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ピンペグ ネイルペグ

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ピンペグ ネイルペグ
(1)テントについて
ペグについて
ペグとはテントやタープが風で飛ばされないようにするため押さえる杭(釘)のことです。
通常はテントやタープを購入するときに付属品としてついてくるものですが、テント本体に付属しているペグの多くはピン
状のものです。
地面に刺し止める用途から考え、できるだけ長いものの方が抜けにくいといえますが、その反面、長いと収納や持ち運び
に困るといったことがあります。
土質によっては、ペグが刺さらなかったり、逆にゆるすぎて風で抜けてしまうことなどがありますので、設営場所の地面状
況に対応できるスペアのペグを用意しておくと現場での設営がスムーズになります。
材質は金属製とプラスチック製に大別され、金属製は比較的軽いジュラルミン製やチタン製、アルミ製といったもがか
ら、スチール製や鋳鉄性まであります。
軽いものは持ち運びに楽な反面、破損や湾曲しやすいといった弱点もあります。
比較的硬く、締まった地面で効果的。柔らかい地面は苦手。
●ピンペグ
固い地面向けでテントのボトム用などに付属することが多いペグ。
柔らかい地面だと長さが無いと直ぐ抜けるので不向きです。
打ち込みやすくどんな地面でもあう、いわゆる万能タイプ。
●ネイルペグ
釘のように打撃点と、石突きが1直線になっているペグ。
ネイルペグは打ち込みやすいので、比較的どんな地面でもあう、いわゆる
万能タイプです。ピンペグでは歯が立たない砂利交じりの地面にもおすす
めします。
ハンマーでたたいた力がまっすぐにペグの先に伝わるのでしっかり打ち込め
ます。頑丈なのでかなり乱暴に扱っても OK ですが、ピンペグ同様、柔らか
い地面には抵抗が少ないので抜けやすいという弱点も。
断面が V 字になった抜けにくいペグ
●V ペグ
断面が V 字になっているので、ピンペグやネイルペグに比べて抜けにくいで
す。
やや硬い地面から芝生などの柔らかい地面まで対応します。
やわらかい土や細かい砂の多い地面はで威力を発揮
●プラペグ
芝生や土の柔らかい地面向きのプラスチック製のペグ。
メーカー製のテントやタープに付属しているのはこのタイプが多いです。
軽量で扱いやすいのが利点。
V 字や T 字型にすることである程度の保持力はありますが、鉄製のハンマ
ーを使ったり、堅い地面に無理やり刺そうとすると破損するので注意が必要
です。
ペグは地面に対して 60 度の角度で打ちます。これはテントの裾を固定する時も 張り綱を固定する時も同様です。 上
から 3~4cm くらい残し、しっかり打ち込んでください。 テントの裾止め(裾ゴム)は、先にぺグを打ち込んでから引っ掛け
ましょう。 先に掛けてから打つと、裾ゴムをハンマーで打ち切ってしまう原因になります。
テントを建ち上げて、どこも固定しない時に強い風が吹いた場合、凧のように風で飛ばされてしまう恐れがあります。 風
で飛ばされないように、早めに固定しましょう。
付属の金づち等を使って抜きます。 ペグ抜けにくいときは、石や木片を利用してテコの要領でやってみましょう。
ペグについた土や泥は落としてから収納しましょう。
インナー・フライについて
テントの本体であるインナー、結露からテントを守るフライシートには、
様々な工夫や機能が盛り込まれています。
ポールについて
アルミ合金
スチール
グラスファイバー(FRP)
強度と弾性にすぐれた
頑丈で、直線的に使用される
リーズナブルなのが
最高峰素材
パーツに採用
最大の魅力
強度と柔軟性を兼ね備え、さ
十分な強度がありますが、重
鉄と較べ軽量で弾力性があ
らに軽量な素材。そのうえ、節
く、柔軟性がありません。そのた
り、コストパフォーマンスに優れ
目もフラットにできるので、テン
め、柔軟性が必要な天井部分
ているのでベーシックなモデル
トポールに最適な素材だといえ
に使われることはなく、テントの
に多く使われている素材です。
ます。ただし、ほかの素材と比
サイドポールやキャノピーを立
ポールの節目に金具が付くの
べると高価なため、上級モデ
ち上げるポールなどに採用され
で、スリーブを通すときに引っ
ルに多く採用されています。
ています。
掛かりやすいという短所もありま
す。
テントマットについて
「テントは寒いし、寝心地があまりよくない」なんて話をたまに耳にします。
でも、よくよく話を聞いてみると、そんな人のほとんどが、基本的なテントレイヤードを知らないようです。
そこで『キャンプのテントレイヤード術』を紹介しましょう!
●テントレイヤードって何?
インナーテントを建ててフライシートを張り、ペグダウンをしたら、テントの設営は完了、と思っている人はいませんか?
実はテント設営というのは、テント内にテントマットを敷いて、初めて完了なのです。テントマットを敷かないというのは、
家屋でいえば床板だけを張って、畳を敷かないようなものです。これでは寒いし、寝心地もよくありませんよね。だって布
1枚下は地面なのですから。そして、このテントマットの上に、パーソナルマットやスリーピングバッグを敷き重ねていくこ
とを『テントレイヤード』と言います。
●レイヤードの基本はテントマット
テントレイヤードの基本となるのがテントマット。テントのフ
ロア全体を覆う、大きめのマットです。これを敷くことによっ
て、地面からの冷気や湿気の浸入を防ぐことができます。
コールマンの製品で言えば『テントインナーマット』が、それ
にあたるものです。この製品には、ウレタンスポンジの中
綿が入っているので、背中に小石や砂利などを感じにく
く、夏の芝生のキャンプサイトならこれだけでも結構快適な
ものです。
●さらにパーソナルマットで快適に
テントマットは薄手なので、それだけでは本当の快適な睡
眠は得られません。そこで必要になってくるのがパーソナ
ルマット。テントマットが畳なら、これは敷き布団といったと
ころです。これを敷くことによって、より高い防寒性とクッシ
ョン性が得られます。種類も、ウレタン製の折り畳み式マッ
トや、バルブを開けると自動的に吸気して膨らんでくれる
マットなど、様々なものがありますので、人数分用意すると
良いでしょう。
レイヤードの上にスリーピングバッグを敷けば、快適な
睡眠空間の完成です。もし、スリーピングバッグが薄
手で寒さを感じるようなら『フリースインナー』などをレ
イヤードするといいでしょう。
さらに快適な環境を求めるなら、テントマットの広さとパーソナルマットのクッション性を兼ね備えた『テントエアーマット』
や、安定感抜群の『コット』などもあります。ここまで用意すれば、もう誰も「テントは寝心地が悪い!」なんて言わないは
ずです。快適な睡眠は、キャンプを楽しむための必須要素です。「テントレイヤード術」をしっかりマスターして、キャンプ
をたっぷり楽しんでください!
