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軽症糞線虫症患者にみられる臨床症状についての検討
1378 軽症糞線虫症患者 にみ られ る臨床症状 についての検討 1)琉球 大 学 医学 部 第1内 科 ,2)琉 球 大 学 医学 部 地 域 医療 セ ソ ター 座 覇 修1)新 村 政 昇1)金 城 渚1)池 間 稔1) 中 村 博1)上 原 剛1)上 地 博 之1)大 城 淳 一1) 志 喜 屋 孝 伸1)金 城 副 則1)斎 藤 厚1)2) Key words: (平成4年4月30日 受 付) (平成4年6月26日 受 理) Strongyloides parasitis stercoralis, reactive rheumatism, 要 HTLV-I arthritis infection 旨 著 者 らは これ ま で299例 の 軽 症 糞 線 虫 症 患 者 の 治 療 を 行 い 下 記 の 結 果 を 得 た . 1)外 来 初 診 時 で 症 状 の 訴 え の な い 症 例 は27:1%で,な た.症 状 で 最 も多 か っ た の は 関 節 痛 ・腰 痛(28.4%)で (18.1%)の 2)腹 dazoleとthiabendazole併 治 療 後 に54.1%の 症 例 で 消 失 し た .mebendazole投 用 群 で は85.7%,ivermectin投 症 例 で 消 失 した.MBZ投 用 群 で は100%,ivermectin投 与 群 で は86.7%で 消 失 し,meben- 消 失 した . virustypeI)抗 節 痛 ・腰 痛 は 消 失 し,mebendazoleとthiabendazole 併 与 群 で は27.8%で 体 陽 性 率 は 男 性38 .6%,女 性43.9%,全 体 陽 性 で あ った . 来 初 診 時 に 関 節 痛 ・腰 痛 を 訴 え た85例 の 抗HTLV-1抗 43.9%)で,関 性45.9%)で あっ 肢 の しびれ感 与 群 で は66 .7%で 消 失 した.関 与 群 で は58.7%で 3)抗HTLV-1(humanT-1ymphotropic 4)外 ,次 い で 腹 痛 ・腹 鳴(19.3%),四 順 で あ った. 痛 ・腹 鳴 は 治 療 後 に81.4%の で は41.2%が ん らか の 症 状 を 訴 え て い た 症 例 は72 .9%で 節 痛 ・腰 痛 を 訴 え て い な か っ た214例 の 抗HTLV-1抗 あ っ た.こ 体 陽 性 率 は41 .2%(男 性38.6%,女 体 陽 性 率 は34 .6%(男 性28.6%,女 れ ら対 象 者 の 関 節 痛 ・腰 痛 の 有 無 と抗HTLV-1感 性 染 者 と の 間 に相 関 関 係 は 認 め られ な か っ た. 序 文 痛 が そ れ に よ る も の か 検 討 し た. 著 者 ら は これ ま で 糞 線 虫 症 患 者 に 対 し て mebendazole(MBZ),MBZとthiabendazole (TBZ)の 併 用 お よ びInvermectin よる の 臨 床 症 状 と 治 療 に 伴 う変 動 に つ い て 報 告 す る . reactive arthritis)が 体 の陽性 率 が 高 い こ と が 知 られ て い る が14)15),HTL∼q感 (IVM)に 治 療 を 報 告 し て き た が1)∼8),本 稿 で は 本 症 治 療 前 寄 生 虫 症 に 稀 に 関 節 炎(parasitic ま た 糞 線 虫 症 患 者 は 抗HTLV-1抗 rheumatism, 者 に 認 め ら れ る 関 節 症(HTLV-1型 HTLV-I associated 染 関 節 症, arthropaty)16)17)と 今 回認め られ た 関 節 痛 と関 連 が あ るの か に つ い て も検 討 し た. 合 併 す る こ とが あ り9)10) ,糞 材 料 と方 法 線 虫 症 に も関 節 炎 が 合 併 す る こ とが 報 告 され て い 1.対 る が11)∼13),今 回 の 対 象 者 に 認 め ら れ た 関 節 痛 ・腰 普 通 寒 天 培 地 法 を用 い て 行 った 住 民 検 診 で 糞 線 別 刷 請 求先:(〒903-01)沖 座覇 齢別 分布 虫 が 陽 性 で あ っ た299例(男 縄 県 西 原 町字 上 原207 琉球 大 学 医 学部 第1内 科 象 者 の 性,年 修 を 対 象 に し た.