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資料 - ファミリーハウス

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資料 - ファミリーハウス
資料
68
発表スライド
発表スライド
Ⅰ
① ✤ ハウスの設立の経緯と理念
認定NPOファミリーハウス 理事長 江口 八千代… 70
Ⅰ
Ⅱ
② ✤ 現在までのハウスの役割と今後の在り方(今後の課題)①
認定特定非営利活動法人 ファミリーハウス 理事・事務局長
植田 洋子… 74
Ⅲ
③ ✤現在までのハウスの役割と将来の在り方(今後の課題)②
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス 理事・カウンセラー
小澤 敦子… 78
④ ✤現在までのハウスの役割と将来の在り方(今後の課題)について
Ⅳ
ファミリーハウス利用経験者
西濵 大樹… 80
⑤ ✤中間施設としてのハウス①
~ End-of-Life 期における患者と家族への支援~
Ⅴ
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス マネージャ
岩部 敦子… 83
⑥ ✤中間施設としてのハウスの新しい役割機能②
~医療機器を装着した成人移行期の患児と家族への支援~
横浜市立大学医学部看護学科 助教
Ⅵ
永吉 美智枝
東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科 博士(後期)課程
矢郷 哲志、竹尾 奈保子… 86
Ⅶ
⑦ ✤医療者側の評価と今後のハウスへのニーズ
~ファミリーハウスへのお礼~
東京女子医科大学講師 急性重症患者看護専門看護師
山中 源治… 92
69
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
ハウス設立の経緯と理念
患者家族滞在施設(ファミリーハウス)
~病院近くのわが家~
自宅を離れた専門病院での治療において
子どもの闘病生活には家族が必要
付き添い家族の経済的・精神的負担を軽
減する
トータルケアの一環として闘病中の子ども
と家族のQOLの向上の一助に
2014.11.01
認定NPOファミリーハウス
理事長 江口八千代
2
1
ファミリーハウスの成り立ち
認定NPOファミリーハウスの運営ハウス
11施設57部屋
かんがる~の家
5室(調布市)
おさかなの家
2室(港区)
ぞうさんのおうち
1室(台東区)
1991 がんセンター小児病棟の患者家族から長
期闘病中の滞在施設の要望が強くなる
JPルーム
1室(中央区)
うさぎさんのおうち
2室(中央区)
「母の会」の宿泊についてのアンケート調査を元に
パネルディスカッション“東京に宿泊施設を”
1993 日本初の専用滞在施設を開設
1997 全国ネットワーク会議開催
かちどき橋おうち
2室(中央区)
ひまわりのおうち
2室(府中市)
【受託運営】
1998 社会福祉医療事業団助成相談事業開始
1999 特定非営利活動法人(NPO法人)格取得
ひつじさんのおうち
4室(世田谷区)
ちいさいおうち
1室(港区)
アフラックペアレンツハウス浅草橋17室(左)
アフラックペアレンツハウス亀戸 20室(右)
2010 「認定NPO」取得
3
3
70
4
発表スライド ①江口 八千代
なぜ、がんセンター小児病棟の
母親たちが声をあげたのでしょうか?
なぜ、がんセンター小児病棟の
母親たちが声をあげたのでしょうか?
病気の性質上、治療期間が長い
子どもが小児高度医療を
必要とする病気にかかり、
自宅から離れた専門病院での
治療が必要
がんセンターへ入院(転院)が決定するまでの
日数が短い
経済的負担が大きい
精神的苦痛
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
入院した子どもを支える
ために家族が必要
精神的な負担のうえに
経済的な負担が増大
地元に家族を残して母親が単身で東京で生
活する
治療の先が見えない
話相手がいない孤独・孤立感
病気の子どもを抱えた家族のさまざまな負担を
少しでも軽減できる宿泊施設が必要
がんセンター母の会アンケート(1991.6)
6
5
Ⅳ
Ⅴ
ファミリーハウスの成り立ち
ハウスの必要性を伝えることで、活動への理解や協力を
広く一般から得られる可能性が高い
96%の人が、
ハウスの必要性を感じた。
「母の会」の宿泊についてのアンケート調査を元に
パネルディスカッション“東京に宿泊施設を”
ハウスの必要性を感じた理由として、「経済的負担」と
「家族の心理的負担」の軽減を挙げた人が多かった
自分の子どもが重い病気になり、自宅から通えない
病院で治療を受けることが必要になったら、87%の
人がハウスを利用したいと考えている
患者家族
医療者
当初から当事者だけでなく
ボランティア
さまざまな背景のひとが
ハウスの必要性を強く感じている人ほど、ハウス
への直接的な協力をしようと考えている
JHHHネットワークホームページ閲覧
一般市民
係わり成り立つ
ハウスの認知度は低い
・・・「具体的な内容まで知っている」
人は、わずか3%
7
71
ハウスの現状の認知度と
今後の可能性
1991 がんセンター小児病棟の患者家族から長
期闘病中の滞在施設の要望が強くなる
2007
8
Ⅵ
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
患者滞在施設を担う人材養成研修
2010
ホスピスから学ぶホスピタリティ研修 2012
滞在施設運営の質的向上をはかる
1.原点(ミッション)
「病気の子どもと家族のためのハウス」という原点を
常に意識する
5
2.共感・理解
4
一人一人のハウス利用者を理解・共感する
活動に関わる全員が利用者の状況を理解・共感でき
るようにする
利用者にもハウス活動を理解してもらう
3
3.チームワーク
ハウス活動は一人ではできない
仲間を知って育ちあう
2
4.支援者との連携
活動への共感で支援の輪を広げる
支援者との連携で、ハウス活動の幅を広げる
1
5.種まき
ハウスにおける病気の子どもと家族への支援は、緩和
ケアに位置づけられる
活動への理解者を増やし、将来の支援者を増やす
10
9
ファミリーハウスの取り組み
運営スタッフのコンピテンシー開発
• 課題
先端医療を必要とする子ども
付き添い家族の重要性
家族の負担
2010.10~2013.9
– 様々な背景・経験を持つスタッフ、新人スタッフの育成
– ハウス運営の専門性を言語化できなかった
利用者を見守る
ハウスオーナー・ハウスマネージャー・相談員
• ハウス運営スタッフのコンピテンシー(能力要件)
リストを開発
家族
安心
– ハウスを継続的に運営していくために
• コンピテンシーの定義
子ども
安全
安価
– ある職務または状況に対し、基準に照らして効果的、
または卓越した業績を生む原因として関わっている個
