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Oracle Forms 12c クライアント・デプロイメントの構成オプション

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Oracle Forms 12c クライアント・デプロイメントの構成オプション
Oracle Forms 12c
クライアント・デプロイメントの構成オプション
Oracle ホワイト・ペーパー | 2016 年 5 月
目次
概要
1
Oracle Forms 12c のクライアント・デプロイメントの構成オプション
2
HTML に埋め込まれた Java アプレット
2
HTML に埋め込まれた JNLP
3
Java Web Start
3
Forms スタンドアロン・ランチャ
5
結論
Oracle Forms 12cのクライアント・デプロイメントの構成オプション
7
概要
1990 年代の初めに、インターネット(World Wide Web)は政府機関が設計し使用するシステ
ムから、グローバルに公共で使用するシステムに進化しました。この変遷によって関連するテ
クノロジーが次々と生まれることになりました。インターネットを使用すれば、考えが行き詰
まったときにすぐに情報にアクセスできます。Web テクノロジー、特に Web ブラウザによっ
て、開発者はエンドユーザーのマシンにソフトウェアをインストールしなくても、エンドユー
ザーにアプリケーションを提供できるようになりました。
1990 年代まで、Oracle Forms は 2 層テクノロジーとして提供されていました。Oracle Forms
はクライアントとサーバーの概念に基づいていたため、テクノロジーのランタイム・ソフト
ウェアをエンドユーザーのマシンにインストールして構成する必要がありました。つまり、エ
ンドユーザーの各マシンに、管理者がランタイム・ソフトウェアをインストールする必要があ
りました。組織に数千ものエンドユーザーがいて世界中に分散していると、非常に大変な作業
でした。21 世紀になると、Oracle Forms のお客様が、他の多くのアプリケーションと同様に、
Web ブラウザ経由でのアプリケーションへのアクセスを希望していることがわかってきまし
た。Oracle Forms 6i は、Web ブラウザ経由のアプリケーション・デプロイメントを完全にサ
ポートした最初のバージョンです。クライアント層との緊密な統合が必要なため、Java アプ
レット・テクノロジーを使用してアプリケーションをホストする必要がありました。このため、
アプリケーションをブラウザから起動しても、アプリケーションを実際に実行またはホストす
るのは、クライアント上の Java Runtime Environment(JRE)でした。Web ブラウザでは 15
年間以上、Java プラグインとの統合がサポートされてきましたが、多くのブラウザ・ベン
ダーはプラグインを使用しないモデルに移行しつつあります。このため、Oracle Forms が引
き続きクライアント層で Java テクノロジーを使用するには、新しいデプロイ方法が必要とな
ります。
Oracle Forms 12c 以降、製品ユーザーは、複数あるクライアント構成オプションから選択でき
るようになりました。複数のオプションを使用できるため、管理者が自分のニーズに最適なオ
プションを選択できます。このドキュメントでは、各構成オプションの内容とその使用方法を
説明します。また、各オプションの利点と制限事項についても説明します。
1 | Oracle Forms 12c のクライアント・デプロイメントの構成オプション
Oracle Forms 12cのクライアント・デプロイメントの構成オプション
Oracle Forms 12c 以降、4 種類のクライアント・デプロイメント構成オプションがサポートされる
ようになりました。使用できるオプションは次のとおりです。
» HTML に埋め込まれた Java アプレット
» HTML に埋め込まれた JNLP
» Java Web Start(JWS)
» Forms Standalone Launcher(別名 Standalone または FSAL)
各オプションとも、アプリケーションの外観や動作への影響は最小限または皆無ですが、それぞれ
の含まれる方法は少し異なります。これらのオプションはすべて、Fusion Middleware Control の
Forms Web Configuration ページ(formsweb.cfg)で有効化および構成できます。
ここで説明する例は、サーバー環境で Secure Socket Layer(SSL)が適切に構成されていることを
前提とします。これが、Web でデプロイしたアプリケーションを実行するもっともセキュアな方法
