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匡函 大腿ヘルニアを併存した白線ヘルニアの 1例 物 ' l 芳和 須見高尚 阪田章聖 木村 一森 敏 弘 1 青 家 純一 a 秀 徳島赤十字病院外科 要旨 本邦では比較的稀な大腿ヘルニアを併存した白線ヘルニアの l例を 経験したので報告する 。症例は 6 6歳女性。上腹部 ¥ に軽度圧痛を伴う腫痛を主訴に来院した 。白線ヘルニア・大腿ヘルニアの診断にて手術施行した 。手術では と左鼠径音1 白線よりJliL J J 真前脂肪とヘルニア 嚢が脱出しており周囲を剥離、ヘルニア嚢を門部で結繋後切除し白線を縫合閉鎖 、さら r le xme shにて前面を覆い補強した 。大腿ヘルニアに対しては嚢切除 ・ヘルニア門の縫合閉鎖を行った 。術後、 に Ma J j f lヘルニアを伴 っており、白線部のみならず全身的な結合織の脆弱に加え 現在まで再発は認めていない 。本症例で、は大 ) て日常腹圧が加わる仕事に従事していたことが一因として考えられた 。白線ヘルニアを診察する時は他のヘルニアの合 併についても注意する 必要があると思われた。 キーワード :白線ヘルニア、上腹壁ヘルニア、大腿ヘルニア の正中上腹部に胡桃大の膨 │ 監を認め 、削!診上弾性軟で はじめに あり用手圧迫にて還納され同部に小 指頭大の筋膜欠損 を認めた 。軽度圧痛を伴った 。 また、左鼠径靭帯直下 白線ヘルニアは腹壁正中部を構成する白線の 間隙か 部に腹圧により出現する胡桃大の皮膚膨隆を認め、軽 ら生じるヘルニアで 、正中腹壁ヘルニア、上腹部に発 度圧痛が認められた 。 生することが多 いため上腹壁ヘルニアなどとも 呼ばれ 7mmHg、I JF ¥ 拍 78/min。 来院時検査成績:血圧 155/8 ているが、本 ~:I\ においては 約 50例余 りの報告が散見さ 空腹時 血糖 値 9 9mg/d l、そ の 他 血 液 一 般 検 査 、 生 化 れるのみで比較的稀な疾患である 。今回、われわれは 学検査 、呼吸機能、心電図など に異常所見は認め られ 白総ヘルニアに左大腿ヘルニアを併存した l例 を経験 なかった 。 したので報告する 。 腹 部 単 純 X線 所 見 :異 常 ガ ス 像 な ど 特 記 す べ き 所 見 は認めなかった 。 症 例 腹 部 超 音 波 検 査 所 見 :上 腹 部 正 中 、 腹 壁 層 内 に l ow 図 1。 ) e choi cl e s i o nを認めヘルニアが考えられた ( 症 例 :6 6歳、女性。 腹部 CT検査所 見 :上腹部正中、腎門部の高さレベル 主訴:上腹部腫痛 、左鼠径部腫癖。 で左右腹直筋間の 聞大した部分を認め、脂肪を含んだ 既 往 歴 :平 成 6年 か ら 糖 尿 病 ( グ リ ミ ク ロ ン 1錠内 構造物の突出が認められた 。 また、左鼠径部の皮下組 服) 。 手術歴 ・外傷歴なし 。 織内にも脂肪域の突出物が認められた(図 家族歴:特記すべきことなし 。 J 退ヘルニアと診断し、 以上 によ り白線ヘ ルニア ・左 大I 現 病 歴 :平 成 1 3年 2月 頃 上 腹 部 J J !s隆、腫、腐に気付い 3年 6月 圧痛を伴うため手術治療を行うこととし平成 1 た。軽い圧痛あるため近医受診し、上腹壁ヘルニアと 1 8日入院した 。 左大腿ヘルニアの診断を 受 けた 。平成 1 3年 5月3 0日手 3年 6月 1 9日手術施行。硬膜外+全身 手術所見 :平成 1 術治療目的で紹介され当科を受診した 。 麻酔下に上腹部の腫癌直上、正中上下 l Ocmの皮膚切 来院時所見:身長 1 51cm、体重 5 4kgo BMI 2 3. 7、肥満 聞を行い、皮下脂肪織を剥離した 。腹直筋膜を充分露 度7 . 6 。腹部は皮下脂肪が多かった 。安 j I 状突起下 3cm 出し膨隆部の周囲を剥離するに径1 . 2cmの 筋 膜 開 大 VOL .7 NO .1 MARCH 2 0 0 2 2)。 大腿ヘルニアを f j f :存した白線ヘルニアの l例 35 図 1 腹部超音波検査:上腹部正中 、腹壁脂 肪層内に l owe c h o i cl esi onを認める 。 A上腹部正中切聞を行い 、皮下組織を剥離 、腹直 図 3 手術所見 : 筋膜を露出しヘルニア嚢を確認した(矢印 )0Bヘルニア 嚢開 放所見 ( 矢印) 。 