人の根源的特性(動因、特性、自己イメージ、知識、ス
キル)(Spencer & Spencer、1993)
11
個人・企業・団体・ボランティア
11
72
12
1.ファミリーハウス紹介
個人、企業、団体からのサポート
2.基調講演
ボランティア
寄 付
資金援助
物品寄付
ハウスの無償提供
発表スライド ①江口 八千代
本日はこれから・・・
ファミリーハウスの取り組み
Ⅰ
Ⅱ
「生きている」を見つめる医療
あたたかみのあるハウスづくり
清潔なハウスの維持
医療、法律、技術等の専門的支援
組織運営のサポート)事務・広報等)
~生命誌の視点から~
Ⅲ
中村桂子先生
3.パネルディスカッション
ファミリーハウスにおけるトータルケアの実践
~果たしてきた役割と今後の課題~
13
14
Ⅳ
Ⅴ
見守る
病気に関する個人情報の
保護に、細心の注意を払っ
ています。各ハウスには
温かく見守るハウスマネー
ジャ、スタッフ、ボランティア
のほか、専門相談員がいる
所もあります。
くつろぎ
病気の時こそ
「ふつうの生活」
子どもに付き添うご家族は、
治療への不安や経済的な
負担に悩まされます。疲れた
心と体をゆっくり休めることの
できる空間づくりを、めざして
います。
支えあう
病気が違っても、生活の不安や地元
に残した家族の心配は同じです。ハ
ウスを利用するご家族同士が互いに
支えあうことができるよう、スタッフが
サポートしています。
ファミリーハウスとは、病気の子どもと家族
の生活を、みんなで支えあうコミュニティで す
安心
免疫力が低下した子どもとご家族
のために、寝具類は専門業者から
リース。エアコンや洗濯槽も定期的
に清掃。安心できる環境づくりを心
がけています。
Ⅵ
Ⅶ
15
73
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
ファミリーハウス一覧
現在までのハウスの役割と
今後の在り方(今後の課題)①
かんがる~の家
5室(調布市)
おさかなの家
2室(港区)
ぞうさんのおうち
1室(台東区)
JPルーム
1室(中央区)
うさぎさんのおうち
2室(中央区)
かちどき橋おうち
2室(中央区)
ひまわりのおうち
2室(府中市)
【受託運営】
認定特定非営利活動法人
ファミリーハウス
事務局長
植田洋子
ひつじさんのおうち
4室(世田谷区)
ちいさいおうち
1室(港区)
2
アフラックペアレンツハウス浅草橋17室(左)
アフラックペアレンツハウス亀戸 20室(右)
1
2
日常性の再構築
ハウスにおけるホスピタリティ
• 病気の子どもを持つことは、日常から非日常
へ投げ込まれること。
• 失った日常は取り戻すことはできない。
• 病気を受け入れ、闘病に向かう気持ちを持つ
ためには、「日常を再構築」することが、必要
3
4
3
4
74
発表スライド ②植田 洋子
相手の立場にたつ
コミュニティをつくる
• まず、相手の置かれている状況を理解する
• 対等な関係性を大事にする(おたがいさま)
• 必要でない限り、深くは立ち入らない
• 自立性を大事にする
• 自分たちの価値観を押し付けない
• 手を伸ばせば届く距離にいる
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
5
6
5
6
Ⅳ
Ⅴ
さりげなさ
清潔
• ありがとうを言わせない対応
• 感染症の予防
• 押しつけがましくない、さりげない自然な対応
• 相手を大事にしているという気持ちを伝える
方法
• 利用者さんの変化をそっと見守る
Ⅵ
• 多くの方の協力により、支援の気持ちを自然
に伝える
• 相手の表情が少し緩むような声がけ
Ⅶ
7
8
7
8
75
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
安心して過ごせる
安全に過ごせる
• 環境を整える
• 安全がなければ、安心はない
• 自分が理解してもらえる場所だと思えること
• その方の身体にあったしつらえがあること
• 笑顔で迎える人がいること
• 安全性やプライバシーが守られていること
9
10
9
10
さまざまなボランティア活動
ボランティアについて
●ボランティア登録数(2013年3月)
約302名
ハウスキーピング
●構成 18才~86才まで
●背景 学生、主婦、会社員、医療従事者、
公務員、企業OB、デザイナ、ライター
などの専門家
大掃除
ベッドカバー作成
ハウス周辺マップ作成
ハウスPC保守
事務処理サポート
12
11
76
12
オーナー
• こども達を取り巻く医療の変化はハウスへの
ニーズの変化させた
事務局
ハウスの無償提供
組織運営のサポート
(事務・広報)
資金支援
理事
Ⅱ
Ⅲ
→患者さん自身のハウスの利用の増加
→ターミナル期の子どもたちの存在
物品寄付
ほっとできるハウスづくり
発表スライド ②植田 洋子
ハウスの将来
ハウスをささえる人
Ⅰ
寄付者
専門知識によるサポート
(医療・法律・技術等)
利用者
清潔なハウスづくり
中間施設としてのハウス
企業
13
14
13
14
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
77
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
実践:ハウスへ迎え入れる
 相手の立場にたつ(共感と受容)
 いつも子どもの病気のことを考えている
病院を出て電車に乗り、ハウスに居る間…
 子どもが病気になったことで傷ついている
否認、逃避、怒り、孤独、悲しみ…複雑な思い
 病院とは違う、ハウスだから見せる家族の姿
現在までのハウスの役割と将来の在り方
(今後の課題)②
 慣れない土地での生活
 コミュニティとは「鐘が聞こえる範囲」
 夜でも様々な音が聞こえ、明るい東京
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス
理事・カウンセラー
小澤 敦子
「お帰りなさい」⇒「今日は〜してきました」、涙する親…
状況を把握しておく(帰館時は大事なコミュニケーションの機会)
懐かしそうな、会えて嬉しい雰囲気で
心を閉ざした親を声をかけずに見守る
0
1
2
実践:コミュニティをつくる①
実践:コミュニティをつくる②
 思春期の患児と親同士の関係性を見守った経験
 他の家族の食事も作るリーダー的存在の母親
 否認し常に力が入っていた母親の表情の変化
 入退院の合間に患児同士で外出
 患児の病状が悪化する中でもお互いに支えあう
 辛い状況を経験する母親同士の関係性を見守る
 数年前はハウスマネージャに怒りをぶつけた
 自分と同じような状況の母親の話を聴いている
 「一緒にお茶をしましょう」 受付フロアでのお茶会
 花火大会やX’masは街が浮き立つ、混雑
 帰館時には怒りの感情に変化、ハウスへ入ると気分が沈む
 異なる経過の思春期の患児の複雑な心情と関係性を見守る
 個々とのコミュニケーションから複雑な心情に気づく
 長期間、病院もハウスも一緒はきついのではないか…?
