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住宅の動的耐震診断結果報告例はこちらから

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住宅の動的耐震診断結果報告例はこちらから
序.動的耐震診断について
1)計測の概要
動的耐震診断は、①診断機器を建物2階に設置して小さな地震を起こし、②そのときの建物1階の揺れを計測
して、③建物が震度いくつの地震まで安全性が高いかを推測するシステムです。
動的耐震診断機器DYNAS 建物起振機
加速度検出器
動的耐震診断機器DYNAS 制御部
2)調査内容
小さな地震で建物を揺らして計測する動的耐震診断でわかることは、木造住宅の耐震性を判断する上で、もっ
とも大切な、「建物全体の硬さ(揺れやすい建物かどうか)」と、「建物各部の硬さのバランス(揺れ方のバ
ランス)」です。
これらは、小さな地震にも大地震にも共通に現れる建物の特性です。
このデータをもとに、「震度いくつの地震まで安全性が高いか」を解析して数値で表しています。
柔らかい構造の家ほど
大きく揺れ・・・
地震による被害が
起きやすい
柔らかい面ほど
大きく揺れ・・・
小さな地震でも大きな地震でも、柔らかい構造の
家ほど大きく揺れやすくなる ⇒ 大地震との相
関性高
地震による被害が
起きやすい
小さな地震でも大きな地震でも、柔らかい面ほど
大きく揺れやすい ⇒ 大地震との相関性高
一方で、柱や梁、壁などの構造部分が丈夫に緊結されているか(接合部の耐力)、基礎や土台が頑丈
か、など、小さな地震ではわからないこともあります。
これらの点の検討が必要なこと、また、より多角的な検討を行うためにも、動的耐震診断は、簡易耐
震診断・精密耐震診断で耐震補強が必要と判定されたときに利用されることをお奨めしています。
小さな地震から推測することが難しい、基礎
や接合金物が大地震でも耐えられるかどうか
等については、専門家が目で見て判断
接合部の金物
建物基礎
-1-
3)本報告書について
<地震の大きさと建物の危険度>
本報告書では、地震の大きさと建物の変位量の関係を推定
し、ここから建物の危険度を判定しています。
報告書中、「安全性高」と表示している範囲は、建物の変形角
が1/120rad以内(階高300cmのとき2.5cm)、「損傷の危険」と表
示している範囲は建物の変形角が1/30rad以内(同10cm)、
1/30radを超えると「大損傷の危険」と表示しています。
「安全性高」・・・構造体の損傷が開始する可能性が低い範囲
「損傷の危険」・・・構造体が損傷を受ける可能性が生じる範囲
「大損傷の危険」・・・構造体が、補修不能なほどの大きな損傷を受ける可能性がある範囲
なお、この判定結果は、起振機を用いた振動解析に基づく推測値であり、実際の大地震時の建物
の安全性について保証するものではありません。
<解析資料>
本調査結果は、当社が平成15年に行った、木造住宅の荷
重−変形試験結果をもとにした推測値です。
起振試験により得た結果を、1/120radの変位までを弾性
範囲と仮定し、「安全性高」として計算、1/30radの変位まで
を左図に基づき計算し、「損傷の危険」、1/30radより大きな
変位を来たすと推測される範囲を、「大損傷の危険」と表示
しています。
4)吉田 秀人 様邸 計測データ
変位(X方向)
(μm)
120
110
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
2
3
4
中央
5
6
西側
7
8
9
変位(Y方向)
(μm)
東側
120
110
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
10 (Hz)
2
※1 各検出器の設置位置は、7ページに記載しております。
※2 変位量は、加速度検出器が検出した加速度から計算しています。
-2-
3
4
中央
5
6
南側
7
8
北側
9
10 (Hz)
< 様邸 解析結果 >
1.建物の耐震性能
X
方
向
(
長
辺
1階
加速度
建物の安全性
西
X
中央
東
震 度
西
側
∼震度4
南
北
震度 建物の安全性
2階
加速度
)
震度
6強
安全性高
647.0gal
7
損傷の危険
772.3gal
7
損傷の危険
1294.0gal
7
安全性高
340.1gal
6強
安全性高
401.3gal
7
損傷の危険
680.3gal
7
損傷の危険
802.5gal
7
安全性高
340.8gal
6強
安全性高
334.5gal
6強
損傷の危険
681.5gal
7
損傷の危険
669.0gal
7
震度6
震度7
772.3gal
386.1gal
安全性高
損傷の危険
大損傷の危険
647.0gal
安全性高
0
震 度
100
200
∼震度4
300
震度5
損傷の危険
400
500
600
震度6
安全性高
2階
震 度
100
∼震度4
200
損傷の危険
震度5
802.5gal
400
500
600
震度6
安全性高
100
200
900
1000
加速度(gal)
669.0gal
損傷の危険
300
800
大損傷の危険
損傷の危険
安全性高
0
700
681.5gal
334.5gal
2階
大損傷の危険
震度7
340.8gal
1階
1000
加速度(gal)
大損傷の危険
損傷の危険
300
900
680.3gal
安全性高
0
800
震度7
340.1gal
1階
700
401.3gal
東
側
向
386.1gal
震度5
1階
方
安全性高
2階
中
央
・
400
500
大損傷の危険
600
700
800
900
1000
加速度(gal)
※ 本解析結果は、起振機を用いた振動解析に基づく推測値であり、実際の大地震時の建物の安全性を
