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近距離無線モジュール 活用事例集

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近距離無線モジュール 活用事例集
近距離無線モジュール 活用事例集
汎用モジュールラインアップ
ZigBee®準拠
独自プロトコル通信モジュール
独自プロトコル通信モジュール
独自プロトコル通信モジュール
ZB24TM-Z2701
ZB24TM-E2036
TY24FM-E2024-01
H001-000013-001
IEEE802.15.4 PHYを使用
(メッシュ型)
ZigBee®仕様に準拠。
【ZigBee®Pro機能セットに対応したスタックを搭載】
(1対N通信)
IEEE802.15.4 PHYを使用
(1対N通信)
IEEE802.15.4d PHYを使用
(1対N通信)
ZigBee Application Profile(MSP/HA/SE)*1
UART I/F Protocol
UART I/F Protocol
UART I/F Protocol
ZigBee Stack
Private MAC Layer
Private MAC Layer
Private MAC Layer
IEEE802.15.4 MAC Layer
IEEE802.15.4 PHY Layer
IEEE802.15.4 PHY Layer
Private PHY Layer
IEEE802.15.4 PHY Layer
通信の
階層と方式
メッシュ
ネットワーク
スター型
ネットワーク
高性能
アンテナ
搭載
・アドホック ・メッシュ ・リレー通信
高性能
アンテナ
搭載
スター型
ネットワーク
スター型
ネットワーク
・1:1,1:N, スター ・リアルタイム通信
・1:1,1:N, スター ・リアルタイム通信
・1:1,1:N, スター ・長距離対応
・通信制御
・通信制御
・通信制御
用途
HEMS,BEMSなど
RFリモコン(家電、住宅設備)など
RFリモコン(家電、住宅設備)など
HEMS,BEMSなど
活用領域
住宅設備/電力見える化
ホームセキュリティ/家電制御・玩具
ホームセキュリティ/家電制御・玩具
自動検針/電力見える化
通信距離
見通し200m以上*2
見通し200m以上*2
見通し約40m*2
*2
見通し400m以上
(20mW出力時)
送信出力
最大3mW
最大3mW
最大1mW
最大20mW
消費電流
送信時:typ.35mA 受信時:typ.28mA*3
送信時:typ.35mA 受信時:typ.28mA*3
送信時:typ.41mA 受信時:typ.43mA*3
送信時:typ.34mA 受信時:typ.23mA*3
外部インタフェース
外形寸法(D×W×H)
電波法認証
近距離無線モジュール 活用事例集
UART
UART WAKEUP
UART WAKEUP
25×20×3.9(mm)
25×20×3.9(mm)
27.8×16.2×3.9(mm)
国内電波法 海外電波法
(FCC、
CE) 国内電波法 海外電波法(FCC、CE) 国内電波法 海外電波法(FCC、CE)
UART WAKEUP
39.5×20×3.9(mm)
国内電波法
*1 MSP:マニュファクチャラースペシィフィックプロファイル、
HA:ホームオートメーションプロファイル、
SE:スマートエネルギープロファイル
(HA/SEはカスタマイズ対応)
*2 組込む機器や周辺環境によって変化します。
*3 電圧3V 温度25℃時
スターターキットラインアップ
ZigBee®準拠2.4GHz帯スターターキット
独自プロトコル2.4GHz帯スターターキット
独自プロトコル2.4GHz帯スターターキット
独自プロトコル920MHz帯スターターキット
ZB24SK-Z2711
ZB24SK-E2037
TY24SK-E2025-01
H001-000013-K01
・TY24FM-E2024-01×1個 ・変換アダプタ×1個
・H001-000013-001×2個 ・変換アダプタ×2個
・ZB24TM-Z2701×1個
・ZB24TM-E2036×1個
・インタフェースボード×1枚
・インタフェースボード×2枚 ・終端プラグ×2個
・インタフェースボード×1枚
・インタフェースボード×1枚
・フラットケーブル×1本
・電池ケース×1個
・フラットケーブル×2本
・電池ケース×2個
※マニュアル及びアプリケーションはNECのホームページからダウンロードできます。
920MHz汎用モジュール、920MHz帯スターターキットの
お問い合せはこちら
ホームページご案内
● 近距離無線モジュール
製品詳細情報 ● マニュアル、アプリケーション
ダウンロード ● お問い合わせフォーム
●
http://jpn.nec.com/engsl/pro/zigbee/
● 導入事例ご紹介
●
●
製品情報 ● 事例カタログ
お問い合わせフォーム
http://jpn.nec.com/engsl/case/
NEC 組込みインテグレーション事業開発部
TEL.03(3798)6402
URL:http://www.nec.co.jp/embedded/
Email:[email protected]
高度なセンシングと
無線ネットワーク技術が実現する
「人と地球にやさしい社会」
エコシンボル
このマークはNECの定める環境配慮基準を満たした商品に表示されるものです。
この基準の詳細はNECのホームページをご覧ください。
http://www.nec.co.jp/eco/ja/ecopro
お問い合わせは、下記へ
NECエンジニアリング 営業本部
〒211-8666 神奈川県川崎市中原区下沼部1753番地
TEL:044(435)9416 FAX:044(435)9423
●デジラチェ、KTC、KTCロゴは、京都機械工具株式会社の登録商標です。●TERMS、ENEGENは、株式会社宮川製作所の登録商標で
す。●VAZESTは内藤電誠グループ会社の登録商標です。●COPCatcherは、三機工業株式会社の登録商標です。●FOMAは株式会社
NTTドコモの登録商標です。●24\ツーホーはセイテック株式会社の登録商標です。●ZigBeeは、ZigBee Alliance, Inc.の登録商標です。
●Bluetooth®は、米国Bluetooth®SIG,Incの商標です。●本カタログに記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
●このカタログの内容は改良のため予告なしに仕様・デザインを変更することがありますのでご了承ください。●本製品(ソフトウェアを含む)
が、
外国為替および外国貿易法の規定により、輸出規制品に該当する場合は、
日本国外に持ち出す際に日本国政府の輸出許可申請等必要な
手続きをお取りください。詳しくは、
マニュアルまたは各製品に添付しております注意書きをご参照ください。●本紙に掲載された製品の色は、印
刷の都合上、実際のものと多少異なることがあります。
また、改良のため予告なく形状、仕様を変更することがあります。
NECエンジニアリング株式会社 〒211-8666 神奈川県川崎市中原区下沼部1753番地
NECエンジニアリング
2012年9月現在
JCatX12702129
http://www.nec-eng.co.jp/
近距離無線モジュール 活用事例集
近距離無線技術を活用した
ビジネスのことならおまかせください
当社ビジネス領域
お客様
NECエンジニアリング 対応領域
テーマパーク、電力・ガス、
病院、道路・橋梁、ビル管理 など
モジュールの提供から製品・システムの開発まで、
省エネ評価ソリューション
ビル管理システム
RFIDソリューション
屋内位置管理
など
センサ群
システム提案
ESCO事業、自治体、百貨店、
高度な近距離無線技術でC&Cクラウドを支えるNECエンジニアリングは、
システム開発
販売
サービス事業者
共同開発
Internet
システム開発
お客様のビジネス展開を強力にサポートいたします。
販売
建設業、大学、SE、
FA、物流、キャリア など
近距離無線を活用したビジネス領域
装置提案
RFリモコン開発
各種センサ付き無線ユニット
ボードへの組込み
GPS-ZigBee®複合モジュール
機器メーカ
●家庭内省エネ監視
宮川製作所 様
4P
●オフィスの省エネ監視
内藤電誠グループ 様
10P
●省エネ対策・リモート監視
三機工業 様
6P
サンノーベル 様
販売
計測器、警報器、ゲーム、
リモコン、表示パネル など
●オフィスの省エネ監視
組込提案
●ESCO:Energy Service Company
センサ群
製品開発
共同開発
HEMS、BEMS
センサ群
モジュール
ZigBee®
2.4GHz、920MHz帯無線
特定小電力無線、微弱無線、赤外線
12P
●オフィスの照明コントロール
博通テクノロジー 様
開発支援サービスの取り組み
8P
開発対応範囲
2.4GHz
ヘルスケア、
セキュリティ
特定小電力
ZigBee®
920MHz
フルカスタム
RFリモコン
ハード
設計
ソフト
開発
赤外線
●ホームセキュリティ製品の無線化
セイテック 様
430MHz
Bluetooth®
●ヘルスケア製品への活用
日機装サーモ 様
ダイセン電子工業 様
●
設計
製造
納入
製品適用
サポート
汎用モジュールにない個別用途の制御が追加可能。
製品仕様にあわせた汎用モジュールの設計変更(ファームウェア変更)
が可能。
仕様検討
設計
(ファームウェア検討) (ファームウェア変更)
●
評価
評価
製造
納入
製品適用
サポート
開発コストの低減に。
汎用モジュールを、
そのままお客様の製品に組込むことが可能。
組込み
18P
●
GPS-ZigBee複合 納入
製品適用
サポート
●
BEMS用省エネ無線ユニット
●
各種センサ付き無線ユニット
●
小型化対応無線 モジュール開発
●
HEMS用モジュール開発
●
エネルギー監視・制御装置
●
見守り支援装置
●
LED照明用リモコン
●施設内照明リモコン
無線技術
16P
業務用機器
新日本照明 様
20P
その他
●デジタル工具の無線化
京都機械工具 様
汎用モジュール
●業務用リモコン
14P
組込み
開発工数削減に。仕様検討から製造適用サポートまでワンストップで実現。
仕様検討
●
ON/OFF
主な開発実績
モジュール
組込み
セミカスタム
RFID
微弱
ソフト
開発
開発領域と特長
●
モジュールからシステム開発まで連携した幅広いサービスをご提供いたします
モジュール開発部門
連携
ノウハウ
システム開発部門
315MHz
●製造ライン監視
22P
●物流・位置管理
●家電 ・・・etc
ビス
サー
430MHz
表面実装タイプ
カスタム
温湿度センサ
一体型
◆ システムを作りやすい「モジュール」
◆ ZigBee®の特性を把握した「システム提案」
◆ ユーザ仕様にあわせた「カスタマイズ提案」
●HEMS:Home Energy Management System ●BEMS:Building and Energy Management System
2
USBタイプ
920MHz
3
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「電力監視システム機器」
株式会社宮川製作所 様
組込み無線モジュールを採用しエネルギーモニタリングシステムを開発。
企業向けから一般家庭へとラインアップを拡大し地球環境に貢献
テムも無線化したい、あるいはHEMS( Home
ぐに通信やネットワークの異常が検知できるよう
電力会社が協調し、
スマートグリッド
(次世代送電
Energy Management System)向けにカスタ
になりました。
網)の構築によって、電力の流れを供給側・需要
マイズしてほしいというご希望をいただきまし
また、
「 ENEGEN 」は家庭向けなので、より小型
側の双方から最適化できる仕組みができあがっ
た。
これが、今回HEMS向けエネルギーモニタリ
化が求められましたが、これに組み込む無線モ
ていくと思います。
