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Jリーグクラブのビジネスモデルとその発展に向けて 日本から世界を

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Jリーグクラブのビジネスモデルとその発展に向けて 日本から世界を
J リ ー グクラブ の ビジネスモ デル とそ の発展 に
向けて
日本 か ら世界 を 目指 して
事例研 究 Ⅱ
丹沢安治 ゼ ミ 卒業論 文
学籍 番 号 02wl102012E
稲 畑 陽行
00'7
目次
│
は じめに p3
1Jリ ー グ発足 か ら現在 まで p4∼
1
5
Ⅱ Jリ ー ダクラブの ビジネ スモデル p5∼
6
Ⅲ Jリ ー ダクラブ のプ ロスポーツ市場 における理論的分析
1。 5つ の競争要因分析 p6∼
8
2.」 リー グクラブ の 5つ の競争要因分析 p8∼
Ⅳ 戦略的 ポジシ ョニン グ
1.コ ス ト優位 と便益優位 p12
2。 コス ト優位 か 、便益優位 か 012∼
V政 策的提言 p13∼
お わ りに
14
p14
参考文献 p 1 5
00,3
13
11
は じめに
日本 プ ロサ ッカー リー グ、 」 リー グが 1993年
に開幕 をむか えてか ら2005年
シー
ズ ンで 12シ ー ズ ン を終 えた。 この 12年 の 間 に開幕 当初 は 10チ ー ム であったチー ム数
も、 」 1、 J2と
合 わせて 30チ ー ム にまで増 えた。 また 2002年
にはワール ドカ ップ
リ
が 日本で開催 され 、 サ ッカ ー 人気 は さらに高 ま りつつ あ る。 こ うした状況 か らす る と 」‐
ー グの人気 も高 ま つているのではな いか と思 うか も しれ な いが 、サ ッカ ー 人気 の 高 ま りと
比 べ るとそれ ほ ど大 き くな い。 開幕 当初 は とて も注 目され 、成功 して い くか に思 えた。 し
か しそれ か らしば らくす る と開幕 当初 は満員 だ つたス タジア ム に も空席 が 見 られ る よ うに
な り観 客動員数 は減 り始 める。 そ してつい には消滅 す るチ ー ムがでて しまつた。 そ の後 は
の ワール ドカ ップ を境 に少 々人気 を取 り戻 し、現在 で は上 向 いてい る。 ただサ
ッカーが一大 ビジネ ス とな つた ヨー ロ ッパ と比 べ る と Jリ ー グはまだまだで あ る。 また 2
005年 か ら世 界 クラブ選 手権 が 開催 され クラブ レベ ル で も世界 の舞 台 にでれ る よ うにな
2002年
つ た。 しか し 」 リー グのクラブはアジア予選 を通過 す ことがで きなか った。
今後、 日本 サ ッカ ーが レベ ル ア ップ して 、今 後 」リー グの クラブが こ うした世 界 の舞 台
に 出て対等 に戦 え るよ うにな るには、選手 の成 長 だ けで な くクラブ マ ネ ジメン トや ビジネ
ス 面 での成長 も重要 である。今 回 この大会 に出場 した クラブ を見てみ る と、資金 的 に豊 か
で あ り、 どの ク ラ ブ も高い 人気 が あ るとい える。 また ヨー ロ ッパ の トップ リー グ と呼ばれ
る リー グの クラ ブ と比較 して も選手 の実力 だ け で な く、経営や ビジネ ス とい つ た面 で も J
リー グのク ラブ は劣 つてい る。私 は クラブが成 長 して、 リー グが成長 し、 日本 のサ ッカー
の レベ ル も上 が る と考 える。 そ こで どうすれ ば 」リー グか ら世界 と対等 に戦 え るク ラブが
で きるか を経営 の面 か ら考 えて い く。 しか しい きな り現在 の Jリ ー グの クラブ を世 界 の ク
ラブ と比 べ るの は規模 が違 い 無理 が あるので 、本論 で は ど うすれ ば 」リー グクラブ がま ず
日本 の 中で人気得 て 、成長 して い けるのか を考 えて い く。
本論 を通 じて 」 リー グクラブの ビジネ スモ デ ル につい てま とめ、 ど うすれ ば よ りよい ク
ラブ にで き るか を考 えてい く:そ こでまず第 一 章 で は、 」リー グ全 体 の発足 か ら現 在 に至
るまで の経過 に ついて述べ てい く。次 に第 二 章 では現在 の 」リー グクラブ の ビジネ スモ デ
戦 略 の経済 学」の理論 を説 明す る とともに、
ル につい て述 べ てい く。第 二 章 と第 四章では 「
そ の理論 を用 い て分析 をお こなって い く。 そ してそ の分析 と過去 の事例 をも とに ど うい つ
た戦 略的 ポ ジシ ョニ ングを とるべ きかを考 える。最後 に第 五 章 ではそれ まで の分析 をも と
に、今後 ど うい つた こ とをお こなつてい けば良 いか を具体的な形 で提 案 してい く。
oori}
