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北朝鮮のミサイル関連動向について

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北朝鮮のミサイル関連動向について
北朝鮮のミサイル関連動向について
北朝鮮のミサイル関連動向について
平成21年3月
防
衛
省
北朝鮮の立場に関する報道
○ 朝鮮中央通信【抜粋】(2009年3月12日)
わが国は最近、「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」と「宇宙空間に
打ち上げられた物体の登録に関連する条約」に加盟した。
国際宇宙条約にわが国が加盟したことは、平和的な宇宙科学研究と衛星打上げの分野において国際的な信頼を増進させ、協力
を強化することに寄与するであろう。
一方、朝鮮宇宙空間技術委員会が先頃発表した試験通信衛星である「光明星2号」を運搬ロケット「銀河2号」によって打ち上げる
ための準備事業の一環として、当該規定(複数)に従い、国際民間航空機関(ICAO)や国際海事機関(IMO)などの国際機関に航空
機と船舶の航行安全に必要な資料が通報された。【P2参照】
○ 朝鮮人民軍総参謀部報道官声明【抜粋】(2009年3月9日)
我々の平和的衛星に対する要撃行為に対しては、最も威力ある軍事的手段による即時の対応打撃によって応えることになるであ
ろう。分別を失い、我が衛星に対する要撃行動に移るならば、我が革命武力は躊躇無く、投入されたすべての要撃手段だけでなく、
要撃の陰謀を企てた米日侵略者らと南朝鮮傀儡らの本拠地に対する正義の報復打撃戦を開始することとなろう。我々の平和的衛
星に対する要撃は、すなわち戦争を意味する。
○ 朝鮮宇宙空間技術委員会スポークスマン談話【抜粋】(2009年2月24日)
国家宇宙開発展望計画に基づき、われわれは第1段階として近い数年のうちに、国の経済発展に必須である通信、資源探査、気
象予報などのための実用衛星(複数)を打ち上げ、その運営を日常化することを見越している。
現在、試験通信衛星「光明星2号」を運搬ロケット「銀河2号」によって打ち上げるための準備事業が、咸鏡北道花台郡にある東海
衛星発射場で本格的に行われている。
この衛星が成功裏に打ち上げられれば、わが国の宇宙科学技術は経済強国に向けたもう一つの大きな一歩を踏み出すことにな
るであろう。
1
北朝鮮が設定した危険区域
北朝鮮が設定した危険区域
区域①[拡大図]
(参考)1998
1998年の北朝鮮ミサイル発射の際の各物体の
年の北朝鮮ミサイル発射の際の各物体の推定
推定落下地点
落下地点
(参考)
(参考)1998年の北朝鮮ミサイル発射の際の各物体の推定落下地点
①
① 「物体A」は、発射地点から約180kmの地点に落下
「物体A」は、発射地点から約180kmの地点に落下
②
② 「物体B」は、発射地点から約1,100kmの地点に落下
「物体B」は、発射地点から約1,100kmの地点に落下
③
「物体C」は、発射地点から約1.600kmの地点に落下
③ 「物体C」は、発射地点から約1.600kmの地点に落下
約130km
物体A
約5 0
0km
物体B
約2 5
0km
物体C
区域①
日時: 2009年4月4日~8日
毎日11時~16時(日本時間)
区域①
4040-4141-40N
40N 135135-3434-45E
45E
4040-2727-22N 138138-3030-40E
4040-1616-34N 138138-3030-22E
4040-3030-52N 135135-3434-26E
で囲まれる区域
区域②
3434-3535-42N 164164-4040-42E
3131-2222-22N 172172-1818-36E
2929-5555-53N 172172-1313-47E
3333-0909-16N 164164-3535-42E
