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TRMMデータ利用講習会資料第3版

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TRMMデータ利用講習会資料第3版
TRMMデータ利用講習会資料
第3版
2003年11月10日改訂
本資料は、平成14年度地球フロンティア研究システムにおける衛星データ利用研究支援として作成した資料を再編集したものです。
= 目次 =
1.TRMM衛星の概要
TRMMミッション
後継ミッション
衛星諸元
TRMMの軌道
TRMM搭載センサ
高度変更の影響
3-5
6
7
8-10
11-16
17-19
2.TRMMデータの概要
JAXA提供プロダクト
プロダクト命名規則
Processing Level
プロダクトアルゴリズムフロー
標準プロダクト一覧
レベルとデータ配列
PRデータの構造
主なプロダクトの比較
データフォーマット
データの取り扱い注意
TRMMデータの表示
21
22
23
24
25-27
28
29
30-37
38
39-42
43
3.TRMMデータの利用
TRMMデータの利用手順
プログラミングの準備
データの準備
ファイル名の命名規則
プログラミング
45
46
47-50
51
52
1
1. TRMM衛星の概要
2
1. TRMM衛星の概要
TRMM:熱帯降雨観測衛星
(Tropical Rainfall Measuring Mission)
世界で初めて 降雨観測に特化した衛星
かつ ,現在
唯一の
„ 主要ミッション
„ 熱帯域の降雨量を定量的に把握することにより,地球の
エネルギー・水循環を解明する。
„ 熱帯域の降雨量の様々な時間−空間スケール変動の実
態と大気大循環に与える影響のメカニズムを明らかにす
る とともに,これらの再現・予報するための数値モデルの
検証・ 開発を行う。
„ 宇宙からの降雨量観測の手法を確立する。
3
1. TRMM衛星の概要
1986年に日米双方で作業を分担する日米協同プロ
ジェクトとして提案された。
宇宙航空研究開発機構
(JAXA)
米国航空宇宙局(NASA)
■ 衛星本体の開発
■ ロケット打ち上げ運用
■ 4つの受動センサの開発
■データ処理・配布
■ 衛星運用
通信総合研究所(CRL)
■ データ処理・配布
■ 降雨レーダの開発
4
1. TRMM衛星の概要
Chronology
1997.11
TRMM打上げ(H-Ⅱロケット)
設計寿命3年2ヶ月
2001. 1
定常運用の終了(観測を継続) 当初のミッションの目的をほぼ達成
2001. 8
高度変更(350km ⇒ 400km)
2002. 5
Aqua打上げ(AMSR-E搭載)
ADEOS-Ⅱ打上げ(AMSR搭載) AMSR,AMSR-E等との連携に
よる6時間毎の降雨観測予定
高度変更しなかった場合の寿命
2002.12
2003. 2
2004 -2005. 高度変更後の寿命
5
1. TRMM衛星の概要
GPM:全球降水観測計画
GPM
主衛星
GPM
副衛星
Global Precipitation Measurement
„TRMMの成功を受けて構想された計画
„主衛星と副衛星の連携により3時間毎の
降雨観測を予定
„2007年頃に実現を目指す
TRMM
GPM主衛星
マイクロ波放射計による
3時間観測範囲
1機
4機
2機
8機
6
1. TRMM衛星の概要
Introduction
打ち上げ重量
約3.62t
打ち上げロケット
H-Ⅱロケット
打ち上げ日
1997年11月28日(日本時間)
ミッション寿命
3年2ヶ月(当初予定)
軌道
太陽非同期
軌道角
約35度
軌道高度
約350km
(2001年8月24日から 約400 km)
7
1. TRMM衛星の概要
TRMMは日変化の大きい熱帯域の降雨を観測対象とするため,
軌道傾斜角の小さい太陽非同期軌道で運用されている。
太陽同期準回帰軌道
同一点の観測条件を
一定にできる。
TRMMの軌道
熱帯域について,同一点を
様々な時間帯に観測できる。
× 時間帯による降雨の違いを
捉えられない。
× 赤道周辺の観測頻度が
350
km
最も少ない。
35°
Equator
約36000km
静止軌道
特定地域を常時観測できる。
× 一定の地域しか観測できない。
× 分解能が悪くなる。
8
1. TRMM衛星の概要
„1パス(35S∼35S)の観測エリア
35N
end
start
幅
km
200 の観測
(PR
)
35S
„1日の観測エリア(地球を約16周)