I 」 リー グ発 足か ら現在 まで
5月 15日 に 開幕 した 」 リー グ も 12シ ー ズ ン を迎 えた。現在 で は Jl、
1993年
J
2と 二 部 リー グ構 成 となって 両 リー グ合 わせ て 30チ ー ム で あるが、開幕 当初 は現在 の三
分 の一の 10チ ー ムであった。 この 12年 の 間 に 」 リー グは素晴 らしい成長 を した と言 う
こ とがで きる。 しか しリー グ全 体 でみ る と成長 して い るが、個 々の クラブに限 つて み て み
る と必 ず しもいい こ とばか りではない。 そ こで まず ここで 」 リー グ の歴 史 について説 明 し
てい く。
ー ム で ス ター トした 」 リー グで あ るが、 日本代表 の活躍や新 しいプ
ロス ポー ツ も手伝 って 、 この年 は もの凄 い盛 り上 が りをみせ た。 そ の翌年 にはベ ル マ ー レ
1993年
、10チ
平塚 、 ジ ュ ビロ磐 田と 2チ ー ム を加 えてお こなわれ 、 この年 も一 年 目同様 の盛 り上 が りを
もさらに 2チ ー ム を加 えた。 しか しここか ら、 リー グの様子 が少 しづ
み せ る。1995年
つ 変 わつて くる。 ス タジア ム に少 しづつ 空席 がみ られ る よ うにな り、 」リー グ全体 の観 客
動員 数 も減 り始 めて くる。 そ の後 も 96年 、 97年
とチ ー ム数 は増 えるものの 、 1試 合 の
平均観 客動員数 は減 り続 け る。そ して 」 リー グ の歴 史 の 中で もつ とも衝撃的 な事件 が 19
98年 に 起 こる。 この年 は フ ランス ワール ドカ ップな どもあ り、前年 に比 べ て人気 を取 り
戻 した 」 リー グで あつたが 、開幕 当初 か らの横 浜 フ リュー ゲル ス が この年 を最後 に消滅 し
た ので あ る。理 由は横浜 フ リューグル スの母 体 とな り、 当時 の メイ ンスポ ンサー で あ つた
全 日空 と佐 藤 工 業 の撤退 で あ る。そ のた めにク ラブ経 営 が維 持 で きな くな る として、横浜
フ リュー グル ス は消滅 した。 また リー グ全体 で も クラブ の 平均営業収 入 が この年 を境 に急
激 に落 ち込む (98年 の約 28億 円か ら 99年 には約 25億 円へ )1
」 リー グは新 たな変化 の年 とな った。 この年 に現在 の 2部 リー グ構 成 が ス タ
1999年
ー トす る。 それ まで 」 リー グの下は JFLで
ア マ チ ュア チー ム とこれ か ら Jリ ー グに入 ろ
うとす るチー ム が混 ざっていたが 、 これ に よ つて 完 全 にプ ロ とアマ チ ュアが 分 け られ た。
この年 は Jlが
16チ ー ム 、 J2が 10チ ー ムで リー グお こなわれ た。今現在 の構 造 がで
きあが っ た のが この年 であ る。 また この年 の 出来事 として F読売 日本サ ッカー クラブ 」 (ヴ
ェル デ ィ川 崎)が
「日本テ レビフ ッ トボール ク ラブ 」 へ と組織変更 した。そ して翌 年 には
ホー ム タ ウ ンの移 転 を申請 して、そ の翌年 には川 崎 か ら東京 へ と移転 し、そ の名称 を東 京
した。 2
ヴェル デ ィ 1969と
2000年
に は さらに 1チ ーム加 えて全部 で 27チ ー ム とな り、翌年 の 2001年
1チ ー ム加 えて 、 28チ ー ム とな っ た。 そ して 今年 2005年
にも
にザ スパ 草津 とヴォル テ ィ
ス徳 島 を 」 2に 加 え全部 で 30チ ー ム とな つた 。 四国初 の Jク ラブ、 ヴォル テ ィス徳 島 の
誕生 に よ って 全 国 の各地域 で Jリ ー グが見れ る よ うになった。 しか し詳 しくは第 二 章 で述
べ るが競 争 が 開幕 時に比 べ激 しくなった。以下 には 」 リー グの クラブ数 の推移 について簡
Jリ ー グ公 式 HP 参照
東京 ベ ル デ ィ 19 69公 式HP参 照
01Cil)
単 に表 にま とめた。
図 1」 リー グク ラブ数 の推移
」1
」2
計
1993
10
10
1994
12
12
1995
14
14
1996
16
16
1997
17
17
1998
18
18
1999
16
2000
16
2001
16
12
28
2002
16
12
28
2003
16
12
28
2004
16
12
28
2005
16
14
30
10
26
27
:」 リーグ公式サイ トを元に著者によ り作成
Ⅱ.」 リーグクラブのビジネスモデル
この章では現在 の Jリ ーグクラブが どの よ うにして収益 を上げてい るかについて説明
す る。
まずは じめに収入であるが、クラブの主な収入 として入場料収入、広告料 (ユニホー
ムス ポンサー 、看板広告)、」リーグか らの分配金 の 3つ に分けることがで きる。入場料