であるためです。すべてのオプションは SSL なしでも使用できますが、SSL を使用することを推奨
し ま す 。 ご 使 用 の 環 境 に 適 し た SSL の 構 成 に つ い て 詳 し く は 、 Oracle HTTP Server お よ び
WebLogic Server の管理ガイドを参照してください。
HTMLに埋め込まれたJavaアプレット
これは、ブラウザで Java プラグインのサポートが開始されて最初に提供されたオプションです。こ
の構成は、12.2.1 以前の Oracle Forms インストールのデフォルトです。このオプションを使用する
と、Forms アプリケーション(アプレット)が Web ページに埋め込まれていることを表示できま
す。これは、Forms アプリケーションの周囲の HTML コンテンツに関連情報や統合情報が含まれる
場合に必要となることがあります。また、Forms の JavaScript 統合機能を使用する場合にも便利で
す。この構成では、シングル・サインオンとシングル・サインオフも完全にサポートされます。
このオプションを使用するデメリットは、Java プラグインの要件があることと、その Java プラグ
インをサポートするサーティファイされたブラウザが必要であることです。ブラウザのウィンドウ、
ツールバー、メニューによって使用可能な領域が減ることも許容する必要があります。
HTML に埋め込まれたアプレットを使用するオプションは、デフォルト構成であるため簡単です。
ブラウザに、次のような URL を入力するだけです。
» https://example.com/forms/frmservlet
» https://example.com/forms/frmservlet?config=default
この構成には、Fusion Middleware Control の Forms Web Configuration ページに含まれる、次のパ
ラメータ/値が必要です。
WebUtil 非対応のフォーム
WebUtil 対応のフォーム
» baseHTML=base.htm
» baseHTML=webutilbase.htm
» baseHTMLjpi=basejpi.htm
» baseHTMLjpi=webutiljpi.htm
2 | Oracle Forms 12c のクライアント・デプロイメントの構成オプション
HTMLに埋め込まれたJNLP
埋め込みの JNLP は埋め込みのアプレットと非常に似ていますが、アプリケーションは Web ページ
内に埋め込まれていても、Java Web Start アプリケーションと同様に処理されます。埋め込みのアプ
レットと同様に、埋め込みの JNLP も、JavaScript 統合、シングル・サインオン、シングル・サイン
オフ、および Web ページにフォームを視覚的に埋め込む機能を完全にサポートします。埋め込みの
JNLP には、BASE64 による JNLP コンテンツのエンコードという利点もあります。このコンテンツに
は、アプリケーション用に構成されたほとんどのパラメータ/値のペアが含まれます。BASE64 でエ
ンコードされたテキストは人が解読できるものではないので、好奇心の強いエンドユーザーでもパ
ラメータを変更しようとは思いません。BASE64 エンコーディングは、セキュリティ・メカニズムで
はないという点に注意してください。この構成で使用される BASE64 エンコーディングは Java で必
要であり、サーバーからクライアントへのデリバリのパフォーマンス向上に役立ちます。この構成
には、Java プラグインと、その Java プラグインをサポートするサーティファイされたブラウザが必
要です。
この構成を使用するには、“jnlp”という付属の構成例を使用するか、自分で構成を作成します。
» https://example.com/forms/frmservlet?config=jnlp
この構成には、Fusion Middleware Control の Forms Web Configuration ページに含まれる、次のパ
ラメータ/値が必要です。
WebUtil 非対応のフォーム
WebUtil 対応のフォーム
» basejnlp=base.jnlp
» basejnlp=webutil.jnlp
» baseHTMLjpi=basejpi_jnlp.htm
» baseHTMLjpi=basejpi_jnlp.htm
アプリケーションでカスタム jar ファイル(jacob.jar、icons.jar、example.jar など)を使用し
ており、Java Web Start や埋め込みの JNLP を使用する場合は、これらを extensions.jnlp に追
加する必要があります。このファイルの場所は、Oracle_Home\forms\java です。このファイ