ベンチレーションについて
使用する人数に合わせたテントを選んだら、次に注目したいのがテントのベンチレーション。実はテント内の快適性を大
きく左右するのが空気の循環なのです。特に高温多湿の夏場は、閉め切ったテントの中はサウナ風呂状態。とはいえ、
防犯上やプライバシーの問題で出入り口を全開にしておくわけにもいかず「暑くて朝まで眠れなかった!」なんてことは
避けたいもの。
そこで重要になるのがインナーテントの天井部にあるトップベンチレーション。
ここからテント内の暖まった空気を外に排出することで室内の温度を下げることができます。さらに、積極的に外気を取
り込んで室内の空気を循環させようというのが「サークルベンチレーションシステム」です。
そしてこちらはテント下部に外気を取り入れるためのベンチレーションを設け、トップのベンチレーションから室内の空気
を排出するというもの。インナーテントとフライシートの間を空気が循環するので、結露しにくくなるというメリットも生まれま
す。
テントの収納方法について
晴れた日のキャンプでも以外にテントは湿っている部分が多いものです。フライシートの内面には結露、ボトム部分には
地面からの湿気で濡れています。それぞれ裏返して陰干しすれば、次のキャンプも快適に過ごせることでしょう。完全に
乾いていない状態で収納してしまうとカビや臭いの原因になるので注意が必要です。
フライシートを
左右の端を
半分に合わせて広げる。
真ん中に向けてたたむ。
さらに二つ折りにします。
ポール・ペグを抜いて
左右の端を
広げる。
真ん中に向けてたたむ。
さらに二つ折りにします。
上記の要領で折りたたんだフライシートとインナーテントを重
ね、ポール袋を芯にして巻くと、コンパクトにまとまります。
テントは防水効果を高めるために気密性にも優れており、畳む際などは空気を抜くのに苦労します。あまり丁寧に畳もう
としすぎて出入り口や窓のファスナーを全て閉めてしまったりしてはいけません。
必ず空気の抜け道を確保しましょう。メッシュと普通の生地が出入り口(窓)にある場合には、メッシュだけを全閉し、普
通の生地は半分位までファスナーを閉じます。そして出入り口と逆方向から空気を押し出すように畳んでいきます。最
終的に、収納バッグのサイズに合うように調整すれば OK です。
また、折り畳む箇所にも注意が必要です。あまり同じ箇所でばかり折り畳むようにするとその部分の繊維が引っ張られて
小さい隙間が開くようになります。こうなると防水効果は勿論、テント生地自体も弱くなってしまいます。畳む際にはその
都度折り目を変えるように心がけましょう。
テントは必ず乾燥させてから収納しましょう。 使用後、たたむ前に即、乾燥させておくのが理想ですが、テントを濡れた
まま持ち帰ったてしまった場合は早めに乾かしてください。 気温の高い時期、濡れたままにしておくと、臭いやカビの原
因になります。
幕体を濡れたままで車のトランクのような、高温になる場所に放置しておくと、極端な色移りや生地の劣化などが生じま
す。なるべく早く完全に乾燥させてから日光の当たらない風通しの良いところに保管してください。また、海の近くで使用
した場合には、幕体とポールをよく水洗いし、塩分を取り除いて、十分に乾燥させてください。
晴れた日にはテントをたたむ 1~2 時間前から、内幕の 寝室床面を浮かせて湿っていたグランドシートを乾かしましょう。
内幕には砂や土が入りこんだりしますので、 たたむ前に表裏をひっくり返して出してしまいましょう。
●幕体の汚れ落とし
幕体の汚れを落とす場合には、水で洗い流すか、乾燥した状態でブラシなどで払い落としてください。ひどい汚れの場
合には中性洗剤を水で薄め、汚れた部分をスポンジなどで軽くこすった後、水で洗い流してください。ただし、強い液
性の洗剤を使用したり、強くこすったりすると、生地外側の撥水加工(テフロン加工を含む)が極端に低下しますので、
ご注意ください。
生地の外側を洗う時には、内側の防水コーティング面を傷つけないように注意してください。洗濯機で洗濯したり地面に
こすりつけたりすると、 コーティング面に傷がつく事があります。また、シンナーやベンジンなどの薬品は絶対に使用しな
いでください。コーティング剤が溶ける可能性があります。なお、濡れたままで放置しておくと、カビが発生したり、含まれ
ている水分が腐って悪臭の原因ともなります。
●撥水加工のメンテナンス
生地の撥水加工の効果が弱くなってきた場合は、まずテントを洗ってみてください。(洗い方については◎幕体の汚れ
落としをご参照ください。)
撥水加工が劣化しているのではなく、表面に水アカの層が付着して撥水効果が落ちている場合もあります。この場合
は洗うだけで効果が回復します。また、生地にアイロンをかけるのも有効です。
その場合はテントの外側になる面から低温でアイロンを当ててください。ただし、あまり集中してアイロンを当てると生地
にダメージを与えてしまいます。ご注意ください。
撥水の効果がある生地に撥水剤を塗布しても、撥水剤自体をはじいてしまうため、定着しずらく、効果が短期間しか持
続しません。その時は、上記のような方法を試してみてください。
それでも撥水の効果が回復しない場合に撥水剤を生地に塗布してください。
●細かな部分の防水加工(目止め)
テントは完全防水という訳ではありません。シームシール加工をしていない縫製部分やマジックテープ、ファスナーなど
の水を吸いやすい部分からは雨水が浸入します。
こういった箇所の防水には液体かジェル状の防水剤(目止め剤)を塗り込むことをお奨めします。塗り込む部分のホコリ
や汚れを落としてからしっかり浸透させてください。市販の防水剤は乾燥時間の長いものが多いのでパッケージや説明
書を良く読み正しくお使いください。
●小さな破れや穴の補修
5~6cm の小さな破れや、火の粉で溶けた細かい穴などは、市販のリペアシート(シール加工された生地)を両面から
張り付けるだけで十分補修できます。
キャンプ場での応急処置ではガムテープ等を張り付けるのも有効です。ただし、ガムテープ等をあまり長時間張ってお
くと、はがした時に粘着性が生地に残り、その後の修理が困難になるケースがありますのでご注意ください。
●フレームを収納する前に
幕体と同じく土や泥を落として内側まで完全に乾燥させてから収納してください。 濡れたままで保管しておくとサビが
発生し、ジョイント部が接続しにくくなったり、 接続ワイヤーが切れやすくなる原因にもなります。防錆潤滑剤スプレーな
どを吹きかけておくと、サビの防止にもなります。
結露について
暖かい空気が冷たい空気(物)と接して、暖かい空気側の幕に水滴が付着することを結露といいます。これは、暖かい
空気中に含まれている水分が急激に冷やされて露となって付着したもので暖かい空気の湿度が高く、温度差が激しい
ほど、結露はひどくなります。 テントの場合ではフライシート・内幕・グランドシートの内側に、タープの場合は内側に結
露が生じます。
●
結露軽減対策
「換気を十分に行い、温度差をなくす」「通気性を高める」ことによって結露を軽減することができます。 ベンチレ
ーターなどテントの機能を上手に利用してみましょう。
注意[1]
結露によりテント(タープ)の内側に付着していた水滴が、急な雨などにより、 フライシート(タープ) 外側からたた
かれて落ちてくることがあります。
注意[2]
防水加工をしていない生地や、透湿性防水素材(ゴアテックスなど)は結露を軽減させますが、 完全に防止する
ことはできません。
(2)タープについて
ペグについて
ペグは地面に対して 60 度の角度で打ちます。これはテントの裾を固定する時も 張り綱を固定する時も同様です。 上
から 3~4cm くらい残し、しっかり打ち込んでください。 テントの裾止め(裾ゴム)は、先にぺグを打ち込んでから引っ掛け
ましょう。 先に掛けてから打つと、裾ゴムをハンマーで打ち切ってしまう原因になります。
テントを建ち上げて、どこも固定しない時に強い風が吹いた場合、凧のように風で飛ばされてしまう恐れがあります。 風
で飛ばされないように、早めに固定しましょう。
付属の金づち等を使って抜きます。 ペグ抜けにくいときは、石や木片を利用してテコの要領でやってみましょう。
