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立川市技能労務職員等の給与等の見直しに向けた取り組み方針
立川市技能労務職員等の給与等の見直しに向けた取り組み方針 1 現状 技能労務職とは立川市職員職名規程(昭和 51 年訓令甲第1号)別表に規定する技能・ 労務系の職員、立川市教育委員会職員職名規程(昭和 51 年教育委員会訓令甲第2号)別 表に規定する技能・労務系の職員及び立川市議会事務局処務規程(昭和 25 年規程第8号) 別表に規定する技能・労務系の職員のことです。 具体的には立川市では現在下記の職種があり、職種ごとの配置職場とその業務内容は表 の通りです。 (以下はすべて平成 19 年 4 月 1 日現在で記載してあります) 市では「立川市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例」により、職員の給与等の 状況について毎年公表を行ってまいりましたが、特に技能労務職員については同種の民間 事業従事者に比べて高額であるとの指摘を受け、地方公務員法第 14 条に掲げる「情勢適 応の原則」並びに 24 条に掲げる「均衡の原則」に基づき、適正な給与水準等に向けての 取り組み方針を策定したものです。 ○技能労務職の職種・配属職場・業務内容 職 作 種 配 業 属 職 場 業 務 内 容 ごみ対策課、水道浄水課、水 動物死体回収、道路パトロール、不法 道配水課、下水処理場、下水 投棄パトロール、搬入ごみ受付、有害 道管理課、施設課、道路課 ごみ分別、下水管清掃、浄水装置運転 調 理 小学校、学校給食課、保育課 給食の調理、間食の調理、食材管理 警 備 総務課 本庁舎の宿直・戸籍夜間受付、警備 用 務 小学校・中学校・公民館・保 施設管理(修繕、清掃、剪定、工作) 育課、体育課 自動車運転 議会事務局 庁用車の運転 参考 (1)職種ごとの人数・平均給与・平均年齢 職 種 人 数 単位:人 歳 平均年齢 平均給与 清掃職員 4 54.2 4,376 学校給食員 64 40.4 3,234 守 衛 6 52.6 4,201 用 務 40 47.6 3,870 自動車運転 1 ― ― そ 44 41.8 3,343 159 43.5 3,498 全 の 他 体 百円 -1- ※人数が単数の職種の平均年齢と平均給与は個人情報にあたるため公表しておりません ※この表にある職種分けは総務省による給与実態調査に基づくものです (2)職種ごとの年齢別の人数・平均給与 清掃職員 平均給与 学校給食員 守 衛 ∼27 歳 2,337 9 28∼31 歳 3,068 9 ― 32∼35 歳 3,597 11 36∼39 歳 4,208 7 40∼43 歳 4,522 3 4,994 48∼51 歳 52∼55 歳 56∼59 歳 1 5,435 3 人 務 人 ― 平均給与 用 平均給与 44∼47 歳 人 単位:百円 5 1 2,830 7 3,591 4 3,485 4 4,221 3 4,168 4 4,232 7 4,502 5 7 4,690 7 5,543 5 5,074 4 4,981 4 5,353 4 5,308 3 ― 2 ― 1 5,550 11 5,588 12 5,595 9 4 人 ― 1 ※人数が 2 人以下の職種の平均給与は個人情報にあたるため公表しておりません ※この表にある職種分けは総務省による給与実態調査に基づくものです (3)民間従業員同職種ごとの人数・平均給与・平均年齢 職 種 自動車運転 人 数 単位:人、歳、円 平均年齢 平均給与 調査範囲 255 58.0 342,800 東京都 守 衛 171 60.7 316,900 東京都 調 理 1,925 37.7 302,500 東京都 員 ― 53.9 227,200 全 国 廃棄物処理 ― 43.3 299,800 全 国 用 務 ※人数は平成 18 年度、平均年齢と平均給与は 16 年度∼18 年度の平均 ※民間データは厚生労働省が公表する「賃金構造基本統計調査」に基づいております ※民間の比較データは、年齢、業務内容、雇用形態等の点で完全に一致しておりません なお、事業所規模等の詳しい調査内容は厚生労働省ホームページからご覧いただけます HPアドレス 他 2,386 6,763 平均給与 の 人 2 人 そ 平均給与 ― 平均給与 自動車運転 http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/indexk-roudou.html#rou4 (4)その他技能労務職の給与に関する事項 a.給料表 立川市一般職の職員の給与に関する条例別表第 2 の行政職給料表(2)に基づいて います。 1 級(主事)、2 級(主事)、3 級(主任)の 3 級制を採用しています。 -2- b.手当 職員に支給される手当 扶養手当、地域手当、住居手当、通勤手当、時間外勤務手当、特殊勤務手当 技能労務職員に支給される特殊勤務手当 手当の名称 不快危険手当 手 当 の 内 容 ごみ及び下水に関する業務で著しく不 金 額 日額 400 円 快又は不健康な業務に従事した職員 動物の死体処理に従事した職員 1 体 350 円 著しく危険な業務に従事した職員 日額 1,200 円 災害時緊急出 災害時において勤務時間外に勤務命令 1 回 1,200 円 動手当 を受けて待機又は出動した職員 c.