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地方議会議員の厚生年金への加入についての意見書 近年、地方創生が
地方議会議員の厚生年金への加入についての意見書 近年、地方創生が我が国の将来にとって重要な政治課題となっており、地域の将 来に大きな責任を有する地方議会の果たすべき役割が、ますます重要となっている。 こうした役割を果たすため、地方議会議員の活動は幅広い分野に及ぶとともに、 より専門的な知識が求められており、専業として活動する地方議会議員の割合も高 くなっている。 しかしながら、昨年実施された統一地方選挙では、道府県議会議員選挙の平均投 票率が過去最低となったほか、無投票当選者の割合が高くなっており、住民の関心 の低さや地方議会議員の成り手不足が大きな問題となっている。 こうした中、政治への関心を高めるとともに、地方議会における人材確保につな がるものとして、サラリーマンの議員立候補を行われやすくすることが必要であり、 年金制度を時代に相応しいものとすることが求められている。 よって、国におかれては、住民の幅広い政治参加や地方議会における人材確保の 観点から、地方議会議員の厚生年金加入のための法整備を早急に実現されるよう強 く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成28年10月14日 殿 愛知県議会議長 鈴 (提 出 先) 衆 議 院 議 内 閣 総 理 大 財 務 大 長 臣 臣 参 総 厚 木 孝 議 院 議 務 大 生 労 働 大 昌 長 臣 臣 ロボット産業の振興についての意見書 国は、ロボットによる新たな産業革命の実現に向けて、平成27年1月に「ロボッ ト新戦略」を策定し、規制改革やロボット国際競技大会(仮称)の検討を内容とす る、5か年計画のアクションプランをとりまとめた。 我が国では、これまで製造業を中心に産業用ロボットの導入が進められてきたが、 近年は、少子高齢化の進展により、介護分野における人手不足やサービス部門にお ける生産性の向上といった課題を解決するため、幅広い分野でロボットの活用が期 待されている。 こうした中、将来的にロボットに対する需要の拡大が見込まれることから、新た な成長産業としてロボット産業を育成するため、産学官が連携して、ロボットの研 究開発や生産拠点の形成を行い、新技術の開発や実用化を促進していく必要がある。 よって、国におかれては、ロボット産業の振興を図るため、下記事項について特 段の措置を講じられるよう強く要望する。 記 1 ロボット産業の集積を促進するため、ロボット新戦略に基づく国の取組を積極 的に推進するとともに、地方自治体の行う研究開発や実証評価のための拠点の整 備等に対して支援を行うこと 2 無人飛行ロボットや自動走行技術等の円滑な普及を促進するため、関係法令等 の整備を早急に進めること 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成28年10月14日 殿 愛知県議会議長 鈴 (提 出 先) 衆 議 院 議 内 閣 総 理 大 厚 生 労 働 大 国 土 交 通 大 長 臣 臣 臣 参 総 経 木 孝 議 院 議 務 大 済 産 業 大 昌 長 臣 臣 次期介護保険制度改正における生活援助サービス及び 福祉用具貸与等の給付継続についての意見書 平成27年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2015」で は、次期介護保険制度改正に向けて、軽度者に対する生活援助サービスや福祉用具 貸与等の給付の見直しを検討することが盛り込まれた。 現行の介護保険制度における生活援助サービスは、要支援・要介護者が日常生活 をしていくために不可欠なものであり、福祉用具貸与及び住宅改修のサービスは、 転倒・骨折の予防や利用者の日常生活動作の維持に寄与し、高齢者自身の自立意欲 を高めるとともに、介護者の負担の軽減を図る上で、極めて重要な役割を果たして いる。 今後、こうしたサービスが自己負担となれば、高齢者等の経済的負担を増大させ るだけでなく、必要なサービスの利用が抑制され、重度化が進展することによって、 介護保険給付費が増大することが懸念される。 また、本県における要支援・要介護認定者数に占める軽度者の割合は約7割であ り、制度変更によって相当数の県民が影響を受けることが予想される。 