1
利用者同士、身近な人の助けができる
 ハウス近所の飲食店の店主に支えられた患児
 ハウスにおける近所付き合い
同年代の患児がいる別のハウスを提案した
患児がぜひ移りたいと希望した
移った先で仲間を作ることができた
病院とは違うことを感じたり、考える時間に
3
2
78
4
3
発表スライド ③小澤 敦子
患児・家族への関わりから考えるハウスにおける支援
 ハウスを一つの家庭のように
 母親のような気持ちでいる
 近所のおばさんになる
 先入観をもたずに迎え入れる
 相談員として
 誰かに話したいが、他に話す人がいない親の話を聴く
 カウンセリングマインドを大切に傾聴する
5
4
Ⅱ
Ⅲ
 さりげなさ
 利用者との距離を保つ(近づきすぎない)
 全ての人に同じ目線で、人と人の平等の相互交流を
 怒り(思い)をぶつけられる人である
ハウス内のコミュニティ
Ⅰ
6
5
Ⅳ
Ⅴ
患児・家族への関わりから考えるハウスにおける支援
 常にハウスに必要なことを考えて実践する
 何もしなくてもハウスでの時間は過ぎていく
 経験を次へ活かす
Ⅵ
思春期の患児との関わりから生まれた
うさぎさんのおうち
ティーンエイジャー向けハウスの必要性を感じた
コネクティングルーム、ベッドの配置等の提案
Ⅶ
ご清聴ありがとうございました。
7
6
79
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
目次
現在までのハウスの役割と
将来の在り方(今後の課題)について
1.病歴
2.闘病中のハウスの存在
西濵 大樹
3.ハウスでの経験
4.ハウスに対する想い
1
2
1.病歴
2.闘病中のハウスの存在
小児がん と診断
利用方法
転移と再発を繰り返し、約2年間、様々な治療を受け、入退院を繰り返した。
・治療のない時に、帰宅(外泊)場所としての利用
母親は面会のため、自分は外泊のときにハウスを利用した。
・自宅が遠方な為、家族の滞在施設としての利用
現在に至る
「第二の我が家」
3
4
80
発表スライド ④西濵 大樹
2.闘病中のハウスの存在
3.ハウスでの経験
Ⅰ
Ⅱ
ハウスでの出来事
情報弱者の私たちの力強いスケット
・同じ境遇に置かれた同世代の がん患者との出会い
・病気についての情報
Ⅲ
・ハウスで知り合った仲間との 一泊二日の湯河原旅行
・病院、ドクターについての情報
ハウスで得たもの
・社会制度についての情報
・辛いのは自分だけではない
・諦めずに今を精一杯に
「ソーシャルワーカー」
・どんな状況でも楽しむ
5
6
Ⅳ
Ⅴ
3.ハウスでの経験
4.ハウスに対する想い
思い出
ハウスマネージャーに対する想い
・思春期だったので、母親と同じ部屋での生活が苦い思い出です。
Ⅵ
ハウスマネージャーの方々には、いつも笑顔で接して頂き、
相談事にのってくださったり家族の支えになって頂くなど
とても心強い存在でした。
私が利用させていただく時にも明るく接して頂き元気を貰えました。
7
Ⅶ
8
81
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
4.ハウスに対する想い
4.ハウスに対する想い
ハウスに対する希望
2年近く闘病生活が出来たのはハウスがあり、スタッフの
方々がいたからだと心より感謝しております。
・年齢制限の上限を少し上げて欲しい。
有難うございました。
9
10
82
発表スライド ⑤岩部 敦子
中間施設としてのハウス①
~End-of-Life期における患者と
家族への支援~
患児の状況
Ⅰ
Ⅱ
1.小児がんで長期の闘病(複数回の再発)
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス
マネージャ
岩部 敦子
Ⅲ
2.残された時間の宣告
3.体力的に外泊許可がでても自宅への帰宅は困難
4.二人のきょうだいに会うと笑顔に
1
1
Ⅳ
2
2
Ⅴ
中間施設としての利用ニーズ
選定したハウスの特色
Ⅵ
1.最後にきょうだいと会わせたい (母の強い希望)
1.すぐに病院にかけつけられる
2.主治医からハウスの事を聞いたが、東京都下在住
でも利用できるか
2.外泊許可が出たときは、家族揃って過ごせるスペース
3.体調が不確定な中の利用予約
4.緊急時に対応ができるか
Ⅶ
家族と医療者(医師・看護師)の
ニーズに合ったハウスを選定
特別な配慮が必要な段階にある家族
3
3
4
83
4
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
医療者のハウスに対する認識
1.医師がハウスのと役割を知っていた
2.主治医がハウスを見学して、外泊できる環境かどうか
を確認していた
3.急変時の対応
(同じマンション内に医療者が住んでいた)
5
5
医師が実際に見て確認をしたハウス
であることがご家族の安心につながった
6
6
終末期の患児と家族への滞在中の支援
1.きょうだいのための支援
⇒ご寄付で寄せられた様々なお菓子や食品を
ハウスに届けておいた
2.感染症対策のための配慮~安心・安全~
⇒利用開始前に業者のハウスクリーニング
初回から計4回(最長20日間)の利用。
一度は外泊許可で家族揃ってハウスで過ごすことができた。
7
7
8
8
84
発表スライド ⑤岩部 敦子
中間施設としてのかかわり方
利用しての感想
1.患児の状態について、母親と密に情報交換
・家族団欒の時間をもつことができた
2.病状と家族の希望にあわせる。自由度をあげる。
・病院から歩いていける部屋で、最後まで見送ることが
できた
3.亡くなった後の対応
~チェックアウトはいつでも、どこでも~
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
・ハウスが清潔で、寄付品も多く有難かった
・ボランティアに対する認識が変った。価値観が変わった。
9
9
Ⅳ
10
10
Ⅴ
本事例におけるハウスの役割
今後の課題
Ⅵ
1.医療者(病棟)との連携
・終末期患児と家族に寄り添うということ
2.一例一例を丁寧に。目の前のご家族を見守る。
・英国とドイツの小児ホスピスから学んだ
「利用者をよく見る」という視点
~ひとりではできない。医療者、ボランティアとともに~
Ⅶ
12
11
11
12
85
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
中間施設としての利用ニーズ
中間施設としてのハウスの
