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第3章 本市における情報化の現状と課題

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第3章 本市における情報化の現状と課題
第 3章 本市に おける 情報化 の現状 と課題
1.本市における
本市における情報化
における情報化の
情報化の現状と
現状と市民ニーズ
市民ニーズ
(1)本市における情報化
における情報化の
情報化の現状
①ブロードバンドの
ブロードバンドの整備状況
*
本市の情報通信基盤は、ブロードバンドと呼ばれているADSL回線、ケーブルテレビ回線、光
回線など、一定の情報通信ネットワークは整備されていますが、超高速ブロードバンドの世帯カバ
ー率は79.1%(平成21年度末現在)となっています。
しかし、一部地域(善導寺町の一部、大橋町、草野町、山本町、田主丸町、北野町、城島町、三
潴町)では、動画の視聴や企業での利活用に必要となる安価で高速大容量の光回線やケーブルテレ
ビ等の超高速ブロードバンドを利用することができない状況です。(図表[3-1])
図表[3-1]
ブロードバンドマップ(福岡県)
(出典) 総務省 九州総合通信局
*ADSL 回線:既設のアナログ固定電話回線を使った高速デジタル通信を行う通信回線。
24
ブロードバンドマップ
②インターネット利用状況
インターネット利用状況
平成21年の市民意識調査によると、久留米市民のインターネット利用状況は52.8%とな
っております。携帯電話からのインターネット利用者を含めると72.2%となっており、平成
17年度の調査と比較すると利用率の推計で20ポイント増加しており、インターネット利用が
着実に進展していると考えられます。携帯電話からのインターネット利用者は66.2%となっ
ており、身近なツールでのインターネット利用がなされていることが伺えます。
(図表[3-2]
また、家庭のパソコンでのインターネット接続は、7割以上の人がADSLを含むブロードバ
ンドを利用しており、ブロードバンドの普及が進んでいることが伺えます。
(図表[3-3])
図表[3-2] 久留米市のインターネットの利用状況
携帯電話以外からの
インターネット利用者
【52.8%】
携帯電話
以外のみ
【6.0%】
携帯電話からの
インターネット利用者
【66.2%】
携帯電話
からのみ
【19.4%】
携帯電話と携帯電話以外
併用
【46.8%】
久留米市の
久留米市の
インターネット
(ホームページ閲覧や
メールの送受信など)
利用割合
【72.
72 .2% 】
無回答
【4.3%】
インターネットをしない
【23.4%】
全 体(N=1,796)
図表[3-3]
家庭のパソコンでのインターネット接続回線
その他
0.3%
パソコンに
接続して使う
携帯電話回線
0.5%
わからない
4.7%
無回答
1.3%
電話回線
(ダイヤルアップ)
14.1%
ISDN回線
4.7%
光回線
(FTTH回線)
38.7%
ADSL回線など
28.8%
n=758
ケーブルテレビ回線など
(CATV回線)
6.9%
25
③久留米市ホームページ
久留米市ホームページの
ホームページの閲覧状況
久留米市民の久留米市ホームページの閲覧状況は、平成21年の市民意識調査によると、「何
回かは見たことがある」を含めて、利用しているのは、29.1%となっており、約70%の人
は利用していないという調査結果となっています。
(図表[3-4])
しかし、久留米市ホームページのアクセス件数は、毎年、確実に増加しており、今後も増加の
傾向は続くと思われます。
(図表[3-5])
図表[3-4] 久留米市のホームページの閲覧状況
久留米市のホームページの閲覧状況
よく見ている
(週1回以上)
1.5%
ときどき見ている
(月に1回以上)
5.8%
無回答
6.7%
わからない
4.6%
何回かは
見たことがある
21.8%
見たことはない
59.6%
N=1,796
図表[3-5] 久留米市ホームページ(トップページ)の年間アクセス件数の推移
久留米市ホームページの年間アクセス件数の推移
1,000,000
900,000
851,464
918,398
933,090
H20
H21
846,791
800,000
705,583
700,000
600,000
546,855
500,000
432,067
400,000
300,000
262,548
200,000
169,112
100,000
8,653
107,045
34,096
61,651
0
H9
H10
H11
H12
H13
H14
26
H15
H16
H17
H18
H19
図表[3-6] 久留米市ホームページのカテゴリー毎のアクセス件数(平成 21 年度)
※アクセス件数は、各カテゴリーにおけるインデックス(目次)ページのアクセス件数の合計です。
ホームページは、インターネットの社会基盤としての重要性が増しており、行政サービスの入
り口としての役割も重要なものとなっています。
*
障害者や高齢者も含めたあらゆる人々がサービスを利用できること、すなわちアクセシビリテ
ィを確保し、ホームページの充実を図ることが重要となっています。
*アクセシビリティ:アクセシビリティは接近できること・入手可能なことなどの意。障害の有無や年齢などの条
件に関係なく,だれもが同じようにインターネット上で提供される情報を利用できること。また,ウェブページ