よって、国におかれては、次期介護保険制度改正に当たっては、高齢者の自立を 支援し、重度化を防ぐといった介護保険の理念に沿った検討を行うことにより、軽 度者に対する生活援助サービス、福祉用具貸与及び住宅改修に係る給付を、現行ど おり介護保険制度の給付対象として継続されるよう強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成28年10月14日 殿 愛知県議会議長 鈴 (提 出 先) 衆 議 院 議 内 閣 総 理 大 厚 生 労 働 大 長 臣 臣 参 財 木 孝 議 院 議 務 大 昌 長 臣 給付型奨学金の創設及び無利子奨学金等の拡充 についての意見書 現行の奨学金制度は、独立行政法人日本学生支援機構を通じて、国が学生に奨学 金を貸与し、その返済金を次世代の奨学金の原資とする形で運営されている。 近年、国立大学、私立大学ともに授業料の高止まり等を背景に、奨学金制度の利 用者は増加傾向にあるが、非正規雇用等によって卒業後の収入が安定せず、奨学金 の返済に悩む人が少なくない。 こうした中、本年6月に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」では、給 付型奨学金の創設の検討や無利子奨学金の貸与基準の緩和等が盛り込まれたところ であり、学ぶ意欲のある若者が経済的理由で進学を断念することがないよう、速や かな実施が求められている。 よって、国におかれては、給付型奨学金の創設及び無利子奨学金等の拡充を図る ため、下記事項について特段の措置を講じられるよう強く要望する。 記 1 奨学金や授業料減免等の経済的支援を拡充するとともに、平成29年度を目途 に給付型奨学金を創設すること 2 希望するすべての学生に無利子奨学金を貸与することを目指し、無利子奨学金 の残存適格者を直ちに解消するとともに、低所得世帯については学力基準を撤廃 すること 3 返還月額が所得に連動する新所得連動返還型奨学金制度について、制度設計を 着実に進め、既卒者への適用も図るとともに、現在の低金利環境を踏まえ、有利 子奨学金の金利を引き下げること 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成28年10月14日 殿 愛知県議会議長 鈴 木 孝 (提 出 先) 衆 議 院 議 内 閣 総 理 大 長 臣 参 文 議 院 議 部 科 学 大 昌 長 臣 最低賃金の引上げについての意見書 最低賃金制度は、非正規労働者を含む全ての労働者の賃金の最低額を法律により保障す る制度である。 また、都道府県ごとに定められる地域別最低賃金は、中央最低賃金審議会から示される 引上げ額の目安を参考にしながら、地方最低賃金審議会での審議・答申を経て決定されて おり、セーフティネットの一つとして、重要なものとなっている。 こうした中、本年6月に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」では、年率3パー セント程度を目途として、名目GDP成長率にも配慮しつつ最低賃金を引き上げ、全国加 重平均が1,000円となることを目指すとともに、中小企業、小規模事業者の生産性向 上等のための支援や取引条件の改善を図ることとされている。 最低賃金の引上げは、労働者の所得の底上げにつながり、内需の拡大にも寄与すること から、デフレからの脱却を図るとともに、経済の好循環を実現させるために必要である。 よって、国におかれては、中小企業支援対策と一体的に、最低賃金を引き上げるための 施策を着実に進められるよう強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成28年10月14日 殿 愛知県議会議長 鈴 木 孝 (提 出 先) 衆 議 院 議 内 閣 総 理 大 経 済 産 業 大 長 臣 臣 参 厚 議 院 議 生 労 働 大 昌 長 臣 総合的な少子化対策の推進についての意見書 国の人口動態統計によれば、2015年の合計特殊出生率は1.46と人口の維 持に必要な水準を大幅に下回っており、地域社会の活力の低下によって、我が国の 将来に深刻な影響を及ぼすことが懸念されている。 また、近年では、核家族化や地域のつながりの希薄化に伴い、子育ての孤立感・ 不安感が高まっているとともに、雇用環境の悪化等により、子どもの貧困や児童虐 待といった社会問題がクローズアップされるなど、子育て家庭を取り巻く環境は厳 しい状況となっている。 こうした中、若者が結婚に夢を持ち、家庭を築き、安心して子どもを産み育てる 社会を実現することが、次世代の子どもたちの健やかな成長につながっていくこと から、社会全体で子育てを支える体制を構築することはもとより、子育て世代に対 する支援の充実や男性の働き方の見直しなど、あらゆる取組を強力に推進していく 必要がある。 