で囲まれる区域
約3,150km
区域②
約3,200km
約8 0
0km
テポドン地区
からの距離
約3,950km
約4,000km
2
日本政府の立場・主な対応
日本政府の立場・主な対応
1
日本政府の立場
たとえ「人工衛星」であれ、発射が行われた場合、北朝鮮の弾道ミサイル計画に関連するすべての活動の停止を
求めている国連安保理決議第1695号及び第1718号に違反するものであり、また、朝鮮半島の緊張緩和のた
めの六者会合を含めた努力が行われている中で、地域の安定及び平和を損なうものであることから、政府としては、
北朝鮮に対し、改めて打ち上げの中止を強く求める。(内閣官房長官コメント(平成21年3月12日))
2 関係国との協議
(1)日米首脳会談(平成21年2月24日)
北朝鮮がロケットによる衛星打ち上げ準備を進めていると公表したことを受け、北朝鮮が緊張を高める行動を
とるべきでないとの点でも一致した。
(2)日中外相会談(平成21年2月28日)
北朝鮮は、緊張を高め、地域の平和と安全を脅かすような行動をとるべきではないとの観点から、引き続き情
勢を注視し、緊密に連絡していくことで一致した。
(3)日韓外相電話会談(平成21年3月2日)
北朝鮮が人工衛星打上げを示唆する言動を繰り返していることに関し、北朝鮮が緊張を高め、地域の平和と安
全を脅かすような行動をとるべきではないとの観点から、引き続き、日韓米で連携していくことで
一致するとともに、中国とも協力していくことの重要性を確認した。
3 船舶・航空機の航行の安全確保
(1)海上保安庁より航行警報を発出(平成21年3月12日)
(2)国土交通省より航空情報(ノータム)を発出(平成21年3月13日)
4 対応体制の強化
(1)官邸に情報連絡室を設置(平成21年3月12日)
(2)情報連絡室を官邸連絡室に改組(平成21年3月27日)
3
弾道ミサイルの概要
巡航ミサイル
○放物線を描いて飛翔
するロケットエンジ
ン推進のミサイル。
○長距離にある目標を
攻撃することが可能。
○速度が速い。
○ジェットエンジンで
推進する航空機型誘
導式ミサイル。
○低空飛行が可能。
○飛行中に経路を変更
できるために命中精
度が極めて高い。
1,200
ミッドコース
1,000
高度 (km)
弾道ミサイル
800
600
400 ブースト
ターミナル
200
0
0 600 0 1,300
0
3,500
5,500~
範囲 (km)
迎
種
射
類
程
飛行時間
短距離弾道
ミサイル
約
1,000km以下
約5~10分
中距離弾道
ミサイル
約
1,000~5,500km
約10~20分
長距離弾道
ミサイル
約
5,500km~
約20~30分
※1
2
撃
の
課
題
再突入速度
速い速度
・相対速度は、小銃で小銃の弾を撃つ場合よりも格段に速く
目標を迎撃することが必要。
(マッハ約3~9)
短い
到着時間
・極めて短い時間で、迎撃ミサイル発射のための一連の対応
を行う必要。
3~7km/秒
高い
到達高度
・地表から遠く離れた高度まで迎撃ミサイルを精密に誘導
する技術が必要。
小さな
高速目標
・小さく高速である目標を、探知追尾するためにはレーダ
能力を向上させ、確実に破壊するためには直撃させること
が必要。
1~3km/秒
(マッハ約9~21)
7~8km/秒
(マッハ約21~24)
中距離弾道ミサイルは、準中距離級と中距離級に区分することもある。
参考として、F-15の最高速度はマッハ約2.5(約0.85km/秒)
極めて精度の高い迎撃システムが必要
4
北朝鮮の保有する弾道ミサイル
北朝鮮の保有する弾道ミサイル
(m)
30
20
エジプトより輸入
1段目をノドン、2段
目をスカッドに
スカッドを大型化
1段目を新型ブース
ター 、2段目をノドン
に
10
種類
スカッドB
スカッドC
ノドン
テポドン1
テポドン2
射程
約300km
約500km
約1,300km
約1,500km以上
約6,000km
