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平成19年9月22日9月三次市議会定例会を開議した。
1
2
出席議員は次のとおりである(37名)
1番
平
尾
敏
之
2番
岡
田
美津子
3番
山
本
4番
福
岡
誠
志
5番
小
田
伸
次
6番
宍
戸
7番
保
実
治
8番
亀
井
源
吉
9番
須
山
10番
天
野
武
志
11番
久保井
昭
則
12番
近
藤
13番
中
山
義
則
14番
林
千
祐
15番
山
森
英
則
16番
森
田
弘
毅
17番
中
山
昭
夫
18番
國
岡
富
郎
19番
平
岡
誠
20番
大
森
俊
和
21番
池
田
22番
助
木
達
夫
23番
向井殿
逸
司
24番
島
本
恒
夫
25番
黒
瀬
健
郎
26番
久
保
卓
巳
27番
田
村
眞
司
28番
今
井
資
宏
29番
竹
原
孝
剛
30番
中
岡
恵美子
31番
伊
達
亮
詞
32番
竹
岡
律
男
34番
山
口
誠
35番
沖
原
賢
治
36番
木
村
春
雄
37番
篠
原
多恵子
38番
登
田
憲
治
菅
三
稔
敏
夫
勉
徹
司
地方自治法第121条により説明のため出席した者の職氏名(19名)
市
長
 岡
広小路
副
長
竹
重
博
樹
長
仁
井
康
雄
市長公室長
土
肥
誠
治
総務企画部長
政
森
進
自治振興部長
高
岡
雅
樹
財 務
堂
本
二
福祉事務所長
三
上
勝
明
多恵子
市民生活部長
林
寿
建 設
国
道
産 業 部 長
教育委員会
教 育 次 長
選挙管理委員会
事 務 局 長
副
4
治
欠席議員は次のとおりである(1名)
33番
3
広
市
部 長
昌
子育て支援局長
土 井
教
長
藤
川
水 道 局 長
市民病院部
事 務 部 長
農業委員会
事 務 局 長
監査事務局長
瀧
口
大
谷
鎧
坂
文
雄
平
野
邦
治
育
泰
清
市
部 長
智恵子
広
利
義
久保田
博
昭
湧
田
耕
生
尾本原
勇
人
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名(4名)
事 務
局 長
反
田
博
美
次
長
竹
添
隆
樹
議 事
G M
近
森
信
行
政務調査GM
福
永
隆
弘
-193-
5
会議に付した事件は次のとおりである
日程番号
議案番号
件
一
第
1
般
質
名
問
池
田
徹
中
岡
恵美子
山
本
広
治
天
野
武
志
-194-
平成19年9月三次市議会定例会議事日程(第4号)
(平成19年9月22日)
日程番号
議案番号
件
一
第
1
般
質
名
問
池
田
徹……………………………………………………… 197
中
岡
恵美子……………………………………………………… 209
山
本
広
治……………………………………………………… 222
天
野
武
志……………………………………………………… 237
-195-
-196-
~~~~~~~~ ○ ~~~~~~~~
――開議
○議長(伊達亮詞君)
午前10時
0分――
皆さんおはようございます。
本定例会も休日議会を開催しましたところ、傍聴者の皆様には、お忙しい中お越しいただき
ましてありがとうございます。
ただいまの出席議員37名であります。
これより本日の会議を開きます。
本日の会議録署名者として、平岡議員及び大森議員を指名いたします。
この際御報告いたします。
本日の会議の欠席者として、菅議員から一身上の都合により欠席する旨届け出がありました。
続いて、御報告いたします。
山森議員から、一昨日の財政についての一般質問の中で、合併をした自治体が駆け込み事業
をしたため、多くの基金が取り崩されたという発言を行ったのは、全国的に合併について報道
されてる状況を述べたものであり、本市の個別の事業を特定するものではないので、御理解い
ただきたい旨申し出がありましたので、御報告いたします。
以上で報告を終わります。
~~~~~~~~ ○ ~~~~~~~~
日程第1
一般質問
○議長(伊達亮詞君)
日程第1、これより一般質問を行います。
順次質問を許します。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
市民クラブの池田徹でございます。許可を得ましたので、通告に従い、
一般質問に入りたいと思います。
まず、大きく農業施策についてお伺いをいたします。
今日、農業を取り巻く問題は非常に多く、時間を費やしても25分の中では到底語ることはで
きないと思いますが、三次市に目を向け、質問をしていきたいというふうに思います。
まず最初に、昨年と今年の農業を取り巻く、とりわけ災害に関する問題を少し述べてみたい
と思います。昨年の同時期は、皆さんまだ記憶に新しいかと思いますが、9月16日の47災以来
の大洪水に見舞われ、特に西部地区では田畑が浸水するという状況のときであったと思います。
皆さん方の努力により、昨年の収穫は悪いものの、災害に遭った田畑を復旧しながらの刈り取
りのちょうど時期だったと思います。
今年度に入っては、田植えが終わり出水時期に、同じく三次市中心から言う西部、三和町に
かけての7月25日の集中豪雨、2時間に81ミリを超す大雨でございました。出水時期の田畑を
見舞いながらの警戒態勢をしかれたのも、ついこないだのように思われます。そして、いよい
-197-
よ収穫時期の今日、猛暑の中での取り入れ作業と、農作業に対する環境は非常に厳しいものが
あります。そして、情報によりますと、コシヒカリといえば新潟、新潟といえばコシヒカリの
生産地の米すら、ことしは売却ができない米、残る米があるという情報が、この取り入れ時期
に流されております。農家の夢も希望も苦労も一瞬にして奪い去るような報道が最近なされま
した。その中で、本市における農業に対する施策について、まず御質問をいたします。
こういう情勢の中で、国、県、本市を挙げて集落法人、大型農家の育成等、取り組んでおら
れますが、今日の状況、どのぐらいの組織率でどれだけの集積面積が今あるのか、またわかれ
ば今年度中、来年に向けての状況をお聞かせ願いたいと思います。
(産業部長
久保田博昭君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
久保田産業部長。
〔産業部長
○産業部長(久保田博昭君)
久保田博昭君
登壇〕
集落法人の設立の状況でございますが、9月現在で広島県内におき
ましては103の団体、それから三次市内におきましては16の集落農場型法人が設立をされてお
ります。利用権の設定で約412ヘクタール、作業受託面積で56ヘクタールと、こういうような
状況でございます。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
(産業部長
池田
徹君
登壇〕
もう一点、今年度末へかけて、来年へかけての。
久保田博昭君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
久保田産業部長。
〔産業部長
○産業部長(久保田博昭君)
久保田博昭君
登壇〕
現在相談を受けております集落法人の数でございますが、今二、三
カ所相談を受けております。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
今お聞きしますとかなり面積もふえとるようでございますが、三次市の
総面積、耕地面積6,000ヘクタールぐらいあろうかと思うんですが、なお一層、協力要請なり
指導を進めていただきたいというふうに思います。
2点目として、とはいいましてもどこの法人、大型農家に問い合わせをしてみましたが、ど
この法人も大型農家も、実は転作で一番悩んでおられる。法人等については転作等していただ
いとるわけですが、とはいいましても、稲作経営を中心にしながらどこも経営をやっとるわけ
ですが、その収支を悪くしてるのはどこの法人も大型農家も一緒なんですが転作で、転作物の
販売能力を各法人とも実は持ち合わせがないということ等を聞いております。いろいろな意見
が出とるようですが、収入性の低い麦、大豆に頼る以外ないと。ここらの話を聞いたときに、
-198-
契約栽培にしても何にしても畑作等での収入等も模索をされとる法人があるわけですが、三次
市にはそれらに対して指導ももちろんのことですが、作物指導、誘導というのももちろんです
が、そういう畑作経営に対応すべく堆肥センターの能力、万が一そういう有利なものがあると
すれば、畑作等も取り組んでいきたいという法人も数社ありました。それでお伺いします。
堆肥センター等の能力、年間どのぐらい堆肥センターで賄えるのか、お聞きをいたします。
(産業部長
久保田博昭君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
久保田産業部長。
〔産業部長
○産業部長(久保田博昭君)
久保田博昭君
登壇〕
堆肥センターでございますが、市が所有しております堆肥センター、
これが7カ所ございます。これが生産量といたしましては6,261トンの生産を、これは18年度
の実績でございますが6,260トン強でございます。その他にJAの堆肥センター等ございます
が、こちらで生産しておりますのが大体800トンぐらいだと思います。それ以外の酪農を経営
していらっしゃる皆様方でありますとか、そういうような市、JA以外の堆肥センターにつき
ましてはまだ数字がはっきりいたしておりませんが、市の関係と農協の関係では大体そのぐら
いになろうかと思います。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
ちょっと考えてみて、後また売れる米づくりでお話をしようと思います
が、稲作で要る堆肥の、畑作をする場合というのは大体5倍と言われております。これらを換
算しながら、そこらあたりをまた別の機会で質問したいと思いますが、続いて、それらの問題
点、いろいろ問い合わせ等をしましたが、とはいいましても、そういう品物ができたとしても
少量では、なかなかまた取引が困難だというふうに思います。そこでお伺いしますが、先ほど
言われました13団体を中心に、これらをまとめた転作品目へ力を入れる気はございませんか。
(産業部長
久保田博昭君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
久保田産業部長。
〔産業部長
○産業部長(久保田博昭君)
久保田博昭君
登壇〕
確かに現在の三次市で法人化を進めておりますが、法人化された地
域、それ以外の地域におきましても、御指摘のとおり水稲が中心でございます。その中で転作
をしていくということになりますと、これまでの転作の経緯から見まして、麦、大豆、これら
は栽培のノウハウもございます。それから、昨年度におきましては大豆のコンバイン等で支援
をさせていただいております。そのときの状況でございますが、これは各法人で1法人ずつに
設備投資するのではなくて、幾つかの法人で大型機械の有効利用を図っていただくということ
で支援をさせていただいております。この場合、大豆をつくって消費のところまで、一つの協
議会みたいなもので生産から販売までのルートづくりもあわせてやっている状況でございます。
それから、その他、確かに今は少量多品目の生産ということが多うございますが、広島市の
-199-
方からも引き合いが多少ありますが、大量に1補助を1法人で、例えばキャベツでありますと
か広島菜でありますとか、そういうような契約栽培の話も多少入ってきておりますので、さら
にそういうところに対しまして働きかけをして、生産から販売までのルートができるようにし
たいというふうに考えております。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
まだ具体的にこれを頑張ってつくれと言われれば、稲刈りが終わった後
ですからまだ力も出るんですが、できるだけ、考え方としては同じ考えでありますが、早急に、
より具体的に取り組んでほしいというふうに思います。
それでは、2番目に入らせていただきます。
昨年度から、私ども期待をしとった、市長も地産地消、米のこと野菜のことなんですが、地
産地消というのは随分前から聞いとったんですが、やっと、失礼ですがやっと昨年、中央病院
で三次市米というのを指定をしていただきまして、やっと地産池消の形が出てきたかなあと。
それで、先般6月の議会でもちょっとありましたが、時期的には農家にとってはもうちょっと
早く声を出していただきたかったんですが、こだわり米、堆肥等を使った米の販売に力を入れ
るということを市広報で見ました。大体市として取り扱いは、私の記憶悪いですからはっきり
覚えておりませんが、20トンというふうに書いてあったような気がいたします。20トンという
のは、市長御存じのように0.02%ぐらいな、三次市で収穫される米に対してパーセントでござ
います。このことは、どうこう言う気は実はありません。昨年からそのようにより具体的に、
まず中央病院が模範を示してやっていただく、また支援センターを通して努力すれば、付加価
値をつければ行政の方も力を入れて販売していくよというシグナルだろうと思うんですが、今
後どのように私たち農家、生産者が期待をすればいいのか、そこらをちょっとお聞かせをいた
だきたい。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
おはようございます。
順次、農業政策の中で特に今はこだわり米ということで、売れる米づくりの観点からお話を
したいと思いますが、今議員が御質問いただきましたように、三次市産こだわり米は、いわゆ
る堆肥を利用した有機質の土で栽培された米を、さらには減農薬でありますとか減化学肥料に
よって栽培された米で、生産利益、トレーサビリティーがはっきりしたものを展開をしながら
付加価値をつけ、他産地との差別化を図っていこうというのが、このこだわり米の趣旨でござ
います。したがって、本年度は量は少ないわけでありますけども、今は名前もつけたりとか、
これも市民の皆さん、カープ観戦に行ったときの市民の皆さんに、こだわり米の名称もつけて
いただきましたけれども。それから、それぞれのイベントの中で、このおいしい三次市のこだ
-200-
わり米を食べていただいたり、それを販売をしたりという中で、本年度の三次こだわり米とし
てのブランド化でありますとか高価値であるとかというところを、あわせて宣伝をしていこう
というのが本年度のことでございます。
さらには、今後は全体的に、やはり世界的なことも含めて高級志向、健康志向、環境配慮な
ど、こういった付加価値のある米を推進していく必要があろうかと思いますので、こうした良
質で安全な米を高く販売しようというのが、この三次市産こだわり米の販売戦略の基本でござ
います。今後は、現在コシヒカリ中心の販売から他品種へも、先ほど言いましたように皆さん
方の意見を聞きながら伸ばしていきたいことや、アイガモ農法やはで干し米、こういったもの
がそれぞれのトレーサビリティーでありますとか高付加価値化につながってくるような米をつ
くっていきたいと思います。
先ほど言いましたように、高品質で安心な米を高く売っていこうということでございますか
ら、我々の方としては、まず需要と供給、消費先をきちんと確保してくということが大事でご
ざいますので、あわせてこれらのイベントでありますとかこだわり米のブランド化を図りなが
ら、この売り先を、販売先をふやしていこうということが、今年度、来年度のまた新しい今後
の計画、課題になろうかと思います。
また、19年産米からは本格販売を行っていきたいと思いますので、その中で言うとJAの施
設、いわゆる低温倉庫で米を保管するということでございますとか、PRや販売面等について
もJAでありますとか、そういった全体的な市内の流通業者でありますとかそういったものも
活用させていただきながら、三次市産米が良質でおいしいということを広く認知をしていただ
いて、ブランド米として全国で消費されるように販売活動に力を入れていこうというのが我々
の戦略でございます。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
当初、はっきりとよくわかるように説明をしていただきたいと言うのを
忘れとったために、どうも市長、私は数字は間違うとるかもわからんが20トンというような数
字も言ったんですが、この時期に、やはり先ほど言いましたようにこだわり米として有機肥料、
とりわけ堆肥等の散布が4月、5月、皮肉じゃあないですよ、4月、5月に言われたんでは、
なかなか準備をしようにも田植えが終わっとったりして難しいんで、もう一度市長の見解を、
考えを、大体どのぐらいの目標にすると。ことしは20トン言うたが、池田議員、200トンまで
行くよと、10倍来年は目指すというような御発言をお願いしたいというふうに思います。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
きちんとお話をいたしておりますけども、よく御理解をいただいてない
ようでございますから、先ほど言いましたように平成19年産米からは本格的な販売に当たって
-201-
いこうと思います。ただし、これは先ほど言いましたように高品質で良質な、安全なものを高
く売っていこうということでございますから、需要と供給、消費バランスをきちんと考えない
と、買うのをたくさん買わせていただいて、そこで販売先がない、低温倉庫で眠らせて安く売
ってくということになると戦略が狂ってまいりますので、先ほど言いましたようにJAであり
ますとか、これからPR、本年度PRしたことをもとにして販売先の確保を行って、徐々にで
はありますけど、やはり販売先がきちっと確保して高く売れるところから、その米の確保をさ
