Comments
Description
Transcript
知的財産の成果
知的財産の成果 Achievements in Intellectual Property 日本登録特許件数(2009 年) 研究開発戦略を推進する過程で創出され 順 位 た成果を発明の観点から権利化している。 その際,事業戦略や研究開発戦略に応じ て,コア技術を中心として特許網の構築, 重点分野での集中出願,及び事業のグロー バル展開を意識した外国出願の強化を行い, 技術成果の資産価値の増大を図っている。 企業名 米国登録特許件数(2009 年) 日本登録件数 順 位 企業名 米国登録件数 1 パナソニック 5,032 1 IBM 2 ソニー 4,385 2 三星電子 3,611 3 トヨタ自動車 4,190 3 マイクロソフト 2,906 2,206 4,914 4 東 芝 3,219 4 キヤノン 5 キヤノン 3,218 5 パナソニック 1,829 6 デンソー 2,932 6 東 芝 1,696 1,680 7 セイコーエプソン 2,928 7 ソニー 8 本田技研 2,773 8 インテル 1,537 9 リコー 2,680 9 セイコーエプソン 1,330 三菱電機 2,587 ヒューレット・パッカード 1,273 10 10 * PATOLIS を利用した調査結果 *米 IFI 社データ (社)発明協会から,科学技術の向上と産業の発展に功績があったことが認められ,2009 年は全国発明表彰で下記の賞を受賞した。 【恩賜発明賞】 特許第 3167351 号 「液晶テレビの高速応答オーバードライブ技術」 液晶テレビ映像の残像の原因である液晶応答劣化を補償するため,液晶に加える電圧を明るさの変化に応じて一定期間だけ強調す るオーバードライブ技術により,中間調(グレー)の応答は従来の 4 倍以上に高速化(60 Hz駆動で応答時間17 ms以下)され,残像の 大幅な低減が可能になった。デファクトスタンダードとして,多くの液晶テレビに搭載され,低消費電力で環境にやさしい液晶テレビの 普及に大きく寄与していることが高く評価された。 到達階調 オーバードライブレベル 1.5 従来技術 階調 明るさ (任意単位) オーバードライブあり 2.0 1.0 到達階調 従来 0.5 初期階調 初期階調 0 0 0.02 0.04 0.06 0.08 時間 0.10 従来技術 応答時間(オーバードライブ) 時間(s) 応答時間(従来方式) 17 ms 68 ms ⒜ オーバードライブ技術の原理と効果 オーバードライブ技術 ⒝ オーバードライブ技術による残像低減効果 【発明賞】 特許第 4090619 号 「造影剤を用いずに血管 (動静脈,狭窄,瘤) を良好に描出できる MRI 装置」 FBI(Fresh Blood Imaging)法という新しい方法で,造影剤を用いずに,末しょう血管や狭さく及び瘤(こぶ)など血管の形状や流 速によらず良好に描出することができ,更に動静脈を分離して画像化することを可能にした。この発明は,臨床的に極めて有用であ り,全世界で急速に普及してきている。 *東芝メディカルシステムズ(株)と共有 ① 心電図同期 3 次元撮像法 データ収集タイミングチャート TR R ② 複数心拍同期法による T2 強調撮像法 R R R R R R R ECG ③ 拡張期収集法とサブトラクション法 AR データ収集 VE Rima SE SE1 SE2 SE3 SEn 時間 t n 3 次元データ 骨盤から 下腿(かたい) 下腿部 TOF 法 本発明(FBI 法) 造影法 ⒜ 発明の概要 本発明 (FBI 法) ⒝ MRI 装置の写真 TOF 法 :Time-of-Flight 法 MRI 装置:磁気共鳴イメージング装置 東芝レビュー Vol.65 No.3(2010) 101