新しい役割機能②
1. 医療機器を装着した成人移行期の患児
〜医療機器を装着した成人移行期の患児
と家族への支援〜
2. 在宅生活へ向けた準備を整えるための中間施
設としての利用を実施した。
3. 入院期間が長期化し、体調は安定したが自宅
への帰宅は困難なため、病院に近い住居が
確保できれば退院許可が出た。
永吉美智枝
横浜市立大学医学部看護学科
矢郷哲志、竹尾奈保子
4. 家族は面会のためにハウスを利用中であり、
相談を受けた。
東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
1
2
患児の状況
ハウスの選定条件
 病院に30分以内で到着が可能
1. 小児慢性疾患の晩期障害の治療後
 階段は使用不可。一階かエレベータがある
2. 急激な状態悪化のリスク
 救急車が横付けできる
3. 屋外の移動には車椅子を使用
 医療機器用電源(3Pコンセント)工事が必要
4. 精密医療機器であり、充電が必要
 使用許可が下りた後、部屋のコンセント、段差など
配置を全て写真で撮らせてほしい
5. 医療機器+車いす+荷物の重さを加えた移動
6. 長期間過ごした病棟内から初めて外部へ出る
 病院へ、ハウス内の見取り図、写真を提出して、
許可をもらう
 看護師、臨床工学技士が、実際にどのように使用
するか全てシュミレーションを行いたい
3
4
86
ハウスにおける検討
何が問題か
1.
年齢が20歳以上
2.
滞在がハイリスクである
3.
ハウスでは医療的対応は行わない原則がある
4.
日常接するのはボランティアである



キャリーオーバーした20代以上への支援体制を強化
今後の医療依存度の高い事例の利用ニーズ
患児が友人にハウスで会えるなら退院してよいと
話している。
ハウスの理念
患児と家族のQOLを支える
家族機能の維持
家族の生活の再構築を支える
問題解決に向けて必要なこと
1.
家族に責任が生じることへの理解
2.
ハウス内の安全性の確認
3.
緊急時の想定と対応方法の確認
4.
ハウススタッフと医療者の頻回な情報交換
トライアルとして受け入れを決定
5
6
発表スライド ⑥永吉 美智枝・矢郷 哲志、竹尾 奈保子
ハウスにおける検討
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
家族のハウス選定への希望
ティーンエイジャー向けハウスの提案
Ⅵ
1.移動の安全性、最小限の負担
「友人と会えるなら退院したい…」
最寄り駅にエレベータがある
通り道に坂が少ない
機械を濡らすリスクを最小限にできる距離
患児の身体面への利点
2.室内の温度差がない
 医療機器の設置が可能な広さ、室内のバリアフリー設計、
3.母親と別の部屋で友人と過ごせる2部屋タイプ
広いベッド、通院の利便性
 専門医療施設から近い距離
 一定の温度管理
理事会と看護師が候補のハウスを選定した
数カ所のハウスを見学を調整した
7
Ⅶ
8
87
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
患児の心理面への利点
患児の心理面への利点
思春期の患児の希望を叶えた
漫画、大画面TV、ゲーム機やDVDレコーダーを設置
共有スペースと個室で家族成員のプライバシーを確保
きょうだい、仲間と過ごすことができる
デザイン、大きな窓
都会の中の自然を感じられる風景
気分転換できる飲食店が近い
9
10
家族への利点
医療者立ち会いのシュミレーション
患児の身体にとって安心安全な環境で
退院後の生活を再構築
同席者
患児、母親、看護師、臨床工学技士
ハウススタッフ、ボランティア
買い物のしやすさ
車椅子を利用した通院の利便性
休息がとれる
親・きょうだい・親戚を迎えて過ごす
確認箇所
11
88
1.
エレベーター
2.
室内のスペース、コンセント、ベッド配置
3.
洗面所と浴室内の配置
4.
防災センターへの連絡方法
5.
救急搬送時の経路
12
居室の安全性
•
•
•
•
• バリアフリー
• 車椅子乗り開閉可能な居室用の
医療用ドア
医療機器設置場所とベッド位置の選択
各電源使用時のシュミレーション
ベッドの選択と移動方法
コードによるつまづき等のリスクの確認
13
14
発表スライド ⑥永吉 美智枝・矢郷 哲志、竹尾 奈保子
玄関から廊下の移動の安全性
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
共有室の安全性
電源と医療機器設置位置
• 緊急時インターフォン
• 空調管理
• ベッド脇電源とベッドの
位置関係
• ベッドに上がり下りの
シュミレーション
Ⅵ
電源
移動
壁付け
Ⅶ
• 食卓からソファへの移動シュミレーション
• コードをひっかけない充分なスペースの確保
15
16
89
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
浴室と洗面室の安全性
•
•
•
•
•
建物外部の経路
• 専用駐車場
• 救急車両用スペース
車椅子用の洗面台
バリアフリー
医療機器と車椅子に対応できる広いスペース
脱衣室と浴室を一定温に保つ空調設備
機器を洗面所に置いた状態で入浴(防水カバーをかける)
17
18
利用してのご意見
滞在中の支援
身体面
今後起こりうる問題点
1. 個別型ハウスで患児に付き添う母親の孤立化
2. 猛暑による脱水、急変の可能性
3. 自宅への移行の困難
4. ハウス利用の不具合

温度差が少なく、病院と変わらない温度環境だったことで体調
が維持でき、再入院せずに長期間過ごすことができた

ダイニングテーブルとソファが、同一のコンセントで届く範囲に
あり安心、使いやすかった

毎週、きれいに清掃され良かった
心理社会面
問題解決に向けて (定期活動以外)
1. ボランティアスタッフとの活動時の交流
2. 相談員による面談、自立した生活に向けた支援
3. 猛暑の時期を過ぎるまでの滞在期間の設定
4. 定期的な利用状況の確認
5. ハウススタッフやボランティアとの頻回の情報交換

望んだときには必ず外出できた

道は広く、移動の問題はなかった


19
90
退院前から第一の希望の友人が来て一緒に過ごす場として
リビングを利用できた。きょうだいの宿泊もできた
このハウスになら居たいという気持ちへ変化した
20
ボランティアに対して
ハウスの存在
いつも踏み込み過ぎず、一歩下がった形での見守りでした。
1.
