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研究課題 急性脳症の包括的遺伝子解析 キーワード 臨床

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研究課題 急性脳症の包括的遺伝子解析 キーワード 臨床
研究課題
急性脳症の包括的遺伝子解析
キーワード
臨床研究、多施設共同研究、人体試料の使用
研 究 計 画 書(概要)
1.研究課題
急性脳症の包括的遺伝子解析
2.研究の概要
2・1 背景及び目的 急性脳症は小児においてインフルエンザなどの先行感染後
に意識障害とけいれんで発症する。急性脳症の新しい症候群として、急性壊死
性脳症とけいれん重積型急性脳症が近年、提唱された。両者で遺伝的素因候補遺
伝子の変異、および多 型 関 連候補遺伝子も見いだされつつあるが、症例数の少
なさもあり、全貌は未だ解明されていない。本研究は、
1.候補 遺伝子解析および全ゲノム関連解析を行うことにより、その発症におけ
る遺伝的素因を明らかにし、分子生物学 的な視点から病態を推定することを目
的とする。
2. 熱性けいれんにおける急性脳症関連遺伝子の解析(詳細は省略)
3. 複数の手法を組み合わせた疾患感受性遺伝子の網羅的解析(詳細は省略)
を行う。
2・2方法
1. 急性壊死性脳症(ANE)、けいれん重積型急性脳症(AESD)、難治頻回部分発作
重積型脳炎(AERRPS)、可逆性脳梁 膨大部病変を有する軽症脳炎・脳症(MERS)、
分類不能急性脳症を対象として末梢血を採取し、既存の DNA または新規症例で
末梢血から抽出された DNA について 候補遺伝子解析を行う。既に関連する可
能性が示唆された遺伝子を中心に、変異の有無、あるいは罹患群と対照 群につ
き各多型の頻度を決定し、統計的比較を行い、相関の有無を決定する。対象と
する遺伝子は
(1)熱感受性変異が報告されている遺伝子 carnitine parmitoyltransferease 2
(CPT2)
(2)常染色体優性急性壊死性脳症(米国の 1 家系)の原因遺伝子 RANBP2 遺伝子
(3)免疫関連候補遺伝子 Toll-like receptor、RANKL
(4)熱性痙攣関連遺伝子 SCN1A、SCN2A、SCN1B、SCN2B、GABRG2
(5)グルタミン受容体・トランスポーター GluR2、GLAST、EAAT4、GLT1
(6)アデノシン受容体 A1、A2A、A2B、A3
2. 全ゲノムを対象として一塩基多型(SNP) 解析を行う。
DNA 採取期間及び対象期間
承認後 2016 年 07 月 24 日 まで
研究期間
承認後 2016 年 07 月 24 日 まで
2・3 対象及び試料・情報(臨床情報等)、ゲノム解析データ(学内外において)
1)対象
1)対象 1.基礎疾患のない急性壊死性脳症(ANE)、けいれん重積型急性脳症
(AESD)、難治頻回部分発作重積型脳炎 (AERRPS)、可逆性脳梁膨大部病変を有
する軽症脳炎・脳症(MERS)、分類不能急性脳症既往のある症例、発熱時けいれ
んを有する患者で経過中に急性脳症を発症せず、熱性けいれんと診断された症
例
2.・2, 1 における 1〜6 で遺伝子解析で新規多型(変異)が検出された児の両親
2)試料・情報(臨床情報等)、ゲノム解析データ(学内外において)
2)資料(試料)等
1「急性脳症の分子遺伝学的病態解析」(審査番号 2116-(1))で収集された急性脳
症 (AESD は除く)検体 30 検体
2 新たに急性脳症または熱性けいれんと診断された症例および 2・3・2 に該当
する両親より採取された血液
3−5ml および主治医からのカルテ情報
ANE 20 例、AESD50 例、AERRPS20 例、
MERS50 例の収集を予定する。
熱性 けいれん 30〜50 例(西新潟中央病院および新潟市民病院で収集される推計
数)
3 すでに収集された熱性痙攣患者
1 は全ゲノム関連解析(多数のマーカーを用い、疾患関連性の高い SNP 遺伝子型
を検出する)のみ 2 は候補遺伝子 解析と全ゲノム関連解析に用いる。ただし、