・スカッドCのエアフレーム
及びエンジンを大型化
・ 93年の日本海に向けて
の発射実験で使用された
可能性が高い
・06年にキテリョンから
発射
・1段目にノドン、2段目に
スカッドを使用
・98年、日本上空を飛び
越える形でテポドン1を
基礎とした弾道ミサイルを
発射
・1段目に新型ブースター、
2段目にノドンを使用。
・06年、テポドン地区より
発射し、失敗
・81年、エジプトよりスカッドB
及びTELを輸入
・スカッドCは、スカッドBの
寸法を変えることなく、内部
の推進剤タンクを大型化
出典: Jane’s Strategic Weapon Systems
これらの弾道ミサイルに加え、北朝鮮は新たに、中距離弾道ミサイルや固体燃料推進方式の
短距離弾道ミサイルの開発を行っていると考えられる。
5
北朝鮮の保有する弾道ミサイルの射程
北朝鮮の保有する弾道ミサイルの射程
6,000km
アンカレッジ
4,000km
サンフランシスコ
テポドン1(射程約1,500㎞以上)
テポドン1(射程約1,500㎞以上)
ノドン(射程約1,300㎞)
ノドン(射程約1,300㎞)
1,500km
スカッドB(射程約300㎞)及び
スカッドB(射程約300㎞)及び
スカッドC(射程約500㎞)
スカッドC(射程約500㎞)
1,300km
北京
ハワイ
500km
テポドン
東京
沖縄
沖縄
グァム
新型IRBM(射程2,500~4,000㎞)
新型IRBM(射程2,500~4,000㎞)
Jane’s
Jane’s Strategic
Strategic Weapon
Weapon Systemsによる
Systemsによる
テポドン2(射程約6,000㎞)※
テポドン2(射程約6,000㎞)※
※ 上記図は、便宜上大浦洞(テポドン)を中心に各ミサイルの到達可能距離を概略のイメージとして示したもの。
※ 米NIC公表資料(01年)は、2段式では10,000km、3段式では15,000kmの可能性があるとしている。
6
弾道ミサイル等への対処の流れ
弾道ミサイル等が我が国に飛来するおそれが
あると認められる場合
・ 意図は不明であるが、我が国に向けた弾道ミサイルの
発射の具体的な兆候がある場合
・ 諸外国が弾道ミサイルの発射を具体的に示唆した場合
など
武力攻撃に当たると認めることができない場合
弾道ミサイル等が我が国に飛来するおそれが
あるとまでは認められない場合
・ 事前に発射に係る情報が断片的にしか得られない場合
・ 事故によって制御を失った人工衛星や衛星打上げ用ロ
ケットが予定の軌道を外れて我が国を含む地上に落下
する可能性が生じた場合 など
緊急対処要領(※)に従い、
あらかじめ、防衛大臣が破壊措置を命令
(※)
内閣総理大臣の承認を得て、
防衛大臣が破壊措置を命令
・ 数日中に弾道ミサイルが我が国に向
けて発射される可能性が高いという情
報が事前に得られた場合
防衛大臣が作成し、内閣総理大臣が承
認
・ 人工衛星の落下の軌道が判明し、数
日中に我が国に落下する可能性が高
まった場合 など
・ 弾道ミサイル等が、我が国に
向けて現に飛来してきている場
合
我が国へ弾道ミサイル等が飛来
対 処
(第1項)
対 処
自衛隊法第82条の2
(弾道ミサイル等に対する破壊措置)
(第3項)
7
自衛隊法第82条の2
○自 衛 隊 法
(
)
(
防 衛 大 臣 は 、 弾 道ミ サ イル 等 弾道ミサイルその
弾 道 ミ サ イ ル 等 に 対 す る 破 壊 措置
第八十二条の二
他その落下により人命又は財産に対する重大な被害が生じると認
)
めら れ る 物 体 で あ つて 航 空 機 以 外 のも の を い う 。 以 下 同じ 。 が 我
が国に飛来するおそれがあり、その落下による我が国領域におけ
る人命又は財産に対する被害を防止するため必要があると認める
ときは、内閣総理大臣の承認を得て 、自衛隊の部隊に対し、我が
( )
