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自己評価書 - いわき明星大学

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自己評価書 - いわき明星大学
自 己 評 価 書
平成23年6月
いわき明星大学薬学部
目 次
Ⅰ 大 学 薬 学 部 の 現 況 及 び 特 徴 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
1
Ⅱ 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
3
Ⅲ 総 括 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
4
Ⅳ 自 己 点 検 ・ 評 価 書 作 成 の プ ロ セ ス ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
6
Ⅴ 基 準 ご と の 自 己 評 価 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
8
『 理 念 と 目 標 』 1 理 念 と 目 標 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 8 『 教 育 プ ロ グ ラ ム 』 2 医 療 人 教 育 の 基 本 的 内 容 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 11 (2-1) ヒ ュ ー マ ニ ズ ム 教 育 ・ 医 療 倫 理 教 育 (2-2) 教 養 教 育 ・ 語 学 教 育 (2-3) 医 療 安 全 教 育 (2-4) 生 涯 学 習 (2-5) 自 己 表 現 能 力 3 薬 学 教 育 カ リ キ ュ ラ ム ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 23 (3-1) 薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム の 達 成 度 (3-2) 大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 の 内 容 (3-3) 薬 学 教 育 の 実 施 に 向 け た 準 備 4 実 務 実 習 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 36 (4-1) 実 務 実 習 事 前 学 習 (4-2) 薬 学 共 用 試 験 (4-3) 病 院 ・ 薬 局 実 習 5 問 題 解 決 能 力 の 醸 成 の た め の 教 育 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 48 (5-1) 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 『 学 生 』 6 学 生 の 受 入 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 52 7 成 績 評 価 ・ 修 了 認 定 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 61 8 学 生 の 支 援 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 66 (8-1) 修 学 支 援 体 制 (8-2) 安 全 ・ 安 心 へ の 配 慮 『 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織 』 9 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 82 (9-1) 教 員 組 織 (9-2) 教 育 ・ 研 究 活 動 (9-3) 職 員 組 織 (9-4) 教 育 の 評 価 / 教 職 員 の 研 修 『 施 設 ・ 設 備 』 1 0 施 設 ・ 設 備 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 97 (10-1) 学 内 の 学 習 環 境 『 外 部 対 応 』 1 1 社 会 と の 連 携 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 104 『 点 検 』 1 2 自 己 点 検 ・ 自 己 評 価 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 114 Ⅰ 大 学 薬 学 部 の 現 況 及 び 特 徴
1 現 況
( 1 ) 大 学 薬 学 部 ・ 薬 学 科 名 い わ き 明 星 大 学 薬 学 部 ・ 薬 学 科 (2)所在地
〒 970-8551 福 島 県 い わ き 市 中 央 台 飯 野 5 丁 目 5 番 地 1 ( 3 ) 薬 学 部 学 生 数 、 教 員 お よ び 職 員 数
学 生 数 3 6 0 名 ( 平 成 2 3 年 5 月 1 日 現 在 ) 教 員 数 4 3 名 ( 常 勤 ) ( ほ か 非 常 勤 1 8 名 ) 職 員 数 7 4 名 ( 契 約 ・ 派 遣 社 員 等 含 む 、 薬 学 部 配 置 2 名 ) 2 特 徴
い わ き 明 星 大 学 は 福 島 県 い わ き 市 に 昭 和 6 2 年 、理 工 学 部 お よ び 人 文 学 部 の 2 学
部 で 創 設 さ れ た 総 合 大 学 で あ り 、薬 学 部 は 創 立 2 0 周 年 目 の 平 成 1 9 年 に 第 3 の 学
部 と し て 開 設 さ れ た 。福 島 県 浜 通 り −北 は 相 馬 か ら 南 は 北 茨 城 −に お け る 唯 一 の 医 療
系 高 等 教 育 機 関 で あ る 。東 京 、仙 台 と い う 大 都 市 か ら 一 定 の 距 離 に あ る 地 域 に 位 置
し、豊かな自然のもとで独自の文化を育むことのできる好立地条件を備えている。
一 方 、い わ き 市 を 中 心 と す る 地 域 は 全 国 の 例 に も れ ず 、医 療 体 制 の 維 持 お よ び 医 療
従 事 者 の 育 成・確 保 の 問 題 が 深 刻 化 し て い る 。こ の よ う な 中 で 開 設 さ れ た い わ き 明
星 大 学 薬 学 部 に 対 し 、( 社 ) 福 島 県 薬 剤 師 会 、 福 島 県 病 院 薬 剤 師 会 、 ( 社 ) い わ き
市 薬 剤 師 会 を 始 め と す る 地 域 医 療 従 事 者 の 温 か い 協 力 体 制 が 生 ま れ つ つ あ る 。6 年
制薬学部を卒業した薬剤師がいわき市を中心とする地域で積極的な役割を担って
い く こ と が 期 待 さ れ て い る 。 本 学 部 で は 、 入 学 し て く る 学 生 の 学 力 を 見 定 め 、 明 星 学 苑 の 校 訓 で あ る 「 健 康 、
真 面 目 、努 力 」に も と づ き 教 育 目 標 を 設 定 し た 。す な わ ち 豊 か な 人 間 性 と 高 い 倫 理
観 を も ち , 確 か な 薬 学 の 知 識 と 技 能 を 身 に つ け
くすりの専門家
多くの人から感謝される地域の
を 育 成 す る こ と を 目 指 し て 、手 塩 に か け て 学 生 を 育 て る こ と を 大
切 に し て い る 。特 に 高 校 課 程 の 化 学 、生 物 、物 理 の 未 履 修 者 、ま た 基 礎 学 力 に 不 安
がある学生を対象に高校レベルの学力の向上を図るべくリメディアル教育に力を
そ そ い で い る 。ま た 学 習 意 欲 の 促 進 を 図 る た め 導 入 教 育(「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ
ー 」)に 力 を 入 れ 、セ メ ス タ ー 制 導 入 な ど 新 た な 試 み を 行 っ て い る 。こ れ ら の 多 く
は 教 員 の 献 身 的 な 努 力 を 軸 に 、ま た 多 様 な 外 部 講 師 に よ る 授 業 に 依 っ て い る 。こ の
よ う な 努 力 の 成 果 は 学 部 開 設 以 来 、他 大 学 か ら の 編 入 者 、大 学 卒 編 入 者 、社 会 人 経
1
験 者 の 入 学 者 数 が 2 3 名 に 上 る 状 況 を 生 み 出 し て い る 。薬 剤 師 を 目 指 し 挑 戦 す る す
べ て に 広 く 門 戸 を 開 い て い る こ と は 本 薬 学 部 の 一 つ の 特 徴 と も な り つ つ あ り 、本 薬
学 部 の 将 来 を 模 索 す る 上 で 重 視 す べ き こ と で あ る 。 2
Ⅱ 目 的 ( 教 育 上 の 理 念・目 標 、養 成 し よ う と す る 薬 剤 師 像 等 に つ い て 記 載 し て く だ さ い 。) 本 学 部 で は 以 下 の デ ィ プ ロ マ ポ リ シ ー ( 卒 業 認 定 ・ 学 位 授 与 に 関 す る 方 針 ) を 掲
げ て い る 。 明 星 学 苑 の 校 訓「 健 康 、真 面 日 、努 力 」の も と 、豊 か な 人 間 性 と 高 い 倫 理
観 を も ち 、 確 か な 薬 学 の 知 識 と 技 能 を 身 に つ け た 多くの人から感謝さ
れ る 地 域 の く す り の 専 門 家 "を 育 成 す る こ と を 目 的 と し ま す 。 こ の 目 的 を
達 成 す る た め に 、 以 下 の よ う な 学 士 力 を 持 っ た 人 材 を 育 成 し ま す 。 (1)薬学の専門技術の裏づけとなる十分な知識を身につけ、薬学分野
に お け る 問 題 探 求 と 基 本 的 な 問 題 解 決 が で き る 。 ( 2 ) 医 療 現 場 で 多 面 的 に 物 事 を 評 価 す る こ と が で き る 。 (3)患者さんや医療関係者などと円滑なコミュニケーションをとるこ
と が で き る 。 (4)地域の医療に貢献するために、薬学分野の基本的な技術を実践で
き る 。 (5)生涯学習が求められている社会において、持続可能な自主的学習
が で き る 。 (6)薬剤師の社会的義務を説明でき、医療の担い手としてふさわしい
関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 を 示 す こ と が で き る 。 特 徴 の 項 で も 述 べ た よ う に い わ き 市 を 中 心 と す る 地 域 は 医 療 体 制 の 維 持 が 困 難
と な り つ つ あ り 、こ の よ う な 中 で 開 設 さ れ た 本 学 部 は 地 域 医 療 従 事 者 と の 協 力 体 制
を 構 築 し て 、 地 域 医 療 の 一 翼 を 担 っ て い く 人 材 の 輩 出 を 大 き な 目 的 と し て い る 。 3
Ⅲ 総 括 1. 理 念 と 目 的 い わ き 明 星 大 学 薬 学 部 は 、地 域 医 療 の 一 翼 を 担 っ て い く 人 材 の 輩 出 を 大 き な 目 的
の 一 つ と し て い る 。豊 か な 人 間 性 と 高 い 倫 理 観 を も ち 、確 か な 薬 学 の 知 識 と 技 能 を
身につけ
多くの人から感謝される地域のくすりの専門家
を育成するという本
学 部 の 教 育 目 標 は 、明 星 学 苑 が 掲 げ る 大 学 の 理 念 を も と に 、い わ き 地 域 に お け る 本
学 部 の 使 命 に 合 わ せ 策 定 し た も の で あ り 、医 療 を 取 り 巻 く 環 境 、薬 剤 師 に 対 す る 社
会 の ニ ー ズ 、学 生 の ニ ー ズ を 適 確 に 反 映 し た も の と な っ て い る 。こ の 教 育 の 実 践 の
も と に 、地 域 医 療 従 事 者 と の 協 力 体 制 が 生 ま れ つ つ あ る が 、こ の 協 力 体 制 の 一 層 の
充 実 を 図 り 、地 域 に 貢 献 で き る 基 盤 作 り を 長 期 的 に 進 め る こ と が 今 後 の 課 題 で あ る 。
2 . 教 育 プ ロ グ ラ ム 1 年 次 の 導 入 教 育 で あ る「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」や 、薬 学 の 基 盤 と な る 物 理 、
化 学 、生 物 の
リメディアル教育
に よ り 、基 礎 学 力 の 定 着 に 加 え て 学 習 習 慣 や コ
ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 を 身 に つ け 、薬 剤 師 と し て 社 会 に 貢 献 す る と は ど う い う こ と
なのかを考えさせている。学生が能動的に学習に参加する態度を醸成するために、
小 人 数 グ ル ー プ 学 習 を 基 盤 と し た 参 加・体 験 型 学 習 な ら び に 課 題 発 掘・解 決 型 学 習
が 全 学 年 を 通 し て 配 当 さ れ て い る が 、学 生 に 何 故 こ の よ う な 能 力 が 必 要 な の か を 充
分 に 理 解 さ せ る 必 要 が あ る 。専 門 必 修 科 目 は 段 階 的 に 学 習 で き る よ う に 、か つ 、系
統間および講義と実習の有機的な連携に配慮した年次配分や編成がなされている。
多 様 な 科 目 が 履 修 可 能 で あ る が 、学 生 が 実 際 に 選 択 し よ う と す る と 時 間 的 に 困 難
な 場 合 が あ り 、効 率 良 く 学 習 で き る よ う に 選 択 科 目 と 必 修 科 目 間 の 連 携 、協 調 に つ
いてカリキュラム編成に工夫が必要である。
3 . 実 務 実 習 実 務 実 習 事 前 学 習 (プ レ 実 務 実 習 )に つ い て は 、実 務 実 習 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ
ム で 提 示 さ れ て い る す べ て の 講 義 、実 習 、演 習 以 外 に 、さ ら に 本 学 独 自 の 医 療 倫 理 、
薬 害 の 講 義 、マ ナ ー 講 座 等 が 導 入 さ れ て い る 。平 成 2 3 年 度 に は 実 務 実 習 の 訪 問 指
導 が 追 加 さ れ る た め 、さ ら に 効 率 よ く 実 習 を 行 う こ と が で き る よ う に 実 習 内 容 を 工
夫 す る 必 要 が あ る 。病 院・薬 局 実 習 に つ い て は 、病 院・薬 局 と の 緊 密 な 連 携 の も と
に 準 備 が 進 め ら れ て い る 。ま た 薬 学 部 全 教 員 に 対 す る 説 明 会 を 実 施 し 、実 務 実 習 に
対 す る 情 報 は 共 有 で き て い る 。 4 . 学 生 の 受 け 入 れ ・ 成 績 評 価 入 学 者 定 員 は 、 今 年 度 か ら 削 減 し た こ と も あ り 、 教 育 の 人 的 •物 的 資 源 の 実 情
に 基 づ き 適 正 に 設 定 さ れ て い る 。定 員 確 保 は 国 家 試 験 の 合 格 率 や 社 会 で 活 躍 で き
る 薬 剤 師 を 育 て ら れ る か と い う「 実 績 」を 地 道 に 積 み 上 げ て 、地 域 社 会 の 評 価 に
4
委 ね る こ と が 基 本 で あ る 。ま た 、多 様 な 入 学 試 験 を 経 て 入 学 し て き た 学 生 の 適 性
を 見 極 め る こ と が 大 切 で 、こ の 見 極 め を 通 し て 高 等 学 校 と 緻 密 な 情 報 交 換 を 行 う
こ と に よ り 、相 互 の 信 頼 関 係 を 醸 成 し 、よ り き め 細 や か な 入 学 者 選 抜 制 度 を 確 立
す る こ と が 必 要 で あ る 。成 績 評 価 お よ び 単 位 認 定 の 基 準 は 、「 シ ラ バ ス 」お よ び
「 履 修 の 手 引 」 に 明 示 さ れ て お り 、 厳 正 に 行 わ れ て い る 。 5 . 学 生 支 援 1 年 次 か ら 最 終 学 年 ま で 、 各 教 員 が 少 人 数 の 学 生 を 受 け 持 ち 、 履 修 指 導 、 学 習
相 談 か ら 生 活 相 談 に 至 る ま で 、一 人 一 人 の 学 生 に 対 応 し き め 細 か な 指 導 を 行 う 体
制 が 整 っ て い る 。保 健 管 理 セ ン タ ー に は 、複 数 の 臨 床 心 理 士 お よ び 保 健 師 が 常 勤
し 、心 身 両 面 か ら の サ ポ ー ト が 行 わ れ て い る 。学 習 サ ポ ー ト は 、先 輩 が 後 輩 の 質
問 に 答 え る 学 習 相 談 室 の 開 設 の ほ か に 、常 時 学 生 が 気 軽 に 教 員 を 尋 ね る 雰 囲 気 が
で き て い る 。さ ら に 、年 4 回 の 授 業 ア ン ケ ー ト や デ ィ ー ン ズ ポ ス ト (学 生 意 見 箱 )
の 設 置 な ど 、広 く 学 生 の 意 見 を 求 め 、授 業 内 容 、教 育 方 法 、キ ャ ン パ ス 環 境 の 改
善 に 努 め て い る 。 6 . 社 会 と の 連 携 福 島 県 内 の 医 療 機 関 、薬 局 、地 方 自 治 体 等 と 薬 学 部 教 員 は 、積 極 的 に 連 携 を 図 り 、
ま た 医 療 お よ び 産 業 界 と の 共 同 研 究 を 推 進 し て い る 。ま た 本 学 独 自 の 生 涯 学 習 研 修
会 お よ び 薬 学 セ ミ ナ ー を 開 催 し て 、薬 剤 師 を は じ め 医 療 関 係 者 ば か り で な く 地 域 住
民 に 対 し て も 学 習 の 場 を 提 供 し 、地 域 社 会 と の 交 流 に も 取 り 組 ん で い る 。さ ら に 海
外 か ら の 留 学 生 や 研 究 員 を 積 極 的 に 受 け 入 れ 、本 学 の 教 職 員・学 生 も 国 際 学 会 等 に
参 加 し て 国 際 交 流 に 努 め て い る が 、 今 後 さ ら に 拡 大 さ せ て い く 必 要 が あ る 。 7 . 施 設 ・ 設 備 薬 学 部 内 に は 、AV 設 備 や イ ン タ ー ネ ッ ト 環 境 を 備 え た 十 分 な 数 と 規 模 の 講 義 室 、
実 験 実 習 室 が 確 保 さ れ て い る 。薬 学 部 棟 は 、バ リ ア フ リ ー 化 な ど 障 害 を 持 つ 学 生 の
た め の 配 慮 も な さ れ て い る 。実 務 実 習 事 前 学 習 の 設 備 の と し て は 、模 擬 保 険 調 剤 薬
局・模 擬 病 院 薬 局 、お よ び 模 擬 病 室 が 整 備 さ れ て お り 、薬 剤 師 業 務 に 必 要 な 基 本 的
知識、技能、態度を修得するのに十分な事前学習が可能である。
図 書 館 の 規 模 は 適 切 で あ り 、 学 習 資 料 の 質 ・ 量 と も 確 保 さ れ て い る 。 こ の ほ か 、
情 報 処 理 演 習 室 、動 物 実 験 施 設 、薬 用 植 物 園 な ど の 施 設 の 規 模 と 設 備 は 適 切 で あ る 。
5
Ⅳ 自 己 評 価 ・ 評 価 書 作 成 の プ ロ セ ス 1)平成22年3月24日開催の平成21年度第11回薬学部教授会において、
自己点検評価委員会(専任教員5名、2年任期:平成22年4月
24年3
月 ) が 設 置 さ れ た 。 2)平成22年4月24日開催の平成22年度第1回薬学部教授会において、自
己点検評価委員会規約が承認され、自己点検評価委員会が中心となり、自己
評価書(自己評価22、以下評価書)の作成を担当することとなった。薬学
部 全 教 員 に 「 薬 学 教 育 ( 6 年 制 ) 第 3 者 評 価 評 価 基 準 」 を 配 布 し 、 評 価 項 目
の 周 知 を 図 っ た 。 3 ) 自 己 点 検 評 価 委 員 会 に お い て 、 評 価 書 作成プロセスについて議 論 を 重 ね 、 主 要
点検評価項目の自己点検・評価分担者(担当委員会)を選定し、評価書作成
の ス ケ ジ ュ ー ル 案 と と も に 教 授 会 に 提 案 し 、了 承 さ れ た (平 成 2 2 年 7 月 2 4
日 開 催 、 平 成 2 2 年 度 第 4 回 薬 学 部 教 授 会 )。 特 に 薬 学 部 全 教 職 員 が 評 価 書 作
成 に 積 極 的 に 関 わ る こ と を 確 認 し 、 評 価 書 作 成 の 分 担 を 依 頼 し た 。 評 価 書 作 成 の ス ケ ジ ュ ー ル 案 平 成 2 2 年 7 月 運 営 委 員 会 、 教 授 会 に 方 針 提 示 7 月 下 旬 分 担 の 依 頼 1 0 月 末 分 担 報 告 書 の 途 中 確 認 1 2 月 末 分 担 報 告 書 の 締 め 切 り 平 成 2 3 年 1
2 月 本 委 員 会 に よ る 報 告 書 の 仕 上 げ 3 月 中 旬 薬 学 部 全 教 教 員 へ の 提 示 3 月 下 旬 最 終 仕 上 げ 、 学 長 お よ び 本 部 に よ る 確 認 4 月 初 旬 印 刷 4 月 1 1 日 ま で に 、 本 学 ホ ー ム ペ ー ジ で 公 開 4 月 1 8 日 ま で に 薬 学 教 育 評 価 機 構 へ 提 出 4)薬学部長より、いわき明星大学学長、事務局長、明星学苑理事長に評価書作
成 に あ た っ て の 協 力 を 依 頼 し た 。( 平 成 2 2 年 7 月 ) 5 ) 各 担 当 者 ( 学 部 内 関 連 委 員 会 ) か ら 報 告 書 の 提 出 を 求 め た 。 (平 成 2 2 年 1 2
月 下 旬 か ら 平 成 2 3 年 1 月 上 旬 ) 6
6)自己点検評価委員会および全学教務関係事務職員で、作成された報告書をも
と に 評 価 書 案 を 起 草 し 、 各 担 当 者 (学 部 内 関 連 委 員 会 )へ の 校 正 依 頼 と 再 提 出
を 求 め た 。 ( 平 成 2 3 年 2 月 下 旬 ) 7)自己点検評価委員会より評価書案を薬学部全教員へ提示し、確認と修正を依
頼 し た 。 ( 平 成 2 3 年 3 月 1 0 日 ) 8)平成23年3月11日の東日本大震災により、評価書作成作業中断。(社)
薬 学 教 育 評 価 機 構 に 被 災 状 況 を 報 告 し 、評 価 書 提 出 の 期 限 延 期 の 承 認 を 得 た 。 9)薬学部長、薬学科主任、自己点検評価委員会委員長により評価書(最終版)
を取り纏め、学長、明星学苑本部および薬学部教授会へ報告。また、大学ホ
ー ム ペ ー ジ で 公 開 す る と と も に 、 薬 学 教 育 評 価 機 構 に 提 出 し た 。 ( 平 成 2 3 年 7 月 上 旬 ) 7
Ⅴ 基 準 ご と の 自 己 評 価 『 理 念 と 目 標 』 1 理 念 と 目 標
基 準 1 ‐ 1 各 大 学 独 自 の 工 夫 に よ り , 医 療 人 と し て の 薬 剤 師 に 必 要 な 学 識 及 び そ の 応 用 能 力
並びに薬剤師としての倫理観と使命感を身につけるための教育・研究の理念と目標
が 設 定 さ れ , 公 表 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 1 -1 -1 】 理 念 と 目 標 が ,医 療 を 取 り 巻 く 環 境 ,薬 剤 師 に 対 す る 社 会 の ニ ー ズ ,
学 生 の ニ ー ズ を 適 確 に 反 映 し た も の と な っ て い る こ と 。 【 観 点 1 -1 -2 】 理 念 と 目 標 が , 教 職 員 及 び 学 生 に 周 知 ・ 理 解 さ れ , か つ 広 く 社 会 に
公 表 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 1 -1 -3 】 資 格 試 験 合 格 の み を 目 指 し た 教 育 に 偏 重 せ ず , 卒 業 研 究 等 を 通 じ て
深い学識及びその応用能力等を身に付けるための取組が行われてい
る こ と 。 【現状】
「 い わ き 明 星 大 学 学 則 」で 、薬 学 部 の 人 材 育 成 に 関 す る 目 的 お よ び 教 育 研 究 上 の
目 的 を 次 の よ う に 規 定 し て い る 。 『 薬 学 部 は 、本 学 の 教 育 理 念 た る「 和 」の 精 神 に 基 づ く 全 人 教 育 を 根 本 に 据 え 、幅
広 い 教 養 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 を 備 え た う え に 、高 度 な 薬 学 専 門 知 識 を 兼 ね 備
え た 薬 の 専 門 家 を 養 成 す る こ と を 目 的 と す る 。一 人 ひ と り の 学 生 を 大 切 に す る 手 塩
に か け る 教 育 を 行 い 、医 薬 品 の 適 正 使 用 か ら 患 者 へ の 的 確 な 服 薬 指 導 ま で 充 分 な 対
応 が で き る と と も に 、テ ー ラ ー メ イ ド 医 療 時 代 に チ ー ム 医 療 の 中 で 貢 献 で き る 、問
題 発 見 能 力 と 問 題 解 決 能 力 の あ る 質 の 高 い 薬 剤 師 を 育 成 し 、薬 剤 師 が 不 足 す る 地 域
社 会 に 有 為 な 人 材 を 送 り 出 す こ と を 目 指 す 。』 い わ き 市 を 中 心 と す る 地 域 は 医 療 体 制 の 維 持 が 困 難 に な り つ つ あ る 。 こ の よ
うな中で開設された本学部は地域医療従事者と協力体制を構築し、地域医療の
一翼を担っていく人材の輩出を大きな社会的使命の一つと考えている。臨床現
場で活躍できる問題解決能力を養うための教育を推し進めるために適切でわか
りやすい目標を設定し、大学の理念、薬学部の教育目標は、ホームページで公
表 さ れ て い る 。ま た オ ー プ ン キ ャ ン パ ス な ど 、機 会 が 得 ら れ る た び に 入 学 志 願 者 、
保 護 者 お よ び 高 等 学 校 関 係 者 に 本 学 部 の 教 育 理 念・教 育 目 標 を 広 く 周 知 す る こ と に
努力を払っている。さらに5、6年次には卒業研究に相当する「総合薬学演習」
または「総合薬学研究」において、未知の課題に取り組むカリキュラムを設定
し て い る 。 8
【点検・評価】
(優れている点)
・本学部の教育目標は、明星学苑が掲げる大学の理念をもとに、いわき地域にお
ける本学部の使命に合わせ策定したものであり、医療を取り巻く環境、薬剤師
に 対 す る 社 会 の ニ ー ズ 、 学 生 の ニ ー ズ を 適 確 に 反 映 し た も の と な っ て い る 。 ・ 本 学 部 の 教 育 理 念 ・ 教 育 目 標 に つ い て ホ ー ム ペ ー ジ を 通 じ て 公 表 し て い る 。 (改善を要する点)
・ い わ き 市 を は じ め 地 域 に 貢 献 で き る 基 盤 作 り を 長 期 的 に 押 し 進 め る 必 要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
9
基 準 1 ‐ 2 理念と目標に合致した教育が具体的に行われていること。
【 観 点 1 -2 -1 】 目 標 の 達 成 度 が , 学 生 の 学 業 成 績 及 び 在 籍 状 況 並 び に 卒 業 者 の 進 路
及び活動状況,その他必要な事項を総合的に勘案して判断されてい
ること。
【現状】
導 入 教 育 の「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」、基 礎 学 力 の 向 上 を 図 る た め ク ラ ム ス ク
ー ル( 学 内 塾 )、リ メ デ ィ ア ル 教 育(「 数 学 基 礎 」、
「 化 学 基 礎 」、
「 物 理 学 基 礎 」、
「生
物 学 基 礎 」) な ど 積 極 的 に 行 い 、 こ れ ら を 通 じ て 臨 床 現 場 で 活 躍 で き る 問 題 解 決 能
力 を 養 う た め の 基 盤 作 り に 大 き な 努 力 を 払 っ て い る 。特 に 実 習 に お い て は 、学 生 が
学 習 内 容 を 把 握 し や す い 、学 生 を 主 体 と し た 使 い や す い 独 自 の 実 習 書 を 作 成 し て い
る 。ま た プ レ 実 務 実 習 で は 、実 務 実 習 に 向 け て ポ ー ト フ ォ リ オ の 作 成 を 行 う な ど 一
人 一 人 の 能 力 や 個 性 に 合 わ せ た き め 細 か な 配 慮 を し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・現在完成年度には達していないため実績をまだ具体的には示すことが難しい段
階であるが、入学者の9割近い学生が進路変更(退学、転学等)することなく
薬 剤 師 を 目 指 し て 努 力 し 続 け て い る こ と は 評 価 で き る 。 (改善を要する点)
・「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」、 セ メ ス タ ー 制 の カ リ キ ュ ラ ム 、 ク ラ ム ス ク ー ル 、
リメディアル教育など様々な試みの成果と問題点を総括し、系統的に再構築す
る 必 要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
10
『 教 育 プ ロ グ ラ ム 』 2 医 療 人 教 育 の 基 本 的 内 容 (2 -1 ) ヒ ュ ー マ ニ ズ ム 教 育 ・ 医 療 倫 理 教 育 基 準 2 ‐ 1 ‐ 1 医療人としての薬剤師となることを自覚させ,共感的態度及び人との信頼関係を
醸成する態度を身につけさせ,さらにそれらを生涯にわたって向上させるための教
育 が 体 系 的 か つ 効 果 的 に 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -1 -1 -1 】全 学 年 を 通 し て ,医 療 人 と し て 生 命 に 関 わ る 薬 学 専 門 家 に 相 応 し
い 行 動 を と る た め に 必 要 な 知 識 ,技 能 ,及 び 態 度 を 身 に つ け る た
め の 教 育 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -1 -1 -2 】医 療 全 般 を 概 観 し ,薬 剤 師 の 倫 理 観 ,使 命 感 ,職 業 観 を 醸 成 す る
教 育 が 行 な わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -1 -1 -3 】 医 療 人 と し て , 医 療 を 受 け る 者 , 他 の 医 療 提 供 者 の 心 理 , 立 場 ,
環 境 を 理 解 し ,相 互 の 信 頼 関 係 を 構 築 す る た め に 必 要 な 知 識 ,技
能 , 及 び 態 度 を 身 に つ け る た め の 教 育 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -1 -1 -4 】単 位 数 は ,(2-2)∼ (2-5)と 合 わ せ て ,卒 業 要 件 の 1 / 5 以 上 に 設
定 さ れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
入 学 時 よ り 、 導 入 教 育 科 目 「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」 を 開 講 し 、 そ の な か で 、
現 場 の 薬 剤 師 の 経 験 を も と に し た 講 話「 薬 局 薬 剤 師 の 仕 事 と 役 割 」、
「病院薬剤師の
仕 事 と 役 割 」あ る い は 医 療 の 第 一 線 で 活 躍 し て い る 外 科 医 に よ る 講 話「 が ん 治 療 の
現 場 か ら 」を 聴 講 し 、そ れ に つ い て 小 グ ル ー プ 討 論 を す る こ と に よ り 学 生 が 医 療 人
で あ る 薬 剤 師 と な る こ と を 自 覚 で き る よ う カ リ キ ュ ラ ム を 設 定 し て い る 。さ ら に 本
学 教 員 に よ る 講 話「 薬 剤 師 の 時 代 」も 加 え て 、薬 剤 師 の 使 命 感 、倫 理 観 、職 業 観 が
醸 成 さ れ る よ う に 工 夫 し て い る 。ま た 、1 年 次 に 、早 期 体 験 学 習「 薬 と 仕 事 1 」を 、
ま た 、2 年 次 に は「 薬 と 仕 事 2 」を 集 中 授 業 と し て 開 講 し て い る 。前 者 に お い て は
病 院 薬 剤 師 や 開 局 薬 剤 師 の 業 務 の み な ら ず 、他 職 種 の 医 療 ス タ ッ フ の 業 務 を 見 学 ・
体 験 し 、後 者 に お い て は 製 薬 企 業 や 保 健 所 の 衛 生・健 康 に 関 わ る 業 務 を 見 学・体 験
す る と と も に 、ハ ン デ ィ キ ャ ッ プ 体 験 も 実 施 さ れ て い る 。ま た 、薬 害 患 者 を 招 い て
の 講 演 も 実 施 し て い る 。 ヒ ュ ー マ ニ ズ ム 教 育 と し て 、1 年 次 に「 心 の 科 学 」、3 、4 年 次 に お い て は 、
「医
療 倫 理 学 」、
「 ボ ラ ン テ ィ ア 社 会 論 」が 開 講 さ れ 、医 療 人 と し て 、ま た 医 療 を 受 け る
側 、他 の 医 療 提 供 者 の 心 理 、立 場 、環 境 を 理 解 す る こ と が で き る よ う に 工 夫 さ れ て
い る 。 5 、 6 年 次 に お い て は 、 ア ド バ ン ス ト 教 育 と し て 、「 看 護 学 」、「 リ ハ ビ リ テ
ー シ ョ ン 学 」、
「 地 域 在 宅 医 療 」、
「 ク リ ニ カ ル ケ ー ス ス タ デ ィ 」が 配 さ れ て お り 、医
療 を 受 け る 者 の 心 理 、立 場 、環 境 を 理 解 し 、医 療 提 供 者 と の 信 頼 関 係 を 構 築 す る た
め に 必 要 な 知 識 、 技 能 、 お よ び 態 度 を 身 に つ け る こ と が で き る よ う に な っ て い る 。 単 位 数 は 、 ヒ ュ ー マ ニ ズ ム 教 育 ・ 医 療 倫 理 教 育 ( 1 3 単 位 )、 教 養 教 育 ・ 語 学 教
育( 1 9 単 位 )、自 己 表 現 能 力( 6 単 位 )、合 わ せ て 3 8 単 位 と な り 、卒 業 要 件 単 位
11
数 の 1 /5 を 上 回 る 。
【点検・評価】
(優れている点)
・ 1 年 次 に お い て は 、「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」、「 薬 と 仕 事 1 」、「 心 の 科 学 」 が
配 さ れ 、2 年 次 に「 薬 と 仕 事 2 」が 、3 、4 年 次 に お い て は 、
「 医 療 倫 理 学 」、
「ボ
ラ ン テ ィ ア 社 会 論 」 が 、 5 、 6 年 次 に お い て は 、「 看 護 学 」、「 リ ハ ビ リ テ ー シ ョ
ン 学 」、「 地 域 在 宅 医 療 」、「 ク リ ニ カ ル ケ ー ス ス タ デ ィ 」 が 配 さ れ て お り 、 医 療
人としての薬剤師となることを自覚させ,共感的態度および人との信頼関係を
醸 成 す る 態 度 を 身 に つ け さ せ る 教 育 が 全 学 年 に わ た っ て 行 な わ れ て い る 。 (改善を要する点)
・医療人教育科目を学習する必然性ならびに重要性を学生のみならず教員にも周
知徹底する必要がある。
【改善計画】
特になし
12
(2 -2 ) 教 養 教 育 ・ 語 学 教 育 基 準 2 ‐ 2 ‐ 1 見識ある人間としての基礎を築くために,人文科学,社会科学及び自然科学など
を広く学び,物事を多角的にみる能力及び豊かな人間性・知性を養うための教育が
体系的かつ効果的に行われていること。
【 観 点 2 -2 -1 -1 】薬 学 準 備 教 育 ガ イ ド ラ イ ン を 参 考 に す る な ど ,幅 広 い 教 養 教 育 プ
ロ グ ラ ム が 提 供 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -2 -1 -2 】学 生 や 社 会 の ニ ー ズ に 応 じ た 選 択 科 目 が 用 意 さ れ ,時 間 割 編 成 に
お け る 配 慮 が な さ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -2 -1 -3 】薬 学 領 域 の 学 習 と 関 連 付 け て 履 修 で き る カ リ キ ュ ラ ム 編 成 が 行 わ
れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
本 学 で は 、 薬 学 部 の 他 に 、 人 文 学 部 ( 表 現 文 化 学 科 、 現 代 社 会 学 科 、 心 理 学 科 )
な ら び に 科 学 技 術 学 部( 環 境 エ ネ ル ギ ー コ ー ス 、生 命 科 学 コ ー ス 、電 子 情 報 コ ー ス 、
機 械 シ ス テ ム コ ー ス )が 併 設 さ れ て い る 。薬 学 部 在 学 生 も こ れ ら の 他 学 部 の 講 義 を
受講する機会があり、幅広い分野にわたる教養教育を受講することが可能である。
教 養 科 目 の な か で「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」、
「 薬 と 仕 事 1 」、
「 薬 と 仕 事 2 」な ら
び に「 心 の 科 学 1 」、