は試 合に対 して支払われ る対価であ り、プ ロスポーツにお けるもつ とも基本的な収入で
ある。 しか しこの もつ とも基本的な収入 が全体収入に占める割合 は約 2割 とそれ ほど高
くない。クラブ収入の大きな割合を占めるのは、次の広告料 (スポンサー収入)で ある。
これが現在 5∼ 6割 を占めクラブの経営 を支 えていて、ス ポンサーな しにはクラブは成
り立たない状況 である。そ して 」リーグか らの分配金であるが、これは公 式試合 出場料、
放送権料、賞金な どである。放送権料 に関 しては 」り‐ グー括 して受 け、それを Jリ ー
グの順位 に基 づいて各 クラブにそれほ ど差が生まれないよ うに振 り分け られてい る。賞
金に関 して優勝賞金などがあ り、 クラブによってそれはま ちまちである。 これ ら3つ の
収入 の他にフ ァンクラブ収入や移籍金 な どの収入 もあるが現在 の 」クラブの中ではそれ
ほど大きくない。
01(〕1
次 に支 出は人件費 、試合運 営費 、 一 般管理 費 、チー ム運営費 の 4つ が あ る。 まず人件
費 で あるが 、 ここでい う人件費 とはチー ムス タ ッフの こ とで、監督 、 コー チ、選手 な ど
に支 払 われ る費用 の こ とで ある。 この費用 が全 支 出 の約 半分 を しめて い る。試合運 営費
は ス タ ジアム使用料 や入場 券販売費 、チー ム移 動費 、広告 宣伝 費 、 」 リー グ納付金 な ど
が あ る。 一 般管理費 は事務 作業 に ともな う費用 で、チー ム運営費 とはチー ムの合宿や練
習場 管理 のた めの費用 であ る。
以 上が Jリ ー グク ラブ の収 益構造 で ある。以 下 には実際 の 」 1ク ラブ の 収入 と資質 を
示 した。
図 3
図 2
営業費用と選手等人件費
」1クラブ平均営業収入内訳
嘗
:│!!
3000
2500
百 2000
万 1500
円 1000
百 1500
,デ1000
円 500
ヽ′
o
園営業費用
500
0
ぎ ゞゞゞゞ
年度
年度
:Jリ ニ グ公式サイ トのデータをもとに作成
現在 は費用 に関 してはよく管理 され ていて これ 以上減 らす のは難 しいので、収入 を増
やす ことが重要 である。そ のためには、入場料収 入 と広告料収入 を増やす よ うにす るべ き
である。
Ⅲ.Jリ ーグクラブ のプロスポーツ市場におけ る理論的分析
この章 においては 」リーグクラブが どのよ うな市場 におかれてい るかを、理論的に理解
す るために、マイケル ・ポーターの 5つ の競争要因分析 を用い る。まず初 めにこの理論
について説明 し、次 にこの業界に理論 を当てはめて分析 を行 つてい く。 ここではデイ ビ
ッ ド ・ベサ ンコ、デイ ビッ ド ・ドラノブ、マー ク ・シャン リー著 『戦略 の経済学』 ダイ
ヤモ ン ド社、第 11章 を参考 とした。
1. 5つ
の競争要因分析 の理論説明
5つ の競争要因分析 とは、ある業界において収益 に影響を与える経済的要因を考 える
ための枠組みである。 これによって各業界、企 業 における脅威 を具体的に明 らかにす る
ことがで きるよ うになる。まず この節 ではこの理論 について説明 してい く。そ して 2節
では実際 にこの理論的枠組み を使 い 」 リーグクラブにとつては何 が脅威 であるか考 えて
0102
い く。
5つ の競争要 因 とは次 の 図 の よ うに市場 内競争 、参入 、代替 品 と補 間品、売 り手 の力 、
買 い手 の力 か らな る。
図 4 5つ
の 競争要因分析 の枠組み
売り手のカ
代替 品 と補完 品
戦略 の経済学 391ペ
ージ参照
次 にそれぞれ の要 因につい て説 明 して い く。
1)市 場 内競争
市場 内競争 とは、同業者 がシ ェア をめ ぐつて立 ち回 るこ とを言 う。そ のためまず は 、
競争 を行 つてい る市場 を定義 しなけれ ばな らない。 またお互い の戦 略的意思決定 に影
響 を与 えるす べ て の企業 を分析 に組 み入れ る必要 がある。 さらに市場 を定義す る上 で
商 品市場 と地理 的市場に注意 しなけれ ばな らない。特 に地理 的市場 に 関 しては、後 に
詳 しく説 明す るが、 このテ ー マ で は重要 な要因 となる。 た とえば同 じ製 品Aと Bが あ
るので あるが、 Aは Cと い う地域 で しか販売 されず 、 Bは Dと い う地域 で しか販 売 さ
れ ない ときにAと Cは 同 じ市場 内で競争 して い る とは い えない。 この よ うに競争 が 局
地的であるか を考 えなけれ ばな らな い。競争 に 関 しては 、企業 は価格 (価格競争 )や
価格 以外 (非価格競争)の さま ざまな面 で競争す る。 こ う した競争 に よって利益 を圧
迫す る ことになる。
2)参 入
参入 は 2通 りの方法で既 存市場参 加者 の利益 を奪 う。 1つ には供給 が 増 えるこ とに
