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【使用上の注意】改訂のお知らせ

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【使用上の注意】改訂のお知らせ
―――医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読みください。―――
【使用上の注意】改訂のお知らせ
2006年 7月
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
鎮痙剤
劇薬、指定医薬品、処方せん医薬品注)
(臭化ブチルスコポラミン製剤)
注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
®=登録商標
謹啓
時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は弊社製品につきましてご愛
顧を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、この度、厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡及び自主改訂によりブスコ
パン®錠及びブスコパン®注射液の添付文書の【使用上の注意】を下記のとおり改訂致しま
したので、お知らせ申し上げます。
つきましては、今後の使用に際しまして遵守して頂きますようお願い申し上げます。
謹言
厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡による改訂
ブスコパン®錠
改訂内容(
部 追加・改訂)
改
訂
後
改
訂
前
改
訂
前
4.副作用
4.副作用
(1)重大な副作用
記載なし
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明):
ショック、アナフィラキシー様症状(悪心・嘔吐、
悪寒、皮膚蒼白、血圧低下、呼吸困難、気管支攣
縮、浮腫、血管浮腫等)があらわれることがあるの
で、観察を十分に行い、異常が認められた場合に
は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ブスコパン®注射液
改訂内容(
部 追加・改訂)
改
訂
後
4.副作用
4.副作用
(1)重大な副作用
(1)重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明):シ
1)ショック:まれにショック症状があらわれるこ
ョック、アナフィラキシー様症状(悪心・嘔吐、悪
とがあるので観察を十分に行い、悪心・嘔吐、
寒、皮膚蒼白、血圧低下、呼吸困難、気管支攣縮、
悪寒、皮膚蒼白、血圧低下等があらわれた場合
浮腫、血管浮腫等)があらわれることがあるので、
には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与
を中止し、適切な処置を行うこと。
-1-
改訂理由
[副作用]の重大な副作用
ブスコパン錠投与後に「アナフィラキシーショック」が発現したとの報告があることから、「ショック、
アナフィラキシー様症状」を新たに記載しました。
また、ブスコパン注射液については既に「ショック」を記載して注意喚起をしてありましたが、錠剤の
記載と統一し、
「アナフィラキシー様症状」を追記しました。
(厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡 2006年7月7日付)
症例概要
性別/年齢
女/20 歳台
使用理由(合併症)
腹痛、(腸炎)
1 日投与量(投与期間) 10mg(1日間)
投与開始日
腹痛を主訴に来院。超音波検査にて腸管、拡張などの異常認めず。血液検査施行し、セファクロ
9:30
ルとブスコパン処方。セファクロルは以前に咽頭炎・上気道炎で処方されているが、異常を認め
なかった。
セファクロル2カプセル、ブスコパン1錠服用。約10分ぐらいして、顔面・頸部が熱くなり、顔面
11:30
発疹・呼吸困難出現。不穏状態となる。
経
来院し、DIVルート確保。コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム500mgIV、酢酸ベタメタゾン・リ
11:40
過
ン酸ベタメタゾンナトリウムン8mg投与。BP:128/70mmHg、SO2:90、P:88/min、O2:6L/minにて経
お
過観察。
よ
呼吸はやや改善するも、発疹が首より下の全身へ広がる状態。鳥肌様の状態。BP:134/60mmHg、
11:50
び
P:112/min、SO2:94%。コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム1,000mg追加。
処
救急病院へ搬送。その後経過観察で自然に症状は軽快した。
置
コハク酸プレドニゾロンナトリウム10mg、d-マレイン酸クロルフェニラミン1錠処方され、夕
方帰宅。
以降、発疹は3日程度残るも、全身状態は問題なく経過。
<DLST結果>
ブスコパン:陰性(SI 180未満)
セファクロル:判定保留(SI 180~200未満)
併用薬剤
セファクロル
自主改訂
ブスコパン®錠
改訂内容(
部 追加・改訂)
改
訂
後
改
訂
前
3.相互作用
3.相互作用
[併用注意]
(併用に注意すること)
臨床症状・
機序・
薬剤名等
措置方法
危険因子
抗コリン作用を有 抗 コ リ ン 作 用 併用により本剤
する薬剤
( 口 渇 、 便 秘 、 の作用が増強さ
三環系抗うつ剤 眼 の 調 節 障 害 れ る こ と が あ
フェノチアジン 等 ) が 増 強 す る る。
系薬剤
ことがある。
モノアミン酸化
酵素阻害剤
抗ヒスタミン剤
等
相 互 に 消 化 管 に 本剤は消化管運
ドパミン拮抗剤
メトクロプラミ お け る 作 用 を 減 動を抑制するた
ド等
弱 す る お そ れ が め、ドパミン拮
ある。
抗剤の消化管運
動亢進作用と拮
抗する。
[併用注意]
(併用に注意すること)
臨床症状・
機序・
薬剤名等
措置方法
危険因子
三環系抗うつ剤
抗コリン作用(口 併用により本剤
渇、便秘、眼の調 の作用が増強さ
節障害等)が増強 れ る こ と が あ
することがある。 る。
フェノチアジン系 抗コリン作用(口 併用により本剤
薬剤
渇、便秘、眼の調 の作用が増強さ
節障害等)が増強 れ る こ と が あ
することがある。 る。
モノアミン酸化酵 抗コリン作用(口 併用により本剤
素阻害剤
渇、便秘、眼の調 の作用が増強さ
節障害等)が増強 れ る こ と が あ
することがある。 る。
抗ヒスタミン剤
抗コリン作用(口 併用により本剤
渇、便秘、眼の調 の作用が増強さ
節障害等)が増強 れ る こ と が あ
することがある。 る。
-2-
ブスコパン®注射液
改訂内容(
部 追加・改訂)
改
訂
後
3.相互作用
[併用注意]
(併用に注意すること)
臨床症状・
機序・
薬剤名等
措置方法
危険因子
抗コリン作用を有 抗 コ リ ン 作 用 併用により本剤
する薬剤
