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再生可能エネルギーへの取組み

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再生可能エネルギーへの取組み
特集
02
世界各地で展開、クリーンエネルギー開発
03
ガンウォン
韓国
発電
容量
再生可能エネルギーへの取組み
世界的なエネルギー需要の高まりとコスト増。温室効果ガス排出増に起因する環境問題。
本特集では、総合商社の本業を通じた環境・エネルギー問題解決への取組みとして、
丸紅グループの再生可能エネルギー関連事業にスポットを当てます。
三崎ウィンド・
パワー
日本
98 MW
発電
容量
風力
20 MW
04
05
三峰川電力
日本
発電
容量
フィリピン
34 MW
発電
容量
水力
風力
09
06
サンロケ
ローリー
カナダ
345 MW
発電
容量
78 MW
風力
水力
ハレット4
プロジェクト
オーストラリア
発電
容量
ガンフリート・サンズ洋上風力発電事業は、高さ107m、発電容量3.6MWの風車が48基という大型案件。
これを足がかりに、欧州での事業参画を積極的に進めます。
01
ガンフリート・サンズ
ランタウ・デダップ
172 MW
発電
容量
風力
商社ならではの、多様な事業参画形態
242MW
2016年稼働予定
08
パトゥーハ
風力
インドネシア
インドネシア
英国
発電
容量
09
07
発電
容量
地熱
55 MW
2014年稼働予定
132 MW
地熱
10
ミラバレス
コスタリカ
発電
容量
27 MW
地熱
山積する課題を解決し、世界各国で環境貢献
風力・太陽光・地熱などの再生可能エネルギーは、もはや
“火力や
資と経営参画、自然エネルギーを利用した発電プラントの建設受
丸紅グループは、日本の商社の中でも、早くから自然エネルギー
定価格買取制度を機に、再生可能エネルギーの利用拡大が予想さ
原子力の補完的な電源”という位置づけではなく、社会に不可欠な
注、丸紅自らが事業主体となっての発電所の長期運営など、さまざ
を利用した発電事業をグローバルに展開してきました。風力発電
れることから、自然エネルギーが豊富に存在するこの日本におい
選択肢のひとつとして広く認知されつつあります。とりわけ北米・
まな形態に拡がっています。
では韓国の「ガンウォン」
、豪州「ハレット4」などの開発や参画、事
て、さらなる事業開発を構想・計画しています。
欧州・豪州、および新興国においては、再生可能エネルギーの導入
風力、地熱、水力に代表される再生可能エネルギーの開発・供給
業運営、地熱発電ではコスタリカでのIPP(独立発電)事業などを手
一方、再生可能エネルギーは、長期プロジェクトならではの事業
が急速に進展しています。
は、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素をほとんど排出せず、資
がけてきました。2011年度は、英国
「ガンフリート・サンズ」
の洋上
リスク、他のエネルギーと比較した発電コストの高さ、発電量を安
こうした動きにあわせて、丸紅グループは商社として培ってきた
源の枯渇をもたらさないなど、地球環境の保全に大きく寄与でき
風力発電事業への出資参画などを行っています。
定させるための技術革新など、未だ多くの課題が残されています。
事業開発および運営ノウハウ、ファイナンス組成能力、地域営業力
る意義のある事業です。丸紅グループでは、社会に貢献する企業で
国内においては、長野県伊那市の小水力発電「三峰川電力(株)
」
丸紅グループは、事業で磨き上げてきたリスクマネジメント力と幅
などを組みあわせ、世界各国で風力、地熱、水力による発電関連事
ありたいとの強い意思のもと、持続可能なエネルギー供給のある
の経営に2000年から参画。山梨県北杜市との小水力発電共同導
広いネットワークでこれらの課題の解決に努め、総合商社だからこ
業を推進しています。その取組みは、技術力の高い海外企業への出
べき姿を常に追求しています。
入事業への参画も行っています。2012年7月からスタートする固
そ成し得る新しい形の環境貢献に、一層注力していきます。
Marubeni CSR Report 2012
10
特集
風力
01
日本企業で初。
洋上風力発電事業への
本格参画
英国:ガンフリート・サンズ
洋上風力発電事業
丸紅は現在、国内、韓国、豪州、カナダ、および英国
で 風 力 発 電 事 業 を 展 開 し て お り 、計 5 0 0 M W
(2012年6月現在)の発電容量を保有しています。
2011年9月には、欧州で急成長する洋上風力案件
世界各地で展開、クリーンエネルギー開発
太陽光
太陽光は無尽蔵なエネルギー源であり、二酸化炭素を排出しないとの理
シンガポールで、
世界最大規模のバイオマス・
コジェネプラントを受注
由から、一般家庭・企業・官公庁などで太陽光発電の導入が急ピッチで進
2011年9月、丸紅はシンガポールのTPユーティ
川上から川下まで。
丸紅ならではの太陽光発電への取組み
操業ノウハウ+建設技術で、
洋上風力をリード
2012年3月に、洋上風力
発電所建設の大手、英シー
ジャックス・インターナショナ
ルを買収。操業ノウハウに加え
て、専用特殊船を用いた洋上での据
付工事の技術・ノウハウも確保するこ
とで、北米や日本でも事業を展開してい
く考えです。
