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福祉サービス第三者評価結果

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福祉サービス第三者評価結果
福祉サービス第三者評価結果
総 括
対象事業所名
レッツ・びー溝の口保育園
運営主体
学校法人 島崎学園
対象サービス
認可保育所
事業所住所
〒213-0001 川崎市高津区溝口2-16-6 シマザキビル1階
設立年月日
2009(平成21)年 4月 1日
評価実施期間
平成23年10月 ~ 平成24年3月
公表年月
平成24年3月
評価機関名
社会福祉法人 川崎市社会福祉協議会
評価項目
川崎市版
総合評価(優れている点、独自に取り組んでいる点、改善すべき事項等)
【園の概要】
レッツ・びー溝の口保育園は、東急田園都市線の溝の口駅、JR南武線武蔵溝ノ口駅より
徒歩5分、大山街道に沿った、商店と住宅が混在した活気ある商業地域にあります。
運営法人は学校法人島崎学園です。園舎は築30年、鉄筋コンクリート造り6階建て1階部
分を、平成21年に全面改装して開園しました。床暖房構造の温かい、明るい3クラスの保育
室から成ります。園庭はありませんが、近くには大きな公園や、桜並木の遊歩道が整備され
た二ヶ領用水路など、子どもたちの活動の場が豊かに存在しています。
定員は、30名ですが、現在、入所児童数は34名です。クラスは、1歳児クラス、2歳児ク
ラス、3~5歳児クラス(異年齢保育)の3クラスです。
園は、運営方針“家庭的で温かみがある環境のなかで、生活や遊びといった「体験」を通
して「こころ」も「からだ」も健やかに発達するよう心掛ける”のもと、
“幼児期という人の
一生のなかで最も重要な時期を、一人の人間として、社会の一員として、健全により良く生
きていくための基礎作りができる場所としての保育園”を目指しています。
【優れている点】
1. 小規模保育園の良さが活かされています。
園は、1歳児クラス10名、2歳児クラス11名、3~5歳児クラス13名です。玄関から伸
びる廊下の左側に、2歳児クラス、1歳児クラスがあり、突き当たりに3~5歳児クラスが配
置されています。
各クラスと廊下との間は明るい大きなガラス窓で仕切られていて、子どもたちの様子が良
く見られます
園長やフリーの立場にある主任は、クラスに入らないでも廊下から窓越しに保育士や子ど
もたちの様子が観察でき、保育士たちと常に情報交換を行っています。
登園・降園時の保護者と子どもの交流は、廊下やクラス入口で行われます。保護者はガラ
ス窓から子どもの様子、保育士の姿が見えるので、保育士と自然に話し合える環境にありま
す。
園長・主任を中心とした職員の中で、また職員と保護者の間での情報の共有などが、小規
模保育園の連携の良さとしていかされています。
2. 子どもたちは健やかに園生活を送っています。
保育士は子どもに穏やかに接しており、子どもの話しや意見に良く耳を傾けています。そ
して、自分でしようとする気持ちを大切にして、子ども一人ひとりの成長を把握しながら保
育しています。衣服の着脱は、子どもが分りやすい方法を教え、自分でできると「頑張った
わね」とほめ、見守るなどの対応をしています。
天気の良い日は出来る限り散歩に出かけて自然と関わる機会を持っています。散歩道や公
園は自然に恵まれていて、保育士は常に季節の変化が感じられるよう心掛け、子どもの気付
きや発見に共感しています。
給食は子どもたちにとって大きな楽しみです。保育士と栄養士の連携により、子どもの生
活や活動時間に合わせた適温給食を実施し、小グループでテーブルを囲み、保育士の同席の
もと家庭的な雰囲気の中で食事をしています。
子どもの発達に合わせ、椅子やテーブル、クッションを変え、正しい姿勢で食事が出来る
ように配慮しています。また、食事の場にあった声の大きさで会話する、いろいろなものを