長期入院生活からの退院に踏み出せない患者が日常生活
への意欲を取り戻す場
2.
3.
在宅へ移行する前に日常生活に身体を慣らす
病状、経済的なこと、将来の漠然とした不安を抱えているため
ボランティアさんたちに感情を上手く表現できずにいましたが、
沢山の方々に支えて頂いていることに、とても感謝しています。
家族が患児との生活に慣れ、在宅への準備ができる
 医療機器装着中の患児の生活に対応できる設備
 患児の身体面、発達段階、家族のニーズに適合
 ハウスの立地条件と医療者の緊急時のニーズに適合
 ご両親を通じた病院とハウスの連携
21
22
発表スライド ⑥永吉 美智枝・矢郷 哲志、竹尾 奈保子
本事例におけるハウスの役割
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
今後の課題
Ⅵ
1. 個々の医療ニーズに合わせた医療者との連携
方法の検討
2. 質の保障:専門知識をもつスタッフとボランティア
の協力
3. ハウス別の機能性の明確化
Ⅶ
ご清聴ありがとうございました。
23
91
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
医療機器を装着した成人移行期の
患児と家族を取り巻く現状
医療者側の評価と
今後のハウスへのニーズ
現在、生命維持装置などの医療機器を装着された
患者が在宅療養までの橋渡しとして使用できる施設
(ハウス)はほとんどない
〜ファミリーハウスへのお礼〜
一方で、医学の進歩により、今後様々な医療機器
を装着した患者が社会に復帰することが予測される
東京女子医科大学病院
急性重症患者看護専門看護師
山中源治
1
2
家族の生活のサポート
医療機器を装着された患者の療養には家族のサ
ポートが不可欠
今回、ファミリーハウスが受け皿の一つとして
手を挙げたくださったこと…
患者だけでなく、家族の衣食住も非常に重要
ホテル滞在は、経済的な面で、衣食住を不安定に
する
患者と医療者にとって大変心強い
3
4
92
(今回の症例で使用した)退院できるタイプの新しい
医療機器の実施認定施設は、全国に30施設程度
多くの患者・家族が管理可能な施設の近くに引っ越し、
治療に臨んでいる
一方で、住む家がなかなか見つからない、患者の状
態から本当に退院できるか、病院外での生活が継続
できるか不確かな症例
家族の
身体的
精神的
発表スライド ⑦山中 源治
先端医療を受ける患者、家族の現状
ファミリーハウスという生活の拠点を
確保できていること…
社会的
負担軽減につながる
5
6
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
医療機器装着中の生活の安全の確認
医療者側から見たハウスの有用性
最低条件:「電源がとれること」
 3Pコンセント
 分電盤のアンペアブレーカー
 一般家庭並みもしくはそれ以上の契約
医療機器を装着された患者・家族が
 新たな土地柄に慣れるまで
 遠方の自宅に帰る患者さんはその前に
Ⅵ
ハウスから医療施設に「安全に通院できるか」
 移動時間、移動手段等
 体力面から30分圏内
 公共交通機関の乗り換えが少ない
 駅などから近い
ハウスでワンクッションを置いて
社会に馴染んでいくことができる
7
Ⅶ
8
93
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
医療機器装着中の生活の安全の確認
医療者側から見たハウスの有用性
バリアフリーである
医療機器を装着された患者・家族が
 新たな土地柄に慣れるまで
 遠方の自宅に帰る患者さんはその前に
浴室、トイレに十分な広さがある
救急車が停車するスペースがある
さらにハウスでは
ハウスでワンクッションを置いて
社会に馴染んでいくことができる
日中は管理者を配置、夜間は保安人と連絡可能
緊急支援体制の整備
患者・家族、そして医療者も安心できた
9
10
まとめ
今回、医療機器を装着し、成人期に達した小児慢
性疾患患者の受け入れをトライ
今後益々、ハウスの需要は高くなります
「ファミリーハウス=家族のための家」
を今後も利用させていただき、
様々な形で連携を強化し、
たくさんの笑顔が見られるといいと思います
成人になっても、家族と共に過ごす時間こそが、
患者の生きる力
入院の必要はないが、「家に帰るにはあと一歩」
という患者も多い
今後は、訪問看護などを利用しながら、ハウスで
在宅療養の訓練をする形もイメージできる
11
12
94
Ⅱ
発表スライド ⑦山中 源治
95
Ⅰ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
Ⅱ
参加者アンケート結果
アンケート回収率
・参加者数 145名
・アンケート回収数 91名(回収率62.8%)
結果の概要
・20代~80代まで多様な年代が参加した。
・すでにハウスを知っていた参加者は81%だった。
・すでにハウス活動に関わっている参加者は56%であり、ハウスとの関わり方は「ボ
ランティア」が最多数だった。
・ハウス活動に関わっていない人のうち、すでにハウス活動を知っている人は60%
だった。
・フォーラムの認知経路は、チラシ、クチコミ、ホームページ等であった。
・医師、看護師等の医療関係者(教員・学生含む)は30人だった。
・
「ファミリーハウス紹介」については、医療関係者の90%が「満足」と回答した。
・「基調講演」については、医療関係者の83%「満足」と回答した。
・展示コーナーについては、医療関係者の70%が「満足」と回答した。
・医療関係者の93%が、「ファミリーハウスは病気の子どもと家族のトータルケア
の一環に位置付けられる」と回答した。
・医療関係者が、トータルケアの観点からファミリーハウスにおいて大切だと思う
ものは、回答者が多い順に「日常性の再構築」
「安心して過ごせる」
「コミュニティ
をつくる」であった。
・医療関係者の90%が、「ファミリーハウスが『中間施設』としての機能を担って
いくことを期待している」と回答した。
・医療関係者が、
「中間施設」としてファミリーハウスに期待する役割は、回答者が
多い順に「終末期の子どもが、家庭的な環境で過ごせる場」
「医療機器をつけたま
まの子どもが、家庭的な環境で過ごせる場」