Point
公転周期約90分
Point 日本周辺は1日当り約2回観測。地球全域の観測は約6~7日かかる。
9
1. TRMM衛星の概要
2001年8月にミッション期間延長のための
高度変更が行われた。
„ 背景 (すでに定常運用は終了していたが・・・)
„ エルニーニョ発生メカニズム解明のた
め,より長期間の気候値データの生成
に期待
„ 世界の気象機関がTRMMデータ利用
を推進中
„ AMSR-E,AMSRとの同時観測による
降雨推定精度向上への期待
Point
つまり,TRMMミッションの成功をうけて,
更なる利用が期待されるようになった。
402.5km
大気
350km
高度変更
空気抵抗減少
軌道修正回数減少
燃料節約
ミッション期間延長
10
1. TRMM衛星の概要
TMI
TRMM Microwave Imager
TRMMマイクロ波観測装置
VIRS
Visible Infrared Scanner
LIS
Lightning Imaging Sensor
PR
可視赤外観測装置
Precipitation Radar
雷観測装置
降雨レーダ
CERES
Clouds and Earth’s Radiant Energy System
雲および地球放射エネルギー観測装置
Point
降雨の情報を異なる3つのセ
ンサで同時に収集できるため,
それぞれの観測データから総
合的に降雨状況を把握するこ
とができる。
11
PR:降雨レーダ
1. TRMM衛星の概要
Precipitation Radar
„ 観測対象
„ 降雨の3次元構造
„ 海洋・陸域上の降雨量
„ センサ概要
250m
4.3
km
km
5
21
„
„
„
Land „
„
観測周波数:13.8 GHz
観測幅:215 km
距離分解能:250 m(直下)
水平分解能:4.3 km(直下)
観測レンジ:地表面から15 km
„ 観測モード:クロストラック・スキャン
12
1. TRMM衛星の概要
TMI:TRMMマイクロ波観測装置
TRMM Microwave Imager
„ 観測対象
„ 海洋上の降雨強度
„ センサ概要
„ 観測周波数:
10.7, 19.4, 21.3, 37.0 & 85.5 GHz
„ 水平分解能:
38.3, 18.4, 16.5, 9.7 & 4.4 km
„ 偏波:鉛直/水平
(21.3 GHzは鉛直のみ)
„ 観測幅:760 km
„ 観測モード:コニカル・スキャン (49度)
Land
Ocean
6~
50
km
7
k
60
m
13
1. TRMM衛星の概要
VIRS
:可視赤外観測装置
Visible InfraRed Scanner
„ 観測対象
„ 雲の分布
„ 雲の表面温度
„ センサ概要
„ 観測バンド:
0.63,1.61,3.75,10.8 & 12 μm
„ 水平分解能: 2 km(直下)
„ 観測幅:720 km
Land
„ 観測モード:クロストラック・スキャン
2k
m
7
k
20
m
14
1. TRMM衛星の概要
CERES:
雲および地球放射
エネルギー観測装置
Clouds and Earth’s Radiant Energy System
„観測対象
„ 雲の放射特性
„ 大気の放射特性
„センサ概要
LIS:雷観測装置
Lightning Imaging Sensor
„観測対象
„ 観測バンド:
0.3~5,8~12,0.3~50 μm
„ 水平分解能: 10km(直下)
„ 観測 幅: スキャン角度 ±82度
„観測モード:
クロストラックスキャン,2軸スキャン
„2001年5月に運用停止
„ 雷の分布
„センサ概要
„ 観測バンド: 0.777655 μm
„観測幅: 約600km
„水平分解能: 4km
15
1. TRMM衛星の概要
1997年2月 アルゼンチン北部∼ウルグアイ
VIRS
VIRS
TMI
Ch1(可視)に赤、Ch2(近赤外)に緑、Ch4(赤外)
に青を振り分けて合成した画像
PR ー水平断面図
周波数85GHzの垂直偏波による輝度温度の分布
PR ー鉛直断面図
高度2.0kmから捉えた降
雨の水平断面図
上図の線A−Bに沿って切っ
た降雨の鉛直断面図
16
1. TRMM衛星の概要
„降雨レーダ(PR)への影響
„感度の若干の低下
受信電力は距離の2乗に反比例するため,
受信電力の低下は
402.5km
0.7°
350km
20log(402.5/350)=1.214(dB) となる。
„分解能の低下
0.7°
ビーム幅が固定であるため,フットプリント
サイズが大きくなる。(4.3km → 5.0km)
