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JNETS 日本神経内分泌腫瘍研究会 食道原発NEC

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JNETS 日本神経内分泌腫瘍研究会 食道原発NEC
日本神経内分泌腫瘍研究会 プロジェクト研究
食道原発神経内分泌癌(NEC)におけるマイクロ RNA 発現
プロファイルを用いた分子生物学的サブクラスの同定と
治療効果予測分子マーカーセットの探索
プロジェクト内容説明
2016 年 9 月 12 日
研究代表者:日本神経内分泌腫瘍研究会 理事長
今村 正之
主任研究者:富山大学 大学院医学薬学研究部 消化器・腫瘍・総合外科 講師
奥村 知之
目次
1.研究の目的…………………………………………………………………………………………………2
2.研究の背景及び意義………………………………………………………………………………………2
3.研究対象者及び適格性の基準……………………………………………………………………………3
4.研究の方法…………………………………………………………………………………………………4
5.評価項目……………………………………………………………………………………………………4
6.統計的事項…………………………………………………………………………………………………4
7.研究期間……………………………………………………………………………………………………4
8.研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける手続き………………………………………4
9.個人情報等の取扱い………………………………………………………………………………………5
10.研究結果の公表…………………………………………………………………………………………5
11.研究の実施体制…………………………………………………………………………………………5
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1. 研究の目的
食道原発 NEC(小細胞癌)を対象としマイクロ RNA 発現プロファイルに基づく治療効果予測分
子マーカーセットを探索し治療の個別化を図る。
2. 研究の背景及び意義
食道原発 NEC は食道癌全体の約 1%と希少であるために標準治療は確立されておらず、外科切
除およびシスプラチン(CDDP)、イリノテカン(CPT11)、エトポシド(VP-16)を組み合わせた化学
療法が行われるがその予後は非常に悪く外科切除の意義を疑問視する報告もある。一方、切除を
含む集学的治療による長期生存例の報告がみられ、食道 NEC において悪性度に基づくサブクラス
の同定により治療選択の個別化が図れる可能性が考えられる。
マイクロ RNA (miRNA)はゲノムにコードされる 20-25 塩基の小分子 RNA であり複数の標的
mRNA に結合し遺伝子発現を制御することで発癌や癌の進展および治療抵抗性に関与しており新
規治療標的やバイオマーカーとしての重要性が示唆されている。特に miRNA は小分子であるため
分解されにくく長期保存された FFPE 組織からの抽出による検討が可能である。FFPE ブロックは
世界的に最も広く作成・保存されており切除術後長期経過症例や希少症例においてもサンプル収
集が可能である。
この研究により希少であるために大規模臨床試験による標準治療の確立が困難な食道原発 NEC
(小細胞癌)において治療法選択の指針(手術適応症例の選別)を分子生物学的見地から提供す
ることができると期待される。また探索されたマーカー分子の実験的機能解析により新規治療標
的分子を探索することができる。
3.研究対象者及び適格性の基準
以下の条件をすべて満たす症例を対象とする。
(1) 1980 年から 2013 年の間に治癒切除が施行された症例でのなかで切除標本の病理組織学
的所見から神経内分泌癌(小細胞癌)と診断されている。(免疫組織化学染色によるシナ
プトフィジン、クロモグラニン A、NCAM、NSE などの神経内分泌マーカーの発現と形態
学的特徴を総合的に考慮して診断する。核分裂像 20/10HPF を越えているか Ki67 labeling
index が 20%を超えるもの。30%未満であれば扁平上皮癌や腺癌など他の組織型の混在
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の有無を問わない。)
(2) 化学療法・放射線療法など術前後の補助治療の有無は問わない。
(3) 切除標本の癌部および非癌部の FFPE ブロックが保存されている。
(4) 予後情報および臨床病理学的データが付随している。
(5) 手術時年齢が 20 歳以上、80 歳未満の症例。
(6) 性別は問わない。
4.研究の方法
研究の種類・デザイン
保存されている生体試料を多施設から収集し癌組織における遺伝子解析を行う、侵襲や介入を
伴わない後ろ向き研究である。本研究は癌部と非癌部組織におけるマイクロ RNA の発現を比較