「 心 の 科 学 2 」は 、前 述 の よ う に 、薬 剤 師 の 使 命 感 、職 業 観 な
らびに医療を受ける側ならびに他の医療提供者の心理を学生が理解することを目
指している。
自 然 科 学 系 基 礎 科 目 と し て の「 物 理 学 」、
「 化 学 」、
「 生 物 学 」と そ れ ぞ れ の 実 習 な
ら び に「 数 学 」、
「 統 計 学 」、
「 コ ン ピ ュ ー タ ー リ テ ラ シ ー 」は 、専 門 薬 学 の 学 修 に 向
けた基礎学力の構築を目的としている。
一 方 、人 文・社 会 科 学 系 に お い て は 、物 事 を 多 角 的 に み る 能 力 お よ び 豊 か な 人 間
性・知 性 を 養 い 、さ ら に グ ロ ー バ ル 化 に 順 応 で き る 国 際 的 感 覚 を 備 え た 人 物 を 育 成
するために、
「 哲 学 基 礎 論 」、
「 教 養 法 学 」、
「 社 会 学 」、
「 現 代 倫 理 学 」、
「 西 洋 史 I, II」、
「 現 代 日 本 の 国 民 生 活 と 経 済 」、「 政 治 学 概 論 I, II」、「 教 育 と は 何 か I, II」、「 シ ネ
マ リ テ ラ シ ー I, II」、「 健 康 ・ ス ポ ー ツ 科 学 概 論 」、「 情 報 化 社 会 と 知 的 財 産 」な ど を
開 講 し て い る 。こ れ ら に 加 え て 長 期 休 暇 を 利 用 し て 実 践 す る「 災 害 ボ ラ ン テ ィ ア 演
習 」を 選 択 科 目 と し て 開 講 し て い る 。ま た 、自 然 科 学 の 発 展 を 様 々 な 角 度 か ら 理 解
し 、自 然 科 学 に お け る 大 局 観 を 構 築 す る た め に 、
「 生 命 科 学 概 論 」、
「 自 然 科 学 概 論 」、
「 科 学 技 術 史 」、「 現 代 の 科 学 技 術 」、「 地 球 の 科 学 」、 な ど を 開 講 し て い る 。 ま た 、
自 律 神 経 失 調 症 な ど の ス ト レ ス 病 、う つ 病 や 依 存 症 な ど の メ ン タ ル ヘ ル ス 不 全 現 象
を 心 理 的 に 理 解 し て 現 代 社 会 を た く ま し く 生 き る こ と を 目 的 と し た「 健 康 ス ポ ー ツ
科 学 概 論 」や 、種 々 の ス ポ ー ツ を 実 践 す る「 健 康 ス ポ ー ツ 科 学 演 習 」は 必 修 科 目 と
し て 1 年 次 に 配 当 さ れ て い る 。薬 学 領 域 の 学 習 と 関 連 づ け て 履 修 で き る 選 択 科 目 と
し て 、薬 と 健 康 に 関 す る 正 し い 知 識 の 習 得 と 薬 剤 師 の 役 割 を 理 解 す る こ と を 意 図 し
13
た「 教 養 ゼ ミ I ‐ 健 康 に お け る 薬 の 役 割 と 食 品 の 機 能 と 安 全 性 」な ら び に「 健 康 と
薬」が1年次に配当されている。
【点検・評価】
(優れている点)
・総合大学の利点を生かして、幅広い分野にわたり専門家から講義を受けられる
ようにカリキュラムを設定している。
(改善を要する点)
・学生ならびに社会のニーズに対応するために、授業評価にとどまらずカリキュ
ラムの改善も企図したアンケート調査を年毎に実施する必要がある。
・数多くの選択科目があるにも関わらず、薬学部学生が実際に選択しようとする
と時間的に困難な場合があり、カリキュラム編成に工夫が必要である。
【改善計画】
全 学 共 通 教 育 委 員 会 に お い て 改 善 計 画 が 立 案 中 で あ る 。
14
基 準 2 ‐ 2 ‐ 2 社会のグローバル化に対応するための国際的感覚を養うことを目的とした語学教
育 が 体 系 的 か つ 効 果 的 に 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -2 -2 -1 】 英 語 教 育 に は ,「 読 む 」,「 書 く 」,「 聞 く 」,「 話 す 」 の 全 て の 要 素
を 取 り 入 れ る よ う 努 め て い る こ と 。 【 観 点 2 -2 -2 -2 】医 療 現 場 ,研 究 室 ,学 術 集 会 な ど で 必 要 と さ れ る 英 語 力 を 身 に つ
け る た め の 教 育 が 行 わ れ る よ う 努 め て い る こ と 。 【 観 点 2 -2 -2 -3 】英 語 力 を 身 に つ け る た め の 教 育 が 全 学 年 に わ た っ て 行 わ れ て い る
こ と が 望 ま し い 。 【現状】
グ ロ ー バ ル 化 に 伴 い こ れ か ら の 薬 剤 師 に は 、薬 学 分 野 の 英 語 の 論 文 を 読 め る だ け
で な く 、外 国 人 の 患 者・顧 客 に 対 応 で き る 英 語 力 、す な わ ち 英 語 を 用 い た 服 薬 指 導
な ど 、 が 求 め ら れ て い る 。 本 学 に お い て は 、1 年 次 に お い て「 英 語 A 」、
「 英 語 B 」が 、2 年 次 に お い て は「 英
語 C 」 が 配 当 さ れ て い る 。「 英 語 A 」 で は 、 英 語 に よ る 話 す 、 聞 く 、 読 む 、 書 く 、
の 4 技 能 の 学 習 に 文 法・単 語・発 音 の 習 得 を 加 え 、英 語 に よ る 円 滑 な コ ミ ュ ニ ケ ー
シ ョ ン が で き る こ と を 目 指 し て い る 。 ま た 、「 英 語 B 」 で は 、 ネ イ テ ィ ブ ス ピ ー カ
ー の 教 員 の 指 導 の も と に 会 話 形 式 の リ ス ニ ン グ や ペ ア・ア ク テ ィ ビ テ ィ ー を 通 し て 、
自己発信型の英語によるコミュニケーション力を身につけることを目標としてい
る 。さ ら に 2 年 次 に 配 当 さ れ て い る「 英 語 C 」で は 、英 語 の 4 技 能 の 基 礎 を 強 化 し 、
英 語 に よ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 を 高 め る こ と を 目 標 と し て い る 。 3 年 次 に お い て は 1 ,2 年 次 に 身 に つ け た 英 語 力 を 基 盤 と し た 応 用 力 を 習 得 す る
た め に 「 薬 学 英 語 1 」 と 「 薬 学 英 語 2 」 が 開 講 さ れ て い る 。「 薬 学 英 語 1 」 で は 国
際 的 視 野 を も っ た 薬 剤 師 の 養 成 を 目 的 と し て 、英 語 科 学 論 文 の 構 成 な ら び に 独 特 の
表 現 法 を 理 解 す る こ と か ら 始 め て 、最 終 的 に 、最 新 の 国 際 ジ ャ ー ナ ル 掲 載 論 文 か ら
国際社会における最新の薬学知見情報を獲得できるようになることを目指してい
る 。「 薬 学 英 語 2 」 で は 、 医 学 ( 疾 患 ) お よ び 薬 学 ( 治 療 薬 ) 分 野 の 英 語 の 科 学 論
文 を テ キ ス ト と し て 、読 解 力 、文 書 作 成 能 力 お よ び コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 を 身 に
つ け る 。さ ら に 、保 険 薬 局 や ベ ッ ド サ イ ド で の 患 者 応 対 が 英 語 で で き る よ う に な る
た め の 聞 き 取 り 力 や 会 話 力 を 習 得 す る 。 本 学 に お い て は 選 択 科 目 と し て 、 広 範 な 学 生 の 要 求 に こ た え る た め に 、 TOEIC
な ど の 資 格 テ ス ト で 高 得 点 が 得 ら れ る よ う に 意 図 さ れ た「 資 格 英 語 I ∼ IV」が 2
年 次 お よ び 3 年 次 に 、 ま た 、「 イ ン タ ー ネ ッ ト 英 語 」、「 英 会 話 」 が 1 年 次 に 開 講
さ れ て い る 。さ ら に 、ド イ ツ 語 、フ ラ ン ス 語 、中 国 語 、韓 国 語 、イ タ リ ア 語 、ス
ペイン語は1年次から3年次にかけて初級から上級までのクラスが開講されて
い る 。 15
【点検・評価】
(優れている点)
・ 英 語 教 育 に は 、「 読 む 」、「 書 く 」、「 聞 く 」、「 話 す 」 の す べ て の 要 素 が 取 り 入 れ ら
れており、また、医療現場、研究室、学術集会などで必要とされる英語力を身
に つ け る た め の 教 育 が 行 わ れ て い る 。 ・この4年間で英語以外の外国語を修得した学生は延べ42名(内訳:イタリア
語 1 2 名 、 ス ペ イ ン 語 1 0 名 、 ド イ ツ 語 8 名 、 フ ラ ン ス 語 6 名 、 中 国
語 5 名 、 コ リ ア 語 1 名 ) で あ る 。 学 生 時 代 に 多 く の 外 国 語 に 触 れ る 機 会 が
提 供 さ れ て い る 。 (改善を要する点)
・学生時代に大いに視野を広げるためにも、より多くの学生が積極的に語学科目
を 受 講 す る よ う 働 き か け て い く 必 要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
16
(2 -3 ) 医 療 安 全 教 育 基 準 2 ‐ 3 ‐ 1 薬害・医療過誤・医療事故防止に関する教育が医薬品の安全使用の観点から行われ
て い る こ と 。 【 観 点 2 -3 -1 -1 】薬 害 ,医 療 過 誤 ,医 療 事 故 の 概 要 ,背 景 及 び そ の 後 の 対 応 に 関 す
る 教 育 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -3 -1 -2 】教 育 の 方 法 と し て ,被 害 者 や そ の 家 族 ,弁 護 士 ,医 療 に お け る 安
全 管 理 者 を 講 師 と す る な ど ,学 生 が 肌 で 感 じ る 機 会 提 供 に 努 め る
と と も に ,学 生 の 科 学 的 か つ 客 観 的 な 視 点 を 養 う た め の 教 育 に 努
め て い る こ と 。 【現状】
1 年 次 前 期 に 開 講 さ れ る「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」に お け る 講 話「 薬 害 と 謂 わ
れ る も の : lessons from learning」の な か で 、サ リ ド マ イ ド 、キ ノ ホ ル ム 、非 加 熱
血 液 製 剤 に つ い て 、そ れ ら が 引 き 起 こ し た 薬 害 の 概 要 、背 景 お よ び そ の 後 の 対 応 と
教 訓 に つ い て 述 べ た 後 に 、次 の 5 つ の 課 題 に つ い て 学 生 を 小 グ ル ー プ に 分 け て 討 論
を 行 な い 、そ れ を ポ ス タ ー に ま と め て 発 表 す る こ と で 、学 生 に 深 く 薬 害 と 薬 剤 師 の
役 割 に つ い て 考 え る 機 会 を 与 え て い る 。 課 題 1 . サ リ ド マ イ ド が 世 界 的 規 模 の 薬 害 と な っ た 理 由 は 何 か 。 課 題 2 . ス モ ン の 原 因 が キ ノ ホ ル ム と 判 明 す る ま で 時 間 が か か っ た 理 由 は 何 か 。 課 題 3 . 非 加 熱 血 液 製 剤 を は じ め と し て 、 生 物 由 来 製 剤 の 安 全 性 を 確 保 す る た め に は ど う し た ら 良 い か 。 課 題 4 . 薬 害 に 対 し て 、 企 業 が で き る こ と と 行 政 ( 国 ) が で き る こ と と に 区 別 し て 、 そ れ ぞ れ 列 挙 し な さ い 。 課 題 5 . ド ラ ッ グ ・ ラ グ と 薬 害 と の 間 に 何 ら か の 関 係 が あ る か 、 述 べ な さ い 。 ま た 、 早 期 体 験 学 習 の 一 環 と し て 2 年 次 に 開 講 さ れ る 「 薬 と 仕 事 2 」 に お い て 、
薬 害 AIDS の 被 害 者 で あ り 、 そ の 薬 害 訴 訟 に 深 く 関 わ っ た 当 事 者 に 講 演 を 依 頼 し 、
学 生 が 薬 害 の 深 刻 さ と 問 題 点 を 肌 で 感 じ る こ と が で き る 機 会 を 設 け て い る 。さ ら に
講 演 後 に 学 生 が 小 グ ル ー プ 討 論 を 行 な う 中 で 、幅 広 い 視 点 か ら 物 事 を と ら え る こ と
が で き る よ う に 指 導 し て い る 。 医 療 過 誤 ・ 医 療 事 故 に つ い て は 、 3 年 次 後 期 に 開 講 さ れ る 「 医 療 倫 理 学 」、 4 年
生 前 期 の「 薬 局 概 論 」、
「 臨 床 薬 学 1 」な ら び に 4 年 次 後 期 に 開 講 さ れ る「 実 務 実 習
事 前 学 習 ( プ レ 実 務 実 習 )」 に お い て 、 薬 剤 師 の 業 務 に 直 接 関 係 す る 医 療 事 故 ( 調
剤 過 誤 )の 具 体 例 を 挙 げ 調 査 し た 後 に 小 グ ル ー プ 討 論 を 行 な っ て 、調 剤 過 誤 を 回 避
す る 方 法 な ら び に 調 剤 過 誤 発 生 時 の 対 処 方 法 を 提 案 で き る よ う に 指 導 し て い る 。ま
17
た 、薬 剤 師 の 業 務 以 外 で 薬 が 関 わ る 医 療 事 故 に つ い て も 事 例 を 示 す と と も に 、そ の
対 処 法 に つ い て 各 医 療 機 関 が 作 成 し た マ ニ ュ ア ル を 紹 介 し つ つ 、医 療 従 事 者 と し て
の 責 任 と 事 故 の 社 会 に お よ ぼ す 重 大 な 影 響 に つ い て 認 識 で き る よ う に し て い る 。薬
害 、医 療 過 誤 、医 療 事 故 の 概 要 、背 景 お よ び そ の 後 の 対 応 に 関 す る 教 育 は 上 記 し た
講 義 の み な ら ず 市 民 公 開 セ ミ ナ ー も 活 用 し て い る 。平 成 2 2 年 度 は 、エ イ ズ 問 題 で
川 田 竜 平 議 員 、大 野 病 院 裁 判 問 題 で 安 福 謙 司 弁 護 士 な ど を 講 師 と し て 迎 え 、市 民 と
と も に 聴 講 し た 。 【点検・評価】
(優れている点)
・薬害被害者や医療における安全管理者を招いての講演を企画するなど、学生に
単なる知識だけではなく、当事者や現場の声を直接聞く機会を提供している。
・講演を市民に公開し、情報を共有している。
・学生の科学的かつ客観的な視点を養うための教育も、学生間の小グループ討論
を基にして実施している。
(改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
18
(2 -4 ) 生 涯 学 習 の 意 欲 醸 成 基 準 2 ‐ 4 ‐ 1 医療人としての社会的責任を果たす上での生涯学習の重要性を認識させる教育が
行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -4 -1 -1 】医 療 現 場 で 活 躍 す る 薬 剤 師 な ど に よ り 医 療 の 進 歩 や 卒 後 研 修 の 体
験 談 な ど に 関 す る 教 育 が 行 わ れ て い る こ と 。 【現状】
現 場 で 業 務 を 遂 行 し 社 会 的 責 任 を 果 た す う え で い か に 生 涯 学 習 が 重 要 で あ る か
を 理 解 す る た め に 、1 年 次 前 期 に 開 講 さ れ る「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」に お い て 、
薬局ならびに病院薬剤師として豊富な経験を積んだ講師による講話を聴講してい
る 。さ ら に 、こ の 講 話 に つ い て の 小 グ ル ー プ 討 論 と レ ポ ー ト 作 成 を 行 っ て い る 。ま
た 、早 期 体 験 学 習「 薬 と 仕 事 1 」に お け る 薬 局 な ら び に 病 院 の 見 学 実 習 も 、生 涯 学
習 の 重 要 性 を 学 ぶ 機 会 と な っ て い る 。4 年 次 前 期 に 開 講 さ れ る「 薬 局 概 論 」な ら び
に 4 年 次 後 期 の「 プ レ 実 務 実 習 」に お い て も 、地 域 に 貢 献 し 、ま た 、医 学 の 進 歩 に
対 応 し て 医 療 に お け る 薬 剤 師 の 使 命 を 全 う す る う え で 、生 涯 学 習 が 必 須 で あ る こ と
を 理 解 で き る よ う に 指 導 し て い る 。 加 え て 、 毎 年 4
5回の本学主催「生涯学習研修会」が平日の夕刻に開催され、
そ こ で は 医 療 と 薬 の 最 先 端 、進 歩 な ら び に 問 題 点 に 関 す る 話 題 に つ い て 現 場 で 活 躍
す る 医 師 、薬 剤 師 が 講 演 す る 。こ の「 生 涯 学 習 研 修 会 」は 開 学 以 来 4 年 間 に わ た り
( 社 )い わ き 市 薬 剤 師 会 、福 島 県 病 院 薬 剤 師 会 な ら び に( 財 )日 本 薬 剤 師 研 修 セ ン
タ ー の 共 催 の も と に 継 続 さ れ て お り 、い わ き 市 周 辺 の 薬 剤 師 、医 師 、看 護 師 な ど が
来 聴 し て い る 。本 研 修 会 は 、全 学 生 に も 参 加 を 呼 び 掛 け て お り 、ま た 、特 に 薬 剤 師
を 目 指 す も の と し て 極 め て 重 要 で あ る と 思 わ れ る 場 合 に は 、必 修 科 目 の 一 講 義 と し
て 聴 講 す る こ と 、さ ら に 聴 講 後 の レ ポ ー ト 提 出 を 義 務 づ け て い る 。こ う し た 研 修 会
か ら も 、学 生 は 現 場 で 働 く 薬 剤 師 に と っ て 生 涯 学 習 が い か に 重 要 で あ る か と い う こ
と を 肌 で 感 じ る こ と が で き る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・1 年 次 開 講 の「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」、
「 薬 と 仕 事 1 」、4 年 次 の「 薬 局 概 論 」
「 プ レ 実 務 実 習 」、 な ら び に 毎 年 4
5回の本学部主催の「生涯学習研修会」に
より、生涯学習の重要性を認識する教育が行なわれている。
・4年間にわたり研修会を持続して話題の提供をしている。
(改善を要する点)
・今後は、一層その時々のニーズに合った話題を提供できるようすることが必要
である。
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【改善計画】
特 に な し 。
20
(2 -5 ) 自 己 表 現 能 力 基 準 2 ‐ 5 ‐ 1 自分の考えや意見を適切に表現するための基本的知識,技能及び態度を修得する
た め の 教 育 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -5 -1 -1 】聞 き 手 及 び 自 分 が 必 要 と す る 情 報 を 把 握 し ,状 況 を 的 確 に 判 断 で
き る 能 力 を 醸 成 す る 教 育 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -5 -1 -2 】個 人 及 び 集 団 の 意 見 を 整 理 し て 発 表 で き る 能 力 を 醸 成 す る 教 育 が
行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 2 -5 -1 -3 】 全 学 年 を 通 し て 行 わ れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
学 生 は 入 学 後 直 ち に 、1 年 次 前 期 開 講 の「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」の 一 環 と し
て 宿 泊 研 修「 自 己 の 探 求 プ ロ グ ラ ム 」を 経 験 す る 。こ こ で は 学 生 は 、小 グ ル ー プ に
分 か れ て 、初 対 面 の 学 生 ど う し が 自 分 を 紹 介 す る こ と を 皮 切 り に 様 々 な 課 題 や ゲ ー
ム を 通 し て 、自 分 の 考 え や 意 見 を 表 現 し 、ま た 、他 人 の 考 え や 主 張 を 聞 く こ と に よ
っ て 自 分 の 長 所 や 短 所 、改 善 す べ き 点 な ど を 知 る こ と が で き る よ う に プ ロ グ ラ ム さ
れ て い る 。こ の プ ロ グ ラ ム を 通 し て 、学 生 は 今 ま で 気 づ か な か っ た 自 分 を 新 た に 発
見 す る こ と が で き る 。こ う し た 体 験 は 、自 分 を 適 切 に 表 現 す る た め の ス キ ル 獲 得 へ
の動機づけにもなる。
「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」で は 、NHK の ア ナ ウ ン サ ー を 招
い て の「 話 し 方 講 座 : コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と は 何 か 」と「 レ ポ ー ト の 書 き 方 」に よ
って適切なコミュニケーション技術を獲得するための基本的知識と技能を修得す
る機会を設けている。
「 KJ 法 の 理 論 と 実 践 」に お い て は 、大 学 生 と し て の 学 業 や 日
常 生 活 に 関 わ る 課 題 に つ い て KJ 法 の 理 論 に 基 づ き 小 グ ル ー プ 討 論 を 行 な い 、そ れ
をポスターにまとめて全員の前で発表して質疑応答を行なう。これにより学生は、
集 団 の 意 見 を 整 理 し て 発 表 で き る 能 力 を 醸 成 す る こ と が で き る 。 2 年 次 前 期 に は「 人 間 関 係 論 」が 開 講 さ れ る 。こ こ で は 、人 間 関 係 に お け る 自 分
と 他 人 の 心 理 を 理 解 す る こ と を 目 的 と し て 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ゲ ー ム を 体 験 す る
な ど し て 人 間 関 係 を 構 築 し 維 持 し て い く た め の 基 本 的 ス キ ル 、例 え ば 、相 手 を 尊 重
し な が ら 自 分 自 身 を 適 切 に 主 張 す る こ と が で き る こ と を 学 習 す る 。 2 年 次 、3 年 次 に そ れ ぞ れ 開 講 さ れ る「 文 献 講 読 1 」、
「 文 献 講 読 2 」に お い て 学
生 は 、薬 剤 師 を 目 指 す う え で 必 要 な 情 報 収 集 能 力 や 小 グ ル ー プ 討 論 、プ レ ゼ ン テ ー
シ ョ ン 、 レ ポ ー ト 作 成 に 関 す る ア カ デ ミ ッ ク ス キ ル を 修 得 す る 。 3 年 次 後 期 に 開 講 さ れ る「 医 療 心 理 学 」で は 、薬 剤 師 と し て 医 師・看 護 師 な ど の
医 療 従 事 者 、患 者 、患 者 の 家 族 な ど と の コ ッ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に 役 立 つ 心 理 学 的 な
知 識 や 技 術 を 習 得 す る 。 4 年 次 に お け る 集 中 講 義「 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 1 」、
「 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 2 」で
は 、学 生 は 、与 え ら れ た 薬 学 分 野 に お け る 課 題 に つ い て 、各 自 が 情 報 を 収 集 し て 小
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グ ル ー プ で 討 論 し 、数 枚 の ス ラ イ ド に ま と め て 全 員 の 前 で 発 表 し て 質 疑 応 答 を 行 な
う 。こ れ に よ り 、職 業 人 と し て 必 要 な 情 報 収 集 能 力 と プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 力 を 醸 成
す る こ と が で き る 。ま た 、4 年 次 後 期 に 開 講 さ れ る「 プ レ 実 務 実 習 」で は 、模 擬 患
者 を 介 し て 臨 床 情 報 収 集 能 力 や 状 況 を 適 切 に 判 断 し た 情 報 提 供 能 力 を 身 に つ け る 。 5 年 次 か ら 6 年 次 に か け て 実 施 さ れ る 「 総 合 薬 学 研 究 」「 総 合 薬 学 演 習 」 に お い
て も 同 様 に 、配 属 さ れ た 研 究 室 の 指 導 教 員 に よ り 、情 報 収 集 能 力 と プ レ ゼ ン テ ー シ
ョ ン 能 力 と が 養 わ れ る 。 学 生 は 、以 上 の よ う に 低 学 年 次 に お い て 学 ん だ「 一 般 的 な 人 間 関 係 に 必 要 な 基 本
的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス キ ル 」に 加 え て 、高 学 年 次 に お い て は「 医 療 人 と し て 患 者
中 心 の 医 療 に か か わ る 薬 剤 師 に な る た め の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 」を 獲 得 す る た
め の 知 識 、 技 能 、 態 度 を 学 習 す る こ と に な る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・全学年を通じて、聞き手および自分が必要とする情報を把握して状況を的確に
判断できる能力、個人および集団の意見を整理して発表できる能力および自分
の考えや意見を適切に表現するための基本的知識、技能および態度を修得する
た め の 様 々 な 教 育 が 行 な わ れ て い る 。 (改善を要する点)
・学生が何故このような能力が必要なのかを理解するための一層の努力と工夫が
求 め ら れ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
22
3 薬 学 教 育 カ リ キ ュ ラ ム
( 3 ‐ 1 ) 薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム の 達 成 度 基 準 3 ‐ 1 ‐ 1 教育課程の構成と教育目標が,薬学教育モデル・コアカリキュラムに適合してい
る こ と 。 【 観 点 3 -1 -1 -1 】各 科 目 の シ ラ バ ス に 一 般 目 標 と 到 達 目 標 が 明 示 さ れ ,そ れ ら が 薬
学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム の 教 育 目 標 に 適 合 し て い る こ と 。 【現状】
カ リ キ ュ ラ ム の 基 本 骨 格 は 、 1 年 次 : 理 科 系 基 礎 科 目 ( 数 学 、 物 理 学 、 化 学 、
生 物 学 )、 一 般 教 育 科 目 ( 外 国 語 科 目 、 教 養 科 目 、 健 康 ・ ス ポ ー ツ 科 目 )、 薬 学 事
前 教 育 ( フ レ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー )、 2 ・ 3 年 次 : 基 礎 薬 学 科 目 、 臨 床 薬 学 科 目 、
社会薬学科目、4年次:臨床薬学科目、社会薬学科目、プレ実務実習、5 年次:
病 院 実 習 、薬 局 実 習 、総 合 薬 学 演 習・研 究 、6 年 次:総 合 薬 学 演 習・研 究 、薬 学
総 合 演 習 で あ る 。た だ し 、基 礎 薬 学 科 目 、臨 床 薬 学 科 目 、社 会 薬 学 科 目 は 学 習 の
順 次 性 を 考 慮 し て 楔 形 に 2-4 年 次 に 配 当 さ れ て い る 。こ れ 等 す べ て を 修 得 す る こ
と に よ り 、薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム な ら び に 実 務 実 習 モ デ ル ・ コ ア カ
リキュラムの内容を盛り込むことができるようにカリキュラムは構成されてい
る 。 ま た 、 シ ラ バ ス に は コ ア ・ カ リ キ ュ ラ ム と の 関 連 が 明 示 さ れ て い る 。 す べ て の 学 習 科 目 は シ ラ バ ス に 記 載 さ れ 、そ の 一 般 目 標 と 授 業 1 回 ご と の 到 達 目
標と評価の基準が明記されている。これらの一般目標と到達目標は薬学教育モデ
ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム を す べ て 網 羅 し て い る 。加 え て 、シ ラ バ ス で は 、学 生 の 授 業
への主体的参加を促すために予習と復習の必要性が強調されている。
【点検・評価】
(優れている点)
・各 科 目 の シ ラ バ ス に 一 般 目 標 と 到 達 目 標 が 明 示 さ れ 、そ れ ら が 薬 学 教 育 モ デ ル ・
コアカリキュラムの教育目標に適合している。
(改善を要する点)
・教員、学生ともにシラバスの意義と重要性を認識して、さらに有効に活用する
必要がある。
【改善計画】
特 に な し 。
23
基 準 3 ‐ 1 ‐ 2 各 到 達 目 標 の 学 習 領 域 に 適 し た 学 習 方 略 を 用 い た 教 育 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -1 -2 -1 】 講 義 , 演 習 , 実 習 が 有 機 的 に 連 動 し て い る こ と 。 【 観 点 3 -1 -2 -2 】医 療 現 場 と 密 接 に 関 連 付 け る た め ,具 体 的 な 症 例 ,医 療 現 場 で の
具 体 例 , 製 剤 上 の 工 夫 な ど を 組 み 込 む よ う 努 め て い る こ と 。 【 観 点 3 -1 -2 -3 】患 者 ・ 薬 剤 師 ・ 他 の 医 療 関 係 者 ・ 薬 事 関 係 者 と の 交 流 体 制 が 整 備
さ れ , 教 育 へ 直 接 的 に 関 与 し て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
教 育 目 標 を 達 成 す る た め の 講 義・演 習・実 験 に つ い て は 、た と え ば 生 化 学 実 習 は
1 年 次 後 期 の 生 化 学 1 、2 の 講 義 が 終 了 し た 2 年 次 前 期 に 行 う と い っ た 具 合 に 連 動
し 、学 生 の 理 解 が 深 ま る よ う に 工 夫 し て い る 。ま た 、演 習 は 、授 業 終 了 時 あ る い は
各 項 目 終 了 時 に 小 テ ス ト を 行 う こ と で 学 生 の 理 解 を 深 め 、同 時 に 学 生 の 理 解 度 を 確
認 す る こ と で そ の 後 の 教 育 に 活 か し て い る 。ま た 、授 業 に 独 自 の ス ラ イ ド を 用 い た
り、市販の教育用ビデオを活用して、理解度を深める工夫を行っている。さらに、
一 部 の 講 義 で は 、授 業 に 使 用 し た ス ラ イ ド 資 料 に 学 内 ホ ー ム ペ ー ジ を 通 じ て 学 生 が
ア ク セ ス で き る 。ま た 、ク リ ッ カ ー を 用 い て 、授 業 途 中 に 理 解 度 を 確 認 す る な ど の
工 夫 を 取 り 入 れ て い る 。講 義 お よ び 実 習 ご と に 学 生 か ら 、授 業 の 進 行 速 度 、授 業 内
容 の 難 易 度 、授 業 の わ か り や す さ 、授 業 改 善 に 関 す る 意 見 を 問 う ア ン ケ ー ト を 取 っ
て、授業改善に活かしつつ双方向授業を目指している。
3 年 次 に 開 講 さ れ る「 臨 床 医 学 1 」
「 臨 床 医 学 2 」、4 年 次 に 開 講 さ れ る「 ク リ ニ
カ ル ケ ー ス ス タ デ ィ 」で は 、医 療 現 場 と 密 接 に 関 連 づ け る た め 、具 体 的 な 症 例 や 医
療現場で遭遇した患者に対応した製剤上の工夫の具体例などを積極的に取り入れ
ている。
1 年 次 に 行 な わ れ る 早 期 体 験 学 習 「 薬 と 仕 事 1 」 で は 、( 社 ) い わ き 市 薬 剤 師 会
な ら び に 福 島 県 病 院 薬 剤 師 会 の 協 力 を 得 て お り 、ま た 、本 学 部 に は そ れ ぞ れ の 薬 剤
師 会 に 所 属 す る 教 員 が 複 数 名 在 籍 し て お り 、薬 剤 師 を 核 と し た 医 療 関 係 者 と の 交 流
体 制 が 整 っ て い る 。毎 年 4 ∼ 5 回 本 学 部 に お い て 開 催 さ れ る「 生 涯 学 習 研 修 会 」に
は 、福 島 県 内 の 薬 剤 師 、医 師 、看 護 師 、患 者 が 聴 講 の た め に 訪 れ て い る 。2 年 次 開
講 の「 薬 と 仕 事 2 」は 、近 隣 の 医 薬 品 卸 企 業 や 市 保 健 福 祉 セ ン タ ー の 協 力 を 得 て 実
施しており、これらの薬事関係者との交流体制も整備されている。
【点検・評価】
(優れている点)
・講義、演習、実習が有機的に連動するようにカリキュラムが組まれている。
・医療現場と密接に関連づけるための工夫も授業に組み込まれている。
・講義ごとに学生からアンケートを取り授業改善に活かしている。
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(改善を要する点)
・薬剤師、医師、看護師、企業を中心とした薬事関係者との交流体制は整備され
つつあるが、今後、教育の支援に向けてさらに深化される必要がある。
【改善計画】
特 に な し 。
25
基 準 3 ‐ 1 ‐ 3 各 ユ ニ ッ ト の 実 施 時 期 が 適 切 に 設 定 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -1 -3 -1 】当 該 科 目 と 他 科 目 と の 関 連 性 に 配 慮 し た 編 成 を 行 い ,効 果 的 な 学
習 が で き る よ う 努 め て い る こ と 。 【現状】
薬 学 教 育 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム に 準 拠 し 、そ の 完 全 遂 行 を 目 指 し 、1 年 次 か
ら 順 次 、導 入 教 育 、補 完 教 育 、基 礎 科 学 、医 療 薬 学 、実 務 薬 学 へ の 教 育 の 流 れ を 設
定 し て い る 。各 分 野 ・ 系 統 の ユ ニ ッ ト( 科 目 )は 、各 系 統 内 で 、関 連 す る 基 礎 領 域
の 学 力 の 充 実 を 図 り つ つ 、専 門 分 野 の 知 識 や 技 能 を そ れ ぞ れ 段 階 的 に 学 習 で き る よ
う に 組 ま れ て い る 。各 系 統 の 開 講 期 間( 年 次 、前 期 、後 期 )の 設 定 は 、当 該 系 統 の
科 目 と 、並 行 し て 実 施 さ れ る 他 系 統 の 科 目 間 の 横 の 連 携 に 、配 慮 し て 編 成 さ れ て い
る。また、実習も講義との連携に配慮し適切な時期に実施している。
生 物 系 ・ 薬 理 系 を 例 に と れ ば 、1 年 次 前 期 に は「 生 物 基 礎 」と「 生 物 学 」が 開 講
さ れ 、 1 年 次 後 期 に は 「 解 剖 学 」、「 生 理 学 1 」 お よ び 「 生 化 学 1 」「 生 化 学 2 」 が
基 礎 科 目 と し て 開 講 さ れ る 。2 年 次 前 期 に は 、こ れ ら の 科 目 の 復 習 を 盛 り 込 み な が
ら発展させた「細胞生物学」と、より深く生化学を理解するために「生化学実習」
が 開 講 さ れ る 。2 年 次 後 期 に は 、薬 理 学・薬 物 治 療 学 へ の 橋 渡 し 科 目 と も 位 置 づ け
ら れ る 「 生 化 学 3 」 と 「 生 理 学 2 」、 さ ら に 「 免 疫 学 」 が 開 講 さ れ る 。 2 年 次 に は
こ れ と 並 行 し て「 薬 理 学 1 」と「 薬 理 学 2 」が 開 講 さ れ 、3 年 次 か ら 4 年 次 に か け
て の「 薬 物 治 療 学 1 」
「薬物治療学2」
「 薬 物 治 療 学 3 」へ と 繋 が る 。3 年 次 に は 理
解を促進するために「薬理系実習」も開講される。こうしたユニット群の流れは、
4 年 次 か ら の 、 医 療 現 場 を 意 識 し た 「 臨 床 薬 学 1 」「 臨 床 薬 学 2 」 へ と 受 け 継 が れ
る 。以 上 の 身 に つ け た 知 識 、技 能 は 、4 年 次 後 期 の「 プ レ 実 務 実 習 」を 経 て 5 年 次
の「 薬 局 実 習 」と「 病 院 実 習 」で 実 践 を 通 じ て 深 め ら れ 、将 来 の 社 会 貢 献 を 可 能 に
している。
【点検・評価】
(優れている点)
・各分野において、必修科目は段階的に学習できるように各ユニットの実施時期
が設定されており、実習も効果的に組み込まれている。また、系統間での有機