「退院前の練習・慣らしをする場」で
あった。
96
Ⅰ
アンケート結果
回答者について
アンケート
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
「その他」の選択肢を選んだ人の自由記述
・毎日新聞
・ドクターからの紹介
・Neonatal Care という雑誌から
・先生からの紹介
・Facebook のコミュニティ
97
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
98
Ⅰ
※これから先は、2グループに分けて、集計結果を記載
①全体【91人 】
②医療関係者のみ【30人】
①
②
アンケート
【A】ファミリーハウス紹介の満足度
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
【自由記述 医療関係者】
●「満足」を選択した人
・このような施設があることを知らなかったため、今回フォーラムに参加させて頂き知ることがで
きて良かった。保護者に対してどのようなケアが必要なのか改めて考える機会になった。
Ⅴ
・どういう支援をしているか、くわしく理解出来良かったです。
・ハウスの運営や成り立ちが良くわかった。我家は筑波大学病院と筑波メディカルセンターの間に
あり多くのお母さんが立ち寄ってくれます。やはり遠くから通われている方には子供の側に居る
時間だけでない時間が必要だったのですね。
・ファミリーハウスの歴史や活動内容がわかりやすかった。
Ⅵ
・映像が良かったです。
・江口さんのお話もビデオもとても . わかりやすかったです。
・今後寄付やボランティアなど関わることからはじめたい。
・初めて参加させていただききましたがファミリーハウスが患児だけでなくご家族も対象としてトー
タルケアを行っている内容だけでなく根底にある考え方もよく伝わりました。とても賛同致しま
した。
・利用者・ボランティア双方の意見が反映されててわかりやすかったです。
●「まあまあ満足」を選択した人
・ファミリーハウス・レスパイト施設・子どもホスピスなどかんたんなものはありますがその違い
など他のものとの関係を説明いただけると良いかと思います。
・ファミリーハウスの活動内容がよくわかった。具体的な利用方法も知れ、良かった。
・初めて参加する者にとって、パンフレット・説明・DVD を活かして分かりやすく説明してもらった。
99
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
・中間施設としての新しい機能の発表、とても参考になりました。
・内側からの情報提供が多かったので、実情がよくわかった。一方一般社会や外から関係者からど
う見られているのかという視点は知り得なかった。
【自由記述 一般】
●「満足」を選択した人
・ファミリーハウス紹介の DVD は、とてもコンパクトにわかりやすくまとまっていた。
・想いの伝わる映像でした。
・安全・安心・安価・ホスピタリティというキーワードが実践されている様子が良く理解できた。
・とても理解しやすい内容でした。ファミリーハウスの成り立ち等を知ることができ良かったです。
基本的な思いはいつも、いつまでも変わらないことを改めて認識できました。
・ファミリーハウスの必要性を強く感じました。
・ハウスに対する需要が高まることが想定される(高齢化・医療の進歩)が、ハウスの充実にはソ
フト面(ボランティアなど)とハード面の両方の問題があると思う。
●「まあまあ満足」を選択した人
・ハウスが抱えている困難や問題の一端を紹介する事も重要と思います。ハウスの今後を考える上
でのキッカケの一つになると思います。
・説明以外にスクリーン・ビデオ等を合わせてよく理解することが出来ました。
・病気を患う子どもたちとその家族の現状が分かり、とても勉強になりました。
・全体的に固い感じがした。
・毎回この DVD を見る度に感動します。理事長のお話し伺う度に尊敬します。
100
Ⅰ
【B】基調講演の満足度
②
アンケート
①
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
【自由記述 医療関係者】
●「満足」を選択した人
・
「愛づる」の言葉が印象的だった。生きる基本、つながりの大切さなど学びが多かった。
・
「生きている」ってすごいことなんだ・・・。当たり前になりすぎていて毎日の日常に追われ感じ
ることができなくなっていました。今日の講演を聞き「生きている」をもっと大切に考えていこ
うと思いました。
Ⅴ
・病気をもつ子どもと接するときにはどうしても「日常生活に戻った時に困らないように」
「○○が
できるようになってほしい」など未来のことばかり考え、現在の子どもの姿を受け入れることを
疎かにしてしまっていました。子どもは「今を生きている」ことをもう1回考え直したいと思い
ます。
・とてもすばらしい講演でした。関連が . なさそうそうでとても関連深い内容で勉強になる事が沢山
Ⅵ
ありました。
・医療の側面だけでなく命・生きることをベースに生きることの意味・大切さを考えることができ
た。生命学の新しい知見も知ることができてよかったです。
・科学の第一人者でいらっしゃる先生のお考えの根源に生命に対するあたたかな哲学をお持ちでい
らっしゃることがとても素敵だなと感じました。研究者にとって倫理観を持つことは本当に大切
なことだと改めて感じました。
・今後の仕事・生活に役立つ講演でした。
・生きることを考える原点を教えていただきました。とてもよい機会になりました。
・全員が弱者でありそれを前提に社会のシステムを考えるということには強く共感した。
・
「科学者」の謙虚さも言葉の端はしに感じられ、さすが!!と感じました。
101
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
●「まあまあ満足」を選択した人
・子どもの生命を養うことが大切であり、必要だと感じることができた。またライフステージ医療
という考え方を知り、私たち病棟で働く保育士が大切にしていることでもあるので、より深く知
りたいと思った。
・少し自分が求めていた内容とかけ離れた感じで最初とまどいましたが、違った見方が出来面白い
