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第2章 住まいを取り巻く現状と課題

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第2章 住まいを取り巻く現状と課題
第2章 住まいを取り巻く現状と課題
1.市の現状
1)本市の概況
本市は、恵まれた自然環境と、四季を通じての温暖な気候から、住みやすく定住志向が強
い、
“まとまりのある生活圏※”があるまちです。また、
“湘南”というイメージで対外的に
も知名度があります。
●平成23年に策定された「茅ヶ崎市総合計画基本構想」では、市の特徴として、
「人口密
度が高く、コンパクトなまち」
、
「住宅都市としての性格が強い」
、
「市民の多くは、生活実
感として住みよさを感じている」、
「湘南を代表する「茅ヶ崎」という全国的知名度を持つ」
が挙げられています。
◆
本市の概況イメージ図
◆
里山の自然
大地の恵み
まとまりのある生活圏
自然の恩恵・温暖な気候
スポーツ・レクリエーション
利便性(通勤通学・買物・観光・産業)
風景・景観・湘南文化
湘南という知名度
新湘南国道
国道 1 号
JR 東海道本線
国道 134 号
海の恵み
海の自然
※「まとまりのある生活圏」
:自治会や小学校区などを単位とした“身近な生活圏”があるとともに、市域全体として
も市街地が比較的コンパクトで、生活環境や、海や里山の自然環境が充実しています。
9
(1)人口・世帯
●平成 22 年国勢調査における人口は 235,081 人、世帯数は 93,445 世帯で、伸び
率は低くなってきているものの、増加しています。
●一世帯当たりの世帯人員は、減少傾向が続いており、平成 22 年には 2.52 人となっ
ています。
●人口動態*を見ると、社会増減*(流入人口-流出人口)
、自然増減*(出生数-死亡数)
ともに、近年は減少傾向にあります。
◆ 人口・世帯の推移 ◆
(平成 22 年国勢調査)
(人・世帯)
250,000
(人/世帯)
235,081 5.00
4.43
4.00
200,000
150,000
3.00
2.52
93,445
100,000
2.00
68,054
1.00
50,000
15,354
0.00
0
昭和35年
40年
45年
50年
世帯数
55年
60年
平成2年
7年
人口
12年
17年
22年
一世帯あたり人員の推移
◆ 人口動態*の状況 ◆
(平成 24 年神奈川県年齢別人口統計調査)
2,000
(人)
1,934
1,835
1,692
1,800
1,635
1,428
1,500
1,370
1,247
1,000
1,191
884
1,037
1,409
1,345
797
733
579
500
271
564
588
544
796
412
308
321
17年
18年
501
391
499
290
241
21年
22年
0
平成14年
15年
16年
自然増減
10
529
688
19年
20年
社会増減
109
30
23年
24年
人口増減
●本市の年齢別人口構成は、35~39 歳の団塊世代ジュニア*と、60~64 歳の団塊世
代*が多く居住しています。
◆ 年齢別人口構成 ◆
(平成 22 年国勢調査)
0
95~99歳
85
1,090
85~89歳
65 歳以上
2,376
80~84歳
2,671
50,189 人
3,798
75~79歳
4,464
5,336
70~74歳
6,217
6,684
65~69歳
7,400
団塊世代
8,468
8,167
団塊世代
60~64歳
9,362
55~59歳
7,013
7,374
50~54歳
6,632
6,670
45~49歳
8,325
団塊世代ジュニア
10,220
9,198
団塊世代ジュニア
35~39歳
30~34歳
8,009
6,317
20~24歳
5,402
15~19歳
5,359
5,743
10~14歳
5,477
5,655
5~ 9歳
5,529
5,753
5,542
0~ 4歳
5,204
9,000
6,000
3,000
151,477 人
10,136
7,948
25~29歳
6,271
15~64 歳
7,812
40~44歳
9,666
12,000 人
9,000
女性
329
90~94歳
392
1,123
12,000 人
6,000
100歳以上 48
9
男性
3,000
0~14 歳
32,813 人
5,205
0
(2)将来人口推計
●本市の人口のピークは平成 32 年頃と予想されています。また、生産活動の中心とな
