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PDF/4ページ)「出所:外務省」

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PDF/4ページ)「出所:外務省」
チュニジア概況
平成24年8月
外務省中東第一課
基本データ
1.面積 16万3,610k㎡(日本の約5分の2)
2.人口 1,055万人(2010年,世銀)
3.首都 チュニス(Tunis)
4.人種 アラブ人(98%),その他(2%)
5.言語 アラビア語(公用語),フランス語
6.宗教 イスラム・スンニ派がほとんど
7.政体 共和制
8.元首 モンセフ・マルズーキ大統領(2011年12月)
9.議会 制憲国民議会(217議席)
10.与党 エンナハダ(イスラム主義政党)
11.政府
(1)首相 ハマディ・ジェバリ
(2)外相 ラフィーク・アブデッサレーム
12.GNI
428億米ドル(2010年,世銀)
13.一人当たりGNI 3,720米ドル(2009年,世銀)
14.通貨 チュニジア・ディナール(DT)
15.為替レート 1ドル=1.62チュニジア・ディナール
-1-
1.内政
(1)共和制移行以来30年君臨してきたブルギバ大統領に代わり,1987年11月,ベン・アリ政権が誕
生。ブルギバ時代の基本的政策路線を踏襲しつつ民主化に取り組む。1988年の政党法制定により野
党を公認。1989年第1回大統領選挙・代議院選挙を実施し与党が全議席を獲得。イスラム主義運動を
弾圧し,政治的安定を維持。2002年,大統領選挙に関する憲法規定の改定により,大統領の再選制
限がなくなり,立候補年齢制限が75歳に引き上げられた。
(2)2009年10月の大統領選挙・総選挙でベン・アリ大統領は5選・与党は政権を維持するも,2010
年12月から2011年1月にかけて国内で大規模デモが発生した結果,同大統領は国外に脱出し,政権
は崩壊する。その後,憲法の規定により暫定大統領にはムバッザア代議院議長が就任し,辞任要求デ
モを受けて辞任したガンヌーシ首相に代わりカイド・エセブシ首相が就任した。
(3)2011年10月23日,新憲法を制定するための制憲国民議会選挙が実施され,イスラム主義政党
エンナハダが第一党になる。12月,マルズーキ・共和国のための会議(中道左派)党首が大統領に,ジ
ェバリ・エンナハダ幹事長が首相に就任し,新内閣が発足。現在,2012年10月23日までに新憲法を
制定すべく,制憲国民議会下に設置された制憲委員会による新憲法の起草作業が行われている。
(4)我が国は制憲国民議会選挙に際して,浜田和幸外務大臣政務官を団長とする合計14名から成る
政府選挙監視団を派遣。同監視団は外務省職員のほか,国際協力機構(JICA)職員,マグレブ地域研
究を専門とする大学教授からなり,チュニジア国内8カ所の投票所で選挙妨害や選挙活動の有無,国
際・国内監視員やメディアの有無,投票者数を中心に監視を実施した。
2.経済
(1)1987年からのベン・アリ政権下では着実な経済発展を遂げた(年率4%程度)。一方で雇用対策が
大きな課題。ベン・アリ政権は,外国企業の誘致や観光による地域開発を進めたが,失業率は依然とし
て高く,特に大卒以上の若者の失業率は20%を超える。
(2)2011年1月からの政治的・社会的混乱により,経済活動は鈍化。世銀の見通しやプレスによれば,
工業生産は2011年に入って数ヶ月間で15%以上減少,2011年第1四半期は前年同期比で観光客
45%減,実質経済成長率3.3%減。
(3)1995年7月,EUとの間で提携協定を締結し,2008年1月1日より,工業製品に関する関税を撤
廃。また,地中海地域アラブ諸国(モロッコ,エジプト,ヨルダン)との間でもFTA(アガディール協定)を締
結する等,経済の自由化を促進。
3.外交
(1)非同盟中立。米,仏等西側諸国と緊密な関係を有し,穏健かつ現実的外交政策を展開。地中海沿
岸諸国との関係強化,北アフリカ諸国間協力の推進,中東問題への積極的関与,米・日・中・韓等との
経済協力関係強化,アフリカ諸国との協調を基本方針とする。
(2)アラブ・マグレブ連合(AMU)(事務局長はチュニジア元外相のベン・ヤヒア氏)の活動は,西サハラ
問題に起因するモロッコとアルジェリアとの関係悪化等により1990年代半ばより一時活動が低迷。近
年,政治問題を取り扱わずに経済面を中心とした統合を模索中。2011年初頭以来の中東・北アフリカ
地域の歴史的変革の中,AMUの活動活発化の動きが見られ,2012年10月には1994年以降開催さ