そ 性184例,女 の 男 女 比 は1:0.6で 感 染 症 学雑 誌 性115例) あ っ た .年 第66巻 第10号 1379 糞線虫症患者 の臨床症状 Table 1 1:16倍 Sex and age distribution 以 上 を 陽 性 と し た. 成 1.症 績 状 につ い て 症 状 の な い も の は27.1%で あ っ た.有 は 関 節 痛 ・腰 痛(28:4%)が 痛 ・ 腹 鳴(19.3%),手 秘(16.3%),掻 症状者 で 最 も 多 く,以 下,腹 足 の し び れ 感(18.1%)便 痒 感(15.7%)の 順 で あ っ た(Table 2). No. of patients 2.治 療 に 伴 う症 状 の 変 動 に つ い て Table3に 齢 別 で は 男 女 と も60歳 代 が 最 も多 く全 体 の3割 を 節 痛 ・ 腰 痛(63例)は 状 外 来 に て 消 化 器 症 状,神 経 症 状,視 身 症 状,関 治 療 し た 症 例219例 症 状 を 訴 え て い た が,そ 占 め て いた(Table1). 2.症 MBZで 示 し た. 節 痛 ・腰 痛,頻 尿,そ 覚 障 害,全 の 他 の愁 訴 につ い て あ ら か じめ 作 製 した 問 診 表 に 従 って 記 載 し 抗HTLV-1抗 ATLA,HTLV-1富 75.0%の 体 の 測 定 はPA法(セ ロ デ ィ ア- 士 レ ビオ)の 定 量 法 で行 い, の うち で 最 も 多 か っ た 関 の 次 に 多 か った 四 肢 の し びれ 感 は 膚 掻 痒 感 が75.0%の 下 胸 や け が96.9%,皮 症 例 で 消 失 し た. 併 用 群 で 最 も多 か っ た 症 状 は 腹 痛 ・腹 鳴(14例)で,治 体陽 性率 が 改 善 し た.IVM投 そ の う ち27.8%の 療 後 に12例(85.7%) 与 群 で は 関 節 痛 ・腰 痛 が 多 く, 症 例 が 治 療 に よ っ て 改 善 し た. Table 2 Subjective complaints in each group before treatment *MBZ: mebendazole , TBZ: thiabendazole, 平成4年10月20日 IVM: ivermectin. は治療 前 に 治 療 に よ っ て37例(58.7%) 症 例 で 消 失 し,以 MBZとTBZの た. 3.抗HTLV-1抗 が 消 失 し た.そ 中154例 **%, (No. of patiants) 座覇 1380 Table 3 after Incidence of improvement 修 他 性43.9%)で of symptoms treatment あ った.関 節 痛 ・腰 痛 が み られ な か っ た214例 の 抗HTLV-1抗 体 陽 性 率 は34.6%(男 28.6%,女 あ った .こ れ ら対 象 者 の 性45.9%)で 関 節 痛 ・腰 痛 の 有 無 と抗HTLV-1抗 性 体 の 有 無 との 間 に相 関 関 係 は 認 め られ な か った(Table4). 考 察 軽 症 の 糞 線 虫 患 者 が 症 状 を 訴 え る こ とは 少 な い と され て い るが18)19),今回 の 対 象 者299例 の72.9% の 症 例 が な ん らか の症 状 を 有 して い た .安 里 ら20) は 糞 線 虫 陽 性 者 と陰 性 者 の 症 状 を比 較 し有 意 差 は な か った と 報 告 し て い る が,今 placebo効 回の検 討 では 果 は 否 定 で きな い も の の,腹 痛 ・腹 鳴 を 訴 え て い た59例 中48例(81.3%),関 85例 中46例(54.0%)は 節 痛 ・腰 痛 は 治 療 後 改 善 して い る の で, これ らの 症 状 は本 症 に よ っ て生 じた 可 能 性 が 大 き い と思 わ れ る. 寄 生 虫 症 に は 関 節 炎(Parasitic *% , (No. of patiants improved complained before Tx) after Tx/No. of patients rheumatism, reactive arthritis)が 合 併 す る こ とが あ り9)10),以 下 の 診 断 基 準 が あ る9).