る 15~64 歳の生産年齢人口*は減少し、65 歳以上の高齢者は増加しています。
◆ 本市の将来人口推計 ◆
(平成 24 年茅ヶ崎市の人口について)
基準年
人
実績値
300,000 250,000 212,874 220,809 推計値
ピーク年
228,420 235,081 238,586 239,407 238,035 235,236 154,844 151,868 148,059 148,063 149,074 145,161 59,057 62,669 63,783 66,467 231,803 200,000 155,425 156,944 150,000 100,000 41,774 50,315 137,542 71,055 50,000 32,288 32,639 0 25,161 31,226 31,802 32,898 31,470 28,675 25,178 23,608 23,206 平成7年
平成12年
平成17年
平成22年
平成27年
平成32年
平成37年
平成42年
平成47年
総数
0~14歳
11
15歳~64歳
65歳以上
2)地域別類型の特徴
●平成 22 年国勢調査で、人口の年齢構成や世帯の種類などから地域を分類すると、以下
の7つの特徴を持ったエリアに区分できます。
●一部の戸建住宅地や公的賃貸住宅*団地では高齢化が進んでいます。全体としては、持ち
家住宅と賃貸住宅が混在し、多様な世帯が住んでいる地域が多くなっています。
◆
類型
1
2
地域類型の特徴(平成 22 年国勢調査に基づいたクラスター分析*)
人口・世帯
子育て期のファミリー*が
多い
単身が比較的多い
主な特徴
住宅
マンションが比較的多い
◆
生活
居住期間 20 年未満が比較的
多い
アパートが比較的多い
未婚率が比較的高い
*
3
子育て期のファミリー が
多い
持ち家・戸建が多い
従業地;他市が多い
4
多様な世帯が居住
持ち家・戸建が多い
従業地;他県が多い
5
高齢化した世帯が多い
公的賃貸住宅*団地
居住期間 20 年以上が多い
*
6
子育て期のファミリー が
特に多い
持ち家・戸建が多い
居住期間5年未満が多い
7
高齢化した世帯が多い
持ち家・戸建が多い
居住期間 20 年以上が多い
12
2.住宅の現状
1)住宅の概況
①
建て方別住宅数の推移
●一戸建の割合が、神奈川県と比較して高く、また、共同非木造の割合が低くなってい
ます。
◆ 建て方別住宅数の推移 ◆
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
一戸建
0%
長屋造
20%
40%
共同非木造
60%
その他
80%
100%
平成10年
56.3
15年
55.4
3.2
9.7
31.2
0.6
20年
55.8
3.4
7.8
32.9
0.1
神奈川県
2.9 11.2
2.2
41.4
全国
②
共同木
29.0
9.3
46.9
2.7 5.5
55.3
0.6
0.3
36.2
0.3
建て方・所有関係の建築時期別住宅数
●昭和 55 年以前に建築された、新耐震基準を満たしていない住宅は、持ち家戸建で 1
万 3,500 棟、借家共同住宅では、5,570 棟存在します。
◆
昭和45年
以前
建て方・所有関係の建築時期別住宅数
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
昭和46年
~55年
0%
持ち家戸建
4,650
(10.7%)
20%
40%
8,850
(20.3%)
8,800
(20.2)
100
(0.9%)
1,630
持ち家共同住宅
(15.3%)
借家戸建
借家共同住宅
昭和56年
~平成2年
2,800
(26.3%)
740
(28.2%)
4,440
(22.4%)
13
平成13年
~17年
60%
4,630
(23.3%)
平成18年
~20年9月
80%
11,300
(25.9%)
4,200
(39.5%)
780
(29.8%)
1,130
(5.7%)
平成3年
~12年
◆
520
(19.8%)
5,940
(29.9%)
100%
6,610 3,420
(15.2%) (7.8%)
1,280 620
(12.0%)(5.8%)
120
(4.6%)
380
80
(14.5%) (3.1%)
2,740 960
(13.8%) (4.8%)
③
所有関係別割合の推移
●本市の持ち家率は 66.3%であり、全国、神奈川県と比較して高くなっています。
茅ヶ崎市の所有関係別世帯数の推移
茅ヶ崎市 平成12年
平成17年
平成22年