的な連携に配慮した年次配分や編成もなされている。
(改善を要する点)
・学生が効率良く学習できるように選択科目と必修科目間の連携、協調について
の検討が必要である。
・各系統内ならびに各系統間での連携は、教員間においては一層の連絡と調整が
必要である。
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【改善計画】
学 部 完 成 年 度 後 の 新 カ リ キ ュ ラ ム 検 討 作 業 が 開 始 さ れ て い る 。
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基 準 3 ‐ 1 ‐ 4 薬 剤 師 と し て 必 要 な 技 能 , 態 度 を 修 得 す る た め の 実 習 教 育 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -1 -4 -1 】科 学 的 思 考 の 醸 成 に 役 立 つ 技 能 及 び 態 度 を 修 得 す る た め ,実 験 実
習 が 十 分 に 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -1 -4 -2 】実 験 実 習 が ,卒 業 実 習 や 実 務 実 習 の 準 備 と し て 適 切 な 内 容 で あ る
こ と 。 【現状】
薬 剤 師 が そ の 職 能 を 発 揮 す る 現 場 は 、病 院 や 薬 局 だ け で は な く 、多 岐 に わ た っ て
い る 。薬 学 の 知 識 を 総 合 的 に 理 解 し 、論 理 的 に 考 え る 能 力 や 他 者 の 意 見 を 傾 聴 し て
討 論 す る 能 力 を 醸 成 し 、課 題 を 理 解 し て そ の 達 成 に 向 け て 積 極 的 に 取 り 組 む 態 度 を
身 に つ け る こ と を 実 習 教 育 の 目 的 と し て い る 。本 学 部 で は 、上 記 の 目 的 を 達 成 す る
た め に 、薬 学 教 育 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム に 基 づ き 、下 記 に 示 す 実 習 教 育 を 実 施
し て い る 。 高 い 知 識 、 技 能 、 態 度 を 身 に つ け 社 会 に 貢 献 で き る 薬 剤 師 を 具 現 化 す る た め に 、
1 年 次 後 期 か ら 4 年 次 後 期 ま で の 期 間 に 実 習 を 実 施 し て い る 。1 年 次 の 実 習 は 、後
期 の 毎 週 木・金 曜 日 を 実 習 日 と し 、薬 学 の 基 礎 と な る 化 学 、物 理 学 、生 物 学 系 の 基
礎 実 習 を 実 施 し て い る 。ま た 2 年 次 お よ び 3 年 次 の 実 習 は 、化 学 系 、生 化 学 系 、物
理 化 学 系 、分 析 学 系 、生 薬 学 系 、微 生 物 系 、薬 理 学 系 、保 健 衛 生 系 、生 体 分 析 系 の
各 学 際 領 域 で の 専 門 実 習 で 構 成 さ れ て お り 、毎 週 火・水・木 曜 日 の 午 後 を 実 習 日 と
し て い る 。ま た 、4 年 次 前 期 に は 医 療 系 実 習 と し て「 製 剤・調 剤 実 習 」を 、毎 週 火 ・
水・木 曜 日 に 行 っ て い る 。さ ら に 、OSCE が 実 施 さ れ る 4年 次 後 期 に は 実 務 実 習 の 準
備 と し て 、調 剤 、製 剤 、服 薬 指 導 な ど の 薬 剤 師 業 務 に 必 要 な 基 本 知 識 、技 能 、態 度
を 身 に つ け る こ と を 主 な 目 的 と し た 「 プ レ 実 務 実 習 」 を 実 施 し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・薬学教育モデル・コアカリキュラムに基づいて、科学的思考の醸成に役立つ技
能 お よ び 態 度 を 修 得 す る た め の 実 験 実 習 科 目 が 設 定 さ れ て い る 。 ・ 知 識 、 技 能 、 態 度 を 習 得 す る の に 十 分 な 実 習 時 間 が 確 保 さ れ て い る 。 (改善を要する点)
・ 充 実 し た 実 習 を 指 導 、 支 援 す る よ り 多 く の 教 員 、 TA、 SA の 確 保 が 求 め ら れ る 。
【改善計画】
特 に な し 。
28
基 準 3 ‐ 1 ‐ 5 学 生 の 学 習 意 欲 が 高 ま る よ う な 早 期 体 験 学 習 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -1 -5 -1 】 薬 剤 師 が 活 躍 す る 現 場 な ど を 広 く 見 学 さ せ て い る こ と 。 【 観 点 3 -1 -5 -2 】学 生 に よ る 発 表 会 ,総 合 討 論 な ど ,学 習 効 果 を 高 め る 工 夫 が な さ
れ て い る こ と 。 【現状】
本 学 に お け る 早 期 体 験 学 習 は 、1 年 次 の「 薬 と 仕 事 1 」
( 必 修 1 単 位 )と 2 年 次 の
「 薬 と 仕 事 2 」( 必 修 1 単 位 ) と か ら 成 る 。 「 薬 と 仕 事 1 」で は 、学 生 が 学 習 に 対 す る モ チ ベ ー シ ョ ン を 高 め る た め に 、現 場
経 験 豊 か な 教 員 に よ る 講 義 を 受 講 し 、保 険 薬 局 な ら び に 病 院 に お け る 薬 剤 師 の 職 能
を 理 解 し た 後 に 、薬 剤 師 の 活 躍 す る 現 場 を 見 学 す る 。さ ら に 、製 薬 会 社 が 社 会 で 果
たしている役割を理解するために、講義と工場見学を実施する。平成22年度は、
( 社 )い わ き 市 薬 剤 師 会 な ら び に 福 島 県 病 院 薬 剤 師 会 い わ き 支 部 の 協 力 を 得 て 、3
2 の 薬 局 と 1 0 の 病 院 の 見 学 が 可 能 と な っ た 。ま た 、福 島 県 お よ び 茨 城 県 に 工 場 を
有 す る 製 薬 会 社 5 社 の 協 力 も 得 て 早 期 体 験 学 習 を 実 施 し た 。 見 学 体 験 の 前 に 、学 生 は 事 前 課 題 と し て そ れ ぞ れ の 薬 剤 師 の 職 能 を 調 べ 、そ の う
え で 、現 場 の 保 険 薬 局 薬 剤 師 、病 院 薬 剤 師 な ら び に 製 薬 会 社 関 係 者 か ら 、そ れ ぞ れ
の 職 能 と 見 学 ポ イ ン ト に つ い て の 講 義 を 受 け る 。学 生 は こ の 後 、小 グ ル ー プ( 8 人
前 後 )に 分 か れ て 討 論 し 、見 学 時 の 質 問 事 項 を グ ル ー プ ご と に ま と め て ポ ス タ ー 発
表 を 行 な う 。各 自 が 保 険 薬 局 な ら び に 病 院 を 見 学 し た と き に 、こ の 質 問 事 項 を も と
に 担 当 の 薬 剤 師 か ら 指 導 を 受 け る 。見 学 後 は 再 び 、小 グ ル ー プ 討 論 に よ り 、各 自 が
得 た 質 問 事 項 の 回 答 な ら び に 見 学 等 実 体 験 の 感 想 に つ い て 討 論 し 、ポ ス タ ー と し て
ま と め て 全 員 の 前 で 発 表 す る 。実 務 家 教 員 は 学 生 か ら の 質 問 に 回 答 し 解 説 を 加 え る 。
学生は、見学した保険薬局、病院、製薬会社工場について、レポートを提出する。
全 員 の レ ポ ー ト は 製 本 さ れ 、見 学 先 な ら び に 学 生 の 保 護 者 に 配 布 さ れ て い る 。体 験
学 習 後 に は 、学 生 お よ び 見 学 先 の 薬 局 、病 院 に 対 し て ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施 し て い
る 。 「 薬 と 仕 事 2 」で は 、社 会 的 弱 者 の 実 体 験( ハ ン デ ィ キ ャ ッ プ 体 験 )な ら び に 保
健 福 祉 セ ン タ ー お よ び 医 薬 品 卸 会 社 配 送 セ ン タ ー を 見 学 す る 。「 薬 と 仕 事 1 」 と 同
様 に 、体 験 後 に 小 グ ル ー プ 討 論 を 行 な い ポ ス タ ー 発 表 す る こ と に よ り 、学 生 に 医 療
人としての弱者や患者への思いやりと優しさの大切さを実感できるように指導し
て い る 。「 薬 と 仕 事 1 」 と 同 様 に 、 レ ポ ー ト を 製 本 し て 、 見 学 先 な ら び に 保 護 者 に
配 布 し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・( 社 ) い わ き 市 薬 剤 師 会 、 福 島 県 病 院 薬 剤 師 会 い わ き 支 部 、 薬 局 、 病 院 お よ び 製
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薬会社などの協力によって現場を正面に据えたカリキュラムが実践できるよう
に な っ て い る 。 ・薬剤師が活躍する現場として、保険薬局、病院、製薬企業工場、医薬品卸企業
の医薬品配送センター、市の保健福祉センターを見学し、学生は様々な職種の
可 能 性 を 知 る こ と が で き 、 学 習 意 欲 向 上 に 役 立 っ て い る 。 ・早期体験学習の前後で小グループ討論を行い、さらにポスター発表と総合討論
を通じて、その結果をレポートとしてまとめるなど学習効果を高める工夫がな
さ れ て い る 。 ・見学後のアンケートによって学習効果を点検している。
(改善を要する点)
・保健所、衛生管理施設などの見学も取り入れる必要がある。
【改善計画】
特 に な し 。
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( 3 ‐ 2 ) 大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 の 内 容 基 準 3 ‐ 2 ‐ 1 大学独自の薬学専門教育の内容が,理念と目標に基づいてカリキュラムに適確に
含 ま れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -2 -1 -1 】大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 と し て ,薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ
ラ ム 及 び 実 務 実 習 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム 以 外 の 内 容 が カ リ キ
ュ ラ ム に 含 ま れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -2 -1 -2 】大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 内 容 が ,科 目 あ る い は 科 目 の 一 部 と し て
構 成 さ れ て お り , シ ラ バ ス 等 に 示 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -2 -1 -3 】学 生 の ニ ー ズ に 応 じ て ,大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 の 時 間 割 編 成 が
選択可能な構成になっているなど配慮されていることが望まし
い 。 【現状】
本 学 部 で 重 視 し 、多 数 の 教 員( 初 年 度 は ほ ぼ 全 教 員 )が 参 画 し て 実 施 し て い る
の が 、1 年 次 の 導 入 教 育「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」で あ る 。フ レ ッ シ ャ ー ズ セ
ミ ナ ー は 「 生 徒 か ら 自 ら 学 ぶ 学 生 へ 」 を 掲 げ て 、 1) 学 習 態 度 、 学 習 習 慣 、 コ ミ
ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 を 身 に つ け 、 2) 何 の た め に 薬 学 を 学 び 、 卒 業 後 ど の よ う な
薬 剤 師 に な る の か 、 3) さ ら に ど の よ う に し て 社 会 に 貢 献 し て い く の か を 内 観 、
内 省 で き る こ と を 目 標 と し て い る 。 ま た 、 上 掲 の 科 目 以 外 に 、 2
4 年 次 に は 「 薬 学 英 語 1 」( 必 修 )、「 文 献 購 読
1 、 2 」( 必 修 )、「 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 1 、 2 」( 必 修 ) の 他 に 多 様 な 生 命 科 学 ・
医 療 系 選 択 科 目 3 2 科 目 (「 看 護 学 」、「 癌 と 治 療 」、「 健 康 食 品 論 」、「 企 業 イ ン タ
ー ン シ ッ プ 」、「 MR 実 践 論 」、「 バ イ オ 創 薬 論 」 な ど )、 5
6年次には選択科目と
し て 要 説 7 科 目 (「 物 理 系 薬 学 」、「 化 学 系 薬 学 」、「 生 物 系 薬 学 」、「 健 康 と 環 境 」、
「 薬 と 疾 病 」、「 医 薬 品 創 製 」、「 薬 学 と 社 会 」) を 配 置 し て 薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア
カ リ キ ュ ラ ム に 対 す る 独 自 の 外 套 部 分 を 構 成 し て い る 。 リ メ デ ィ ア ル 教 育 に つ い て は 、1 年 次 に「 化 学 」、
「 物 理 学 」、
「 生 物 学 」、
「数学」
に 関 し て 正 課 外 に 高 校 課 程 内 容 の 振 り 返 り 、正 課 授 業 の 反 復・補 習 を 実 施 し て い
る 。 と り わ け 、「 化 学 」 に つ い て は 高 校 課 程 の 化 学 教 育 に 精 通 し た 学 外 講 師 に よ
る「 ク ラ ム ス ク ー ル( 学 内 塾 )化 学 」も 開 講 し て 、基 礎 学 力 の 定 着 を 図 っ て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・ 読 解 ・ 分 析 能 力 、表 現 ・ 伝 達 能 力 の 涵 養 を 図 る た め の「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ
ー 」、
「 文 献 購 読 1 、2 」、
「 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 1 、2 」は 目 的 の 機 能 を 発 揮 し
て い る 。 31
・ 高 校 課 程 化 学 、物 理 学 、生 物 学 の う ち 、い ず れ か を 履 修 し て い な い 者 や 履 修 範
囲や深度が不十分な者を対象として実施するリメディアル教育が実施されて
い る 。 ・薬 学 専 門 科 目 に お い て 、同 一 項 目 を 複 数 の 異 な る 科 目 で 講 義 す る 繰 り 返 し 教 育
は 、 学 習 効 果 を 高 め る 点 で 評 価 で き る 。 ・3 年 次 後 期 以 降 、薬 学 の み な ら ず 多 様 な 生 命 科 学・医 療 系 選 択 科 目 が 開 講 さ れ
て い る 。 (改善を要する点)
・進 級 要 件 、卒 業 要 件 に お い て 共 用 試 験 、実 務 実 習 と の 関 連 を 一 層 明 確 に す る 必
要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。 32
(3‐3)薬学教育の実施に向けた準備
基 準 3 ‐ 3 ‐ 1 学生の学力を,薬学教育を効果的に履修できるレベルまで向上させるための教育
プ ロ グ ラ ム が 適 切 に 準 備 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -3 -1 -1 】個 々 の 学 生 の 入 学 ま で の 履 修 状 況 等 を 考 慮 し た 教 育 プ ロ グ ラ ム が
適 切 に 準 備 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 3 -3 -1 -2 】観 点 3 -3 -1 -1 に お け る 授 業 科 目 の 開 講 時 期 と 対 応 す る 専 門 科
目 の 開 講 時 期 が 連 動 し て い る こ と 。 【現状】
( 1 ) 事 前 学 習 AO入 試 や 推 薦 入 試 ( 公 募 お よ び 指 定 校 推 薦 ) で の 合 否 は 、 入 学 式 の 数 か 月 前 に
確 定 す る の で 、合 格 者 に 基 礎 学 力 の 養 成 は 勿 論 、学 習 習 慣 を 持 続 さ せ る た め に 、化
学 、生 物 学 お よ び 数 学 に つ い て は 複 数 回 に わ け て 事 前 課 題 の 提 出 を 求 め 、担 当 教 員
が 添 削 し て 返 送 し て い る 。さ ら に 、薬 剤 師 に な る と い う モ チ ベ ー シ ョ ン を 高 め 、し
っ か り と し た 動 機 づ け を す る た め に 、過 去 の 自 分 自 身 に 対 す る 振 り 返 り や 薬 剤 師 に
な ろ う と す る 思 い な ど に つ い て 、複 数 回 作 文 を 提 出 さ せ 、原 則 的 に 全 薬 学 部 教 員 で
コ メ ン ト を 記 入 し 返 送 し て い る 。 ( 2 ) プ レ ー ス メ ン ト テ ス ト 化 学 、生 物 学 、数 学 、物 理 学 お よ び 英 語 に 関 し て は 入 学 後 、講 義 開 始 前 に プ レ ー
ス メ ン ト テ ス ト を 実 施 し 、各 科 目 担 当 教 員 に 結 果 を 開 示 し 、授 業 進 度 や 教 材 選 択 に
反 映 さ せ て い る 。 ( 3 ) リ メ デ ィ ア ル 教 育 ① ク ラ ム ス ク ー ル 化 学 ( 学 内 塾 ) 薬 学 に お い て 化 学 の 理 解 力 は 特 に 不 可 欠 な の で 、化 学 の 授 業 に 先 立 ち 、外 部 講 師
に よ る「 ク ラ ム ス ク ー ル 化 学 」を 開 講 し て い る 。高 校 の 化 学 の 範 囲 か ら 、薬 学 部 で
特 に 必 要 な 項 目 に 絞 っ て 、 基 礎 力 の 再 構 築 (6 0 分 1 8 コ マ )を 図 っ て い る 。 ② 補 習 授 業 ゆ と り 教 育 以 降 の 学 生 に は 基 礎 学 力 の 向 上 が 特 に 求 め ら れ て い る 。本 学 で は 、化
学 、生 物 学 、物 理 学 お よ び 数 学 に つ い て 、1 年 次 に 毎 週 補 習 授 業 を 組 み 込 ん で い る 。
平 成 2 3 年 度 か ら は 、 そ れ ぞ れ 「 化 学 基 礎 、 」「 生 物 学 基 礎 」 、「 物 理 学 基 礎 」 お
よび「数学基礎」という名称に変更し、全学共通科目(旧一般教育科目)として、
修 得 単 位 が 卒 業 要 件 に 加 算 さ れ る こ と に な っ た 。 33
( 4 ) セ メ ス タ ー 制 薬 学 専 門 科 目 を 履 修 す る 前 の 基 礎 学 力 の 構 築 は ひ と つ の 大 き な ポ イ ン ト で あ る 。
6年制全体の薬学教育を考慮し、本学部では「化学」、「生物学」、「物理学」、
「 数 学 」 、「 統 計 学 」 、「 生 化 学 1 、 2 」 、「 有 機 化 学 1 」 な ど は 毎 週 複 数 回 の 授
業 を 開 講 し 、 短 期 間 で 集 中 的 に 基 礎 力 を 養 え る よ う セ メ ス タ ー 制 を 導 入 し て い る 。 ( 5 ) カ リ キ ュ ラ ム の 点 検 本 学 部 で は 、カ リ キ ュ ラ ム に 関 し て 以 下 の よ う な 組 織 で 点 検・評 価・改 善 を 行 っ
て い る 。 教 育 委 員 会 カ リ キ ュ ラ ム 委 員 会 イ グ ナ イ ト 教 育 小 委 員 会 (「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」 、「 薬 と 仕 事 1,2」 な ど ) リ メ デ ィ ア ル 小 委 員 会 実 習 小 委 員 会 国 家 試 験 対 策 委 員 会 【点検・評価】
(優れている点)
・事前学習は生徒が自分で解答できる程度の基礎的な問題に絞り、科目数も減ら
し、数回に分けて発送するなどの改良を加えている。薬学教育に必要な基礎力
養成としては充分ではないが、勉強する習慣の維持やモチベーション向上とい
った観点から見れば、必要であり評価できる。
・達成度別クラス導入科目では、「上位クラスに行きたい」あるいは「上位クラ
スに留まりたい」という学生が多数みられ、学生のモチベーションを高めてい
る 。 ・クラムスクール化学は、学生の出席率も高く、家で勉強する習慣が多くの学生
に生まれている。
・基礎学力をつけるには粘り強い努力が必要であるため、リメディアル教育を一
貫 し て 継 続 し て い る 。 (改善を要する点)
・達成度別クラス間の成績評価の差異について、担当教員間での評価基準の調整
が 必 要 で あ る 。 ・セメスター制は、何らかの理由により1
2週間授業を欠席すると、学習進度
か ら 取 り 残 さ れ る 欠 点 が あ る 。 こ の 点 は 、 履 修 指 導 等 で 徹 底 す る 必 要 が あ る 。 ・クラムスクールは担当できる教員層が限られており、学外講師を導入すること
によって一部教員に過重負担かからないようにしているが、全体をどのように
統 括 、 調 整 す る か な ど 、 学 力 向 上 に 向 け た 細 か い 配 慮 が 必 要 と な っ て い る 。 34
・薬学教育は幅広く、かつ高い積み上げが必要である。従って、各講義を効率よ
く 展 開 す る た め に 、 科 目 間 の 講 義 内 容 の 調 整 が 早 急 に 求 め ら れ て い る 。 【改善計画】
薬 学 部 カ リ キ ュ ラ ム 委 員 会 で 、カ リ キ ュ ラ ム の 点 検・再 評 価 を 行 っ て い る 。具 体
的 に は 、現 行 の カ リ キ ュ ラ ム の 欠 点 を 修 正 し た 新 カ リ キ ュ ラ ム の 構 成 が 鋭 意 行 わ れ
て お り 、 平 成 2 5 年 度 入 学 生 か ら の 導 入 を 行 う 。 35
4 実 務 実 習
( 4 ‐ 1 ) 実 務 実 習 事 前 学 習 基 準 4 ‐ 1 ‐ 1 教 育 目 標 が 実 務 実 習 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム に 適 合 し , 実 務 実 習 事 前 学 習 が 適
切 に 行 わ れ て い る こ と 。 【現状】
本 学 で は 、「 製 剤 ・ 調 剤 実 習 」 お よ び 「 プ レ 実 務 実 習 」 に お い て 、 実 務 実 習 モ デ
ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム で 示 さ れ て い る 到 達 目 標 を 学 修 し て い る 。特 に 、医 療 倫 理 お
よ び 薬 害 に 関 す る 講 演 、マ ナ ー 講 座 な ど の 独 自 の 実 習 項 目 を 追 加 し て 事 前 学 習 の 効
果を高めている。
「 調 剤・製 剤 実 習 」は 4 年 次 の 5 月 ∼ 6 月 ま で の 間 に 行 い 、
「 プ レ 実 務 実 習 」は 、
4 年 次 の 9 月 ∼ 1 1 月 ま で の 間 に 行 う 。「 製 剤 ・ 調 剤 実 習 」 の 中 で 実 務 実 習 に 関 連
した項目は、
「 散 剤・液 剤 の 調 製 、錠 剤・軟 膏 剤・坐 剤 の 調 製 、注 射 剤 の 調 製 、TDM
お よ び イ ン ス リ ン 自 己 注 射 ・ 自 己 血 糖 測 定 、バ イ タ ル サ イ ン 、吸 入 器 の 使 い 方 」で
計 2 1 コ マ 、 講 義 を 合 わ せ て 2 4 コ マ 行 う 。 ま た 、「 プ レ 実 務 実 習 」 で は 薬 剤 師 職
能 に 必 要 な 基 礎 的 知 識 の 確 認 試 験 を 実 施 し て い る 。実 習 ・ 演 習 内 容 は 、調 剤 Ⅰ 、調
剤 Ⅱ 、注 射 剤 調 剤 お よ び コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 項 目 に 分 け て 、実 習 を 実 施 し て い る 。
9 月 は 、第 1 ス テ ー ジ で 基 本 的 な 知 識 ・ 技 能 ・ 態 度 を 、1 0 月 は 、第 2 ス テ ー ジ と
し て 応 用 的 な 知 識・技 能・態 度 を 修 得 さ せ 、1 1 月 は 第 3 ス テ ー ジ と し て 事 前 学 習
の ま と め お よ び 実 技 試 験 を 行 っ て い る 。以 上 、
「 製 剤・調 剤 実 習 」の 2 4 コ マ と「 プ
レ 実 務 実 習 」1 1 2 コ マ を 合 わ せ る と 1 3 6 コ マ で あ る 。ま た シ ナ リ オ 症 例 解 析 を
小 グ ル ー プ 討 論 で 行 い 、そ の 成 果 は ポ ス タ ー セ ッ シ ョ ン 形 式 で 発 表 会 を 開 催 し 、実
務家以外の薬学部教員も参加する形式をとっている。
ま た 、学 生 が 学 習 内 容 を 把 握 し や す い よ う に 、学 生 が 主 体 の 使 い や す い 実 習 書 を
作 成 し て い る 。さ ら に「 プ レ 実 務 実 習 」で は 、実 務 実 習 に 向 け て ポ ー ト フ ォ リ オ を
各自が作成し、振り返り等に活用している。
【点検・評価】
(優れている点)
・本学部独自の講義、レポート作成および実技試験が導入されている。
・外部の専門家による医療倫理および薬害に関する講演、マナー講座が導入され
ている。
・学生主体の製剤・調剤実習書およびプレ実務実習書が作成されている。
(改善を要する点)
36
【改善計画】
特 に な し 。
37
基 準 基 準 4 ‐ 1 ‐ 2 学習方法、時間、場所が実務実習モデル・コアカリキュラムに基づいて設定さ
れ て い る こ と 。 【現状】
実 務 実 習 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム の 方 略 に 準 拠 し て 実 施 し て い る 。平 成 2 2 年
度 は 、製 剤 ・ 調 剤 の 導 入 学 習 を 3 コ マ 実 施 し 、実 習 は 、学 生 を 6 グ ル ー プ( 各 グ ル
ー プ 1 4 名 )に 分 け て 、2 1 コ マ 実 施 し た 。ま た「 プ レ 実 務 実 習 」の 導 入 学 習 を 1
2 コ マ 実 施 し 、実 習・演 習 は 学 生 を 2 グ ル ー プ に 分 け て 、実 習 と 演 習 を 交 互 に 行 っ
た 。導 入 学 習 は 演 習 を 含 め て 講 義 室 で 3 2 コ マ 実 施 し 、実 習・演 習 は 小 グ ル ー プ 討
論および発表会を含めて80コマ実施した。
【点検・評価】
(優れている点)
・「 プ レ 実 務 実 習 」 に お い て 講 義 お よ び 実 習 が バ ラ ン ス よ く 実 施 さ れ て い る 。 ・ 実 習 で 技 能 を 習 得 で き る よ う に グ ル ー プ 制 を と り 工 夫 を し て い る 。 ・本学部には、DI室、模擬保険調剤薬局、模擬病室、模擬病院薬局、OSCE
ブ ー ス な ど の プ レ 実 務 実 習 専 用 施 設 、 設 備 が 整 備 さ れ て い る 。 ( 改 善 を 要 す る 点 ) 【改善計画】
特 に な し 。
38
基 準 4 ‐ 1 ‐ 3 実 務 実 習 事 前 学 習 に 関 わ る 指 導 者 が 、 適 切 な 構 成 と 十 分 な 数 で あ る こ と 。 【現状】
「 プ レ 実 務 実 習 」は 実 務 家 教 員 で あ る 教 授 1 名 、准 教 授 1 名 、講 師 2 名 、助 教 3
名 、 研 究 助 手 2 名 の 計 9 名 が 担 当 し て い る 。「 プ レ 実 務 実 習 」 の 実 習 部 分 に つ い て
は 必 要 十 分 な 教 員 で 行 い 、学 内 教 員 お よ び 現 場 の 薬 剤 師 に 模 擬 患 者 と し て 協 力 を 要
請 し て 実 施 し て い る 。講 義 は 全 コ マ 数 を 専 任 教 員 7 名 と 学 外 講 師 と し て 3 名 が 担 当
している。
平 成 2 2 年 度 の 実 習 期 間 製 剤 ・ 調 剤 実 習 期 間 : 5 月 11 日 ∼ 6 月 30 日 ( 22 日 間 )
プ レ 実 務 実 習 期 間 :
9 月 1 日 ∼ 11 月 25 日 ( 28 日 間 )
【点検・評価】
(優れている点)
・前任地(職場)を大学付属病院薬剤部、地域基幹病院薬局、企業、地域薬局な
ど と す る 多 様 な 教 員 が 実 務 系 教 員 団 を 形 成 し て い る 。 (改善を要する点)
・「 プ レ 実 務 実 習 」 に お け る 担 当 教 員 の 負 担 が 大 き く 、 平 成 23年 度 に は 実 務 実 習
の 訪 問 指 導 が 追 加 さ れ る た め 、さ ら に 効 率 よ く 実 習 を 行 う こ と が で き る よ う に
実 習 内 容 を 工 夫 す る 必 要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
39
基 準 4 ‐ 1 ‐ 4 実 施 時 期 が 適 切 に 設 定 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 4 -1 -4 -1 】実 務 実 習 に お け る 学 習 効 果 が 高 め ら れ る 時 期 に 設 定 さ れ て い る こ
と 。 【 観 点 4 -1 -4 -2 】実 務 実 習 の 開 始 と 実 務 実 習 事 前 学 習 の 終 了 が 離 れ る 場 合 に は ,実
務実習の直前に実務実習事前学習の到達度が確認されているこ
と が 望 ま し い 。 【現状】
( 1 ) プ レ 実 務 実 習 の 導 入 学 習 は 実 習 中 に 12 コ マ 実 施 し た 。
(2)マナー講座を開講し、薬害に関する講演会を実施した。
(3)確認試験、演習試験、筆記試験および実技試験を実習中に実施した。
ま た 5 年 次 4 月 に は 講 義 お よ び 直 前 実 習 を 行 い 、知 識 と 技 能 の 再 確 認 を 行 い 、プ
レ実務実習の到達度を確認する予定である。
平 成 2 3 年 度 の 実 務 実 習 は 、 9 月 か ら の 第 2 期 お よ び 第 3 期 で 行 う 予 定 で あ る 。
注:な お 、平 成 2 4 年 度 以 降 の 実 務 実 習 は 第 1 期 お よ び 第 2 期 で 行 う 予 定 で あ る 。
【点検・評価】
(優れている点)
・11月にプレ実務実習は終了し、さらに翌年4月の事前講義および直前実習に
より実習前に到達度の再確認ができるように設定している。
(改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
40
( 4 ‐ 2 ) 薬 学 共 用 試 験 基 準 4 ‐ 2 ‐ 1 実 務 実 習 を 履 修 す る 全 て の 学 生 が 薬 学 共 用 試 験( CBTお よ び OSCE)を 通 じ て 実 務 実
習 を 行 う た め に 必 要 な 一 定 水 準 の 能 力 に 達 し て い る こ と が 確 認 さ れ て い る こ と 。 【現状】
平 成 2 2 年 度 の 薬 学 共 用 試 験 OSCE は 平 成 2 2 年 1 2 月 1 2 日 に 実 施 し 、 4 年
生 7 9 名 が 受 験 し た 。ま た 、再 試 験 は 平 成 2 3 年 2 月 2 0 日 に 実 施 し た 。平 成 2 2
年 度 の 薬 学 共 用 試 験 CBT は 平 成 2 3 年 1 月 2 9 日 に 実 施 し 、 4 年 生 7 9 名 が 受 験
した。また、再試験は平成23年4月15日に実施した。結果を次表に示す。
表 薬 学 共 用 試 験 の 結 果
試験
OSCE
CBT
実施日
本 試 験 平 成 22 年 12 月 12 日
再 試 験 平 成 23 年 2 月 20 日
本 試 験 平 成 23 年 1 月 29 日
再 試 験 平 成 23 年 4 月 15 日
共用試験
受験者数
合格者数
79 名
79 名
79 名
79 名
79 名
79 名
合格基準
細 目 評 価 平 均 70%以 上
概略評価 合計 5 以上
60%以 上
【点検・評価】
(優れている点)
・共用試験の結果は、ほとんどの学生が実務実習を行う一定の水準の能力に達し
ていることを示しており、プレ実務実習の成果の一つである。
・ 事 前 に ト ラ イ ア ル を 十 分 に 行 い 、「 薬 学 共 用 試 験 実 施 要 項 」 に 準 拠 し て 共 用 試 験
が適切に実施されている。
・学生に対し共用試験の説明が行われており、学生はその趣旨を十分理解をした
うえで受験をしている。
(改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
41
基 準 4 ‐ 2 ‐ 2 薬 学 共 用 試 験 ( CBTお よ び OSCE) を 適 正 に 行 う 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 4 -2 -2 -1 】 薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー の 「 実 施 要 綱 」( 仮 ) に 沿 っ て 行 わ れ て い
る こ と 。 【 観 点 4 -2 -2 -2 】 学 内 の CBT委 員 会 お よ び OSCE委 員 会 が 整 備 さ れ , 機 能 し て い る こ
と 。 【 観 点 4 -2 -2 -3 】 CBTお よ び OSCEを 適 切 に 行 え る よ う , 学 内 の 施 設 と 設 備 が 充 実 し
て い る こ と 。 【現状】
薬 学 部 共 用 試 験 委 員 会 の 中 に OSCE 委 員 会 お よ び CBT 委 員 会 を 以 下 の よ う な 人
員 構 成 で 設 置 し 、薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー 実 施 要 項 に 基 づ い て 、共 用 試 験 を 準 備 し て
実施している。
・ OSCE 委 員 会 ( 教 員 6 名 、 事 務 職 員 2 名 )
・ CBT 委 員 会 ( 教 員 2 名 、 事 務 職 員 1 名 )
OSCE の 準 備
薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー の 「 薬 学 共 用 試 験 OSCE 実 施 マ ニ ュ ア ル 」 に 基 づ き 実 施
準 備 を し て い る 。平 成 2 2 年 度 は 、OSCE 評 価 者 養 成 講 習 会 を 1 0 月 1 4 日 、2 1
日 お よ び 2 8 日 に 実 施 し た 。ま た 、OSCE 直 前 講 習 会 お よ び 模 擬 患 者 、模 擬 医 師 の
講習会を11月28日および12月1日に実施した。さらに、12月10日に
OSCE 会 場 を 設 営 し 、1 2 月 1 1 日 モ ニ タ ー 員 2 名 に よ る 巡 視 を 行 っ た 。OSCE 再
試験については、本試験と同様に準備を行った。
・ OSCE 本 試 験 の 実 施 状 況
平 成 2 2 年 1 2 月 1 2 日 に 実 施 し た 。
・ OSCE 再 試 験 の 実 施 状 況
平 成 2 3 年 2 月 2 0 日 に 実 施 し た 。
CBT の 準 備
薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー の「 薬 学 共 用 試 験 CBT 実 施 マ ニ ュ ア ル 」に 基 づ き 、
「試
験 実 施 マ ニ ュ ア ル ‐ 個 別 対 応 分 」を 整 備 し て い る 。平 成 2 2 年 度 は 、8 月 上 旬 に
実 際 の 試 験 会 場 ( キ ャ ン パ ス 内 の 科 学 技 術 系 館 6 N‐ 2 0 5 教 室 ) の PC を 用 い
て 、試 験 実 施 に 関 わ る 教 員 に よ り 、テ ス ト ラ ン を 行 い 、シ ス テ ム 稼 働 の 確 認 お よ
び 試 験 実 施 要 項 の 確 認 を 行 っ た 。4 年 次 に 在 学 す る 学 生 全 員 に 対 し 、8 月 3 0 日
に 体 験 受 験 を 実 施 し 、滞 り な く 終 了 し た 。実 施 マ ニ ュ ア ル に 基 づ き 、本 試 験 の た
め の テ ス ト ラ ン( 平 成 2 3 年 1 月 2 2 日 )お よ び 学 生 説 明 会( 平 成 2 3 年 1 月 2
4日)を実施した。
42
・ CBT 本 試 験 の 実 施 状 況
平 成 2 3 年 1 月 2 9 日 に 実 施 し た 。
・ CBT 再 試 験 の 実 施 状 況
当 初 、平 成 2 3 年 3 月 1 2 日 に 再 試 験 を 予 定 し て い た が 、東 日 本 大 震 災 に
よ り 、本 学 で の 実 施 が 不 可 能 と な っ た た め 、平 成 2 3 年 4 月 1 5 日 に 北 里
大 学 薬 学 部 の 会 場 を 借 用 し て 実 施 し た 。