「 ENEGEN 」が、その家庭側
を開発した
ングシステム
「ENEGEN(エネゲン)」
ジュールを実装する位置についても工夫し、ス
(内池氏)
の仕組みの1つになれば幸いです」
経緯です」
ムーズな通信ができるようにしました」
(水野氏)
自社製品開発に注力する宮川製作所様は、地球環境を考えたエネルギーマネジメントソリューションを提供しています。
2008年よりNEC/NECエンジニアリング(以下NECグループ)の2.4GHz帯組込み無線モジュールを採用し、エネルギーを
見える化。企業向けリモート監視システム「TERMS®-pro」
シリーズは、データセンタ/マシン室やビル・オフィス/工場にお
ける省エネ推進を支援しています。
さらに2010年7月からは、本格的に一般家庭向け
(HEMS)のエネルギーモニタリング
®
」
シリーズの販売を開始。
強力なラインアップで幅広い市場への省エネに貢献しています。
システム
「ENEGEN(エネゲン)
水野 昌英 氏
株式会社宮川製作所
営業本部
第1グループ
リーダ
内池 隼人 氏
お 客 様 名:株式会社宮川製作所
設 立:1939年9月
代 表 者:代表取締役社長 宮川 恒太郎
所 在 地:本社
〒153-0064
目黒区下目黒6-20-23
横浜事業所
〒222-0001
横浜市港北区樽町2-1-6
従 業 員 数:230名(グループ合計1500名)
事 業 概 要:ソリューション(エネルギーマネジメント、ユビキ
タス、設備稼働管理)
、製品(リモートモニタリング、
ネットワーク、ターミナル)、設計・生産受託サービ
ス(H/W設計受託、S/W設計受託、生産受託、海
外商材)の3本の柱を軸に幅広く事業を展開。
U R L :http://www.msk.co.jp
導入の背景
データセンタ/マシン室向けからオフィス/
工場、家庭にも省エネソリューションを展開
効果
課題
株式会社宮川製作所
SI事業部
製品開発グループ
マネージャー
消費電力量の測定機器を容易に設置でき、
家庭内全体と家電単位での消費電力を測
定することで、一般家庭での省エネ推進を
支援したい。
家庭内全体の消費電力を把握する分電盤子機、家電単位
の消費電力を測定するコンセント子機と親機間で無線通
信を行う
「ENEGEN 」シリーズを開発し、HEMS 市場へビ
ジネスを拡大しました。
今後の展望
導入の経緯
導入の成果
家庭の省電力対策推進に向けたカーボン
ダイエットトライアルの成果を製品に反映
無線通信ならではのメリットを活かし、
家庭での利用をアピール
エネルギーマネジメントソリューション
の幅を広げ、
ビジネスを拡大
宮川製作所様では、
これからの製品展開について
まず、企業向けの「TERMS-pro」
にNECグルー
宮川製作所様では、2010年4月に製品発表し、7
プの 2 . 4 GHz 帯組込み無線モジュールを採用し
月から本格的にHEMS向けエネルギーモニタリ
た点について、水野氏は次のように語ります。
も研究を進めています。
「各種の通信機器が普及し、家庭内にもかなりの
シリーズの親機、
中
ングシステム製品
「ENEGEN」
機器が存在するようになってきました。すると、無
「無線機能のコアを形成する無線モジュール選
継器、
コンセント子機、分電盤子機を発売します。
線の干渉が課題となり、そのため他の周波数帯
定では、さまざまな角度から検討をしました。そ
また、
これらの製品を組み合わせ、家庭全体の消
の利用も検討しています。
の中で、無線モジュール「ZB24FM-E2022-01」
費電力やコンセント単位の消費電力を測定し、家
無線モジュール「ZB24FM-E2022-01」を利用
は 小 型・軽 量 で 消 費 電 力 も 少 なく、独 自プロ
庭での省エネを支援するソリューションを提供し
したメリットは、
マニュアル類が整備されているの
トコル 通 信 な の で自 由 度 が 高く、しかも 電 波
ます。
「 ENEGEN 」は、家庭内全体と家電単位で
で、
開発がスムーズにできる良さがあります。
また
発を担当した SI 事業部 製品開発グループ マ
法認証取得済みであることが大きな魅力でし
計測可能、配線不要で伝送距離約 55 m の無線
技術的な問い合わせに対するレスポンスの速さ、
ネージャーの水野昌英氏は、
エネルギーマネジメ
た。そこで 、同 モジュー ル のスターター キット
通信、容易なセンサ取り付けで配線工事不要、
イ
スターターキットの提供や評価方法のアドバイス
ントソリューションの展開についてこう述べます。
( ZB 24 SK 2 -E 2014 - 01 )を購入し、検証した結
ンターネット経由で ASPを利用してのデータの
など、NECの担当者は良く対応してくれます。今
一括管理が可能など、多くの特長のあるソリュー
後の可能性を広げる意味でも、
これからも共同歩
「データセンタやマシン室向けリモートモニタリン
果、採用を決めました」
グシステム製品「 TERMS-pro 」を中核とするリ
宮 川 製 作 所 様 で は 、さ ら に 家 庭 向 け の
モート監視システムは、従来は有線で各種機器を
にも、
これらのメリットを活用するた
「ENEGEN」
調で進んでいきたいと考えています」
(水野氏)
ションです。
「現在、家庭の皆様に
「ENEGEN」のソリューショ
「データセンタ/マシン室からスタートしたエネル
情報通信のプロ集団の宮川製作所様は、
ソリュー
接続していたため、
初期導入時や機器変更時の配
ンの良さについて、代理店を通じてアピールして
ギーマネジメントソリューションですが、今後は工
ション、製品、設計・生産受託サービスの3つの柱
線工事を行う際、時間とコストがかかっていまし
グルー
「2009年4月からNECビッグローブでは、
います。日本が CO 2 削減の国際公約を達成する
場やオフィス、さらに家庭へと、
どこまでソリュー
めに無線モジュールの採用を決めました。
で事業を展開しています。営業本部 第1グループ
た。そこで2008 年、NECグループの2.4GHz帯
プ社員を中心に家庭における省電力対策を推
には、家庭における消費電力を見える化し、電力
ションを拡げられるか、
ビジネスとして伸ばしてい
リーダの内池隼人 氏は、
現在特に注力している事
組込み無線モジュール「ZB24FM-E2022-01」
進するため、
「 みんなでカーボンダイエット」と
消費を抑える必要があります。いずれは各家庭と
けるかが勝負だと思っています」
(内池氏)
業分野について次のように語ります。
を採用し、
この問題点の解消を図りました。
いう電力使 用 量 の 見える化 サービスのトライ
こ
「当社は、2009年に創業70周年を迎えました。
その後、無線通信によって得られるメリットを知っ
アルを行いました。このトライアルでは当社の
れまでの成長を支えていた通信機器を中心とす
たお客様から、工場の工作機械の稼働管理シス
トライアル
「TERMS-pro」が採用されましたが、
る設計・受託サービスに加え、現在では特に環境
を意識した自社製品やその製品を組み合わせた
具体的には、通信状態を確認できるようにしてほ
しい、
ネットワーク設定をしなくても設置できるよ
には、製品ではリモートモニタリングプロダクツ、
うにしたいといった点でした」
(水野氏)
ソリューションではエネルギーマネジメントソ
宮川製作所様では、
トライアルで得た成果をベー
リューションなどがあげられます。
こうした先進的
スに
「 ENEGEN 」発売前に水野氏を中心に製品
な製品やソリューションによって、
データセンタや
に改良を加えていきました。
オフィス、工場、家庭などの新しい市場分野への
エネルギーマネジメントソリューションの技術開
インターネット
を通じていくつかの課題も浮かび上がりました。
ソリューション提供に力を注いでいます。具体的
進出を果たしてきました」
ASP
サーバ
「工夫したのは、無線通信の状態やネットワークの
■ENEGENシリーズ
(左から、
親機、
コンセント子機、分電盤子機)
状態に異常があれば、親機のモニタに液晶で表
示がでるようにすることでした。
これによって、す
HEMS(Home Energy Management System)
ルータ
ENEGEN
親機
LAN
ENEGEN
コンセント子機
組込み無線モジュール
ZB24FM-E2022-01
電流
センサ
分電盤
ENEGEN
中継器
家電
ENEGEN
分電盤子機
■家庭向けエネルギーマネジメントシステム構成イメージ
(本事例の内容は、2010年8月時点のものです)
4
5
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「熱源廻り性能測定キット」
三機工業株式会社 様
無線センサネットワーク(ZigBee®)を活用し、ビルの熱源装置の性能情報を
簡易に低コストで収集可能にする省エネ評価システムを共同開発
開発の経緯
空調・プラント大手の三機工業様とNEC、NECエンジニアリングは、無線センサネットワーク
(ZigBee)を活用する
「熱源
計測データをワイヤレスでやり取りできる
ZigBeeに着目し、共同開発が始まる
廻り性能測定システム」
を共同で開発。従来の有線ネットワークによる計測データ収集に要する手間とコストを大幅に低減
しました。三機工業様では、省エネ改善提案コンサルティングサービス「 COPCatcher:シーオーピーキャッチャー」の
ツールとして活用しています。
NECエンジニアリングの3社が、それぞれの強み
を発揮しながらの共同開発が本格的にスタート
約 5分の1で済み、三機工業様では今まで以上に
しました。
省エネコンサルティング業務の拡大を目指して
います。
「熱源の主な対象である冷凍機が本格的に稼働
開発の成果
するには春の終わりから夏がピークになります。
熱源廻り測定器の共同開発に至った経緯につい
て、技術開発本部 主席研究員の寺脇氏は次の
ように述べます。
当社がコンサルティングサービスとして提供する
有線型の計測データ収集に比べ、簡単な設置・
接続操作で低コストでのデータ収集が可能に
“面白い技術がある”
と紹介され
「最初にNECから
たのがアクティブICタグでした。ICタグによって
三機工業株式会社
エネルギーソリューションセンター
環境エネルギー推進部長
飯嶋 和明 氏
三機工業株式会社
技術開発本部
主席研究員
寺脇 正文 氏
効果
課題
有線型で行うデータ収集の手間とコストを削減し、
手軽に使え、効果的に計測できるシステムを開発
したい。
ています。当社としては、業務を通じて省エネ化
による低炭素社会の実現に今まで以上に貢献
できると考えています」
と飯嶋氏は確かな手ごたえ
温度が取れるので、常日頃から見えないものを
研究所に設置し、
検証・評価を行いながら温度計測
を語ります。
“見える化”
することに関心を持っていましたから、
の精度向上、
電池寿命の長期化、
筐体のコンパクト
NECエンジニアリングと共同で勉強会を開き研究
化などの改良を進めていきました。
そして、
満を持
を進めていました。次にわれわれが関心を持った
して2009年9月7日、
3社は共同でプレスリリース
やり取りできないかということでした」
今後の展望
を行いました。
「 2008 年の省エネ法の改 正もあり、お客 様の
高く評価できるNECエンジニアリング
の技術力
三機工業様から相談があったのは2008年1月の
興味や関心は非常に高く、
たくさんの引き合いが
こと。この相談に対し、無線センサネットワーク
あります。これまでも熱源の性能測定や診断、
ZigBeeを提案しました。
改善提案を行ってきましたが、
熱源廻り性能測定
熱源廻り性能測定システムの無線装置には、外部
システムをツールに使うことにより、はるかに
入力別に3タイプあり、汎用的なセンサであれば、
なっています。熱源機器の性能が劣化していな
「温度や湿度などのセンシング情報をワイヤレス
いか、運転方法に無駄はないかを評価することが
でやり取りできるZigBeeにはわれわれも注目し
簡単に測定キットを設置・接続でき、熱源のある
流量計、電力計、
ガスメータなどにも対応し、
エネ
省エネを検討するポイントになります。新しい大