神奈川県 平成22年
全国
平成22年
資料:国勢調査
主世帯
持ち家
78,591
85,396
91,317
3,706,130
50,477,548
49,018
55,367
61,299
2,214,495
31,594,379
◆
持ち家
所有関係別割合の推移
(国勢調査)
公営・都市再生機構・公社の借家
0%
20%
平成12年
40%
民営の借家
民営の借家
60%
8.2
7.2
6.1
58.9
全国
5.3
61.9
1,960
1,674
1,684
112,672
1,441,766
給与住宅
825
1,159
1,152
50,480
577,331
間借り
80%
66.3
神奈川県
間借り
◆
64.0
22年
給与住宅*
21,137
22,115
22,704
1,181,387
14,371,457
61.7
17年
④
公営・
都市再生機構・
公社の借家
6,476
6,240
5,630
197,576
3,069,946
6.0
100%
26.6
2.5
1.0
25.6
1.9
1.3
24.6
1.8
1.2
3.0
1.3
2.8
1.1
31.4
28.1
住宅の建て方・所有関係別の世帯数
●全世帯のうち、持ち家一戸建て住宅が 54.4%、持ち家共同住宅が 11.9%、借家共
同住宅が 27.3%となっており、持ち家一戸建て住宅が過半数を占めています。
◆
住宅の建て方・所有関係別主世帯数 ◆
(平成 22 年国勢調査)
(世帯)
0
10,000
721
(0.8%)
長屋建て
30,000
40,000
49,671
(54.4%)
一戸建て
共同住宅
20,000
10,847
(11.9%)
24,885
(27.3%)
50,000
60,000
52,702
3,031
(3.3%)
35,732
持ち家
借家
2,780
2,059
(2.3%)
14
⑤
新設住宅の面積の推移
●平成 18 年と平成 24 年の新設住宅の床面積を比較すると、貸家では 46.0 ㎡から
53.4 ㎡へと増加している一方、持ち家は横ばいで推移しています。
◆
新設住宅の一戸あたりの床面積 ◆
(建築着工統計調査)
(㎡/戸)
140.0
120.0
114.0
100.0
90.6
80.0
持家
110.0
92.9
分譲
90.3
87.2
平均
60.0
40.0
53.4
46.0
貸家
20.0
0.0
-
-
18年度
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
給与※
24年度
※給与住宅*は、18,19 年度及び 22 年度以降は供給なし
⑥
高齢者世帯の住宅面積
●65歳以上の高齢者世帯で、床面積が100㎡以上ある住宅は、単身主世帯では
31.8%、夫婦主世帯では 48.3%となっています。
◆
高齢者世帯の一戸あたりの床面積 ◆
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
29㎡以下
0%
65歳以上の単身主世帯
230
(3.9%)
30 ~ 49㎡
50 ~ 69
20%
1,260
(21.5%)
40
(0.4%)
690 1,290
65歳以上の夫婦主世帯
(7.2%) (13.4%)
40%
1,070
(18.3%)
2,950
(30.7%)
15
70 ~ 99
100 ~ 149
60%
150㎡以上
80%
1,440
(24.6%)
1,440
(24.6%)
3,520
(36.6%)
100%
420
(7.2%)
1,130
(11.7%)
⑦
高齢者のための設備を備えた住宅の割合
●持家、借家ともに、全国、神奈川県と比較して低くなっています。
◆
高齢者のための設備を備えた住宅の割合
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
◆
(%)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
56.3
茅ヶ崎市
80.0
持家
18.9
借家
63.6
神奈川県
25.9
63.5
全国
27.6
◆
高齢者のための設備の設置状況 ◆
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
(%)
0.0 20.0 22.5 階段に手すりがある
廊下に手すりがある
60.0 平成15年
平成20年
15.5 20.2 11.6 15.2 20.7 26.1 またぎやすい高さの浴室
廊下などが車椅子で通行可能
13.4 15.8 段差のない屋内