国 に 向 けて 現 に 飛 来 す る 弾 道 ミ サ イル 等 を 我 が 国領 域又は 公 海 海
洋法に 関する 国際連合条約 に 規 定する 排他的経 済水 域を含む。 の
防衛大臣は、前項に規定するおそれがなくなつたと認めると
上 空 に お いて 破 壊 す る 措 置 を と る べ き 旨 を 命 ず る こ と が で き る 。
2
きは、内閣総理大臣の承認を得て 、速やかに、同項の命令を解除
防衛大臣は、第一項の場合のほか、事態が急変し同項の内閣
しなけ ればならない 。
3
総理大臣の承認を得るいとまがなく我が国に向けて弾道ミサイル
等が飛来する緊急の場合における我が国領域における人命又は財
産に対する被害を防止するため、防衛大臣が作成し、内閣総理大
臣の承認を受けた緊急対処要領に従い、あらかじめ、自衛隊の部
隊に対し、同項の命 令をすることがで きる。この場合において 、
防衛大臣は、その命令に係る措置をとるべき期間を定めるものと
前項の緊急対処 要領の作成及び内閣総理大臣の承認に関し必
する。
4
内閣総理大臣は 、第一項又は 第三項の規定による 措置がとら
要な 事項は 、政令で 定める。
5
れたときは、その結 果を、速やかに、国会に報告しなければなら
ない。
8
自衛隊法第82条の2第3項に規定する
弾道ミサイル等に対する破壊措置に関する緊急対処要領 (概要)
(平成19年3月23日 閣議決定; 改正 平成19年12月24日)
○ 防衛大臣が命令を発する場合
・ 弾道ミサイルが発射された疑い又は発射されるおそれがある場合
・ 人工衛星打上げ用ロケット等が事故等により落下するおそれがある場合
○ 確認の方法
・ 我が国の弾道ミサイル防衛システムにより、弾道ミサイル等が我が国に飛来することを確認 ⇒ 「破 壊」
○ 弾道ミサイル等の範囲、破壊方法
・ 我が国に向けて飛来する 弾道ミサイル、人工衛星打上げ用ロケット、 人工衛星
など
・ SM-3又はペトリオットPAC-3を発射して破壊
○ 部隊の行動の範囲
・ 我が国領域、周辺の公海・その上空
・ SM-3が搭載されている護衛艦又はPAC-3が配備されている高射部隊については、上記の範囲のうち、部隊の態勢、弾道ミサイル等が落下した
場合の被害の程度等を勘案して、防衛大臣が命令で定める。
○ 関係行政機関との協力に関する事項
・ 防衛省は、関係行政機関に対して、 直ちに以下の情報を伝達
- 弾道ミサイル等が我が国に向けて飛来すると確認した場合 ⇒ 飛来すると確認した旨、落下予測地域 ・ 時刻
- 破壊措置をとった場合 ⇒ 破壊の状況
・ このほか、関係行政機関の求めに応じ所要の協力を実施
関係行政機関 : 内閣官房、警察庁、消防庁、外務省、水産庁、経済産業省、国土交通省、海上保安庁
その他事態に応じ防衛大臣が必要と認める行政機関
9
弾道ミサイル防衛(BMD)整備構想・運用構想
イメージ図
イージスBMDシステムによる
上層(大気圏外)での迎撃
(弾道ミサイルがわが
国に飛来する場合)
各種センサーによる探知・追尾
(地上レーダー・イージス)
ペトリオットPAC-3による
下層(大気圏再突入時)での迎撃
航空自衛隊
警戒管制部隊
航空自衛隊
地上配備型レーダー
FPS-3改(能力向上型)
FPS-5(新たなレーダー)
高射部隊
ペトリオットPAC-3
(既存システムの改修
+PAC-3ミサイルの取得)
弾道ミサイル
ペトリオットPAC-3
防護地域
海上自衛隊
海上構成部隊
イージス艦
(既存艦の改修+ミサイルの取得)
イージスBMDシステム
防護地域
航空自衛隊
自動警戒管制システム(改修)
BMD「統合任務部隊」指揮官
航空総隊司令官
10
イ-ジスBMDシステム
飛来する弾道ミサイルをミッドコース段階(大気圏外)において迎撃する防御システム
○
○
短・中距離弾道ミサイルを海上から迎撃するシステム。
現有イージス艦にBMD機能を付加(イージス・システム
のレーダー、ソフトウェア、ランチャー等を改修)すると
ともに、SM-3ミサイルを新規に取得し、イージス艦に