昇給基準 昇給基準は立川市一般職の職員の給与に関する条例に基づき、通常 1 年間を良好 な成績で勤務した場合は 1 号給上位の給に昇給します。 (平成 20 年 4 月以降は給料 表が細分化されるために 4 号給になります) 2 基本的な考え方 立川市では平成 17 年 6 月に策定した「立川市経営改革プラン」に基づき、全庁をあげ て行財政改革に取り組んでいます。このプランは平成 17 年度から 21 年度までの 5 年間 を計画年度とし様々な取り組みを進めていますが、その中で技能労務職に関連する基本的 な考え方として次のものがあります。 ○アウトソーシングの導入 ○再任用・再雇用嘱託の活用 民間の活力を生かし、効果的・効率的な分野に導入 行政経験の活用で効果的な分野に導入 ○任用替え(職種の変更)の推進 見直し課題に柔軟に対応するために制度化 現在取り組みを進めているものを含め、今後もこれらの考え方に基づき適正化を進めま す。 また、給与水準については、「均衡の原則」に則し、都及び他団体の状況を参考として 一般行政職を含めた給与制度全体の構造改革の中で、適正化を図ってまいります。 3 具体的な取り組み内容 立川市の技能労務職員等の給与は、労使の関係を尊重しながら職員団体と交渉を重ね決 定されてきた歴史的経過があります。また、この間技能労務職員が公共サービスを安定的 に提供し、業務の改善を行いながら質の向上に果たしてきた一定の役割も認める必要があ ります。しかし、今後大幅な税収の伸びが見込めない中、将来に向けて持続的に公共サー -3- ビスを提供するためにも一層行政運営の効率化が必要であり、技能労務職のみならず事務 事業全体の徹底的な見直しが求められています。その中で特に技能労務職員の給与水準等 については、次のように具体的な取り組みを進めます。 (1)給料表について 現在技能労務職員は一般行政職(事務、技術職等)と異なる給料表である行政職給料表 (2)を採用しておりますが、給料表全体の水準が全国的にもかなり高いとの指摘があり ます。今後は東京都の同職種の給料表を参考にしながら適正化を図ってまいります。 (2)手当について 技能労務職の特殊勤務手当は特殊性の有無や支給方法について 18 年度に大きな見直し を行い、著しく不快や危険を伴うものに限定した結果、現在は 2 種類になっています。 また、住居手当は今年度見直しを行い来年度から世帯主のみへの支給に適正化を図りま した。今後も社会状況が大きく変動した場合は見直しを図ります。 (3)昇給・昇格のあり方 現在給与構造改革に取り組んでおり、給与や昇給・昇格制度の適正化を進めております。 人事考課制度は今までのような年齢に応じた一律の昇給・昇格を廃止し職員を適正に評価 することで能力を最大限引き出し、評価結果を昇給や昇格に反映するために導入するもの です。 ・人事考課制度導入スケジュール 4 18 年度 管理職本格実施 19 年度 管理職本格実施 係長職試行実施 20 年度 管理職本格実施 係長職試行実施 21 年度 具体的な処遇への反映や全職員拡大に向けた検討 主任職モデル職場試行実施 その他 (1)民間委託の推進 民間で担える仕事については民間委託、PFI*1、指定管理者制度*2、市場化テスト *3等の導入を進めます。 (2)採用の抑制 技能労務職員が退職した場合は退職者補充のための新規の職員採用は行いません。 (3)嘱託職員等の活用 技能労務職場には嘱託職員や臨時職員を活用します。 (4)任用替えの推進 技能労務職場の減少に伴い、他職種への任用替えを制度化し運用します。 -4- 参考 ・年度別定年退職者数(技能労務職) 年 度 定年退職者数 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 9 10 11 10 4 2 ‐ ‐ 2 1 4 用語解説 PFI*1 Private Finance Initiative の略。公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、 経営能力及び技術的能力を活用して行う手法。このことにより、国や地方公共団体等が 直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提供できるとされる。英国など 海外では、有料橋、鉄道、病院、学校などの公共施設等の整備等、再開発の分野で成果 を収めている。 指定管理者制度*2 公の施設の管理に民間の能力を活用して、市民サービスの向上や経費の削減を図るこ とを目的とした制度で、実施には議会の議決が必要とされる。 市場化テスト*3 「官民競争入札制度」ともいわれ、公共サービスの提供について、官と民で競争入札 を実施し、価格と品質の面でより優れた主体が落札し、当該サービスを提供していく制 度。 立川市技能労務職員等の給与等の見直しに向けた取り組み方針 平成 20 年 3 月 立川市行政管理部人事課 -5-