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L 豚の生体測定値による層体形質の推定 〝
〔豚 〕 L 豚 の 生 体 測 定 値 に よる 居 体 形 質 の 推定 L 背 景 と特徴 我国の養豚界では豚 の体型 を目で見て種豚 を選抜す ることが広 く行なわれている 。 この よ うな方法が効率の良 い産肉能力の改良 につなが らない ことは、外国か ら多 くの種豚を毎年導 入 しなければならない現状からも明 らかである。 そこで、 日で見 るだ でな く生体か ら得 ら け れる測定値 (体 高、十字部高、体長、胸囲、管囲、前 巾、胸巾 、後巾、胸深、1日 平均増体 重 )を用いて統計的 な方法により、その個体の産肉能力 (ロ ース断面積、背脂 肪の厚 さ、枝 肉格付 )を 推定すれば、その正確度はどの程度 になるかを検討 した。 2 技 術の内容 (1)上 の生体測走値を用いて 3種 の屠体形質を推定 した結果、 いずれ も推定の正確度 は低 く 実用性のない ことが明 らかにな った。 121 改良 したい形質 を直接測定 し、その測定値の優れた個体を種豚 として選抜すれば改良が 進むとい う原則に立 ちもどり、能力の向上に努力す る必要がある。層体 の形質など主 体で は測定で きない ものは きようだいや子 の成績 を用いて推定す べ きでぁる。 こ 普 及上の留意点 この試験 に用いた豚 の群 は、大変斉一度 の高 い、改良の進んだ群であ った ので上の結 果が 得 られたがtま だば らつ きの大 きな群 では生体を良 く観察す ることによ り、ある水準以上の 能力を持 った個体を識別で きると思われる。 また、その時点 での豚 の健康状態の良 じ悪 し 、 生物 としてバ ランスの とれた もので あるか否かの判断に より生体の観察か らも重要な情報が 得 られるであろ う。 4 試 験成績の概要 (1)試 験課題名 121 試験年次および場所 豚 の地域環境別選抜試験 種 昭 和 46年 ∼ 岩 手畜試 0 試 験方法 榛豚の地域環境別選抜試験の第 1か ら第 3世 代までの選抜調査豚 272頭 を供試 した。 供試豚 は 30時 時 よ り原則 として同腹豚 2頭 群飼で新産 肉能力検定飼料 を不断絡 し 90 餌 、 峰到達後 1週 間以内に屠殺 した。体尺測定は居殺前 日に行ない、約 1日 絶食 させた後、居 殺 した。解体方法は湯 は ぎ法で屠体調査は産 肉能力検定実施方法に準 じた。なお 、枝肉格 付は日食協の格付 に より極上 =4、 上 =3、 中 =2、 並=1と して分析 した 。 -3o_ (4)試 験結果 ① ロ ース断面積 の推定結果 : 10形 には 1夕 水準で 1(鷲 )は あ笥合 部分 された により 説明 ー 回帰 有意 とな ったが、 ロ ス断可積 の分散 の うち重 Q8677と 低 く、実用性 は期待で Q1352、 推定 の正確度 を示す重相関係数 (R)は 僅 かに高まつた えて もR=Q3890と きない。 また、 これ ら 10形 質 に層殺前体重 を加 にす ぎず、正確度 の大巾な向上は見 られなか つた。 1%水 の推定結果 : 10形 質 を用いた時 の重回帰 は ② 肩 背腰 3部 位平均 の背脂肪 の厚 き 質 全てを用いた時の重回帰 は統計的 た力 ても エ で右意となったが、Rは Q3031と はくt屠 殺前体重を独立変室 1み 早 は3185で 正確度の大巾な向上は見られなかっだ。 iま 的には1%水 準で宥喜と│うた ぶ ③ 枝 肉格付の推定結果 : iO彦 賃を用 走重回帰 統卦 i準 】 量 に加 えて もRは が Rは Q2・:占 3と 更 にな く、居燕 前ホ 室 を独立変 す ぎな Q2621に 1世 ニ と磨体 か ら得 られた実測値 との順位相 関 は第 ④ 重 回帰 式 に よる ロ ス断面積 の推定値 低 い 値で あ つ│。 票 に集 団 の 第 3世 代 は3329と 第 2也 代 Q4356、 代 Q3871、 す の '■上位 2がの1を推定値iと より選抜 した時に実苅値ネ上泣 2分?11たうイク`れるⅢⅢ 割 3世代 Q6000・ と呼 く、年?準千値 合は第 1世代 95750、 第 2世代Q6522、 第 tの ― じいことが更にはつきりした。 