考 察 白 線 ヘ ル ニ ア は 腹 壁 正 中 織 で あ る 自 治i ! tl i nea a lb a の腿膜線維 の問 r~H を通じ、腹 膜に包ま れ腹 腔内臓器が脱出するヘルニアで、正 中腹壁ヘルニ i d l i ne vent r alher n i a、上腹壁ヘルニア ( J 陪 アm 上部 epi g a s t ri c her n ia、下腹壁ヘルニア(麟下 pogastric h e r n i a等と 呼 称 されている ( 図 部 ) hy 4)。 ま た 、 腹 膜 前 脂 肪 の 脱 出 を 呈 す る も の が 多 く脂肪ヘ ルニ アとも 呼 ばれている 。 その発生頻度 0. 4~1 .0%を占め は低く、欧米では全ヘルニアヰ' ると報告さ れ 、 男女比 は 5 1で 男 性 に や や 多 く 、 20 ~ 40歳イ'-t に多くみられたとし てい る J)九 本 図 2 腹部 CT検査:( 上段)上腹部正中 、腎 門部の高 さレベル で腹直筋の聞大した部分がみられ、腹腔内から 脂肪 を含んだ 構造物の突出がみられた 。( 下段) 左鼠径部の皮下組織内に脂 肪を含んだ構造物を認める 。 邦では現在まで、 約5 0 例余り の報告 がなされてい る 0 例 について と思 わ れ るが、今 回 自! 峡例を 含めた 5 集計3ト 10)し検討した(表 1)。発症年齢は 5ヵ月 7 7歳まで│幅広く発症しており平均年齢は 54.0歳で と設:状に突出する腹膜を認め白線ヘルニアと確認でき た。ヘルニア嚢切開し内容を確認、腹膜前脂肪織のみ で大綱などの蔽入は認めなか った(図 3。 ) ヘルニア 誌をヘ ルニア門部 で周 刺 結染後 切除 し聞大し ていた筋 lexme shにて ! 践を縫合 閉鎖、さ らに補 強 のため Mar 前 面 を 覆 っ た 。皮 下 に S Bバ ッ グ チ ュ ー ブ を 留 置 し J 退法にてアプローチ た。大腿ヘ ルニ アに 対し ては 、大J し、高位でヘルニア 嚢切除後ヘルニア門を閉鎖した 。 術 後 経 過 : 2病日 に皮下留置チューブ抜去し 、経過良 9日軽快退院した 。短い観察期間ではある 好にて 6月2 が現在まで再発徴候は認めていない 。 36 大腿ヘルニアをi3j:存した 自主 j iヘル ニアの l例 ~J-上蜘JレJ府 " 1 /¥ サック i十ト一トト一ト ¥ 、 に υ ! v / a 正面図 筋 b 断面図 図 4 上腹壁ヘ ルニア ( 白線ヘ ルニア ) 上腹部正中 、白線部から起こるヘルニアである 。 新外科学大系 ( 大本誠二、中山書広、 1990)161より Toku s h i maRe dCr o s sHos p i t a lMed ic a lJ o u r na l 表 1 白線ヘルニア本邦報告5 0 例の集計 年齢 性別 発生部位 症状 手術治療 ヘルニア 内容 ( 重複あり) 外科 学大系 1)によれば①先天的に白線 、J夏直筋、筋膜 5 ヵ月 ~ 77歳 ( 平均 54 . 0歳 ) 男性 :女性 =21( 42%):2 4( 48%) 不明 :5 ( 10%) 上腹部 下腹部 不明 3 6 例 5例 9例 腹部 ) J 即留 ( 1=43) 自覚あり :31 例 自覚なし :8例 不明 タ 1 ] :4i 終痛 ( 1=4 2) :31 例 不 可 り :1 11 7 ] 1 1!\~ し 阪頓 ( 1=44) 1 1例 有り 無し 不明 ( 72.0%) ( 10. 0%) ( 18. 0%) ( 7 2. 1%) ( 18 . 6%) (9. 3%) が弱く抵抗脆弱部となる場合、 ②腹膜の脂肪組織・脂 肪腫が白線内に増殖し白線に間隙を形成する場合、① 誘因として 、重労働 ・咳│欺発作などの腹圧尤進など記 載されており 、その他文献的には肝硬変による腹水貯 荏流を契機として発症した 留 、 1出息発作、外傷、腹jJ莫 j 報告もみられる 11 11ト 13)。解剖 学的解析 では 、古くには 上腹部の白線には、左右の腹直筋 内縁を通じ 、血管 ・ 神経が通過する 小孔があり これらが白線の抵抗減弱部 となる説 Iり があったが、その後、 │ 臨床病理学的に白線 欠損部には血管が存在しないことが確認され、近年 ( 7 3 . 8%) ( 26.2%) Askar日) は 白 線 部 に お け る 左 右 の 外 腹 斜 筋 、内腹 奈│ ( 2 5. 0%) 3層の交叉点が同 一線上にある場合にその部が脆弱と 4 3 例 3例 4例 1 5 例 5 例 腹膜前脂肪 : 1 小腸 8例 3例 結腸 E 同 B 2例 同定不可 1 5例 大綱 陸膜線維の交叉の仕方に個人差があり 、 筋、腹横筋の l なりヘ ルニアが起こ りやすいとしている 。