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2章 844KB
第2章
高精細超大画面映像システムと実証実験の概要
2002 年ワールドカップサッカー大会の開催を機に、日韓高速衛星通信によりバーチャルス
タジアムを実現するサテライトスタジアムの一環として、関係省庁、関係諸団体と連携し、
高精細超大画面映像システムの実証実験を行った。
2・1
高精細超大画面映像システムについて
2・1・1
開発の経緯
1995 年にワールドカップサッカーを日本に招致するための目玉として提案されたバーチ
ャルスタジアム構想は、1996 年 6 月の日韓共催決定に伴い、公約からは外れることとなった。
しかし、財団法人新映像産業推進センター(現 財団法人デジタルコンテンツ協会)では、こ
の流れを受けて、大画面かつ高精細映像の産業応用をテーマに、1996 年秋に「ハイビジョン
を用いた超大画面映像研究会」を組織し、バーチャルスタジアムを実現するための研究開発
を行ってきた。特に、1999 年度と 2000 年度の 2 年間は、財団法人機械システム振興協会か
ら委託を受けた単レンズ方式撮影システムの開発に向け、
「超大画面映像撮影システム開発委
員会」も設置して、緊密な連携の下、開発を推進した。
1996 年度には、高精細映像の超大画面への応用の可能性について、国内や海外の事例を含
めた調査研究を行った。
1997 年度には、マルチカメラによる超ワイド映像の撮影実験と、
その試写評価を実施して、
サッカーを一望に撮影する方式について基本検討を行った。その結果、画像の歪みが避けられ
ず、その対応が大きな課題となった。
1998 年度には、3 面撮影方式について様々な角度から検討を加えると共に、3 面シームレ
ス映像の持つ映像効果とそのシステム実現性の検証を行い、撮影・伝送・表示からなるトータ
ルシステムの基本構想をまとめた。
1999 年度には、この基本構想に基づき、具体的なシステム構築に着手。1 本のレンズでハ
イビジョン 3 面分の映像を画像歪みなく撮影する固定焦点型単レンズ撮影方式レンズシステ
ムと、3 面シームレス映像に必要なシームレスプロセッサの開発を行った。そして、サッカ
ー映像の撮影を行い、
「高精細超大画面映像システム」特別試写会(恵比寿ガーデンプレイス
ザ・ガーデンルーム)において、はじめて評価を世に問うた。この試写会を契機に、マスコミ
に取り上げられる回数も増え、社会的認知度も高まった。
2000 年度には、2002 年ワールドカップサッカー大会での実運用に向け、システムの実用
化に必要な機器の更なる開発と撮影実験、リアルタイム伝送によるトータルシステムでの総
合検証に取り組み、運用面、技術面の両面から超大画面映像システムの実用化に見通しをつ
けた。そして、その結果をガイドラインにまとめた。具体的な開発としては、多様なスタジア
ムに対応するズーム型単レンズ撮影方式レンズシステム、高解像度化を目的とした 4CCD 画
素ずらしハイビジョンカメラ、カメラの取り付け調整や 3 面映像のモニタ等に必要な 3 面ビ
ューアーの開発を行った。
2001 年度には、最後の課題となった画像のつなぎ目改善に向けた調査研究を行うと共に、
2002 年ワールドカップサッカー大会での実運用を目指し、N-STAR 衛星による高速衛星通信
4
国内実験(札幌ドーム∼TEPIA)、KOREASAT-3 衛星による日韓高速衛星通信予備実験に取
り組んで、ワールドカップ本番での実運用に向けた事前準備を進めた。
2・1・2
高精細超大画面映像システムの概要
重ね合わせ映写方式
衛星伝送
光伝送等
ATM CLAD
単レンズ方式撮影システム
シームレスプロセッサ
ATM CLAD
TSマルチプレクサ
MPEG2
エンコーダ
プロジェクタ
プロジェクタ
プロジェクタ
エッジブレンダ
エッジブレンダ
エッジブレンダ
MPEG2
デコーダ
マルチディスプレイ
3 面ビューアー
突き合わせ映写方式
撮影系
伝送系
表示系
Fig.2-1-1 システム構成概念図
超大画面映像システムは、Fig2-1-1 に示すように、撮影系、伝送系、表示系で構成され、
1 本のレンズを通して撮影したハイビジョン映像 3 画面分を、画像歪みやつなぎ目のないシ
ームレスな映像(縦横比 9:48)として再現することができる。この超横長シームレス映像は、
フィールドを一望に映し出すことができるため、スタジアムで観戦するのと変わらない臨場
感と興奮、そして感動を人々に提供でき、サッカーをはじめとするフィールドスポーツ、舞
台、コンサート、各種イベント等への応用に最適である。(Fig.2-1-2)
Fig.2-1-2 高精細超大画面映像システムの映像イメージ
5
2・1・2・1 撮影系
(1)単レンズ方式撮影システム
本システムの心臓部となる撮影システムには、世界初の単レンズ撮影方式を採用し、1 本
のレンズ(マスターレンズ)を通った映像を台形プリズムで光学的に 3 分割して、リレーレ