せていただこうと思っておりますので、当然今後の19年産米についてはそういった数量も限定
もするということになりますけども、これを確実に一年一年やっていくことが、将来にわたっ
て三次市産ブランド米としての力強さを増していくということになりますから、一気に本年度
それは高く買って高く売れればいいわけですけれども、とてもやはり消費先として、そこを確
保してくというのはすぐには難しかろうと思いますので、これはやはり我々の戦略としたら粘
り強い戦略が必要かと思いますので、そういう戦略でやらせていただきたいと思います。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
私どもとしては、数字等々を励みにしながら生産者ともども頑張ってい
くわけですが、何か目標があるようでないような答弁に聞こえてしょうがありません。とはい
いましても食糧自給率は年々低下しておりますし、米の消費量も1人当たり、15年ぐらい前ま
では1人当たり90キロという換算方式でした。今年度を見ますと、袋にして1袋、61キロぐら
いにまで下がってきとるわけです。とはいいましても広島県の農家、とりわけ県北の農家にと
っては、ひとつこういう問題がずうっと頭の中にあるというのも知っておいてほしいと思いま
す。広島県は消費県であるのに、何で農家が米をつくるのを36.3%も転作をしなきゃならんの
かというのが実は根底にあるというのもひとつ頭に入れながら、高く、多く売っていただきま
すように、トップセールスマンとしての期待を申し上げておきたいというふうに思います。
それでは、引き続き食糧自給率の向上に入りたいと思います。
先ほど言いましたように個人消費量も少なくなっておりますし、とはいいながら食糧自給率
は40%を切っていると。何をつくってもなかなかいいことにならないという観念が、農家の頭
の中に植えつけられようとしてます。かなりの部分そういう面がふえてということになります
と、百年物語や人口増加等々のお話も先日来の一般質問の中でも出ておりましたが、先ほどか
ら少し触れておりますように、今のままでいきますと農業経営者が育たないばかりではなく、
離農者がふえるのではないだろうか。離農者のふえる率が、試算的に考えてみても向こう10年
間が勝負になろうかと思います。
転作で先ほども触れましたが、加工米というのがあります。転作、率の中に入れるという聞
けば見やすい話で、米をつくっとって転作になるんかということなんですが、転作のかわりに
つくる米の値段は30キロ2,200円でございます。そして、ことしのくず米の価格が同じく30キ
ロ当たりで2,100円ぐらい。これがたちまちどうのこうのということではないですが、生産者
-202-
からいって、これほど情けない話もないわけです。必死になってつくった米が6,000円でも安
いという感じがありますが、加工米という印鑑を打っただけで一等米で2,200円。家畜のえさ
にする、もしくは中によってはラーメンや菓子になるでしょうが、俗に言う食べられない米が
30キロが2,100円、ここらのことも考えながら、ぜひとも農家が本当に国や県や市に頼って食
糧自給率を上げていただく方法、市長言われましたが、高く売っていただくというのは農家に
とって物すごく響きのいい声であります。ただし、少なくともそこらの問題も考慮しながら考
えていただかないと、離農農家が急激にふえる情勢にあるということ等含めて、三次全体で自
給率向上施策等、答弁をいただければというふうに思います。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
自給率向上対策を含めての三次産米、先ほどの答弁とも関係もございま
すけれども、食糧自給率の向上は私どもからしますとやはり国の安全保障上の問題として、国
が食糧を確保する自給率を上げていくというのは、当然国の安全保障の観点からも取り組まれ
なければならない課題として思っております。しかしながら、他の先進国に比べても食糧自給
率に関するもの、食糧に関する考え方が非常に意識が低いというのを感じざるを得ないのが現
状であろうかと思います。いずれは全国区といいますか、世界じゅうで食糧不足が今後進展し
てこようと思いますので、日本の中の食糧自給率の向上も含めて、大いなる農業施策の転換を
せざるを得ない状況というのは想像できますけれども、これを早くやはり日本の政府の中で農
業施策の転換を行っていかなければいけない、これは引き続き農業施策の転換ということで話
をしていきたいと思います。
ただ、日本全国で言うと大体全体の食糧自給率が約40%、それから広島県内で言うと約20%
というふうに把握をしておりますけれども、確かに米の方は全体で言いますと100%を超えて
おるということで、数量調整、減反ということをそれぞれの農家にお願いをしておりますが、
広島県を見てみますと、やはり議員が御質問の中で話をされたように、これはどこの数字をと
るかは別にしても、あるデータによりますと広島県内で消費される米が16万トン余であるのに
対して、広島県内で賄っておるものが9万トン余、半分近くの米は他県から輸入をして広島県
内の広島県民が消費をしておるという現状を考えると、こと広島県内に限って言えば、先ほど
言いましたように食糧自給率全体2割と低いということもありますし、米についても消費県で
あるということを考えると、身近な先へ、目の前に、その消費をしていただけるエリアであり
ますとか消費地というのは三次市にとっては広がっておるという感覚で、先ほど言いましたよ
うなこだわり米をよそへ売る必要はなく、県内でも売り先がたくさんあるということを前提に
今県内の各地を回らせていただいて、特に島嶼部でありますとか沿岸部でありますとか、こう
いうイベントに出かけさせていただいて、三次市の米のこだわり米をPRさせていただいてお
るところでございます。これらを、きのう、おとといで話をしましたふるさとみよし応援団等
でもPRをして、全国で三次市の米とか農作物、加工品も含めてになろうかと思いますが、消
-203-
費をいただくものに持ってこうということです。
それからもう一つありましたのは、離農家がふえる、これは今の農業問題全般的に、やはり
農業従事者が高齢化をしておることでありますとか農業従事者が減少をしておる傾向は、三次
市のみならず全体の傾向があろうかと思いますけれども、これを食いとめる、Uターン、Iタ
ーンの就農家、これを育てていくということも大事ですけれども、1つはそのために、これも
先ほど質問がありましたように法人化を徹底的に行うことによって、農家の数は減っても、ま
ず農地を守ってく方策というのを考えなきゃいけないというふうに思っております。
さらには、単市で行う、ことしからも行う三次市農村環境保全事業、こういったものも取り
組みながら、いわゆる法人化できない農地についても、環境面も含めてその農地を守っていこ
うということも行っておりますので、ある面で言いますと、先ほど言いましたように法人化で
きない田というところは、棚田でありますとかそういったものは、先ほど言いましたようには
で干し米でありますとか、逆においしい米が面積は少なくてもとれる要素もあるということに
なりますから頑張っていただいて、ほ場整備等はなかなか難しくて維持するのも困難であろう
けれども、つくっていただく米はおいしいこだわり米をつくっていただいて、それを高く売っ
ていくという販売戦略の中にも、違う意味で販売戦略として組み込まれるものがあろうかと思
いますので、そういったところの観点も加味しながら、今後の三次市のブランド化を食糧自給
率の観点からも図っていきたいと思います。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
かなり突っ込んでお話を聞きたいんですが、時間もありますので私の都
合で次に進ませていただきますが、全体的な取り組みをやってくということなんですが、じゃ
あたちまち市の食育推進基本計画の策定等お聞きしたいし、学校給食で地域の地産池消で取り
組んでおられるという話を2年前か聞いたことがありますが、市長の答弁を受けて、産業部長
でもいいですから、今取り組んでおられる地産池消を含めて学校給食、病院その他の市とのか
かわりあるところへの進捗状況、あったら教えてください。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
教育委員会も準備しておるようでございますから、学校の関係について
は後ほど教育委員会から答弁させますが、まず食育につきましては、本年度から子育て支援局
の中に食育推進チームを設けて、今、もうすぐでき上がると思いますがキッチンカーを用意し
て、出前のそういう食育推進ができる体制づくりが整いつつあります。
さらには、本年度食育推進計画を策定したいと思っておりまして、庁内の関係部局の組織が
でき上がりましたしワーキング会議も重ねておるところでございますが、今後はその食育推進
計画の策定に当たっての策定委員会を近日中に発足し、市民公募委員も含めた委員の皆さんで、
-204-
食育推進計画を本年度中に立ててまいりたいと思っておるところでございます。
さらに、他の施設、地産池消ということもございますので、先ほど言われてましたように、
例えば市立の中央病院では昨年10月から三次市産のコシヒカリ一等米を病院食用にということ
で、患者様にもお知らせをしながら、今好評をいただいておるところでございます。1日の量
が約900食になりますけども、900食とも三次市産のコシヒカリを使用して、6月からは、本年
6月からになりますが三次市の野菜を食べる日というのも設けて、三次市産の野菜や地元産小
麦粉使用のパンを使ったメニューも取り入れながら、配ぜんのときには患者様のところに一人
一人カードも配って、きょうの三次市産の食材は何が入ってるかというようなところもお知ら
せもしながら、地産池消を行っておるところでございます。
また、牛乳に関しても、現在は広島県内の県内産原料乳、原料のものだけを使った牛乳を使
用しておりますし、これをヨーグルトにも拡大するなど、地産池消の取り組みを行っていきた
いというふうに思っておるところでございます。
学校については、教育委員会からお話をさせます。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
失礼いたします。
学校給食におけます地産池消でございますが、現在実施中の米飯給食につきましては、十日
市の共同調理場を除きまして三次産米を使用させていただいております。野菜など米以外の農
産物でございますが、田幸共同調理場など一部を除きまして、大半の調理場におきましては供
給体制がいまだとれていないというのが現状でございます。
現在、豊富で安心、安全な地域の農産物を主体とした食育の推進を目標としまして、その安
定的な供給体制の確立等、活用を図っていくために、各調理場におきましてコミュニティセン
ターや朝市等を訪問するなどして具体的な取り組みを進めているところでございます。今後、
各調理場におきまして、引き続き地域の実情に合った方法により生産者団体や自治組織等と連
携して、地域の農産物の安定的な供給体制の確立によります活用率の向上を図ってまいりたい
というふうに考えております。教育委員会といたしましても踏み込んで厳しく指導して対応し
てまいりますので、よろしくお願いします。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
次長、そういう答弁はええよ。2年前に田幸が始めて、それ以降一つも
ないのは、少なくとも田幸は何でできて、他のところは何ができないのかということを地域と
一緒になって、それじゃあ各地域の学校給食やっとるところに本当に入っていきよるのかとい
うたら、おたくらは点数つけるのが得意ですけども、もう20点もその点じゃあないんじゃない
かというのがちょっとありますんで苦情を呈しております。もういいです。期待をすればする
-205-
ほど、逆に言えば点数が低い答弁になるような気がしますんで。これは私だけの考えかもわか
りませんが、十分やっぱり勉強しながらお互い取り組んでいってほしいと。市長の答弁からい
えば、どうも何もやっとらん、このことに対してですよ。どうも力を入れとらんのじゃないの
かという気がします。答弁はいいです。時間がありますので。
次に、引き続き農業問題、今まで何度も同僚議員が質問等をされとるわけですが、有害鳥獣
被害対策、これらはどのように進捗しとるのか答弁をお願いします。
(産業部長
久保田博昭君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
久保田産業部長。
〔産業部長
○産業部長(久保田博昭君)
久保田博昭君
登壇〕
有害鳥獣対策についてお答えをいたします。
昨年の有害鳥獣によります被害の状況からお答えをしたいと思いますが、面積で110ヘクタ
ール、被害の量でございますが、これ農作物全般で155.5トン、被害金額が2,877万円でござい
ます。この傾向といたしましては、年々増加する傾向にあるということでございます。
三次市で現在やっておりますのが被害防止さくの設置補助事業、それから有害鳥獣駆除班へ
の補助ということ、この二本柱で農作物の被害の軽減に取り組んでいるというところでござい
ます。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
随分、数年前から比べますと被害額も相当落ちとるようですが、確かに
中山間地直接支払を利用して、さく等の地元農家の努力が大であろうかと思いますが、それに
してもかなり少なくなった。と思うのは、生産間近に被害が遭いますと落胆も考えられないぐ
らい、農家にとっては落胆をすることでございますんで、実は単市でこれらに対しても補助を
つけていただいとるというのは承知をしとるわけですが、資材費が150万円とか以上にならな
いと補助も少ない、予算も総額的で言えば200万円ぐらいあったかと思いますが、1つ提案で
ございますが、他の農業事業、農道、水路等では、30万円以上が事業対象にしていただいとる
と思うんです。これらも所によっては中山間地負担金等を出しながら、やろうにも平地なとこ
ろが多いため、とはいいながら山と隣接してる。それが何キロにもわたってさくをしなきゃな
らんということになりますと、今のままでいきますと大変な農家の負担になってきます。中山
間地直接支払も、二、三十万円しかないと、地域的にはないと。何キロのさくをやろうとすれ
ば、1戸当たりが何十万円の負担になってくる。これらを軽減する意味で、農業事業と同じよ
うに金額を下げるか、もしくは150万円以上だったら何ぼというふうに補助金を上げていただ
く方法はないものか、お伺いいたします。
(産業部長
久保田博昭君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
久保田産業部長。
〔産業部長
久保田博昭君
-206-
登壇〕
○産業部長(久保田博昭君)
確かに地域によりましては河川でありますとか道路、それから山の
傾斜等によりまして、非常に防護さくをするにしても難しいところがあるということは認識い
たしておりますが、現在200万円の事業費ということで集落用の鳥獣被害防止集落対策事業、
これがフェンスを張っていただく事業でございますが、これが御承知のとおり150万円以上の
事業費に対しまして3分の1、100万円を上限として3分の1の補助をするというものがござ
います。それから、小規模なものといたしましては個人が設置していただきます電気牧さくの
本体でありますとか、トタン、金網等の補助がございます。電気牧さくにつきましては、1基
当たり7,000円という事業がございます。こういうものと、それから先ほどの中山間地直接支
払制度の集落での事業を実施というようなところを組み合わせていただいて、現在のところや
っていただくということが最良の方法ではないかというふうに考えております。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
最良の方法というのは私も言いましたように全く同感ですが、金額的に
農業施策事業に対して30万円以上なら補助金がありますよとかというのがあるんで、このさく
等についても上限を下げたり、できれば補助金を私どもで言えば上げていただくという、簡単
明瞭に答弁を、ひとつお願いを。
(産業部長
久保田博昭君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
久保田産業部長。
〔産業部長
○産業部長(久保田博昭君)
久保田博昭君
登壇〕
明瞭ではございませんが、かもしれませんが、現在のこの制度をや
っておりますので、これを組み合わせてやっていただければというふうに考えております。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
再考をお願いをしときたいと思います。先ほど言いましたように、面積
は広いし、やる距離は長い地域は特に問題だろうと思います。平地だからシカが、イノシシが
出ないということではありませんので、ぜひとも再考をお願いをしときたいというふうに思い
ます。
最後になりましたが、安心・安全のまちづくりを目指してということで、何点かお聞きをし
たいと思います。
川地では、営農飲雑を含めて今事業らしきもの、板木川の改修、それで広島三次線、県道三
次線、それで江田川之内青河線等の改良事業が進んどるわけですが、とりわけ昨年も質問をい
たしましたが、47災害と同じぐらいな水が去年9月16日に出ました。それ以降の災害対策、河
川については災害対策、そして板木川については、先ほども言いましたが7月25日にも何度も
要望しているところが堤防を越すと、下流には3軒も家があるようなところがあって、市を通
-207-
じ県へ対して要望等も行っとるんですが、どのように今進んでるのか。広島三次線、それで江