診断に関し !診で、正r-I こ I 根上に還納可能なjJ主癌 ては 、問診と入念な M で、腫癌消失後筋膜の欠損を触知できるならば診断は 容易となる 。鑑別診断では腹壁の脂肪Ji l l、腫描性病変 が問題となるが、腹壁の緊張を除去する工夫や、 L i t t e n' ss i gnなど注意深い 削!診 を行えば発生部位か らして診断可能と思わ れ、また超音波検査 .CT検査 が筋膜欠損孔や臓器脱 出状況の診断には有用である 。 治療は、小さくて無症状のものは経過観察で良いと 思 あった 。男女比は2 1:24で殆ど性差は認めなか った 。 f 佳j J 莫欠損が1.5cm以上 の症例や終 われるが、白織の ) 発生部位は上腹部36 例 ( 72. 0%)、下腹部 5例 00. 0%) 痛など有症状例には手術適応 となる )6)。報告例中 1 1例 で、下腹部白線ヘルニアは女性のみに認められ、肥満 ( 25. 0%)が蔽頓を起こしてお り、 また普段終痛を伴 ・出 産歴のある女性に多かった 。 白線は剣状突起下端 わなくても突然猷頓を 起こ す症例もあり 、診断がつけ からおこり腹部正中を 恥骨結合上縁まで延びている ば早期に手術をするのが安全と考えられる 。術式はヘ が、下腹部のヘ ルニ アが少ないのは 、下腹部では白紙! ルニア 門の単純閉鎖、腹直筋鞘や切離線の重積縫合閉 の幅が上腹部より狭く 、腹直筋が)隣下方でよく発達し 鎖、l f 夏直筋前鞘と後鞘の 2層縫合などの報告がある て厚く 、左 右 密 に 接 し て い る た め と 考 え ら れ て い が、原則 としてヘ ルニア嚢の 切除と ヘルニ ア門 の縫合 J 重癌は記載ある全例 ( 1=43)に指 る1 ) 九 症状として 、J l u g法を 閉鎖が重要と考えられる 。最近では Meshp 摘されているが、J重 : 廊を自覚したものは31 例 の72. 1% 白線ヘ ルニアに応用した症例 も報告されている ヘ 手 であった 。 また、痔痛を訴えたものは31 例 ( 7 3. 8%) 術時の注意点として深田ら l , 1は、周囲に 小 さなヘルニ であり 、最頓症例は 1 1例 ( 25.0%) で痔痛を訴えた症 アが潜在性に多発している事があり周囲の筋膜を充分 例の35. 5%であった 。痔痛を訴える症例 に対しては、 検索することが大切 だとしている 。 自験例はヘルニア │ 荻頓の可能性も考慮しその診断 に注意しなければなら 嚢 切除し白線を単純縫合閉鎖後、筋膜前に o n layg r a f t ない。ヘルニア内容は重複例を含めると大綱と腹膜前 として me sh s h e e tを覆い補強した 。 白線ヘルニアに 脂肪が多く 、それぞれ 1 5 例の30.0%、小腸 8例 1 6 . 0% であり 、1 5例 には明らかなものを認めなかった 。手術 他の ヘルニ アを合併 した症例報告は 、われわれが検索 し得た範囲では自 ! 段例 を含め 6例 で あ っ た, l 18) 1) 1Ji) 治療は43例 ( 8 6. 0%)に施行され 、症状 の自覚されな ( 表 2)。男 性 3例 、女 性 3例 で 平 均 年 齢 は67.3歳で い 3例は保存的に経過観察されている 。手術後の再発 あり 、症例全体の平均年齢54. 0歳 よ り高い傾 向にあっ の報告はなかった 。本疾患の発生原因としては 、現代 た。併存した他のヘルニアは臓へ jレニア 2例 、鼠径へ VOL .7 NO .1 MARCH 2 0 0 2 大腿ヘルニアを 併存ーした自主j iヘルニアの l例 37 表 2 白線ヘ ルニアと他ヘルニ アとの 合併例 N o 報告者 年度 年齢 ' 1 生 l 佐々木 1 9 9 4 5 4歳 男性 2 宇都宮 1 9 9 6 7 1歳 女性 肥満度 3 ? * 回 1 9 9 6 J ! 重癌 if~~ ~~t大 ヘルニア門 内容 他ヘルニア 誘因 2. 5X2. 5cm 腹膜脂肪 j } 膏 両側鼠径 大綱 気管支/1崩息 4x4cm 大腸 結合繊脆弱 小児頭大 1 7. 8 陪 ! 左鼠径 7 0歳 男性 7x 6cm 1x 1cm 小! J 器 右鼠径 肝硬変 .JJ~水 1x 1c m 認めず 左鼠径 大腸 f i be r検 査 1 3. 1 4 I *田 1 9 9 6 7 3歳 男性 2. 