ていました。これをアプリケーションとして応用
場所から離れたところでもデータを収集できます。
ルギー消費の実態を見える化することが可能です。
熱源機器
(冷凍機、
等)
の運転状況を
簡易に効果的に測定したい
規模ビルでは熱源機器などの計測・監視システム
すれば“省エネの見える化”が実現できるのでは
しかもツールを常設することなく、省エネ対策の
「 当 社 に は 、ビ ル エ ネ ル ギ ー 管 理 シ ス テ ム
が整っていますが、そうでない場合には、新たに
ないかと考えました」
。
前後に一 時的に熱源データを収 集することが
S - B E W M S ( S a n k i - B u i l d i n g E n e rg y
計測機器を設置してデータを取り、解析する必要
これをきっかけに環境創造のプロである三機工業
できます」
と飯嶋氏はメリットを語ります。
Watching and Management System)があ
三機工業様は、
創業以来一貫してエネルギー消費
がありました。
すると、
運転状況や性能を把握する
センサ・無線技術に強みを持つ
様、
総合力のNEC、
従来主流であった有線型システムに比べ、熱源
り、省エネルギーシステムの自己診断をはじめ、
が少なくてすむ環境設備の提供を心がけてきま
のに手間とコストがかかるため、必ずしも十分な
した。特に最近では、地球環境問題やエネルギー
評価が行われていませんでした。そこで、手軽に
問題から、
お客様の省エネルギーに対する関心が
使え、効果的に計測できるシステムが求められて
深いこともあり、これまで以上に省エネ設備を
いました」
開発の背景
建物全体のエネルギー使用量の累積・予測も行う
■熱源廻り性能測定システム 基本構成
ことができます。熱源廻り性能測定システムは、
NECおよびNECエンジニアリングと共同で無線
今後このシステムを導入するきっかけともなる
無線ホスト
PC
親機
(専用アプリケーション)
実現することに力を注いでいます。三機工業様が
お 客 様 名: 三機工業株式会社
設 立:1925年4月22日
代 表 者:代表取締役社長 有馬 修一郎
所 在 地:〒103-8331
東京都中央区日本橋室町2-1-1
日本橋三井タワー
従 業 員 数:約2,000名
事 業 概 要:快適環境の創造をトータルに実現する
総合エンジニアリング
(空調設備、衛生
設備、
電気設備、
排水処理、
超純水設備、
クリーンルーム、
クリーン搬送、
クリーン
ストッカ、高度LAN/セキュリティなど)
U R L :http://www.sanki.co.jp/
COPCatcherが活躍する場面も、多くなると考え
共同開発の過程では、試作品を三機 工 業 様の
のは、測定した温度などのデータをワイヤレスで
無線センサネットワーク
(ZigBee)
を活用する
「熱源
廻り性能測定システム」
により、大幅にデータ収集の
手間とコストを削減。
省エネコンサルティングのツール
として活用。
廻り性能測定システムを利用すると、コストは
■「熱源廻り性能測定キット」外観
どんなお客様でも、何でも測れる仕組みです。
システム
(三機工業様では省エネ改善提案コンサ
ルティングサービスCOPCatcher:シーオーピー
キャッチャーのツールとして活用)
」
を開発した背景
たとえば、お客様から蒸気量を測りたいという
子機
測温抵抗版無線装置
抗
装
版無線装置
装
4-20mA版
パルス版無線装置
版
置
について、環境エネルギー推進部長の飯嶋氏は
用に使われています。
とりわけ、冷凍機や冷温水
発生器などの熱源機器のエネルギー消費量が多く
ご希望もありました」
「NECには組織としての総合力、NECエンジニア
リングには高い技術力があり、われわれの抱える
次のように語ります。
「建設設備におけるエネルギー消費の約50%は空調
「熱源廻り性能測定システムは、三機工業向けの
特別仕様でなく、汎用の無線計測システムです。
無線中継器
(メッシュネットワーク)
センサネットワークを利用した
「熱源廻り性能測定
ツールと考えています」
と飯嶋氏。
(表面温度測定用センサを接続)
増設分
(流量計等を接続)
(電力計/ガスメータ等を接続)
課題を何とか解決してくれるという期待があり
ます。今後も積極的に双方の持てるノウハウを
活かし、共同開発に取り組んでいきたいと考えて
います」
と寺脇氏は期待を述べます。
(本事例の内容は、2010年2月時点のものです)
6
7
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「照明節電制御システム機器」
博通テクノロジー株式会社 様
照明の節電制御システムに、組込み無線モジュールを採用。
複数のオフィス照明を自動調節し、照度の最適化を実現
伝える統括制御装置と、照明に付ける調光装置
されているので、私どもの側のソフトウェアでは
利用に加えて、不必要に明るい場所を作らない
で構成されています。窓からの自然採光を利用
関知する必要がなく、開発の負荷が軽減される
よう、無線通信によって複数の照明を最適に制御
しながら照明をコントロールすることで、節電を
ことも決め手になりました」
。
平井氏は採用の理由
無線技術を活用したデータ測定などの分野で、斬新な商品開発に取り組む博通テクノロジー株式会社様は、早稲田大学の
することで、電力消費量を42%削減するという、
実現します。
「 照度センサーが取得する明るさの
をこのように語ります。
顕著な効果が得られています。
大貝晴俊教授と共同で、
オフィス内にある複数の照明を最適な照度に自動調節する
「節電制御システム」を開発。
システム
データと、調光装置の調光率、そして外光の変化
この節電制御システムの開発は、政府が認定す
がお互いに影響し合う度合いを、仮定の条件に
る
「環境モデル都市」
として低炭素社会の実現を
基づいた構造モデルにあてはめています」
(大貝
目指す北九州市から高く評価され、2009 年度
教授)。
このモデルをベースに、各照明が室内の
∼ 2011 年度の「北九州市環境未来技術開発助
この開発プロジェクトは、環境問題を克服できる新技術の支援に力を入れる北九州市の「環境未来技術開発助成事業」
にも
複数地点の明るさにどれだけ貢献しているかを
成事業」
に採択されています。
採択され、
2011年度内の商品化が予定されています。
計算する手法を用いて、最適な制御を行ってい
の基盤である制御装置と照度センサー、調光装置とのデータ通信を円滑に行うために、NEC/NECエンジニアリング
(以下
NECグループ)の2.4GHz帯組込み無線モジュールが採用されています。
るのです。
この制御プログラムを搭載した装置やセンサー
開発の成果
NECグループの2.4GHz帯組込み無線モジュー
ル(型名:TY 24 FM-E 2024 )が採用されていま
効果
課題
博通テクノロジー株式会社
代表取締役社長
オフィス照明の消費電力抑制に貢献できる、
低コストで
使いやすいプロダクツを開発したい。
2.4GHz帯組込み無線モジュールを搭載した節電制御
システムが、
2年間の実験で約40%の省エネ効果が
得られることを実証。小型、高感度、開発負荷の軽減
などが評価されました。
平井 克己 氏
開発の背景
早稲田大学 大学院
情報生産システム研究科
教授
大貝 晴俊 氏
財団法人北九州産業学術推進機構
産学連携統括センター
半導体技術センター
センター長
丸田 秀一郎 氏
橋梁の診断実績を糧に、環境・省エネ分野へ
電力消費量を、
42%削減
2009 年度は、インバータ式蛍光灯器具を 4 灯
照明と組み合わせ、いっそうの省エネ効果を見込
んでいます。
「 個々の照明の明るさを測 定し、
制御装置に記憶させるプロセスがあるのですが、
す。
「 橋梁診断プロジェクトの際、低コストのデバ
使った簡素なシステムを組み、事業化の可能性を
蛍光灯からLEDに切り替えることで測定時間が
検証しています。翌2010年は、実際のオフィスに
短縮され、机のレイアウトを変えた時などでも
モジュールでした。小型で感度が良く、
また、無線
近い環境を用意し、計16灯の照明を1000ルクス
最適な調光が瞬時に行えるようになります」
と、
モジュールの中にデータ通信のプログラムが内蔵
に制御する実証試験を実施。窓からの自然採光の
平井氏は語ります。
北九州市では、
北九州学術研究都市から誕生する
■「無線ネットワークと照度センサーを用いた、室内照明の節電制御システム」構成イメージ図
商品を、都市の地名にちなんで「メイドインひび
術を、
この時に確立しています。データを集める
きのプロダクト」
と名付け、産学共同で販促を行
手段として、無線ネットワークを用いています。
おうという機運が高まっています。また、北九州
この技術を応用して、
オフィスの環境負荷抑制と
地域のエレクトロニクス産業の振興を後押しす
省エネに貢献できる新しいプロダクツを生み出
る
「財団法人北九州産業学術推進機構 半導体技
以来、LSIやソフトウェアの受託生産を柱に事業
そうと考え、着手したのが、今回の研究開発プロ
術センター」が2011年2月、LEDを応用した産業
を展開してきた企業です。2005 年ごろからは、
ジェクトです」。
の創出を目指す「ひびきのLEDアプリケーション
博通テクノロジー株式会社様は2002 年の設立
創出協議会」を発足させており、参加団体として
鉄鋼生産や自動車エンジンのプロセス制御を
長年研究してきた早稲田大学 教授の大貝晴俊氏
と共同で、無線ネットワークなどを活用したオリ
名を連ねる博通テクノロジー様&早稲田大学様
開発の経緯
のプロジェクトは、主要な研究会のひとつとして
位置付けられています。半導体技術センター ジナル商品の開発を手掛けています。
同社と大貝教授は2008 年、オフィスなどに設置
お 客 様 名: 博通テクノロジー株式会社
設 立:2002年7月
代 表 者:代表取締役社長 平井 克己
所 在 地:[北九州事業所]
〒808-0135
福岡県北九州市若松区ひびきの1−8
北九州学術研究都市 事業化支援センター508
事 業 概 要:設立以来、LSIやソフトウェアの受託生産を
主力に据え、事業を拡大。近年では無線技術を
活用したデータ測定などの分野で、ユニークな
オリジナル商品の開発を手掛けています。
U R L :http://www.hakutsu-tech.co.jp/
博通テクノロジー様は2 年にわたる実証実験の
成果を基に、2011年度内の商品化を予定してい
イスとして同社から提案いただいたのが、この
などが通過する際の振動データを計測し、その
波形を分析して疲労度・老朽度を評価できる技
LEDの採用で、照度の測定時間を短縮
ます。
商品化にあたっては消費電力の少ないLED
を、博通テクノロジー様が開発しています。そし
て各装置間のデータ通信を円滑に行うために、
今後の展望
センター長の丸田 秀一郎氏は「共同でマーケ
開発負荷の軽減につながる点に、高評価
されている複数の照明の明るさを、無線で一括
ティングを実 施した際 、こうしたシステムへ の
して制御することで、消費電力を大幅に減らせる
博通テクノロジー様と大貝教授は、環境・情報技
ニーズがあちこちにあることがわかり、大きな手
システムの開発に着手しています。
術を中心に、産学連携で活発な研究活動を展開
ごたえを感じました。照明装置における節電制御
代表取締役社長の平井克己氏は、開発の背景を
している
「北九州学術研究都市」内に設けた事業
のデファクトスタンダードになることを、
センター
次のように語ります。
「当社と大貝教授は2006年
拠点で、開発を進めてきました。
として強く望んでいます」
と話します。推進機構
から約2年にわたって、橋梁など大型構造物の健
このシステムはまず、部屋の明るさを測定する照
は2011年9月、実証実験とプレゼンテーションが
全度を診断するプロジェクトに参加していまし
度センサーをオフィス内に複数個設置。
センサー
た。複数のセンサーを橋に取り付け、大型トラック
からの情報を集約して各照明へ最適な明るさを
行える展示ルームを学研都市に設置し、
このシス
各装置に組み込まれた無線モジュールにより無線通信を実現
テムの一般公開を計画しています。