と思いました。もっとケアに関する講演が聞きたいです。
【自由記述 一般】
●「満足」を選択した人
・生命誌というこれまで知らなかった視点から「生きる」ことについて学び、その上でファミリー
ハウスを利用する方々の「生きている」を考えるきっかけになりました。
・
「愛づる」ということばに感激しました。人間の本質の大切さを再考させられました。
・
「生きている」を見つめることは人間の本質と他者(他の生物、ウイルス含め)とのつながりの大
切さを知ることだと感じました。とても興味深く拝聴しました。
・
「生きている」事をいま一度考えさせられた時間でした。ありがとうございました。
・1人1人を大切に、ということの根底にある「いのちってすごいんだ」ということを感じさせて
頂きました。
・とてもよかったです。講演内容はいつもと違う切り口であったが、同じ所にたどりつく又は結果
は同じ、答えは一つという感を確認しました。
・愛づる、とてもいい言葉でした。生物学なのでしょうが哲学的、古い物から進化し今がある。機
械化された物よりは分からない事を生きる価値がある。ヒトゲノムが同じ人は1人としていない。
とても興味深かった講演でした。
・科学と医療の分野を超えてもっと根源的な生命・先祖をふり返って「生きている」ことの大切さ、
ヒトだけでなく自然物全ての大切さを知りました。まどさんの詞の紹介が参考になり良かったです。
・人として生きることの意味を改めて考えさせられた。
・機械的にならざるを得ない企業の中では人も一部となるような気がします。そのような中で、一
方では社会貢献を推進する立場でもありジレンマがあります。先生のお話を伺っていますと企業
の一員であっても人間であり、その集合体の中で助けることができる人が助ける、またいつか助
けられる。その心からアプローチできる勇気となりました。ありがとうございました。
・難しい内容の話しだろうと思っていましたが、とてもわかりやすいお話でした。ありがとうござ
いました。
●「まあまあ満足」を選択した人
・
“目線 ” をかえて見ることの重要性を再認識しました。いつも “ あれを先にやらないと・・・” と時
間におわれていますが、何が一番大事なのか、筋を通すこと、想像することの大切さを改めて “ 初
心 ” に帰る必要性を感じました。
・
「生きている」をじっくり考えようと思いました。ライフステージ医療は今とても感じます。
●「どちらともいえない」を選択した人
・急用がありすべてを聞けなかったため、3に○をつけさせていただきました。
102
Ⅰ
【C】パネルディスカッション「ファミリーハウスにおけるトータルケアの実践」について
(1)トータルケアの一環としてのハウス
②
アンケート
①
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
(2)ハウスに必要な要素
Ⅴ
Ⅵ
(3)中間施設としての期待
①
②
103
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
(4)
「中間施設」としての期待内容
(5)中間施設としての機能のためにハウスに求めること
●医療関係者
・医療職との連携
・訪問 NS などもかかわっていくといいと思う。ターミナルケアの子どもの兄弟の学校なども考える
必要がある。院内学級の教師や保育士などが関われたらいいと思う。
・在宅医療の場となる " 家 ” のモデルとして患者ご家族に紹介することもできるのではないか。訪
看・訪リハの導入。
・中間施設としても「医療面」での支援を確立する。病気の子どもや家族が安心して過ごせ、安全
を提供できるツールを備えることが必要だと思います。
・病棟でもエンゼルケアや退院に向けた個室での院内外泊というものがあるが、病室内では家族団
らんの日常的な生活を送ることはなかなか難しい。医療者の目の届く範囲内で安全に安心してす
ごせる場の提供をしてほしい。また同じ病気の子どもを持つ家族がつながれる様、機会を提供し
てほしい。
・
「中間施設」の中間が自宅と病院の中間という意味なのでしょうが、選択肢にあるように病院代替
と自宅代替と移行施設の3つがあるとするとそれを区別する方が分かりやすくなると思う。医療
の求める条件は在宅をベースにするか病院ベースにするか不明であり病院ベースとすれば過重負
担になるだろう。
・長期入院の患児や終末期の患児は病棟での生活を余儀なくされ、家族団らんできる環境を経験す
ることが難しいと思います。また病棟からいきなり自宅となると保護者の不安・負担が大きくな
ると考えるため、中間施設としてもっと利用されるようになればいいと感じました。
・病院でない、家庭を感じる環境づくり
・ハウススタッフの専門性。
・マネージメントと充実・徹底。ボランティア確保。資産確保。すばらしい活動なので国から補助
がもらえるといいですね。
104
Ⅰ
・安全性。中間施設としてのneedsが増えた時の通常のハウス利用者のハウスの確保。
・充分なハウスの数
・専門家にハウスを見ていただき、必要な設備・気づかい等のアドバイスを受け、ハウスマネー
ジャーやスタッフに周知する。
●一般
・一例一例を大切にニーズに合わせる対応。
・ハード面の整備の普及。
アンケート
・協力・支援(企業など)が大切であると思います。
Ⅱ
・ハウスを支える関係者すべてのレベルアップを常に心掛ける。
・医療機関との連携…急変時でも安心できる。個々の家族に特化しすぎると他の家族への対応に必
要な要素が不足しそうな気がします。
Ⅲ
・医療現場との連携を密接にとること。スタッフの資質の向上。
・温かさ(コミニティ)や過ごしやすさを考え、維持・提供し続けること。
・自由だと思える空間の提供。時間を好きに使用できること。
・終末期ということで、治療と回復を目指すのとは異なるサポートが必要になるのかと思いました。
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
105
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
【D】展示コーナーの満足度
①
②
【自由記述 医療関係者】
●「満足」を選択した人
・とても詳細に活動を報告している。展示が美しく素晴しい!