田川之内青河線、板木川の改修、永屋川の改修、江の川等も市の方にも去年お願いをしとった
ところですが、それ以降どのようになっとるかお聞かせを願いたい。
(建設部長
国広利義君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
国広建設部長。
〔建設部長
○建設部長(国広利義君)
国広利義君
登壇〕
まず最初に道路の関係でございますが、まず県道の広島三次線の改良
事業の状況でございますが、現在上川立地区で工事を行っておりますが、これにつきましては
平成20年度に完成予定ということで県の方から伺っております。
また、青河江田川之内線でございますが、この道路につきましても現在事業を進めておるわ
けでございます。現在、ことしはJRとの交差部分の設計の方を行っております。22年度完成
ということを目指して、現在事業を進めているとこでございます。
それから、河川の関係でございますが、まず永屋川、板木川についてでございます。近年の
集中豪雨でありますとか台風によりまして被害が発生をしております。地元の方から市に対し
て、また県の方へも要望をいただいているとこでございます。現在、県では永屋川と板木川に
つきまして洪水対策検討業務を業者の方へ発注しており、測量調査をもとに洪水対策の検討を
行うこととしております。
また、永屋川下流の江の川合流点付近の改修につきましては、県が今年度測量を実施し、改
修計画を立て、その後地元協議を行う予定と聞いております。
板木川上流部におきましては、餅井谷川との合流部付近において家屋の浸水被害のおそれが
あるということで、県の方では当面の措置として河川敷地内に盛り土をして対応する計画を持
っております。地元の方の了解が得られれば、県の方で工事に着手するというふうに聞いてい
るとこでございます。その他の箇所につきましても、県の方へ要望はいたしております。
それから、江の川の流域の関係でございますが、下志和地、瀬谷地区、秋町地区、青河、片
山地区について、ここら無堤防、低護岸ということで、河川管理者であります国土交通省の方
へ、再三改修について要望を行っているところでございます。
まず、三次河川国道事務所は、これらの箇所につきまして来年度予算要求を行うということ
で、現地の測量をことし5月に実施をしているとこでございます。今年度の事業につきまして
は、秋町地区の堤防かさ上げ工事を10月の下旬から約600メートルの区間で行い、最大で1.2メ
ートルのかさ上げとなる予定になっております。瀬谷、片山地区につきましては予算要求地で
ありまして、実施時期は明確にされておりませんが、改良の早期実施について引き続き国の方
へ要望をしていきたいというふうに考えております。
(21番
池田
徹君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
池田議員。
〔21番
○21番(池田
徹君)
池田
徹君
登壇〕
県道、一級河川については大体わかったわけですが、江の川、国土交通
-208-
省の関係につきましては、片一方は何とかかさ上げができるということになりますと、反対側
は特にまた心配が増すということになりますので、できるだけ同時期ぐらいを目指して、なお
一層努力をしていただきたいということをお願いをしときます。
それから1点、かなり県道改良進んでおるようですが、昨年の9月16日の災害のときに特に
感じたわけですが、広島三次線県道待避箇所が川地の場合、川地小学校になっとると思います。
この県道は一番早く申請する、通行どめをかけなきゃならんということもありますんで、でき
れば早急に安心して避難ができるように道路改良の方も引き続きお願いをして、私の質問を終
わります。
○議長(伊達亮詞君)
(30番
順次質問を許します。
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
市民クラブの中岡恵美子でございます。
お許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
まず初めに、美しい国を目指すと宣言し、戦後レジームからの脱却を掲げた安倍首相、昨年
9月26日から丸1年もたたない9月12日の突然の離任は、あの6年前のアメリカの9月11日の
同時多発テロのショックよりも、大変大きいものがございました。私も議会だよりの新年号
79号で、安倍晋三を読みかえれば安普請と読めると言った人があると紹介しましたが、まさに
そのとおりでした。辞意表明に対し、70%の人が無責任と言っております。
昨年の教育基本法改正に続き、第166国会、通常国会で学校教育法、地方教育行政法、教員
免許法の3法案の改正も、十分な論議も深めることなく強行採決で改正案は成立してしまいま
した。安倍首相の指導のもと、昨年10月、17人の有識者で教育再生会議を立ち上げられました。
そのメンバーの中には、浅利慶太、劇団四季の代表、百ます先生こと尾道土堂小学校校長を2
年務めた後、立命館小学校副校長の陰山英男先生、ヤンキー先生こと義家弘介さんは参議院へ、
その後任にオール1点の宮本延春高等学校教諭を充てられるなど、この教育再生会議も大変な
ものと思います。9月15日の朝日新聞のかたえくぼでは、皆さんお読みになったと思います、
教育再生会議の最優先課題は安倍首相の教育だと言っております。また、14日のかたえくぼで
は、晋ちゃんどうして学校へ行かないのとママが言ったら、晋ちゃんは一郎ちゃんが遊んでく
れないんだもんと、笑うに笑えない記事が続きますが、パフォーマンスだけで教育改革にはな
りません。子どものために本当に何が必要なのか、こうした視点から子どものための視点を忘
れないでを願って、通告に従い質問をいたします。
まず初めは、学校教育の諸課題についてお尋ねいたします。
その前に、私は皆さん新聞で御存じと思いますが、1番が学校はなぜ忙しいのっていうのを
上げてるんですけども、私三次中学校のときの生徒さんでありました高野中学校の野曽原美紀
校長先生が、きのうの朝5時55分、野曽原さんの家からものの1分も走ったところだと思いま
すけれども、三次中学校の交差点で、野曽原さんは赤信号、そして口和方面から来られた女性
-209-
の自動車は黄信号、そこで衝突されまして、野曽原さん亡くなりました。何のために早く朝出
たかということですけれども、野曽原さんの、校長さんの家から高野中学校までは、ものの
30分もあったら十分行けるんです。私経験ありますけども、よく行くから。ですが、きのうは
交通安全週間でテント村を設営されるということであんなに早く出られて、交通事故に遭われ
たわけです。あれがものの1分。1秒でも校長さんが出るのが遅かったら、ああいうことにな
らなかったなあって、結果論ですけれども。それも含めて、学校は本当に忙しいんだなという
ことを思いました。
まず、文科省の調査によりますと、先生はへとへと、どう解消するかという見出しで実態が
出ておりました。1日の勤務時間10時間45分の残業時間は、40年前の5倍前後にふえています。
休憩、休息は8分だけ、残業しても終わらないので仕事は自宅へ持ち帰る、その連続とありま
すが、三次市の実態はいかがでしょうか。昨年も教職員の勤務状態をお聞きしておりましたけ
れども、そのことについて、まずお尋ねいたします。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
失礼します。
野曽原校長先生、まことにお気の毒なことでお悔やみ申し上げます。
御指摘の調査結果からは、本市の教員の時間外における勤務の状態を分析することはできま
せんが、教員に多忙感があるということは認識いたしております。教育委員会では、校長を通
じ時間外勤務の縮減に努めるよう指導しているところでございます。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
学校の長時間勤務なしには学校教育は成り立たなくなっているのは御
存じだと思います。ゆうべも、隣の十日市中学校を見ますけれども、10時を過ぎても明々と電
気がついておるんです。それはほとんど毎日のようでございますけれども、休憩時間が少ない
のは明らかに労働基準法違反と思いますが、いかがでしょうか。
教員の中には、調整額4%があります。事務職、栄養職員を除いて、小・中学校の先生方に
は4%の調整額がありますから、それで超勤を行うとされてますけれども、先生方は何も好ん
で夜遅くまで仕事をしているのではないと思います。市役所もしかりじゃないでしょうか。市
役所も遅くまで電気がついております。必要以上の報告書の提出や生徒指導にかかわるなど、
やむにやまれない仕事の山積みで、学校内で仕事をされます。夜遅くまで学校に電気がついて
いるのを見られる隣近所の住民は、校長が命令してないのに残っているのであれば、その光熱
費は該当の教職員が払うべきと私見を述べられる人がおられますが、それはいかがでしょうか、
お尋ねいたします。
(教育委員会教育次長
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
-210-
○議長(伊達亮詞君)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
教員の勤務実態への御質問でございますが、教員の超過勤
務の削減につきましては、次世代育成支援対策によります三次市教育委員会特定事業種行動計
画を推進する中で、年次有給休暇取得等の取り組み等とあわせまして各学校へ指導をしている
ところでございます。管理職におきましては教職員の退校時間を管理し、学校体制として工夫
と徹底により時間外勤務の縮減をするということを、常に校長を通じまして指導しているとこ
ろでございます。教員は、教育に携わる者として自発的かつ創造的な勤務が期待されておりま
して、勤務時間外であっても課外活動や生徒指導などに従事する必要がございまして、その職
務や服務対応の特殊性から、時間外勤務手当ではなく給料の4%に相当する教職調整額を支給
している現状でございます。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
会議や研修、調査依頼などの廃止や縮減を図るべきと思いますが、い
かがでしょうか。
学校の先生の仕事が減らないのは、国、県、市町村のそれぞれの議会で教育に対する不満や
批判が取り上げられるたびに、実態を知らない行政側が学校に調査を命ずる構造的な問題があ
ると言われておりますが、これについてはいかがでしょうか。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
御指摘のことは、調査ものでありますとか報告ものが多い
といったようなことであろうかと思いますけども、報告調査もの等につきましても、文部省の
是正指導が入った当時は非常に増大してきているという時期もございましたが、最近は非常に
少なくなってきておりますし、報告の内容もよく吟味し、極力減らすように努めているところ
でございます。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
それはよく言われますけれども、それができてないのが実態でしょう。
だから、夜遅くまで学校の教職員は残ってやっているというのが実情ではないかと思います。
また、労働安全衛生法は50人以上の職場に義務づけられておりますが、現時点では該当校は
ありませんけれども、来年4月からは50人以下にも該当します。学校安全委員会設置の実態、
とりわけ協議の機会がどれだけ設けられているでしょうか、お尋ねいたします。
(教育委員会教育次長
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
-211-
○議長(伊達亮詞君)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
安全衛生委員会への御質問でございますが、衛生委員会、
必要な事業所につきまして該当するものが数校ございますので、これにつきましては設置を今
年度でいたしております。
それから、新年度からは労働安全衛生法の改正によりまして、50人未満の事業所についても
週40時間を超えた労働、いわゆる時間外勤務でございますが、一月当たり100時間を超え、か
つ疲労の蓄積が認められるときは、労働者の申し出を受けて医師による面接指導を行わなけれ
ばならないということになってございますので、教育委員会としましては来年度へ向けて、こ
の対応とともに時間外の縮減等について、校長を通じ、引き続き指導してまいります。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
100時間を超える人については医師に診せるというのがありますが、
現在ではその100時間を超える人はいないんでしょうか、いかがでしょうか。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
先ほど申し上げましたように教員につきましては、時間外
につきまして時間外命令をして勤務簿をつけるということをいたしておりませんので、細かい
調査はしておりませんけども、常に時間外の勤務の実態につきましては、校長あるいは教頭が
常に日ごろからよく監視をするように指導しているところでございまして、これがよく、面接
指導等によりまして非常にそういう実態があるということになりましたら、医師による面接指
導をするようにいたしております。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
続いて、指導力不足教職員の推移についてお尋ねいたします。
子どもの適切な指導や授業ができない、指導力不足と認定される教職員があると言われます
が、果たして三次市には該当者があるのか、どうでしょうか。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
県の教育委員会におきましては、平成14年度から指導力不
足等教員に対し、対策を講じております。本市では、現在これに該当する教員はおりません。
平成16年度に1名の該当者がおりました。
-212-
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
認定教員の60%が在職20年以上というベテランが多いわけですけれど
も、それが40歳から50歳が83%というのがありますが、三次市には幸い平成16年で1名という
ことですから、喜ぶわけにはいきませんけれどもいいんじゃないかと思います。
そして、若年退職者の動向ですけれども、これも実態を見ると60歳定年で退職するのは管理
職だけで、教諭、養護教諭、栄養職員、事務に至っては若年退職となっております。その内容
は、健康的理由、教育的理由、家庭的なこと、本人の事由となっておりますが、三次市の退職
者の実態はいかがでしょうか。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
失礼いたします。
平成16年度から申し上げますと、平成16年度におけます退職者は18名でございます。うち3
名が定年退職で、中途退職者は15名でございます。このうち病気休職によります退職が1名で
ございます。平成17年度は20名でございまして、6名が定年退職で中途退職者は14名でござい
ます。うち病気休職によりますものが2名でございます。18年度は退職者は12名でございまし
て、うち4名が定年退職でございます。中途退職者は8名で、うち病休によりますものが1名
でございます。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
だから、定年退職60歳というのは管理職と見て間違いないですね。一
般教職員の中にはいないと思うんですけれども。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
この3カ年におきましては、定年退職者は管理職のみでご
ざいます。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
申しわけございません。
一般の教員で退職した者が、平成16年度で1名。それから、16年度の1名のみでございます。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
-213-
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
それでは、学力調査の諸問題についてお尋ねいたします。
本当に三次市の学力は上がっているのかということです。一口に学力テストと言いますが、
ことしから全国学力調査も加わって3種類のテストがあります。三次市は学力到達度検査、5
月の2年生以上。広島県は基礎基本定着状況調査、6月、5年、中2、国語と算数、数学。全
国は学力・学習状況調査で、4月。これはずっと昔あったものなんですけれども、今回43年ぶ
りですか、に使われたものですけれども、私たちは十把一からげで学力調査と言っております
けれども、このことについてお尋ねいたします。
前教育長は公表すべきでないと言われましたが、時代の推移がそうさせるのか、現教育長に
なられては毎年公表されます。広報「みよし」8月の5ページに掲載されております学力調査
の結果ですけれども、このテストの基礎的、基本的内容は、もちろん読解力、表現力など総合
的に問うものです。小学校27校中、学年5人以下は公表しないので、135学級中5人以下41学
年は約3分の1が該当して、それは30.37%に当たります。20人以下の学年は何かの極端な正
答率が全体に影響することから、有効な平均数値とは言えないので単純な比較はできない、こ