15.8 道路から玄関まで車椅子で通行可能
28.0 3.5 3.6 浴室に手すりがある
便所に手すりがある
40.0 23.3 8.2 11.2 高齢者のための設備はない
46.3 16
54.7 ⑧
木造住宅の耐震化率
●「茅ヶ崎市耐震改修促進計画」の目標率 90%に対して、平成 23 年度現在 80.5%
となっています。
◆ 耐震化率の状況 ◆
(茅ヶ崎市耐震改修促進計画)
85.0 戸数
80.0 77.8 棟数
耐
震 75.0 化
率
70.0 %
71.1 70.0 69.1 68.0 80.5 79.4 )
(
65.0 60.0 平成20年度
⑨
平成21年度
平成22年度
平成23年度
住宅の種類別住宅着工数の推移
●住宅の住宅着工数は、分譲住宅の戸数の増減に大きく影響を受けています。
●平成 18 年度以降は、平成 21 年度に大幅に上昇しているものの減少傾向にあります。
◆
3,500
3,000
住宅の種類別住宅着工数の推移 ◆
(建築着工統計調査)
(戸)
合計
2,682
2,500
持家
2,000
1,500
1,000
1,656
分譲
1,317
884
626
520
500
0
貸家
510
0
481
0
H18年度
H19年度
H20年度
H21年度
H22年度
H23年度
※
給与
H24年度
※給与住宅*は、18,19 年度及び 22 年度以降は供給なし
17
⑩
空き家率
●本市では、空き家率は全国、神奈川県と比較してまだ低いものの 10.0%あり、増
加傾向にあります。
●賃貸住宅は、全住宅の空き家率と比較して 18.4%と高くなっています。
●借家共同住宅では、建物の老朽化などに伴い家賃の下落がみられるものの、空き家
は増加しているようです。
(市内不動産事業者ヒアリング調査より)
◆ 空き家率の推移 ◆
(住宅・土地統計調査)
14.0
(%)
13.1
12.2
全国
11.5
12.0
10.5
10.4
神奈川県
10.0
10.2
10.0
8.9
8.0
茅ヶ崎市
7.9
6.0
H10年
H15年
H20年
◆ 全住宅と賃貸住宅の空き家率 ◆
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
入居者あり
0%
全住宅
賃貸住宅
20%
40%
90.0 81.6 18
入居者なし
60%
80%
100%
10.0 18.4 ⑪
建築時期別住宅数
●平成 15 年と平成 20 年の建築時期別の住宅数から 5 年間に減少した住宅(滅失住宅)
の数を算出し、そこから平均耐用年数を算出すると、概ね 30 年になります。
◆ 建築時期別住宅数 ◆
(住宅・土地統計調査)
0
5,000
10,000
850
1,060
昭和25年以前
平成15年
平成20年
1,670
1,120
昭和26年~35年
9,760
7,900
昭和36年~45年
10,230
9,890
12,330
12,440
平成8年~12年
6,440
平成13年~17年
0
(550戸)
(750戸)
19,030
16,980
昭和56年~平成2年
平成3年~7年
(‐‐)
(1,860戸)
13,280
12,530
昭和46年~55年
平成18年~20年9月
20,000 戸
(滅失住宅数)
15,000
10,850
5,340
(2,050戸)
(340戸)
(‐‐)
(‐‐)
(‐‐)
※本調査は標本調査であるため、統計表の数値は標本誤差を含んでいる。
※昭和 25 年以前の住宅は平成 15 年よりも平成 20 年の調査の戸数が多いため算出から除外した。
※建築時期別の平均建築年数は以下の通り。
昭和 26~35 年=50 年、昭和 36 年~45 年=40 年、昭和 46 年~55 年=30 年、
昭和 56 年~平成 2 年=20 年、平成 3 年~7年=12.5 年
19
2)建て方・所有者別住宅の現状
(1)持ち家戸建住宅
①
世帯主の年齢構成
●持ち家戸建住宅の世帯主は、38.3%が 65 歳以上の高齢者となっています。
◆
25歳未満
持ち家戸建住宅の世帯主の年齢構成 ◆
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
25~34歳
0%
35~44歳
20%
20
(0.04%)
持ち家戸建住宅 1,730 6,850
(3.9%) (15.3%)
(年齢構成)
②
45~54歳
40%
8,280
(18.5%)
55~64歳
60%
65歳以上
80%
10,660
(23.8%)
100%
17,140
(38.3%)
世帯主が 65 歳以上の世帯類型
