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「熱中症とその予防」

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「熱中症とその予防」
ひろばのお医者さん
「熱中症とその予防」
ぬきいこどもクリニック
貫井清孝先生
平成25年6月21日13:30~ すこやかロビー
参加者 18名
○熱中症とは
・高温環境下にさらされる、あるいは運動などによって体の中でたくさんの熱を作るような条件下
にあった者が発症する。
・脱水で汗がかけない。塩分のバランスが悪くて汗がかけない。湿度が高く蒸し暑い時、汗が蒸発
してくれない。
・軽症(なんとなくだるい状態)から死に至るまでいろいろな状態があり得る。
○人間が生きていける温度
・人間は恒温動物…体温が34℃~42℃の間、わずか8℃の幅でしか生きていけない。
・34℃以下では…凍死。
・42℃以上では…体の内部(細胞レベル)で熱傷。
○気温と体感温度は違う
地面から
・1.5m…32.3℃→大人の顔の高さ
・50cm…35℃以上→子どもの顔の高さ
・5cm…36℃以上
ふくしゃねつ
ベビーカーの中は地面に近いので輻射熱で40℃を超えることもある。
抱っこは、ママの体温以上にはならないので安心です。保冷剤などを活用しましょう。
体感温度は、気象庁の発表する予想気温よりも高いことを忘れずに。
○汗をかいて体温を調節するためには
・水分が十分に体内にある。
・電解質(塩分など)のバランスがきちんとしている。
・汗腺機能が正常。
・汗腺の出口がつまっていない。保湿剤の塗り過ぎは注意。
・汗が蒸発するために適度な風が必要。
・湿度が高すぎない。
○暑さ指数(WBGT)って?
熱中症予防情報サイトは
ふくしゃねつ
・温度・湿度・輻射熱をから算出した熱中症の危険度を表した数値です。 こちらからどうぞ
・環境省の熱中症予防情報サイトで毎日予報が出ています。
・携帯やスマートホンで見られるようになっているので参考にしてください。
○汗をかきにくい時はどんな時?
・暑くなり始め(汗をかくことに、体が慣れていない。
)
・熱帯夜の翌日…ひと晩の汗の量は300ml
朝起きた時、体は脱水の状態。
○熱中症のサイン
・顔が真っ赤で、ひどく汗をかいている。
(この時、肌は冷たい場合がある。)
・肌が熱くて、乾いている。
(汗がかけない状態)
・吐き気、フラフラする、ぐったりしている。
・呼び掛けに反応しない→すぐに救急車を呼ぶ。
○熱中症を防ごう
・車の中には子どもを置いて行かない。
・水分はこまめに。
(1歳以下は水分の再吸収がうまく行かない為、尿は濃くならない。汗腺の数は大人と同じなの
で汗をかきやすく、脱水になりやすい。
)
・0歳児は簡単に脱水になるので、半日で500cc
(100cc/10kg/1 時間)の水分補給を目安に与える。
○熱中症の処置
・涼しい場所へ。体を濡らしてあおぐ。
・冷たいイオン飲料を与える。飲めない時は病院へ。
○その他
・室内でも熱中症になります。
高温・多湿・風が弱い環境で熱中症が起きることを覚えておいてください。
質問コーナー
Q1
A
暑い日の夜、室内のエアコン調節などどのようにしたらいいのですか?
部屋の中が30度以上の時は、エアコンを28℃設定でつけて、さらに扇風機を天井に向けて空気
を循環させておくとよいと思います。湿度が高い時は除湿するだけで快適に過ごせることもあります。
ふくしゃねつ
住宅事情によっては、天井からの輻射熱が強かったり、窓が開けられないことがあります。上手にエ
アコンや扇風機を使って室温をコントロールしてください。
Q2
汗をかきやすく、全身あせもだらけになってしまいました。一日中エアコンを28℃設定でつけ
てずっと快適環境をつくっています。このままで大丈夫ですか?
A
「あせも」とは、汗の出口(汗腺)が油や塩分の結晶でふさがり、皮膚の下に塩分がたまった状態
です。朝起きて汗が乾かないうちにシャワー、夕方お散歩から帰り汗が乾かないうちにシャワーと1
日 2 回のシャワーでだいぶ予防できます。
また、あせもの赤み部分には軟こうを塗ります。かゆみが強くて掻いていると、とびひになってしま
うので早めのケアが大切です。軟こうは、全身に塗ると汗の出口をふさいでしまうので赤いところに
塗りましょう。
ずっと快適な環境では、汗をかいて体温を調節する自律神経の機能が育ちません。将来熱中症にかか
りやすい体になってしまします。早朝や、夕方涼しくなってきたら、エアコンを止めて、汗をかく時
間を作ってはいかがでしょうか。
先生より
毎年、夏になると「赤ちゃんと海に行ってもいいですか?」という相談を受けます。
私は、
「どうしても海に行かないといけませんか?」と聞き返します。どうしてかと言うと、海は、紫
外線が強く、赤ちゃんにとっては日焼けや熱中症の危険がいっぱいの過酷な環境だからです。たしか
に2歳までは航空運賃が無料という魅力はありますが、楽しいのはママとパパだけ。日焼けしすぎる
と火傷になって熱を出したり、日焼止めクリームの化学物質から皮膚炎になってしまうこともありま
す。 どうしても赤ちゃんと海に行きたい人は、ラッシュガード(ウエットスーツの下に着るよう素
材のもの)をお勧めします。デザインもいろいろあるので参考にしてみてください。
おしゃれなラッシュガードで日射しをカット
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