【点検・評価】
(優れている点)
・ 学 内 に OSCE お よ び CBT が 実 施 で き る 施 設 と 設 備 が 用 意 さ れ て い る 。
・学内に共用試験委員会が設置され適正に機能している。
(改善を要する点)
・ OSCE 実 施 時 の ス テ ー シ ョ ン 間 の 移 動 時 間 の 再 検 討 が 必 要 で あ る 。
【改善計画】
OSCE の 移 動 時 間 の 確 認 を 行 い 、 遅 延 が な い よ う に 改 善 す る 。
43
基 準 4 ‐ 2 ‐ 3 薬 学 共 用 試 験 ( CBTお よ び OSCE) の 実 施 結 果 が 公 表 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 4 -2 -3 -1 】実 施 時 期 ,実 施 方 法 ,受 験 者 数 ,合 格 者 数 及 び 合 格 基 準 が 公 表 さ
れ て い る こ と 。 【 観 点 4 -2 -3 -2 】 実 習 施 設 に 対 し て , 観 点 4 -2 -3 -1 の 情 報 が 提 供 さ れ て い る
こ と 。 【現状】
薬 学 共 用 試 験 の 実 施 時 期 、受 験 者 数 、合 格 者 数 お よ び 合 格 基 準 は 、前 出 の 表 の 通
りであり、いわき明星大学薬学部ホームページに公開されている。
【点検・評価】
(優れている点)
・薬学共用試験の実施時期、方法、受験者数、合格者数および合格基準は、いわ
き明星大学ホームページ上に公表されている。
(改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
44
基 準 4 ‐ 2 ‐ 4 薬 学 共 用 試 験 ( CBTお よ び OSCE) の 実 施 体 制 の 充 実 に 貢 献 し て い る こ と 。 【 観 点 4 -2 -4 -1 】 CBT問 題 の 作 成 と 充 実 に 努 め て い る こ と 。 【 観 点 4 -2 -4 -2 】 OSCE 評 価 者 の 育 成 等 に 努 め て い る こ と 。 【現状】
共 用 試 験 セ ン タ ー か ら の CBT の 問 題 作 成 依 頼( 第 3 ∼ 5 期 )に 対 し 、CBT 委 員
会 が 薬 学 部 全 教 員 に 問 題 作 成 を 依 頼 し 、作 成 さ れ た 問 題 は 、作 問 委 員 会 に お い て 問
題 を 精 査 し 、 必 要 に 応 じ て 修 正 を 行 っ た 上 で 提 出 し て い る 。 平 成 2 2 年 度 の OSCE 評 価 者 養 成 は 、 過 去 の 評 価 者 経 験 、 実 務 実 習 指 導 薬 剤 師
の 有 資 格 者 を 除 い て 、 全 教 員 に 対 し て 評 価 者 養 成 講 習 会 を 3 回 と OSCE 直 前 評 価
者 講 習 会 を 2 回 実 施 し た 。模 擬 患 者 は SP 養 成 講 習 会 お よ び OSCE 直 前 評 価 者 講 習
会 に 模 擬 医 師 と 合 わ せ て 講 習 会 を 実 施 し た 。模 擬 患 者 の 養 成 講 座 も 定 期 的 な 実 施 を
計画している。
【点検・評価】
(優れている点)
・ CBT 問 題 作 成 に 全 教 員 で 対 応 し て い る 。
(改善を要する点)
・OSCE の 細 目 評 価 と 概 略 評 価 と の 関 連 を 明 確 に し た 評 価 者 の 養 成 が 必 要 で あ る 。
・模擬患者の養成を今後も定期的に行う予定である。
【改善計画】
特 に な し 。
45
( 4 ‐ 3 ) 病 院 ・ 薬 局 実 習 基 準 4 ‐ 3 ‐ 1 実務実習の企画・調整,責任の所在,病院・薬局との緊密な連携等,実務実習を
行 う た め に 必 要 な 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 4 -3 -1 -1 】 実 務 実 習 委 員 会 が 組 織 さ れ , 機 能 し て い る こ と 。 【 観 点 4 -3 -1 -2 】 薬 学 部 の 全 教 員 が 積 極 的 に 参 画 し て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
実 務 実 習 連 絡 協 議 会 の 設 置 ( 学 部 長 、 学 内 実 務 家 教 員 9 名 、 事 務 職 員 2 名 、 実
習 先 病 院 の 指 導 薬 剤 師 6 名 、実 習 先 薬 局 の 指 導 薬 剤 師 6 名 の 24 名 で 構 成 )を 設 置
し て 、説 明 会 の 実 施 、非 常 勤 講 師 の 選 考 お よ び 薬 学 部 全 教 員 に よ る 訪 問 指 導 を 予 定
し て い る 。さ ら に「 実 務 実 習 指 導 ・ 管 理 シ ス テ ム 」を 活 用 す る と と も に 、緊 急 時 の
マニュアル作成を進めている。
【点検・評価】
(優れている点)
・説明会の開催および実務実習連絡協議会の設置により実習施設との連携を構築
している。
・全教員に対する説明会を開催して実務実習に対する情報を共有できている。
・実習施設への訪問指導は全教員が参加する。
(改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
46
基 準 4 ‐ 3 ‐ 4 学 生 の 病 院 ・ 薬 局 へ の 配 属 が 適 正 に な さ れ て い る こ と 。 【 観 点 4 -3 -4 -1 】学 生 の 配 属 決 定 の 方 法 と 基 準 が 事 前 に 提 示 さ れ ,配 属 が 公 正 に 行
わ れ て い る こ と 。 【 観 点 4 -3 -4 -2 】学 生 の 配 属 決 定 に 際 し ,通 学 経 路 や 交 通 手 段 へ の 配 慮 が な さ れ て
い る こ と 。 【 観 点 4 -3 -4 -3 】遠 隔 地 に お け る 実 習 が 行 わ れ る 場 合 は ,大 学 教 員 が 当 該 学 生 の
実習及び生活の指導を十分行うように努めていること。
【現状】
学 生 に は 実 務 実 習 の 事 前 ガ イ ダ ン ス を 行 う 予 定 で あ る 。病 院 実 習 に 関 し て は 、基
本 的 に 福 島 県 内 の 病 院 で 実 習 を 行 う が 、茨 城 県 か ら 通 学 を し て い る 学 生 に つ い て は
茨 城 県 の 病 院 で 実 習 を 行 う 。薬 局 実 習 に つ い て は 、主 に い わ き 市 内 お よ び 相 馬・双
葉 地 区 の 薬 局 で 実 習 を 行 う 。学 生 の 配 属 決 定 に 際 し て は 、公 共 交 通 機 関 の ア ク セ ス
のしやすさを最優先にして決定をする方針である。
実 習 期 間 中 に 大 学 教 員 が 学 生 の 実 習 お よ び 生 活 の 指 導 が 行 え る よ う に「 実 務 実 習
指 導・管 理 シ ス テ ム 」を 利 用 し て 、学 生 と 担 当 教 員 、指 導 薬 剤 師 と 担 当 教 員 が 連 絡
を密接にとれるような体制を準備している。
注:東 日 本 大 震 災 の 影 響 に よ り 、相 馬・双 葉 地 区 で の 実 習 は 不 可 能 と な り 現 在 代 替
施設を調整している。
【点検・評価】
(優れている点)
・学生には配属先決定の原則を十分に説明し、通学距離や公共交通機関のアクセ
スのしやすさなど客観的な基準で決定を行っている。
(改善を要する点)
【改善計画】
地 区 調 整 機 構 お よ び 薬 剤 師 会 、病 院 薬 剤 師 会 を 通 じ て 継 続 的 に 実 習 受 け 入 れ 施 設
の拡充の要請を行っていく必要がある。
47
5 問 題 解 決 能 力 の 醸 成 の た め の 教 育
( 5 ‐ 1 ) 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 基 準 5 ‐ 1 ‐ 1 全学年を通して,自己研鑽・参加型の学習態度の醸成に配慮した教育が行われて
い る こ と 。 【 観 点 5 -1 -1 -1 】 学 生 が 能 動 的 に 学 習 に 参 加 す る よ う 学 習 方 法 に 工 夫 が な さ れ て
い る こ と 。 【 観 点 5 -1 -1 -2 】1 ク ラ ス あ た り の 人 数 や 演 習・実 習 グ ル ー プ の 人 数 が 適 正 で あ
る こ と 。 【現状】
1 年 次 に は 導 入 教 育「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」を 通 じ た 課 題 発 掘 、解 決 型 学 習
が 、参 加 ・ 体 験 型 学 習 と し て「 薬 と 仕 事 1 」が 配 当 さ れ て お り 、こ れ ら の 授 業 に お
いて学生は8人ずつの小グループに分かれて与えられた課題に関する討論を行な
い 、そ れ を グ ル ー プ ご と に ポ ス タ ー と し て ま と め て 全 員 の 前 で 発 表 す る 。ま た 、2
年 次 に お い て は 課 題 発 掘・解 決 型 学 習 と し て 「文 献 講 読 1 」が 、参 加・体 験 型 学 習 と
し て 「薬 と 仕 事 2 」が 、3 年 次 に お い て は 課 題 発 掘・解 決 型 学 習 と し て 「文 献 講 読 2 」
が 配 当 さ れ て い る 。こ う し た 授 業 に お い て も 8 人 ず つ の グ ル ー プ に 分 か れ た 問 題 立
脚 型 学 習 が 組 み 込 ま れ て い る 。4 年 次 に お い て は 集 中 講 義 と し て 課 題 発 掘・解 決 型
学 習 で あ る 「プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 1 ,2 」お よ び 参 加 型・自 己 研 鑽 の 「プ レ 実 務 実 習 」
が 配 当 さ れ て お り 、5
6人グループによる小グループ討論を基盤とした教育が実
施 さ れ て い る 。 薬 学 基 礎 科 目 実 習 は 1 年 次 か ら 4 年 次 ま で 半 期 あ る い は 通 年 で 配 当 さ れ て い る 。
実 習 は 約 4 0 人 ず つ 2 つ の ク ラ ス に 分 か れ て 行 な い 、2 ∼ 4 人 で チ ー ム を 組 み 学 生
自 身 が そ れ ぞ れ の 役 割 分 担 を 決 定 し て 実 験 を 成 功 さ せ る よ う に 工 夫 し て い る 。さ ら
に5年次には参加・体験型学習と課題発掘・解決型学習を兼ねた「実務実習」が、
5 年 次 か ら 6 年 次 に か け て は 課 題 発 掘・解 決 型 学 習 で あ る「 総 合 薬 学 研 究 」な ら び
に 「 総 合 薬 学 演 習 」 が 配 当 さ れ て い る 。 学 生 は 、こ う し た 問 題 立 脚 型 学 習 を 行 な う 中 で 、課 題 を 自 分 で 調 査 し 、新 た な 問
題 点 を 自 分 で 発 見 し 、そ の 解 決 策 を 提 案 す る と い っ た 一 連 の 流 れ を 修 得 し な が ら 問
題 解 決 力 を 身 に つ け る こ と が で き る よ う に カ リ キ ュ ラ ム を 設 定 し て い る 。ま た 、小
グループ討論に積極的に参加しプレゼンテーション能力を磨くと同時にグループ
の 意 見 を ま と め て 発 表 す る 能 力 も 醸 成 さ れ る よ う に 構 成 し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・1年次から6年次まで、年次ごとに、学生が能動的に学習に参加するように、
48
それぞれ異なる学習効果を企図した授業が組まれている。
・ 各 授 業 で は 、5 ~8 人 の グ ル ー プ に 分 か れ て SGD を 行 な い 、実 習 に お い て は 2 ~
4人でチームを組んで実験を遂行するといった具合に、学習効果が上がるよう
に少人数制を実施している。
(改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
49
基 準 5 ‐ 1 ‐ 2 充 実 し た 自 己 研 鑽・参 加 型 学 習 を 実 施 す る た め の 学 習 計 画 が 整 備 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 5 -1 -2 -1 】自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 が ,全 学 年 で 実 効 を 持 っ て 行 わ れ る よ う 努
め て い る こ と 。 【 観 点 5 -1 -2 -2 】自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 の 単 位 数 が 卒 業 要 件 単 位 数( 但 し ,実 務 実
習 の 単 位 は 除 く ) の 1 / 1 0 以 上 と な る よ う 努 め て い る こ と 。 【 観 点 5 -1 -2 -3 】 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 と は 、 問 題 立 脚 型 学 習 ( PBL) や 卒 業 研 究
な ど を い う 。 【現状】
1 年 次 に は 「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」( 課 題 発 掘 ・ 解 決 型 学 習 ) な ら び に 「 薬
と 仕 事 1 」( 参 加 ・ 体 験 型 学 習 ) を 配 当 し 、 小 グ ル ー プ に 分 か れ て 課 題 に 関 す る 討
論 を 行 な い 、ポ ス タ ー と し て ま と め て 発 表 さ せ て い る 。ま た 、2 年 次 に お い て は 「文
献 講 読 1 」( 課 題 発 掘 ・ 解 決 型 学 習 )、「薬 と 仕 事 2 」( 参 加 ・ 体 験 型 学 習 )を 配 当 し
て い る 。3 年 次 に は 「文 献 講 読 2 」( 課 題 発 掘 ・ 解 決 型 学 習 )が 配 当 さ れ て い る 。こ
うした授業においても少人数のグループに分かれた問題立脚型学習が組み込まれ
て い る 。 4 年 次 に お い て は 「プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 1 , 2 」( 課 題 発 掘 ・ 解 決 型 学 習 )
お よ び 「プ レ 実 務 実 習 」( 参 加 型・自 己 研 鑽 )を 配 当 し 、5
6人グループにおける
小 グ ル ー プ 討 論 を 基 盤 と し た 学 習 を 設 定 し て い る 。以 上 の す べ て の 講 義 科 目 に お い
て 、授 業 改 善 を 目 的 と し た ア ン ケ ー ト を 実 施 し 、そ れ ぞ れ 次 年 度 の 授 業 に 反 映 す る
よ う に 努 め て い る 。 薬 学 基 礎 実 習 は 1 年 次 か ら 4 年 次 ま で 半 期 あ る い は 通 年 で 配 当 さ れ て い る 。実 習
は2∼4人でチームを組み学生自身がそれぞれの役割分担を決定して実験を成功
さ せ る よ う に 工 夫 す る 。本 実 習 に お い て も 学 生 ア ン ケ ー ト を 実 施 し て 次 年 度 に お け
る 改 善 に 役 立 て て い る 。 さ ら に 5 年 次 に は 「 長 期 実 務 実 習 」( 参 加 ・ 体 験 型 学 習 お よ び 課 題 発 掘 ・ 解 決 型
学 習 )が 、5
6 年 次 に は 課 題 発 掘 ・ 解 決 型 学 習 で あ る「 総 合 薬 学 研 究 」な ら び に
「 総 合 薬 学 演 習 」( 課 題 発 掘 ・ 解 決 型 学 習 ) を 配 当 し 、 こ う し た 問 題 立 脚 型 学 習 を
行 な う 中 で 、課 題 を 自 分 で 調 査 し 、新 た な 問 題 点 を 自 ら 探 究 し て 、そ れ の 解 決 策 を
提案するといった一連の流れを修得しながら問題解決力を身につけることができ
る 。ま た 、小 グ ル ー プ 討 論 に 積 極 的 に 参 加 し プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 能 力 を 磨 く と 同 時
に グ ル ー プ の 意 見 を ま と め て 発 表 す る 能 力 を 醸 成 す る 。 こ の よ う に 本 学 部 に お い て は 、全 学 年 を 通 し て 、自 己 研 鑽・参 加 型 の 学 習 態 度 の
醸成に配慮した教育が行われており、総合計として55単位分が配当されている。
こ れ は 卒 業 に 必 要 な 単 位 数 1 8 6 の ほ ぼ 3 0 % に 相 当 す る 。 50
【点検・評価】
(優れている点)
・入学時から段階的に自己研鑽・参加型学習がそれぞれ「フレッシャーズセミナ
ー 」、「 文 献 講 読 1 、 2 」、「 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 1 、 2 」 と し て 4 年 次 ま で 楔 形
に配置されている。
・自己研鑽・参加型学習は卒業要件単位数の30%を占めている。
(改善を要する点)
【改善計画】
上 記 の 各 科 目 は 完 成 年 度 後 の 新 カ リ キ ュ ラ ム に お い て は 、「 イ グ ナ イ ト 教 育 ( 点
火 教 育 )」 と し て 、 よ り 一 貫 性 を 高 め た 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 に 統 合 さ れ る 予 定 で
ある。
51
『 学 生 』 6 学 生 の 受 入 基 準 6 ‐ 1 教育の理念と目標に照らしてアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)が設
定され,公表されていること。
【 観 点 6 -1 -1 】 ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー ( 入 学 者 受 入 方 針 ) を 設 定 す る た め の 責
任 あ る 体 制 が と ら れ て い る こ と 。 【 観 点 6 -1 -2 】 入 学 志 願 者 に 対 し て , ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー な ど 学 生 の 受 入 に
関 す る 情 報 が 事 前 に 周 知 さ れ て い る こ と 。 【現状】
本 学 部 で は 、明 星 学 苑 の 教 育 理 念 に 基 づ き 、豊 か な 人 間 性 と 倫 理 観 を 持 ち 、確 か
な薬学の知識と技能を身につけた
家
多くの人から感謝される地域のくすりの専門
を 育 成 す る こ と を 目 的 と し て い る 。こ の 目 的 を 達 成 す る た め に 必 要 と 考 え ら れ
る 学 生 を 求 め て 、以 下 の ア ド ミ ッ シ ョ ン ポ リ シ ー を 広 く 明 示 し 、学 生 募 集 な ら び に
入 学 者 の 選 抜 を 行 っ て い る 。 ( 1 ) 薬 剤 師 に な り た い 人 ( 2 ) 病 院 や 薬 局 で チ ー ム 医 療 や 地 域 医 療 に 貢 献 し た い 人 ( 3 ) 思 い や り と 協 調 性 を 持 っ て 他 人 と 接 す る こ と が で き る 人 ( 4 ) 薬 学 を 学 ぶ に あ た っ て 、 化 学 、 生 物 、 物 理 、 数 学 お よ び 英 語 の 基 礎 的 能 力 を 身 に つ け て い る 人 ア ド ミ ッ シ ョ ン ポ リ シ ー を 正 確 に 受 験 生 に 伝 え る こ と は 、入 試 広 報 活 動 の 最 重 要
課 題 の ひ と つ で あ り 、大 学 ホ ー ム ペ ー ジ に 常 時 掲 載 す る と と も に 、受 験 生 向 け の
大 学 案 内 冊 子 に 詳 細 な 説 明 を 掲 げ 、周 知 を 図 っ て い る 。実 際 に は 、本 学 の ア ド ミ
ッ シ ョ ン セ ン タ ー の ス タ ッ フ と 進 路 ア ド バ イ ザ ー が 、高 校 訪 問 や 大 学 説 明 会 を 通
して、各高等学校の進路担当者に本学の考え方や姿勢を明確に伝えるとともに、
進路相談会を通して本学薬学部を希望する受験生に直接説明している。さらに、
最 近 本 学 の 入 学 者 の 半 数 近 く は オ ー プ ン キ ャ ン パ ス に 参 加 し て い る の で 、そ こ で
の 説 明 も 重 視 し て い る 。以 下 に 、平 成 2 3 年 度 に お け る 入 学 者 受 入 方 針 を 伝 え る
た め の 試 み を 以 下 に 示 す 。 ・ 本 学 ホ ー ム ペ ー ジ へ の 掲 載 ・ 大 学 案 内 冊 子 (大 学 要 覧 、 リ ー フ レ ッ ト 等 )へ の 掲 載 ・ 高 等 学 校 お よ び 予 備 校 の 進 路 担 当 者 へ の 説 明 ( 進 路 ア ド バ イ ザ ー お よ び ア ド ミ ッ シ ョ ン セ ン タ ー ス タ ッ フ ) 52
・ 大 学 説 明 会 ・ 進 路 相 談 会 ( 本 学 を 希 望 す る 受 験 生 ) ・ オ ー プ ン キ ャ ン パ ス 学 部 説 明 、 個 別 入 試 相 談 な ど 。 ・ オ ー プ ン キ ャ ン パ ス ト ラ イ ア ル ( 3 月 : 2 年 生 対 象 ) ・ 高 大 連 携 授 業 ・ 出 前 講 座 ・ 新 聞 お よ び 受 験 雑 誌 広 告 【点検・評価】
(優れている点)
・学苑の理念に基づいた明確なポリシーが多種多様なメディアや広報により公示
されている。
(改善を要する点)
・アドミッションポリシーは明確に示されているが、その周知に関しては継続的
な 努 力 が 必 要 で あ る 。 ・各部署の広報活動を有機的に効率よく展開することで志願者の増加に結びつけ
る 必 要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。 53
基 準 6 ‐ 2 学生の受入に当たって,入学志願者の適性及び能力が適確かつ客観的に評価され
ていること。
【 観 点 6 -2 -1 】 責 任 あ る 体 制 の 下 , 入 学 者 の 適 性 及 び 能 力 の 評 価 な ど 学 生 の 受 入 に
関 す る 業 務 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 6 -2 -2 】 入 学 者 選 抜 に 当 た っ て , 入 学 後 の 教 育 に 求 め ら れ る 基 礎 学 力 が 適 確
に 評 価 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 6 -2 -3 】 医 療 人 と し て の 適 性 を 評 価 す る た め , 入 学 志 願 者 に 対 す る 面 接 が 行
わ れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
入 学 者 選 抜 試 験 の 実 施 日・方 法 に つ い て は 全 学 部 共 通 で 実 施 さ れ て い る 。学 問 ・
研 究 に 関 心 が 高 く 、本 学 の ア ド ミ ッ シ ョ ン ポ リ シ ー に 適 合 し た 受 験 生 を 選 抜 す る た
め に 、指 定 校 推 薦 、公 募 推 薦 1 期 ・ 2 期 、一 般 1 期 ・ 2 期 、セ ン タ ー 試 験 利 用 入 試
A 日 程 ・ B 日 程 ・ C 日 程 と AO入 試 1 期 ・ 2 期 と 、 幅 広 く チ ャ ン ス を 受 験 生 に 与 え
る よ う に 配 慮 し て い る 。 一 般 入 学 試 験 お よ び セ ン タ ー 試 験 利 用 入 学 試 験 は 、本 学 の 教 育 課 程 を 修 め る の に
必 要 十 分 な だ け の 知 識・能 力 を そ な え て い る か ど う か を 基 準 と し て 選 抜 す る 方 法 で
あ る 。 推 薦 入 学 試 験 は 、「 学 力 ・ 人 物 ・ 健 康 面 と も に 優 秀 で あ り 、出 身 学 校 長 の 推 薦 の
ある者」という出願資格を明示し、明星学苑の校訓である「健康・真面目・努力」
と い う 人 物 面 を 基 準 と す る 選 抜 方 法 で あ る 。さ ら に 2 回 実 施 し て い る AO入 試 で は 、
明 確 な 目 的 意 識 を も っ て 自 ら の 能 力 や 特 性 を 発 揮 で き る 人 材 の 発 掘 を 目 的 と し 、学
びの目標を自ら見いだして社会の進展に寄与しようとする意欲を重視するもので、
この入試の評価基準は自分の考えをしっかり持っているかどうかにおかれている。
学 力 検 査 で は 測 れ な い 意 欲 ・ 熱 意 ・ 性 格 な ど 総 合 的 な 知 を 評 価 す る 。 入 試 諸 業 務 の 遂 行 に 当 た っ て は 、別 に 定 め る「 入 学 試 験 実 施 取 扱 要 領 」に 沿 っ て
こ れ ら を 行 い 、入 学 試 験 の 公 正 性 、透 明 性 の 保 持 を 最 重 要 要 件 と し 、さ ら に は 選 抜
試 験 の 運 営 業 務 に 関 し て 、円 滑 に 、誤 り な く 遂 行 さ れ る よ う 細 心 の 注 意 を 払 っ て い
る 。各 試 験 区 分 の 実 施 に 際 し て は 、注 意 事 項 や 実 施 要 項 に 関 し て 、各 入 試 区 分 な ら
び に 実 施 地 域 ご と に 説 明 会 を 開 催 し 、厳 正 か つ 円 滑 に 入 試 業 務 を 遂 行 し て い る 。多
様 な 形 態 の 入 試 監 督 業 務 に お い て 混 乱 が 生 じ な い た め に 、す べ て の 入 試 区 分 に 対 し
て 共 通 し た 監 督 手 順 を 定 め た 監 督 要 領 を 作 成 し 、誤 り の な い 円 滑 な 実 施 が 可 能 と な
る よ う に 配 慮 し て い る 。監 督 手 順 の 具 体 的 な 内 容 は 、大 学 入 試 セ ン タ ー 試 験 の そ れ
に 準 拠 し た も の に な っ て い る 。 入 学 者 選 抜 実 施 体 制 は 、入 試 委 員 会 の 存 立 に よ っ て 恒 常 的 に 確 保 さ れ て い る 。入
試制度および入試選考に関する業務ならびに学生募集活動の支援に関する業務は
ア ド ミ ッ シ ョ ン セ ン タ ー が 主 管 し 、入 試 委 員 会 は 入 学 者 の 選 抜 方 法 、試 験 の 日 程 等 、
54
入試全般にわたって検討する。入試委員会は、学長により指名された入試委員長、
各 学 科 か ら の 代 表 、ア ド ミ ッ シ ョ ン セ ン タ ー 長 に よ っ て 構 成 さ れ る 。ま た 事 務 局 と
し て ア ド ミ ッ シ ョ ン セ ン タ ー 職 員 も 出 席 す る こ と に よ り 、詳 細 な 情 報 を 踏 ま え て 議
論 す る こ と が で き る 。入 試 委 員 会 で は 、入 試 問 題 作 成 委 員 以 外 の 関 連 分 野 の 教 員 に
対して、毎年、問題の適切性などについての具体的な意見(講評)を文書で求め、
文 書 で の 詳 細 な 回 答 を 依 頼 ・ 要 請 す る 、 と い う 体 制 が 確 立 し て い る 。 薬 学 部 薬 学 科 に お け る 学 習 は 、高 等 学 校 な ら び に そ れ に 準 ず る 教 育 課 程 を 確 実
に 終 了 し て い る こ と を 入 学 要 件 と し て い る 。ま た 、編 入 学 試 験 に お い て は 、2 年
次 よ り 専 門 科 目 の 割 合 が 極 め て 多 く な る 薬 学 部 の カ リ キ ュ ラ ム の 特 性 か ら 、2 年
次 以 降 へ の 編 入 が 妥 当 と 判 断 し 、大 学 に お け る 2 年 次 ま で の 学 習 課 程 を 完 了 し て
い る か 、ま た は 相 当 で あ る こ と を 入 学 要 件 と し て い る 。 現 在 は 、AO 入 学 試 験 、
指 定 校 推 薦 入 学 試 験 、公 募 推 薦 入 学 試 験 、編 入 学 試 験 の 受 験 生 に 対 し て 面 接 試 験
を 課 し て い る 。 平 成 2 2 年 度 に お け る 薬 学 部 の 入 試 区 分 と 選 考 方 針 を 、 入 学 試 験 ご と に 表 6-1
に ま と め た 。 55
表 6-1 平 成 2 2 年 度 薬 学 部 の 入 試 区 分 と 選 考 方 針 AO 入 学 試 験 エ ン ト リ ー シ ー ト 、調 査 書 、小 論 文 及 び 面 接 に よ り 選
( 1 期 ・ 2 期 ) 考 す る 。い わ き 明 星 大 学 の 教 育 目 標「 全 人 教 育 に 基 づ
い た 、地 域 社 会 に 貢 献 で き る 人 の 育 成 」と 薬 学 部 薬 学
科 で 何 を 学 ぶ べ き か を 十 分 に 理 解 し 、明 確 な 目 的 意 識
を持って自己の能力開発に積極的に取り組む意欲の
あ る 者 を 選 抜 す る こ と を 目 的 と し て い る 。 指 定 校 推 薦 入 学 試 験 過去の推薦入試入学者実績ならびに一般入試現役合
格 者 実 績 に 基 づ い て 選 定 し た 高 等 学 校 を 対 象 に 、学 校
長より推薦を受けた一定以上の評定平均の卒業予定
者について、調査書、小論文と面接により選考する。
明 確 な 目 的 意 識 、安 定 し た 基 礎 学 力 、着 実 な 学 習 能 力 、
豊 か な 人 間 性 の 諸 点 を 評 価 の 視 点 と し て い る 。 公 募 推 薦 入 学 試 験 学校長より推薦を受けた一定以上の評定平均の卒業
( 1 期 ・ 2 期 ) 予 定 者 に つ い て 、調 査 書 、数 学 と 英 語 の 学 力 確 認 試 験
お よ び 面 接 に よ り 選 考 す る 。指 定 校 制 同 様 、明 確 な 目
的 意 識 、安 定 し た 基 礎 学 力 、着 実 な 学 習 能 力 、豊 か な
人 間 性 の 諸 点 を 評 価 の 視 点 と し て い る 。 一 般 入 学 試 験 調 査 書 お よ び 化 学 、英 語 、数 学 の 選 抜 試 験 に 基 づ い て
( 1 期 ・ 2 期 ) 選 考 す る 。卒 業 予 定 者 の み な ら ず 様 々 な 背 景 を 持 っ た
受 験 生 の 中 か ら 、基 礎 学 力 を 備 え た 学 生 を 選 抜 す る こ
と を 目 的 と し て い る 。 セ ン タ ー 試 験 利 用 「 大 学 入 学 者 選 抜 大 学 入 試 セ ン タ ー 試 験 」受 験 者 の 中
入 学 試 験 か ら 、理 科( 化 学 Ⅰ 、物 理 Ⅰ ま た は 生 物 Ⅰ か ら 1 科 目
(A 日 程・B 日 程・C 日 程 ) 選 択 )、 数 学 、 英 語 の 成 績 を 利 用 し て 選 考 す る 。 本 学
独 自 の 試 験 は 課 さ な い 。全 国 共 通 問 題 を 活 用 す る こ と
に よ り 、一 般 入 学 試 験 と は 異 な っ た 視 点 か ら 基 礎 学 力
を 備 え た 学 生 を 選 抜 す る こ と を 目 的 と し て い る 。 ス カ ラ シ ッ プ 入 学 試 験 いわき明星大学センター試験利用入学試験(A 日程)
の 成 績 を 利 用 し て 選 考 す る 。向 学 心 旺 盛 な 学 生 に 広 く
門 戸 を 開 く と と も に 、成 績 優 秀 な 学 生 を 経 済 面 か ら サ
ポ ー ト す る こ と を 目 的 と し て い る 。 編 入 学 試 験 成 績 証 明 書 、学 力 確 認 試 験 、
( 小 論 文 )、面 接 に よ り 選
考 す る 。 学 習 履 歴 、 基 礎 学 力 を 点 検 し た 上 で 、( 小 論
文 に 基 づ く )面 接 を 通 じ て 、薬 学 を 志 す 目 的 意 識 の 確
認 を 十 分 に 行 う 。 【点検・評価】
(優れている点)
・入試業務に関しては公平性、透明性の保持を最重要要件として、適切に行われ
て い る 。 ・基礎学力確認に関する客観的評価に関しては試験問題の出題範囲、難易度等も
含 め て 適 切 に 行 わ れ て い る 。 56
(改善を要する点)
・1年次の導入教育や基礎力アップのカリキュラムが手厚く設定されているが、
入 学 後 の 学 力 ア ッ プ と ど の よ う に 相 関 し て い る か を 検 証 す る 必 要 が あ る 。 【改善計画】
平 成 2 4 年 度 入 試 か ら 専 門 高 校 ・ 総 合 学 科 特 別 AO 入 試 が 行 わ れ る 。 57
基 準 6 ‐ 3 入学者定員が,教育の人的・物的資源の実情に基づいて適正に設定されているこ
と。
【 観 点 6 - 3 - 1 】 適 正 な 教 育 に 必 要 な 教 職 員 の 数 と 質 が 適 切 に 確 保 さ れ て い る こ と
(「 9. 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織 」 参 照 )。 【 観 点 6 -3 -2 】 適 正 な 教 育 に 必 要 な 施 設 と 設 備 が 適 切 に 整 備 さ れ て い る こ と(「 10.
施 設 ・ 設 備 」 参 照 )。 【現状】
本 学 部 の 入 学 定 員 は 平 成 2 2 年 度 ま で は 1 5 0 名 で あ っ た が 、平 成 2 3 年 度 よ り
定 員 を 9 0 名 に 変 更 し た 。 6 年 制 薬 学 部 を 1学 科 で 組 織 す る 場 合 、 入 学 定 員 は 1 5
0 名 か ら 算 出 さ れ る 必 要 教 員 数 は 、改 正 さ れ た 大 学 設 置 基 準 の 別 表 第 一「 学 部 の 種
類 お よ び 規 模 に 応 じ 定 め る 専 任 教 員 数( 助 教 以 上 )」に よ り 専 任 教 員 31名 以 上 と な
る 。こ れ に 対 し て の 現 在 の 薬 学 部 専 任 教 員 数 は 教 授 2 0 名 、准 教 授 7 名 、講 師 4 名 、
助 教 4 名 で 、専 任 教 員 は 合 計 3 5 名 で あ り 、こ の う ち 実 務 家 教 員 は 7 名 で あ る( 助
手 を 加 え た 専 任 教 員 は 4 3 名 、 う ち 実 務 家 教 員 は 9 名 ) 。 本 学 部 の 教 員 、特 に 教 授 、准 教 授 の 約 半 数 は 薬 学 部 出 身 で 、こ れ ま で 大 学 に お い
て 教 鞭 を 執 っ て き た 経 歴 を 持 つ 。さ ら に 、そ の 大 半 は 大 学 院 や 大 学 の 付 置 研 究 所 で
の 教 育 お よ び 研 究 に お い て 豊 富 な 経 験 を 有 す る 。専 任 教 員 の 年 齢 構 成 は 、3 0 歳 代
が 2 名 、4 0 歳 代 が 3 名 、5 0 歳 代 が 1 6 名 、6 0 歳 以 上 が 1 4 名 で あ る( 平 成 2
3 年 4 月 1 日 現 在 ) 。 施 設 ・ 設 備 の 詳 細 に つ い て は 、 「 10. 施 設 ・ 設 備 」 に 記 載 す る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・大学設置基準で定められた必要専任教員数以上の専任教員を配置しており、適
正 な 教 育 に 必 要 な 教 職 員 の 数 は 確 保 さ れ て い る 。 ・教員の質は、薬学部での専門教育を教授するのに十分なものであると評価でき
る 。 ・講義室や実験室、模擬薬局、その他の学習支援設備は収容学生総数に対して余
裕 を も っ て 準 備 、 設 置 さ れ て い る 。 (改善を要する点)
・専任教員の年齢構成に偏りがあり、新規採用の機会を通じて改善を図る必要が
あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
58
基 準 6 ‐ 4 学生数が所定の定員数と乖離しないこと。
【 観 点 6 -4 -1 】 入 学 者 の 受 入 数 に つ い て ,所 定 の 入 学 定 員 数 を 上 回 っ て い な い こ と 。 【 観 点 6 -4 -2 】 入 学 者 を 含 む 在 籍 学 生 数 に つ い て , 収 容 定 員 数 と 乖 離 し な い よ う 努
め て い る こ と 。 【現状】
薬 学 部 薬 学 科 の 過 去 4 年 間 の 志 願 者 数 、合 格 者 数 、入 学 者 数 の 推 移 を 表 6-2 に
示 す 。収 容 定 員 に 対 す る 入 学 者 数 は 、平 成 1 9 年 度 で 入 学 者 は 9 3 名 で 入 学 定 員
名 に 対 す る 割 合 は 6 2 % 、以 下 平 成 2 0 年 度 5 9 .3 % 、平 成 2 1 年 度 5 0 .6 % 、
平 成 2 2 年 度 5 7 .3 % で あ る 。本 学 部 は 、平 成 2 3 年 度 か ら 、募 集 定 員 を 9 0
名 に 変 更 し た (平 成 2 2 年 4 月 文 部 科 学 省 届 出 済 み )。 入 試 に 関 す る 数 値 的 な 情 報 は 、 「 大 学 受 験 ガ イ ド 」 と い う 広 報 冊 子 を 作 成 し 、
毎 年 公 開 し て い る 。一 般 的 に は「 赤 本 」と よ ば れ る 大 学 受 験 の た め の 参 考 書 、お
よび受験雑誌等にも結果を数値として公表することで入学者の選抜における透
明 性 を 確 保 し て い る 。 薬 学 部 薬 学 科 の 在 籍 者 数 の 推 移 を 表 6-3 に 、退 学 者 の 推 移 を 表 6-4 に 示 す 。入
学者に対する退学者数の割合は、平成19年度が2.2%、平成20年度が3.