(本事例の内容は、2011年8月時点のものです)
8
9
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「電力監視システム機器」
内藤電誠グループ 様
電力監視装置に950MHz帯無線モジュールを採用。
少ない配線工事で、広範囲の電力使用量を収集、見える化し電力使用量の削減に貢献
導入の経緯
電子デバイス事業を中核にハード・ソフトの開発・製造、システムインテグレートなど幅広く事業を展開する内藤電誠
減衰が少なく、回折性があり、通信エリアの
広い950MHz帯無線モジュールを選定。
グループ様は、旺盛なニーズのある建物内の電力監視・制御システムに、従来の有線方式の電力監視装置に加え、新たに
NECグループの950MHz帯無線モジュールを採用する電力監視装置を開発。少ない配線工事で、建物内で広範囲にわ
たり電力使用量のデータ収集でき、見える化を可能にしました。内藤電誠グループ様は、電力監視装置の多様な形態での
製品やシステムの提供を通じて電力使用量の削減に貢献しています。
のデータ収集が可能になります。
さらに、内藤電誠町田製作所様は、お客様の機器
に組み込める電力測定モジュールの開発も進め
内藤電誠町田製作所様では、電力を測るための
いろいろな機器の開発を進めていきました。ポ
ており、現在はこのモジュールの検証にも取り組
んでいます。
■無線電力監視 PM-200-RFPシリーズ
(左:制御ユニット
(親機)、
右:測定ユニット
(子機))
導入の成果と今後の展望
イントとなる無線に関しては、佐山氏によると
しか
「 950 MHz 帯を選んだのは、減衰が少なく、
も回折性があるので、無線通信エリアを広くでき
測定機器を小型にしたいという狙いを実現し、 「無線電力監視を利用すれば、より簡単に電力使
用量の計測ができ、工夫次第でより電力使用量
多様な形態で製品・システムを提供。
の削減も期待できます。
お客様からのお問合せも
ることであり、さまざまな角度から検討を重ねた
結果、950 MHz 帯の無線でデータの収集を行う
宮内 正博 氏
株式会社内藤電誠町田製作所
システム機器事業部
営業部 部長
佐山 公男 氏
株式会社内藤電誠町田製作所
システム機器事業部
第一技術部
営業支援技術課 課長
近藤 明 氏
導入の背景
少ない配線工事で、電力使用量データを
収集できる無線へのニーズに応えたい。
・少ない配線工事で、建物内での広範囲な電力監視が
可能に。
・電力監視装置は狙いどおり小型・軽量を実現。
ことを決定しました」
軽量で組み込みやすく、
できるだけ機器を小型化
第一ステップでは、
ハードウェアをシステムメーカ
さらに内藤電誠町田製作所 システム機器事業部
したいというこちらの狙いが実現でき、概ね満足
に販売していき、
さらに第二ステップでは、
システ
第一技術部 営業支援技術課 課長の近藤明氏
しています」
(近藤氏)
ム化して販売すると同時に、パートナー企業に対
は、
「 実 際に測 定 装 置 用 の 各 機 器に組 み 込 む
内藤電誠グループ様では、全社的に電力使用量
してモジュールや装置を OEM 供給する予定で
950MHz無線モジュールの選定では、NEC/NEC
を計測し、デマンド値を下げる工夫によって月額
す。
さらに第三ステップでは、増えたセンサデバイ
エンジニアリング
(以下NECグループ)の製品を
の電気料金を5 %引き下げることに成功してい
スを利用し、例えば見守りなどのようにアプリ
採用しました。その理由は、小型で軽量であり、機
ます。
ケーション開発により多方面へ応用していきたい
器を小型化したいという開発の狙いにマッチして
内藤電誠グループ様では、さまざまな形態で製
と考えています」
(佐山氏)
テム機器事業部 営業部 部長の佐山公男氏は次
いたからです。
また、技術基準の適合認証取得済
のように述べます。
みであることも選定理由の一つでしたが、何と
をしてくれます。今後とも関係を緊密に維持しな
言っても開発段階で困ったときにはすぐに相談で
ありますが、新たな無線電力監視シリーズによっ
がら、互いのメリットになるようにいっしょにやら
き、何でも聞けるサポート体制が決め手でした」
て、今後はいっそう電力使用量の削減に貢献でき
せて頂きたいと思っています」
(宮内氏)
核にハード・ソフトの開発・製造、システムインテ
(バゼスト)」は、アプリケーションに合わせたシス
グレートなど幅広く事業を展開しています。販
テム開発やOEM供給で大きな実績を上げていま
売・サービスを担う株式会社デンセイ 執行役員
す。
そのプラットフォームボードの応用製品として、
の宮内正博氏は、事業内容について次のように
8年前から電力監視装置を開発製造し、大手シス
紹介します。
テムメーカを通じて販売実績を上げてきました。
ると考えています」
(宮内氏)
従来の電力監視装置では有線によってデータを
システム概要
電力ライン毎の計測
電力測定用の各機器に950MHz帯
無線モジュールを組み込む。
内藤電誠町田製作所様では、
「 VAZEST ® 」の新
としては特にシステムコーディネートに注力して
収集していましたが、配線工事によるコストアッ
たなラインアップ
「無線電力監視 PM-200-RFU
います。
とりわけ、時代の要請もあり省エネ、節電
プや設置の自由度が低いため、次第に無線での
シリーズ」
を開発しました。
に関するお問合せが増えています。
これまでも、
データ収集のニーズが増えてきました。そこで、
は、
この「無線電力監視 PM-200-RFUシリーズ」
デマンド制御*システムのソフト開発やハードウェ
新たな「 VAZEST ® 」の無線電力監視シリーズの
親機にあたる制御ユニット、分電盤や電気機器類
アを含めた開発を株式会社内藤電誠町田製作所
開発では、できるだけ安価で、
しかも無線でデー
などの測定を行う子機の測定ユニットで構成さ
と連携し、電力使用量のデータ収集と見える化シ
タを収集できることをポイントにしました」
れ、各機器に950 MHz 帯無線モジュールが組み
ています」
「 NECグループは、開発・販売の両面でサポート
ア技術とし、営業とのコラボレーションによって受
託設計製造業務を拡大してきました。特に組込み
電力不足が深刻になると、そのニーズが増えてき
品の開発・販売を推進しています。
「デマンド制御を中心にすでに7 年に及ぶ実績が
「当社は、マイコン応用とRF(高周波)の2つをコ
システム向けプラットフォームボード
「VAZEST®
ステムを提供してきましたが、地震の影響により
非常に多くなっています。
一方、開発を担当する内藤電誠町田製作所 シス
内藤電誠グループ様は、電子デバイス事業を中
デンセイ
「当グループには7つの事業領域があり、
お 客 様 名:内藤電誠グループ
(内藤電誠工業株式会社、株式会社内藤電誠町田製
作所、会津日誠電気株式会社、九州日誠電氣株式会
社、株式会社デンセイ、株式会社ソフトシリウス、株式
会社日誠の7つの企業で構成される)
設 立:1950年
代 表 者:代表取締役 内藤 登志子
従 業 員 数:1,450名
主 な 事 業:①LSIの開発、設計、製造、販売 ②半導体デバイス、
電子部品等の信頼性評価、調査解析(故障原因の解
析等)③ハードウェアの開発、設計、製造 ④ソフトウェ
アの設計、開発 ⑤システムインテグレート
U R L :http://www.ndk-grp.co.jp/
成果
課題
株式会社デンセイ
執行役員
・簡単な配線工事で済む無線によるデータ収集、
見える化のニーズに応えたい。
・建物内でより広範囲にわたって電力使用量の
データ収集を可能にしたい。
・電力監視装置はできるだけ小型・軽量化したい。
「 950 MHz 帯無線モジュールに関しては、小型・
*デマンド制御とは、電力会社との取引に使われる30分間の平均使用電力であるデマン
ド値(最大需要電力)
をコントロールすること。基本料金は契約電力で決まるが、契約電
力はデマンド値で更新されるので、契約電力を超えて電気を使用すると、超過金支払い
や契約料金アップにつながるので、
デマンド値の制御により料金を抑えられる
測定ユニット
分電盤
ルータ
データセンター
インターネット
制御ユニット
電力使用量の見える化
950MHz帯
無線モジュール
測定ユニット
込まれています。
これらの機器を利用すれば、電
力ラインごとの電力使用量の計測が可能で、少な
い配線工事を行うだけで、
きめ細かな使用電力量
■無線電力監視 PM-200-RFUシリーズ システム構成例
(本事例の内容は、2011年8月時点のものです)
10
11
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「自動省エネシステム機器」
株式会社サンノーベル 様
無線モジュールを組み込んだエネルギーセンサを採用し
自動省エネシステムの製品開発に貢献
追加し、
システムとしての強化を図りました。
これは、
「企画から出荷まで約1年弱かかりました。
節電システムとして1つの工場や店舗への導入のみ
電話設備の販売・施工を中心事業とし、新規事業開発にも力を注ぐ株式会社サンノーベル様は早くから節電支援事業を
ならず、
チェーン展開する店舗なども視野に入れ、
展開しています。自動省エネシステムでは、従来センサからのデータ収集とエアコン室外機などへの制御を有線で行って
集中監視も可能なシステムにするためでした」
(舘氏)
いましたが、配線をなくして設置工事の自由度を高めるため、新たにエネルギー監視・制御装置「ECOS-1(エコスワン)」
「節電ばかりでなく、
ガスも含むエネルギーの見える
企業の担当者は、
意外と電気料金の体系をご存知で
化も可能になり、
エネルギー使用状況を把握したい
ないことが多く、
エネルギーに関する専門コンサル
お客様への提案の幅が広がりました」
(舘氏)
ティングの形でご理解いただくようにしています。
これまでも、
コンサルの形から入り、
実際に節電に
よる省エネとコスト低減を実現したお客様もたく
今後の展望
さんいらっしゃいます」
(舘氏)
さらに、
サンノーベル様は、
新たなシステムの開発
の無線部に、2.4GHz帯組込み無線モジュールを組み込んだ無線エネルギーセンサ装置を採用。設置コスト削減による
改正省エネ法(※注2)の対象となる事業者への
アプローチを促進し、新システム開発にも意欲的
競争優位性の維持確保を実現しました。
にも意欲的です。
「例えば、
外気温と室内の温度差をセンサで計測し、
空調をコントロールすることや、
店舗のPOSデータ
無線エネルギーセンサ装置を採用した自動省エネシ
ステムを開発、機器の設置自由度向上や設置コスト
削減を実現。
■無線対応エネルギー監視・制御装置「ECOS-1」
株式会社サンノーベル
代表取締役
舘 清通 氏
効果
課題
施設内に多数存在する監視・制御機器を1台の管理
装置に収容し、病院や老人ホームでも安心して使え
る弱電力無線対応機器を開発したい
開発の背景
また、省エネを実現するためには監視だけでなく
空調などの制御も必要であり、双方向の通信を
高速に行える無線装置が必要でした。
2.4GHz帯の
病院や老人ホームなどへの設置環境の安全性に
配慮し、配線不要な無線対応装置を開発
1951年の創業以来、電話設備の販売・施工を主な
事業とし、事業領域を拡大してきたサンノーベル
開発の経緯
様は、
新規事業にも力を注いでいます。
その有力な
事業の1つが節電システム事業です。
サンノーベル様は、
節電を支援する事業に早くから
お 客 様 名: 株式会社サンノーベル
創 立:1951年4月1日
設 立:1956年3月27日
代 表 者:代表取締役 舘 清通
所 在 地:〒550-0013
大阪市西区立売堀1丁目3番13号
従 業 員 数:47名
事 業 概 要:電話設備の販売・施工、
電力設備の据付・メン
テナンス、
監視カメラシステム、
節電システム、
オートロックシステム、簡易型ナースコール
システムなど各種システムの開発・製造・販売・
施工。
U R L :http://www.sunnobel.co.jp/
ています。
これまで蓄積してきた節電のノウハウと、
確保が必要な病院や老人ホームへのアプローチを
無線モジュールをはじめとするNECグループの