に対するアクセスと利用のしやすさの度合いをいう。
27
(2)市民の
市民のニーズ
平成21年に実施された市民意識調査において、特に力を入れて欲しい行政施策は、「地域医療
体制の充実」、
「労働・雇用対策」、
「高齢者福祉の充実」、
「子育て支援体制の充実」を求める声が特
に多くなっています。
直接、情報化に関する「高度情報都市づくり」は32位となっていますが、特に力を入れて欲し
い行政施策のほとんどは、情報化の取り組みを行うことで、大きな効果が期待できます。(図表
[3-7])
図表[3-7]
『重要』、『不満』の割合と、「特に力を入れて欲しい」割合
『重要』
の割合
(%)
( 20)
20 ) 地域医療体制 の充実 93.1
( 27)
27 ) 労働・
労働 ・ 雇用対策 88.7
『不満』
の割合
(%)
26.5
「特に力を入れて欲しい」割合
0
10
23.3
23.1
53.1
( 22)
22 ) 高齢者福祉 の充実
88.8
35.5
( 17)
17) 子育て
子育て支援体制 の充実
86.3
34.7
( 7 ) 防犯対策
94.6
42.9
22.4
20.6
17.3
15.4
( 2 ) 生活道路や
生活道路 や側溝 の整備
90.9
46.9
( 23)
23 ) 広域幹線道路 の整備
73.3
37.9
10.7
10.1
( 6 ) 消防 ・ 救急救命対策
93.6
17.5
(18)
18 ) 青少年健全育成
86.7
36.5
9.2
( 26)
26 ) 農業振興対策
82.3
39.0
8.6
(24)商工業振興対策
74.0
42.3
8.3
(4)生活排水処理の整備
89.7
29.6
8.2
7.2
(5)防災対策
87.7
21.6
(9)ごみ処理対策
92.4
28.6
7.2
(30)公共交通網の整備
80.9
37.2
6.8
(33)市民サービスの向上や効率的な行財政改革
79.2
37.4
6.6
(19)健康づくり対策
87.8
26.4
(10)公園や広場の整備・充実
80.1
35.2
(21)障害者福祉の充実
84.1
25.9
6.5
5.5
5.3
4.5
(11)バリアフリー化対策
85.4
42.7
(16)スポーツ・レクリエーション推進体制の充実
67.7
26.3
4.3
3.9
(25)企業の育成・誘致
68.5
31.8
(1)四季のイベントの振興
70.5
12.1
(3)水辺空間の整備
82.2
31.5
3.1
3.2
(32)市民と行政の協働によるまちづくりの推進
70.6
29.8
2.7
(8)環境美化対策
90.0
32.4
2.2
(12)基本的人権確立施策の充実
66.0
18.9
2.2
(29)観光・コンベンションの振興
55.3
24.8
2.2
(14)市民自らが進めるまちづくり活動の振興
65.5
21.6
1.8
(15)文化芸術活動の振興
59.1
19.0
1.6
(28)大学や研究機関の整備
59.6
21.5
1.3
(31)高度情報都市づくり
56.2
23.6
0.7
(13)男女共同参画社会づくり施策の充実
59.5
20.4
0.6
28
30
20
(回答は3つまで)
N=1,796
2.課題
近年の低迷を続ける経済不況や政権交代による政策転換等により、ICT施策の方向性についても
見通しが厳しい状況です。こうした厳しい社会状況のなか、国や県の動向と連動しながら、市民の利
便性向上と業務の効率化を推進していく必要があります。
また、以下の課題を踏まえ、効果的な施策を検討し、着実な取組を行っていく必要があります。
❏ 情報格差の解消
ICTの進展に伴い、パソコンやインターネットなどの情報技術を使いこなせる人と使いこなせな
い人との間に生じる情報格差が新たな課題となっています。
情報化の推進にあたっては、年齢、地域、障害の有無などにかかわらず、誰もがICTの恩恵を享受
できるように、情報リテラシーの向上や情報提供のバリアフリー化など、情報格差に十分配慮し、そ
の解消と是正に取り組んでいく必要があります。
❏ 情報の受発信
これまでのインターネットの活用については、ホームページによる行政情報の提供を中心に行っ
てきました。今後は、提供情報の内容を充実させるとともに、双方向性を生かすなど情報通信ネッ
トワークの機能をフルに活用した情報の受発信に努め、行政サービスの充実を図っていく必要があ
ります。
❏ 電子市役所への対応
電子市役所を目指すには、住民向けにインターネットを使ったサービス(電子申請や施設予約な
ど)の構築・拡充を進めていく必要があります。また、住民のニーズと運用コストを比較した効果
について検証していくことも重要です。このことを踏まえて、今後も24時間、いつでもどこから
でも利用でき、誰もが便利だと実感できる行政サービスの実現を目指していく必要があります。
❏ 情報処理システムの全体最適化
ホストコンピュータによる集中処理からC/Sによる分散処理への移行が進む中、ホストコンピ
ュータの使用率が低減し、運用コストが問題となっています。
また、業務間連携の複雑化、法制度改正に伴う改修費用及び作業量の増大といった課題を解決す
るためにも、情報処理システムの全体最適化が必要となっています。
❏ 次世代情報通信基盤の整備
高度情報社会の進展が著しい今日、地域の産業活性化、観光振興、雇用拡大、コミュニティの活
性化を図るためには、超高速大容量のブロードバンドの整備が必要不可欠となっています。
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