„隣接アングルビンからの漏れ込み
PRの送受信タイミングは固定であるため,
400km高度では1パルス分(約54km)ずれ
る。そのため平均する32パルスのうち1パ
ルスに隣接アングルの信号が漏れ込む。
4.3km
5.0km
17
1. TRMM衛星の概要
各センサ性能への影響
„水平分解能
センサ
変更前
変更後
PR
4.3m
5.0km
TMI
38.3,18.4,16.5, 44.0, 21.2, 19.0,
9.7&4.4km
11.2&5.1km
VIRS
2km
2.3km
„観測幅
センサ
変更前
変更後
PR
215m
245km
TMI
760km
874km
VIRS
720km
828km
Point
分解能,観測幅ともに
高度変更前の約1.15倍になった。
18
1. TRMM衛星の概要
※
全球観測日数 への影響
軌道変更前
※ 観測可能な緯度の範囲を
漏れなく観測するのに要する日数
軌道変更後
4日間
4日間
7日間
7日間
Point
全球観測日数が6~7日から10日程度になった。
19
2. TRMMデータの概要
20
2. TRMMデータの概要
„ 標準プロダクト
JAXAの地球観測センター(EOC)やNASAにおいて,計画的
に生産されるTRMMの基本プロダクト
„ 切り出しプロダクト
標準プロダクトのデータから経度10度おきに,または特定の領
域(日本域・東南アジア域)を切り出したプロダクト
Point
東南アジアの切出しエリアはアジアモンスーン観測計画(GAME)の対象域である
ため,GAME域とも呼ばれる
„ 研究プロダクト
主に研究的な目的において作成されるプロダクト
„ 準リアルタイムプロダクト
気象機関などで天気予報などに用いることを目的としたプロダ
クト。配信されるまでの時間は早いが,データは多少簡略化さ
れており,位置情報にも数キロのズレがある。
補足 :準リアルタイムの全球3時間降水マップ(3B42RT)が http://trmm.gsfc.nasa.gov/ から利用可能。
21
2. TRMMデータの概要
2
Processing
Level
(0 - 3)
A
Level Type
(A - C)
2
5
Sensor (0 - 5)
0: VIRS
1: TMI
2: PR
3: TRMM Combined
4: TRMM & Other Sources
5: GV
Point
Algorithm
Number
(1 - 6)
CERES及びLISのプロダクト提供は研究
代表者(PI)等の特定ユーザーのみに限
定。GVとは地上観測データ(Ground
Validation)を指す。
22
2. TRMMデータの概要
2
A
2
5
レベル
内容
0
TRMM衛星から地上に送られたデータを時系列に並べ,データの品質チェック,
Point 提供されないデータ
冗長部の削除を行って形成を整えたもの。
1
レベル0データに補助データや位置情報等を付加し,センサの構成結果を用い
て各センサ固有の物理量(レーダ反射因子やマイクロ波の輝度温度等)に変
Point 各センサ固有の物理量
換したもの。
2
レベル1データを種々のアルゴリズムで処理し,降雨強度等,気象に関係深い
物理量に変換したもの。TRMMの観測領域に沿った2次元あるいは3次元降雨
Point 降雨強度等の算出された物理量
分布のスナップショット。
3
レベル2データを時間的,空間的に平均し,一様な空間メッシュの平均降雨量と
したもの。
Point レベル2の物理量の月平均,積算データ
23
2. TRMMデータの概要
レベル1B
VIRS
レベル1A
TMI
レベル1A
PR
レベル1A
1B01
VIRS
放射輝度
1B11
TMI
放射輝度
1B21
PR
受信電力
1C21
PR
レーダ反射因子
レベル2
2A23
PR
降雨タイプの分類
2A12
PR
降雨強度分布
2A21
PR
地表面規格化
散乱断面積
2A25
PR
降雨強度分布
2B31
COMB
降雨強度分布
レベル3
3A11
TMI
月積算降水量分布
レベル3
(TRMMとその他の
衛星の複合プロダクト)
3A44
静止衛星などのIR
データの降水量
GPI
3A46
SSMIデータの
月積算降水量
3A45
GAMES or GPCCの
雨量計データ
3B31
COMB
月積算降水量分布
3A25
PR
3A26
PR
降雨パラメータの
月間統計量
統計手法による
月平均降雨強度
3B42
複合プロダクト1
3B43
複合プロダクト2
IR
:InfraRed
GPI