するものであり、対象個体に限られ子孫に影響を与えない遺伝子変化の解析である。
本研究は主任研究者の所属する富山大学の生命倫理委員会および日本神経内分泌腫瘍研究会
プロジェクト審査委員会ならびに倫理委員会で承認され、日本神経内分泌腫瘍研究会の多施設共
同プロジェクト研究として行う。富山大学以外の機関では各機関の倫理審査委員会で審査、承認
された後に研究を開始する。
研究・調査項目
患者特性
研究対象者について、下記の臨床情報を診療録より取得する。
① 年齢
② 性別
③ PS
④ 嗜好歴(飲酒、喫煙)
⑤ 腫瘍の部位
⑥ 腫瘍の大きさ
⑦ TNM 分類
⑧ 組織型
⑨ 静脈侵襲
⑩ リンパ管侵襲
⑪ 神経内分泌マーカー発現(シナプトフィジン、クロモグラニン A、NCAM、NSE)
⑫ 術式
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⑬ 術前、術後化学療法レジメ
⑭ 術前、術後放射線療法レジメ
⑮ 術前の血液中腫瘍マーカー(ProGRP、NSE、CYFRA、SCC)
⑯ 再発の有無と再発形式
⑰ 予後
⑱ 無再発生存期間
⑲ 全生存期間
腫瘍組織におけるマイクロ RNA 発現
切除標本の FFPE ブック(同一症例から癌部および非癌部食道上皮のペア)から作製した薄切標本
(RNA 抽出対象部分を削り取った断片をクライオチューブに入れたもの。10μ m 厚 5mm×
5mm 片を 5 枚程度)から RNA を抽出し、クオリティチェックののち、DNA チップを用いてマ
イクロ RNA 発現を検出する。
5.評価項目
主要評価項目:食道原発 NEC におけるマイクロ RNA 発現プロファイルと全生存期間
副次評価項目:無再発生存期間、腫瘍の部位、大きさ、TNM 分類、組織型、静脈侵襲、
リンパ管侵襲、
神経内分泌マーカー発現(シナプトフィジン、クロモグラニン A、NCAM、NSE)、
術式、術前、術後化学療法レジメ、術前、術後放射線療法レジメ、術前の血液中腫瘍マーカー
(ProGRP、NSE、CYFRA、SCC)、再発有無と再発形式
6.統計的事項
目標症例数:60 例
(マイクロ RNA 解析症例: 45 例)
7.スケジュールあるいは研究期間
臨床研究審査委員会承認日~西暦 2019 年 3 月 31 日
8.研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける手続き
本研究は、研究機関において保有する既存試料・情報を用いて実施する研究であり、研究対
象者に対して、説明文書を用いて以下の説明事項を十分説明し、自由意思による同意を文書で
受ける。ただし、試料採取後長期の経過や死亡などの理由で研究対象者との面談が困難な場合
は、当該研究の実施について人体から取得された試料の利用目的を含む情報を研究対象者やそ
の家族等に公開(JNETS ホームページへ掲載、必要があれば各参加施設で院内掲示)し、研究
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が実施されることについて、研究対象者等が拒否できる機会を保障する
9.個人情報等の取扱い
得られた情報を取扱う際は、研究対象者の秘密保護に十分配慮し、特定の個人を識別するこ
とができないよう、各研究機関において研究対象者識別番号を付与し(連結可能匿名化)、こ
の番号のみを症例報告書(CRF)およびサンプルに記載し富山大学 消化器・腫瘍・総合外科
へ送付する。対応表は各機関における研究責任者が鍵の掛るキャビネットに保管し、自施設外
に個人を識別することができる情報の持ち出しは行わない。
10.研究結果の公表
研究者は、本研究の成果を日本神経内分泌腫瘍研究会などで報告し、参加施設の連名で査読
のある英文科学雑誌に投稿することにより公表する。
11.研究の実施体制
研究代表者
日本神経内分泌腫瘍研究会
理事長 今村 正之
〒606-8507 京都府京都市左京区聖護院川原町 54
京都大学医学部肝胆膵・移植外科内
TEL:075-751-3242 FAX:075-751-4263
主任研究者
富山大学大学院医学薬学研究部 消化器・腫瘍・総合外科
講師
奥村 知之
〒930-0194 富山県富山市杉谷 2630
TEL:076-434-7331
FAX:076-434-5043
研究責任者
東海大学 医学部付属病院
本部長
幕内 博康
東海大学 医学部付属病院 消化器外科
教授
小澤 壯治
千葉大学 医学部 先端応用外科
教授
松原 久裕
京都大学 薬学研究科 ナノバイオ医薬創成科学
客員教授
嶋田 裕
問い合わせ先
富山大学大学院医学薬学研究部 消化器・腫瘍・総合外科
5
奥村 知之
〒930-0194 富山県富山市杉谷 2630
TEL:076-434-7331
FAX:076-434-5043
日本神経内分泌腫瘍研究会 事務局
〒606-8507 京都府京都市左京区聖護院川原町 54
京都大学医学部肝胆膵・移植外科内
TEL:075-751-3242 FAX:075-751-4263
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