ルをテキスト・エディタで開き、適切なエントリを作成します。このファイルには例が含まれ
ています。各エントリを、そのエントリの行に追加する必要があります。
Java Web Start
Java Web Start は、セミブラウザレス構成と考えられます。Java Web Start を使用すると、Oracle
Forms アプリケーションは、Web アプリケーションではなく、ネイティブにインストールされたア
プリケーションのように見えます。このアプリケーションは、実行時にブラウザの境界に含まれな
いためです。この仕様は、Point of Sale(POS)アプリケーションを使用する(デバイスでこのアプ
リケーションしか使用されない)場合や、アプリケーションの設計が全画面表示となっている場合
に推奨されることが多いです。separateFrame=true(前の 2 つの構成でのみ使用可能)を使用する
場合とは異なり、Web Start を使用すると、アプリケーションの起動後は、アプリケーションの呼
出しに使用したブラウザ・ウィンドウを閉じることができます。
Oracle Forms で Java Web Start を使用すると、ハイパーリングを使用するか URL を直接入力するこ
とで、ブラウザからアプリケーションを呼び出すことができます。または、エンドユーザー・マシ
ンに保存されている JNLP ファイルからアプリケーションを実行することもできます。この方法を
3 | Oracle Forms 12c のクライアント・デプロイメントの構成オプション
使用すると、アプリケーションがシングル・サインオンで保護されている場合を除いて、ブラウザ
が不要となります。Java Web Start を使用して、コマンドラインから Oracle Forms アプリケーショ
ンを呼び出すこともできます。Java Web Start の使用方法はいくつかありますが、シングル・サイ
ンオンの使用が必要なアプリケーションは、ブラウザから呼び出す必要があります。静的な JNLP
ファイルまたはコマンドラインから SSO で保護されたアプリケーションを呼び出そうとすると、失
敗します。
これは、ほとんどブラウザを使用しない構成であるため、Java Web Start 構成を使用する場合には、
シングル・サインオフや JavaScript 統合などの機能はサポートされません。
この構成でブラウザから呼び出す場合には、Java プラグインのインストールが必要です。ブラウザ
から呼び出さない場合は、Java プラグインまたは Java Development Kit(JDK)のインストールが
必要です。ブラウザはオプションであり、シングル・サインオンを使用する場合にのみ必要です。
この構成を使用するには、“webstart”という付属の構成例を使用するか、自分で構成を作成します。
アプリケーションはブラウザから呼び出すか、コマンドラインまたはカスタム・スクリプトを使用
できます。
» jnlps://example.com/forms/frmservlet?config=webstart
» https://example.com/forms/frmservlet?config=webstart
» javaws “https://example.com/forms/frmservlet?config=webstart”
(上記の例で使用されている)“jnlp”および“jnlps”プロトコルは、Microsoft Windows 上の
Java 8u92+でサポートされています。
この構成には、Fusion Middleware Control の Forms Web Configuration ページに含まれる、次のパ
ラメータ/値が必要です。
WebUtil 非対応のフォーム
WebUtil 対応のフォーム
» basejnlp=base.jnlp
» basejnlp=webutil.jnlp
» webstart=enabled
» webstart=enabled
アプリケーションでカスタム jar ファイル(jacob.jar、icons.jar、example.jar など)を使用し
ており、Java Web Start や埋め込みの JNLP を使用する場合は、これらを extensions.jnlp に追
加する必要があります。このファイルの場所は、Oracle_Home\forms\java です。このファイ
ルをテキスト・エディタで開き、適切なエントリを作成します。このファイルには例が含まれ
ています。各エントリを、そのエントリの行に追加する必要があります。
4 | Oracle Forms 12c のクライアント・デプロイメントの構成オプション
Formsスタンドアロン・ランチャ
Forms スタンドアロン・ランチャは、完全にブラウザが不要な構成です。また、Java プラグインを