:Global Precipitation Index
SSM/I :Special Sensor Microwave/Imager
CAMS : Climate Assessment and Monitoring System
GPCC : Global Preciptation Climatology Center
24
2. TRMMデータの概要
PRプロダクト
プロダクト名
(処理レベル)
シーン単位
概算データ量
(圧縮時)
PR の出力であるデジタルカウント値を受信電力値ならびにノイズレベル値に変換したもの。また、
受信電力値よりレーダ反射因子(Z 因子)に変換する際の校正係数や緯度経度情報が付加され
ている。地表面エコー、降雨エコー、およびミラーイメージが含まれる。
1 周回
(16/日)
149 MB
(60∼70 MB)
レーダ反射因子
(Z 因子)
(1C21)
1B21 で求めた受信電力値とノイズレベル値をレーダ反射因子(Z 因子)に変換したもの。Z 因子
への変換は、降雨ありと判定されたデータに対してのみ実行されるため、データはレーダビーム
単位となる。
1 周回
(16/日)
149 MB
(40∼50 MB)
地表面規格化
散乱断面積(σ0)
(2A21)
1B21 の受信電力値から、陸上/海上、雨域/無降雨域に分類される地表面の散乱断面積の
時空間平均値。降雨時には、散乱断面積の降雨減衰量が算出される。この降雨減衰量は、地
表面参照データとして2A25 の降雨プロファイル算出に用いられる。
1 周回
(16/日)
10 MB
(6∼7 MB)
降雨タイプの分類
(2A23)
降雨強度プロファイル(2A25)の算出に必要となる降雨の有無及び高さ、ブライトバンドの有無
及び高さ、層状性降雨、対流性降雨等の降雨タイプの分類。
1 周回
(16/日)
13 MB
(6∼7 MB)
1C21,2A21,2A23 プロダクトを入力とし、海上/陸上、降雨タイプ等に応じて算出した、降雨強度
のプロファイル(降雨強度の分解能は水平4 km、鉛直250 m)。また、高度2 km及び4 km におけ
る平均降雨強度を含む。
1 周回
(16/日)
241 MB
(13∼17 MB)
受信電力
(1B21)
降雨強度
プロファイル
(2A25)
内容
降雨パラメータの
月間統計値
(3A25)
高度2,4,6,(10,15) km、及び全高度平均の、緯度経度0.5°、5°の領域における月平均降雨
強度分布。降雨パラメータのヒストグラム、相関係数を含む。
*:()内の高度については5°グリッドデータのみ。
全球マップ(1/月)
(グリッド:0.5°×0.5°
5°×5°)
40 MB
(26∼27 MB)
統計的手法による
月平均降雨強度
(3A26)
Multiple Threshold Method と呼ばれる統計的手法を用いて算出した、高度2,4,6 km、及び全
高度平均の緯度経度5°の領域における月平均降雨強度分布。
全球マップ(1/月)
(グリッド: 5°×5°)
9.3 MB
(5∼6 MB)
25
2. TRMMデータの概要
TMIプロダクト
プロダクト名
(処理レベル)
輝度温度
(1B11)
降雨強度分布
(2A12)
月積算降水量分布
(3A11)
シーン単位
概算データ量
(圧縮時)
幾何学的補正及びラジオメトリック補正を施したTMI輝度温度データ
1 周回
(16/日)
14MB
(14MB)
各ピクセルに対して、雲水量、雨水量、雲氷量、雪水量、及び潜熱が14 の鉛直層に対して与え
られる。地表面の降雨、対流性降雨やそれらの信頼性を示す指標も含まれている。
1 周回
(16/日)
97MB
(6.7~9MB)
全球マップ(1/月)
(グリッド: 5°×5°)
53KB
(44KB)
内容
海域における,5°×5°グリッドの月積算降水量分布
VIRSプロダクト
プロダクト名
(処理レベル)
放射輝度
(1B01)
内容
幾何学補正及びラジオメトリック補正を施したVIRS 放射輝度データ。
シーン単位
概算データ量
(圧縮時)
1 周回
(16/日)
92MB
(90MB)
26
2. TRMMデータの概要
複合プロダクト
プロダクト名
(処理レベル)
内容
シーン単位
概算データ量
(圧縮時)
降雨強度分布
(2B31)
PR 及びTMI の10 GHz チャネルデータを用いた、降水粒子直径の質量重みづけ平均値の相関
補正値、降雨減衰補正係数、総降雨減衰量、地表面降雨強度、及びそれらの推定誤差。
1 周回
(16/日)
151 MB
(8 MB)
月積算降水量分布
(3B31)
