与 10、12、14 血液透析直後にショック状態となった。アナフ
日前
ィラキシーショックと判断。
投与開始日
当院において本剤使用にて、血液透析を施行。
ショック状態の発現なし。
投与 2、4 日目
本剤使用にて、血液透析を施行。ショック状態
の発現なし。
女性
投与 19 日目
他院においてパルナパリンナトリウムで透析
80 代
施行時、ショック状態を発現。
投与 26、30 日目 当院において本剤使用にて、血液透析を施行。
ショック状態。
投与 34 日目
本剤使用にて、血液透析を施行。ショック状態。
本剤投与中止。
中止 10 日後
アレルギーに対しプレドニゾロン、胃潰瘍防止
にシメチジン投与。
中止 12 日後
回復。
中止 13 日後
以後、ナファモスタットメシル酸塩使用にて、
血液透析施行。再発なし。
併用薬:パルナパリンナトリウム、ファモチジン、テプレノン、ゾピクロン、テルミサルタン、ポ
リスチレンスルホン酸カルシウム、エポエチンα
● 3 頁に改訂後の「使用上の注意」全文を記載しておりますので、併せてご参照下さい。
- 2 -
以下に使用上の注意全文を記載致しましたので、ご一読下さい。
(下線部:改訂箇所)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
■禁忌(次の患者には投与しないこと)
(1)重大な副作用
1)出血
消化管出血等の重篤な出血があらわれることがあるので,
観察を十分に行い,異常が認められた場合には本剤を減量
又は中止するなど,適切な処置を行うこと.
2)血栓症
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)等,血小板減少を伴う
血栓症があらわれることがあるので,異常が認められた場
合には投与を中止するなど,適切な処置を行うこと.
3)血小板減少
血小板減少があらわれることがあるので,血小板数を測定
し,異常が認められた場合には投与を中止するなど,適切
な処置を行うこと.
4)ショック,アナフィラキシー様症状
ショック,アナフィラキシー様症状があらわれることがあ
るので,観察を十分に行い,血圧低下,呼吸困難,蕁麻疹,
嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し,適切な
処置を行うこと.
(2)重大な副作用(類薬)
外国において,類薬投与前後に中枢神経系の手術,腰椎の穿
刺,硬膜外麻酔を含む脊椎麻酔等を施行した場合に,出血あ
るいは血腫又はそれに伴う神経症状等の重篤な有害事象が発
現することが報告されている.
(3)その他の副作用
(1)本剤の成分又はヘパリン,他の低分子量ヘパリンに対し過敏
症の既往歴のある患者
(2)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦,産婦,授乳
婦等への投与」の項参照〕
■原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが,
特に必要とする場合には慎重に投与すること)
(1)高度な出血症状を有する患者〔出血症状を助長するおそれが
ある.〕
(2)重篤な肝障害又はその既往歴のある患者〔肝障害を助長する
おそれがある.〕
(3)ヘパリン起因性血小板減少症(HIT:heparin-induced
thrombocytopenia)の既往歴のある患者〔HITが発現しやすい
と考えられる(「その他の注意」の項参照).〕
■使用上の注意
1.重要な基本的注意
(1)本剤の使用にあたっては,観察を十分に行い,出血の増悪が
みられた場合には減量又は投与を中止すること.
(2)本剤の抗凝血作用を急速に中和する必要のある場合にはプロ
タミンを投与する.プロタミン1mgは本剤の82国際単位の効
果を抑制する.
0.1~5%未満
2.相互作用
他の薬剤との相互作用は,可能な全ての組合せについて検討されて
いるわけではない.抗凝固療法施行中に新たに他剤を併用若しくは
休薬する場合には,凝固能の変動に注意すること.
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
血液凝固阻止作用を有 出血傾向が増強する 両剤の抗凝血作用が
する薬剤
ことが考えられる. 相加的に増強される.
(ヘパリン,ワルファ
リンカリウム等)
血小板凝集抑制作用を 出血時間の延長が認 血小板凝集抑制作用
められることがある. により,本剤の作用
有する薬剤
(チクロピジン塩酸塩,
が増強されることが
ジピリダモール等)
ある.
サリチル酸誘導体
(アスピリン等)
非ステロイド系抗炎症
剤
(ジクロフェナクナト
リウム等)
血栓溶解剤
(ウロキナーゼ,t-PA
製剤等)
血栓溶解作用により
本剤の作用が増強さ
れることがある.
ペニシリン系抗生物質
セファロスポリン系抗
生物質
(ラタモキセフナトリ
ウム等)
血小板減少の可能性
がある.
強心配糖体
(ジギタリス製剤)
ニトログリセリン
血
液
出血あるいは出血悪化
皮
膚
発疹,そう痒感
肝
臓
AST(GOT),ALT(GPT),Al-P
上昇
消 化 器
悪心,嘔吐
そ の 他
頭痛,倦怠感,血清Caの低
下,目のかすみ
頻度不明
貧血(赤血球減少,ヘモ
グロビン減少,ヘマトク
リット減少)
このような症状があらわれることがあるので,投与中及び
投与後は観察を十分に行うこと.
本剤の作用が減弱す 機序不明
る可能性がある.
プロプラノロール塩酸 プロプラノロールの 本剤がプロプラノロ
塩
作用を増強すること ールの血漿蛋白結合
がある.
を阻害する.
3.副作用
総症例643例中19例(2.95%)23件の副作用が報告されている.
その内訳は,そう痒感7件(1.09%)
,出血性の副作用7件(1.09%)
,
頭痛2件(0.31%),発疹2件(0.31%)
,悪心1件(0.16%),嘔吐
1件(0.16%),倦怠感1件(0.16%),目のかすみ1件(0.16%),
血清Caの低下1件(0.16%)であった.
また,28例(4.35%)48件の臨床検査値異常変動が報告されてい
る.
(承認時)
4.高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に投与すること.
5.妊婦,産婦,授乳婦等への投与
(1)妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので,妊婦又
は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと.
(2)動物実験(ラット)で,母乳中へ移行することが確認されて
いるので,投与中は授乳を避けさせること.
6.小児等への投与
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立
していない.
7.適用上の注意
(1)調製時:本剤は保存剤を含有していないので,開封後は速や
かに使用し,分割使用は避けること.
(2)調製法:ヘパリン及び低分子ヘパリン類は抗ヒスタミン剤(プ
ロメタジン塩酸塩等),テトラサイクリン系抗生物質(テトラ
サイクリン塩酸塩等)
,フェノチアジン誘導体(クロルプロマジ
ン塩酸塩等)と試験管内で混合すると反応し沈殿を生じると報
告されているので,本剤との混注は避けること.
8.その他の注意
(1)外来透析患者では,穿刺部の止血を確認してから帰宅させること.
(2)ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)はヘパリン-血小板第4
因子複合体に対する自己抗体(HIT抗体)の出現による免疫学
的機序を介した病態であり,重篤な血栓症(脳梗塞,肺塞栓
症,深部静脈血栓症等)を伴うことがある.HIT発現時に出現
するHIT抗体は100日程度で消失~低下するとの報告がある.
また,投与終了数週間後に,HITが遅延して発現したとの報告
もある.
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