ンズを介しハイビジョンカメラ 3 台で撮影する。その原理を Fig.2-1-3 に示す。マスターレン
ズ、台形プリズム分割ブロック、リレーレンズが、レンズ系の単レンズシステムを構成する。
リレーレンズ
右
マスターレンズ
カメラ
中央カメラ
左
カメラ
単レンズシステム
Fig.2-1-3 単レンズ方式撮影システム
ハイビジョン映像 3 画面をあたかも 1 台のカメラで撮影したかのような画像歪みのないシ
ームレス映像を撮影することができる。
これまでに、画角 100°で超広角の固定焦点型単レンズ方式撮影システムと、多様な撮影
環境に対応可能な画角 50°∼90°のズーム型単レンズ方式撮影システムを開発した。
Fig.2-1-4 がそれらの外観である。
<固定焦点型>
<ズーム型>
Fig.2-1-4 単レンズ方式撮影システム
6
Fig.2-1-5 に両撮影システムの全体構成図を示す。ズーム型の方が固定焦点型に較べマスタ
ーレンズの口径が 20%ほど大きくなり、一回り大型になっている。
リレーレンズ
ズーム型マスターレンズ
右
ハイビジョン
カメラ
中央
左
固定焦点型マスターレンズ
取付台
Fig.2-1-5 単レンズ方式撮影システムの全体構成図
カメラとしては、2/3 インチの汎用ハイビジョンカメラが装着できるが、サッカーでは、
選手の判別に表情や背番号の識別が不可欠で、特に背番号の判読が強く求められている。そこ
で、解像度の更なる向上を図るために 4CCD 画素ずらしハイビジョンカメラを開発した。
映像は、R(赤)、G(緑)、B(青)の 3 色で構成されるが、解像度を決定する輝度信号( Y)
には、
Y = 0.7152 G + 0.0722 B + 0.2126 R
で示されるように、約 70%の G 成分が含まれている。また、人間の目は、緑色に非常に敏感
で、細かいところはこの緑色で見ていることが分かっている。そこで、通常の 3CCD(R、G、
B)方式カメラの G 用 CCD を 2 枚(G1、G2)にして、Fig.2-1-6 のように、水平・垂直とも
に 1/2 画素ずらすことで、解像度を向上させている。
G2
G1
軸
G2用
CCD
画素ずらし量
G1
G2
1/2画素
ピッチ
1画素ピッチ
光
G2
G1
G2
G1
1/2画素
ピッチ
G1用
CCD
1画素ピッチ
Fig.2-1-6 G 用の 2CCD の配置方法
7
Fig.2-1-7 に 4CCD 画素ずらしハイビジョンカメラ 3 台を搭載したズーム型単レンズ方式撮
影システムを示す。
Fig.2-1-7 ズーム型単レンズ方式撮影システム
(4CCD 画素ずらしハイビジョンカメラ 3 台搭載)
(2)3 面ビューアー
単レンズ方式撮影システムのカメラ取り付け調整や 3 面シームレス映像のモニタを 1 台の
ハイビジョンモニタで可能にするのが Fig.2-1-8 に示す 3 面ビューアーである。
単レンズ方式撮影システムは、ハイビジョンカメラ 3 台をレンズシステムに取り付ける方
式のため、画像のつなぎ目を正しく合わせるためには、上下・左右・回転方向の取り付け調整
が必要になる。しかし、通常のモニタでは、つなぎ目部分は画面の端になってしまい、つな
ぎ目がどのようになっているのか分からない。また、カメラ 3 台の映像をモニタするために、
3 台のモニタを用意しても、3 面シームレス映像の形でモニタすることができない。3 面ビュ
ーアーは、Fig.2-1-9 に示すように、つなぎ目を画面の中央に表示したり、3 画面全体を 1 画
面内に縮小表示したりするなど、多彩な表示機能を有し、撮影現場での単レンズ方式撮影シ
ステムの運用に不可欠な機器となっている。
A
Fig.2-1-8 3 面ビューアーの外観
A
B
<1 画面表示>
<つなぎ目表示>
A
B
C
<3 画面表示(全体)>
A
B
C
<3 画面表示(拡大)>
Fig.2-1-9 3 面ビューアーの表示モード
8
(3)シームレスプロセッサ
単レンズ方式撮影システムの 3 画面映像からシームレス映像を実現するために必要なデジ
タル信号処理を受け持つのが、シームレスプロセッサ(Fig.2-1-10)である。
Fig.2-1-10 シームレスプロセッサの外観
次のようなデジタル画像処理機能とテスト信号生成機能を有する。
①のりしろの自動生成機能
のりしろを持たない 3 面シームレス映像をプロジェクタでそのままスクリーンに投影し
ても、つなぎ目を合わせるのは通常困難である。レンズの歪みなどにより接合部がうま
く合わないためである。
従って、スクリーン上でシームレス映像を得るにはのりしろが必要となる。こののりし
ろを任意に自動生成する機能で、Fig.2-1-11 にその生成原理を示す。中央映像の両端から
のりしろを生成し、左右映像の中央映像側に貼り付けると共に、左右映像の端のはみ出
し部分を切り捨てる。
②クロスフェード処理機能
のりしろ同士をそのままスクリーン上に重ねると、重ねた部分の明るさは 2 倍になる。