中心に展開しています。
今後は、
新たに改正省エネ
持つ技術力で、
さまざまな企業のお客様と、
非常に
法の対象となる特定事業者の指定を受ける企業
面白いビジネス展開の可能性があり、その点でも
を広くターゲットにしてアプローチを進める予定
大きな期待をしています」
(舘氏)
です。
開発の成果
ています。
そして、
スーパーやコンビニエンスストア、
外食産業、
アミューズ施設なども大きなマーケット
になると考えています。
無線による安全性確保、設置の自由度向上、
工事時間短縮、
コスト削減を実現
※注 1:電力会社との取引に使われるデマンド値とは、30 分間(デマンド時限)
における平均使用電力を表す。電気の基本料金は契約電力で決定されるが、契約
電力はデマンド値 ( 最大需要電力)で更新される。一度決めた契約電力を超えて
電気を使用すると、契約超過金の支払いや契約料金アップにつながる。
「エネルギーの使用の合理化に関する法律」
。平成 20 年 5 月に改正され、
※注 2:
従来の工場・事業単位のエネルギー管理から、フランチャイズチェーン事業者
などを含む事業者単位でのエネルギー管理に規制体系が改定された。
■エネルギー監視制御システム 構成イメージ
管理者
本社
データセンタ
(センターサーバ)
サンノーベル様では、
従来型の有線と
「ECOS-1」
による無線を設置環境に応じて使い分けています。
量産を考慮した無線エネルギーセンサ
装置を開発
を目標以内
取り組み、
使用電力のデマンド値
(※注1)
(トリムスター)
」
に削減するシステム
「TRIM STAR
との比較検討が容易にできるソフト開発などを考え
「製造工場を複数持つ食品メーカなども視野に入れ
無線組込みモジュールは、その対応が可能である
と判断し、無線対応装置の開発を決断しました」
現在サンノーベル様は、
警報のみのデマンドシステ
ムを設置している工場への自動化の提案、
安全性の
配線のない安全な設置ができます。
また、数十台
もの冷蔵庫のある食品工場の場合、
有線ではその
無線装置の開発を決断したサンノーベル様は、
早速
分の伝送受信ターミナルの設置が必要になりま
を活用した節電支援事業では15年の歴史があり
2.4GHz帯無線モジュールを入手し、試作機での
すが、無線の場合は1箇所の受信ポイント設置で
ます。
サンノーベル様は、
これまでのエアコン室外機
テストを行い、
これからの量産を考慮して実績のある
済みます。
や冷凍機などに取り付けるセンサと
「TRIM STAR」
NECと開発を行うことにしました。
このように無線の場合、設置の自由度が上がるば
間を有線で結ぶシステムに加え、
新たに無線対応の
量産に際しては、
エネルギー監視・制御装置
「ECOS-1」
かりでなく、設置もスピーディで簡単になります。
を開発し、
エネルギー監視・制御装置「ECOS-1」
の無線部にNEC/NECエンジニアリング
(以下NEC
24時間営業のコンビニエンスストアや病院で、お客
配線を不要にしました。
代表取締役の舘清通氏は、
グループ)
の2.4GHz帯組込み無線モジュール
(型番:
様や患者さんに設置工事期間中の不便を感じさせ
開発の背景を次のように語ります。
「ECOS-1」
ZB24FM-E2022)を組み込んだ、無線エネルギー
なくて済みます。
それ以上に大きなメリットとして、
「施設内に多数存在する空調機などを監視・制御
センサ装置を採用しました。
これにより、
「ECOS-1」
配線工事が不要になる分、
コストを削減できる点が
する機器を、
1台の管理装置に収容し、
工事コストを
のコントローラとセンサとの接続に無線通信も利用
あげられます」
(舘氏)
大幅に削減するためには無線が必要であると考え
可能となり、
またセンターサーバへのデータ転送には
では、
電力ばかりでなくガスメータ
また
「ECOS-1」
ていました。
従来の FOMA 回線に加え、イーサネット方式を
の信号も監視できるようになりました。
®
SaaS
「当初の目的であった病院や老人ホーム内では、
インターネット
組込み無線モジュール
(型名 : ZB24FM-E2022)
ルータ
エネルギー監視制御装置
「ECOS-1」
(コントローラ)
各店舗
計量・制御 BOX
(無線エネルギーセンサ装置)
冷凍機
消費電力の見える化
エアコン室外機
電力削減計画の立案
ガスメータ
消費電力の自動制御
消費電力量・電気料金を削減
(本事例の内容は、2010年12月時点のものです)
12
13
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「見守り支援サービス機器」
セイテック株式会社 様
組込み無線モジュールを採用し、機器の設置範囲を拡大
見守り支援サービスのラインアップを拡充し、ホームセキュリティ領域にも展開
導入の経緯
■緊急24
(ツーホー)見守り支援サービス
構成イメージ
TY24FM-E2024
インターネット
または電話回線
設計認証の労力とコストを考慮し、
信頼できる無線モジュールを採用
無線
送信ユニット
人体感知
センサ
無線モジュール導入の技術的な検討を行った企
次のように語りま
画開発課 課長の吉野幸央氏は、
®
受託製造サービス事業を中心に、自社独自事業にも力を注ぐセイテック様は、
自社事業の一環として「緊急24(ツーホー)
」
す。
「見守り支援サービスは、
赤外線検知の人体感
事業を展開しています。その1つに2010年に独居生活者の見守り支援サービスを提供しています。本サービスの構成機器
知センサ、送信ユニットと、インターネットまたは
の人体感知センサの信号にはPLC(電力線通信)を採用していましたが、センサ設置の自由度を高めるため2.4GHz帯組
安心サービスセンター
組込み無線モジュール
電話回線でセンサからの情報を受信し、電話また
はメールで連絡を行う管理サーバ(本体)で構成
込み無線モジュールを採用しラインアップを拡充。
これによって、
設置範囲の拡大と設置場所の変更が容易になり、
提案領域
されています。
これまでは、
センサから送信ユニッ
が拡大しました。
トへの信号伝達方法はPLCのみでした。PLCは、
障害となる要因が多く、別棟や小屋などへの信号
日常生活で、人体感知センサからの信号が
一定時間途絶えると、支援者へ緊急通報が発信
導入の成果
セイテック株式会社
代表取締役社長
堀 久之 氏
導入の背景
さまざまな使用環境に対応できる
無線モジュールを採用
セイテック株式会社
企画開発課 課長
吉野 幸央 氏
会 社 名:セイテック株式会社
設 立:1968年9月
代 表 者:代表取締役社長 堀 久之
所 在 地:〒709-0732
岡山県赤磐市可真下580
職 員 数: 185名
事 業 概 要:電子機器の設計、製造。基板の自動半田付け装
置の設計、製造、販売。
人工樹木・シルクフラワー・花器の販売。緊急24
(ツーホー)などのホームセキュリティ製品、など
U R L :http://www.seitec24.com
セイテック様では、まず公共団体をターゲットに
導入の推進を図っています。
「まず公共福祉施設
短期間での開発が可能になり、
センサの設置の可能な範囲が拡大
共団体へのアプローチを進めています。近隣から
やがては全国へと考えていますが、その導入のポ
イントとして、導入コストがあげられます。量産効
「2.4GHz帯組込み無線モジュールを採用したこ
果が出れば自然にコストも下がりますが、製品開
しました」
とで、
RF回路の設計に6∼12ヵ月要する開発期間
発と同時に原価低減にも力を注いでいこうと考
セイテック様では、無線化するにあたり、
自社で開
が短縮され、3 人という少人数で、3ヶ月という短
えています」
(堀氏)
セイテック様は、赤外線リモコ
発するか組込みモジュールを採用するかを検討し
期間での製品開発が可能になりました。
これが最
ンなどで培ってきた幅広い技術をベースに、例え
ました。
「自社で開発する場合、開発期間や保有し
も大きな導入効果だと思っています。また、本無
ば HEMS( Home Energy Management
ている設備の制限、工事設計認証の取得など、多
線モジュールは、独自プロトコルの製品でとても
System)やスマートグリッド関連製品・システム
くの労力とコストがかかります。そこで、組込み無
制御しやすく、
スムーズに製品に組込むことがで
など、
より付加価値の高い開発にも意欲的です。
線モジュールを採用することにしました」
(吉野氏)
き、その点でも非常に満足しています」
(吉野氏)
次のステップとして、
セイテック様は採用する無線
セイテック様では、
現在、
工場内でさまざまな条件
装置として製造・販売してきましたが、2010年に
モジュールを検討しました。
「無線モジュールの選
のもとで製品の動作検証を行っています。
「実際
は、独居生活者の見守り支援サービスも開始しま
定では、
長年にわたりお付き合いをしているミカサ
に検証してみて、確実な動作が期待できると実感
した」
セイテック様では、見守り支援サービスのシ
商事株式会社から2.4GHz帯組込み無線モジュー
しています。無線化することで、センサの設置が
ステムにおいて、人体感知センサから通報装置へ
ルを紹介されました」
( 堀氏)
「 NECグループは、
可能な範囲も拡大し、設置場所の変更も配線が
の 信 号 伝 達 方 法として 、P L C に加 え、新 たに
業務用無線通信の老舗で信頼できますし、本モ
不要なため容易になります。製品ラインアップに
NEC/NECエンジニアリング(以下 NECグルー
ジュールは電波認証取得済みで、安心して採用を
無線タイプが追加されたことで、
ますます使いや
効果
課題
現行の PLC では対応できない環境で、
「緊
急 24(ツーホー)」の設置範囲を広げ、自由
度を高めたい。
支援者
などへの導入を促進するため、
近隣の官公庁や公
伝達もできませんでした。そこで、新たな信号伝
達方式として、RF方式(無線)の通信技術を採用
緊急通報
緊急24本体
2.4GHz帯組込み無線モジュールの採用により、設置範囲
拡大と設置場所変更も容易となり、提案領域が拡大。ま
た、開発期間の短縮も可能に。
受 託 製 造 サ ー ビ ス( E M S:E l e c t r o n i c s
プ)の 2 . 4 GHz 帯組込み無線モジュール(型番:
決めました。
また、
実際に組み込みを行う過程で分
すくなり、自治体をはじめさまざまな施設での利
Manufacturing Service)事業、自動はんだ付け
TY 24 FM-E 2024 )を採用することで、ライン
からなかったことの問合せについても、迅速な技
用が広がるものと期待しています」
(吉野氏)
装置の開発・製造を中心とする設備機器事業、自
アップの充実を図りました。
「 PLCを利用する場
術サポートをいただき解決できました」
(吉野氏)
社製品開発事業、
シルクフラワーの4事業を展開
合、
コンセントに差し込むアダプタが必要になる
するセイテック株式会社様は、自社の保有技術を
上、
コンセントから設置できる距離も、
ケーブルの
活かした事業展開に力を注いでいます。代表取
長さまでという制約があります。その点、無線は
パートナーの声
実績のある組込み無線モジュール提供で、
セイテック様のビジネス拡大に寄与
ミカサ商事株式会社 岡山支店
デバイス販売チーム マネージャー
今後の展望
小薮 鉄男 氏
当社はNECグループの代理店ですが、セイテッ
締役社長の堀 久之氏は、新事業展開について
PLCに比べて制限が少なく、さまざまな使用環
次のように語ります。
「加工受託事業は35年の実
境にも ある程 度 対 応 できることから、無 線 モ
積があり、現在も売上の約 60 ∼ 65 %と大きな
ジュールの採用を決断しました。無線モジュール
ウェートを占めています。その中で培ってきた技
を使った見守り支援サービスは、2010 年度の国
「まず、
見守り支援サービスに無線モジュールを搭
ジュールを推奨しました。
この無線モジュール採
術ノウハウ、製造ノウハウを生かし、自社製品開
際福祉機器展に出展してデモンストレーションを