TMI とPR の複合プロダクト(2B31)に含まれるPR の観測幅(215km)のデータで作成された高
品質のデータを用いて、TMI 2A12 プロダクトの広い観測幅(760km)のデータの校正を行った、
地表面及び鉛直14 層についての5°×5°グリッドの月積算降水量分布。
全球マップ(1/月)
(グリッド:5°×5°)
442 KB
(380∼410KB)
複合プロダクト1
(3B42)
静止衛星等の赤外データより算出された1°×1°グリッドの降水量分布に対して、TRMM 観測
域においてバイアスが小さいと考えられる「TRMM複合センサ」データによる調整を施したもの。
全球マップ(1/月)
(グリッド:1°×1°)
242 KB
(110∼115KB)
複合プロダクト2
(3B43)
全てのグローバルなデータソース、すなわちTRMM調整済み赤外降水量分布(3B42)、SSM/I
マイクロ波観測データより算出した降水量分布、及び雨量計のデータから作成した、TRMM 観
測領域の中で「最良」の月積算降水量推定値。
全球マップ(1/月)
(グリッド:1°×1°)
242 KB
(242 KB)
27
2. TRMMデータの概要
0
end start
0
レベル3
レベル1,レベル2
0
40N
拡大
40S
データはTRMMの
1パスに対し,観測
した順番に配列。
0
データはTRMMの全観測域に対し,
5°×5°(または0.5°×0.5°)のグリッド
に配列。
※ PRについては,データは鉛直方向にも配列がある。
28
2. TRMMデータの概要
鉛直方向のデータ配列は上(高度の高い方)から。
レベル2のデータは高度補正されている。
レベル2
面
断
レベル1
80 pixel
面
断
140 pixel
90
00
90
00
sc
an
程
度
(1
sc
an
程
パ
度
(1
ス
分
)
パ
ス
分
)
Point
地表面
49 pixel
49 pixel
29
2. TRMMデータの概要
VIRSプロダクト
PRプロダクト
レベル1
‹1B21
‹1C21
レベル2
‹2A21
‹2A23
‹2A25
レベル3
‹3A25
‹3A26
レベル1
‹1B01
TMIプロダクト
レベル1
‹1B11
レベル2
‹2A12
レベル3
‹3A11
複合プロダクト
レベル3
‹2B31
‹3B31
‹3B42
‹3B43
①PRプロダクトの比較(レベル1&2,垂直プロファイルの比較)
②レベル3プロダクトの比較(JAN. 1998,月積算雨量による比較)
30
2. TRMMデータの概要
PRプロダクト
1B21
観測したデジタルカウント値を,
受信電力に変換したデータ
受信電力
E(受信電力:dBm)∝D3(D=雨滴の粒径:mm)
31
2. TRMMデータの概要
PRプロダクト
1C21
レーダ反射因子(Z因子)
観測したデジタルカウント値を,
レーダ反射因子(Z因子)に変換
したデータ
Z(Z因子:dBZ)∝SD6(mm6/m3)
32
2. TRMMデータの概要
PRプロダクト
2A25
降雨強度プロファイル
Z因子・降雨タイプ・地表面散乱
断面積から,降雨プロファイル
に変換したデータ
33
2. TRMMデータの概要
PRプロダクト
3A25
降雨パラメータの月間統計値
経緯度5°×5°,および0.5°×0.5°
のグリッドについて算出された月
平均降雨強度※ 。
※ 月平均降雨強度は降雨時のデータのみで算出している。(conditional)
月積算雨量(mm/month)
日積算降雨量×各月の日数
日積算雨量(mm/day)
月平均雨量 ×24
月平均降雨強度(mm/h)
[unconditional]
平均降雨強度 ×
(雨の観測回数/観測回数)
<3A25のデータ>
月平均降雨強度 (mm/h)
降雨カウント数 (回/月)
総カウント数(回/月)
34
2. TRMMデータの概要
TMIプロダクト
3A11
月積算降水量分布
経緯度5°×5°のグリッドについて
TMIの輝度温度より算出した,海
域における月積算降水量データ
35
2. TRMMデータの概要
複合プロダクト
3B31
月積算降水量分布
PRとTMIの降雨強度を用いて算
出された,経緯度5°×5°における
月間の降水量分布
36
2. TRMMデータの概要
複合プロダクト
3B43
複合プロダクト2
TRMMデータに加え,SSM/I,静止気象衛星
IRと地上雨量計のデータを用いて算出された,
経緯度1°×1°における月間の降水量分布※
※ 月平均降雨強度は全天候のデータで算出している。(unconditional)