従って、重ねた部分が他の部分と同じ明るさになるよう輝度変調(クロスフェード処理)
をする必要がある。任意のガンマカーブによりこのクロスフェード処理を実現する機能
である。同じく、Fig.2-1-11 にその処理概要を示す。
本システムにおいては、上映側がすべてフロント投射プロジェクタのような重ね合わせ
方式の場合には、この機能を使用して撮影側でクロスフェード処理をすることが可能と
なる。しかし、上映側にマルチディスプレイや LED ディスプレイといった突き合わせ方
式のディスプレイも使用される場合は、撮影側ではこのクロスフェード処理をせず、上
映側にて対応することがガイドライン化されている。
9
原画
左側映像入力
左側カメラ映像
中央映像入力
中央カメラ映像
右側映像入力
右側カメラ映像
のりしろ
生成
LFS1処理結果
はみ出しを切り
捨てた左側映像
LFS2
左側
のり
処理
しろ
結果
LFS3処理結果
のりしろを切り
出す中央映像
LFS4
右側
のり
処理
しろ
結果
LFS5処理結果
はみ出しを切り
捨てた右側映像
クロス
フェード
処理
SW'er1処理結果
のりしろにクロス
フェード処理した
左側映像
のり
しろ
糊代
のり
しろ
糊代
SW'er2処理結果
のりしろにクロス
フェード処理した
中央映像
のり
しろ
糊代
のり
しろ
糊代
SW'er3処理結果
のりしろにクロス
フェード処理した
右側映像
Fig.2-1-11 のりしろ生成とクロスフェード処理の概念図
10
③プロジェクタ調整用信号生成機能
シームレス映像を表示するためには、表示装置の位置合わせが画素レベルで行われる必
要がある。そのためには、セーフティゾーンやのりしろの仕様に従った位置情報をディ
スプレイに提供し、シームレスに表示するためのディスプレイ調整を容易にする手段が
求められる。この調整用信号を生成する機能であり、Fig.2-1-12 にその一例を示す。中
継開始前の一定時間この信号をスーパーインポーズして送出することで、全ての受信点
のプロジェクタ調整に便宜を図ることができる。この信号を利用すれば、各画面の相互
位置やサイズを容易に合わせることが可能となる.
中央出力映像
左側出力映像
右側出力映像
のりしろ幅
Fig.2-1-12 プロジェクタ調整用信号(一例)
④遅延差判定用信号生成機能
3 つの映像間に時間差があってはならないので、その確認手段を設けておく必要がある。
そのための信号を生成する機能であり、その概要を Fig.2-1-13 に示す。
中央出力映像
左側出力映像
右側出力映像
ブレンド幅
のりしろ幅
Fig.2-1-13 遅延差判定用信号
Fig.2-1-13 の十字のマークが、同一のタイミングで点滅する。いずれかの画面に遅延があれ
ば、点滅のタイミングにずれを生じる。目視でのチェックとなるが、1 フレーム程度の遅延で
も容易に検知可能である。因みに、ガイドラインでは、この遅延を 10 ライン以下にすること
を推奨している。
11
2・1・2・2 伝送系
撮影系から出力される映像信号は、デジタルハイビジョン 3 チャンネル分である。伝送のた
めにデータ量を削減するコーデックも伝送系の一部と考えると、通常、HDTV 用 MPEG2 エ
ンコーダで 3 チャンネルの映像信号を圧縮後、TS マルチプレクサで 1 本の TS(Transport
Stream)にした上で、ATM CLAD で ATM セル化する。放送局等で使われる素材の伝送レ
ート(45Mbps 程度)まで 1 チャネルのビットレートを確保すると、3 チャンネルの伝送で
155Mbps 程度の伝送レートが必要になる。
従って、この伝送路として、遠距離の場合には Ka バンドを利用した通信衛星や光ファイ
バーを、近距離(数 km)の場合には光無線などを使用する。
しかし、3 チャンネルの映像を複数の中継器や複数の光ファイバーに分けて伝送する場合
には、伝送遅延差を生じないようにするか、その補正手段を講じる必要がある。
一方、受信した ATM 化された映像信号は、送信側と逆の処理を受ける。ATM CLAD で
MPEG2 TS に戻され、HDTV 用 MPEG2 デコーダで元の映像信号 3 チャンネルに伸張され
る。これら信号が表示装置に供給される。
2・1・2・3 表示系
本システムは、デジタルハイビジョン 3 画面を、横にシームレスに並べた超大型シームレ
ス映像として映し出すことができる。従って、表示装置としては、1,920 画素(水平)× 1,080
画素(垂直)×3 面(約 622 万画素)に対応できる必要がある。
現時点では、表示装置として、
①フロント投射方式プロジェクタ(重ね合わせ映写方式)
②リア投射方式マルチディスプレイ(突き合わせ映写方式)
③LED ディスプレイ(突き合わせ映写方式)
の 3 方式が 3 面シームレス映像の映写に適している。しかし、映写方式が異なるため、表示
