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~ ダンボール箱を使って室内で生ごみ堆肥化 ~

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~ ダンボール箱を使って室内で生ごみ堆肥化 ~
~ ダンボール箱を使って室内で生ごみ堆肥化 ~
① ダンボール箱(発酵容器)2箱
用
意
布テープ
みかん箱位の大きさ)を下記のように改造する。
② 基材(微生物のすみかと水分調整) ピートモスともみがらくん炭を6対4くらいの割合
す
る
縦30㎝×横45㎝深さ30㎝程度のもの(10㌔の
で混ぜたもの。20㍑位
③ 箱を乗せるための台
5㎝角位の木片4ヶ。ザル・ダシなど。
④ かくはん用のもの
ゴム手袋がよい。
⑤ 温度計(100℃用)
生ごみ分解時の温度変化を確認するためのもの。
⑥ はかり
投入する生ごみを計量するためのもの。
も
の
(調理秤など)
① ダンボール箱に、基材を箱半分程度入れる。(ピートモス・もみがらくん炭)
や
② 箱を15℃以上の所へ置く。
り
③ 中に生ごみを入れ、しっかりかくはんする。
か
た
④ 温度計を中心部にさす。
⑤ ダンボールで作ったふたをする。
⑥ 生ごみを入れるたびによくかくはんする。(1日1回はかくはんする。)
別のダンボールでふたを作る。
(ふたは虫が入るのを防ぎ、保温や防臭
の効果もある。)
箱が浅い時は上ふたをおこし、布テープ
などでとめて、箱を深くする。
温度計
基材を箱半分程度入れる。
底は中にダンボールをもう一枚敷き、
二重にする。
生ごみ
ピートモス・もみがらくん炭
木片4個または、ザル・ダシなど(箱を床
にべた置きにしないために、この上に
ダンボール箱をのせる。)
ダンボール生ごみ堆肥づくり講座
補足資料
〈投入のコツ〉
1
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野菜くず等の生ごみは、水分を切らずに、そのまま入れる。
大きいものは、小さくしてから入れる。
魚のアラを入れるときは、少し火をとおしてから入れる。
卵の殻はつぶしてから入れる。
お茶のパックはパックを切って中身のみ入れる。
カレー、シチューはとぎ汁で割れば OK。
芋の皮は、芽を取り除いてから入れる。
〈投入しないほうがいいもの〉
1
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貝殻(あさり、しじみ貝等)。
防腐剤のかかった果物の皮(パイン・レモン・オレンジ等の皮)。
(キウイ、バナナの皮は OK。ただしバナナの根元は入れない方がよい)。
腐ったもの。
塩鮭、塩辛、たくあんのぬか漬けのぬか床など塩分を多量に含むものは入れない。
種(梅干しの種、かぼちゃの種、スイカの種等)。
とうもろこしの芯、鶏ガラ、カニ、エビの殻、豚骨等分解されにくいので入れな
い方がよい。
〈その他〉
1
空気、水分、温度、栄養が大事。
・ 空気~よく混ぜること。
・ 水分~握ると固まるがすぐに崩れる程度が最良。そのため、生ごみの水切り等
はしないで入れる。
・ 温度~室温 20~25℃位が適温。
・ 栄養~生ごみ
2 はじめの1~2週間は微生物がほとんどいないので、すぐに発酵分解は始まらな
い。生ごみを入れ、撹拌を続けるうちに温度が上がってくる。
3 留守にする場合など、再度始めるときは、よくかき混ぜて、風通しの良いところ
に置く。
意見・質問
アドバイス
ベランダに置いているが、夜間、気温
毛布やバスタオルを掛けて保温することは効
が下がった場合はどうしたらいいか。
果があるが、空気を完全に遮断するような物
は不可。
温度が上がらない。
野菜ばかりでは温度が上がりづらい。米ぬか
や、糖分、肉、魚、きな粉、廃油等を入れれ
ば温度が上がる。
魚の頭や内臓が凄く臭う。アンモニア
生の肉、魚等は臭いが強い。よく火を通すこ
臭のような臭いが発生した。続けるに
とが必要。一度に入れすぎない。
は家族の理解が必要。
温度も上がり堆肥化が進んできたが、
嫌気性分解が活発になり、臭いを発生してい
臭いが強くなった。
るかもしれない。よくかき混ぜて酸素をたく
さん入れることが大事。くん炭を少し足して
かき混ぜるとよい。
臭い対策としていい方法はないか。
コーヒーかすやお茶殻、ハーブなどを入れる
とよい。
乾いており、土埃が舞い上がるのが気
握ってみて手に少しくっつく程度の湿り気が
になる。
必要。
床の上に直接段ボール箱を置いたとこ
箱は直接置かずに、ブロックのような物を置
ろ、箱が湿って大切にしていたフロー
くとよい。ラップの芯などで足をつける。
リングを変色させてしまった。
(5㎝くらい)
うじ、ハエが発生した。
古い生ごみは、ハエが卵を産み付けている可
能性がある。生ごみはすぐに投入すること。
また、かき混ぜるときにハエが入らないよう
に注意する。廃油などを入れて温度を上げる。