ペグについた土や泥は落としてから収納しましょう。
タープの設営は、コツさえつかめばそんなに難しいものではありません。
何度も経験を重ねていけば、次第に設営スピードも速くなりますよ。
例としてヘキサタイプとスクエアタイプの設営手順をご紹介します。
●ヘキサタープの設営方法
センターポールは先をやや外側に傾ける。タープの稜線にきれいなアーチができているかをチェック。このアー
チがきれいにできているかどうかが、シワなくきれいに張れている目安です。
1.ポール・ロープの準備
1.ポールをジョイントする。(2 本あり)
2.張りロープの自在を動かし 60cm~80cm の輪を作っておく。
6 本の張りロープ全てについて行っておく。
張りロープ(長)は両端に自在金具がついている。
2.タープを地面に広げる
1.タープを地面に広げる。
風向きやテントサイトのレイアウトを考えて位置を決める。
2.センターポールと張りロープを図のように並べて置く。
3.センターポールを立ち上げる
1.センターポールをタープのグロメットに通し、さらにその上から
ロープの輪の部分をかける。
2.センターポールを立ち上げる。
ひとりがセンターポールを支え、もうひとりがロープを張りペグを
打ち固定する。反対側も同様に立ち上げる。
4.コーナーロープを張って完成
1.タープの四隅に張りロープ(短)の先端を結ぶ。
2.ロープを引き、地面にペグを打って固定する。
3.ロープの自在を調整し、タープ全体をシワのないようにして完成。
●スクエアタープの設営方法
1.ポール・ロープの準備
1.ポールをジョイントする。
(センターポール2本、サブポール4本あり)
2.張りロープの自在を動かし 60cm~80cm の輪を作っておく。
6 本の張りロープ全てについて行っておく。
張りロープ(長)は両端に自在金具がついている。
2.タープを地面に広げる
1.タープを地面に広げる。
風向きやテントサイトのレイアウトを考えて位置を決める。
2.センターポールと張りロープを図のように並べて置く。
3.センターポールを立ち上げる
1.センターポールをタープのグロメットに通し、さらにその上から
ロープの輪の部分をかける。
(図-1 参照)
2.センターポールを立ち上げる。
ひとりがセンターポールを支え、もうひとりがロープを張りペグを
打ち固定する。反対側も同様に立ち上げる。
4.コーナーポールを立てて完成
1.タープの四隅に上の行程の図-1 と同じようにポールと張りロープを
セットする。
2.ロープを引き、地面にペグを打って固定する。
3.ロープの自在を少しずつ動かしながらタープ全体の張りを調整す
る。
センターポールは先をやや外側に傾ける。タープの稜線にきれいなアーチができているかをチェック。このアー
チがきれいにできているかどうかが、シワなくきれいに張れている目安です。
キャンプ場の林間サイトなどで、タープの張り綱を樹木に縛り付けているキャンパーをよく見かけます。木をアンカーに
使うこと自体は否定しませんが、張り綱のテンションに耐えられる木であるかどうかが問題です。テンションをかけて、幹
や枝がしなってしまうようならば木にダメージを与えてしまうので、利用は不可です。また大きな木を使用する場合でも、
木肌を傷めないようにタオルなどを巻いた上から、ロープを縛るようにしたいものです。
(3)シュラフについて
●日頃のお手入れ
シュラフを使った後にそのまま放置しておくと、臭いがしたり、中綿がつぶれて保温力が低下してしまいます。
必ず、ほこりをはらい落とし、表面のちょっとした汚れは水で湿らせたタオルなどでふき取ったり部分洗いをしてから陰干
しして乾燥させてから保管しましょう。
●洗い方
シュラフは洗うと保温力が低下したり、中綿が切れたりするので避けたいところですが、汚れや臭いがひどい場合は思い
切って洗ってしまいましょう。
本来は、クリーニング専門店に出すのが一番ですが、自分で挑戦したい方は、まずは必ず表示されているお取り扱い
方法を良く読んでください。(モノによっては水洗い厳禁と記されているものもありますので、必ずチェックすること)
大きな容器をで一気に洗うのがコツなので、バスタブを使うと洗いやすいですよ。
ファスナーを全開にして広げ、糸のほつれや生地の切れ・裂けなどをチェック、補修してください。なにせ中身の綿や生
地全てが水を含んでしまうわけですので、お洗濯中はシュラフがものすごい重量になります。このとき表地や裏地に切
れ・裂けがあるとその部分に負担がかかり、傷が広がってしまうことがある為です。
シュラフの性能は中綿の素材にかかっています。
一昔前までは中綿といえばダウンでしたが最近では化学繊維もダウンにひけをとらないほど良いものが開発されてきて
います。
化学繊維はダウンに比べコストパフォーマンスに優れ、ご家庭で水洗いできるなどメンテナンスも楽なのでオススメで
す。
●中綿素材
●ダウン
軽量で保温性の高い水鳥の羽毛。
天然のエアコンディショニング効果があり、体から
の熱を効率よくキープすることができます。
ひとくちに羽毛といってもダウンとフェザーにわか
れます。ダウンとはタンポポの綿毛のようなまるい
形状をしているもので、フェザーはいわゆる「ハネ」
のことで、割合としてダウンが多くてフェザーが少
ないほど、風合いが良いです。
ダック(アヒル)とグース(ガチョウ)の 2 種類あり、
グースの方が高品質となります。
●ホロファイバー
ポリエステルの繊維一本一本にマカロニのような
穴があいている中綿素材。
繊維内に温かい空気を溜めることにより、保温性
を高める機能を持ちます。
同種のホロフィル808は、米国デュポン社製。
●4ホールフィアバー
繊維に4つの穴があいた高性能ポリエステル中
空素材。
復元力が高く、少ない量でも保温性を発揮する。
速乾性があり、洗濯も可能なので、取り扱いやす
い。
同種のホロフィル II は、米国デュポン社製。
●サーモライトエクストリーム
保温・コンパクト性に優れた「極細繊維」、強度・
耐久性に優れた「加熱接着繊維」、型崩れしにく
い「スパイラル中空繊維」をブレンドした、ダウン以
上の保温性を発揮する米国デュポン社の素材。
すでに持っているシュラフに、ぜひ加えたいアイテムがインナー。
冬の急な冷え込みや、汗ばむ夏の夜など、季節に合わせて温度調整ができます。
たとえば冬ならば、保温力が高まるフリースインナーがおすすめ。
反対に夏は、吸湿性が抜群のタオル地タイプなら、肌寒いときだけでなく、暑くなったときにはシュラフを敷
き布団に、インナーを掛け布団にして寝ることもできます。
夜間もテント内のスペースを有効に使うために、シュラフの並べ方を工夫してみましょう。
シュラフは、基本的に足元の方に出入り口がくるように配置します。
そうすると、夜中にトイレに起きた場合でも、人をまたぐ必要がないので、ほかの人を起こしてしまう、というこ
ともありません。
同様に、荷物も出入りの邪魔にならないよう、枕元へ。
もし、上の図とは違って、出入り口と平行に並べなければならない場合は、人が通りやすいように、足元に空
いたスペースを確保しておきましょう。
同じ中綿の量でも、膨らんだ状態と押しつぶされた状態では、保温性に大きな違いがでてきます。
テントを張ったら、すぐにスリーピングバッグを広げましょう。
いくら中綿たっぷりのスリーピングバッグでも、ロフトが回復しなければ暖まり方が遅くなります。
就寝直前に広げるだけでは、効果はダウン。
天気がよければ、事前に干しておいてください。さらに暖かく眠れるはずです。
(4)チェアについて
●スチール(パイプ)
強度が高いので、頑丈なファニチャーを作ることができます。
その反面、重量があり、キズが入るとそこからサビが出る、とい
うデメリットも。これを補うために、表面処理に耐食性に優れた
コーティングを施しているものが多く出ています。
●スチール(フレーム)
強度が高いので、頑丈なファニチャーを作ることができます。
その反面、重量があり、キズが入るとそこからサビが出る、とい
うデメリットも。これを補うために、表面処理に耐食性に優れた
コーティングを施しているものが多く出ています。
●ポリエステル(シート)