月積算雨量(mm/month)
日積算降雨量×各月の日数
日積算雨量(mm/day)
月平均雨量 ×24
<3B43のデータ>
月平均降雨強度(mm/h)
[unconditional]
37
2. TRMMデータの概要
„ HDF-EOSフォーマット
HDF(Hierarchical Data Format)フォーマットの一種で,
衛星に特化したデータ形式。
„ HDFフォーマットの構成
メタデータ + SDS + Vデータ で構成される。
データの種類
特徴
データの例
メタデータ
(metadata)
ファイルの詳細をテキスト形
式で記述したもの
アルゴリズムバージョン,
ピクセルカウント数
SDS
(Scientific Data Sets)
同一タイプのデータ要素で
成る多次元配列のデータ
Z因子,Rain
Vデータ
(Vdata)
異なるタイプのデータを軸ご
とに組める表データ
スキャン毎のデータ
38
2. TRMMデータの概要
マヌーバ
„軌道保持マヌーバ
衛星の高度を保つために行う。現在は7~10日に1回程度。
„180度ヨーマヌーバ
VIRSの放射冷却器を太陽光に当てないために行う。
2∼4週間に1回。
Point
衛星の進行方向が反転するため,スキャン方向も反転する。各
スキャンデータのGeolocationを同時に確認する必要がある。
„90度ヨーマヌーバ
降雨レーダのクロストラックアンテナパターンの評価を
行うために行う。約半年に1回。
39
2. TRMMデータの概要
その他の通常観測以外となる要因
„妨害電波によるもの
オーストラリアの例など
Point
地上でPRと同じ周波数帯が
利用されているため観測を
停止する。
„自然現象
獅子座流星群など
„センサ保守
観測モード以外の運用時
„太陽電池パドルのトラブル
2002年9月6日∼10月17日にかけてVIRSの停止
40
2. TRMMデータの概要
欠損データの取り扱い
欠損したスキャンは欠損データであることを示す
欠損値で埋められる。
データの
形式
1バイト
整数
2バイト
整数
4バイト
整数
4バイト
浮動小数点
8バイト
浮動少数点
欠損値
の上限※
-99
-9999
-9999
-9999.9
-9999.9
※ この値以下の数値が欠損データあるいは無効データを示す。
衛星データの1周回全てが損失した場合は,スキャンデータ
が省略され,メタデータエレメントのOrbit Sizeが0となる。
41
2. TRMMデータの概要
高度変更にともなう注意
2001年8月中の観測は・・・
軌道高度
開始日および
パス番号
終了日および
パス番号
データ提供の有無
350km
2001/8/1
21164
2001/8/7
21267
有り
高度変更中
2001/8/7
21268
2001/8/24
21540
Empty granule
402.5 km
2001/8/25
21541
2001/8/31
21649
有り
‹2001年8月のPRレベル3プロダクトは、高度変更中のデータ
を除く約13日間(8/1∼7、8/25∼31)をもとに作成。
‹高度変更後の標準データバージョン番号が「5A」に変更
Point
異なるバージョンのデータを使用するには注意が必要。
バージョン番号はデータのファイル名から確認できる。
42
2. TRMMデータの概要
„ Orbit Viewer
NASA のTSDIS において開発されたTRMM 専用の可視化ツール
TSDIS およびNASDA EORC のホームページから無料で提供されて
いる。現在、以下のサイトから入手可能です。
EORC http://www.eorc.jaxa.jp/TRMM/document/orbitviewer/index_j.htm
TSDIS http://tsdis.gsfc.nasa.gov/
„ その他の市販ソフト
ENVI(or IDL)
ERDAS Imagine
ER Mapper
AVS
43
3. TRMMデータの利用
44
3. TRMMデータの利用
„ プログラムの準備
‹ HDFライブラリの準備
‹ TSDISツールキットの準備
„ データの準備
‹ データの検索・ダウンロード
„ プログラミング
‹ プログラムの作成とコンパイル
45
3. TRMMデータの利用
HDFライブラリの準備
①Ftpサイト(ftp://ftp.ncsa.uiuc.edu/HDF/HDF/HDF_Current/bin/)にアクセス。
②Linux用ライブラリ(4.1r5-linux.tar.gz)のダウンロード。