2・3・2 に該当する両親に関しては患者で新規多型が検出された当 該遺伝子の
みの解析とする。3 は候補遺伝子解析のみ行う。
2・4 研究参加者の実体験
1. 3 については既に採取されており実体験はない。
2.通常静脈採血で拘束される時間は数分で採血回数は原則的に 1 回である。 参
加する方(その保護者)に外来、または病棟で主治医より研究についての説明を
受け研究参加の同意が得られ た方に対し 採血を行う。採血量は 3-5ml で採血が
著しく困難や重篤な出血傾向がある場合は主治医の判断で採血を中止する。
3.研究を実施する施設とその役割
1)該当する本学および学外施設名とその役割(別途添付可)
3.研究を実施する施設とその役割
1)該当する本学および学外施設名とその役割 (資料 2)
1 インフォームド・コンセントを受ける施設:東京大学医学部附属病院小児科、
共同研究施設
2 資料(試料)等を収集又は所有する施設:東京大学医学部附属病院小児科、共同研
究施設
3 資料(試料)等を匿名化する施設:東京大学大学院医学系研究科 発達医科学教室
S214
4 資料(試料)等の多型・変異解析を行う施設:東京大学大学院医学系研究科発達医
科学教室,東京都立神経病 院神経小児科、福岡大学
5 資料(試料)等の情報解析を行う施設:東京大学大学院医学系研究科 発達医科学
教室
6 資料(試料)等を保存する施設:東京大学大学院医学系研究科 発達医科学教室
N207
2)(該当する場合)学外施設での対応とその状況(別途添付可)
追加共同研究施設の倫理委員会承認書は後日提出する。
4.研究における倫理的配慮
4・1 インフォームド・コンセント
1)実施方法
○研究参加者に対し説明を行う方法
文書写しを添付 (資料 3ー急性脳症症例対象、資料 4ー熱性けいれん症例対象)
○研究参加者から同意を受ける方法
文書(同意書・同意撤回書)を用いる場合:写しを添付(資料 5ー急性脳症症例対象、
資料 6ー熱性けいれん症
例対象)
2)特に倫理的な配慮を必要とする研究参加者への配慮の有無と対応策 →
■あり(内容を記入) □なし
ありの場合は、該当項目の番号を○で囲み、対処
する方法を記入すること。
1 未成年者 2.成人で十分な判断能力のない場合 3.成人で意識のない場合
○
4.その他 例えば病名に対する配慮が必要な場合
参加者は未成年者であるので保護者に対し説明し、文書による同意書・同意撤
回書を受ける。2・3・2 に該当する 両親へは患者の結果を開示のうえ両親自身
の研究参加について説明する。
4・2 個人情報保護
1)本学における個人情報の有無とその種類 → ■あり □なし
資料等・同意書等における「氏名・生年月日・電話番号」が個人情報に該当す
る。
2)個人情報管理者
室 准教授
田中 輝幸
東京大学大学院医学系研究科 発達医科学教
個人情報分担管理者
個人情報管理補助者
3)本学における個人情報保護の方法
新たに収集される検体については連結可能匿名化とする。
共同研究施設から収集された試料および同意書等に収集順に通し番号を付し、
個人情報管理者がこの番号と収集施設名、患者情報の対応表を作成する。
これらの対応表・番号を付与した資料等の管理場所
東京大学大学院医学系研
究科 発達医科学教室(資料等を保存する方法 対応表、カルテ情報は、同意書な
どの文書は個人情報管理者の研究室に施錠して保管
上記試料等に関して責任をもって管理する研究従事者名 齋藤 真木子
すでに収集された検体については連結不可能匿名化する(全ゲノム関連解析時)。
4)本学における研究期間終了後:個人情報の保存/廃棄方法
保存する:東京大学大学院医学系研究科 発達医科学教室・責任をもって保存する
者の氏名 齋藤 真木子
4・3 本学における匿名化後の試料・情報(臨床情報等)およびゲノム解析データの
取扱(個人情報を含まない もの)
試料(DNA)は発達医科学教室 N207 研究室の鍵付き冷蔵庫内に保管 検体番号と
収集施設名、患者情報の対応表・番号を付与した資料等は個人情報管理者の研
究室に施錠して保管 上記試料等に関して責任をもって管理する研究従事者名
齋藤 真木子
5.安全の確保
1)研究によって研究参加者に生じうる危険や不快等