8 % 、 平 成 2 1 年 度 が 2 . 7 % 、 平 成 2 2 年 度 が 2 . 3 % で あ る 。 表 6-2 入 学 者 状 況 ( 平 成 19 年 度 か ら 平 成 22 年 度 ) 19 年 度 20 年 度 21 年 度 22 年 度 募 集 定 員 (A) 150 150 150 150 志 願 者 (B) 192 266 209 196 合 格 者 (C) 166 214 174 181 (C) / (B): % 86.5 80.5 83.3 92.3 入 学 者 (D) 93 89 76 86 62.0 59.3 50.6 57.3 充 足 率 (D)/(A): % 59
表 6-3 薬 学 部 に お け る 在 学 者 の 状 況 19 年 度 20 年 度 21 年 度 22 年 度 1 年 次 93 87 76 83 2 年 次 ‐ 83 86 83 3 年 次 ‐ ‐ 84 73 4 年 次 ‐ ‐ ‐ 84 5 年 次 ‐ ‐ ‐ ‐ 6 年 次 ‐ ‐ ‐ ‐ 計 93 170 246 323 表 6-4 薬 学 部 に お け る 退 学 者 の 状 況 ※ 入 学 者 数 (b)は 累 積 区 分 対 象 年 度 退 学 者 数 (a) 入 学 者 数 (b)
※
入 学 者 に 対 す る 退学者数の割合
( a/b) 19 年 度 2 93 2.2% 20 年 度 7 182 3.8% 21 年 度 7 259 2.7% 22 年 度 8 344 2.3% 【点検・評価】
(優れている点)
・平 成 2 3 年 度 か ら 現 状 に 合 わ せ て 、入 学 定 員 を 1 5 0 名 か ら 9 0 名 に 変 更 し た 。 ・ 平 成 2 0 年 度 に 導 入 し た ス カ ラ シ ッ プ の 定 員 枠 を 平 成 2 3 年 度 か ら 増 や し た 。 (改善を要する点)
・各部署の広報活動を有機的に効率よく展開することで志願者の増加に結びつけ
る必要がある。
【改善計画】
平 成 2 4 年 度 入 試 か ら ス カ ラ シ ッ プ 枠 の 拡 充 が 行 わ れ る 。
60
7 成 績 評 価 ・ 修 了 認 定 基 準 7 ‐ 1 成 績 評 価 が ,学 生 の 能 力 及 び 資 質 を 正 確 に 反 映 す る 客 観 的 か つ 厳 正 な も の と し て ,
次 に 掲 げ る 基 準 に 基 づ い て 行 わ れ て い る こ と 。 ( 1 ) 成 績 評 価 の 基 準 が 設 定 さ れ , か つ 学 生 に 周 知 さ れ て い る こ と 。 ( 2 ) 当 該 成 績 評 価 基 準 に 従 っ て 成 績 評 価 が 行 わ れ て い る こ と 。 (3)成績評価の結果が,必要な関連情報とともに当事者である学生に告知
さ れ て い る こ と 。 【現状】
本 学 で は 各 講 義 の 単 位 数 は 1 単 位 の 授 業 時 間 を 4 5 時 間 の 学 修 を 必 要 と す る 内
容 を も っ て 構 成 し 、原 則 と し て 以 下 の よ う に 定 め て い る 。① 講 義・演 習 に つ い て は 、
15時間から30時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもって1単位とす
る 。② 実 験・実 習・実 技 に つ い て は 、3 0 時 間 か ら 4 5 時 間 ま で の 範 囲 で 1 単 位 と
す る 。③ 卒 業 論 文・卒 業 研 究・卒 業 作 成 等 の 授 業 科 目 で は 、学 修 の 成 果 を 評 価 し て
単 位 を 授 与 す る こ と が 適 切 と 認 め ら れ る 場 合 に 必 要 な 単 位 を 認 定 す る 。 成 績 評 価 方 法 は 、① 定 期 試 験 、② 臨 時 試 験 、③ レ ポ ー ト 等 で 行 う こ と を「 履 修 の
手 引 」に 明 記 し て い る 。評 価 は 次 の よ う に 実 施 し て い る 。① 定 期 試 験 は 、原 則 と し
て 通 常 の 講 義 枠 以 外 で 実 施 す る こ と と し 、定 期 試 験 の 実 施 科 目 お よ び 時 間 、場 所 に
つ い て は 、予 め 掲 示 に よ っ て 学 生 に 周 知 す る 。② 臨 時 試 験 は 、病 気 や 止 む を 得 な い
事 情 等 に よ り 試 験 を 受 け ら れ な か っ た 学 生 を 対 象 と し て 、追 試 験 を 実 施 す る 。③ 科
目 担 当 者 が 授 業 科 目 の 性 質 上 、試 験 よ り も 学 習 効 果 が 認 め ら れ る と 判 断 さ れ る 実 験
や 実 習 に つ い て は 、試 験 に 代 え て レ ポ ー ト を 課 す が 、試 験 と 併 行 し て レ ポ ー ト を 課
す 場 合 も あ る 。そ れ ぞ れ の 科 目 の 具 体 的 な 評 価 方 法 に つ い て は 、シ ラ バ ス 中 に 明 記
さ れ て お り 、 評 価 内 容 (点 数 )に よ り 、 優 (8 0 点 以 上 か ら 1 0 0 点 )・ 良 (7 0 点 以
上 か ら 7 9 点 )・ 可 (6 0 点 以 上 か ら 6 9 点 )・ 不 可 ( 5 9 点 以 下 ) と し て い る 。 単
位 の 認 定 に つ い て は 、「 ・ 履 修 登 録 が さ れ て い る こ と 、・ 当 該 科 目 の 3 分 の 1 以 上
欠席がないこと、
・当 該 科 目 の 成 績 評 価 が 合 格 点 に 達 し て い る こ と 」の 条 件 の も と 、
認 定 さ れ て い る 。単 位 取 得 に 至 ら な か っ た 学 生 に は 補 講 授 業 を 行 う な ど 粘 り 強 く 指
導 す る こ と を 基 本 と し て い る 。 各 学 生 の 成 績 お よ び 単 位 取 得 状 況 は 、学 期 毎 に 学 生 本 人 お よ び 保 護 者 へ 送 付 す る
と と も に 、 学 期 始 め の ガ イ ダ ン ス 時 に 担 当 教 員 (フ ァ シ リ テ ー タ ー お よ び チ ュ ー タ
ー )か ら 直 接 手 渡 し 、 成 績 不 振 学 生 に つ い て は 、 学 年 主 任 を 中 心 に 個 別 に 履 修 お よ
び 学 習 指 導 を 行 っ て い る 。 さ ら に 毎 年 6月 に 開 催 し て い る 父 母 会 総 会 、 お よ び 9 月
に 開 催 さ れ る 父 母 会 地 区 懇 談 会 に お い て も 、希 望 父 母 に 対 し て は 成 績・単 位 取 得 状
況 を 個 別 に 説 明 す る 機 会 を 設 け て い る 。進 級 お よ び 卒 業 に 関 わ る 単 位 取 得 状 況 に つ
61
い て は 、教 授 会 で 進 級 判 定 会 議 を 開 催 す る と と も に 、教 育 成 果 と 教 育 内 容 と 方 法 に
つ い て 定 期 的 に 検 証 し て い る 。 中 間 試 験 な ら び に 期 末 試 験 の 成 績 は 学 生 の 要 求 に 応 じ 開 示 す る よ う に な っ て お
り 、 学 生 が 確 認 し 納 得 で き る よ う に し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・成績評価および単位認定の基準が、シラバス、「履修の手引」に明示されてい
る 。 ・ シ ラ バ ス に 教 育 目 標 や 評 価 基 準 が 明 確 に 示 さ れ て い る 。 ・ 成 績 お よ び 単 位 取 得 状 況 を 学 期 毎 に 保 護 者 へ 送 付 し て い る (改善を要する点)
・ 教 員 、 学 生 と も に さ ら に シ ラ バ ス を 有 効 に 活 用 す る 必 要 が あ る 。 【改善計画】
本 学 で は 平 成 2 3 年 度 か ら GPA(Grade Point Average)の 1 年 間 の 試 行 期 間 を 経
て 、 平 成 2 4 年 度 か ら 正 式 導 入 が 決 ま っ た 。 こ の 試 行 期 間 中 に 、 GPAを ど の よ う
に 活 用 す る の か を 具 体 的 に 検 討 す る 必 要 が あ る 。 62
基 準 7 ‐ 2 履修成果が一定水準に到達しない学生に対し,原則として上位学年配当の授業科
目の履修を制限する制度が採用されていること。
【 観 点 7 -2 -1 】 進 級 要 件 ( 進 級 に 必 要 な 修 得 単 位 数 及 び 成 績 内 容 ), 留 年 の 場 合 の
取り扱い(再履修を要する科目の範囲)等が決定され,学生に周
知 さ れ て い る こ と 。 【現状】
進 級 お よ び 卒 業 の 要 件 は 、入 学 年 度 ご と に 、す べ て 履 修 の 手 引 き に 明 記 し て あ
る 。本 学 は 単 位 制 を と っ て お り 、所 定 の 単 位 を 取 得 し な い と 進 級 も し く は 卒 業 で
き な い 。な お 、年 度 始 め に 履 修 登 録 し て い な い 科 目 は 、受 講 し て も 、試 験 を 受 け
て も 、 単 位 は 与 え ら れ な い 。 ( 1 ) 授 業 科 目 の 学 年 配 当 当 該 学 年 に 配 当 さ れ た 授 業 科 目 お よ び 当 該 学 年 よ り 下 位 の 学 年 に 配 当 さ れ
た 授 業 科 目 を 履 修 し な け れ ば な ら な い 。 ( 2 ) 年 間 履 修 単 位 の 上 限 授 業 科 目 の 履 修 に あ た っ て は 、 系 統 的 か つ 総 合 的 な 学 習 を 考 慮 し 、 予 習 ・ 復
習 時 間 を 充 分 確 保 し 計 画 的 な 履 修 が 行 え る よ う 、当 該 年 度 に 登 録 で き る 単 位 数
の 上 限 を 5 0 単 位 と し て い る 。 ( 3 ) 再 履 修 必 修 科 目 の 単 位 が 習 得 で き な か っ た 場 合 、次 年 度 以 降 必 ず 再 履 修 し な け れ ば
な ら な い 。な お ,い っ た ん 修 得 し た 単 位 お よ び 成 績 は 取 り 消 す こ と が で き な い 。 ( 4 ) 追 試 験 病 気 そ の 他 や む を 得 な い 事 情 に よ り 試 験 を 受 け ら れ な か っ た 学 生 を 対 象 に
追 試 験 の 制 度 が あ る 。そ れ ぞ れ 所 定 の 証 明 書 が 必 要 で あ り 、8 0 点 満 点 で 評 価
す る 。 ( 5 ) 再 試 験 4 年 生 お よ び 6 年 生 に 進 級 合 格 し た も の で 卒 業 要 件 科 目 (必 修 科 目 )が 不 合 格
に な っ た 学 生 で 所 定 の 条 件 を 満 た し て い て 本 人 が 申 請 し た 場 合 、再 試 験 を 受 け
る こ と が で き る 。 た だ し 、 6 0 点 満 点 で 評 価 す る 。 ( 6 ) 進 級 基 準 ● 平 成 1 9 年 度 入 学 者 -1 年 生 か ら 4 年 生 ま で の 進 級 基 準 - 1) 履 修 す べ き 必 修 科 目 の う ち 、 各 学 年 不 合 格 科 目 の 数 が 4 科 目 以 上 の 者 は 進
級 で き な い 。 2) 実 験 ・ 実 習 科 目 に 不 合 格 科 目 を 有 す る 者 は 進 級 で き な い 。 63
3) 同 一 学 年 に お け る 在 籍 年 数 は 2 年 以 内 と す る 。 4) 進 級 判 定 不 合 格 者 は 留 年 と な り 、 上 位 年 次 以 上 に 配 当 さ れ た 学 科 目 の 履 修
は で き な い 。 -4 年 生 か ら 5 年 生 へ の 進 級 基 準 - 1) 4 年 生 ま で の 必 修 科 目 1 1 6 単 位 を す べ て 履 修 し て い る こ と 。 2) 実 験 ・ 実 習 科 目 に 不 合 格 科 目 を 有 す る 者 は 進 級 で き な い 。 3) 4 年 生 か ら 5 年 生 は 共 用 試 験 に 合 格 し な け れ ば 進 級 で き な い 。 4) 同 一 学 年 に お け る 在 籍 年 数 は 2年 以 内 と す る 。 5) 4 年 生 か ら 5 年 生 へ の 進 級 判 定 不 合 格 者 は 留 年 と な り 、 5 年 次 以 上 に 配 当
さ れ た 学 科 目 の 履 修 は で き な い 。 ● 平 成 2 0 年 度 、 2 1 年 度 入 学 者 -1 年 生 か ら 6 年 生 ま で の 進 級 基 準 - 1) 履 修 す べ き 必 修 科 目 の う ち 、 各 学 年 不 合 格 科 目 の 数 が 4 科 目 以 上 の 者 は 進
級 で き な い 。 2) 実 験 ・ 実 習 科 目 に 不 合 格 科 目 を 有 す る 者 は 進 級 で き な い 。 3) 同 一 学 年 に お け る 在 籍 年 数 は 2年 以 内 と す る 。 4) 進 級 判 定 不 合 格 者 は 留 年 と な り 、 上 位 年 次 以 上 に 配 当 さ れ た 学 科 目 の 履 修
は で き な い 。 ● 平 成 2 2 年 度 入 学 者 -1 年 生 か ら 4 年 生 ま で の 進 級 基 準 - 1) 履 修 す べ き 必 修 科 目 の う ち 、 各 学 年 不 合 格 科 目 の 数 が 4 科 目 以 上 の 者 は 進
級 で き な い 。 2) 実 験 ・ 実 習 科 目 に 不 合 格 科 目 を 有 す る 者 は 進 級 で き な い 。 3) 同 一 学 年 に お け る 在 籍 年 数 は 2 年 以 内 と す る 。 4) 進 級 判 定 不 合 格 者 は 留 年 と な り 、 上 位 年 次 以 上 に 配 当 さ れ た 学 科 目 の 履 修
は で き な い 。 -4 年 生 か ら 5 年 生 へ の 進 級 基 準 - 1) 4 年 生 ま で の 必 修 科 目 1 1 7 単 位 を す べ て 履 修 し て い る こ と 。 2) 実 験 ・ 実 習 科 目 に 不 合 格 科 目 を 有 す る 者 は 進 級 で き な い 。 3) 4 年 生 か ら 5 年 生 は 共 用 試 験 に 合 格 し な け れ ば 進 級 で き な い 。 4) 同 一 学 年 に お け る 在 籍 年 数 は 2年 以 内 と す る 。 5) 4 年 生 か ら 5 年 生 へ の 進 級 判 定 不 合 格 者 は 留 年 と な り 、 5 年 次 以 上 に 配 当
さ れ た 学 科 目 の 履 修 は で き な い 。 -5 年 生 か ら 6 年 生 へ の 進 級 基 準 - 1) 病 院 実 習 ・ 薬 局 実 習 に 合 格 し て い な け れ ば 進 級 で き な い 。 た だ し 、 特 別 な
理 由 に よ り 病 院 実 習 ま た な 薬 局 実 習 を で き な か っ た 場 合 を 除 く 。 2) 同 一 学 年 に お け る 在 籍 年 数 は 2 年 以 内 と す る 。 64
【点検・評価】
(優れている点)
・進級要件、履修制限は「履修の手引き」に明記されており、さらに年度始に各
学 年 ご と の ガ イ ダ ン ス で 学 生 に 周 知 し て い る 。 (改善を要する点)
・ 単 位 未 取 得 で 進 級 し た 学 生 の 再 履 修 科 目 の 指 導 法 の 検 討 が 必 要 で あ る 。 【改善計画】
薬 学 部 カ リ キ ュ ラ ム 委 員 会 で 、カ リ キ ュ ラ ム の 点 検・再 評 価 を 行 っ て い る 。ま た 、
外部機関による評価を進級要件とすることについて文部科学省の設置計画履行状
況 等 調 査「 現 地 調 査 」に お い て 適 切 で は な い と い う 指 摘 を 受 け た た め 、平 成 2 3 年
度 入 学 者 か ら 共 用 試 験 合 格 を 進 級 要 件 か ら 除 外 し た 。 65
8 学 生 の 支 援
(8‐1)修学支援体制
基 準 8 ‐ 1 ‐ 1 学生が在学期間中に教育課程上の成果を上げられるよう,履修指導の体制がとら
れ て い る こ と 。 【 観 点 8 -1 -1 -1 】入 学 者 に 対 し て ,薬 学 教 育 の 全 体 像 を 俯 瞰 で き る よ う な 導 入 ガ イ
ダ ン ス が 適 切 に 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 8 -1 -1 -2 】入 学 前 の 学 習 状 況 に 応 じ て ,薬 学 準 備 教 育 科 目 の 学 習 が 適 切 に 行
わ れ る よ う に , 履 修 指 導 が な さ れ て い る こ と 。 【 観 点 8 -1 -1 -3 】履 修 指 導( 実 務 実 習 を 含 む )に お い て ,適 切 な ガ イ ダ ン ス が 行
わ れ て い る こ と 。 【現状】
入 学 前 、 AO 入 学 試 験 や 推 薦 試 験 の 合 格 発 表 後 、 次 年 度 入 学 予 定 者 に 対 し 、 基 礎
科 目 と 文 章 題 の 課 題 を 出 し て い る 。文 章 題 は 、自 分 自 身 の 振 り 返 り か ら 始 ま り 、進
路 決 定 、さ ら に は 将 来 の 夢 に 至 る ま で 、2 回 に 分 け て 提 出 さ せ て い る 。基 礎 科 目 と
し て は 、化 学 、生 物 学 お よ び 数 学 の 3 科 目 に つ い て は 、入 学 後 の 基 礎 科 目 の 学 習 に
つ な が る 問 題 を 多 数 作 成 し 、 そ れ ぞ れ 2 回 に 分 け て 課 題 を 提 出 さ せ て い る 。 全 学 の 学 生 支 援 は 、大 学 事 務 局 の 教 務・学 生 セ ン タ ー が 担 当 し て い る 。教 務・学
生 セ ン タ ー の 教 務 グ ル ー プ で 修 学 支 援 、キ ャ ン パ ス ラ イ フ グ ル ー プ で 生 活 支 援 、キ
ャ リ ア サ ポ ー ト グ ル ー プ で 進 路 支 援 を 行 う 組 織 体 制 を 整 え て い る( Ⅸ 管 理 運 営 を 参
照 )。そ の 体 制 の 下 で 、教 務 グ ル ー プ で は 、授 業 へ の 出 席 状 況 を モ ニ タ ー し 、欠 席
し が ち な 学 生 の 把 握 と そ の 指 導 を 通 じ て 、履 修 指 導 等 学 習 面 で ア ド バ イ ス を 行 っ て
い る 。 キ ャ ン パ ス ラ イ フ グ ル ー プ で は 奨 学 金 な ど の 経 済 的 な 支 援 を 指 導 し て い る 。 こ の ほ か 、修 学 支 援 に 関 し て は 教 務 委 員 会 、生 活 支 援 に 関 し て は 学 生 委 員 会 、進
路 支 援 に 関 し て は 就 職 委 員 会 を 設 置 し 、各 支 援 に つ い て 取 り 組 み 方 針 を 決 定 し て い
る 。 薬 学 部 で は 、 独 自 の 補 習 ・ 補 充 教 育 体 制 を 整 え て い る 。 教 育 委 員 会 が 設 置 さ れ 、
科目担当者からの要望や成績等学修成果に関する情報や補習要望などが教育委員
会へ提供され、それらの情報をもとに必要な補習・補充授業が実施される。また、
補 習 実 施 結 果 が 教 育 委 員 会 へ と フ ィ ー ド バ ッ ク さ れ 、必 要 な ら ば さ ら な る 対 策 を 講
じ ら れ る 体 制 と な っ て い る 。本 学 部 で は 、薬 学 部 棟 内 に 自 習 室 を 設 置 し 、自 学 自 習
の 場 を 提 供 し て い る 。こ の 他 、本 学 部 で は 学 習 相 談 セ ン タ ー を 設 け て い る 。こ こ で
は 本 学 部 上 級 生 が 下 級 生 か ら の 学 習 相 談 に 応 じ る 機 会 と 場 を 提 供 し て い る 。 実 務 実 習 に 関 し て 、4 年 次 学 生 に 対 し て は 、共 用 試 験 の シ ス テ ム 、受 験 資 格 、ス
ケ ジ ュ ー ル 、合 否 の 取 り 扱 い 等 の 説 明 、実 務 実 習 に 向 け て 受 け 入 れ 施 設 決 定 ま で の
ガ イ ダ ン ス を 実 施 し て い る 。 そ の 他 、平 成 1 9 年 に 自 学 自 習 の 場 を 提 供 す る こ と を 目 的 と し て 図 書 館 に 学 習 セ
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ン タ ー が 併 設 さ れ た 。自 習 環 境 の 提 供 に と ど ま ら ず 、学 習 サ ポ ー タ ー と し て 大 学 院
生を雇用し、学部学生の学習相談を支援している。
【点検・評価】
(優れている点)
・1年次前期に導入教育「フレッシャーズセミナー」を通じて、将来の薬剤師像
を 明 確 に し な が ら 主 体 的 に 学 習 で き る よ う カ リ キ ュ ラ ム を 設 定 し て い る 。 ・ 1 、 2 年 次 の 「 薬 と 仕 事 1 」、「 薬 と 仕 事 2 」 を 通 じ て 、 薬 剤 師 が 活 躍 す る 現 場
を 体 験 学 習 し 、 薬 学 の 学 習 に 対 す る 理 解 と モ チ ベ ー シ ョ ン を 高 め て い る 。 ・共用試験および実務実習について適切なガイダンスが細部にわたって適宜行わ
れ て い る 。 ( 改 善 を 要 す る 点 ) 【改善計画】
特 に な し 。
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基 準 8 ‐ 1 ‐ 2 教員と学生とのコミュニケーションを十分に図るための学習相談・助言体制が整
備 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 8 -1 -2 -1 】担 任 ・ チ ュ ー タ ー 制 度 や オ フ ィ ス ア ワ ー な ど が 整 備 さ れ ,有
効 に 活 用 さ れ て い る こ と 。 【現状】
全 学 で は 、教 務 グ ル ー プ が 中 心 と な っ て 問 題 を 抱 え る 学 生 の 早 期 発 見・対 処 の 取
り 組 み が 実 施 さ れ て い る 。経 済 的 な 状 況 の 急 変 が 問 題 の 原 因 と な る ケ ー ス は 別 と し
て 、他 の 要 因 で 留 年 や 休・退 学 に 至 る ケ ー ス で は 、大 学 に 出 て こ な く な る こ と が そ
の 兆 候 で あ る ケ ー ス が 多 い 。し た が っ て 、履 修 し て い る す べ て の 講 義 の 出 席 状 況 を
逐 次 チ ェ ッ ク し 、欠 席 が 多 く な る 傾 向 を モ ニ タ ー す る こ と が ひ と つ の 有 効 な 手 だ て
と な り う る 。本 学 で は 平 成 2 0 年 4 月 1 日 か ら 出 席 管 理 シ ス テ ム が 本 格 運 用 さ れ て
い る 。学 生 一 人 ひ と り の 出 席 状 況 を 管 理 す る こ と に よ り 、不 登 校 ま た は 欠 席 し が ち
な 学 生 の 早 期 把 握 と そ の 対 応 に 活 用 し て い る 。具 体 的 な 対 応 方 法 は 、① 授 業 開 始 か
ら約5週間ごとに、履修している全授業の出席率30%を下回る学生を抽出する。
②当該学生の履修状況、単位修得状況を参照し、支援対象学生を確認、把握する。
③ 教 員 、関 係 部 署 (キ ャ ン パ ス ラ イ フ グ ル ー プ や 保 健 管 理 セ ン タ ー )と 連 携 を 図 り な
が ら 、本 人 、保 護 者 へ 状 況 確 認 の 連 絡 を 行 う 。④ 支 援 が 必 要 な 学 生 に 対 し て は 、教
務 グ ル ー プ ス タ ッ フ や 専 任 カ ウ ン セ ラ ー に よ る 面 談 を 実 施 す る 。 ⑤ 半 期 (5 週 間 を
1 区 切 り と し て 3 区 分 )の 出 席 状 況 を 集 計 し 、 同 時 に 各 学 科 へ 状 況 の 報 告 を 行 い 、
情 報 の 共 有 化 を 図 っ て い る 。出 席 管 理 シ ス テ ム を 活 用 し 、学 科 と 連 携 し つ つ 、問 題
を 抱 え て い る 学 生 へ の 個 別 対 応 を 迅 速 に 実 施 で き る 体 制 を 整 備 し て い る 。 各 学 年 主 任 の も と 、 次 の よ う に 各 教 員 が 数 人 単 位 で 責 任 を 持 っ て 指 導 し て い る 。 1 年 次 : 「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」 の フ ァ シ リ テ ー タ 2 ,3 年 次 : 「 文 献 講 読 1 お よ び 2 」 の チ ュ ー タ ー 4 年 次 : チ ュ ー タ ー 5 ,6 年 次 : 「 総 合 薬 学 研 究 ( 卒 業 研 究 ) 」 お よ び 「 総 合 薬 学 演 習 ( 卒 業 演 習 ) 」 の 指 導 教 員 指 導 内 容 ・ 生 活 指 導 1) 各 学 期 始 め と 期 末 の 面 談 ( 年 4 回 ) 。 2) 大 学 生 活 や ア ル バ イ ト な ど に 関 す る 相 談 。 ・ 教 務 指 導 1) 成 績 表 を 配 布 し 、 必 要 に 応 じ て 学 習 指 導 を す る 。 68
2) 進 級 に 必 要 な 単 位 の 確 認 お よ び 指 導 。 3) 欠 席 の 多 い 学 生 に 対 す る 指 導 。 4) 成 績 が 不 良 の 学 生 に 対 す る 指 導 。 【点検・評価】
(優れている点)
・オ フ ィ ス ア ワ ー に 限 ら ず 、常 時 学 生 が 気 軽 に 教 員 を 尋 ね る 雰 囲 気 が で き て い る 。 (改善を要する点)
・学生が抱える問題に経済的問題が根底にあることが多く、個人の生活にどこま
で立ち入ってアドバイスできるか工夫を要する。
【改善計画】
特 に な し 。 69
基 準 8 ‐ 1 ‐ 3 学生が在学期間中に薬学の課程の履修に専念できるよう,学生の経済的支援及び
修 学 や 学 生 生 活 に 関 す る 相 談 ・ 助 言 , 支 援 体 制 の 整 備 に 努 め て い る こ と 。 【 観 点 8 -1 -3 -1 】学 生 の 健 康 相 談( ヘ ル ス ケ ア ,メ ン タ ル ケ ア な ど ),生 活 相 談 ,
ハラスメントの相談等のために,保健センター,学生相談室を
設置するなど必要な相談助言体制が整備され,周知されている
こ と 。 【 観 点 8 -1 -3 -2 】医 療 系 学 生 と し て の 自 覚 を 持 た せ ,自 己 の 健 康 管 理 の た め に 定
期的な健康診断を実施し,受診するよう適切な指導が行われて
い る こ と 。 【現状】
経 済 面 で の 支 援 で は 、日 本 学 生 支 援 機 構 に よ る 奨 学 金 な ら び に い わ き 明 星 大 学
独 自 の 奨 学 金 制 度 を 整 備 し て い る 。日 本 学 生 支 援 機 構 奨 学 金 の 採 用 実 績( 平 成 2
2 年 度 )は 表 8-1 の と お り で あ る 。表 に 示 さ れ た よ う に 全 学 生 の 1 5 % 弱 の 学 生
が 奨 学 金 を 受 給 し て い る 。本 学 独 自 の 奨 学 金 制 度 と し て 、い わ き 明 星 大 学 奨 学 金
が 用 意 さ れ て い る 。こ れ は 返 還 義 務 が な い 給 付 制 で あ る 。こ の い わ き 明 星 大 学 奨
学 金 に は 、特 待 生 奨 学 金 と 給 付 奨 学 金 の 2 種 類 が あ り 、成 績 優 秀 者 を 対 象 と し た
特待生奨学金と経済的な問題を抱える学生支援の給付奨学金とに区分されてい
る 。そ れ ぞ れ の 金 額 は 表 8-2 に 示 す と お り で あ る 。い わ き 明 星 大 学 奨 学 金 の 選 考
は 、学 生 委 員 会 で 討 議 さ れ 、各 学 科 で 審 査 後 、再 度 学 生 委 員 会 で の 承 認 を 経 て 決
定 さ れ る 。平 成 1 9 年 度 ∼ 平 成 2 2 年 度 実 績 を 表 8-3 に 示 す 。こ れ ら の 経 済 的 支
援 に つ い て は 、学 生 に 配 布 さ れ る ガ イ ド ブ ッ ク や ホ ー ム ペ ー ジ 上 に 掲 載 さ れ て お
り 、 キ ャ ン パ ス ラ イ フ グ ル ー プ が 窓 口 と な っ て 対 応 し て い る 。 表 8-1 日 本 学 生 支 援 機 構 奨 学 金 受 給 者 数 表 8-2 い わ き 明 星 大 学 奨 学 金 学 部 科 学 技 術 学 部 人 文 学 部 薬 学 部 理 工 学 研 究 科 人 文 学 研 究 科 計 1 種 2 種 学 部 計 20 31 14 6 4 75 58 111 35 1 0 205 78 142 49 7 4 280 区 分 特 待 生 奨 学 金 給 付 奨 学 金 70
学 部 金 額 科 学 技 術 学 部 人 文 学 部 薬 学 部 科 学 技 術 学 部 人 文 学 部 薬 学 部 20 万 円 15 万 円 30 万 円 10 万 円 表 8-3 い わ き 明 星 大 学 奨 学 金 給 付 実 績 平 成 1 9 年 度 学 部 平 成 2 0 年 度 採 用 者 応 募 応 募 採 用 者 平 成 2 1 年 度 応 募 平 成 2 2 年 度 採 用 者 応 募 採 用 者 者 数 特待生 給 付 者 数 特待生 給 付 者 数 特待生 給 付 者 数 特待生 給 付 科 学 技 術 学 部 41 2 17 40 0 19 30 1 16 25 0 18 人 文 学 部 77 5 34 61 4 36 63 4 33 59 4 28 薬 学 部 10 0 4 12 0 6 20 0 10 33 1 16 理工学研究科 4 - 4 6 - 4 5 - 4 0 - 0 人文学研究科 11 - 4 6 - 4 4 - 4 5 - 4 143 7 63 125 4 69 122 5 67 122 5 66 計 49% 採 用 率 58% 59% 58% 学 生 の 心 身 の 健 康 に 関 す る こ と は 、 保 健 管 理 セ ン タ ー が そ の 任 に 当 た っ て い る 。
保 健 管 理 セ ン タ ー に は 、看 護 師 2 名 が 常 駐 し 、学 生 の 相 談 や 事 業 の 実 施 に 携 わ っ て
い る 。同 セ ン タ ー 事 業 の 中 心 は 、学 生 へ の 健 康 診 断 と 啓 発 活 動 に あ る 。定 期 健 康 診
断 は 毎 年 4 月 に 全 学 生 を 対 象 に 実 施 さ れ て い る 。平 成 2 2 年 度 の 受 診 率 は 大 学 院 生
を 含 め た 学 生 の 9 5 % で あ り 、こ こ 数 年 大 き な 変 動 は 認 め ら れ な い 。平 成 1 8 年 度
よ り 全 学 生 を 対 象 に 健 康 診 断 結 果 を 個 別 に 配 布 し て い る 。結 果 を 渡 す 際 に 、各 検 査
項 目 に お い て 有 所 見 の 学 生 に は 個 別 指 導 を 実 施 し て い る 。 啓 発 活 動 と し て 、毎 年 度 、消 防 署 職 員 に よ る 救 急 に 関 す る 講 習 会 の 実 施 、世 界 エ
イ ズ デ ー 講 演 会 、平 成 2 1 年 度 は イ ン フ ル エ ン ザ 感 染 予 防・対 応 に 関 す る 啓 発 活 動
な ど を 実 施 し て い る 。ま た 平 成 1 9 年 度 よ り 恒 常 的 に 学 生・教 職 員 を 対 象 と し た 禁
煙 、 肥 満 予 防 、 メ ン タ ル ヘ ル ス な ど 健 康 に 関 す る 相 談 を 実 施 し て い る 。 保 健 管 理 セ ン タ ー に は 、学 生 相 談 室 と し て カ ウ ン セ リ ン グ ル ー ム が 開 設 さ れ て い
る 。こ こ に は 臨 床 心 理 士 の 資 格 を 有 す る カ ウ ン セ ラ ー が 常 駐 し 、学 生 の カ ウ ン セ リ
ン グ に あ た っ て い る 。平 成 2 2 年 度 か ら 、カ ウ ン セ ラ ー の 増 員 、お よ び 相 談 室 の 拡
張 が な さ れ 、カ ウ ン セ ラ ー 4 名 、相 談 室 3 部 屋 と な り 、設 備 、人 員 と も に 拡 充 さ れ
た 。ま た 、精 神 科 の 校 医 も カ ウ ン セ リ ン グ 業 務 に 加 わ っ て い る 。平 成 1 9 年 度 か ら
の 相 談 件 数 の 推 移 を 表 8-4に 示 す 。 表 か ら 明 ら か な よ う に 、 延 べ 相 談 件 数 は 増 加 し
て き て い る 。 表 8-4 学 生 相 談 室 の べ 相 談 件 数 年 度 相談件数
( 件 ) 平 成 19 年 234 平 成 20 年 417 平 成 21 年 940 平 成 22 年 1,012 71
毎 年 前 期 (4 月 上 旬 )に は 学 校 保 健 法 に 定 め ら れ た 定 期 健 康 診 断 を 実 施 し て い る 。
定 期 健 康 診 断 は 、学 生 自 身 が 医 療 系 の 学 生 と し て 健 康 に 対 す る 自 覚 を 持 た せ る こ と 、
お よ び 自 己 の 健 康 管 理 の た め に 、内 科 検 診 、身 体 測 定 、視 力 検 査 、X 線 胸 部 間 接 撮
影 等 を 実 施 し て い る 。ま た 早 期 体 験 実 習 (「 薬 と 仕 事 1 」)で 実 施 す る 医 療 施 設 訪 問
に 際 し て 、麻 疹 、風 疹 、水 痘 、流 行 性 耳 下 腺 炎 の 抗 体 検 査 お よ び ワ ク チ ン 接 種 を 受
け る よ う に 指 導 し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・奨学金制度、健康管理制度、ハラスメント防止制度など学生生活全体を支援す
る 体 制 が で き て い る 。 ・早期体験学習「薬と仕事1」で実施する医療施設訪問に際して、上記感染症の
抗 体 検 査 を 指 導 し て い る 。 ・平成23年度5月から実施される実務実習に際しての事前の定期健康診断を予
定 し て い る 。 (改善を要する点)
・より多くの学生の経済的支援ができるように、奨学金枠の拡大等の対策を検討
する。
【改善計画】
早 期 体 験 学 習「 薬 と 仕 事 1 」で 実 施 す る 医 療 施 設 訪 問 お よ び 5 年 次 の 実 務 実 習 に
際 し て 、 上 記 感 染 症 の 抗 体 検 査 を 完 全 実 施 で き る よ う に 計 画 中 で あ る 。 72
基 準 8 ‐ 1 ‐ 4 学 習 及 び 学 生 生 活 に お い て , 人 権 に 配 慮 す る 体 制 の 整 備 に 努 め て い る こ と 。 【現状】
平 成 1 3 年 に ハ ラ ス メ ン ト の 防 止 と 対 策 に 関 す る 全 学 的 な 施 策 全 般 に つ い て 責
任 を 負 う 「 ハ ラ ス メ ン ト 防 止 ・ 対 策 委 員 会 」( 以 下 、「 防 止 ・ 対 策 委 員 会 」 ) を 設
けている。平成21年にはセクシュアル・ハラスメントだけではなくアカデミッ
ク・ハ ラ ス メ ン ト 等 、ハ ラ ス メ ン ト 全 般 に 対 応 す る た め「 い わ き 明 星 大 学 ハ ラ ス メ
ン ト の 防 止 等 に 関 す る 規 程 」 が 制 定 さ れ た 。 こ の 規 程 に 則 っ て 、「 い わ き 明 星 大 学
ハ ラ ス メ ン ト 防 止・対 策 委 員 会 細 則 」の 制 定 、そ れ に 基 づ き ハ ラ ス メ ン ト 防 止・対
策 委 員 会 が 設 置 さ れ た 。 さ ら に 、「 い わ き 明 星 大 学 ハ ラ ス メ ン ト 防 止 ・ 対 策 に 関 す
る ガ イ ド ラ イ ン 」が 定 め ら れ ガ イ ド ラ イ ン は 教 職 員 に 配 布 、学 内 掲 示 、さ ら に 学 生
に 配 布 す る ガ イ ド ブ ッ ク お よ び 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ 上 に 掲 載 さ れ 、広 く 周 知 さ れ る よ