搭載するもの。
○ SM-3ミサイルは、イージス艦のVLS(垂直発射装置、
1隻あたり90セル)に、他のミサイル(対潜ミサイルやS
M-2ミサイル)と混載する形で搭載。
○ イージスBMDシステムは、2~3隻で我が国全域を防護
することが可能。
ミサイル護衛艦「こんごう型」(イ-ジス鑑)
VLS
SM-3ミサイル
イ-ジスBMDシステムの防護範囲イメ-ジ
11
ペトリオットPAC-3の概要
飛来する弾道ミサイルをターミナル段階(大気圏内)において迎撃する防御システム
○
ペトリオットは、航空脅威に対応するための地対空誘導弾システムとして
開発されたもの。我が国には平成元年に導入。
○
湾岸戦争後に開発されたPAC-2改良型は、限定的な弾道ミサイル対処
能力を保有。我が国には平成8年に導入。
○
PAC-3型は、弾道ミサイル対処能力が飛躍的に向上。
○
ペトリオットPAC-3は、短距離・中距離弾道ミサイルに対処するよう設計され、
下層(高度十数Km)において、落下する最終段階(ターミナルフェーズ)にある
弾道ミサイルを迎撃するシステム。
○
ペトリオットPAC-3は1個FUにつき半径数十㎞の範囲を防護。事態に応じて
機動的に移動・展開。
1個高射群の編成
1個高射隊の編成(1FU)
※ FU:(Fire Unit)
○
高射群
○
射撃管制装置
○
レーダー装置
○
アンテナマスト
グループ
○
電源車
発射機(ランチャー)×5
群本部
高射隊
高射隊
高射隊
高射隊
整備補給隊
指揮所運用隊
BMD対応化し、うち2機がPAC-
3ミサイルを搭載可能。
※その他、無線中継装置がある
12
ペトリオットPAC-3及びイージス艦の配備状況
○ 平成19年3月に第1高射群第4高射隊(入間基地)にペトリオットPAC-3が配備され、防衛省・自衛隊として
弾道ミサイル迎撃能力を初めて保有することとなった。
○ その後、平成20年11月までに第1高射群(習志野、武山、霞ヶ浦、入間)及び浜松の高射教導隊・第2術科学校
への配備が完了している。
○ 現在、第4高射群(岐阜)への配備を進めており、平成22年春頃までに4個高射群相当の配備を完了させる予定で
ある。
○ イージス艦については、平成20年12月までに「こんごう(佐世保)」及び「ちょうかい(佐世保)」の2隻に
対し、弾道ミサイル対処機能の付加が完了しており、平成22年度までに残り2隻のイージス艦を改修する予定である。
平成18年度予算
平成20~21年度に配備
平成16年度予算
平成18~19年度配備済
第4高射群(岐阜)
饗庭野
12
岐 阜
13
白 山
14
岐 阜
15
平成19年度予算
平成21~22年度配備予定
第2高射群(春日)
5
芦 屋
6
芦 屋
7
築 城
8
高良台
舞鶴
4
13,15
7
8
横須賀
14
5,6
佐世保
1
2
12
3
平成17年度予算
平成20年度配備済
高射教導隊 (浜松)
第2術科学校
第1高射群(入間)
1
習志野
2
武 山
3
霞ヶ浦
4
入 間
イージス艦定係港
高射隊等配置基地
平成19~22年度配備予定
イージス艦定係港
こんごう
佐世保
ちょうかい
佐世保
みょうこう
舞 鶴
きりしま
横須賀
白色は配備予定
高射隊等の配置基地番号は、各高射隊の名称。(第○高射隊)
(
)内は群本部が配備されている基地。
13
航空警戒管制部隊(レーダーサイト)の配置
稚内
網走
当別
沖永良部島
根室
21年度能力向上完了
久米島
襟裳
奥尻島
与座岳
大湊
23年度末配備完了
宮古島
22年度末配備完了
凡例
加茂
加茂
山田
20年度能力向上完了
:FPS-5配備レーダーサイト
21年度能力向上完了 輪島
大滝根山 20年度能力向上完了
佐渡
21年度能力向上完了 経ヶ岬
:FPS-3改配備レーダーサイト
21年度末配備完了
技本飯岡支所(運用研究)
高尾山
見島
御前崎
峯岡山
センサーの運用概念図
海栗島
笠取山
背振山
福江島
下甑島
串本