性質はほぼナイロンと同じだが、とくに耐摩耗性に優れ、伸び
が少ないのが特徴。その特徴から、チェアやコットなど、体をし
っかりと支えることが求められるアイテムに多く使われます。
また、ほかの化学繊維と比べて、速乾性があるという点も、ア
ウトドアファニチャーに適しています。
日本史に初めてチェアというものが登場するのは、弥生時代前期中頃といわれています。ただしそれはチェ
アといっても、直径50cm以上の丸太を刳り貫いただけのもの。その後、中国から胡床が伝来したり、戦国
時代に武士たちが野戦の際に使用する折りたたみ式のイスが出てきたり(今の三脚チェアのようなものです
ね)、しっかりとしたイスが登場します。
しかし本来、日本のライフスタイルは床に直接座るのが当たり前。畳などが発達する中、イスはあまり人々の
生活に浸透しませんでした。
ようやく日本人がイスを使い出したのは、文明開化がうたわれた明治の頃。西洋から入ってきたオシャレな
家具として、イスは徐々に大衆にも受け入れられるようになったのです。
人間の体のつくりに合った、座りやすいイスのポイントは、まず背もたれ。背もたれが直角に近いと、座ってい
ても、疲れてしまいます。座面から背もたれにかけては、背骨に沿った緩やかな曲線が理想。自分の体に
合った角度を探したいなら、何段階かの中から角度を選べるリクライニング機能を持つものがおすすめです。
また、背もたれの素材が硬いと、快適な状態をつくりにくくなります。チェア自身の素材がどうしても硬いと
感じるなら、クッションを置くなど、アイテムをプラスして工夫してみてください。
次に重要なのが、イスの高さ。テーブルで食事をする際には、テーブルに対してイスが低すぎても高すぎ
ても食事がしにくいですよね。
イスとテーブルのちょうどよい関係は、イスの座面からテーブルまでの距離が 25~30cm くらい。たとえばテ
ーブルの高さが 70cm の場合、テーブルとイスの距離が 30cm と考えると、地面から座面までの高さが
40cm 程度のものを選ぶと、座り心地がよいといえます。テーブルを先に購入しているなら、ちょっと参考にし
てみてください。
また、ただ座ることだけを考えると、地面から座面までの高さが、自分の下腿の長さより 1cm ほど低いものが
ベストだといわれています。
(5)テーブルについて
快適なアウトドアライフは、体に無理のない環境づくりからはじまります。
目的やスタイルに合わせたアイテムを選んで、居心地のよい環境を目指してみましょう。
地面から
300mm
●グランドスタイル
地面に直接座って、快適に
調理や食事を楽しめる高さ。
地面から
400mm
●ロースタイル
ベンチに腰掛けた時に、
もっとも適した高さ。
地面から
660mm
●ミドルスタイル
標準的なチェアに座っての
作業にピッタリの高さ。
地面から
830mm
●ハイスタイル
立食など、立って作業する
際に、快適な高さ。
料理の時間は楽しみでもありますが、できることなら時間をかけずに簡単、かつ効率的に調理を済ませたいものです。
そのために、まず限られたスペースの中で、スムーズに作業ができる動線を考えてみましょう。
~ STYLE① ~
大勢でも作業がしやすいレイアウト
ストーブをはさむように、2台のキッチンテーブルを
配置。1つは調理専用に、1つは出来上がった料理
を置き、盛り付けるスペースとして利用します。メイン
テーブルへ料理を運ぶのも楽な上、複数の人数で
作業を分担するのにも、場所を有効に使うことがで
きます。
~ STYLE② ~
ヘキサタープ向け八の字レイアウト
動線はスタイル①と同じですが、ヘキサタープのメインポールを中
心に、八の字型にアレンジして配置。タープに合わせたレイアウト
なので、スペースを広くとりながらも、しっかりと雨からアイテムを守
ります。小さなタープなら、テーブルを1つ減らし、スッキリ&シンプ
ルなキッチンに。
~ STYLE③ ~
対面式のキッチンレイアウト
最近、家でもよく見かける対面式のキッチンを、アウトドアにも採
用。配膳用のテーブルをメインテーブルにくっつけて配置すること
で、家族や仲間と対話しながら調理できます。特に、お子様がい
る場合は、目を離すことなく調理ができて安心。
食事の時間をもっと楽しくしたいなら、テーブルクロスで変化をつけてみては?
テーブルクロスは、テーブル自体の素材を傷や熱から守る役割も果たします。クロスをかけると、雰囲気を変えるだけ
でなく、道具を長持ちさせることにもつながりますよ。
「風で飛ばされちゃうじゃないか!」な~んて思ったビギナーの方々は、テーブルクロスクリップをチェックしてください。し
っかりとクロスをテーブルに固定する道具があるんです。これで、強風も怖くない!クロスも2枚を組み合わせたりしてさ
りげなくおしゃれを楽しんでみてください。
(6)ガスランタンについて
ランタンやライトを探しているときに、気になるのはやっぱり明るさ。
カタログなどを見ていると、明るさの単位に2種類があることに気づきませんか?
ランタンやライトの明るさの単位には、"キャンドルパワー(CP と表記)”と“ワット(W と表記)”があります。
キャンドルパワーとは、ロウソク1本分の明かりを1キャンドルパワーとした単位。
ワットは、光の量を電力に換算した値になっています。
どちらかしか書いてない場合は、
ワット=(キャンドルパワー + 28) ÷ 1.7
で、計算することができます。(あくまでおよその数値です。)
そのほかにも、よく聞かれる光の単位を紹介すると、光源の強度を示す“カンデラ(cdと表記)”(1カンデラはおよそキ
ャンドル1本分)や、おもに机の上や部屋の中を照らした時、人が感じる光の明るさ・照度を表す
“ルクス(lxと表記)”などがあります。
実は、ランタンの明るさは、本体の大きさではなく、マントルによって決まるって知っていますか?
マントルは、袋状にしたナイロン系の繊維に、熱に反応して発光する特殊な薬品を塗ったもの。
ということは、同じ火力のランタン同士なら、
熱を受けるマントルの表面積が広い方が明るいはずです。
実際、タンク容量や燃焼時間、大きさがほぼ同じなのに、光量がまったく違うランタンを比べてみると、マントルの形状
に違いがありました。
1つは球状、もう1つは筒状になったマントル。
球状マントルの表面積が 2,300 平方ミリメートル(これが2つついているので、数値は2倍)に対し、筒状マントルは、
5,500 平方ミリメートルでした。
この差が明るさを左右しているということ。
電球のように、このマントルは○ワット、ということはできませんが、明るさの目安になることを覚えておくと便利です。
※ガスランタンマントルの取り付け方
マントルをバーナーチューブのくぼみ
あまったヒモを、ハサミなどで切り取り
部分に取り付けます。
ます。
マントルの下部からライターなどで均等に火をつけ、マントルを灰状にします。カラ焼き直後のマントルは、触れたりする
ちょっとした衝撃で壊れる場合がありますので、扱いには注意しましょう。点火すればマントルは丸く膨らみ、形状を保つ
強度が出ます。
(7) ガスツーバーナーコンロについて
※ガスツーバーナーコンロの使用方法
① まずは、本体裏側に収納されているスタンドを引き起こして立てる。
フタを開け、左右の風防を上げて広げ、 クリップを本体側面の差込
穴に差して固定する。
↓
② 器具栓ツマミが閉じていること、本体下部のカートリッジ接合部
にある“O”リングに損傷のないことを確認。
接続部分に対して垂直にガス容器を固定する。
↓
③ 器具栓ツマミを左方向へ、カチッと音がするまで回て点火装
置にて点火。
火力調節は、ツマミを右に回すと火力が弱まり、左へ回すと火
力が強まる。
●バーナーライト
夜間のアウトドア・クッキングをサポートするライト。
最小限の明かりで夜の雰囲気を楽しむのもアウトドアの醍醐味ですが、やはり手元が暗いと作業はしにくい
もの。
手元だけは明るく照らしたい、そんなリクエストに答えたバーナー専用のライトがあります。
コールマンなら、耐熱樹脂製のボディ、マグネット式で本体に簡単に取り付けられる、ツーバーナーライトが
おすすめです。
●マルチスタンド