れが63学年で46.6%。小学校27校中5学年全部公開できるのは、三次市、十日市、八次、三良
坂、宮の5校と吉舎小の5年生を除く、2、3、4、6の4学年だけです。それで、31学年で
22.9%。中学校の場合には布野、作木、川地、そして三江と君田の1年生を除く2、3学年だ
けです、ということになっております。
タウンミーティングの中でも学力検査のことが出ておりましたけれども、これは皆さんも読
まれたと思いますけれども、この結果は指導方法の工夫を改善に役立てている。学校を比較し
たり、その評価に使ったりすることが目的ではない。すべての教科で全国平均を上回っており、
学校のみならず、地域と家庭においてしっかりと子どもにかかわっていただいた結果と受けと
める。今後も個人情報に最大限の注意を払って、地域に市民の皆さんに公表するとありますが、
広島県が行った基礎基本定着状況は、6月に5年と中学校2年生に行っていますが、この結果
について三次市の状況をお尋ねいたします。
この広島県の結果については公表なさってるんでしょうか、いかがでしょうか。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
広島県が実施しております、大体6月に毎年実施しております基礎基本
の定着状況調査というのは、5年生と中学校の2年生が対象でございます。教科も国語と算数、
中学校におきましては国語、数学、英語ということでございます。特定の学年でございますし、
広島県の実施でございますので、市の広報を通じての広報はいたしておりません。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
-214-
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
じゃあ、広報にはしてないということですが、以後もされないわけで
すね。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
現段階では積極的な広報は考えておりませんけれども、まだことしの4
月24日に文部科学省が実施しました結果が届いておりませんので、これは文部科学省の方は小
学校の6年生の国語と算数、中学校の3年生の国語と数学でございますが、これがまだ届いて
おりませんので、そこらのところも勘案しながら考えていこうと思っております。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
じゃあ、市長にお尋ねいたしますが、県が行ったこの調査についての
三次市の平均っていうのは、多分御存じなんでしょうね。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
全体的な市の報告は、教育委員会に限らず、すべて報告を受けておりま
す。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
じゃあ、その結果をどのように解釈しておられますか。私が結果を言
うまでもなく、市長さんから聞きたいと思います。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
市のテストについては広報で行いましたし、それぞれの議員さん方に分
析が行っておろうかと思いますし、報告もしておりますから省略もしたいと思いますが、この
全国については今から結果等が配布されてこようと思いますので、私から言いますと、できる
限り、先ほど教育長が言いましたようにプライバシーに配慮したり、いろんな形で配慮する中
で、広く保護者の皆さんとか、その中身が生かされるような形で利用されなければいけないと
思っております。
私どもも保護者として子どもがいますが、家に持って帰ってくるのは自分の得点がどうだっ
た、そこばっかりでなくて、何が自分の学力として足りないという評価もちゃんともらって帰
-215-
りますんで、それらを通じて、個々の子どもたちが自分の弱点でありますとか今まで不十分だ
った勉強方法を、もう一回見直して行われるべきと思っております。
県については、先日教育委員会の方から報告も受けましたけれども、中学校についてはおお
むね国語、英語、数学について平均に高い得点をとっております。しかしながら、小学校5年
生においては国語が悪くて、県で平均点は一番最低だったんかもしれません、だと思います。
算数においては平均程度というふうに記憶をしておりますけれども、これを分析しますと、全
体的には小学校5年生のところで大規模校、生徒の多いところで点数が非常に悪くて、平均点
でございますから、非常に平均点が下がっておるというのを分析をしとるところでございまし
て、当然その中身については、今後教育の中身が十分に教えていない分野がテストとして出さ
れたのか、教師の指導力に問題があるのか、まだまだ学力的に十分教え切れていないのかとか
ということも含めて、当然内容的には教育委員会の方で分析もされて、この結果を結果として
受けとめるだけじゃなくて、その結果の内容として、今後の教育とか学力向上に生かしていた
だけるものだというふうに思っております。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
何も私は学力テストを推奨するもんでもありませんし、公表しなさい
と言ってるんじゃないんですけれども、御都合主義で三次市の学力到達検査というの、ここに
赤してありますが、さっき言ったように5人以下でできないところもありました、今言ったよ
うに。パーセント高いです。そして20人以下は当たらないというので、赤でしてあるところが、
ちょっと見てください。この赤のところが該当しないんです、割合。そして白で残ってるとこ
ろは、だから20人以上なんです。そういうことの中で学力テスト、そして小学校5年生、ここ
赤で書きましたけれども、小学校5年生の国語は秀でてるんです。こういうぐあいに秀でてる
んです、小学校5年生。それが県のテストになってくると、今市長がいみじくも言われました
けれども、一番最低なんです。それも、私たちもわからなかったんですけれども、小学校、国
語、領域設問別の市町村平均通過率一覧というのがありますが、これを見ると、教科全体では
三次市が一番悪くて61.7なんです。そして、書くことが終わりから8番目です。領域で2番目。
そして領域全体で2番目というぐあいに、じゃあこういうものは、だから議員さんも全然知ら
ないと思います。私もあることから知ったわけですけれども。都合がええのは発表されますが、
こういうのはされないのか。聞くとこによると、教育長さんは校長にハッパをかけられたとい
うのを聞いたんですが、いかがでしょうか。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
基礎基本の定着状況調査につきましては平成14年から県が実施しており
まして、それの最初は、各市町村別に5人以下の在籍のする学校が該当するところは除いて発
-216-
表したわけですが、それ以降は県の方が発表しておりますので、私の方はこれまでも発表して
おりませんでした。したがって、御指摘のように都合が悪いというか評価が悪いから、すると
かせんとかという気持ちはございません。これまでも基礎基本の定着状況調査につきましては
しておりませんでした。小学校の5年生の国語が、23の市、町ごとに集計したときには、御指
摘のとおりことしは三次市の方が福山市に次いで一番悪いというのは事実でございます。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
だから、都合がいいものでされても困るんですけれどもね。私は、し
ないということを前提に話を申し上げておりますので、その辺誤解のないようにしてください。
じゃあ、学力調査に不正はなかったか。全国的には、東京都足立区では校長の指示によって
数名の教諭が指さしをしたというのがあります。今までは下位にあったのが、ことしは一躍上
位へ仲間入りしています。足立区のテスト点公開は学校平均で、三次のように学年まで詳細で
はありません。足立区の教育委員会に先頭に立ってもろもろの手だてをされたのですが、校長
も降格となり、07年度から成績伸び率を各校の予算配分に反映する仕組みを持っておられたそ
うですが、こういうことは三次市にはゆめゆめないと思いますので、答弁は要りません。
県北においても、合併前のS小学校、庄原地域に該当するとこですが、県の基礎基本の初回
が最下位、翌年は1位となり県教委より表彰されたので、全国から視察団が訪れたという経緯
があります。実態は、20回を超える模擬テストを成績不良児の欠席をさせられたということが
あります。事前の取り組みがテストの補習が組まれたか、三次市の場合ですが、障害児学級の
テストは除外したか、不登校児童についてはどうしたのか、行われなかったということについ
てお尋ねいたします。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
ことしも、御指摘のように4月には全国学力・学習状況調査、5月には
三次市が行っております学力到達度検査、6月には基礎基本の定着状況調査というのが実施さ
れております。この3つのテスト、いずれも不適切な事前学習とか、あるいは実施の際のいわ
ゆる得点を目指すだけの不正と思われるような、こういったようなことは一切行っておりませ
ん。すべてが適正に実施されたものと思っております。
また、御質問の特別支援学級、これまで障害児学級と言っておりました、ことしから特別支
援学級という形になりますけれども、これらの児童・生徒につきましては基本的な教科書が別
でございますので、その教科書が別なものにつきましては、これらの3つのテストには受験し
ておりません。
また、不登校なり不登校傾向の者につきましても、当日出席した者につきましてはきちんと
受験しているところでございます。
-217-
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
この近くでは北広島地教委が、調査の直前に出題内容に類似した独自
の問題集を作成して、時間配分や解き方も児童・生徒に指導したというのがありますが、こう
いうことはお聞きになってませんか。広島県の中であったことです。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
北広島町におきましては私の承知している範囲は、4月24日に行います
全国の学力・学習状況調査において、教科書会社等が事前につくった有料の問題とか、あるい
はいろいろな資料があります。それらを取り寄せたり、あるいは各中学校で想定される問題を
つくって、それらを事前に実施しようとするという情報でございます。
なお、本市におきましては、そういったことはしていないと私は思っております。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
じゃあ、それでは三次市の実態ですけれども、こういうことは把握し
ておられますでしょうか。不登校生徒の問題ですけれども、不登校生徒の人数は、そのテスト
のときに何人あったのか。普通は学校から登校しなさいという電話があるんだけれども、テス
トのときは1回もない。そして、過去3年間テストを受けたことがないという悲しい生徒さん
がおられるんですが、このことについては把握しておられますか。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
先ほども申し上げましたように、7月末現在で小学校2名、中学校20名
の22名の不登校がおりますけれども、それらにつきましても全部調べておりますが、小学校に
つきましては、文部科学省のものは対象の2人のうち1人、それから広島県の場合は1人おり
ましたけど、これは受けておりません。三次市は2年生から6年生までですから、2人のうち
1人と。全体の文部科学省で言いましたら8人のうち2人、広島県で言いましたら7人のうち
1人、三次市が行いましたものにつきましては22人のうち2人が、この学力テストを受けて
おります。また、適応指導教室に現在中学生9人おりますけれども、これらにつきましては、
三次市のテストは9人のうち2人が受けております。このように1回も受けてないとか、それ
からテストの日には来なさいよとかという電話をするとかせんとか、そういうようなことはご
ざいません。淡々と実施をし、毅然とした形で、これまでいろいろございましたので、テスト
については三次市はそれを規範にしてきちんとやっていこうということを言っておりますので、
-218-
そういったテストについて特段に配意をするとかしないとか、そういったことはしてはおりま
せん。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
今の教育長さんの答弁で毅然としてやっているということですけれど
も、中学校20人の中、そしてだからテストの日に来なさいという指導はない、ずっと休んでる
子。長いのはどれくらい休んでるかわかりませんけども連続して休んでる子に、テスト日に来
なさいという指導は全然しておられないわけですね。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
先ほども申し上げましたように、この日にテストがあるというのは子ど
もは知っております。だから、そのときにテストがあるから来なさいとかというようなことで
はなしに、いつも不登校あるいは不登校ぎみの児童・生徒に対しては常に学校に来ることを求
めておりますので、テストの日だからどうだとかというような対応はしておりません。改めて
申し上げますけど、不登校対策につきましては各学校が一生懸命取り組んでおりますので、常
に、テストがあるとかないとかというんじゃなしに学校に来るように、全校に挙げて取り組ん
でいるところでございます。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
教育長さんの答弁と、ちょっと私が把握してるのは違うようですけれ
ども、だからテストのときには全然来なさいということが何にもないというのを受けとるわけ
です。3カ年間、だからその子どもさんはテストを受けてないわけです。来ない方がいいと思
われたのか、テストだから言わん方がいいと思われたのか、そういうのは、だから結局何人お
られるんでしょうか、3カ年間を通じてテストを1回も受けたことがないという生徒さん。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
詳しい数字は今持ち合わせておりませんけれども、いわゆる完全不登校
といいますか、どうしても何らかの理由で1年間のうち全部、1日も来れない子ども、あるい
は1日か2日しか来れない子どもが小・中合わせて8名ばかりおりますので、そこらにつきま
しては、議員御指摘のとおりもしかしたら完全に1日も、何らかのどうしても来れないという
子どもも現実にはおりますので、そこらはあったろうかと思いますが、現在、私の詳しい小・
中別の数は持ち合わせておりませんが、小・中合わせて7人から8人、完全あるいは完全に近
-219-
い不登校の子どもがおったことは事実でございます。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
大変学校の先生も御苦労が多いことと思いますけれども、普通のとき
にはだから学校行きなさいとか言われるけれども、テストに限り何にもないというのも、子ど
もも寂しい思いをしたと思うんです。できるできんかは、その子どもの判断ですけれども。そ
れで学力テストを上げていくというのも、いかがなものかと思います。
先ほど述べましたように、全国学力テストに参加しなかった愛知県犬山市の教育委員さんの
話を聞きました。聞くということにつきまして、市長なり教育長から何らかの対応が犬山市に
行われたようでございますけれども、国が国際社会に勝ち抜くために学力をつけ、規範意識を
高める方針で施策を行うというのは、それはそれでよいと思いますが、犬山教育委員会は、犬
山に残り犬山を支え、これから犬山を育てる人材をどう育てていくかの視点で教育が考えられ
ております。全国学力テストが、犬山の子どもにとって犬山に残り犬山を支えていくことにな
るかどうか。三次市もこの犬山のことにつきまして、三次市に残って三次市を支えていく人材
をどう育成するかという視点で、子どもたちの教育をしてもらいたいと思います。そのときに
市長も教育長も犬山市へ問い合わせをされたそうですが、もし差し支えなかったらここで教え
てください。どういうことの回答があったのか。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
犬山市の関係は、市長さんとも鵜飼サミットとか鵜飼で一緒でございま
すから親しいところでございまして、特にどうのこうのはございませんが、市長としては、首
長としては全国1カ所というよりも、ぜひ全国テストを受けるようにという思いも含めて教育
委員会と調整をされておったようでございますけれども、最終的に教育委員会が、全国で犬山
市一つの自治体だけ全国のテストを受けられなかったということでございます。
今回、その教育委員会の中の方が、テストなんか要らないということで三次市に来られたと
いうことで、それについては犬山市長の方も私自身も、教育委員という名前で行くことに対し
ては非常に、それは犬山市を代表した肩書で行くことに対しては非常に憤慨をしておるという
ようなコメントもいただいたところでございますので、別段私の方でどうのこうのはございま
せんが、そういう状況だったということは報告をさせていただきたいと思います。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