20年度能力向上完了
20年度能力向上完了
追尾
高畑山
探知
20年度末配備完了
14
FPS-5
FPS-3改
14
当面の弾道ミサイル防衛(BMD)システム整備計画
年 度
16
17
18
19
20
21
23
22
24
1隻目(こんごう:佐世保)
イージス艦
能 力 向 上
2隻目(ちょうかい:佐世保)
3隻目(みょうこう:舞鶴)
4隻目(きりしま:横須賀)
ウェポン
4個FU(第1高射群:入間)
事
ペトリオット
シ ス テ ム
能 力 向 上
4個FU(高射教導隊、第2術科学校:浜松)
4個FU(第4高射群:岐阜)
4個FU(第2高射群:春日)
1号機(下甑島)
業
F P S - 5
の
整
備
2号機(佐渡)
3号機(大湊)
センサ
4号機(与座岳)
FPS-3改
能 力 向 上
3式(笠取山、背振山、加茂)
4式(大滝根山、経ヶ岬、輪島、当別)
システム設計、基本設計・製造等
(BMDシステムとの連接)
指揮統制 自 動 警 戒 管 制
・通信 シ ス テ ム
の
改
修
FPS-5との連接等
TPY-2との連接等
早期警戒情報との連接等
15
米国のBMDアセットの日本への配備について
•
日米両国は、弾道ミサイル防衛に関して緊密な連携を図ってきており、我が国及び地域の安全保障のため、米国保有
のミサイル防衛アセットを我が国国内に段階的に配備。
•
平成18年 6月:Xバンドレーダーを航空自衛隊車力分屯基地(青森県)に配備(暫定配備)。
8月:ミッドコースでの弾道ミサイル迎撃能力を保有するイージス艦「シャイロー」が横須賀へ展開。
9月:PAC-3を在日米軍嘉手納基地(沖縄県)に配備。
12月:PAC-3が運用を開始。
•
平成19年 6月:Xバンドレーダーを隣接する米軍車力通信所に移設。
平成18年
平成19年
6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
米軍車力通信所に移設
暫定配備・暫定運用
Xバンドレーダー
展開
USSシャイロー
配備
運用開始
PAC-3
16
米軍Xバンド・レーダーの配備について
(外 観)
・
Xバンド・レーダーは、弾道ミサイルが飛来する可能性が高い空域を監視し、
飛来する弾道ミサイルをピンポイントで詳細に捉える能力が高いもの。
・
また、このレーダーは、ペトリオット・システムのように迎撃ミサイルを
有するものではない。
・
平成18年6月、航空自衛隊車力分屯基地(青森県)に、Xバンド・レーダー
が配備された。
17
米軍PAC-3部隊の嘉手納移転について
● 陸軍第1-1防空砲兵大隊(4個中隊)がテキサス州フォート・ブリスから移駐。
● 指揮・統制は、ハワイ州フォート・シャフター所在の第94陸軍防空ミサイル防衛
コマンドにより実施。
● 日常的な行政措置・支援は、第10地域支援群(トリイ通信施設所在)を通じて実施。
● 本件部隊移転に伴い、要員約600名と、その家族約900名が移転(計約1500名)。
● 平成18年8月から9月にかけ主要な人員及び機材が到着。同年末までに運用開始。
平成18年7月20日
8月以降~
9月以降~
~12月31日
米軍PAC-3部隊の嘉手納配備に関する発表
要員及びその家族の嘉手納入り
装備品等の移転を開始、約1ヶ月で完了
運用開始
18
米軍SM-3搭載イージス艦「シャイロー」の横須賀展開について
● USS SHILOH (CG 67)【 米海軍 巡洋艦 シャイロー 艦番号67 】
全長:172.8m
速力:30ノット強
・満載排水量:9957トン
●
米国会計年度06年中BMD能力(SM-3)を付与した上で、平成18年(2006年)
8月29日に日本(横須賀)に展開
(米国全体では09年1月時点でBMD能力イージス艦を18隻保有)※MDAホームページより
(参考)2+2共同発表文書(平成17年10月29日)
「米国は適切な場合に、パトリオットPAC-3やスタンダードミサイル(SM-3)といった積極防御能力を展開する。」
19