システムの構成が方式により異なる。両映写方式の混用に配慮して、本システムでは、のりし
ろの付いた輝度変調(エッジブレンド処理)なしの映像を基本的に送ってくるため、重ね合
わせ方式の場合には、表示側でエッジブレンダを利用して、輝度変調を行う。一方、突き合わ
せ方式は、片方ののりしろを表示システム側で切り捨てて、突き合わせ表示を実現する。
3 画面を横に並べた表示となるため、各画面の明るさや色合いはよくマッチすることが肝
要で、そのための調整にも容易さが求められる。
12
どの方式を採用するかは、用途や規模によって適・不適がある。①のフロント投射方式は、
暗い屋内が適するし、②のリア投射方式は、明るい室内に対応できる。また、③の LED 方式
は、高価だが、屋外の大型表示に適する。本システムは、Fig.2-1-14 のような用途を想定して
おり、その用途により、最適な表示装置を選択する。
規模
画面サイズ
(縦×横)
対象人員
超大規模
20m×100m
中規模
2.5m×13.5m∼
0.5m×2.7m∼
5m×27m
1.9m×10.1m
<1600 インチ×3>
<200∼400 インチ×3>
<40∼150 インチ×3>
一万人以上
千人以上
数十∼数百人
スタジアム、ドライ
対象施設
大規模
ブインシアター等
屋外大型施設
コンベンションセン ホテル宴会場/ロビ
ター、体育館等屋内 ー、映画館、公会堂、
大型施設、映画館、 プレスセンター、大
公園など
型会議室など
Fig.2-1-14 超大画面映像システムの規模と対象施設
2・2
サテライトスタジアム概要
サテライトスタジアムは、高精細超大画面映像システムの伝送系に日韓の通信衛星
(N-STAR 、KOREASAT-3)と光ファイバーネットワークを使用し、高精細なワールドカ
ップサッカーの映像を高速衛星通信技術と高速大容量光伝送技術を活用して遠隔地の超ワイ
ドスクリーンに上映することで、あたかもスタジアムで観戦しているかのようなバーチャル
スタジアムを実現するものである。
日韓両国の情報通信技術協力、高速衛星通信の有効性アピール、超大画面映像システムの
有効性・実用性実証、高速衛星通信技術・高精細映像技術の開発などを目的としている。
サテライトスタジアムの全体構成図は Fig.2-2-1 に示すとおりで、各撮影場所での撮影機材、
伝送経路、各上映場所での上映機材やスクリーンサイズなどを Fig.2-2-2 にまとめて示す。
韓国の蔚山スタジアム及び仁川スタジアムの映像は、3CCD ハイビジョンカメラを 3 台搭
載した固定焦点型単レンズ方式撮影システムで撮影された。このハイビジョン 3 チャンネル
の映像信号は、のりしろを付加せずに HDTV 用 MPEG2 エンコーダでエンコードされ、TS
マルチプレクサで多重化した後、ATM CLAD で ATM セル化された。この ATM 信号は、大
田の韓国電子通信研究院
(ETRI)から 7m のパラボラアンテナで静止通信衛星 KOREASAT-3
に送信され(Ka バンド、155Mbps)、北九州市の通信総合研究所(CRL 北九州と略す)で
5m のパラボラアンテナで受信されて、光ケーブルの Japan Gigabit Network(JGN)を経
由し通信総合研究所鹿島宇宙通信研究センター(CRL 鹿島と略す)に配信された。
13
KOREA
KOREA
K
O
R
E
A
S
A
T
-3
K
O
R
E
A
S
A
T
-3
E
T
R
E
T
RI
I
衛星設備
1
5
5
M
b
p
s
1
5
5
M
b
p
s
KOREAスタジアム
KOREAスタジアム
(仁川・蔚山)
(仁川・蔚山)
K
O
R
E
A
K
O
R
E
A
A
T
M
−
N
e
t
w
o
r
k
A
T
M
−
N
e
t
w
o
r
k
K
a
−
b
a
n
K
a
−
b
a
nd
d
ATM-SW
HD映像信号
ATM-SW
TS-マルチプレクサ
J
JA
AP
PA
AN
N
CRL北九州
CRL北九州
ATM
ENCODER
N
−
S
T
A
R
N
−
S
T
A
R
撮影システム
横浜I
M
C
横浜I
M
C
衛星受信用設備
衛星受信用設備
J
JA
AP
PA
AN
Nス
スタ
タジ
ジア
アム
ム
(埼玉・横浜)
(埼玉・横浜)
衛星設備
K
a
−
b
a
n
d
K
a
−
b
a
n
d
1
5
5
M
b
p
ss
1
5
5
M
b
p
撮影システム
ATM-SW
シームレス
プロジェクタ&スクリーン
衛星設備
ATM-SW
ATM-CLAD
DECODER
ATM-SW
ATM-CLAD
ENCODER
衛星設備
プロセッサー
TS-マルチプレクサ
ENCODER
ATM -SW
山下公園
山下公園
J
G
N
-AP
J
G
N-A
P
ATM-SW
プロジェクタ&スクリーン
CRL鹿島
CRL鹿島
ギガビットネットワーク
ギガビットネットワーク
J
G
N-A
P
J
G
N-A
P
CRL本所
CRL本所
ATM -SW
ATM-SW