2012年3月からは経済産業省
の委託を受け、福島県沖で実施する大規模
洋上風力発電所の実証試験に参加します。
バイオマス
んでいます。
リティ社より、バイオマス・石炭混焼コジェネ
丸紅グループは、太陽電池原料であるポリシリコンから、セルやモジュー
レーションプラント(第二期工事)を受注しまし
ルの供給、太陽電池製造設備の販売、太陽光発電システムの販売・建設
た。これはヤシ殻などの廃棄物と石炭との混合燃
など、川上から川下まで幅広いサポートを行っています。
料焚設備としては、世界最大規模となります。今
後は東南アジア各国においても、同様のコジェネ
ガンフリート・サンズ洋上風力発電事業
レーションプラントのニーズを見出し、受注して
丸紅は1997年より太
陽電池モジュールの販
売に参入、国内外に幅
広く太陽光モジュール
を供給しています。
への取組みとして、この分野で世界シェアトップの
実績をもつデンマークの大手総合エネルギー企業
DONG Energy A/S社と提携。同社がもつ、英国
いく計画です。
の「ガンフリート・サンズ洋上風力発電所」の事業
権益49.9%を取得したことで、日本企業で初めて
商業運転中の洋上風力発電事業への本格出資参画
を果たしました。
プロジェクトの所在地:英国の南東部、Essex州の沖合7km
■ 発電容量:172MW
(英国の約12万5,000世帯分)
■
海外電力プロジェクト第三部
部長代理(兼)
電力事業第二チーム長
海外電力プロジェクト第一部
EPC事業投資チーム長
舘上 博
国内電力プロジェクト部
副部長
上出 衛輔
福田 知史
丸紅の再生可能
地熱
08
世界最大の地熱資源国で
地熱発電プロジェクト受注
インドネシア:パトゥーハ地熱発電所1号機案件
2011年12月、丸紅は(株)東芝と協調し、インドネシア/PT
GEO DIPA ENERGI社向けのパトゥーハ地熱発電所1号機案件を
受注しました。本プロジェクトは、インドネシア ジャワ島西部
バンドン郊外で、東芝製の地熱蒸気タービン・発電機を含む設
世界最大の地熱資源国で、継続して地熱案件受注を目指す
パトゥーハ地熱発電所1号機案件は、当
社にとって初となるインドネシアでの
地熱発電所の建設となります。本案件を
皮切りに、今後も数多くの案件が見込ま
れる同国において、継続して環境にやさ
しい地熱発電プロジェクトの受注を目
指しています。
海外電力プロジェクト第一部
海外電力プロジェクト第一チーム
アで丸紅が手がけてきた発電所建設の実績と、プロジェクトマ
小水力発電の
新たな可能性を切り拓く
日本:三峰川電力(株)の水力発電事業
丸紅グループの三峰川電力(株)は、小水力を含む水力発電所8カ所を運
営しています。伊那市にある「三峰川発電所」は、三峰川総合開発事業の
一環として1964年に運転を開始しました。2000年から丸紅が経営に
加藤 義樹
参画し、以来、年間約1億5,000万kWhの安定した発電を行っています。
小水力発電については、2006年9月に「第三発電所」を、2009年2月
コスタリカ:ミラバレス 地熱発電事業
には第一発電所からの放流水を活用した「第四発電所」を運転開始さ
せました。
ネジメント能力が高く評価され、受注に至りました。インドネ
第三・第四発電所に続く小水力発電所である「蓼科発電所」は、長野県茅
シアの電力需給の改善に寄与し、また二酸化炭素の排出量が少
野市にある休止中の発電設備を三峰川電力が買い取り、
全面改修したも
なく環境にやさしい再生可能エネルギーである地熱発電プロ
ジェクトに、丸紅グループとして積極的に取組んでいきます。
プロジェクトの所在地:インドネシア ジャワ島西部バンドン郊外
■ 発電容量:55MW
■
11
水力
04
備一式の納入、および建設工事を両社で一括して請け負い、総
出力約55MWの発電所を建設するというものです。インドネシ
エネルギー事業
Marubeni CSR Report 2012
のです。2011年夏より運転を再開し、地域に根づいた新しい小水力発
コスタリカ ミラバレス
火山の山麓に位置する
地熱発電所は、2000
年3月から保有・運転。
発電した電力はすべて
コスタリカ電力庁に販
売しています。
電所として再生を果たしています。
また、2012年4月より山梨県北杜市で3カ所の小水力発電所を建設、運
転を開始しています。
本事業は北杜市との官民パートナーシップによる
もので、3カ所合計で出力650kW、年間発電量は約4,600MWhが見込
まれ、これは北杜市全世帯の約6%の電力消費分をまかなえる量です。
2012年4月から山梨県北杜市で3カ所の小水力発電所が運転を開始。
3カ所合計で、北杜市全世帯の約6%の電力消費分をまかなえます。
プロジェクトの所在地:長野県伊那市、茅野市、
山梨県北杜市
■ 発電容量: 計34,350kW
■
環境への影響が少ない小水力発電事業を推進
大規模な土木工事が不要な小水力発電は、環境への影響
が小さく、エネルギーの地産地消を実現する技術として
注目を集めています。丸紅グループは、今後全国の自治
体と協力し、2020年までに河川
や農業用水路に中小型の水力発
電所を30カ所程度建設すること
で二酸化炭素排出削減に貢献し、
環境に配慮した地域密着型自然
エネルギーの創出に寄与してい
きたいと考えております。
国内電力プロジェクト部
部長代理
大西 英一
12
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