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市民行動計画プロジェクト 高齢者の健康づくりを考える会

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市民行動計画プロジェクト 高齢者の健康づくりを考える会
市民行動計画プロジェクト
高齢者の健康づくりを考える会
<もくじ>
1.
まえがき………………………………………………………………1
2.
市民行動計画書………………………………………………………3
3.
健康行政への提案書…………………………………………………5
4.
今までの取り組み(活動経過)……………………………………10
5.
あとがき………………………………………………………………12
i
1.まえがき
この市民行動計画書は、2001 年(平成 13 年)5 月に発足した日野いいプラン2010プロジェク
ト高齢者の健康づくりを考える会が作成しました。
内容は、「日野いいプラン 2010」の中でも述べられている『いつまでも健康でいられるために、地
域の中に散策路、ジョギングコース、スポーツ広場等の健康増進の場づくりを進めるとともに、病気の
予防と健康づくりの地域コミュニティ活動を推進します。また、心身ともに健康な生活を送るため、予
防、早期治療に向けた、健康診断・相談等を充実し、保険医療体制の整備・充実を図ります。』という
ことを中心に検討した市民行動計画です。
この会の発足と時を同じくして、日野いいプラン 2010 推進事業の第 1 弾として、各課の主要事業
説明会が開催され、健康課の平成 13 年度主要事業説明の中で、今後の課題の1つとして、健康課長よ
り「健診の受診率の向上で健康寿命の延伸をする」という思いが語られました。
大半のプロジェクトメンバー自身の近未来にかかわることでもある、 高齢者の健康づくり
は、ま
さに自分自身の生涯を健康的に過ごすことと直結していると認識しました。これらのことに私たちのプ
ロジェクトの原点と出発がありました。
地域の健康づくりについての勉強や地域コミュニティの健康づくりの現状に触れていく中、健康づ
くりは「健康診断の受診」と「生活習慣病の予防」を重視する必要があるという方向で検討を進めてき
ました。
「高齢者誕生月健診」は健診の案内が対象者全員に届けられているにもかかわらず受診率はあまり向
上していません。しかし、アンケートにご協力いただいた日野市老人クラブ連合会の各老人クラブは高
受診率であり、その理由や未受診の背景などもある程度把握させていただきました。
このことから、日野市老人クラブ連合会、老人クラブとのつながりを大切にして、受診率の向上に向
け行動することを決めました。
時を得て、「日野人げんき!」プランが策定されました。そして、健康行政の一環として保健師や健
康づくり推進員を増やすことにより「高齢者寝たきりゼロ」を重点目標とした施策の具体化が始まりま
した。
国の方では、来年度から生活習慣病の予防対策を強化し、健康診断を義務化することを検討し、法案
の準備をしているとの報道もありました。
私たちプロジェクトの行動もこうした動きを視野に入れ、保健師や健康課職員、健康づくり推進員と
のつながりを考慮しつつ進めていきます。
2005 年(平成 17 年)6月
日野いいプラン 2010 市民行動計画プロジェクト
高齢者の健康づくりを考える会
-1-
2. 市民行動計画書 「高齢者の健康づくりを考える会」
行動の目的
健康寿命の延伸を目指して高齢者誕生月健診の受診率向上を目的とする。
(目標)①高齢者誕生月健診の受診率の向上につながる活動をする。
②健康づくりに関する情報提供を行う。
【活動の対象】
行動の内容 ①各単位老人クラブ
(方法)老人クラブの主催する健康に関する勉強会・講演会に参加し、受診率向上のため健
診をPRする。
②自治会
③自主健康活動グループ(行政型)・・・パワーリハビリテーション、さわやか健康体操等
④自主健康活動グループ(市民型)・・・各自主活動グループ
②∼④に対して、高齢者の健康づくりをテーマとした「情報チラシ」を作成して提
供することにより、高齢者誕生月健診の受診についてPRをしていく。
【情報チラシの内容】
・健診の効用について
・市の健康事業の紹介
・健康事業の終了後の情報(自主活動グループの情報)
・食生活について(高齢者が手間をかけず簡単に作れるレシピの提案等)
・元気な80歳の方の健康生活紹介
・万歩計など健康用品の利用法紹介