・他国での取り組みを知ることができた。ボランティアの方達の声を知ることができ、より興味深
く感じた。
●「まあまあ満足」を選択した人
・きれいにパネリングされている。
・全体的にもう少し大きいサイズの展示が必要。
・情報量が多すぎて後日検索することもできない。資料としてまとめてHPなどに載せていただけ
ると良い。
【自由記述 一般①】
●「満足」を選択した人
・うさぎさんのおうちの模型はハウスがそのまま縮小されていて、知らない方にとってはとてもイ
メージしやすいと思います。各ハウスの利用案内ファイルも閲覧可能で良かったです。
・海外研修のパネルの内容が良かったです。子どもホスピスはまだ日本ではないのでパネルにされ
ていてとてもわかりやすかったです。
・企業ボラの活動はとてもありがたいと思います。今後は、各ハウスのボラ活動も特集組んでみて
はいかがでしょうか。
・写真もありわかりやすかった。
●「まあまあ満足」を選択した人
・海外情報その他資料。
・色々工夫努力が感じられる。
●「どちらともいえない」を選択した人
・時間がなく、あまり見ることができなかったので・・・。
106
Ⅰ
医療関係者からの意見・感想等
・具体的なことを知らなかったので、今回のフォーラムに参加して実際に携わっている方々、利用
された例、それぞれの側面からのお話しを聴くことができ、本当に大切な施設であるということ
げない ” 感じであたたかい場所となっていたかと思うと、少し違うような気もしました。今後、
このように様々な立場から本当に必要とされるケアができるよう考え行動していきたいと思いま
した。
アンケート
が実感できました。自分が働いている病院にもこのような施設はありましたが、ここまで ” さり
Ⅱ
・患児はもちろんのこと、家族支援の大切さを改めて感じました。私は普段入院期間中の子どもと
触れ合っていますが、子どもをとりまく家族や環境によって様々な問題があり、日々考えさせら
れます。トータルケアというところで見習いたいところがたくさんあったので今後に活かせたら
Ⅲ
と思います。ありがとうございました。
・患児、その家族共に他職種と連携してケアしていかなければならないということを改めて感じま
した。保育士として患児・家族により近い存在になれるよう努力が必要と思います。子どもの取
り巻く環境を様々な角度からサポートし、QOL 向上を目指していけたらと思います。
・いつもお世話になりまして、ありがとうございます!!皆様の利用者さんへのお心配りにいつも
Ⅳ
感心しております。又、そのお気持ちが利用者さんへ伝わっていることをとても嬉しく思ってお
ります。ハウスのご家族にとってどれほど心の支えに奈っていらっしゃるか知れません。これか
らも応援しております。
・以前乳児院で NICU から退院できない子どものために医療ケアクラスを作って受け入れていまし
た。家庭に戻ることを目標にしていましたがホスピスの児もいました。ナース10人で24H365日
Ⅴ
対応していましたが、呼吸器の児は受け入れていませんでした。中間施設は本当に必要だと思い
ますが、実現は本当に難しかったです。ぜひファミリーハウスは頑張って続いてほしいです。
・医療が変わる中でファミリーハウスの活動も新たな課題に1つ1つぶつかっていっていることを
知りました。教育の世界でも今教育を受けられない状況になっている子どもたちの姿が問題になっ
ています。1つ1つのケースにぶつかっていっている教育者も出てきています。子どもと家族を
Ⅵ
支えることを共に歩んでいる多くの人たちが居ることを感じた半日でした。
・病気の子どもと家族を支えるとりくみがこのように広がっていることに心強くありがたく思いま
す。できる形で私も学生に紹介していきます。
・家庭と病院との中間施設としての機能が今後ますます充実していくことを期待しています。教師
の立場から移殖待機中の子どもにとって病院以外のところで生活する楽しさを経験させてあげた
いです。
・個々に合ったケアとても頭が下がります。これからの活動に期待しております。
・中間施設が何を指しているのか、中間施設だけでなく様々なニーズへどのようにこたえられるの
かもうすこし色々な事例を知りたかった。
107
Ⅶ
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
108
Ⅰ
アンケート
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
109
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2013
Ⅲ
チラシ
110
Ⅰ
Ⅱ
チラシ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
111
Ⅳ
プログラム
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
プログラム
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
113
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
2013
114
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
プログラム
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
115
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
2013
116
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
プログラム
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
117
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
2013
当 日 設 営 およびロビ ー の 様 子
今回も、準備から当日運営まで、
50名以上のボランティアにご協力
受付、展示、会場案内、舞台設営、撮影な
いただきました。
ど、すべてボランティアの協力でおこない
ました。
パネルでは、
日常のボランティア活
動のほか、海外視察報告、ハウス利
用者からのメッセージ等を展示。
118
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
休憩時間が終わる間際まで、熱心に展示をご覧に
なる方が多くいました。ハウス利用者からのメッ
セージを、1枚1枚ていねいに読む姿も。
Ⅳ
ファミリー ハウ
スが初めて設計
から取り組んだ
「うさぎさん の
を展示。
中村先生のご著書を買い
求める方もたくさんいらっ
しゃいました。
チャリティ・バザーコーナーは大盛
況。
ご協力ありがとうございました。
当日設営およびロビーの様子 おうち」の 模 型
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
119
ファミリーハウス・フォーラム報告書 2014
2013
ファミリーハウス施設一覧 (2014年11月現在、東京都内に11か所)
私たち認定特定非営利活動法人ファミリーハウスは、
「病院近くの第二のわが家」を運営しています
ファミリーハウスは、国立がんセンター中央病院小児病棟の患者家族、医療従事者の呼びかけが契機
で始まりました。ご家族が安心して休める「第二のわが家」
として、1991年に日本で初めてファミリー
ハウスが誕生。宿泊費は1人1泊1000円。年間1万人を超えるご家族の、病気の時だからこそ大切に
したい「ふつうの生活」を支えています。
ひまわりのおうち
ひつじさんのおうち
ぞうさんのおうち
東京都府中市 2部屋 2010年開設
東京都世田谷区 4部屋 2005年開設
東京都台東区 1部屋 2004年開設
うさぎさんのおうち
かんがるーの家
東京都中央区 2部屋 2011年開設
東京都調布市 5部屋 1993年開設
新宿
東京
かちどき橋のおうち
ちいさいおうち
東京都中央区 2部屋 2014年開設
東京都港区 1部屋 2002年開設
おさかなの家
JPルーム
東京都港区 2部屋 1994年開設・2011年リニューアル
東京都中央区 1部屋 2006年開設
アフラック
ペアレンツハウス
亀戸
アフラック
ペアレンツハウス
浅草橋
・かんがるーの家 ・おさかなの家
・ちいさいおうち ・ぞうさんのおうち
・ひつじさんのおうち
・ひまわりのおうち ・うさぎさんのおうち
・かちどき橋のおうち ・JPルーム
以上の9施設の利用受付
以上の2施設の利用受付
時 間:月~金 10時~18時
電話番号:03-6206-8374
時 間:月~金 10時~18時
電話番号:03-5209-9131
120
ファミリーハウス・フォーラム 2014
検討委員会
Ⅰ
委員一覧
Ⅱ
委員長
江 口 八千代
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス 理事長
元 独立行政法人国立病院機構 相模原病院 看護部長
Ⅲ
委 員
石 田 也寸志
Ⅳ
愛媛県立中央病院小児医療センター長 認定特定非営利活動法人ファミリーハウス 理事
岩 瀬 貴美子
甲南女子大学 看護リハビリテーション学部 看護学科 講師
Ⅴ
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス 副理事長
植 田 洋子
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス 理事・事務局長
公立大学法人 横浜市立大学 医学部看護学科 小児看護学 助教
松 井 基浩
国立国際医療研究センター 小児科レジデント
(所属は、2014年11月時点)
121
ファミリーハウス施設一覧/委員一覧
永 吉 美智枝
Ⅵ
Ⅶ
Fly UP