ATM -SW
ATM-CLAD
DECODER
衛星設備
ATM -SW
総務省
総務省
プロジェクタ&スクリーン
ATM-SW
ATM-CLAD
DECODER
青
山
T
E
P
I
A
青
山
T
E
P
I
A
プロジェクタ&スクリーン
ATM -SW
ATM -CLAD
DECODER
Fig.2-2-1 サテライトスタジアムの全体構成図
撮影場所
蔚山
韓国
仁川
埼玉
日本
横浜
撮影機材
固定焦点型
単レンズシステム
+
3CCDカメラ
伝送
受信局
伝送
受信局
伝送
光ケーブル
衛星:KOREASAT-3 CRL 光ケーブル
北九州 (JGN)
(光ケーブル *1 )
ズーム型
単レンズシステム
+
4CCDカメラ
衛星:
N-STAR
(光ケーブル *1 )
衛星:
N-STAR
*1
CRL (光ケーブル )
鹿島
上映場所 上映機材 スクリーン 上映試合数
TEPIA
QXGA×3 250インチ×3
11試合
IMC
SXGA×3 150インチ×3
11試合
総務省
SXGA×3 170インチ×3
2試合
(6/4、26)
山下公園 SXGA×3 250インチ×3
1試合
(6/26)
光ケーブル
注)*1:
バックアップ回線
Fig.2-2-2 サテライトスタジアムにおける撮影機材と上映概要
14
上映場所のうち、横浜 IMC(International Media Center)には、CRL 鹿島の 5m パラボ
ラアンテナより通信衛星 N-STAR を経由して送信され、IMC に設置した 2.4m のアンテナで
受信された。TEPIA をはじめ、その他の上映場所には、CRL 鹿島より光ファイバー網を用
いて、155Mbps の伝送速度で伝送された。各上映場所では、映像信号を受信後、ATM CLAD
で ATM セルを MPEG2 TS に戻し、HDTV 用 MPEG2 デコーダで元のハイビジョン信号に
デコード後、Fig2-2-2 に示すような条件で上映した。
一方、埼玉スタジアムと横浜国際総合競技場の映像は、4CCD 画素ずらしハイビジョンカ
メラ 3 台を搭載したズーム型単レンズ方式撮影システムで撮影された。このハイビジョン信
号 3 チャンネルは必要に応じてのりしろを付加し、MPEG2エンコーダ、TS マルチプレクサ、
ATM CLAD を経て、スタジアムに設置された展開型 2.4m アンテナを持つ可搬型地球局から
通信衛星 N-STAR に送信された。この信号は、CRL 鹿島にある 13m のパラボラアンテナで
受信され、上映場所には、韓国からの映像と同様にして配信された。
なお、上記した衛星伝送ネットワークに関しては、すべて光ケーブルによるバックアップ
が確保され、不測の事態に対する対応がなされた。
以上が、サテライトスタジアムのシステム構成を含めた概要で、広帯域衛星と光ファイバ
ー網を完全かつシームレスに接続し、両者の利点を生かした構成となっていることがわかる。
高速衛星通信は、同報性、広域性、回線設定の柔軟性などに優れ、サテライトスタジアムの
ような広帯域情報を多地点に同時配信するマルチキャスト配信に最適であるが、20GHz∼
30GHz の極めて高い周波数を使用するため、降雨により信号減衰を受け易いという課題も併
せ持っている。梅雨時期に開催された 2002 年ワールドカップの Ka バンドによる衛星伝送
実験は、降雨減衰に対するチャレンジであったともいえる。
2・3
実証実験概要
本実証実験は、平成 14 年度「e !プロジェクト」推進の一環として、前述のサテライトスタ
ジアムと連携しつつ、関係省庁、関係諸団体と協力し、高度情報通信ネットワーク社会にお
ける次世代の主要技術と考えられている高速衛星通信技術・高速大容量光伝送技術を利用し
た高精細超大画面映像システムの有効性・実用性について実証するとともに、システムの先
進性を広くアピールすることを目的としたものである。
具体的には、① 2002 年ワールドカップ映像のリアルタイム中継実験、②既存コンテンツに
よるシステムのデモンストレーション、③アンケートを基本とした超大画面映像システムの
評価、④開発機器の実用性・運用性評価、⑤QXGA プロジェクタの有効性評価、などを実施
した。本実証実験の実施に際しては、その対象となる上映会場を TEPIA(財団法人機械産業
記念事業財団)に限定した上で、超大画面映像システムのシステムガイドラインに規定され
た理想的なシステムを構築し、評価にふさわしい構成となるように努めた。
ここでは、実証実験のシステム構成と実施状況について述べ、実証実験の具体的な評価に
ついては、別章に譲ることとする。
15
(1)実証実験のシステム構成
光
ネットワーク
OC-3(AAL1/STM-1)
DSU
HD-SDI×3
ATM
CLAD
BDXN1000
HDモニタ
CP1207
調整用PC
RGB×3
RGB×3
HDデコーダ
KH-D300N
D/A
コンバータ
エッジブレンダ
SS-2016
HDデコーダ