載し、今後も緊急24のホームセキュリティである
用によって、
より使いやすいシステムができ、広く
発に力を注いでいます。その1つ、
「緊急24(ツー
行い、好評をいただきました。」
(堀氏)
防犯、介護、防災シリーズにも搭載を予定してい
利用されることを願っています。
見守り支援サービスから、
ホームセキュリティ領域へも展開
24の無線モジュールのご相談を受けたときには
迷わず実績豊富なこの2.4GHz帯組込み無線モ
ホー)
シリーズ」は08年から独立した事業として、
ます。
これらのシリーズへの展開は、2010年度中
開発と営業に力を注ぎ始めました。
これまでは、
のラインアップを目標に開発を進めています」
一般ユーザ向けの防犯装置や不在時の防犯支援
ク様とは相互に取引があります。ですから、緊急
■緊急24
(ツーホー) 送信ユニット
(左)、本体(右)
[ミカサ商事株式会社]
URL:http://www.mikasa.co.jp
(吉野氏)
(本事例の内容は、2010年11月時点のものです)
14
15
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「無線式温度センサ」
日機装サーモ株式会社 様
近距離無線モジュールを組み込み、無線式温度センサを開発。
被験者の動的な試験が可能になり、医療や福祉などへの用途を拡大。
高精度のサーミスタ温度センサメーカの日機装サーモ株式会社様は、有線式温度センサに加え、新たに近距離無線
モジュール「 TY 24 FM-E 2024 」を組み込んだ無線式温度センサを開発。センサに接続するケーブルをなくして、試験・
研究環境の煩雑さを解消し、被験者の負荷も大幅に軽減。現在、温度センサは人間・動物の体温や環境温度の測定を中心に
人間工学、環境人間科学、
スポーツ工学などの分野で利用されていますが、被験者が自由に
「動ける」無線式であることの
特長を活かし、医療分野をはじめ多方面での用途開発を進めています。
導入の経緯
システム概要
導入の成果と今後の展望
1対Nのスター型構成で混信が少なく通信
無線式温度センサに組み込まれ、
人間や動物の体温測定、環境温度測定に利用
試験環境の煩雑さが解消され被験者の負荷
も軽減。無線の特長を活かし利用範囲を拡大
ができ、サイズ、コスト面からも最適と判断
無線式温度センサを開発するにあたり、日機装
近距離無線モジュール「 TY 24 FM-E 2024 」は、
温度センサを無線化することによって得られる
サーモ様では機器に組み込む無線モジュールを
独自プロトコルを採用し1:Nのスター型構成での
メリットについて、
鈴木氏は次のように語ります。
通信が可能、
UART(Universal Asynchronous
「無線化により、試験・研究する側は使用するケー
「選定に際して、最も重要な性能、装置を小型化
Receiver Transmitter)からのコマンド制御に
ブルを減らし、試験環境の煩雑さを解消できまし
調査し、試作機で比較検討を行いました。
するためのサイズ、
さらにコストも加味し、総合的
よりモジュール間の無線データ送信が可能、小型
た。
同時にケーブルを装着する被験者の負荷も大
に検討を進めていきました」
(鈴木氏)
で組み込みに適する、上位アプリケーションが開
幅に軽減できました。無線式であることの大きな
実際に試作機でさまざまな実験を行った技術部
発しやすい、国内電波法認証取得済みなど多くの
メリットは、
これまでケーブルの長さで行動に制
課長の栗原克巳氏は、検討のプロセスを次のよう
特長があります。
限がありましたが、無線の届く範囲内で被験者が
に語ります。
を採用した日機装サーモ
この
「TY24FM-E2024」
自由に動き回れることです。これまでの試験・
様の「ワイヤレス・マルチチャンネル温度ロガー
研究がどちらかといえば
『静的』
であったのに対し、
「実際に親機 1 台に対して子機 8 台というマルチ
倉品 雅彦 氏
日機装サーモ株式会社
技術部長
鈴木 孝明 氏
日機装サーモ株式会社
技術部 課長
栗原 克巳 氏
成果
課題
日機装サーモ株式会社
代表取締役社長
・センサに接続されているケー
ブ ル をなくして 、試 験 環 境 の
煩雑さを解消し、被験者の負荷
も軽減したい。
・無線式温度センサを開発したことで、試験環境の煩雑さが解消され、
被験者の負荷も大きく軽減。ユーザでの試験研究の自由度が拡大。
・被験者が一定範囲内で自由に動ける環境が整い、静的な研究から
動的な研究へと幅が広がる。
・無線式温度センサの用途分野も、医療や福祉分野などへ拡大。
導入の背景
導入の背景
有線式の煩雑さを解消し、被験者の負担を
軽減するため無線式温度センサを開発
高精度サーミスタ温度センサを中心とするセンサ
チャネルで通信ができるのか、環境にあまり左右
N550」は、最大40m離れた場所の温度を±0.1℃
『動的』
な範囲にまで試験・研究を拡大できます」
されずに無 線 通 信 ができるのかなど、複 数 の
の高精度で、
しかも−50 ℃∼ 230 ℃の広範囲に
「温度センサは医療機器ではありませんが、例え
無線モジュールを組み込んだ試作機で評価を行
わたって測定できます。
また子機は8 台まで増設
ばお年寄りの体温変化を離れた所で見守って熱
いました。その結果、TY24FM-E2024は他社の
でき、
最大256,000データの温度記録が可能です。
中症予防に活用したり、登山でリーダーが親機を
モジュールと比較して混信が少なく、
屋外環境でも
「現在のところ、開発した無線式温度センサは主
持ちメンバーが子機を装着して低体温症の予防
1 対 8 の通信が可能でした。まさに要望どおりの
に人間や動物の体温測定、環境温度の測定など
に役立てたりと、子機を着ける人にあまり負担を
のは、手作りでしかも均一の製品を供給できるか
性能が得られ、品質面で一番良いモジュールで
に使われています。特に大学の研究室や国の研究
感じさせずに一定距離内ならばデータが見られ
らであり、
お客様に高い評価を得ています」
あると判断しました」
機関、民間企業の研究所を中心に、人間や動物の
ます。無線式だから可能な医療や福祉分野での
日機装サーモ様では、新たにNEC/NECエンジ
「高品質に加え、身に着けるのに適した小型化を
健康管理、栄養管理、環境管理などを目的とする
ニアリング(以下 NECグループ)の近距離無線
実現できるサイズ、
コストの3つの観点から、最適
人間工学、環境人間科学、スポーツ工学などの
モジュール「TY24FM-E2024」を採用した無線
なものと判断しTY 24 FM-E 2024を選びました
分野で利用されています」
(鈴木氏)
式温度センサ「ワイヤレス・マルチチャンネル
が、国内電波法認証取得済みということもあり、
コン使用時など、経時的に体温変化を測定し、そ
発売までの開発期間も約1年という短期間でした」
こからトレーニング方法や新製品開発に利用する
を発売しました。
温度ロガー N550」
用途が開けてきます」
(倉品氏)
「医療分野以外でも、
グラウンドでの運動時、食物
摂取時、
クールビズ衣料の着用時、自動車のエア
メーカの日機装サーモ株式会社様は、日機装
「これまでは、有線式の温度センサを医療や工業
株式会社様と米国Measurement Specialties
分野で納入していましたが、お客様から
“無線式
社が 50 %ずつ出資する合弁会社です。日機装
の温度センサができないか”というお話をいた
サーモ様の提供する保証精度±0.1℃という温度
だきました。従来の有線式の場合、例えば試験・
サーミスタは、医療分野の機器を中心に航空宇
研究の際、体温測定の温度センサに加えて圧力
ど、
さらに改良を加えていく予定です」
(倉品氏)
センサや他のセンサを同時に使用すると、接続
「当社初めての無線化の試みを踏まえ、今後は圧
するケーブルの本数が増えて煩雑になるばかり
力や湿度などのセンサの無線化も視野に入れて
宙分野、工業用計測機器分野などで幅広く活用
社 名: 日機装サーモ株式会社
本 店:〒180-0022
されています。代表取締役社長の倉品雅彦氏は、
武蔵野市境二丁目4番24号
その特長について次のように語ります。
設 立:1984年5月31日
資 本 金:4,045万円
「医療機器やロケット・人工衛星など、高い精度が
事 業 内 容:精密互換性サーミスタ、精密複合互換性サー
求められる分野で当社の温度サーミスタは用い
ミスタ、各種サーミスタプローブの製造販売 温度標準器、
サーモメータ及び各種計器・機器
られていますが、特に医療用分野での売上が多く
の販売
約 85 %を占めています。高い精度保証ができる
U R L :http://www.nktherm.com
(鈴木氏)
など、用途は大きく広がってくると考えています」
近距離無線モジュール
TY24FM-E2024
(鈴木氏)
「応用できる用途範囲を広げるためにも、より小
型化、無線通信の長距離化、電池の長寿命化な
装着イメージ
か、被験者の負担も大きくなってしまいます。
います」
(鈴木氏)
そこで、
市場ニーズがあると判断し、
無線式の温度
スポーツ工学
人間工学
「NECグループは、必要な技術資料もそろえ技術
的にも十分に対応してくれました。今後も用途
センサを開発することにしました」
と技術部長の
鈴木孝明氏は、開発に至った経緯を語ります。
■ワイヤレス・マルチチャンネル温度ロガー N550
■利用シーン
環境人間科学
拡大や新製品開発に向けた情報提供、技術協力
に期待しています」
(倉品氏)
(本事例の内容は、2012年8月時点のものです)
16
17
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「業務用リモコン」
株式会社ダイセン電子工業 様
多様なニーズへの対応が求められる業務用リモコン
高性能無線モジュールで通信距離の制御などが可能に
そうです。加えて、
1つあたり数万円という通信
NEC のリモコン分野における実績もポイントに
ます。
また、ZigBeeを活用すれば、屋外でのリモ
モジュールの価格も、
リモコンに利用するには
リモコン用 IC の
なりました。
「もともと、NECは、
コン利 用 時 の 課題も解 決できます。屋 外では
現実的とはいえませんでした。このような理由
分野で世界的に知られてきたメーカであり、採用
太陽光があるため、当然、赤外線リモコンは利用
で、蝉氏は既存の無線通信に代わる新たな方式、
リモコンの独自コード
されているNECコードは、
できず、
通信手段は電波という選択しかありません。
かつ低コストな無線通信モジュールの登場を待ち
を持たない多くの国内メーカをはじめ、世界中で
ところがこれまでの微弱電波では、妨害電波が
望んでいたのです。
利用されています。そうしたことから、NEC と
あるとそれを防ぐ方法がありませんでした。
導入の経緯
「リモコン」
「電子パーツ」
「ロボット」
の3つの分野で事業を展開するダイセン電子工業様。
特に主力事業である産業用リモコン
分野では、
創業以来20余年の実績を持っています。
今回、
ダイセン電子工業様では、
赤外線や微弱電波などの課題を解消する
無線通信モジュールとして、
NECエンジニアリングの製品に着目。NECエンジニアリングの2.4GHz帯の無線モジュールを採
用することで、
通信距離の延長、
制御などを実現し、
より多様なニーズに対応した業務用リモコンの製造が可能になりました。
製品の性能や電波法の
認証取得済み製品であることを評価
技術力を共有するNECエンジニアリングの製品
それに対し、ZigBeeに準拠しているNECエンジ
が持つリモコン分野でのアドバンテージに期待
ニアリングのモジュールなら、十数チャンネルの
したのです。
さらに、
国内電波法の認証を取得済み
周波数帯をダイナミックに選択して利用すること
の製品であることも、
大手メーカとは異なり、認証
ができるので、妨害電波の問題も回避することが
がなかなか取得しづらい当社にとっては、非常に
できます」
と蝉氏は話します。
重要なポイントでした」
(蝉氏)
ダイセン電子工業様がZB24FM-E2022および
TY 24 FM-E 2024を活用して開発したリモコン
そうした折、