(口渇、眼の調 の作用が増強さ
三環系抗うつ剤 節障害、心悸亢 れ る こ と が あ
フェノチアジン 進等)が増強す る。
系薬剤
ることがある。
モノアミン酸化
酵素阻害剤
抗ヒスタミン剤
等
相互に消化管に 本剤は消化管運
ドパミン拮抗剤
メトクロプラミ おける作用を減 動を抑制するた
ド等
弱するおそれが め、ドパミン拮
ある。
抗剤の消化管運
動亢進作用と拮
抗する。
改
訂
前
3.相互作用
[併用注意]
(併用に注意すること)
臨床症状・
機序・
薬剤名等
措置方法
危険因子
三環系抗うつ剤
抗コリン作用(口 併用により本剤
渇 、 眼 の 調 節 障 の作用が増強さ
害、心悸亢進等) れ る こ と が あ
が増強することが る。
ある。
フェノチアジン系 抗コリン作用(口 併用により本剤
薬剤
渇 、 眼 の 調 節 障 の作用が増強さ
害、心悸亢進等) れ る こ と が あ
が増強することが る。
ある。
モノアミン酸化酵 抗コリン作用(口 併用により本剤
素阻害剤
渇 、 眼 の 調 節 障 の作用が増強さ
害、心悸亢進等) れ る こ と が あ
が増強することが る。
ある。
抗ヒスタミン剤
抗コリン作用(口 併用により本剤
渇 、 眼 の 調 節 障 の作用が増強さ
害、心悸亢進等) れ る こ と が あ
が増強することが る。
ある。
4.副作用
(1)重大な副作用
削除
4.副作用
(1)重大な副作用
2)類薬の場合
ショック:他の抗コリン剤で、まれにショックがあ
らわれることが報告されているので、観察を十分に
行い、このような症状があらわれた場合には、投与
を中止し、適切な処置を行うこと。
改訂理由
3.[相互作用]の併用注意(併用に注意すること)
既に記載がある抗コリン作用を有する薬剤についてまとめて記載しました。また本剤の消化管運動抑制
作用が、メトクロプラミドの消化管運動亢進作用と拮抗するとの報告があることから、併用注意として
ドパミン拮抗剤(メトクロプラミド等)を記載致しました。
(自主改訂)
4.[副作用]の重大な副作用の類薬の項
本剤における「ショック、アナフィラキシー様症状」について注意喚起を行うことから、類薬に関する
記載を削除しました。
(自主改訂)
-3-
ブスコパン®錠・注射液
改訂内容(
共通
部 追加・改訂)
改
訂
後
7.過量投与
7.過量投与
(1)症状
記載なし
過量投与した場合、口渇、眼の調節障害、せん
妄、心悸亢進、血圧上昇等を引き起こす可能性
がある。
(2)処置
心血管系の症状が発現した場合は標準的な処
置、呼吸麻痺の場合は挿管や人工呼吸、尿閉の
場合は導尿を必要に応じて考慮すること。緑内
障の場合は、眼科医などの適切な治療を受ける
こと。
改
訂
前
また、必要に応じ、副交感神経興奮薬の投与お
よび適切な支持療法を行うこと。
改訂理由
7.過量投与
ブスコパンが過量投与された場合の臨床症状と治療法について記載しました。
(自主改訂)
改訂内容につきましては、日本製薬団体連合会発行の「DRUG SAFETY UPDATE 医薬品安全対
策情報 №151(2006年7月末発行予定)」に掲載されます。
P.5~6 に改訂後の【使用上の注意】全文を記載しておりますので、併せてご参照ください。
-4-
改訂後の【使用上の注意】
(
㮤㮤㮤㮤
部 変更)
*2006年7月改訂
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
(1)
出血性大腸炎の患者
[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性
下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長をきたすおそ
れがある。
]
(2)
緑内障の患者
[眼内圧を高め、症状を悪化させることがある。]
(3)
前立腺肥大による排尿障害のある患者
[更に尿を出にくくすることがある。]
(4)
重篤な心疾患のある患者
[心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。]
(5)
麻痺性イレウスの患者
[消化管運動を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
(6)
本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特
に必要とする場合には慎重に投与すること)】
細菌性下痢患者
[治療期間の延長をきたすおそれがある。]
5%以上
眼
【使用上の注意】
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)
前立腺肥大のある患者
[尿を出にくくすることがある。]
(2)
うっ血性心不全のある患者
[心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。]
(3)
不整脈のある患者
[心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。]
(4)
潰瘍性大腸炎の患者
[中毒性巨大結腸を起こすおそれがある。]
(5)
甲状腺機能亢進症の患者
[心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。]
(6)
高温環境にある患者
[汗腺分泌を抑制し、体温調節を障害するおそれがある。]
2.重要な基本的注意
眼の調節障害等を起こすことがあるので、本剤投与中の患
者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させな
いように注意すること。
*3.相互作用
[併用注意]
(併用に注意すること)
薬剤名等
抗コリン作用を有す
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
る薬剤
㮤㮤㮤
三環系抗うつ剤
フェノチアジン系
薬剤
モノアミン酸化酵
素阻害剤
抗ヒスタミン剤等
㮤
ドパミン拮抗剤
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
メトクロプラミド
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
等
㮤
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
抗コリン作用(口渇、 併用により本剤の作用
便秘、眼の調節障害 が増強されることがあ
等)が増強すること る。
がある。
相互に消化管におけ
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
る作用を減弱するお
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
それがある。
㮤㮤㮤㮤㮤
㮤
4.副作用
調査症例767例
(再評価結果)中副作用が報告されたのは152
例(19.82%)であった。主な副作用は口渇72件
(9.4%)、便
秘34件
(4.4%)
、眼の調節障害13件
(1.7%)
、心悸亢進11件
(1.4%)
、鼓腸5件(0.65%)