KH-D300N
D/A
コンバータ
エッジブレンダ
SS-2016
HDデコーダ
KH-D300N
D/A
コンバータ
エッジブレンダ
SS-2016
250インチx 3面
スクリーン
のりしろ:あり
RGB×3
HD-SDI×3
A/D
コンバータ
プロジェクタ
DLA-QX1
HD-SDI×3
RGB
マトリクス
スイッチャ
UM2050
A/D
コンバータ
プロジェクタ
DLA-QX1
A/D
コンバータ
プロジェクタ
DLA-QX1
DVB-ASI
×3
のりしろ:なし
HD-SDI×3
HDCAM
VTR
HDCAM
VTR
HDCAM
VTR
L
VTR再生
R
HD-SDI×3
スピーカL
パワーアンプ
スピーカR
C
アナログ×4
AES/EBU×2
オーディオ
ミキサー
スピーカC
パワーアンプ
サブウーファ
SL
コントローラ
アナログ×4
SR
スピーカSL
パワーアンプ
スピーカSR
TEPIA既設
Fig.2-3-1 システム構成図(TEPIA)
システム構成におけるポイントは、表示装置である。超大画面映像システムのガイドライ
ンでは、
「ハイビジョン 3 画面を横並びに接合したシームレスシステム」と規定している。
言い換えると、1,920(水平)×1,080(垂直)画素の表示装置 3 台が必要になる。フロント
投射方式プロジェクタでは、これまでの最高画質は UXGA(1,600×1,200)で、上記要求を
満足するものが存在しなかった。
本実証実験では、システムの有する真の実力を正しく評価するという観点から、直前に実
用化された世界初の QXGA(2,048×1,536)の性能をもつプロジェクタ 3 台を採用して、シ
ステム仕様を満たす構成とした。Fig.2-3-1 が、TEPIA におけるシステムの構成図である。
最終的に光ケーブルで伝送された映像信号は、DSU(Digital Subscriber Unit)で受信後、
ATM CLAD で MPEG2 TS に戻され、HDTV 用 MPEG2 デコーダでデコードされて、元の
ハイビジョン映像 3 チャンネルとなる。この映像信号は、画質評価や伝送評価用に一時的に
HD-VTR に記録された。
この後は、画質劣化を最小とするために、映像信号にのりしろが付加されているかいない
かで処理系統が異なる。
のりしろが付加されない映像の場合には、この 3 チャンネルの映像信号はデジタル信号
(HD-SDI)のまま、QXGA プロジェクタに供給され、250 インチ×3 面のスクリーンに上
映された。
一方、のりしろが付加された映像の場合には、アナログ方式のエッジブレンダを通す必要
から、上記 3 チャンネルの映像信号を D/A コンバータでアナログ信号に変換後、エッジブレ
16
ンダで輝度変調(クロスフェード処理)し、A/D コンバータで再度デジタル信号(HD-SDI)
に戻してから、QXGA プロジェクタに供給し、同様に上映された。
TEPIA では、2000 年 9 月から 1 階の展示コーナーで超大画面映像システムの常設展示を
行っており、上映場所としては、その常設展示設備を利用するとともに、システム機器につ
いても、一部既設の機材を活用した。Fig.2-3-1 で、「TEPIA 既設」(点線内)は活用機器を
示す。また、スクリーンについては既設品を利用したが、観客の見易さを改善するために、
高さを約 50cm 下げ、視聴環境の改善を図った。
この常設展示設備を活用し、ワールドカップサッカー映像が中継されない昼間の展示時間
帯には、TEPIA が保有する 3 面映像コンテンツを、HD-VTR と QXGA プロジェクタにより
最高画質で上映して、来場者に本システムの先進性をアピールした。
(2)実証実験の実施状況
このようなシステム構成と視聴環境で行った実証実験(TEPIA)の実施状況を Fig.2-3-2
∼Fig.2-3-4 にまとめて示す。
Fig.2-3-2 が、実証実験において伝送された映像の制作状況を示す。「撮影システム」の欄
が使用された単レンズシステムとハイビジョンカメラ 3 台の種類である。
「のりしろの有無」
が、のりしろを付加したかどうかを表している。
「挿入映像」の欄が、3 面シームレス映像の
左右両隅に子画面を挿入してアップやスロー映像を表示したかどうかを示し、常時挿入した
場合が「有/常時」、適宜必要に応じて挿入した場合が「有/随時」
、挿入しなかった場合が
「無」である。「有/随時」のうち、「独自:2 カメ」の表記はアップ及びスロー用のハイビ
ジョンカメラ 2 台を独自で設置したことを示す。その他の場合には、Japan Consortium か
ら 映像提供を受けた。アナウンサー及び解説者の実況音声については、 Sky Perfect
Communications または Japan Consortium から提供を受けた。
「文字情報」欄の「最小」は中央画面に得点と時間経過のみの最低限の表示を、また、
「多