バーナーやクーラーを乗せて、マルチに利用できるスタンド。
セッティングも、開いてバーをはさむだけで簡単。
たためばとってもコンパクト。
バーナーやクーラーなどのアイテムばかりでなく、スタンド2つを並べた上に、天板を乗せれば簡易テーブ
ルができあがります。
1つ車に積んでおいて、損はありません。
日中バーナーを使用していると、炎が見えにくい場合があります。確認しようとして顔を近づけたり、持ち運ぼうとしてシ
ングルバーナーを手でつかんだりして火傷するケースが少なくありません。
火がついているかどうかは目で確認するのではなく、燃料バルブや火力調節レバーのON/OFFで確かめましょう。
(8) 炭焼コンロについて
焚き火はキャンプの最大の楽しみのひとつですが、直火(地面での焚き火)を禁止しているところも多い。理由は熱によ
り地中にいるバクテリアが死滅し、いわゆる“痩せた土”になってしまうからです。焚火する場合は、バーベキュー用コン
ロを流用するなどして、その工夫も楽しんでみるといいでしょう。キャンプ場によっては、焚火のための道具をレンタルし
ているところもあります。また、直火OKの場所でも、握りこぶし大の石を敷き、その上に鉄板をのせて焚火すれば、ダメ
ージを軽減できます。
デイキャンプの定番といえばバーベキューですが、そのバーベキューを楽しむためのグリル について、基本的なことをご紹介しておき
ます。
まずはグリルの燃料について。燃料は大きく 分けると“ガス・タイプ”“と炭・タイプ”に 分けられます。ガス・タイプの魅力は何と言って
も着火の容易さでしょう。炭火をおこす手間に比べれば、カートリッジを装填してスイッチをひねるだけという手軽さは絶対な魅力です。
しかも炭のように使用後の灰が残らないので、後始末が簡単なのもガスタイプの優位 性です。
一方炭・タイプは火おこしに手間がかかるものの、お肉や野菜を美味しく焼き上げてくれる のが最大の魅力です。なぜ炭火で焼くと
美味しいのかというと、炭が発するまろやかな炎と温 度がタンパク質の分解を防ぎ、肉の旨みを増すアミノ酸を作るからです。さらに
遠赤外線が食欲を増進させるグルタミン酸を増加させてくれるのも大きな要素のひとつです。
燃料の次にポイントとなるのが、網とグリル。 網はお肉の脂分を下に落として肉の旨みを引き立たせてくれます。グリルも脂分を落と
すように溝が切られたタイプなら、網に近い効果 が期 待できるようです。一方や焼きソバのような炒めものには、グリルパン(グリド
ル)のような平たいタイプが必要になります。
自分の好みに応じてガスか炭か、網かグリルかを使い分けてください。
(9) ダッチオーブンについて
焼いたり、煮たり、蒸したり、と何でもできる万能鍋として、近年、人気急上昇中のダッチオーブン。
鋳鉄のごくシンプルなアイテムだが、シンプルだからこそ奥が深い!
その不思議な魅力に迫ります。
●ダッチオーブンの取扱い
とっても重くて頑丈そうに見えるダッチオーブンですが、実は意外とデリケート。いい加減な扱いをすると、簡単に壊れ
てしまうことがあります。まず注意したいのは取り扱い。投げたり落としたりすると、衝撃でヒビが入ってしまうこともありま
す。運搬時はしっかりと持ち、落としたりしないように注意しましょう。
また、鍋が熱いうちに水をかけてしまう。これもヒビの原因になります。早く片づけたいからと、熱いまま水をかけて冷まし
たりせず、自然に冷めるまで待ちましょう。
●おいしさの秘密
ダッチオーブンでおいしい料理が作れる理由は、その素材“鋳鉄”にあります。鋳鉄は蓄熱量が高く、保温性に優れる
素材。しかもダッチオーブンは非常に肉厚なので、食材を置いてもそこだけが冷めるということがありません。常に一
定の温度が保てるので焼きムラも少なく、表面を焦がさず中まで十分に火を通すことができるのです。
もうひとつの理由はフタ。12 インチなら 3 ㎏近くある重いフタは、中からの蒸気で浮くことがなく、内部の圧力を逃がし
ません。また、本体とフタのあいだには食材から出る水分が入り“ウォーターシール”を作り出す。この水の膜がダッチ
オーブンを密閉し、圧力鍋と同じ状態を生み出してうまみを凝縮してくれるのです。
●ダッチオーブンの収納&保管方法
「焼く」「煮る」「炒める」など、何でもこなせるダッチオーブン。ですが、使い方を間違えると上手に調理ができません。
料理によって使い方が変わることを覚えておきましょう。煮物料理はほかの鍋と同様、はじめから食材を入れてグツ
グツと煮ればいいだけです。しかし、オーブン料理を行う際は、あらかじめオーブン内を高温にしておく必要があります。
一気に食材の表面を焼き、うまみを閉じこめてしまわないとおいしい料理は作れないからです。また、ベーコンエッグ
などの炒め物、ステーキなどの焼き物は、フタを裏返してフライパンのように使うと便利でおいしく仕上がります。
●炭火を使った温度管理のコツ
ツーバーナーを使うと比較的簡単に調理できますが、ダッチオーブン料理の醍醐味は、やっぱり炭で調理すること。そ
こで重要になってくるのが火加減です。これがうまくいかないと、せっかくの料理を丸焦げにしてしまう場合もあります。ま
ずは、大きさが均等で火力調節がしやすい“豆炭(チャコールブリケッツ)”からチャレンジしてみるといいでしょう。この炭
なら個数を目安に温度を調節することもできます。「3 アップ・3 ダウン」という方程式があり、フタに載せる炭の数を“ダ
ッチオーブンの直径(インチ)+3 個”、下に置く炭の数を“ダッチオーブンの直径(インチ)-3個”にすると、内部温度
が約 150℃になるというものです。でもこれは、あくまで目安。気温や風などによって温度は変わってくるので、状況に
応じて対応しましょう。
●アクセサリーの上手な使い方
ダッチオーブン本体だけでもたくさんの料理が楽しめますが、アクセサリーを追加することで、さらに料理のレパートリー
を増やすことができます。まずは「ステンレスプレート」。脚のついた網で、ダッチオーブンのそこに敷いて使います。これ
があると“茶碗蒸し”や“プリン”などの蒸し料理が楽にできます。直接置くことによって焦げてしまうオーブン料理も、これ
を使えば焦がす心配はありません。
次に「エクストラスペーサー」。これはダッチオーブンのフタ置きや「スキレット」「コンボクッカー」など、脚の付いていない
ダッチオーブンの台として使えます。また「ステンレスプレート」と組み合わせて、さらに底上げして使うこともできます。
ほかにもいろいろなグッズがあります。上手に使いこなして、レパートリーを広げてみましょう。
●ダッチオーブンのシーズニング(慣らし)
買った直後のダッチオーブンには、錆止めのワックスが塗られています。使う前には必ずこれを落としておきましょう。こ
の作業をシーズニング(慣らし)といい、手順は次の通りです。
1 まず水を張ったダッチオーブンを火にかけます。水が 42℃前後になったら火から下ろし、中性洗剤とタ
ワシでよく洗います。このときに使うタワシは、金属製以外のものを使うようにしてください。
2 洗い終わったら布で水分を拭き取り、その後、空の鍋を火にかけてよく乾燥させます。そして、オリーブオ
イルなどの植物性油を塗り込み、鍋を再び火にかけます。煙が出る直前に火を消して、ダッチオーブン
が温かいうちに油を拭き取ります。
3 1 と 2 を 2 回繰り返し、3 回目の 1 を行ったら香味野菜を炒めます。こうすることで、鉄臭さを取ることが
できます。炒め終えたら余分な油を拭き取り、再び油を薄く塗ります。そして火にかけ、煙が出る前に火
を消して冷まします。油は内側だけでなく、外側や脚、フタにも塗っておきましょう。
●ダッチオーブンのメンテナンス
重くて頑丈そうに見えるダッチオーブンですが、実は意外とデリケート。水気に弱く、衝撃が加わると、すぐに割れてしま
います。また、まだ熱いうちに水をかけると、ヒビ割れの原因になるので注意。
1 使い終わったら、ダッチオーブンに水を張り、沸騰させます。そして、冷めてからタワシで水洗い。
このとき洗剤や金属製のタワシを使うと、せっかくシーズニングした油が取れてしまいます。
2 きれいに洗ったら水分を拭き取り、火にかけて乾燥させます。