順番に食べるなど、年齢に応じた食事のマナーを指導しています。
1歳児から5歳児まで異年齢交流も多く、小さい子をいたわる気持ちが自然と養われてい
ます。小さい子に順番や約束を教えてあげ、みんな協力することを学んだりしています。
保育目標「芽生えた意欲がんばる子(自立・自主性)」「思いやりのある素直な子(情緒)」
が、着実に実践されています。
3.日常的に、身体を動かして遊ぶことに力を注いでいます。
園庭を備えていないことの環境を跳ね返そうと、「歩く、走る、跳ぶなど戸外での活動を
十分に楽しむ」を大切にしています。
散歩はとても大事にしています。雨の降る時以外は、午後の時間帯も含めて、常に外に出
かけるようにしています。近隣には公園が多く、片道25分かかる公園にも行きます。公園で
は固定遊具で遊んだり、大縄、かけっこ、すもう、ルールのある遊びなど精一杯身体を動か
しています。
室内では、すべり台や平均台(長くつないだり、積み上げられる椅子を利用)、長縄、マ
ットで遊びます。室内遊具の選定に際しては、出来るだけ身体を動かして遊べるようにと、
配慮しています。
3・4・5歳児は、毎週専属講師による体育、スイミングが行われています。体育指導では、
室内にマットや跳び箱などを用意して、運動会ではその成果を発表しています。
3・4・5歳児のスイミングは、毎週1回、マイクロバスで行く系列のスイミングスクール
で行われます。準備体操の後、水中ウオーク、カラーボール遊びなどを楽しみます。ビート
板を使える子もいます。子どもたちは、水の中を十分に楽しみ生き生きした表情で帰りのバ
スに乗ります。
保育目標「生き生きと遊ぶたくましい子(健康)」に向け、精力的に取り組んでいます。
【改善が望まれる点】
1. 業務マニュアルなどの整備を、更に推進されることが望まれます
園は、「安全マニュアル」「衛生マニュアル」など種々のマニュアルを作成し業務の標準
化・能率化に備えています。
しかし、園の置かれた環境や、職員の活動状況に必ずしも沿っていない部分が見受けら
れること、また、チェックリストなどは一部実情に沿っていない部分もあります。業務実
績や活動状況を基に見直され、より園に相応しい業務マニュアルに整備されることが望まれ
ます。
2.運営・活動の実績を記録することについて、検討が望まれます。
園では、会議・打合せ、面談や、安全の点検など、種々の活動が行われています。
職員会議については審議状況が議事録として残されていますが、他の運営や活動に対して
の記録は、個人がメモしているなど、必ずしも十分ではありません。運営・活動の客観的な
証拠として、振り返りの情報として、記録の必要性を検討され整備されることが望まれます。
評価領域ごとの特記事項
1.人権の尊重
・保育士は子どもに穏やかに接しており、子どもの話や意見によく耳を傾けて
います。子どもへの言葉づかいや子どもへの対応については、職員会議で振り
返りを行い、園長や主任が助言、指導をしています。
・個人情報の記載されている書類は、園長が管理するロッカーに保管し、厳密
に管理するよう徹底しています。
・保育士は、常に、保護者や子どもの様子に注視し、虐待の予防や早期発見に
努めています。
・外国籍の保護者に対しては、親子ふれあいの日などの行事を通して、保護者
同士の交流が持てるよう配慮をしています。
・全職員が子ども1人ひとりの様子を把握できるよう、職員同士は日常的に意
思の疎通を図り、その子どもの成長に見合った対応ができるようにしていま
す。
・子どもの発達、健康、生活状況などについての保護者との情報交換は、登降
園時の会話や連絡帱、また個人面談により行っています。
・園長・主任は毎月、園医から園児の健康管理について指導を受け、職員にそ
の内容を周知して、適切な園児の健康管理が行われています。
・保育士と栄養士の連携により、子どもの生活リズムや活動時間に合わせた適
温給食が実施されています。川崎市の標準献立に沿って、手作りおやつも工夫