(1)単 また は 多 関 節 炎 が み られ る こ と,(2)寄 生 虫 の 浸 淫 地 に居 住 あ る い は居 Table 4 Comparison of HTLV-1 antibody positive and negative patients with arthralgia and/or lumbago 住 し て い た こ とが あ る こ と,(3)X線 上 関節の変化 を 認 め な い こ と,(4)炎 症 性 の関 節 液 の証 明,た だ し寄 生 虫 は 証 明 され な い こ と,(5)血 沈 の充 進 ,(6) 血 中 好 酸 球 の増 加,(7)直接 あ るい は 間 接 的 に 便 中, 血 中,尿 中 な どか ら寄 生 虫 が 証 明 さ れ る こ と,(8) 抗 リウマ チ 薬 が効 果 を 示 さ な い こ と,(9)特 異 的 な 駆 虫 療 法 に よ っ て症 状 が 著 明 に 改 善 さ れ る こ と. そ の うちDouryら9)は(2)(3)(7)(8)お よ び(9)が認 め ら %, No. of patients れ た ら本 症 と診 断 して よ い と して い る.今 回 の 対 象 者 の28.4%に 全 症 例 で は 関 節 痛 ・腰 痛 が52.9%(87例 腹 痛 ・腹 鳴 が81.4%(59例 の改 善 が 認 め られ た 3.関 中48例)の (Table3) 中46例) , 頻 度で症状 . 節 痛 ・腰 痛 と抗HTLV-1抗 症 状 は 糞 線 虫 症 に 合 併 す る 関 節 炎 に よ って 生 じた 例 は な か った.そ の他 の 項 目に 関 し て は 今 後 検 討 して い く予 定 で あ る. 対 象 者299例 の う ち 抗HTLV-1抗 性38.6%,女 体 の陽性 率は 性43.9%)で 体 価 は ほ と ん ど の 症 例 が4,016倍 あ っ た .抗 以 上 で あ っ た. 外 来 初 診 時 に 関 節 痛 ・腰 痛 を 訴 え た85例 抗HTLV-1抗 認 め られ た 関 節 痛 ・腰 痛 は治 療 後 症 例 で 消 失 した こ と に よ り,こ れ らの 可 能 性 は 否 定 で きな い が,関 節 液 貯 留 を来 した 症 体 との関連 に つ いて 41.2%(男 に54.1%の 体 陽 性 率 は41.2%(男 の うち 性38 .6%,女 HTLV-1は 1eukemia)以 成 人T細 胞 白 血 病(adult T-ce11 外 の 臓 器 病 変 を 発 症 す る こ とが あ り,関 節 に も炎 症 性 病 変(滑 膜 増 殖 性 関 節 病 変) を 合 併 す る こ とが 示 唆 され て い る16)17) .糞 線 虫 症 患 者 は糞 線 虫 陰 性 者 よ り抗HTLV-1抗 体 陽性 率 感 染症 学 雑 誌 第66巻 第10号 糞線虫症患者 の臨床症状 が 高 い こ と に よ り14)15),対 HTLV-1感 象 者 の 関 節 痛 が 染 と関 連 が あ る か を 検 討 した が 両 者 13) 大井 秀 美, 佐 藤 健 比 呂, 小 澤 哲夫, 菊 池正 俊, 中 護, 反復 投 与 法 に よる糞 線 虫 の駆 虫 成 績 。感 染 症 誌, 1991. 2) 志喜 屋 孝 伸, 国吉 孝 夫, 東 恩 納 厚, 新 垣 民樹, 親 川 富 憲, 嘉手 納 啓 三, 金 城 福 則, 斎 藤 厚, 安 里 独 お よ びThiabendazole との 併用 に よ る糞 線虫 症 治療 の試 み. 感 染 症 誌, 64: 1408-1415, 1990. 3) 志 喜屋 孝 伸, 国吉 孝 夫. 上 地 博 之, 親 川 富 憲, 金 城 福 則, 斎 藤 厚, 池 間 稔, 中 村 郎, 安 里龍 二: Mebendazoleに 期 駆 虫 効 果 と新 しい 投与 法 の 検 討. 感 染 症誌, 65: 野正 明, 荒 川 正 昭: Parasiticrheumatismと 433-441, られ た糞 線 虫 症 の1例. 1991. 