3 しっかりと乾燥したら油を塗ります。内側だけでなく、外側や脚、フタにも油を塗らないと、そこだけ錆び
てしまいます。
●ダッチオーブンの収納&保管方法
メンテナンスをきちんと行っても、収納や保管の方法が悪いと錆びてしまいます。そんなことにならないためにも、次のよ
うな収納&保管を行いましょう。
ダッチオーブンが冷めたら、専用の収納ケースに新聞紙を敷きます。その上にフタを置き、さらに新聞紙をかぶせます。
そこへ本体を伏せて載せれば OK。新聞紙が湿気を吸ってくれ、サビの発生を防いでくれます。
長期間保管する場合は、本体内部に新聞紙を詰め、本体とフタのあいだに割り箸などを挟んで隙間を作り、風通しが
よく湿気の少ない場所に保管しておきましょう。
(10)燻製について
ダッチオーブンだけでなく、スモーカーやオーブンなど、今まで「焼く」だけだったアウトドアクッキングの枠を超えたアイ
テムが、人気を集めています。
スモーク・燻製と聞くと、なにか難しいように思いますが、せっかく外で思いっきり火を使い、煙を出して料理できるなら、
ぜひ挑戦してほしいもの。
ただ燻すだけでなく、チップなどの燻製材にもこだわって、自分好みの色・香りで素材を彩ってみてはいかがですか?き
っとその楽しさ、おいしさに、はまってしまうはずです。
燻製材には、一般的なチップタイプと、スモークウッドといってチップが一本の棒状になったタイプがあります。一概にど
ちらがいいとはいえませんが、初心者であればチップがおすすめです。
●ヒッコリー
香りがよく、肉・魚介類のどちらにも合う。
欧米ではもっともポピュラーで、ベーコンやハムなどの香りづけによく使われる。
●サクラ
もっともポピュラーで、人気の高い燻製材。
強い香りで、素材の臭みを取ってマイルドに仕上げてくれるが、クセがない。どんな食材にも合うので、手軽
に使えるビギナー向けのチップ。
●ナラ
タンニンを多く含んでいるので、素材への着色が早い。
マイルドな香りなので、魚介類によく合う。
●ブナ
燻製材の中でも、一級品。タンニンが豊富で、早くキレイに色づく。やや渋味があるが、香りはスッキリして
いて、魚介類にピッタリ。
●リンゴ
果樹独特の甘い香りでマイルドな仕上がりに。
色づきも香りも弱く、クセがないので、鶏肉や白身魚などの淡白な食材に合う。
●クルミ
香りがよく、素材を選ばず幅広く使われる。材質としては、燻製材の中でもかなり硬い。
(11)鉄板・焼き網について
はじめからコンロについていた鉄板や網を使っている、そんな人が多いんじゃないでしょうか。
でも、せっかくだから料理に合わせて、アイテムも変えてみませんか?
(12)コッフェル・クッカー
●浅い鍋を選ぶ
開口部の広い浅いタイプの鍋は、調理がしやすいのが一番のメリット。
お湯を沸かすにも、コトコトと煮込む料理にも幅広く対応します。
かき混ぜたり、具を入れる際にも、ラクラク。また、直接食器として使うときも、具をすくいやすく、食べやすいのでお子
様連れにピッタリ。
●深い鍋を選ぶ
縦に長い形状の深いタイプの鍋は、移動の際にガスカートリッジや小型のストーブを
収納することができて便利。縦長のカタチは、ザックなどに入れるときもスッキリと収まる、優秀なカタチです。
(13)クーラーボックスについて
ドリンクを飲むため、ひんぱんにクーラーボックスを開閉するなら、食材用とドリンク用の 2 種類を用意すると便利です。
開閉が多くなると冷気が逃げてしまうので、生ものなどが入っていると不安です。とくに夏場はなおさら注意が必要です。
また、小型のクーラーボックスをふたつに分けて持てば、大型クーラーを持ち運ぶよりも楽になるというメリットもありま
す。
クーラーボックスの保冷時間を少しでも長くするために、ちょっとした工夫をしておきたい。
●クーラー自体を冷やしておこう
クーラーを使用する前の晩から、氷などを入れて冷やしておきましょう。
●入れるものは予め冷やしておこう
冷凍した肉などは、それ自体が保冷剤の役目を果たします。
●氷は最後に入れよう
冷たい空気は上から下に流れるので、クーラー全体を冷やすには氷は上にあったほうがよい。
●フタを開ける回数や時間をなるべく減らそう。
取り出すことの多い飲み物などは取りやすいよう上の方に置き、手早くフタを閉められるようにしよう。反対に後で使うも
のは下の方に置くなど、整理しておくことが大事。
●クーラーボックスを日陰に置こう
日の当たる場所よりも、約 2 倍は長持ちします。(氷が約 2 倍長持ちします)
(14)パーコレーターについて
パーコレーターをよく理解している人が少ないようで、上手に淹れられないからヤカン代わりにしか使っていない、なんて人も多いようで
す。
そこで今回は『上手なパーコレーターの使い方』を紹介しましょう!
●バーコレーターの抽出の仕組み
パーコレーターは循環式のコーヒー抽出器具。沸騰したお湯がストレーナー(内に入れるろ過器)底部の穴からパイプを通って上昇し、
粉の入ったバスケットに落ちてコーヒーを抽出します。抽出されたコーヒーは、お湯と一緒にパイプを上昇し、再びコーヒーを抽出しま
す。このような循環式の抽出方法のため、長時間火にかけておくと、余計な成分まで抽出してしまい、コーヒーがおいしくなくなってしま
います。
ストレーナー
●バーコレーターはアウトドア向き
独特な抽出方法のため「パーコレーターで淹れたコーヒーはおいしくない」という人もいます。確かにドリップで淹れたコーヒーのほうが
香りもいいし、味にも透明感があります。しかし、コーヒーが飲みたくなるのは涼しい季節。アウトドアでドリップコーヒーを淹れると、淹れ
るそばから冷めていってしまいます。せっかく体を温めようと淹れたコーヒーも、これではおいしく感じません。でもパーコレーターなら、
できたてはアツアツ。体も芯から温まります。
●上手なコーヒー豆の選び方
「パーコレーターで淹れるコーヒーはおいしくない」という人の中には、豆の挽き方を間違えている人もいます。パーコレーターでコーヒ
ーを淹れる場合には『粗挽き』が鉄則。ドリップなどに使う『中挽き』で代用すると、コーヒーに粉が入り込んでしまうだけでなく、余計な
成分が出ておいしくなくなります。また、豆の焙煎は『深煎り』『フルシティロースト』以上がおすすめです。煎りが浅い豆では、酸味など
が強く出すぎておしくできません。
●上手なコーヒーの淹れ方
豆をきちんと選んだら、コーヒーを淹れます。
1.カップ数分の水を本体に入れ、強火にかけて沸騰させます。
2.沸騰したらいったん火を止め、コーヒー豆を入れたストレーナーを入れます。コーヒー豆の量は、カップ数分よりも多めに入れるのが
コツです。5 カップ分淹れる場合は、6~7 カップ分のコーヒー豆を入れるといいでしょう。
3.弱火にかけてコーヒーを抽出します。
4.ふたのツマミからコーヒーのできあがりが確認できますので、色が濃くなってきたらできあがり。目安は約 4 分。
あまり長く火にかけていると、煮詰まっておいしくなくなってしまいます。また、パーコレーターで上手にコーヒーを淹れるコツは、少なめ
に作らないこと。味の好みは人それぞれですので、これを参考に自分にあったローストや豆の量、抽出時間を研究して、お気に入りの
1杯を見つけてください。
(15)LP ガスについて
LPガスとは、Liquefied Petroleum Gas:液化石油ガス の略。
一般的にガスストーブ、ガスバーナーコンロなどに使用される3種類のガスの総称です。
その3種類とは、ノルマルブタン、イソブタン、プロパンの3つ。
これらのガスはそれぞれ、沸点、蒸気圧、燃焼範囲などの燃焼性能が異なっています。
※沸点とは、液体が気化する温度のこと。
※蒸気圧とは、液体が気化するときの圧力。高いほど、気化しやすい。
ノルマルブタン
沸点
イソブタン
マイナス 0.5℃
マイナス 11.7℃
3つの中でもっとも高い
マイナス 10℃の中
ため、氷点下での着火
でも着火が可能。
は不可能。
プロパン
マイナス 42.1℃
3つの中でもっとも低く、マイナス
40℃でも着火可能。
1.8kg/cm2+25℃
2.6kg/cm2+25℃
8.5kg/cm2+25℃
蒸気
3つの中でもっとも気化
安定した高出力で
3つの中でももっとも高く、安
圧
しにくいため、火力が低
