一年間の中国留学を終えて

一年間の中国留学を終えて
中国 広東外語外貿大学 協定留学生
留学期間 2013 年 8 月～2014 年 7 月
グローバル・コミュニケーション学部 三年
遠藤 岬
先日中国での一年間の留学生活を終え日本に帰国しました。今回の中国渡航は二回目でし
たが、飛行機に一人で乗ることや、一年間も親元を離れ生活することは初めてだったので
不安に押しつぶされそうな感覚に陥りました。
いざ帰国してみると、まるで一年間の留学生活が夢だったかのように思えるほどあっとい
う間に過ぎた充実した留学生活だったように思います。
学校生活について
私が留学させていただいた広東外語外貿大学は世界各国から留学生が集まり一緒に中国語
を学びます。なので、クラスメイトも国際色豊かでイギリス人、コンゴ人、マダガスカル
人、ロシア人、タイ人、韓国人、パキスタン人、インドネシア人などでとても賑やかで留
学しなければ会う機会がない様な人たちと勉強できたのはすごく光栄なことでした。
授業は週５回朝 8；30 から始まり一日二コマ行います。学習内容はリスニング、スピーキ
ング、リーディング、ライティング、総合です。初めのころは先生が何を言っているのか
なかなか理解できず、大学でやってきた中国語の勉強の意味はなかったのだろうかと思う
程心配になりました。ですがクラスメイトと協力しあいまだまだボキャブラリーの少ない
中身振り手振りで一生懸命言いたいことを伝えているうちに、だんだんと授業内容が分か
るようになっていきました。クラスの雰囲気もとてもよく皆が皆周りを尊重する関係があ
り各国の文化や習慣を中国語を通して学べたことはすごく良かったです。
寮生活について
私の寮は女子寮二人部屋でした。ルームメイトとして一緒になったのは年上の韓国人でし
た。初めのころはなかなか意思疎通が出来なくて大変でした。ですが日本と韓国はわりと
生活スタイルが似ているので特に大きな問題も起きずだんだんと慣れていったように思い
ます。また中国語のレベルが伸びるにつれてお互い言いたいことも言えるようになり、韓
国の文化について教えてくれたり逆に日本の文化を教えたり、一緒に料理を作ったり買い
物に行ったりとだんだん距離を縮めていくことが出来ました。もちろん彼女とは国籍は違
いますが考え方や物の判断基準、好きな食べ物など似ている物がとても多くあり毎回発見
するごとにまるで、何年も前から友達だったかのようにも思えました。私たちは国が違う
と先入観や一歩引いて見てしまうところが少なからずあると思いますが、やはり根本は同
じ人間で国が違っても分かり合えるところが必ずあるように思えました。また、なにか生
活で悩んだことがあれば自然と相談し二人で解決策を探し将来のことなども話すようにな
りました。海外でしかも少し前までは見知らぬ人間とここまで仲良くなれたのは本当に環
境にも恵まれていて今思おうと感謝しかありません。
中国人学生について
留学先には日本語学科がありそこで知り合った中国人学生にはすごくお世話になりました。
まだ着いたばかりのころは、右も左もわからず何一つできませんでしたが彼らが親切に事
務手続きや携帯の使い伊方学校の案内などを教えてくれました。本当に親切に教えてくれ
て感激しました。
また、日本ではたびたび反日問題が取り上げられていますが学生間ではそんなことは一度
も見ることはなく、むしろすごく日本の漫画やアニメ、茶道の文化、建造物、日本食など
に対し興味を持っている学生が多く逆に私達日本人が知らないようなことも中国人学生か
ら教わることがありました。日本で報道されている反日のニュースはほんのごく一部で、
本当のことは実際に現地を見て自分の目で確認してみるのが一番だなと気付かされました。
最後に
この留学を通して学んだことは書き表せられないほど沢山あります。もちろん毎日が楽し
いという訳ではなく時にはつらい思いもしますが、すべて良い意味で自分を成長させてく
れました。一歩国外に出てみることで日本という国を客観視することがでることは大きい
と思います。この年代に留学というチャンスをつかむことが出来て本当に良かったです。
また、自分で目標設定しそれに向かっていく大切さや、自ら行動していくことで環境がど
んどん変わっていくことを知ることが出来ました。
いま留学しようか悩んでいる方がいればぜひ留学に行ってほしいと思います。留学に行っ
て得られるものは無限大です。チャンスがあるなら是非つかんでほしいと思います。
この留学は私にとって語学力の向上はもちろん意識や物の見方を大きく変えるきっかけに
なりました。このような機会を下さった先生方はじめグローバルセンターの方々、サポー
トしてくださったすべての方々にこの場を借りて感謝申し上げます。
今後も中国語の勉強を継続しながら新しい目標に向かって挑戦していきたいと思います。