教育委員会の方につきましても、先ほど市長の方は犬山市の市長の方へ
問い合わせをされたと思うんですが、私どもの方も、犬山市の教育委員としての肩書で三次市
-220-
において御講演いただくのはいかがなものかという問い合わせはさせていただきました。それ
につきまして、犬山市の教育委員会におきましては、特に教育長の話ではそれは妥当でないと、
犬山市の教育委員としての肩書で講演するというのは妥当でないと考えるというのは、犬山市
の教育長の方からいただいております。
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
教育委員には間違いないわけですけれども。そこらは押されなかった
んですか、なぜですかということは。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
私の考えたところは、各市、まち、村、各市町村はそれぞれの権限を持
って教育委員会が学校教育を進めているところでございます。したがいまして、犬山市の教育
委員としての、教育委員が犬山市での講演とかいろんな形で教育委員として御発言なり御講演
なりされることにつきましては、それは何も言うことはないと思いますけれども、この三次市
あるいは犬山市以外の市町村の教育委員会において、犬山市の教育委員としての肩書で御講演
されるということについてはいかがなものかということで照会したわけですから、それにつき
まして即座に犬山市の教育長は、妥当でないという返事をいただいとるところでございます。
(「ほんなら市長も講演できんじゃないか」と呼ぶ者あり)
(30番
中岡恵美子君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
中岡議員。
〔30番
○30番(中岡恵美子君)
中岡恵美子君
登壇〕
この犬山市の教育委員というのは、教育長さんを含めて5人です、5
人おられるわけですけれども。三次市は5人のうち女性が3人、男性、教育長と教育委員長が
2人。犬山市の場合はちょっと違うんです、構成が。というのは、なぜ教育委員の名前で来ち
ゃいけないかというのを思ってるんですけれども、3人は犬山市の人でないわけです、教育委
員が。その肩書云々のことは、私ないと思うんです。事実、犬山市の状況をお聞きしたわけで
すから、そこまで三次市が、学校がやることに対しての市長、教育長の抗議じゃなかったんだ
ろうと思うんですけれどもね。抗議とは言いたくないですけれども、問い合わせをされたとい
うのはどういう意図があったのかなと思いながら、私はその犬山市の教育委員さんのお話を聞
いたわけです。だから、私はもっともっと教育委員会がオープンに、何でもされることも必要
じゃないかと思っております。たまたま三次市へ来られるから、市長さんよく知ってたからっ
ていうことでありましたけれども、あらゆるところの教育の行政を聞くのもいいんじゃないか
なと思って聞きました。そして、これからもそういうことがあると思いますけれども、余り度
外れた抗議というのはいけないんじゃないかなあということを思いながら、そのお話を聞いた
-221-
わけですけれども。
教育というのは、これからの日本を担っていく一番大事な仕事だと思います。それに携わる
先生方が疲れていてもどうにもなりません。そして、教育委員会もしかりです。教育委員の選
び方もあるんだろうと思うんですけれども、私は5人の中で3人の女性の教育委員がおられる
というのは誇りに思っております。それだけ三次市には女性の適任者があったということ、全
然女性がないのもあります、教育委員の中に。それが、あえて三次は3人も女性がおられます。
1人は三次中学校の教え子さんです。1人は学校の同僚です。1人はもう全然、お医者様の奥
様というのは全然面識ございませんでしたけれども、そういうことで、これから三次の教育を
どうしてつくっていくかというときに余り学校の先生方がハードなスケジュールになってもい
けないと思いますし、プレッシャーがかかってもいけないと思います。本当に伸び伸びした子
どもを育てること、これが大事でございます。
以上、終わります。
○議長(伊達亮詞君)
ここで湧田次長から答弁の訂正があるそうでございますので、これを許し
ます。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
失礼いたします。
先ほどの答弁の中で定年退職者の数でございますけども、17年度にも、定年退職者中、管理
職以外の養護の教諭が1名、定年退職しております。
○議長(伊達亮詞君)
この際暫時休憩いたします。
再開は午後1時より再開いたします。
~~~~~~~~ ○ ~~~~~~~~
――休憩
午前11時42分――
――再開
午後
1時
0分――
~~~~~~~~ ○ ~~~~~~~~
○議長(伊達亮詞君)
休憩前に引き続き一般質問を行います。
順次質問を許します。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
公明党市民会議の山本広治でございます。
通告に従いまして、子育て施策、学校教育、改正まちづくり三法、農業対策、市道再編の大
きく5点について質問いたします。
初めに、子育て施策についてでありますが、本市の胎児教育の取り組みについてお伺いいた
します。
-222-
本市では、不妊治療助成、乳幼児医療、第3子目保育所負担軽減など子育て支援に取り組ま
れて、市民より大変に喜ばれているところであります。現在25%強の母親が、子育てに悩みや
不安を抱えておられます。そのような方の不安解消のために胎児教育も必要と思われますが、
本市の取り組みについてお伺いいたします。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
子育て施策、特に胎児教育ということで御質問をいただきました。先ほ
どお話しいただきましたように、子育て支援、子どもを産んでいただける施策については、議
員からも御質問があったとおりでございます。
それでは、生まれた後の対応ということでございますけれども、特に検診でありますとかパ
パママスクールでは、栄養、歯科、保健に関する指導でありますとか妊婦体操や、先ほど子育
てに対する悩みがあるというふうにおっしゃってましたけれども、こうした体験実習などを実
施するとともに、妊婦さん同士の交流や仲間づくりも現在行っておるところでございます。こ
の中で、妊娠中の母親が心身ともに健康で安心して過ごしていただけることが第一の胎教であ
ると考えております。
特に、パパママスクールのところで言いますと、16年から始めて16年は79名、それから17年
が、回数もふえましたけれども17年が215名、18年は220名の増加ということで参加もいただい
ております。その中で、特に父親の参加が平成16年25人、それから平成17年に33人、平成18年
に52人という形で確実に男性、いわゆるパパの参加の方もふえておるところでございまして、
これがやはり全体的な胎教にもよく効果をあらわしてるというふうに思います。具体的には、
おなかをさすったり母親や父親が声をかけたり、それから母親がリラックスできる音楽や絵本
を胎児と一緒に楽しんだりというようなところで、今パパママスクールや胎児教育の促進を行
っておるところでございます。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
次に、ブックスタート事業についてお尋ねいたします。
これは、昨年同僚の岡田議員も質問しております。私も旧布野村時代に提案したこともござ
いますので、お伺いいたします。
昨年、NHK紅白に出場して歌ったテノール歌手の秋川雅史さんの「千の風になって」が大
ヒットし、100万枚売れたそうであります。なおまだ、いまだに売れ続けているそうでありま
す。クラシック系のアーチストでは快挙とたたえられているところであります。大切な人を亡
くした悲しみを慰める詩が、秋川さんの澄んだ歌声によってお茶の間にさわやかな風を送って
いるところであります。秋川さんは、母親のおなかにいるときから胎児教育に音楽を聞かされ、
生まれてからもクラシックを聞かされ続け、4歳のころからバイオリンを始めたそうでありま
-223-
す。秋川さんの幼少期は、生まれる前から音楽漬けであったと言えます。
もう一人は、演歌歌手の島津亜矢さんであります。母親が、今度生まれてくる子は演歌が歌
えたらいいねと胎教に演歌を聞かせ、演歌のコンサートに行かれたそうでもあります。物心つ
いたときには演歌が大好きでしたとのことであります。2人の体験で、生命の不可思議さと胎
児教育、乳幼児教育の重要性を改めて実感しているところであります。そこで、妊婦の方に絵
本を贈るブックスタート事業を取り入れていただきたいと思います。お母さんが胎児に読み聞
かせを行うことにより、お母さんの声を聞き、情緒も安定し、胎児教育も進むと思います。ま
た、お父さんお母さんが生まれた子どもに絵本など読み聞かせを行うことにより、子どもたち
が自然に本に親しむようになると思いますが、お伺いいたします。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
先ほど申しましたように、胎児教育で今現在も教室の中でいいリラック
スできる音楽を聞いたり、絵本を読んで胎児に聞かせたりという形で、その事業を行っており
ます。今御提案のブックスタート事業でありますけども、具体的には絵本の贈呈というのは今
行っておりませんが、すくすくおしゃべりクラスでの絵本の読み聞かせでありますとか、それ
から個々に合った絵本との出会いができる市立図書館での赤ちゃん絵本のコーナーというのを
今設けておりますので、それらを通じながら活用、そしてまずは情報提供も行い、親子のきず
な、さらに本との出会いでありますとか、胎児も含めて乳幼児教育の中で本を読み聞かせると
いうことの出会いを進めてまいりたいと思っております。
特に、本年度も奥田元宋・小由女美術館の夏の企画展では、絵本の企画展ということで行わ
させていただきましたけれども、その過程の中でワークショップという形でそれぞれの地域に
出かけさせていただいて、子どもたちにまず自分たちで絵本をつくっていただこうということ
で、自分で絵本もつくっていただいたりということも今行っておりますし、さらに今回の企画
展においては、昨年を上回るたくさんの皆様においでをいただいたということもありますし、
引き続きそういった事業も展開をしながら、いわゆるブックスタート、絵本を提供するという
形にはまだいってませんけれども、いろんな場面を通じてお母さん方が絵本と出会い、それが
結果として胎児教育や乳幼児教育の中で早く絵本と親しめる、そういった教育をぜひとも展開
をしていこうと、さまざまな分野の中でそれを展開していきたいと思います。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
私はブックスタートをきっかけにして胎児教育の重要性を市民に知らせて
いただきたいことをお願いいたしまして、次の質問に移ります。
次に、学校教育でございますが、初めに朝の読書についてお伺いいたします。
朝の読書運動は、1988年、千葉県の一市立高校で始まりました。約20年前でありますけども、
-224-
活字に強くなる、言葉遣いがよくなる、授業にスムーズに入れるなどの成果が見られ、1997年
ごろから急速に全国に始まりました。児童文学者の漆原智良先生は、人間は人と触れ合い自然
と触れ合い、読書による感性が磨かれていく。子どもたちに感性が育てば人の苦しみや悲しみ
が理解できる。相手を傷つけたり暴言を吐くことはできなくなると述べられております。今年
4月現在、全国の小・中学校の63%、約2万5,000校で実施しております。本市の取り組みを
お伺いいたします。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
失礼いたします。
学校におきます一斉読書活動へのお尋ねでございますが、小・中学校ともに市内39校全校で
取り組んでおりまして、その読書時間は10分間から15分程度で、その時間に充てております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
実施状況についてお伺いします。
各学校で、先ほどの答弁では10分から15分ということになれば、教育委員会がテーマを決め
て実施されていない、学校任せで自由にされてるんじゃないかと思うんですけども、例えば昼
にもやっとるとか朝だけにやっとるとか、いろいろなことがあろうと思いますけども、そこの
辺お伺いいたします。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
実施の時間帯等でございますが、現在昼休憩に行っている
学校が小学校で2校あります。そのほかの小・中学校におきましては、すべて始業前の朝会の
前後に行っているところでございます。
また、実施の回数、頻度でございますが、小・中学校全39校中、毎日実施しているという学
校が32校、週に数日実施しているというのが6校、週に1日実施しているというのが1校でご
ざいます。
また、本の内容等につきましては、分野にこだわらず児童・生徒が自分の選んだものを読ん
でおります。また、小学校低学年におきましては、本に親しむということで図鑑を読む場合も
ございまして、個々の児童に合った選択ができるよう、国語の授業などで先生の方から助言を
いたしております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
山本広治君
-225-
登壇〕
○3番(山本広治君)
児童・生徒からの要望、意見もあるんではないかと思いますけども、どの
ようにこたえているのかお伺いいたします。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
一斉読書活動につきましては、児童・生徒からはもっと新
しい本やいろいろなジャンルの本をふやしてほしいとか、読み聞かせにつきましては、この時
間をもっとふやしてほしいといった要望もございます。また、一斉読書につきましては、集中
して読めて楽しいといった感想も聞かせていただいとるところでございます。このような子ど
もたちの要望にこたえて、各学校ごとに今後の対応を図ってまいりたいというように考えてお
ります。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
次に、学校図書についてお伺いいたします。
朝の読書を行うにしても、多くの新しいよい図書や授業と連携した調べ学習に使うため、読
む本以外の本もふやす必要があります。文科省の調べによりますと、国が定める目標の冊数を
達成してるのは小学校で約40%、中学校で約35%であります。本市での図書標準冊数の到達状
況についてお伺いいたします。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
標準冊数は、平成5年に公立義務教育諸学校の学校図書館
に整備すべき蔵書冊数の標準として、学校ごとに学級数をもとに定められたものでございまし
て、市内でこの標準冊数を達成してる学校は、平成17年度末で全39校中、小学校7校、中学校
3校の計10校でございます。現在、古いものや汚損したものを思い切って処分をいたし、児童
・生徒のニーズや学習に必要な良本をそろえていくという方針で、本の整理更新を行っている
ところでございます。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
未達成の学校が多いようでありますが、いつごろまでにこの目標冊数に達
するのか、そこの点お伺いいたします。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
-226-
湧田耕生君
登壇〕
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
未達成の学校でございますが、学校ごとにその達成率はま
ちまちなわけでございますが、現在のペースで参りますと、全校が標準冊数に達する期間はお
おむね五、六年程度というふうに考えております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
文科省は、昨年まで年130億円の交付税措置から、今年度から年200億円に
増額し、総額で1,000億円の地方交付税措置する新学校図書整備5カ年計画を立てて図書の充
実を働きかけております。昨年度は、本市におきまして図書購入は903万9,000円、このような
実績であろうかと思いますが、本年度購入の予定はどのぐらいな金額であるのかお伺いいたし
ます。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
本年度は各学校の自主運営を図るということで、学校裁量
の配分予算にいたしました。この中で、各学校におきます本年度の学校図書購入予算につきま
しては、全体で小学校が521万1,000円、中学校におきましては349万6,000円となっております。
ちなみに8月末現在の執行額でございますが、小学校が305万1,799円、中学校が150万4,569円
で、執行率は小学校58.6%、中学校が43.0%という状況でございます。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
先ほど申しましたように、国の方では1.5倍強の交付税措置をいたしてお
ります。市の方では、昨年に比べて予算も少ないようであります。こういうことでは冊数目標
もなかなか到達できないと、このように思うわけであります。しっかりとこの辺、来年度から
予算をふやしていただいて、十分早く、五、六年と言わずに早く目標に達するように努力して