よって 市場 の需要 が参入者 に よつて 奪 われ て しま う。 も う一つ は新規参入 に よって市
場 の集 中度 が 下 が りそれ に よつて競争 が激化 し、マ ー ジンが減少 して しま う。 こ う し
た参入 による脅威 はある も のの 、参 入す る側 もそ う簡単 には参入 で きな い。それ には
以下 の理 由が ある。
生産 プ ロセス に規模 の経済性 が ある。
消費者 が評判 の よさを評価 す る。
生産要素 を簡単 に得 ることができない 。
01(1こ)
・ 学習 曲線 の4LIきが急で ある場合
・ 既存企業 が大 きな利用者基盤 を持 つ 場合
・ 既存企業 に対 して 政府 な どの保護 があ る場 △
7ロ
・ 既存企業 の参入 に対す る報復 が予測 され るか
3)代 替 品 と補 間品
代替 品 と補 間品は需要 に影 響 を与 える重要 な要素 で あ る。 代替 品 とは新規参入者 と同様 の
へ
や り方で利 益 を奪 い 、市場 内 の競争 を激 しくす る もので あ る。補 間品は当該商 品 の需要
を増や し、業界 全体 の利益 を増やす役割 を果 た す も ので あ る。代替 品 と補 間品が間接 的 に
及 ぼす影響 について は次 の こ とを考 えなけれ ばい けな い。
。 緊密 な代 替 品や補 間品 の入 手可能性
・ 代替 品や補 間品 の費用対価値
見た ところ よ く似 た代替品で あ つて も、そ の価格 が 高す ぎ る と大 きな脅威 にはな らない
。 業界 レベ ル の需要 の価格弾力性
4)売
り手 の 力 と買 い 手 の力
売 り手 の力 とは、下流業界 の観 点か ら、上流 の売 り手 が 業 界 の利益 を抜 き取 る価格 交渉 力
を評価 した もをい う。 そ の逆 に買 い手 の 力 とは、売 り手 と交渉 して業界 の利益 を抜 き取 る
力 の ことで あ る。 売 り手 と買 い 手 の力 を評価す る際 に は以 下 の ことを考慮 しなけれ ばな ら
ない。
・ 業界お よび上流 と下流 の集 中度
・ 代替 品 の 有無
・下流 の企業 の購入規模
。業界 と売 り手 による関係 特殊資産
・売 り手 に よる前方統合 の脅威
・売 り手 の価 格差別化
2.」
リー グクラブ のプ ロス ポーツ市場 にお ける 5つ の競争要 因分析
前節 で説 明 した理 論 を この事例 あてはめて、 この業界 に つ いて 分析 して い く。
1)市 場 内競争
まず初 めに市場 の 定義 であ るが、私 の研 究対象 とす る の は Jリ ー グクラブであ るが、現
在 の 日本 にはサ ッカ ー と並 んで人気 のプ ロスポー ツ 野球 が あ る。 」 リー グクラブ に とつて
の 買 い 手 で あ るサ ッカ ー フ ァ ンや スポー ツフ ァ ンの 中 には 、 サ ッカ ーだ けでな く野球 も好
きだ とい う人 もい る。 そ のた めプ ロ野球 チー ム も Jク ラブ の競合他社 にな る。 な ので 」 リ
ー グ市 場 と定義す るのでは な く、 プ ロス ポ ーツ (サ ッカー 、野球)市 場 と定義す る。
また市場や 市場 内競争 を考 え る上 で重 要 にな つて くる のが 、地理 的市場 である。 これ は
or_ol
首都 圏 に住 んでい る人 が、関西 へ 試合観戦 に行 くとい うの は コス トがかかって しま う。 な
ので 関西 の クラブ と首 都圏 の クラブが同 じ市場であ る と定義す るこ とはで きない。
では実 際 に今現在 の状況 を見 てい くと、関東特 に東京 、埼 玉 、千葉 には 」リー グの クラ
ブ 各 2チ ー ムづつ あ り、さらにはプ ロ野球 チー ム もある。また神 奈り
││には 」リー グクラブ 4
チー ム とプ ロ野球 チー ムが あ る。 」 リー グ 開幕 時 の全部で も 10チ ーム とい う状況 か らす
る と確実 に競争 は激 しくなってい る とい え る。 この よ うな状況 か らこの地域 では競争 が繰
り広 げ られ てい る。 この反面、北信越 地方 には、 アル ビレ ックス新潟 1ク ラブ しかな く、
独 占的な状 態 となっている。 この よ うな状 況 か らアル ビレ ックス新潟 はホーム ゲー ムで 平
均 して 4万 人 の観 客動員数 とな ってい る3.逆 に競争 の ある関東 の クラブの観 客動員数は一
部 の人気 クラブを除 い て平均が 1万 数千人 となってい る。
また競争 の種類 で あるが、価 格競争 とい うよ りも、非価 格競争 で ある。 チケ ッ トの価格
には どの ク ラブ もそれ ほ ど差 はな く、た い て いの クラブで 、座席 の種類 によって lo00
円か ら 5000円
位 の 間で設 定 され てい る。観 客動員数 の差 が生 まれ るのは 、生産 され る
商 品 (試合 )の 価値 で ある とい え る。見 ていてお も しろい と感 じるクラブ 、見 て みた い選