4) 志 喜 屋孝 伸, 金 城 渚, 池 間 稔 地 博 之, 親 川 富 憲, 金 城 福 則, 斎藤 山 城章 裕, 上 厚, 中村 博, 大 湾朝 尚, 山城 正 登, 安 里龍 二: Mebendazoleに よる糞 線 虫 症 治療 に関 す る臨 床 的研 究 一 粉 末投 与 と錠 剤 投 与 の有 用 性 に 関す る検 討一. 感 染 症誌, 65: 681-686, 1991. 博, 石 島英 厚, 親 泊康 朝, 石原 昌清, 宮城 盛 島 明 浩, 金 城 勇徳, 安 里 龍 二: Thiabendazole 龍 二: Mebendazole単 厚, よる糞線虫症 治療 に関 よる糞 線 虫 症 の長 献 屋 孝 伸, 佐久 川 廣, 嘉手 納 啓 三, 橘 川 桂三, 金 城 65: 304-310, 安 里 龍 二: Ivemectinに 9) Doury, P., Pattin, S., Durosoir, J. C., Voinesson, A., Dienot, B. & Duret, J. C.: Le rhumatisme de l'anguillulose; manifestations articulaires et anguillulose. Presse Med., 4: 805, 1975. 10) Tomas, S., Luis, R., Paul, H., Frank, B. & Bernard, F.: Reactive arthritis induced parasitic infestation. Ann. Intern. Med., 94: 207 209, 1981. 11) Forzy, G., Dhondt, J. L., Leloire, 0., Shayeb, J. & Vincent, G.: Reactiv arthritis and strongyloides. J.A. M.A.,. 259: 2546-2547, 1988. 12) Olivier, P., Babah, B., Jacques, B., Laurent, C., Anne, C.M. & Christian, L.: Arthritis as sociated with strongyloides stercoralis. Scand J Inf. Dis., 22: 233-236, 1990. 1) 親 川 富 憲, 国吉 孝 夫, 新 垣 民 樹, 東 恩 納 厚, 志 喜 福 則, 斎 藤 垣 民 樹, 親 川 富 憲, 佐 久川 廣, 金 城 福 則, 斎藤 す る臨床 的 研 究. 感 染 症誌, 65: 1085-1090, 間 に 明 ら か な 相 関 は 認 め ら れ な か っ た. 文 1381 1991. 考え 日内会 誌, 77: 568-571, 1988. 14) 斎 藤 厚: 糞 線 虫. 臨 床 と微 生 物, 17: 607-611, 1990. 15) 斎藤 厚: 糞線 虫 症 一最 近 の 問題 点 一. モ ダ ソ メ デ ィア, 35: 428, 1989. 16) 松 本 美 富 士, 日比 野 宣 幸, 上 村 晶 代, 西 岡久 寿 樹: 5) Shikiya, K., Uechi, H., Saito, A. & Asato, R.: Clinical study of mebendazole therapy for strongyloidiasis. Jpn. J. Trop. Med. Hyg., 19: 339-346. 1991. HTLV-1感 染 者 に 発症 した 多 発性, 持続 性 の関 節 症 を示 すSlogren症 1589-1590, 候 群 の1例. 日内 会 誌79: 1990。 尚, 山 城 正 登, 安 里 龍 二: 糞 線 虫 症 に 対 す る 17) Nishioka, K., Maruyama, I., Sato, K., Kitajima, I., Nakajima, Y. & same, M.: Chronic inflammatory arthropathy associated with HTLV-1. Lancet, i: 441, 1989. mebendazoleの 18) 城 間 祥 行: 糞 線 虫 症. 腸 管感 染 症, (斉藤 6) 志 喜屋 孝 伸, 座覇 修, 池間 稔 吉朝 邦, 上 地博 之, 金城 福 則, 斎藤 中村 博, 仲 厚, 大 湾朝 長 期 駆 虫 効果. 感 染 症 誌, 66 (3): 1992.