インストールする必要もありません。クライアントには Java が必要ですが、JRE、JDK、Server JRE
のいずれかを使用できます。
この構成では、プラットフォーム固有の“java”実行可能ファイルを呼び出すことで、アプリケーショ
ンをコマンドラインまたはカスタム・スクリプト・ファイルから起動できます。この構成では、Java
プラグイン、Java Web Start、ブラウザからアプリケーションが完全に分離されます。Forms スタン
ドアロン・ランチャを使用すると、完全にネイティブの外観でアプリケーションを表示します。こ
の構成では、シングル・サインオン、シングル・サインオフ、JavaScript 統合はサポートされません。
この構成では、エンドユーザー・マシンにサイズの小さい jar ファイル(frmsal.jar)を保存する必要
があります。このファイルは、任意の方法(Web ダウンロード、電子メール、FTP など)でエンド
ユーザー・マシンに送信できます。このファイルが Forms スタンドアロン・ランチャです。これは
バージョン固有であるため、Forms の他のバージョンやパッチ・レベルで使用することはできませ
ん。
このファイルは、サーバーの Oracle_Home\forms\java ディレクトリにステージングされます。ダ
ウンロード・リンクが含まれる使用ガイドが有用です。サーバーの実行中に簡単にアクセスできま
す。管理者は必要に応じて、このページを簡単に無効化、削除、編集できます。次のサイトに移動
してページを表示します。
» https://example.com/forms/html/fsal.htm
この構成を使用するには、“standaloneapp”という付属の構成例を使用するか、自分で構成を作成し
ます。アプリケーションは、コマンドラインまたはカスタム・スクリプトから呼び出すことができ
ます。この構成でブラウザを使用することはできません。コマンドラインのエントリは次のような
ものです。
» java –jar frmsal.jar –url “https://example.com/forms/frmservlet?config=standaloneapp”
» java –jar frmsal.jar –url “https://example.com/forms/frmservlet?config=standaloneapp” –t
30000
コマンドライン構文について詳しくは、前述の使用ガイドを参照してください。
この構成では、Fusion Middleware Control の Forms Web Configuration ページに含まれる、次の主
要パラメータ/値が使用されます。
WebUtil 非対応のフォーム
WebUtil 対応のフォーム
» baseSAAfile=basesaa.txt
» baseSAAfile=webutilsaa.txt
» fsalcheck=true(オプションだが推奨)
» fsalcheck=true(オプションだが推奨)
このリリースでは、Forms スタンドアロン・ランチャで、使用されている Java バージョンを特定
することはできません。管理者やユーザーが、適切な Java バージョンが使用されていることを確認
する必要があります。Microsoft Windows の簡単なスクリプト(バッチ)例については、次の図 1
を参照してください。
5 | Oracle Forms 12c のクライアント・デプロイメントの構成オプション
図1 - Microsoft Windowsのスクリプト例
6 | Oracle Forms 12c のクライアント・デプロイメントの構成オプション
結論
Oracle Forms 12c には、さまざまなクライアント構成オプションがあります。アプリケーションの
ニーズや実行時に必要な外観に応じて、最適なオプションを選択してください。ユーザーは最適な
オプションを選択できるため、1 つの選択肢に限定されることはありません。管理者が Java Web
Start や Forms スタンドアロン・ランチャのオプションを選択した場合は、ブラウザと Java バー
ジョンの互換性を気にする必要はありません。これらのオプションによって、アプリケーションの
デプロイメントと管理が簡単になります。
7 | Oracle Forms 12c のクライアント・デプロイメントの構成オプション
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Oracle Forms 12c のクライアント・デプロイメントの構成オプション 2016 年 5 月
著者:Michael Ferrante
共著者:Oracle Forms Development
共著者:Michael Mullennex
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