しています。
・天気の良い日はできる限り散歩に出かけて自然と関わる機会をもっていま
す。散歩道や公園は自然に恵まれており、保育士は常に季節の変化が感じられ
2.意向の尊重と自 るよう心掛け、子どもの気づきや発見に共感しています。
立生活への支援に ・保育目標に「生き生きと遊ぶたくましい子(健康)」を掲げ、日常的に身体
向けたサービス提 を動かして遊ぶことを取り入れています。近隣には公園が多く、固定遊具、大
供
縄、かけっこ、すもう、ルールのある遊びなどをしています。
・小規模保育園で、1歳児から5歳児まで異年齢交流も多く、小さい子をいた
わる気持ちが自然に養われています。
・朝9時までと、夕方17時以降は、自由遊びの時間帯としています。飽きて
しまわないよう、好きなおもちゃを自分で自由に選べるように配慮し、大人数
のときにはできない、「お楽しみのおもちゃ」を出して、楽しく過ごせるよう
にしています。
・早朝・延長保育の時間帯は、尐人数のため、異年齢の交流が深められる時間
でもあり、保育士が必要に応じて、仲立ちをして、ごっこ遊びなど同じ遊びの
中でそれぞれの年齢に応じた役割を見つけて取り組めるように工夫していま
す。
・保育課程のもとに、年齢別の年間指導計画、1歳児、2歳児、および3歳児
から5歳児(共通)の月間指導計画(月案)、週案、日案が作成されています。
・職員会議、各クラスの担任による会議、クラスごとの会議、随時行うミーテ
ィングなどにより、子どもに関する情報を共有し、ケース検討も行っています。
・保護者からの要望・苦情を聞くための仕組みを保護者へ伝えると共に、玄関
3.サービスマネジ
に「ご意見箱」を設けています。
メントシステムの
・園長は、福祉サービスの質の向上に強い意欲を持ち、組織としての取り組み
確立
に十分な指導力を発揮しています。
・事件、事故や災害に適切に対応できるマニュアルがあり、全職員に周知して
います。災害時の避難先を「入園のしおり」に明記し、保護者に周知していま
す。
・地域の関係機関との連携や交流を深めるよう情報を収集し、それを職員が共
有しています。
・育児相談などに際しては、児童相談所などの専門機関との相談や連携ができ
4.地域との交流・
る体制になっています。
連携
・種々の機会をとらえて、近隣の人々に保育園について理解して頂くよう努め
ています。
・保育園の保育理念、基本方針は明文化され、職員に周知し、会議などを通し
して理解を深めています。保護者へは、入園時に「園のしおり」により説明し
ています。
・保育課程の作成に際しては、
”園では健康で元気で楽しく過ごしてほしい”
5.運営上の透明性 という保護者の意向に配慮すると共に、歴史ある大山街道の古い商店街の中に
の確保と継続性
新しくできた園であること、徒歩1分のところには二ヶ領用水路がある環境、
保育目標「明るく、やさしく、たくましい子ども」などを考慮しています。
・
「園だより」
「給食だより」を、毎月発行し、保護者へ配布しています。また、
保護者への情報提供については、園の掲示なども活用しています。
・川崎市役所市民・こども局こども本部子育て施策部保育課主催の研修プログ
ラムから、職員が希望する研修を選んで受講できるようにしています。園長、
主任から各職員に必要な研修の受講を勧めることもあります。民間団体主催の
研修会も案内しています。
・園長は、職員会議で自由な意見交換がなされるように心がけています。また、
6.職員の資質向上
園長、主任はできるだけ、いずれかの保育室か廊下に居ることに努めているの
の促進
で、職員はいつでも意見や提案を伝えることができます。
・職員は、各指導計画の見直しを通じ、定期的に保育内容の点検をしています。
また、職員は会議に積極的に参加することにより、自身の保育の振り返りを行
っています。
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