通常採血であり、研究参加に由来する心理的・身体的負担はない。
遺伝情報・個人情報・その他資料(試料)等が第三者に知られる危険は無い。
通常の診療行為の範囲からの逸脱は無い。
2)危険や不快等への対応策
2)危険や不快等への対応策
重篤な出血傾向がある場合は症状が回復するまで研究のための採血を見合わせ
る。
遺伝情報等の漏洩を防ぐため、オンラインコンピューターに情報を保存しない。
電子媒体の情報は暗号化する。
3)学内での個人情報を含む試料・情報(臨床情報等)の取り扱いの有無および適切
な安全管理措置について
□外部機関から個人情報は受け取らず、ゲノム解析およびゲノムデータと臨床
情報の関連解析のみ担当するため、本学では個 人情報を含む試料・情報(臨床情
報等)を取り扱わない(以下の項目へのチェックは不要)
■個人情報を含む試料・情報(臨床情報等)を取り扱う(以下の必要かつ適切な安
全管理措置が講じられているか(以下の必要 かつ適切な安全管理措置が講じら
れているか(A、B いずれかを選択し、該当箇所にチェックを入れること)
A:医学部附属病院 企画情報運営部に個人情報の管理を依頼する場合
<組織的安全管理措置>安全管理について研究者等の責任と権限を明確に定め、
規定等を整備運用し、その実施状況を確認す
ること
必要かつ適切な対策が講じられている
□はい
<人的安全管理措置>研究者等に対する、業務上秘密と指定された個人情報の非
開示契約の締結や教育・訓練等を行う
必要かつ適切な対策が講じられている
□はい
<物理的安全措置>入退館(室)の管理、個人情報の盗難の防止等の措置
必要かつ適切な対策が講じられている
□はい
<技術的安全措置>個人情報及びそれを取り扱う情報システムのアクセス制御、
不正ソフトウェア対策、情報システムの監視
など、個人情報に対する技術的な安全管理措置
必要かつ適切な対策が講じられている
□はい
B:所属教室にて個人情報を管理する場合(全てあるいは部分的に管理する場合)
<組織的安全管理措置>安全管理について研究者等の責任と権限を明確に定め、
規定等を整備運用し、その実施状況を確認す ること
1 個人情報の安全管理措置を講じるための組織管理(規定の整備・運用、評価、
見直し、改善)
■あり
2 個人情報の取扱状況を一覧できる手段の整備
■あり
3 事故又は違反への対処
■あり <人的安全管理措置>研究者等に対する、業務上秘密と指定された個人情
報の非開示契約の締結や教育・訓練等を行うこと 1 雇用契約時及び委託契約時
における非開示契約の締結
■あり
2 研究者等に対する教育・訓練の実施
■あり <物理的安全措置>入退館(室)の管理、個人情報の盗難の防止等の措置
1 入退館(室)管理の実施
■あり
2 盗難等の防止
■あり
3 機器・装置等の物理的保護
■あり <技術的安全措置>個人情報及びそれを取り扱う情報システムのアクセ
ス制御、不正ソフトウェア対策、情報システムの監視 など、個人情報に対する
技術的な安全管理措置
1 個人情報のアクセス管理(アクセス認証・アクセス権限制御・アクセス記録)
■あり
2 個人情報を取り扱う情報システムの管理(不正ソフトウェア対策・動作確認時
対策・監視)
■あり
3 個人情報の移送・通信時の対策
■あり
4)学内で扱う匿名化後の個人情報を含まない試料・情報(臨床情報等)、ゲノム解
析データについて、以下の必要かつ適切な 安全管理措置が講じられている。 <
組織的安全管理措置>安全管理について研究者等の責任と権限を明確に定め、規
定等を整備運用し、その実施状況を確認す ること
1 事故又は違反への対処
■あり <人的安全管理措置> 研究者等に対する、試料・情報およびゲノム解析
データの取り扱いについて教育等を行うこと 1 雇用契約時及び委託契約時に
おける非開示契約の締結
■あり
2 研究者等に対する教育・訓練の実施
■あり <物理的安全措置>入退館(室)の管理、情報の盗難、インターネットへの
漏出の防止等の措置
1 入退館(室)管理の実施
■あり
2 盗難、インターネットへの漏出等の防止
■あり
3 機器・装置等の物理的保護
■あり
6.備考
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