手 がい るク ラブ な どの試合 には 多 くの観 客 が集 ま る。 そ の一つ の例 と して優勝争 い を して
い るクラブ の試合 には観客 が集 ま るが、そ うでない クラブの観 客 は減少 してい く。 この よ
うに消費者 に とっての試合 の持 つ 価値 に よって クラブの収 入 は大 き く変 わって くる。 こ う
した理 由か らクラブ の集 中す る地域 では利 益 に対 して脅威 は ある。 しか しクラブが集 中す
る といっ て も完全 に地理的 に一 致す る とい うわけで はない の でそれ ほ ど強い 脅威 で はない。
また クラブ数 の少 な い 地域 では 市場 内競争 の脅威 は小 さい。
2)参 入
まず 初 めに参入 の 可能性 で あ るが、可能性 はまだ ある。 2005年
に もヴォル テ ィス徳
島、ザ ス パ 草津 の 2ク ラブが 」 2に 参入 (カ
ロ
盟)し た。 Jリ ー グ協会 自体 もまだチー ム を
増 や そ うと してい る。 しか しこ う した参入 が既存 の クラブ を脅か す こ とにな るか とい うと
そ うはな らな い で あ ろ う。 そ の理 由 として まず 既存 クラブ と同等 の 生産 要素 を獲 得 できな
い こ とが あげ られ る。新たに参入 す るクラブ の生産要 素 とは 、選 手 の こ とで ある。 この選
手 は既 存 の クラブ を解 雇 され た選 手 がほ とん どで 、既存 の比 べ る とそ の質 はお ち る。資金
力 の あ る スポ ンサー が つい て優秀 な選手 を集 めるこ とがで きれ ば 、可能性 はあるが 、今現
在 そ うい った こ とは考 え られ な い。 また上記 の 2ク ラブは既 存 の クラブ とは地理 的 にも離
れ てい る ので 、それ ほ ど影 響 が ない。 こ うした理 由か ら参入 の利益 に対す る脅威 は低 い。
3)代 替 品 と補 間品
まず 初 めに代 替 品 につい て説 明す る。 」 リー グの試合観 戦 の代替 品 には衛星放送や CS
3)ァ ル ビ レ ックス新潟公式 HP参
照
(lJ_111,
放送4な どの海 外 の サ ッカー の放送 が ある。 これ らの代替 品は消費者 に とつて 試 合観戦 に行
くの と比 べ て 低 コス トで ある。 また海外 (ヨー ロ ッパ )の サ ッカー の 方が レベ ル が 高 く、
そ こか ら得 られ る便益 に 関 して も、 よ り高 い便益 をえ る こ とがで き る。サ ッカ ‐ フ ァ ンの
中には海外 のサ ッカーはおもしろいが、 日本 の 」リーグはつまらない とい う人 が多 くい る。
このよ うな理 由か ら代替品の脅威 は高い とい る。
補間品の一つ には、応援 グ ッズなどがあるだろ う。 それ を買 うことによつてまた応援 に
行 こ うとい う気 にな り、試合に対する需要もア ップす る。またグ ッズの売 り上げはクラブ
の収入一部 にもな っていて、貴重な収入源 ともい える。実際に鹿 島アン トラー ズではオフ
ィシャル グ ッズの売 り上げが全収入 の うち 8パ ーセ ン トを しめてい るとい う5。そ しても う
一つの補 間品 (補間関係)と なるのが、意外 ではあるが、競合す る他 クラブである。 クラ
ブが供給す る試合 とい うのは 自クラブだけでな く、相手 クラブあつての もので ある。なの
で需要 に対 して競合す るクラブの影響 も大きい。 なので試合 の相手 が人気 クラブであつた
のならば、 自クラブ 自体 に人気がなくとも収入 をえる ことができるのである。そ の一つの
の平均観客動
のFC東 京 の観客動員数 で、 このクラブの 2005年
員数は約 2万 人であるが優勝争 い し、 日本代表 を多 く抱 えるガンバ大阪とのホームゲーム
では約 3万 5千 人 を記録 した。6こうしたことか ら補完品が利益対 して与える影 響 は大きい
事例 として 2005年
といえる。
4)売 り手 の力 と買い手の力
Jリ ー グクラブにとっての売 り手 と買い手であるが、主な売 り手 としては選手、監督 、
地方 自治体な どであ り、買い手 とは観客、スポンサーである。
売 り手 の力 の うち監督、選手などはその人 の過 去の実績 などによつて違 うが 、現在 の 」
リーグではそれ ほ ど強 くない。一部 の人気 がある選手、実力 のある選手な どはクラブに と
つて関係特殊 な のでそ の力は強い といえる。そ のためそ ういつた選手に対 しては高い年俸
が支払われ てい る。それ以外 の一般的な選手 は代替 となる選手が多 く存在す るのでその力
は強 くない。 二 章でも述べたよ うに現在 の選手 の人件費 は うまく管理 されて い る。またも
う一つの主 な売 り手である地方 自治体に関 してはクラブはスタジアムの使用料 な どを支払
うが、協調 の関係 にあるので、その力は強 くない。一つの事例 として、鹿島ア ン トラー ズ