燃焼し続けることが
定した高出力で燃焼し続けら
下しやすい。
できる。
れる。
その
他
カートリッジの内圧を非常に高
―
―
いものにしてしまうため、混入
率には限界がある。
(16)木炭の着火について
初心者におすすめの燃料として、炭を紹介しましたが、
実際にキャンプサイトで炭に火をつけようと思うと、結構時間がかかってしまうものです。
着火材などを使用するのも1つの手ですが、正しい手順を覚えて挑戦してみてください。
炭は点火装置のついたガス器具と違って、火 をおこしてやらなくてはなりません。点火方法にこれといった決まりがある
わけではありませんが、基本は燃えやすいものから順に火をつけ、充分な火力を得たあと炭に火をつけるということです。
そこで、基本的な炭火のおこし方をご紹介します。
①
丸めた新聞紙を底に入れる。
着火を容易にするため、丸めた新聞紙を敷きます。きつく丸めると火の付き
が悪くなるので、あまりぎゅうぎゅうに丸めないのがポイントです。敷く新聞紙
の量は上に乗せる薪の状態(薪の大きさや乾燥度)にもよりますが、慣れる
までは多めがいいでしょう。コツさえつかめば、案外少量の新聞紙で着火
できるものです。
Point
新聞紙は、なるべく長い時間燃えるように固く丸めましょう。
②
薪を新聞紙の上に乗せる。
新聞紙の上に薪を乗せます。キャンプ場などで売っている薪の束には、(火
のつきやすい)薄い薪や細い薪が混ざっているので、そういう薪を数本選ん
で乗せましょう。薪は円錐形のやぐらを組むような感じで乗せます。空気の
通りがよくなるのと、炎が無駄なく燃え上がるからです。薪の替わりに使い
古しの割り箸を使うという方法もあります。
Point
空気の通り道をしっかりと確保すること。
うちわなどで風を送るはじめてから、早く火を起こすことができます。
③
①の新聞紙に火をつける。
火は新聞紙の下の方につけ、炎がまんべんなく行き渡るようにします。新聞
紙に勢いよく炎が広がれば、やがて火が薪に移るはずです。炎が弱かった
からといって、慌てて薪の上に新聞紙を追加してもあまり効果はありませ
ん。もし追加するなら、新聞紙を棒状に丸めて薪の下に滑り込ませるように
して追加してください。そ れでも薪に火が移らなかったら、もう一度新聞紙を敷き詰めて再チャレンジです。
Point
炎が弱かったからといって、慌てて薪の上に新聞紙を追加してもあまり効果はありません。薪に火が移らなかった
ら、もう一度新聞 紙を敷き詰めて再チャレンジしましょう。
④
炭を乗せる。
薪に火が移り炎が勢いよくなったら、多少大き目の薪を足して火力を強めま
しょう。火力が安定してきたら、薪の上に炭を乗せます。乗せる時に薪のや
ぐら(円錐形)を壊さないようにそっと乗せます。やぐらが壊れて空気の通り
が悪くなると火力が落ちてしまうからです。
⑤
空気を送り火力を増大させる。
炭に火が移ったら、団扇などで空気を送り込 み火を強くしてやりましょう。
煙が立っていたら、それは不完全燃焼している証し。団扇で煽 って炎を大
きくして炭への着火を早めてやりましょう。
Point
空気の 火が着いてから 20~30 分ほどすると、炭の表面が白くなり、安定した火力を保つことができます。これ
が“オキ”という状態。
ゴウゴウと炎が出ている時の方が早く焼けそうに思いますが、表面だけが焦げてしまうだけなので、オキの状態に
なってから調理を始めるのがベストです。
[他のおこし方と後始末]
炭火のおこし方には、新聞紙を使う方法以外に市販の着火剤を使う方法や、トーチ(ガス式のバーナー)で火をつける方
法もあります。使用後の炭は水を張ったバケツに移して確実に消火してください。炭に直接水をかけると、灰が舞い上がっ
たり、グリルに灰がこびりついて掃除が面倒になります。なお消火後の炭を地面に撒き散らすのは厳禁。キャンプ場の所
定の位置に捨てるか、持ち帰るのが原則です。
(17)ケシロンについて
ケロシンとは『白灯油』のこと。名前に“白”が付くことから、ホワイトガソリンと間違えられることがありますが、これはまっ
たくの別物です。間違えてガソリンランタンにケロシンを入れてしまうぶんには、火力が弱いだけですみますが、問題な
のは灯油ランタンにホワイトガソリンを入れてしまった場合です。点火した瞬間に、2m 以上の火柱が上がるのです。近く
に燃えやすいものがあったり、顔を近づけていたら、大変なことに……。くれぐれもケロシン(=白灯油)とホワイトガソリン
は間違えないようにしてください。
●その他、キャンプをするにあたっての基本等
キャンプサイト場選び
キャンプ場にも個性いろいろ。まずはタイプを調べよう。
テントやタープを張る場所をサイトと呼びます。キャンプ場のサイトには大きく分けて2つのタイプがあります。ひとつは広々とした場所に
思い思いに設営するフリーサイトタイプ。もうひとつは垣根やロープで仕切りがあり、自分のエリアが明確になる規格サイト。
フリーサイトは自由にスペースを確保できますが、場所取りは先着順。より快適な場所を選ぶなら、なるべく早めに訪れるのがおすす
めです。
キャンプ場によっては両方のタイプを持つところもありますので、予め確認しておきましょう。
【その 1 ロケーション】
周辺の環境、サイトからの眺め、騒音はしないかなどをチェックしましょう。
【その 2 設備】
炊事場やトイレ、シャワー、お風呂の有無を確認します。
【その 3 サイトの広さ】
駐車スペースの有無、芝か砂利かも調べます。
【その 4 周辺のレジャー】
付帯施設だけでなく、周辺情報も把握します。
【その 5 アクセス】
朝出発して、お昼頃には到着できるような距離が理想です。
電話予約をする前に、確認事項をメモしておきましょう。また、キャンセルの時は必ず連絡を。
日程と場所が決まったら、早めに電話で予約を入れましょう。予約不要のキャンプ場でもとりあえず電話して、ある程度のシステムを
把握しておくのがオススメ。予約の電話をする前には、確認事項を準備しておくのを忘れずに。希望日はもちろん、利用人数や希望
サイト、借りたいレンタル品など必要最低限のことは、メモしておきましょう。
また、やむをえずキャンセルする場合には、必ず連絡することを忘れずに。
渋滞などでチェックイン時間に間に合わないような時は、連絡しておかないと自動的に予約キャンセルになることがあるので、チェック
イン・チェックアウトの時間は必ず調べておきましょう。
また、焚き火を禁止しているサイトもありますので、焚き火をする予定があれば、予約時に確認しておきましょう。
事前の情報収集がとても大切
キャンプ場が決まったなら、出発から帰宅までの計画を立てておきましょう。
あらかじめ、交通 情報、天気予報を調べておけば、当日は余裕を持った行動ができます。
天気予報は、キャンプ場のエリアの市外局番の後に 177 をダイヤルすれば、地方別 の詳しい情報が得られます。週間天気予報を利
用すれば、事前の計画も楽。交通 情報は、混雑するシーズンなら特に大切です。
ただし、天気予報を確認して出かけてきても、自然の中では天候が急変することもしばしばです。台風の進路にあたっている場合など
は、強い風が吹き、大雨になることが予想されます。このような時は早めにキャンプを中止して帰る決断も必要です。
サイトを設営する場所
より快適に過ごすために、サイトを設営する場所を慎重に選びましょう。
より安全に、快適に過ごすために、サイト(テントやタープを張る場所)選びは重要なポイント。以下の項目をチェックしながら、より良い
場所を探しましょう。また、通常は先着順にサイトを割り振っていくキャンプ場が多いので、なるべく早めにチェックインしましょう。
■こんな場所がおすすめ
●トイレや炊事施設から近からず遠からず。
●人や車が頻繁に通る道路から離れ、独立性を確保できる
●日当たりが良好で風通しも良い
●地面が平らで水はけが良い
●隣のサイトと隣接していない
■こんな場所はNG
●川の中州
●崖の下
●くぼ地
キャンプサイトのレイアウト
キャンプ場の多くのサイトは仕切られていて、使える場所が限られている。その限られたスペースの中で、いかに効率よくテント等のキ
ャンピンググッズをレイアウトするかがキャンプを快適にするポイント!