・ウォーキングについて(おすすめウォーキングコースの提案等)
・地域のサークルや各老人会の取組み等の紹介(投稿コーナーを設けて、各団体か
らのお誘いを掲載する等)
・介護予防について(NPO活動の紹介等)
行動の場所
行動期間・日時
連携先
①日老連役員、保健委員、各クラブの健康づくり担当(者)と決める。
②自治会長宅へ「情報チラシ」を送る。
③各種会合等に出向く。
(チラシや旗を持参してPR)
2年間
各団体の会合日時
各自治会長、日老連、日老連保健委員、各クラブ健康づくり担当、日野市健康づく
り推進員
活動時の名称 活動時の名称を「健診おすすめた∼い」とする
評価の尺度・基準 ・開催回数及び出席人数
・チラシの配布数
(受診率を計上するかは老人クラブと相談する)
※初年度は「評価」の基礎年度とする。(ベースライン)
-3-
3.健康行政への提案
∼行動計画作成過程の中から 11 の提案が生まれました∼
提案にあたって
日野いいプラン 2010 プロジェクト「高齢者の健康づくりを考える会」は市民行動計画
書を作り上げるなか、 健康診断の受診率の向上で健康寿命の延伸へ を念頭に、議論を積
み重ねてきました。
その中から広く環境を整えていただくべき点を健康行政への提案としてまとめました。
折りしも、
「日野人げんき!」プランが発表され、健康づくりの施策の方針と具体的な取
り組みを示されましたので、私たちの個々の提案に関係性があると考える施策を例示させ
ていただきました。
2010 年度までの各年度の施策の実行に強い関心を持ち続けて、管理のサイクルがうま
く回るように協働関係が発展することを、そして所期の目的が達成されることを期待しま
す。
また、毎年の予算編成や施策の具体化の段階で「提案」が検討され、事業化や施策の形
成に役立つことも期待しています。
つきましては、今後とも市民参画による事業評価をすすめていただくようにお願いいた
します。
-5-
<提案 1>高齢者の健診受診率の向上を啓蒙。
市民の参画を得て、老人クラブ、自治会などをはじめ、いろいろな機会を通じて健診の必要性
や効用などを啓発する。
「日野人げんき!」プランとの関係性(提案1)
「日野人げんき!」プラン P.82
(市の取り組み)【新規】
● 余計なお世話事業
老人クラブや地域のサークルになかなか参加できない方に声をかけ、新しい自分を見出す機会
となる「個人を育てる事業」を実施します。
<提案 2>さらに広報活動を充実する。
受診率向上の活動に関する情報の発信、地域における活動の紹介、健康づくりに関する情報の
発信など、わかりやすく情報を提供する。
「日野人げんき!」プランとの関係性(提案2)
「日野人げんき!」プラン P.74
(市の取り組み)【新規】
●健康課のホームページを立ち上げ、各種健診や健康情報を提供していきます。
<提案 3>健診後のケアー・フォローとして予防事業の企画・実施。
生活習慣病の予防のための啓蒙活動をより小さい地域単位で実施・充実する。
「日野人げんき!」プランとの関係性(提案3)
「日野人げんき!」プラン P.71
(市の取り組み)【新規】
●健診後のフォローが必要な人に対し、専門職が健康への意識づけを行い、地域の仲間とともに生
活習慣の改善を実行していけるよう健康相談や教育を充実していきます。(地域学習会の開催)
-6-
<提案 4>市民の力を活かすことを重点施策のひとつにする。
健康事業や健康教育の修了市民の力を借りて、自主的活動のグループ作りの支援や援助、また、
自主活動グループの支援、ネットワーク化などをすすめる。
「日野人げんき!」プランとの関係性(提案4)
「日野人げんき!」プラン P.80
(市の取り組み)【充実】
■ 各種健康教育やフォローアップ事業などを通じて受講生の自主グループ化を促進します。
◆なお、「P.85」の(地域の取り組み)の中にも関係項目があります。
<提案 5>受診率集計の電算処理化と管理データの活用・提供。
高齢者誕生月健診の集計は判定結果のみ電算化されていますが個々の検査結果までは集計でき
でいない。健康行政の基礎データとしても、受診者の健康データとしても有効なデータとして使
いきれない状況です。これをまず電算処理化してデータベースを構築し、施策の基礎資料や評価
資料として役立てられる管理データにする。併せて個人への健康情報の提供にも役立てる。
なお、将来は他市医療機関での受診者や各種健保の受診者の受診データも一元化できるように
システム設計を拡張的に進めてもらいたい。
(医療機関とのネットワーク化や健診票の標準化など