う 、対 策 が 講 じ ら れ て い る 。ま た「 い わ き 明 星 大 学 ハ ラ ス メ ン ト 相 談 員 細 則 」に 則
っ て 、各 学 科 教 員 や 事 務 職 員 か ら 相 談 員 が 選 出 さ れ て い る 。ガ イ ド ブ ッ ク に は ハ ラ
ス メ ン ト 事 案 が 起 き た 場 合 の 相 談 対 応 の プ ロ セ ス が 掲 載 さ れ て い る ほ か 、相 談 員 一
覧 お よ び そ れ ぞ れ の 連 絡 先 が 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ( 学 内 専 用 )に 掲 載 さ れ て お り 、相
談 者 の 理 解 を 促 す 工 夫 が さ れ て い る 。ま た 相 談 員 と な っ た 教 員 の 研 究 室 に は 相 談 員
で あ る こ と を 明 示 す る シ ー ル が 貼 ら れ て お り 、学 生 に 分 か り や す く な っ て い る 。次
頁 の 図 に ハ ラ ス メ ン ト 相 談 対 応 の 流 れ を 示 す 。 学 生 の 人 権 に 配 慮 す る た め 、全 教 職 員 を 対 象 と し て 、外 部 講 師 を 招 き「 ハ ラ ス メ
ン ト 防 止 講 習 会 」を 開 催 し た 。学 生 に 対 す る 啓 蒙 と し て は 、大 学 ホ ー ム ペ ー ジ 上 に
は 、「 ハ ラ ス メ ン ト 相 談 の 手 引 き 」を 掲 載 す る と と も に 被 害 を 受 け た 場 合 の 相 談 員
名 の 一 覧 を 示 し て い る 。ま た 、学 生 便 覧 中 に「 ハ ラ ス メ ン ト 」の 項 を 設 け 、学 生 へ
の 周 知 を 図 っ て い る 。ま た 、セ ク シ ュ ア ル ・ ハ ラ ス メ ン ト に 関 し て は 、「 防 止 ・ 対
策 委 員 会 」 の 活 動 と し て 、 「 セ ク シ ュ ア ル ・ ハ ラ ス メ ン ト 防 止 の た め に ‒相 談 の
手 引 き -」 と 題 し た リ ー フ レ ッ ト を 学 生 に 配 付 し て い る 。 一 方 、学 生 間 の「 い じ め 」に 対 し て は 、キ ャ ン パ ス ラ イ フ グ ル ー プ が 解 決 の た め
の 相 談 窓 口 と な っ て お り 、さ ら に 必 要 に 応 じ て 保 健 管 理 セ ン タ ー 内 に 設 置 さ れ た 学
生 相 談 室 が 対 応 し て い る 。 73
【点検・評価】
(優れている点)
・セクシュアル・ハラスメントを含むハラスメント全般についての規定、ガイド
ラ イ ン が 整 備 さ れ て い る 。 ・被害者のプライバシーを厳守しながら、真相究明、被害者救済、再発を防止す
る 組 織 、 制 度 を 設 け て い る 。 ・ 全 教 職 員 を 対 象 と し て 「 ハ ラ ス メ ン ト 防 止 講 習 会 」 を 開 催 し て い る 。 ・「ハラスメント相談の手引き」や学生便覧中に「ハラスメント」の項を設けて
学 生 へ の 周 知 を 図 っ て い る 。 (改善を要する点)
・「 防 止 ・ 対 策 委 員 会 」 に 外 部 委 員 ( 弁 護 士 、 心 理 カ ウ ン セ ラ ー 等 ) の 導 入 も 考 慮
す べ き で あ る 。
【改善計画】
特 に な し 。
74
基 準 8 ‐ 1 ‐ 5 学 習 及 び 学 生 生 活 に お い て , 個 人 情 報 に 配 慮 す る 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。 【現状】
個 人 情 報 保 護 に 関 す る 法 律 の 施 行 に 合 わ せ 、平 成 1 8 年 7 月 に い わ き 明 星 大 学 個
人 情 報 取 扱 規 程 が 定 め ら れ た 。こ の 規 程 の 趣 旨 を 広 く 周 知 さ せ る た め に 、い わ き 明
星 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ 上 に「 個 人 情 報 の 取 り 組 み に つ い て 」と 題 し て そ の 基 本 方 針 や
個 人 情 報 の 取 扱 い に つ い て 公 開 し て い る 。さ ら に 、履 修 の 手 引 き に は 個 人 情 報 保 護
方 針 が 掲 載 さ れ て お り 、そ の 基 本 方 針 、組 織 体 制 、具 体 的 な 個 人 情 報 の 取 扱 い お よ
び 担 当 窓 口 に つ い て 明 記 し て い る 。 学 生 の 個 人 情 報 は 、本 籍 、生 年 月 日 、現 住 所 、電 話 番 号 、成 績 や 健 康 診 断 結 果 な
どが含まれる。これらの情報は学習指導や学生生活指導を行ううえで必須である。
学 年 主 任 は こ れ ら の 個 人 情 報 を 第 三 者 に 漏 洩 し な い よ う に 厳 重 に 管 理 し 、学 生 指 導
を 行 っ て い る 。学 生 へ の 連 絡 に は「 学 籍 番 号 」を 用 い て 掲 示 し て 、第 三 者 に よ る「 個
人 の 識 別 」 が 判 別 し に く い よ う に し て い る 。 成 績 の 学 生 へ の 伝 達 は 合 否 等 が 第 三 者 に 識 別 で き な い よ う に 、科 目 毎 に 当 該 教 員
が 合 格 者 の み の 学 籍 番 号 を 掲 示 す る こ と を 基 本 と し て い る 。 成 績 に 関 す る 情 報 は 教 務 グ ル ー プ が 一 括 管 理 し て い る 。個 人 成 績 票 は 学 年 主 任 お
よ び チ ュ ー タ ー が 学 生 へ の 学 習 指 導 を 行 う 上 で 必 要 で あ り 、学 期 終 了 後 、学 年 主 任
お よ び チ ュ ー タ ー に 学 生 の 成 績 票 が 配 布 さ れ る 。こ の 成 績 票 は 厳 重 に 保 管 し 、学 年
主 任 お よ び チ ュ ー タ ー の 責 任 で 廃 棄 す る 。 健 康 診 断 結 果 に つ い て は 、保 健 管 理 セ ン タ ー で 一 括 管 理 し て 、結 果 は 学 生 個 人 に
保健管理センターからチューターを通じて配布している。また、入学時に、麻疹、
水痘、流行性耳下腺炎、風疹、B型ならびにC型肝炎の抗体検査を行っているが、
そ の 結 果 は 保 健 管 理 セ ン タ ー か ら 各 学 生 に 直 接 通 知 し 、必 要 な 場 合 に は ワ ク チ ン 接
種 を 勧 奨 し て い る 。 こ れ ら の 個 人 情 報 も 保 健 管 理 セ ン タ ー が 厳 重 に 管 理 し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・ 学 生 生 活 全 般 に わ た っ て 、 個 人 情 報 に 配 慮 す る 体 制 が 整 備 さ れ て い る 。 ・ 成 績 等 の 開 示 に つ い て も 個 人 が 特 定 で き な い よ う な 配 慮 が さ れ て い る 。 (改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
75
基 準 8 ‐ 1 ‐ 6 身体に障害のある者に対して,受験の機会が確保されるとともに,身体に障害の
ある学生について,施設・設備上及び学習・生活上の支援体制の整備に努めている
こ と 。 【現状】
障 害 を も つ 学 生 に 対 す る 修 学 支 援 に つ い て は キ ャ ン パ ス ラ イ フ グ ル ー プ と 学 生
相 談 室 で 対 応 し て い る 。学 生 相 談 室 の カ ウ ン セ ラ ー が 該 当 す る 学 生 と の パ イ プ 役 と
な り 、事 務 職 員 、教 員 、医 療 機 関 と 連 携 し な が ら 個 別 ケ ア を 行 っ て い る 。授 業 等 で
の 支 援 と し て は 、障 害 の 程 度 ・ 状 況 に 応 じ 、教 員 ・ カ ウ ン セ ラ ー 、事 務 局 と の 連 携
を と り 学 生 ケ ア を 行 っ て い る( 車 椅 子 利 用 者 の 履 修 科 目 の 教 室 の 配 慮 な ど )。ま た 、
通 学 支 援 と し て 講 義 室 付 近 ま で の 車 両 乗 り 入 れ を 許 可 す る 、車 椅 子 通 学 者 専 用 の 駐
車 ス ペ ー ス を 確 保 す る な ど の 支 援 を 実 施 し て い る 。ま た 、発 達 障 害 学 生 の 学 習・生
活 支 援 の た め の ス キ ル ト レ ー ニ ン グ の 実 施 、慢 性 疾 患 者 に 対 し て 医 療・看 護 な ど の
支 援 、心 疾 患 学 生 の 専 用 在 宅 酸 素 機 器 搬 入・使 用 対 応 、自 発 的 な 発 語 が 困 難 で あ る
学 生 に 対 し 、レ ク リ ェ ー シ ョ ン 等 を 通 し コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が 図 れ る 場 と し て 、学
生 相 談 室 に 学 生 サ ロ ン を 開 設 し て い る 。受 験 生 に 対 す る 配 慮 と し て は 、車 椅 子 の 志
願 者 に 対 し 、1 階 の 移 動 机 の 教 室 等 で の 受 験 措 置 を と っ て い る 。対 象 と な る 学 生 は 、
現在、薬学部には在籍していない。
【点検・評価】
(優れている点)
・薬学部棟はバリアフリー化されている。また、他学部棟も順次バリアフリー化
を 進 め て い る 。 (改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。 76
基 準 8 ‐ 1 ‐ 7 学生がその能力及び適性,志望に応じて主体的に進路を選択できるよう,必要な
情 報 の 収 集 ・ 管 理 ・ 提 供 , 指 導 , 助 言 に 努 め て い る こ と 。 【 観 点 8 -1 -7 -1 】学 生 が そ れ ぞ れ の 目 指 す 進 路 を 選 択 で き る よ う ,適 切 な 相 談 窓
口 を 設 置 す る な ど 支 援 に 努 め て い る こ と 。 【 観 点 8 -1 -7 -2 】学 生 が 進 路 選 択 の 参 考 に す る た め の 社 会 活 動 ,ボ ラ ン テ ィ ア 活
動 等 に 関 す る 情 報 を 提 供 す る 体 制 整 備 に 努 め て い る こ と 。 【現状】
教 務・学 生 セ ン タ ー 内 に キ ャ リ ア サ ポ ー ト グ ル ー プ を 置 き 、学 生 に 対 し て 卒 業 後
の 進 路 に 関 す る 情 報 収 集・管 理・提 供 等 を 行 っ て い る 。特 に 情 報 提 供 の 場 と し て キ
ャ リ ア デ ザ イ ン ル ー ム を 設 置 し 、求 人 票・会 社 案 内 の 閲 覧 や イ ン タ ー ネ ッ ト に 接 続
さ れ た PC の 設 置 、ま た 進 路 に 関 す る 図 書 ・ 雑 誌 を 収 集 し 、学 生 が 主 体 的 に 進 路 を
選 択 で き る よ う な 環 境 を 提 供 し て い る 。ま た 平 成 2 3 年 度 よ り ボ ラ ン テ ィ ア セ ン タ
ー を 設 置 し 、地 元 か ら の ボ ラ ン テ ィ ア ニ ー ズ の 吸 い 上 げ お よ び 本 学 学 生 の ボ ラ ン テ
ィア登録を促し、学生が積極的に地域社会貢献活動に参加できるよう努めている。
薬 学 部 に お い て も 、キ ャ リ ア サ ポ ー ト グ ル ー プ と 連 携 し て 指 導 体 制 を 整 え て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・3年生(薬学部は5年生)全員に対し、就職個別面談を実施して進路希望のヒ
アリングおよびアドバイスを行っている。
・平 成 2 1 年 度 よ り 本 学 学 生 用 の 就 職 ポ ー タ ル サ イ ト「 IMU 就 活 ナ ビ 」を 構 築 し 、
求 人 情 報 デ ー タ ベ ー ス や 就 活 カ レ ン ダ ー 、e ラ ー ニ ン グ ソ フ ト と い っ た 機 能 を 設
け、進路・就職情報をわかりやすくナビゲーションできるよう努めている。
・ 課 外 講 座 と し て 「 IMU ビ ジ ネ ス カ レ ッ ジ 」 と い う 資 格 取 得 支 援 講 座 を 設 置 し 、
簿記や英検、パソコン検定といった資格取得の支援の場を提供している。
(改善を要する点)
・学生からのアンケートによれば現状のハイカウンターとなっている事務局のレ
イアウトが相談しにくいとの意見があり、改善の必要がある。
【改善計画】
平 成 2 3 年 夏 に 教 務 ・ 学 生 セ ン タ ー の レ イ ア ウ ト を 大 幅 に 刷 新 す る 計 画 で あ り 、
より相談しやすい窓口に改善する。
77
基 準 8 ‐ 1 ‐ 8 学 生 の 意 見 を 教 育 や 学 生 生 活 に 反 映 す る た め の 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 8 -1 -8 -1 】在 学 生 及 び 卒 業 生 に 対 し て ,学 習 環 境 の 整 備 等 に 関 す る 意 見 を
聴 く 機 会 を 設 け , そ の 意 見 を 踏 ま え た 改 善 に 努 め て い る こ と 。 【 観 点 8 -1 -8 -2 】学 習 及 び 学 生 生 活 に 関 連 す る 各 種 委 員 会 に お い て は ,学 生 か ら
の 直 接 的 な 意 見 を 聴 く 機 会 を 持 つ こ と が 望 ま し い 。 【現状】
本 学 で は 、す べ て の 学 年 で チ ュ ー タ ー 制 が 確 立 さ れ 、導 入 教 育「 フ レ ッ シ ャ ー ズ
セ ミ ナ ー 」を 皮 切 り に 、教 員 と 学 生 と の 間 で 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が 図 ら れ て い る 。
さ ら に 、学 年 主 任 や 学 科 主 任 経 由 で も 意 見 の 収 集 が 行 わ れ て い る 。一 方 、デ ィ ー ン
ズ ポ ス ト( 目 安 箱 )を 設 置 し て 、学 生 が 無 記 名 で 直 接 薬 学 部 長 に 意 見 を 伝 え ら れ る
よ う に し て い る 。毎 年 数 件 の 投 書 が あ り 、こ れ ら の 意 見 は 、薬 学 部 運 営 委 員 会 に 諮
ら れ 、 教 授 会 な ど で 適 宜 対 策 が 講 じ ら れ て い る 。 年 4 回 実 施 し て い る 授 業 評 価 ア ン ケ ー ト は 、薬 学 部 FD委 員 会 で 管 理 、集 計 さ れ 、
学 生 の 具 体 的 な 意 見 も 含 め て 薬 学 部 全 教 員 に 配 布 し て 、各 教 員 の 授 業 運 営 に 活 用 で
き る よ う に し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・学生のコメントを含めた全科目の授業アンケート結果が、薬学部全教員に公開
されている点は、講義の改善に有効である。
(改善を要する点)
・ 授 業 評 価 ア ン ケ ー ト の 集 計 作 業 は e-ラ ー ニ ン グ シ ス テ ム を 活 用 す る な ど 、 よ り
効 率 の よ い 方 法 に 移 行 す る 必 要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
78
(8‐2)安全・安心への配慮
基 準 8 ‐ 2 ‐ 1 学 生 が 安 全 か つ 安 心 し て 学 習 に 専 念 す る た め の 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 8 -2 -1 -1 】 実 習 に 必 要 な 安 全 教 育 の 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 8 -2 -1 -2 】実 務 実 習 に 先 立 ち ,必 要 な 健 康 診 断 ,予 防 接 種 な ど が 実 施 さ れ
て い る こ と 。 【 観 点 8 -2 -1 -3 】 各 種 保 険 ( 傷 害 保 険 , 損 害 賠 償 保 険 等 ) に 関 す る 情 報 の 収 集 ・
管 理 が 行 わ れ ,学 生 に 対 し て 加 入 の 必 要 性 等 に 関 す る 適 切 な 指
導 が 行 わ れ て い る こ と 。 【 観 点 8 -2 -1 -4 】事 故 や 災 害 の 発 生 時 や 被 害 防 止 の た め の マ ニ ュ ア ル が 整 備 さ れ ,
講習会などの開催を通じて学生及び教職員へ周知されている
こ と 。 【現状】
学 生 が 安 全 か つ 安 心 し て 学 習 に 専 念 で き る よ う に 、心 身 の 管 理 の た め 、保 健 管 理
セ ン タ ー を 設 置 し て い る 。保 健 管 理 セ ン タ ー は 、専 任 保 健 係( 看 護 師 )2 名 、校 医
3 名 、カ ウ ン セ ラ ー( 臨 床 心 理 士 )4 名 で 構 成 さ れ 、教 室 な ら び に 実 習 室 の 温 湿 度
管 理 、 定 期 健 康 診 断 の 実 施 、 保 健 指 導 ( 健 康 診 断 後 の 事 後 措 置 も 含 む )、 健 康 相 談
( 身 体 に 関 す る 相 談 )、 応 急 処 置 、 医 師 へ の 紹 介 、 お よ び 学 生 の 悩 み 相 談 ( カ ウ ン
セ リ ン グ ) を 実 施 し て い る 。 毎 年 4 月 に 実 施 す る 定 期 健 康 診 断 で は 、表 8-5 に 示 す 1 3 項 目 が 実 施 さ れ て い る 。
入 学 時 に 麻 疹 、風 疹 、水 痘 、流 行 性 耳 下 腺 炎 、B 型 な ら び に C 型 肝 炎 の 抗 体 検 査( 費
用 は 大 学 負 担 )を 実 施 し て い る 。こ れ ら の 検 査 結 果 は 、個 人 情 報 に 十 分 留 意 し な が
ら 大 学 の 保 健 管 理 セ ン タ ー か ら チ ュ ー タ ー を 通 じ て 学 生 に 手 渡 し 、必 要 な 場 合 は 予
防 接 種 を 勧 め て い る 。ま た 、予 防 接 種 済 み の 証 明 を 提 出 さ せ 、検 査 結 果 と と も に 保
健 管 理 セ ン タ ー で 保 管 管 理 し て い る 。実 務 実 習 の 事 前 処 置 と し て 、実 務 実 習 開 始 前
の 4 年 次 に 抗 体 検 査 を 再 度 実 施 し 、ワ ク チ ン 接 種 指 導 を 行 い 安 全 管 理 に 努 め て い る 。
な お 、4 年 次 の 抗 体 検 査 で 陰 性 、ま た は 擬 陽 性 で あ っ た 場 合 に は 、5 年 次 に 再 検 査
を 行 う こ と に な っ て い る 。 79
表 8-5 定 期 健 康 診 断 に お け る 検 査 項 目 項 目 1 身 長 ・ 体 重 ・ 視 力 ・ 血 圧 測 定 2 視 力 測 定 3 血 圧 測 定 4 尿 検 査 5 聴 力 検 査 6 胸 部 レ ン ト ゲ ン 撮 影 7 血 液 検 査 ( 貧 血 ・ 生 化 学 検 査 ) 8 血 液 検 査 ( 抗 体 検 査 ) 対 象 者 全 学 年 9 薬 学 部 抗 体 検 査 1, 4 年 生 、院 生 、研 究 生 、編 入 生 、
留 学 生 、 希 望 者 1, 4 年 生 、院 生 、研 究 生 、編 入 生 、
留 学 生 薬学部 5 年生、介護・教育実習予
定 者 、 希 望 者 昨 年 度 、 所 見 の あ っ た 者 、 希 望 者 麻 疹 風 疹 麻 疹 ・ 風 疹 水 痘 ・ 流 行 性 耳 下 腺 炎 B 型 ・ C 型 肝 炎 1 年 生 介 護 ・ 教 育 実 習 予 定 者 1 年 生 の 女 性 の み 薬 学 部 1, 4, 5 年 生 ・ 編 入 生 ・ 留 学
生 ※ 5 年 生 は 4 年 時 に 陰 性・擬 陽 性
だ っ た 者 の み 10 心 電 図 検 査 希 望 者 11 内 科 健 診 希 望 者 12 歯 科 検 診 希 望 者 13 特 殊 健 診 ( 有 機 溶 剤 ・ 電 離 放 射 線 健 診 ) 有 機 溶 剤 ・ 電 離 放 射 線 を 使 用 し た 実 験 ・ 研 究 に 関 わ る 学 生 平 成 22 年 度 受 診 者 各 種 保 険 の 情 報 収 集 や 管 理 は 主 に 大 学 事 務( 教 務・学 生 セ ン タ ー )で 行 わ れ 、学
生 に 対 す る 加 入 の 必 要 性 の 説 明 な ど は 大 学 事 務( キ ャ ン パ ス ラ イ フ グ ル ー プ )が 年
度 初 め の オ リ エ ン テ ー シ ョ ン の 中 で 行 っ て い る 。学 生 自 身 が 怪 我 を し た 時 な ど の た
め の 保 険 で あ る 「 学 生 教 育 研 究 災 害 障 害 保 険 」( 学 研 災 ) は 、 正 課 中 や 大 学 の 主 催
す る 学 校 行 事 中 お よ び 課 外 活 動 中 に 起 こ る 不 慮 の 災 害 に 対 す る 救 済 制 度 で あ り 、入
学 時 よ り 全 学 生 が 加 入 し て い る 。ま た 、学 生 が 他 人 に 怪 我 を 負 わ せ た 場 合 な ど の た
め の 保 険 で あ る「 学 研 災 付 帯 学 生 生 活 総 合 保 険 」に つ い て も 薬 学 部 学 生 は 全 員 が 加
入 し て い る 。 災 害 が 発 生 し た 時 の 対 応 マ ニ ュ ア ル は 学 生 に 配 付 す る ガ イ ド ブ ッ ク に 掲 載 さ れ 、
学 生 に も 周 知 さ れ て い る 。ま た 、年 に 1 回 火 災 避 難 訓 練 を 実 施 し 、避 難 経 路 の 確 認
を 行 う と と も に 、 教 職 員 に よ る 消 火 訓 練 を 実 施 し て い る 。 学 生 に 不 慮 の 事 故 が 起 こ っ た 時 に は 、保 健 管 理 セ ン タ ー と 密 に 連 携 し 、緊 急 連 絡
網 の 下 、校 医 な ら び に 外 部 医 療 機 関 と 連 携 を と り 対 応 す る こ と と し て い る 。ま た 学
生 の 安 全 を 確 保 す る 体 制 に つ い て は 対 応 マ ニ ュ ア ル を 整 備 し 、全 職 員 に 配 布・周 知
し て い る 。 80
心 臓 停 止 に よ る 突 然 死 の 予 防 措 置 の た め に AED( 自 動 体 外 式 除 細 動 器 ) を キ ャ
ン パ ス 内 に 6 か 所( 薬 学 部 棟 内 1 か 所 )に 設 置 し て い る 。ま た 、薬 学 部 学 生 に 対 し
て は 、い わ き 市 消 防 署 員 を イ ン ス ト ラ ク タ ー と し て 、「 薬 と 仕 事 2 」に お い て AED
使 用 の 講 習 も 行 っ て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・学生の「学研災付帯賠償責任保険」および「学生教育研究賠償責任保険」の加
入 は 本 学 が 全 額 負 担 で 全 員 加 入 し て い る 。 ・保健管理センターには、臨床心理士および看護に関わる資格を有する職員を配
置 し 、 心 身 両 面 か ら の サ ポ ー ト が 行 わ れ て い る 。 ・ 実 務 実 習 に 先 立 ち 必 要 と さ れ る 健 康 診 断 、 抗 体 検 査 等 は 適 切 に な さ れ て い る 。 (改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
81
『 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織 』 9 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織
(9‐1)教員組織
基 準 9 ‐ 1 ‐ 1 理念と目標に応じて必要な教員が置かれていること。
【 観 点 9 -1 -1 -1 】 大 学 設 置 基 準 に 定 め ら れ て い る 専 任 教 員 ( 実 務 家 教 員 を 含 む )
の 数 及 び 構 成 が 恒 常 的 に 維 持 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 9 -1 -1 -2 】教 育 の 水 準 の 向 上 を よ り 一 層 図 る た め に 専 任 教 員 数( 実 務 家 教
員 を 含 む )が 大 学 設 置 基 準 に 定 め ら れ て い る 数 を 大 幅 に 超 え る
よ う 努 め て い る こ と( 例 え ば ,1 名 の 教 員( 助 手 等 を 含 む )に
対 し て 学 生 数 が 1 0 名 以 内 で あ る こ と が 望 ま し い )。 【 観 点 9 -1 -1 -3 】 観 点 9 -1 -1 -2 に お け る 専 任 教 員 は 教 授 , 准 教 授 , 講 師 , 助
教 の 数 と 比 率 が 適 切 に 構 成 さ れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
「 い わ き 明 星 大 学 学 則 」で 、薬 学 部 の 人 材 育 成 に 関 す る 目 的 お よ び 教 育 研 究 上 の
目 的 が 次 の よ う に 規 定 さ れ て い る 。 『 薬 学 部 は 、本 学 の 教 育 理 念 た る「 和 」の 精 神 に 基 づ く 全 人 教 育 を 根 本 に 据 え 、幅
広 い 教 養 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 を 備 え た う え に 、高 度 な 薬 学 専 門 知 識 を 兼 ね 備
え た 薬 の 専 門 家 を 養 成 す る こ と を 目 的 と す る 。一 人 ひ と り の 学 生 を 大 切 に す る 手 塩
に か け る 教 育 を 行 い 、医 薬 品 の 適 正 使 用 か ら 患 者 へ の 的 確 な 服 薬 指 導 ま で 充 分 な 対
応 が で き る と と も に 、テ ー ラ ー メ イ ド 医 療 時 代 に チ ー ム 医 療 の 中 で 貢 献 で き る 、問
題 発 見 能 力 と 問 題 解 決 能 力 の あ る 質 の 高 い 薬 剤 師 を 育 成 し 、薬 剤 師 が 不 足 す る 地 域
社 会 に 有 為 な 人 材 を 送 り 出 す こ と を 目 指 す 。』 こ の 目 的 を 達 成 す る た め に 、 以 下 の よ う に 教 員 組 織 が 構 成 さ れ て い る 。 薬 学 部 は 、平 成 2 3 年 度 よ り 1 学 年 当 た り の 定 員 が 1 5 0 人 か ら 9 0 人 に 変 更 さ
れ る こ と か ら 、 大 学 設 置 基 準 上 必 要 な 専 任 教 員 数 は 3 1 人 か ら 2 8 人 と な る 。 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 、専 任 教 員 数 お よ び 職 位 比 率 は 、教 授 2 0 名( 5 7 % )、
准 教 授 7 名 ( 2 0 % )、 専 任 講 師 4 名 ( 1 1 % )、 助 教 4 名 ( 1 1 % )、 の 合 計 3 5
名( う ち 女 性 5 名 )で あ る 。他 に 、常 勤 の 研 究 助 手 8 名 が 配 置 し て お り 、実 質 的 に
教 育 に 関 与 す る 教 員 は 4 3 名 で あ る 。 平 成 1 9 年 4 月 に 開 設 し た 薬 学 部 は 6 年 制 薬 学 科 1 学 科 で 構 成 さ れ 、1 学 年 の 定
員 は 1 5 0 名 で あ り 、収 容 定 員 は 9 0 0 名 で あ る 。大 学 設 置 基 準 に 定 め ら れ て い る
必 要 専 任 教 員 数 は 、薬 学 科 完 成 時 3 1 名 で あ り 、既 に 基 準 数 を 超 え た 教 員 が 配 置 さ
れ て い る 。ま た 大 学 設 置 基 準 上 必 要 な 実 務 家 教 員 の 数 は 本 学 の 場 合 6 名 で あ り 、現
有 教 員 数 は 6 名 で 基 準 を 満 た し て い る 。薬 学 部 在 学 生 数 は 3 6 0 名( 平 成 2 3 年 5
月 1 日 現 在 ) で あ り 、 教 員 1 名 に 対 す る 学 生 数 は 約 9 .5 名 で あ る ( 表 9-1 参 照 )。 82
表 9-1 教 員 1 名 に 対 す る 学 生 数 注 : ( )内 は 研 究 助 手 を 含 め た 場 合 薬 学 部 専 任 教 員 数 ( A) 大 学 設 置 基 準 の 教 員 数 ( 薬 学 部 収 容 定 員 900 名 ) 35 (43) 31 薬 学 部 在 学 生 数 ( B) 教 員 1 名 に 対 す る 学 生 数 ( B A) 360 10.2 (8.4) 専 任 教 員 の 職 位 比 率 で は 、教 授 が 2 0 名( 5 7 % )で あ り 、大 学 設 置 基 準 の 必 要
専 任 教 員 の 半 数 以 上 は 教 授 で あ る こ と と い う 条 件 を 満 た し て お り 、適 切 に 構 成 さ れ
て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・講座制の弊害を排除して、有機的な教育・研究体制が構築されている。
(改善を要する点)
・教員の年齢構成にやや偏在が見られる。
【改善計画】
特 に な し 。 83
基 準 9 ‐ 1 ‐ 2 専任教員として,次の各号のいずれかに該当し,かつ,その担当する専門分野に
関 す る 教 育 上 の 指 導 能 力 と 高 い 見 識 が あ る と 認 め ら れ る 者 が 配 置 さ れ て い る こ と 。 ( 1 ) 専 門 分 野 に つ い て , 教 育 上 及 び 研 究 上 の 優 れ た 実 績 を 有 す る 者 (2)専門分野について,優れた知識・経験及び高度の技術・技能を有す
る 者 【現状】
平 成 2 2 年 度 ま で に 着 任 し た 専 任 教 員 に つ い て は 、全 教 員 が 文 部 科 学 省 の 教 員 審
査 を 受 け て 合 格 し て お り 、そ の 担 当 す る 専 門 分 野 に 関 す る 教 育 上 の 指 導 能 力 と 高 い
見 識 を 有 し て い る と 認 め ら れ る 。 教 員 は 、基 礎 教 育 部 門 、薬 化 学 部 門 、薬 品 物 理 化 学 部 門 、薬 品 分 析 部 門 、生 薬 学
部 門 、生 化 学 部 門 、化 学 療 法 学 部 門 、衛 生 薬 学 部 門 、医 療 薬 学 部 門 、社 会 薬 学 部 門 、
臨 床 薬 学 部 門 に 所 属 し 、各 部 門 に は 教 授 ま た は 准 教 授 が 配 置 さ れ て い る 。上 記 部 門
の ほ か 、付 属 施 設 と し て 薬 用 植 物 園 お よ び 動 物 実 験 室 が 設 置 さ れ て お り 、こ れ ら の
施 設 に も 専 任 教 員( 兼 任 )が 配 置 さ れ て い る 。ま た 、研 究 助 手 と し て 8 名 が 各 部 門
に 配 属 さ れ て い る 。 表 9-2 教 員 一 覧 ( 平 成 2 3 年 4 月 1 日 現 在 ) 部 門 教 授 准 教 授 講 師 基 礎 教 育 部 門 1 助 教 小 計 助 手 合 計 1 2 2 薬 化 学 部 門 2 1 3 1 4 薬品物理化学
2 1 3 薬 品 分 析 部 門 1 1 2 1 3 生 薬 学 部 門 2 1 3 3 生 化 学 部 門 3 1 4 4 化 学 療 法 学 1 1 2 1 3 衛 生 薬 学 部 門 2 2 1 3 医 療 薬 学 部 門 5 5 1 6 社 会 薬 学 部 門 2 2 1 3 臨 床 薬 学 部 門 1 1 2 3 7 2 9 合 計 20 7 4 4 35 8 43 部 門 部 門 84
【点検・評価】
(優れている点)
・臨床薬学部門の専任教員(実務家教員)は、実務経験豊かな大規模病院の薬局
長 お よ び 薬 剤 部 長 経 験 者 、調 剤 薬 局 の 薬 剤 師 経 験 者 も 含 ま れ て い る 。ま た 、2 名
の助手も病院薬剤部および調剤薬局で5年以上の実務の経験を持っており、優
れ た 知 識 ・ 経 験 お よ び 高 度 の 技 術 ・ 技 能 を 有 し て い る 。 ・教 員 の 資 質 の 向 上 を 図 る た め の 方 策 と し て 薬 学 部 FD 委 員 会 を 設 置 し 、教 育 内 容
の 質 の 確 保 、 教 育 技 法 の 向 上 を 図 る た め 、 定 期 的 に FD 研 修 会 を 開 催 し て い る 。 (改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
85
基 準 9 ‐ 1 ‐ 3 理 念 と 目 標 に 応 じ て 専 任 教 員 の 科 目 別 配 置 等 の バ ラ ン ス が 適 正 で あ る こ と 。 【 観 点 9 -1 -3 -1 】薬 学 に お け る 教 育 上 主 要 な 科 目 に つ い て ,専 任 の 教 授 又 は 准 教
授 が 配 置 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 9 -1 -3 -2 】 教 員 の 授 業 担 当 時 間 数 は , 適 正 な 範 囲 内 で あ る こ と 。 【 観 点 9 -1 -3 -3 】 専 任 教 員 の 年 齢 構 成 に 著 し い 偏 り が な い こ と 。 【 観 点 9 -1 -3 -4 】教 育 上 及 び 研 究 上 の 職 務 を 補 助 す る た め ,必 要 な 資 質 及 び 能 力
を 有 す る 補 助 者 が 適 切 に 配 置 さ れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
専 門 教 育 の 必 修 科 目 を 専 任 教 員 が 担 当 す る 割 合 は 、9 6 % で あ る 。ま た 、選 択 必
修 科 目 に お い て も 7 0 % が 専 任 教 員 に よ る も の で あ る 。 平 成 2 2 年 度 の 教 員 の 毎 週 授 業 担 当 時 間 数 ( 年 間 平 均 ) は 、 教 授 7 .5 時 間 、 准
教 授 7 .8 時 間 、 講 師 8 .4 時 間 、 助 教 1 4 .4 時 間 で あ る 。 専 任 教 員 の 構 成 年 齢 は 、平 成 2 3 年 4 月 1 日 現 在 で 、3 1 歳 ∼ 4 0 歳 が 2 名 (1
2 % ) 、 4 1 歳 ∼ 5 0 歳 が 6 名 ( 1 8 % ) 、 5 1 歳 ∼ 6 0 歳 が 1 4 名 ( 2 9 % ) 、 6 1 歳 以 上 が 1 3 名 (4 1 % )と な っ て い る 。平 均 年 齢 は 教 授 が 6 2 歳 、准 教 授 が 5
2 歳 、 講 師 が 4 5 歳 、 助 教 が 5 1 歳 、 全 体 で 5 2 歳 で あ る 。 表 9-3 専 任 教 員 年 齢 構 成 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 66 61 56 51 46 41 36 31 26 職 位 ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ 計 70 歳 65 歳 60 歳 55 歳 50 歳 45 歳 40 歳 35 歳 30 歳 教 授 准 教 授 講 師 助 教 計 6 5 7 2 25% 30% 35% 5% 5% 0% 0% 1 1 1 3 1 17% 17% 0% 0% 50% 17% 0% 0% 0% 20 0% 100% 7 0% 100% 2 2 4 0% 0% 0% 25% 0% 0% 75% 0% 0% 100% 1 2 1 1 4 0% 25% 0% 25% 25% 0% 25% 0% 0% 100% 6 7 8 6 4 2 2 35 17% 20% 23% 17% 11% 6% 6% 0% 0% 100% 平 均 年 齢 ( 歳 ) 62 52 45 51 52 本 学 で は 、教 育 指 導 体 制 の 充 実 を 図 る た め 、平 成 1 2 年 に「 学 校 法 人 明 星 学 苑 テ
ィ ー チ ン グ・ア シ ス タ ン ト お よ び ス チ ュ ー デ ン ト・ア シ ス タ ン ト に 関 す る 規 定 」を