●サイト設計のツボ
サイトのレイアウトは、タープを中心に詰めるのがセオリーといわれます。
まずは、サイトの広さと形をしっかりと把握し、タープやテントの位置など、全体的に大まかなレイアウトをイメージしてしまいす。
次にタープを広げ、イメージ通 りにレイアウトできるかをチェックしてみてください。特に狭いサイトこそ、タープの配置が決め手となって
きます。
タープを広げたときに確認しておきたいポイントは、まずテントが予定の位置に置けるか、そして張り綱が出入りの邪魔にならないか…。
これがとても重要です。もしこれを確認し忘れてしまうと、せっかく頑張ってタープを張ったのに、もう一度ペグを打ち直したりしなくては
ならなくなったりと、大変なことになってしまいます。立ち上げ後の修正を最小限にしておくために、この時点でしっかりとチェックしておき
ましょう。
キャンプ場ではテントの中よりもタープやスクリーンテントの下にいる時間が長いのでまずはタープやスクリーンテントの居住性が最優
先。テントはタープ・スクリーンテントの風上側に張ることで適度に風を和らげてくれます。
次にクルマ。テーブルやチェアの積み下ろし易いイチがベスト。日差しや風が強いときは日除け・風除けに使うのも手。クルマ自体の
出入りも考えないと、「クルマが出かけられない~」なんてことになりますよ。
スクリーンテント・タープ~テント~クルマの位置が決まったらテーブル・チェア・キッチンなどをレイアウト。
キッチンはタープ・スクリーンの風下側。風当たりが一番弱いので安定した火力で調理ができるし、風であおられた炎や火の粉でテン
ト等に穴をあけてしまうこともない。
キッチンレイアウトは家のキッチンに似せてしまおう。普段通りの流れで作業ができて使い易いはず。
自然の中のキャンプ場では理想どおりにレイアウトできない方が多い。天候や人数でもレイアウトは変わってくるので、キャンプを楽しみ
ながら自分なりのレイアウトを探していこう。
テントを張ったら、すぐにスリーピングバッグを広げましょう。いくら中綿たっぷりのスリーピングバッグでも、ロフトが回復しなければ暖まり
方が遅くなります。就寝直前に広げてもその効果 は低いのです。天気がよければ、干しておくとさらに暖かく眠れるはず。スリーピング
バッグには「使用可能温度域」が表示されていますが、体感温度には個人差があり、あくまでも目安です。
そして欠かせないのが地面の凹凸や冷たさを遮断してくれるマット。エアーマットは別として、発泡ポリウレタンのマットにはおそらく巻き
癖がついているので、これもすぐに広げてセットしておきます。
虫を遠ざける工夫
自然の中で生活するキャンプに虫はつきものです。キャンプは好きだが虫は苦手だという人は少なくないはず。しかし、嫌いだからとい
って近づいてくる虫を殺してしまうのは、自然をいたわる気持ちに欠けてはいませんか。虫を遠ざける方法のひとつとしてメッシュパネル
のスクリーンタープを使用するのがベスト。また、もしスクリーンタープがなければ、ランタンも使い方次第で虫避けになります。強い明
かりに集まる虫たちの習性を利用しましょう。照明度の強いランタンをテーブルから遠くに設置すれば、虫たちはそちらのほうに集まりま
す。テーブルの明かりには照明度の低いランタンを使えばいいでしょう。ほのかな明かりのロウソクでテーブルを照らすのも趣がありま
す。
材料の調達は効率重視で
野外で食べる料理は確かにおいしいですが、いつもの何倍も食べられるわけではありません。キャンプ場の近くのスーパーで漫然と買
物をしたりすると、最後は残り物とゴミの山になるのは目に見えています。出発前に揃える食材と現地で調達する食材を考えて食事
の計画を。また、包装用の容器やビニール袋は捨て、クーラーボックスなどに整理して持って行きましょう。すぐ使うものは切って持って
いけば、ゴミも減り調理の手間も省けます。
調味料は「さ・し・す・せ・そ」
アウトドア料理はワイルドに、とばかり乱雑に切った材料を鍋でごった煮、なんて愚の骨頂。
食材は大きさを揃えて切り、火の通りにくいものから入れるのが基本です。ニンジンは生煮えなのにジャガイモが煮とけた、といった悲
劇も避けられ、燃料の節約にもなります。
また、「さ・し・す・せ・そ」は砂糖、塩、酢、しょう油(せうゆ)、味噌のことで、料理に入れる順を示します。糖分は塩分が入るとしみ込み
にくく、味噌は長時間煮立たせると香りがとぶ、など理にかなったものなので覚えておきたいものです。
ダッチオーブンに挑戦!
煮る、焼く、蒸す、揚げる・・・何でも出来てしまう魔法の鍋「ダッチオーブン」。
BBQ のついでに始めてみませんか?
●「簡単」なローストチキンを作ろう
【材料】
・丸鶏(ダッチオーブンに収まる大きさ)
・にんじん
・じゃがいも
・塩(精製食塩よりも岩塩が○。
・コショウ(粗引きのブラックペッパー推奨)
・その他お好みに合わせて野菜やハーブをプラスしましょう。
① おなかの中にしっかり塩・コショウをすりこんで、旨
みが出ないように爪楊枝などで口を止める。
② 丸鶏の表面にもしっかり塩・コショウ。
③ ダッチオーブンの中に焦げ付き防止のスペーサ
ーを敷き、②の丸鶏とにんじん・じゃがいも・その他
お好みに合わせた野菜を入れる。
にんじん・じゃがいもは水洗いをするだけで皮はむ
かない。まるごと入らない場合は半分に切る。
④ 下は弱火、上は強火で約 1 時間。串を刺して出
てくる汁が透明になったら出来上がり。鶏と蓋との
間に隙間が無い場合は、上を中火~弱火にして
コゲないように注意しよう。ラスト 10 分~15 分に
フタを1センチずらして蒸気を逃せば表面がカリッ
とします。
強火?弱火?
鍋底全体の下に木炭があったら強火。その 4 分の 1 くらいが弱火。
ただし木炭の種類や大きさで火力が違うのであくまで目安です。普通の木炭よりもカタチ・大きさが揃ってい
るダッチチャコールは火力調整がし易くて便利。慣れるまではフタを開けて火の通り具合を見て覚えるのが
一番。
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