等であった。また、臨床検査値
においては特に一定の傾向を示す変動は認められていない。
(1)
重大な副作用
*
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明):
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
ショック、アナフィラキシー様症状(悪心・嘔吐、悪寒、皮
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
膚蒼白、血圧低下、呼吸困難、気管支攣縮、浮腫、血管浮
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
腫等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
こと。
㮤㮤㮤
(2)
その他の副作用
*
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて
適切な処置を行うこと。
本剤は消化管運動を抑
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
制するため、ドパミン
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
拮抗剤の消化管運動亢
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
進作用と拮抗する。
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
㮤
0.1 ∼5%未満
調節障害
消
化
器
泌
尿
器
口渇
腹部膨満感、鼓腸、便秘
排尿障害
精神神経系
頭痛、頭重感
循
心悸亢進
環
器
過 敏 症
注)
発疹
注)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
5.高齢者への投与
一般に高齢者では前立腺肥大を伴っている場合が多いので
慎重に投与すること。
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有
益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するこ
と。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
*7.過量投与
㮤㮤㮤㮤㮤㮤
(1)
症状
㮤㮤㮤㮤
過量投与した場合、口渇、眼の調節障害、せん妄、心悸亢進、
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
血圧上昇等を引き起こす可能性がある。
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
(2)
処置
㮤㮤㮤㮤
心血管系の症状が発現した場合は標準的な処置、呼吸麻痺
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
の場合は挿管や人工呼吸、尿閉の場合は導尿を必要に応じ
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
て考慮すること。緑内障の場合は、眼科医などの適切な治
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
療を受けること。
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
また、必要に応じ、副交感神経興奮薬の投与および適切な
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
支持療法を行うこと。
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
8.適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤は PTPシートから取り出して服用するよう
指導すること。
[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入
し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を
併発することが報告されている。]
-5-
改訂後の【使用上の注意】
(
㮤㮤㮤㮤
部 変更)
*2006年7月改訂
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
(1)出血性大腸炎の患者
[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性
下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長をきたすお
それがある。]
(2)
緑内障の患者
[眼内圧を高め、症状を悪化させることがある。]
(3)前立腺肥大による排尿障害のある患者
[更に尿を出にくくすることがある。]
(4)重篤な心疾患のある患者
[心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。]
(5)麻痺性イレウスの患者
[消化管運動を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
(6)本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
眼の調節障害52件(2.96%)
、心悸亢進21件(1.20%)
、顔面
紅潮19件
(1.08%)
、めまい13件
(0.74%)
等であった。また、
臨床検査値においては特に一定の傾向を示す変動は認めら
れていない。
(1)重大な副作用
*
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明):
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
ショック、アナフィラキシー様症状(悪心・嘔吐、悪寒、
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
皮膚蒼白、血圧低下、呼吸困難、気管支攣縮、浮腫、血管
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
浮腫等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、
㮤㮤
異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行
うこと。
(2)その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて
適切な処置を行うこと。
5%以上
【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特
に必要とする場合には慎重に投与すること)】
細菌性下痢患者