定 め 、 実 験 ・ 実 習 を 伴 う 教 育 を 支 援 す る 人 的 支 援 と し て 、 TA( テ ィ ー チ ン グ ・ ア
シ ス タ ン ト ) お よ び SA( ス チ ュ ー デ ン ト ・ ア シ ス タ ン ト ) 制 度 を 実 施 し て い る 。
平 成 2 2 年 度 は 、大 学 院 生 が 教 育 指 導 補 助 を 務 め る TA と し て 1 9 名 、学 部 生 が 担
当 教 員 の 指 示 に 従 い 教 育 指 導 補 助 に 当 た る SA と し て 1 6 名 を 採 用 し て お り 、必 要
な 人 的 補 助 体 制 が 整 備 さ れ て い る 。な お 、薬 学 部 に は 大 学 院 が 設 置 さ れ て い な い た
め 、 TA は 、 総 合 大 学 の 利 点 を 生 か し 他 学 部 ( 科 学 技 術 学 部 ) か ら 採 用 し て い る 。 86
【点検・評価】
(優れている点)
・薬学教育の中核をなす主要な科目は専任教員である教授、准教授により実施さ
れており、適切な教育体制が構築されている。教員の授業担当時間数は、助教
に お い て 1 4 .4 時 間 と 高 い 傾 向 に あ る が 、 こ れ は 助 教 4 人 の う ち 3 人 が 実 務 家
教 員 で あ り 、「 プ レ 実 務 実 習 」 お よ び 「 製 剤 ・ 調 剤 実 習 」 等 を 担 当 し て い る た め
で あ る 。 (改善を要する点)
・専任教員の年齢構成に偏りがあり、教育研究の活性化のために若手教員の充足
が 必 要 で あ る 。 ・教員補充等に当っては、年齢構成比を考慮し、長期的計画に基づいて改善して
い く 必 要 が あ る 。 【改善計画】
学 校 法 人 明 星 学 苑 か ら 中 長 期 的 な 人 事 計 画 案 の 提 示 が 予 定 さ れ て い る 。
87
基 準 9 ‐ 1 ‐ 4 教員の採用及び昇任に関し,教員の教育上の指導能力等を適切に評価するための
体制が整備され,機能していること。
【 観 点 9 - 1 - 4 - 1 】 教 員 の 採 用 及 び 昇 任 に お い て は , 研 究 業 績 の み に 偏 る こ と 無 く ,
教育上の指導能力等が十分に反映された選考が実施されている
こ と 。 【現状】
教 員 の 募 集 ・ 採 用 ・ 昇 格 は 、「 学 校 法 人 明 星 学 苑 法 人 教 職 員 任 用 規 程 」、「 学 校 法
人 明 星 学 苑 教 員 等 の 選 任 等 に 関 す る 規 程 」、
「学校法人明星学苑大学教員選考の基準
に 関 す る 規 程 」お よ び「 い わ き 明 星 大 学 教 員 人 事 選 考 委 員 会 細 則 」に 定 め ら れ 、教
員 の 選 考 は 公 募 制 を 基 本 と し て い る 。 平 成 2 2 年 8 月 1 日 よ り 「 い わ き 明 星 大 学 教 員 人 事 選 考 委 員 会 細 則 」 を 改 正 し 、
選 考 委 員 会 の 構 成 を 当 該 人 事 の 所 属 予 定 の 学 部 長 、学 科 主 任 お よ び 教 授 会 が 推 挙 す
る 教 授 2 名 に 加 え 、第 三 者 的 な 立 場 と し て 学 長 ま た は 副 学 長 を 委 員 長 と し 、公 平 ・
客 観 性 を 高 め た 体 制 と な っ て い る 。薬 学 部 の 人 事 選 考 に あ た っ て は 、選 考 の 一 環 と
し て 教 育 上 の 指 導 能 力 を 評 価 す る た め に 候 補 者 に 模 擬 授 業 を 課 し て い る 。 昇 格 等 に つ い て は 、薬 学 部 内 に 定 め ら れ た「 教 員 人 事 在 り 方 検 討 委 員 会 規 約 」に
則 り 、 教 員 の 配 置 や 昇 任 に 関 わ る 在 り 方 を 適 宜 検 討 し 、 教 授 会 に 諮 っ て い る 。 研 究 助 手 は 、 任 期 制 ( 3 年 ) で あ り 、 1 回 の 更 新 が 認 め ら れ て い る 。「 自 己 点 検
評 価 委 員 会 」 が 公 平 な 評 価 を 実 施 す る 体 制 を 整 え て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・教員の選考は公募制であり、選考委員会の構成員に他学部の教員が第三者的な
立 場 と し て 参 加 し て お り 、 公 平 性 を も っ て 選 考 が 実 施 さ れ て い る 。 ・ 選 考 の 過 程 で の 模 擬 授 業 の 実 施 は 、 教 育 上 の 指 導 能 力 を 評 価 で き る 。 (改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。 88
(9‐2)教育・研究活動
基 準 9 ‐ 2 ‐ 1 理念の達成の基礎となる教育活動が行われており,医療及び薬学の進歩発展に寄
与していること。
【 観 点 9 -2 -1 -1 】医 療 及 び 薬 学 の 進 歩 発 展 に 寄 与 す る た め ,時 代 に 即 応 し た カ リ
キ ュ ラ ム 変 更 を 速 や か に 行 う こ と が で き る 体 制 が 整 備 さ れ ,機
能 し て い る こ と 。 【 観 点 9 -2 -1 -2 】時 代 に 即 応 し た 医 療 人 教 育 を 押 し 進 め る た め ,教 員 の 資 質 向 上
を 図 っ て い る こ と 。 【 観 点 9 -2 -1 -3 】教 員 の 資 質 向 上 を 目 指 し ,各 教 員 が ,そ の 担 当 す る 分 野 に つ い
て ,教 育 上 の 経 歴 や 経 験 ,理 論 と 実 務 を 架 橋 す る 薬 学 専 門 教 育
を行うために必要な高度の教育上の指導能力を有することを
示 す 資 料( 教 員 の 最 近 5 年 間 に お け る 教 育 上 又 は 研 究 上 の 業 績
等 )が ,自 己 点 検 及 び 自 己 評 価 結 果 の 公 表 等 を 通 じ て 開 示 さ れ
て い る こ と 。 【 観 点 9 -2 -1 -4 】専 任 教 員 に つ い て は ,そ の 専 門 の 知 識 経 験 を 生 か し た 学 外 で の
公的活動や社会的貢献活動も自己点検及び自己評価結果の公
表 等 を 通 じ て 開 示 さ れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
法 人 本 部 の 人 事 計 画 委 員 会 の 諮 問 機 関 と し て 、平 成 2 2 年 2 月 に「 大 学 教 員 能 力
開 発 制 度 構 築 委 員 会 」が 設 置 さ れ た 。こ の 委 員 会 は 、教 員 の 研 究・教 育・社 会 貢 献 ・
行 政 管 理 に 対 す る 意 識 改 革 と 研 究・教 育 活 動 の 活 性 化 を 図 る こ と を 目 的 と し て 、大
学 教 員 能 力 開 発 制 度 の 構 築 に 取 り 組 み 、平 成 2 2 年 度 は 第 1 フ ェ ー ズ と し て 教 員 活
動 評 価 の 評 価 項 目 お よ び 査 定 基 準 の 策 定 を 行 っ て い る 。こ れ を 受 け て 本 学 で は 、平
成 2 2 年 1 2 月 に 教 員 活 動 評 価 実 施 プ ロ ジ ェ ク ト を 立 ち 上 げ 、教 員 の 自 己 評 価 に よ
る教員活動評価を平成23年度に実施する準備を進めている。
【点検・評価】
(優れている点)
・自己点検、自己評価の結果が学部ごとに「教員の研究・教育活動」として冊子
にまとめられ公表されている。
(改善を要する点)
【改善計画】
多 角 的 に 、か つ 定 量 的 に 教 員 を 評 価 し て 能 力 の 向 上 を 目 指 す シ ス テ ム が 構 築 中 で
ある。
89
基 準 9 ‐ 2 ‐ 2 教 育 の 目 的 を 達 成 す る た め の 基 礎 と な る 研 究 活 動 が 行 わ れ ,医 療 及 び 薬 学 の 進 歩
発 展 に 寄 与 し て い る こ と 。 【 観 点 9 -2 -2 -1 】教 員 の 研 究 活 動 が ,最 近 5 年 間 に お け る 研 究 上 の 業 績 等 で 示 さ
れ て い る こ と 。 【 観 点 9 -2 -2 -2 】最 新 の 研 究 活 動 が 担 当 す る 教 育 内 容 に 反 映 さ れ て い る こ と が 望
ま し い 。 【 現 状 】 最 近 5 年 間 の 教 員 の 研 究 業 績 は 、著 書 、学 術 論 文・総 説・学 会 発 表 を 毎 年 い わ き
明 星 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ で 、各 教 員 の 最 新 の 研 究 業 績 と 内 容 が わ か る よ う に 公 開 さ れ
て い る 。 大 部 分 の 講 義・実 習 は 、当 該 科 目 の 専 門 の 教 員 が 担 当 し て お り 、各 教 員 の 研 究 分
野と一致していることから、最新の研究成果が教育内容に反映されている。また、
本 学 部 に は 数 多 く の 研 究 論 文 を 発 表 し た 優 秀 な 教 員 が 着 任 し て お り 、各 教 員 の 研 究
成 果 が 医 療 お よ び 薬 学 の 進 歩 発 展 に 貢 献 で き る こ と が 期 待 さ れ る 。 専 任 教 員 に つ い て は 、研 究 業 績 に 裏 づ け さ れ た 専 門 の 知 識・経 験 を 活 か し 、学 外
での講演会や市民公開講座の講師を務めるなど社会的貢献活動も恒常的に行われ
て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・ 最 近 5 年 間 に お け る 教 員 の 研 究 業 績 が 、 公 開 さ れ て い る 。 (改善を要する点)
・研究は、教育とともに大学の基盤を構築するものである。今後研究活動を活発
化 さ せ る た め の 方 策 を 講 じ る 必 要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
90
基 準 9 ‐ 2 ‐ 3 教 育 活 動 及 び 研 究 活 動 を 行 う た め の 環 境( 設 備 ,人 員 ,資 金 等 )が 整 備 さ れ て い
ること。
【現状】
教 育 活 動 お よ び 研 究 活 動 を 行 う た め の 設 備 は 整 備 さ れ て い る( 基 準 1 0 −1 −3 参
照 )。 ま た 本 学 で は 、 実 験 系 と 非 実 験 系 に 教 員 を 区 分 し て 職 位 に 対 応 し た 研 究 経 常
経 費 が「 教 員 研 究 費 」と し て 、一 定 額 支 給 さ れ て い る 。さ ら に 、独 創 的 、意 欲 的 に
取 り 組 む 優 れ た 実 施 計 画 を 持 つ 教 員 へ 、研 究 の 質 の 維 持・向 上 を 図 る こ と を 目 的 に 、
「 学 長 特 別 研 究 奨 励 金 」制 度 を 設 け て い る 。募 集 は 公 募 と し 、総 額 2 0 0 万 円 、1
件 あ た り 3 0 万 円 以 内 で 必 要 な 経 費 を 補 助 す る た め の 奨 励 金 を 交 付 し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・教員の教育活動については、平成22年度優秀教員として本学全体で9名の教
員 が 表 彰 さ れ て い る 。 薬 学 部 で は 、 2 名 の 教 員 が 表 彰 さ れ た 。 (改善を要する点)
・個々の研究活動をいっそう発展、展開させるため、各々の研究者は科学研究費
補 助 金 等 の 外 部 研 究 費 の 獲 得 を 目 指 す 必 要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
91
基 準 9 ‐ 2 ‐ 4 専任教員は,時代に適応した教育及び研究能力の維持・向上に努めていること。
【 観 点 9 -2 -4 -1 】実 務 家 教 員 に つ い て は ,そ の 専 門 の 知 識 経 験 を 生 か し た 医 療 機
関・薬 局 に お け る 研 修 な ど を 通 し て 常 に 新 し い 医 療 へ 対 応 す る
た め に 自 己 研 鑽 を し て い る こ と 。 【現状】
実 務 家 教 員 9 名 ( 教 授 1 名 、 准 教 授 1 名 、 講 師 2 名 、 助 教 3 名 、 研 究 助 手 2 名 )
の う ち 、講 師 1 名 お よ び 助 教 2 名 は 医 療 機 関・薬 局 の 臨 床 現 場 の 薬 剤 師 業 務 に 携 わ
り 常 に 新 し い 医 療 へ 対 応 す る た め に 自 己 研 鑽 を 行 う と と も に 、そ の 成 果 を ほ か の 教
員 と 共 有 す る よ う に 努 め て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・実 務 家 教 員 の 一 部 が 医 療 機 関・薬 局 の 臨 床 現 場 の 薬 剤 師 業 務 に 携 わ り 常 に 新 し
い 医 療 へ 対 応 す る た め に 自 己 研 鑽 を 行 っ て い る 。 (改善を要する点)
・今後は実務家教員全員がその専門の知識経験を活かした医療機関・薬局におけ
る 研 修 が で き る 環 境 を 整 備 す る の が 望 ま し い 。 【改善計画】
特 に な し 。 92
(9‐3)職員組織
基 準 9 ‐ 3 ‐ 1 教育活動及び研究活動の実施を支援するための事務体制を有していること。
【 観 点 9 -3 -1 -1 】学 部 ・ 学 科 の 設 置 形 態 及 び 規 模 に 応 じ て ,職 員 配 置 を 含 む 管 理
運 営 体 制 が 適 切 で あ る こ と 。 【 観 点 9 -3 -1 -2 】実 務 実 習 の 実 施 を 支 援 す る 事 務 体 制 ・ 組 織 が 整 備 さ れ ,職 員 が
適 切 に 配 置 さ れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
本 学 で は 、事 務 処 理 の 効 率 を 上 げ る た め に 学 部 単 位 で は な く 、全 学 的 な 組 織 で 一
括 し て 事 務 業 務 を 担 当 し て い る 。ま た 、学 部 独 自 の 事 務 業 務 に 対 応 す る た め 、薬 学
部担当職員が 2 名(専任1名、非常勤1名)配置されている。
【点検・評価】
(優れている点)
・実務実習の実施に向け複雑な事務作業を処理するため、打合せ段階から事務職
員 が 会 議 に 参 加 し て 、 事 務 処 理 の 円 滑 化 と 効 率 化 に 取 り 組 ん で い る 。 (改善を要する点)
・現在のところ、薬学部担当事務職員は2名であり、早急に増員を検討する必要
が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
93
(9‐4)教育の評価/教職員の研修
基 準 9 ‐ 4 ‐ 1 教 育 の 状 況 に 関 す る 点 検・評 価 及 び そ の 結 果 に 基 づ い た 改 善・向 上 を 図 る た め の
体制が整備され,機能していること。
【 観 点 9 -4 -1 -1 】教 育 内 容 及 び 方 法 ,教 育 の 成 果 等 の 状 況 に つ い て ,代 表 性 が あ
る デ ー タ や 根 拠 資 料 を 基 に し た 自 己 点 検・自 己 評 価( 現 状 や 問
題 点 の 把 握 )が 行 わ れ ,そ の 結 果 に 基 づ い た 改 善 に 努 め て い る
こ と 。 【 観 点 9 -4 -1 -2 】授 業 評 価 や 満 足 度 評 価 ,学 習 環 境 評 価 な ど の 学 生 の 意 見 聴 取 が
行 わ れ ,学 生 に よ る 評 価 結 果 が 教 育 の 状 況 に 関 す る 自 己 点 検 ・
自 己 評 価 に 反 映 さ れ る な ど ,学 生 が 自 己 点 検 に 適 切 に 関 与 し て
い る こ と 。 【 観 点 9 -4 -1 -3 】教 員 が ,評 価 結 果 に 基 づ い て ,授 業 内 容 ,教 材 及 び 教 授 技 術 な
ど の 継 続 的 改 善 に 努 め て い る こ と 。 【現状】
教 員 の 教 育 活 動 に 関 し て は 、専 任 教 員 お よ び 非 常 勤 講 師 が 担 当 す る す べ て の 科 目
に つ い て 学 生 に よ る 授 業 評 価 ア ン ケ ー ト が 実 施 さ れ 、そ の 結 果 を 学 内 の ホ ー ム ペ ー
ジ で 公 開 し て い る 。ま た 、ア ン ケ ー ト 結 果 を 基 に 、優 れ た 授 業 を 行 い 本 学 の 教 育 力
向 上 に 貢 献 し た 教 員 を 優 秀 教 員 と し て 表 彰 し て い る 。 薬 学 部 で は 、薬 学 部 FD 委 員 会 を 設 置 し 、大 学 全 体 と は 別 に 、薬 学 部 独 自 の 学 生
に よ る 授 業 評 価 ア ン ケ ー ト を 実 施 し て い る 。ア ン ケ ー ト は 、第 三 者 に よ り 評 価 結 果
お よ び コ メ ン ト の 集 計 が 行 わ れ 、授 業 担 当 者 自 ら が 確 認 、点 検 す る こ と で 授 業 改 善
に役立てている。アンケートの集計結果は学内ホームページでも公開されており、
全 教 職 員 で 共 有 で き る 体 制 と な っ て い る 。ま た 、学 部 内 に 教 員 3 名 か ら な る「 教 育
支 援 室 」を 設 け 、同 室 に よ り 教 材 な ら び に 教 授 技 術 な ど の 改 善 の 支 援 が 行 わ れ て い
る。
【点検・評価】
(優れている点)
・学生による授業評価アンケートの集計結果が学内ホームページで公開されてい
ることは授業改善へ貢献している。
・「 教 育 支 援 室 」 の 設 置 に よ り 授 業 改 善 が 効 率 的 に 行 わ れ て い る 。
(改善を要する点)
・ 薬 学 部 教 員 相 互 に よ る 授 業 の ピ ュ ア レ ビ ュ ー を 定 期 的 に 実 施 す る 必 要 が あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。
94
基 準 9 ‐ 4 ‐ 2 教 職 員 に 対 す る 研 修( フ ァ カ ル テ ィ ・ デ ィ ベ ロ ッ プ メ ン ト 等 )及 び そ の 資 質 の 向
上を図るための取組が適切に行われていること。
【現状】
平 成 1 7 年 度 に 学 内 に FD委 員 会 を 設 置 し て 、授 業 評 価 と リ ン ク し て 大 学 全 体 で 組
織 的 な 授 業 改 善 に 努 め て い る 。当 初 開 催 さ れ た 授 業 改 善 フ ォ ー ラ ム は 、教 員 の 自 主
参 加 で あ っ た が 、 平 成 1 9 年 4 月 に 「 い わ き 明 星 大 学 FD委 員 会 細 則 」 が 制 定 さ れ 、
平 成 2 1 年 か ら は 大 学 教 育 改 革 の 一 環 と し て 全 教 職 員 を 対 象 と し た FD研 修 会 と し
て 開 催 し て い る 。 開 催 時 期 、 研 修 内 容 と 参 加 者 数 を 表 9-4に 示 す 。 表 9-4 全 学 FD研 修 会 開 催 時 期 研 修 課 題 第 1 回 平 成 2 1 年 9 月 8 日 講 演 : 我 が 国 の 大 学 の 致 命 的 欠 陥 諸 星 裕 ( 桜 美 林 大 学 大 学 院 教 授 ) ①いわき明星大学へのニーズとは何かそ
し て 、 そ の 対 策 は ? ② 適 切 な シ ラ バ ス の 作 成 第 2 回 平 成 2 2 年 8 月 3 1 日 講 演 : 教 育 の 質 保 証 を 目 指 し て ‐ 3つ の ポ リ シ ー の 策 定 と そ の 実 現 方 策 ‐ 沖 裕 貴 ( 立 命 館 大 学 教 授 ) ① 社 会 変 容 と 共 通 教 育 の 在 り 方 ② 専 門 教 育 の ラ ー ニ ン グ・ア ウ ト カ ム の 可
視 化 ③ 自 発 的 学 習 ・ 学 修 者 の 育 成 方 法 ④ GPA制 度 の ロ ー カ ラ イ ズ 講 演:カ リ キ ュ ラ ム ツ リ ー の 開 発 を 通 し た
カ リ キ ュ ラ ム の 体 系 性 構 築 佐 藤 浩 章 ( 愛 媛 大 学 准 教 授 ) ① カ リ キ ュ ラ ム ツ リ ー の 作 成 第 3 回 平 成 2 3 年 3 月 3 日 参 加 人 数 89 91 102 大 学 組 織 全 体 と し て の 授 業 改 善 と 教 育 内 容 の 改 善 に 向 け 、学 生 に よ る 全 講 義 の 授
業 評 価 ア ン ケ ー ト を 実 施 し て い る 。ア ン ケ ー ト 結 果 は 学 内 専 用 ホ ー ム ペ ー ジ で 学 生
お よ び 教 職 員 に 開 示 さ れ て お り 、授 業 お よ び 教 育 内 容 の 改 善 に 活 か さ れ て い る 。平
成 2 2 年 度 か ら は 、授 業 改 善 と 教 育 効 果 を 基 に 、優 れ た 授 業 を 行 い 、本 学 の 教 育 力
向上に貢献したことを表彰する「優秀教員賞」制度を設定し、教員の教育力また、
全 教 職 員 を 対 象 と し た 年 2 回 の FD研 修 会 を 実 施 す る な ど 組 織 的 に FD活 動 に 取 り 組
ん で い る 。 全 学 FD活 動 に 加 え て 、薬 学 部 独 自 の FD活 動 と し て 授 業 評 価 ア ン ケ ー ト と 年 2 回
の 薬 学 部 FD研 修 会 が 実 施 さ れ て い る 。 表 9-5に 薬 学 部 FD研 修 会 の 内 容 を 示 す 。 95
表 9-5 薬 学 部 FD研 修 会 開 催 時 期 第 1 回 平 成 2 0 年 4 月 1 ,2 日 研 修 課 題 講 演 : 医 療 人 教 育 改 革 と 薬 学 部 6年 制 木 内 祐 二 ( 昭 和 大 学 薬 学 部 教 授 ) ① 学 習 目 標 と 学 習 方 略 の 作 成 ② 評 価 法 の 作 成 ③ 教 育 現 場 に お け る ト ラ ブ ル シ ュ ー テ ィ ン グ 参 加 人 数 35 カ リ キ ュ ラ ム プ ラ ン ニ ン グ ① 処 方 せ ん と 調 剤 ② 疑 義 照 会 ③ 医 薬 品 の 管 理 と 供 給 ④ リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト ⑤ 服 薬 指 導 と 患 者 情 報 33 教 育 現 場 に お け る ト ラ ブ ル シ ュ ー テ ィ ン グ ① 成 績 評 価 に つ い て ② 学 生 へ の 伝 達 方 法 に つ い て 37 よ り よ い 教 授 法 の 習 得 ① 講 義 を 行 う こ と に よ り 自 分 の 講 義 を 省 察 平 成 2 2 年 4 月 9 ,1 0 日 ② 講 義 を 聴 く こ と に よ り 自 分 の 講 義 方 法 に 役 立 て る 40 第 2 回 平 成 2 0 年 8 月 2 8 日 第 3 回 平 成 2 1 年 3 月 1 9 日 第 4 回 参 照 : 第 1回 い わ き 明 星 大 学 薬 学 部 フ ァ カ ル テ ィ ・ デ ィ ベ ロ ッ プ メ ン ト ( FD) 研 修
会 報 告 書 ( 2008.4.1) 【点検・評価】
(優れている点)
・ 全 学 に 加 え 薬 学 部 独 自 の FD活 動 を 実 施 し 、 授 業 の 質 の 向 上 に 努 め て い る 。 (改善を要する点)
・ 研 修 会 の 成 果 が ど の よ う に 授 業 改 善 に 活 か さ れ て い る の か の 点 検 が 必 要 で あ る 。 【改善計画】
特 に な し 。 96
『 施 設 ・ 設 備 』 1 0 施 設 ・ 設 備 ( 1 0 ‐ 1 ) 学 内 の 学 習 環 境 基 準 1 0 ‐ 1 ‐ 1 薬学教育モデル・コアカリキュラム及び薬学準備教育ガイドラインを円滑かつ効
果的に行うための施設・設備が整備されていること。
【 観 点 1 0 -1 -1 -1 】効 果 的 教 育 を 行 う 観 点 か ら ,教 室 の 規 模 と 数 が 適 正 で あ る こ
と 。 【 観 点 1 0 -1 -1 -2 】参 加 型 学 習 の た め の 少 人 数 教 育 が で き る 教 室 が 十 分 確 保 さ れ
て い る こ と 。 【 観 点 1 0 -1 -1 -3 】演 習・実 習 を 行 う た め の 施 設( 実 験 実 習 室 ,情 報 処 理 演 習 室 ,
動 物 実 験 施 設 , RI 教 育 研 究 施 設 , 薬 用 植 物 園 な ど ) の 規 模 と
設 備 が 適 切 で あ る こ と 。 【現状】
薬 学 部 棟 の 延 面 積 は 1 1 ,2 0 0 ㎡ で あ る 。講 義 室 と し て 1 8 0 人 規 模 の 講 義 室
( 1 8 5 - 1 9 8 ㎡ )が 4 室 、ま た 9 0 人 規 模 の 中 講 義 室( 9 1 - 1 0 6 ㎡ )が
6 室 あ る 。1 ∼ 6 年 次 の 学 生 に 対 し て 同 時 に 講 義 を 実 施 す る こ と が 可 能 で あ り 、十
分 な 数 と 規 模 が 確 保 さ れ て い る 。実 験 実 習 室 と し て 9 6 人 規 模 の 実 験 実 習 室( 1 9
0 - 1 9 5 ㎡ ) が 6 室 あ り 、 1 ∼ 3 年 次 の 学 生 実 習 に 利 用 さ れ 、 各 実 習 系 に お い
て効果的に教育を行うための必要な各種機器および設備が実習室に整備されてい
る 。 講 義 室・実 習 室 の す べ て に パ ソ コ ン 利 用 映 像・音 響 設 備 を 整 備 し て 、講 義 、演 習
等 に 利 用 し て い る 。 薬 学 部 棟 1 階 に は 、医 薬 情 報 検 索 演 習 を 実 施 す る た め の DI 室( 8 5 ㎡ )を 設 け 、
医 薬 情 報 検 索 用 と し て 、3 2 台 の コ ン ピ ュ ー タ を 整 備 し 、実 務 系 実 習・演 習 な ど で
活 用 し て い る 。こ の 施 設 は 、情 報 処 理 教 育 以 外 の 講 義 、演 習・実 習 に も 利 用 で き る
よ う 配 慮 し 、さ ら に 講 義 時 間 帯 を 除 き 、1 0 時 3 0 分 か ら 2 2 時 ま で 開 放 す る こ と
に よ り 、学 生 が 自 由 に 自 己 学 習 や レ ポ ー ト 作 成 に 利 用 で き る 。情 報 処 理 演 習 室 と し
て は 、薬 学 部 棟 に 隣 接 す る 科 学 技 術 学 部( 北 館 2 階 )に 9 2 台 の コ ン ピ ュ ー タ が 設
置 さ れ て お り 、 情 報 処 理 教 育 や CBT に 利 用 し て い る 。 さ ら に 、 少 人 数 ( 1 グ ル ー
プ 8 -1 2 名 )の 参 加 型 学 習 が 実 施 可 能 な 小 教 室( セ ミ ナ ー ル ー ム 、2 1 ㎡ ))が 薬
学棟内に10部屋設置されており、
「 フ レ ッ シ ャ ー ズ セ ミ ナ ー 」、
「 薬 と 仕 事 1 ,2 」、
「 文 献 講 読 1 ,2 」お よ び「 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 1 ,2 」で 小 グ ル ー プ 討 論 を 利 用 し
た 参 加 型 の 少 人 数 学 習 に 使 用 し て い る 。薬 学 部 棟 施 設 は 夜 間 2 2 時 ま で 開 放 さ れ て
お り 、学 生 が 自 由 に 自 己 学 習 や レ ポ ー ト 作 成 に 利 用 で き る 状 況 で あ る 。大 学 の 敷 地
内 に は 無 線 LAN が 設 置 さ れ て お り 、 薬 学 部 棟 で は ほ と ん ど の 教 室 と 施 設 に お い て
イ ン タ ー ネ ッ ト が 利 用 可 能 で あ る 。 97
薬 用 植 物 園 は 、薬 用 植 物 園 運 営 委 員 会 が 中 心 に な っ て 運 営 し 、維 持 は 外 部 へ 委 託
し て い る 。 面 積 1 ,6 0 1 ㎡ で 、 ス プ リ ン ク ラ ー を 設 置 し た 圃 場 と 1 棟 の 全 自 動 暖
房 装 置 つ き 温 室( 2 8 9 ㎡ )が 整 備 さ れ て い る 。温 室 脇 に は 、池 沼 を 設 置 し 、水 生
薬 用 植 物 の 植 栽 も 行 っ て い る 。園 内 に 約 1 6 0 種 の 薬 用 植 物 が 生 育 し て お り 、教 育
研 究 ば か り で な く 一 般 市 民 へ の 啓 蒙 活 動 に も 利 用 さ れ て い る 。平 成 2 1 年 度 の 一 般
の 見 学 者 は 2 ,2 9 3 名 で あ っ た 。ま た 、1 4 0 種 類 の 生 薬 標 本 が 陳 列 さ れ た 棚( 2
階 実 習 室 前 )が 整 備 さ れ 利 用 可 能 で あ る 。本 薬 用 植 物 園 は 大 学 に お け る 教 育 以 外 に
も 、一 般 市 民 へ の 啓 蒙 活 動 な ど さ ま ざ ま な 形 で 社 会 の ニ ー ズ に 応 じ た 役 割 を 果 た し
て い る 。 実 験 動 物 飼 育 施 設 は 、延 べ 床 面 積 は 3 0 4 ㎡ で 、SPF エ リ ア 、感 染 実 験 エ リ ア 、
お よ び コ ン ベ ン シ ョ ナ ル エ リ ア の 3 区 域 に 分 け 、GLP( Good laboratory Practice)
に 準 拠 し 、そ れ ぞ れ 、消 毒 洗 浄 室 、飼 育 室 ・ 処 置 室 を 配 置 し て い る 。実 験 動 物 飼 育
施 設 は 、動 物 愛 護 管 理 法 や 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 使 用 等 の 規 制 に 関 す る 法 律 な ど の
関 連 法 規 な ら び に 研 究 機 関 等 に お け る 動 物 実 験 に 関 す る 指 針( 文 部 科 学 省 )に 十 分
対 応 し て 運 用 さ れ て い る 。 各 飼 育 室 ・ 実 験 室 は 、 空 調 機 よ り 超 高 性 能 ( HEPA) フ
ィ ル タ ー を 介 し て 給 気 を 行 い 、温 湿 度 は 年 間 を 通 し て 2 3
1 ℃ 、5 5
5%に保
た れ て い る 。各 飼 育 室 に は 、飼 育 室 内 の 悪 臭 除 去 や ア レ ル ギ ー 防 止 に 有 効 な ラ ミ フ
ロ ー ラ ッ ク シ ス テ ム を 導 入 し 、 実 験 者 の 安 全 に 配 慮 し て い る 。 SPF エ リ ア 、 感 染
実 験 エ リ ア に は 、そ れ ぞ れ 、更 衣 室 、エ ア シ ャ ワ ー 、パ ス ボ ッ ク ス 、オ ー ト ク レ ー
ブ 、安 全 キ ャ ビ ネ ッ ト を 設 置 し 、感 染 防 止 に 努 め て い る 。実 験 動 物 飼 育 施 設 は 、教
育 研 究 を 実 施 す る 上 で 規 模 、 内 容 と も に 十 分 な も の で あ る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・収容定員540人(入学定員90人)の状況において、施設の面積は大学設置
基 準 ( 第 三 十 七 条 の 二 ) に よ る 校 舎 面 積 を 充 足 し て い る 。 ・ 十 分 な 数 と 規 模 の 講 義 室 が 確 保 さ れ て い る 。 ・演習・実習を行うための実験実習室、情報処理演習室、動物実験施設、薬用植
物 園 な ど の 施 設 の 規 模 と 設 備 は 適 切 で あ る 。 (改善を要する点)
・自習室の一層の拡充が望まれる。
【改善計画】
特 に な し
98
基 準 1 0 ‐ 1 ‐ 2 実務実習事前学習を円滑かつ効果的に行うための施設・設備が適切に整備されて
いること。
【現状】
薬 学 部 棟 1 階 に は 、調 剤 室 お よ び 投 薬 カ ウ ン タ ー を 備 え た 模 擬 保 険 調 剤 薬 局 2 室
( 8 2 、お よ び 8 1 ㎡ )、ベ ッ ド 3 台 を 備 え た 模 擬 病 室( 1 2 4 ㎡ )、な ら び に 注 射
薬 調 剤 室 、ク リ ー ン ル ー ム 、ク リ ー ン ベ ン チ 5 台 、お よ び 安 全 キ ャ ビ ネ ッ ト 2 台 を
備 え た 模 擬 病 院 薬 局 2 室( 6 3 、お よ び 6 5 ㎡ )、調 剤 実 習 室( 7 8 ㎡ )、3 2 人 の
実 習 に 対 応 し た DI 室 ( 8 5 ㎡ ) が 整 備 さ れ 、 実 務 実 習 事 前 学 習 を 効 果 的 に 実 施 で
きる設備となっている。また、同じフロアには講義室(180名)があり、講義、
演習あるいは小グループ討論の実施が可能である。
【点検・評価】
(優れている点)
・模擬保険調剤薬局、模擬病院薬局の機器(処方オーダリングシステムと連動し
た散剤分包機・錠剤自動分包機・散剤監査システム、クリーンベンチなど)を
用いて、医療現場での業務を理解できるように実習を行うことができる。
・実習および講義、演習などがすべて隣接した場所で行えるため、効率的なプレ
実務実習が可能である。
・ OSCE ブ ー ス が 完 備 し て い る 。
(改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
99
基 準 1 0 ‐ 1 ‐ 3 卒 業 研 究 を 円 滑 か つ 効 果 的 に 行 う た め の 施 設・設 備 が 適 切 に 整 備 さ れ て い る こ と 。
【現状】
薬 学 部 棟 に は 1 2 室 の 専 門 実 験 室( 延 べ 面 積 9 8 2 ㎡ )が 設 置 さ れ て い る 。さ ら
に 、2 つ の 共 有 機 器 室( 4 9 ㎡ 、お よ び 9 7 ㎡ )、動 物 実 験 室( 3 0 4 ㎡ )、低 温 実
験 室 ( 3 3 ㎡ )、 培 養 室 ( 3 9 ㎡ ) お よ び 微 生 物 実 験 室 ( 5 4 ㎡ )、 NMR 室 ( 4 6
㎡ )、 精 密 機 器 室 ( 2 5 ㎡ 、 お よ び 5 1 ㎡ ) が あ り 、「 総 合 薬 学 研 究 」 ( 卒 業 研 究 )
を 実 施 す る た め の 実 験 室 と し て 利 用 で き る 。 薬 学 部 棟 に 設 置 さ れ た 主 な 共 有 機 器 は 以 下 の 通 り で あ る 。 核 磁 気 共 鳴 装 置 ( 500
MHz NMR)、 高 速 液 体 ク ロ マ ト グ ラ フ 質 量 分 析 計 (LC-MS)、 フ ロ ー サ イ ト メ ト リ
ー 、キ ャ ピ ラ リ ー DNA シ ー ケ ン サ ー 、リ ア ル タ イ ム PCR 装 置 、小 動 物 用 X 線 CT
断 層 撮 影 装 置 、 お よ び フ ー リ エ 変 換 型 赤 外 分 光 光 度 計 (FT-IR)。 こ れ ら の 機 器 は 、
管 理 責 任 者 に よ り メ ン テ ナ ン ス さ れ て お り 随 時 利 用 可 能 な 状 態 あ る 。ま た 、研 究 室
単 位 で 3 次 元 紫 外 部 検 出 器 つ き 高 速 液 体 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー 、遺 伝 子 増 幅 装 置 、蛍
光 顕 微 鏡 な ど の 機 器 が 導 入 さ れ て お り 、 卒 業 研 究 の 実 施 に 利 用 可 能 で あ る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・ 卒 業 研 究 を 行 う た め の 施 設 、 設 備 は 十 分 に 整 備 さ れ て い る 。 ・科学技術学部の施設、設備の利用ならびに科学技術学部教員からのアドバイス
も 受 け る こ と が で き る 。 (改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
100
基 準 1 0 ‐ 1 ‐ 4 快 適 な 学 習 環 境 を 提 供 で き る 規 模 の 図 書 室 や 自 習 室 を 用 意 し ,教 育 と 研 究 に 必 要
な図書および学習資料の質と数が整備されていること。