いただきたいと、このように思います。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
本年度の地方交付税でございますが、算定に必要となる単
位費用が現時点で国から示されておりません。今後、交付税算入の動向を見据えて補正等の対
応を行い、図書の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
山本広治君
-227-
登壇〕
○3番(山本広治君)
次に、司書教諭についてお伺いいたします。
学校図書をやはり充実するためにも、司書教諭の配属が不可欠であります。法改正により、
12学級以上の大規模の学校には司書教諭が配置されるようになっております。本市の状況につ
いてお伺いいたします。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
三次市におけます司書教諭の配置についてお答え申し上げます。
小学校3校、中学校1校が標準であります12学級以上でございますので、これらの学校には
4校いずれも1名ずつ配置しているところでございます。これは平成16年度から、御指摘のと
おり12学級以上ある学校には司書教諭を配置するということになっております。ただし、この
司書教諭の配置につきましては、その学校の教諭のうちで資格を持っている者を任命しており
まして、司書教諭として別途に加配をされているものではございません。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
12学級以下の小規模の学校でも司書教諭の配置が必要ではないかと思いま
す。本市の実態と、また12学級以下の学校は何校かのかけ持ちで専任の配置を考えられないか、
お伺いいたします。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
御指摘の小規模学校につきましては少人数であるということを生かしま
して、例えば全校児童が一堂に会して読書まつりといったものを行ったり、あるいは読書感想
文や本に関するクイズあるいはゲームなどを行っています。これらの交流を通して、読書に対
する関心を高めているところでございます。
また、中学校におきましても読書活動年間指導計画というものを策定して、それに沿って、
国語の教員を中心に新刊図書の紹介とかあるいは蔵書の整理など、図書委員会活動を活発に行
っているところでございます。
また、小・中学校とも読書感想文の指導を通してコンクールなどへの応募や、総合的な学習
の時間などを利用しまして、クラス全員で図書室を利用した調べ学習など行っているところで
ございます。このような取り組みをさらに発展させるために、引き続き大規模校につきまして
は加配といいますか専任の司書教諭を、そして小規模校につきましても兼任の発令ができるよ
うにしていきたいと思いますけど、先ほどから申し上げておりますように、それぞれの学校の
担任の教員が司書教諭になっておりますので、他の学校を兼務して指導するというのは現段階
では非常に苦しゅうございますので、その辺の兼任もあわせて県の要望なり私どものできる範
-228-
囲の活動をしていきたいと、このように思っております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
この司書教諭の加配におきましても、午前中の中岡議員の質問ありました
ように、やはり先生の過労を防ぐためにも専任を設けていただきたいと、このように思います。
次に、経済協力開発機構、OECDの調査では、我が国の高校生の読書時間が低レベルと判
明するなど、各種調査で読書離れ、活字離れが指摘されております。9月6日付の新聞報道に
よりますと、県教委の調査で小学校5年生と中学校2年生の1カ月に読む本の冊数は、読まな
いが小学校5年で11.5%、中学校2年生では20.7%で5年前より減少し、改善が見られるよう
でありますが、この調査の本市の結果をお伺いいたします。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
生活実態調査の中におきまして、家庭において1カ月に本を読まない子
どもが小学校5年生で県平均が11.5%あったことに対しまして、本市では14.0%、中学校2年
生では県の平均が20.7%に比較して、本市では18.4%という結果でございます。結果から見ま
して、小学校の5年生は読まない割合が県平均よりもちょっと高いと。中学校につきましては、
県平均よりは下回ってると、よく読んでるということになろうかと思います。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
引き続いて、取り組みを強化していただきたいと思います。教育は、幼児
期からの家庭での育て方が最重要でありますが、学校では多くの知識を学びますが、まず読み
書きから始まります。読書は考える力を養い、読書に親しみ、感性豊かな人間に育てることが、
物事に集中でき友達も多くできると思います。教育委員会が三次市の将来を決める大きな役目
がありますので、市民の期待にこたえていただきたいと思います。
次に、改正まちづくり三法についてお伺いいたします。
昨年5月、空洞化が進む中心市街地ににぎわいを取り戻すための改正まちづくり三法が成立
し、今年11月に完全実施されるように聞いております。まちづくり三法は、都市計画法、中心
市街地活性化法、大規模小売店舗立地法の総称でありますが、改正前の法律はいずれも、シャ
ッター通りに象徴されますように疲弊した地方都市の中心市街地の活性化を図るために制定さ
れたものの、郊外への住民流出と大型店の進出がとまらず、十分に所期の目的が達成されてな
い状況であります。
改正された都市計画法では、延べ床面積が1万平方メートルを超えるショッピングセンター
などは郊外の農地に出店できないよう抑制しております。また、改正された中心市街地活性化
-229-
法では、認定を受けた計画は国から補助金などのほか税制面や規制緩和で重点的な支援を受け
られますので、改正まちづくり三法に即したまちづくりを行う考えが本市にないか、お伺いい
たします。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
議員の御質問の中にもありましたように、今回のいわゆる改正まちづく
り三法でありますけれども、やはりこれまでの都市機能や公共施設などが郊外に分散をしたこ
とによって市街地の空洞化を招いた、その一因から、やはり中心市街地に再び居住であります
とか文化でありますとか交流などの都市機能をまとめていこうということで、新しく改正にな
ったというふうに思っております。
ただ、一方で言いますと、新しく改正になります法律もどこまでの縛りがあるのかとか、ど
こまでの、郊外に出店する場合の自治体なり、それぞれの法的な縛りがあるかというと、これ
も大きな規制でありますとか、そういった規制緩和の観点からいうと大きな規制はかけれない
ということもございますので、比較的、郊外に郊外型店舗でありますとかそういったものを規
制をするというよりは、都市の中にコンパクトに都市機能をもう一回充実させるための法的な
ところでも支援をしていこう、あるいは政府の方で言いますと財政的にも支援をしていこうと
いうのが、まちづくり三法の中心的な考え方になろうかと思います。
特に、市街地の活性化や再生を図ることを目的としておりますし、本市につきましては、や
はり市街地の空洞化、活性化に対する考え方として、旧三次時代から三次市中心市街地活性化
基本計画をつくっておりますので、その中で三次町の歴史的地区、環境整備事業でありますと
か三次市駅周辺整備事業、また空き店舗対策事業などを実施をしておるところでございまして、
さらにこのまちづくり三法の改正によってコンパクトシティーという形の法的な支援とか財政
的な支援が、さらに受けれるんではないかというふうに思っておるところでございます。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
次に、公共施設の再配置ということでお尋ねいたしますけども、合併いた
しまして、市長は新庁舎建設は先送りして、いつごろどこに建設されるか明言をされていませ
ん。改正まちづくり三法は、住居、病院、商業施設、行政機関などを中心市街地に集めること
により空洞化をなくし、にぎわいの回復を目指すものであります。市民の相談事などで、電話
やメールでは誤解も生じやすいと思います。現在も、市役所に自転車や徒歩でおいでになる高
齢者をよくお見かけいたします。よりよい人間社会の構築は人と人との触れ合いであり、市民
の顔の見える、優しい血の通った行政サービスを行うことが寄与しております。そこで、市役
所は引き続きこの市街地に置き、だれもが歩いて暮らせるコンパクトシティーの構想を深めて、
中心市街地をもっと元気のある町にする検討も必要と思いますが、お伺いいたします。
-230-
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
庁舎の関係の御質問でございますけれども、庁舎の関係については先ほ
ど議員がお話をいただきましたように、いろんな合併の後の建設計画でありますとか、いろん
な財政問題を含めて、今、年次なりその計画について議論すべきでないというふうに思ってお
ります。今後、古い庁舎でございますから、いずれはその庁舎のあり方でありますとか、そう
いったところを御議論いただくことになろうかと思いますけども、現在は、先ほど言いました
ように中心市街地の活性化の事業で言いますと、三次町で取り組んでおります、いわゆる歴み
ち事業、それから駅前の再開発の事業、こういったものを中心に都市の中の再開発事業を展開
をしていきたいというふうに思っておるところでございますし、三次市全体としましては他の
事業の整合性をとりながら、財政計画を持って、今その事業を計画的に進めておるところでご
ざいます。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
私は、庁舎は一極集中しなくても不便はない、さほど不便はない、このよ
うに思っております。ただそのためには、市民の皆様に常に情報を提供してサービスすれば納
得していただけると、このようにも思っております。したがいまして、これは例えばの話であ
りますけども、JT跡地に庁舎の出先機関を建てるとか、また県の備北地域事務所を譲り受け
るとか、また虫のよい話でもありますけども市役所庁舎と備北地域事務所を交換していただく
とか、また市役所と同一敷地内に国や県の出先機関を設けてワンストップサービスに努めると
か、これも国の出先機関との同じ敷地内の件でありますけども、東京の千代田区では国交省と
市役所が同一ビルに、このたび建設もされております。いろいろなことを検討する私は必要が
あるのではないかと、このようにも思っております。市民の税金を効果的に使っていただきた
いと思います。
本市は、三次駅周辺整備事業を旧三次市のときから精力的に取り組まれております。三次駅
周辺は市の顔として、また玄関口として一定の整備は必要であろう、このように思います。市
の構想は、三次型PFIでバスターミナル、立体駐車場を整備して、鉄道、自家用車、バスの
乗りかえが1カ所でできるようにし、あわせて民間の知恵や財源をお借りして、高齢者住宅や
市民の遊び場所の建設を計画しております。
また、並行して中原踏切交通渋滞の解消の取り組みや、県が進める国道184号線の改修が計
画されているところであります。私は、この駅前周辺整備事業を単独の事業とせず、先ほど申
しました新庁舎建設とあわせた大きなプロジェクト事業として検討の余地があるんではないか
と、このようにも思ってます。例えば住宅建設にいたしましても、高齢者住宅に限らず若者も
入居可能な施設にするなどの検討をし、認定されれば共同住宅供給事業として支援され、まち
-231-
づくり交付金の提案事業枠も拡大されると思います。さらに、国の補助金や税制面や規制緩和
など重点的に支援されると思いますが、考えをお伺いいたします。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
住民サービスの向上の観点から、さまざまな取り組みを行ってきており
ます。先日説明させていただいたように、10月から土日も開庁して、そのサービスの拡大も図
っていこうと思っておるところでございますけれども、職員の提案も含めて数多くの提案を、
住民サービスの向上、こうすればよくなるということで提案もあったり、それから市民の皆さ
んから苦情という形で聞くのが一番多いのはやはり施設の問題でありまして、議員が御指摘を
されたように庁舎が分散をしてあるよりも、やはりワンストップサービスという観点からいう
と1カ所で物事が済む、窓口に来て、子育て支援にしても高齢者福祉にしてもいろんな障害者
福祉にしても、1カ所で済む体制が一番いいという形で、やはり住民の皆さんも考えていただ
いておるのが一番だろうと思います。そういった観点からと、今現在そういった部門が分かれ
ておるというのは、なかなかやはりワンストップサービスの観点からは余り好ましくないもの
というふうに思っております。
さらには、庁舎の関係も今一番の問題は何かというと、やはり駐車場が少ない、確保できな
いという問題もございますので、やはり将来にわたって、そういった整備をする場合は将来に
つながる駐車場でありますとかワンストップサービスでありますとか、さまざまな観点からの
議論が必要であろうかと思いますので、ほぼ同程度であります、例えば備北地域事務所と現在
の庁舎との交換にいたしましても、備北地域事務所等が駐車場もたくさん確保しておって面積
も多いというのなら別にしても、そういうことでない場合でしたら、交換という利点とかが余
り発生はしないんではないかというふうに思っておるところでございます。駅前の関係もお話
もいただきましたし、もちろん今後それぞれの中で議論をしてくことだろうと思いますけれど
も、当然将来を考えるんであれば、先ほど言いましたように駐車場の関係とかいろんなサービ
スの関係とかを勘案して、よく議論をしていくということが大事だろうかと思います。いずれ
にしても、その来るべき時期にそれぞれの皆さん方でしっかり時間をかけて議論をして、市民
の皆さんの御理解をいただきながら建設する事業が庁舎建設だというふうに考えております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
次に、農業対策についてお伺いいたします。
農地・水・環境保全向上対策でありますけども、広島県は本年度からスタートした国の新農
政の柱の一つである、農地・水・環境保全向上対策の取り組みをまとめました。農家と住民ら
の活動組織が、市、町と5年間の協定を結ぶものであります。水田での共同活動には10アール
に年間4,400円が交付され、事業費は国が2分の1、県と市が4分の1ずつの負担であります。
-232-
国の要件は緩やかで、水路掃除や農道維持、生き物調査など機能化も含めた地域での共同活動
を基本に、環境保全に向けた営農活動も支援する新施策であります。しかしながら、県の要件
は国より厳しく、集落法人などに絞り込んでおります。そのために、広島県の予定面積は
3,200ヘクタールで5.4%であります。島根県の6分の1の協定であり、中国5県下で一番少な
い面積であります。そのうち三次市の予定面積は468ヘクタール、11地区であります。これは
約8%の三次市は協定でありますが、今年度、今からふえる予定があるのかお伺いいたします。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
農業対策、特に農地・水・環境保全向上対策についての御質問がござい
ました。
今議員が質問されたように、国の方として今回の農地・水・環境保全向上対策をまとめたと
ころでございますけども、その採択の要件としては国の方で、事業実施希望の地域活動組織が
それぞれの活動内容等について市と5年間の協定を締結する必要があるというものでございま
す。さらに、その中で県の方が法人に限るでありますとか、そういった縛りをかけてきており
ますので、そういった関係で言うと私どもが今回説明をさせていただいたのが、平成20年度ま
でに契約が可能となるような法人といたしましては集落が29地区、面積にしたら1,100ヘクタ
ールございますので、その皆さん方にはすべて説明会を開催をしたところでございます。その
結果として、議員が今お話をいただいたように、本年度は11地区469ヘクタールと協定を結ん
でおるところでございます。
今後どういう動向になるかということでございますけれども、一方で言うと、やはり県の方
が少しそういった規制でありますとか19年度の緩和をしていこうという方向も見られますので、
こういった先ほどの対象地区がふえてくる関係で、今後の20年度以降の対象地区、それから農
地面積の拡大も図っていけるのではないかというように今推測をしておるところでございます。
まだ拡大の範囲でありますとか内容については、これからだろうと思います。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
次に、本市の独自政策についてでありますが、本市は国の施策から外れた
地域農家を対象に、独自の施策として農村環境保全事業を行います。これは、年当初より小規
模農家などを支援すると積極的に取り組まれております。対象の事業も、水路、農道、ため池
の維持管理、耕作放棄地の復元など、この前全員協議会でも要綱が示され、大変評価をしてい
るところであります。隣の安芸高田市は、県の要件から外れる法人以外の189ヘクタール、8
地区を単市負担で対策の対象にしております。これは県負担分4分の1を市で負担するもので、