種」は得点や時間経過はもとより選手紹介・スタッツ・CG 表示など、多彩な表示を行った
ことを示す。
17
実験日
試合
開始
時間
対戦チーム
試合
会場
撮影システム
6月1日(土)
18:00
ウルグアイvsデンマーク
蔚山
固定焦点型
単レンズシステム
+
3CCDカメラ
6月2日(日)
18:30
イングランドvsスウェーデン
埼玉
ズーム型
単レンズシステム
+
4CCDカメラ
6月3日(月)
18:00
ブラジルvsトルコ
蔚山
固定焦点型
単レンズシステム
+
3CCDカメラ
6月4日(火)
18:00
日本vsベルギー
埼玉
ズーム型
単レンズシステム
+
4CCDカメラ
6月6日(木)
18:00
カメルーンvsサウジアラビア
埼玉
ズーム型
単レンズシステム
+
4CCDカメラ
18:00
コスタリカvsトルコ
仁川
固定焦点型
単レンズシステム
+
3CCDカメラ
日本vsロシア
横浜
ズーム型
単レンズシステム
+
4CCDカメラ
6月11日(火) 20:30
サウジアラビアvsアイルランド
横浜
ズーム型
単レンズシステム
+
4CCDカメラ
6月13日(木) 20:30
エクアドルvsクロアチア
横浜
ズーム型
単レンズシステム
+
4CCDカメラ
6月26日(水) 20:30
ブラジルvsトルコ
埼玉
ズーム型
単レンズシステム
+
4CCDカメラ
横浜
ズーム型
単レンズシステム
+
4CCDカメラ
のりしろ
の有無
挿入映像
無
無
(突き合わせ)
文字情報
TEPIA*2
参加者数
有
最小
(SkyPerfect)
(得点・時間経過のみ)
52
実況音声
無
有/常時
有
(突き合わせ)
(JC)
(JC )
無
(突き合わせ)
無
*1
有
最小
(SkyPerfect)
(得点・時間経過のみ)
無
有/常時 *3
有
(突き合わせ)
(JC)
(JC)
無
有/随時
有
(突き合わせ)
(独自:2カメ)
(SkyPerfect)
無
(突き合わせ)
無
多種
(得点・時間経過・CG・
選手紹介・スタッツ等)
多種
(得点・時間経過・CG・
選手紹介・スタッツ等)
多種
(得点・時間経過・CG・
選手紹介・スタッツ等)
有
最小
(SkyPerfect)
(得点・時間経過のみ)
6月9日(日)
95
95
65
111
20:30
6月30日(日) 20:00
注)
32
(準決勝)
ブラジルvsドイツ
(決勝)
無
有/随時
有
(突き合わせ)
(独自:2カメ)
(SkyPerfect)
有
有/随時
有
(重ね合わせ)
(独自:2カメ)
(SkyPerfect)
無
有/随時
有
(突き合わせ)
(独自:2カメ)
(SkyPerfect)
無
有/常時
有
(突き合わせ)
(JC)
(JC)
無
有/随時
有
(突き合わせ)
(JC)
(JC)
多種
(得点・時間経過・CG・
選手紹介・スタッツ等)
多種
(得点・時間経過・CG・
選手紹介・スタッツ等)
多種
(得点・時間経過・CG・
選手紹介・スタッツ等)
多種
(得点・時間経過・CG・
選手紹介・スタッツ等)
多種
(得点・時間経過・CG・
選手紹介・スタッツ等)
56
69
114
77
*1:JC:Japan Consortium
*2:招待者とプレス関係者の合計。スタッフ等関係者は含まない。
*3:試合開始後しばらくは随時。その後は、常時。
Fig.2-3-2 実証実験(TEPIA)の実施状況(映像制作)
Fig.2-3-3 は実証実験における映像の伝送状況を示す。
「伝送回線」は天候の影響などから
最終的に使用した回線を示している。
18
伝送環境(天候)
[降水量(mm/時)/雲量]
試合
開始
時間
対戦チーム
6月1日(土)
18:00
ウルグアイvsデンマーク
蔚山
6月2日(日)
18:30
イングランドvsスウェーデン
埼玉
6月3日(月)
18:00
ブラジルvsトルコ
蔚山
6月4日(火)
18:00
日本vsベルギー
埼玉
衛星
光ケーブル
6月6日(木)
18:00
カメルーンvsサウジアラビア
埼玉
衛星
光ケーブル
18:00
コスタリカvsトルコ
仁川
20:30
日本vsロシア
横浜
衛星
光ケーブル
0/4
6月11日(火) 20:30
サウジアラビアvsアイルランド
横浜
光ケーブル
光ケーブル
6月13日(木) 20:30
エクアドルvsクロアチア
横浜
光ケーブル
6月26日(水) 20:30
ブラジルvsトルコ
埼玉
光ケーブル
実験日
試合
会場
伝送回線
大田∼
北九州
国内スタジアム
∼鹿島
衛星
(81分後
光ケーブル)
衛星
衛星
鹿島∼
TEPIA
大田
北九州
光ケーブル
0/6.4
(霧)
0/0
エラー*1
CLADの
FECアラーム
同期
ずれ
画像フリーズ(音無): 4
画像断(音無) : 1
前半: 1
後半: 4
無
画像フリーズ(音無): 8
画像ノイズ(異音) :13
画像ノイズのみ : 4
音声異音のみ : 7
前半:30
後半:81
無
画像フリーズ(音無): 2
前半: 5