ダニが発生した。
乾燥が続くと発生しやすいようです。温度を
上げると死減するが、ダニが発生した場合は、
新たにやり直すのも一つの方法。
表面にカビが出ていたりするが、この
白いカビであれば、好気性のカビであり特に
まま続けてもよいのか。
問題はない。毎回しっかり混ぜて、空気を入
れる。
夏場のみ車庫で行っている。上蓋の裏
側に防虫剤を貼って、蚊の発生を防い
でいる。
虫の発生防止として効果があると思われる。
段ボールが大きすぎて困った。小さい段 段ボール箱の大きさに比べ、生ごみの量が
ボールの作り方はないか。
少ないと温度が上がりづらい。4人世帯で
10 ㎏のミカン箱が標準。世帯数や発生する
生ごみが少なければ、小さい段ボールを利
用した方がよい。
家庭の中で作るのは衛生上よくないと
特に衛生的な面では問題ないと思われる
思う。
が、気になるようであれば、中止したり、
20℃程度の温度を保てるようにする。
アレルギーがあり、マスクをしてかき混 個人にあった生ごみ対策があるので、体質
ぜている。
に合わない場合は、無理に続けない方がよ
い。
これまでの実施でわかったこと
◎ 気をつけること
① 箱はべた置きにしない。台の上に乗せ、壁からも少し離し、通気をよくする。近い
と汗をかいてしまう。
② 最初は微生物がほとんどいないので、すぐに発酵分解は始まらない。7~10 日間く
らい生ごみを入れ続けていると微生物も増え、発酵熱も 30℃を超えるようになる。
③ 基材は乾いているので、生ごみの水分はそのままで良い。逆に始めのうちはコップ
2~3杯の水か湯を加える。
④ 中の温度が 30℃になるまでは、15℃以上のところへ常時、置いておかないと微生物
は動き出してくれない。
⑤ 段ボールは発酵分解時に出る水蒸気を外に逃がしたり、必要な空気を通したりする
ので、通気性のないビニールなどで覆ってはいけない。
⑥ カビやダニの発生もあるので、アレルギーを持ってる人は室内での堆肥化は避けた
ほうが良い。
◎ 温度について
① 野菜くずばかりだと、温度があまり上がらない(30℃位)。しかしゆっくりと分解し
ている。
② 温度は入れた生ごみの量や種類、かくはんの仕方によって変化する。
(25~70℃の間
で上下し、一定ではない)
③ 温度がなかなか上がらないときは、米ぬか、きな粉、砂糖、使用済みてんぷら油(200
cc以下)などを入れると良い。
◎ 臭いについて
① 無臭ではない。軽いカビ臭、山の土の臭い。発酵臭がする。
② 生ごみを入れる量が多過ぎたり、撹拌が不十分だと、水分の固まりができ、悪臭が
でる。
③ 一度に多量の魚のあらや、いかごろ等を入れると、強いアンモニア臭がでることが
ある。
④ 臭いが出たときは、基材を2~3㍑加えてよく撹拌すると、早めに臭いは弱まる。
◎ 虫について
① 暖かくなると小バエ等が発生しやすいので、生ごみはためておかず、すぐ入れる。
② 生ごみを4~5日以上も入れないで撹拌をしないでおくと、ダニが発生することが
ある。
③ 温度を上げて、よく撹拌していると虫は発生しにくいようだ。
④ 箱の周囲を古毛布など通気性のあるもので保温する。この状態でてんぷら油 200~
300cc くらい入れてよく混ぜると、翌日には箱全体が 60℃くらいまで上がり、ハエ
の幼虫などは死んでしまう。
◎ その他
① 生ごみは小さくすると分解が早い
② たいていの生ごみは分解されるが、鳥や動物の骨、とうもろこしの芯など分解され
にくいので、入れないほうが良い。
③ あまり水分の多い物は、入れないほうが良い。
◎ いつまでできるか
① 1日平均 500 ㌘くらいだと3ヶ月くらいは処理できます。基材がダマ(かたまりが
多くなり、サラサラでない状態)になってきたら終了。
② 終了後は生ごみの投入をやめ、撹拌だけ(一週間くらい)します。その後、一ヶ月
ほど寝かせてから土壌改良剤として使います。
◎ 肥料として使うには
① でた生ごみが野菜くず中心だと、出来上がった堆肥はどうしても肥料不足になりま
す。そのときは米ぬかか油カスを少量加えながら、生ごみの堆肥化をするといい物
が出来るでしょう。
◎ 生ごみ発酵分解のポイント
・ 生ごみを分解しているのは微生物なので、いかに微生物に気持ちよく働いてもらう
かがポイントです。
・ 微生物(カビ、細菌、酵母、放線菌等)には大きく分けて好気性菌(空気のある所
で働く菌)と嫌気性菌(空気のない所で働く菌)がいます。段ボールでやる方法で
は主に好気性菌が働いているようです。
・ 好気性菌が元気良く働くための条件
(1)空気が十分である事(よく撹拌して空気を入れてやること)
(2)水分が 50%ぐらいである事(握ると固まるが突っつくとすぐにくずれるくらい)。
水分が多いとベタベタになり、嫌気性菌が増えてしまう。
(3)温度が 15℃以上ある事(寒い所では菌は働かない)
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