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ハード製品とプログラム製品の集合体の該非判定について 2005−5
2005−5 経済産業省貿易経済協力局貿易管理部 安全保障貿易管理課 井上課長殿 安全保障貿易審査課 長谷川課長殿 安全保障貿易管理課 芳川安全保障情報調査官殿 ハード製品とプログラム製品の集合体の該非判定について 平成18年 2月24日 (財)安全保障貿易情報センター 情報通信専門委員会 通信・情報セキュリティ分科会 主査 田島 好和 1. 背景 近年、ネットワーク機器や通信用測定機のベンダーでは、ユーザーの多様なニーズに応えるた めに、ユーザーが、各種機能の組み合わせを選択できるような、商品ラインアップを用意することが 多くなってきています。ベンダーの商品カタログ等では、基本的なハードウェアのほかに、各種機 能ごとのソフトウェアを、商品として提供し、ユーザーは、ここから、自分に必要なものを選択して、 それらを組み合わせて使用するというような、事例が増えてきています。 2. 問題点 ベンダーの商品カタログに、暗号機能のない通信用基本ハードウェア装置 X と、暗号非該当 プログラム P1 と、暗号該当プログラム P2 が、掲載されていた場合を例にします。ルーター等の ネットワーク機器や多機能測定器等で、このような事例が増えてきています。ベンダー側は、通常、 商品ごとに該非判定を行いますので、 X =貨物暗号非該当、 P1=プログラム暗号非該当、 P2=プログラム暗号該当 という判定をすることになります。 一方、このベンダーから供給を受けるユーザーは、この製品カタログをもとに、自身の必要な機 能を組み合わせて購入することになります。各ユーザーが、購入したものを、海外に持ち出すため に、該非判定を行うと、 ユーザー A XとP1 を購入し、 貨物 プログラム 暗号非該当 暗号非該当 暗号非該当 暗号該当 暗号該当 暗号該当 輸出 ユーザー B XとP2を購入し、 インストールせず別々に輸出 ユーザー C XとP2を購入し、 インストールして輸出 -1- という結果となります。ユーザーC の判定は、暗号機能を実現しているのがプログラムであっても、 全体として暗号機能を提供するから、貨物としても暗号該当という運用によるものです。 ユーザーBとCは、海外へ輸出/提供する内容が同じであるにもかかわらず、インストールして いるか否かで、該非判定結果が異なることになります。さらに、ユーザーCは、自身がインストール するとは限らず、ベンダーがサービスで、プレインストールして納入してくれる場合もあり、ユーザー Cにしてみると、ベンダーから購入したものをそのまま輸出する場合でも、ベンダーの作成したパラ メータシート等を、そのまま再利用できないということになり、事務処理の負担が大きくなっていま す。 このどちらの場合でも、スムーズに輸出できる対策として、 P2 を X にインストールせず別々 に出荷するものと、インストールして出荷するものを、別図番として社内管理し、予め両方の該非判 定をしておく企業もあり、管理の負担も大きくなっています。 また、ユーザーBが、上記のように、 X と P2 を別々に輸出していた時、海外のエンドユーザ ーから、海外でのインストール作業を軽減する目的で、プレインストールした状態で輸出・納入する ように変更して欲しい旨の要望があった場合、納入物・需要者・用途が同じであるにもかかわらず、 輸出管理の該非判定段階までさかのぼって再度判断をする必要があり、海外企業との競争におい ても、不利な状態になっております。 3.要望 以下の運用を要望いたします。 ハードウェア X と、この X にインストール可能なソフトウェア P2 があり、そのソフトウェア P 2 が汎用設計のため X 以外のハードウェアでも動作可能であるような独立した商品であることが、 商品カタログ等で確認できる場合において、このハードウェア X とソフトウェア P2 の集合体を該 非判定するときは、このソフトウェア P2 が、ハードウェア X にインストールされているか否かにか かわらず、ハードウェア X だけの判定と、ソフトウェア P2 だけの判定との単純な組み合わせを、 集合体の該非判定結果とする(上記例の場合、ユーザーCも、ユーザーB と同様の判定とする)こと ができる。 以 -2- 上