0 5 1 " 村 仁 2 0 0 1 自主膜脆弱性 7 0歳 女性 2 5X2 5 cm 7 . 0 cm 1 7. 9 6 自験 2 0 01 6 6歳 女性 胡桃大 1 .2X1 .2 cm 胃-大綱右大腿 肥満体型 横行結} j 易 腹圧上昇 腹膜脂肪左大腿 重労働 7 . 6 腹圧. 上昇 ルニア 4例 、大腿ヘルニア 2例で、 2症例に!隣・鼠径 ヘルニアの重複合併がみられた 。手術は全 ての症例に 1 9 7 7 3)札場保宏,大城久司,板本敏行,他 :下腹部白線 おいて白線ヘルニアと併存ヘルニアの根治術がなされ ヘルニア │ 荻頓の l例 . 日臨外医会誌 ている 。他のヘルニアを伴う症例は、白鵡部の抵抗減 9 9 7 1 6 7 1, 1 腹壁構成筋J J 英の脆弱 弱のみならず、全身的な結合繊 .J r 性 が 基 般 に あ り 、 気 管 支 哨 息 、 腹 水 貯 留 、 大 腸 五be 5 8:1 667 4)深田代造, J lI j 也 肇 ,坂田 ー記 , 他 : ヒ腹壁ヘル ニアの 2手術例 .外 科 58:643-645, 1 9 9 6 る。 自験例においても大腿ヘルニアを伴 っており、結 5)伊藤浩信,西成尚人,吉田 徹 , 他 :白線ヘルニ I I 問 外医会誌 57:1 494-1 497, 1 9 9 6 アの 1例 . E 合組織の脆弱に加えて、日常腹圧が加わる仕事に従事 6)森 検 査 後 な どJ J 皇圧尤進が誘因にな った と 述 べ ら れ て い 匡,宗田滋夫,吉川幸伸,他 :Mesh p lug していたことが一 因にな ったと考えられた 。 白線ヘル 法にて修復した白線ヘルニアの 2例.日 │ 臨外会誌 ニアを診察する時には他 のヘルニアの合併にも注意す 60:542-547,1 999 る必要があると思われた 。 7 ) 金 成 泰 , 藤 本 高 義 , 伊 揮 光 , 他 :正中腹壁へ 臨外会誌 ルニアの l例. 日│ 結 圭五 周回 6 2:240-24 丸 2 0 0 1 8)中村将人,中口和則 ,古 川順 康 , 他 :腸閉 塞症を 生じた大腿ヘルニアと巨大白線ヘルニアが併存し 本邦では 比較的稀な白線ヘルニアに大腿ヘルニアを 併存した症例を経験したので、若干の文献的考察 を加 えて報告した 。 た 1例. 日臨外会誌 9)小林靖幸,伴 6 2:1 7 9 2-1 795,2 0 0 1 覚,安田峯次,他 :多 発 性輩: 胞 腎に合併した下腹部白線ヘルニアの l例.日臨夕、 ト 会誌 文 献 6 1:3396-3399,2000 1 0)村 川力彦 ,西 山 A 徹,福良厳宏, 他 :下腹部白級 ヘルニアの l例 . 日臨外会誌 1)木本誠二監 修 :腹 壁 ・腹膜ヘルニア .現代外科学 ; 5,東京, 1971 大系 34巻 ,p379-385,中山書 } 2)RICI I ARD T .SHACKELFORD,M. D .: Su rg er yo f The Al imen tary Tra c. t Vol ume皿 , p21 6 3-21 6 8, apa n, I GAKU SHUP PAN COMPANY,Tokyo,] 38 大腿ヘル ニア を1JI:存した白線ヘルニ アの 1例 62:1 5 5 6-1 5 5 9, 2001 1 1)佐々木森雄,諌 山冬 実,林 剛一 ,他 :白線ヘル ニアに隣ヘルニア ・両側 ソ径ヘルニアを併存した 1例 . 日│ 臨外医会誌 5 5:3235, 1 994 1 2)富 田康弘,武士昭彦,清水和久,他 :外傷を契機 Toku s h i m aRedC r o s sHo s pi t alMedi c alJ o u r na l として発症した白線ヘルニアの 2例.日 臨外医会 ,gf 1 5)Aska r OM:Aponeu r o t ic h e r n i a s . SurgCl i n North 55:1316,1994 1 3)金田好和,西健太郎,杉 A m 64:315-333, 1984 和郎,他:腹膜濯流施 1 6) 木本誠二,和田 達雄監修 :腹壁・腹膜・イレウス 行例に発症した上腹壁ヘルニアの l例.日臨外医 I . 新 外 科 学 大 系 25B巻 , p161-165,中 の外科 I 会誌 57:1 487-1489,1 996 山書庖,東京, 1990 1 4 ) Moschcowitz AV:Thepat h o g e n e si sand t r e a t m e n t 1 7)宇都宮成洋,壬生隆一,田中雅夫 :総腸間膜症を o f her n i a o ft h e l i n e a al ba . Surg Gynecol 合併した上腹壁ヘルニアの l例.