が前提にあると思いますが。)
また、市として国や都に健診内容、健診数値・基準等の統一化と高齢者健診の義務化を要望し
てもらいたい。
「日野人げんき!」プランとの関係性(提案5)
「日野人げんき!」プラン P.72
(現在取り組んでいる事業)
● 健康管理システムの推進
・ 誕生月健診や各種健康情報の一元化
・ 市民の健康管理や生活習慣病等、指導に活用していきます。
-7-
<提案 6>高齢者にもできるミニ農園の設置。
マンション、団地など共同住宅に住む高齢者の心身のケアーを目的として、花や野菜作りがで
きる空間を住まいの近くに確保する。水、用具、援助者、バリアフリーなどを考慮して提供する。
<提案 7>高齢者が楽しめる公園をつくる。
高齢者が軽く運動できるような工夫やひなたぼっこができる工夫をした公園で、運動指導員や
レクリーダーの支援を受けて家から出て「うごくこと」を指導する。
「日野人げんき!」プランとの関係性(提案 6,7)
「日野人げんき!」プラン P.78
(市の取り組み)【充実】
■ 良好な住環境を形成するため、地区計画制度により安全で快適な住まいづくりをすすめます。
■ 農地を保全していきます。
-8-
<提案 8>現在の健康手帳を「ICカード」化して、利便性を飛躍的に向上させる。
個々人で健康診断データを管理・蓄積でき、健康づくりの履歴が記録され、評価もできる携帯
可能なカード化を図る。
身近な医療機関や公共施設等で簡単にデータ出力も可能にする。
<提案 9>「(仮称)健康ポイント制」による報奨制度の創設。
個人の努力が報われる仕組みがあってこそ、誰もが確実に、そして継続的に健診を受けると思
います。健康づくりの努力がポイントによって評価され、報奨が得られる仕組みを作る。
なお、個人のポイントが「カード」によって管理できるように配慮する。
<提案 10>高齢者誕生月健診に 付加価値 を付ける。
「体力年齢」「健康年齢」「物忘れ
“楽しい健診”、”高い受診率”、の健診を目指して「血管年齢」
健診」「おたっしゃ健診」など、受診者が選べるメニューも用意する。IT 技術の活用を視野に入
れ、ケアの付加価値も高めるよう検討する。
また、健診の内容についても、予防重視の検査項目へ、経年変化重視の継続性を尊重した内容
に見直しを図る。ホームページなどで調査結果を公表する。
<提案 11>健診結果の通知(情報提供や生活習慣改善指導)の方法を改善。
健診結果に基づくフォローを実践的な「専用シート」により運動や食生活の改善指導を行い、
1 年間の健康づくりのプランニングにも役立つものにする。
「日野人げんき!」プランとの関係性(提案 8∼11)
「日野人げんき!」プラン P.71
(個人や家庭での取り組み)
● 体重や血圧など、日頃から測って自己チェックに努めましょう。
● 健康診査の結果を健康管理や生活習慣の改善に役立てましょう。
● 健康情報をもとに市民自らが健康管理に役立て、自身の健康水準を高めましょう。
(市の取り組み)【充実】
■ いつでも、どこでも気軽に受けられる生活習慣病健診を目指し、健診内容の充実や対象年齢
の拡大などについて検討します。
■ 市民自らが健康管理に役立てていけるITを活用した健康管理システムを構築します。
■ 生活習慣病健診、高齢者誕生月健診や各種がん検診などの普及・啓発を図るとともに、生活
習慣病健診の申込方法等を工夫し受診率の向上を目指します。
-9-
4.今までの取り組み(活動経過)
時間経過
H11.5
H13.3
H13.4
H13.5
内
容
2010年プラン策定市民ワーキングチーム発足
市民行動計画「8つのプロジェクト」1 つとして発足
各課主要事業説明会
健康課長より、目的、目標、概要、展開方
法と市民参画等の説明があり、「展開方法と市民参画」において高
齢者誕生月健診、生活習慣病健診等の受診率の向上も課題の1つと
して掲げられた。
第 1 回「高齢者の健康づくりを考える会」会議開催
内容:参加メンバー初顔合わせ(世話人青島さんと亀井さん
に決定)
H13.6
第 2 回会議
内容:①健康問題の関心や認識レベル
②健康診断受診率の分析・調査
③健康な高齢者の生活習慣
以上 3 点に絞り話し合いを進めることになった。
H13.6
第 3 回会議
内容:健康課の現在の事業状況の説明をする
市民より受診率データの整備の必要性を提案される。
以後、月2回のペースで健康課の事業についての説明や質疑を行っ
た。
日野市の高齢者の現状と課題について勉強会
(つくしの会、はつらつリハビリ見学含む)