【 観 点 1 0 -1 -4 -1 】 図 書 室 は 収 容 定 員 数 に 対 し て 適 切 な 規 模 で あ る こ と 。 【 観 点 1 0 -1 -4 -2 】常 に 最 新 の 図 書 お よ び 学 習 資 料 を 維 持 す る よ う 努 め て い る こ
と 。 【 観 点 1 0 -1 -4 -3 】快 適 な 自 習 が 行 わ れ る た め 施 設( 情 報 処 理 端 末 を 備 え た 自 習
室 な ど )が 適 切 に 整 備 さ れ ,自 習 時 間 を 考 慮 し た 運 営 が 行 わ
れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
( 1 ) 施 設 ・ 設 備 薬 学 部 の 開 設 に 合 わ せ 、図 書 館 に 併 設 し た 学 習 セ ン タ ー も 新 設 さ れ た 。こ れ に よ
り 閲 覧 室 は 8 6 8 m 2 か ら 2 ,3 3 0 m 2 と 大 幅 に 拡 張 さ れ 、 閲 覧 席 も 2 6 1 席 (学 生
数 の 約 1 0 % )か ら 4 4 6 席 (学 生 数 の 約 2 2 % )ま で 増 え 、 図 書 館 の 利 用 環 境 は よ
り 充 実 し た 。( 表 10-1) 表 10-1 図 書 館 施 設 ( 平 成 22 年 5 月 1 日 )
用 途 別 面 積 ( ㎡ )
総延面積
( ㎡ )
4,943
サービススペース(㎡)
管 理 ス ペ ー ス( ㎡ )
その他
閲覧
視聴覚
情報端末
その他
書庫
事務室
(㎡)
2,330
43
45
385
819
127
1194
閲覧座席数
書 架 収 容 力
総座席(席)
棚板延長(m)
446
10,380
収 容 可 能 冊 数 ( 棚 板 延 長
0.9
25) (冊 )
288,333
( 2 ) 図 書 、 学 術 雑 誌 、 視 聴 覚 資 料 、 教 育 研 究 資 料 図 書 館 の 蔵 書 内 容 は 総 合 大 学 で あ る た め 、幅 広 い 分 野 で の 所 蔵 状 況 と な っ て い る 。
蔵 書 数 は 約 2 3 万 冊 あ り ( 平 成 2 2 年 3 月 現 在 )、 そ の う ち 開 架 に 配 置 し て い る も
の は 6 ∼ 7 万 冊 で あ る 。各 利 用 者 が す べ て の 書 架 を ブ ラ ウ ジ ン グ で き る よ う に 書 庫
も 開 架 式 で 運 用 し て い る 。薬 学 、お よ び そ の 周 辺 分 野 の 資 料 に 関 し て は 、薬 学 部 開
設前も科学技術学部生命環境学科や人文学部心理学科向けの資料として収集して
い た が 、 さ ら に 薬 学 部 の 開 設 に 伴 い 一 層 の 充 実 を 図 っ て い る 。 本 の 配 置 に 関 し て は 、使 用 目 的 に 応 じ る よ う に 分 野 別 に 配 架 を 行 っ て い る 。薬 学
関 係 の 図 書 に 関 し て も 一 つ の フ ロ ア に 配 架 し 、そ の 中 の 一 角 に「 青 本・黒 本 ほ か 薬
剤 師 国 家 試 験 対 策 問 題 集 コ ー ナ ー 」 を 設 け 学 生 の 利 用 の 向 上 を 図 っ て い る 。 ま た 、図 書 館 2 階 に は シ ラ バ ス お よ び 授 業 内 容 と 連 動 し た 資 料 収 集 と 、そ の 配 架 場
101
所 と し て シ ラ バ ス コ ー ナ ー を 配 置 し て い る 。さ ら に 、薬 学 部 設 置 に 伴 い 、デ ー タ ー
ベ ー ス サ ー ビ ス 、 電 子 ジ ャ ー ナ ル も 充 実 し て き た ( 表 10-2, 10-3)。 表 10-2 蔵 書 数
図書(冊)
視聴覚
学術雑誌(種)
合計
資 料 (点 )
電子ジャー
ナ ル (種 )
和書
洋書
合計
和雑誌
洋雑誌
平成 17 年度
148,685
49,805
198,490
625
367
992
4,129
0
平成 18 年度
156,984
51,357
208,341
705
427
1,132
4,281
39
平成 19 年度
164,654
52,650
217,304
708
428
1,136
4,497
39
平成 20 年度
172,390
53,836
226,226
740
438
1178
4,653
28
平成 21 年度
178,757
54,038
232,795
768
449
1,217
4,912
44
表 10-3 蔵 書 受 入 数 (年 間 )
図書(冊)
学術雑誌(種)
視聴覚
合計
資料(点)
和書
洋書
合計
和雑誌
洋雑誌
平成 17 年度
7,640
160
7,800
211
135
346
486
平成 18 年度
8,300
1,112
9,412
278
176
454
152
平成 19 年度
9,470
1,593
11,063
281
133
414
216
平成 20 年度
7,736
1,186
8,922
313
143
456
156
平成 21 年度
6,371
202
6,569
298
143
441
259
( 3 ) 管 理 運 営 ・ 利 用 上 の 整 備 ・ 開 館 時 間 月 曜
金曜日:8時45分
土 曜 日 : 8 時 4 5 分
2 1 時 1 7 時 ・ 図 書 館 シ ス テ ム 状 況 平 成 2 1 年 度 の 図 書 館 シ ス テ ム の 更 新 に よ り 、貸 出・予 約 状 況 、貸 出 履 歴 、新
着 資 料 案 内 メ ー ル の 受 信 設 定 等 、 利 用 す る こ と が 可 能 と な っ た 。 【点検・評価】
(優れている点)
・ 図 書 館 内 に 十 分 な 座 席 数 が 提 供 さ れ て い る 。 ・ 年 間 に 受 け 入 れ る 資 料 は 、 毎 年 そ の 充 実 を 図 っ て い る 。 ・ 図 書 館 の 運 営 は 適 切 に 行 わ れ て い る 。特 に 施 設 ・ サ ー ビ ス の 両 面 で 、学 習 セ ン
タ ー の 併 設 や 開 館 時 間 の 延 長 、入 館 シ ス テ ム の 変 更 な ど に よ り 、そ の 利 便 性 が
大 幅 に 改 善 さ れ て い る 。 (改善を要する点)
102
・雑誌購入費の高騰により購入点数の低下傾向が見られるが、購入点数の確保・
向上が望まれる。
【改善計画】
特 に な し 。
103
『 外 部 対 応 』 1 1 社 会 と の 連 携 基 準 1 1 ‐ 1 医療機関・薬局等との連携の下,医療及び薬学の発展に貢献するよう努めている
こ と 。 【 観 点 1 1 -1 -1 】地 域 の 薬 剤 師 会 ,病 院 薬 剤 師 会 ,医 師 会 な ど の 関 係 団 体 及 び 行 政
機関との連携を図り,医療や薬剤師等に関する課題を明確にし,
薬 学 教 育 の 発 展 に 向 け た 提 言 ・ 行 動 に 努 め て い る こ と 。 【 観 点 1 1 -1 -2 】 医 療 界 や 産 業 界 と の 共 同 研 究 の 推 進 に 努 め て い る こ と 。 【 観 点 1 1 -1 -3 】医 療 情 報 ネ ッ ト ワ ー ク へ 積 極 的 に 参 加 し ,協 力 し て い る こ と が 望
ま し い 。 【現状】
( 社 ) 福 島 県 薬 剤 師 会 、( 社 ) い わ き 市 薬 剤 師 会 、 福 島 県 病 院 薬 剤 師 会 お よ び
福 島 県 病 院 薬 剤 師 会 い わ き 支 部 、地 方 自 治 体 等 に 関 連 す る 審 議 会 、委 員 会 な ど に
薬学部教員は積極的に関わっている。
平 成 2 2 年 度 に お け る 地 方 自 治 体 へ の 委 嘱 委 員 の 派 遣 と し て は 、福 島 県 薬 事 審
議 会 委 員 、福 島 県 登 録 販 売 者 試 験 委 員 、い わ き 市 立 総 合 磐 城 共 立 病 院 ・ 医 療 支 援
病 院 委 員 会 委 員 、い わ き 市 水 道 事 業 経 営 審 議 会 委 員 な ど が あ る 。ま た 、関 連 団 体
が 主 催・共 催 す る 講 演 会 や セ ミ ナ ー へ の 講 師 派 遣 、な ら び に 高 校 な ど へ の 出 前 講
座等を実施している。
1 年 次 の 「 薬 と 仕 事 1 」 (早 期 体 験 学 習 )、 5 年 次 の 実 務 実 習 に 際 し て は ( 社 )
福 島 県 薬 剤 師 会 、( 社 ) い わ き 市 薬 剤 師 会 、 福 島 県 病 院 薬 剤 師 会 お よ び 福 島 県 病
院 薬 剤 師 会 い わ き 支 部 に 協 力 を 依 頼 し 、受 け 入 れ 先 の ア ド バ イ ス 、調 整 お よ び 実
務実習連絡協議会を設置して実務実習先との連携体制を構築している。
大 学 内 に お い て は 、産 学 連 携 研 究 セ ン タ ー を 設 置 し 、積 極 的 に 医 療 界 、産 業 界
と の 共 同 研 究 を 推 進 し て い る 。薬 学 部 内 に は 、ベ ン チ ャ ー 企 業 と し て 既 に 有 限 会
社「 キ イ ム ・ フ ァ ー マ ・ ラ ボ 」が 立 ち 上 げ ら れ 、エ イ ズ 治 療 薬 の 研 究 開 発 が 行 わ
れている。
【点検・評価】
(優れている点)
・薬剤師職能団体との連携については薬学部開設以後の弛まぬ努力によって「良
好」な関係を築きつつある。
(改善を要する点)
・医師会など他の医療職能団体との交流を含めて幅広い活動が必要である。
104
【改善計画】
特 に な し 。
105
基 準 1 1 ‐ 2 薬 剤 師 の 卒 後 研 修 や 生 涯 教 育 な ど の 資 質 向 上 の た め の 取 組 に 努 め て い る こ と 。 【 観 点 1 1 -2 -1 】地 域 の 薬 剤 師 会 ,病 院 薬 剤 師 会 な ど の 関 係 団 体 と の 連 携 ・ 協 力 を
図 り ,薬 剤 師 の 資 質 向 上 を 図 る た め の 教 育 プ ロ グ ラ ム の 開 発・提
供 及 び 実 施 の た め の 環 境 整 備 に 努 め て い る こ と 。 【現状】
生 涯 学 習 研 修 会 お よ び 薬 学 セ ミ ナ ー 平 成 1 9 年 4 月 に 薬 学 部 を 開 設 以 来 、 最 新 情 報 を 提 供 す る た め 、( 財 ) 日 本 薬 剤
師 研 修 セ ン タ ー 、福 島 県 病 院 薬 剤 師 会 、( 社 )い わ き 市 薬 剤 師 会 と の 共 催 で 、い わ
き市ならびに周辺地域の薬剤師および医療従事者の連携と健康増進に貢献するこ
と を 目 的 に 、 生 涯 学 習 研 修 会 お よ び 薬 学 セ ミ ナ ー を 開 催 し て い る ( 表 11-1)。 「 生 涯 学 習 研 修 会 」の 内 容 は 実 際 の 臨 床 現 場 に 即 し た も の と し 、薬 剤 師 に お い て
は「 日 本 薬 剤 師 研 修 セ ン タ ー 研 修 認 定 薬 剤 師 」、
「日本病院薬剤師会生涯研修履修認
定 薬 剤 師 」等 の 認 定 資 格 取 得 を 援 助 す る 。ま た 、薬 剤 師 以 外 の 職 種 お よ び 一 般 市 民
に も 研 修 効 果 が 得 ら れ る 内 容 に な る よ う に 配 慮 し て い る 。「 薬 学 セ ミ ナ ー 」 は お も
に 薬 剤 師 、医 療 関 連 企 業 の 研 究 開 発 に 携 わ る 者 、医 療・生 命 科 学 の 研 究 者 を 対 象 と
し 、主 題 に は 創 薬 研 究 の 先 端 や 基 礎 的 な 生 命 科 学 研 究 の ト ピ ッ ク ス を 選 択 し て い る
( 表 11-2)。 表 11-1 生 涯 学 習 研 修 会 第 1
平成
第 2
平成
第 3
平成
第 4
平成
第 5
平成
第 6
平成
開 催 時 期 回 20 年 6 月 20 日 回 20 年 11 月 11 日 回 21 年 1 月 21 日 回 21 年 5 月 27 日 回 21 年 11 月 25 日 回 22 年 2 月 17 日 第 7 回 平 成 22 年 6 月 9 日 演 題 メタボリックシンドロ
ー ム と 循 環 器 疾 患 最近の感染症と耐性菌
の 問 題 か ぜ・イ ン フ ル エ ン ザ と
漢 方 治 療 講 師 名 所 属 いわき市立総合磐城共立病
市 原 利 勝 院 副 院 長 北里研究所抗感染症薬研究
花 木 秀 明 セ ン タ ー セ ン タ ー 長 妊 娠 ・ 授 乳 と 薬 林 昌 洋 丸 山 博 文 い わ き 明 星 大 学 薬 学 部 教 授 国 家 公 務 員 共 済 組 合 連 合 会 虎 の 門 病 院 薬 剤 部 長 医 療 法 人 済 精 会 本 多 幸 作 長 橋 病 院 院 長 精 神 医 学 と 薬 物 治 療 動脈硬化の分子機構と
創 薬 へ の 応 用 抗精神病薬エビリファ
イ ‐ 研 究 開 発 の 実 際
と薬理学的特性‐
106
蝦 名 敬 一 い わ き 明 星 大 学 薬 学 部 教 授 菊 地 哲 朗 大 塚 製 薬 ㈱ Q's 研 究 所 所 長 表 11-2 薬 学 セ ミ ナ ー 開 催 時 期 演 題 第 1 回 抗 体 の 適 応 的 進 化 平 成 19 年 5 月 18 日 Sweet Mysteries of Life :
第 2 回 Roles of Carbohydrates in
平 成 19 年 6 月 4 日 Biological Systems
ノーベル賞の質量分析法
第 3 回 で薬を開発する∼プロテ
平 成 19 年 7 月 9 日 オ ー ム 解 析 の 医 療 薬 学 へ
の 応 用 ∼ 国産初の抗体医薬品トシ
リ ズ マ ブ 「 ヒ ト 化 抗 ヒ
第 4 回 ト イ ン タ ー ロ イ キ ン ‐6
平 成 19 年 10 月 29 日 受 容 体 抗 体 」 ∼ 免 疫 難
病 の ベ ー ル を 剥 ぐ ∼ 新たな薬剤師業務への取
第 5 回 り 組 み ∼ 輸 液 療 法 と 感
平 成 19 年 11 月 9 日 染 対 策 ∼ タンパク医薬の創薬研究
第 6 回 と 今 後 の 展 開 ∼ 特 に レ
平 成 19 年 12 月 17 日 ク チ ン の 医 薬 品 へ の 応 用
に つ い て ∼ 専 門 薬 剤 師 と は ∼ 糖 尿
第 7 回 病療養指導士の立場から
平 成 20 年 2 月 27 日 ∼ 第 8 回 感染症への対応;抗菌薬
平 成 20 年 3 月 6 日 化 学 療 法 の 試 行 錯 誤 核酸を対象とする医療
第 9 回 薬開発 のための構造基
平 成 20 年 7 月 25 日 盤 研 究 講 師 名 東 隆 親 Y.C.Lee
片 桐 拓 也 いわき明星大学薬学部
教 授 大 杉 義 征 中 外 製 薬 株 式 会 社 MRA ユ
ニ ッ ト 部 長 仲 川 義 人 山形大学医学部附属病
院 教 授 ・ 薬 剤 部 長 森 俊 介 武 田 薬 品 工 業 株 式 会 社 医薬研究本部バイオ医
薬 研 究 室 主 席 研 究 員 順 天 堂 大 学 医 学 部 附 属 順 天 堂 医 院 糖 尿 病 内 分
泌 内 科 ( 財 )日 本 抗 生 物 質 学 術
嶋 田 甚 五 郎 協 議 会 理 事 長 富 岡 節 子 竹 中 章 郎 第 10 回 が ん 分 子 標 的 薬 と は ? - 矢 守 隆 夫 平 成 20 年 10 月 6 日 基 礎 研 究 の 視 点 か ら - 第 11 回 平 成 20 年 12 月 1 日 第 12 回 平 成 21 年 1 月 14 日 第 13 回 平 成 21 年 3 月 6 日 第 14 回 平 成 21 年
第 15 回 平 成 21 年
世界最大の新薬スタチン
の 発 見 薬学部 における蛋白
質 の 構 造 機 能 相 関 研 究 アルツハイマー病治療の現
状と未来 植物バイオテクノロジー
による医療用タンパク質
6 月 26 日 の 生 産 応用融合領域としての薬
剤学の新展開:脳関門の
11 月 2 日 分 子 生 物 薬 剤 学 か ら フ ァ
ーマコプロテオミクスへ
第 16 回 これからの薬学生に期待
平 成 21 年 12 月 14 日 す る
第 17 回 平 成 22 年 1 月 26 日 第 18 回 平 成 22 年 4 月 16 日 第 19 回 平 成 22 年 7 月 2 日 新型インフルエンザ A
(H1N1) の 出 現 と 課 題
薬学的問題点を抽出し解
決する能力を養う
薬剤師と倫理
遠 藤 章 田 中 信 忠 朝 田 隆 いわき明星大学薬学部
教 授 ( 財 )癌 研 究 会 癌 化 学 療
法 セ ン タ ー 分 子 薬 理 部 部 長 東京農工大学特別栄誉
教 授 昭和大学薬学部分析セ
ン タ ー 准 教 授 筑波大学臨床医学系精
神 医 学 教 授 的 場 伸 行 米国ルイビル大学医学
部 准 教 授 大 槻 純 男 東北大学大学院薬学研
究 科 薬物送達学分野准教授
松 木 則 夫
押 谷 仁 三 原 潔 渡 辺 義 嗣 107
所 属 東京理科大学生命科学
研 究 所 教 授 Professor, Johns Hopkins
Univ. Baltimore, MD,
USA
日 本 薬 学 会 会 頭 東京大学大学院薬学系
研 究 科 教 授 東北大学大学院医学系
研 究 科 教 授 武 蔵 大 学 薬 学 部 臨 床
薬 学 セ ン タ ー 准 教 授 東 北 薬 科 大 学 哲 学 教
室 教 授 【点検・評価】
(優れている点)
・薬 剤 師 の「 日 本 薬 剤 師 研 修 セ ン タ ー 研 修 認 定 薬 剤 師 」、
「日本病院薬剤師会生涯
研 修 履 修 認 定 薬 剤 師 」等 の 資 格 取 得 の 支 援 の 一 環 と し て 、生 涯 学 習 研 修 会 を 開
催 し 、 生 涯 に わ た り 教 育 す る 場 を 提 供 し て い る 。 ・薬 学 セ ミ ナ ー や 医 療 従 事 者 と 一 般 市 民 を 対 象 と し た 生 涯 学 習 研 修 会 で は 、最 新
の 薬 学 情 報 を 提 供 す る こ と に よ り 地 域 社 会 に 貢 献 し て い る 。 (改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。
108
基 準 1 1 ‐ 3 地域社会の保健衛生の保持・向上を目指し,地域社会との交流を活発に行う体制
の 整 備 に 努 め て い る こ と 。 【 観 点 1 1 -3 -1 】地 域 住 民 に 対 す る 公 開 講 座 を 定 期 的 に 開 催 す る よ う 努 め て い る こ
と 。 【 観 点 1 1 -3 -2 】地 域 に お け る 保 健 衛 生 の 保 持・向 上 に つ な が る 支 援 活 動 な ど を 積
極 的 に 行 っ て い る こ と が 望 ま し い 。 【 観 点 1 1 -3 -3 】 災 害 時 に お け る 支 援 活 動 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
本 学 で は 、開 学 以 来 、地 域 社 会 と の 文 化 交 流 、公 開 講 座 や 出 前 講 座 な ど の 地 域
貢 献 を 目 的 と し 、 幅 広 い 継 続 的 な 社 会 連 携 ・ 貢 献 を 行 っ て い る 。 平 成 1 7 年 春 に は 、活 動 を よ り 広 げ 、深 め て い く た め の 施 設 と し て 地 域 交 流 館 を 開
設 し 、地 域 と と も に 歩 み 、発 展 し て い く こ と を め ざ し 、さ ま ざ ま な 活 動 を 通 し て 地
域との交流を図っている。平成19年の薬学部開設以来、薬学部教員が公開講座、
出 前 講 座 、い わ き ヒ ュ ー マ ン カ レ ッ ジ な ど に 参 画 す る こ と に よ り 、こ れ ま で の 活 動
は よ り 広 が り を 見 せ て い る 。本 学 の 取 り 組 み に 対 し 、日 本 経 済 新 聞 社 産 業 地 域 研 究
所 が 行 っ た「 第 4 回 全 国 大 学 の 地 域 貢 献 度 ラ ン キ ン グ( 2009 年 )」に お い て 本 学 の
地 域 貢 献 が 認 め ら れ 、全 国 私 立 大 学 で 1 8 位 、国 公 立 を 含 め た 全 大 学 で 7 1 位 に 選
出 さ れ た 。 ( 1 ) 公 開 講 座 総 合 大 学 と し て さ ま ざ ま な 分 野 の 知 的 資 源 を 地 域 社 会 に 対 し て 、公 開 、還 元 す
る こ と を 目 的 に 、春 と 秋 に 定 期 的 な 講 座 を 開 講 し て い る 。平 成 1 9 年 か ら は 新 た
に 薬 学 部 を 含 め 、各 学 部 か ら 選 出 さ れ た 教 授 陣 が 多 彩 な 学 問 分 野 を 紹 介 し て い る 。
従 来 は 大 学 に お い て す べ て の 講 座 を 開 設 し て い た が 、平 成 2 1 年 度 春 季 開 催 の 第
4 3 回 公 開 講 座 か ら は 、大 学 で の 公 開 講 座 に 加 え 、市 民 が ア ク セ ス し や す い よ う
に、いわき駅に近い「いわき産業創造館」および交通の便が良い「生涯プラザ」
に 会 場 を 借 り て 実 施 し て き た 。い わ き の 中 心 部 に て 公 開 講 座 を 開 催 す る こ と に よ
り 、今 ま で 交 通 の 事 情 等 で 来 学 す る こ と が で き な か っ た 遠 方 の 市 民 を 含 め た 応 募
も 増 え 、気 軽 に 参 加 で き る こ と か ら 地 域 活 性 に も 寄 与 し て い る 。平 成 1 8 年 以 降
の 公 開 講 座 の 実 施 状 況 は 以 下 の 通 り で あ る ( 表 11-3)。 109
表 11-3 公 開 講 座 開 催 一 覧 開 催 時 期 第 37 回 平 成 18 年 6 月 演 題 講 師 名 健 康 を 支 え る 科 学 技 術 現 代 日 本 の 法 律 問 題 ダ イ エ ッ ト の 科 学 心 理 学 か ら み た 男 女 差 第 38 回 平 成 18 年 11 月
日 本 的 文 化 は い つ 始 ま っ た の か ∼ 12 月 人 間 支 援 ロ ボ ッ ト の 未 来 新 局 面 に 入 っ た ネ ッ ト 社 会 第 39 回 平 成 19 年 6 月
地 域 の 教 育 力 と は 何 か ? ∼ 7 月 時 間 の 心 理 学 生 薬 と 漢 方 の 世 界 第 40 回 平 成 19 年 11 月
現 代 医 学 史 ス ケ ッ チ ブ ッ ク ∼ 12 月 微 生 物 と 薬 高 度 情 報 化 時 代 の 光 と 陰 第 41 回 源 氏 物 語 千 年 紀 平 成 20 年 6 月 消 化 性 潰 瘍 と ピ ロ リ 菌 病 気 を 防 ぐ デ ィ フ ェ ン ダ ー 第 42 回 家 計 に も 地 球 に も 優 し い カ ー ラ イ フ 平 成 20 年 11 月 ∼
老後の安心と権利保障「成年後見人制
12 月 度 」 に つ い て 犯 罪 心 理 学 入 門 第 43 回 ペ ッ ト と 暮 ら す 動 物 行 動 学 平 成 21 年 6 月 脳 の 働 き と 心 を 考 え る 漢 方 薬 : 自 然 か ら の 贈 り 物 第 44 回 福 島 と 映 画 平 成 21 年 11 月 日 常 生 活 用 品 に み る 知 的 財 産 脳 と 体 の 不 思 議 第 45 回 ロ ボ ッ ト と 人 間 平 成 22 年 6 月 い わ き の 未 来 予 想 図 聴講人数
( 人 ) 佐 藤 健 二 大 表 良 一 菅 野 昌 史 五 十 嵐 幸 一 本 田 明 生 玉 懸 博 之 高 橋 義 考 高 山 文 雄 神 山 敬 章 大 原 貴 弘 川 口 基 一 郎 山 崎 洋 次 田 中 晴 雄 中 尾 剛 齋 藤 正 昭 鹿 児 島 正 豐 菊 池 雄 士 桜 井 俊 明 231 147 351 175 189 86 195 181 351 370 132 218 158 385 220 260 100 福 田 幸 夫 220 森 丈 弓 岩 田 惠 理 黒 見 担 丸 山 博 文 奥 村 賢 竹 内 良 亘 櫻 井 映 子 大 表 良 一 髙 木 竜 輔 350 408 651 265 126 40 272 120 143 ( 2 ) 出 前 講 座 本 学 で は 、小 学 生・中 学 生・高 校 生 に さ ま ざ ま な 分 野 へ の 興 味 を 深 め て も ら う
目 的 で 、出 前 講 座 を 実 施 し て い る 。平 成 2 2 年 度 の 公 開 講 座 は 、薬 学 部 が 6 講 座 、
科 学 技 術 学 部 が 1 1 講 座 、人 文 学 部 が 1 7 講 座 と 全 学 部 に わ た っ て い る 。平 成 2
1 年 度 に 実 施 さ れ た 出 前 講 座 の 活 動 デ ー タ を 表 11-4 に 示 す 。 表 11-4 出 前 講 座 実 施 対 象 校 一 覧 ( 高 等 学 校 、 そ の 他 ) 実 施 日 平 成 21 年 6 月 26 日 平 成 21 年 7 月 13 日 平 成 21 年 7 月 15 日 平 成 21 年 7 月 16 日 所 属 キャリアサ
ポ ー ト G 心 理 科 技 科 技 心 理 薬 担 当 教 員 件 学 校 名 泉 田 浩 福 島 い わ き 光 洋 高 等 高 校 本 多 明 生 中 尾 剛 梅 村 一 之 大 原 貴 弘 林 正 彦 福 島 会 津 工 業 高 校 110
福 島 い わ き 総 合 高 校 福 島 田 島 高 等 学 校 平 成 21 年 7 月 16 日 平成
平成
平成
平成
21
21
21
21
年
年
年
年
7
8
9
9
月
月
月
月
29
26
17
17
日 日 日 日 平 成 21 年 10 月 27 日 平 成 21 年 10 月 30 日 平 成 21 年 11 月 4 日 平 成 21 年 11 月 6 日 平成
平成
平成
平成
平成
21
21
21
21
21
年
年
年
年
年
11
12
12
12
12
月
月
月
月
月
16 日 4 日 8 日 11 日 17 日 平 成 22 年 1 月 19 日 平 成 22 年 1 月 21 日 平成
平成
平成
平成
平成
平成
平成
平成
平成
平成
22
22
22
22
22
22
22
22
22
22
年
年
年
年
年
年
年
年
年
年
1
1
1
2
2
2
2
3
3
3
月
月
月
月
月
月
月
月
月
月
22 日 28 日 29 日 5 日 5 日 19 日 26 日 2 日 2 日 5 日 平 成 22 年 3 月 8 日 平 成 22 年 3 月 12 日 平 成 22 年 3 月 17 日 心 理 薬 心 理 科 技 心 理 表 現 科 技 現 社 心 理 表 現 薬 心 理 心 理 現 社 薬 現 社 科 技 科 技 科 技 科 技 科 技 科 技 心 理 科 技 科 技 現 社 科 技 心 理 心 理 科 技 薬 科 技 科 技 科 技 心 理 薬 林 洋 一 村 田 亮 本 多 明 生 佐 々 木 秀 明 本 多 明 生 大 橋 純 一 安 野 拓 也 菅 野 昌 史 本 多 明 生 大 橋 純 一 金 容 必 本 多 明 生 本 多 明 生 神 山 敬 章 村 田 亮 福 田 幸 夫 安 野 拓 也 梅 村 一 之 東 之 弘 梅 村 一 之 東 之 弘 安 野 拓 也 本 多 明 生 佐 々 木 秀 明 東 之 弘 神 山 敬 章 坂 本 直 道 末 次 晃 大 原 貴 弘 佐 々 木 秀 明 松 本 司 岩 田 惠 理 安 野 拓 也 佐 々 木 秀 明 末 次 晃 村 田 和 子 (3)大学等と地域の連携モデル創製事業
替医療開発事業
福 島 磐 城 桜 が 丘 高 等 学 校 秋 田 岩 手 福 島 福 島 雄 物 川 高 等 学 校 盛 岡 農 業 高 等 学 校 郡 山 高 等 学 校 田 島 高 等 学 校 山 形 米 沢 東 高 等 学 校 福 島 福 島 西 高 等 学 校 福 島 若 松 商 業 高 等 学 校 福 島 い わ き 光 洋 高 等 学 校 宮 城 福 島 茨 城 福 島 宮 城 白 石 女 子 高 等 学 校 船 引 高 等 学 校 高 萩 高 等 学 校 勿 来 高 等 学 校 中 新 田 高 等 学 校 福 島 日 本 大 学 東 北 高 等 学 校 福 島 日 本 大 学 東 北 高 等 学 校 福 島 福 島 福 島 福 島 福 島 福 島 福 島 福 島 茨 城 福 島 平 工 業 高 等 学 校 日 本 大 学 東 北 高 等 学 校 磐 城 農 業 高 等 学 校 白 河 高 等 学 校 福 島 北 高 等 学 校 小 野 高 等 学 校 勿 来 工 業 高 等 学 校 遠 野 高 等 学 校 東 海 高 等 学 校 学 校 法 人 石 川 高 等 学 校 福 島 磐 城 高 等 学 校 茨 城 大 子 清 流 高 等 学 校 宮 城 名 取 北 高 等 学 校 いわきのお湯と食を生かした補完代
い わ き 市 の 温 泉 資 源 に 相 応 し い 新 事 業 を 開 発 し 、 地 域 振 興 に 貢 献 し よ う と い う
試みである。補完代替医療の重要な位置を占める温泉物理療法と漢方医療を複合、
一体化した健康増進システムを提供することは有意義であり、このシステム提供
の場(豊富な源泉、多種多様な食材、薬学教育機関の存在等)としていわき市は
適 し て お り 、 新 し い 補 完 代 替 医 療 の 創 出 と 地 域 振 興 が ね ら い で あ る 。「 薬 湯 薬 膳 」、
「 薬 食 同 源 」 に 専 門 家 の 直 接 支 援 と 指 導 を 受 け た 補 完 代 替 医 療 が 骨 子 で 、 平 成 21
年 度 に は 講 演 会 2 回 と 体 験 会 2 回 を 開 催 し た 。 111
( 4 ) 化 学 へ の 招 待 日 本 化 学 会 東 北 支 部 主 催 、 福 島 県 教 育 委 員 会 後 援 、 い わ き 市 教 育 委 員 会 後 援 、
( 社 ) い わ き 市 薬 剤 師 会 後 援 わ れ わ れ の 暮 ら し を 支 え , 科 学 や あ ら ゆ る 産 業 に 深 く 関 わ る 「 化 学 」 の 大 切 さ
や楽しさを,簡単な実験を通して多くの子供達に伝えることを目的としている。
ある意味では便利になりつつある現代社会の中で,逆に自然科学の不思議さや面
白さを体験する機会が極めて少なくなっているようにも思える。化学の実験を通
して興味や感動を引き出すことによって,参加者が科学を正確に理解するきっか
け と な る こ と を 期 待 し て い る 。 例 年 、 1 0 0 人 前 後 の 参 加 者 が い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・公開講座は、多様な学習ニーズに応えるべく講座内容を充実させ、開催場所・
時 期 ・ 時 間 な ど の 工 夫 に よ り 多 数 の 聴 講 者 を 迎 え て い る 。 ・高校への出前講座は平成16年度と比較すると、平成21年度ではほぼ3倍の
件 数 と な っ て お り 、 活 動 の 広 が り も 評 価 で き る 。 (改善を要する点)
【改善計画】
特 に な し 。 112
基 準 1 1 ‐ 4 国際社会における保健衛生の保持・向上の重要性を視野に入れた国際交流に努め
て い る こ と 。 【 観 点 1 1 -4 -1 】英 文 に よ る ホ ー ム ペ ー ジ な ど を 開 設 し ,世 界 へ の 情 報 の 発 信 と 収
集 が 積 極 的 に 行 わ れ る よ う 努 め て い る こ と 。 【 観 点 1 1 -4 -2 】大 学 間 協 定 な ど の 措 置 を 積 極 的 に 講 じ ,国 際 交 流 の 活 性 化 の た め
の 活 動 が 行 わ れ て い る こ と が 望 ま し い 。 【 観 点 1 1 -4 -3 】留 学 生 の 受 入 や 教 職 員・学 生 の 海 外 研 修 等 を 行 う 体 制 が 整 備 さ れ
て い る こ と が 望 ま し い 。 【現状】
英 文 ホ ー ム ペ ー ジ を 開 設 し 、 外 国 に 対 す る 情 報 発 信 を 積 極 的 に 進 め て い る 。
本 学 の 海 外 大 学 と の 交 流 に 関 し て は 、中 華 人 民 共 和 国 の 遼 寧 石 油 化 工 大 学 お よ び
瀋 陽 薬 科 大 学 と の 協 定 に 基 づ き 、教 員 の 研 修 受 け 入 れ 、遠 隔 授 業 お よ び 留 学 生 の 受
け入れが行われている。
外 国 人 留 学 生 の 受 け 入 れ は 、瀋 陽 薬 科 大 学 か ら 大 学 院 理 工 学 科 物 質 理 学 専 攻 の 修
士 課 程 に 平 成 2 0 、2 1 、2 2 年 に 各 2 名 が 入 学 し 、薬 学 部 の 教 員 が 研 究 指 導 に あ
た っ て い る 。平 成 2 0 年 入 学 の 学 生 は 修 士 の 学 位 を 取 得 し て 既 に 帰 国 し て い る 。ま
た、バングラデシュから 1 名の客員准教授が薬学部に在籍している。
平 成 2 2 年 度 は 、薬 学 部 で 5 名 の 教 員 が 国 際 学 会 や 国 際 シ ン ポ ジ ウ ム に 参 加 し て
研究成果を発表した。
【点検・評価】
(優れている点)
・海外の大学との定期的な交流、大学院生の受け入れは評価できる。
(改善を要する点)
・英文ホームページは開設されているが、今後、留学生や研修生を積極的に受け
入れるためにも英文ホームページのさらなる充実が必要である。
・海外の大学との交流に関しては、積極的に拡大していくことが必要である。
【改善計画】
特 に な し 。
113
『 点 検 』 1 2 自 己 点 検 ・ 自 己 評 価 基 準 1 2 ‐ 1 上 記 の 諸 評 価 基 準 項 目 に 対 し て 自 ら 点 検・評 価 し ,そ の 結 果 を 公 表 す る と と も に ,
教 育 ・ 研 究 活 動 の 改 善 等 に 活 用 し て い る こ と 。 【 観 点 1 2 -1 -1 】自 己 点 検 及 び 評 価 を 行 う に 当 た っ て ,そ の 趣 旨 に 則 し た 適 切 な 項
目 が 設 定 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 1 2 -1 -2 】 自 己 点 検 ・ 評 価 を 行 う 組 織 が 設 置 さ れ て い る こ と 。 【 観 点 1 2 -1 -3 】自 己 点 検 ・ 評 価 を 行 う 組 織 に は ,外 部 委 員 が 含 ま れ て い る こ と が
望 ま し い 。 【現状】
今 回 の 薬 学 部 に お け る「 自 己 評 価 2 2 」に お い て は 、平 成 2 2 年 3 月 に 設 置 さ れ
た「 薬 学 部 自 己 点 検 評 価 委 員 会 」( 専 任 教 員 5 名 、2 年 任 期 : 平 成 2 2 年 4 月
2
4年3月)に諮り、点検・評価の方向性等を検討し、学部内各種委員会を中心に、
薬 学 部 全 教 員 お よ び 関 係 事 務 職 員 の 協 力 の も と 点 検・評 価 、報 告 書 の 作 成 に 臨 ん だ 。
「 薬 学 教 育 (6 年 制 )第 三 者 評 価 評 価 基 準 -平 成 2 2 年 3 月 版 」 に 基 づ い た 自 己 評 価
を 実 施 す る た め 、 「 自 己 評 価 実 施 マ ニ ュ ア ル -平 成 2 2 年 6 月 版 ( 薬 学 教 育 評 価 機
構 ) 」 記 載 の 自 己 評 価 点 検 項 目 に 従 い 点 検 ・ 評 価 を 実 施 し て い る 。 【点検・評価】
(優れている点)
・ 自 己 点 検 お よ び 評 価 を 行 う に 当 た っ て 、 薬 学 教 育 (6 年 制 )第 三 者 評 価 評 価 基 準
に則した適切な項目が設定されている。
・「薬学部自己点検評価委員会」が設置されており、自己点検評価委員会を中心
に 学 部 内 各 種 委 員 会 の 協 力 を 得 て 、 点 検 評 価 、 報 告 書 作 成 が 作 成 さ れ た 。 (改善を要する点)
・自己点検評価を進めるに当たり、全学事務部門との情報交換がやや希薄であっ
た。今後、具体的に改革を推進するに当たって、より積極的な意見交換が望ま
れ る 。 ・薬 学 部 の 自 己 点 検・評 価 を 行 う 組 織 に は 現 時 点 で 、外 部 委 員 は 含 ま れ て い な い 。
様々な地域の社会資源と連携を保った、学外の第三者による点検・評価のシス
テムづくりも多角的に導入を検討する必要がある。
【改善計画】
自 己 点 検 ・ 評 価 を 恒 常 的 に 実 施 す る シ ス テ ム の 構 築 中 で あ る 。 114
115 
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