(印 刷 中) 7) Shikiya, K., Kinjo, N., Uehara, T., Uechi, H., Ohshiro, J., Arakaki, T., Oyakawa, T., Kinjo, F., Saito, A., Kumai, M., Iju, M. & Kobari, K.: Efficacy of ivermectin against Strongyloides stercoralis in human. Intern. Med., 31: 311-313, 1992. 8) 志喜屋孝伸, 上原 剛, 上地博之, 大城淳一, 新 平 成4年10月20日 誠), 医 典 社, p.125-134, 1984. 19) 川 平 稔: 糞 線 虫症. 病 理 と臨 床, 1: 1448-1453, 1983。 20) 安 里龍 二, 仲 宗根 民 男, 吉 田朝 啓, 新 垣 民樹: 宮 古 島 にお け る糞 線 虫 の 浸淫 状 況調 査 及 び駆 虫 後 の 検 査 につ い て. 沖 縄 県公 害 衛 生研 究 所, 平 成2年 度 地 域 特殊 感 染 症 対策 事 業 報告 書. 1382 座覇 修 他 Clinical Study on Symptoms in Patients with Strongyloidiasis Osamu ZAHA1>, Seisho NIIMURA1}, Nagisa KINJ01> , Minoru IKEMA1), Hiroshi NAKAMURA1), Takeshi UEHARA1>, Hiroyuki UECHI1), Junichi OHSHIR01),Koushin SHIKIYA1),Fukunori KINJ01) & Atsushi SAIT01),2) 1>FirstDepartmentof Internal Medicine,Facultyof Medicine,Universityof the Ryukyus 2)Research Institute of Comprehensive Medicine,Universityof the Ryukyus We treated strongyloidiasis patients and obtained the following results: Of the 299 patients (184 males and 115 females), 81 patients (27.1%)had no complaints before treatment, 218 patients complaints of some symptoms , including arthralgia and/or lumbago (28.4%), abdominal pain and/or borborygmus (19.3%), numbness of extremities (18.1%),constipation (16.3%) and itching (15.7). We treated 219 patients with mebendazole and symptoms improved after treatment described below: Thirty-seven of the 63 patients (58.7%)with arthralgia and/or lumbago improved . Twenty-seven of the 36 patients (75.0%)with numbness of extremities improved. Thirty-one of the 32 patients (96.9%) with heartburn improved. We treated 26 patients with mebendazole plus thiabendazole and twelve of 14 patients (85.7%) with abdominal pain and/or borborygmus were improved after treatment . We treated 54 patients with ivermectin and five of 18 patients (27.8%)with arthralgia and/or lumbago were improved after treatment. 感染 症 学 雑 誌 第66巻 第10号