同市の全体では376ヘクタールで12地区の対象でありますので、半分を今回市が対策の事業と
しております。私は、これもよい取り組みと思っております。本市で同様な取り組みを実施し
-233-
た場合は、どのぐらいの面積になるのか。先ほど市長の答弁で1,100ヘクタールに説明したと、
このようにもありましたけども、安芸高田市のような取り組みと現在本市で進めている施策と、
二通りの支援する考えはないかお伺いいたします。
(市長
岡広小路君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
岡市長。
〔市長
○市長(岡広小路君)
岡広小路君
登壇〕
農地・水・環境保全向上対策については、恐らく来年度で県の方の少し
規制が緩和されるだろうというお話はさせていただいたところでございます。しかしながら、
私どもが考えておりますのは、県なり市もそうですけども行おうとする方向というのは決して
間違いではない。その間違いではないというのが、いわゆる法人化できる、やはり集約できる
農地については法人化を図っていこうというのが第一義で、これが第一目標に来なければなら
ないのが当然であろうかと思います。県も財政的な側面というよりも、規制をここでかけたの
は、できるだけやっぱり県下の中で集約できる農地については、できる限り今回の農地・水・
環境保全向上対策の中で法人化を図っていこう、そのために法人であることということで要件
も加えて規制もかけたということで言いますと、我々の方もできるだけ、やはり三次市の中も
法人化できる農地、集約化できるものについてはそれを最優先で取り組んでくというのが一番
の目標になろうかと思いますので、これを安芸高田市と同じような形で、法人化してもしなく
てもちゃんと支援は市の方でしますよというところに持ってくと、やはり法人化のスピードが
鈍りますし、我々の方としてはやはり法人化をまずできるところ、集約化をできるところは一
生懸命進めていこうというのが、農業の集約をしていくというのが政策になりますので、これ
を優先をさせていただこうというのが大きな、まず第1の目標です。
その中で、前から話をしておりますように、法人化が困難な地域でありますとか中山間の直
接支払などの国、県の施策の対象とならない地域、この中でいわゆる零細農地でありますとか
棚田が残る農地について、環境面からもいろんな面からもその農地の保全をしようということ
で、今回つくったのが三次市農村環境保全事業ということで、単市の農村の農地を守る、環境
を守るというところからつくらせていただいたものでございまして、これらを明確に色分けを
してその制度を、これは農地・水・環境、国の制度として行う支援施策、それからそこから漏
れるものについては市の方で責任を持って支援をさせていただくという形で分けた方が、より
わかりやすい施策の推進と今後の方向になろうかと思いますので、先ほど言いましたように、
県の方も恐らく来年からは大きな緩和があるというふうに伝え聞いておりますので、それも期
待をしながら、そこから漏れるものについては単市できちんと支援をしていこうという考えで
ございます。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
農地は個人の財産でもあります。ですが、国土保全、水源涵養など、多面
-234-
的機能を考えれば共有の財産でもあります。引き続き、県に対し粘り強く要件の緩和に努めて
いただいて、協定地区面積の拡大に努めていただきたい。市長の答弁では、県の方も少し緩め
るのではないかというようなこともありますので、頑張っていただきたいと思います。
次に、市道再編についてお尋ねいたします。
市は、今年6月20日議員全員協議会で合併に伴い市道再編の案を、平成16年4月28日に定め
た市道再編要綱に基づいて推進することを発表されました。市道再編は、私は必要と思ってお
ります。市は、今回の再編に当たっては、当初関係住民に全く説明ないままで議会に示されま
した。そのとき出されたスケジュールを拝見いたしますと、6月以降も市民に説明されないま
ま9月定例会に議案を上程し、議決を求めるスケジュールでありました。市道認定になるとこ
ろはほとんど苦情もないと思われますけども、しかしながら廃止路線を関係住民に知らせずに
取り組まれた、こういうところに私は異議があります。と申しますのは、市道は住民の命綱で
あり、まちづくりの中心であります。市の基本条例にも市民と協働のまちづくりを大きく掲げ
ているにもかかわらず、この重要なことを市民に説明ないまま進められていることであります。
市道再編要綱も、先ほど申しましたけども平成16年4月にできており、住民に十分説明する時
間はあったと思います。なぜ、このような経緯で進められたのか。また、9月議会での議案提
案は進め方が少し早いのでないかと、このように思いますけども、お伺いいたします。
(建設部長
国広利義君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
国広建設部長。
〔建設部長
○建設部長(国広利義君)
国広利義君
登壇〕
市道再編成の進め方ということでございますが、この市道再編成につ
きましては、先ほど議員の方からありましたように合併時の平成16年4月に市道再編成事務処
理要綱を定め、旧市町村の全路線につきまして市道再編成するために、平成16年度から計画的
に事務を進めてきたところでございます。再編成に当たりましては、1、2級路線の配置及び
路線番号や路線名の規格統一化などを行い、市道3,045路線、約1,640キロメートルにつきまし
て現地確認、路線網図の作成、路線の起点、終点の地番の調査等、年次計画等に基づきまして
実施をしてまいりました。議員の御指摘のとおり、今回の廃止予定路線につきましては地域住
民の皆様から継続認定の要望や意見等を聞いておりますので、今後関係住民の皆様と十分に協
議を行って進めてまいりたいというふうに思っております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
この市道の再編成によって交付税の影響があるのか、ちょっとお伺いいた
します。
(財務部長
堂本昌二君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
堂本財務部長。
〔財務部長
堂本昌二君
-235-
登壇〕
○財務部長(堂本昌二君)
市道認定にかかわる地方交付税の影響についてでございますが、現在
交付税の算定基礎となっております市道延長が約1,600キロメートルでございます。再編後の
市道延長は1,640キロメートルでございますので、その差が40キロメートルございます。交付
税の基礎数値は、市道の延長や面積で決定されるものでございます。この影響額は約4,100万
円でございます。9月議会で議決をいただいた場合は、台帳整備に要する期間などを考慮する
と、平成21年度の交付税には何とか反映させることができるとは考えております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
この9月に議決をすると、21年に4,100万円の措置があるという答弁であ
りました。交付税はそういうことであります。
次に、廃止路線の今後についてお伺いいたします。
今回のことは、重要な案件でありながら市民に説明されていないことなので、議会の責任は
重大なことであります。したがいまして、所管する産業建設常任委員会は再編成に異議がある
ところは申請してほしいと、全議員に協力を求められました。このことにより、一部の市民の
方は御存じになられたと思います。産業建設常任委員会は大変よい対策をとられたと私は思っ
ております。8月7日から行った議会報告会でも、市民より廃止路線の状況を早く説明し、住
民の声を聞いてほしいとの要望もありました。関係住民に廃止した路線は林道になるのか農道
になるのか、はっきり説明して進めていただきたい。とりあえず廃止してから、後から何々に
なるというふうな決定では住民に不安を抱かせると、このように思いますのでお伺いいたしま
す。
(建設部長
国広利義君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
国広建設部長。
〔建設部長
○建設部長(国広利義君)
国広利義君
登壇〕
廃止となります路線の今後の扱いということでございますけど、まず
道路法上の道路は、高速自動車国道、一般国道、都道府県道及び市町村道の4種類に区別され
ております。これらは、いずれも一般交通の用に供する道路でございまして、道路法の規定に
基づきまして、路線の認定、新設、改築、そして管理等が行われる道路であります。市道とし
ての認定路線から廃止されます道路は、今後その利用実態によりまして、農業用道路、林道ま
たは里道等に位置づけることになり、道路法の適用を受けない道路になります。ただし、道路
法の適用を受けない道路でありましても道路敷地が市の所有地の場合は、市が公共用財産とし
て今後管理していくことになります。このような廃止路線の扱いにつきましても、今後地域の
方へ十分説明してまいりたいというふうに考えております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
山本広治君
-236-
登壇〕
○3番(山本広治君)
住民との話し合いで廃止となった路線は修復も必要な箇所もあるのではな
いかと、このようにも思っております。住民の要望をしっかりと聞いていただいて、市が責任
を持って修繕を行ってから他の道路にすべきであると、このようにも思っておりますが、どの
ように対応されるかお伺いいたします。
(建設部長
国広利義君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
国広建設部長。
〔建設部長
○建設部長(国広利義君)
国広利義君
登壇〕
廃止予定路線の維持修繕等でございますけど、今回廃止予定としてお
ります道路におきまして、現在崩壊等によりまして通行に支障があるという箇所につきまして
は、市において修繕工事等で対応したいというふうに考えております。
なお、認定廃止後の道路の維持管理でございますけど、産業部の所管事業ということになり
ますが、地元で実施をされます農道や林道の路面補修や修繕等のための砕石や生コンクリート
等などの原材料の支給制度、あるいはこのたび創設をいたしました三次市農村環境保全事業の
対象となる部分もあるものと考えております。
また、一定の採択基準を満たせば災害復旧工事や補助金交付による農道等の整備工事も可能
となっておりますので、これらの事業制度につきましても地域の方へ十分説明をさせていただ
きたいというふうに考えております。
(3番
山本広治君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
山本議員。
〔3番
○3番(山本広治君)
山本広治君
登壇〕
地域住民に負担のない形で、市道の再編をよろしくお願いいたします。
以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○議長(伊達亮詞君)
この際暫時休憩いたします。
~~~~~~~~ ○ ~~~~~~~~
――休憩
午後
2時
0分――
――再開
午後
2時20分――
~~~~~~~~ ○ ~~~~~~~~
○議長(伊達亮詞君)
休憩前に引き続き一般質問を行います。
順次質問を許します。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
9月定例市議会の一般質問の最後を受け持つ共産党市会議員団の天野武
志です。
私は、学校教育での歴史認識の問題について質問いたします。
まず、質問の最初の部分は、総論というかあり方論というか、そういう点での質問をいたし
-237-
ます。
そして、それから後の質問は、より具体的な問題へと入っていきたいと思います。
まず、質問の第1についてですが、経済活動の伸展が基底となって情報や通信、運輸あるい
は交流交通の飛躍的な発展で物質的な距離を短縮し、物事の判断や推測のグローバルな規模で
見る状況が、個人個人が好むと好まざるとにかかわりなく求められる、こういう状況の中に我
々は今生きておるわけであります。そして、そういう中での客観的な時点に立って物事を判断
することが要請されている、こういう今、時だと私は考えます。そうした観点から私は21世紀
を展望するとき、20世紀はどんな時代で、21世紀をどう見るかということが求められると思い
ます。世界の歴史の流れを大局的に見ると、進歩と変革の流れと見ることができます。その中
に我々は生きておるわけであります。そして、その歴史の流れというのは、現実には進歩と変
革の流れが一直線で進むのではなく、揺れつ戻りつ、あるいは脱線するとか、そういう激動と
曲折の中を経て、現在に至っておるわけであります。そうしたことも考慮しながら、この20世
紀はどんな時代であったか、3つの部分に分けて私なりの考え、見方を述べて、それに対して
所見を伺いたいと思います。
まず1つ、パート1といいましょうか、民主主義と人権という点から、この20世紀の流れを
見てみますと、君主制と専制政治の政治体制から、国民主権の民主共和制の政治体制への地球
的規模での大転換が起こりました。より具体的に言いますと、1901年の時点で民主共和制の国
は、アメリカ、フランス、スイスの3つの国でした。また、人権の保障の点でも、例えば女性
の参政権という点ではニュージーランド1国だけでした。だから、こうした流れ、現在に、
1901年段階から現在は21世紀の2007年に入っておりますが、こういう流れで見ると、確かに今
国の政治体制がどう変わったかという点で、やはりこれは一つの社会進歩の流れ、もちろん途
中戦争があって民族の独立が妨げられて、とったりとられたり、こういう歴史の前進、後退あ
ったにしても、大局的にはそういう流れに至っていると私は見ております。この点でどう見て
おられるかを、まず最初に質問いたします。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
民主主義と人権という点での世界の流れでございますけども、議員御指
摘のとおり、この20世紀におきましては世界各国で、これまで長い歴史の中でさまざまな事象
が起きたと思っているところでございます。そうした不幸な過去というものの反省に立ちまし
て、例えば我が国におきましては日本国憲法に規定されております国民主権、平和主義、基本
的人権の尊重という普遍的な原則に基づいた今日の平和と繁栄を、さらに推進していくことが
肝要であると考えております。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
天野武志君
-238-
登壇〕
○10番(天野武志君)
先ほどパート1と言いましたが、あと2つの点について述べておきます。
既に答弁はいただいたと思うわけですが、準備しておりますので述べてみます。
第2のパートとしまして、民族の独立という点で見ましても、20世紀初頭ではヨーロッパや
アジア、アフリカの大部分は植民地の諸国でした。第二次大戦後は植民地帝国が解体し、約
100カ国、20億人の人々の植民地時代からの民族解放、つまり民族自決権の確立へと進みまし
た。しかも、それらの国々は非同盟、中立という立場で国際政治を現実に動かす大きな勢いと
なっています。この点での見解をお伺いしたいわけですが、先ほど答弁されたことに含まれて
おりますので、続けて言います。
3つに、平和秩序についても、2つの世界大戦の苦い経験を経て、20世紀の初頭には戦争が
一般に国家の合法的権利、平たく表現すれば正義の戦争として認められていましたが、第一次
大戦後は戦争の規制、これは1919年、そして戦争の一般的禁止、1928年、そして第二次大戦後
は武力行使、威嚇の禁止、1945年と、戦争の違法化が国際ルールとして決められました。日本
国憲法を見てみますと、先ほどの教育長の答弁にもありましたように、こうした流れの最も先
駆的な到達点と私は言えると思うのです。そして、この流れはイラク戦争が始まる前に、アメ
リカが国際決議を無視して戦争突入に向かうことに圧倒的多数の国連加盟国が阻止したこと、
世界の主要都市で戦争の始まる前に、40万人、50万人という大規模な戦争突入反対の抗議行動
が報じられたように、状況はこの1世紀の間に大きく進んで、戦争によるのでなしに対話によ
る解決という平和と民主主義をもっともっと強く希求する、こういう段階へと進んできました。
したがって、私は21世紀はこういう歴史の進歩の流れの上に立って、もちろんさっき言いまし
たように行きつ戻りつありますが、大局的に見られる進歩の方向に立って、そういう立場での
歴史認識が求められるのではないかと考えるわけですが、この点での所見をお伺いいたします。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
民族の独立という点で世界の流れということでございますが、先ほどの
御質問にお答えした流れと同様だと思いますけれども、まず民主主義における過去と現在の違
いを踏まえまして、世界各国がその歴史の中で実現してきた人類の不変的な価値、具体的には
自由と平和となろうと思いますが、これらを追求していくことこそが大切であると、このよう
に考えております。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
それでは、2番目の質問に移ります。
当然世界的な認識、今おっしゃるとおりの態度が必要だと思います。さらにこれを学校教育
の場で求めるとするならば、当然そこに求められる歴史認識も、先ほど教育長が答弁なさった
そういう立場のものに立つべきである、これはだれしもが、立場の違い、人種の違い、それを