実用にあと│ま 硼の 附0 腰0 鋼の 存輸 DG 名 208 -48 L865 ■ 182 ゑ 077 729 156 512 r,419 1 名 231 -47 L864 ■ 167 4103 540 151 253 千 426 2 3 2,349 -48 ■ 947 987 2088 名 353 -48 名 044 988 名 049 316 1,307 3615 4 4378 ―-49 ■ 952 ■030 名 150 378 L301 a608 5 名 411 -49 2029 L092 名 199 L296 ■ 600 z390 -49 z172 1091 1,努 3 亀 540 7 名 267 -55 ■ 922 1048 4232 8 1111 -57 Q913 ■ 022 9 Q437 名 090 ヘ \ 御0 諏0 ー ー 151 主要成果 の具体的 デ タ エ 表 -1 生 体測 定値 に よる ロ ス断面 積 の推定 K (夕 ) 重相 関係数 -31 - -322 R2 R 1,352 こ677 1,328 a f645 ・ ・ 一 一 一 ち ヽ ,, .. ”す ・ ※ R 席由痛楳数X l げ 体高 の 8 0 212 み 787 10 体長 の ,r,10 表 -2 生 体測定値による背脂肪 の厚 さ(3部 位平均 )の 推定 胸巾 DG ※ 体高 管囲 字高 十部 体長 胸囲 胸深 後巾 前巾 鷲 -111 ―-164 Q019 こ 031 Q892 2982 は 892 名 909 q844 名 905 Q843 4904 C803 ゑ 833 Q742 を 724 R 1 ― ■05 499 4 -113 -353 2 - 97 412 4 -106 -404 ―- 99 358 4 ―- 85 ―‐417 - 98 366 4 - 80 ―-410 一 鏑 367 4 - 34 -408 口, 96 427 - 75 -408 ニー103 427 ―- 73 -118 428 o704 ム 654 -132 438 Q 646 2541 Q397 ■ 992 4 〒 17 97 58 ―14 75 ―-13 64 -155 40 -10 4 ヽ 9 58 -146 ※ :偏 回帰係 数 Xlげ 表-3 生 体測定値による標肉格付の推定 体高 体長 胸巾 胸深 十字 部高 ぽ 一- 38 -176 -140 -119 Q652 ゑ 553 2 ―- 40 -172 -158 Q621 2492 ―-177 Q605 え461 は 594 名 438 Q573 4394 Q568 4383 Q550 亀 344 Q515 4271 Q401 2022 ,363 1,905 後巾 管囲 DG 362 246 296 - 2 373 249 317 前巾 ※ 1 417 91 365 胸囲 3 336 75 344 231 307 - 1 ―- 54 4 333 75 267 225 334 2 ―- 67 321 71 232 224 348 - 1 320 79 242 212 341 7 85 268 8 91 374 6 282 10 72 318 ※ 偏 回帰 係数 Xlげ -32- R 求 一 均 ロ ー ス好面積 に お ける実測位 とに定 他の順位相関 >\ 成功率 歩選抜の 順 位 相 関 ※ 第 1 世 代 3871 5750 第 2 世 代 4536 6522 第 3 世 代 3329 6000 (6)残 された問題点 l i 今後、測定部位、測定器具等 を含 めた 体尺測定法全体 を層体形質推定 のための測定値 を 得 る方法 と して再検討 し、改善す る こ とに よ りどの程 度 、正確度が向上 す るか を検 討 した い 。 i i & 参 考資料 i 試 験成績報告書 49年 度 京 都府農業指導所・ 名 1 性 別 に よる 豚 肉 の 肉質 に つ い て L 背 景 と特徴 現在、肉豚 として出荷 されてい る豚 は去勢 と雌が大部分 であ り雄は殆 どない。雄 は飼料の 利用率が優れ、屠体において も背脂肪が薄 く、赤肉の割合が多 く、産肉性が優れてい る。 こ の よ うな利点の多い雄 の肉 も雑臭 を帯 び、肉質が悪 い とい う理由か ら、横肉価格が極端 に安 くされているのが現状である。 しか し 90K7以 下の雄の肉はそれ以上大 きなものと比較 して 雄臭が強 くない と言われているため、 もし性別 による肉質 に差がなければ肉豚生産 において 効率 の増加 につながる可能性がある。 2 技 術 の内容 │ (1)発 育成績 は雌より去勢が良 い。 12)去 勢の肉質は雌 より者干自 っぼ く、保水性が僅かに劣るが大 きな差ではない。 13)テ クスチヤーにおいて も殆 ど差は認められない。 14)発 育成績は雌より雄が良い。 (5)推 と雌 の肉質 を比較 して み ると、色調は殆 ど同 じで雄 の肉は保水性が若干悪 く、硬 い傾 向があるが大 きな差がない。 &'普 及 上の留意点 (1)肉 質調査 は 90駒 時 で屠殺 した豚で行 った。 121 サンプルは屠殺後 48時 間を経過 した左半丸の第 6∼ 9胸 能部の ロースを用いた。 -3ヽ 一