●持ち家戸建住宅で、世帯主が 65 歳以上の世帯では、単身世帯と夫婦世帯が約1万世
帯存在し、59%となっています。
◆
世帯主が 65 歳以上の持ち家戸建住宅の世帯類型
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
単身
夫婦
0%
持ち家戸建住宅
(世帯類型)
夫婦+子ども
ひとり親
40%
60%
20%
3,310
(19.3%)
6,810
(39.7%)
20
◆
その他・不詳
80%
4,260
(24.9%)
100%
1,320 1,440
(7.7%) (8.4%)
(2)持ち家共同住宅
①
建て方・所有関係の建築時期別住宅数
●16.2%ある昭和 55 年以前の持ち家共同住宅は、新耐震基準を満たしておらず、ま
た設備の老朽化が進んでいます。
◆
昭和45年
以前
建て方・所有関係の建築時期別住宅数
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
昭和46年
~55年
0%
100
(0.9%)
持ち家共同住宅
②
昭和56年
~平成2年
20%
1,630
(15.3%)
平成3年
~12年
40%
平成13年
~17年
60%
2,800
(26.3%)
◆
平成18年
~20年9月
80%
4,200
(39.5%)
100%
1,280 620
(12.0%)(5.8%)
持ち家共同住宅を所有する上での今後の不安
●持ち家共同住宅の所有者に対するアンケート調査結果では、今後の不安なこととして、
「大規模修繕に係る費用」、
「耐震性などの防災」、
「建て替えに係る費用や合意形成」
の比率が高くなっています。
◆
持ち家共同住宅を所有する上での今後の不安 ◆
(平成 23 年度茅ヶ崎市集合住宅アンケート)
(N=147)
0
10
20
30
大規模修繕に係る費用
27.9
耐震性などの防災
27.2
建て替えに係る費用や合意形成
21.8
マンション老朽化等による空家発生
9.5
相続
その他
(%)
4.1
2.7
無回答
6.8
21
(3)借家共同住宅
①
建て方・所有関係の建築時期別住宅数
●28.1%ある昭和 55 年以前の借家共同住宅は、新耐震基準を満たしておらず、また
設備の老朽化が進んでいます。
◆
昭和45年
以前
建て方・所有関係の建築時期別住宅数
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
昭和46年
~55年
0%
20%
4,440
(22.4%)
借家共同住宅
②
昭和56年
~平成2年
平成3年
~12年
40%
1,130
(5.7%)
◆
平成13年
~17年
60%
4,630
(23.3%)
平成18年
~20年9月
80%
5,940
(29.9%)
100%
2,740 960
(13.8%) (4.8%)
借家共同住宅オーナーの今後の経営意向
●民営借家では2階建てが 70.7%を占めます。
●借家共同住宅オーナーへのアンケート調査による今後の経営意向では、
「事業採算が
合う限り、このまま経営を続ける」との回答が過半数を占める一方、
「建物の老朽化
に限界がきたらやめる」との回答も 20%程度と高くなっています。
◆ 民営借家の階高別棟数比率 ◆
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
2階建
1階建
0%
20%
3 ~ 5階建
40%
6階建以上
60%
80%
11,680
(70.7%)
民営借家 0
◆
100%
3,700
(22.4%)
借家共同住宅オーナーの今後の経営意向 ◆
(平成 23 年茅ヶ崎市集合住宅アンケート)
0
(N=86)
10
20
30
20.9
既存の建物の充実を図り、
賃貸集合住宅の経営を続ける
10.5
今すぐ経営をやめたいが、やめられない
4.7
ニーズにあった賃貸集合住宅に
建て替え、経営を続ける
その他
無回答
22
60
54.7
建物の老朽化に限界がきたらやめる
他の土地活用に切り替える
50
(%)
事業採算が合う限り、このまま
賃貸集合住宅の経営を続ける
もうすぐ経営をやめる予定
40
2.3
1.2
0
1.2
4.7
1,140
(6.9%)
(4)借家戸建て住宅
①
家賃別構成
●借家戸建て住宅の戸数を家賃の価格帯別にみると、6万円未満のものと 10 万円以
上のものが多くなっています。
●市内不動産事業者へのヒアリング調査によると、家賃の高い借家戸建て住宅につい
ても需要があるようです。
◆ 借家戸建て住宅の家賃別構成 ◆