-239-
超えて一致したところに到達できるものだと思います。そして、そうした点を公教育を通して
主権者にふさわしい人間形成に資するために、正しく発達段階に応じてふさわしく学習させる、
あるいは学習していく条件整備が教育の中に求められると思います。
先ほども教育長が答えられたように、20世紀の試練を経て形成されてきた社会進歩の歩みの
中で求められた歴史認識において、日本国憲法が先駆的に予見していたこと、ここに日本国憲
法の中にそのことが盛られております。教育長答弁でありましたから繰り返しになりますが、
より具体的に言いますと憲法の前文にそれが書いてありまして、1つは恒久平和への念願、国
民主権の宣言、国民の基本権、生存権の要請、平和を愛する諸国民、国際社会の期待などの基
本原理と言うべきものでありまして、そのことがきちんと述べられております。だから、次の
時代への社会進歩の後継者たるべき児童・生徒に、この憲法の立場に立った教育と歴史認識の
育成は、恐らくだれも否定できないものと私は確信するわけです。
ところが、残念なことに憲法の教育版とも言うべき教育基本法、審議もろくにしないで、そ
の法律を今なくしてしまいました。私たちは、新しく決められたその法律がやらせ教育基本法、
公聴会を開いてもちゃんと答弁する人を先に指定してやらせをやると、そういう意味から、こ
ういうからかい半分の言葉を使っておるわけですが、そうした悪法が成立しておるときだけに
憲法は良識のよりどころであり、私はこういう立場から、教育における歴史認識にかかわらず
教育活動そのものも行われるべきだと思いますが、再度教育長の考えをお伺いしときます。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
今日におけます反映とかあるいは豊かな生活は、これまで多くの先人の
努力やあるいは犠牲の上に成り立っていると、こういうことでございます。この戦争の悲惨さ
を若い世代にいかに伝えていくかということが、大きな教育的な課題であると考えております。
特に、広島県におきましては人類最初の被爆県であることから、被爆体験の聞き取りや核に
関する資料、あるいは学習をもとにした、具体的に学習を進めております。三次市におきまし
ても、一昨年、平和非核都市宣言を作成し、宣言し、各学校や教育施設の正面に掲げていると
ころでございます。今後とも児童・生徒の発達段階に配慮しながら、我が国の社会や歴史、文
化に対する学習をしっかりと深めさせ、国際理解あるいは国際協調の視点に立った平和教育を
進めていくことが重要であると考えているところでございます。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
原則論といいますか、あり方論という点からいいますと、今の答弁承服
して私はここで何も質問すべきではない、こういうようにも思えるわけでありますが、しかし
そういうあり方論と現実とに大きな隔離がある。だからこそ、私はきょう、ここの質問に立っ
たわけです。すなわち、今歴史認識の問題が問われております。その根底には、時の政治権力
-240-
が憲法改定を具体的な日程に上せようとして、もう3カ月先にはこの憲法改定の国民投票案な
どを審議して、さらに先へ進めようとしておりますし、また近い将来の国民主権者として成長
するであろう子どもたちに対しても、教育を通してその歴史認識というものを、今のあり方論
を否定する形で押しつけようとしておる、こういう動きが非常に強くなってきておる、こうい
う現実があるからです。
より具体的に言いますと、今沖縄では沖縄集団自決の強制をめぐる高校教科書からの削除の
問題、29日には沖縄で県民集会が開かれますし、沖縄県の私、自治体の数をちょっと知りませ
んが、すべての市町村議会で全会一致で、こんなことはひどい、むちゃだという決議が出され
ておる状況であります。あるいはまた従軍慰安婦の問題にしても、政府は河野談話を発表いた
しましたが、それを否定して、何と驚くことにことしの春ごろだったと思いますが、アメリカ
の新聞に、いわゆる靖国派と呼ばれる議員さんたちが「ザ・ファクト」、真実ですね、こうい
う題であの従軍慰安婦の問題は平たく言えばうそだったと、証拠も何もないんだとこういうこ
とを載せたりしました。しかし、これは国際的にも物笑いになり、また南京大虐殺の問題も、
南京のあの法廷では30万人以上の被害者が出たということになっておりますが、それはうそだ
と、そんなことはないというので、こんなうそも言ってはならん、こういう論調が激しくなり、
それを遠慮をして、今教科書では南京虐殺の問題、従軍慰安婦の問題を遠慮して載せなくなっ
た。子どもに正しい歴史認識、被害の歴史、加害の歴史を教えて、それでもって今後の日本を
国際協調に進んでいくという歴史の流れ、沿わない状況が生まれてきておるわけです。この事
態については、どう思われますか。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
学校教育の教科書、具体的には教科書の問題だと思います
けども、ある歴史上の事実についていろいろなとらえ方があるということは当然のことだとい
うふうに思います。学校教育は採択された教科書を使用し、学習指導要領に沿って、教育の中
立性を確保しながら指導を行っていくものというふうに認識しております。今後も子どもたち
の発達段階に応じ、自他を尊重し合い、郷土を大切にする心をはぐくみ、我が国の社会や文化
に対する理解と愛情を深めるとともに、国際理解や国際協調の視点に立って恒久平和を願い、
国際社会に貢献する人づくりを進めてまいります。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
今取り上げた問題は日本、とりわけ近代の戦争を侵略戦争と、世界の常
識ですが、それを侵略戦争と見ない見方で、国民にそういう意識を植えつけて、それを多数派
にしていくというねらいがあります。そして、それが今近代ばかりに限らず、今三次市で使っ
ておる6年生の教科書、大阪書籍ですが、またその間東京書籍とかいろいろありますが、これ
-241-
全部に共通します。日本の伝統と文化の尊重ということで、もちろん伝統と文化を尊重するこ
とを否定する人はおりません。しかし、そういう美しい言葉の影で、要するに日本の歴史を米
つくり、弥生式時代から教える、だからそれ以前の縄文式時代あるいは縄文式時代以前の無土
器時代といいますか、これを全く教科書から欠落させると、こういう事態が起こっております。
これについては、どうお思いですか。教科書で決まっとるんだから、しょうがないということ
でしょうか。
(教育委員会教育次長
○議長(伊達亮詞君)
湧田耕生君、挙手して発言を求める)
湧田教育次長。
〔教育委員会教育次長
○教育委員会教育次長(湧田耕生君)
湧田耕生君
登壇〕
御指摘のように、歴史文化を大事にするというのは当然の
ことだというふうに考えます。繰り返しになろうかと思いますけども、先ほどもお答えしまし
たとおり、小学校6年生の社会科に限らず学校教育におきましては、文部科学省の検定を受け、
歴史認識も含め説明責任が果たせるよう公正・中立に採択されている教科書でございますので、
これからも採択された教科書を使用し、学習指導要領にのっとって指導を行ってまいります。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
その公正に採択されたと言いますが、世間の常識、世界の常識になって
ることが、何で日本では一教科書調査官の言ったことで、それが採択されない。世間はいぶか
っとるんです。先ほど言った沖縄の問題でも、沖縄で今まだ生きておる人がいるんです。自分
たちの幼いころの思いを思い起こして、あんなやり方はおかしい、事実と違うと抗議もしてお
ります。これはきれいごとでは済まない問題です。じゃあ、間違っとっても教科書で決まって
おれば、それを教えるということ、これは堂々とまかり通っていいんでしょうか、どうですか。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
歴史的認識につきましては、国あるいは人それぞれ個人によっても違う
かと思います。どのような教育を施すかというのは、その国、その国に決められるだろうと思
いますので、我が国の日本におきましても教科書検定制度という制度がありまして、その制度
にのっとった教科書を採択におきましてもきちんと採択委員会を開き、それで定めております。
したがいまして、これからも教科書検定と、そしてその検定を受けた教科書を使用していくと
いうことにつきましては、これからも継続していく予定でございます。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
かなり時間がなくなったので省略して言いますが、結局のところ、ここ
-242-
は教育行政におけるいわば裁量行政、もっと具体的に言えば学習指導要領の問題があるからだ
と私は思うんですが、その学習指導要領というものをどう見ておられますか。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
学習指導要領は、御承知のように学校教育法の規定を受けまして、そし
て学校教育法施行規則というものがございます。その中で法的にも体系づけられており、位置
づけられているものと考えております。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
今、学習指導要領が法的にも位置づけられておると言われましたが、ど
ういう法律のどういう箇所でそういう文言が見られるわけですか。一般に、例えば条例にして
もまずその条例の一番最初に、その条例、法律の目的が述べられます。一般論ですがね。そし
て、その次にその法律で出てくる言葉の意義、これがきちんと述べられております。今、教育
関連法律の中で学習指導要領という用語の説明、これはどの法律になりますか。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
学習指導要領につきまして具体的に御説明申し上げますと、法的根拠と
いうことで申し上げたいと思いますけれども、学校教育法第20条に、小学校の教科に関する事
項は17条及び18条の規定に基づいて、文部科学大臣がこれを定めるとしております。したがい
まして、17条、18条に基づいて、小学校のどういった教科を教えるかというのが定められてお
ります。そうして、中学校におきましては37条において、中学校の教科に関する事項は35条及
び36条の規定に基づき、文部科学大臣がこれを定めるということで、学校教育法の中で小学校
も中学校も指導する教科について文部科学大臣が定めることになっております。この法律の規
定を受けまして、学校教育法施行規則第25条におきまして、小学校の教育課程についてはこの
節に定めるもののほか、教育課程の基準として、文部科学大臣が別に公示する小学校学習指導
要領によるものとするという形で法的に位置づけられております。中学校につきましても、条
文は違いますけれども中学校学習指導要領によるものとすると、小学校と同じように定めてあ
るものでございます。これが法的な位置づけでございます。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
しかし、現実に用語の規定、学習指導要領とはこういうものだという箇
所はどの法律にも出てきていない。ただあるのは、一般に使われる学習指導要領でもその中身
-243-
で、社会科にしろ国語にしろ、1年生ではこういう方向に力点を置いて教えるという学習指導
の中心点の内容の説明は確かにあります。しかし、学習指導要領自体はこうこうこういうもの
だというのは、私は法律のどこにも決めてないと、こう思うわけですが、どうでしょうか。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
先ほども御説明いたしましたように、教科は大臣が決め、その教科の中
心的な指導内容等々について定めたものを、一般的に学習指導要領と呼んでいるところでござ
います。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
教育長は、ちょっとそういう法律的な取り決めと現実とをごっちゃにし
とると思うんです。教育基本法ができた、あの戦後の間もなくのころ、そのときに既に学習指
導要領というのはありました。しかし、その当時の学習指導要領はあくまでも先生たちが現場
で、例えば社会科の日本史で日本の国の始まりをどう教えようとする、その点にこういうこと
に注意しなさい、こういうことに注意しなさいという案を示して、それを強制したものではな
くなっておりました。強制ではなかったんです。一つの案として、これを参考にしてもよいで
すよ、あるいはあなたが考えたもとで、ただし個人が勝手にやるんじゃなしに世間の了解を得
られるような中身のものであるのは当然ですが、そういう中身でした。だから、当時は各都道
府県でも学習指導要領をつくってもいいですよという指示がなされておるんです。当時の文部
省が法をつくって、こうやらねばならないという強制はありませんでした。
むしろ、それができてきたのはいわゆる朝鮮動乱といいますか、そういう戦争が起きて、ア
ジアの国際情勢が随分変わってき出したころから、アメリカが日本に対して、もうそのころか
ら既に憲法を変えようということを裏では言っておったんです、軍隊持てと。しかし、憲法を
つくったばっかりですぐに軍隊持てないから、警察予備隊じゃあ保安隊じゃと名前を変え変え、
そして今の自衛隊へとなってくるんですが、そういう動きが出てきました。そういう流れの中
で、いわゆる池田・ロバートソン会談というんですか、そのころから学習指導要領は強制力を
持つものになってきました。そういう中で、法的には決められていないが、法に従うところに
よってというような格好で、あたかも強制力を法を通して持っておるかのように描いて、そう
いうように思い込ませてきたというのが私の見解なんですが、そこらのところをどうも取り違
えておっしゃる。ちょっともう一遍。
(教育長
藤川
○議長(伊達亮詞君)
寿君、挙手して発言を求める)
藤川教育長。
〔教育長
○教育長(藤川
寿君)
藤川
寿君
登壇〕
大変失礼いたしました。私の説明が、先ほどの説明は取り消させていた
-244-
だきますけど、最初に申し上げましたように、学校教育法の規定を受けて学校教育法施行規則
第25条に、小学校の教育課程についてはこの節に定めるもののほか、教育課程の基準として文
部科学大臣が別に公示する小学校学習指導要領によるものとすると定めておりますので、先ほ
どあいまいな答弁をしたことにつきましては、まことに申しわけございませんが取り消させて
いただきまして、ちゃんと小学校学習指導要領、中学校学習指導要領というものが定めてござ
います。この学習指導要領の取り扱いといいますか、考え方につきましてはさまざまなことが
ありますけれども、これにつきましては全国の中で、これは平成2年1月18日の最高裁判決で
ございますけれども、学習指導要領は法的な位置に存するという最高裁判所の判例もあるとこ
ろでございます。
(10番
天野武志君、挙手して発言を求める)
○議長(伊達亮詞君)
天野議員。
〔10番
○10番(天野武志君)
天野武志君
登壇〕
その最高裁判決ですが、例の教科書裁判での杉本判決によりますと、そ
ういう取り決め方が教育への介入というか、そういうおそれがあると。とりわけ教育行政には
法律でちゃんと決められてはいないが、法律にのっとってということで、こうしなさい、ああ
しなさいと言っておる、それを裁量行政と言いますが、その裁量行政、こういう学習指導要領
ですが、これも裁量行政の一環ですが、それが教育をねじ曲げるもとにもなり得ると言ってま
して、そのなり得た現実が杉本判決の例です。だから、個々に検証しなければなりませんが、
今おっしゃったようにすべてこれが法にのっとってやっておるからというのでなしに、教育を
弱める大きなもとになっているという現実があることをしっかり知っておいてもらいたいと思
います。
それじゃあ、ちょっと時間が足りないので言えませんが、しり切れトンボになりますが、終
わります。
○議長(伊達亮詞君)
以上で一般質問を終わります。
この際暫時休憩いたします。
再開は時刻につきましては、後ほど御連絡いたします。
~~~~~~~~ ○ ~~~~~~~~
――休憩
午後
2時50分――
――再開
午後
4時50分――
~~~~~~~~ ○ ~~~~~~~~
○議長(伊達亮詞君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
お諮りいたします。
委員会審査等のため、あすから9月27日までの5日間休会したいと思います。これに御異議
ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(伊達亮詞君)
御異議なしと認めます。
-245-
よってあすから9月27日までの5日間休会と決定いたしました。
この際御通知いたします。各委員長からお手元に配付の委員会審査日割り表のとおり、委員
会を開催する旨申し出がありましたので、御通知いたします。
以上で本日の日程はすべて終了いたしました。
本日はこれにて散会いたします。
~~~~~~~~ ○ ~~~~~~~~
――散会
午後
4時51分――
地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
平成19年9月22日
三次市議会議長
伊
達
会議録署名議員
平
岡
会議録署名議員
大
森
-246-
亮
詞
誠
俊
和
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