れていなかったAMU首脳会議がチュニジアで開催される予定と言われている。
-2-
4.我が国との関係
1.政治関係
1956年6月26日に我が国はチュニジアを承認し,1969年2月5日に在チュニジア大使館を開
設,チュニジアは1977年2月22日に在本邦大使館を開設。1985年より,定期的に日・チュニジ
ア合同委員会を開催しており,2012年2月に東京において第8回合同委員会が開催された。
2.経済関係
(1)貿易額・主要貿易品目(2009年,貿易統計)
対日輸出 125億円 電気機器,クロマグロ,衣類
対日輸入 82億円 精密機器,機械,電気機器
(2)我が国からの進出企業数 10社
3.東日本大震災
2011年3月の東日本大震災に際し,ムバッザア暫定大統領から天皇陛下宛にお見舞いの書簡
が送られ,カイド・エセブシ首相及びケフィ外相から多賀駐チュニジア大使に対してお見舞いの電
話があった他,ケフィ外相が在チュニジア日本大使館で弔問記帳を行った。また,チュニジアから
ツナ缶6万個の物資供与があった他,在京チュニジア大使館のイニシアティブで宮城県石巻市及
び千葉県旭市に支援ミッションが派遣され,救援物資の提供や炊き出しが行われた。
4.援助実績(2009年度までの累積)
(1)有償資金協力 2,239.79億円(E/Nベース)
(2)無償資金協力
46.79億円(E/Nベース)
(3)技術協力
213.34億円(JICA経費ベース)
(4)草の根無償資金協力
106件(1996年~2009年)
(5)シニアボランティア・青年海外協力隊派遣人数 450人(2010年5月現在)
5.最近の主要案件
ラデス・ラグレット橋建設計画(1998年度有償),ボルジュ・セドリア・テクノパーク建設計画(20
05年度有償),太陽光地方電化・給水計画(2005年度有償),国営テレビ放送センター計画(20
06年度有償),総合植林計画(Ⅱ)(2007年度有償),首都圏通勤線電化計画(Ⅱ)(2009年度
有償),南部地下水淡水化計画(2009年度無償)
6.主要援助国(2008年,OECD)
①フランス,②日本,③ドイツ,④スペイン,⑤ベルギー
7.1996年円借款年次供与国に指定
8.1999年3月,「アフリカにおける南南協力推進のための日・チュニジア三角技術協力」に関する
枠組み文書に署名。
9.文化関係・学術・舞台芸術
国費留学生の受入れ,映画・TV番組・音楽・スポーツ交流,文化無償協力の実施
10.在留邦人数
185名(2011年2月18日現在)
11.在日チュニジア人数 432名(2011年1月現在)
-3-
12.要人往来
往訪(2001年以降)
2001年 1月 町村文部科学相
2002年 5月 松浪外務大臣政務官
10月 川口外相
2004年 4月 森元総理
2005年 4月 河井外務大臣政務官
11月 竹中総務大臣
7月 伊藤外務大臣政務官
2008年 3月 宇野外務大臣政務官
2008年 7月 桜井環境副大臣
2010年 7月 松下経済産業副大臣
2010年12月 前原外務大臣
大畠経済産業大臣
2011年10月 浜田外務大臣政務官
(制憲国民議会選挙監視団)
2012年 2月 山根外務副大臣
(第1回シリア・フレンズ会合)
来訪(2001年以降)
2003年5月 ジュイニ開発・国際協力相
9月 ガンヌーシ首相(TICADIII)
2004年6月 ベン・ヤヒア外相
7月 ジュイニ開発・国際協力相
2005年6月 ガンヌーシ首相
6月 ジュイニ開発・国際協力相
10月 テッカリ司法・人権大臣(大統領特使)
2006年1月 ケシュリッド保健相
5月 ジュイニ開発・国際協力相
2006年7月 アブダッラー外相
2007年4月 ジュイニ開発・国際協力相
2008年3月 シティウィ外務大臣付国務長官
4月 カッラール評議院議長
5月 ガンヌーシ首相(TICADⅣ)
ジュイニ開発・国際協力相(首相に同行)
10月 ブウニ高等教育・科学技術研究相
2009年2月 ハドリ戦略研究所長
2009年7月 アブダッラー外相
10月 エル・バスティ文化・遺産保存相
12月 ジュイニ開発・国際協力相
2010年10月 テッカリ高等教育・科学研究相
2011年5月 ケフィ外相
2012年2月 ベン・アベス外相付国務長官
2012年6月 アブデッサレーム外相(外賓)
13.二国間条約・取極
1956年 査証免除取極(日仏査証免除取極を独立後も継続)
1960年 貿易取極締結
1974年 青年海外協力隊派遣取極
(了)
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