弾道ミサイル等に対する破壊措置の実施に関する自衛隊行動命令について
(平成21年3月27日)
1
自衛隊は、北朝鮮が、平成21年3月12日(日本時間。以下同じ)、国際海事機関に対し、「試験通信
衛星」の打ち上げのための事前通報を行い、本年4月4日から8日までの毎日11時から16時まで、日
本海及び太平洋の一部に危険区域を設定したとの情報その他関連情報を受け、自衛隊法(昭和29年
法律第165号。以下「法」という。)第82条の2第3項の規定に基づき、同項に規定する弾道ミサイル等
に対する破壊措置に関する緊急対処要領に従い、事態が急変し我が国に向けて弾道ミサイル等が飛
来する場合における人命及び財産に対する被害を防止するため、我が国領域に落下することが確認さ
れた弾道ミサイル等に対する破壊措置等の必要な措置を実施する。
2
航空総隊司令官は、次に示すところにより、我が国領域に落下することが確認された弾道ミサイル等
に対する破壊措置を実施せよ。なお、当該破壊措置の実施に関し航空総隊司令官の指揮を受ける部隊
をBMD統合任務部隊と、航空総隊司令官をBMD統合任務部隊指揮官とそれぞれ呼称する。
(1)部隊の規模
スタンダード・ミサイルSM-3(以下「SM-3」という。)搭載護衛艦、情報収集・警戒監視のために必
要な部隊、ペトリオット・ミサイルPAC-3(以下「PAC-3」という。)が配備されている高射部隊(以下「
PAC-3部隊」という。)及び航空警戒管制部隊
(2)命令の期間
別命ない限り、本年4月10日をもって終結
(3)破壊措置の対象
北朝鮮から発射されたと考えられる弾道ミサイル等であり、我が国の弾道ミサイル防衛システムによ
り我が国領域に落下することが確認されたもの
20
(4)破壊方法
SM-3又はPAC-3を発射し我が国領域又は周辺の公海(海洋法に関する国際連合条約に規定す
る排他的経済水域を含む。以下同じ。)の上空において破壊する。
(5)行動の範囲
我が国領域並びに我が国周辺の公海及びその上空
ただし、SM-3搭載護衛艦及びPAC-3部隊については、上記の範囲のうち次のとおりとする。
ア SM-3搭載護衛艦
上記の範囲のうち、日本海において首都圏及び北朝鮮が発射する弾道ミサイル等の予想飛翔経路
下周辺を含む我が国領域を防護できる位置
イ PAC-3部隊
上記の範囲のうち、陸上自衛隊岩手駐屯地、陸上自衛隊岩手山中演習場、陸上自衛隊秋田駐屯地、陸上自
衛隊新屋演習場、陸上自衛隊朝霞駐屯地、陸上自衛隊習志野演習場、航空自衛隊加茂分屯基地、航空自衛
隊市ヶ谷基地及び航空自衛隊習志野分屯基地
3
東北方面総監、東部方面総監、通信団長、陸上自衛隊情報保全隊長、陸上自衛隊中央業務支援
隊長、自衛艦隊司令官、各地方総監システム通信隊 群司令、海上自衛隊補給本部長、航空支援
集団司令官、航空開発実験集団司令官、航空教育集団司令官及び航空自衛隊補給本部長は、この
命令の実施に関し、所要の支援等を実施せよ。
4
各方面総監、中央即応集団司令官、自衛艦隊司令官及び航空総隊司令官は、弾道ミサイル等が
発射されたことが確認され次第、我が国領域における被害が予期される地域に対する被害の有無の確
認のための情報収集を実施せよ。
5
この命令の実施に関し必要な細部の事項は、統合幕僚長に指令させる。
21
部隊配置
発射地点
(ムスダンリ)
ちょうかい
こんごう
きりしま
2120NM
(3926km)
PAC-3
2160NM
(4000km)
22
PAC-3の配置(東京都市圏)
朝霞
市ヶ谷
習志野
部隊
展 開 地
(空)習志野分屯基地/(陸)習志野演習場
1高群 (空)市ヶ谷基地
(陸)朝霞駐屯地
0
10
20
30(NM)
23
PAC-3の配置(東北地方)
100km
(空)加茂分屯基地
(陸)秋田駐屯地/新屋演習場
盛岡都市圏
秋田都市圏
(陸)岩手駐屯地/岩手山中演習場
24
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