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JLCカロリメータ ビームテスト報告 V ストリップファイバー型電磁
2003年3月28日 日本物理学会第58回年次大会@東北学院大学 JLCカロリメータ ビームテスト報告 V ストリップファイバー型電磁カロリメータの 応答一様性とシャワー発達 山田豊、金信弘、松永浩之、 関口克巳、内田訓雄、松本偉史、山本澄江 B,C,D,E,F,G,H A A 永野あい、山内伸、他JLCカロリメータグループ A B 筑波大物理、筑波大自然、神戸大自然、 C E D 神戸大理、信州大理、高エ研、 G 甲南大理、新潟大自然H 1. 目的 2. 電磁シャワーの奥行き方向の発達 3. 電磁シャワーの横方向の発達 4. まとめ 目的 JLC電磁カロリメータ T517ビームテスト結果から 次の 2 点について詳細に調べる 1. 電磁シャワーの奥行き方向の発達 電磁シャワーの奥行き方向の発達を関数 α −1 − β ( t − a ) − t a e β ( ) { } 1 dE = f × β × E0 dt Γ(α ) でフィットし シャワーの形状を特徴づける 4 パラメータα,β,a, f, を決定する 2. 電磁シャワーの横方向の発達 横方向に細かい分割を持つカロリメータテストモジュールの 特徴を生かし、電磁シャワーの横方向の発達を関数 r 1 B − exp f (r) = ( r λ ( λ でフィットし、シャワーの拡がりを表す 2 パラメータ B, λを求める T1 C1 DC1 DC4 TEM DC3 movable stage 光電子増倍管へ クリアファイバー 0.4 cm 0.6 cm mu&pi1 DC2 C2 T2 (NEM) - 1∼4 GeV の を使用 e,μ (PreShower) (SHmax) 2002年 T517 Beamtest@KEK T3&V1 T517 ビームテスト iron wall 波長変換ファイバー (直径 1 mm) プラスチックシンチレータ 鉛板 (200 mm × 200 mm × 4 mm) 断面図 20 cm 1 mm 2 mm ファイバーコネクタ 端面はアルミ蒸着してある 24 Layer = ∼ 6 Super Layer Beam ペットフィルム 光電子増倍管へ 1 Layer ホワイトペイント ストリップ型シンチレータ (200 mm × 10 mm × 2 mm)×20 波長変換ファイバー 光電子増倍管へ 1. 電磁シャワーの奥行き方向の発達 フィット関数 電磁シャワーの奥行き方向の発達は 次の式に従うことが知られている dE dt α a 1 dE = f × β × ( βt ) e E0 dt Γ(α ) α −1 − βt E : カロリメータにおとしたエネルギー E0 : 入射粒子のエネルギー t : カロリメータの深さ ( Χ ) β f t シャワーの立ち上がりの情報を詳しく知りたい 0 α : シャワーの立ち上がりを決めるパラメータ −1 β : シャワーのテールを決めるパラメータ ( Χ 0 ) f : 規格化のためのパラメータ EMシャワーの開始位置を示すパラメータ aを追加 1 dE = E0 dt α −1 β (t − a)} e − β ( t − a ) { f ×β× Γ(α ) フィットの方法 − β (t − a) 1 dE = f × β × {β (t − a)} e ≡ g(t ) E0 dt Γ(α ) 赤:(1) の結果 青:(2) の結果 4パラメータでフィットはできない (自由度が小さすぎるため) 2段階フィット Pulse height (MIPs) α −1 4 GeV e− a = 0.006 α= 2.977 β= 0.456 (1) α,βを次の値に固定して f , a の2パラメータでフィット ( 3.16@4GeV ) β = 0.47 + 0.014 ln E0 ( 0.49@4GeV ) ( CDF 実験用カロリメータの ビームテスト結果より ( α = 2.2 + 0.69 ln E0 (2) (1)で得られた a を固定して α,β, f の3パラメータでフィット 深さ (rad.length) フィットパラメ−タ (4GeV e- ) a :シャワー開始の位置 Number of Events Number of Events α:立ち上がり a (Χ ) α 0 f :規格化定数 Number of Events Number of Events β:テール β(Χ −1 0 ) f 他のパラメータ間 α vs β 2.0 特に強い相関は確認できない α vs f 0 αとβの間に強い正の相関が確認できる f → a (Χ ) パラメータ間の相関<T517> α vs a −1 β( Χ 0 ) 1.0 4.0 6.0 β vs f β( Χ ) 0 a (Χ ) −1 0 f vs a α パラメータの対角化 → 今後の予定 α α 0 f 2.0 a (Χ ) 0 f β vs a β( Χ ) −1 0 2. 電磁シャワーの横方向の発達 実験で得られた測定値 フィット関数 電磁シャワーの横方向の拡がりを 次の関数で近似する r exp ( − f (r) = r λ λ { ( 1 B = ストリップ形状の範囲 ( 200 mm × 10 mm) でのエネルギー損失の和 ストリップ毎に次の積分を実行 r :粒子入射位置からの距離 (ドリフトチェンバーを用いて決定 ) f (r) :位置 r での電磁シャワーの ∫ F(i) = f(r)dS (i = 1,2,...,20) i :ストリップ番号 エネルギー損失 B :電磁シャワーの エネルギー損失の大きさ λ :電磁シャワーの減衰長 実験値 ≒ F(i) となるように B, λ の最適値を探す フィットパラメ−タ (4GeV e- ) <各ストリップの 6 S .L. の応答の和をフィットした場合> Number of Events B : エネルギー損失の大きさ λ(cm) <パラメータ B, λ間の相関> B Number of Events λ:電磁シャワーの減衰長 B λ(cm) B, λ間に相関は見られない フィットパラメ−タ (4GeV e- ) <各S.L.毎にシャワーの横方向の拡がりをフィットした場合> S.L. 2 S.L. 1 S.L. 3 S.L. 5 B : エネルギー損失の大きさ λ(cm) λ(cm) λ(cm) S.L. 4 S.L. 1 λ(cm) Number of Events Number of Events λ:電磁シャワーの減衰長 S.L. 3 λ(cm) S.L. 6 S.L. 5 λ(cm) S.L. 2 B B B B S.L. 4 S.L. 6 B B λ(cm) ) −1 0 β(Χ 0 α a (Χ ) 奥行き方向と横方向のパラメータ相関 β(Χ −1 0 ) α 0 a (Χ ) B λ(cm) λ(cm) B どのパラメータ間にも相関関係は確認できない 電磁シャワーの発達は奥行き方向、横方向、 それぞれ独立に考えられる B まとめ 1. 電磁シャワーの奥行き方向の発達 電磁シャワーの奥行き方向の発達をフィットし シャワーの形状を特徴づける 4 パラメータα,β,a, f, を決定した − β (t − a) 1 dE = f × β × {β (t − a)} e E0 dt Γ(α ) α −1 α= 2.985 ± 0.008 β= 0.453 ± 0.002 ( Χ ) −1 0 f = 0.979 ± 0.001 ( 4 GeV e− ) a = - 0.170 ± 0.009 ( Χ 0 ) 2. 電磁シャワーの横方向の発達 電磁シャワーの横方向の発達をフィットして シャワーの拡がりを表す 2 パラメータ B, λを求めた r 1 B − exp f (r) = ( r B = 0.1977 ± 0.0005 λ ( λ λ= 1.714 (cm) ( 4 GeV e− ) *各ストリップの6S.L.の応答の和をフィットしたときのもの 3. パラメータ間の相関 電磁シャワーの奥行き方向と横方向の発達を表すパラメータ間に 相関は見られない → それぞれ独立に考えることができる