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
(戸)
1,050
(29.1%)
1,200
910
(25.2%)
1,000
800
660
(18.3%)
620
(17.2%)
6~8万円
8~10万円
600
400
260
(7.2%)
200
0
4万円未満
4~6万円
10万円以上
(5)公的賃貸住宅*
①
所有関係別・世帯年収別の構成
●公営や都市再生機構・公社の借家の居住者は、年収200 万円未満の比率が高くな
っています。
◆
200万円
未満
200~300
万円未満
所有関係別・世帯年収別の構成 ◆
(平成 20 年住宅・土地統計調査)
300~400
万円未満
0%
400~500
万円未満
20%
持家
6.5 10.7
12.9
借家
15.3
16.3
(公営の借家)
(都市再生機構・公社の借家)
(民営の借家)
40%
11.7
14.9
14.4
21.6
6.1
16.8
23
22.7
15.8
不明
80%
100%
35.9
0.7
17.3
15.1
24.2
26.4
700万円
以上
60%
17.3
34.8
20.3
500~700
万円未満
11.5
12.1 3.0 9.1
12.9
17.2
7.2
10.6
11.6 5.2 0.9
12.3
8.6
3.住まいの課題
住まいに係る主な課題として次の点があげられます。
課題1 超高齢社会への対応
少子・高齢化が進み人口が減少し、まちの活力が低下に向かうと考えられる中で、地
域コミュニティ*の創出・向上のためには、多様な世代が居住できる都市づくりに向けて、
本市の特性にあった住宅政策を実施していくことが求められます。
課題2 市民・民間事業者・行政の連携
住宅は個人の財産であることから、効果的に住宅政策を展開するためには、市民・民
間事業者・行政の情報の共有と、連携した取組が欠かせないため、連携強化のためのし
くみを構築することが求められます。
課題3 住宅戦略の構築
豊かな暮らしの実現には、多様なライフスタイル*や、若い単身者・子育てファミリー
層*・高齢者世帯などライフステージ*に応じた住まい方ができることが必要です。その
ため、円滑な住み替えなど、将来を見据えた総合的な住宅戦略を早期に構築していくこ
とが求められます。
課題4 昭和40年代の住宅開発地などの地域の活性化
昭和40年代に大規模分譲された住宅開発地などでは、高齢者の単身世帯・夫婦世帯
の増加が予測されるため、住み慣れた地域で暮らし続けることのできる、支援のしくみ
づくりが必要です。
24
課題5 災害に強い住まいづくり
高齢者や障害者が居住する住宅の耐震化とバリアフリー*化を連携して進め、住宅改善
を促進することが求められます。
また、持ち家共同住宅の所有者が不安に感じている、維持管理の費用や耐震性など、
将来の大規模修繕や防災に対する知識の情報提供が必要です。
課題6
自然環境への配慮と地域とつながる住まいづくり
本市は、これまで環境に配慮したさまざまな取組を行ってきましたが、今後も地球温
暖化に対応するとともに、本市の特徴である温暖で恵まれた自然環境を活かし、風や太
陽光・緑のカーテンなどを取り入れた、住まい・住まい方の推進が必要です。
また、住みやすく定住志向が強い、
“まとまりのある生活圏※”がある特徴を大切にし、
今後の少子高齢社会において、高齢者が自立して暮らすことのできる環境、子育てがし
やすい環境整備など、地域とつながる住まい・住まい方の整備が求められます。
課題7
福祉分野と連携した民間賃貸住宅の活用促進
福祉分野と連携し、生活困窮者*に配慮した住宅セーフティネット*の一端として、建
て替えや住宅改善が遅れがちな2~3階建ての小規模な民間賃貸住宅の、住宅改修や建
て替えに向けた支援の検討が求められます。
課題8
増加する空き家への対応
今後、相続人のいない高齢者の単身世帯の増加や人口減少などに伴い、増加すること
が予測される空き家について、地域の防災・防犯上の安全安心を確保する条例の制定や、
地域の福祉や活力向上のための利活用ができるように、対策を立てることが求められま
す。
課題9 庁内の横断的な連携強化
住宅政策の効果的・効率的な事業を推進するため、庁内の横断的な連携の強化を図る
とともに、住まいに係る専任部署の設置などが求められます。
※「まとまりのある生活圏」
:自治会や小学校区などを単位とした“身近な生活圏”があるとともに、市域全体として
も市街地が比較的コンパクトで、生活環境や、海や里山の自然環境が充実しています。
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