[治療期間の延長をきたすおそれがある。]
眼
0.1 ∼5%未満
0.1%未満
調節障害
消
化
器
泌
尿
器
精神神経系
口渇
悪心・嘔吐
排尿障害
頭痛、頭重感、眠
気、めまい
【使用上の注意】
循 環 器
心悸亢進
1.慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
注)
過
敏
症
発疹
(1)
前立腺肥大のある患者
そ
の
他
顔面紅潮
[尿を出にくくすることがある。]
(2)
うっ血性心不全のある患者
注)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
[心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。]
5.高齢者への投与
(3)
不整脈のある患者
一般に高齢者では前立腺肥大を伴っている場合が多いので
[心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。]
慎重に投与すること。
(4)
潰瘍性大腸炎の患者
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
[中毒性巨大結腸を起こすおそれがある。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有
(5)
甲状腺機能亢進症の患者
益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するこ
[心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。]
と。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
(6)
高温環境にある患者
*7.過量投与
㮤㮤㮤㮤㮤㮤
[汗腺分泌を抑制し、体温調節を障害するおそれがある。]
(1)
症状
㮤㮤㮤㮤
2.重要な基本的注意
過量投与した場合、口渇、眼の調節障害、せん妄、心悸亢進、
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
(1)まれにショックを起こすことがあるので、本剤の使用に際
血圧上昇等を引き起こす可能性がある。
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
しては、救急処置の準備を行うこと。
(2)
処置
㮤㮤㮤㮤
(2)
投与に際し、ショック発現を完全に防止する方法はないが、
心血管系の症状が発現した場合は標準的な処置、呼吸麻痺
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
出来る限り回避するために次の事項に注意すること。
の場合は挿管や人工呼吸、尿閉の場合は導尿を必要に応じ
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
1)患者の体調について、十分に問診を行うこと。
て考慮すること。緑内障の場合は、眼科医などの適切な治
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
2)注射後は、患者の状態を観察し、異常があれば直ちに救
療を受けること。
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
急処置を行うこと。
また、必要に応じ、副交感神経興奮薬の投与および適切な
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
(3)眼の調節障害、眠気、めまい等を起こすことがあるので、
支持療法を行うこと。
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操
8.適用上の注意
作に従事させないように注意すること。
(1)
静脈内注射時
*3.相互作用
静脈内注射にあたっては患者の状態を観察しながらゆっく
[併用注意]
(併用に注意すること)
り注射すること。
(2)
注射時
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
動物実験で充血、出血、変性等の局所障害が認められるの
抗コリン作用を有す 抗コリン作用(口渇、 併用により本剤の作用
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
で皮下、筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響
眼の調節障害、心悸 が増強されることがあ
る薬剤
㮤㮤㮤
亢進等)が増強する る。
三環系抗うつ剤
を避けるため、下記の点に留意すること。
フェノチアジン系 ことがある。
1)神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
薬剤
2)繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射する
モノアミン酸化酵
など、注射部位を変えて行うこと。
素阻害剤
なお、乳幼小児には連用しないことが望ましい。
抗ヒスタミン剤等
㮤
3)
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流を
相互に消化管におけ 本剤は消化管運動を抑
ドパミン拮抗剤
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤 㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
みた場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射する
メトクロプラミド る作用を減弱するお 制するため、ドパミン
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤 㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤 㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
拮抗剤の消化管運動亢
それがある。
等
こと。
㮤
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
㮤㮤㮤㮤㮤
㮤
進作用と拮抗する。
(3)
アンプルカット時
㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤㮤
㮤
本品は
「ワンポイントカットアンプル」を使用しているので、
4.副作用
カット部をエタノール綿等で清拭した後、ヤスリを用いず、
調査症例1,756例(再評価結果)中副作用が報告されたのは
アンプル枝部のマークの反対方向に折り取ること。
267例(15.21%)であった。主な副作用は口渇106件(6.04%)
、
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