ダイセン電子工業様が出会ったのが
製品は、すでに実用化している企業があるほか、
NECエンジニアリングの提供するZigBee®対応
数社が導入の検討に入っています。
を謳った2.4GHz帯ZB24FM無線モジュールで
した。周知のとおり、ZigBee は、家電向けの短
距離無線通信規格として期待されており、対応
モジュールが低コストかつ消費電力も少ないと
導入の背景
株式会社ダイセン電子工業
代表取締役
蝉 正敏
氏
お 客 様 名: 株式会社ダイセン電子工業
設 立:1987年5月6日
資 本 金:1,000万円
所 在 地:〒556-0005
大阪市浪速区日本橋4-9-24
事 業 概 要:「リモコン」
「 電 子 パ ーツ」
「ロボット」の
3 つの分野で事業を展開。特にその主力
事業であるリモコン分野で、創業以来20年
余年の実績を持つ。
U R L :http://www.daisendenshi.com/
製品には、いつも目を光らせています。
リモコン
いう点が大きな特長となっています。
の核となる無線通信モジュールも、その対象の
「ZigBeeについては、
リモコン用途での微弱電波
1つです。
これまでリモコンの通信手段というと、
や特定小電力の問題を解消する手段として注目
微弱電波、
特定小電力無線に代わる
無線通信手段を切望
テレビなどの家電製品に見られるように、赤外線
していました。また、ちょうどその頃、あるお客様
が利用されるケースがほとんどでした。
しかし
から 50m程度の通信距離を要件とするリモコン
赤外線の場合、光による通信であるために、送信
の開発を依頼されていたこともあり、協和テク
1987 年の創業以来、20 余年にわたり、リモコン
機を正しく受信機に向けて操作しなければなら
ノロジィズ株式会社を通じて NEC エンジニア
■当社の無線モジュール組込みイメージ
■ダイセン電子工業製 イージーオーダリモコン
導入の成果
電界強度の調整など、
きめ細かな調整が可能に
の企画・開発・販売事業を展開してきたダイセン
なかったり、
送信機と受信機の間に遮蔽物があって
リングの担当者に製品説明を依頼したのです」
と
電子工業様。
リモコンといっても、ダイセン電子
はならないなど、制限も多くありました。
蝉氏は振り返ります。
工業様が得意としているのは、大手家電メーカの
そこで、近年、普及しつつあるのが、電波を通信
ZB 24 FM 無線モジュールは、先に述べたとおり
採 用 決 定 後 、ダイセン電 子 工 業 様では直 ちに
製品などに付随する大量生産品ではなく、
お客様
手段に使ったリモコンです。電波なら、物理的な
ZigBee対応を謳っており、ハードウェア的には、
ZB24FM-E2022を1000台導入。同モジュール
今後の展望
アイデア次第で広がる可能性に
大きな期待
固 有 の ニ ー ズに応えつ つ 、小ロットの み 製 造
障壁は問題にならず、動き回る人やものがあって
同プロトコルを搭載することが可能です。
しかし、
を搭載したリモコンの開発に着手しました。さら
ダ イ セ ン 電 子 工 業 様 で は 、今 回 、採 用し た
する業務用のリモコンです。
「例えば、
ホテルの各
も遠隔操作が可能になるからです。中でも、無線
リモコン用途であることを考えると、ZigBee の
に、NEC エンジニアリングから新たにリリース
ZB24FM-E2022、TY24FM-E2024を活用し
部屋には有料放送と通常のテレビを同時に操作
免許不要で使用が可能な微弱電波が活用される
特長でもあるフルメッシュ通信などは不要だった
さ れ た 、より小 型 で 低 価 格 の ロ ー エ ンド 版
て、
さらに広範なユーザに向けたリモコンの開発
できるオリジナルのリモコンがありますが、部屋
ケースは多く、同社でも赤外線に加えて微弱電波
ため、今回は、同様の通信距離などを実現しつつ
モジュール「TY24FM-E2024」も追加で採用し
に着手していきたいと考えています。
数以上のリモコンは必要ありません。工場などで
を利用したリモコン製品を数多く開発してきま
も、
よりシンプルな構造の独自プロトコルが選択
ています。これらNECエンジニアリングが提供
先に紹 介した、電界強度の調整が可能である
使用する業務システム用のリモコンなら、数台で
「しかし、日本の微弱電波の規格は非常に
し た。
されました。その上でダイセン電子工業様は、
する無線通信モジュールの活用により、
ダイセン
という点を活かし、例えば、ある程度の通信距離
足りることもあります。私たちが手がけているの
厳しく、
通信距離はせいぜい10mといったところ。
2007年の7月にZB24FM-E2022の評価用キット
電子工業様は、40∼50mという通信距離が求め
が必要となるファミリーレストランなどのオーダ
は、そうした種類のリモコンです」と同社の蝉
さらに妨害電波やノイズがあれば、それ以下に
を購入し、製品の
「ZB24FMスターターキット2」
られるリモコンの開発案件にも問題なく対応でき
用リモコン、
過剰な 電波出力は他の機器への影響
正敏氏は話します。少数オーダ品の場合、
どうし
なってしまうばかりか、
通信不能となることも珍しく
検 証に着 手 。このキットは、通 信モジュー ルと
るようになりました。
が懸念される工場内での生産管理関連設備用の
ても大量生産品よりコストがかかってしまいます
はありません」
と蝉氏は指摘します。
RS232Cのインタフェースボードをセットにした
特にZB24FM-E2022およびTY24FM-E2024
リモコンなどへの適用を視野に入れています。
が、
ダイセン電子工業様では、
できるだけ低コスト
こうした問題は、最近登場した無線通信方式で
もので、電波強度試験やUART 通信用のアプリ
は、コマンドベースで電界強度の調整が可能と
「また、
リモコンに限らず、当社の電子パーツへの
に対応できるよう、いくつかの部品を汎用化する
あるBluetooth®無線技術も同様です。特に製造
ケーションなども同梱されています。
なっていることから、通信距離の制御が必要に
組み込みにも活用できるのではないかと考えて
などしたイージーオーダシステムを用意。
1台から
業などでは、
こうした距離の制限や通信の不安定
リモコンへの利用を想定した今回のケースでは、
応じて行えます。
「お客様からの要望により、通信
います。活用のバリエーションはアイデア次第で
の製造販売にも対応しています。
性が懸念材料となることも多いといいます。
トラン
特にボタンを押してからの反応が俊敏であるか
距離を柔軟に変更することで対応できるこの機能
ま さ に 無 限 で は な い でしょうか 」と 蝉 氏 の
こうしたビジネスを展開する上で、
重要となるのが
シーバなどで広く利用されている、電波の強い
どうかなどを中心に検証が行われました。検証の
は非常に重宝しています。
このようなきめ細かな
ZB 24 FM-E 2022 およびTY 24 FM-E 2024に
お客様のニーズにいかに対応するかということ。
特定小電力無線も候補の1つにはなりますが、逆
結果、同社はZB 24 FM-E 2022 の採用を決定。
対応が可能であることも、NECエンジニアリング
対する期待はますますふくらんでいます。
そのため、蝉氏は、
リモコンに使えそうな技術や
に電波が強すぎ、
リモコンには不向きな面も多い
検証結果が要件を満たしていたことはもちろん、
の無線通信モジュールならではの魅力だと思い
(本事例の内容は、2008年7月時点のものです)
18
19
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「LED照明用リモコン」
新日本照明株式会社 様
LED照明用リモコンに2.4GHz帯組込み無線モジュールを採用
配線工事不要で設置自由度の高い省エネ照明を実現
ホテルのナイトパネルシステムをはじめ、照明と照明器具を中心に事業を展開する新日本照明様は、
リモコンで調光※可能
なLED照明へのリプレイスニーズに応えるため、NEC/NECエンジニアリング
(以下NECグループ)の2.4GHz帯組込み
無線モジュールを採用し、専用の送受信機を開発。
これにより配線不要で高い設置自由度、安価な設置工事費、
リモコン
による調光や一括操作などのメリットを活かし、住宅展示場やホテル客室へ導入を実現。今後は、介護用途などの新たな
導入の経緯
組込み無線モジュール
(型名:TY24FM-E2024)
LED照明機器
受信機
技術基準適合取得済みでシンプルな機能、
スターターキットで開発できるのが魅力
もともとネットワークエンジニアとして活躍して
いた宗形氏は、無線の採用に積極的でした。
「今回の無線の利用に当たっては、以前、特定無
線設備の技術基準適合証明取得に苦労した経
ニーズへの展開も視野に入れています。
験があるので、自社で取得するのではなく、最初
※調光:明るさを調節する機能
から技術基準適合証明を取得済みの製品を利用
しようと考えました。2.4 GHz 帯組込み無線モ
ジュー ルを知ったの は、当 社 の 開 発 技 術 者 が
リモコン
電源一括ON/OFF
明るさ調整(調光)
■2.4GHz帯ワイヤレス照明コントロール 利用イメージ
導入の成果
を知っていただき、普及を進めていこうと考えて
います」
(宗形氏)
NECグループに技術基準適合証明取得済みの
製品があると知らせてくれたからです」
(宗形氏)
1年ほど机上でアイデアを温めていた宗形氏は、
効果
課題
ホテルのナイトパネルシステムの白熱灯
を、無 線による LED 照 明 へ のリプレイス
ニーズに応えたい。
2 . 4 GHz 帯組込み無線モジュールを送受信機に組み込
み、1 つのリモコンによるLED 照明の調光や、電源の一括
ON/OFF などの利便性を実現し、LED 照明へのリプレイ
スを促進
新日本照明株式会社
専務取締役
配線不要で設置自由度の高い、
無線によるLED照明コントロールを採用
お 客 様 名:新日本照明株式会社
創 立:1970年3月
代 表 者:代表取締役 旭 茂
所 在 地:〒140-0011
東京都品川区東大井2-25-10
主 な 事 業:LED照明器具、白熱照明器具、
コードペンダント、
インテリアスタンド、電子コントロール機器設計・
デザイン、ホテル客室用制御システム等
U R L :http://sn-shomei.com
に、余分な機能がなくシンプルなのでペアリング
(接続設定)が簡単にできること、親身なフォロー
がありドキュメントが充実していて、
しかも少量か
導入の背景
今後の展望
技術基準適合証明を取得済みであること以外
やサポートが期待できること、スターターキット
宗形 心一 氏
無線のメリットを活かし、
住宅やホテル業界へ提案拡大
無線モジュールを採用することのメリットについ
て、宗形氏は次のように語ります。
センサと組み合わせ、多様な用途展開
によるビジネスチャンスへ期待
「無線モジュールの採用によってLED照明の調光
のみならず、赤外線や有線の通信では難しい、
今後のシステムについて宗形氏は、次のように戦
もっているので電球交換の手間やコストが抑え
ら始められることなどを選定の理由にあげます。
場所を選ばないスイッチ操作もセンサと無線に
られることに加え、発熱が少なく空調の無駄なエ
スターターキットを購入された新日本照明様で
よって可能になり、用途の広がりも期待できます」
ネルギー消費も抑えられるからです。当社のお客
は、
2.4GHz帯組込み無線モジュールを組み込み、
新日本照明様の、無線モジュールを送受信機に
なども視野に入れ、新たな製品開発も検討してい
様である複数のホテル様から、客室リニューアル
LED照明の個別/一括のON/OFF、調光を可能に
組み込んだLED 照明は、現在大手ハウスメーカ
ます。
また、もう1つは人感センサと組み合わせ、
の際にLED 照明に変えたいというご相談も増え
する送信機(リモコン)
と受信機を開発し、約2ヵ月
の住宅展示場に採用され、お客様に好評を博し
在・不在を自動で検知して照明の電源を一括OFF
てきました。
間をかけてさまざまな実験を繰り返しました。
ています。
にすることなどを考えています。さらに照明だけ