はスタジアムの運営をスタジアムを保有する茨城県 か ら任 されるようになつた。 7
次に買 い手 の力であるが、買い手の うちスポンサー の力はそれ ほ ど強 くない とい える。
4)代 表的 な も の に ス カイパ ー フェク トTVが あ る
5)ス ポー ッ ビジネ ス戦 略 」リー グ ・鹿 島 アン トラーズ の クラブ経 営、海保 宣生著 よ り
し
)FC東 京公 式 HP参 照
7)「茨城 県施設 の指定管理 者 、鹿 島アン トラーズ な ど選 定」『日本経済新聞』 2005年
11月 29日
そ の理 由は現在 の クラブの ス ポ ンサー は クラブが本拠 地を置 く地元 の企 業 であつた り、以
前 か らク ラ ブのメイ ンスポ ンサ ー と結 び つ きの ある企業が 多 いの で 、 これ らの企業 に とっ
て取 引先 を変 える コス トが 高 いか らで あ る。 も う一つ の買 い 手 で あ る観 客は二つ に分 けて
考 えるこ とができ る。 それ は クラブ のサ ポー ター と一般的 な フ ァ ンで あ る。 サポー ター は
応援 グ ッズ な どを揃 え、 ク ラブに対 して 愛着 を持 ってい るの で 、取 引先 を変 える コス トは
高 い 。 しか し一般 的なサ ッカ ー フ ァ ン、 ス ポー ツフ ァンは特 にこれ とい っ た応 援す るクラ
ブ を持た ないので 、そ うい つた人 た ちに とってはそれ ほ ど製 品 の差別化 が な されて い ない。
こ う した 人 たちはその試合 がつま らな いだ ろ う思 った ら観 戦 には行 か な い。 こ う したフ ァ
ン を獲得 で きるか に よって ク ラブ の収入 は変 わって くる。 な ので こ うした一 般 的な フ ァ ン
の力 は強い とい える。そ して この よ うな フ ァン を増 やす こ とが ス ポ ンサー の ニ ー ズ応 える
こ とにつ なが ってい く。
5)ま とめ
これ まで 5つ の競争要因 につ いて ま とめると以下の表 よ うにになる
図5
プ ロス ポーツ市場 にお け る Jリ ー グクラブの 5つ の競争要 因分析
利益へ の脅威 度
市場 内競争
低 ∼高
参入
低
音向
要因
代 替 品と補 完 品
売 り手 の カ
中
買い手 の カ
音
同
:著 者 に よ り作成
Ⅳ:戦 略的ポジシ ョニ ング
3章 では 」リーグクラブのおかれてい る市場を、 5つ の競争要因分析 を用いて説明 した。
この章では前章における分析 をもとに、 どういった戦略ポジシ ョニ ングをとってい けばよ
いか を 3章 の分析 と過去の事例を基に考 えてい く。そのた めにまず 1節 で理論 について説
明 し、そ の後 2節 で理論 と3章 の分析結果、過 去の事例をもとに どういった戦略的ポジシ
ョニ ングを とつてい くべ きかについて述べてい く。 この章では主に 『戦略の経済学』第 1
2章 3節 の理論をもとにした。
1)コ ス ト優位 と便益優位
競争優位 を獲得す るには 2つ のアプ ローチが ある。一つ は、競合他社 と同等 も しくは少
し低 い知覚便益で、低 い コス トを追求 して、 コス ト優位を得 ることである。 二つ 目は競合
他社 と同等 も しくは少 し高 い コス トで高い知覚便益 を提供す ることを追及 して、使益優位
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をえることである。以下では二つのアプ ローチについて説明す る
① コス ト優位 の経済理論
コス ト優位 を持つ企業は競合他社 よ り低 い費用 と、同等もしくは少 し低 い知覚便益 の製
品を提供す ることによって、競合他社 より多 くの価値 を創出す る。
②便益優位 の経済理論
便益 に基づいて競争優位 を確立す る企業は、高い便益 を持つ製 品を、同等、も しくは少
し高 い コス トで提供す ることによって価値 を生み出す。企業 は競合他社 よりも高い消費者
余剰 を提供できる価格 を設定 して便益優位 を追求す る。
高品質 または高性 能 といつ た製 品 には コス トがかか る。 これ には さま ざまな理 由が あ り、
そ の一つ には訓1練され た高い 能力 の従 業員 が必 要 で あ る とい つた よ うな ものが ある。 しか
し実 際 には企 業 の優位性 が 、低 コス トか優 れ た便益 の どち らか一 方 とい うのは稀 で あ る。
高 品質 の製 品を提供す る企業 は市場 シェアを拡 大 し、規模 の経済や経験 に よつて平均 費用
を さげ るこ とがで きる。そ の結果 と して企業 は高品質 と低 コス トの 両方 のポ ジシ ョン を達
成す るこ とさえあ る。
つ ま り買 い手 の知 覚便益 あげ、 よ り多 くのシェアを獲 得す るこ とにな る。 そ うな る と収
入 は増力日して 、また平均費用 を さげる ことがで きるので ある。