保証するものではありません。加速度値と実際の地震の震度とは、地震の継続時間等諸条件により
一致しない場合があります。
-3-
Y 方 向 ( 短 辺 ・ 東 西 方 向 )
建物の安全性
南
Y
中央
北
震 度
南
側
∼震度4
1階
加速度
震度 建物の安全性
あ あ
2階
加速度
震度
安全性高
934.5gal
7
安全性高
524.5gal
7
損傷の危険
1869.0gal
7
損傷の危険
1049.0gal
7
安全性高
644.5gal
7
安全性高
561.8gal
7
損傷の危険
1289.0gal
7
損傷の危険
1123.5gal
7
安全性高
528.7gal
7
安全性高
595.5gal
7
損傷の危険
1057.3gal
7
損傷の危険
1191.0gal
7
震度5
震度6
震度7
934.5gal
安全性高
1階
損傷の危険
524.5gal
2階
損傷の危険
安全性高
0
震 度
100
∼震度4
200
300
震度5
400
500
600
震度6
700
800
900
1000
加速度(gal)
震度7
644.5gal
中
央
安全性高
1階
損傷の危険
561.8gal
2階
安全性高
0
震 度
100
∼震度4
200
300
震度5
損傷の危険
400
500
600
震度6
700
800
900
1000
加速度(gal)
震度7
528.7gal
北
側
1階
安全性高
損傷の危険
595.5gal
安全性高
2階
0
100
200
300
損傷の危険
400
500
600
700
800
900
1000
加速度(gal)
※ 本解析結果は、起振機を用いた振動解析に基づく推測値であり、実際の大地震時の建物の安全性を
保証するものではありません。加速度値と実際の地震の震度とは、地震の継続時間等諸条件により
一致しない場合があります。
-4-
建物各面における「安全性高」の推定値
< 1階 >
600gal以上
450gal∼600gal
340.8gal
300gal∼450gal
300gal未満
ああ
阪神淡路大地震クラス
震度7クラス
震度6以下クラス
東
528.7gal
北
西
南
934.5gal
X中央
340.1gal
Y中央
644.5gal
386.1gal
< 2階 >
600gal以上
450gal∼600gal
334.5gal
300gal∼450gal
300gal未満
阪神淡路大地震クラス
震度7クラス
震度6以下クラス
東
595.5gal
北
西
647.0gal
-5-
南
524.5gal
X中央
401.3gal
Y中央
561.8gal
2.建物に加わる水平力に対する剛性
建物が1cm変位するのに必要な水平力を示しています。
数値が大きいほど硬い建物であることを示しています。
建物改修(壁補強)を行うと、建物は硬くなり、地震時に揺れにくく
なります。
建物に加わる水平力
地震の揺れ
X
Y
1階
2階
-
西
45.2kN/cm
43.3kN/cm
-
中央
51.9kN/cm
26.9kN/cm
-
東
39.9kN/cm
22.4kN/cm
-
南
142.7kN/cm
35.1kN/cm
-
中央
75.4kN/cm
37.7kN/cm
-
北
61.9kN/cm
40.0kN/cm
※1kN(キロニュートン)は約102kg
水平剛性の変化
(kN/cm)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
西
中
東
南
-6-
中
1階
2階
北
計
測
位
置
X方向
Y
方
向
東側
●
Y中央▲
起振機 ■
北側 ▲
●
▲ 南側
X中央
●
西側
2階平面図
東側
●
Y中央▲
▲北側
起振機 ■
●西側
3階平面図
-7-
●
X中央
▲ 南側
計
測
物
件
計
測
機
器
計
測
状
況
-8-
<参考 ∼加速度と震度階級>
地震の揺れの強さを示すのに一般に使用されているものとして、気象庁が発表している「震度階級」があります。
しかし、これは診断結果として表示するには大まかにすぎること、また、約400gal以上のすべての地震が震度7
と表示されることから、この報告書では、地震の揺れの強さ(加速度)を示すものとして、「gal(cm/s2)」を用いて
います。
以下に、加速度と震度階級との関係を表にしています。これを参考にしながら報告書をご覧ください。
また、地震の規模を表すのに、「マグニチュード」という語が使われます。「マグニチュード」は地震そのもののエ
ネルギーの大きさを表すもので、「加速度」や「震度階級」は調査地での揺れの大きさを表すものです。
ちなみに、兵庫県南部地震(阪神大震災)の地震の規模はマグニチュード7.2、震源から約25km離れた神戸
海洋気象台では818galの揺れを記録しています。
加速度(gal)
震度階級
0
人は揺れを感じない
0.8∼2.5
1
屋内にいる人の一部が、わずかな揺れを感じる
2.5∼8.0
2
屋内にいる人の多くが、揺れを感じる。眠っている人の一部が目を
覚ます。
8.0∼25
3
屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる。恐怖感を覚える人もい
る。
25∼80
4
かなりの恐怖感があり、一部の人は身の安全を守ろうとする。眠っ
ている人のほとんどが目を覚ます。
5弱
多くの人が身の安全を図ろうとする。一部の人は行動に支障を感
じる。
5強
非常な恐怖感を感じる。多くの人が行動に支障を生じる。
6弱
立っていることが困難になる。
6強
立っていることができず、はわないと動くことが出来ない。
∼0.8
80∼250
250∼400
400∼
7
揺れにほんろうされ、自分の意志で行動できない。
-9-
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