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研究内容紹介

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研究内容紹介
再生可能なエネルギーを造り出すことを
可能にした新しい技術の
株式会社 大成化研
研究内容紹介
~ 海水を用いた二次電池 ~
Copyright (c) 2010 Taisei Kaken Co.,Ltd Allright Reserved
今、世界ではリチウムイオン電池
電池、アルカリマンガン
電池、鉛電池など、電池を征するものが
するものが世界を動かすと
言われるほどに重要な産業になってきました
になってきました。しかし、
資源や環境の問題を鑑みるに、多
多くの課題を抱えていま
す。
(株)大成化研 が提唱する新しい
しい電力供給のビジョン
は、地球の7割を占める海そのものを
そのものを利用したシステムで
す。海砂・海水に電極を設けるだけのいたってシンプルな
けるだけのいたってシンプルな
ものですが、海砂・海水のもつキャパシティは
のもつキャパシティは無限であり、
太陽光や風力発電などのクリーンエネルギーと
などのクリーンエネルギーと組み合わ
せることで何度でも再生可能なエネルギーを
なエネルギーを供給するこ
とが可能となります。
家庭用、工業用、乗り物からスマートグリッドまで
からスマートグリッドまで、従
来の電池・バッテリーに替わって、
、あらゆる分野・地域で
応用が可能です。
一次電池の研究
二次電池の研究
一次電池の研究
産業への応用
図1:発電の原理
1.コンニャク電池の製作
1.コンニャク電池の製作
電 子
目 的
「ボルタ電池」の原理を利用し、身近なものを用いた一次電池を作成する。
方 法
ボルタ電池の原理は、イオン化効率の異なる2種の電極を用いた、電解質(液)
の電気分解反応によって生じる電極間の電位差による放電である(図1)
。
今回の実験では正電極に CNT 入り和紙(イオン化効率:小)を、負極に
アルミホイル(イオン化効率:大)を、電解質としてコンニャクパウダーに
CNT と水、少量の希硫酸を加えゲル状にしたものを用いた(図2)
。
工夫した点
電解液に電気伝導率に優れた CNT を混合することによって起電力
の向上を狙った。また、蒟蒻を用いて半固形化することで CNT の
凝集と液こぼれの防止を図った。
金属イオン
図2:コンニャク電池の概略図
電解質:
蒟蒻(希硫酸)
結 果
0.5~1.0V 程度の放電が見られ、LED ライトが点灯した。
考 察
上記の方法で一次電池の製作に成功した。電極は金属以外でも導電性のもの
ならば何でも良いが、両極間でイオン化効率の差が大きいほど起電力が向上した。
一方で CNT を加えることによる優位性は明確には認められなかった。電解質と
しては蒟蒻の他、キムチ、おから、味噌などでも同様に放電し、廃棄物等の再
利用の可能性が示唆された。
負極:
アルミホイル
正極:
CNT 入和紙
一次電池の研究
二次電池の研究
産業への応用
二次電池の研究
2.海水を用いた二次電池の製作
海水を用いた二次電池の製作
図3:海水を用いた蓄電池の概略図
目 的
身近なものを用いた低コストかつ充電可能な二次電池を製作する。
電解質:
方 法
海水 + 砂
前回製作し、起電力の低下した蒟蒻電池に充電機(DC12V)を用いて数分
間充電を行ったところ、起電力の回復が見られた。このことから同装置の
二次電池としての可能性に着目し、より低コストかつ高効率な蓄電池の素
材を吟味した。
今回の実験では電極として木炭(陽極)とアルミホイル(負極)を、電解
質には海水と砂を用いた(図3)
。
結 果
充電前には 0.7~1.0V の放電しか起こらなかったが、10 分間の充電を行う
ことで最大 2.67V の放電が見られ、定格 1.5V の LED ランプ 2 個が 2 時間
以上点灯した。
正極:
木
炭
負極:
アルミホイル
考 察
上記の装置が充電可能な二次電池として使用できることが分かった。
装置の利点としては、非常に低コストであること、単純な機構なので
スケールアップもしくは複数連結により放電容量の増大が可能であることが挙げられる。極論すれば海、河川、湖沼そのものを畜電池と
して活用することも可能であると考えられる。また太陽光、風力、水力など環境配慮型発電機との相性がよく、製品開発の方向性として
はこれらと組み合わせたものが有力である。
一次電池の研究
二次電池の研究
産業への応用
産業への応用
3.二次電池の
二次電池の産業利用
電池の産業利用
自然を蓄電池に
太陽光発電機や風力発電機は発電時に CO2を排出しないクリーンな電源と
いえます。しかし自然エネルギーを利用している以上天候等に影響を受けるた
め、24 時間常に稼働することは出来ません。そこで、稼働時に余剰電力を蓄え
ることの出来る安価な蓄電池(バッテリー)の開発が急がれています。
「海水を用いた二次電池」の技術を応用すれば、自然から得た電力をそのま
ま自然に蓄える、といったことも可能となります。蓄えた電力は工業用、農業
用、家庭用とあらゆる分野で利用できます。
発電機
海洋資源の回収
G
海水中にはナトリウムやマグネシウムの他、ウラン、リチウム、金といった
希少な資源物質が含まれています。
「海水を用いた二次電池」の機構をそのまま
用いて、これらの資源を回収できる可能性があります。
これは、海水中に通電することにより、海水が電気分解されプラスの電荷を
もつ金属資源がマイナス電極の表面に「めっき」の要領で電着されることを利
用したシステムです。
海洋資源が吸着
金属資源を吸着
海水中に蓄電
(株)大成化研にて国際特許出願中
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