2)コ ス ト優位 か 、便益優位 か
この 考 え方 を 」 リー グで考 えてみ る こ とにす る。代 替 品 の ときに述 べ たが 、現在 多 くの
サ ッカ ー フ ァンは CS放 送 な どで海外 の試合 を見て いて 、サ ッカー を見 る 目が肥 えて い る。
しか し 」 リー グの試 合 で も多 くの観 客 を集 める試合 が あ る。 それ は 日本代表選 手や 、有名
外 国人選 手 が多 くい る試合 には注 目が集 ま り自然 と観 客 も集 ま る。 またそ の一 つの 事例 と
して 」 リー グ開幕 当時 の ヴェル デ ィ川 崎 (現 ;東 京 ヴ ェル デ ィ)な どがわか りやす い。 当
時 の ヴ ェル デ ィ は ス ター選手 を多 く抱 え、 リー グ戦 で も良い成績 を残 してい た。 な ので 毎
試合 ス タジア ム は満 員 とな り、高か つた 選手 の 年俸 も回収す る こ とができた。 しか ししば
らくす る と成績 は 落 ち込みだ し始 め る。 そ の ころ、高額年俸 の選 手 を解雇す る と、 つ い に
は人 気 もな くな ってい き、そ の後 は ク ラブ の成績 も下 降 していつた。 そ して つ い に開幕 当
初 は リー グ 1の 人気 ク ラブが現在 では不人 気 ク ラブ とな ってい る。
また前 章 の 5つ の競争要因分析 か らは、市場 内では非価格競争 が行 われ ていて、買 い 手
の知 覚便 益 を どれ だ け上げ られ るかが重 要 であ る とわか つてい る。 さらに代替 品で あ る C
S放 送 な どには コス トの面 で太刀打 ちす るの は難 しい。 な ので Jリ ー グクラブは便 益優位
を推進 してい くの が一 番 だ と考 え られ る。具体 的な政策 は次 の 5章 で述 べ てい く。
V.政
策 的提言
現在 は代 替 品 と補完 品 の ところで述 べ たが、簡 単 に世 界 の サ ッカー をテ レビで見 る こ と
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が で きる:試 合 の質 を比 べ た ら、 日本 も ワール ドカ ップ に 出場 した とは い え、 まだまだ ヨ
ー ロ ッパ な どのほ うが上で あ る。 また買い手 に とっての コス トも低 いの で勝 つ ことは難 し
い。 この よ うな状 況 で は便益 、 コス トの 両面で代替 品に勝 つ こ とは難 しい。 では ど うした
らよいだ ろ うか。 チ ケ ッ トの価格 を下 げて対抗 しよ うとす るな らば 、入場料 収入は激減 し
て しまい 現在 の状 態 を維持 で きな くな って しま う。 な の で コス ト優位 を推進 す るのは厳 し
い だ ろ う。 また い きな リー 流外 国人選手や 日本代表選 手 を獲 得 して試 合 の質 を上げる とい
うよ うな こ とは今 の Jリ ー グの ク ラブ には資金 的 に不 可能 である。 それ に一 人 そ うい つた
選 手 を獲 得 したか らといって そ の選手 が期待 に応 えて くれ るか もわか らない 。事実 ワール
ドカ ツプ にでた選 手 で も活躍す る こ とな く戦力外 となった 選手が い る。 しか し 」リー グク
ラブが生産 す る商 品 とは試 合 で あ るが、何 もそ の試合 の質 だ けがす べ てでは な い。具体 的
にはそ の試合 にお け る緊張感 の あ る雰 囲気 であった り、 自分 の好 きなチー ム や選手 を応援
す るこ とな どがあ る。 ス ター選手や 、外 国人選 手 を獲 得 して試合 の 質 をあげ る ことも重要
で あ るが、それ以外 の部分 の改善 も重要 で ある。 そ うい っ た部 分 で観 客 の知 覚便益 を高 め
るこ とは可能 であ り、現在 の 」リー グクラブに とっては 、それ が最適 な ので あ る。
そ こで フ ァ ンを満 足 させ る、試合 に足 を運んで も ら うた めの新 た な政策 と してはスタジ
ア ムの雰 囲気 づ く りな どで あ る。 実際 にス タジア ム で観 戦す るこ とが楽 しい と思 うよ うな
試 合運 営 をす るので ある。具体的 には今 い るク ラブ の フ ァ ン と提 携 す るので あ る。現在 ク
ラブ はフ ァ ン クラブ を持 ち、多 くの会員 がい る。 また どの クラブ に もある程 度 のサポー タ
ー がい て 、毎試合応 援 に来 て くれ てい る人 たちがい る。 こ うした人 た ちの 中 か ら実 際 に 、
代表 を選 び クラブ の経 営陣には い って も ら うので ある。 現在 の ク ラブ経営陣 は クラブ創設
時 の人 とス ポ ンサー企業 の人 しか い な い。 サポー ター の代表 を経 営 陣 の なか に加 えるこ と
に よって 、サ ポー ター とコ ミュニ ケ ー シ ョンを とるこ とがで きるよ うにな り、 ス タジア ム