後半: 0
無
画像フリーズ(音無): 2
画像ノイズ(異音) : 2
音声ミュート
: 1
前半: 1
後半: 8
無
画像フリーズ(音無): 2
画像ノイズのみ : 7
前半: 5
後半: 2
無
前半: 0
後半: 0
無
0/8
画像フリーズ(音無): 4
画像フリーズ(異音): 1
画像ノイズのみ : 1
音声異音のみ : 4
前半: 7
後半: 5
無
0+/10
0/10-
無
前半: 0
後半: 0
無
光ケーブル
0/10
0/10
光ケーブル
0/10
光ケーブル
光ケーブル
衛星
伝送状況
光ケーブル
鹿島
0/3
0/2.1
埼玉
横浜
0/4
0/0
1.5/10- 0.5/0+
0/5
0/6.3
0/0
0/9
有
(右画面に
遅延)
6月9日(日)
6月30日(日) 20:00
注)
(準決勝)
ブラジルvsドイツ
(決勝)
横浜
衛星
光ケーブル
0/10
0/10
0/10
音声ミュート
: 1
前半: 0
後半: 0
無
音声ミュート
: 1
前半: 0
後半: 0
無
画像フリーズ(音無): 3
画像ノイズ(異音) : 5
画像ノイズのみ : 3
音声異音のみ :10
音声ミュート
: 2
前半:12
後半:11
無
18時 18/21時 18/21時 21時
観測
観測
観測
観測
下関
水戸
熊谷
横浜
雲量 0-2.4:晴れ、2.5-5.4:雲少しある
5.5-7.4:雲多い、7.5以上:曇り
*1:試合開始15分前からのシステム紹介を含むサテライト
スタジアム中継時の集計。
Fig.2-3-3 実証実験(TEPIA)の実施状況(伝送状況)
「伝送環境」が送受信点における天候で、衛星通信への影響を把握し易いように降水量と
雲量で表現している。「伝送状況」のうち、「エラー」が上映時の映像と音声からカウントし
たエラー状況を、
「CLAD の FEC アラーム」が ATM CLAD で自動カウントしたエラーを、
「同期ずれ」が 3 画面における遅延の有無を表している。
19
実験日
試合
開始
時間
対戦チーム
試合
会場
6月1日(土)
18:00
ウルグアイvsデンマーク
蔚山
6月2日(日)
18:30
イングランドvsスウェーデン
埼玉
6月3日(月)
18:00
ブラジルvsトルコ
蔚山
6月4日(火)
18:00
日本vsベルギー
埼玉
6月6日(木)
18:00
カメルーンvsサウジアラビア
埼玉
18:00
コスタリカvsトルコ
事前調整及び実験本番状況
・特に問題なし
*日本側映像調整時に左右画面に横引きノイズ。
同期の問題と推定。(原因特定できず)
*シームレスプロセッサをはずすこと決定。
*日本側リレーレンズの倍率調整(分解調整)実施。
・調整時に中央と右画面に横引きノイズ。
同期の問題と推定。(原因特定できず)
・シームレスプロセッサをはずす。
・カメラ取り付け調整ネジ不良で画像の位置調整
をプロジェクタで実施
・特に問題なし
・調整時に中央と右画面に横引きノイズ。
同期の問題と推定。(原因特定できず)
・シームレスプロセッサをはずす。
・カメラ取り付け調整ネジ不良の修理完了
・試合前半途中より子画面を常時表示に変更
・調整時に中央と右画面に横引きノイズ。
同期の問題と推定。(原因特定できず)
・シームレスプロセッサをはずす。
・右画面に1フレーム程度の遅延発生。テピア
側のデコーダ・ATM CLADの再起動で改善せず。
仁川
・特に問題なし
・日本側の映像を基準にして、韓国側のカメラ
取り付け位置調整実施。一部電気的画像シフ
トを併用
6月9日(日)
20:30
日本vsロシア
横浜
・ノイズの原因をエンコーダ入力の温度特性と
推定。スポットクーラーで冷却対応。
・調整時、左・中央画像が1フレーム程度遅延。
エンコーダを再起動して改善。
・試合中、プロジェクタ側でつなぎ目間隔を補正。
6月11日(火)
20:30
サウジアラビアvsアイルランド
横浜
・シームレスプロセッサで左右のつなぎ目を最適に調整
できず。(調整が2画素単位のため)
・特に問題なし
6月13日(木)
20:30
エクアドルvsクロアチア
横浜
・本番前に中央・右画面に遅延が発生。エンコーダ
の再起動で改善。
・特に問題なし
6月26日(水)
20:30
ブラジルvsトルコ
埼玉
・特に問題なし
6月30日(日)
20:00
横浜
・カメラのエッジ強調をはずす範囲を最適に調整。
・特に問題なし
(準決勝)
ブラジルvsドイツ
(決勝)
Fig.2-3-4 実証実験(TEPIA)の実施状況(事前調整及び実験本番状況)
Fig.2-3-4 が実験日ごとの事前調整段階及び実験本番時に発生した問題等をまとめたもの
である。
紙面の都合で Fig.2-3-2 から Fig.2-3-4 に分けて表にまとめたが、実験日ごとに 3 つの表を
横通しで見ると、各実験日の状況がよく把握できると思われる。
20
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