③圧縮ファイルの解凍。 [ gzip –cd 4.1r5-linux.tar.gz | tar xvf - ]
HDF4.0r2を使用する場合は,ファイル解凍後,ソースをコンパイルする必要があります。
TSDISツールキットの準備
①ダウンロードサイト(http://www-tsdis.gsfc.nasa.gov/cgi-bin/download)に
アクセスし,名前とE-mailアドレスを入力。
②ツールキット(toolkit.r574.tar.Z)のダウンロード。
③標高・海陸データ(tsdistk.data.tar.Z)のダウンロード。
④圧縮ファイルの解凍 。[ Zcat toolkit.r574.tar.Z | tar xvf - ]
[ Zcat tsdistk.data.tar.Z | tar xvf - ]
⑤標高・海陸データをツールキットのフォルダに移動。
⑥Linux用のmakeファイルの編集と,コンパイル。
⑦シェルの環境設定
46
3. TRMMデータの利用
„TRMMのデータは以下のサイトから無料で入手可能です。
ダウンロードサイト(URL)
JAXA EORC
TRMM Specific Area Data Archive
(http://www.eorc.jaxa.jp/TRMM/TSD/gisp_j.htm)
JAXA EOC
Data Retrieve Service
(http://drs.eoc.jaxa.jp/index.html)
利用可能データ
日本域・GAME域のPR
2A25データ
(1998~2000年の5~9月)
1C21, 2A25, 3A25, 3A26,
1B11, 2A12, 1B01, 2B31
(過去1ヶ月程度)
ユーザー登録が必要
NASA GSFC
Goddard Distributed Active Archive
Center
(http://lake.nascom.nasa.gov/data/dataset/
TRMM/index.html)
TRMM標準プロダクト
全般
ユーザー登録が必要
47
3. TRMMデータの利用
DRSでは簡単な登録後,すぐにデータを利用することができます。
http://drs.eoc.jaxa.jp/regform_j.html
STEP1
ユーザー登録
(ユーザ名,職業,E-mail)
http://drs.eoc.jaxa.jp/index.html
STEP2
プロダクト選択
すでにユーザー登録が済んで
いる場合は,ここからスタート
48
3. TRMMデータの利用
STEP3
検索条件の入力
STEP4
データ選択
49
3. TRMMデータの利用
STEP5
ダウンロード開始
Zcat T1PR2002121228930_2A25K0005.01.Z
STEP6
圧縮ファイルの解凍
50
3. TRMMデータの利用
„EOC (2000年10月末 ‐)
例): T1PR2002063026362_2A25F0005.01
プロダクト名
観測終了年月日
YYYYMMDD
パス番号 プロダクトバージョン番号
T1:TRMMセンサ名
„EOC (1997年12月 ‐ 2000年10月末)
例): PR2A25.19980501.02437
観測開始年月日
YYYYMMDD
センサ・プロダクト名
パス番号
„NASA
例): 2A25.020630.26362.5.HDF
観測終了年月日
YYMMDD
パス番号
プロダクト名
プロダクトバージョン番号
※NASAファイルネーム中のプロダクトバージョン5については、
衛星高度 350km (-2001/08/06) (-21258パス番号) : 5
衛星高度 400km (2001/08/07-) (21259パス番号-) : 5A
51
3. TRMMデータの利用
ヘッダーファイルの記述
スキャン毎のデータの読み込み
レベル1,2プロダクトのサイエンス・
データを1スキャン毎に読み出す
TKreadScan
入出力構造体の宣言
格子データの読み込み
HDFファイルのオープン
TKopen
レベル3プロダクトのサイエンス・
データを読み出す
TKreadGrid
メタデータの情報を読む
HDFファイルのクローズ
TKreadMetadatalnt/Float/Char
TKclose
52
180度ヨーマヌーバ
進行方向
進行方向
1
2
3
760km
3
21
53
Level 0
1B21
2A21
1C21
2A25
2A23
54
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