よって、国におかれては、総合的な少子化対策を推進するため、下記事項につい て特段の措置を講じられるよう強く要望する。 記 1 地域や社会と一体となった子育て環境の整備を着実に進めるとともに、若者に 対し、就職・結婚・出産・子育てまでの各ライフステージに応じた切れ目ない支 援を行うこと 2 幼児教育の無償化を推進するなど、子育て世代の経済的負担を軽減するための 支援策を充実すること 3 弾力的な勤務形態の整備や育児休業制度の拡充など、仕事と子育ての両立を支 援するための取組を推進すること 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成28年10月14日 殿 愛知県議会議長 鈴 (提 出 先) 衆 議 院 議 内 閣 総 理 大 厚 生 労 働 大 長 臣 臣 木 孝 昌 参 議 院 議 長 文 部 科 学 大 臣 内閣府特命担当大臣(少子化対策) 地方財政の充実・強化についての意見書 地方自治体は、子育て支援・医療・介護や防災・減災対策など、その果たす役割 が年々増大しているとともに、人口減少対策を含む地方版総合戦略の実施など、新 たな政策課題に直面している。 こうした中、地方自治体が安定した財政運営を続けていくためには、地方財政計 画において地域の財政需要を的確に見積もり、実態に見合った一般財源総額を確保 することが不可欠である。 現在、国においては、平成32年度の財政健全化目標を達成するため、社会保障 や地方財政の歳出削減に向けた議論が加速しているが、これにより、公共サービス 水準が低下することとなれば、雇用や所得水準の低下を招き、地域経済に深刻な影 響を及ぼすことが懸念される。 また、本県では、6次にわたる行革大綱のもとで、職員定数の削減や公の施設の 廃止等の行財政改革に積極的に取り組むとともに、通常の県債残高の抑制など規律 ある財政運営に努めてきたところであるが、多額の臨時財政対策債の発行を余儀な くされていることや地方法人課税の見直しによる影響等により、厳しい財政状況が 続いている。 よって、国におかれては、地方財政の充実・強化を図るため、下記事項について 特段の措置を講じられるよう強く要望する。 記 1 増大する地域の財政需要を地方財政計画に的確に反映することにより、地方の 安定的な財政運営に必要となる一般財源総額を増額確保すること 2 地方交付税の財源保障機能・財政調整機能を適切に発揮するため、国税の法定 率の引上げ等により地方交付税総額の増額を図るとともに、臨時財政対策債を速 やかに廃止すること 3 地方法人課税等の各種税制の見直しについては、自治体財政に与える影響を十 分検証した上で、代替財源の確保を始め、財政運営に支障が生じることがないよ う対応を図ること 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成28年10月14日 殿 愛知県議会議長 鈴 (提 出 先) 衆 議 院 議 内 閣 総 理 大 財 務 大 長 臣 臣 参 総 木 孝 議 院 議 務 大 昌 長 臣 無年金者対策等の推進についての意見書 平成19年の国の調査によれば、無年金見込者を含めた無年金者数は、最大で 118万人と推計されているが、我が国の年金の受給資格期間は25年と、諸外国 に比べて明らかに長いため、国は、当該期間を10年に短縮することで、約17万 人の無年金者が受給権を得る可能性があるとしている。 こうした中、平成24年2月に閣議決定された「社会保障・税一体改革大綱」で は、無年金者に対して、納付した保険料に応じた年金を受給できるようにするとと もに、将来の無年金者の発生を抑制する観点から、受給資格期間を10年に短縮す ることが明記された。 また、本年8月に示された「未来への投資を実現する経済対策」では、無年金の 問題は喫緊の課題であるとされ、平成29年度中に受給資格期間の短縮を確実に実 施できるよう、所要の手続きが進められている。 よって、国におかれては、無年金者対策等の推進を図るため、下記事項について 特段の措置を講じられるよう強く要望する。 記 1 年金の受給資格期間を25年から10年に短縮する措置について、平成29年 度中に確実に実施できるよう、必要な体制整備を行うこと 2 受給資格期間の短縮等によって生じる低年金者への福祉的な措置として、最大 月額5,000円を支給する年金生活者支援給付金については、財源を確保した 上で、できるだけ早期の実施を目指すこと 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成28年10月14日 殿 愛知県議会議長 鈴 木 孝 (提 出 先) 衆 議 院 議 内 閣 総 理 大 長 臣 参 厚 議 院 議 生 労 働 大 昌 長 臣