の こ とやサ ポー ター の ニ ー ズ な どについ て よ り知 るよ うにな るこ とがで き、 よ り良 い試合
運 営 がで きるよ うにな るので はな いだ ろ うか。 サポー ター に対 して 資金 を提 供 して 、試合
を外 か ら盛 り上 げ る ので ある。 そ うす るこ とに よって よ りよい雰 囲気 づ く りで きテ レビ観
戦 な どにはないス タジア ム で観 戦す るお も しろ さ、 クラブ を応 援す る楽 しさを生 み 出す こ
とがで きれば、消費者 に とつ ての さらな る便益 を生み 出す こ とがで き る。
また フ ァ ン との提携 をす るこ とに よつて 雰囲気 づ く りの 面だ けで な く、 フ ァ ン との 間に
一 体感 の よ うな もの を生み 出す こ とがで き るよ うにな り、 フ ァ ンが 離れて い くの も防 げる
よ うにな るので はな い だ ろ うか。 そ して 少 しで もそ うい った フ ァ ン を獲 得 で きるよ うにな
れ ば 、評判 が評判 を呼び、少 しず つ 人気 を得 られ るであ ろ う。 一 般 的 なサ ッカー フ ァ ンの
中 か らもクラブ の フ ァ ン とい う人 が 出 て くるだ ろ う。
そ して少 しづつ で も人気 がでて くれ ば 、それ を取 り上 げ るメデ ィア も増 えて くる。 そ う
なれ ば 」 リー グクラブに とっての も う一つ の買 い手 で あ るス ポ ンサ ー のニ ー ズ にも応 え る
こ とがで きるよ うになる。 そ して新 たな スポンサ ー の獲得 、広告料 収入 の増 加 にもつ なが
つてい くはず であ る。 また フ ァ ン とスポ ンサ ー の増 加 は選 手や監 督 に対 して よ り良 い試合
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を しよ うとす るイ ンセ ンテ ィブ を与 える こ ともで き るよ うにな り、試 合 の質 も上 が つてい
くで あ ろ う。 こ うい つた状況 になれ ば買 い手 はそ う簡 単 には離 れ ていかな くな り、持続 的
に発展 で き るよ うにな る。
お わ りに
政策 的提 言 と して今 い るサ ポー ター との提携 とい うこ とを提案 した のは 、 ク ラブ に とつ
てサ ポー ター は財 産 だ と考 えたか らであ る。 お客 さん は クラブに とつて ビジネ ス の対象 、
消費者 で あ るが、それ と同時 に クラブ の一部 で あ る のだ。 クラブ の 成長 には新 た にシ ェ ア
を獲 得す る こ とも必要 であるが 、 まず は今 い るサ ポー ター を第 一 に考 えるこ とが一 番 で あ
ろ う。 そ うす るこ とに よつて しつか りとした クラブ の基盤 を築 くこ とがで きる と考 えた。
こ うした基盤 を築 く こ とので きた クラブか ら日本 で 人気 を得 て 、世 界 を相手 に戦 えるクラ
ブ が 出 て くるのだ と思 う。そ して さ らにそ うい つた クラブが出て くる ことに よ つて 、 日本
サ ッカ ー の レベ ル が上 がつて い くの だ と思 う。今後 Jリ ー グクラブが どうい つた動 きを見
せ るか注 目 したい 。
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参考文献
テ キス ト
デイ ビッ ト・ベ サ ンコ、デイ ビッ ト・ドラノブ、ヤーク ・シャン リー 『戦略の経済学』
イヤモン ド社 2002
ダ
書籍
広瀬一郎
『スポーツ 。マネージメン ト入門』
東洋経済新報 2005
『「Jリ ー グ」 のマネ ジメン ト』 東洋経済新報 2004
川淵二郎、海保宣生他著、上西康文 ・編 『スポーツビジネ ス戦略』
広瀬一郎
グ ローバル タス クフォー ス株式会社
大修館 2000
『ポーター教授 「
競争 の戦略」入門』
総合法制出
版 2004
新聞記事
「
茨城県施設 の指定管理者、鹿島ア ン トラーズなど選定」『日本経済新聞』 2005年
1月 29日
ネ ッ ト情報
league.or.jp/
」リーグ公式サイ ト http://― .j―
ベ ガルタ仙台公式サイ ト http://www.vegalta.co.ip/
鹿 島 ア ン トラー ズ公 式 サ イ ト http://wwwo sO net.neo ip/antlers/
東京 ベル デ ィ 1969公
式サイ ト http:/ん w.verdy.cO.jp/
FC東 京公式 サイ ト http:〃 www.fctokyo.co.jp/
アル ビレ ックス新潟公 式 サイ ト http://―
.albirex.co.jp/
ガ ンバ 大阪公 式サイ ト http:/ん w.gamba―osaka.net/
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