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レジュメ [PDFファイル/246KB]
米国の職業教育訓練 ー米国から学ぶー 2013年1月22日 法政大学キャリアデザイン学部 八幡 成美 米国の職業能力開発 連邦政府からの助成を受けながら各州政府が、労働力投 資法(Workforce Investment Act:WIA 1998)に基づいて 実施。 州政府は地域のワンストップセンターを通して主に失業者や 若者、障害者への職業教育や求職支援、福祉教育、職 業技能教育、社会復帰教育などを実施 連邦政府の拠出金は労働省雇用・訓練局が管理し、州 政府へ配分、地域のワンストップキャリアーセンターで職業 教育訓練プログラムの策定をしている。 連邦政府は失業者への奨学金、ローンなどを提供している 。ペル奨学金では、コミュニティカレッジ、大学などの教育費 を連邦政府が最高5,350ドルまで補助する。 WIA有資格者の収入基準(18歳以上) 家族数 6ヶ月間の収入 1 $5,445.00 2 $7,355.00 3 $9,685.00 4 $11,956.50 5 $14,108.50 6 $16,503.00 1人増加ごとに加算 $2,394.50 2011年ガイドライン ペル奨学金のような学資援助受給の条件 失業中であること、世帯所得が一定以下であること。連邦 学生ローンには所得制限はない。ペル奨学金の受給審査 では、失業者の経済状況を考慮して決定。 1.学生ローンの滞納履歴がないこと、2.高卒もしくは相当 の学力レベルであること、3.米国市民か条件を満たす者で あること。既に学士を取得している者は非該当 ペル奨学金は大学卒業資格の取得を目指す学生(失業 後、学生になるものも含む)が申請でき、奨学金の内容は 次のとおりである。 1. 授業料、2. 教科書、学用品、通学交通費、諸費用、 3. 部屋代、食事代などの生活費、4. 扶養家族にかかる 費用 職業能力評価制度 検定資格: 職業訓練機関での修了資格で、法律による規定はないが 、訓練プログラムについては、各州が管轄しているので、公的 な助成を受けている機関は管轄部局の規定に従わなくては ならない。 職業資格(ライセンス): 会計士、建築士、保険鑑定士、不動産鑑定士、医師、 歯科医、看護師、自動車修理工、電気工事技師、理髪師 、美容師などがあり、これらのライセンスのほとんどは州が認め た公的資格である。 GA州の25歳 以 上 の 学 歴 構 成 と 貧 困 率 構成比 グレード9未満 貧困率 6.2% 26.2% グレード9∼12、ディプロマなし 10.9% 12.6% 高校卒(相当) 30.0% カレッジ、ディグリーなし 19.5% 準学士 7.9% 6.5% 学士 大学院または専門職ディグリー 17.6% 3.8% 9.5% 2.7% 出所:U.S. Census Bureau,2006-08 American Community Survey ATLANTA REGIONAL WORKFORCE BOARD GA州労働局の労働力投資委員会のもとに、20の地域に あり、45のフルサービスのWIA One-Stopセンター(うち4分の 3はGDOL Career Centersを併設している) 労働力投資委員会の使命は、GA州の競争力向上のた めの戦略策定、従業員と雇用者ニーズを満たすため支援 活動など、産業界、労働者団体、教育機関、公共セクタ ーが連携しながら運営。 Atlanta Regional Workforce Board(ARWB)はメトロアトラ ンタの州政府のビルにあり、労働力開発の担当者は11名 で、管内の7つの郡にのべ45名ほどのスタッフを抱えている。 計画の実施状況を調査し、評価、承認する。運営予算は 米国再生・再投資法の資金で州全体で1900万ドル、うち ARWBの分は900万ドル。 WORK READY CERTIFICATE • • Core skills assessment 数学(mathematics) 読解(reading) 位置決め情報分析(locating information) Work habits assessment 態度、行動特性→注意深さ、協調性、しつけ、 推進力など →養成(訓練)可能性、コーチング可能性 WORK READY CERTIFICATE SKILL LEVELS ①プラチナ: コアスキル3領域中、最低でも1領域が6のレベルで、 Work Keysのdataベースのスキルテストで99%の成績 ②金: 同5レベルで、同90% ③銀: 同4レベルで、同65% ④銅: 同3レベルで、同35% 手順 銀、銅はギャップトレーニングコースがある 仕事の90%を達成できるかを評価する Webで受ける場合はランダムに出題され、コンピュー タ・スキルもチェックを受けることになる→WIN 高校3年生が大量に受けるような場合はペーパー テスト、地方に行く場合もペーパーテスト OJTまたはWork Force Developmentを通して Technical Collegeや大学の成人教育コース 1回目に金を取れない場合は、Technical Collegeでコースを受け られる →在学中なら高校を通してキートレーニング、WINを受けることが 可能(Webラーニングコース) ・Work habitsを体験するのは困難:インターンシ ップで職場訪問もある→半日単位ぐらい ・Technical Collegeのカリキュラムはプロファイルをニーズに反映:5年 ごとに反映 ・各企業はプロファイル書き上げている(ある企業では2000$を負 担)→ジョブプロファイラーが評価 Georgia Work Readyを175の企業が 導入済 400以上の職業プロファイルのBasic Skillのデータベースが利用できる Web上でテストが可能 スキル分析の情報 • • • • • • • • Reading for Information Locating Information Observation Applied Mathematics Applied Technology Teamwork Listening Writing SKILL CLUSTERS Communication skills • Problem-solving skills • Interpersonal skills • SKILL AREAS Reading for Information Applied Mathematics Locating Information Applied Technology Teamwork Observation Listening Writing Business Writing まとめ 就職前でのフィルタリング機能:日本でも必要になるだろう →出口管理ができていない これによって学校が変わる→求められるスキルが「見える化」 されたことで、ドロップアウトが減少している。 地域(Work Ready コミュニティ)との連携:GED(ジョージア 州では必須)、企業、成人教育、大学・テクニカルカレッジ、 政府、高校3年生