日 臨外医会誌 O b s t e t 1 8:504-507, 1914 57:714-717, 1996 A Case o fL ineaAlba Herniaw i t h Femor a l Hernia Yoshikazu SAKAKI, Aki h i r oSAKATA . Sugllru KIMURA . Takanao SUMI u n i c h i SE1KE T o s h i h i r o1 CHIMOR1, J D i v i s i o no fSurgery,T o k l l s himaRed C r o s sH o s p i t a l We exp e r i e n c e d ac a s eo fl i ne a al ba he r n i aa s s o c i a t e dw i t h femoralh e r n i a whi c hi sr e l a t i ve l yr a r ei n Japan A6 6 y e ar -ol d woman was ad m i tt ed t ot he h os pi t alb e c a u s eo f masses wi t hs i lght t ende r n e s si nt h el l p pe r e f ti ngu i nalr egi o n .A d iagnos i so fl i ne aa l ba h e r n i a and l e f tf e m o r a l he r ni a was made,a nd an abdom巴nand l h e r e were h e r n i a t巴d p r o p e r i t o ne alf a t and a h巴r n i as a c from t he o p er a ti o n was performed.Upon o p e r a ti on,t b a . We pe el e dt h巴m o f f ,exci s ed t h es a c,r e p a i r e dt he l i ne aa l ba wi t hi n t巴l T l ll コ t 巴d s u tu re s,and l ai da l en巴aal Mar lex mesh on t h er e c t u sf a s ci a.Th巴n,a r e s巴c t i o no ft he h e r n i as a c and a h巴r n i o r r h a phy were performed ni a .The p o s t o p e r a t i v ec o u r s e was un巴V巴nt f u . land there have been no si gns o fr e c u r r e n c e f o rt h e femora lh巴r up t on o w .1 nt h i sc a s e,a b d o m i n a lh igh p r e s s u r e due t or o u t i n e work i n combi na ti on wi t h weakne s so ft h e a s eo f l i ne aa l b a and whole c o nne c t i v et i s s u e was c o n s i d e r e dt o be t h e main c a u s eo ft h e s eh e r n ia s.1 nt h巴 c l i n e aa l bah e r n i a,c a r e must b e exer c i s e dt oo t h e r he r n i a s Ke y words: l i ne aa lbaher n i a,巴 p i g a s t r i ch巴r n i a, femoralh e r n i a 0 0 2 Tokushima Red C r o s sH o s p i t a lM e d i c a lJ o u r n a l 7: 35-39,2 VOL .7 N O.1 MARCH 2 0 0 2 大腿ヘルニアを併存した白線ヘルニアの l例 39