略を述べます。
「 1つは、回り込みに強い周波数帯の無線の採用
ホテル客室のナイトパネルシステム※をはじめ、
これまでの白熱灯を操作するナイトパネルシス
「心配していたON/OFFや調光の遅延もなく、無
「当社のLED照明は自由に連結し、配置や明るさ
でなく、
センサと無線で空調の電源もOFFにすれ
照明と照明器具を中心に事業を展開する新日本
テムには白熱灯用の調光回路を組み込んであり
線操作でもリアルタイム性を確保できることが
をアレンジできます。さらに、設置したLED 照明
ば大きな省エネにつながり、環境にもやさしいシ
照 明 様は、エコロジー 重 視 の 観 点から次 世 代
調光が可能でした。白熱灯をLED 照明に変えて
分かりました。
また1部屋だけでなく、広いスイー
はリモコンで簡単に操作でき、受信機も小型なの
ステムになります。
これらは既に有線ではできて
光源といわれるLED( Light Emitting Diode:
調光を実現するには、調光回路をLED 用に改造
トルームの広さでもコントロールできることを確
で目立たず安全な場所に設置できるので、美観
いるので、無線化することは難しくありません。
」
発光ダイオード)照明機器の開発、販売に力を
および追加配線工事をするか、無線(リモコン)で
認しました」
(宗形氏)
を損ねることがないというメリットもあります。も
主に国内5つ星クラスホテルのナイトパネルシス
注いでいます。
コントロールするか、
どちらかの方法をとる必要
ちろん他社のLED製品でも動作可能です。
テム納入に多大な実績のある新日本照明様で
新日本照明様では、2.4 GHz 帯組込み無線モ
があります。
この2つの方法を比較すると、無線に
ワイヤレスLED照明コントロールにより、新設ば
は、販売先として、今後は自治体や一般家庭をは
ジュール(型名:TY 24 FM-E 2024 )を採用して
よるコントロールは追加配線が不要で設置の自
かりでなく、調光用配線の工事費が不要で白熱灯
じめ、特にリモコン操作であることのメリットを
専用の調光器を開発し、LED照明の0∼100%の
由度も高く、
さらに設置工事費も安価で済むとい
からのリプレイスができますから、現在はホテル
活 かし 、部 屋 の 中 を 移 動し なくて も 照 明 の
滑らかな調光を可能にしました。専務取締役の
う大きなメリットがあります。そこで、無線による
などの需要に対し、
どう応えていくかの販売戦略
ON/OFFができる介護用途としての展開も視野
宗形心一氏は、調光器の開発について、次のよう
調光システムの採用を決めたのです」
を練っています。例えば、ホテルの部屋の出入口
に語ります。
※ナイトパネルシステム:ホテル客室の照明や空調を操作できるコントロールパネル
にリモコンを置き、一括で照明の電源をON/OFF
に入れています。
「これからは、本無線モジュールを使用したセン
「省エネに対する関心が高まるにつれ、LED照明
できるようにするなど、ユーザフレンドリーで省
サネットワークによって、いろいろなことができる
が注目されています。それは、白熱灯と比べて消
エネにもつながるメリットが得られます。また、
ようになりますから、大きなビジネスチャンスが
シンプルでメンテナンス性に優れていることなど
あると期待をしています」
(宗形氏)
費電力が約 80 % 削減でき、半永久的な寿命を
■左:受信機 右:送信機(リモコン)
(本事例の内容は、2011年2月時点のものです)
20
21
近距離無線モジュール 活用事例集
導入事例「デジタルツール」
京都機械工具株式会社 様
いました。一番大きな採用の決め手は、
この技術
導入の経緯
近距離無線モジュールをデジタルトルクツールに採用し、
トルク測定作業の履歴を自動的に記録・管理。作業負荷の軽減と、品質管理向上を実現。
サポートの良さかもしれません」
(森本氏)
PCへの作業データの転送とPCから値の設定に
威力を発揮する無線モジュールを採用
プロに愛されるハンドツールメーカの京都機械工具株式会社様は、デジタルトルクツール『デジラチェ®』
シリーズにNEC
KTC様の技術開発部門では、方法論をいくつか
グループの近距離無線モジュールを採用し、
ボルトの締め付けの強さを確認するトルク測定作業結果を自動的にパソコンに
検討し、さまざまな実験を繰り返し行いました。
記録できる
『デジラチェ[メモルク]
シリーズ』
を開発。
これによって、
トルク測定値を記録に残さない、
あるいは値を手書きして
パソコンに入力するといった曖昧なトルク値管理をなくし、
作業の効率化とデータの信頼性の大幅な向上を実現しました。
システム概要
無線モジュール採用により、一段と進化した
デジタルトルクツールを開発
マーケティング本部技術開発部 主任の中田祥吾
約1年間の開発期間の中で、KTC様はさまざまな
氏は、
開発過程についてこう語ります。
無線でパソコンに飛ばす方法です。
作業データを
』
は、
ハードウェアの
『デジラ
『デジラチェ[メモルク]
パソコンに送り、反対にパソコンからトルク値を
とシステムソフトウェアで構成されています。
チェ®』
設定できるので一石二鳥です。その中で、最初は
『デジラチェ® 』には、2 . 4 GHz 帯の近距離無線モ
ジュール「TY24FM-E2024-01」が組み込まれ、
Bluetooth が 候 補 に 上りました 。ところが 、
®
Bluetooth の場合は、必ずパソコンとペアで使う
で行った作業の記録はデータとして
『デジラチェ 』
必要があります。実際の作業では、
トルクレンチを
効果
課題
京都機械工具株式会社
マーケティング本部 技術開発部
部長
・従来、
手書きで記録していたトルク測定値を、
自動的
に記録し、
履歴を管理したい。
・記録ミスをなくし、信頼性のある作業品質を実現し
たい。
・記録を残すことでお客様とのトラブル回避や信頼性
向上につながった。
・手書き作業やパソコン入力作業がなくなり、
作業負荷
が大幅に軽減された。
・転記や入力によるミスがなくなり、
データの信頼性が
向上し品質管理向上を実現した。
森本 喜次 氏
導入の背景
京都機械工具株式会社
マーケティング本部 技術開発部
主任
中田 祥吾 氏
お 客 様 名: 京都機械工具株式会社
設 立:1950年
本 社:〒613-0034
京都府久世郡久御山町佐山新開地128番地
資 本 金:10億3,208万円
従 業 員 数:214名(2011年7月1日現在)
事 業 概 要:自動車整備用工具、その他一般作業用工具
およびこれらに関連する機器の製造販売、
ロストワックス製法による工具および精密
工作機械部品・産業用機械部品などの製造
販売、
DIY商品や日用雑貨等の販売
U R L :KTCコーポレートサイト
無線でパソコンへ転送され自動的に記録されます。
KTC様の『デジラチェ[メモルク]』は2012年2月に
発売されます。新製品の利用によって、ユーザは
トルク管理を行っていても記録を残していない、
また、カスタマイズ用に開発したシステムソフト
あるいは手書きで記録した後でパソコンに入力す
次に考えたのは、無線モジュールの利用です。
ウェアを利用すれば、
パソコンから作業対象のボル
るといった作業を大きく改善できます。
NECグループに相談し、白羽の矢を立てたのが
に
トに指示された締め付けトルク値を
『デジラチェ®』
モジュール単体で通信ができ、
国内電波法認証取
設定することもできます。
転記や入力によるミスなどもなく大幅にデータの
得済みの2.4GHz帯の近距離無線モジュールで
その結果、
まったくの初心者が作業をしても、
該当
信頼性も向上します。
した」
するボルトに最適なトルク値での締め付けが可能
管理のしやすさは品質管理の向上につながり、
作業
「データ記録作業の大幅な効率化が実現できますし、
になります。
また、自動的に記録されたデータは、
の効率化によって経済的にも大きなメリットが生ま
なのでそのまま製品に組み込むことができ開発
さまざまな角度からの分析も可能です。
れてきます」
(森本氏)
重大な事故を引き起こす原因にもなりかねないか
期間を短縮できました。
また、
これまでの採用実績
さらに作業データの検索や管理者の設定、
作業手順
KTC様は、現在モニターによる利用者の声を集め、
らです。
も豊富にあることも分かり、
相談している段階から
の管理など、
ユーザニーズに合わせたカスタマイズ
さらなる利用法の開発を考えています。
これまでトルクツールは、目で数値を読み取るプ
開発にかかるまでの技術サポートもしっかりして
が行え、
作業品質の向上に活用できます。
勘に頼らず締め付けトルクを管理し、作業履歴を
自動的に記録して残す
レート型やダイヤル型をはじめ、
「カチッ」
という音と
日本を代表するハンドツールメーカの京都機械
セット型に加え、
センサでトルク値を検出表示する
は、
工具株式会社様
(以下KTC様)
NEC/NECエン
デジタル型が登場してきました。
当社は、
2005年に
ジニアリング
(以下NECグループ)の近距離無線
勘に頼らずトルク管理を実現するというコンセプト
感触で締め付けトルク値に達したことが分かるプレ
モジュールを組み込んだ進化形デジタルトルク
にもとづき、一段と使いやすさを追求した進化形
シリーズ』
を開発し
ツール
『デジラチェ[メモルク]
シリーズを発売
デジタルトルクツール
『デジラチェ®』
ました。マーケティング本部技術開発部 部長の
し、
多くのユーザから好評をいただいていました。
森本喜次氏は、
開発の背景を次のように語ります。
しかし、
まだまだ大きな課題がありました。
それは、
「トルクツールは、
ボルトを締め付けるための作業
せっかくトルク管理を行っても記録を残していな
用途と、
締め付けられたボルトのトルクを測定する
かったり、
測定したトルク値をいちいち手書きで記
測定用途に使われます。当社はこれまで、
「安全、
録し、
その記録をパソコンに入力して管理したりす
快適、
能率・効率」
を開発コンセプトに、
誰もが自在
る実態があったからです。
こうした曖昧な記録作業
にトルクの管理ができるようになることを理想と
をなくすと同時に作業負荷を軽減するため、作業
http://ktc.co.jp/
し、製品開発に取り組んできました。それは、締め
履歴を自動的に記録して残す方法はないかと考え
http://digital-ratchet.jp/top.html
付けが弱いとボルトは緩み、強すぎると締め付け
たのが今回の開発のきっかけです」
「デジラチェ」製品サイト
®
作業負荷の軽減と、品質管理の向上を
実現。
単独で使うこともあり、
別な方法を模索しました。
「この無線モジュールは、
国内電波法認証取得済み
られた物やボルト自体を破損してしまい、
どちらも
導入の成果と今後の展望
』
を開発。
実証実験を重ね、
『デジラチェ[メモルク]
「アイデアとして浮かんできたのが測定データを
®
■デジタルトルクツール 「デジラチェ[メモルク]」
(無線タイプ)
「われわれが現在想定しているのは、
これまでの
『デジ
のユーザである自動車やオートバイの生産
ラチェ®』
■利用イメージ
近距離無線モジュール
管理者
TY24FM-E2024-01
工場や修理工場、
加工機械への素材の取り付けな
どですが、広く機能やメリットをご案内することに
よって、
ユーザ側からこちらの思ってもいなかった
利用方法が提案されるかもしれません」
(森本氏)
「トルクツールの利用は、
非常に狭いスペースで行わ
トルク値を
設定
送受信部
作業者
[メモルク]』の小型化を目指しています。ぜひ
NECグループもこの取り組みに一緒になって挑ん
でもらえればと考えています」
(中田氏)
作業データを
自動送信
トルク履歴記録・管理
れることが多く、
われわれは、
さらなる
『デジラチェ
「あらゆるトルク管理のニーズに応えるため、
今後は
いろいろな側面でのNECグループの協力を求めて
デジラチェ
「メモルク」
いきたいですね」
と森本氏は期待を述べて締めくく
りました。
(本事例の内容は、2011年12月時点のものです)
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