市民から生活習慣病や高齢者の体についての内部勉強会の要望に
よりボランテイア講師選定
H13.8
H14.2
東京都健康づくり推進財団・仲 真美子医師より生活習慣病につい
ての講義を受け、座談会を行う。
「受診率」をキーワードに行動計画を作ることに決定
要点◎高齢者誕生月健診受診率をスポット
◎健診率の向上で健康寿命の延伸
◎受診しない方、できない方の理由を知ろう
老人クラブ対象に以上を知るためのアンケート調査の実施決定。
アンケート方法の検討に入る。
H.14.4 8つのプロジェクトチーム報告会
H14.4
- 10 -
H.14.7
日野市老人クラブ連合会にアンケート依頼・実施
アンケート内容
① 身体の状況
② 生活習慣
③ 外部との交流
④ 生活満足度
⑤ 高齢者誕生月健診(認知度・受診の有無・理由)
⑥ 属性
・アンケート紙回収
・市民、職員が手分けしてアンケート紙の集計作業に入る。
・市民対象講演会の企画に入る。(市民への啓発のため)
(運動習慣をテーマに講師の選定に入る。)
H14.11
「健康づくりふれあい講演会」開催(於・生活・保健センター)
東京都健康づくり推進センター運動指導士松木重村氏講演
テーマ「あなたもできるいきいき健康づくり」
H14.12
アンケート中間報告書作成(老人クラブ会長に配布)※2
・内容の分析、検討は「最終報告書」にまとめることを老人クラブ
に報告
・アンケート最終報告書作成に向け、自由記載欄の整理、分類作業
に入る。クロス集計の内容等の検討
最終報告書内容、レイアウト、コメントの検討作業に入る。
アンケート最終報告書完成※1
H16.1
H16.
3
H16.6
H16.8
H16.9
H16.11
H17.1
H17.2
H17.6
老人クラブ評議委員会にて「アンケート報告書」および「アンケー
ト結果から検討した今後の健康行政の方向性」※3を配布・説明。
日野市老人クラブ連合会保健委員の皆様との懇談会※4
老人クラブときわクラブの皆様と懇談※5(三沢台地区センター)
老人クラブ長寿会の皆様と懇談※6(仲町自治会館)
行動計画書作成作業開始
「日野人げんき!プラン対応一覧作成※7
広報掲載(会の紹介と活動報告)
市民行動計画書完成
※1∼7についての詳細は「別冊」に収載しています。
- 11 -
5.あとがき
6年前の平成 11 年 5 月から「日野いいプラン2010」の計画策定に関わ
り、平成13年 3 月に「高齢者の健康づくりを考える会」が発足しました。は
じめは、高齢者の健康づくりの何に取り組んでいけばよいのかわからず、健康
課の事業の見学からはじめ、高齢者の現状と課題について学習していました。
「高齢者がいつまでも健やかでいられるまち」を目指して、メンバーは市民 7
名と市職員4名で、
「高齢者健診の受診率の向上」をキーワードに毎月 2 回、2
時間の会合を持ち活動してきました。
途中、日野市老人クラブ連合会の皆様にご協力をいただき、老人クラブ会員
の方(約 3000 名)を対象に「いきいきした高齢社会のためのアンケート調査」
を行い、高齢者の生活の様子や健診受診状況把握、健診に対する要望などをメ
ンバーが力をあわせて集計し報告書をまとめました。
その結果をもとに2つの老人クラブの方々と会合をもち、老人クラブでの健
康づくりに取り組まれているお話を伺いました。
これらの活動から、市民ができる取り組みとして、やはり受診率の向上のた
めに「健診のPRをする」という行動計画をたてました。
市民の手で、市民 1 人 1 人に健診をすすめていきたい、というメンバーの熱
い思いが、「健診おすすめた∼い」というグループ名に反映されています。
この会の活動が市民の皆様の健康維持または健康づくりにお役にたてるよう
活動していきたいと思います。
2005年(平成 17 年)6月
日野いいプラン2010市民行動計画プロジェクト
高齢者の健康づくりを考える会
- 12 -
市民行動計画プロジェクト 高齢者の健康づくりを考える会メンバー名簿
【市民メンバー】
氏名(敬称略)
青
島
一
昭世 話 人 代 表
阿
部
愛
子
緒
方
亰
子
落
合
充
洋
佐
藤
中
村
忠
彌世
話
人
藤
沼
貞
夫世
話
人
馨
【市職員メンバー】
氏 名
所 属
備 考
荻
原
弘
次企画調整課
平成14年3月まで
中
島
理
絵企画調整課
平成14年4月から
長
瀬
和
江健
康
課
萩
原
久 美 子健
康
課
播
田
透
康
課
-13-
江健
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